JP3392765B2 - ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置

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JP3392765B2
JP3392765B2 JP34420198A JP34420198A JP3392765B2 JP 3392765 B2 JP3392765 B2 JP 3392765B2 JP 34420198 A JP34420198 A JP 34420198A JP 34420198 A JP34420198 A JP 34420198A JP 3392765 B2 JP3392765 B2 JP 3392765B2
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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料の噴射時期を
制御するディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ディーゼルエンジンで
は、エンジン回転数やアクセル開度、冷却水温度、吸気
温度等の運転条件に応じて燃料噴射量や燃料噴射時期を
適宜調節する燃料噴射制御が行われている。
【0003】ところで、ディーゼルエンジンが搭載され
る車両、特に、車両重量が大きくなる車両では、ブレー
キ装置への負荷が大きくなるため、エンジンブレーキの
効果を増大させる排気ブレーキが採用されている。排気
ブレーキは、排気通路に設けられた排気絞り弁を閉じる
ことにより、エンジンの内部抵抗を増加させ車両を減速
させるものである。また、排気絞り弁の閉弁は、排気ブ
レーキとしての目的の他に暖機を早める目的で行われ
る。つまり、アイドル時のエンジン回転数を高めるとと
もに排気絞り弁を閉じることにより排気温度を上昇させ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な目的で排気絞り弁が閉じられると、排気系の流路抵抗
が増すことによる内部EGRの増加に伴い吸入空気量が
減少する。ここで、内部EGRとは、燃焼室内の既燃ガ
スの一部が吸気通路に戻されて吸入空気と混合する現象
である。この場合、内部EGRにより燃焼状態が変化し
て、燃料の燃焼が不十分となりスモークが発生してしま
う。
【0005】因みに、特開昭58−158348号公報
において、排気絞り弁を有するエンジンの燃料噴射時期
制御についての開示がなされている。同公報における装
置では、排気ガス中に含まれる微粒子を捕集し、捕集さ
れた排気微粒子を周期的に焼却する排気微粒子浄化装置
を備え、排気絞りを行うとともに燃料噴射時期を遅角さ
せることで、排気微粒子の燃焼に必要な温度まで排気ガ
スの温度を上昇させるようにしている。つまり、「後燃
え」現象を生じさせる装置であって、燃焼室内での燃焼
を促進させて未燃燃料としての排気微粒子を減少させる
ものではなく、スモーク対策についての検討は行われて
いない。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであって、その目的は、排気絞り手段
の作動時において、スモークの発生を低減できるディー
ゼルエンジンの燃料噴射制御装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、車載ディーゼルエンジ
ンに燃料を噴射供給する燃料噴射手段を備え、前記燃料
噴射手段による燃料の噴射時期をエンジン回転数及び燃
料噴射量に対応した基本噴射時期に基づいて制御する燃
料噴射制御装置において、排気の流路抵抗を増加させる
べく排気通路内に配設される排気絞り手段と、車両の減
速時に前記排気絞り手段が作動した時、燃料の噴射時期
を、その時々のエンジンの運転条件に基づいて前記基本
噴射時期より進角させる減速時補正手段とを備えること
をその要旨とするものである。
【0008】上記構成によれば、車両減速時において排
気絞り手段が作動すると、排気ガスの流れが阻止されて
排気の流路抵抗が増加することにより排気ブレーキとし
ての機能を果たす。つまり、エンジンの内部抵抗が増加
してエンジンブレーキの効果が増大する。ところで、排
気ブレーキの作動時では、既述の通り内部EGRが増す
ためにエンジンの燃焼室内に供給される吸入空気量が減
少し、吸入空気量の減少に伴う噴射燃料の着火遅れが原
因でスモークが発生し易くなる。
【0009】これに対して、車両減速時の排気絞り手段
の作動時、つまり、排気ブレーキの作動時において、燃
料噴射時期がその時々の運転条件に基づいて基本噴射時
期より進角されるので、燃料の着火遅れが防止され噴射
燃料の燃焼が促進される。その結果、噴射燃料の燃焼が
十分に行われるようになりスモークの発生が低減され、
排ガスの悪化を防止できる。
【0010】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置において、
前記運転条件は、エンジン回転数とエンジン冷却水の温
度であることをその要旨とするものである。
【0011】上記構成によれば、エンジン冷却水温及び
エンジン回転数により燃料噴射時期が補正され、確実に
スモークが低減される。請求項3に記載の発明では、請
求項1又は請求項2に記載のディーゼルエンジンの燃料
噴射制御装置において、車両減速時にエンジン回転数が
所定回転数以上では、燃料の噴射が制限されるようにし
た燃料噴射制御装置において、車両減速時に前記運転条
件としてのエンジン回転数が前記所定回転数以上である
ときに、前記減速時補正手段による基本噴射時期の進角
補正を中止することをその要旨とするものである。
【0012】車両減速時にエンジン回転数が所定回転数
以上では、燃料の噴射が制限される。例えば、アクセル
操作を解除し、かつ、エンジン回転数が比較的高い場合
では、エンジンへの供給燃料を「0」とする燃料カット
が行われるため、この回転域では、スモークの排出はな
く燃料噴射時期の補正は必要ない。このため、車両減速
時にエンジン回転数が所定回転数以上であるときに、基
本噴射時期の進角補正が中止される。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項1に記
載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置において、
エンジンの暖機を促進させるべく車両停止状態で前記排
気絞り手段が作動された時、その時々のエンジンの暖機
状態に基づき前記基本噴射時期に対して噴射時期を変更
する暖機時補正手段を備えることをその要旨とするもの
である。
【0014】上記構成によれば、冷間始動時の車両停車
時において、排気絞り手段の作動により排気ガスの流れ
が阻止されることで、排気温が上昇しエンジンの暖機が
早められる。またこのとき、噴射時期がエンジンの暖機
状態に基づき補正されることで、噴射燃料の燃焼が促進
される。従って、内部EGRにより燃焼が不十分となっ
てスモークが発生する不都合もなく、排気温の上昇に伴
うエンジンの暖機の促進と、スモークの低減との両立が
可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかるディーゼ
ルエンジンの燃料噴射制御装置を具体化した実施の形態
を図面に従って説明する。
【0016】図1には、本実施の形態における多気筒デ
ィーゼルエンジン10の燃料噴射制御装置の概略構成図
を示す。図1に示すように、エンジン10は燃焼室12
を含む複数の気筒を有している。エンジン10の吸入行
程において、各気筒毎に設けられた吸気ポート13が吸
気バルブ14により開かれることにより、エアクリーナ
15を通じて吸気通路16に吸入される外気が燃焼室1
2に流入する。各気筒毎に設けられた燃料噴射ノズル1
7は、燃料ライン18を通じてインナーカム式分配型燃
料噴射ポンプ(以下、「噴射ポンプ」という)20に接
続されている。
【0017】燃料噴射ノズル17は、ニードル弁(図示
せず)と同ニードル弁の開弁圧を調整するスプリングと
を内蔵しており、噴射ポンプ20から燃料ライン18を
通じて所定圧以上の燃料が圧送されると開弁状態となり
燃料を燃焼室12へ噴射供給する。
【0018】エンジン10の各気筒では、燃焼室12に
吸入された空気がピストン21の上動により加圧される
とともに、加圧され高温となった空気中に燃料が噴射さ
れることで自己着火による燃料の燃焼・爆発が起こり、
ピストン21が下動する。そして、このピストン21の
下動によりクランクシャフト22が回転しエンジン10
の駆動力が得られる。エンジン10の排気行程におい
て、各気筒毎に設けられた排気ポート23が排気バルブ
24により開かれることにより、燃焼室12で生じた排
気ガスが排気通路25へ導かれ外部へ排出される。
【0019】アクセルペダル26の近傍に配設されたア
クセルセンサ27は、アクセルペダル26の踏込量を検
出し、その踏込量に応じた信号を出力する。吸気通路1
6の上流側に設けられた吸気温センサ28は、エアクリ
ーナ15から吸入通路16内に流入する吸入空気の温度
(吸気温)を検出する。吸気通路16の下流側に設けら
れた吸気圧センサ29は、吸気通路16における吸気圧
を検出し、その圧力に応じた信号を出力する。エンジン
10のウォータジャケットに設けられた水温センサ30
は、エンジン10の冷却水温THWを検出し、その温度
に応じた信号を出力する。なお、本実施の形態では、こ
の冷却水温THWがエンジン10の暖機状態を示すパラ
メータとなる。
【0020】排気通路25内において、アクチュエータ
31の駆動により開閉動作する排気絞り手段としての排
気絞り弁32が設けられている。上記アクチュエータ3
1は、ケース31a内に負圧室31bを区画成形するダ
イヤフラム31cと、ダイヤフラム31cに連結された
状態でケース31aの外部に突出して排気絞り弁32に
連結されるロッド31dとを備えている。そのロッド3
1dは、ケース31a内のコイルスプリング31eによ
って、ケース31aから突出する方向に付勢されてい
る。そして、この状態にあっては、排気絞り弁32が閉
じられることとなる。
【0021】上記負圧室31bは、負圧通路33及びエ
レクトリックバキュームレギュレーティングバルブ(E
VRV)34を介して、クランクシャフト22の回転に
伴って駆動されるバキュームポンプ35に接続されてい
る。EVRV34は電磁ソレノイド(図示せず)を備え
る。その電磁ソレノイドの駆動が制御されることで負圧
室31bの空気が負圧通路33を介してバキュームポン
プ35に吸引され、ロッド31dのケース31aに対す
る突出量が減少して同ロッド31dに取り付けられた排
気絞り弁32が開弁される。なお、通常は、エンジン1
0の運転により、排気絞り弁32は全開状態とされる。
【0022】また、図示しないトランスミッションの近
傍に設けられた車速センサ36は、トランスミッション
ギアの回転に基づいて車両速度(車速)を検出する。次
に、噴射ポンプ20の具体構成を図2及び図3を用いて
詳述する。
【0023】図2に示すように、噴射ポンプ20はドラ
イブシャフト40を備え、該ドライブシャフト40はハ
ウジング41に回転可能に支持されている。このシャフ
ト40は、エンジン10の出力軸であるクランクシャフ
ト22に駆動連結され、該クランクシャフト22の回転
に同期して回転する。
【0024】ドライブシャフト40の外周には円環状を
なすパルサ42が一体回転可能に固定され、パルサ42
に対向する位置に回転センサ43を構成するピックアッ
プコイル44が設けられている。詳しくは、パルサ42
は、その外周面に等角度に設けられた複数の突起を有し
ており、ピックアップコイル44がドライブシャフト4
0の回転に伴う各突起の通過を計測することによってド
ライブシャフト40の回転速度が検出される。即ち、エ
ンジン回転数NEが検出される。
【0025】ハウジング41内に設けられた燃料フィー
ドポンプ45は、ドライブシャフト40の回転によって
駆動される。フィードポンプ45は、燃料タンクからの
燃料を燃料通路(図示せず)を通じて燃料ギャラリ46
内に供給する。
【0026】ハウジング41の一端側(図2の右端側)
に固定されたヘッド47にはシリンダ48が固定されて
おり、同シリンダ48には分配シャフト49が回転可能
に支持されている。分配シャフト49はドライブシャフ
ト40に連結されており、同シャフト40と一体に回転
する。ヘッド47にはキャップ50が挿通され固定され
ており、同キャップ50は分配シャフト49の端部に当
接されている。
【0027】分配シャフト49の一端側には、同シャフ
ト49の径方向に延びる支持孔53が複数形成されてい
る。各支持孔53には複数のプランジャ54が挿通され
ることで同プランジャ54が摺動可能に支持されてい
る。各プランジャ54の内端面と支持孔53の内壁によ
って燃料加圧室55が区画形成されている。
【0028】プランジャ54の外端側には保持部56が
それぞれ配設され、同保持部56にはローラ57が回転
自在に保持されている。ローラ57の外周側にはインナ
カムリング58が配設され、同インナカムリング58の
内周面、即ちカム面には、エンジン10の気筒数に応じ
た複数のカム山が形成されている。分配シャフト49の
回転に伴いローラ57がカム面に沿って移動することに
より、プランジャ54は分配シャフト49の径方向に往
復動する。そして、このプランジャ54の往復動に応じ
て燃料加圧室55の容積が増減することにより、燃料加
圧室55へ燃料が吸入され、また、同室55において燃
料が加圧される。
【0029】分配シャフト49に対するインナカムリン
グ58の回転角は、ハウジング41に設けられたタイマ
装置60によって調節される。タイマ装置60は電磁式
のタイマ制御弁(TCV)61を備えており、同TCV
61に通電する信号を制御することにより、インナカム
リング58の回転角が変更され、燃料加圧室55におけ
る燃料吸入時期及び燃料加圧時期が制御される。
【0030】シリンダ48の内側には周方向全体に環状
通路62が形成されている。分配シャフト49内には、
一端側が燃料加圧室55に開口する燃料通路63が形成
されており、この燃料通路63はその途中において環状
通路62に開口するとともに、その他端側が分配シャフ
ト49の外周壁にて開口している。また、シリンダ48
及びヘッド47にはエンジン10の気筒と同数の一対の
連通路64(図2では、一組の連通路64のみを示す)
が形成されており、この連通路64はデリバリバルブ6
5に通じている。分配シャフト49の回転に伴い燃料通
路63の開口が各連通路64の開口に選択的に一致する
ことによって、燃料加圧室55とデリバリバルブ65と
が両通路63,64により連通された状態となる。
【0031】図3は図2の3−3線に沿った断面を示し
ている。図3に示すように、ハウジング41には、噴射
ポンプ20から各回毎に吐出される燃料の量、即ち各燃
料噴射ノズル17からの燃料の噴射量を調整するための
電磁スピル弁66が設けられている。この電磁スピル弁
66は常開弁であって、弁体としてのニードル弁67、
同ニードル弁67に固定されたアーマチュア68、ニー
ドル弁67を摺動可能に支持するニードルボディ69等
を備えている。
【0032】ハウジング41に固定されたケース70内
には内部に電磁コイル71を有するステータ72が配設
されている。ステータ72に形成された中心孔73内に
はニードル弁67のロッド75が摺動可能に支持されて
いる。また、ステータ72の上部には、ロッド75に固
定された円板状をなすアーマチュア68が配設されてい
る。
【0033】ニードル弁67においてロッド75よりも
下部側の部分は、ケース70に形成された挿通孔81内
に挿通されている。略円筒状をなすニードルボディ69
は、シリンダ48に形成された支持孔82に挿通されて
いる。ニードルボディ69の内周壁には周溝83が形成
されている。この周溝83はニードルボディ69及びシ
リンダ48にそれぞれ形成されたスピル孔85により前
記環状通路62に連通される。
【0034】また、ニードルボディ69及びシリンダ4
8にはスピル孔86が形成されている。ニードル弁67
の一部には縮径部67aが設けられ、同縮径部67aの
外周壁とニードルボディ69の内周壁とにより連通空間
87が形成されている。この連通空間87はスピル孔8
6を介して燃料ギャラリ46に常に連通する。
【0035】ニードルボディ69内の下部には圧縮スプ
リング88が配設されており、同スプリング88によっ
てニードル弁67は図の上方に向けて付勢されている。
電磁スピル弁66(電磁コイル71)に入力される駆動
信号がオフ信号である場合、即ち、電磁コイル71が通
電されずステータ72が励磁されていない場合では図3
のように、ニードル弁67は圧縮スプリング88の付勢
力により図示する開弁位置で保持される。これにより、
ニードルボディ69の周溝83及びスピル孔86が連通
空間87を介して連通され、電磁スピル弁66が開弁状
態となる。その結果、燃料加圧室55と燃料ギャラリ4
6とが燃料通路63、環状通路62、スピル孔85、周
溝83、連通空間87及びスピル孔86によって連通さ
れた状態となる。
【0036】これに対して、電磁スピル弁66に入力さ
れる駆動信号がオン信号である場合、即ち、電磁コイル
71が通電され、ステータ72が励磁されている場合で
は、アーマチュア68がステータ72に吸引されること
によりニードル弁67は圧縮スプリング88の付勢力に
抗して図の下方に移動する。これにより、周溝83と連
通空間87とがニードル弁67によって遮断され電磁ス
ピル弁66が閉弁状態となる。その結果、燃料加圧室5
5と燃料ギャラリ46とが遮断された状態となる。
【0037】ここで、噴射ポンプ20による燃料噴射動
作について詳述する。エンジン10が始動されると、ド
ライブシャフト40の回転に伴って分配シャフト49が
回転する。そして、分配シャフト49の回転に伴って、
プランジャ54が同シャフト49の径方向に往復動する
ことにより、燃料加圧室55の容積が増減する。ここ
で、燃料加圧室55の容積が増加する際に、電磁スピル
弁66が開弁位置(オフ信号が同弁66に出力されてい
る)にあると、燃料ギャラリ46内の燃料は、スピル孔
86、連通空間87、周溝83、スピル孔85を通じて
環状通路62に導入されるとともに、燃料通路63を通
じて燃料加圧室55内に吸入される。
【0038】燃料加圧室55に吸入された燃料は、その
後、電磁スピル弁66に対してオン信号が出力されて同
弁66が閉弁状態となった後に、同室55の容積が減少
することにより加圧される。そして、燃圧が所定圧力以
上にまで加圧されることにより、デリバリバルブ65及
び燃料噴射ノズル17が開弁状態となる。その結果、燃
料加圧室55内の燃料は、燃料通路63、連通路64、
デリバリバルブ65、及び燃料ライン18を通じて燃料
噴射ノズル17に圧送され、同ノズル17から対応する
気筒内に噴射供給される。この燃料噴射のタイミング
は、既述したTCV61に通電する信号を制御して、イ
ンナカムリング58の回転角を変更することにより調節
される。
【0039】このように、燃料加圧室55から燃料噴射
ノズル17に燃料が圧送されている状態から、所定のタ
イミングをもって電磁スピル弁66に対しオフ信号が出
力されることにより、同弁66が再び開弁状態となって
燃料加圧室55と燃料ギャラリ46とが連通される。従
って、燃料加圧室55にて加圧されている燃料の一部
は、同室55から燃料通路63、環状通路62、各スピ
ル孔85,86等を通じて燃料ギャラリ46に溢流(ス
ピル)される。このように、燃料加圧室55内の燃料が
燃料ギャラリ46へとスピルされることにより、同室5
5における燃圧は急激に低下する。その結果、デリバリ
バルブ65が閉弁状態となるため、燃料噴射ノズル17
に対する燃料の圧送は停止され、気筒に対する燃料供給
が終了する。
【0040】電子制御装置(ECU)90は、図1に示
すように、中央処理装置(CPU)91、読み出し専用
メモリ(ROM)92、ランダムアクセスメモリ(RA
M)93、バックアップRAM94、外部入力回路9
5、及び外部出力回路96を備える。ECU90はこれ
ら各部91〜94と、外部入力回路95と、外部出力回
路96等とをバス97により接続してなる論理演算回路
を構成する。ここで、CPU91は演算制御の機能と、
カウンタの機能を兼ね備えている。ROM92は所定の
制御プログラム等を予め記憶し、RAM93はCPU9
1の演算結果等を一時記憶する。バックアップRAM9
3は記憶したデータをエンジン停止後も保存する。外部
入力回路95はバッファ、波形整形回路及びA/D変換
器等(いずれも図示略)により構成され、外部出力回路
96は駆動回路(図示略)等により構成されている。
【0041】外部入力回路95には前記各センサ27〜
30,36,43等が接続され、ECU90は外部入力
回路95を介して各センサ27〜30,36,43から
の信号を取り込む。また、外部出力回路96には、EV
RV34、TCV61及び電磁スピル弁66が接続さ
れ、ECU90は外部出力回路96を介してEVRV3
4、TCV61、電磁スピル弁66に駆動信号を出力す
る。
【0042】つまり、ECU90は各センサ27〜3
0,36,43等からの信号を取り込むとともに、それ
ら入力信号に基づき、TCV61、電磁スピル弁66等
を駆動制御することで、燃料噴射時期制御、燃料噴射量
制御等を実行する。
【0043】また、本実施の形態では、所定の排気ブレ
ーキ条件またはヒータアイドルアップ条件が成立する
と、ECU90によりEVRV34が駆動されて排気絞
り弁32が閉弁側に作動し、これにより排気ブレーキが
働く。またこのとき、ECU90により燃料噴射時期の
補正が行われる。
【0044】詳しくは、運転者により排気ブレーキスイ
ッチ(図示せず)がオンに操作され、車速が例えば、1
7km/h以上のときに運転者がアクセルペダル26か
ら足を離したときに排気ブレーキ条件が成立する。する
と、排気絞り弁32がそれまでの全開状態から閉弁され
て、エンジン10の内部抵抗が増すことによりエンジン
ブレーキの効果が増大する。
【0045】また、車両停車時に、運転者により暖機ス
イッチ(図示せず)がオンに操作され、エンジン回転数
NEが所定回転数以下で、かつ水温THWが所定温度
(例えば、80℃)以下のときにヒータアイドルアップ
条件が成立する。すると、エンジン回転数NEを120
0rpm一定にすべく、燃料噴射量が増量されるととも
に排気絞り弁32がそれまでの全開状態から閉弁され
て、暖機が促進される。つまり、流路抵抗の増加に伴い
排気ガスの流れが阻止されることで排気温が上昇され、
エンジン10の暖機時間が短くなる。
【0046】ところで、排気絞り弁32が閉弁され、排
気の流路抵抗が増加すると、内部EGRが発生する。こ
のため、エンジン10の燃焼室12内に供給される吸入
空気量が減少する。つまり、排気絞り弁32の閉弁によ
り、燃料の燃焼状態が変化して、スモークが発生し易く
なる。
【0047】そこで、本実施の形態では、排気絞り弁3
2が閉弁する場合において、その時々のエンジン回転数
NE及び冷却水温に基づいて燃料の噴射時期を補正し、
スモークの発生を低減させる。
【0048】なお、本実施の形態では、燃料噴射ノズル
17、燃料ライン18、噴射ポンプ20により燃料噴射
手段が構成される。ここで、ECU90により実行され
る処理のうち燃料噴射量を算出するための処理を、図4
を用いて詳述する。なお、同処理は所定周期毎に実行さ
れる。
【0049】まず、ECU90はステップ100におい
て、各センサ27〜30,36,43等の検出信号を読
み込み、アクセル踏込量、吸気温、吸気圧、冷却水温T
HW、車速、エンジン回転数NE等を検出する。そし
て、ECU90はステップ110において、エンジン回
転数NE及びアクセル踏込量に基づく周知のマップを用
いて基本噴射量Qbaseを算出する。
【0050】その後、ECU90はステップ120にお
いて、次式のように最終噴射量Qfinを算出する。 Qfin=Qbase+α ただし、αは、例えば、吸気温、吸気圧、水温補正等を
含む補正噴射量である。詳しくは、吸気温補正は、空気
密度の差で生じる空燃比のズレを補正するもので、吸気
温が低いと密度が高くなるので噴射量を増量する。吸気
圧補正は、吸気圧が高いと空気量が多くなるので噴射量
を増量する。水温補正は、水温THWが低いほど噴射量
を増量して冷間始動後のエンジン10の運転性を確保す
る。
【0051】ECU90は、上記のように算出した最終
噴射量Qfinを用いて目標燃料噴射時期Atrgを算
出する。ここで、ECU90により実行される燃料噴射
時期算出処理を図5を用いて詳述する。なお、図5の処
理は、最終噴射量Qfinを算出した後に実行される。
【0052】ECU90はステップ200において、エ
ンジン回転数NEと最終噴射量Qfinとに基づく2次
元マップから基本噴射時期Abaseを算出する。ここ
で、基本噴射時期Abaseは、エンジン回転数NEが
高くなるとともに噴射量Qfinが多くなるほど進角側
の値に設定される。
【0053】ECU90はステップ210において、吸
気絞り弁32が閉弁状態にあるか否かを判定する。具体
的には、ECU90は、吸気絞り弁32の駆動処理(図
示せず)にて判定した制御フラグに基づいて判定する。
同制御フラグは、前述した排気ブレーキ条件又はヒータ
アイドルアップ条件が成立した時にセットされるフラグ
である。
【0054】そして、排気絞り弁32が閉弁状態である
と判定された場合では、ECU90はステップ220に
移行して、ヒータアイドルアップ条件が成立しているの
か、或いは排気ブレーキ条件が成立しているのかを判定
する。排気ブレーキ条件が成立している場合では、EC
U90はステップ230に移行して、図6(a)に示す
ようなエンジン回転数NEと水温THWとをパラメータ
とする2次元マップ(排気ブレーキ用マップ)から補正
量Aexbを算出する。図6(a)では、エンジン回転
数が1200rpm以下において、補正量Aexbは水
温THWが高いほど進角側に大きい値になり、エンジン
回転数NEが1200rpmよりも高ければ、補正量A
exb=0°CAになる。
【0055】排気ブレーキの作動時において、エンジン
回転数NEが比較的高い場合ではエンジンブレーキを利
かせるため、エンジン10の燃焼室12への供給燃料を
「0」とする燃料カットが行われ、この回転域では、ス
モークの排出はなく燃料噴射時期の補正は必要ない。こ
のため、本実施の形態ではエンジン回転数NEが120
0rpmよりも高ければ、補正量Aexb=0°CAと
している。これに対し、エンジン回転数NEが低下して
燃料が徐々に増加される場合では、噴射燃料の着火遅れ
が問題となり、燃料噴射時期の補正が必要となる。つま
り、このときの基本噴射時期Abaseは、エンジン回
転数NEが低く、かつ燃料噴射量Qfinが少ないため
遅角側の値となる。このため、本実施の形態では、噴射
燃料の燃焼を促進すべく補正量Aexbが進角側に設定
される。
【0056】また、水温THWが低い冷間時では、エン
ジン10の運転性を高めるため燃料噴射量Qfinが増
量され、増量された燃料噴射量Qfinに基づいて算出
される基本噴射時期Abaseは、暖機後における基本
噴射時期Abaseよりも進角側の値となっている。つ
まり、エンジン10の暖機が進行して、エンジン10の
冷却水の温度が高くなるほど、基本噴射時期Abase
は遅角側に設定され、排気ブレーキの作動時における燃
料の着火遅れが発生し易くなる。そのため、本実施の形
態では、補正量Aexbは水温THWが高いほど進角側
に大きい値が設定される。
【0057】そして、ヒータアイドルアップ条件が成立
している場合では、ECU90はステップ240に移行
して、図6(b)に示すような水温THWをパラメータ
とした1次元マップ(ヒータアイドル用マップ)から補
正量Aexbを算出する。なお、本実施の形態では、ヒ
ータアイドルアップ時の補正量Aexbは、水温が80
℃以下では、水温THWに関わらず遅角側への所定量が
設定されており、水温が80℃以上では、0°CAに設
定される。
【0058】また、ステップ210において排気絞り弁
32が閉弁状態でないと判定された場合では、ECU9
0はステップ250において、補正量Aexb=0°C
Aとした後にステップ260に移行する。そして、EC
U90はステップ260において、次式のように目標燃
料噴射時期Atrgを算出する。 Atrg=Abase+Aexb ECU90は、上記のように算出された燃料噴射量Qf
in及び目標燃料噴射時期Atrgに基づいてTCV6
1及び電磁スピル弁66を駆動制御することで、所望の
燃料量を所望のタイミングでエンジン10の燃焼室12
に噴射供給する。
【0059】本実施の形態では、図5のステップ230
及び260が減速時補正手段に相当し、ステップ240
及び260が暖機時補正手段に相当する。以上、詳述し
たように本実施の形態によれば、次のような効果を得る
ことができる。
【0060】(1)排気絞り弁32の閉弁に伴う排気ブ
レーキの作動時では、吸入空気量の減少による噴射燃料
の着火遅れが原因でスモークが発生し易くなる。しかし
ながら、本実施の形態では、排気ブレーキの作動時にお
いて、燃料噴射時期がその時々のエンジン回転数NEと
エンジン冷却水温THWに基づいて基本噴射時期Aba
seより進角されるので、燃料の着火遅れが防止され噴
射燃料の燃焼が促進される。その結果、噴射燃料の燃焼
が十分に行われるようになりスモークの発生が低減さ
れ、排ガスの悪化を防止できる。
【0061】(2)車両減速時にエンジン回転数NEが
所定回転数(1200rpm)以上では、エンジンへの
供給燃料を「0」とする燃料カットが行われるため、こ
の回転域では、スモークの排出はなく、補正量Aexb
=0°CAとして噴射時期の補正は行われない。つま
り、エンジン回転数が1200rpm以上であるとき
に、基本噴射時期Abaseの進角補正が中止されるの
で、不要な補正がなくなり実用上好ましいものとなる。
【0062】(3)ヒータアイドルアップ時において、
水温が80℃以下の場合に噴射時期が遅角側に補正され
ることで、噴射燃料の燃焼が的確に行われるようにな
る。従って、内部EGRにより燃焼が不十分となってス
モークが発生する不都合もなく、排気温の上昇に伴うエ
ンジン10の暖機の促進と、スモークの低減との両立が
可能となる。
【0063】(4)本実施の形態では、水温が高いほど
補正量Aexbを進角側に大きく設定している。その結
果、燃料の着火遅れが的確に防止され、スモークの発生
を低減できる。
【0064】なお、本実施の形態は、次のように変更し
て具体化することも可能である。 ・上記実施の形態では、インナーカム式の分配型ポンプ
20を採用したが、これに限定するものではない。例え
ばフェイスカム式の分配型ポンプまたは列型ポンプを採
用してもよい。或いは、ユニットインジェクタとユニッ
トポンプとの組み合わせを採用してもよいし、蓄圧(コ
モンレール)式噴射装置を採用してもよい。
【0065】・排気絞り弁32の開度を制御する構成、
具体的には、EVRV34の電磁ソレノイドへの電圧印
加をデューティ制御することで、バキュームポンプ35
により吸引される吸気の量を調整し、ロッド31dのケ
ース31aに対する突出量を変化させて排気絞り弁32
の開度を調節する構成において実施してもよい。この場
合、排気絞り弁32の開度に応じて、発生する内部EG
R量が変化するため、噴射燃料の燃焼状態が異なる。こ
のため、図6(a)に示すようなエンジン回転数NEと
水温THWをパラメータとするマップを、排気絞り弁3
2の開度に応じて複数枚設け、該マップに基づいて補正
量Aexbを算出する。また別に、排気絞り弁32の開
度に応じた補正係数を求め、該補正係数と補正量Aex
bとを乗算した値を用いて噴射時期を補正してもよい。
なお、排気絞り弁32の開度は、ECU90により算出
された設定値を用いてもよいし、排気絞り弁32の開度
を検出する開度センサの検出値を用いてもよい。
【0066】・上記実施の形態では、排気ブレーキ条件
又はヒータアイドルアップ条件の成立した時にセットさ
れる制御フラグに基づいて、噴射時期を補正するもので
あったがこれに限定するものではない。例えば、排気絞
り弁32の開度を検出する開度センサを配設して、検出
される排気絞り弁32の開度に基づいて、噴射時期を補
正するようにしてもよい。この場合、排気絞り弁32の
開度が小さければ、基本噴射時期の補正を行い、排気絞
り弁32の開度が大きければ、基本噴射時期の補正を行
わない。
【0067】・上記実施の形態では、運転条件としての
エンジン回転数NEとエンジン冷却水の温度THWをパ
ラメータとして補正量Aexbを求めるものであった
が、これに限定するものではない。例えば、吸気温や吸
気圧により燃料噴射量は変化するので、これら吸気温や
吸気圧を運転条件としてもよい。つまり、吸気温や吸気
圧をパラメータとして補正量Aexbを求めるようにし
てもよい。また、例えば、運転条件としての車速等に基
づき排気絞り弁32の開度を調節する構成のものでは、
排気絞り弁32の開度に応じて内部EGR量が変化する
ので、車速等をパラメータとして補正量Aexbを算出
するようにしてもよい。
【0068】・図5に示すステップ230の処理におい
て、エンジン回転数NEが所定回転数(例えば、120
0rpm)よりも大きければ、ステップ250に移行し
て補正量Aexb=0とし、所定回転数以下であれば、
上記実施の形態のように、図6(a)に示すエンジン回
転数NEと水温THWをパラメータとするマップを用い
て補正量Aexbを算出するようにしてもよい。このよ
うにすれば、ECU90が行う処理負荷を低減できる。
つまり、ECU90の処理負荷が比較的高負荷となるエ
ンジン回転数NEの高回転側において処理負荷を低減で
き、実用上好ましいものとなる。
【0069】・上記実施の形態では、エンジン回転数N
Eと最終噴射量Qfinに基づく2次元マップから基本
噴射時期Abaseを算出するものであったが、エンジ
ン回転数NE、アクセル踏込量、冷却水温等をパラメー
タとして算出した基本噴射時期Abaseに基づいて燃
料の噴射時期の補正を行うようにしてもよい。ディーゼ
ルエンジンの場合では、これらパラメータ(エンジン回
転数NE、アクセル踏込量、冷却水温等)により燃料噴
射量が求められるので、この場合の基本噴射時期Aba
seも燃料噴射量に対応した値となる。
【0070】・上記実施の形態では、暖機を促進すべく
排気絞り弁32が閉弁側に作動したときにも燃料の噴射
時期を補正する構成であったが、これを省略して具体化
してもよい。つまり、本燃料噴射制御装置は、排気ブレ
ーキの作動時において、燃料の噴射時期を補正するもの
であればよい。具体的には、図5に示すステップ22
0、240の処理を省略して実施する。
【0071】・上記実施の形態では、排気絞り手段とし
ての排気絞り弁32はエンジン10の停止時に閉弁状態
となる構成であったが、エンジン10の停止時に開弁状
態となる排気絞り弁を用いて実施してもよい。
【0072】さらに、上記実施の形態より把握される請
求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果と
共に記載する。 (イ)前記燃料噴射時期を、前記冷却水温が高くなるほ
ど進角側に補正する請求項4に記載のディーゼルエンジ
ンの燃料噴射制御装置。水温THWが高くなるほど、噴
射燃料の着火遅れが発生し易くなるが、本構成によれ
ば、冷却水温が高くなるほど燃料噴射時期が進角側に補
正されるので、噴射燃料の着火遅れを的確に防止するこ
とができる。
【0073】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、排気ブ
レーキの作動時において、燃料噴射時期がその時々の運
転条件に応じて進角され、噴射燃料の燃焼が促進される
ので、スモークの発生を低減できる。
【0074】請求項2に記載の発明によれば、エンジン
冷却水温及び機関回転数により燃料噴射時期が補正され
るので、的確にスモークを低減できる。請求項3に記載
の発明によれば、車両減速時にエンジン回転数が所定回
転数以上では、燃料噴射時期の補正を行わなくともスモ
ークの排出はなく、基本噴射時期の進角補正が中止され
るので、不要な補正がなくなり実用上好ましいものとな
る。
【0075】請求項4に記載の発明によれば、機関の暖
機を促進させるべく排気絞り手段が作動した時において
噴射時期が補正されるので、排気温の上昇に伴うエンジ
ンの暖機の促進と、スモークの低減との両立が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態におけるディーゼルエンジンの概略
構成図。
【図2】燃料噴射ポンプの具体構成例を示す断面図。
【図3】図2の3−3線に沿った断面図。
【図4】燃料噴射量算出処理を示すフローチャート。
【図5】燃料噴射時期算出処理を示すフローチャート。
【図6】(a)はエンジン回転数と水温と補正量との関
係を示す図、(b)は水温と補正量との関係を示す図。
【符号の説明】
10…ディーゼルエンジン、12…燃焼室、17…燃焼
噴射手段を構成する燃料噴射ノズル、18…燃焼噴射手
段を構成する燃料ライン、20…燃焼噴射手段を構成す
る噴射ポンプ、32…排気絞り手段としての排気絞り
弁、90…ECU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 43/00 301 F02D 43/00 301J 301K (56)参考文献 特開 昭61−187553(JP,A) 特開 昭60−256523(JP,A) 特開 昭62−58036(JP,A) 特開 昭62−20633(JP,A) 特開 昭58−158348(JP,A) 特開 平1−159465(JP,A) 特開2000−27685(JP,A) 実開 昭51−65123(JP,U) 実開 昭59−190951(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 1/00 - 45/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車載ディーゼルエンジンに燃料を噴射供
    給する燃料噴射手段を備え、前記燃料噴射手段による燃
    料の噴射時期をエンジン回転数及び燃料噴射量に対応し
    た基本噴射時期に基づいて制御する燃料噴射制御装置に
    おいて、 排気の流路抵抗を増加させるべく排気通路内に配設され
    る排気絞り手段と、 車両の減速時に前記排気絞り手段が作動した時、燃料の
    噴射時期を、その時々のエンジンの運転条件に基づいて
    前記基本噴射時期より進角させる減速時補正手段とを備
    えるディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 前記運転条件は、エンジン回転数とエン
    ジン冷却水の温度である請求項1に記載のディーゼルエ
    ンジンの燃料噴射制御装置。
  3. 【請求項3】 車両減速時にエンジン回転数が所定回転
    数以上では、燃料の噴射が制限されるようにした燃料噴
    射制御装置において、車両減速時に前記運転条件として
    のエンジン回転数が前記所定回転数以上であるときに、
    前記減速時補正手段による基本噴射時期の進角補正を中
    止する請求項1又は請求項2に記載のディーゼルエンジ
    ンの燃料噴射制御装置。
  4. 【請求項4】 エンジンの暖機を促進させるべく車両停
    止状態で前記排気絞り手段が作動された時、その時々の
    エンジンの暖機状態に基づき前記基本噴射時期に対して
    噴射時期を変更する暖機時補正手段を備える請求項1に
    記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
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