JP3393213B2 - 成膜方法 - Google Patents

成膜方法

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JP3393213B2
JP3393213B2 JP14329397A JP14329397A JP3393213B2 JP 3393213 B2 JP3393213 B2 JP 3393213B2 JP 14329397 A JP14329397 A JP 14329397A JP 14329397 A JP14329397 A JP 14329397A JP 3393213 B2 JP3393213 B2 JP 3393213B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ等の
被処理体に対してゲート電極、或いはビット線等を形成
する成膜を行なうための成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体集積回路の製造工程にお
いては、被処理体である半導体ウエハやガラス基板等に
成膜とパターンエッチング等を繰り返し施すことにより
所望の素子を得るようになっている。例えば半導体ウエ
ハを用いてMOSFETのゲート素子を表面に作る場合
には、図4(A)に示すように、ウエハWの表面にソー
ス6とドレイン3となるべき位置に不純物を拡散させ
て、これらの間の表面に例えばSiO2 よりなるゲート
酸化膜4を形成し、この下方にソース−ドレイン間のチ
ャネルを形成する。そして、ゲート酸化膜4上に、導電
性膜のゲート電極5を積層して、1つのトランジスタが
構成される。ゲート電極5としては、単層ではなく、最
近においては導電性等を考慮して、2層構造になされて
いる。例えば、ゲート酸化膜4の上にリンドープのポリ
シリコン層7と金属シリサイド、例えばタングステンシ
リサイド層9を順次積層してゲート電極5を形成してい
る。
【0003】また、ビット線を形成する場合には図4
(B)に示すように、前記図4(A)と同様にウエハW
の表面にソース6とドレイン3となるべき位置に不純物
を拡散させて、これらの間の表面に例えばSiO2 より
なるゲート酸化膜4を形成し、この下方にソース−ドレ
イン間のチャネルを形成する。そして、ソース6上のホ
ールに、導電性膜のビット線のコンタクト8を埋め込ん
で構成される。コンタクト8としては、単層ではなく、
最近においては導電性等を考慮して、2層構造になされ
ている。例えばリンドープのポリシリコン層7と金属シ
リサイド、例えばタングステンシリサイド層9を順次積
層してホールを埋め込んでコンタクト8を形成してい
る。
【0004】ところで、半導体集積回路の微細化及び高
集積化に伴って、加工線幅やゲート幅もより狭くなさ
れ、また、多層化の要求に従って膜厚も薄くなる傾向に
あり、従って、各層或いは各層間の電気的特性は、線幅
等が狭くなっても従来通り、或いはそれ以上の高い性能
が要求される。このような要求に応じて、例えば前述の
ようにゲート電極5もコンタクト8もポリシリコンとタ
ングステンシリサイドの2層構造が採用されることにな
った。
【0005】上記ポリシリコン層7は、通常、多数枚、
例えば150枚を一単位とするバッチ処理で膜付けが行
なわれるのに対して、タングステンシリサイド層9は、
1枚毎に膜付けを行なう枚葉式処理により膜付けされる
ことから、当然、ウエハ毎に大気等に晒される時間も異
なり、自然酸化膜の厚さも異なってくる。そのため、自
然酸化膜の問題をなくすためにポリシリコン層7とタン
グステンシリサイド層9を1つの処理容器内、或いは複
数の処理容器を集合させたクラスタツール内で連続的に
成膜することも提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、リンドープ
のポリシリコン層を形成する直前までの工程は別の処理
装置で行ない、そして、ウエハをこの処理装置からポリ
シリコン成膜用の処理装置まで大気中を搬送するように
なっている。この大気搬送中において、ウエハ表面が活
性な表面で剥き出し状態になっていると、大気搬送中に
この活性な表面に自然酸化膜や或いは、不要な不純物が
容易に付着して電気的特性の劣化やウエハ内のチップ間
の電気的特性のばらつき等の原因となる。
【0007】このように、自然酸化膜や不要な付着物が
付いた状態でリンドープのシリコン層を成膜することは
好ましくない。そのため、ポリシリコン層を成膜する直
前に、ウエハ表面を水素ガスにより還元することも考え
られるが、ガス供給系に水素ガスの供給系を設けるとな
ると、通常の成膜用ガス以外に余分なガス供給系を設け
なければならないばかりか、このガスは可燃性ガスのた
めに、そのまま大気中には放出できず、このため、水素
ガスを希釈して放出したり、或いは燃焼させた後に放出
しなければならず、付属設備が大掛かりとなってしまう
問題がある。特に、高集積化及び高微細化の要請によ
り、接合部の低抵抗化やウエハ内のチップ間の抵抗のば
らつきの抑制が一層求められてデザインルールがより厳
しくなった今日において、ウエハ表面の還元処理は必須
の事項となってきており、上記した問題点の解決が強く
望まれている。本発明は、以上のような問題点に着目
し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本
発明の目的は、水素ガスを用いることなく表面の還元処
理を行なうようにした成膜方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、成膜工程で
使用する水素化合物系のドーピングガスを用いれば、半
導体ウエハ表面の還元処理を行なうことができる、とい
うことを見出すことにより、本発明に至ったものであ
る。
【0009】すなわち、本発明は、処理容器内にガス供
給系から水素化合物系のドーピングガスと成膜ガスとを
供給して不純物のドープされた成膜を行なう成膜方法に
おいて、前記水素化合物系のドーピングガスを供給しつ
つ前記被処理体の表面を還元して表面処理を行なう前処
理工程と、この前処理工程の後に、前記ドーピングガス
と前記成膜ガスを供給して成膜を行なう成膜工程とを有
するように構成したものである。
【0010】これにより、成膜工程の前処理工程とし
て、成膜時に使用する水素化合物系のドーピングガスを
用いて被処理体の表面を還元処理するようにしたので、
余分なガス供給系や付属設備を設けることなく、自然酸
化膜等の付着物の還元処理を行なうことができる。この
場合、成膜工程において、例えば不純物がドープされた
ポリシリコン層を形成し、水素化合物系のドーピングガ
スとしては、例えばPH3 (ホスフィン)、AsH3
(アルシン)、B26 (ジボラン)を用いることがで
きる。また、ポリシリコン層上にタングステンシリサイ
ド層を形成することにより、例えばMOSFETトラン
ジスタ等のゲート電極の形成やコンタクトホールの埋め
込みに用いることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る成膜方法の一
実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明に
係る成膜方法を実施するための枚葉式の熱処理装置を示
す断面図である。この熱処理装置12は、例えばアルミ
ニウム等により円筒状或いは箱状に成形された処理容器
14を有しており、この処理容器14内には、表面がS
iCによりコーティングされた肉厚が例えば数mmのカ
ーボン製の載置台16が、底部より起立させて設けた例
えば石英製の厚さ数十mmの円筒状の断熱性支柱18上
に周縁部を離脱可能に支持して設置されている。この載
置台16の上面に被処理体としての半導体ウエハWが載
置される。
【0012】ウエハWを処理容器14内へ搬出入させる
には、載置台の上方にてウエハを昇降させたり、或いは
ウエハを載置台16上に固定する必要がある。そのた
め、載置台16の外周側には、ウエハリフトアーム66
を有するウエハリフタ68やウエハ押さえアーム70を
有するウエハクランプ72が容器底部を貫通して昇降可
能に設けられている。尚、貫通部には、容器内の気密状
態を維持しつつリフタやクランプの上下動を許容するベ
ローズ(図示せず)が設けられる。
【0013】この場合、上記したウエハリフタ68やウ
エハクランプ72は、比較的熱に弱いことから断熱性支
柱18の外側にリング状の保護リング74を設けて、載
置台16を同心円状に囲んでいる。この保護リング74
は、例えば処理容器14と一体の削り出し加工されてい
る。載置台16の上面はウエハ径よりも僅かに大きく凹
部状に窪ませており、ここに支持凸部76がその周方向
に沿って等間隔で離散的に配置されており、この支持凸
部76が、ウエハWの裏面周縁部と接触することでこれ
を支持するようになっている。
【0014】処理容器14の肉厚な底部には、比較的大
きな開口が形成されており、この開口の外側には、下方
に向けて凸状になされた透明材料、例えば石英製の透過
窓20が気密に取り付けられている。このように透過窓
20を下方に向けて凸状に形成する理由は、真空雰囲気
となる処理室に向けて加わる外部からの圧力に対して断
面円弧状として強度を増すためである。また、この開口
の内側には、多数のガス孔22を有する同じく透明材
料、例えば石英製の薄板状のガス整流板24が設けられ
ている。
【0015】更には、この透過窓20の下方には、水冷
された回転テーブル26上に配置された多数の加熱ラン
プ28が設置されており、このランプ28からの熱線
が、透過窓20及びガス整流板24を透過して載置台1
6を裏面から加熱し、これによりウエハWを間接的に加
熱するようになっている。図示例にあっては、5個の加
熱ランプ28が記載されているが、実際にはウエハサイ
ズにもよるが、例えば8インチサイズのウエハの場合に
は1個650W程度の容量のハロゲンランプを23個程
度設ける。この加熱ランプ28の全体は、ケーシング3
0に覆われており、このケーシング30内は高温になる
ことから、冷却する目的でケーシング内には例えば冷却
風が流通されている。
【0016】一方、この処理容器14の天井部には、上
記載置台16と平行するように対向させて処理室内へ処
理ガス等を供給するためのシャワーヘッド部32が設け
られている。このシャワーヘッド部32は、例えばアル
ミニウムにより全体が円形の箱状に成形されると共にそ
の下面であるガス噴出面34には例えば直径が数mm程
度の多数のガス噴出孔36が形成されており、これより
下方に向けてガスを噴出し得るようになっている。シャ
ワーヘッド部32内には、1枚或いは複数枚(図示例で
は2枚)の整流板38、38が設けられており、各整流
板38、38には多数の拡散孔40が形成されている。
各拡散孔40及びガス噴出孔36は、上下方向に一直線
状に配列しないように例えば上下方向において千鳥状に
配置されており、流れるガスを効果的に拡散して整流し
得るようになっている。
【0017】このシャワーヘッド部32は、配管42及
び複数の分岐管44を介してそれぞれ例えばSiH4
ス、PH3 ガス、WF6 等のガス供給系に接続される。
すなわち、シャワーヘッド部32は成膜ガスを貯留する
処理ガス源46、48、50、N2 ガスなどのキャリア
ガスを貯留するキャリアガス源52に接続されると共に
各ガス源は、各分岐管に介設した開閉弁56によってそ
の供給が制御され、マスフローコントローラ58によっ
てその流量が制御される。また、処理容器14の側壁に
は、冷却を流すための冷媒通路60が設けられており、
これに冷媒として例えばチラーを流すようになってい
る。また、処理容器14の側壁には、ウエハWを搬入・
搬出する際に開閉するゲートバルブ62が設けられると
共に図示しないターボ分子ポンプ等の真空ポンプに接続
された排気口64が設けられる。
【0018】次に、以上のように構成された装置を用い
て行なわれる本発明方法について説明する。まず、一般
的なウエハの流れについて説明すると、図示しないロー
ドロック室から運ばれてきた未処理の半導体ウエハW
は、ゲートバルブ62を介して処理容器14内へ搬入さ
れ、予め加熱ランプ28によりプロセス温度或いはそれ
以下に昇温されている載置台16の所定の位置に、ウエ
ハリフタ68を昇降することにより載置させ、これをウ
エハクランプ72により固定する。
【0019】次に、シャワーヘッド部32より所定のガ
スを供給して、処理室内を真空引きしつつ所定のプロセ
ス圧及びプロセス温度に維持する。これにより、本発明
の特徴とする前処理工程及び成膜処理等を順次行なうこ
とになる。次に、本発明方法について図2も参照しつつ
説明する。尚、図2において、図4に示した部分と同一
部分については同一符号を付している。
【0020】まず、前述のように未処理の例えばシリコ
ン基板製のウエハWを処理容器14内へ導入する。ここ
で未処理のウエハWとは、図2(A)に示すように、例
えばSiO2 よりなる絶縁層80にコンタクト8用の埋
め込みホール78等の段部が、すでに前段の工程で形成
されたものを言う。尚、ここでは拡散層、例えばソース
6がすでに形成されている。このウエハ表面には、薄
く、SiO2 などの自然酸化膜或いは、表面の電気的特
性を安定化させるために設けた例えばSiO2 よりなる
パッシベーション膜などの薄膜81が付着している。
【0021】まず、前処理工程として、ウエハWの温度
を還元プロセス温度例えば850℃程度に昇温して維持
し、これと同時に還元用のガスとして水素化合物系のド
ーピングガス、ここではPH3 ガスを単独で、或いはキ
ャリアガスであるN2 ガスと共に供給し、表面の薄膜8
1を還元して表面処理を行なう(図2(A)参照)。こ
のようにして還元することにより薄膜81を除去し、表
面乃至界面をシリコン面(Si面)の剥き出し状態とす
る(図2(B)参照)。
【0022】この時のプロセス条件は、プロセス圧力が
例えば5Torr程度、PH3 ガスの流量は例えば50
0sccm程度であり、例えばスループットを考慮して
還元プロセス時間は1分程度とする。この還元プロセス
により、薄膜81の表面には不純物のリン原子が残留す
るが、これは次の成膜工程のドーパントになるので問題
が生ずることはない。このようにして還元処理を行なう
前処理工程が完了したならば、次に、成膜工程へ移行す
る。
【0023】まず、ウエハWの温度をプロセス温度、例
えば620℃程度に降温して維持し、これと同時に成膜
ガスとしてSiH4 ガスとPH3 ガス(ドーピングガ
ス)をキャリアガスとしてのN2 ガスと共に供給し、高
速でCVDにより成膜を行なう。この場合、ランプ加熱
なので、高速で昇温及び降温を行なうことができる。こ
の時のプロセス条件は、プロセス圧力が例えば30To
rr程度、SiH4 ガス、PH3 ガス、N2 ガスの流量
は、例えばそれぞれ300sccm、100sccm、
500sccmである。この成膜処理を例えば2分間程
度行なってリンドープのポリシリコン層7を成膜する
(図2(C)参照)。この時の成膜速度は、例えば10
00Å/minの高いレートである。
【0024】このようにして、ポリシリコン層の成膜工
程が完了したならば、次に、タングステンシリサイド層
の成膜工程へ移行する。まず、WF6 ガスとSiH2
2 ガスをN2 ガスと共に供給し、タングステンシリサ
イド層9を成膜し、コンタクト用のホール78などの段
部の埋め込みを完了する(図2(D))。
【0025】このように、本発明では、CVDによる成
膜工程を行なう直前に、前処理工程としてウエハ表面を
還元処理する際に、成膜工程時に用いる水素化合物のド
ーピングガスを用いるようにしたので、還元ガスとして
2 ガスを用いる必要がなく、従って、H2 ガス供給系
を設ける必要もなく、また、H2 ガスを用いた時に必要
とされる排気系の特別の付属設備も不要となり、装置コ
ストを大幅に抑制することが可能となる。また、当然の
こととして、成膜直前に行なう還元処理により自然酸化
膜等も除去されて表面が活性なSi面となるので、この
部分における抵抗値が小さくなるばかりか電気的特性が
安定化し、ウエハ面内におけるチップ間の電気的特性の
均一性も向上させることができ、高集積化及び高微細化
に対応した成膜方法を提供することができる。
【0026】ここでは、加熱手段として加熱ランプを用
いた装置を例にとって説明したが、これに限定されず、
加熱手段として抵抗ヒータを用いた装置にも適用でき
る。また、本発明方法はウエハを1枚ずつ処理する枚葉
式の熱処理装置に限定されず、図3に示すように一度に
多数枚のウエハを処理することができるバッチ式の縦型
熱処理装置84においても行なうことができる。この縦
型熱処理装置84について説明する。尚、図1に示す装
置と同一部分には、同一符号を付して説明する。また、
ここでは、熱処理装置として、特別な加熱手段を用いて
高速昇温及び降温が可能な装置を用いた場合を例にとっ
て説明する。
【0027】図示するようにこの縦型熱処理装置84
は、透明な耐熱材料例えば石英よりなる有天井の且つ底
部が開口された円筒体状の処理容器86を有しており、
この内部には同じく石英製のウエハボート88に上下方
向に所定のピッチで多段に配置された被処理体としての
半導体ウエハWが収容されている。上記処理容器86の
下端開口部にはこれを気密に開閉するフランジキャップ
部90が設けられており、このキャップ部90上に石英
製の保温筒92を介して上記ウエハボート88が載置さ
れる。そして、このキャップ部90はボートエレベータ
94にアーム96Aを介して連結されており、これを昇
降させることにより、ウエハボート88に載置したウエ
ハWを処理容器86に対して挿脱可能としている。ま
た、この保温筒92は、回転軸98及び図示しない回転
ベルトを介してモータ等に連結されており、回転可能に
なされている。従って、熱処理時には、ウエハボート8
8と共にウエハWを回転して熱処理の均一性を確保する
ようになっている。
【0028】また、処理容器86の下部には、例えばス
テンレススチール製のマニホールド100が設けられ、
この部分にガス導入口102が形成されてここに、内部
に成膜ガス等を導入する配管42が接続される。このガ
ス導入口102の内側に接続されるガス導入パイプ10
4は容器内壁に沿って上方に向かい、その先端は容器天
井部の中心に位置されている。そして、この配管42
は、図1に示す先の枚葉式の熱処理装置の場合と同様
に、複数の分岐管44に分岐され、それぞれには同じガ
ス源、すなわちSiH4 ガス、PH3 ガス、N2 ガスを
それぞれ供給するガス源46、48、52が接続され
る。この場合にも還元ガスとしてはドーパントガス、す
なわちPH3 ガスが用いられ、H2 ガスは用いないので
2 ガス供給系は設けない。尚、ここでWF6ガス源を
設けない理由は、タングステンシリサイド層の成膜は枚
葉式の装置で行なうからである。また、各分岐管44に
は、それぞれ開閉弁56及びマスフローコントローラ5
8が介在される。また、このマニホールド100には、
図示しない真空ポンプに接続された排気ノズル106が
設けられており容器86内を所望の真空度まで真空引き
できるようになっている。
【0029】一方、上記処理容器86の外周には、この
側部及び天井部を覆って例えばセラミックファイバー製
断熱材よりなる円筒体状の断熱層108が設けられてお
り、この内側には、螺旋状或いは同軸的に筒体状に配列
された加熱源としての例えば加熱ヒータ110が高い密
度で配列されている。ヒータ110の配列は、上記した
螺旋状に限定されず、加熱源を適当回数U字状に折り返
して形成し(ミヤンダ状)、これを吊り下げる構造とし
てもよい。この加熱ヒータ110は、例えば2ケイ化モ
リブデン(MoSi2 )を主成分とした発熱抵抗体(カ
ンタル社製のカンタルスーパー加熱源)よりなり、常温
では抵抗値が非常に小さく、高温になると抵抗値が大き
くなる性質を有する。この加熱ヒータ110は、従来の
FeCrAl加熱源の表面負荷が1200℃において2
W/cm2 であるのに対して10〜30W/cm2 程度
と非常に大きく、数倍〜10数倍の発熱量が得られ、例
えば50℃/分の高温昇温が可能となっている。
【0030】また、断熱層108の下部は、断熱シール
部材112を介して処理容器86の下部と接合され、こ
の下部にはその周方向に沿ってリング状の冷却ヘッダ1
14が設けられる。この冷却ヘッダ114には、途中に
送風ファン116を介設した冷却気体導入通路118が
接続されると共に、この冷却ヘッダ114からは上記処
理容器86の外周壁と断熱層108の内壁との間隙内に
延びる冷却ノズル120が適当数設けられており、降温
時に処理容器86の外周壁に冷却気体を吹き付けること
によりこれを高速で冷却し得るようになっている。
【0031】そして、この断熱層108の天井部には、
上記冷却気体を排出する排気口122が形成されてお
り、この排気口122には途中に排気気体の温度を下げ
る熱交換器124及び排気を促進させる排気ファン12
6を順次介設した排気通路128が接続されている。ま
た、この排気口122には、ウエハの熱処理時にここを
閉じる開閉可能になされたシャッタ130が設けられ
る。
【0032】次に、以上のように構成された装置に基づ
いて行なわれる本発明方法について説明する。まず、1
00〜150枚程度の多数の未処理のウエハWを多段に
保持したウエハボート88を処理容器86の下方より上
昇させてこの容器内に収容し、下端開口部をフランジキ
ャップ部90で密閉して容器内を気密状態とする。そし
て、容器内を真空引きすると共に加熱ヒータ110を駆
動することにより処理容器86内を還元プロセス温度、
例えば850℃程度に設定し、この容器86内にガス導
入パイプ104を介して還元ガス、すなわち、後工程の
成膜工程で用いるドーパントガスであるPH3 ガスを導
入してウエハWの表面の還元を行なって前処理工程を行
なう(図2(A)、(B)参照)。この時の還元プロセ
ス圧力は、例えば5Torr程度であり、また、還元プ
ロセス時間は、例えば30分程度である。
【0033】ウエハW或いは処理容器2の昇温に際して
は、このMoSi2 製の加熱ヒータ110の単位面積当
たりの発熱量は、従来のヒータと比較して前述のように
非常に大きいので、高速で昇温することができる。この
ようにして所定の時間だけ還元して前処理工程を行なっ
たならば、加熱ヒータ110への給電を停止すると共に
ガスの供給を停止し、これと同時に、冷却気体導入通路
118及び冷却ノズル120を介して冷却空気を処理容
器86とその外周の断熱層108の間隙内にブロワして
強制的に供給し、処理容器86や加熱ヒータ110を強
制的に空冷して高速でウエハを降温させる。供給された
冷却空気は、断熱層108の天井部に設けたシャッタ1
30を開くことにより、オープンされた排気口122を
介して排気通路128から系外へ排出されることにな
る。
【0034】このようにして、ウエハWが成膜用の所定
の温度まで高速降温されたならば、成膜用のプロセス温
度に維持し、これと同時に成膜ガスとしてSiH4 ガス
とPH3 ガス(ドーピングガス)をキャリアガスとして
のN2 ガスと共に供給し、CVDにより成膜を行なう。
この時のプロセス条件は、プロセス圧力が、例えば1T
orr程度、プロセス温度が例えば550℃程度、Si
4 ガス、PH3 ガス、N2 ガスの流量は、例えばそれ
ぞれ1000sccm、200sccm、100scc
mである。この成膜処理を例えば75分程度行なって例
えば厚みが1500Å程度のリンドープのポリシリコン
層7Aを成膜する(図2(C)参照)。この時の成膜速
度は、枚葉式装置よりかなり低く、例えば20Å/mi
n程度である。
【0035】このようにして、ポリシリコン層の成膜工
程が完了したならば、次に、図1に示したような枚葉式
の熱処理装置へウエハを搬送し、前述したと同様なプロ
セス条件でタングステンシリサイド層9を成膜する(図
2(D)参照)。このように、バッチ式の縦型熱処理装
置を用いた場合にも、CVDによる成膜工程を行なう直
前に、前処理工程としてウエハ表面を還元処理する際
に、成膜工程に用いる水素化合物系のドーピングガスを
用いるようにしたので、還元ガスとしてH2 ガスを用い
る必要がなく、従って、H2 ガスの供給系や排気のため
の特別の付属設備も不要となり、装置コストを大幅に抑
制することが可能となる。
【0036】尚、上記実施例では、水素化合物系のドー
パントガスとしてPH3 ガスを用いた場合を例にとって
説明したが、これに限定されず、AsH3 ( アルシ
ン)、B26 (ジボラン)等を用いてもよい。また、
成膜ガスとしては、SiH4 ガスに限定されず、SiH
2 Cl2 (ジクロルシアン)ガスを用いてもよい。ま
た、キャリアガスとしてはN2 ガスに限らず、他の不活
性ガス、例えばArガスやHeガスを用いてもよい。
【0037】更に、先の枚葉式の熱処理装置において
は、同一の処理容器内でポリシリコン層とタングステン
シリサイド層を成膜したが、タングステンシリサイド層
を別の成膜装置で形成してもよい。そしてまた、ここで
はリンドープのポリシリコン層とタングステンシリサイ
ド層について、2層に成膜した場合を例にとって説明し
ているが、これに限らず、ポリシリコン層のみの単層の
成膜でもよいし、3層以上の成膜、チタン層、チタンナ
イトライド層等も成膜して形成してもよいのは勿論であ
る。
【0035】尚、上記実施例にあっては、リンドープの
場合について説明したが、これに限定されるものではな
く、例えばドーパントとしてボロン、砒素、アンチモン
等も使用できるのは勿論である。また、上記各方法発明
にて説明した各プロセス条件、例えばプロセス圧力、温
度、ガス流量、成膜量等は、単に一例を示したに過ぎ
ず、これに限定されないのは勿論である。また、被処理
体としては半導体ウエハに限定されず、ガラス基板、L
CD基板等にも適用することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の成膜方法
によれば、次のように優れた作用効果を発揮することが
できる。CVDによる成膜工程の直前に行なわれる被処
理体表面の還元前処理工程にて、成膜時に用いる水素化
合物系のドーピングガスを用いるようにしたので、H2
ガス供給系や排気系に特別の付属設備も設ける必要がな
くなり、その分、装置コストを大幅に抑制することがで
きる。また、成膜直前に行なう還元処理によって、表面
が活性なSi面となるので、この部分における抵抗値が
小さくなるばかりか、電気的特性が安定化し、被処理体
の面内における素子間の電気的特性の均一性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成膜方法を実施するための枚葉式
の熱処理装置を示す断面図である。
【図2】本発明方法を説明するための工程図である。
【図3】本発明に係る成膜方法を実施するためのバッチ
式の縦型熱処理装置を示す断面図である。
【図4】トランジスタの一般的なゲート電極及びビット
線を模式的に示す図である。
【符号の説明】
3 ドレイン 4 ゲート酸化膜 5 ゲート電極 6 ソース 7 ポリシリコン層(リンドープ) 8 コンタクト 9 タングステンシリサイド層 12 熱処理装置(枚葉式) 14 処理容器 16 載置台 28 加熱ランプ 42 配管 46 SiH4 源 48 PH3 源 50 WF6 源 52 N2 源 84 縦型熱処理装置 86 処理容器 88 ウエハボート W 半導体ウエハ(被処理体)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 21/285

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器内にガス供給系から水素化合物
    系のドーピングガスと成膜ガスとを供給して不純物のド
    ープされた成膜を行なう成膜方法において、前記水素化
    合物系のドーピングガスを供給しつつ前記被処理体の表
    面を還元して表面処理を行なう前処理工程と、この前処
    理工程の後に、前記ドーピングガスと前記成膜ガスを供
    給して成膜を行なう成膜工程とを有することを特徴とす
    る成膜方法。
  2. 【請求項2】 前記成膜工程は、不純物がドープされた
    ポリシリコン層を形成することを特徴とする請求項1記
    載の成膜方法。
  3. 【請求項3】 前記水素化合物系のドーピングガスは、
    PH3 (ホスフィン)、AsH3 (アルシン)、B2
    6 (ジボラン)の内のいずれか1つであることを特徴と
    する請求項1または2記載の成膜方法。
  4. 【請求項4】 前記成膜工程の後に、タングステンシリ
    サイド層を形成する第2の成膜工程が行なわれることを
    特徴とする請求項1乃至3記載の成膜方法。
  5. 【請求項5】 前記成膜工程は、電極の形成及び/又は
    コンタクトホールの埋め込みに用いられることを特徴と
    する請求項1乃至4記載の成膜方法。
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