JP3391005B2 - 部分結晶性ポリカーボネート粉末の分離法 - Google Patents

部分結晶性ポリカーボネート粉末の分離法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ポリカーボネート又はオリゴカ
ーボネート溶液の溶媒を、随時水蒸気を導入して熱交換
器で或いは水蒸気を導入して保持管(3)で蒸発させ、
そして濃縮された溶液、溶媒蒸気及び随時水のペースト
混合物を分離器で分離する、該ポリカーボネート又はオ
リゴカーボネートの溶液からポリカーボネート粉末又は
オリゴカーボネート粉末を分離する方法に関する。本方
法では、溶媒蒸気を分離器から下流の熱交換器で凝縮さ
せる。熱交換器壁を通して間接的に熱を供給して溶媒を
熱交換器で蒸発させ、そしてポリカーボネート又はオリ
ゴカーボネート溶液を上流の熱交換器で予熱し又は水蒸
気を導入し或いはその両方により蒸発を促進させる。分
離器は常圧で又は昇圧で運転することができる。
【0002】常圧で運転する場合、分離器は同時に結晶
化器としても働く。ポリカーボネートの種類に依存し
て、分離器中のポリカーボネート又はオリゴカーボネー
トは、自然と結晶性固体の或いは放置すると結晶化する
ペーストの形をとる。結晶化時間は、ポリカーボネート
の種類、分子量、溶媒濃度、結晶核の添加及び温度に依
存する。
【0003】分離器を昇圧下に運転する場合、濃溶液は
流動性ペーストの形をとる。ここにペーストは、適当な
ポンプにより第1の分離器から第2の分離器へ運ばれ、
そこで低圧下に圧力が除かれる。ペーストは、圧力除去
時の蒸発効率を高めるために、熱交換器を通して2つの
分離器間で加熱してもよい。段階的蒸発は、僅かにすぎ
ない水蒸気の直接導入で蒸発効率の向上が達成できると
いう利点を持つ。例えばこの場合には、僅かな水蒸気が
濃ポリカーボネート溶液中に凝縮し、放置及び粉砕後に
得られる粉末が低エネルギ−使用量で乾燥できる。
【0004】この工程で得られるポリカーボネート粉末
は、結晶性、いずれか残存する溶媒がそれから良好に除
去できるという事実、並びに増大したかさ密度及びエネ
ルギ−に関して及び特に経済的に有利な乾燥性が特色で
ある。
【0005】本方法で得られるオリゴカーボネート粉末
は、均一な結晶性及び粒子寸法並びに残存溶媒の良好に
除去できるという事実が特色である。またそれは、増大
したかさ密度、エネルギーに関して及び経済的に特に有
利である乾燥性並びに固相での特に良好な重縮合性が特
色である。ここに「重縮合性」とは、不活性な気体流中
での後処理硬化時に溶液粘度の相違として測定される分
子量の増加を意味する。この時、狭い分子量分布の高粘
ちょうな粒子が得られる。
【0006】ポリカーボネートをその溶液から水蒸気で
分離することは公知である。
【0007】即ち、米国特許第3508339号は、ポ
リカーボネート溶液と水蒸気を一緒にする混合室と組み
合わせた特殊のノズル及び続く溶媒を乾燥除去する一定
直径の管の使用を記述する。米国特許第4212967
号は、ド・ラベル(De Lavel)型ノズルと直径
がノズルから始まって増大する加熱管との組合わせを記
述する。
【0008】米国特許第4568418号は、ノズルと
続く凝集管との組合わせを記述する。この管は、一定直
径と少なくとも6つの準円形ル−プが特色である。しか
しながら、この方法で得られるポリカーボネート凝集物
は低かさ密度である。さらにこの方法は、多量の水蒸気
を必要とし、従って経済性が損なわれる。
【0009】ヨ−ロッパ特許第0616002A1号
は、増大したかさ密度のポリカーボネートを、塩化メチ
レンから、加熱されない保持管が連結されたノズル中で
水蒸気をポリカーボネート溶液と一緒にすることで分離
する方法を記述する。
【0010】これらの公知の方法を用いると、有機溶媒
は殆ど除去されるが、約40%の水を含み、或いは低含
水量の時には分離工程を不経済にする非常に多量の水蒸
気を噴霧中に必要とするポリカーボネート粒子が得られ
る。いずれの場合でも、非常に低い残存溶媒量を達成す
るために、後処理乾燥が必要である。この目的に必要な
条件、例えば必要な時間及び直接時間に関係する必要な
工場の容量は、分離工程の工業的実施に対して重要な役
割を果たす。従来公知の方法で得られるポリカーボネー
ト粒子は、完全には満足されない後処理乾燥性と比較的
高い含水量を有し、この結果、水分の除去のために、長
い保持時間と相まった大容量の工場と増大するエネルギ
ーの使用が必要となる。ヨーロッパ特許第061600
2A1号で製造されるポリカーボネート粉末は、特に比
較的含水量が高い。この方法で得られるポリカーボネー
ト粉末は、増大したかさ密度を有するが、溶媒を蒸発さ
せるためのすべてのエネルギーが溶液へ導入される水蒸
気で賄われるために、比較的高い含水量を有し、従って
より入念な乾燥工程を必要とする。水蒸気を凝縮させ、
ポリカーボネートから乾燥によって除去しなければなら
ない。ヨーロッパ特許第0616002A1号に記述さ
れた方法で製造されるポリカーボネートの非晶性は、非
晶性ポリカーボネート粉末の比較的低い軟化点又は粘着
温度(約150℃)のために操作をこの温度以下で行わ
ねばならないという理由で、水蒸気の除去をより困難に
する。水蒸気の低温での除去は、大容量の工場、長い保
持時間及び高エネルギー消費量を必要とし、従って経済
性が劣る。
【0011】ポリカーボネートをその溶液から溶媒の蒸
発によって分離し、結晶性の固体を得ることは公知であ
る。独国特許公報第4022232号及び第41344
83号は、最初に導入された部分結晶性ポリカーボネー
トにポリカーボネート溶液を適用し、そして溶媒を蒸発
させることにより、連続式又は回分式でのペレットの放
出を伴う混合装置中での溶媒の蒸発で部分結晶性ポリカ
ーボネートを製造する方法を記述する。この工程中の、
部分結晶性ポリカーボネートの比較的大きい凝集物の生
成は、その目的のために特別に設計された装置中で連続
的に剪断力をかけ且つ物質を循環させることにより防止
される。
【0012】しかしながら、これらの方法は、結晶化及
び溶液の濃縮に対して高価な装置が必要であり、これが
その方法の経済性を減ずるという欠点を持つ。更にこれ
らの方法では不規則な形の粒子だけしか得らず、またこ
の粒子は結晶性に関して依然不均質であり且つ非晶性ポ
リカーボネートが増大した量で部分結晶性のポリカーボ
ネートと混ざり、従って表面上が粘着性の堅さを示す。
これはこれらの粒子の乾燥性を損なう。
【0013】結晶性オリゴカーボネート粉末の製造も本
質的に公知である。公開された特許願WO第90/07
536号は、ジクロロメタン溶液から蒸発したオリゴカ
ーボネート粉末を、ジクロロメタン又はアセトン中に懸
濁させ、そして放置することにより結晶化させるという
方法を記述する。しかしながら公知の方法は、溶媒を含
む結晶が完全には満足できない後処理乾燥性を示し、か
くして望ましくない残存溶媒を含むという欠点を持つ。
更に公知の方法を用いて得られる結晶性オリゴカーボネ
ートは、結晶性及び粒子の寸法に関して、本発明の方法
で製造される結晶性オリゴカーボネートほど均質ではな
い。これは特にジクロロメタンから結晶化させたオリゴ
カーボネートに当て嵌まる。
【0014】今回、本発明の新規な方法により、熱可塑
性ポリカーボネート又はオリゴカーボネートをその溶液
から熱交換器又は保持管中での蒸発により得られる濃ペ
ーストは、従来から公知の方法におけるように自発的に
又は剪断力をかけないである保持時間後に、例えば1−
5、好ましくは2−3mmのメッシュ篩を通過させるこ
とにより粉砕して部分結晶性粉末を与える結晶性固体を
生成する、ことが発見された。
【0015】本発明は、芳香族ポリカーボネート粉末又
は芳香族オリゴカーボネートをポリカーボネート溶液か
ら結晶性粉末の形で分離する際に、PC濃度又はオリゴ
カーボネート濃度が溶媒、好ましくは有機溶媒、特にジ
クロロメタン中3−30、好ましくは15−25重量%
のポリカーボネート又はオリゴカーボネート溶液を、熱
交換器で或いは水蒸気との混合後に保持管で或いは水蒸
気との混合後に熱交換器で濃縮して、5−80重量%の
濃ペースト濃度においてポリカーボネート又はオリゴカ
ーボネートに対して1.00−1.40、好ましくは
1.15−1.35(ポリカーボネート)或いは1.0
8−1.15の溶液粘度ηrelで特徴づけられる分子量
を有する、好ましくは25−60重量%のポリカーボネ
ート又はオリゴカーボネートペースト及び随時凝縮した
水を生成させ、そして続いて1分−2時間の間結晶化器
に保持して結晶性粉末に転化する、該ポリカーボネート
又はオリゴカーボネートの溶液からポリカーボネート粉
末又はオリゴカーボネート粉末を分離する、芳香族ポリ
カーボネート粉末又は芳香族オリゴカーボネート粉末を
結晶性粉末の形で分離する方法を提供する。結晶化時間
はポリカーボネート又はオリゴカーボネートに対して
0.1−15,特に0.5−10,好ましくは0.7−
2重量%の結晶化核を新しく粉砕した部分結晶性粉末
(粒子寸法が直径0.1−2、好ましくは0.2−0.
8mm)の形で添加することにより特に減ぜられ、或い
は融解熱で特徴付けられる結晶化度は一定の結晶化時間
で増加する。
【0016】熱可塑性芳香族ポリカーボネート又はオリ
ゴカーボネートを、その溶液から、熱交換器中又は保持
管中において非常に少量の水蒸気を導入して或いは水蒸
気を導入しないで、随時剪断力をかけずに又は結晶化核
を添加して蒸発させることにより、分離することも特に
可能である。ポリカーボネート又はオリゴカーボネート
の種類に依存して、ポリカーボネートはいろいろな硬
さ、即ちペースト状ないし硬い状態で得られ、これが順
次自発的に又は放置したときに結晶性固体を与える。こ
れは機械的に粉砕して、例えば篩を通る粉末にすること
ができる。得られる粉末の平均粒子直径は例えば篩のメ
ッシュ寸法に依存する。
【0017】熱可塑性芳香族ポリカーボネート又はオリ
ゴカーボネートを、その溶液から、熱交換器中で、水蒸
気を導入しないで及び剪断力をかけずに又は結晶化核を
添加しないで蒸発させて、分離することも好ましくは可
能である。この時、ポリカーボネート又はオリゴカーボ
ネートの種類に依存して、ポリカーボネートはいろいろ
な硬さ、即ちペースト状ないし硬い状態で得られ、これ
が順次自発的に又は溶媒の蒸発後に放置したときに結晶
性固体を与える。これもまた単に機械的に粉砕して、例
えば篩を通る粉末にすることができる。
【0018】例えば水蒸気除去により一端溶媒蒸気を除
去すれば、残存溶媒は本発明の方法で得られる粉末か
ら、比較的高温、特に150℃以上の温度での乾燥工程
において特に効果的に除去でき、そして粉末は、特に4
2重量%以下の含水量及び増大したかさ密度(オリゴカ
ーボネートに対して特に>0.3、更に特に>0.35
g/cm3)を有する。本発明によって製造されるポリ
カーボネートまたはオリゴカーボネートは、簡単な乾燥
器中で、エネルギーの消費も殆どなくして、特に経済的
に乾燥することができる。
【0019】本発明の方法に使用される芳香族ポリカー
ボネートまたはオリゴカーボネートは、いずれかの芳香
族ホモポリカーボネート、コポリカーボネート及びこれ
らのポリカーボネートの混合物又はいずれかのホモオリ
ゴカーボネートであり、これらは特に次のジフェノール
に由来する:ハイドロキノン、レゾルシノ−ル、ジヒド
ロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニル)アル
カン、ビス−(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、
ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、エーテル、
スルホキシド、スルホン及びα,α′−ビス−(ヒドロ
キシフェニル)ジイソプロピルベンゼン、並びにこれら
の核アルキル化及び核ハロゲン化されたもの。
【0020】適当なジフェノールは、例えば米国特許第
3028365号、第2999835号、第30627
81号、第3148172号及び第4982014号、
独国特許公報第1570703号及び第2063050
号、並びに単行本H.シュネル(Schnell)著、
ポリカーボネートの化学と物理、インターサイエンス出
版(Interscience Publisher
s,New York)、1964年に記述されてい
る。
【0021】好適なジフェノールは次の通りである:
4,4−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
α,α′−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジ
イソプロピルベンゼン、α,α′ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、2,2−
ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、ビス−(3、5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(3、5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス−
(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン、2,4−ビス−(3、5−ジメチル−4−ヒドロキ
シフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−
(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、α,α′−ビス−(3、5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、
1,1−ビス−(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−3、3、5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス−(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−3−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス−
(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3、
3−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(3、5
−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルシ
クロヘキサン、2,2−ビス−(3、5−ジクロロ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−
(3、5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
フェニルエタン、2,2−ビス−(3、5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)−2−フェニルエタン、2、
2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2、2−ジフ
ェニルエタン、9,9−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)フルオレン、9,9−ビス−(3、5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)フルオレン。
【0022】特に好適なジフェノールは例えば2,2−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス−(3,5
−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3、3、5−
トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルシク
ロヘキサン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)−4−メチルシクロヘキサン、
9,9−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)フルオレンである。
【0023】2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)−3、3、5−トリメチルシク
ロヘキサン及び1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタンは特に好適である。
【0024】ポリカーボネート又はオリゴカーボネート
の製造には、上述したジフェノールのいずれか所望の混
合物も使用できる。
【0025】流動性を改善するために、公知の方法に従
い、(用いるジフェノール1モルに対して)少量の、好
ましくは0.05−2.0モル%量の3官能性又は3官
能性以上の、特に3つまたは3つ以上のフェノ−ル性水
酸基を持つ化合物を、ポリカーボネートの製造中に用い
ることも可能である。有用な化合物のいくつかの例は次
の通りである:1,3,5−トリス−(4−ヒドロキシ
フェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス−(4−(4
−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェニル)ベンゼ
ン、1,1,1−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,6−ビス−(2−ヒソロキシ−5′−メチ
ルベンジル)−4−メチルベンゼン、2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−(2、4−ジヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ヘキサキス−(4−(4−ヒドロキシフ
ェニルイソプロピル)フェニル)−オルトテレフタル酸
エステル、テトラキス−(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,4−ビス−((4′、4″−ジヒドロキシト
リフェニル)メチル)ベンゼン)、3,3−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2、3−ジヒド
ロインド−ル、3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロイン
ドール。
【0026】これらの化合物に相当するクロロホーメー
トも、二塩基性以上の脂肪族又は芳香族カルボン酸又は
好ましくは酸クロライド、例えば2,4−ジヒドロキシ
安息香酸又は2,4−ジヒドロキシ安息香酸クロライ
ド、トリメシン酸又はトリメシン酸クロライド、トリメ
リット酸又はトリメリット酸クロライド、シアヌール酸
トリクロライドと共に適当である。
【0027】本発明によるポリカーボネート又はオリゴ
カーボネート或いはこれらの混合物は、次の公知の方法
で本質的に製造できる[参照、H.シュネル著、ポリカ
ーボネートの化学と物理、ポリマー・レビュー、IX
巻、27ペ−ジ以降、インターサイエンス出版、196
4年]: 1.溶融エステル交換法の使用、 2.分散相溶液法、即ち二相界面法の使用。
【0028】ジフェノールの他に又はその代わりに、そ
のクロロホーメート又はビスクロロホーメートを用いる
こと或いはオリゴカーボネートの製造中にそれを導入す
ることも可能である。
【0029】本発明の目的に適当な溶媒は、例えばジク
ロロメタン、モノクロロベンゼン、トルエン、テトラヒ
ドロフラン又は1,3−ジオキソラン、又はこれらの溶
媒の混合物である。
【0030】ポリカーボネート溶液の製造は、例えば次
の通りである:適当な装置において、毎時、2,2−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン48.75k
g、45%水酸化ナトリウム溶液39.4kg、水素化
硼素ナトリウム50g及びp−tert−ブチルフェノ
−ル750gから調製した溶液61.2kgを、45%
水酸化ナトリウム溶液3kgを添加した塩化メチレン9
0kg中ホスゲン4.75kgで連続的にホスゲン化す
る。
【0031】トリエチルアミン40g/時及び45%水
酸化ナトリウム溶液0.75kg/時の溶液を添加した
後、30分の保持時間後に相対粘度1.303のポリカ
ーボネートを得る。
【0032】いったん水性層を分離した後、適当に希釈
又は濃縮してから、有機ポリカーボネート溶液を次の処
理へ送る。
【0033】オリゴカーボネート溶液の製造は例えば次
のように行われる:ある装置において、2,2−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン15kg及びフェ
ノール168gを、水88kg及び45%水酸化ナトリ
ウム溶液14.2kgの混合物に溶解する。この溶液に
ジクロロメタン85kgを添加し、ホスゲン6.4kg
を、撹拌しながら浸液管を通して導入する。約1時間撹
拌した後、トリエチルアミン13gを混合物に添加し、
混合物を激しく撹拌しながら更に1時間反応させる。つ
いで相を分離させ、有機層を希水酸化ナトリウム溶液、
水、希塩酸及び水で連続的に繰り返し抽出する。得られ
た溶液を次の処理に使用する。
【0034】本発明の方法で使用できる芳香族ポリカー
ボネート又はオリゴカーボネートの有機溶媒中溶液は、
3−30、好ましくは5−20重量%の濃度を有する。
【0035】結晶化核の好適な添加は、本発明の方法で
得られる結晶性PC粉末の形で行われる。結晶化を促進
し、結晶化時間を短縮し、従ってペーストを密な固体へ
転化するために使用される結晶か核の量は、ポリカーボ
ネート溶液のポリカーボネート含量に対して0.1−1
5、好ましくは0.5−10重量%である。
【0036】適当な溶媒はポリカーボネート又はオリゴ
カーボネートを適当に(例えば最低5重量%まで)溶解
し、高々150℃の沸点を有するいずれかのものであ
る。好適な溶媒は、ジクロロメタン、モノクロロベンゼ
ン、トルエン、テトラヒドロフラン又は1,3−ジオキ
ソラン、並びにこれらの溶媒の混合物である。ジクロロ
メタンは特に好適である。
【0037】本発明で随時使用される水蒸気は、100
−300、好ましくは140−250℃の温度を有す
る。
【0038】ポリカーボネート溶液の溶媒と水の重量比
は、7:1−1000:1である。本方法は、完全に水
蒸気を導入しないでも行うことができる。ポリカーボネ
ート溶液の溶媒と水の比は、好ましくは12:1−20
0:1である。
【0039】熱交換器の温度は、特に50−300、好
ましくは150−250℃である。本方法の開始時にお
いては、ポリカーボネートは好ましくは10−200、
更に好ましくは60−120℃の温度を有する。
【0040】本発明の更に好適な具体例は、下記の特許
請求の範囲に見出だすことができる。
【0041】水蒸気をポリカーボネート溶液に導入する
ための適当な装置は、例えばT字型管又はエジェクター
型ノズル、好ましくはエジェクター型ノズルである。結
晶化時間を短縮するための結晶化核の可能な添加は、例
えばそれを、水蒸気流に或いはポリカーボネート又はオ
リゴカーボネート溶液導管に、水蒸気と一緒にする箇所
から上流へ約20−100mmの所で或いは水蒸気を用
いないときにはポリカーボネート又はオリゴカーボネー
ト溶液を熱交換器へ導入する箇所から上流へ約20−1
00mmの所で添加することにより行われる。
【0042】熱交換器は内管とジャケット管からなる管
型熱交換器であってよい。この時、内管は長さと直径の
比が5000:100、好ましくは1000:250、
最も好ましくは900:500である。更に、管型熱交
換器と同等の熱交換面積を有するいずれか他の熱交換器
も使用できる。
【0043】標準圧下に行われる方法の場合、分離器は
例えば半分満たした時にポリカーボネート又はオリゴカ
ーボネートペーストの約2時間分の生産量を保持できる
容量の円筒型容器である。昇圧下に行われる方法の分離
器は、上述した分離器に匹敵する容量の、下方が円錐型
の取り出し部分を有する円筒形容器である。
【0044】本発明の方法を用いて分離されるオリゴカ
ーボネートは、その低溶媒含量(即ち含量が検出限界2
ppm以下)のために、成形物の製造のためにポリカー
ボネート又はABSブレンド中へ混合する混合成分とし
て適当である。このポリカーボネート又はABSブレン
ドから製造される成形物は、常法により、例えばエレク
トロニクス、光学製品、車両構造体及び照明工業に使用
される。
【0045】本発明の方法を用いて分離されるポリカー
ボネートは、加工により、例えば上述のように分離した
ポリカーボネートを押し出してペレットを製造し且つ種
々の製品を得るために公知の方法で添加剤、染料、充填
剤又はガラス繊維を添加した後にこれらのペレットを射
出成形して成形物にすることができる。
【0046】普通不透明性の用途に対しては、ポリカー
ボネートに対して通常量の、即ち10−50重量%の他
の熱可塑性物を、分離したポリカーボネートとブレンド
し得る。
【0047】他の適当な熱可塑性物は、例えば随時芳香
族のポリエステルカーボネート、本発明のポリカーボネ
ート以外のビスフェノールに基づくポリカーボネート、
ポリアルキレンテレフタレート、EPDMポリマー、ポ
リスチレン及びスチレン、アクリロニトリル及びブタジ
エンに基づくブラフト重合体、例えば特にABSであ
る。
【0048】これらのポリカーボネート製品は通常の方
法で、例えば電気工学、光学、車両構造体及び照明工業
で使用される。
【0049】本発明は、図面を参照して更に詳細に例示
される: 図1:本発明の方法の分離工程図、 図2:更なる分離器6及び熱交換器7を有する図1の配
列の変形、 図3:熱交換器2の代わりに水蒸気の供給11を含む図
1の配列の変形、 図4:熱交換器2の代わりに水蒸気の供給11を含む図
2の配列の変形。
【0050】図1によれば、ポリカーボネート又はオリ
ゴカーボネート溶液1の温度を熱交換器2で調節し、こ
れをバルブ13から加熱していてもよい保持管へ送る。
分離器4で溶液の圧力を除き、溶媒8を凝縮器5で凝縮
させて分離する。この配置に、下流の熱交換器を含む中
間分離器6を補充してもよい(参照、図2)。水蒸気1
0を、随時ノズル11に導入し、これを熱交換器2の代
わりとしてもよい(参照、図3又は図4)。
【0051】
【実施例】
実施例 1 ビスフェノールAに基づき且つ平均分子量Mw=298
00を有するポリカーボネート25kgをジクロロメタ
ン142kgに溶解した。この15重量%のポリカーボ
ネート溶液1の77kg/時を、ノズル11において温
度195℃及び圧力14.5バールの水蒸気10の77
kg/時と混合した(図3に相当)。この混合物を、内
径6mm、壁厚1mm及び長さ6mの管3を通して、容
量60lの円筒形分離器4に送った。管3は外径18m
m及び壁厚1.5mmのジャケット管で取り囲まれてい
た。塩化メチレン中のポリカーボネート溶液1の供給温
度は25℃であり、ジャケットの加熱温度は165℃で
あった。
【0052】分離器4の溶媒蒸気から、ペースト状の、
流動しうる濃ポリカーボネート溶液を分離した。溶媒蒸
気を熱交換器5に通して凝縮させた。試験の完了から約
1時間後に、試料を分離器4から取り出した。これは表
1に記述する性質を示した。
【0053】実施例 2 実施例1に記述した塩化メチレン中15重量%ポリカー
ボネート溶液1の77kg/時を、実施例1に記述した
ように圧力14.5バール及び温度195℃で水蒸気1
0の2.5kg/時と混合し,そして実施例1に記述す
るように加熱された管3から分離器4へ送った。この場
合には、実施例1に記述したノズル11の代わりに、内
径1mmのT字型管を混合のために使用した。ジャケッ
トの加熱温度は165℃であった。塩化メチレン中のポ
リカーボネート溶液1の供給温度は25℃であった。約
1時間後に分離器4から取り出した試料の性質を表1に
記述する。
【0054】実施例 3 ビスフェノールAに基づき且つ平均分子量Mw=298
00を有するポリカーボネート475kgをジクロロメ
タン1802kgに溶解した。ついでこの溶液からジク
ロロメタン38kgを蒸発させた。得られた25重量%
のポリカーボネート溶液1の37kg/時を、実施例1
に記述したように内径6mm及び長さ6mの加熱された
管3を通して、但し水蒸気を導入しないで、容量60l
の円筒形分離器4に送った。ジャケットの加熱温度は1
95℃であった。塩化メチレン中のポリカーボネート溶
液1の供給温度は100℃であった。約1時間後に分離
器4から取り出した試料の性質を表1に記述する。
【0055】実施例 4 ビスフェノールAに基づき且つ平均分子量Mw=114
00を有するオリゴカーボネート31.2kgをジクロ
ロメタン142kgに溶解した。この18重量%オリゴ
カーボネート溶液の59kg/時を、ノズル11におい
て,実施例1に記述したように、温度195℃及び圧力
14.5バール下に水蒸気10の6kg/時と混合し、
そして実施例1に記述したように内径6mm及び長さ
4.5mの加熱できる管3を通して、容量60lの円筒
形分離器4に送った。本実施例では、ジャケット管を加
熱しなかった。塩化メチレン中のオリゴカーボネート溶
液の温度は25℃であった。約1時間後に分離器4から
取り出した試料の性質を表1に記述する。
【0056】実施例 5 実施例4に記述した18重量%オリゴカーボネート溶液
の60kg/時を、実施例1に記述したように圧力1
4.5バール及び温度195℃で水蒸気10の4kg/
時と混合し,そして実施例1に記述したように内径6m
m及び長さ4.5mの加熱できる管3を通して、容量6
0lの円筒形分離器4に送った。本実施例では、ジャケ
ット管を加熱しなかった。塩化メチレン中のオリゴカー
ボネート溶液の温度は25℃であった。約1時間後に分
離器4から取り出した試料の性質を表1に記述する。
【0057】実施例 6 実施例4に記述した18重量%オリゴカーボネート溶液
の60kg/時を、実施例1に記述したように圧力1
4.5バール及び温度195℃で水蒸気10の4kg/
時と混合し,そして実施例1に記述したように内径6m
m及び長さ4.5mの加熱できる管3を通して、容量6
0lの円筒形分離器4に送った。本実施例では、ジャケ
ット管を温度100℃に加熱した。塩化メチレン中のオ
リゴカーボネート溶液の温度は25℃であった。約1時
間後に分離器4から取り出した試料の性質を表1に記述
する。
【0058】実施例 7 実施例3に記述した25重量%ポリカーボネート溶液の
37.5kg/時を、実施例1に記述したように圧力1
4.5バール及び温度195℃で水蒸気10の2kg/
時と混合し,そして実施例1に記述したように内径6m
m及び長さ5.25mの加熱できる管3を通して、分離
器6に送った(参照、図4)。管の加熱温度は165℃
であった。塩化メチレン中のポリカーボネート溶液1の
温度は25℃であった。分離器は40lの容量を有し、
円錐形の出口には溶融物ポンプを備えていた。分離器内
の圧力を5バールに維持した。溶媒の蒸気を凝縮器5に
通し、凝縮させた。分離器4にある溶融物を、溶融物ポ
ンプによって容器4へ送り、そこで圧力を1バールに下
げ、更に塩化メチレンを蒸発させた。この容器からの溶
媒蒸気を、パイプで凝縮器3へ通し、凝縮させた。約1
時間後に分離器4から取り出した試料の性質を表1に記
述する。
【0059】実施例 8 実施例1に記述した塩化メチレン中15重量%ポリカー
ボネート溶液の77kg/時を、実施例1に記述したよ
うに圧力14.5バール及び温度195℃で水蒸気10
の2.5kg/時と混合し,そして実施例1に記述した
ように加熱した管3を通して、分離器4に送った。本実
施例では、実施例1で得た結晶性ポリカーボネート粉末
0.1kg/時を微粉砕し(平均粒子寸法約0.3m
m)、実施例3に示すノズル11を通して、結晶化核と
して水蒸気10と共に管3へ供給した。管の加熱温度は
195℃であった。塩化メチレン中のポリカーボネート
溶液1の温度は21℃であった。約1時間後に分離器4
から取り出した試料の性質を表1に記述する。
【0060】対照実施例 1 実施例1に記述した塩化メチレン中15重量%ポリカー
ボネート溶液の61kg/時を、実施例1に記述したよ
うに圧力14.5バール及び温度195℃で水蒸気1
2.7kg/時とノズル中で混合し,そして実施例1に
記述したように内径6mm及び長さ5.9mの加熱でき
る管3を通して分離器に送った。ノズルから下流の管の
最初の4.5mを加熱しなかった。加熱媒体の温度は1
95℃であった。塩化メチレン中ポリカーボネート溶液
の温度は104℃であった。容量40lのサイクロンを
分離器として用い、その取り出し部分に星型フィ−ル・
ロックを取り付けた。分離器内の圧力は1バールであっ
た。溶媒蒸気を凝縮器に通し、凝縮させた。この分離器
で粉末の凝集物を得、これを星型フィール・ロックで容
器に送った。約1時間後に分離器4から取り出した試料
の性質を表1に記述する。
【0061】
【表1】
【0062】実施例 9 ビスフェノールAに基づき且つ平均分子量Mw=114
00を有するオリゴカーボネート47kgをジクロロメ
タン180kgに溶解した。ついでこの溶液からジクロ
ロメタン38kgを蒸発させた。得られた25重量%の
オリゴカーボネート溶液1の37kg/時を、図1にし
たがって、熱交換器2及び内径6mm、壁厚1mm及び
長さ6mの管3を通して、容量60lの円筒形分離器4
に送った。管3は外径18mm及び壁厚1.5mmのジ
ャケット管で取り囲まれていた。塩化メチレン中のオリ
ゴカーボネート溶液1の供給温度は385℃であり、ジ
ャケットの加熱温度は220℃であった。溶媒を凝縮器
5で分離し、除去した。約1時間後に分離器4から取り
出した試料の性質を表2に記述する。
【0063】実施例 10 ビスフェノールAに基づき且つ平均分子量Mw=114
00を有するオリゴカーボネート31.2kgをジクロ
ロメタン142kgに溶解した。この18重量%オリゴ
カーボネート溶液の59kg/時を、図3の配置のよう
において、ノズル11で温度195℃及び圧力14.5
バール下に水蒸気10の6kg/時と混合し、そして実
施例9に記述したように内径6mm及び長さ4.5mの
加熱できる管3を通して、容量60lの円筒形分離器4
に送った。本実施例では、ジャケット管を加熱しなかっ
た。塩化メチレン中のオリゴカーボネート溶液の温度は
25℃であった。溶媒8及び水9を5で凝縮させ、互い
に12で分離した。約1時間後に分離器4から取り出し
た試料の性質を表2に記述する。
【0064】実施例 11 実施例10に記述した18重量%オリゴカーボネート溶
液の60kg/時を、実施例10に記述したように圧力
14.5バール及び温度195℃で水蒸気10の4kg
/時と混合し,そして実施例9に記述したように内径6
mm及び長さ4.5mの加熱できる管3を通して、容量
60lの円筒形分離器4に送った。本実施例では、ジャ
ケット管を加熱しなかった。塩化メチレン中のオリゴカ
ーボネート溶液の温度は25℃であった。約1時間後に
分離器4から取り出した試料の性質を表2に記述する。
【0065】実施例 12 実施例10に記述した18重量%オリゴカーボネート溶
液の60kg/時を、実施例10に記述したように圧力
14.5バール及び温度195℃で水蒸気10の4kg
/時と混合し,そして実施例10に記述したように内径
6mm及び長さ4.5mの加熱できる管3を通して、容
量60lの円筒形分離器4に送った。本実施例では、ジ
ャケット管を水蒸気で100℃の温度に加熱した。塩化
メチレン中のオリゴカーボネート溶液の温度は25℃で
あった。約1時間後に分離器4から取り出した試料の性
質を表2に記述する。
【0066】対照実施例 2 ビスフェノールAに基づき且つ平均分子量Mw=114
00を有する粉末にしたオリゴカーボネート0.5kg
をジクロロメタン0.15kgと撹拌し、室温で24時
間放置した。ついでこの混合物を真空室において180
℃で乾燥し、微粉砕した。この粉末の性質を表2に記述
する。
【0067】
【表2】
【0068】1)180℃で3時間乾燥後。
【0069】2)窒素気流中220℃で5時間後処理縮
合後。
【0070】3)反応生成物をジクロロメタンに不完全
に溶解。
【0071】本発明の特徴及び態様は以下の通りであ
る。
【0072】1.芳香族ポリカーボネート又はオリゴカ
ーボネート濃度が3−30重量%のポリカーボネート又
はオリゴカーボネート溶液を、熱交換器(2)で或いは
水蒸気(10)との混合後に保持管(3)で或いは水蒸
気との混合後に熱交換器(3)で濃縮して、5−80重
量%の濃ペースト濃度においてポリカーボネート又はオ
リゴカーボネートに対して1.00−1.40の溶液粘
度ηrelで特徴づけられる分子量を有するポリカーボネ
ート又はオリゴカーボネートの濃ペースト、並びにポリ
カーボネート又はオリゴカーボネート溶液の溶媒と随時
使用した水の重量比が7:1−1000:1である随時
凝縮した水を得、そして続いて1分−2時間の間結晶化
器(4)に保持して結晶性粉末に転化する、該ポリカー
ボネート又はオリゴカーボネートの溶液からポリカーボ
ネート粉末又はオリゴカーボネート粉末を分離する方
法。
【0073】2.ポリカーボネート又はオリゴカーボネ
ート溶液を、1−10バールの圧力下に中間分離器
(6)で濃縮し、そして続いて結晶化器(4)中で標準
圧に戻す、請求項1の方法。
【0074】3.濃ポリカーボネート又はオリゴカーボ
ネート溶液を、熱交換器(7)に通して60−220℃
まで加熱し、ついで圧力を標準圧に戻す上記2の方法。
【0075】4.15−25重量%のポリカーボネート
又はオリゴカーボネート溶液を用いる、上記1−3の方
法。
【0076】5.ポリカーボネート又はオリゴカーボネ
ートに対する溶媒として、有機溶媒、特にジクロロメタ
ン、モノクロロベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラ
ン又は1,3−ジオキソラン、好ましくはジクロロメタ
ンを用いる、上記1−4の方法。
【0077】6.相対粘度1.15−1.35のポリカ
ーボネートを用いる、上記1−5の方法。
【0078】7.相対粘度1.08−1.15のオリゴ
カーボネートを用いる、上記1−5の方法。
【0079】8.結晶化器中で25−60重量%のペー
スト濃度にする、上記1−7の方法。
【0080】9.ポリカーボネート溶液の結晶化時間を
短縮するために、部分結晶性ポリカーボネート粉末の形
の結晶核を0.1−15,特に0.5−10重量%添加
する、上記1−8の方法。
【0081】10.熱交換器又は保持管(3)から上流
のポリカーボネート溶液に、100−300、特に14
0−250℃の温度の水蒸気を導入する、上記1−9の
方法。
【0082】11.ポリカーボネート溶液の溶媒と水蒸
気の重量比が12:1−200:1である、上記10の
方法。
【0083】12.ポリカーボネート溶液を保持管
(3)中で濃縮する、但し保持管(3)の長さと内径の
比が5000:100、特に1000:250、特に好
ましくは900:500である、上記1−11の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の分離工程図を示す。
【図2】更なる分離器6及び熱交換器7を有する図1の
配列の変形を示す。
【図3】熱交換器2の代わりに水蒸気の供給11を含む
図1の配列の変形を示す。
【図4】熱交換器2の代わりに水蒸気の供給11を含む
図2の配列の変形を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クレメンス・カスパー ドイツ47809クレーフエルト・ギーゼン ベーク76 (72)発明者 クレメンス・コールグリユバー ドイツ51515キユルテン・ゼルバツハ11 (72)発明者 フゴ・オベルマン ドイツ41540ドルマゲン・ベダウシユト ラーセ39 (72)発明者 シユテフエン・キユーリング ドイツ40670メーアブツシユ・ゴヒヤー ベーク5 (56)参考文献 特開 平4−226541(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42 C08J 3/14 WPI/L(QUESTEL)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリカーボネート又はオリゴカー
    ボネート濃度が3−30重量%のポリカーボネート又は
    オリゴカーボネート溶液を、熱交換器(2)で或いは水
    蒸気(10)との混合後に保持管(3)で或いは水蒸気
    との混合後に熱交換器()で濃縮して、5−80重量
    %の濃ペースト濃度においてポリカーボネート又はオリ
    ゴカーボネートに対して1.00−1.40の溶液粘度
    ηrelで特徴づけられる分子量を有するポリカーボネー
    ト又はオリゴカーボネートの濃ペースト、並びにポリカ
    ーボネート又はオリゴカーボネート溶液の溶媒と随時使
    用した水の重量比が7:1−1000:1である随時凝
    縮した水を得、そして続いて1分−2時間の間結晶化器
    (4)に保持して結晶性粉末に転化する、該ポリカーボ
    ネート又はオリゴカーボネートの溶液からポリカーボネ
    ート粉末又はオリゴカーボネート粉末を分離する方法。
  2. 【請求項2】 ポリカーボネート又はオリゴカーボネー
    ト溶液を、1−10バールの圧力下に中間分離器(6)
    で濃縮し、そして続いて結晶化器(4)中で標準圧に戻
    す、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 15−25重量%のポリカーボネート又
    はオリゴカーボネート溶液を用いる、請求項1−2の
    ずれか1項記載の方法。
  4. 【請求項4】 相対粘度1.15−1.35のポリカー
    ボネートを用いる、請求項1−3のいずれか1項記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 結晶化器中で25−60重量%のペース
    ト濃度にする、請求項1−4のいずれか1項記載の
    法。
  6. 【請求項6】 ポリカーボネート溶液の結晶化時間を短
    縮するために、部分結晶性ポリカーボネート粉末の形の
    結晶核を0.1−15重量%添加する、請求項1−5の
    いずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 熱交換器又は保持管(3)から上流のポ
    リカーボネート溶液に、100−300℃の温度の水蒸
    気を導入する、請求項1−6のいずれか1項記載の
    法。
  8. 【請求項8】 ポリカーボネート溶液の溶媒と水蒸気の
    重量比が12:1−200:1である、請求項7の方
    法。
  9. 【請求項9】 ポリカーボネート溶液を保持管(3)中
    で濃縮する、但し保持管(3)の長さと内径の比が50
    00:100である、請求項1−8のいずれか1項記載
    方法。
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