JP3388753B2 - 混成フタロシアニン誘導体およびその用途 - Google Patents

混成フタロシアニン誘導体およびその用途

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Description

【発明の詳細な説明】 関連する特許出願および特許 この出願は次の特許出願を優先権主張の基礎とする該
出願の一部継続出願である:第08/274,534号(1994年7
月12日出願)、第08/138,708号(1993年10月18日出
願)、第08/126,367号(1993年9月24日出願)、第08/3
11,098号(1994年9月23日出願)および第08/409,825号
(1995年3月23日出願)。これらの出願内容もこの出願
の一部を成すものである。
技術分野 この発明は新規な染料とラベルの合成および被検体の
検出法もしくは視覚化法に関し、特に、蛍光エネルギー
転移と分子内エネルギー転移を利用してイムノアッセイ
または核酸アッセイにおける被検体を検出するための新
規な蛍光染料を含有する蛍光ラテックス粒子に関する。
背景技術 細胞もしくは細胞内の分子の視覚化または流体中の被
検体の濃度測定のために種々の方法が知られている。蛍
光顕微鏡は細胞内のタンパク質や複合体を局在化させる
ために一般に抗体のような特異的プローブに結合した蛍
光染料を利用する。被検体の濃度測定のためにはイムノ
アッセイが最近の40年間にわたって一般的に利用される
ようになっているが、これは被検体もしくは標的リガン
ドに対して抗体が特異性を示すからである。ラジオイム
ノアッセイも開発されているが、これは放射性ヌクレオ
チドが高い比放射能を示すために非常に低濃度の被検体
の測定が可能となるからである。しかしながら、環境と
ヒトの健康の観点からはイムノアッセイにおける放射性
ヌクレオチドの利用は一般的な方法にはなっていない。
イムノアッセイにおいて酵素を利用してシグナルを増幅
させる方法はイムノアッセイの分野において非常に重要
な進歩をもたらしたが、これは環境問題やヒトの健康に
有害もしくは危険な効果をもたらさないからである。し
かしながら、酵素を利用するイムノアッセイは酵素の活
性が温度によって左右されるだけでなく酵素や基質の不
安定性のために標的リガンドの定量が不正確になるとい
う問題がある。被検体の濃度を測定するために酵素の存
在下もしくは不存在下でシグナルとして蛍光をモニター
するイムノアッセイも知られている。
蛍光染料の特徴は生物学的液体中の被検体の濃度を定
量するときに非常に重要となる。例えば、生物学的液体
が血液、血清または血漿の場合、該液体の固有の蛍光に
対しては多くの染料は使用することができない。これら
の生物学的液体は200nm以上の種々の波長で励起される
と一般に600nmまでの蛍光を発光する。このような蛍光
は適当な波長における染料の励起によって発生する。蛍
光シグナルは特定の波長で同調して蛍光性分子を励起さ
せて別の波長で蛍光を発光させる蛍光光度計によって測
定される。励起波長と発光波長との差はストークスシフ
トとして評価される。最も感度のよい測定をおこなうた
めには、試料の発光波長が染料の発光を妨げてはならな
い。また、ストークスシフトをできるだけ大きくするこ
とによって励起光が検出器によってバックグラウンドシ
グナルとして検出されないようにすべきである。ストー
クスシフトが大きくないときには、蛍光光度計にフィル
ターもしくはモノクロメーターを装着させることによっ
て発光波長に近い光を除外することができる。しかしな
がら、フィルターの使用によって検出器に達する光量は
低減する。一般に、高強度ランプの使用によってこの光
損失の問題は回避することができる。従って、小さなス
トークスシフトおよび生物学的液体の固有発光波長の近
くで発光する染料に関連する問題を回避するためには、
一般に複雑な装置を作成しなければならない。病院で被
検患者の診断をおこなうためには、生物学的試料中の被
検体を検出するためのイムノアッセイにおいて蛍光を評
価する簡単なポータブル型蛍光光度計が必要である。
液体中の被検体のアッセイまたは固有蛍光を有する細
胞成分の視覚化に関連する別の問題はラベルとして利用
される染料の選択の問題である。染料は一般に、アッセ
イまたは視覚化においては一定の感度が要求されるの
で、染料は一般にその明るさ(brightness)(蛍光量子
収量と吸光係数の積)に基づいて選択される。しかしな
がら、ラベルとして使用される染料の選択は試料が固有
蛍光を有するときには制限される。何故ならば、測定装
置は試料の蛍光と染料の蛍光を識別できないことがある
からである。
本発明は特定の励起波長と発光波長に同調できる増幅
した蛍光ラベル系を発生させる方法を提供する。この方
法は染料の粒子中への組み込みもしくは取り込み(inco
rporation)によって蛍光の消光を最少限にすると共に
該粒子中の染料分子の蛍光強度を最大にする技術を教示
する。さらに、本願においては新規な混成フタロシアニ
ン誘導体の設計と合成が開示される。該誘導体は粒子中
に組み込むか、またはラベルとして使用される水溶性分
子として合成してタンパク質、ポリペプチド、他のラベ
ルおよび核酸等に直接結合される。この新規な染料系は
液体、特に生物学的液体中の被検体の定量に利用するこ
とができる。この新規な染料系は特定の励起波長と発光
波長に同調させることができるので、低電流源、例え
ば、発光ダイオード、レーザーダイオードおよび検出
器、例えば、ホトダイオード等を、例えば、被検患者の
診断用イムノアッセイに使用するための電池式ポータブ
ル型蛍光光度計の製造に利用できる。
発明の開示 この発明は新規な蛍光性粒子および新規な水溶性の蛍
光性染料に関する。これらの新規な粒子と染料は特定の
励起波長と発光波長に同調させて種々のアッセイ系や視
覚化系に適合させることができる。本発明の別の観点に
よれば、同一もしくは非常に近似した励起波長と発光波
長を有する異なった染料分子を使用することにより染料
の粒子への組み込みによって蛍光消光を最少限にすると
共に粒子中の染料分子の蛍光強度を最大にする改良法が
提供される。
本願においては多くの新規なフタロシアニン誘導体お
よび混成フタロシアニン誘導体が開示されて権利請求さ
れている。1つの態様においては、(1)所望の励起ピ
ークを有する少なくとも1種のドナーサブユニットおよ
び(2)所望の発光ピークを有する少なくもと1種のア
クセプターサブユニットを有して該ドナーサブユニット
から該アクセプターサブユニットへの分子内エネルギー
転移が可能な混成フタロシアニン誘導体を少なくとも1
種含有する微粒子が提供される。
別の態様においては、(1)所望の励起ピークを有す
る少なくとも1種のドナーサブユニットおよび(2)所
望の発光ピークを有する少なくとも1種のアクセプター
サブユニットを有して該ドナーサブユニットから該アク
セプターサブユニットへの分子内エネルギー転移が可能
な水溶性混成フタロシアニン誘導体が提供される。この
種の誘導体は電子転移サブユニットを有していてもよ
い。混成フタロシアニン誘導体に含まれる金属にはアキ
シャルリガンドが共有結合されていてもよい。染料のア
キシャルリガンドは薬剤類似化合物、タンパク質、ポリ
ペプチドおよび核酸を用いて修飾してもよい。分子内エ
ネルギー転移が可能な多数の化合物および蛍光エネルギ
ー転移用化合物も本願においては権利請求される。
図面の簡単な説明 図1はフタロシアニン、ナフタロシアニンおよびアン
トラニロシアニンの構造を示す。
図2はケイ素フタロシアニン、ケイ素ナフタロシアニ
ンおよびケイ素アントラニロシアニンの構造を示す。
図3はケイ素フタロシアニン二水酸化物およびケイ素
2,3−ナフタロシアニン二水酸化物のスペクトルを示
す。
図4はエテニル置換ジピロメテンボロンジフルオロ染
料の一般式を示す。
図5は波長の増大に伴うバックグラウンドシグナルの
減衰を示す。このデータは本件出願人による特許出願第
07/887,526号(出願日:1992年5月21日;発明の名称:
膜を使用しないで試薬の移動を制御するための診断用の
器具と装置)の明細書に記載の装置を用いて測定したも
のである。
図6は近赤外領域で発光するナフタロシアニン誘導体
を示す。
図7は蛍光エネルギー転移性ナフタロシアニン化合物
の一般式を示す。
図8はヒトの血清の200〜1000nmにおける吸収スペク
トルを示す。
図9は新規な混成フタロシアニン誘導体、即ち、ケイ
素[ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニン)]ジフタ
ロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシ
ド)の構造を示す。
図10はケイ素[ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニ
ン)]ジフタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニル
シリルオキシド)のスペクトルを示す。
発明の実施態様 本発明は新規な蛍光性粒子、新規な蛍光性分子および
これらを用いる診断法を提供する。細胞成分もしくは細
胞の視覚化法または蛍光性染料を用いて試料中の被検体
を定量するアッセイ法の開発には蛍光光度計の使用が必
要である。正確な測定を行うためには蛍光性ラベル、試
料および測定装置は相互に適合しなければならない。試
料と測定装置に関係する蛍光性ラベルに関するいくつか
の基準を以下に説明する。第一に、染料の吸収波長また
は励起と発光波長は、試料が染料の蛍光測定に影響を及
ぼすほど試料の吸収または蛍光に密接に対応すべきでは
ない。第二に、染料のストークスシフトは出来るだけ大
きくして励起波長からのバックグラウンドの測定を最少
限にすべきである。第三に、染料はアッセイの液体相ま
たは視覚化相と相溶性がなければならない。即ち、染料
は視覚化またはアッセイの形式に応じて水溶性または水
不溶性でなければならない。第四に、染料は所望の感度
を得るために必要な明るさを有していなければならな
い。明るさは染料の吸光係数と量子収量の積である。第
五に、蛍光シグナルの検出用装置は視覚化またはアッセ
イされる試料および染料の特性に応じて設計するのが一
般的である。
これらの点については以下においてさらに詳述し、ま
た、蛍光性染料を用いるアッセイまたは蛍光視覚化法の
開発におけるいくつかの複雑な点を例示的に説明する。
1つの点は合成染料または上記の基準に適合するように
合成されなければならない染料に制限されることであ
る。従来法によれば、特異的分子に対しては非常に制限
された範囲の励起発光波長が選択し得るのみである。本
発明によれば、大きなストークスシフトをもたらす多く
の励起発光波長に同調できる蛍光性の染料とラベルを調
製することができる。従って、染料の特性に基づいて測
定装置を設計する従来法とは異なり、本発明によれば試
料と測定装置に応じた染料系を設計することができる。
試料と測定装置の特性に適合させるように染料系を同調
させることによってアッセイのための改良された視覚化
法が可能となる。
染料の励起発光波長はアッセイまたは視覚化される試
料の励起発光波長に対応させるべきではない。もしも両
者を対応させると試料が蛍光シグナルの測定を妨げる。
試料の吸収または発光波長が染料の吸収または発光波長
に対応する場合には、実際上は例えば血清または血液試
料を希釈することによって試料による妨害を低減させる
か、または妨害性試料を検出領域から洗い流す。現在の
ところ、非希釈状の生物学的液体、特に血液、血漿また
は血清中の被検体を測定できる蛍光アッセイ系は市販さ
れていない。非希釈状試料中の被検体を検出できる蛍光
アッセイ系が市販されていない1つの理由は、上記の全
ての基準、特に生物学的試料の蛍光測定に関する基準に
適合する優れた蛍光性染料が存在しないことである。試
料が励起波長において著しい吸収を示す場合には、試料
を励起する光量は試料の特性の変化によって影響を受け
る。例えば、異なる被験者の血清、血漿または血液は相
対吸収係数が異なっており、この相違によって蛍光ラベ
ルの励起に使用される励起光の強度の相違がもたらされ
る。染料の蛍光発光は入射光の強度に直接比例するの
で、試料が入射光の一部を吸収すると、蛍光シグナルの
強度はこれに応じて変化する。このため蛍光発光の測定
結果は不正確または影響を受けたものとなる。さらに、
染料の発光波長は試料の発光または吸収と相関させるべ
きではない。何故ならば、試料は染料の測定蛍光を増大
させるかまたは染料の蛍光の全部もしくは一部を吸収す
ることによって不正確もしくは影響を受けた蛍光発光を
もたらすからである。これらの問題は試料が励起発光波
長に対して不可視的なときには回避される。
図8はヒトの血清の200nm〜1000nmにおけるスペクト
ルを示す。600nm以上の波長での吸収は200nm〜600nmの
波長の場合よりもかなり低い。従って、入射光の吸収と
染料の蛍光に対する効果は600nm以上での励起の場合に
は最小となる。尿、血液、血清および血漿等の生物学的
液体に対する好ましい励起波長は600nmまたはそれ以上
である。600nm以上の特に好ましい励起波長は、レーザ
ーダイオードや発光ダイオードの最大光出力に対応する
波長である。好ましい発光波長は600nm以上の波長であ
る。染料と試料の発光波長が重なるときには試料の固有
発光は高いバックグラウンドシグナルをもたらす。散乱
光のバックグラウンドに対する寄与は、例えば、図5に
おいてみられる。一般に、散乱度は測定波長の4乗に逆
比例する。このことは、望ましい発光波長はスペクトル
の近赤外領域または赤外領域にあることを教示する。本
発明によれば600nm以上で励起して650nm以上(より好ま
しくは730nm以上)で発光する染料および染料系が提供
される。
染料のストークスシフトを出来る限り大きくすること
により励起源からのバックグラウンドの測定を最少限に
することによって感度の限界におけるシグナル対バック
グラウンド比を最大にすべきである。しかしながら、大
きなストークスシフトは蛍光の測定効率を最大にするだ
けであって、常に正確な蛍光測定をもたらすとは限らな
い。例えば、表3には、緩衝液、非希釈状のヒトの血清
および血液中において420nm〜670nmで励起させたいくつ
かの染料系について得られたデータを示す。第1の染料
系(表1の第1行)の蛍光強度はストークスシフトが20
5nmであっても血清および血液中で475nmにおいて励起さ
せたときでも緩衝液中での強度に比べてそれぞれ7.6%
および13%に過ぎない。第2の染料系(表1の第4行)
の蛍光強度はストークスシフトが260nmのときに血清お
よび血液中で420nmにおいて励起させたときは緩衝液中
での強度に比べてそれぞれ28%および4%である。第3
および第4の染料系(表1の第60行および第59行)はそ
れぞれ670nmおよび650nmで励起させてストークスシフト
が110nmおよび130nmのときには緩衝液および血清中にお
いて匹敵する蛍光強度を示す。第5の染料系(表1の第
107行)は670nmで励起させてストークスシフトが90nmの
ときには緩衝液、血清および血液中において匹敵する蛍
光強度を示す。第6の染料系(混成フタロシアニン誘導
体)(表2の第1行)は646nmで励起させてストークス
シフトが114nmのときには緩衝液、血清および血液中に
おいて匹敵する蛍光強度を示す。これらのデータは、励
起波長が測定をおこなった試料の吸収波長の範囲内にあ
るときに蛍光強度が著しい影響を受けるということを示
す。これらのデータはストークスシフトの大きさは測定
精度には影響しないことも示す。これらのデータは試料
が吸収する波長で励起されるその他の染料および染料系
の代表的なものである。蛍光発光の低減効果は発光波長
(即ち、680nmまたは780nm)に起因するものではない。
何故ならば、680nmおよび780nmにおける試料による吸収
は最少限だからである。当業者であれば本発明の教示内
容を理解することによって次のことを認識できる。即
ち、染料系の励起発光の波長は大きなストークスシフト
を示す染料系のみの選択よりも試料の吸収と発光特性の
関数にすべきである。
ストークスシフトが100nmよりも大きな染料、特に600
nmよりも大きな励起波長を有する染料の入手性は非常に
制限される。入手し得る染料の有用性をさらに制限する
要因は水性試料中での染料の溶解度の問題である。何故
ならば、大きなストークスシフトを示す大部分の染料は
水不溶性だからである。
小さなストークスシフトを示す染料に関する問題は励
起源からの光を濾光する高価な光学機器またはモノクロ
メーターを使用する蛍光光度計の利用によって克服する
ことができる。しかしながら、フィルターに起因する光
強度の低下を克服するためには、例えば高出力光源の使
用が必要となる。このような光源は放熱器またはファン
によって測定装置内で放散させなければならない熱を発
生する。光学的な見地と機械的見地から複雑となる蛍光
測定装置は不適当な染料系によって大きな影響を受け
る。病院や緊急機関において被検患者を診断する場合に
は、イムノアッセイにおける蛍光測定装置としてはポー
タブル型であって操作する人にとって複雑でないものが
要求される。従って、例えば、イムノアッセイで使用さ
れる蛍光光度計の将来の製造技術には簡単でポータブル
型の装置が要求されるようになるであろう。蛍光光度計
に現在組み込まれている高出力光源と高価な光学機器は
小型でポータブル型の装置に対する要求に適合しない。
本発明によれば、大きなストークスシフトを有する蛍
光ラベルであって、励起源と発光検出器に適合しかつ試
料、例えば血液、血清、血漿、尿および地下水の吸収と
発光に適合する波長に同調させることができる蛍光ラベ
ルを調製することができる。新規な蛍光性染料と粒子の
励起波長と発光波長は一般に相互に独立して変化させる
ことができる。
この染料はアッセイの液状相に適合しなければならな
い。換言すれば、染料は視覚化またはアッセイの形式に
応じて水溶性または水不溶性でなければならない。多く
の蛍光性染料は水に対して不溶性または難溶性であり、
これらの染料は分子、タンパク質、核酸または細胞のラ
ベリングに使用することは容易ではない。当業者であれ
ば、米国特許第4,326,008号、同第4,609,689号および同
第5,154,887号各明細書に記載のようにして水不溶性染
料をラテックス粒子中に組み込むことができることを理
解することができる(これらの特許明細書の開示内容も
本明細書の一部を成すものである)。従って、水不溶性
染料は種々のアッセイ形式における視覚化のためにラテ
ックス粒子中に組み込むことによって有用な染料として
利用することができる。
染料は所望の感度を得るのに必要な明るさを有してい
なければならない。染料の吸光係数と量子収量および測
定されるべき標的の濃度が既知であれば、染料が所望の
感度を得るのに十分な明るさを有しているかどうかを評
価することができる。染料のラテックス粒子への組み込
みおよび蛍光性基質の生産に対して触媒作用を示す酵素
の利用は当業者が増幅系として使用する技術例である。
蛍光性シグナルを検出するのに使用する装置は染料お
よび視覚化もしくはアッセイされる試料の特性に応じて
設計するのが一般的である。何故ならば、有効利用でき
る染料の種類は制限されているからである。前述のよう
に、装置の構成部材は個々の染料系に対して選択される
が、これは有用な装置は励起源からの光を消すように高
度に同調されなければならないからである。
前述の条件のいずれもが、特に生物学的液体中のサブ
ピコモル濃度の被検体の測定に用いられる染料系を制限
する。このような制限は蛍光測定装置の設計を制限す
る。本発明による新規な技術によれば、一般的にはほと
んどいずれのデザインの測定装置に対しても適合する染
料系の設計、合成および同調が可能となる。
本発明のいくつかの技術内容を染料の励起波長と発光
波長の同調によって励起と発光を蛍光測定に供される試
料マトリックスと蛍光定量装置に適合させる態様に関し
て説明する。一つの技術は、対になって蛍光エネルギー
転移を示す粒子の内部または表面上に少なくとも2種の
染料を組み込むか吸着させることである。使用可能な粒
子はその表面上に染料を吸着させるかまたはその内部に
染料を吸収する粒子である。別の技術は相互に共有結合
しかつ溶液および粒子中において蛍光エネルギー転移を
示す染料を組み込むことである。
さらに別の技術は、フタロシアニン、ナフタロシアニ
ンまたはアントラニロシアニンの混成体(これらは集合
的に混成フタロシアニン誘導体と呼ぶ)および所望の励
起波長または発光波長に応じて異なるサブユニットを有
するこれらの化合物の種々の誘導体を組み込むことであ
る。混成フタロシアニン誘導体は水溶性化合物として合
成してタンパク質、ポリペプチド、他のラベルまたは核
酸に直接的に結合させてもよい。混成フタロシアニン誘
導体の一つの利点は励起波長においてより大きな吸光係
数を示すと共により大きなストークスシフトを示す染料
および染料系の調製を可能にする。この利点は、四量化
によって混成フタロシアニン誘導体構造を形成して励起
波長において光を吸収するサブユニットを適当に選択す
ることによって得られる。
粒子へ組み込むための染料対はドナー染料の適当な励
起波長におけるエネルギー転移(一重項−一重項転移)
を示す特性およびアクセプターの発光に基づいて選択さ
れる。2分子の蛍光エネルギー転移は当業者には周知で
あり、該転移速度はフェルスターの報文[Ann.Physi
k.、第2巻、第55頁〜第75頁(1948年)]に記載されて
いる。蛍光エネルギー転移はタンパク質、RNAおよびペ
プチドにおける近接関係の予想[Annual Review of
Biochemistry、第47巻、第819頁〜第846頁(1978年)]
および粒子の幾何学的な細部の観測[Physical Review
Letters、第61巻、第641頁〜第644頁(1988年)]の
ための分光学的定規として利用されている。米国特許第
5,326,692号明細書には調整可能な大きなストークスシ
フトを示す蛍光性粒子が記載されている。米国特許第4,
542,104号および同第4,666,862号各明細書にはフィコビ
リタンパク質における蛍光エネルギー転移が記載されて
いる。これらの明細書には、これらの染料コンプレック
スをイムノアッセイにおけるラベルとして用いることが
記載されている。しかしながら、フィコビリタンパク質
の用途が制限されており、また、これらの天然タンパク
質コンプレックスは高価なために商業的規模での用途に
は不適当である。いくつかの非対称もしくは混成フタロ
シアニンが例えば次の文献に記載されている:J.Am.Che
m.Soc.、第112巻、第9640頁〜第9641頁(1990年);Chem
istry Letters、第2031頁〜第2034頁(1992年);Inor
g.Chem.、第33巻、第1735頁〜第1740頁(1994年)。し
かしながら、本発明は、免疫診断法に使用したときに十
分な蛍光強度と望ましい励起と発光特性をもたらすよう
に合成される化合物の種類を大幅に増加させる。混成フ
タロシアニン、ナフタロシアニンおよびアントラニロシ
アニンの合成において種々のジイミノイソインジリンま
たはジカルボニトリルの前駆体と電子供与基または電子
吸引基によるこれらの置換体との割合によってこれらの
化合物の吸収スペクトルおよび励起波長と発光波長が影
響を受ける。このことは本発明による新規な染料に適用
される。
本発明の一つの観点によれば、本発明による新規な蛍
光性粒子は粒子の内部または外部にエネルギー交換距離
で存在する少なくとも2種の染料を含む。当業者であれ
ば種々の粒子、例えばラテックス、シリカ、アルミナ、
リポソームおよび種々のコロイド等が利用できることを
理解できる。特に好ましい粒子はラテックス粒子であ
る。粒子に組み込む染料分子の選択に際しては、粒子の
特定の用途、被験試料および蛍光測定装置が考慮されな
ければならない。例えば、生物学的媒体、例えば血液、
血清または細胞抽出物中の被検体のアッセイを提供する
ためには、試料の固有吸収と蛍光が考慮されなければな
らない。血清や細胞成分は紫外スペクトルおよび約600n
mまでの可視スペクトルにおいて吸収を示し、固有蛍光
は600nmまでほぼ接近する。さらに、小さな粒子、例え
ば地下水中の汚れ粒子、血清もしくは血液中のリポタン
パク質、細胞および細胞内の粒子や成分を含有する試料
は、比較的高いバックグラウンドシグナルをもたらす励
起光を散乱させる。理想的な染料対は600nm以上で励起
または吸収されかつアクセプター染料が吸収する波長に
おいて発光するドナー染料を含むべきであり、また、ア
クセプター染料は600nm以上の波長において発光すべき
である。例えば、混成フタロシアニン誘導体を用いる単
一の染料系の場合には、励起と発光の波長を600nm以上
にすべきである。従って、試料、例えば、血清はアクセ
プター染料の蛍光に影響を及ぼさない。何故ならば、試
料のドナー染料の吸収波長における吸収はわずかであ
り、またアクセプター染料は試料が吸収または蛍光発光
しない波長において発光するからである。
粒子の内部または表面上に組み込まれた蛍光性染料分
子は蛍光の消光性を示すが、これは該染料分子が相互に
近接すると共に粒子のマトリックスに対しても近接する
からである。染料を粒子に組み込むに際しては、染料の
濃度を消光をもたらすように最適にしなければならな
い。染料は連続的または一度に組み込んでもよい。消光
度は緩衝溶液、緩衝タンパク質溶液または水を媒体とす
る粒子の希釈懸濁液(固形分含有量:約0.001〜0.1%)
の蛍光発光を測定した後、粒子から染料を放出させる溶
剤中に粒子を同じ濃度で含有する懸濁液の蛍光を測定す
ることによって定量することができる。蛍光強度の比、
即ち1−[(染料を組み込んだときの蛍光強度)/(染
料を放出させたときの蛍光強度)]は粒子中の染料の消
光度である。実際は、染料を種々の濃度で組み込み、染
料を組み込んだときの蛍光強度と染料を放出させたとき
の蛍光強度を測定して粒子の蛍光強度を最適化させると
共に粒子中の蛍光の消光を最小にする。1種よりも多く
のアクセプター染料を使用して蛍光の消光を最小にして
蛍光強度を最大にする場合には、相互に約25nmの範囲内
において発光ピークを示す異なったアクセプター染料を
使用してもよい。蛍光光度計が広い帯域(例えば、約20
〜60nm)の蛍光を測定するように設計されている場合に
は、両方のアクセプター染料の発光を利用するのが有効
である。
別の重要な考慮すべき事項は蛍光エネルギー転移の効
率である。実際上、エネルギー転移効率が100%に近く
ないときには、ドナー染料の蛍光が観測されることにな
る。観測されるドナー染料の蛍光は粒子を望ましくない
ものまたは役に立たないものにする。何故ならば、粒子
の「有効なストークスシフト」(蛍光系における制限さ
れたアクセプター分子の発光波長から光源までの最短波
長間隔)はドナー染料の励起波長とアクセプター染料の
発光波長の差ではなく、ドナー染料の発光波長とアクセ
プター染料の発光波長の差となるからである。ドナー染
料の発光波長とアクセプター染料の発光波長は効率的な
エネルギー転移がおこなわれないときには相互に部分的
に重なり合うために蛍光光度計に使用するフィルターの
選択が複雑となる。エネルギー転移効率の低下は、効率
的なエネルギー転移を示す粒子のような明るさを有さな
い粒子をもたらすアクセプター染料の発光低下にも直接
関連している。さらに、エネルギー転移が効率的でない
条件下では、試料または溶液の性状、例えば、pHやイオ
ン強度等のわずかの変化によってエネルギー転移効率が
悪影響を受けるために蛍光シグナルの強度に悪影響がも
たらされる。
蛍光エネルギー転移の観点から染料対を選択するに際
しては、まず第一に、ドナー染料の発光波長とアクセプ
ター染料の励起波長の重なり合いを検討しなければなら
ない。染料は一重項−一重項エネルギー転移を可能にす
るエネルギー交換距離で粒子上に存在する。特定の染料
対においては励起波長と発光波長の重なり合いは許容さ
れるものであるが(例えば、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、
第63巻、第23頁〜第30頁(1969年)参照)、このような
染料対は粒子上で蛍光エネルギー転移を示さないか、ま
たは次善のエネルギー転移効率(80%以下)を示す。2
種またはそれ以上の染料が効率的なエネルギー転移を示
すかどうかを決定する方法は、スペクトルの重なり合い
を適当な基準に適合させた後の実験によっておこなう。
蛍光エネルギー転移の効率は粒子中のドナー染料のみの
蛍光強度を測定すると共に、2種またはそれ以上の染料
を組み込んだ粒子(蛍光エネルギー転移粒子)のドナー
染料の発光波長における蛍光発光を測定することによっ
て決定される(両方の測定においてドナー染料と粒子の
濃度は同一にする)。蛍光エネルギー転移粒子のドナー
染料の発光波長において測定された蛍光をドナー染料粒
子の蛍光で割った計算値が蛍光エネルギー転移効率とな
る。理想的には、ドナー染料の発光は検出されないよう
にするか、またはわずかに検出されるようにすることに
よって、ストークスシフトがドナー染料の発光に起因し
て低減しないようにすべきである。好ましい蛍光エネル
ギー転移効率は80%またはそれ以上であり、特に好まし
い蛍光エネルギー転移効率は90%またはそれ以上であ
る。
蛍光エネルギー転移を示す粒子を調製するための別の
重要な基準は染料を膨潤および/または吸収させるため
に使用する溶剤の選択である。溶剤系は、例えば、ラテ
ックス粒子を使用する場合には粒子の内部まで浸透すべ
きであり、また、染料は該溶剤系に溶解して粒子の内部
まで侵入すべきである。しかしながら、エネルギー転移
または最適なエネルギー転移を示す粒子を調製するため
には実験によって最適な溶剤系を選択するのが好まし
い。例えば、実施例67の表6には、ジメチルホルムアミ
ドとテトラヒドロフラン(いずれの溶剤もラテックス粒
子を膨潤させると共に染料を溶解させる)を用いて調製
したラテックス粒子に関する蛍光エネルギー転移の結果
を示す。
蛍光エネルギー転移に関連して多孔質でない粒子、例
えばシリカまたはアルミナを使用する場合には、溶剤系
は染料を溶解させて粒子に吸着させるべきであるが、場
合によっては溶剤を交換して染料を粒子に吸着させても
よい。即ち、第1の溶剤系を用いて染料を粒子スラリー
中で溶解させた後、粒子への染料の吸着を促進する第2
の溶剤を導入してもよい。エネルギー転移染料を含有す
るリポソームを調製する場合には、例えば、超音波を利
用することによってリポソームが形成されたときに染料
をリポソームの内部に取り込んでもよい。リポソームの
調製法は、例えば、次の文献に記載されている:G.グレ
ゴリアジス編、「Liposome Technology」、I〜III巻
(CRCプレス社1984年発行)。
本明細書に記載の新規な粒子は低い消光性と改良され
た蛍光強度を示す。大部分の蛍光性分子は芳香族性(4n
+2π電子)を有する。芳香族性は水溶液中または水溶
液中の粒子内の分子、特に水不溶性分子の積層化(stac
king)を促進するので蛍光の消光が促進されるようにな
る。本発明による新規な粒子には染料が組み込まれてお
り、該染料はその分子の立体的障害に起因して粒子中で
の積層化の傾向を最少限にする。
本発明の別の態様においては、粒子中の染料分子の蛍
光消光はほぼ同じ励起波長と発光波長を有する異なった
染料を用いることによって最少限に抑制される。即ち、
異なった染料の励起および/または発光の最大波長は相
互に約25nmの範囲内にあるので、スペクトルのピークは
実質的に重なり合う。異なった染料は同じ染料の場合と
同程度まで特定の方向に相互に積層化されることはな
い。有機溶剤を用いて異なった染料を粒子に組み込んだ
後、溶剤を除去することによって該染料を粒子中に沈澱
または晶出させる。粒子中では染料分子の結晶格子が崩
壊し該分子の積層化が妨げられて消光性が低減される。
従って、類似の励起スペクトルと発光スペクトルを示す
異なった染料分子の組み込みによって該分子の消光性相
互作用が低下するので粒子の蛍光強度が改良されること
になる。
本発明のさらに別の態様においては、粒子中での蛍光
エネルギー転移を示す異なった染料を粒子中に取り込む
ことによって他の結晶格子の形成を妨げてもよい。従っ
て、蛍光エネルギー転移を示す粒子の蛍光強度は粒子中
の消光性の低減化によって改良することができるが、こ
れは粒子中の類似の染料の積層化が異なった染料によっ
て妨げられるからである。
本発明のさらにまた別の態様においては、アキシャル
リガンドを有する混成フタロシアニン誘導体およびフタ
ロシアニン誘導体の合成によって芳香族環系の積層化が
低減されるので分子間相互作用が最小となって蛍光強度
が最大となる。
当業者であれば、蛍光エネルギー転移を示す1つの染
料対よりも多くの染料対を粒子に組み込むことによって
異なった波長において蛍光発光する粒子群が得られるこ
とを理解できる。さらに、本発明によれば、吸収体から
アクセプター(該アクセプターは蛍光発光する)に対す
る中間体ドナーへのエネルギー転移カスケードをもたら
す3種もしくはそれ以上の染料を粒子に組み込むことに
よって非常に長いストークスシフトを示す粒子およびほ
とんど無制限に多くの励起特性と発光特性を有する粒子
を得ることができる。
図1は好ましいアクセプター染料であるフタロシアニ
ン類、ナフタロシアニン類およびアントラニロシアニン
類を示す。図2は、特に好ましいアクセプター染料であ
るケイ素を含有するフタロシアニン類、ナフタロシアニ
ン類およびアントラシアニン類を示す。この場合、Rは
水素原子または炭素原子数が1〜20の飽和または不飽和
アルキルカーボン鎖であってヘテロ原子(N、O、S)
を0〜10個有し、またシロキシド基を有さないかもしく
は1個有するアルキルカーボン鎖を示す。最も好ましい
化合物はRが次の基を示す化合物である: Si(CH32C6H5、Si(C6H13、Si(CH3(CH23
CN、Si(CH3(CH210COOCH3、Si(CH32CH=C
H2、Si(CH3(CH210COOH、Si(CH3(CH24C
l、Si(CH3(CH26CH=CH2
フタロシアニン類の親化合物およびナフタロシアニン
類の親化合物はラテックス粒子中ではそれぞれ約680nm
および780nmで発光するのが好ましい化合物である。約8
50〜900nmで発光するアントラニロシアニンの親化合物
も好ましい化合物である。これらの3群の好ましい親化
合物は集合的に「フタロシアニン誘導体」と呼ぶ。該フ
タロシアニン誘導体は金属を含んでいてもよく含んでい
なくてもよく、また、アキシャルリガンドを有していて
もよく有していなくてもよい。また、好ましい親化合物
には全体で4つのサブユニットのうち2つまたはそれ以
上のサブユニットが異なった「混成フタロシアニン誘導
体」が含まれ、該混成フタロシアニン誘導体は金属を含
んでいてもよく含んでいなくてもよく、また、アキシャ
ルリガンドを有していてもよく有していなくてもよい。
金属とアキシャルリガンドを有する混成フタロシアニン
誘導体を図9に例示する。フタロシアニン誘導体または
混成フタロシアニン誘導体の発光波長は生物学的な試料
や組織中での蛍光の定量およびバックグラウンドの散乱
強度の最小化において特に有用である。当業者であれ
ば、フタロシアニン誘導体および混成フタロシアニン誘
導体が、例えば、フェニル環、ナフチル環またはアント
ラニル環に種々の置換基を導入して異なった分子を得る
誘導体化によって合成できることを理解できる。
これらの種々の誘導体も本発明に包含される。テトラア
ザポルフィンの誘導体も本発明に包含される。フタロシ
アニン誘導体と混成フタロシアニン誘導体の芳香族構造
の誘導体化によってブルーシフトまたはレッドシフトし
た励起波長または発光波長を有する化合物が得られる。
フタロシアニン誘導体または混成フタロシアニン誘導体
を励起させるドナー染料の選択は、フタロシアニン誘導
体または混成フタロシアニン誘導体の適当な吸収波長の
範囲に対応する発光波長をドナー染料が有するかによ
る。図3はジメチルホルムアミドに溶解したケイ素ジヒ
ドロキシフタロシアニンおよびケイ素ジヒドロキシナフ
タロシアニンの吸収スペクトルを示す。トナー染料によ
るこれらのアクセプター染料の潜在的な励起波長はそれ
ぞれ約550nm〜670nmおよび600nm〜760nmである。当業者
であれば、アクセプター染料を励起させるのに有用な広
い波長範囲を有する多くの染料がドナー染料として利用
可能であることを理解できる。実際は、フタロシアニン
誘導体はナフタロシアニン誘導体に対するドナーとなり
得る。アクセプター染料の選択は前述の基準に適合しな
ければならない。本発明による新規なアプローチの多用
性を例証するいくつかの例について説明する。
480nmで最大強度を示す励起源および600〜700nmで良
好な量子効率を示す検出器を具有する装置を製作する場
合には、ドナー染料は480nmで励起されるものにすべき
である。フタロシアニン誘導体が680nmで発光するアク
セプター染料である場合には、ドナー染料は550〜670nm
の範囲内で発光すべきである。
このような用途に用いる好ましい染料群はスチリル染
料、フェニルブタジエニル染料およびフェニルヘキサト
リエニル染料である。
スチリル染料は次式で表される: フェニルブタジエニル染料は次式で表される: フェニルヘキサトリエニル染料は次式で表される: 上記の一般式において、R1、R2およびR3は同一または
異なっていてもよく、Hまたは炭素原子数が1〜20でヘ
テロ原子(N、O、S)を0〜10個有する飽和もしくは
不飽和アルキルカーボン鎖を示す。
一般に、これらの染料群は約470〜530nmで励起し、60
0〜780nmで発光する[リチャード P.ハウグランド、
「Molecular Probes Handbook of Fluorescent Probes
and Research Chemicals」、第156頁(1992年〜1994
年)参照]。特に好ましいスチリル染料はアルドリッチ
・ケミカル社から市販されているトランス−4−[4−
(ジブチルアミノ)スチリル]−1−メチルピリジニウ
ムヨーダイドである。この化合物はジメチルホルムアミ
ドを溶媒とする溶液中において486nmで最大吸収を示
し、600nmで発光する。当業者であれば、これらの染料
群のアニリン窒素原子およびピリジウム窒素原子への置
換基は多様に変化させることができることおよび好まし
い置換基は水不溶性を維持する疎水性基を有するもので
あることを理解できる。
別の態様においては、420nmで最大強度を示す励起源
および上記の例のような検出器を具有する装置系を製作
する。この場合の染料系はフタロシアニンアクセプター
を含んでいてもよいが、異なったドナーを用いてもよ
い。この態様の場合の好ましいドナーはポルフィリン・
プロダクツ社(ローガン、米国ユタ州)から市販されて
いるメソ−テトラ−2−アミノフェニルポルフィンであ
る。この化合物はジメチルスルホキシドを溶媒とする溶
液中では418nmで最大の励起吸収を示し、約655nmで発光
する。また、この化合物はラテックス粒子中でフタロシ
アニン誘導体を励起させ、該染料系は680nmで発光す
る。
特に好ましい態様においては、非希釈状の血液もしく
は血清または種々の生物学的試料中でイムノアッセイが
実施できるように装置系を製作する。励起源は、血液ま
たは血清試料による吸光を回避するために約650nmで最
大強度を示すレーザーダイオードまたは発光ダイオード
(LED)である。検出器は700〜800nmで良好な量子効率
を示すので、好ましいアクセプター染料は約780nmで発
光するナフタロシアニン誘導体である(発光波長は一般
に血液もしくは血清試料または生物学的試料の場合と一
致しない)。ナフタロシアニンアクセプターに対するド
ナー染料は励起源と適合させるために約650nmで吸収を
示すと共に約660〜760nmで発光すべきである。このよう
なドナーとして用いるのに好ましい染料群は米国特許第
5,187,288号、同第5,248,782号および同第5,274,113号
各明細書に記載されているようなカルボシアニン染料お
よびエテニル置換ジピロメテンボロンジフルオロ染料で
ある。
さらに別の好ましい態様においては、非希釈状の血
液、血漿もしくは血清または種々の生物学的試料中でイ
ムノアッセイが実施できるように装置系を製作する。励
起源は、血液、血漿または血清試料による吸光を回避す
るために約670nmで最大強度を示すレーザーダイオード
またはLEDである。検出器は700〜800nmにおいて良好な
量子効率を示すので、好ましいアクセプター染料はケイ
素[(ジフタロシアニン)ジナフタロシアニン]リガン
ドおよびナフタロシアニン誘導体であり、これらの化合
物はそれぞれ約760nmおよび780nmで発光する(発光波長
は一般に血液もしくは血清試料または生物学的試料の場
合と一致しない)。好ましいアクセプターに対するドナ
ー染料は励起源と適合させるために約670nmで吸収を示
すと共に約660〜760nmで発光すべきである。好ましいド
ナー染料はアキシャルリガンドを有するケイ素フタロシ
アニンである。
さらにまた別の好ましい態様においては、非希釈状の
血液または血清中でイムノアッセイをおこなうために励
起源の励起波長は約790nmであり、発光波長は約900nmで
ある。単一の染料系に対する好ましい染料はケイ素1,6
−オクタエトキシナフタロシアニンビス(ジメチルヘキ
シルビニルシリルオキシド)であり、該化合物は790nm
で励起して約900nmで発光する。
ナフタロシアニンとナフタロシアニン誘導体に対する
ドナー染料として用いるのに好ましい染料は米国特許第
5,187,288号、℃第5,248,782号および同第5,274,113号
各明細書に記載されているようなカルボキシアニンおよ
びエテニル置換ジピロメテンボロンジフルオロ染料であ
る。これらの化合物の励起波長は790nmまでであり、ま
た、これらの発光波長は約670〜800nmである。
好ましいカルボシアニン染料は、一般に500〜750nmで
励起し(モレキュラー・プルーブズ・ハンドブック(Mo
lecular Probes Handbook)参照)、一般式: (式中、nは1または2;または3である;R1およびR2
S、NまたはOである;R3およびR4はHまたは炭素数1
〜20のアルキル炭素鎖であり、飽和または不飽和いずれ
であってもよく、ヘテロ原子(N、O、S)を0〜10有
する。)で表される。
また、好ましいカルボシアニン染料は一般式: (式中、nは1または2;または3である;R1〜R6はHま
たは炭素数1〜20のアルキル炭素鎖であり、飽和または
不飽和いずれであってもよく、ヘテロ原子(N、O、
S)を0〜10有する。)でも表される。
好ましいドナー染料はエテニル置換ジピロメテンボロ
ンジフルオロ染料でもあり、一般に500nmを越えて励起
し(モレキュラー・プルーブズ・ハンドブック参照)、
図4で示された一般式(式中、R1〜R7は米国特許第5,18
7,288号、5,248,782号および5,274,113号で記載された
のと同様の置換基を含む。)で表される。
特に好ましいドナー染料は、1,1'−ジヘキシル−3,3,
3',3'−テトラメチルインドカルボシアニンヨージド、
1,1'−ジエチル−3,3,3',3'−テトラメチルインドジカ
ルボシアニンヨージドおよび(E,E)−3,5−ビス−(4
−フェニル−1,3−ブタジエニル)−4,4−ジフルオロ−
4−ボラ−3a,4a−ジアゾ−5−インダセン(モレキュ
ラー・プルーブズ株式会社製、ユージーン(Eugene)、
オレゴン)であり、それぞれジメチルホルムアミド中に
おいて吸収最大642nm、および645nmおよび650nm、なら
びに発光最大674nm、665nmおよび670nmを有する。これ
らの特に好ましい染料およびナフタロシアニン誘導体を
取り込んだ粒子は、650nm源で励起し、約780nm〜870nm
で発光する。当該分野の当業者は、いかなる特定の染料
においても励起および発光スペクトルはガウス形(Gaus
sian form)を有し、このため、励起源は、強い蛍光シ
グナルを得るためにドナー染料の励起最大に正確に対応
する必要がないことがわかるだろう。同様に、ドナー発
光は、効果的なエネルギー移動を達成するためにアクセ
プター染料の最も高い吸収と一致する必要はない。当該
分野の当業者は、カルボシアニンの1および3位の、お
よび1および3位上の置換基、およびジピロメテンボロ
ンジフルオロ染料のR1およびR7位の置換基ならびに環構
造間のコンジュゲーションは変えることができ、これら
の変化は粒子の蛍光スペクトルを調整するのに有用でも
あることがわかるだろう。
また、蛍光粒子の好ましい発光波長は、約800nm〜100
0nmの範囲である。この近赤外領域は、光の散乱成分が
本質的に減少し、これによって蛍光測定のバックグラウ
ンドが低下するため、重要である。さらに、生物学的サ
ンプルは本質的に800nm〜1000nmの範囲において吸収し
たり、または蛍光を発したりしない。サンプル中の粒子
材料、例えば、血清中のリポタンパク質、地下水中の粒
子、生物学的サンプル中の細胞残骸(cellular debri
s)等は散乱光のためバックグラウンドシグナルを増大
させ得るが、800〜1000nmの範囲においては散乱光の測
定値は最小化する。
図5は、特許された出願第07/887、526号(ここで参
考文献として引用する)で記載されているように、ニー
トヒト血清(neat human serum)を含むか、または含ま
ないいずれかのイムノアッセイ装置において測定光の波
長を730nmから900nmまで増大させると、バックグラウン
ドシグナルは減衰することを図示している。この図は、
照明源が1ミリワット(「mW」)670nmレーザーダイオ
ードである場合、900nmで測定したときバックグラウン
ドシグナルは790nmと比較すると5倍減少することを示
している。さらに、670nmでのニート血清の励起は730nm
〜900nmでの有意な測定可能な蛍光をもたらさない。し
たがって、例えば、約900nmで発光する染料の蛍光の測
定値のバックグラウンドシグナル比は、約790nmで発光
する染料と比較して、5倍改良されるだろう。780nmで
発光を測定すると、バックグラウンドシグナル比は730n
mと比較して約30倍改良される(図5参照)。好ましい
染料、例えば、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエ
ティー・ペルキン・トランスアクションズ1、(198
8)、2453〜2458に記載のようなものは、780nmを越えて
発光し、ナフタロシアニン類およびアントラニロシアニ
ン類の誘導体(図1)を含み、ナフタロシアニン類は図
6に示す一般式によって特徴付けられる(式中、Mは金
属、例えば、Si、Ge、Al、SnおよびTi等であり、Rはケ
イ素を有するか、またはまたは有しないアキシアルリガ
ンド(axial ligand)、アルキルまたはアリールであり
(好ましいアキシアル部分はアルキルまたはアリールシ
リルクロリドから合成されている)、Xは電子供与性基
または、同一または異なっていてもよい基であって、例
えば、アミノ、ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオ
キシ、フェニル、アルキル等が含まれる)。1以上のX
基の電子供与特性によって、発光波長は一般的なナフタ
ロシアニン化合物(図1)と比較してレッド−シフトす
る。
例えば、実施例26、27および28で記載した化合物は、
発光波長が約850nmの染料を例証するものである。これ
らの好ましい染料は、780nmで発光する染料と比較し
て、バックグラウンド比率に改良されたシグナルを提供
するだろう(図5参照)。X基としては電子吸引性基も
利用可能であり、例えば、ハロゲン、ニトロ、シアノ、
スルフェート、カルボキシルおよびカルボキシアルキル
等があり、これによって励起または発光波長がブルーシ
フトする。近赤外発光染料の部類として好ましいドナー
染料は、アクセプター染料の吸光度特性と相関関係のあ
る発光波長を有するものである。本願において好ましい
ドナー染料は、米国特許第5,187,288号、5,248,782号お
よび5,274,113号に記載のような、エテニル置換ジピロ
メテンボロンジフルオロ染料である。
ラテックス粒子におけるドナーのアクセプターに対す
る好ましいモル比は一般的には約20:1〜約1:20、特に約
1:1〜6:1の範囲である。所望の蛍光強度は、ここで記載
した方針を採用した実験を通じて、ならびにドナーのア
クセプター染料に対する比を変化させて、様々な染料濃
度で、これらを粒子に取り込ませ、粒子の蛍光発光を測
定することによって達成されるべきである。
ドナーおよびアクセプター染料のダイポール(dipole
s)の幾何学的配向(geometrical orientation)は、両
者間のエネルギー移動の効果に影響を与えるだろう。最
適なダイポール配置の化合物を形成するようドナーおよ
びアクセプター染料を合成することが可能であり、溶液
中において効果的な蛍光エネルギー移動(「FET」)を
示す。その後、最適化したFET化合物を粒子に取り込ま
せばよい。本願において、アクセプター部分としてはフ
タロシアニン誘導体を利用することができ、フタロシア
ニン誘導体は、所望の励起および発光波長を提供するよ
う、電子供与性または吸引性基(上述と同様)で置換さ
れ得る。本願において好ましいナフタロシアニン化合物
は、例えば、図7で示されるものであり、Xは水素また
は電子供与性基、例えば、アミノ、ヒドロキシル、アル
コキシ、アリールオキシ、フェニル、アルキル等であ
り、Dは、ドナーとアクセプターとの間でエネルギー移
動が可能な距離でナフタロシアニン誘導体に共有結合す
るドナー染料である。
本発明の技術を適用することによって、あらゆるフタ
ロシアニンの混成フタロシアニン誘導体はドナーまたは
アクセプター分子として機能することができる。例え
ば、ケイ素オルトオクタエトキシ(フタロシアニン)誘
導体は、ケイ素ナフタロシアニン誘導体と同様に、約75
0nm〜780nmで発光する。一般的には、ドナーとアクセプ
ターとの間の距離は約5オングストローム〜60オングス
トローム、好ましくは5オングストローム〜15オングス
トロームである。さらに、それぞれのナフタロシアニン
誘導体は、FET化合物の所望の適用に依存して、1〜4
のドナー染料を結合させることができる。適切なドナー
染料はアクセプター染料の吸光度範囲で発光するもので
ある。実施例29では、フルオレセイン−ケイ素フタロシ
アニンFET化合物の合成について記載されている。表
1、項目56はラテックス粒子中におけるこの化合物の蛍
光特性を示している。当該分野の当業者は、特定の励起
および発光波長を必要とする多くの個々の用途のため
に、ここで記載の本発明の技術で多くのFET化合物を合
成できることがわかるだろう。
高可視スペクトルから近赤外スペクトルにおいて所望
の予測可能な蛍光特性を示す粒子を発色させるための別
のアプローチは、非対称または混成フタロシアニン、ナ
フタロシアニンまたはアントラニロシアニンおよびそれ
らの誘導体を合成することである。ここで用いられるよ
うに、「混成フタロシアニン誘導体」という語句は混成
フタロシアニン、ナフタロシアニンおよびアントラニロ
シアニンおよびそれらの誘導体の全ての部類を示すもの
とし、金属およびアキシアルリガンドを有していても有
していなてもよく、テトラアザポルフィンおよびそれら
の誘導体が含まれる。ここで記載される新規な混成分子
は、分子内エネルギー移動を示すようである。混成フタ
ロシアニン誘導体はジイミノイソインドリンまたはジイ
ミノイソインドリンの誘導体から合成可能で、金属、例
えば、ケイ素を取り込むことができ、アキシアルリガン
ドで修飾することができ、もしくはそれらは、その後の
様々な金属の導入およびアキシアルリガンドでの修飾の
ために、ベンゼン、ナフタレンまたはアントラセン化合
物それぞれのジカルボニトリル誘導体から合成すること
ができる。インオーガ・ケム(Inorg.Chem.)(199
4)、33、1735〜1740で記載されているような、テトラ
アザポルフィンの誘導体からなる混成分子も、本発明の
混成フタロシアニン誘導体の範囲内である。2つの異な
るサブユニットを有する混成フタロシアニン誘導体の合
成方法は、例えば、ジェイ・アム・ケム・ソサ(J.Am.C
hem.Soc.)(1990)、112、9640〜9641、インオーガ・
ケム(1994)、33、1735〜1740、ケム・レターズ(Che
m.Letters)、(1992)、763〜766、ケム・レターズ、
(1992)、1567〜1570およびケム・レターズ、(199
2)、2031〜2034で記載されている。これらの文献で
は、亜鉛金属を有するまたは金属を有しないおよびアキ
シアルリガンドを有しない混成分子の合成について記載
されている。ジイミノイソインドリンおよびその誘導体
の特性は、分子の励起および発光特性を左右(dictat
e)するだろう。さらに、ここで教授するように、アキ
シアルリガンドを有する染料の取り込みによって、最小
の消光および最大の蛍光強度を示す粒子が得られるだろ
う。
アキシアルリガンドは、混成分子に共有結合できる、
またはできない、例えば、タンパク質、抗体および核酸
と混成分子との相互作用を最小にするため、水溶性化合
物に有益でもある。アキシアルリガンドはそれ自身、混
成フタロシアニン誘導体に水溶性を付与し得る。
水溶性フタロシアニン誘導体の例は、実施例92、95〜
98、108、110、114〜124、および126〜128で記載されて
いる。
新規な混成フタロシアニン誘導体はここで記載されて
おり、3または4の異なるサブユニットを含み、より大
きなストークス・シフトを可能にする。これらの誘導体
においては、最も高いエネルギーまたは最も低い波長吸
収性を有するサブユニットで励起が起こり、最も低いエ
ネルギーサブユニットで発光が起こる。
混成フタロシアニン誘導体の所望の励起および発光波
長によって、混成フタロシアニンの合成で使用されるジ
イミノイソインドリン誘導体およびジカルボニトリル誘
導体先駆物質のタイプが決定される。所望の励起および
発光波長は一般的には、サンプル、蛍光測定のタイプお
よび測定器によって左右される。様々な組み合わせのジ
イミノイソインドリン誘導体およびジカルボニトリル誘
導体先駆物質も結合して、レッドシフトまたはブルーシ
フトした励起および/または発光波長パターンを有する
混成フタロシアニン誘導体を形成する。
一般的には、ジイミノイソインドリンまたはジカルボ
ニトリル先駆物質の電子供与性基、特にフタロシアニン
構造のオルト位(つまり、図6に示されるテトラアザポ
ルフィン構造に対するX置換基のためのオルト)に位置
する電子供与性基、例えば、アミノ、ヒドロキシル、ア
ルコキシ、アリールオキシ、フェニル、アルキル等は励
起および/または発光波長をレッドシフトする。逆に、
電子吸引性基、特にオルト位の電子吸引性基、例えば、
ハロゲン、ニトロ、シアノ、スルフェート、カルボキシ
ルおよびカルボキシアルキル等は励起または発光波長を
ブルーシフトする。さらに、オルト位以外のサブユニッ
トの位置は、混成フタロシアニン誘導体の励起および発
光特性に影響を与え得る。混成フタロシアニン誘導体の
合成にあたってのジイミノイソインドリンまたはジカル
ボニトリル先駆物質いずれかの選択は混成分子における
金属の所望の有無および金属のタイプに関係する。例え
ば、当該合成においてジイミノイソインドリン先駆物質
を用いる場合、四量体化反応中、ケイ素金属を取り込ん
で、フタロシアニン誘導体構造を形成することができ
る。さらにケイ素は、アキシアルリガンドが例えば、様
々なシリルクロリド試薬で合成され得るよう、ケイ素ジ
ヒドロキシフタロシアニン誘導体分子に変性し得る。消
光を減少させ、蛍光強度を最大にするときのアキシアル
リガンドの重要性はフタロシアニン/ナフタロシアニン
分子および混成フタロシアニン誘導体両者にとって明ら
かである(実施例65参照)。
アキシアルリガンドは、分子のさらなる合成、例え
ば、別の蛍光分子を結合させること、リガンド、タンパ
ク質、ポリペプチドまたは核酸に結合させること、ある
いは分子の溶解性に影響を与え得るスルフェート、カル
ボン酸またはアミノ置換基を用いて分子の電荷を変化さ
せることにも有用である。水溶性染料をリガンド、タン
パク質、ポリペプチドまたは核酸に結合させるためにア
キシアルリガンドを用いるにあたっては、モノ−または
ビス−置換金属が利用可能である。しかしながら、染料
におけるモノ−置換金属は、化学結合を行うアキシアル
リガンドをたった1つしか与えない。リガンド、タンパ
ク質、ポリペプチドまたは核酸への結合後、アキシアル
リガンドを有しない染料の他面は、隣接する分子(タン
パク質、ポリペプチド、核酸等)と相互作用し、その結
果、蛍光の消光が起こり得る。ビス−置換染料は、一方
のアキシアルリガンドが結合に用いられ、他方が未結合
の場合、隣接する分子間で相互作用するポテンシャルを
最小にし得る。この場合、未結合アキシアルリガンド
は、未結合アキシアルリガンドの末端原子が分子、例え
ば、スルフェート、カルボキシルまたはアミノ誘導体に
水溶性を付与するよう合成することができ、このため隣
接する分子間の相互作用が最小化される。例えば、競合
イムノアッセイのために、水溶性混成フタロシアニン誘
導体を利用する場合、測定されているターゲットリガン
ドのリガンド類似体は、アキシアルリガンドを通じて染
料に結合し得る。水溶性フタロシアニンおよび混成フタ
ロシアニン誘導体のアキシアルリガンドは、リガンド、
タンパク質、ポリペプチドおよび核酸の結合のために、
官能基、例えば、アミン、カルボン酸およびエステル、
アルキルハライド、チオール、チオエステル等を含むこ
ともできる。アキシアルリガンドがポリ(エチレンオキ
シド)からなる場合、アキシアルリガンドはフタロシア
ニンおよび混成フタロシアニン誘導体に水溶性を付与す
ることもできる。アキシアルリガンドのカルボン酸エス
テルまたはチオエステル基は稀塩基中で、それぞれカル
ボン酸およびチオール基に加水分解され得る。アキシア
ルリガンドを、リガンドおよびリガンド類似体、タンパ
ク質、ポリペプチドおよび核酸に結合させる化学反応
は、化合物または高分子の官能基と適合しているべきで
ある。例えば、染料のアキシアルリガンドのアミンは、
カルボン酸またはアルキルハライドを含む化合物または
高分子と反応することができ、染料のアキシアルリガン
ドのアルキルハライドは化合物または高分子のアミンま
たはチオールと反応することができ、染料のアキシアル
リガンドのチオールは化合物または高分子のアルキルハ
ライドまたはマレイミド基と反応することができる。こ
のように、化合物、例えば、リガンド、リガンド類似体
および高分子、例えば、核酸、ポリペプチドおよび抗体
は、具体的には、染料の官能基との反応によって染料と
反応することができる。
一般には、例えば、硫酸またはクロロ硫酸を用いて化
合物をスルホン化することによって、フタロシアニンお
よび混成フタロシアニン誘導体を水溶性にすることがで
きる(ギルバート、「スルホネーション・アンド・リレ
イテッド・リアクションズ(Sulfonation and Related
Reactions)」、インターサイエンス(Interscienc
e)、ニューヨーク、1965;サーホンテイン(Cerfontai
n)、「メカニスチック・アスペクツ・イン・アロマチ
ック・スルホネーション・アンド・デスルホネーション
(Mechanistic Aspects in Aromatic Sulfonation and
Desulfonation)」、インターサイエンス、ニューヨー
ク、1968、インタ・ジェイ・スルファー・ケム(Int.J.
Sulfur Chem.)C6、123〜136(1971)参照)。染料分子
の芳香族環構造のスルホン化は環の様々な炭素で起こり
得る。染料分子の水溶性の付与は、ポリ(エチレンオキ
シド)からなるアキシアルリガンドを用いて達成され得
る。
ジカルボニトリル先駆物質を用いる場合、フタロシア
ニン誘導体は金属なしで合成されるが、その後において
様々な金属、例えば、Ge、Al、Sn、Ti等を導入すること
ができる。これらの金属は、金属の原子価に依存して、
アキシアルリガンドとともに合成することもできる。
粒状混成フタロシアニン誘導体の蛍光抑制特性はその
フタロシアニン誘導体より大きいのが特に好ましい。実
施例66は粒状ラテックスにおけるシリコン2,3−ナフタ
ロシアニン−ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキ
シド)とシリコン−[ジ(1,6−ジフェニルナフタロシ
アニン)]−ジフタロシアニンービスー(ジメチルヘキ
シルビニルシリルオキシド)の抑制特性を比較した典型
的な例である。混成フタロシアニン誘導体は表に掲げた
種々の染料担持濃度に対しナフタロシアニン誘導体の50
%までの抑制に比較して本質的に抑制しない。混成フタ
ロシアニン誘導体を含むラテックスの蛍光強度はフタロ
シアニン誘導体よりもすっと大きい。これは混成フタロ
シアニン誘導体特有の性質を示している。
混成フタロシアニン誘導体はまたドナーとしてフタロ
シアニン誘導体を使用したとき非常に優れたアクセプタ
ーとなる。これは実施例67の表6に示されている。フタ
ロシアニン誘導体がドナーであり、混成フタロシアニン
誘導体がアクセプター(染料システム3)であるとき、
粒子の蛍光強度は同じフタロシアニン誘導体がドナーで
ある種のフタロシアニン誘導体がアクセプター(染料シ
ステム2)である時より約145%高い。これらの結果は
蛍光エネルギー転移を示す粒状混成フタロシアニン誘導
体特有の性質を示す。
混成フタロシアニン誘導体はまた中間体ドナー化合物
として作用する。実施例67の表6は70%テトラヒドロフ
ラン中で調製された粒状ナフタロシアニン・アクセプタ
ー(染料システム4)の蛍光強度が、フタロシアニン・
ドナーが混成フタロシアニン化合物を励起するとき、ナ
フタロシアニン・アクセプター(染料システム2)を直
接励起するフタロシアニン・ドナーに比べ約65%増加す
ることを示している。これらの結果はさらにラテックス
粒子中の混成フタロシアニン誘導体が蛍光エネルギー転
移を現すと言う特有の性質のあることを示している。実
施例67の表6の結果はまた軸リガンドを有するフタロシ
アニン誘導体が他のフタロシアニンまたは軸リガンドを
有する混成フタロシアニン誘導体に対してシングレット
ーシングレット・エネルギー転移を現すと言う能力を示
している。すなわち、軸リガンドは染料の抑制と粒子の
蛍光の増強を減少させることは実施例65と表4から明ら
かである。他の実験(実施例15、表1および2)もまた
この観察を支持している。すなわち、軸リガンドが環構
造の密接した接触を防ぐ事によって抑制を最少化してい
る。軸リガンドを有する混成フタロシアニン誘導体また
はフタロシアニンは分子が軸リガンドによって離れてい
るので、エネルギー転移ドナーとアクセプターの対とし
て有効に機能するに十分に密接していないものと考えら
れる。しかしながら、軸リガンドを有するフタロシアニ
ンまたは混成フタロシアニン誘導体がドナーであり、フ
タロシアニンまたは混成フタロシアニン誘導体がアクセ
プターであるときは、粒子中にほぼ100%のエネルギー
転移効率と高い蛍光強度が観察される。
ジイミノイソインドリンまたはジカルボニトリル前駆
体をテトラマー化して混成フタロシアニン誘導体を形成
するには相対するサブユニットが同じであるようにして
もよい。これは例えばテトラマー化においてかさ高な置
換基を有するサブユニットが立体障害のために隣接され
得ないように前駆体上にかさ高な置換基を使用すること
により達成される。Inorg.Chem.(1994),33,1735−17
40,ケミストリー・レターズ(1992),2031−2034および
ケミストリー・レターズ(1992),1567−1570に記載さ
れているごとくサブユニットを対峙するために前駆体の
テトラマー化を意図してジカルボニトリル前駆体上にか
さ高なフェニル置換基が使用されて来た。
好ましい混成フタロシアニン誘導体は、2種の異なっ
たサブユニットがその構造を含むように類似の相対する
サブユニットを有する。特に好ましい混成フタロシアニ
ン誘導体は類似した相対するサブユニットをひとつの軸
上に、異なった相対するサブユニットを他の軸上に有す
る。特に好ましい分子の性質は、そのテトラマー化のた
めの前駆体分子の選択の故に、赤または青のシフトした
励起または放射波長およびより長いストークス・シフト
をもたらす事である。特に好ましい混成フタロシアニン
誘導体に対して、例えば「ドナー」であるジフェニルジ
イミノイソインドリンまたはジイミノイソインドリン前
駆体は混成分子の650nm吸収に寄与し、それによって混
成分子の励起に寄与するであろう。ジフェニルフェニル
ジイミノイソインドリンまたはフェニルジイミノイソイ
ンドリン前駆体(これはジアルコキシまたはアリーロキ
シフェニルジイミノイソインドリン前駆体であろう)は
「アクセプター・サブユニット」に対する「電子転移サ
ブユニット」として作用し、約850nmにおいて、アクセ
プター・サブユニットによる最も低いエネルギーで放射
が記録されるであろう。「電子転移サブユニット」の性
質は重要である。何故なら、このサブユニットが放射す
るのは、それによってアクセプター・サブユニットが所
望の放射を生じなくなるので望ましくないからである。
すなわち、電子転移サブユニットの、最も高度に占有さ
れた分子軌道(HOMO)と最も低い非占有分子軌道(LUM
O)特性はドナーとアクセプター・サブユニット分子に
関連して設計されるべきである。HOMOとLUMOのエネルギ
ーの関係は励起と放射とに関連していることが、パリサ
ーら(J.Chem.Phys.(1953),21,767−776、ポップル
(Trans.Faraday Soc.(1953),49,1375−1385、マク
フーら、Theoret.Chim.Acta(ベルリン)(1972),24,
346−370およびコバヤシらInorg.Chem.(1994)、33,17
35−1740、ケミストリー・レターズ(1992),2031−204
1、コナミらモレキュラー・フィジックス(1993),80,
153−160に記載されている。
他の使用では2種の励起波長、すなわち、一つは約65
0nm、他の一つは約680nmの励起波長を有し、両方の励起
に対して約760nmの放射を伴う、混成分子を必要とす
る。即ち励起に対し応答性の前駆体は650nmに対しては
ジイミノイソインドリンであり、680nmの励起に対して
はテトラフルオロジイミノイソインドリンであろう。放
射サブユニット(これはまたテトラマー化を意図して使
用され得、放射サブユニットは分子中で相対している)
はジフェニルフェニルジイミノイソインドリンであって
よい。得られた混成フタロシアニン誘導体の励起と放射
波長は、従って、一般に個々のジイミノイソインドリン
前駆体を代表している。
別の使用では約650nmにおける励起と約750nmにおける
放射が必要である。励起と放射に対して応答性の前駆体
はそれぞれジイミノイソインドリンとジフェニルフェニ
ルジイミノイソインドリンであろう。後者の前駆体はま
た相対する放射サブユニットとして作用する。
別の使用では励起波長における大きな吸光係数が約65
0nmでの励起に望まれる。この放射波長は約850nmにある
べきである。励起に対して応答し得る前駆体はジフェニ
ルジイミノイソインドリンであり、これはこれらのサブ
ユニットを相対させており、それによって2個のサブユ
ニットは所望の吸光係数を供給するのに寄与するであろ
う。フェニルジイミノイソインドリン誘導体前駆体は電
子転移サブユニットとして作用し、アルコキシフェニル
ジイミノイソインドリン前駆体は約850nmに特徴的な放
射を有するアクセプターである。
別の使用では2個の放射波長は単一の波長で励起され
る化合物からのものが望ましい。この望ましい励起は約
650nmであり、放射は約760nmおよび810nmである。励起
に対して応答性の前駆体はテトラフルオロジイミノイソ
インドリンまたはテトラフルオロベンゼン−1,2−ジカ
ルボニトリルであってよい。放射に対して応答性の前駆
体はそれぞれジブトキシーフェニルジイミノイソインド
リンまたは3,4−ジブトキシナフタレン−1,2−ジカルボ
ニトリルであってよい。
染料の粒子への導入 得られた化合物は次いで粒子に導入し約600nm以上の
励起波長と約650nm以上の放射波長を示す粒子を得る。
当業者は水溶性混成フタロシアニン誘導体がプロテイ
ン、ポリペプチド、ヌクレオシド、核酸などにカプリン
グするため、生物学的流体中のそれらの成分の存在の検
出、またはDNAプローブまたはイムノアッセイを実施す
るために有用である。
好ましい粒子寸法は約0.1nmから5000nm、このましく
は約1nmから1000nmである。粒子寸法の選定はラベルに
対する特異的な機能に関連している。粒子寸法は粒子の
用途に応じて変えてもよい。例えば、イムノアッセイで
はもしラベルが非常に低濃度の被検物質を測定するため
により強い蛍光を必要とするときは、より大きな粒子を
採用してもよい。何故ならより大きな粒子はより多くの
染料分子を含む事が出来るからである。例えば米国特許
第4,420,568号、第4,476,229号および第4,510,251号に
記載されているごとく多孔質成分のイン・ビトロにおけ
る可視化またはイン・ビボにおけるイメージ化技術で
は、小さい粒子寸法(0.1−1nm)を採用してもよい。
得られた、適当な励起および放射特性を示す蛍光染料
粒子はさらに特定の目的に必要とされる種々の核酸、ヌ
クレオチド、プロテイン、ペプチドなどに吸着させ、あ
るいは化学的に反応させる。マクロモレキュールの粒
子、とくにラテックス粒子への吸着は当業者にはよく知
られており、一般に、5℃から50℃の温度で、および分
子のpI以下のpHでのマクロモレキュールの吸着を含む。
導入された染料粒子のアッセイへの使用 蛍光エネルギー転移を示す蛍光粒子は、アッセイの反
応混合物において、非競合イムノアッセイに使用するた
めの抗体かまたは競合イムノアッセイに使用するための
リガンド類似物と共に吸着させてもよい。非競合イムノ
アッセイの場合は反応混合物は少なくとも一種の標的リ
ガンドと、標的リガンドに対して特異的な少なくとも1
種のリセプターに結合して抗体(蛍光)結合体を形成す
る少なくとも1クラスの蛍光粒子とを含むであろう。競
合アッセイの場合は反応混合物は少なくとも1種の標的
リガンド、この標的リガンドに対して特異的な少なくと
も1種のリセプター、および少なくとも一種のリガンド
類似物と結合し、リガンド類似物(蛍光)結合体を形成
する少なくとも1クラスの蛍光粒子を含む。非競合反応
混合物中の標的リガンドに結合した抗体結合体と、競合
反応混合物において標的リガンドに対し特異的なリセプ
ターにより結合されていないリガンド類似物結合体は標
的リガンド−抗体結合錯体の標的リガンドの他のエピト
ープに特異的なリセプターおよびリガンド類似物結合体
のリガンド類似物に特異的なリセプターからそれぞれな
っている固体相に結合させる事もできる。固体相によっ
て結合されていない蛍光結合体を取り除き、結合した結
合体の蛍光を測定する。測定した蛍光は標的リガンド濃
度と関連する。上述の種々の試薬もまたラテックス粒子
に共有的に結合する。例えば、抗体またはリガンド類似
物はアミンまたはカルボン酸を介してそれぞれカルボン
酸またはアミンに粒子の表面上で結合し、安定なアミド
結合を形成してもよい。
試料中の核酸を定量する場合には本発明に記載した新
規化合物はそれらの輝きおよび近赤外放射特性の故に有
用である。一般に核酸用アッセイを設計する場合、定量
すべき核酸に相補的なプローブ分子を選択する。このプ
ローブ分子を次いでシグナル・ジェネレイターで、通常
共有的にラベルする。このシグナル・ジェネレイターは
水溶性フタロシアニン誘導体または混成フタロシアニン
誘導体または蛍光エネルギー転移を示してもよい適当な
染料系を有する粒子または混成フタロシアニン誘導体ま
たはこれらの化合物の組み合わせであってもよい。ラベ
ルしたプローブ分子を次いで標的核酸を含むと予測され
る生物学的試料中に導入し、ラベル化プローブ配列を標
的核酸と合わせる。ラベル化プローブ/標的核酸を次い
で標的核酸に対して相補的である他の核酸を不動化した
表面上に不動化してもよい。反対に生物学的試料を標的
核酸の不動化に対して相補的である核酸を不動化した表
面に導入してもよい。ラベル化したプローブを次いで不
動化標的分子に結合するための系に導入してもよい。過
剰のラベル化プローブを次いで洗浄し、得られた蛍光強
度は試料中の核酸濃度に達する標準曲線からの蛍光強度
と相関している。
アッセイにおける水溶性混成フタロシアニン誘導体 水溶性混成フタロシアニン誘導体をアッセイの反応混
合物における非競合イムノアッセイに使用するための抗
体に、あるいは競合イムノアッセイに使用するためのリ
ガンド類似体に結合してもよい。非競合アッセイの場合
は反応混合物は少なくとも一種の標的リガンドと、標的
リガンドに対して特異的な少なくとも一種のリセプター
に結合し抗体(蛍光)を結合体を形成する。少なくとも
一種の水溶性混成フタロシアニン誘導体を含む。競合ア
ッセイの場合は反応混合物は少なくとも一種の標的リガ
ンド、標的リガンドに特異的な少なくとも一種のリセプ
ターおよび少なくとも一種のリガンド類似物に結合し、
リガンド類似物(蛍光)結合体を形成する、少なくとも
一種の水溶性混成フタロシアニン誘導体を含んでいる。
加えて、ある種の態様では抗体結合体とリガンド類似結
合体は非蛍光ラベルとして利用してもよい。非蛍光ラベ
ルはアッセイ装置の反射率によって測定される、色応答
のみが必要とされる用途に使用されるであろう。
分子量が本明細書に記載された蛍光粒子より小さい水
溶性混成フタロシアニン誘導体の蛍光結合体は溶液中で
より早く拡散し、より早い速度の結合反応をもたらす。
アッセイにおける結合反応は、アッセイが短時間で平衡
結合に達する、換言するとアッセイの結果が短時間で得
られるので速いほうが好ましい。非競合反応混合物中の
標的リガンドに結合した抗体結合体、および競合反応混
合物中の標的リガンドに特異的なリセプターによって結
合されていないリガンド類似結合体は、標的リガンドー
抗体結合錯体の標的リガンドの他のエピトープに特異的
なリセプターおよびリガンド類似物結合体のリガンド類
似物に特異的なリセプターとからなる固体相にそれぞれ
結合してもよい。固体相によって結合されない蛍光結合
体を取り除き、結合した結合体の蛍光(または色)を測
定する。測定した蛍光(又は色)は標的リガンド濃度を
表す。
試料中の核酸を定量する場合に、本発明に記載した新
規化合物は、それらの輝度および近赤外放射特性の故に
有用である。一般に、核酸用のアッセイを設計する際、
定量すべき核酸に相補的なプローブ分子を選択する。こ
のプローブ分子を次いで通常共有的にシグナル・ジェネ
レイターでラベルする。シグナル・ジェネレイターは水
溶性フタロシアニン誘導体または混成フタロシアニン誘
導体であってよい。ラベル化プローブ分子は次いで標的
核酸を含む懸濁した生物学的試料中に導入し、ラベル化
プローブ・シーケンスを標的核酸と合わせる。次いでラ
ベル化プローブ/標的核酸を、標的核酸に対して相補的
である他の核酸を不動化した表面上で不動化してもよ
い。逆に生物学的試料を標的核酸の不動化のために相補
的核酸を不動化した表面の導入してもよい。ラベルした
プローブを不動化した標的分子に結合するため系に導入
してもよい。過剰のラベルしたプローブを洗浄する。得
られた蛍光強度は試料中の核酸濃度に達する標準曲線か
らの蛍光強度と相関性がある。
当業者はイムノアッセイおよび核酸アッセイに関する
多くのバリエーションを実施でき、新規な染料系の使用
に関する本発明の技術は現存する技術への新たな応用を
開発するために使用することができる。
当業者は本明細書に記載されたこの新規な蛍光粒子お
よびおよび染料はイムノアッセイ、蛍光顕微鏡検査、イ
ンビボ映像法、インビボ癌治療、核酸アッセイ、セルソ
ーターなどの多くの用途を有する。
実験セクション 以下の実施例に示す蛍光測定法を約780nmまでの染料
放射に対しパーキン・エルマー モデルLS50Bルミネッ
センス・スペクトロメーターで実施した。場合によっ
て、表1に示すように強度をナノアンプ(nA)で記載し
た。800nm以上の染料放射は実施例18に従って測定し
た。蛍光強度は修正していない。吸収測定はヒュウレッ
ト・パッカード8452A ダイオード・アレイ・スペクト
ロメータで行った。
実施例1(参考例) ケイ素フタロシアニンジヒドロキシドSiPc(OH)の合
成 ケイ素フタロシアニンジクロリド(1.83g、3.0mmol)
のピリジン(50ml)および水(50ml)中懸濁液をオイル
バスで120℃にて18時間撹拌しながら還流した。冷却
後、暗青色の固体生成物を濾過し、残渣を水(10ml)、
アセトン(5ml)で洗浄した後、減圧下で乾燥させ、標
題化合物1.71gを得た。
実施例2(参考例) ケイ素フタロシアニンビス(トリヘキシルシリルオキシ
ド)(以下、PcSiトリヘキシルということがある。)の
合成 クロロトリヘキシルシラン(733μL、2.0mmol)含有
のケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(115mg、0.2mm
ol)の無水ピリジン(11ml)懸濁液をオイルバスで130
℃にて5時間還流した。その結果得られた紫色溶液を冷
却させ、蒸発させた。その結果得られたスラリーを氷冷
ヘキサン(2ml)で処理し、暗青色固体生成物を濾過
し、氷冷ヘキサン(2ml)で洗浄し、減圧下で乾燥させ
て粗生成物249mgを得た。クロロホルム中の粗生成物
を、ヘキサンで平衡化したアルミナカラム(アクティビ
ティー1)で精製し、生成物を鮮青色バンドとしてヘキ
サン/トルエン(2/1、v/v)で溶出させた。生成物含有
の溶媒を蒸発させ、融点(mp)171℃(文献mpは175℃)
の標題化合物69mgを得た。
実施例3(参考例) ケイ素フタロシアニンビス[(10−カルボメトキシデシ
ル)ジメチルシリルオキシド](以下、PcSiメチルエス
テルということがある。)の合成 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(115mg、0.2mm
ol)の無水ピリジン(11ml)懸濁液に(10−カルボメト
キシデシル)ジメチルクロロシラン(586mg、2mmol)を
添加し、混合物をオイルバスで130℃にて5時間撹拌し
ながら還流した。暗青色溶液を冷却させ、溶媒を蒸発さ
せた。残渣を、ヘキサンで平衡化したシリカゲル60Åカ
ラムで精製し、生成物を青色バンドとしてトルエンでゆ
っくり溶出させた。生成物含有のトルエンフラクション
を蒸発させ、残渣にヘキサン(10ml)を添加し、青色生
成物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させて標題化合
物105mgを得た。
実施例4(参考例) ケイ素フタロシアニンビス(ジメチルビニルシリルオキ
シド)(以下、PcSiビニルということがある。)の合成 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(115mg、0.2mm
ol)の無水ピリジン(11ml)懸濁液にクロロジメチルビ
ニルシラン(276μL、2.0mmol)を添加し、混合物をオ
イルバスで130℃にて5時間撹拌しながら還流した。暗
色溶液を冷却させ、蒸発させた。残渣を、ヘキサンで平
衡化したシリカゲル60Åカラムで精製し、生成物を青色
バンドとしてトルエンで溶出させた。生成物含有の溶出
液を蒸発させ、残渣をヘキサンで処理し、暗青色の固体
生成物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させ
て標題化合物7.5mgを得た。
実施例5(参考例) ケイ素フタロシアニンビス[(3−シアノプロピル)ジ
メチルシリルオキシド](以下、PcSiシアノということ
がある。)の合成 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(115mg、0.2mm
ol)の無水ピリジン(11ml)懸濁液にクロロ(3−シア
ノプロピル)−ジメチルシラン(328μL、2.0mmol)を
添加し、混合物をオイルバスで130℃にて5時間撹拌し
ながら還流した。紫色溶液を冷却させ、蒸発させた。残
渣を、ヘキサンで平衡化したシリカゲル60Åカラムで精
製した。カラムをトルエンで洗浄し、生成物を鮮青色バ
ンドとしてトルエン/イソプロピルアルコール(90/1
0、v/v)で溶出させた。生成物含有の溶出液を減圧下で
蒸発させてmp>260℃の標題化合物101mgを得た。
実施例6(参考例) ケイ素フタロシアニンビス(ジメチルペンタフルオロフ
ェニルシリルオキシド)(以下、PcSiペンタフルオロと
いうことがある。)の合成 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(115mg、0.2mm
ol)の無水ピリジン(11ml)懸濁液にクロロジメチルペ
ンタフルオロフェニルシラン(376μL、2.0mmol)を添
加し、混合物をオイルバスで130℃にて5時間撹拌しな
がら還流した。暗緑色溶液を冷却させ、蒸発させた。残
渣を、ヘキサンで平衡化したシリカゲル60Åカラムで精
製した。生成物を暗青色バンドとしてトルエンで溶出さ
せた。生成物含有の溶出液を蒸発させ、残渣をヘキサン
(10mL)で処理し、暗青色の固体生成物を濾過し、ヘキ
サンで洗浄し、減圧下で乾燥させて標題化合物73mgを得
た。
実施例7(参考例) ケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(以下、N
aPcSiヒドロキシドということがある。)の合成 ケイ素2,3−ナフタロシアニンジクロリド(280mg、0.
34mmol)のピリジン(10ml)および水(10ml)中懸濁液
をオイルバスで130℃にて24時間撹拌しながら還流し
た。室温まで冷却させた後、暗緑色の固体生成物を濾過
し、残渣を水(5ml)およびアセトン(2ml)で連続的に
洗浄した。生成物を減圧下で乾燥させ、標題化合物217m
gを得た。
実施例8(参考例) ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジメチルビニルシ
リルオキシド)(以下、NaPcSiビニルということがあ
る。)の合成 ケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(87m
g、0.11mmol)の無水ジメチルホルムアミド(1ml)懸濁
液にクロロジメチルビニルシラン(0.042ml、0.3mmol)
を添加し、その後イミダゾール(14mg、0.2mmol)を添
加した。混合物をアルゴン雰囲気下、室温で24時間撹拌
した。溶媒を蒸発させ、残渣を、ヘキサンで平衡化した
シリカゲル60Åカラムで精製した。生成物を緑色バンド
としてトルエンで溶出させた。生成物含有のトルエンフ
ラクションを蒸発させ、残渣をヘキサンで処理した。暗
緑色固体を濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥さ
せて標題化合物26mgを得た。
実施例9(参考例) ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジメチルペンタフ
ルオロフェニルシリルオキシド)(以下、NaPcSiペンタ
フルオロということがある。)の合成 ケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(87m
g、0.11mmol)の無水ピリジン(5ml)懸濁液にクロロジ
メチルペンタフルオロフェニルシラン(0.188ml、1mmo
l)を添加した。混合物をオイルバスで130℃にて5時間
撹拌しながら還流した。冷却後、溶媒を蒸発させ、残渣
を、ヘキサンで平衡化したシリカゲル60Åカラムで精製
した。生成物を緑色バンドとしてトルエンで溶出させ
た。生成物含有のトルエンフラクションを蒸発させ、残
渣をヘキサンで処理した。暗緑色固体を濾過し、ヘキサ
ンで洗浄し、減圧下で乾燥させて標題化合物23mgを得
た。
実施例10(製造例) 様々な大きさの染料添加ラテックス粒子の一般的な好ま
しい製造方法 以下で概説する一般的な方法によって、様々な染料
を、様々な大きさのラテックス粒子に添加した。記載の
方法では、染料溶液の添加に先立って、ラテックス粒子
をテトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミドいず
れかの水溶液で膨潤させることが含まれる。ラテックス
粒度は67nm〜783nmの範囲のものを用い、当該分野の当
業者は、より小さな粒子やより大きな粒子が使用可能で
あることがわかる。後述する実施例15の表1および2に
は、選択された多くの染料の各染料対(dye pair)また
は混成フタロシアニン誘導体、それぞれの、粒子への添
加に採用された水性有機溶媒系および最適染料濃度が示
されている。当該分野の当業者は、粒子に多量または少
量の染料を添加したり、各染料対のその他に対する比を
変化させても消光する、様々な蛍光強度の粒子を製造す
るこれらの方法に、多くの変化を施すことができること
がわかる。当該分野の当業者は、同様の技術が、例え
ば、米国特許第4,199,363号および第4,368,258号に記載
のように、染料のラテックス粒子への取り込みに有用で
あることもわかる。
粒度範囲67nm〜783nmの、界面活性剤のないポリスチ
レンスルフェートラテックス粒子および粒度範囲200nm
〜400nmのカルボキシル−変性ラテックス(「CML」)粒
子をインターファシャル・ダイナミックス株式会社(In
terfacial Dynamics Corp.Inc.)(ポートランド、オレ
ゴン)から入手した。
方法1 テトラヒドロフランの利用 a.20%テトラヒドロフラン テトラヒドロフラン(0.09ml)を、撹拌中の2.0%固
形分のラテックス粒子溶液0.5mlに室温で、5分間にわ
たって滴下した。ラテックス懸濁液を室温でさらに30分
間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。テトラヒドロフラ
ン中、適切な濃度で1またはそれ以上の染料を含む染料
溶液(0.01ml)を、撹拌したラテックス溶液に5分間に
わたって滴下し、表1に示すような添加染料濃度(0.6m
l体積中)を得た。ラテックス−染料溶液を暗所にて室
温で30分間撹拌した。その後、ラテックス溶液を透析チ
ューブ(スペクトラ−ポー(Spectra−por)、12〜14,0
00分子量カットオフ、スペクトル、ヒューストン、テキ
サス)に移し、染料−ラテックス溶液を4℃で12〜15時
間水に対して透析した。染料−ラテックス溶液を透析か
ら取り出し、溶液の%固形分を、透析後の最終体積およ
び最初の固形分濃度から算出した。
b.50%テトラヒドロフラン テトラヒドロフラン(0.20ml)を、撹拌中の4.1%固
形分のラテックス粒子溶液0.24mlに室温で、5分間にわ
たって滴下した。ラテックス懸濁液を室温でさらに30分
間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。テトラヒドロフラ
ン中、適切な濃度で1またはそれ以上の染料を含む染料
溶液(0.06ml)を、撹拌したラテックス溶液に5分間に
わたって滴下し、表1に示すような添加染料濃度(0.5m
l体積中)を得た。ラテックス−染料溶液を暗所にて室
温で30分間撹拌した。その後、ラテックス溶液を透析
し、20%テトラヒドロフラン法で概説した方法にしたが
って分析した。
c.70%テトラヒドロフラン テトラヒドロフラン(0.29ml)を、撹拌中の6.7%固
形分のラテックス粒子溶液0.15mlに室温で、5分間にわ
たって滴下した。ラテックス懸濁液を室温でさらに30分
間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。テトラヒドロフラ
ン中、適切な濃度で1またはそれ以上の染料を含む染料
溶液(0.06ml)を、撹拌したラテックス溶液に5分間に
わたって滴下し、表1に示すような添加染料濃度(0.5m
l体積中)を得た。ラテックス−染料溶液を暗所にて室
温で30分間撹拌した。その後、ラテックス溶液を透析
し、20%テトラヒドロフラン法で概説した方法にしたが
って分析した。
方法2 ジメチルホルムアミドの利用 a.50%ジメチルホルムアミド ジメチルホルムアミド(0.20ml)を、撹拌中の4.1%
固形分のラテックス粒子溶液0.24mlに室温で、5分間に
わたって滴下した。ラテックス懸濁液を室温でさらに30
分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。ジメチルホルム
アミド中、適切な濃度で1またはそれ以上の染料を含む
染料溶液(0.06ml)を、撹拌したラテックス溶液に5分
間にわたって滴下し、表1に示すような添加染料濃度
(0.5ml体積中)を得た。ラテックス−染料溶液を暗所
にて室温で30分間撹拌した。その後、ラテックス溶液を
透析チューブ(スペクトラ−ポー(Spectra−por)、12
〜14,000分子量カットオフ、スペクトル、ヒュースト
ン、テキサス)に移し、染料−ラテックス溶液を4℃で
12〜15時間水に対して透析した。染料−ラテックス溶液
を透析から取り出し、溶液の%固形分を、透析後の最終
体積および最初の固形分濃度から算出した。
b.70%ジメチルホルムアミド ジメチルホルムアミド(0.29ml)を、撹拌中の6.7%
固形分のラテックス粒子溶液0.15mlに室温で、5分間に
わたって滴下した。ラテックス懸濁液を室温でさらに30
分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。ジメチルホルム
アミド中、適切な濃度で1またはそれ以上の染料を含む
染料溶液(0.06ml)を、撹拌したラテックス溶液に5分
間にわたって滴下し、表1に示すような添加染料濃度
(0.5ml体積中)を得た。ラテックス−染料溶液を暗所
にて室温で30分間撹拌した。その後、ラテックス溶液を
透析し、50%ジメチルホルムアミド法で概説した方法に
したがって分析した。
実施例11(製造例) 蛍光強度についての様々な染料添加濃度の効果およびラ
テックス粒子の蛍光強度の最適化 染料のラテックス粒子への取り込みを最適化して、最
大蛍光強度を達成し、染料分子の蛍光消光(fluorescen
ce quenching)の程度を最小にしなければならない。蛍
光消光は、粒子中の染料分子の密接な接近によって有意
になりうる。方法1(実施例10)を採用して、以下の表
で示すような様々な濃度でPcSiビニルを67nmラテックス
粒子(インターファシャル・ダイナミックス株式会社
(ポートランド、オレゴン)製のポリスチレンスルフェ
ート)に取り込んだ。それぞれの染料濃度について染料
ラテックス粒子を水またはテトラヒドロフランいずれか
中0.0019%固形分に希釈した。溶液を350nmで励起し、6
80nmでの発光を測定した。粒子における消光率は(1−
[水中での蛍光強度/有機溶媒中での蛍光強度])×10
0である。以下の表では、染料添加濃度の関数としての
蛍光強度およびそれぞれの条件についての消光率を示
す。
これらの結果から、最適な添加染料濃度によって最も
高い蛍光強度および最も低い消光率がもたらされること
がわかる。この場合、添加溶液中の染料濃度0.025〜0.0
5mg/mlで最も良好な強度と最も少ない消光率がもたらさ
れる。染料が0.025mg/ml未満では染料の間隔が有意に増
大し始めることによって強度および消光率が低下し、0.
05mg/mlを越えると粒子において染料が一層接近するこ
とによって強度は低下し、消光率は増大する。このタイ
プの実施例では、蛍光強度を最適化し、消光率を最小に
するための方法を詳述している。
実施例12(製造例) ラテックス粒子における蛍光エネルギー移動の検証 エネルギー移動に関して、様々な染料を取り込んだラ
テックス粒子を、水およびテトラヒドロフランまたはジ
メチルホルムアミドいずれか中0.06%〜0.001%固形分
に希釈し、固形分濃度の等しい溶液を、ドナー染料の励
起最大(excitation maximum)にはぼ相当する波長で励
起した。粒子を有機溶媒に希釈して染料をラテックスか
ら遊離し、これによって粒子における染料間のいかなる
エネルギー移動プロセスも途絶した。アクセプター染料
または染料の発光最大(emission maximum)における水
および有機溶媒中での溶液の蛍光を記録し、比較した。
蛍光エネルギー移動は、アクセプターの水中での発光強
度が有機溶媒中でのそれより少なくとも5倍高い場合に
有意であることが明らかとなった。
実施例13(製造例) ラテックス粒子の蛍光強度についての、粒子におけるア
クセプター染料濃度に関する様々なドナー染料濃度の効
果 メソ−テトラ−2−ジメチルアミノフェニルポルフィ
リンを以下に従って製造した。撹拌中のメソ−テトラ−
2−アミノフェニルポルフィリン(100mg、0.15mmol)
および37%水性ホルムアルデヒド(500μL、6.0mmol)
のテトラヒドロフラン(2.5ml)溶液にシアノ水素化ナ
トリウム(sodium cyanoborohydride)(114mg、1.8mmo
l)を添加した。その後、混合物を氷酢酸(60μL)で1
0分間にわたって処理し、室温で3時間撹拌した。さら
に氷酢酸(60μL)を添加し、混合物を室温でさらに1
時間撹拌した。混合物を蒸発させ、残渣を、トルエンで
平衡化したシリカゲル60Åカラムで精製した。生成物を
暗褐色バンドとしてトルエン/1%イソプロパノールで溶
出した。生成物含有のフラクションを蒸発させ、減圧下
でインク−ブルー(ink−blue)固体残渣を乾燥させて
標題化合物85mgを得た。
実施例10のテトラヒドロフラン法を採用して、メソ−
テトラ−2−ジメチルアミノフェニルポルフィリン(ポ
ルフィリン・プロダクツ株式会社(ローガン、ユタ)か
ら入手したメソ−テトラ−2−アミノフェニルポルフィ
リンから合成したTdap)およびPcSiビニル(実施例4)
を67nmラテックス粒子(インターファシャル・ダイナミ
ックス株式会社(ポートランド、オレゴン)製のポリス
チレンスルフェートラテックス)に取り込んだ。それぞ
れの溶液中におけるPcSiビニルの質量を一定(0.1mg/m
l)に維持しながら、TdapのPcSiビニルに対するモル比
をラテックス添加溶液中、1/1〜2/1〜6/1に変化させ
た。透析した粒子を水中0.0019%固形分に希釈し、PcSi
ビニルの680nmでの蛍光強度を、励起波長350nm〜470nm
の関数として測定した。Tdapの励起最大は430nmであ
り、PcSiビニルの励起最大は350nmである。Tdapの発光
最大は650nmである。その結果を以下の表に示す。
これらの結果から、ラテックス粒子におけるドナーの
アクセプターに対するモル比が1/1から6/1に増大するに
つれて、アクセプター染料の蛍光強度によって測定され
るエネルギー移動は有意により効果的になることがわか
る。エネルギー移動が非常に効果的であることを示唆す
る、発光最大650nmでの粒子中のTdap染料の発光は全く
観察できなかった。データは、あるエネルギー移動経路
を経て生じるラテックス粒子の蛍光の強度はドナー染料
の「光収集」能(“light gathering"capability)に影
響されることを示している。したがって、ラテックス粒
子の蛍光強度の最適化は、ドナーのアクセプターに対す
るモル比を変化させることを伴う。
実施例14(製造例) ラテックス粒子の消光および蛍光強度についての異なる
材料の取り込みの効果 実施例2〜6で記載した方法と同様にして合成した5
種類の異なるケイ素フタロシアニン類を、以下の方法に
したがって1、3または5つの染料をセットにして、67
nmの界面活性剤なしのポリスチレンラテックス粒子(イ
ンターファシャル・ダイナミックス株式会社(ポートラ
ンド、オレゴン))に取り込んだ。各ケイ素フタロシア
ニン誘導体は最大励起および発光波長を、それぞれ350n
mおよび680nmに有していた。それぞれの染料−ラテック
スの製造後、各懸濁液を水またはテトラヒドロフランい
ずれか中0.057%固形分に希釈した。染料−ラテックス
溶液を350nmで励起し、680nmでの蛍光強度を測定した。
[(水中での蛍光強度/テトラヒドロフラン中での蛍光
強度)−1]がラテックス粒子における染料の消光度で
ある。
ラテックス中、1種類のフタロシアニン染料の製造 PcSiペンタフルオロ染料(0.02mg)のテトラヒドロフ
ラン(0.1ml)溶液を、撹拌しているラテックス粒子の
2%固形分溶液(1.0ml)に5分間にわたって滴下し
た。ラテックス懸濁液を室温で6時間撹拌し、その後透
析チューブ(スペクトラ−ポー(Spectra−por)、12〜
14,000分子量カットオフ、スペクトル、ヒューストン、
テキサス)に移し、染料−ラテックス溶液を4℃で12〜
15時間水に対して透析した。染料−ラテックス溶液を透
析から取り出し、固形分濃度を1.6%に調整した。
ラテックス中、3種類フタロシアニン染料の製造 PcSiペンタフルオロ、PcSiトリヘキシルおよびPcSiシ
アノ染料を等モル量でテトラヒドロフラン(0.1ml)
中、合計量0.02mg含む溶液を、撹拌しているラテックス
粒子の2%固形分溶液(1.0ml)に5分間にわたって滴
下した。ラテックス懸濁液を室温で6時間撹拌し、その
後透析チューブ(スペクトラ−ポー(Spectra−por)、
12〜14,000分子量カットオフ、スペクトル、ヒュースト
ン、テキサス)に移し、染料−ラテックス溶液を4℃で
12〜15時間水に対して透析した。染料−ラテックス溶液
を透析から取り出し、固形分濃度を1.6%に調整した。
ラテックス中、5種類フタロシアニン染料の製造 PcSiペンタフルオロ、PcSiトリヘキシル、PcSiシア
ノ、PcSiビニルおよびPcSiメチルエステル染料を等モル
量でテトラヒドロフラン(0.1ml)中、合計量0.02mg含
む溶液を、撹拌しているラテックス粒子の2%固形分溶
液(1.0ml)に5分間にわたって滴下した。ラテックス
懸濁液を室温で6時間撹拌し、その後透析チューブ(ス
ペクトラ−ポー(Spectra−por)、12〜14,000分子量カ
ットオフ、スペクトル、ヒューストン、テキサス)に移
し、染料−ラテックス溶液を4℃で12〜15時間水に対し
て透析した。染料−ラテックス溶液を透析から取り出
し、%固形分濃度を1.6%に調整した。
以下の表で蛍光実験の結果を示す。
データから、ラテックスに閉じ込められた異なる染料
の数が1から3〜5に増えるにしたがって、粒子におけ
る消光度は低下するため蛍光強度は増大することが示さ
れている。
実施例15 蛍光エネルギー移動染料ラテックス(表1)および混成
フタロシアニン誘導体取り込み蛍光ラテックス(表2)
の製造および特性 様々な蛍光エネルギー移動ラテックスを様々なドナー
およびアクセプター染料分子で製造した。表1には、ド
ナーおよびアクセプター染料それぞれの添加濃度、ドナ
ーおよびアクセプター染料のモル比、実施例10で記載し
た染料添加溶媒系、および特定の固形分濃度におけるそ
れぞれの粒度についての励起および発光波長ならびに蛍
光強度が示されている。エネルギー移動ラテックスの中
には、同一の染料対を異なる粒径のラテックスに取り込
んだものがあった。記載したものの蛍光エネルギー移動
効果は80%を越える。第56行に示された染料系は蛍光エ
ネルギー移動化合物(FET化合物)であるため、ドナー
およびアクセプター対はラテックスへの取り込み前に分
子に存在する。
表2には、実施例10で記載のようにして混成フタロシ
アニン誘導体を取り込んだラテックス粒子の特性および
特定固形分濃度での蛍光強度が示されている。
実施例16(参考例) 抗ヒトコリオゴナドトロピン(hCG)のラテックス粒子
への吸着 実施例10で記載した方法と同様にして製造した染色ラ
テックス粒子への抗体の吸着、および非染色ラテックス
粒子への相補性抗体の吸着はいずれもhCGのサンドウィ
ッチアッセイで使用可能であり、これらの典型的な実施
例を以下で概説する。当該分野の当業者は、様々な技術
がタンパク質、ペプチド、リガンド類似ヌクレオチド
(ligand analogues nucleotides)および核酸をラテッ
クス粒子に吸着または共有結合させるのに利用可能であ
ることがわかるだろう。染料ラテックス溶液(0.1ml、
2%固形分、412nm;エントリー10、表1)を、抗−βhC
Gモノクローナル抗体(0.2ml、6.6mg/ml;アプライド・
バイオテックス株式会社(Applied Biotech Inc.)、サ
ンディエゴ、カリフォルニア)の20mMホウ酸ナトリウム
/150mM塩化ナトリウム(pH8.2)溶液に撹拌しながら迅
速に添加した。0.1Mクエン酸カリウム溶液(pH3、0.04m
l)を抗体ラテックス溶液に撹拌しながら室温で迅速に
添加したところ、得られた溶液のpHは3.5であった。そ
の溶液を室温で5分間インキュベートした後、2Mホウ酸
カリウム溶液(pH9.7、0.025ml)を撹拌しながら迅速に
添加したところpHは約8.5になった。このラテックス抗
体複合体を4℃で4日間、4交換の20mMホウ酸ナトリウ
ム/150mM塩化ナトリウム(pH8.2)それぞれ2Lに対して
透析した(スペクトラ−ポー(Spectra−por)透析チュ
ーブ、300,000分子量カットオフ、スペクトル、ヒュー
ストン、テキサス)。その後、透析したラテックス複合
体を透析チューブから取り出し、固形分濃度を算出した
ところ0.4%であった。この複合体は血清中のhCGのイム
ノアッセイに使用可能である。ラテックスの励起および
発光波長は、それぞれ650nmおよび780nmである。
ポリスチレンスルフェートラテックス溶液(0.036m
l、8.4%固形分、1000nm;インターファシャル・ダイナ
ミック株式会社、ポートランド、オレゴン)を、20mMホ
ウ酸ナトリウム/150mM塩化ナトリウム(pH8.2)中の抗
−αhCGモノクローナル抗体(0.12ml、10.3mg/ml;アプ
ライド・バイオテック株式会社(Applied Biotech In
c.)、サンディエゴ、カリフォルニア)および0.1Mクエ
ン酸カリウム(pH3)(0.6ml)からなる溶液に撹拌しな
がら迅速に室温で添加した。その溶液を室温で5分間イ
ンキュベートし、エッペンドルフ(Eppendorf)遠心機
による遠心分離に供した(2000xg5分間)。上澄みを除
去し、ペレットを0.1Mリン酸カリウム(pH7、1.5ml)に
再懸濁させ、懸濁液を上述のように遠心分離に供した。
この工程をさらに2回繰り返し、最後の遠心分離におい
ては、ペレットを0.1Mリン酸カリウム(pH7、0.3ml)で
再懸濁させて1%固形分にした。この抗体ラテックスを
固相、例えば、膜上で使用し、hCGのイムノアッセイに
おける反応混合物中でhCG−染料抗体ラテックス複合コ
ンプレックスを捕獲する。
実施例17(参考例) hCGのイムノアッセイ 固相抗−αhCGラテックス溶液(0.005ml、1%固形
分;実施例16)は、不特定の結合性相互作用を低減する
よう濃縮ミルクの2%溶液で処理された0.45ミクロンナ
イロン膜(ミリポア株式会社、ボストン、マサチューセ
ッツ)の2cm2片に適用することができる。この膜は、hC
G染料ラテックス複合コンプレックスを捕獲する固相と
して使用可能である。したがって、染料ラテックス複合
体(0.025ml、実施例16)を、hCG含有の疑いがある血清
サンプル1mlや既知量のhCG(10、100、300、500および1
000mIU/ml)を含有する血清サンプル1mlにも添加するこ
とにより、hCGアッセイを行うことができる。血清サン
プルは約10分間インキュベートされるべきであり、その
後サンプルは固相ラテックスを含む固相膜に適用され
る。膜は吸着剤の上に設置されるべきであり、このため
染料ラテックス複合体含有の血清サンプルは固相ラテッ
クススポットを通って流れる。血清溶液が膜を通過した
後、染料ラテックス複合体を含有しない血清(0.5ml)
を膜に適用し、非結合染料ラテックス複合体を除去す
る。その後、膜上のラテックススポットを蛍光計におけ
る前面蛍光アクセサリーに設置し、当該スポットを650n
mで励起し、それぞれの膜のスポットの蛍光強度を780nm
で測定する。既知サンプルのhCG濃度の関数として蛍光
強度をプロットする。未知のhCG血清サンプルの蛍光強
度をグラフから既知のhCG濃度と比較することができ
る。この実施例のアッセイプロトコール(assay protoc
ol)を、染料ラテックス複合体の代わりに水溶性混成フ
タロシアニン誘導体および、例えば、タンパク質、ポリ
ペプチド、抗体、核酸等を含有する複合体を用いて行っ
てよい。
実施例18(参考例) 近赤外放射染料(Near Infrared Emitting Dyes)を測
定するための蛍光計 染料サンプル(10mm×10mm石英鉢(quartz cuvette)
中、2mlサンプル体積)を、低波長通過カットオフフィ
ルター(コリオン(Corion)LS700、通過波長700nm未
満)を通ったダイオードレーザー(サン・レーザー(Su
n Laser)SL−6;1=670+/−10nm、0.95mW)で励起し
た。蛍光発光を入射ダイオードレーザービームに対して
90゜で検出した。放射光を集め、2つの非球面レンズか
らなるコンデンサー(メレス・グリオット(Melles Gri
ot)、カタログ#01LAG119)によってシリコンフォトダ
イオード(silicon photodiode)(メレス・グリオッ
ト、カタログ#13DS1009)に焦点を合わせた。シリコン
フォトダイオードの前に置いた高波長通過カットオフフ
ィルター(スコットガラス(Schott glass)RG715)は
散乱した670nmレーザー光を遮蔽したが、715nmを越える
波長の放射光を通過させた。シリコンフォトダイオード
からの光電流を増幅し、電流増幅器によりナノアンペア
(「nA」)で表した(メレス・グリオット、カタログ#
13AMP003)。幾つかの実例では、12nmバンドフィルター
(band filters)を、730nm、790nm、850nmおよび900nm
に中心波長を有するシリコンフォトダイオードの前に設
置した。
実施例19(参考例) ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジフェニルビニル
シリルオキシド)の合成 ジフェニルビニルクロロシラン(28μL、0.125mmo
l)およびイミダゾール(7mg、0.1mmol)含有のケイ素
2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(39mg、0.05mmo
l)のジメチルホルムアミド(0.5ml)懸濁液をアルゴン
下、室温で18時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残
渣を、ヘキサンで平衡化したシリカカラムで精製し、生
成物を長い緑色バンドとしてトルエンで溶出させた。生
成物含有のトルエンフラクションを蒸発させて緑色固体
5mgを得た。
実施例20(参考例) ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(トリフェニルシリ
ルオキシド)の合成 トリフェニルクロロシラン(37mg、0.125mmol)およ
びイミダゾール(7mg、0.1mmol)含有のケイ素2,3−ナ
フタロシアニンジヒドロキシド(39mg、0.05mmol)のジ
メチルホルムアミド(1ml)懸濁液をアルゴン下、室温
で18時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣を、ヘ
キサンで平衡化したシリカカラムで精製し、生成物を緑
色バンドとしてトルエンで溶出させた。生成物含有のト
ルエンフラクションを蒸発させて緑色固体2.5mgを得
た。
実施例21(参考例) ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジメチルマレイミ
ドエトキシシリルオキシド)の合成 ジクロロジメチルシラン(13.5マイクロリットル、0.
11ミリモル)およびイミダゾール(14mg、0.2ミリモ
ル)を含有するジメチルホルムアミド(1ミリリット
ル)中のケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド
(39mg、0.05ミリモル)の懸濁液を、アルゴンガス下、
室温で18時間撹拌した。次いで、上記反応混合物をN−
(2−ヒドロキシエチル)マレイミド(35mg、0.25ミリ
モル)で処理し、更に10時間撹拌した。上記反応混合物
を蒸発させて、上記残留物を、ヘキサン、続いてトルエ
ンで平衡させ、生成物を緑色のバンドとしてトルエン/1
0%イソプロパノールで溶離するシリカカラムで精製し
た。上記生成物を含有する溶離液を蒸発させて、緑色の
固形物3.5mgを得た。
実施例22(参考例) ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジメチルシリルオ
キシド−トランス−スチルベン)の合成 ジクロロジメチルシラン(13.5マイクロリットル、0.
11ミリモル)およびイミダゾール(14mg、0.2ミリモ
ル)を含有するジメチルホルムアミド(1ミリリット
ル)中のケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド
(39mg、0.05ミリモル)の懸濁液を、アルゴンガス下、
室温で2時間撹拌した。次いで、上記反応混合物をトラ
ンス−4−ヒドロキシスチルベン(49mg、0.25ミリモ
ル)で処理し、更に5時間撹拌した。上記反応混合物を
蒸発させ、上記残留物を、ヘキサン、次いでトルエンで
平衡させ、生成物を長い緑色のバンドとしてトルエンで
溶離するシリカカラムで精製した。上記生成物を含有す
るトルエン留分を蒸発させて、緑色の固形物4mgを得
た。
実施例23(参考例) ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジメチルヘキシル
ビニル−シリルオキシド)の合成 7−オクト−1−エニルジメチルクロロシラン(32マ
イクロリットル、0.125ミリモル)およびイミダゾール
(7mg、0.1ミリモル)を含有するジメチルホルムアミド
(1ミリリットル)中のケイ素2,3−ナフタロシアニン
ジヒドロキシド(39mg、0.05モリモル)の懸濁液を、ア
ルゴンガス下、室温で18時間撹拌した。上記反応混合物
を蒸発させ、上記残留物をヘキサンで平衡させ、生成物
を緑色のバンドとしてトルエンで溶離するシリカカラム
で精製した。上記生成物を含有するトルエン留分を蒸発
させ、その残留物をヘキサンで処理して暗緑色の固形物
および淡緑色の上澄みを得た。上記混合物を遠心分離
し、上記上澄みを除去し、上記固形物を更にヘキサンで
処理し、遠心分離した。上記上澄みを更に除去し、上記
固形物を減圧乾燥して、生成物7.3mgを得た。
実施例24(参考例) ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(トリデカフルオロ
−1,1−2,2−テトラヒドロオクチル−1−ジメチルシリ
ルオキシド)の合成 (トリデカフルオロ−1,1−2,2−テトラヒドロオクチ
ル)−1−ジメチルクロロシラン(37マイクロリット
ル、0.1ミリモル)およびイミダゾール(7mg、0.1ミリ
モル)を含有するジメチルホルムアミド(1ミリリット
ル)中のケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド
(39mg、0.05モリモル)の懸濁液を、アルゴンガス下、
室温で2時間撹拌した。上記反応混合物を蒸発させ、上
記残留物をヘキサンで平衡させ、ヘキサン/20%トルエ
ンに続いてヘキサン/40%トルエンで溶離するシリカカ
ラムで精製して、緑色のバンドとしての生成物を得た。
上記生成物を含有するトルエン留分を蒸発させ、その残
留物をヘキサンで処理して暗緑色の固形物および淡緑色
の上澄みを得た。上記混合物を遠心分離し、上記上澄み
を除去し、上記固形物を更にヘキサンで処理し、遠心分
離した。上記上澄みを更に除去し、上記固形物を減圧乾
燥して、生成物7.3mgを得た。
実施例25(参考例) ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジメチル−レチノ
ール)の合成 ジクロロジメチルシラン(13.5マイクロリットル、0.
11ミリモル)およびイミダゾール(14mg、0.2ミリモ
ル)を含有するジメチルホルムアミド(1ミリリット
ル)中のケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド
(39mg、0.05モリモル)の懸濁液を、アルゴンガス下、
室温で撹拌した。20分後、上記反応混合物を全トランス
−レチノール(72mg、0.25ミリモル)で処理し、更に1
時間撹拌した。上記反応混合物を蒸発させ、上記残留物
をヘキサンで平衡させ、トルエンで生成物を長い緑色の
バンドとして溶離するシリカカラムで精製した。上記生
成物を含有するトルエン留分を蒸発させ、その残留物を
ヘキサンで処理して暗緑色の固形物および淡緑色の上澄
みを得た。上記混合物を遠心分離し、上記ヘキサンを除
去し、上記固形物を減圧乾燥して、最終生成物10mgを得
た。
実施例26(参考例) ケイ素(IV)5,9,14,18,23,27,32,36−オクタエトキシ
−2,3−ナフタロシアニンジクロリド(ケイ素オクタエ
トキシ−2,3−ナフタロシアニンジクロリドと省略され
る)の合成 4,9−ジエトキシ−1,3−ジイミノベンズ[f]イソイ
ンドリン(0.6g)をアルゴンガス下で、新しく蒸留した
キノリン(12ミリリットル)に加えた。10分間撹拌後、
四塩化ケイ素(4.0ミリリットル)を加え、上記反応混
合物を190℃で1時間加熱した。上記反応混合物を室温
まで冷却し、水(120ミリリットル)を徐々に加えて、
未反応四塩化ケイ素を加水分解した。青−黒色沈殿物を
濾過して取り除き、メタノール(5ミリリットル)およ
びアセトン(5ミリリットル)で続けて洗浄した。
UV−可視(塩化メチレン)(λmaxnm):768、869 実施例27(参考例) ケイ素(IV)5,9,14,18,23,27,32,36−オクタエトキシ
−2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(ケイ素オク
タエトキシ−2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシドと
省略される)の合成 水(15ミリリットル)を含有するピリジン(15ミリリ
ットル)中のケイ素オクタエトキシ−2,3−ナフタレン
ジクロリド(1.96g)の懸濁液を18時間還流した。上記
懸濁液を冷却し、黒色沈殿物を濾過し、水(10ミリリッ
トル)で洗浄した。上記沈殿物を減圧乾燥し、秤量した
(紫色粉末)。
UV−可視(塩化メチレン)(λmaxnm):766、867 実施例28(参考例) ケイ素(IV)5,9,14,18,23,27,32,36−オクタエトキシ
−2,3−ナフタロシアニンビス(7−オクト−1−エニ
ルシリルオキシド)(ケイ素オクタエトキシ−2,3−ナ
フタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオ
キシド)と省略される)の合成 7−オクト−1−エニルジメチルクロロシラン(0.6
ミリリットル)およびイミダゾール(140mg)を含有す
るジメチルクロロシラン(20ミリリットル)中のケイ素
IVオクタエトキシ−2,3−ナフタロシアニンジヒドロキ
シド(1.0g)の懸濁液をアルゴンガス下、室温で24時間
撹拌した。上記反応混合物を回転エバポレーターで蒸発
させ、ヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッ
シュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析
した。上記生成物をヘキサンおよびヘキサン−トルエン
(1:1)で続けて溶離し、減圧乾燥し、秤量した(46m
g)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm),ε
(M-1cm-1)):855,370000. 赤外スペクトル(KBr):3074,2958,2924,2854,1589,1
417,1373,1348,1262,1238,1194,1161,1111,1044,1025,9
33,909,844,799,760cm-1. 1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ9.0(m,2,5−Nc),7.9
(m,3,4−Nc),5.3(m,−CH2),4.6(m,ビニル−CH2),
3.5(m,ビニルCH),1.8(m,−CH3),1.3(m,ε−CH2),
0.5(m,δ−CH2),0.1(m,γ−CH2),−0.8(m,β−CH
2),−1.7(m,α−CH2),−2.3(s,−CH3). 実施例29(参考例) ケイ素フタロシアニンビス(ジメチルマレイミド−フル
オレセイン)の合成 フルオレセインATP(0.5mg、1.05マイクロモル)を80
%メタノール(52マイクロリットル)中の0.12M炭酸カ
リウムの溶液で処理した。5分後、加水分解液を0.5Mリ
ン酸カリウム/0.1M硼酸カリウム、1N−HCl中pH7.0を加
えることにより冷却した。上記冷却加水分解液を蒸発し
て乾燥し、ジメチルホルムアミド(100マイクロリット
ル)で再溶解し、得られた溶液を、1.0ミリリットルの
漿液瓶中のケイ素フタロシアニンビス(ジメチルマレイ
ミドシリルオキシド)に加えた。次いで、上記反応混合
物を室温で1時間撹拌した。続いて、上記粗生成物を、
トルエン/20%ジメチルホルムアミドを用いて、2枚の
3"×3"シリカプレートによりクロマトグラフ分析した。
溶離後、上記プレートを減圧乾燥し、より良好に分離す
るために再クロマトグラフ分析した。上記生成物バンド
を掻き取り、ジメチルホルムアミド(5ミリリットル)
で処理し、30秒間撹拌し、上記シリカから濾過した。上
記濾液を蒸発させて、緑色の蛍光固形物55mgを得た。
実施例30(参考例) 錫(IV)5,9,14,18,23,27,32,36−オクタエトキシ−2,3
−ナフタロシアニンビス(トリエチルシリルオキシド)
の合成 トリエチルシラノール(77マイクロリットル)、ナト
リウム(3.5mg)、およびキシレン(5ミリリットル)
の混合物をアルゴンガス下で1時間還流した。キシレン
(5ミリリットル)中の錫(IV)オクタブトキシ−2,3
−ナフタロシアニンジクロリド(74mg)の溶液を生成し
た溶液に加え、上記混合物を20分間還流した。上記生成
物を水で2回洗浄し(毎回25ミリリットル)、乾燥し
(MgSO4)、回転エバポレーターで蒸発して、暗赤色固
形物を得た。この固形物をヘキサンで平衡させ、トルエ
ンおよびトルエン−10%イソプロパノールで続けて溶離
させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム
(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物を
減圧乾燥し、秤量した(17mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε(M
-1cm-1)):900、174000 実施例31(参考例) 錫(IV)2,3−ナフタロシアニンビス(トリエチルシリ
ルオキシド)の合成 トリエチルシラノール(77マイクロリットル)、ナト
リウム(3.5mg)、およびキシレン(8ミリリットル)
の混合物をアルゴンガス下で1時間還流した。錫(IV)
2,3−ナフタロシアニンジクロリド(45mg)を生成した
溶液に加え、上記混合物を5日間還流した。上記懸濁液
を濾過し、上記固形物をキシレンと水で続けて洗浄し、
減圧乾燥し、秤量した(41mg)。上記固形物を塩化メチ
レンで平衡させ、塩化メチレン−20%テトラヒドロフラ
ン、塩化メチレン−50%テトラヒドロフラン、および最
後にテトラヒドロフランで続けて溶離させたシリカゲル
(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロ
マトグラフ分析した。上記生成物をヘキサン(2ミリリ
ットル)で洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(26mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε
(M-1cm-1)):700;746;786、253000 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):820 実施例32(参考例) 錫(IV)2,3−ナフタロシアニンビス(7−オクト−1
−エニルジメチルシリルオキシド)の合成 7−オクト−1−エニルジメチルシラノール(186m
g)、ナトリウム(7.0mg)、およびキシレン(10ミリリ
ットル)の混合物をアルゴンガス下で4時間還流した。
錫(IV)2,3−ナフタロシアニンジクロリド(90mg)を
生成した溶液に加え、上記混合物を4日間還流した。上
記懸濁液を濾過し、上記固形物をキシレン(5ミリリッ
トル)と水(5ミリリットル)で続けて洗浄した。上記
濾液の有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポ
レーターで蒸発した。上記残留物をヘキサンで2回洗浄
して(毎回2ミリリットル)、減圧乾燥し、秤量した
(8.5mg)明緑色固形物を得た。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε
(M-1cm-1)):670、7200;732、69900;786、849000 実施例33(参考例) 錫(IV)5,9,14,18,23,27,32,36−オクタエトキシ−2,3
−ナフタロシアニンジクロリドの合成 四塩化錫(234マイクロリットル)をアルゴンガス雰
囲気下で乾燥ジメチルホルムアミド(15ミリリットル)
中のオクタブトキシ−2,3−ナフタロシアニン(310mg)
の混合物に加え、上記混合物を撹拌しながら6時間還流
した。上記生成物を冷却し、上記懸濁液を濾過し、暗緑
色固形物をジメチルホルムアミド(5ミリリットル)お
よび水(5ミリリットル)で続けて洗浄し、減圧乾燥
し、秤量した(288mg)。
実施例34(参考例) 錫(IV)5,9,14,18,23,27,32,36−オクタブトキシ−2,3
−ナフタロシアニンビス(7−オクト−1−エニルジメ
チルシリルオキシド)(錫(IV)オクタブトキシ−2,3
−ナフタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリ
ルオキシド)と省略される)の合成 7−オクト−1−エニルジメチルシラノール(186m
g)、ナトリウム(7mg)、およびキシレン(10ミリリッ
トル)の混合物をアルゴンガス下で5時間還流した。錫
(IV)オクタブトキシ−2,3−ナフタロシアニンジクロ
リド(37mg)を生成した溶液に加え、上記混合物を2日
間還流した。上記生成物を水(10ミリリットル)で洗浄
し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレーターで蒸発して
暗赤色固形物を得た。上記固形物を、ヘキサンで平衡さ
せ、トルエンおよびトルエン−10%イソプロパノールで
続けて溶離させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60
Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上
記生成物を減圧乾燥し、秤量した(17mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε
(M-1cm-1)):785;893、227000 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):789 実施例35(参考例) 7−オクト−1−エニルジメチルシラノールの合成 エーテル(2ミリリットル)中の7−オクト−1−エ
ニルジメチルクロロシラン(2.56ミリリットル)の溶液
を、トリエチルアミン(1.5ミリリットル)、水(0.18
ミリリットル)およびエーテル(15ミリリットル)の撹
拌混合物に氷/水浴中で1時間かけて滴下して加えた。
上記生成物を氷/水浴中で更に1時間撹拌し、濾過し、
濾過した固形物をエーテル(10ミリリットル)で洗浄し
た。上記濾液を回転エバポレーターで蒸発し、上記残留
物をヘキサン(30ミリリットル)および水(30ミリリッ
トル)間で分配した。上記有機層を分離し、乾燥し(Mg
SO4)、シリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)を通して
濾過し、ヘキサン(100ミリリットル)で洗浄した。上
記濾液を回転エバポレーターで蒸発して、減圧乾燥し、
秤量した(1.06g)無色のオイルを得た。
実施例36(参考例) 2,3,20,21−テトラブロモ−9,14,27,32−テトラブトキ
シ−2,3−ナフタロシアニンの合成 1,4−ジブトキシナフタレン−2,3−ジカルボニトリル
(161mg)および2,3−ジブロモ−6,7−ジシアノナフタ
レン(168mg)を、1−ブタノール(2ミリリットル)
中のリチウム金属(35mg)の還流溶液にアルゴンガス雰
囲気下で加えた。上記反応溶液を2時間還流し、冷却
し、氷酢酸(10ミリリットル)中で撹拌した。30分後、
上記溶媒を回転エバポレーターで蒸発して、上記残留物
を塩化メチレン(10ミリリットル)に溶解した。上記溶
液を、1N−塩酸で2回洗浄し(毎回10ミリリットル)、
次いで水(10ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgS
O4)、回転エバポレーターで蒸発した。上記残留物をヘ
キサンで平衡させ、ヘキサン−10%トルエン、ヘキサン
−20%トルエン、ヘキサン−30%トルエン、ヘキサン−
40%トルエンおよび最後にヘキサン−50%トルエンで続
けて溶離させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)
カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記固
形生成物をヘキサン(2ミリリットル)で洗浄し、減圧
乾燥し、秤量した(8mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):74
3、839 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):789 実施例37(参考例) 21,26,71,76/121,126−テトラブトキシジナフト[b,g/
l]−7,12/17−オクタフルオロジベンゾ[g,l/g]−5,1
0,15,20−テトラアゾポルフィリン(ジ(1,6−ジブトキ
シ−2,3−ナフタロシアニン)ジ(テトラフルオロフタ
ロシアニン)と省略される)の合成 1,4−ジブトキシナフタレン−2,3−ジカルボニトリル
(161mg)およびテトラフルオロフタロニトリル(100m
g)を、1−ブタノール(2ミリリットル)中のリチウ
ム金属(35mg)の還流溶液にアルゴンガス雰囲気下で加
えた。上記反応溶液を1時間還流し、冷却し、氷酢酸
(10ミリリットル)中で撹拌した。30分後、上記溶媒を
回転エバポレーターで蒸発して、上記残留物を塩化メチ
レン(10ミリリットル)に溶解した。上記溶液を、1N−
塩酸で2回洗浄し(毎回10ミリリットル)、次いで水
(10ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転
エバポレーターで蒸発した。上記残留物を、ヘキサンで
平衡させ、ヘキサン−10%トルエン、ヘキサン−20%ト
ルエン、ヘキサン−30%トルエンおよび最後にヘキサン
−40%トルエンで続けて溶離させたシリカゲル(70〜23
0メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラ
フ分析した。上記固形物を減圧乾燥し、秤量した(10m
g)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε
(M-1cm-1)):679、25800;752、88200;789、76500 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):815 実施例38(参考例) 21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,l]−7,17
−オクタフルオロジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テト
ラアゾポルフィリン(ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフ
タロシアニン)ジ(テトラフルオロフタロシアニン)と
省略される)の合成 1,4−ジフェニルナフタレン−2,3−ジカルボニトリル
(161mg)およびテトラフルオロフタロニトリル(100m
g)を、1−ブタノール(2ミリリットル)中のリチウ
ム金属(35mg)の還流溶液にアルゴンガス雰囲気下で加
えた。上記反応溶液を1.5時間還流し、冷却し、氷酢酸
(10ミリリットル)中で撹拌した。30分後、上記溶媒を
回転エバポレーターで蒸発して、上記残留物を塩化メチ
レン(10ミリリットル)に溶解した。上記溶液を、1N−
塩酸で2回洗浄し(毎回10ミリリットル)、次いで水
(10ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転
エバポレーターで蒸発した。上記残留物を、ヘキサンで
平衡させ、ヘキサン−10%トルエン、ヘキサン−20%ト
ルエン、ヘキサン−30%トルエン、ヘキサン−40%トル
エンおよび最後にヘキサン−50%トルエンで続けて溶離
させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム
(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記明緑色生
成物を減圧乾燥し、秤量した(7mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε
(M-1cm-1)):747、86800 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):760 実施例39(参考例) ジブトキシ−1,3−ジイミノベンズ[f]イソインドリ
ンの合成 1,4−ジブトキシナフタレン−2,3−ジカルボニトリル
(1.61g)、ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶
液(1.14ミリリットル)、および乾燥1−ブタノール
(10ミリリットル)の撹拌混合物を通して、無水アンモ
ニアを30分間徐々に泡立てた。アンモニアの導入を続け
ながら、上記混合物を30分間還流した。上記生成物を冷
却後、溶媒を回転エバポレーターを用いて減圧下で除去
した。上記残留物を、ヘキサンで平衡させ、トルエン、
トルエン−1%イソプロパノール、トルエン−2%イソ
プロパノール、トルエン−5%イソプロパノール、トル
エン−10%イソプロパノールおよび最後にトルエン−20
%イソプロパノールで続けて溶離させたシリカゲル(70
〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマト
グラフ分析した。上記黄色生成物を、エーテル(10ミリ
リットル)で処理し、濾過により回収し、エーテル(10
ミリリットル)で洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(517m
g)。
1H−NMR(500MHz,CDCl3)δ8.22(m,5,8−H),7.65
(m,6,7−H),4.23(m,γ−CH2),1.97(m,β−CH2),
1.61(m,α−CH2),1.04(t,−CH3). 実施例40(製造例) 4,9−ジエトキシ−1,3−ジイミノベンズ[f]イソイン
ドリンの合成 1,4−ジエトキシナフタレン−2,3−ジカルボニトリル
(1.33g)、ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶
液(1.14ミリリットル)、および乾燥エタノール(10ミ
リリットル)の撹拌混合物を通して、無水アンモニアを
20分間徐々に泡立てた。アンモニアの導入を続けなが
ら、上記混合物を2時間還流した。上記生成物を冷却
後、溶媒を回転エバポレーターを用いて減圧下で除去し
た。上記残留物を、塩化メチレン(10ミリリットル)で
処理し、上記生成物を濾過により回収し、水(5ミリリ
ットル)および塩化メチレン(5ミリリットル)で続け
て洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(766mg)。
実施例41 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,l]−7,
17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト]ケイ素ジヒドロキシド(ケイ素[ジ(1,6−
ジフェニル−2,3−ナフタロシアニン)]ジフタロシア
ニンジヒドロキシドと省略される)の合成 四塩化ケイ素(231マイクロリットル)を、新しく蒸
留したキノリン(5ミリリットル)中のジフェニル−1,
3−ジイミノベンズ[f]イソインドリン(470mg)およ
び1,3−ジイミノイソインドリン(97mg)の混合物にア
ルゴンガス雰囲気下で加え、上記混合物を撹拌しながら
200℃で40分間加熱した。上記生成物を160℃まで冷却
し、水(5ミリリットル)で処理し、5分間還流した。
上記混合物を冷却し、エーテル(30ミリリットル)で処
理し、濾過し、上記固形物をエーテル(10ミリリット
ル)および水(10ミリリットル)で続けて洗浄した。上
記濾液の有機層(暗緑色)を水性層から分離し、水(15
ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバ
ポレーターで蒸発した。上記残留物を、ヘキサンで平衡
させ、ヘキサン、ヘキサン−10%塩化メチレン、ヘキサ
ン−20%塩化メチレン、および最後にヘキサン−50%塩
化メチレンで続けて溶離させたシリカゲル(70〜230メ
ッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分
析した。上記生成物を減圧乾燥し、秤量した(55.5m
g)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε
(M-1cm-1)):640;680;714、67900;742 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):750 実施例42 [21,26,71,76/121,126−テトラエトキシジナフト[b,g
/l]−7,12/17−ジベンゾ[g,l/q]−5,10,15,20−テト
ラアゾポルフィリナト]ケイ素ジヒドロキシド(ケイ素
[ジ(1,6−ジエトキシ−2,3−ナフタロシアニン)]ジ
フタロシアニンジヒドロキシドと省略される)の合成 四塩化ケイ素(137マイクロリットル)を、新しく蒸
留したキノリン(3ミリリットル)中の4,9−ジエトキ
シ−1,3−ジイミノベンズ[f]イソインドリン(227m
g)および1,3−ジイミノイソインドリン(58mg)の混合
物にアルゴンガス雰囲気下で加え、上記混合物を撹拌し
ながら200℃で2時間加熱した。上記生成物を160℃まで
冷却し、水(3ミリリットル)で処理し、5分間還流し
た。上記混合物を冷却し、エーテル(10ミリリットル)
で処理し、暗青色固形生成物を濾過して除去し、上記固
形物をエーテル(10ミリリットル)および水(10ミリリ
ットル)で続けて洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(175m
g)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):60
0、632、666、700、724、788 実施例43 [21,26,71,76/121,126−テトラエトキシジナフト[b,g
/l]−7,12/17−ジベンゾ[g,l/q]−5,10,15,20−テト
ラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7−オクト−1−
エニルジメチルシリルオキシド)(ケイ素[ジ(1,6−
ジエトキシ−2,3−ナフタロシアニン)]ジフタロシア
ニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)と
省略される)の合成 ケイ素[ジ(1,6−ジエトキシ−2,3−ナフタロシアニ
ン)]ジフタロシアニンジヒドロキシド(85mg)、7−
オクト−1−エニルジメチルクロロシラン(256マイク
ロリットル)、イミダゾール(68mg)およびジメチルホ
ルムアミド(2ミリリットル)の混合物を室温で24時間
撹拌した。上記生成物を回転エバポレーターで用いて減
圧下で濃縮した。上記残留物をヘキサンで平衡させ、ト
ルエンおよびトルエン−1%イソプロパノールで続けて
溶離させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラ
ム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物
を、減圧乾燥し、秤量した(32mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):60
1、633、667、702、731、822、904 実施例44 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,l]−7,
17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト]ケイ素ビス(7−オクト−1−エニルジメチ
ルシリルオキシド)(ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−
2,3−ナフタロシアニン)]ジフタロシアニンビス(ジ
メチルヘキシルビニルシリルオキシド)(図9)と省略
される)の合成 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)]ジフタロシアニンジヒドロキシド(30mg)、7−
オクト−1−エニルジメチルクロロシラン(115マイク
ロリットル)、イミダゾール(30mg)およびジメチルホ
ルムアミド(650マイクロリットル)の混合物を室温で3
0分間撹拌した。上記生成物を回転エバポレーターを用
いて減圧下で濃縮した。上記残留物をヘキサンで平衡さ
せ、ヘキサンおよびトルエンで続けて溶離させたシリカ
ゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)で
クロマトグラフ分析した。上記生成物を、減圧乾燥し、
秤量した(38mg)。
1H−NMR(500MHZ,CDCl3)δ8.31,8.25(m,2,5−Nc,1
0,13−Nc),7.94(m,Ar−Nc),7.95,7.74(3,4−Nc,11,
12−Pc),0.68(m,ε−CH2),0.21(m,δ−CH2),−0.
11(m,γ−CH2),−1.22(m,β−CH2),−2.14(m,α
−CH2),−2.76(s,−CH3). UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm),ε
(M-1cm-1)):644;684;718,81100;748. 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):754. 実施例45(製造例) テトラフルオロ−1,3−ジイミノベンズ[f]イソイン
ドリンの合成 テトラフルオロフタロニトリル(2.0g)、ナトリウムメ
トキシドの25%メタノール溶液(2.3ミリリットル)、
および乾燥1−ブタノール(10ミリリットル)の撹拌混
合物を通して、無水アンモニアを20分間徐々に泡立て
た。アンモニアの導入を続けながら、上記混合物を1時
間還流した。上記生成物を冷却後、溶媒を回転エバポレ
ーターを用いて減圧下で除去した。上記残留物を、エー
テル(50ミリリットル)で処理し、濾過により回収し、
水(10ミリリットル)およびエーテル(10ミリリット
ル)で連続して洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(0.45
g)。
実施例46(製造例) 4,7−ジフェニル−1,3−ジイミノベンズ[f]イソイン
ドリンの合成 1,4−ジフェニルナフタレン−2,3−ジカルボニトリル
(4.3g)、ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液
(3.0ミリリットル)、および乾燥1−ブタノール(25
ミリリットル)の撹拌混合物を通して、無水アンモニア
を30分間徐々に泡立てた。アンモニアの導入を続けなが
ら、上記混合物を1.5時間還流した。上記生成物を冷却
後、溶媒を回転エバポレーターを用いて減圧下で除去し
た。上記残留物を、塩化メチレン(50ミリリットル)で
処理し、上記生成物を濾過により回収し、水(10ミリリ
ットル)および塩化メチレン(10ミリリットル)で続け
て洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(3.68g)。
実施例47 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,l]−7,
17−オクタフルオロジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テ
トラアゾポルフィリナト]ケイ素ジヒドロキシド(ケイ
素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニン)]
ジ(テトラフルオロフタロシアニン)ジヒドロキシドと
省略される)の合成 四塩化ケイ素(86マイクロリットル)を、新しく蒸留
したキノリン(1ミリリットル)中のジフェニル−1,3
−ジイミノベンズ[f]イソインドリン(174mg)およ
びテトラフルオロ−1,3−ジイミノイソインドリン(54m
g)の混合物にアルゴンガス雰囲気下で加え、上記混合
物を撹拌しながら200℃で1時間加熱した。上記生成物
を160℃まで冷却し、水(1ミリリットル)で処理し、
5分間還流した。上記混合物を冷却し、エーテル(10ミ
リリットル)で処理し、濾過し、上記固形物を水(2ミ
リリットル)およびエーテル(5ミリリットル)で続け
て洗浄した。上記濾液の有機層を分離し、水(5ミリリ
ットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレー
ターで蒸発した。上記残留物を、塩化メチレンで平衡さ
せ、塩化メチレンで溶離させたシリカゲル(70〜230メ
ッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分
析した。上記生成物を減圧乾燥し、秤量した(18mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):72
7、759、809、835 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):685、7
60、840 実施例48 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,l]−
71,76−ジエトキシナフト[g]−17−ベンゾ[q]−
5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジヒド
ロキシド(ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタ
ロシアニン)](1,6−ジエトキシフタロシアニン)フ
タロシアニンジヒドロキシドと省略される)の合成 四塩化ケイ素(172マイクロリットル)を、新しく蒸
留したキノリン(2ミリリットル)中のジフェニル−1,
3−ジイミノベンズ[f]イソインドリン(347mg)、ジ
エトキシ−1,3−ジイミノベンズ[f]イソインドリン
(71mg)および1,3−ジイミノイソインドリン(36mg)
の混合物にアルゴンガス雰囲気下で加え、上記混合物を
撹拌しながら200℃で1時間加熱した。上記生成物を160
℃まで冷却し、水(2ミリリットル)で処理し、5分間
還流した。上記混合物を冷却し、エーテル(10ミリリッ
トル)で処理し、濾過し、上記固形物を水(5ミリリッ
トル)およびエーテル(5ミリリットル)で続けて洗浄
した。上記濾液の有機層を分離し、水(10ミリリット
ル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレーター
で蒸発した。上記残留物を、塩化メチレンで平衡させ、
塩化メチレンで溶離させたシリカゲル(70〜230メッシ
ュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析し
た。上記生成物を減圧乾燥し、秤量した(6mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):64
9、693、724、758、827 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):750 実施例49 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,l]−7
−テトラフルオロナフト[g]−17−ベンゾ[q]−5,
10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジヒドロ
キシド(ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロ
シアニン)](テトラフルオロフタロシアニン)フタロ
シアニンジヒドロキシドと省略される)の合成 四塩化ケイ素(172マイクロリットル)を、新しく蒸
留したキノリン(2ミリリットル)中のジフェニル−1,
3−ジイミノベンズ[f]イソインドリン(347mg)、テ
トラフルオロ−1,3−ジイミノベンズ[f]イソインド
リン(54mg)および1,3−ジイミノイソインドリン(36m
g)の混合物にアルゴンガス雰囲気下で加え、上記混合
物を撹拌しながら200℃で1時間加熱した。上記生成物
を160℃まで冷却し、水(2ミリリットル)で処理し、
5分間還流した。上記混合物を冷却し、エーテル(10ミ
リリットル)で処理し、濾過し、上記固形物を水(5ミ
リリットル)およびエーテル(5ミリリットル)で続け
て洗浄した。上記濾液の有機層を分離し、水(10ミリリ
ットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレー
ターで蒸発した。上記残留物を、塩化メチレンで平衡さ
せ、塩化メチレンで溶離させたシリカゲル(70〜230メ
ッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分
析した。上記生成物を減圧乾燥し、秤量した(21mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):64
6、689、720、753、790 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):760 実施例50 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,l]−7
−テトラフルオロナフト[g]−17−ベンゾ[q]−5,
10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7
−オクト−1−エニルジメチルシリルオキシド)(ケイ
素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニン)]
(テトラフルオロフタロシアニン)フタロシアニンビス
(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)と省略され
る)の合成 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)](テトラフルオロフタロシアニン)フタロシアニ
ンジヒドロキシド(10.5mg)、7−オクト−1−エニル
ジメチルクロロシラン(38マイクロリットル)、イミダ
ゾール(10mg)およびジメチルホルムアミド(200マイ
クロリットル)の混合物を室温で30分間撹拌した。上記
生成物を回転エバポレーターを用いて減圧下で濃縮し
た。上記残留物をヘキサンで平衡させ、トルエンで溶離
させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム
(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物
を、減圧乾燥し、秤量した(4mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):73
2、757、794 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):763、8
30 実施例51 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,l]−7
−テトラフルオロナフト[g]−17−ベンゾ[q]−5,
10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(ジ
メチルペンタフルオロフェニルシリルオキシド)(ケイ
素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニン)]
(テトラフルオロフタロシアニン)フタロシアニンビス
(ジメチルペンタフルオロフェニルシリルオキシド)と
省略される)の合成 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)](テトラフルオロフタロシアニン)フタロシアニ
ンジヒドロキシド(10.5mg)、クロロジメチルペンタフ
ルオロフェニルシラン(28マイクロリットル)、イミダ
ゾール(10mg)およびジメチルホルムアミド(200マイ
クロリットル)の混合物を室温で30分間撹拌した。上記
生成物を回転エバポレーターを用いて減圧下で濃縮し
た。上記残留物をヘキサンで平衡させ、ヘキサン−50%
トルエンで溶離させたシリカゲル(70〜230メッシュ、6
0Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析し、2
種の生成物フラクションAおよびBを得、それらを減圧
乾燥し、秤量した(それぞれ2.8mgおよび5.5mg)。
A. UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
650、726、762、796、824 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):770 B. UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
651、726、763、796、824 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):770 実施例52 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,l]−7,
17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト]ケイ素ビス(ジメチルペンタフルオロフェニ
ルシリルオキシド)(ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−
2,3−ナフタロシアニン)]ジフタロシアニン)ビス
(ジメチルペンタフルオロフェニルシリルオキシド)と
省略される)の合成 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)]ジフタロシアニンジヒドロキシド(20mg)、クロ
ロジメチルペンタフルオロフェニルシラン(58マイクロ
リットル)、イミダゾール(20mg)およびジメチルホル
ムアミド(450マイクロリットル)の混合物を室温で1
時間撹拌した。上記生成物を回転エバポレーターを用い
て減圧下で濃縮した。上記残留物をヘキサン(5ミリリ
ットル)で処理し、緑色固形生成物を濾過により回収
し、ヘキサン(2ミリリットル)で洗浄し、減圧乾燥
し、秤量した(26mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):64
8、691、724、759 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):768 実施例53(参考例) [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,l]−7,
17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアザ(21
H),(23H),ポルフィリン(ジ(1,6−ジフェニル−
2,3−ナフタロシアニン)ジ(2,3−t−ブチルフタロシ
アニン)と省略される)の合成 1,4−ジフェニルナフタレンジカルボニトリル(495m
g)、4−t−ブチルフタロニトリル(92mg)およびリ
チウムブトキシド(4.0ミリリットル)の混合物を油浴
中で1.5時間還流し、冷却した。冷氷酢酸(20ミリリッ
トル)を生成した懸濁液に加え、減圧乾燥した。緑色残
留物をジクロロメタン中で再懸濁し、上記溶液を3000rp
mで15分間遠心分離した。その上澄み液を1NのHCl(2×
20ミリリットル)に続いて、水(1×10ミリリットル)
で洗浄した。上記有機層を減圧乾燥した。上記未処理の
生成物をヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メ
ッシュ、60Å、2×50cm)カラムでクロマトグラフ分析
した。上記生成物をヘキサンおよびトルエンで連続して
溶離し、減圧乾燥し、秤量した(4.2mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm),ε
(M-1cm-1)):668、43297;688、86914;726、92715;75
8、64329 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):732 実施例54(製造例) 5−t−ブチル−1,3−ジイミノイソインドリンの合成 4−t−ブチルフタロニトリル(1.8g)、ナトリウム
メトキシドの25%メタノール溶液(2.3ミリリット
ル)、および乾燥1−ブタノール(25ミリリットル)の
撹拌混合物を通して、無水アンモニアを30分間徐々に泡
立てた。アンモニアの導入を続けながら、上記混合物を
1.5時間還流した。上記生成物を冷却後、溶媒を回転エ
バポレーターを用いて減圧下で除去した。上記残留物
を、塩化メチレン(20ミリリットル)で処理し、上記生
成物を濾過により回収し、塩化メチレン(20ミリリット
ル)、エーテル(10ミリリットル)で続けて洗浄し、減
圧乾燥し、秤量した(0.4g)。
実施例55(参考例) 6,7−ジブロモ−1,3−ジイミノベンズ[f]イソインド
リンの合成 6,7−ジブロモナフタレン−2,3−ジカルボニトリル
(0.5g)、ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液
(0.3ミリリットル)、および乾燥1−ブタノール(10
ミリリットル)の撹拌混合物を通して、無水アンモニア
を50分間徐々に泡立てた。アンモニアの導入を続けなが
ら、上記混合物を2.5時間還流した。上記生成物を冷却
後、オレンジ−イエローの固形物を濾過により回収し、
エーテル(20ミリリットル)で洗浄し、減圧乾燥し、秤
量した(0.6g)。
実施例56 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)ジ−t−ブチルフタロシアニン]ジヒドロキシドの
合成 四塩化ケイ素(57マイクロリットル)を、新しく蒸留
したキノリン(1ミリリットル)中のジフェニル−1,3
−ジイミノベンズ[f]イソインドリン(172mg)およ
び5−t−ブチル−1,3−ジイミノイソインドリン(50m
g)の混合物にアルゴンガス雰囲気下で加え、上記混合
物を撹拌しながら210℃で1時間加熱した。上記生成物
を冷却し、水(2ミリリットル)で処理し、5分間還流
した。上記混合物を冷却し、エーテル(10ミリリット
ル)で処理し、濾過し、上記固形物をエーテル(30ミリ
リットル)で洗浄した。上記濾液の有機層を分離し、水
(毎回20ミリリットル)で2回洗浄し、乾燥し(NaS
O4)、回転エバポレーターで蒸発した。上記残留物を、
ヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ、6
0Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。
上記生成物を塩化メチレンで溶離し、減圧乾燥し、秤量
した(11mg、緑色固形物)。
UV−可視(塩化メチレン)(λmax(nm)):656、67
0、694、730、758 蛍光(塩化メチレン)(λmax(nm)):767 実施例57 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)]ジ−t−ブチルフタロシアニンビス(ジメチルヘ
キシルビニルシリルオキシド)の合成 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)]ジ(2,3−t−ブチルフタロシアニン)ジヒドロ
キシド(320mg)、7−オクト−1−エニルジメチルク
ロロシラン(200マイクロリットル)、イミダゾール(1
36mg)およびジメチルホルムアミド(6ミリリットル)
の混合物を室温で12時間撹拌した。上記生成物を回転エ
バポレーターを用いて減圧下で濃縮した。上記残留物を
ヘキサンで平衡させ、溶離させたシリカゲル(70〜230
メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ
分析した。上記青色生成物を、減圧乾燥し、秤量した
(150mg)。
UV−可視(塩化メチレン)(λmax(nm)):632、67
6、702、750 蛍光(塩化メチレン)(λmax(nm)):716 実施例58(参考例) ケイ素(IV)2,3,11,12,20,21,29,30−オクタブロモ−
2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(ケイ素オクタ
ブロモ−2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシドと省略
される)の合成 四塩化ケイ素(114マイクロリットル)を、新しく蒸
留したキノリン(2ミリリットル)中の6,7−ジブロモ
−1,3−ジイミノベンズ[f]イソインドリン(433mg)
および5−t−ブチル−1,3−ジイミノイソインドリン
(100mg)の混合物にアルゴンガス雰囲気下で加え、上
記混合物を撹拌しながら210℃で2時間加熱した。上記
生成物を冷却し、水(2ミリリットル)で処理し、15分
間還流した。上記混合物を冷却し、エーテル(4ミリリ
ットル)で処理し、濾過し、上記固形物をエーテル(毎
回2ミリリットル)で3回洗浄した。上記固形物を減圧
乾燥し、秤量した(0.57g、暗緑色固形物)。
実施例59(参考例) ケイ素(IV)2,3,11,12,20,21,29,30−オクタブロモ−
2,3−ナフタロシアニンビス(7−オクト−1−エニル
ジメチルシリルオキシド)(ケイ素オクタブロモ−2,3
−ナフタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリ
ルオキシド)と省略される)の合成 ケイ素オクタブロモ−2,3−ナフタロシアニンジヒド
ロキシド(500mg)、7−オクト−1−エニルジメチル
クロロシラン(256マイクロリットル)、イミダゾール
(68mg)およびジメチルホルムアミド(5ミリリット
ル)の混合物を室温で12時間撹拌した。上記生成物を回
転エバポレーターを用いて減圧下で濃縮した。上記残留
物をヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシ
ュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析し
た。上記生成物をトルエンで溶離し、減圧乾燥し、秤量
した(300mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):69
4、702sh 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):706 実施例60(参考例) ケイ素(IV)1,4,8,11,15,18,22,25−オクタエトキシフ
タロシアニンジクロリド(ケイ素オクタエトキシフタロ
シアニンジクロリドと省略される)の合成 四塩化ケイ素(600マイクロリットル)を、新しく蒸
留したキノリン(10ミリリットル)中の4,7−ジエトキ
シ−1,3−ジイミノイソインドリン(1.0g)の混合物に
アルゴンガス雰囲気下で加え、上記混合物を撹拌しなが
ら200℃で1.5時間加熱した。上記生成物を冷却し、水
(10ミリリットル)、続いて塩化メチレン(10ミリリッ
トル)で処理した。上記有機層を分離し、回転エバポレ
ーターで蒸発した。黒色残留物をエーテル(5ミリリッ
トル)で処理し、濾過した。上記濾液を乾燥し(NaS
O4)、上記溶媒を回転エバポレーターで蒸発し、減圧乾
燥し、秤量した(300mg、暗緑色固形物)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):74
2 UV−可視(塩化メチレン)(λmax(nm)):764 IR(KBr):3435、3060、2983、2932、2228、1727、16
03、1504、1317、1256、1218、1068、810cm-1 実施例61(参考例) 4,7−ジエトキシ−1,3−ジイミノイソインドリンの合成 1,4−ジエトキシ−2,3−フタロニトリル(1.0g)、ナ
トリウムメトキシドの25%メタノール溶液(1.2ミリリ
ットル)、および乾燥1−ペンタノール(20ミリリット
ル)の撹拌混合物を通して、無水アンモニアを45分間徐
々に泡立てた。アンモニアの導入を続けながら、上記混
合物を3時間還流した。上記生成物を冷却後、上記溶媒
を回転エバポレーターで除去した。上記残留物を減圧乾
燥し、秤量した(1.4g、緑色固形物)。
実施例62(参考例) 5,9,14,18,23,27,32,36−オクタメトキシ−2,3−ナフタ
ロシアニン(オクタメトキシ−2,3−ナフタロシアニン
と省略される)の合成 ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液(7ミリ
リットル)に懸濁した1,4−ジメトキシナフタレン−2,3
−ジカルボニトリル(820mg)を1.5時間還流し、冷却
し、氷酢酸(50ミリリットル)中で撹拌した。30分後、
上記溶媒を回転エバポレーターで蒸発し、上記残留物を
塩化メチレン(100ミリリットル)に溶解した。上記溶
液を10%塩酸(100ミリリットル)、ブライン(100ミリ
リットル)で連続して洗浄し、回転エバポレーターで蒸
発した。上記残留物をトルエンで平衡させたシリカゲル
(70〜230メッシュ、60Å、2×50cm)カラムでクロマ
トグラフ分析した。上記生成物をトルエンで溶離し、減
圧乾燥し、秤量した(52mg、レッド−ブラウン固形
物)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):83
7 実施例63(参考例) ゲルマニウム(IV)2,3,9/10,16/17,23/24−テトラ−t
−ブチルフタロシアニンジクロリド(ゲルマニウムテト
ラ−t−ブチルフタロシアニンジクロリドと省略され
る)の合成 四塩化ゲルマニウム(1.5ミリリットル)を、1,2,3,4
−テトラヒドロナフタレン(7ミリリットル)中の5−
t−ブチル−1,3−ジイミノイソインドリン(500mg)お
よびトリブチルアミン(3.4ミリリットル)の混合物に
アルゴンガス雰囲気下で加え、上記混合物を3.5時間還
流した。上記生成物を冷却し、水(20ミリリットル)お
よび塩化メチレン(20ミリリットル)で連続して処理し
た。上記有機層を分離し、水(10ミリリットル)で洗浄
し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレーターで蒸発し
た。上記残留物をトルエンで平衡させたシリカゲル(70
〜230メッシュ、60Å、2×50cm)カラムでクロマトグ
ラフ分析した。上記生成物をトルエンおよびトルエン:
イソプロパノール(9:1)で連続して溶離し、減圧乾燥
し、秤量した(310mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):68
0 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):718、7
50 実施例64 異なるストークスシフトおよび励起および発光波長に伴
うヒトの血清および血液のラテックス中の種々の染料系
の蛍光強度への影響 ドナーおよびアクセプター染料ペアまたはハイブリッ
ドフタロシアニン誘導体を、表3および実施例10に示し
たテトラヒドロフラン溶媒系法を用いて、0.2μmラテ
ックス(オレゴン州ポートランド(Portland)のIDCか
ら市販のCML)に導入した。上記ラテックス粒子を5mMリ
ン酸カリウム、1mMホウ酸カリウムおよび5mg/ミリリッ
トルのウシ属の血清アルブミンを含有する緩衝剤、pH
7、生ヒト血清または生のヒト血液により、上記表に示
した種々の固形分濃度に稀釈した。上記励起および発光
波長および対応するストークスシフトを表6に示す。
上記結果により、生のヒト血清および血液により測定
した蛍光強度は、上記励起波長がヒト血清および血液の
吸収領域内にある場合、大きな影響を受ける。逆に、ヒ
ト血清および血液により測定した蛍光強度は、上記励起
波長が646nm以上の場合、影響を受けない。
実施例65 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニン)]ジ
フタロシアニン類の消光時におけるアキシアルリガンド
の効果 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニン)]
ジフタロシアニンジハイドロオキサイドおよびケイ素
[ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニン)]ジフタロ
シアニンビス[ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイ
ド]を、0.2μmCMLラテックス[IDCコーポレーション
(IDC Corporation、ポートランド、オレゴン州)製]
中に、THF溶媒系を用いて、以下の表に示すような様々
な染料濃度で組み込んだ。蛍光ラテックスは、5mMリン
酸カリウム、1mMホウ酸カリウム緩衝液(pH7)中、また
はテトラヒドロフラン中のいずれかにおいて固形分0.00
057%まで希釈した。646nmで励起することにより、蛍光
強度を測定した。発光を760nmに固定した。結果を以下
の表4に示す。
結果より、(アキシアルリガンドを有しない)ジヒド
ロキシハイブリッド誘導体は、染料添加量0.1mg/mLで
も、大きな消光程度を有しているが、(アキシアルリガ
ンドを有する)ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイ
ドハイブリッド誘導体は、ほとんど消光しないことが分
かる。結果は、アキシアルリガンドが、粒子中の最大蛍
光強度を得るために、フタロシアニン誘導体には重要で
あることを示している。
実施例66 ハイブリッドフタロシアニン誘導体とナフタロシアニン
誘導体(いずれもアキシアルリガンドを含む)について
のラテックス中での消光性の比較 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニン)]
ジフタロシアニンビス[ジメチルヘキシルビニルシリル
オキサイド](ハイブリッドフタロシアニン誘導体)と
ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス[ジメチルヘキシル
ビニルシリルオキサイド](ナフタロシアニン誘導体)
を、0.2μm CMLラテックス(IDCコーポレーション、ポ
ートランド、オレゴン州)中に、THF溶媒系を用いて、
以下の表に示すように様々な染料濃度で組み込んだ。蛍
光ラテックスは、5mMリン酸カリウム、1mMホウ酸カリウ
ム緩衝液(pH7)中、またはテトラヒドロフラン中のい
ずれかにおいて固形分0.00057%まで希釈した。以下の
表に示す如く、励起波長および発光波長において蛍光強
度を測定した。
結果より、ハイブリッドフタロシアニン誘導体は、ナ
フタロシアニン誘導体よりも、消光に対して非常に耐性
があることが分かる。結果は、ラテックス中高い蛍光強
度を得ることについてのハイブリッドフタロシアニン誘
導体の特性を示している。
実施例67 テトラヒドロフランおよびジメチルホルムアミド溶媒系
を用いたハイブリッドフタロシアニンおよびフタロシア
ニン誘導体の粒子中への取り込み並びに特性 ハイブリッドフタロシアニンおよびフタロシアニン誘
導体を、染料についての以下に示した手順を用い、かつ
表6に示すような染料濃度を用いて、カルボキシ変性ラ
テックス[CML、インターフェイシャル・ダイナミック
ス・コーポレイション・インコーポレイテッド(Intern
ational Dynamics Corp.Inc.、ポートランド、オレゴン
州)製]中に組み込んだ。励起および発光波長におい
て、各溶媒系について、表6に示したラテックス濃度
(固形分%)で、ラテックス溶液の蛍光強度を測定し
た。
a.50%テトラヒドロフラン溶媒系 テトラヒドロフラン(THF)(0.19mL)を、5分間隔
で滴下して、固形分1.5%のラテックス粒子の撹拌溶液
0.67mLへ室温において添加した。ラテックス懸濁液を室
温において更に30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させ
た。テトラヒドロフラン中適当な濃度の2、3種の染料
から成る染料溶液(0.47mL)を、5分かけて、撹拌した
ラテックス溶液に滴下し、表6に示すような添加染料濃
度(体積1.33mL中)を与えた。ラテックス−染料溶液を
室温において暗所で30分間撹拌した。その後、ラテック
ス溶液を透析チューブ[スペクトラ−ポー(Spectra−p
or)、12〜14,000の分子量カットオフ、スペクトラム
(Spectrum、ヒューストン、テキサス州)製]に通し
て、ラテックス溶液を12〜15時間、4℃で水に対して透
析した。染料−ラテックス溶液を透析から外して、透析
後の最終体積と出発固形分濃度から溶液の固形分(%)
を算出した。
b.70%テトラヒドロフラン溶媒系 テトラヒドロフラン(THF)(0.19mL)を、5分間隔
で滴下して、固形分2.5%のラテックス粒子の撹拌溶液
0.4mLへ室温において添加した。ラテックス懸濁液を室
温において更に30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させ
た。テトラヒドロフラン中適当な濃度の2、3種の染料
から成る染料溶液(0.74mL)を、5分かけて、撹拌した
ラテックス溶液に滴下し、表6に示すような添加染料濃
度(体積1.33mL中)を与えた。ラテックス−染料溶液を
室温において暗所で30分間撹拌した。ラテックス溶液を
透析して、50%テトラヒドロフラン溶媒系法について先
に記載した手順に従って分析した。
c.50%ジメチルホルムアミド溶媒系 ジメチルホルムアミド(DMF)(0.19mL)を5分間隔
で滴下して、固形分1.5%のラテックス粒子の撹拌溶液
0.67mLへ室温において添加した。ラテックス懸濁液を室
温において更に30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させ
た。ジメチルホルムアミド中適当な濃度の2、3種の染
料から成る染料溶液(0.47mL)を、5分かけて、撹拌し
たラテックス溶液に滴下し、表6に示すような添加染料
濃度(体積1.33mL中)を与えた。ラテックス−染料溶液
を室温において暗所で30分間撹拌した。その後、ラテッ
クス溶液を透析チューブ[スペクトラ−ポー、12〜14,0
00の分子量カットオフ、スペクトラム(ヒューストン、
テキサス州)製]に通して、染料−ラテックス溶液を12
〜15時間、4℃で水に対して透析した。染料−ラテック
ス溶液を透析から外して、透析後の最終体積と出発固形
分濃度から溶液の固形分(%)を算出した。
d.70%ジメチルホルムアミド溶媒系 ジメチルホルムアミド(0.19mL)を、5分間隔で滴下
して、固形分2.5%のラテックス粒子の撹拌溶液0.4mLへ
室温において添加した。ラテックス懸濁液を室温におい
て更に30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。ジメチ
ルホルムアミド中適当な濃度の2、3種の染料から成る
染料溶液(0.74mL)を、5分かけて、撹拌したラテック
ス溶液に滴下し、表6に示すような添加染料濃度(体積
1.33mL中)を与えた。ラテックス−染料溶液を室温にお
いて暗所で30分間撹拌した。ラテックス溶液を透析し
て、50%ジメチルホルムアミド溶媒系法について先に記
載した手順に従って分析した。
実施例68(製造例) 4,7−ジフェニル−1,3−ジイミノイソインドリンの合成 無水アンモニアを、3,6−ジフェニルフタロニトリル
(5.9g)[ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカ
ル・ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.)、75、4338頁(19
53年)およびジャーナル・オブ・オーガニック・ケミス
トリー(J.Org.Chem.)、旧・ソビエト連合共和国(英
訳)、341頁(1972年)に従って合成したもの。]、
メタノール中25%ナトリウムメトキシド(1.35mL)、お
よび乾燥1−ブタノール(20mL)の撹拌した混合物に通
して、1時間ゆっくりとバブリングした。続けて、アン
モニアを導入し、混合物を1.5時間還流した。得られた
ものを冷却した後、生成物を濾過により回収し、その後
1−ブタノール(10mL)とエーテル(10mL)で洗浄し、
乾燥して秤量した(0.62g)。
実施例69 [2,12−ジ−(2,3)−ナフト[b,1]−71,74,171,174
−テトラフェニルジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テト
ラアゾポルフィリナト]ケイ素ジハイドロオキサイド
(ケイ素[ジ(2,3−ナフタロシアニン)]ジ(1,4−ジ
フェニルフタロシアニン)ジハイドロオキサイドと略さ
れるもの)の合成 4塩化ケイ素(69μL)を、蒸留したばかりのキノリ
ン(1mL)中の、4,7−ジフェニル−1,3−ジイミノイソ
インドール(119mg)および1,3−ジイミノベンズ[f]
イソインドリン(39mg)の混合物に、アルゴン雰囲気下
で添加して、混合物を200℃で1時間加熱した。得られ
たものを160℃まで冷却し、水(1mL)で処理して5分間
還流した。混合物を冷却し、エーテル(10mL)で処理
し、その後固体を水(5mL)およびエーテル(5mL)で洗
浄した。濾液の有機層を水層から分離し、その後1N塩酸
(10mL)と水(10mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)して、
ロータリーエバポレーターで蒸発させた。残渣は、塩化
メチレンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ、6
0Å、2×50cm)カラムにおいてクロマトグラフを行っ
た。生成物を塩化メチレン−1%イソプロパノールで溶
離し、真空乾燥させて秤量した(43mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):69
0、736、758 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):774 実施例70 [2,12−ジ−(2,3)−ナフト[b,1]−71,74,171,174
−テトラフェニルジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テト
ラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7−オクタ−1−
エニルジメチルシリルオキサイド)(ケイ素[ジ(2,3
−ナフタロシアニン)]ジ(1,4−ジフェニルフラタロ
シアニン)ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキサ
イド)と略されるもの)の合成 ケイ素[ジ(2,3−ナフタロシアニン)ジ(1,4−ジフ
ェニルフタロシアニン)ジハイドロオキサイド](10.6
mg)、7−オクタ−1−エニルジメチルクロロシラン
(41μL)、イミダゾール(11mg)およびジメチルホル
ムアミド(200μL)の混合物を、室温で10分間撹拌し
た。得られたものをロータリーエバポレーターにおいて
真空下、蒸発させた。残渣は、ヘキサンで平衡させたシ
リカゲル(70〜230メッシュ、60Å、2×50cm)カラム
においてクロマトグラフを行った。生成物をトルエンで
溶離し、真空乾燥させて秤量した(3mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):66
7、745 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):774 実施例71 [2,12−ジ−(2,3)−ナフト[b,1]−71,74,171,174
−テトラフェニルジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テト
ラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(ジメチルペンタフ
ルオロフェニルシリルオキサイド)(ケイ素[ジ(2,3
−ナフタロシアニン)]ジ(1,4−ジフェニルフタロシ
アニン)ビス(ジメチルペンタフルオロフェニルシリル
オキサイド)と略されるもの)の合成 ケイ素[ジ(2,3−ナフタロシアニン)ジ(1,4−ジフ
ェニルフタロシアニン)ジハイドロオキサイド](10m
g)、クロロジメチルペンタフルオロフェニルシラン(2
8μL)、イミダゾール(10mg)およびジメチルホルム
アミド(200μL)の混合物を、室温で10分間撹拌し
た。得られたものロータリーエバポレーターにおいて真
空下で濃厚化した。残渣は、ヘキサンで溶離してシリカ
ゲル(70〜230メッシュ、60Å、2×50cm)カラムにお
いてクロマトグラフを行った。生成物をトルエンで溶離
し、真空乾燥させて秤量した(3mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):70
1、745 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):789 実施例72 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,1]−7
2/3,172/3−ジ(tert−ブチル)ジベンゾ[g,q]−5,1
0,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジハイド
ロオキサイド(ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナ
フタロシアニン)]ジ(2,3−tert−ブチルフタロシア
ニン)ジハイドロオキサイドと略されるもの)の合成 蒸留したばかりのキノリン(2mL)中の、ジフェニル
−1,3−ジイミノベンズ[f]イソインドールミン(869
mg)および5−tert−ブチル−1,3−ジイミノイソイン
ドリン(100.5mg)の混合物に、4塩化ケイ素(344μ
L)を、アルゴン雰囲気下で添加して、混合物を200℃
で1時間加熱した。得られたものを150℃まで冷却し、
水(3mL)で処理して10分間還流した。混合物を冷却
し、エーテル(30mL)で処理し、その後固体をエーテル
(20mL)および水(20mL)で洗浄した。濾液の有機層を
水層から分離し、その後1N塩酸(2×10mL)と水(10m
L)で洗浄し、乾燥(MgSO4)して、ロータリーエバポレ
ーターで蒸発させた。残渣は、ヘキサンで平衡させたシ
リカゲル(70〜230メッシュ、60Å、2×50cm)カラム
においてクロマトグラフを行った。生成物を塩化メチレ
ンと塩化物−1%イソプロパノールで溶離し、真空乾燥
させて秤量した(55mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):64
6、684、720、743 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):750 実施例73 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,1]−7
2/3,172/3−ジ(tert−ブチル)ジベンゾ[g,q]−5,1
0,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7
−オクタ−1−エニルジメチルシリルオキサイド)(ケ
イ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)]ジ(2,3−tert−ブチルフタロシアニン)ビス
(ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド)と略され
るもの)の合成 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)]ジ(2,3−tert−ブチルフタロシアニン)ジハイ
ドロオキサイド(2.8mg)ジメチルホルムアミド(500μ
L)の混合物を、室温で10分間撹拌した。得られたもの
をロータリーエバポレーターで、真空下、濃厚化させ
た。残渣は、ヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜23
0メッシュ、60Å、2×50cm)カラムにおいてクロマト
グラフを行った。その後、生成物をヘキサンとトルエン
で溶離し、真空乾燥させて秤量した(16.5mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):64
8、688、726、750 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):756 実施例74 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,1]−7
2/3,172/3−ジ(tert−ブチル)ジベンゾ[g,q]−5,1
0,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(ジ
メチルペンタフルオロフェニルシリルオキサイド)(ケ
イ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)]ジ(2,3−tert−ブチルフタロシアニン)ビス
(ジメチルペンタフルオロフェニルシリルオキサイド)
と略されるもの)の合成 ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)]ジ(2,3−tert−ブチルフタロシアニン)ジハイ
ドロオキサイド(21.8mg)と、クロロジメチルペンタフ
ルオロフェニルシラン(56.5μL)、イミダゾール(2
0.4mg)およびジメチルホルムアミド(500μL)の混合
物を、室温で10分間撹拌した。得られたものをロータリ
ーエバポレーターで、真空下、濃厚化させた。残渣は、
ヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ、6
0Å、2×50cm)カラムにおいてクロマトグラフを行っ
た。その後、生成物をヘキサンとトルエンで溶離し、真
空乾燥させて秤量した(25mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):65
2、694、730、760 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):769 実施例75 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,1]−7
−(2,3)−ナフト[g]−17−ベンゾ[q]−5,10,1
5,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジハイドロオ
キサイド(ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタ
ロシアニン)](2,3−ナフタロシアニン)フタロシア
ニンジハイドロオキサイドと略されるもの)の合成 蒸留したばかりのキノリン(2mL)中の、ジフェニル
−1,3−ジイミノベンズ[f]イソインドリン(347m
g)、1,3−ジイミノベンズ[f]イソインドリン(49m
g)、の混合物に、4塩化ケイ素(172μL)をアルゴン
雰囲気下で添加して、混合物を200℃で1時間加熱し
た。得られたものを170℃まで冷却し、水(2mL)で処理
して5分間還流した。混合物を冷却し、エーテル(20m
L)で処理して濾過し、その後固体を水(5mL)およびエ
ーテル(10mL)で洗浄した。有機層を水層から分離し、
1N塩酸(2×10mL)と(分離させるために再度濾過し
て)水(10ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)して、ロータ
リーエバポレーターで蒸発させた。残渣は、ヘキサンで
平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラ
ム(2×50cm)においてクロマトグラフを行った。その
後、生成物をトルエン、トルエン−5%塩化メチレン、
トルエン−10%塩化メチレン、トルエン−20%塩化メチ
レンおよび最後にトルエン−50%塩化メチレンで溶離し
た。次いで、生成物をシリカゲル(GF、1000μ、20×20
cm)プレートで再度クロマトグラフを行った後、トルエ
ン−5%塩化メチレン、トルエン−10%塩化メチレン、
トルエン−20%塩化メチレンおよび最後にトルエン−50
%塩化メチレンで溶離した。プレートを後者の溶媒で10
回溶離して、生成物から所望の生成物の分離した。緑色
の生成物を真空乾燥させて秤量した(9mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):67
0、714、750 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):762 実施例76 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,1]−7
−(2,3)−ナフト[g]−17−ベンゾ[q]−5,10,1
5,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7−オ
クタ−1−エニルジメチルシリルオキサイド)(ケイ素
[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニン)]
(2,3−ナフタロシアニン)フタロシアニンビス(ジメ
チルヘキシルビニルシリルオキサイド)と略されるも
の)の合成 [ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニン)]
(2,3−tert−ブチルフタロシアニン)フタロシアニン
ジハイドロオキサイド(9mg)、7−オクタ−1−エニ
ルジメチルクロロシラン(33.5μL)、イミダゾール
(9mg)およびジメチルホルムアミド(200μL)の混合
物を、室温で10分間撹拌した。得られたものをロータリ
ーエバポレーターで、真空下、濃厚化させた。残渣は、
ヘキサン−50%塩化メチレンで溶離してシリカゲル(G
F、1000μ、20×20cm)プレートにおいてクロマトグラ
フを行った。その後、生成物をヘキサン(1mL)で2回
粉砕し、真空乾燥させて秤量した(9mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):67
4、718、756 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):763 実施例77 [21,26−ジフェニルナフト[b]−7,12,17−トリベン
ゾ[g,l,q]−5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナ
ト]ケイ素ジハイドロオキサイド(ケイ素(1,6−ジフ
ェニル−2,3−ナフタロシアニン)トリナフタロシアニ
ンハイドロオキサイドと略されるもの)の合成 蒸留したばかりのキノリン(5mL)中の、ジフェニル
−1,3−ジイミノベンズ[f]イソインドリン(347mg)
と1,3−ジイミノイソインドリン(726mg)の混合物に、
4塩化ケイ素(187μL)を、アルゴン雰囲気下で添加
して、混合物を200℃で1時間加熱した。得られたもの
を170℃まで冷却し、水(5mL)で処理して5分間還流し
た。混合物を冷却し、エーテル(20mL)で処理して濾過
し、その後固体を水(10mL)およびエーテル(10mL)で
洗浄した。有機層を水層から分離し、1N塩酸(50mL)と
(分離させるために再度濾過して)水(50ml)で洗浄
し、乾燥(MgSO4)して、ロータリーエバポレーターで
蒸発させた。濾過した固体をアセトン(20mL)で処理
し、再度濾過し、アセトンで洗浄した。濾液を、乾燥
(MgSO4)して、ロータリーエバポレーターで蒸発させ
た。エーテルおよびアセトンを蒸発させて得た残渣を合
わせて、ヘキサンで平衡させてシリカゲル(70〜230メ
ッシュ、60Å)カラム(2×50cm)においてクロマトグ
ラフを行った。その後、生成物を塩化メチレン、トルエ
ンおよびトルエン−1%イソプロパノールで溶離した。
次いで、生成物を塩化メチレンで溶離させたシリカゲル
(GF、1000μ、20×20cm)プレートで再度クロマトグラ
フを行い、プレートを自然乾燥させて、トルエン−1%
イソプロパノールで再度溶離した。青緑色の生成物を真
空乾燥させて秤量した(60mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):62
2、658、688、698 実施例78 [21,26,121,126−テトラフェニルジナフト[b,1]−7,
17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト]ケイ素ビス(トリヘキシルシリルオキサイ
ド)(ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシ
アニン)]ジフタロシアニンビス(トリヘキシルシリル
オキサイド)と略されるもの)の合成 [ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニン)]
ジフタロシアニンジハイドロオキサイド(8mg)、クロ
ロトリヘキシルシラン(55μL)、イミダゾール(10m
g)およびジメチルホルムアミド(200μL)の混合物
を、室温で10分間撹拌した。得られたものをロータリー
エバポレーターで、真空下、濃厚化させた。残渣は、ヘ
キサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60
Å)カラム(2×50cm)においてクロマトグラフを行っ
た。その後、生成物をヘキサンおよびトルエンで溶離
し、真空乾燥させて秤量した(4.5mg)。
UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):64
4、684、718 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):752 実施例79 [21,26−ジフェニルナフト[b]−7,12,17−トリベン
ゾ[g,l,q]−5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナ
ト]ケイ素ビス(7−オクタ−1−エニルジメチルシリ
ルオキサイド)(ケイ素(1,6−ジフェニル−2,3−ナフ
タロシアニン)トリナフタロシアニンビス(ジメチルヘ
キシルビニルシリルオキサイド)と略されるもの)の合
成 (1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニン)トリナ
フタロシアニンジハイドロオキサイド(23.3mg)、7−
オクタ−1−エニルジメチルクロロシラン(115.2μ
L)、イミダゾール(30.6mg)およびジメチルホルムア
ミド(500μL)の混合物を、室温で10分間撹拌した。
得られたものをロータリーエバポレーターで、真空下、
濃厚化させた。残渣を、ヘキサン(2mL)で処理し、黄
色の不溶固体から濾別して濾液を蒸発させた。残渣は、
ヘキサンで溶離してシリカゲル(GF、1000μ、20×20c
m)プレートにおいてクロマトグラフを行い、プレート
を自然乾燥させて、ヘキサン−50%塩化メチレンで再度
溶離した。生成物を、真空乾燥させて秤量した(0.8m
g)。
NMR(500MHZ,CDCl3)δ9.54(m,2H),9.47(d,2H),
8.41(d,2H),8.37(m,2H),8.25(m,2H),8.19(dd,2
H),8.09(dd,2H),8.02(m,10H),5.65(m,2H),4.90
(m,4H),1.67(m,4H),0.76(m,4H),−0.11(m,4
H),−1.25(m,4H),−2.17(m,4H),−2.79(s,12
H). UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):62
4、660、692 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):710 実施例80 [21,26121,126−テトラフェニルジナフト[b,1]−7,1
7−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾポルフィ
リナト]ケイ素ビス(7−オクタ−1−エニルジメチル
シリルオキサイド)(ケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−
2,3−ナフタロシアニン)]ジ(2,3−ナフタロシアニ
ン)ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド)
と略されるもの)の合成 [ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニン)]
ジ(2,3−ナフタロシアニン)ジハイドロオキサイド(6
mg)、7−オクタ−1−エニルジメチルクロロシラン
(21μL)、イミダゾール(5.7mg)およびジメチルホ
ルムアミド(200μL)の混合物を、室温で10分間撹拌
した。得られたものをロータリーエバポレーターで、真
空下、濃厚化させた。残渣は、シリカゲル(GF、1000
μ、20×20cm)プレートにおいてクロマトグラフを行
い、ヘキサン−20%トルエン、ヘキサン−50%トルエン
およびトルエンで(それぞれの溶離の間ではプレートを
自然乾燥させて)溶離した。緑色の生成物をヘキサン
(1mL)で3回粉砕し、真空乾燥させて秤量した(5.4m
g)。
NMR(500MHZ,CDCl3)δ8.75(b,4H),8.38(m,8H),
8.15(m,4H),8.03(m,16H),7.80(m,8H),5.40(m,2
H),4.70(m,4H),1.38(m,4H),0.59(m,4H),0.16
(m,4H),−0.05(m,4H),−1.08(m,4H),−1.97
(m,4H),−2.58(s,12H). UV−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):66
8、696、746、784 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):792 実施例81(製造例) 5,6−ジシアノ−1,3−ジイミノイソインドリン ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボニトリル(1.78g)
と乾燥メタノール(40ml)の撹拌混合物中に無水アンモ
ニアをゆっくり1時間吹き込んだ。生成物を濾過して集
め、メタノール(10ml)で、次いでエーテル(10ml)で
洗浄し、真空乾燥し、計量した(2.07g)。
実施例82 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−
72,73,172,173−テトラシアノベンゾ[g,q]−5,10,15,
20−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロキシド
の合成 蒸留したばかりのキノリン(2ml)中に入れたジフェ
ニル−1,3−ジイミノベンツ〔f〕イソインドリン(174
mg)と5,6−ジシアノ−1,3−ジイミノイソインドリン
(98mg)の混合物中へケイ素テトラクロライド(115μ
L)をアルゴン雰囲気下で加え、混合物を200℃で撹拌
しながら1時間加熱した。得られたものを170℃に冷却
し、水(2ml)を加えて5分間還流した。混合物を冷却
し、エーテル(20ml)を加え、濾過して、固形物を水
(10ml)およびエーテル(10ml)で相次いで洗浄した。
濾過した暗緑色の不溶性固体をアセトン(20ml)で処理
し、濾過し、メチレンクロライド(20ml)で処理し、再
度濾過して、メチレンクロライド(20ml)で洗浄した。
アセトン/メチレンクロライドの濾液を乾燥(MgSO4
し、ロータリーエバポレーターを用いて蒸発させた。残
留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70−230メ
ッシュ、60オングストローム)カラム(2×50cm)上で
クロマトグラフにかけた。生成物はメチレンクロライ
ド、次いでメチレンクロライド−1%イソプロパノール
混合液で相次いで溶離し、真空乾燥して計量した(63m
g)。
赤外吸収(KBr):2233cm-1(CN) 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
627、686、746、826 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):831。
実施例83 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−
72,73,172,173−テトラシアノジベンゾ[g,q]−5,10,1
5,20−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(7−オ
クト−1−エニルジメチルシリルオキサイド)(短縮形
として:ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロ
シアニン)〕ジ(2,3−ジシアノフタロシアニン)ビス
(ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド))の合成 ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)〕ジ(2,3−ジシアノフタロシアニン)ジヒドロキ
シド(21.6mg)、7−オクト−1−エニルジメチルクロ
ロシラン(77μL)、イミダゾール(20.4mg)およびジ
メチルホルムアミド(500μL)の混合物を室温で10分
間撹拌した。混合物をロータリーエバポレーターで真空
で濃縮した。残留物をシリカゲル(GF、1000μ、20×20
cm)プレート上でクロマトグラフにかけ、ヘキサンで溶
離し、プレートを風乾してメチレンクロライドで再溶離
した。生成物は真空乾燥して計量した(4mg)。
NMR(500MHZ,CDCl3):δ8.65(S,4H)、8.38(m,4
H)、8.16(m,4H)、8.02(m,4H)、7.94(m,8H)、7.8
7(m,4H)、5.51(m,2H)、4.81(m,4H)、1.55(m,4
H)、0.71(m,4H)、0.24(m,4H)、−0.06(m,4H)、
−1.19(m,4H)、−2.07(m,4H)、−2.71(S,2H)、 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
631、693、752、835、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):839。
実施例84 〔2,7/12−ジ−(2,3)−ナフト(b,g/l)−72,73,122,
12/172,173テトラシアノジベンゾ[g,l/q]5,10,15,20
−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロキシド
(短縮形として:ケイ素〔ジ(2,3−ナフタロシアニ
ン)〕ジ(2,3−ジシアノフタロシアニン)ジヒドロキ
シド)の合成 蒸留したばかりのキノリン(4ml)中に入れた1,3−ジ
イミノベンツ〔f〕イソインドリン(195mg)と5,6−ジ
シアノ−1,3−ジイミノイソインドリン(195mg)の混合
物中へケイ素テトラクロライド(330μL)をアルゴン
雰囲気下で加え、混合物を200℃で撹拌しながら1時間
加熱した。得られたものを160℃に冷却し、水(4ml)を
加えて10分間還流した。混合物を冷却し、エーテル(20
ml)を加え、濾過して、固形物を水(10ml)、エーテル
(10ml)およびアセトン(10ml)で相次いで洗浄した。
固体を真空乾燥して計量した(560mg)。
実施例85 〔2,7/12−ジ−(2,3)−ナフト(b,g/l)−72,73,122,
123/172,173テトラシアノジベンゾ[g,l/q]5,10,15,20
−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(7−オクト
−1−エニルジメチルシリルオキシド)(短縮形とし
て:ケイ素〔ジ(2,3−ナフタロシアニン)〕ジ(2,3−
ジシアノフタロシアニン)ビス(ジメチルヘキシルビニ
ルシリルオキシド))の合成 ケイ素〔ジ(2,3−ナフタロシアニン)〕ジ(2,3−ジ
シアノフタロシアニン)ジヒドロキシド(155mg)、7
−オクト−1−エニルジメチルクロロシラン(770m
l)、イミダゾール(204mg)およびジメチルホルムアミ
ド(2ml)の混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を
ロータリーエバポレーターで真空で濃縮した。残留物を
2枚のシリカゲル(GF、2000μ、20×20cm)プレート上
でクロマトグラフにかけ、ヘキサンで溶離し、プレート
を風乾してメチレンクロライドで再溶離した。生成物は
真空乾燥して計量した(3.1mg)。
NMR(500MHZ,CDCl3):δ10.3(s,4H)、9.94(s,4
H)、8.65(m,4H)、7.98(m,4H)、5.80(m,1H)、5.5
9(m,1H)、4.92(m,4H)、1.56(m,4H)、0.71(m,4
H)、0.26(m,4H)、−0.05(m,4H)、−0.96(m,4
H)、−1.83(m,4H)、−2.44(s,12H)、 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
649、704、731、788、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):795。
実施例86 〔2,7/12−ジ−(2,3)−ナフト(b,g/l)−72,73,122,
123/172,173テトラシアノジベンゾ[g,l/q]5,10,15,20
−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(ジメチルペ
ンタフルオロフェニルシリルオキシド)(短縮形とし
て:ケイ素〔ジ(2,3−ナフタロシアニン)〕ジ(2,3−
ジシアノフタロシアニン)ビス(ジメチルペンタフルオ
ロフェニルシリルオキシド))の合成 ケイ素〔ジ(2,3−ナフタロシアニン)〕ジ(2,3−ジ
シアノフタロシアニン)ジヒドロキシド(155mg)、ク
ロロジメチルペンタフルオロフェニルシラン(565μ
L)、イミダゾール(204mg)およびジメチルホルムア
ミド(2ml)の混合物を室温で1時間撹拌した。混合物
をロータリーエバポレーターで真空で濃縮した。残留物
を2枚のシリカゲル(GF、1000μ、20×20cm)プレート
上でクロマトグラフにかけ、ヘキサンで溶離し、プレー
トを風乾してメチレンクロライドで再溶離した。生成物
は真空乾燥して計量した(3mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
656、712、740、800、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):807。
実施例87(参考例) 5,6−ジクロロ−1,3−ジイミノイソインドリンの合成 4,5−ジクロロフタロニトリル(1.0g)、1−ブタノ
ール(500μL)中の8%ナトリウムブトキサイド、1,4
−ジオキサン(1ml)および乾燥1−ブタノール(10m
l)の撹拌混合物中に無水アンモニアをゆっくり6時間
吹き込んだ。アンモニアの導入を続けながら混合物を2
時間還流した。これを冷却した後、生成物を濾過して集
め、メチレンクロライド(20ml)で洗浄し、真空乾燥
し、計量した(0.63g)。
実施例88 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−
72,73,172,173−テトラクロロジベンゾ[g,q]−5,10,1
5,20−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロキシ
ド(短縮形として:ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニル−2,3
−ナフタロシアニン)〕ジ(2,3−ジクロロフタロシア
ニン)ジヒドロキシド)の合成 蒸留したばかりのキノリン(14ml)中に入れた5,6−
ジクロロ−1,3−ジイミノイソインドリン(308mg)と4,
7−ジフェニル−1,3−ジイミノベンツ〔f〕イソインド
リン(900mg)の混合物中へケイ素テトラクロライド(5
00μL)をアルゴン雰囲気下で加え、混合物を210℃で
撹拌しながら1時間加熱した。得られたものを160℃に
冷却し、水(3ml)を加えて10分間還流した。混合物を
冷却し、エーテル(50ml)を加え、濾過して、固形物を
水(50ml)およびエーテル(100ml)で相次いで洗浄し
た。濾液の有機層を水層と分離し、1規定の塩酸(50m
l)および水(100ml)で相次いで洗浄し、ロータリーエ
バポレーターを用いて蒸発させた。残留物をヘキサン中
で平衡にしたシリカゲル(70−230メッシュ、60オング
ストローム)カラム(2×50cm)上でクロマトグラフに
かけた。
生成物はトルエン−10%イソプロパノール混合液で溶離
し、真空乾燥して計量した(340mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
716、766、694。
実施例89 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−
72,73,172,173−テトラクロロジベンゾ[g,q]−5,10,1
5,20−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(7−オ
クト−1−エニルジメチルシリルオキサイド)(短縮形
として:ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロ
シアニン)〕ジ(2,3−ジクロロフタロシアニン)ビス
(ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド))の合成 ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)〕ジ(2,3−ジクロロフタロシアニン)ジヒドロキ
シド(340mg)、7−オクト−1−エニルジメチルクロ
ロシラン(1.1ml)、イミダゾール(325mg)およびジメ
チルホルムアミド(7ml)の混合物を室温で48時間撹拌
した。混合物をロータリーエバポレータで真空で濃縮し
た。残留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70−
230メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50c
m)上でクロマトグラフにかけた。生成物をトルエンで
溶離し、真空乾燥して計量した(75mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
720、770、698 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):781。
実施例90 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−7,
17−ジベンゾ〔g,q〕−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト〕ケイ素ビス(オクチルオキシド)(短縮形と
して:ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロ
シアニン)〕ジフタロシアニンビス(オクチルオキシ
ド)の合成 ケイ素ジ(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシアニ
ン〕ジフタロシアニンジヒドロキシド(49mg)と1−オ
クタノール(1ml)の混合物を235℃のオイルバス上で3
時間撹拌しながら還流した。これを(60℃の水浴を用い
て)ロータリーエバポレータで真空で濃縮した。残留物
を2枚のシリカゲル(GF、1000μ、20×20cm)プレート
上でクロマトグラフにかけ、メチレンクロライドで3回
溶離した(毎回の溶離の間にプレートを風乾した)。生
成物は真空乾燥して計量した(19mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
642、682、716、746、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):751。
実施例91 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−7,
17−ジベンゾ〔g,q〕−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト〕ケイ素ビス(オクチルオキシド)(短縮形と
して:ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロ
シアニン)〕ジフタロシアニンビス(フェノキサイド)
の合成 ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシア
ニン〕ジフタロシアニンジヒドロキシド(49mg)とフェ
ノール(1g)の混合物を220℃のオイルバス上で2時間
撹拌しながら還流した。これを冷却してヘキサン中で平
衡にしたシリカゲル(70−230メッシュ、60オングスト
ローム)カラム(2×50cm)上でクロマトグラフにかけ
た。生成物をヘキサン−50%メチレンクロライド混合液
で溶離し、真空乾燥して計量した(13mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
654、704、732、768、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):776。
実施例92 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−7,
17−ジベンゾ〔g,q〕−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト〕ケイ素ビス(ポリ(エチレングリコール)メ
チルエーテル〕(短縮形として:ケイ素ジ〔(1,6−ジ
フェニル−2,3−ナフタロシアニン)〕ジフタロシアニ
ンビス〔ポリ(エチレングリコール)メチルエーテ
ル〕)の合成 ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)〕ジフタロシアニンジヒドロキシド(49mg)、ポリ
(エチレングリコール)メチルエーテル(400mg)およ
び1,2,4−トリメチルベンゼン(5ml)の混合物をジーン
−スターク(Dean−Stark)トラップを用いて220℃のオ
イルバス上で3日間撹拌しながら還流した。これをロー
タリエバポレータ上で真空濃縮した。残留物をメチレン
クロライド中で平衡にしたシリカゲル(70−230メッシ
ュ、60オングストローム)カラム(2×50cm)上でクロ
マトグラフにかけ、メチレンクロライド−1%イソプロ
パノール混合液、メチレンクロライド−5%イソプロパ
ノール混合液、メチレンクロライド−20%イソプロパノ
ール混合液、メチレンクロライド−50%イソプロパノー
ル混合液、そして最後にメチレンクロライド−50%メタ
ノール混合液で相次いで溶離した。生成物を真空乾燥し
て計量した(145mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
648、692、726、758、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):765。
実施例93 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−7,
17−ジベンゾ〔g,q〕−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト〕ケイ素ビス〔(4−オクチル)フェノキサイ
ド〕(短縮形として:ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニル−
2,3−ナフタロシアニン)〕ジフタロシアニンビス
〔(4−オクチル)フェノキサイド〕の合成 ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)〕ジフタロシアニンジヒドロキシド(42mg)、4−
オクチルフェノール(41mg)および1,2,4−トリメチル
ベンゼン(5ml)の混合物を200℃のオイルバス上で16時
間撹拌しながら還流した。これをロータリエバポレータ
上で真空濃縮した。残留物をヘキサン中で平衡にしたシ
リカゲル(70−230メッシュ、60オングストローム)カ
ラム(2×50cm)上でクロマトグラフにかけ、ヘキサン
−50%メチレンクロライド混合液で溶離した。生成物を
真空乾燥して計量した(49mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
644、684、716、746、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):751。
実施例94 ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジメチルオクタデ
シルシリルオキシド) ケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(155m
g)、クロロジメチルオクタデシルシラン(1.04g)、イ
ミダゾール(204mg)およびジメチルホルムアミド(5
μL)の混合物を室温で1時間撹拌した。混合物をロー
タリエバポレーターを用いて真空で濃縮した。残留物を
ヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70−230メッシ
ュ、60オングストローム)カラム(2×50cm)上でクロ
マトグラフにかけた。生成物をヘキサンおよびメチレン
クロライドで相次いで溶離し、真空乾燥して計量した
(180mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
686、732、770、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):776。
実施例95 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−7,
17−ジベンゾ〔g,q〕−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト〕ケイ素ビス〔ポリ(エチレングリコール)〕
(短縮形として:ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3
−ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンビス〔ポリ(エ
チレングリコール)〕)の合成 ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシア
ニン〕ジフタロシアニンジヒドロキシド(49mg)、ポリ
(エチレングリコール)(1g)および1,2,4−トリメチ
ルベンゼン(5ml)の混合物をジーン−スターク(Dean
−Stark)トラップを用いて210℃のオイルバス上で3日
間撹拌しながら還流した。これをロータリエバポレータ
上で真空濃縮した。残留物をメチレンクロライド中で平
衡にしたシリカゲル(70−230メッシュ、60オングスト
ローム)カラム(2×50cm)上でクロマトグラフにか
け、メチレンクロライド−1%イソプロパノール混合
液、メチレンクロライド−5%イソプロパノール混合
液、メチレンクロライド−20%イソプロパノール混合
液、そして最後にメチレンクロライド−50%イソプロパ
ノール混合液で相次いで溶離した。次いで生成物をシリ
カゲル(GF、1000μ、20×20cm)プレート上で再度クロ
マトグラフにかけ、メチレンクロライド、メチレンクロ
ライド−10%メタノール、最後にテトラヒドロフランで
相次いで溶離した(各溶離の間にはプレートの風乾を行
った)。生成物を真空乾燥して計量した(152mg)。
NMR(500MHz、CDCl3):δ8.30(m,4H)、8.25(m,4
H)、8.00(m,24H)、7.77(m,4H)、3.63(m,CH2
S)、 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
648、692、720、754、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):760。
実施例96 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−7,
17−ジベンゾ〔g,q〕−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト〕ケイ素〔ポリ(エチレングリコール)〕〔ア
セチルチオプロピオニルポリ(エチレングリコール)〕
(短縮形として:ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3
−ナフタロシアニン〕ジフタロシアニン〔ポリ(エチレ
ングリコール)〕〔ポリ(エチレングリコール)アセチ
ルチオプロピオネート〕)の合成 アセチルチオプロピオン酸(15mg)、1,1−カルボニ
ルジイミダゾール(16mg)およびジメチルホルムアミド
(1ml)の混合物を室温で40分間撹拌した。この溶液の
一部(100μL)をケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,
3−ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンビス〔ポリ
(エチレングリコール)〕(49.5mg)に加え、混合物を
室温で3日間撹拌した。混合物をロータリエバポレータ
ーを用いて真空で濃縮した。残留物をシリカゲル(GF、
1000μ、20×20cm)プレート上でクロマトグラフにか
け、テトラヒドロフランで溶離し、真空乾燥して計量し
た(3mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
644、690、718、750、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):754。
実施例97 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−
72,73,172,173−テトラカルボキシジベンゾ[g,q]−5,
10,15,20−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロ
キシド(短縮形として:ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニ
ル)2,3−ナフタロシアニン〕ジ(2,3−ジカルボキシフ
タロシアニン)ジヒドロキシド)の合成 ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシア
ニン〕ジ(2,3−ジシアノフタロシアニン)ジヒドロキ
シド(36mg)と濃硫酸(200μL)の混合物を50℃に加
熱して48時間撹拌した。次いで冷却した混合物に水(15
0μL)を注意深く加え、100℃に加熱して20時間撹拌し
た。次に冷却した混合物に水(1ml)を加え、濾過によ
り濃色の沈殿を集め、水(1ml)で洗浄した。次に固体
を1規定の炭酸カリウム溶液(1ml)で処理し、撹拌し
ながら1時間還流した。冷却した混合物に6規定の塩酸
を滴下してpH2の酸性とし、細かい暗緑色の固体生成物
を濾過し、水(1ml)で洗浄した。固体は真空乾燥して
計量した(20mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
636、658、716、788、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):791。
実施例98 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−
72,73,172,173−テトラカルボキシジベンゾ[g,q]−5,
10,15,20−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス〔ポ
リ(エチレングリコール)メチルエーテル〕(短縮形と
して:ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)2,3−ナフタロシ
アニン〕ジ(2,3−ジカルボキシフタロシアニン)ビス
〔ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル〕)の合
成 ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシア
ニン〕ジ(2,3−ジカルボキシフタロシアニン)ジヒド
ロキシド(10mg)、ポリ(エチレングリコール)メチル
エーテル(80mg)および1,2,4−トリメチルベンゼン(1
ml)の混合物を220℃のオイルバス上でディーン−スタ
ークトラップを用いて3日間撹拌しながら還流した。混
合物をロータリーエバポレータで真空下で濃縮した。残
留物をシリカゲル(GF、1000μ、20×20cm)プレート上
でクロマトグラフにかけ、メチレンクロライド10%メタ
ノール混合液で溶離し、プレートを風乾して、再度メチ
レンクロライド−10%メタノール混合液で溶離した。緑
色の生成物は真空乾燥して計量した(8mg)。
赤外吸収(KBr):1712cm-1(COOH) 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
648、702、726、792、 紫外−可視(水)(λmax(nm)):712、816、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):800。
実施例99(参考例) ケイ素(IV)2,3−ナフタロシアニンビス(t−ブチル
ジメチルシリルオキシド)の合成 ケイ素ナフタロシアニンジヒドロキシド、t−ブチル
ジメチルクロロシラン(390mg)、イミダゾール(180m
g)およびジメチルホルムアミド(5ml)の混合物を150
℃で30分間撹拌した。混合物をヘキサン中で平衡にした
シリカゲル(70−230メッシュ、60オングストローム)
カラム(2×50cm)上でクロマトグラフにかけた。生成
物をヘキサンおよびトルエンで相次いで溶離し、真空乾
燥して計量した(6mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
772、730、686、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):775、 1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ10.14(s,8H)、8.67
(m,8H)、7.90(m,8H)、−1.20(s,18H)、−2.60
(s,12H)。
実施例100(参考例) ケイ素(IV)フタロシアニンビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシド)の合成 ケイ素(IV)フタロシアニンジヒドロキシド(200m
g)、t−ブチルジメチルクロロシラン(525mg)、イミ
ダゾール(272mg)およびジメチルホルムアミド(5ml)
の混合物を150℃で30分間撹拌した。混合物をヘキサン
中で平衡にしたシリカゲル(70−230メッシュ、60オン
グストローム)カラム(2×50cm)上でクロマトグラフ
にかけた。生成物をヘキサンおよびトルエンで相次いで
溶離し、真空乾燥して計量した(12mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
666、636、600、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):671 1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ9.65(m,8H)、8.33
(m,8H)、−1.45(s,18H)、−2.98(s,12H)。
実施例101 〔21,22−ジクロロベンゾ〔b〕−7,12,17−トリ(2,3
−ナフト)[g,l,q]−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト〕ケイ素ジヒドロキシド(短縮形として:ケイ
素〔トリ(2,3−ナフタロシアニン)〕2,3−ジクロロフ
タロシアニンジヒドロキシド)の合成 蒸留したばかりのキノリン(4ml)中に入れた5,6−ジ
クロロ−1,3−ジイミノイソインドリン(100mg)と1,3
−ジイミノベンツ〔f〕イソインドリン(466mg)の混
合物中へケイ素テトラクロライド(600μL)をアルゴ
ン雰囲気下で加え、混合物を210℃で撹拌しながら2時
間加熱した。得られたものを冷却し、水(20ml)を加え
て20分間還流した。混合物を冷却し、エーテル(10ml)
を加え、濾過して、固形物を水(2×20ml)、エーテル
(3×20ml)、メチレンクロライド(10ml)およびアセ
トン(20ml)で相次いで洗浄した。固体を真空乾燥し、
計量した(0.83g).粗生成物は精製することなく次の
工程で用いた。
実施例102 〔21,22−ジクロロベンゾ〔b〕−7,12,17−トリ(2,3
−ナフト)[g,l,q]−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト〕ケイ素ビス(7−オクト−1−エニルジメチ
ルシリルオキシド)(短縮形として:ケイ素〔トリ(2,
3−ナフタロシアニン)〕2,3−ジクロロフタロシアニン
ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド))の合
成 ケイ素〔トリ(2,3−ナフタロシアニン)2,3−ジクロ
ロフタロシアニンジヒドロキシド(400mg)および7−
オクト−1−エニルジメチルクロロシラン(1.5ml)の
混合物を室温で15時間撹拌した。得られたものをロータ
リーエバポレーターを用いて真空で濃縮した。残留物を
ヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70−230メッシ
ュ、60オングストローム)カラム(2×50cm)上でクロ
マトグラフにかけた。生成物をトルエンで溶離し、真空
乾燥して計量した(35mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)ε
(M-1cm-1)):770、728、688、654、182000、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):774、7
27。
実施例103 〔21,22−ジクロロベンゾ〔b〕−7,12,17−トリ(2,3
−ナフト)[g,l,q]−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト〕ケイ素ビス(ジメチルペンタフルオロフェニ
ルシリルオキシド〕(短縮形として:ケイ素〔トリ(2,
3−ナフタロシアニン)〕2,3−ジクロロフタロシアニン
ビス(ジメチルペンタフルオロフェニルシリルオキシ
ド))の合成 ケイ素〔トリ(2,3−ナフタロシアニン)〕2,3−ジク
ロロフタロシアニンジヒドロキシド(400mg)、クロロ
ジメチルペンタフルオロフェニルシラン(1.0ml)、イ
ミダゾール(270mg)およびジメチルホルムアミド(5m
l)の混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾
過し、固体をジメチルホルムアミド(4×2ml)で洗浄
した。濾液をロータリーエバポレーターを用いて真空で
蒸発させた。残留物をトルエンに溶解し、濾過した。濾
液をロータリーエバポレーターを用いて真空で濃縮し
た。残留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70−
230メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50c
m)上でクロマトグラフにかけた。生成物をヘキサンお
よびトルエンで相次いで溶離し、真空乾燥して計量した
(34mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)ε
(M-1cm-1)):780、736、696、662;142000、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):735、7
84。
実施例104 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−
7,17−ジ(2,3−ナフト)[g,q]−5,10,15,20−テトラ
アゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(7−オクト−1−エ
ニルジメチルシリルオキシド)(短縮形として:ケイ素
〔ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニン)〕ジフタロ
シアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシ
ド))の合成 ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニン)〕
ジ−2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(25mg)、
7−オクト−1−エニルジメチルクロロシラン(60μ
L)、イミダゾール(16mg)およびジメチルホルムアミ
ド(4ml)の混合物を室温で3日間撹拌した。これをロ
ータリーエバポレータ上で真空濃縮した。残留物をヘキ
サン中で平衡にしたシリカゲル(70−230メッシュ、60
オングストローム)カラム(2×50cm)上でクロマトグ
ラフにかけた。生成物をヘキサンおよびトルエンで相次
いで溶離し、真空乾燥して計量した(15mg)。この化合
物は、実施例75におけるクロマトグラフ精製中の副生物
としても単離されている。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)ε
(M-1cm-1)):786、440000、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):792、 1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ−2.9(s,1211);−
2.0(m,4H)、1.07(m,4H)、−0.06(m,4H)、0.17
(m,4H)、0.6(m,4H)、1.4(m,4H)、4.7(m,4H)、
5.3(m,2H)、7.8(m,8H)、8.03(m,16H)、8.15(m,4
H)、8.38(m,8H)、8.8(m,4H)。
実施例105 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−7,
17−ジ(2,3−ナフト)[g,q]−5,10,15,20−テトラア
ゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロキシド)(短縮形と
して:ケイ素〔ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニ
ン)〕ジフタロシアニンジヒドロキシド)の合成 蒸留したばかりのキノリン(7ml)中に入れた4,9−ジ
フェニル−1,3−ジイミノベンツ〔f〕イソインドリン
(1.0g)と1,3−ジイミノベンツ〔f〕イソインドリン
(50mg)の混合物中へケイ素テトラクロライド(600μ
L)をアルゴン雰囲気下で加え、混合物を210℃で撹拌
しながら2時間加熱した。得られたものを冷却し、水
(10ml)を加えて15分間還流した。混合物を冷却し、エ
ーテル(20ml)を加え、濾過した。濾液の有機層を1規
定塩酸(2×20ml)で洗浄した。固形物をメチレンクロ
ライド(5×20ml)で洗浄した。有機相を一緒にしてロ
ータリエバポレーターで蒸発した。残留物をメチレンク
ロライド中で平衡にしたシリカゲル(70−230メッシ
ュ、60オングストローム)カラム(2×50cm)上でクロ
マトグラフにかけた。生成物をトルエン−10%イソプロ
パノール混合液で溶離し、真空乾燥して計量した(25m
g)。
紫外−可視(メチレンクロライド)(λmax(nm)):
794。
実施例106(参考例) ケイ素(IV)フタロシアニンビス(7−オクト−1−エ
ニルジメチルシリルオキシド)(短縮形として:ケイ素
フタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルオキシ
ド))の合成 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(500mg)、7
−オクト−1−エニルジメチルクロロシラン(2.5m
l)、イミダゾール(680mg)およびジメチルホルムアミ
ド(10ml)の混合液を室温で48時間撹拌した。これをロ
ータリエバポレータ上で真空蒸発した。残留物をトルエ
ン(20ml)に溶解し、濾過した。固体をトルエン(40m
l)で洗浄した。濾液をロータリエバポレータ上で真空
濃縮し、ヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70−230
メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50cm)上
でクロマトグラフにかけた。生成物をヘキサンおよびト
ルエンで相次いで溶離し、真空乾燥して計量した(324m
g)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)ε
(M-1cm-1)):668、636、660、283000、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):673、 1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ−2.8(s,12H)、−2.
27(m,4H)、−1.33(m,4H)、−0.20(m,4H)、0.31
(m,4H)、0.84(m,4H)、1.54(m,4H)、1.80(m,4
H)、4.94(m,4H)、5.75(m,2H)、8.3(m,8H)、9.65
(m,8H)。
実施例107(参考例) ケイ素(IV)フタロシアニン(10−カルボメトキシデシ
ルジメチルシリルオキシド)(ジメチルビニルシリルオ
キシド)の合成 ケイ素(IV)フタロシアニンジヒドロキシド(500m
g)、イミダゾール(300mg)、ジメチルホルムアミド
(6ml)の混合物および10−カルボメトキシデシルジメ
チルクロロシラン(590mg)とクロロジメチルビニルシ
ラン(250mg)の混合物を加え、反応混合物を室温で24
時間撹拌した。これをロータリエバポレータ上で真空濃
縮した。残留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル
(70−230メッシュ、60オングストローム)カラム(2
×50cm)上でクロマトグラフにかけた。生成物(a)ケ
イ素(IV)フタロシアニンビス(10−カルボメトキシデ
シルジメチルシリルオキシド(100mg)および(b)ケ
イ素(IV)フタロシアニン(10−カルボメトキシデシル
ジメチルシリルオキシド)(ジメチルビニルシリルオキ
シド)(68mg)をトルエンで溶離した。
(a)紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(n
m)):666、638、602、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):671、 1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ−2.90(s,12H)、2.2
7(m,4H)、−1.35(m,4H)、−0.22(m,4H)、0.25
(m,4H)、1.18(m,4H)、1.0(m,4H)、0.70(m,4
H)、1.65(m,4H)、2.35(m,4H)、3.7(s,6H)、8.33
(m,8H)、9.64(m,8H)。
(b)紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(n
m)):668、636、602、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):673、 1H−NMR(500MHz、CDCl4):δ−2.9(s,6H)、−2.7
5(s,6H)、−2.27(m,4H)、−1.36(m,4H)、−0.015
(m,4H)、0.027(m,4H)、0.07(m,4H)、0.10(m,4
H)、1.21(m,4H)、1.65(m,3H)、2.33(m,3H);3.0
(m,1H)、3.4(m,1H)、3.6(s)、3.7(s)、4.26
(m,1H);8.33(m,8H)、9.6(m,8H)。
実施例108 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロキシド(短縮形とし
て:スルホケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフ
タロシアニン〕ジフタロシアニンジヒドロキシド)の合
成 ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシア
ニン〕ジナフタロシアニン)ジヒドロキシド(0.2g)と
クロロホルム(2ml)との混合物をアルゴン雰囲気下の
室温で10分間撹拌した。つぎに混合物を氷浴で冷却しク
ロロスルホン酸(2ml)を加えた。混合物を氷浴で15分
間、次いで室温で20分間撹拌した。それから混合物を2
時間還流し、冷却して砕いた氷(100g)上に注いだ。得
られた緑色の混合物をクロロホルム(2×30ml)で抽出
した。有機層を一緒にして水で洗浄し、乾燥し(MgS
O4)、ロータリーエバポレーターで蒸発させた。褐色の
残留物をかきまぜながら6規定水酸化カリウム(3ml)
で処理した。5分後混合物を水(40ml)とエーテル(20
ml)とに分配した。水の層を1規定塩酸(15ml)で酸性
にし、エーテル(40ml)で洗浄してロータリーエバポレ
ーターで蒸発させた。残留物を真空乾燥し、計量した
(8mg)。
紫外−可視(メタノール)(λmax(nm)):650、65
8、692、726、748(シュルダー)、 紫外−可視(水)(λmax(nm)):654、662、732、7
58(シュルダー)、 蛍光(水)(λmax(nm)):773、 赤外吸収(KBr)(cm-1):3153、1720、1405、1225、
1182、1037、1014、622。
実施例109(参考例) アセチルチオプロピオン酸の合成 3−メルカプトプロピオン酸(7ml)、およびテトラ
ヒドロフラン(700ml)中のイミダゾール(5.4g)を混
合しつつ、この中へ、アルゴン雰囲気下でテトラヒドロ
フラン中(100ml)中の1−アセチルイミダゾール(9.6
g)溶液を15分間かけて滴下した。溶液を室温で更に3
時間撹拌を続け、その後真空にしてテトラヒドロフラン
を除いた。残留物に氷冷水(18ml)を加え、得られた溶
液を氷冷した濃塩酸(14.5ml)でpH1.5−2.0の酸性にし
た。混合物をジエチルエーテル(2×50ml)で抽出し、
エーテルを水(2×50ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、
蒸発した。残留物である粗製の黄色い油のような固体生
成物(10.5g)をクロロホルム−ヘキサンから結晶化し
て4.8g(収率41%)のアセチルチオプロピオン酸を、融
点が44−45℃の白色固体として得た。
実施例110 〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,l〕−7,
17−ジベンゾ〔g,q〕−5,10,15,20−テトラアゾポルフ
ィリナト〕ケイ素〔ポリ(エチレングリコール)〕〔チ
オプロピオニルポリ(エチレングリコール)〕(短縮形
として:ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタ
ロシアニン〕ジフタロシアニン〔ポリ(エチレングリコ
ール)〕〔ポリ(エチレングリコール)チオプロピオネ
ート〕)の合成 0.12モルの炭酸カリウムを含む80%メタノール(1m
l)中のケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタ
ロシアニン〕ジフタロシアニン〔ポリ(エチレングリコ
ール)チオプロピオネート〕溶液を室温で5分間放置し
た。次に、塩酸中1規定に調製されたpH7の0.5モル燐酸
カリウム溶液を滴下して溶液のpHを7に調整した。溶液
中のチオール含量をエルマン(Ellman)法によりジチオ
ニトロ安息香酸を用いて評価した。溶液中の標題化合物
はリガンド同族体、蛋白質類、ポリペプチド類および例
えばマレイミドまたはアルキルアイオダイド官能基を含
む核酸類に結合することができる。
実施例111(参考例) 2(2−アミノ−4−チオブタノイックアシッドチオラ
クトン)−ブロモアセトアミド(短縮形として:ブロモ
アセチル−HCTL)の合成 ブロモ酢酸(1.0g)、ホモシステインチオラクトンハ
イドロクロライド(1.1g)およびピリジン(1.2ml)を
無水ジメチルホルムアミド(36ml)に溶解し、1−(3
−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミ
ドハイドロクロライド(1.52g)を加えた。反応は室温
で18時間撹拌して行った。真空下で溶媒を取り除き、エ
タノールを加えて残留物を溶解し、それから真空でエタ
ノールを除いた。エタノール(10ml)を再度加えて残留
物を溶解し、再度真空にして除いた。油状物に水(20m
l)を加え、水溶液をメチレンクロライド(45ml)で3
回抽出した。有機の抽出液を一緒にして無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶液を濾過し、真空下で溶媒を除い
て透明な油状物を得た。ジエチルエーテル(5ml)を加
え、得られた沈殿を集めて上薬をかけた漏斗上で洗浄し
た。沈殿を真空下で乾燥し、標題化合物1.0gを回収し
た。
実施例112(参考例) 〔2−ナフト〔b〕−7,12,17−トリベンゾ[g,l,q]−
5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒド
ロキシド(短縮形として:ケイ素(IV)〔トリ(フタ
ロ)ナフタロシアニン〕ヒドロキシド)の合成 蒸留したばかりのキノリン(3ml)中の1,3−ジイミノ
イソインドリン(1.0g)と1,3−ジイミノベンツ〔f〕
イソインドリン(0.25g)の混合物にアルゴン雰囲気下
でケイ素テトラクロライド(912μL)を加え、混合物
を210℃に加熱して2時間撹拌した。混合物を冷却し、
水(25ml)を加えて15分間還流した。混合物を冷却し、
固体を濾過し、水(3×10ml)およびエーテル(5×10
ml)で相次いで洗浄した。固体を真空乾燥し、計量した
(1.5g)。
実施例113(参考例) 〔2−ナフト〔b〕−7,12,17−トリベンゾ[g,l,q]−
5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス
(7−オクト−1−エニルジメチルシリルオキシド)
(短縮形として:ケイ素〔トリ(フタロ)ナフタロシア
ニン〕ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシ
ド))の合成 ケイ素(IV)〔トリ(フタロ)ナフタロシアニンジヒ
ドロキシド(1.0g)、7−オクト−1−エニルジメチル
クロロシラン(3.0ml)、イミダゾール(0.68g)および
ジメチルホルムアミド(10ml)の混合物を室温で24時間
撹拌した。これをロータリエバポレータ上で真空濃縮し
た。残留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70−
230メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50c
m)上でクロマトグラフにかけた。生成物をヘキサンと
ヘキサン−3%トルエン混合液で相次いで溶離し、真空
乾燥して計量した(11mg)。
紫外−可視(メチレンクロライド)(λmax(nm)):
716、704、684、648、618、 蛍光(メチレンクロライド)(λmax(nm)):710、 1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ−2.8(s,12H)、−2.
2(m,4H)、−1.23(m,4H)、−0.16(m,4H)、0.27
(m,4H)、0.78(m,4H)、1.7(m,4H)、4.9(m,4H)、
5.7(m,2H)、7.94(m,2H)、8.3(m,6H)、8.7(m,2
H)、9.6(m,6H)、10.1(s,2H)。
実施例114 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素〔N−(2−ブチロチオラクト
ン)アミドメトキシド〕ヒドロキシド(短縮形として:
スルホケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロ
シアニン〕ジフタロシアニン−〔(2−ブチロチオラク
トン)アミドメトキシド〕ヒドロキシド)の合成 ジメチルホルムアミド(2mg)中にスルホケイ素ジ
〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシアニン〕ジフ
タロシアニンジヒドロキシド(200mg)、ブロモアセチ
ルホモシステインチオラクトン(7mg)および粉末炭酸
カリウム(180mg)をアルゴン雰囲気中で室温で24時間
撹拌した。ロータリーエバポレーターで溶媒を蒸発さ
せ、残留物にエタノール(2ml)を加えて濾過し、エタ
ノール(2ml)で洗浄した。濾液を蒸発し、生成物を乾
燥して計量した(200mg)。この生成物は更に精製する
ことなく次工程で用いた。
実施例115 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素〔N−(システイン)アミドメ
トキシド(短縮形として:スルホケイ素ジ〔(1,6−ジ
フェニル)−2,3−ナフタロシアニン〕ジフタロシアニ
ン−〔N−(システイン)アミドメトキシド〕ヒドロキ
シド)の合成 水(182ml)中のスルホケイ素ジ〔(1,6−ジフェニ
ル)−2,3−ナフタロシアニン〕ジフタロシアニン〔N
−(2−ブチロチオラクトン)アミドメトキシド〕ヒド
ロキシド(10mg)溶液を1規定水酸化カリウム溶液(46
ml)で処理し、室温に10分間放置した。次いで塩酸中1
規定に調製されたpH7の0.5モル燐酸カリウム溶液を滴下
して溶液のpHを7に調整した。溶液中のチオール含量を
エルマン(Ellman)法によりジチオニトロ安息香酸を用
いて評価した。溶液中の標題化合物はリガンド同族体、
蛋白質類、ポリペプチド類および例えばマレイミドまた
はアルキルアイオダイド官能基を含む核酸類に結合する
ことができる。
実施例116(参考例) ケイ素テトラ−t−ブチルフタロシアニンビス〔(4−
アミノブチル)ジメチルシリルオキシド〕の合成 ピリジン(140ml)中のケイ素テトラ−t−ブチルフ
タロシアニンジヒドロキシド(800mg)の撹拌溶液中へ
4−アミノブチルジメチルメトキシシラン(950μL)
を加えた。溶液は加熱還流し、留出物50mlが集まるまで
ピリジンを留出させた。溶液を冷却し、真空で残留ピリ
ジンを除いた。残留物をメチレンクロライド中で平衡に
したシリカゲル(70−230メッシュ、60オングストロー
ム)カラム(3×50cm)上でクロマトグラフにかけた。
生成物をメチレンクロライド、テトラヒドロフランおよ
びテトラヒドロフラン−2%トリエチルアミン混合液で
相次いで溶離した。濃紺の生成物を真空乾燥して計量し
た(355mg)。
紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):
606、644、672。
実施例117 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロキシド(短縮形とし
て:スルホケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフ
タロシアニン〕ジフタロシアニンジヒドロキシド)の合
成 ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン〕ジフタロシアニンヒドロキシド(110mg)を(1ml)
の濃硫酸に溶解し、10分間クロロスルホン酸(150ml)
を加えた。次いで反応混合物を油浴(100−130℃)中で
2.5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、砕いた
氷(30g)上に注いだ。緑色の溶液のpHを固体の炭酸カ
リウムでpH=9.0に調整した。ロータリーエバポレータ
ーを用いて溶媒を蒸発させた。残留物を200mMの燐酸カ
リウム緩衝液(pH=7)に溶解し、200mM濃度の燐酸カ
リウム緩衝液(pH=7)中で平衡にしたC18−カラム(1
2cm×2.5cm)にかけた。カラムを200mM濃度の燐酸カリ
ウム緩衝液(pH=7)(50ml)および水(300ml)で洗
浄し、生成物を水とメタノール2:1(体積/体積)の混
合物で溶離した。溶媒をロータリーエバポレーターで蒸
発させた。残留物は真空乾燥し、計量した(137mg)。
紫外−可視(水)(λmax(nm)):658、698、732、7
56(シュルダー)、 紫外−可視(メタノール)(λmax(nm)):648、68
8、724、742(シュルダー)、 赤外吸収(KBr)(cm-1):3629、3465、3065、2593、
1721、1622、1521、1422、1353、1335、1284、1194、10
88、1039、1013、941、906、821、760、651、620、 1H−NMR(500MHz、DMSO−d6):δ=−2.4(s,OH)、
8.1(m,Ar−H)。
実施例118 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素ビス(4−アミノブチルジメチ
ルシラン)(短縮形として:スルホケイ素ジ〔(1,6−
ジフェニル−2,3−ナフタロシアニン)フタロシアニ
ン〕ビス(4−アミノブチルジメチルシラン)の合成 ピリジン(20ml)中のスルホケイ素ジ〔(1,6−ジフ
ェニル−2,3−ナフタロシアニン)フタロシアニン〕ヒ
ドロキシド(32mg)の懸濁液に4−アミノブチルジメチ
ルメトキシシラン(50ml)を加え、反応混合物を油浴
(140℃)中で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷
却し、DMF(5ml)、次いで4−アミノブチルジメチルメ
トキシシラン(100ml)を加えた。次いで反応混合物を1
6時間還流した。冷却後ロータリーエバポレーターを用
いて溶媒を蒸発させた。残留物をメタノール(2ml)に
溶解し、C18カラムにかけた。カラムを(200mM濃度)の
燐酸カリウム緩衝液(pH=7)(20ml)および水(200m
l)、水/メタノール=3:1(体積/体積)(40ml)、水
/メタノール=2:1(体積/体積)(40ml)で洗浄し
た。生成物を95%メタノールで溶離し、溶媒をロータリ
ーエバポレーターで蒸発させ、生成物は真空乾燥し、計
量した(32mg)。
紫外−可視(水)(λmas(nm)):658、696(シュル
ダー)、730、 紫外−可視(メタノール)(λmax(nm)):648、68
6、722、748(シュルダー)、 実施例119 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素ビス(3−アミノ−プロピルジ
イソプロピルシリルオキシド)(短縮形として:スルホ
ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシアニ
ン)フタロシアニン〕ビス(3−アミノ−プロピルジイ
ソプロピルシリルオキシド)の合成 トルエン(2ml)中のスルホケイ素ジ〔(1,6−ジフェ
ニル)−2,3−ナフタロシアニン〕フタロシアニンジヒ
ドロキシド(50mg)と3−アミノ−プロピルジイソプロ
ピルメトキシシラン(190μL)の混合物を16時間還流
した。室温に冷却後、ロータリーエバポレーターを用い
て溶媒を蒸発させた。緑色の油状残留物をC18カラムに
かけた。カラムを(200mM濃度)燐酸塩緩衝液(pH=
7)(50ml)および水(200ml)、水/メタノール=3:1
(体積/体積)(20ml)、水/メタノール=2:1(体積
/体積)で洗浄した。生成物を95%メタノールで溶離し
た。溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させ、生成
物は真空乾燥し、計量した(40.0mg)。
紫外−可視(メタノール)(λmax(nm)):648、68
6、724、744(シュルダー)、 実施例120 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素ビス〔(10−カルボメトキシデ
シル)ジメチルシリルオキシド〕(短縮形として:スル
ホケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシア
ニン〕ジフタロシアニンビス−〔(10−カルボメトキシ
デシル)ジメチルシリルオキシド〕)の合成 ピリジン(1.0ml)中のイミダゾール(33mg)と(10
−カルボメトキシデシル)ジメチルクロロシランの混合
物を室温で1時間撹拌し、ピリジン(3ml)中のスルホ
ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシアニ
ン〕ジフタロシアニンジヒドロキシド(20mg)を加え
た。反応混合物を16時間撹拌後、ロータリーエバポレー
ターを用いてピリジンを蒸発させた。残留物を(200mM
濃度)燐酸カリウム緩衝液(2ml)とともに摩砕し、
((200mM濃度)燐酸カリウム緩衝液、pH=7.0で平衡状
態にした)C18カラムにかけた。カラムを(200mM濃度)
燐酸塩緩衝液(pH=7)(60ml)、水(210ml)、水/
メタノール=1:1(体積/体積)(40ml)および水/メ
タノール=2:1(体積/体積)(35ml)で洗浄した。生
成物を95%メタノールで溶離し、溶媒をロータリーエバ
ポレーターで蒸発させ、生成物は真空乾燥し、計量した
(8mg)。
紫外−可視(水)(λmax(nm)):658、694、730、7
50(シュルダー)、 紫外−可視(メタノール)(λmax(nm)):650、69
0、726、746(シュルダー)、 赤外吸収(KBr)(cm-1):2924、2854、1744、 蛍光(メタノール)(λmax(nm)):752、 蛍光(水)(λmax(nm)):761。
実施例121 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素ビス(7−オクト−1−エニル
ジメチルシリルオキシド)(短縮形として:スルホケイ
素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシアニン〕
ジフタロシアニンビス(7−オクト−1−エニルジメチ
ルシリルオキシド))の合成 ジメチルホルムアミド(2ml)中のスルホケイ素ジ
〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシアニン〕ジフ
タロシアニンジヒドロキシド(10mg)およびイミダゾー
ル(41mg)の混合物を室温で10分間撹拌し、7−オクト
−1−エニルジメチルクロロシランを加えた。反応混合
物を室温で14時間撹拌し、ロータリーエバポレーターを
用いて溶媒を除去した。残留物を(200mM濃度燐酸カリ
ウム緩衝液(2ml)とともに摩砕し、(200mM濃度)燐酸
カリウム緩衝液、pH=7.0で平衡状態にした)C18カラム
にかけた。カラムを燐酸塩緩衝液(40ml)、水(150m
l)および水/メタノール=2:1(体積/体積)で洗浄し
た。生成物を95%メタノールで溶離し、溶媒をロータリ
ーエバポレーターで蒸発させた。生成物は真空乾燥し、
計量した(9mg)。
1H−NMR(500MHz、DMSO):δ=−2.8(s,12H)、−
2.1(m,4H)、−1.3(m,4H)、−0.23(m,4H)、0.06
(m,4H)、0.5(m,4H)、1.3(m,4H)、4.7(m,4H)、
5.4(m,2H)、8.1(m,Ar−H)。
実施例122(参考例) スルホケイ素ナフタロシアニンビス(4−アミノブチル
ジメチルシリルオキシドの合成 スルホケイ素ナフタロシアニンジヒドロキシドトリエ
チルアンモニウム塩(30mg)とピリジンの混合物を室温
で10分間撹拌し、それからN,N−ジイソプロピルエチル
アミン(10ml)、次いで4−アミノブチルジメチルメト
キシシラン(380μL)を加えた。反応混合物を油浴上1
30℃で2時間加熱した。室温に冷却後、ロータリーエバ
ポレーターを用いて溶媒を除去し、残留物を200mM濃度
燐酸カリウム緩衝液(2ml)とともに摩砕し、C18カラム
(C18を7.0cmの高さまで満たした1.5×23cmのカラム)
にかけた。カラムを200mM濃度の燐酸塩緩衝液(40m
l)、水(80ml)、水/メタノール(2:1)(40ml)およ
び水/メタノール(2:1)(70ml)で洗浄し、多量成分
である緑色成分を水/メタノール(1:3)(40ml)で溶
離した。溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させ、
生成分は真空乾燥し、計量した(14mg)。
赤外吸収(KBr)(cm-1):3069、2964、1631、1528、
1362、1252、1184、1091、1067、1035、844、798、76
1、728、691、615、 1H−NMR(500MHz、DMSO):δ=−2.5(s,12H)、−
1.9(m,4H)、−1.0(m,4H)、0.4(m,4H)、2.0(m,4
H)。
実施例123(参考例) スルホケイ素ナフタロシアニンビス〔10−(カルボメト
キシ)デシルジメチルシロキサイド〕の合成 10−(カルボメトキシ)デシルジメチルクロロシラン
(513μL)をイミダゾール(109g)のピリジン(2ml)
溶液を撹拌している中へ加え、混合物を室温で20分間撹
拌した。次にスルホケイ素ナフタロシアニンジヒドロキ
シド(60mg)(正味)次いでピリジン(1ml)および10
−(カルボメトキシ)デシルジメチルクロロシラン(0.
6ml)を加えた。反応混合物を14時間撹拌し、溶媒をロ
ータリーエバポレーターで蒸発させた。残留物を40mM濃
度の燐酸カリウム緩衝液(pH7.0)(2ml)中に懸濁さ
せ、C18カラムのクロマトグラフにかけた。200mM濃度の
燐酸カリウム緩衝液(40ml)および水(300ml)でカラ
ムを洗浄した後、生成物を水/メタノール(1:1)で溶
離した。溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させ
た。残留物は真空乾燥し、計量した(55mg)。
実施例124(参考例) スルホケイ素ナフタロシアニンビス(3−アミノプロピ
ルジイソプロピルシラン)の合成 トルエン(3ml)に溶解したスルホケイ素ナフタロシ
アニン(50mg)と3−アミノプロピルジイソプロピルエ
トキシシラン(200ml)の混合物を16時間還流した。反
応混合物を室温に冷却し、ロータリーエバポレーターで
溶媒を蒸発させた。残留物を、(200mM濃度)燐酸カラ
ム緩衝液(pH=7.0)、水および95%メタノールの入っ
たC18カラムで精製した。
実施例125(参考例) 1,4−ジフェニルナフタレン−2,3−ジ−カルボニトリル
の合成 マグネチック撹拌子、滴下漏斗、アルゴンガスシリン
ダーとつながったガス導入管を備えた2L容の乾燥した3
つ口丸底フラスコに、アルゴンガスを吹き込みながら、
テトラヒドロ−1,4−ジフェニル−1,4−エポキシ−ナフ
タレン−2,3−ジカルボニトリル(20g)および乾燥テト
ラフドロフラン(450ml)を入れた。混合物を20分間撹
拌した。フラスコを−78℃(アセトン/ドライアイス)
に冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)−アミド
(150ml、1.0M THF)を2時間かけて滴下した。混合物
をこの温度で撹拌し、飽和塩化アンモニウム(300ml)
を加えた。混合物を室温に暖め、白色固体を濾過して除
いた。濾液の有機層を分離した。水の層はエーテル(10
0ml)で洗浄した。有機層を合わせて乾燥した(硫酸マ
グネシウム)。硫酸マグネシウムを濾過して除いた後、
ロータリーエバポレーターで溶媒を除き、残留物をエー
テルとともに摩砕し、固体を濾過し、真空乾燥して、計
量した(17g)。
赤外吸収(KBr)(cm-1):3059、2232、1608、1494、
1446、1400、1378、1183、1077、1029、1001、931、79
6、783、757、706、681、657、620、517、437、 1H−NMR(500MHz、DMSO):δ=7.5(m,4H)、7.6
(m,8H)、7.8(m,2H)。
実施例126 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素ビス(N−サクシナミド)アミ
ノブチルジメチルシリルオキシドの合成 ジメチルホルムアミド(4ml)中のスルホケイ素ジ
〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシアニン〕ジフ
タロシアニンビス(4−アミノブチルジメチルシリルオ
キシド)(20mg)および無水琥珀酸(50mg)の混合物を
2時間還流した。反応混合物を室温に冷却し、ロータリ
ーエバポレーターで溶媒を蒸発させた。残留物は200mM
濃度燐酸カリウム緩衝液(pH=7.0)、水およびメタノ
ールの入ったC18カラムで精製することができる。
実施例127 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素ビス〔4〔(アセチルチオプロ
ピオンアミド)ブチル〕ジメチルシリルオキシド〕(短
縮形として:スルホケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−
2,3−ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンビス((ア
セチルチオプロピオンアミド)ブチルシリルオキシド)
の合成 ジメチルホルムアミド中のスルホケイ素ジ〔(1,6−
ジフェニル)−2,3−ナフタロシアニン〕ジフタロシア
ニンビス(4−アミノブチルジメチルシリルオキシド)
およびジメチルホルムアミド中のアセチルチオプロピオ
ン酸と1,1′−カルボニルジイミダゾールの混合物を室
温で1時間撹拌した。ロータリーエバポレーターで溶媒
を蒸発させた。残留物は、(200mM濃度)燐酸カリウム
緩衝液(pH=7.0)、水およびメタノールの入ったC18
ラムで精製することができる。
実施例128 スルホ〔21,26,121,126−テトラフェニルジナフト〔b,
l〕−7,17−ジベンゾ[g,q]−5,10,15,20−テトラアゾ
ポルフィリナト〕ケイ素ビス〔4〔(チオプロピオンア
ミド)ブチル〕ジメチルシリルオキシド〕(短縮形とし
て:スルホケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフ
タロシアニン〕ジフタロシアニンビス((チオプロピオ
ンアミド)ブチルジメチルシリルオキシド)の合成 50%(体積/体積)メタノール水溶液(20mM)中のス
ルホケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)−2,3−ナフタロシ
アニン〕ジフタロシアニンビス((アセチルチオプロピ
オンアミド)ブチルジメチルシリルオキシド)および20
0mMの炭酸カリウムの混合物を室温で20分間撹拌した。
混合物を1規定塩酸でpH7に中和し、ロータリーエバポ
レーターで溶媒を蒸発させた。残留物は、(200mM濃
度)燐酸カリウム緩衝液(pH=7.0)、水およびメタノ
ールの入ったC18カラムで精製することができる。
実施例129 スルホン化ハイブリッドフタロシアニン誘導体と抗体と
の複合体の調製 50mM濃度の燐酸カリウム、150mM濃度の塩化ナトリウ
ム、pH7.0中に加えた10mg/mlのヒト・コリオニックゴナ
ドトロピン(胎盤性性腺刺激ホルモン)(カルビオケム
(Calbiochem)、サンジエゴ、カリフォルニア)に対す
るモノクローナル抗体を、室温で0.6mMのSMCC(ピアー
ス・ケミカル社、ロックフォード、イリノイ)と1.5時
間反応させる。抗体−マレイミドを50mMの燐酸カリウ
ム、150mMの塩化ナトリウム、pH7.0中で平衡にしたセフ
ァデックス(Sephadex)G−25カラムで精製する。精製
した5mg/ml濃度の抗体−マレイミド(2.5ml)を過剰の
0.6mM濃度のスルホケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル−2,3
−ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンビス((チオプ
ロピオンアミド)ブチルジメチルシリルオキシド)(2.
5ml)と室温で3時間反応させる。次いでN−エチルマ
レイミドの水溶液を最終濃度が3mMとなるように加え、
溶液を更に30分間撹拌する。抗体−ハイブリッドフタロ
シアニン誘導体を、50mMの燐酸カリウム、150mMの塩化
ナトリウム、10mg/mlの子牛血清アルブミン、pH7.0中で
平衡にしたセファデックスG−25カラムで精製する。
実施例130 スルホン化ハイブリッドフタロシアニン誘導体とリガン
ド同族体との複合体の調製 ひとつの態様ではリガンド同族体はモルヒネである。
モルヒネ−HCTL(本発明の一部として組み込まれる米国
特許第5,089,391号明細書、実施例4を参照)を0.12M炭
酸カリウム/40%(体積/体積)メタノール水溶液中で2
0mM濃度で室温で5分間加水分解する。それから溶液を
1規定塩酸でpH7.0に調整し、50mM濃度の燐酸カリウムp
H7.0で5mMに希釈する。50mM濃度の燐酸カリウム、pH7.0
中のホモ2官能性架橋剤(ビス−マレイミドヘキサン、
ピアース・ケミカル社、ロックフォード、イリノイ)を
最終濃度が50mMとなるように加える。溶液を室温で1時
間撹拌し、ミルヒネ−マレイミド誘導体を50mM燐酸カリ
ウム、pH7とメタノールの直線勾配を用いた逆相C18カラ
ムにより精製する。最終濃度がそれぞれ10mMおよび2mM
となるように、50mM燐酸カリウム、pH7.0中のモルヒネ
−マレイミド溶液を、50mM燐酸カリウム、pH7.0中のス
ルホケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル−2,3−ナフタロシア
ニン〕ジフタロシアニンビス((チオプロピオンアミ
ド)ブチルジメチルシリルオキシド)の溶液に加える。
溶液を室温で3時間撹拌し、スルホン化したハイブリッ
ドフタロシアニン−モルヒネ誘導体を10mM燐酸カリウ
ム、pH7とメタノールの直線勾配を用いた逆相C18カラム
により精製する。
上記および後の請求の範囲で使用した、単数形を表す
“a"、“and"および“the"は、その前後関係で明確に規
定していなければ複数のものを含んでいることを注意し
て頂きたい。このように、例えば“配合処方”といえば
異なる複数の配合処方を混合したものをも含んでおり、
“処理方法”といえば当業者に知られている等価な工程
や方法を含んでいる、等である。
特に規定していない限り、ここで使用したすべての技
術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野に於
ける通常の知識を有する当業者が通常理解すると同様の
意味を有する。ここで記載した方法および物質に相当す
るものと類似の方法および物質はいずれも本発明の実施
例や試験に使用することができるが、ここでは好ましい
方法および物質が記載されている。特定の情報を記載し
開示していることで関係していることで記載したすべて
の出版物は本発明の一部とする。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09K 11/06 C09K 11/06 G01N 33/53 G01N 33/53 C G 33/533 33/533 (72)発明者 ノアール,ジョゼフ・ビー アメリカ合衆国92075カリフォルニア州 ソラナ・ビーチ、ビア・チカ・コート 324番 (72)発明者 タデッセ,レマ アメリカ合衆国92126カリフォルニア州 サン・ディエゴ、ニュー・セイラム・ ストリート 8580番 (56)参考文献 特開 平6−200177(JP,A) 特表 平5−507518(JP,A) 特表 平2−504672(JP,A) J.Photochem.Photo biol.,B,Vol.4,No.4 (1990)p.419−423 J.Photochem.Photo biol.,B,Vol.14,No.3 (1992)p.187−199 Photochem.Photobi ol.,Vol.58,No.3(1993) p.351−355 J.Chromatogr.,Vo l.634,No.1(1993)p.57−64 J.Chem Soc,Perkin Trans.1(1994)No.19, p.2767−2774 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 47/00 C07D 487/22 G01N 33/533 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性ハイブリッドフタロシアニン誘導体
    であって、1)4個のピロール残基の少なくともひとつ
    が1個の炭素環に融合してフタロシアニンサブユニット
    を形成し、2)他の3つのピロール残基の少なくともひ
    とつがゼロから3個の炭素環に融合してアザポルフィリ
    ンサブユニット、フタロシアニンサブユニット、ナフタ
    ロシアニンサブユニットおよびアントラニルシアニンサ
    ブユニットからなる群から選ばれるサブユニットを形成
    し、3)4個のピロール残基の少なくとも2つがそれに
    融合する異なる数の炭素環を含んでいるケイ素含有テト
    ラアザピロール分子である、水溶性ハイブリッドフタロ
    シアニン誘導体。
  2. 【請求項2】誘導体がケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−
    2,3−ナフタロシアニン)]ジフタロシアニンビス[ポ
    リ(エチレングリコール)メチルエーテル]である請求
    項1記載の誘導体。
  3. 【請求項3】誘導体がケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−
    2,3−ナフタロシアニン)]ジフタロシアニンビス[ポ
    リ(エチレングリコール)]である請求項1記載の誘導
    体。
  4. 【請求項4】誘導体がケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−
    2,3−ナフタロシアニン)]ジフタロシアニン[ポリ
    (エチレングリコール)][ポリ(エチレングリコー
    ル)アセチルチオプロピオネート]である請求項1記載
    の誘導体。
  5. 【請求項5】誘導体がケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−
    2,3−ナフタロシアニン)]ジ(2,3−ジカルボキシフタ
    ロシアニン)ジヒドロキシドである請求項1記載の誘導
    体。
  6. 【請求項6】誘導体がケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−
    2,3−ナフタレロシアニン)]ジ(2,3−ジカルボキシフ
    タロシアニン)ビス[ポリ(エチレングリコール)メチ
    ルエーテル]である請求項1記載の誘導体。
  7. 【請求項7】誘導体がスルホケイ素ジ[(1,6−ジフェ
    ニル−2,3−ナフタロシアニン]ジフタロシアニンジヒ
    ドロキシドである請求項1記載の誘導体。
  8. 【請求項8】誘導体がケイ素[ジ(1,6−ジフェニル−
    2,3−ナフタロシアニン)]ジフタロシアニン[ポリ
    (エチレングリコール)][ポリ(エチレングリコー
    ル)チオプロピオネート]である請求項1記載の誘導
    体。
  9. 【請求項9】誘導体がスルホケイ素ジ[(1,6−ジフェ
    ニル−2,3−ナフタロシアニン]ジフタロシアニン[−
    2−ブチロチオラクトン)アミドメトキシド]ヒドロキ
    シドである請求項1記載の誘導体。
  10. 【請求項10】誘導体がスルホケイ素ジ[(1,6−ジフ
    ェニル−2,3−ナフタロシアニン]ジフタロシアニン
    [N−(システイン)アミドメトキシド]ヒドロキシド
    である請求項1記載の誘導体。
  11. 【請求項11】誘導体がスルホ[21,26,121,126−テト
    ラフェニルジナフト[b,l]−7,17−ジベンゾ[g,q]−
    5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジヒド
    ロキシドである請求項1記載の誘導体。
  12. 【請求項12】誘導体がスルホ[21,26,121,126−テト
    ラフェニルジナフト[b,l]−7,17−ジベンゾ[g,q]−
    5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス
    (4−アミノブチルジメチルシリルオキシド)である請
    求項1記載の誘導体。
  13. 【請求項13】誘導体がスルホ[21,26,121,126−テト
    ラフェニルジナフト[b,l]−7,17−ジベンゾ[g,q]−
    5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス
    (3−アミノ−プロピルジイソプロピルシリルオキシ
    ド)である請求項1記載の誘導体。
  14. 【請求項14】誘導体がスルホ[21,26,121,126−テト
    ラフェニルジナフト[b,l]−7,17−ジベンゾ[g,q]−
    5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス
    [(10−カルボメトキシデシル)ジメチルシリルオキシ
    ド]である請求項1記載の誘導体。
  15. 【請求項15】誘導体がスルホ[21,26,121,126−テト
    ラフェニルジナフト[b,l]−7,17−ジベンゾ[g,q]−
    5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス
    (7−オクト−1−エニルジメチルシリルオキシド)で
    ある請求項1記載の誘導体。
  16. 【請求項16】誘導体がスルホ[21,26,121,126−テト
    ラフェニルジナフト[b,l]−7,17−ジベンゾ[g,q]−
    5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス
    [N−サクシナミド)アミノブチルジメチルシリルオキ
    シドである請求項1記載の誘導体。
  17. 【請求項17】誘導体がスルホ[21,26,121,126−テト
    ラフェニルジナフト[b,l]−7,17−ジベンゾ[g,q]−
    5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス
    [4[アセチルチオプロピオンアミド)ブチル]ジメチ
    ルシリルオキシドである請求項1記載の誘導体。
  18. 【請求項18】誘導体がスルホ[21,26,121,126−テト
    ラフェニルジナフト[b,l]−7,17−ジベンゾ[g,q]−
    5,10,15,20−テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス
    [4[チオプロピオンアミド)ブチル]ジメチルシリル
    オキシドである請求項1記載の誘導体。
  19. 【請求項19】請求項1〜18のいずれかに記載の水溶性
    ハイブリッドフタロシアニン誘導体および抗体からなる
    イムノアッセイ用複合体。
  20. 【請求項20】抗体がヒト・コリオニックゴナドトロピ
    ン(胎盤性性腺刺激ホルモン)に特定的に結合している
    請求項19記載の複合体。
  21. 【請求項21】請求項1〜18のいずれかに記載の水溶性
    ハイブリッドフタロシアニン誘導体およびリガンド類似
    体からなるイムノアッセイ用複合体。
  22. 【請求項22】リガンド類似体がモルヒネである請求項
    21記載の複合体。
  23. 【請求項23】リガンド受容体の有効な結合部位を求め
    て、水溶性ハイブリッドフタロシアニン誘導体を含むシ
    グナル発生要素と結合した少なくともひとつのリガンド
    類似体を含むリガンド類似体複合体と競合し得る、少な
    くともひとつのターゲットリガンドの存在または量を、
    上記ターゲットリガンドを含有すると想定される液体溶
    液中で測定するための方法であって、 a.上記液体試料を水溶性ハイブリッドフタロシアニン誘
    導体およびリガンド類似体からなるリガンド類似体複合
    体および上記リガンド受容体と接触させて均一反応混合
    物を形成する工程、 b.上記リガンド類似体複合体中の水溶性ハイブリッドフ
    タロシアニン誘導体を用いて上記反応混合物中で結合し
    たまたは結合していないリガンド類似体複合体を検出す
    る工程、および c.検出しうる信号を上記液体試料中の上記ターゲットリ
    ガンドの存在または量と関係付ける工程、 を含み、 ここで、上記水溶性ハイブリッドフタロシアニン誘導体
    は、1)4個のピロール残基の少なくともひとつが1個
    の炭素環に融合してフタロシアニンサブユニットを形成
    し、2)他の3つのピロール残基の少なくともひとつが
    ゼロから3個の炭素環に融合してアザポルフィリンサブ
    ユニット、フタロシアニンサブユニット、ナフタロシア
    ニンサブユニットおよびアントラニルシアニンサブユニ
    ットからなる群から選ばれるサブユニットを形成し、
    3)4個のピロール残基の少なくとも2つがそれに融合
    する異なる数の炭素環を含むテトラアザピロール分子で
    ある、ことを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】ターゲットリガンドを含有すると想定さ
    れる液体試料中の少なくともひとつのリガンドの存在ま
    たは量を測定するための方法であって、 a.上記液体試料を、水溶性ハイブリッドフタロシアニン
    誘導体を含む信号発生要素に結合した上記受容体と接触
    させて、上記受容体が上記ターゲットリガンドに特定的
    に結合して均一な反応混合物を形成するようにした工
    程、 b.上記水溶性ハイブリッドフタロシアニン誘導体を用い
    て上記反応混合物中の結合した受容体を検出する工程、
    および c.検出シグナルを上記液体試料中の上記ターゲットリガ
    ンドの存在または量と関係付ける工程、 を含み、 ここで、上記水溶性ハイブリッドフタロシアニン誘導体
    は、1)4個のピロール残基の少なくともひとつが1個
    の炭素環に融合してフタロシアニンサブユニットを形成
    し、2)他の3つのピロール残基の少なくともひとつが
    ゼロから3個の炭素環に融合してアザポルフィリンサブ
    ユニット、フタロシアニンサブユニット、ナフタロシア
    ニンサブユニットおよびアントラニルシアニンサブユニ
    ットからなる群から選ばれるサブユニットを形成し、
    3)4個のピロール残基の少なくとも2つがそれに融合
    する異なる数の炭素環を含むテトラアザピロール分子で
    ある、ことを特徴とする方法。
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