JP3393257B2 - 隠し行程を有するブースト式ブレーキ装置 - Google Patents
隠し行程を有するブースト式ブレーキ装置Info
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Description
共に軸線方向に作用する入力とブースト力とから成る駆
動力を受けるようになっている主流体ピストンを設けた
マスターシリンダと、他方において、弁を開作動させる
ための制御ロッドに前記入力を加えることにより作動さ
れて主流体ピストンに前記駆動力を発揮できる空気圧ブ
ースタとを包含し、ブースタが少なくとも1つの可動壁
によって2つの室に密封態様で分離された剛性ケーシン
グを包含し、可動壁が弁の開作動から起こる2つの室間
の圧力差によって押圧され、ケーシングに対して移動可
能な空気圧ピストンを駆動でき、空気圧ピストンが弁を
支持し、前記ブースト力の伝達に少なくとも寄与し、マ
スターシリンダの主流体ピストンが、マスターシリンダ
に連通し且つブースト力の少なくとも一部分を受ける中
空の可動シリンダを包含し、この可動シリンダ内では、
少なくとも前記入力を受けることができる副流体ピスト
ンが密封態様で軸線方向に摺動するようになっている自
動車用ブースト式ブレーキ装置に関する。
り、例えば米国特許第4,491,058号又は文献FR−A−2 5
58 126に記載されている。
移動できる空気圧ピストンを用いることから、制御ロッ
ドそしてブレーキペダルで利用可能な全行程が比較的長
く、このことが制動中車両の減速の最適制御を確保する
ために必要な条件をなしているという利点を有する。
く、この制御は、制動を開始するのに必要な最小圧力を
得るために制御ロッドの非常に長い初期行程を必要とす
るという事実により、現在のブースト式ブレーキ装置で
は弱められている。
行程の関数として、現在の装置におけるよりも、より一
様に増大する制動力を発揮できる流体反力を有するブー
スト式ブレーキ装置を提案することによって、車両の運
転者による車両の減速度の制御を最適化できるようにす
ることにある。
スターシリンダの主流体ピストンが、可動壁が空気圧ピ
ストン上に摺動可能に装架されて、該ピストンに対して
マスターシリンダの方向に初期相対位置から摺動するこ
とができ、この初期相対位置では、可動壁がマスターシ
リンダに向かって指向する方向とは反対の方向に空気圧
ピストンに対して当接し、この可動壁は圧力差によって
押圧された時に可動シリンダをマスターシリンダの方向
に少なくとも間接的に押すことを特徴としている。
可動壁との間に配置されて、この可動壁とこの空気圧ピ
ストンの自由摺動に抵抗する弾性力を発生し、この弾性
装置は例えばコイルスプリングから成る。
付図面を参照して行う下記説明から明らかとなるであろ
う。
段階で示した部分断面図である。
ある。
改良に関し、またこの装置の一般的な構成及び機能が当
業者にはよく知られているので、この装置は、ここでは
本発明を表す改良を全体的に理解するためにだけ簡単に
思い起こすこととする。
リンダ2とを包含する。
密封態様で分離された剛性ケーシング3を包含し、この
可動壁は隔膜4aと剛性スカート4bとから成り、ケーシン
グ3内を移動可能な空気圧ピストン5を駆動し得る。
れた前方室3aは、逆止弁6を介して真空源(図示しな
い)に常時接続されている。
方弁7によって制御され、この制御ロッドはブレーキペ
ダル(図示しない)に連結されている。
休止位置にある時、弁7はブースタの2つの室3a及び3b
間の連通を確立し、あるいはこの連通が確立されていた
位置から来る。
ので、ピストン5はスプリング9によって休止位置へ右
方に向けて押し戻される。
び3bを互いに隔離するように弁7を動かす作用をなし、
次に第2に、後方室3bを大気圧に開放するようにこの弁
を動かす作用をなす。
動壁を左方に向けて動かしてピストン5を駆動させよう
とするスラストを可動壁4に発揮し、このピストンは移
動してスプリング9を圧縮する。
動壁4のスラストから生じるブレーキ倍力又は“ブース
ト力”は、マスターシリンダ2の方向に制御ロッド8の
軸線10に沿って一緒に加えられ、マスターシリンダを駆
動する力を構成するように連合される。
ストン11に加えられ、該ピストンを(図1中)左方に向
けて移動させ、この移動がマスターシリンダの内部容積
室12内に存在するブレーキ流体の圧力の上昇及びマスタ
ーシリンダに接続されたブレーキの駆動を導くこととな
る。
いて可動中空シリンダ13と、他方において副流体ピスト
ン14とを包含する。
線方向に形成した16及び17のような開口によってマスタ
ーシリンダの内部容積室12に連通する。
の内部容積室との間でこれら開口16及び17が許容する流
体の流通とは別に、この可動シリンダ13はマスターシリ
ンダ2内を密封態様で摺動し、少なくとも環状シール18
によって密封性が得られている。
シール19によって密封態様でこの可動シリンダを閉鎖す
る。
連結されて、このスカートによって発揮されるブースト
力の少なくとも一部分を受ける。
される入力を該ピストンに伝達できるスラストロッド21
に面して軸線方向に配置されている。
8の所定の行程の後、弁7が前方室3aから既に隔離され
ているブースタの後方室3bを大気に開放し、ブースト力
が剛性スカート4bによってリング20を介して可動シリン
ダ13に加えられる。
の前方端部と、リング20の肩部と副流体ピストン14の肩
部との間に配置されたスプリングによってマスターシリ
ンダに向けて常時偏倚されている副流体ピストンの後方
端部との間に、ある程度の遊隙を設けることによって可
能となるのである。
し、開口16及び17を通る加圧流体の流れにより、可動シ
リンダの内部容積室15内そして副流体ピストン14上に、
入力に抵抗しブースト力に応じた反力を生じさせること
となり、従って反力をブースト力によって制御すること
ができる。
ート4bによって空気圧ピストン5上に摺動可能に装架さ
れ、該ピストンに対してマスターシリンダ2の方向に、
図1に示すブースタの休止位置に相当する休止位置から
摺動することができ、この休止位置では、スカート4bが
マスターシリンダ2の戻しスプリングの作用のもとでマ
スターシリンダ2に向かって指向する方向とは反対の方
向に空気圧ピストン5に対して当接する。
る停止部22a,22bをそれぞれ有していて、或る量の行程
の後にスカート4bが空気圧ピストン5だけを駆動できる
とともに、これら2つの構成要素間で可能な全移動量に
わたるこの空気圧ピストン上でのこのスカートの自由摺
動及び他方の構成要素による一方の構成要素の急激な駆
動を防止しようとするコイルスプリング23又は他の弾性
装置を捕捉でき得る。
ロッド8の小幅の行程で、周知の装置で典型的に得られ
る圧力に対し比較的高い圧力をマスターシリンダ2内に
得ることを可能にしている。
3b間の圧力差によるものであり、この圧力差自体は弁7
の開度によるものである。
動の空気圧ピストン5との間での相対移動によるもので
ある。
即座に駆動することを全くしないで、可動壁4をマスタ
ーシリンダ2に向けて移動させ、従ってマスターシリン
ダ内に存在する内部圧力を増大できることにより、本発
明はこのピストン5に対する制御ロッド8の相対移動
を、空間内の固定点に対して参照したこのロッド8の実
際の移動に近似させることができ、このことから、制御
ロッド8の同じ行程でマスターシリンダ2内により高い
圧力を生じさせる結果となる。
が更に作動されると、スカート4bとピストン5との間で
はもはや相対移動はなく、これらは従来のブースタにお
けるように一緒に移動し、先行技術に対してマスターシ
リンダ2内に圧力差を維持する。
ストン11との行程の一部分が制御ロッド8の行程に対し
て隠蔽して、作動においてマスターシリンダ内により高
い圧力を生じさせるようにしたブースト式ブレーキ装置
を提供していることが理解できよう。
カート4bと可動シリンダ13との間に介装されたリング20
が、例えばねじ込み又はねじ戻すことによるその調整に
よってスラストロッド21の前方端部と副流体ピストン14
の後方端部との間の休止状態における距離を変化でき、
従ってブースタの作動の重要なパラメータであるブース
タのジャンプ値を調整できることである。
の2つの作動位置を示している。これらの図では、図1
のものと同一又は類似の要素は同一の符号を付してあ
る。
一方において制御ロッド8に発揮される入力を、また他
方において空気圧ピストン5によって発生されるブース
ト力の一部分を副流体ピストンに伝達できるスラストロ
ッド21の軸線方向延長部から成り、これらの力はそれ自
体周知の方法で反動ディスク23によって、この空気圧ピ
ストンと制御ロッドにより駆動されるフィーラ24とが当
接する該ディスクの一方の面に伝達され、反動ディスク
の他方の面はスラストロッド21に固着されたカップ25に
当接する。
似ている。入力が制御ロッド8に加えられると、この制
御ロッド8の所定の行程の後、弁7が前方室3aから既に
隔離されているブースタの後方室3bを大気に開放し、ブ
ースト力が剛性スカート4bによってリング20を介して可
動シリンダ13に加えられる。
し、開口16及び17を通る加圧流体の流れによって可動シ
リンダの内部容積室15内に確立され、従ってブースト力
に応じて反力を副流体ピストン14に生じさせ、反動ディ
スク23を介して伝えられる力に抵抗し、そして複合反力
によって、すなわち流体的且つ機械的に同時に、ブース
ト力を入力によって制御できるようにしている。
ト4bによって空気圧ピストン5上に摺動可能に装架さ
れ、該ピストンに対してマスターシリンダ2の方向に摺
動することができる。
位置に相当する休止位置から行われ、この休止位置で
は、スカート4bが空気圧ピストン5をマスターシリンダ
に向けて駆動する図3に示す位置となるまでは、スカー
ト4bがマスターシリンダ2の戻しスプリングの作用のも
とでマスターシリンダ2に向かって指向する方向とは反
対の方向に、この場合にはリング20を介して空気圧ピス
トン5に対して当接する。
状態でこれら停止部を離している距離に一致する所定の
相対行程の後にだけ空気圧ピストン5を駆動することを
保証している。
で、反動ディスクを用いながら、周知の装置で典型的に
得られる圧力に対し比較的高い圧力をマスターシリンダ
2内に得ることを可能にしている。
2及び3に記載したブースタと同様に図1に記載したブ
ースタを用いることができる。
は、剛性スカート4b−空気圧ピストン5組立体が図3に
示す相対位置において一体となって(図面から見て)左
方に移動し、後方室3b内の圧力が漸増する。
和位相で作動し、ブースト力はもはや増大せずに一定の
ままであるが、入力は車両の運転者によってさらに増大
できる。
圧ピストン5がスカート4bをマスターシリンダに向けて
駆動するようにこれらが互いに接触するまで、制御ロッ
ド8への力の増大が空気圧ピストン5の前方移動及び剛
性スカート4bの後退移動を生じさせることを示してい
る。
ブレーキペダルの行程中、マスターシリンダの内部容積
室12内には圧力増大は起こらない。この現象は運転者に
とって不快に感じられるものであり、図4に示した変形
例はこの現象を克服している。
積室15はマスターシリンダ2の内部容積室12に、開口16
に配置された流量絞りのような少なくとも1つの流体流
れ減速オリフィスを介し、またマスターシリンダから可
動シリンダに向けてだけブレーキ流体を流通できる、例
えば開口17に配置された少なくとも1つの逆止弁を介し
て連通する。
ースタの作動に影響を与えることはないが、この飽和位
相の初期では、空気圧ピストンが前方に移動する時に可
動シリンダ13を前方に移動できるようにし、従って車両
の運転者がブレーキペダルを押し続けている時にマスタ
ーシリンダ内の圧力増大を連続して得ることができる選
択可能な流量低減装置を構成している。
Claims (6)
- 【請求項1】一方において、ブレーキ流体を満たされ、
共に軸線方向に作用する入力とブースト力とから成る駆
動力を受けるようになっている主流体ピストン(11)を
設けたマスターシリンダ(2)と、他方において、弁
(7)の開作動させるための制御ロッド(8)に前記入
力を加えることにより作動されて主流体ピストンに前記
駆動力を発揮できる空気圧ブースタ(1)とを包含し、
ブースタが少なくとも1つの可動壁(4)によって2つ
の室(3a,3b)に密封態様で分離された剛性ケーシング
(3)を包含し、可動壁が弁の開作動から起こる2つの
室間の圧力差によって押圧され、ケーシングに対して移
動可能な空気圧ピストン(5)を駆動でき、空気圧ピス
トンが弁を支持し、前記ブースト力の伝達に少なくとも
寄与し、マスターシリンダの主流体ピストンが、マスタ
ーシリンダに連通し且つブースト力の少なくとも一部分
を受ける中空の可動シリンダ(13)を包含し、この可動
シリンダ内では、少なくとも前記入力を受けることがで
きる副流体ピストン(14)が密封態様で軸線方向に摺動
するようになっている自動車用ブースト式ブレーキ装置
において、可動壁(4)が空気圧ピストン(5)上に摺
動可能に装架されて、該ピストンに対してマスターシリ
ンダの方向に初期相対位置から摺動することができ、こ
の初期相対位置では、可動壁がマスターシリンダに向か
って指向する方向とは反対の方向に空気圧ピストンに対
して当接し、この可動壁は圧力差によって押圧された時
に可動シリンダ(13)をマスターシリンダの方向に少な
くとも間接的に押すことを特徴とする自動車用ブースト
式ブレーキ装置。 - 【請求項2】請求項1記載のブレーキ装置において、弾
性装置(23)が空気圧ピストンと可動壁との間に配置さ
れて、可動壁とこの空気圧ピストンの自由摺動に抵抗す
る弾性力を発生することを特徴とするブレーキ装置。 - 【請求項3】請求項1記載のブレーキ装置において、調
整可能な装置(20)が可動壁(4)と可動シリンダ(1
3)との間に介装されてブースタのジャンプ値を調整す
ることを特徴とするブレーキ装置。 - 【請求項4】請求項2記載のブレーキ装置において、可
動シリンダ(13)がマスターシリンダ(2)に、少なく
とも1つの流体流れ減速オリフィスを介し、またマスタ
ーシリンダ(2)から可動シリンダ(13)に向けてだけ
ブレーキ流体を流通できる少なくとも1つの逆止弁(1
7)を介して連通することを特徴とするブレーキ装置。 - 【請求項5】前記入力が反動ディスク(23)によって伝
達され、前記空気圧ピストンがこの反動ディスクに当接
して前記ブースト力の少なくとも一部分を該ディスクに
供給するようになっている請求項1記載のブレーキ装置
において、マスターシリンダの主流体ピストンが、マス
ターシリンダに連通し且つ可動壁と相互作用して該可動
壁によって連通されるブースト力の少なくとも一部分を
受ける中空の可動シリンダ(13)を包含し、この可動シ
リンダ内では、反動ディスクから前記入力と前記ブース
ト力の少なくとも一部分とを受けることができる副流体
ピストン(14)が密封態様で軸線方向に摺動し、可動壁
(4)が空気圧ピストン(5)上に摺動可能に装架され
て、該ピストンに対してマスターシリンダの方向に初期
相対位置から所定の行程にわたって摺動することがで
き、この初期相対位置では、可動壁が可動シリンダ(1
3)をマスターシリンダの方向に駆動できる最終位置と
なるまでは、可動壁がマスターシリンダに向かって指向
する方向とは反対の方向に空気圧ピストンに対して当接
することを特徴とするブレーキ装置。 - 【請求項6】請求項5記載のブレーキ装置において、可
動シリンダ(13)がマスターシリンダ(2)に、少なく
とも1つの流体流れ減速オリフィスを介し、またマスタ
ーシリンダ(2)から可動シリンダ(13)に向けてだけ
ブレーキ流体を流通できる少なくとも1つの逆止弁(1
7)を介して連通することを特徴とするブレーキ装置。
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