JP3394028B2 - 水棲微小生物の培養装置 - Google Patents

水棲微小生物の培養装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水棲微小生物の培
養装置に関し、さらに詳しくは、水槽設備を用いた給餌
培養において、用水全体に充分な酸素量を供給するとと
もに水棲微小生物を分散させることによって、培養密度
を高め、小規模な水槽設備を用いて大量培養を可能とし
た技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ミジンコ等の水棲微小生物は、コイや金
魚等の孵化仔魚の生き餌として利用されており、その培
養法としては、底が泥の稚魚池に鶏糞や醤油粕を散布し
て水を張り、ミジンコの休眠卵が孵化し増殖するのを待
つ施肥培養と、池または水槽にミジンコの種を入れ、餌
として酵母やクロレラを与える給餌培養とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の培養法のうち前者においては、広い水面と大量の水
を必要とし、その上、発育が天候に大きく左右されるの
で良好な育成環境を維持するのが困難であり、長期に亘
って安定した培養量を確保することができないという問
題があった。加えて、ミジンコの増殖ピークを魚の孵化
時期と一致させるのが難しく、需要に合わせて培養量を
調整することができなかった。また、後者においては、
培養密度が極めて低く充分量が得られないので、大量培
養には不適であった。
【0004】本発明は、上記従来技術が抱える問題点に
着目してなされたものであって、その目的とするところ
は、緩水流発生装置を設けて水槽の用水全体に緩水流を
発生させ、用水全体に充分な酸素量を供給するとともに
水棲微小生物を分散させることによって、培養密度を高
め、小規模な水槽設備でもって随時水棲微小生物の大量
培養を可能とし、長期に亘って充分量の種苗用餌料を安
定生産することができる水棲微小生物の培養装置を提供
しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の水棲微小
生物の培養装置では、水棲微小生物を培養する用水が貯
留された水槽と、この水槽内に設けられ、上下に開口を
有する筒と、この筒内に挿設された気泡発生手段と、前
記筒の上部に覆設され、筒の上部側開口から吐出された
水を排出する流出口が水中に設けられた外筒とからなる
緩水流発生装置とを備えていることを特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
水棲微小生物の培養装置において、流出口が外筒に複数
形成され、かつ、用水内で相反する方向に水流を発生さ
せるよう設けられていることを特徴とする。
【0007】請求項3記載の発明では、請求項1または
2記載の水棲微小生物の培養装置において、外筒上部に
汚物除去用パイプが接続されていることを特徴とする。
【0008】請求項4記載の発明では、請求項2または
3記載の水棲微小生物の培養装置において、緩水流の流
速が毎秒約3cm以下であることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。本実施の形態では、水棲微小生
物としてタマミジンコ(Moina macrocopa) を用いること
とする。タマミジンコの生理生態的な特徴を述べると、
自然界では春から夏にかけて増殖し、秋から冬の間は休
眠卵で過ごして翌春を待つ。春以降、水質環境が良く、
食物(餌)の供給が適当であれば、単為生殖(雌のみ)
で増殖する。タマミジンコ1尾の母体は数個から40,
50個(好条件下)の卵を持ち、仔を産出する。産出さ
れた仔ミジンコは、3〜4日で親になり次代の仔を産
む。時として爆発的に増加し、表面に集まって水面が真
赤になる程である。水質環境や餌の条件が悪くなると雄
が産まれ、有性生殖で雌に受精卵が生じる。受精卵は堅
い膜に覆われ、母体から離れて水面に浮遊あるいは水底
に沈下する。これが休眠卵となり、冬の乾燥や凍結にも
耐えることができる。
【0010】<実施の形態1> 図1は、実施の形態1のミジンコの培養装置の構成を示
す図である。図において、1はタンク(水槽)、2は緩
水流発生装置、3はエアコンプレッサ、4は汚物除去用
パイプ、5は汚物タンク、6は温度センサ、7はヒー
タ、8は餌料供給容器である。
【0011】前記タンク1は、ミジンコを培養する用水
が貯留されており、上端が開口した短胴の円筒状に形成
され、側面と底面中央には蛇口11a,12aによって
開閉自在に設けられた収集口11,12が設けられてい
る。このうち底面側の収集口12はチェーン付きのゴム
栓13で内部側から閉塞された状態となっている。この
タンク1上端の開口部に冠着される蓋体14の中央に
は、前記緩水流発生装置2を挿入可能な開口が形成され
るとともに、蓋体14の中央と周縁との間の対称位置に
は、前記温度センサ6とヒータ7とを挿入可能な小開口
がそれぞれ設けられている。
【0012】前記緩水流発生装置2は、用水のエアレー
ションを行うとともに、用水全体に緩流を発生させるた
めのものであって、下端をタンク1の底面から少し浮か
せた状態でタンク1上方の図示しない枠体に釣止されて
いる。さらに詳しくは、例えば、塩化ビニルを用い、二
重構造の円筒状に形成され、図2に示すように、両端が
開口した小径の揚水筒21の上方に、両端が開口し揚水
筒21よりも太径かつ短尺な外筒22を被せた状態で、
両者を図示しない複数の連結部材で固定して一体化した
もので、外筒22の下端には、タンク1の底側から見て
略環状の流出口22aが、揚水筒21の上部開口と連通
状態で設けられている。さらに、外筒22の上部開口
は、前記汚物タンク5まで通じる汚物除去用パイプ4の
一端が接続された汚物除去部23が密着状態で冠着され
ている。また、揚水筒21の上端は外筒22のほぼ中央
に位置しており、緩水流発生装置2をタンク1にセット
した時、揚水筒21の上端はほぼ水面と同じ高さに位置
し、外筒22の上部半分は水面から上方へ突出した状態
となっている。なお、揚水筒21の上端は、水面と同じ
高さでなくても構わない。
【0013】前記揚水筒21の下端には、エアストーン
24が挿設され、このエアストーン24には前記エアコ
ンプレッサ3が接続されていて、このエアコンプレッサ
3を用いてエアストーン24に圧縮空気を吹き込むこと
により、揚水筒21内の水に小さな気泡を発生させ、エ
アレーション(曝気)が行われる。
【0014】前記汚物タンク5は、上述した緩水流発生
装置2の外筒22上端部に発生した泡沫状の汚物が、汚
物除去用パイプ4を通過した後収容される容器である。
前記温度センサ6は、水の温度を一定に保つために自動
的にヒータ7の電力を入・切する恒温器用のものであっ
て、一般的に使用されているものである。前記餌料供給
容器8は、ミジンコの餌料を貯蔵しておき、少しずつ連
続的にミジンコに餌料を供給するためのものである。
【0015】次に、本実施の形態の作用を説明する。緩
水流発生装置2の揚水筒21下端部に内設したエアスト
ーン24にエアコンプレッサ3から圧縮空気を供給する
と、揚水筒21内の水の見掛け比重が外部の水よりも小
さくなるので、揚水筒21の水面はエアリフトされて上
昇し、上部開口から吐出される。揚水筒21の上部開口
から吐出された水は、揚水筒21と外筒22との間を下
方に移動して流出口22aから流出する。揚水筒21に
は下部側開口から水が吸引される。
【0016】上記の動作が連続的に行われることによ
り、用水全体に図3の矢印の方向の緩やかな水流が発生
する。また、水流は相反する方向に分割されて衝突面が
形成されるので、水流の速度は、ミジンコの遊泳速度で
ある毎秒約3cm以下に抑えられている。さらに、衝突
面によってミジンコがエアリフトに巻き込まれることが
ほとんど無いので、増殖への障害が少ない。また、エア
ストーン24によってエアレーションされた水が用水全
体に広がるので、用水全体に充分な酸素量が供給される
とともに、水面に蝟集しやすいミジンコが用水全体に分
散し、高い培養密度が確保されている。
【0017】そして、排泄物などのゴミが水と一緒に揚
水筒21内を上昇した後、水面よりも上方の外筒22お
よび汚物除去部23に気泡として発生し(泡沫分離)、
内圧によって汚物除去用パイプ4を通過してタンク1外
の汚物タンク5へ排出される。よって、タンク1は、常
に清浄な状態に保持されている。
【0018】続いて、上述の培養装置を用いたミジンコ
の培養方法について説明する。ここで、図4はミジンコ
の成長過程を日数で見た図、図5はミジンコの成長時間
と体長との関係を示す図であり、両図から明かなよう
に、ミジンコは卵から孵化し第一回目の産卵を迎えるま
で3日を要し、4日間(中2日)で再生産が可能となっ
ている。上記の事柄を考慮し、本実施の形態では、タン
ク1を3基設置してミジンコを培養を行う。
【0019】まず、第1工程として第1のタンクにミジ
ンコの種を植え付ける(1日目)。続いて、第2工程と
して、一日経過してから第2のタンクに種を植え付ける
(2日目)。このとき、第1のタンクに植え付けられた
ミジンコは培養2日目となっている。次に、第3工程と
して、さらに一日経過してから第3のタンクに種を植え
付ける(3日目)。ここで、第1のタンクのミジンコは
培養3日目であり、第2のタンクのミジンコは培養2日
目である。そして、第4工程として、さらに一日経過し
てから、第1のタンクのミジンコを収穫するとともに、
再び第1のタンクに種を植え付ける(4日目)。上記第
1工程〜第4工程までを繰り返して行うことによって、
図6に示すように、3基のタンク1を用いて毎日連続的
に一定量のミジンコを収穫することができ、種苗用飼料
を毎日安定供給することができるようになる。
【0020】次に、その他の実施の形態を説明する。な
お、上述した実施の形態1と同一の構成部分には、同一
の符号を付して説明を省略する。 <実施の形態2> 図7は実施の形態2の緩水流発生装置の構成を示す斜視
図、図8は実施の形態2のミジンコの培養装置の作用を
示す説明図である。本実施の形態の緩水流発生装置9
は、揚水筒91と外筒93との間に、揚水筒91よりも
短い中筒92が設けられた構造となっている。揚水筒9
1と中筒92、および中筒92と外筒93は、図示しな
い連結部材により固定されている。中筒92と外筒93
の下端には、タンク1の底側から見て略環状の流出口9
2a,93aがそれぞれ設けられ、これらは揚水筒91
の上部開口とそれぞれ連通されている。
【0021】本実施の形態の緩水流発生装置9では、揚
水筒91上端から吐出された水が揚水筒91と中筒92
との間、および中筒92と外筒93との間を通過して2
つの流出口92a,93aからそれぞれ流出し、用水全
体に図8の矢印のような緩水流を発生させる。
【0022】<実施の形態3> 図9は実施の形態3の緩水流発生装置の構成を示す斜視
図、図10は実施の形態3のミジンコの培養装置の作用
を示す説明図である。本実施の形態の緩水流発生装置1
0は、揚水筒101と外筒103との間に内筒102が
設けられ、さらに、外筒103の外側に昇水筒104が
設けられた構造となっている。そして、内筒102の下
端にはタンク1の底側から見て略環状の流出口102a
が設けられ、昇水筒104の上端には、タンク1の上方
から見て略環状の流出口104aが設けられている。
【0023】本実施の形態の緩水流発生装置10では、
揚水筒101上端から吐出された水が揚水筒101と内
筒102との間を通過して流出口102aから流出する
とともに、内筒102と外筒103との間を通過してか
ら反転して上方に向かい、外筒103と昇水筒104と
の間を通過して流出口104aから流出する。図10に
示すように、2つの流出口102a,104aから流出
する水は用水内で相反する方向に水流を発生させるの
で、2つの水流が干渉し合って用水内の水流をより緩や
かに形成することができる。
【0024】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。 <実施例1> 500リットル容量のタンク1を用意し、上述の各実施
の形態における緩水流発生装置2,9,10を用いて、
3日間のタマミジンコ培養試験を行った。同時に、緩水
流発生装置を用いず、エアストーンを水中に露出して弱
いエアレーションを行った場合と、強いエアレーション
を行った場合とで同様の試験を行った。タマミジンコの
飼料としては、淡水濃縮クロレラを使用し、培養水温は
28℃に設定した。試験結果を表1に示す。なお、表中
では、緩水流発生装置2,9,10をI 型,II型,III
型と表記している。また、一般的に湿重量1g当たりの
ミジンコの個体数は、種用ミジンコ(500μネット
残)が4,800個体、収穫ミジンコ(350μネット
残)が5,800個体であるが、培養現場ではそれぞれ
4,000個体、5,000個体として積算している。
【0025】
【表1】
【0026】表1に示すように、緩水流発生装置を用い
た方が、エアレーションのみで培養を行ったものと比較
して、良好な増殖が認められた。具体的には、III 型
(緩水流発生装置10)を用いた場合が収穫量2,90
0gと最良の結果を残している。次いでII型(緩水流発
生装置9)を用いた2,850g、I 型(緩水流発生装
置2)を用いた2,150gとなっており、緩水流発生
装置を使用していない強エアレーションのみでは1,9
00g、弱エアレーションのみでは800gという結果
となった。なお、強エアレーションのみの収穫量は、ゴ
ミが多く実収穫量は半数程度であった。これは、エアス
トーンを水中に露出させて強いエアレーションを行う
と、水流が速くなり過ぎてミジンコの一部が死滅し、増
殖が阻害されているからである。
【0027】<実施例2> 次に、I 型とIII 型について、タンク1の容量を1,0
00リットルとし、3日間の培養試験を行った。1,0
00リットルタンクを用いる場合の主なランニングコス
トは、以下の通りである。 1kWの電熱ヒータ×3セット(3kW) 720wのエアコンプレッサ×3台、または900w
×2台(2.16kWまたは1.8kW) クロレラを餌料とした場合、ミジンコ1kg(500
万個体)生産当たり濃縮クロレラ約1リットル(6k
g:3000万個体の場合、クロレラ6リットル) 試験結果は表2の通りである。
【0028】
【表2】
【0029】その結果、3日間の培養で1.5kg〜
1.6kg(620〜640万個体)の種量から、5.
5〜7.6kg(355μネット濾過:2,750〜
3,800万個体)のミジンコが得られた。
【0030】<経済的効果> ここで、本実施の形態のミジンコの培養装置の経済的効
果を、ミジンコ施肥培養のコイ生産(従来型)との面積
比較により説明する。本実施の形態の培養装置を用いる
と、上記実施例2で明らかなように、1,000リット
ルのタンクセット(3水槽)で3,000万個体/日の
ミジンコを培養することができるので、1gの稚魚約1
00万尾の生産が可能である。そして、必要な稚魚池の
広さは、100〜200m2 程度で済む。通常の施肥培
養においては、100万尾生産に要する施肥培養稚魚池
は、約30,000m2 (100m2 当たり3,000
尾)である。よって、種苗生産が従来の施肥培養と比較
して、1/300〜1/150の小規模な池で可能とな
り、これまでの稚魚池は縮小するか、あるいは養成池に
転用して増産することができる。
【0031】<本装置の応用開発の展望> ミジンコは海水中では3〜5分しか生存しないが、DH
AやERAの栄養強化は可能であり、摂餌が活発な海産
魚類には、そのまま利用することができる。また、エ
ビ、カニ類では、死んだ餌であっても摂餌可能であり、
冷凍ミジンコが利用できる可能性が高い。そして、海水
産ミジンコ(Diaphanosoma celebensis が有望)の培養
が成功すれば、海産魚類や甲殻類への利用が大きく拡が
る。
【0032】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は、本実施の形態に限定され
るものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変
更等があっても本発明に含まれる。例えば、本実施の形
態では、水棲微小生物としてタマミジンコを用いたが、
本発明の培養装置は他の水棲微小生物にも適用すること
ができる。また、緩水流発生装置の形状や大きさは任意
であり、流出口の位置や形状も、用水全体に緩水流を発
生させることが可能であれば、任意に設定することがで
きる。また、本実施の形態では、圧縮空気の供給源とし
てエアコンプレッサを用いたが、圧縮空気の供給源は任
意に設定することができる。さらに、酸素発生器を用い
て圧縮酸素を供給する構成としても良い。
【0033】緩水流発生装置をセットする形態として
は、本実施の形態のようにタンク上方から釣り下げた構
成に限らず、タンクの蓋体に固定したり、揚水筒下端を
タンクに固定し、開口を周部に設けたりしても良い。ま
た、タンクの形状としては円筒状が最も好ましいが、一
般的な直方体の水槽であっても同様の効果を得ることが
できる。さらに、揚水筒の気泡発生手段挿設位置は、で
きるだけ揚水筒下端に近いほうが好ましいが、エアリフ
トが不可能になるほど水面に近接した位置でなければ、
どこに設けても構わない。
【0034】
【発明の効果】本発明の水棲微小生物の培養装置にあっ
ては、水槽内の用水を気泡発生手段により曝気すると同
時に筒内をエアリフトさせ、上昇した水を流出口から排
出して用水全体に緩水流を発生させることで、用水全体
に充分な酸素量を行き渡らせることができるとともに、
水面に蝟集しやすい水棲微小生物を用水全体に分散さ
せ、培養密度を高めることができる。よって、小規模な
水槽設備であっても水棲微小生物の大量培養が可能とな
り、加えて天候に影響されることがないので、長期に亘
って充分量の種苗用餌料を安定生産することができる。
【0035】また、流出口を複数設けて相反する方向に
水流を発生させるよう構成することで、緩水流をより緩
やかにすることができる。さらに、筒に覆設された外筒
に汚物除去用パイプを接続しておくことで、外筒上部に
発生した汚物が外筒内の内圧によって、パイプを介して
水槽の外へ排出されるので、水槽を常に清浄な状態に保
持することができ、かつ、清掃の手間を省くことができ
る。そして、緩水流の流速をミジンコの遊泳速度である
毎秒約3cm以下に設定することにより、従来のエアレ
ーションのみを用いた給餌培養と比較して、ミジンコの
死滅を低減でき、増殖への障害をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のミジンコの培養装置の構成を示
す図である。
【図2】実施の形態1の緩水流発生装置の構成を示す斜
視図である。
【図3】実施の形態1のミジンコの培養装置の作用を示
す説明図である。
【図4】ミジンコの成長過程を日数で見た図である。
【図5】ミジンコの成長時間と体長との関係を示す図で
ある。
【図6】3基のタンクを用いてミジンコを毎日収穫する
方法を示す図である。
【図7】実施の形態2の緩水流発生装置の構成を示す斜
視図である。
【図8】実施の形態2のミジンコの培養装置の作用を示
す説明図である。
【図9】実施の形態3の緩水流発生装置に構成を示す斜
視図である。
【図10】実施の形態3のミジンコの培養装置の作用を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 タンク 11,12 収集口 11a,12a 蛇口 13 ゴム栓 14 蓋体 2 緩水流発生装置 21 揚水筒 22 外筒 23 汚物除去部 24 エアストーン 3 エアコンプレッサ 4 汚物除去用パイプ 5 汚物タンク 6 温度センサ 7 ヒータ 8 餌料供給器 9 緩水流発生装置 91 揚水筒 92 中筒 92a,93a 流出口 93 外筒 10 緩水流発生装置 101 揚水筒 102 内筒 102a,104a 流出口 103 外筒 104 昇水筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−117797(JP,A) 特開 平9−172902(JP,A) 特開 平6−165627(JP,A) 実開 平5−29400(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 61/00 C12M 1/00 - 3/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水棲微小生物を培養する用水が貯留され
    た水槽と、 この水槽内に設けられ、上下に開口を有する筒と、 この筒内に挿設された気泡発生手段と、 前記筒の上部に覆設され、筒の上部側開口から吐出され
    た水を排出する流出口が水中に設けられた外筒とからな
    る緩水流発生装置とを備えていることを特徴とする水棲
    微小生物の培養装置。
  2. 【請求項2】 流出口が外筒に複数形成され、かつ、用
    水内で相反する方向に水流を発生させるよう設けられて
    いることを特徴とする請求項1記載の水棲微小生物の培
    養装置。
  3. 【請求項3】 外筒上部に汚物除去用パイプが接続され
    ていることを特徴とする請求項2記載の水棲微小生物の
    培養装置。
  4. 【請求項4】 緩水流の流速が毎秒約3cm以下である
    ことを特徴とする請求項2または3記載の水棲微小生物
    の培養装置。
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