JPH10508897A - 混成フタロシアニン誘導体およびその用途 - Google Patents

混成フタロシアニン誘導体およびその用途

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JPH10508897A JP8528604A JP52860496A JPH10508897A JP H10508897 A JPH10508897 A JP H10508897A JP 8528604 A JP8528604 A JP 8528604A JP 52860496 A JP52860496 A JP 52860496A JP H10508897 A JPH10508897 A JP H10508897A
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Abstract

(57)【要約】 (1)望ましい励起ピークを有する少なくともひとつのドナーサブユニット、および(2)望ましい発光ピークを有する少なくともひとつのアクセプターサブユニットを有する、競争的および非競争的アッセイ、イムノアッセイおよび核酸アッセイに有用な水溶性ハイブリッドフタロシアニン誘導体が開示およびクレームされ、上記誘導体(類)は上記ドナーサブユニットから上記アクセプターサブユニットへ分子内エネルギー移動ができる。このような誘導体はまた電子移動サブユニットを含んでいてもよい。軸リガンドは水溶性ハイブリッドフタロシアニン誘導体中に含まれる金属類と共有結合していてもよい。リガンド類、リガンド同族体類、ポリペプチド類、蛋白質類および核酸類は染料の軸リガンドと結合してイムノアッセィおよび核酸アッセイに有用な染料複合体を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 混成フタロシアニン誘導体およびその用途 関連する特許出願および特許 この出願は次の特許出願を優先権主張の基礎とする該出願の一部継続出願であ る:第08/274,534号(1994年7月12日出願)、第08/138,7 08号(1993年10月18日出願)、第08/126,367号(1993年9 月24日出願)、第08/311,098号(1994年9月23日出願)および第 08/409,825号(1995年3月23日出願)。これらの出願内容もこの 出願の一部を成すものである。 技術分野 この発明は新規な染料とラベルの合成および被検体の検出法もしくは視覚化法 に関し、特に、蛍光エネルギー転移と分子内エネルギー転移を利用してイムノア ッセイまたは核酸アッセイにおける被検体を検出するための新規な蛍光染料を含 有する蛍光ラテックス粒子に関する。 背景技術 細胞もしくは細胞内の分子の視覚化または流体中の被検体の濃度測定のために 種々の方法が知られている。蛍光顕微鏡は細胞内のタンパク質や複合体を局在化 させるために一般に抗体のような特異的プローブに結合した蛍光染料を利用する 。被検体の濃度測定のためにはイムノアッセイが最近の40年間にわたって一般 的に利用されるようになっているが、これは被検体もしくは標的リガンドに対し て抗体が特異性を示すからである。ラジオイムノアッセイも開発されているが、 これは放射性ヌクレオチドが高い比放射能を示すために非常に低濃度の被検体の 測定が可能となるからである。しかしながら、環境とヒトの健康の観点からはイ ムノアッセイにおける放射性ヌクレオチドの利用は一般的な方法にはなっていな い。イムノアッセイにおいて酵素を利用してシグナルを増幅させる方法はイムノ アッセイの分野において非常に重要な進歩をもたらしたが、これは環境問題やヒ トの健康に有害もしくは危険な効果をもたらさないからである。しかしながら、 酵素 を利用するイムノアッセイは酵素の活性が温度によって左右されるだけでなく酵 素や基質の不安定性のために標的リガンドの定量が不正確になるという問題があ る。被検体の濃度を測定するために酵素の存在下もしくは不存在下でシグナルと して蛍光をモニターするイムノアッセイも知られている。 蛍光染料の特徴は生物学的液体中の被検体の濃度を定量するときに非常に重要 となる。例えば、生物学的液体が血液、血清または血漿の場合、該液体の固有の 蛍光に対しては多くの染料は使用することができない。これらの生物学的液体は 200nm以上の種々の波長で励起されると一般に600nmまでの蛍光を発光する 。このような蛍光は適当な波長における染料の励起によって発生する。蛍光シグ ナルは特定の波長で同調して蛍光性分子を励起させて別の波長で蛍光を発光させ る蛍光光度計によって測定される。励起波長と発光波長との差はストークスシフ トとして評価される。最も感度のよい測定をおこなうためには、試料の発光波長 が染料の発光を妨げてはならない。また、ストークスシフトをできるだけ大きく することによって励起光が検出器によってバックグラウンドシグナルとして検出 されないようにすべきである。ストークスシフトが大きくないときには、蛍光光 度計にフィルターもしくはモノクロメーターを装着させることによって発光波長 に近い光を除外することができる。しかしながら、フィルターの使用によって検 出器に達する光量は低減する。一般に、高強度ランプの使用によってこの光損失 の問題は回避することができる。従って、小さなストークスシフトおよび生物学 的液体の固有発光波長の近くで発光する染料に関連する問題を回避するためには 、一般に複雑な装置を作成しなければならない。病院で被検患者の診断をおこな うためには、生物学的試料中の被検体を検出するためのイムノアッセイにおいて 蛍光を評価する簡単なポータブル型蛍光光度計が必要である。 液体中の被検体のアッセイまたは固有蛍光を有する細胞成分の視覚化に関連す る別の問題はラベルとして利用される染料の選択の問題である。染料は一般に、 アッセイまたは視覚化においては一定の感度が要求されるので、染料は一般にそ の明るさ(brightness)(蛍光量子収量と吸光係数の積)に基づいて選択される。し かしながら、ラベルとして使用される染料の選択は試料が固有蛍光を有するとき には制限される。何故ならば、測定装置は試料の蛍光と染料の蛍光を識別できな いことがあるからである。 本発明は特定の励起波長と発光波長に同調できる増幅した蛍光ラベル系を発生 させる方法を提供する。この方法は染料の粒子中への組み込みもしくは取り込み (incorporation)によって蛍光の消光を最少限にすると共に該粒子中の染料分子 の蛍光強度を最大にする技術を教示する。さらに、本願においては新規な混成フ タロシアニン誘導体の設計と合成が開示される。該誘導体は粒子中に組み込むか 、またはラベルとして使用される水溶性分子として合成してタンパク質、ポリペ プチド、他のラベルおよび核酸等に直接結合される。この新規な染料系は液体、 特に生物学的液体中の被検体の定量に利用することができる。この新規な染料系 は特定の励起波長と発光波長に同調させることができるので、低電流源、例えば 、発光ダイオード、レーザーダイオードおよび検出器、例えば、ホトダイオード 等を、例えば、被検患者の診断用イムノアッセイに使用するための電池式ポータ ブル型蛍光光度計の製造に利用できる。 発明の開示 この発明は新規な蛍光性粒子および新規な水溶性の蛍光性染料に関する。これ らの新規な粒子と染料は特定の励起波長と発光波長に同調させて種々のアッセイ 系や視覚化系に適合させることができる。本発明の別の観点によれば、同一もし くは非常に近似した励起波長と発光波長を有する異なった染料分子を使用するこ とにより染料の粒子への組み込みによって蛍光消光を最少限にすると共に粒子中 の染料分子の蛍光強度を最大にする改良法が提供される。 本願においては多くの新規なフタロシアニン誘導体および混成フタロシアニン 誘導体が開示されて権利請求されている。1つの態様においては、(1)所望の励 起ピークを有する少なくとも1種のドナーサブユニットおよび(2)所望の発光ピ ークを有する少なくもと1種のアクセプターサブユニットを有して該ドナーサブ ユニットから該アクセプターサブユニットへの分子内エネルギー転移が可能な混 成フタロシアニン誘導体を少なくとも1種含有する微粒子が提供される。 別の態様においては、(1)所望の励起ピークを有する少なくとも1種のドナー サブユニットおよび(2)所望の発光ピークを有する少なくとも1種のアクセプタ ーサブユニットを有して該ドナーサブユニットから該アクセプターサブユニット への分子内エネルギー転移が可能な水溶性混成フタロシアニン誘導体が提供され る。この種の誘導体は電子転移サブユニットを有していてもよい。混成フタロシ アニン誘導体に含まれる金属にはアキシャルリガンドが共有結合されていてもよ い。染料のアキシャルリガンドは薬剤類似化合物、タンパク質、ポリペプチドお よび核酸を用いて修飾してもよい。分子内エネルギー転移が可能な多数の化合物 および蛍光エネルギー転移用化合物も本願においては権利請求される。 図面の簡単な説明 図1はフタロシアニン、ナフタロシアニンおよびアントラニロシアニンの構造 を示す。 図2はケイ素フタロシアニン、ケイ素ナフタロシアニンおよびケイ素アントラ ニロシアニンの構造を示す。 図3はケイ素フタロシアニン二水酸化物およびケイ素2,3−ナフタロシアニ ン二水酸化物のスペクトルを示す。 図4はエテニル置換ジピロメテンボロンジフルオロ染料の一般式を示す。 図5は波長の増大に伴うバックグラウンドシグナルの減衰を示す。このデータ は本件出願人による特許出願第07/887,526号(出願日:1992年5月 21日;発明の名称:膜を使用しないで試薬の移動を制御するための診断用の器具 と装置)の明細書に記載の装置を用いて測定したものである。 図6は近赤外領域で発光するナフタロシアニン誘導体を示す。 図7は蛍光エネルギー転移性ナフタロシアニン化合物の一般式を示す。 図8はヒトの血清の200〜1000nmにおける吸収スペクトルを示す。 図9は新規な混成フタロシアニン誘導体、即ち、ケイ素[ジ(1,6−ジフェニ ルナフタロシアニン)]ジフタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオ キシド)の構造を示す。 図10はケイ素[ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニン)]ジフタロシアニン ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)のスペクトルを示す。 発明の実施態様 本発明は新規な蛍光性粒子、新規な蛍光性分子およびこれらを用いる診断法を 提供する。細胞成分もしくは細胞の視覚化法または蛍光性染料を用いて試料中の 被検体を定量するアッセイ法の開発には蛍光光度計の使用が必要である。正確な 測定を行うためには蛍光性ラベル、試料および測定装置は相互に適合しなければ ならない。試料と測定装置に関係する蛍光性ラベルに関するいくつかの基準を以 下に説明する。第一に、染料の吸収波長または励起と発光波長は、試料が染料の 蛍光測定に影響を及ぼすほど試料の吸収または蛍光に密接に対応すべきではない 。第二に、染料のストークスシフトは出来るだけ大きくして励起波長からのバッ クグラウンドの測定を最少限にすべきである。第三に、染料はアッセイの液体相 または視覚化相と相溶性がなければならない。即ち、染料は視覚化またはアッセ イの形式に応じて水溶性または水不溶性でなければならない。第四に、染料は所 望の感度を得るために必要な明るさを有していなければならない。明るさは染料 の吸光係数と量子収量の積である。第五に、蛍光シグナルの検出用装置は視覚化 またはアッセイされる試料および染料の特性に応じて設計するのが一般的である 。 これらの点については以下においてさらに詳述し、また、蛍光性染料を用いる アッセイまたは蛍光視覚化法の開発におけるいくつかの複雑な点を例示的に説明 する。1つの点は合成染料または上記の基準に適合するように合成されなければ ならない染料に制限されることである。従来法によれば、特異的分子に対しては 非常に制限された範囲の励起発光波長が選択し得るのみである。本発明によれば 、大きなストークスシフトをもたらす多くの励起発光波長に同調できる蛍光性の 染料とラベルを調製することができる。従って、染料の特性に基づいて測定装置 を設計する従来法とは異なり、本発明によれば試料と測定装置に応じた染料系を 設計することができる。試料と測定装置の特性に適合させるように染料系を同調 さ せることによってアッセイのための改良された視覚化法が可能となる。 染料の励起発光波長はアッセイまたは視覚化される試料の励起発光波長に対応 させるべきではない。もしも両者を対応させると試料が蛍光シグナルの測定を妨 げる。試料の吸収または発光波長が染料の吸収または発光波長に対応する場合に は、実際上は例えば血清または血液試料を希釈することによって試料による妨害 を低減させるか、または妨害性試料を検出領域から洗い流す。現在のところ、非 希釈状の生物学的液体、特に血液、血漿または血清中の被検体を測定できる蛍光 アッセイ系は市販されていない。非希釈状試料中の被検体を検出できる蛍光アッ セイ系が市販されていない1つの理由は、上記の全ての基準、特に生物学的試料 の蛍光測定に関する基準に適合する優れた蛍光性染料が存在しないことである。 試料が励起波長において著しい吸収を示す場合には、試料を励起する光量は試料 の特性の変化によって影響を受ける。例えば、異なる被験者の血清、血漿または 血液は相対吸収係数が異なっており、この相違によって蛍光ラベルの励起に使用 される励起光の強度の相違がもたらされる。染料の蛍光発光は入射光の強度に直 接比例するので、試料が入射光の一部を吸収すると、蛍光シグナルの強度はこれ に応じて変化する。このため蛍光発光の測定結果は不正確または影響を受けたも のとなる。さらに、染料の発光波長は試料の発光または吸収と相関させるべきで はない。何故ならば、試料は染料の測定蛍光を増大させるかまたは染料の蛍光の 全部もしくは一部を吸収することによって不正確もしくは影響を受けた蛍光発光 をもたらすからである。これらの問題は試料が励起発光波長に対して不可視的な ときには回避される。 図8はヒトの血清の200nm〜1000nmにおけるスペクトルを示す。600 nm以上の波長での吸収は200nm〜600nmの波長の場合よりもかなり低い。従 って、入射光の吸収と染料の蛍光に対する効果は600nm以上での励起の場合に は最小となる。尿、血液、血清および血漿等の生物学的液体に対する好ましい励 起波長は600nmまたはそれ以上である。600nm以上の特に好ましい励起波長 は、レーザーダイオードや発光ダイオードの最大光出力に対応する波長である。 好ま しい発光波長は600nm以上の波長である。染料と試料の発光波長が重なるとき には試料の固有発光は高いバックグラウンドシグナルをもたらす。散乱光のバッ クグラウンドに対する寄与は、例えば、図5においてみられる。一般に、散乱度 は測定波長の4乗に逆比例する。このことは、望ましい発光波長はスペクトルの 近赤外領域または赤外領域にあることを教示する。本発明によれば600nm以上 で励起して650nm以上(より好ましくは730nm以上)で発光する染料および染 料系が提供される。 染料のストークスシフトを出来る限り大きくすることにより励起源からのバッ クグラウンドの測定を最少限にすることによって感度の限界におけるシグナル対 バックグラウンド比を最大にすべきである。しかしながら、大きなストークスシ フトは蛍光の測定効率を最大にするだけであって、常に正確な蛍光測定をもたら すとは限らない。例えば、表3には、緩衝液、非希釈状のヒトの血清および血液 中において420nm〜670nmで励起させたいくつかの染料系について得られた データを示す。第1の染料系(表1の第1行)の蛍光強度はストークスシフトが2 05nmであっても血清および血液中で475nmにおいて励起させたときでも緩衝 液中での強度に比べてそれぞれ7.6%および13%に過ぎない。第2の染料系 (表1の第4行)の蛍光強度はストークスシフトが260nmのときに血清および血 液中で420nmにおいて励起させたときは緩衝液中での強度に比べてそれぞれ2 8%および4%である。第3および第4の染料系(表1の第60行および第59 行)はそれぞれ670nmおよび650nmで励起させてストークスシフトが110n mおよび130nmのときには緩衝液および血清中において匹敵する蛍光強度を示 す。第5の染料系(表1の第107行)は670nmで励起させてストークスシフト が90nmのときには緩衝液、血清および血液中において匹敵する蛍光強度を示す 。第6の染料系(混成フタロシアニン誘導体)(表2の第1行)は646nmで励起さ せてストークスシフトが114nmのときには緩衝液、血清および血液中において 匹敵する蛍光強度を示す。これらのデータは、励起波長が測定をおこなった試料 の吸収波長の範囲内にあるときに蛍光強度が著しい影響を受けるということを示 す。 これらのデータはストークスシフトの大きさは測定精度には影響しないことも示 す。これらのデータは試料が吸収する波長で励起されるその他の染料および染料 系の代表的なものである。蛍光発光の低減効果は発光波長(即ち、680nmまた は780nm)に起因するものではない。何故ならば、680nmおよび780nmに おける試料による吸収は最少限だからである。当業者であれば本発明の教示内容 を理解することによって次のことを認識できる。即ち、染料系の励起発光の波長 は大きなストークスシフトを示す染料系のみの選択よりも試料の吸収と発光特性 の関数にすべきである。 ストークスシフトが100nmよりも大きな染料、特に600nmよりも大きな励 起波長を有する染料の入手性は非常に制限される。入手し得る染料の有用性をさ らに制限する要因は水性試料中での染料の溶解度の問題である。何故ならば、大 きなストークスシフトを示す大部分の染料は水不溶性だからである。 小さなストークスシフトを示す染料に関する問題は励起源からの光を濾光する 高価な光学機器またはモノクロメーターを使用する蛍光光度計の利用によって克 服することができる。しかしながら、フィルターに起因する光強度の低下を克服 するためには、例えば高出力光源の使用が必要となる。このような光源は放熱器 またはファンによって測定装置内で放散させなければならない熱を発生する。光 学的な見地と機械的見地から複雑となる蛍光測定装置は不適当な染料系によって 大きな影響を受ける。病院や緊急機関において被検患者を診断する場合には、イ ムノアッセイにおける蛍光測定装置としてはポータブル型であって操作する人に とって複雑でないものが要求される。従って、例えば、イムノアッセイで使用さ れる蛍光光度計の将来の製造技術には簡単でポータブル型の装置が要求されるよ うになるであろう。蛍光光度計に現在組み込まれている高出力光源と高価な光学 機器は小型でポータブル型の装置に対する要求に適合しない。 本発明によれば、大きなストークスシフトを有する蛍光ラベルであって、励起 源と発光検出器に適合しかつ試料、例えば血液、血清、血漿、尿および地下水の 吸収と発光に適合する波長に同調させることができる蛍光ラベルを調製すること ができる。新規な蛍光性染料と粒子の励起波長と発光波長は一般に相互に独立し て変化させることができる。 この染料はアッセイの液状相に適合しなければならない。換言すれば、染料は 視覚化またはアッセイの形式に応じて水溶性または水不溶性でなければならない 。多くの蛍光性染料は水に対して不溶性または難溶性であり、これらの染料は分 子、タンパク質、核酸または細胞のラベリングに使用することは容易ではない。 当業者であれば、米国特許第4,326,008号、同第4,609,689号およ び同第5,154,887号各明細書に記載のようにして水不溶性染料をラテック ス粒子中に組み込むことができることを理解することができる(これらの特許明 細書の開示内容も本明細書の一部を成すものである)。従って、水不溶性染料は 種々のアッセイ形式における視覚化のためにラテックス粒子中に組み込むことに よって有用な染料として利用することができる。 染料は所望の感度を得るのに必要な明るさを有していなければならない。染料 の吸光係数と量子収量および測定されるべき標的の濃度が既知であれば、染料が 所望の感度を得るのに十分な明るさを有しているかどうかを評価することができ る。染料のラテックス粒子への組み込みおよび蛍光性基質の生産に対して触媒作 用を示す酵素の利用は当業者が増幅系として使用する技術例である。 蛍光性シグナルを検出するのに使用する装置は染料および視覚化もしくはアッ セイされる試料の特性に応じて設計するのが一般的である。何故ならば、有効利 用できる染料の種類は制限されているからである。前述のように、装置の構成部 材は個々の染料系に対して選択されるが、これは有用な装置は励起源からの光を 消すように高度に同調されなければならないからである。 前述の条件のいずれもが、特に生物学的液体中のサブピコモル濃度の被検体の 測定に用いられる染料系を制限する。このような制限は蛍光測定装置の設計を制 限する。本発明による新規な技術によれば、一般的にはほとんどいずれのデザイ ンの測定装置に対しても適合する染料系の設計、合成および同調が可能となる。 本発明のいくつかの技術内容を染料の励起波長と発光波長の同調によって励起 と発光を蛍光測定に供される試料マトリックスと蛍光定量装置に適合させる態様 に関して説明する。一つの技術は、対になって蛍光エネルギー転移を示す粒子の 内部または表面上に少なくとも2種の染料を組み込むか吸着させることである。 使用可能な粒子はその表面上に染料を吸着させるかまたはその内部に染料を吸収 する粒子である。別の技術は相互に共有結合しかつ溶液および粒子中において蛍 光エネルギー転移を示す染料を組み込むことである。 さらに別の技術は、フタロシアニン、ナフタロシアニンまたはアントラニロシ アニンの混成体(これらは集合的に混成フタロシアニン誘導体と呼ぶ)および所望 の励起波長または発光波長に応じて異なるサブユニットを有するこれらの化合物 の種々の誘導体を組み込むことである。混成フタロシアニン誘導体は水溶性化合 物として合成してタンパク質、ポリペプチド、他のラベルまたは核酸に直接的に 結合させてもよい。混成フタロシアニン誘導体の一つの利点は励起波長において より大きな吸光係数を示すと共により大きなストークスシフトを示す染料および 染料系の調製を可能にする。この利点は、四量化によって混成フタロシアニン誘 導体構造を形成して励起波長において光を吸収するサブユニットを適当に選択す ることによって得られる。 粒子へ組み込むための染料対はドナー染料の適当な励起波長におけるエネルギ ー転移(一重項−一重項転移)を示す特性およびアクセプターの発光に基づいて選 択される。2分子の蛍光エネルギー転移は当業者には周知であり、該転移速度は フェルスターの報文[Ann.Physik.、第2巻、第55頁〜第75頁(1948 年)]に記載されている。蛍光エネルギー転移はタンパク質、RNAおよびペプチ ドにおける近接関係の予想[Annual Review of Biochemistry、第47巻、 第819頁〜第846頁(1978年)]および粒子の幾何学的な細部の観測[Phy sical Review Letters、第61巻、第641頁〜第644頁(1988年)] のための分光学的定規として利用されている。米国特許第5,326,692号明 細書には調整可能な大きなストークスシフトを示す蛍光性粒子が記載されている 。米国特許第4,542,104号および同第4,666,862号各明細書にはフ ィ コビリタンパク質における蛍光エネルギー転移が記載されている。これらの明細 書には、これらの染料コンプレックスをイムノアッセイにおけるラベルとして用 いることが記載されている。しかしながら、フィコビリタンパク質の用途が制限 されており、また、これらの天然タンパク質コンプレックスは高価なために商業 的規模での用途には不適当である。いくつかの非対称もしくは混成フタロシアニ ンが例えば次の文献に記載されている:J.Am.Chem.Soc.、第112巻、 第9640頁〜第9641頁(1990年);Chemistry Letters、第2031 頁〜第2034頁(1992年);Inorg.Chem.、第33巻、第1735頁〜第 1740頁(1994年)。しかしながら、本発明は、免疫診断法に使用したとき に十分な蛍光強度と望ましい励起と発光特性をもたらすように合成される化合物 の種類を大幅に増加させる。混成フタロシアニン、ナフタロシアニンおよびアン トラニロシアニンの合成において種々のジイミノイソインジリンまたはジカルボ ニトリルの前駆体と電子供与基または電子吸引基によるこれらの置換体との割合 によってこれらの化合物の吸収スペクトルおよび励起波長と発光波長が影響を受 ける。このことは本発明による新規な染料に適用される。 本発明の一つの観点によれば、本発明による新規な蛍光性粒子は粒子の内部ま たは外部にエネルギー交換距離で存在する少なくとも2種の染料を含む。当業者 であれば種々の粒子、例えばラテックス、シリカ、アルミナ、リポソームおよび 種々のコロイド等が利用できることを理解できる。特に好ましい粒子はラテック ス粒子である。粒子に組み込む染料分子の選択に際しては、粒子の特定の用途、 被験試料および蛍光測定装置が考慮されなければならない。例えば、生物学的媒 体、例えば血液、血清または細胞抽出物中の被検体のアッセイを提供するために は、試料の固有吸収と蛍光が考慮されなければならない。血清や細胞成分は紫外 スペクトルおよび約600nmまでの可視スペクトルにおいて吸収を示し、固有蛍 光は600nmまでほぼ接近する。さらに、小さな粒子、例えば地下水中の汚れ粒 子、血清もしくは血液中のリポタンパク質、細胞および細胞内の粒子や成分を含 有する試料は、比較的高いバックグラウンドシグナルをもたらす励起光を散乱さ せる。理想的な染料対は600nm以上で励起または吸収されかつアクセプター染 料が吸収する波長において発光するドナー染料を含むべきであり、また、アクセ プター染料は600nm以上の波長において発光すべきである。例えば、混成フタ ロシアニン誘導体を用いる単一の染料系の場合には、励起と発光の波長を600 nm以上にすべきである。従って、試料、例えば、血清はアクセプター染料の蛍光 に影響を及ぼさない。何故ならば、試料のドナー染料の吸収波長における吸収は わずかであり、またアクセプター染料は試料が吸収または蛍光発光しない波長に おいて発光するからである。 粒子の内部または表面上に組み込まれた蛍光性染料分子は蛍光の消光性を示す が、これは該染料分子が相互に近接すると共に粒子のマトリックスに対しても近 接するからである。染料を粒子に組み込むに際しては、染料の濃度を消光をもた らすように最適にしなければならない。染料は連続的または一度に組み込んでも よい。消光度は緩衝溶液、緩衝タンパク質溶液または水を媒体とする粒子の希釈 懸濁液(固形分含有量:約0.001〜0.1%)の蛍光発光を測定した後、粒子 から染料を放出させる溶剤中に粒子を同じ濃度で含有する懸濁液の蛍光を測定す ることによって定量することができる。蛍光強度の比、即ち1−[(染料を組み込 んだときの蛍光強度)/(染料を放出させたときの蛍光強度)]は粒子中の染料の消 光度である。実際は、染料を種々の濃度で組み込み、染料を組み込んだときの蛍 光強度と染料を放出させたときの蛍光強度を測定して粒子の蛍光強度を最適化さ せると共に粒子中の蛍光の消光を最小にする。1種よりも多くのアクセプター染 料を使用して蛍光の消光を最小にして蛍光強度を最大にする場合には、相互に約 25nmの範囲内において発光ピークを示す異なったアクセプター染料を使用して もよい。蛍光光度計が広い帯域(例えば、約20〜60nm)の蛍光を測定するよう に設計されている場合には、両方のアクセプター染料の発光を利用するのが有効 である。 別の重要な考慮すべき事項は蛍光エネルギー転移の効率である。実際上、エネ ルギー転移効率が100%に近くないときには、ドナー染料の蛍光が観測される ことになる。観測されるドナー染料の蛍光は粒子を望ましくないものまたは役に 立たないものにする。何故ならば、粒子の「有効なストークスシフト」(蛍光系に おける制限されたアクセプター分子の発光波長から光源までの最短波長間隔)は ドナー染料の励起波長とアクセプター染料の発光波長の差ではなく、ドナー染料 の発光波長とアクセプター染料の発光波長の差となるからである。ドナー染料の 発光波長とアクセプター染料の発光波長は効率的なエネルギー転移がおこなわれ ないときには相互に部分的に重なり合うために蛍光光度計に使用するフィルター の選択が複雑となる。エネルギー転移効率の低下は、効率的なエネルギー転移を 示す粒子のような明るさを有さない粒子をもたらすアクセプター染料の発光低下 にも直接関連している。さらに、エネルギー転移が効率的でない条件下では、試 料または溶液の性状、例えば、pHやイオン強度等のわずかの変化によってエネ ルギー転移効率が悪影響を受けるために蛍光シグナルの強度に悪影響がもたらさ れる。 蛍光エネルギー転移の観点から染料対を選択するに際しては、まず第一に、ド ナー染料の発光波長とアクセプター染料の励起波長の重なり合いを検討しなけれ ばならない。染料は一重項−一重項エネルギー転移を可能にするエネルギー交換 距離で粒子上に存在する。特定の染料対においては励起波長と発光波長の重なり 合いは許容されるものであるが(例えば、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、 第63巻、第23頁〜第30頁(1969年)参照)、このような染料対は粒子上 で蛍光エネルギー転移を示さないか、または次善のエネルギー転移効率(80% 以下)を示す。2種またはそれ以上の染料が効率的なエネルギー転移を示すかど うかを決定する方法は、スペクトルの重なり合いを適当な基準に適合させた後の 実験によっておこなう。蛍光エネルギー転移の効率は粒子中のドナー染料のみの 蛍光強度を測定すると共に、2種またはそれ以上の染料を組み込んだ粒子(蛍光 エネルギー転移粒子)のドナー染料の発光波長における蛍光発光を測定すること によって決定される(両方の測定においてドナー染料と粒子の濃度は同一にする) 。蛍光エネルギー転移粒子のドナー染料の発光波長において測定された蛍光をド ナ ー染料粒子の蛍光で割った計算値が蛍光エネルギー転移効率となる。理想的には 、ドナー染料の発光は検出されないようにするか、またはわずかに検出されるよ うにすることによって、ストークスシフトがドナー染料の発光に起因して低減し ないようにすべきである。好ましい蛍光エネルギー転移効率は80%またはそれ 以上であり、特に好ましい蛍光エネルギー転移効率は90%またはそれ以上であ る。 蛍光エネルギー転移を示す粒子を調製するための別の重要な基準は染料を膨潤 および/または吸収させるために使用する溶剤の選択である。溶剤系は、例えば 、ラテックス粒子を使用する場合には粒子の内部まで浸透すべきであり、また、 染料は該溶剤系に溶解して粒子の内部まで侵入すべきである。しかしながら、エ ネルギー転移または最適なエネルギー転移を示す粒子を調製するためには実験に よって最適な溶剤系を選択するのが好ましい。例えば、実施例67の表6には、 ジメチルホルムアミドとテトラヒドロフラン(いずれの溶剤もラテックス粒子を 膨潤させると共に染料を溶解させる)を用いて調製したラテックス粒子に関する 蛍光エネルギー転移の結果を示す。 蛍光エネルギー転移に関連して多孔質でない粒子、例えばシリカまたはアルミ ナを使用する場合には、溶剤系は染料を溶解させて粒子に吸着させるべきである が、場合によっては溶剤を交換して染料を粒子に吸着させてもよい。即ち、第1 の溶剤系を用いて染料を粒子スラリー中で溶解させた後、粒子への染料の吸着を 促進する第2の溶剤を導入してもよい。エネルギー転移染料を含有するリポソー ムを調製する場合には、例えば、超音波を利用することによってリポソームが形 成されたときに染料をリポソームの内部に取り込んでもよい。リポソームの調製 法は、例えば、次の文献に記載されている:G.グレゴリアジス編、「Liposome Technology」、I〜III巻(CRCプレス社1984年発行)。 本明細書に記載の新規な粒子は低い消光性と改良された蛍光強度を示す。大部 分の蛍光性分子は芳香族性(4n+2π電子)を有する。芳香族性は水溶液中また は水溶液中の粒子内の分子、特に水不溶性分子の積層化(stacking)を促進するの で蛍光の消光が促進されるようになる。本発明による新規な粒子には染料が組み 込まれており、該染料はその分子の立体的障害に起因して粒子中での積層化の傾 向を最少限にする。 本発明の別の態様においては、粒子中の染料分子の蛍光消光はほぼ同じ励起波 長と発光波長を有する異なった染料を用いることによって最少限に抑制される。 即ち、異なった染料の励起および/または発光の最大波長は相互に約25nmの範 囲内にあるので、スペクトルのピークは実質的に重なり合う。異なった染料は同 じ染料の場合と同程度まで特定の方向に相互に積層化されることはない。有機溶 剤を用いて異なった染料を粒子に組み込んだ後、溶剤を除去することによって該 染料を粒子中に沈澱または晶出させる。粒子中では染料分子の結晶格子が崩壊し て該分子の積層化が妨げられて消光性が低減される。従って、類似の励起スペク トルと発光スペクトルを示す異なった染料分子の組み込みによって該分子の消光 性相互作用が低下するので粒子の蛍光強度が改良されることになる。 本発明のさらに別の態様においては、粒子中での蛍光エネルギー転移を示す異 なった染料を粒子中に取り込むことによって他の結晶格子の形成を妨げてもよい 。従って、蛍光エネルギー転移を示す粒子の蛍光強度は粒子中の消光性の低減化 によって改良することができるが、これは粒子中の類似の染料の積層化が異なっ た染料によって妨げられるからである。 本発明のさらにまた別の態様においては、アキシャルリガンドを有する混成フ タロシアニン誘導体およびフタロシアニン誘導体の合成によって芳香族環系の積 層化が低減されるので分子間相互作用が最小となって蛍光強度が最大となる。 当業者であれば、蛍光エネルギー転移を示す1つの染料対よりも多くの染料対 を粒子に組み込むことによって異なった波長において蛍光発光する粒子群が得ら れることを理解できる。さらに、本発明によれば、吸収体からアクセプター(該 アクセプターは蛍光発光する)に対する中間体ドナーへのエネルギー転移カスケ ードをもたらす3種もしくはそれ以上の染料を粒子に組み込むことによって非常 に長いストークスシフトを示す粒子およびほとんど無制限に多くの励起特性と発 光特性を有する粒子を得ることができる。 図1は好ましいアクセプター染料であるフタロシアニン類、ナフタロシアニン 類およびアントラニロシアニン類を示す。図2は、特に好ましいアクセプター染 料であるケイ素を含有するフタロシアニン類、ナフタロシアニン類およびアント ラシアニン類を示す。この場合、Rは水素原子または炭素原子数が1〜20の飽 和または不飽和アルキルカーボン鎖であってヘテロ原子(N、O、S)を0〜10 個有し、またシロキシド基を有さないかもしくは1個有するアルキルカーボン鎖 を示す。最も好ましい化合物はRが次の基を示す化合物である: Si(CH3)265、Si(C613)3、Si(CH3)2(CH2)3CN、Si(CH3)2( CH2)10COOCH3、Si(CH3)2CH=CH2、Si(CH3)2(CH2)10COO H、Si(CH3)2(CH2)4Cl、Si(CH3)2(CH2)6CH=CH2。 フタロシアニン類の親化合物およびナフタロシアニン類の親化合物はラテック ス粒子中ではそれぞれ約680nmおよび780nmで発光するので好ましい化合物 である。約850〜900nmで発光するアントラニロシアニンの親化合物も好ま しい化合物である。これらの3群の好ましい親化合物は集合的に「フタロシアニ ン誘導体」と呼ぶ。該フタロシアニン誘導体は金属を含んでいてもよく含んでい なくてもよく、また、アキシャルリガンドを有していてもよく有していなくても よい。また、好ましい親化合物には全体で4つのサブユニットのうち2つまたは それ以上のサブユニットが異なった「混成フタロシアニン誘導体」が含まれ、該混 成フタロシアニン誘導体は金属を含んでいてもよく含んでいなくてもよく、また 、アキシャルリガンドを有していてもよく有していなくてもよい。金属とアキシ ャルリガンドを有する混成フタロシアニン誘導体を図9に例示する。フタロシア ニン誘導体または混成フタロシアニン誘導体の発光波長は生物学的な試料や組織 中での蛍光の定量およびバックグラウンドの散乱強度の最小化において特に有用 である。当業者であれば、フタロシアニン誘導体および混成フタロシアニン誘導 体が、例えば、フェニル環、ナフチル環またはアントラニル環に種々の置換基を 導入して異なった分子を得る誘導体化によって合成できることを理解できる。こ れらの種々の誘導体も本発明に包含される。テトラアザポルフィンの誘導体も 本発明に包含される。フタロシアニン誘導体と混成フタロシアニン誘導体の芳香 族構造の誘導体化によってブルーシフトまたはレッドシフトした励起波長または 発光波長を有する化合物が得られる。フタロシアニン誘導体または混成フタロシ アニン誘導体を励起させるドナー染料の選択は、フタロシアニン誘導体または混 成フタロシアニン誘導体の適当な吸収波長の範囲に対応する発光波長をドナー染 料が有するかによる。図3はジメチルホルムアミドに溶解したケイ素ジヒドロキ シフタロシアニンおよびケイ素ジヒドロキシナフタロシアニンの吸収スペクトル を示す。トナー染料によるこれらのアクセプター染料の潜在的な励起波長はそれ ぞれ約550nm〜670nmおよび600nm〜760nmである。当業者で あれば、アクセプター染料を励起させるのに有用な広い波長範囲を有する多くの 染料がドナー染料として利用可能であることを理解できる。実際は、フタロシア ニン誘導体はナフタロシアニン誘導体に対するドナーとなり得る。アクセプター 染料の選択は前述の基準に適合しなければならない。本発明による新規なアプロ ーチの多用性を例証するいくつかの例について説明する。 480nmで最大強度を示す励起源および600〜700nmで良好な量子効 率を示す検出器を具有する装置を製作する場合には、ドナー染料は480nmで 励起されるものにすべきである。フタロシアニン誘導体が680nmで発光する アクセプター染料である場合には、ドナー染料は550〜670nmの範囲内で 発光すべきである。 このような用途に用いる好ましい染料群はスチリル染料、フェニルブタジエニ ル染料およびフェニルヘキサトリエニル染料である。 スチリル染料は次式で表される: フェニルブタジエニル染料は次式で表される: フェニルヘキサトリエニル染料は次式で表される: 上記の一般式において、R1、R2およびR3は同一または異なっていてもよく 、Hまたは炭素原子数が1〜20でヘテロ原子(N、O、S)を0〜10個有する 飽和もしくは不飽和アルキルカーボン鎖を示す。 一般に、これらの染料群は約470〜530nmで励起し、600〜780n mで発光する[リチャード P.ハウグランド、「Molecular Probes Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals」、第156頁(1992 年〜1994年)参照]。特に好ましいスチリル染料はアルドリッチ・ケミカル社 から市販されているトランス−4−[4−(ジブチルアミノ)スチリル]−1−メチ ルピリジニウムヨーダイドである。この化合物はジメチルホルムアミドを溶媒と する溶液中において486nmで最大吸収を示し、600nmで発光する。当業 者であれば、これらの染料群のアニリン窒素原子およびピリジウム窒素原子への 置換基は多様に変化させることができることおよび好ましい置換基は水不溶性を 維持する疎水性基を有するものであることを理解できる。 別の態様においては、420nmで最大強度を示す励起源および上記の例のよ うな検出器を具有する装置系を製作する。この場合の染料系はフタロシアニンア クセプターを含んでいてもよいが、異なったドナーを用いてもよい。この態様の 場合の好ましいドナーはポルフィリン・プロダクツ社(ローガン、米国ユタ州)か ら市販されているメソ−テトラ−2−アミノフェニルポルフィンである。この化 合物はジメチルスルホキシドを溶媒とする溶液中では418nmで最大の励起吸 収を示し、約655nmで発光する。また、この化合物はラテックス粒子中でフ タロシアニン誘導体を励起させ、該染料系は680nmで発光する。 特に好ましい態様においては、非希釈状の血液もしくは血清または種々の生物 学的試料中でイムノアッセイが実施できるように装置系を製作する。励起源は、 血液または血清試料による吸光を回避するために約650nmで最大強度を示す レーザーダイオードまたは発光ダイオード(LED)である。検出器は700〜8 00nmで良好な量子効率を示すので、好ましいアクセプター染料は約780n mで発光するナフタロシアニン誘導体である(発光波長は一般に血液もしくは血 清試料または生物学的試料の場合と一致しない)。ナフタロシアニンアクセプタ ーに対するドナー染料は励起源と適合させるために約650nmで吸収を示すと 共に約660〜760nmで発光すべきである。このようなドナーとして用いる のに好ましい染料群は米国特許第5,187,288号、同第5,248,78 2号および同第5,274,113号各明細書に記載されているようなカルボシ アニン染料およびエテニル置換ジピロメテンボロンジフルオロ染料である。 さらに別の好ましい態様においては、非希釈状の血液、血漿もしくは血清また は種々の生物学的試料中でイムノアッセイが実施できるように装置系を製作する 。励起源は、血液、血漿または血清試料による吸光を回避するために約670n mで最大強度を示すレーザーダイオードまたはLEDである。検出器は700〜 800nmにおいて良好な量子効率を示すので、好ましいアクセプター染料はケ イ素[(ジフタロシアニン)ジナフタロシアニン]リガンドおよびナフタロシアニン 誘導体であり、これらの化合物はそれぞれ約760nmおよび780nmで発光 する(発光波長は一般に血液もしくは血清試料または生物学的試料の場合と一致 しない)。好ましいアクセプターに対するドナー染料は励起源と適合させるため に約670nmで吸収を示すと共に約660〜760nmで発光すべきである。 好ましいドナー染料はアキシャルリガンドを有するケイ素フタロシアニンである 。 さらにまた別の好ましい態様においては、非希釈状の血液または血清中でイム ノアッセイをおこなうために励起源の励起波長は約790nmであり、発光波長 は約900nmである。単一の染料系に対する好ましい染料はケイ素1,6−オ クタエトキシナフタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)で あり、該化合物は790nmで励起して約900nmで発光する。 ナフタロシアニンとナフタロシアニン誘導体に対するドナー染料として用いる のに好ましい染料は米国特許第5,187,288号、℃第5,248,782 号および同第5,274,113号各明細書に記載されているようなカルボキシ アニンおよびエテニル置換ジピロメテンボロンジフルオロ染料である。これらの 化合物の励起波長は790nmまでであり、また、これらの発光波長は約670 〜800nmである。 好ましいカルボシアニン染料は、一般に500〜750nmで励起し(モレキ ュラー・プルーブズ・ハンドブック(Molecular Probes Handbook)参照)、一 般式: (式中、nは1または2;または3である;R1およびR2はS、NまたはOであ る;R3およびR4はHまたは炭素数1〜20のアルキル炭素鎖であり、飽和また は不飽和いずれであってもよく、ヘテロ原子(N、O、S)を0〜10有する。 )で表される。 また、好ましいカルボシアニン染料は一般式: (式中、nは1または2;または3である;R1〜R6はHまたは炭素数1〜20 のアルキル炭素鎖であり、飽和または不飽和いずれであってもよく、ヘテロ原子 (N、O、S)を0〜10有する。)でも表される。 好ましいドナー染料はエテニル置換ジピロメテンボロンジフルオロ染料でもあ り、一般に500nmを越えて励起し(モレキュラー・プルーブズ・ハンドブッ ク参照)、図4で示された一般式(式中、R1〜R7は米国特許第5,187,2 88号、5,248,782号および5,274,113号で記載されたのと同 様の置換基を含む。)で表される。 特に好ましいドナー染料は、1,1’−ジヘキシル−3,3,3',3'−テト ラメチルインドカルボシアニンヨージド、1,1'−ジエチル−3,3,3',3 '−テトラメチルインドジカルボシアニンヨージドおよび(E,E)−3,5− ビス−(4−フェニル−1,3−ブタジエニル)−4,4−ジフルオロ−4−ボ ラー3a,4a−ジアゾ−5−インダセン(モレキュラー・プルーブズ株式会社 製、ユージーン(Eugene)、オレゴン)であり、それぞれジメチルホルムアミド 中において吸収最大642nm、および645nmおよび650nm、ならびに 発光最大674nm、665nmおよび670nmを有する。これらの特に好ま しい染料およびナフタロシアニン誘導体を取り込んだ粒子は、650nm源で励 起し、約780nm〜870nmで発光する。当該分野の当業者は、いかなる特 定の染料においても励起および発光スペクトルはガウス形(Gaussian form)を 有し、このため、励起源は、強い蛍光シグナルを得るためにドナー染料の励起最 大に正確に対応する必要がないことがわかるだろう。同様に、ドナー発光は、効 果的なエネルギー移動を達成するためにアクセプター染料の最も高い吸収と一致 する必要はない。当該分野の当業者は、カルボシアニンの1および3位の、およ び1および3位上の置換基、およびジピロメテンボロンジフルオロ染料のR1お よびR7位の置換基ならびに環構造間のコンジュゲーションは変えることができ 、これらの変化は粒子の蛍光スペクトルを調整するのに有用でもあることがわか るだろう。 また、蛍光粒子の好ましい発光波長は、約800nm〜1000nmの範囲で ある。この近赤外領域は、光の散乱成分が本質的に減少し、これによって蛍光測 定のバックグラウンドが低下するため、重要である。さらに、生物学的サンプル は本質的に800nm〜1000nmの範囲において吸収したり、または蛍光を 発したりしない。サンプル中の粒子材料、例えば、血清中のリポタンパク質、地 下水中の粒子、生物学的サンプル中の細胞残骸(cellular debris)等は散乱光 のためバックグラウンドシグナルを増大させ得るが、800〜1000nmの範 囲においては散乱光の測定値は最小化する。 図5は、特許された出願第07/887、526号(ここで参考文献として引 用する)で記載されているように、ニートヒト血清(neat human serum)を含む か、または含まないいずれかのイムノアッセイ装置において測定光の波長を73 0nmから900nmまで増大させると、バックグラウンドシグナルは減衰する ことを図示している。この図は、照明源が1ミリワット(「mW」)670nm レーザーダイオードである場合、900nmで測定したときバックグラウンドシ グナルは790nmと比較すると5倍減少することを示している。さらに、67 0nmでのニート血清の励起は730nm〜900nmでの有意な測定可能な蛍 光をもたらさない。したがって、例えば、約900nmで発光する染料の蛍光の 測定値のバックグラウンドシグナル比は、約790nmで発光する染料と比較し て、5倍改良されるだろう。780nmで発光を測定すると、バックグラウンド シグナル比は730nmと比較して約30倍改良される(図5参照)。好ましい 染料、例えば、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティー・ペルキン・トラ ンスアクションズ1、(1988)、2453〜2458に記載のようなものは 、780nmを越えて発光し、ナフタロシアニン類およびアントラニロシアニン 類の誘導体(図1)を含み、ナフタロシアニン類は図6に示す一般式によって特 徴付けられる(式中、Mは金属、例えば、Si、Ge、Al、SnおよびTi等 であり、Rはケイ素を有するか、またはまたは有しないアキシアルリガンド(ax ial ligand)、アルキルまたはアリールであり(好ましいアキシアル部分はアル キ ルまたはアリールシリルクロリドから合成されている)、Xは電子供与性基また は、同一または異なっていてもよい基であって、例えば、アミノ、ヒドロキシル 、アルコキシ、アリールオキシ、フェニル、アルキル等が含まれる)。1以上の X基の電子供与特性によって、発光波長は一般的なナフタロシアニン化合物(図 1)と比較してレッド−シフトする。 例えば、実施例26、27および28で記載した化合物は、発光波長が約85 0nmの染料を例証するものである。これらの好ましい染料は、780nmで発 光する染料と比較して、バックグラウンド比率に改良されたシグナルを提供する だろう(図5参照)。X基としては電子吸引性基も利用可能であり、例えば、ハ ロゲン、ニトロ、シアノ、スルフェート、カルボキシルおよびカルボキシアルキ ル等があり、これによって励起または発光波長がブルーシフトする。近赤外発光 染料の部類として好ましいドナー染料は、アクセプター染料の吸光度特性と相関 関係のある発光波長を有するものである。本願において好ましいドナー染料は、 米国特許第5,187,288号、5,248,782号および5,274,1 13号に記載のような、エテニル置換ジピロメテンボロンジフルオロ染料である 。 ラテックス粒子におけるドナーのアクセプターに対する好ましいモル比は一般 的には約20:1〜約1:20、特に約1:1〜6:1の範囲である。所望の蛍 光強度は、ここで記載した方針を採用した実験を通じて、ならびにドナーのアク セプター染料に対する比を変化させて、様々な染料濃度で、これらを粒子に取り 込ませ、粒子の蛍光発光を測定することによって達成されるべきである。 ドナーおよびアクセプター染料のダイポール(dipoles)の幾何学的配向(geo metrical orientation)は、両者間のエネルギー移動の効果に影響を与えるだろ う。最適なダイポール配置の化合物を形成するようドナーおよびアクセプター染 料を合成することが可能であり、溶液中において効果的な蛍光エネルギー移動( 「FET」)を示す。その後、最適化したFET化合物を粒子に取り込ませばよ い。本願において、アクセプター部分としてはフタロシアニン誘導体を利用する ことができ、フタロシアニン誘導体は、所望の励起および発光波長を提供するよ う、電子供与性または吸引性基(上述と同様)で置換され得る。本願において好 ましいナフタロシアニン化合物は、例えば、図7で示されるものであり、Xは水 素または電子供与性基、例えば、アミノ、ヒドロキシル、アルコキシ、アリール オキシ、フェニル、アルキル等であり、Dは、ドナーとアクセプターとの間でエ ネルギー移動が可能な距離でナフタロシアニン誘導体に共有結合するドナー染料 である。 本発明の技術を適用することによって、あらゆるフタロシアニンの混成フタロ シアニン誘導体はドナーまたはアクセプター分子として機能することができる。 例えば、ケイ素オルトオクタエトキシ(フタロシアニン)誘導体は、ケイ素ナフ タロシアニン誘導体と同様に、約750nm〜780nmで発光する。一般的に は、ドナーとアクセプターとの間の距離は約5オングストローム〜60オングス トローム、好ましくは5オングストローム〜15オングストロームである。さら に、それぞれのナフタロシアニン誘導体は、FET化合物の所望の適用に依存し て、1〜4のドナー染料を結合させることができる。適切なドナー染料はアクセ プター染料の吸光度範囲で発光するものである。実施例29では、フルオレセイ ン−ケイ素フタロシアニンFET化合物の合成について記載されている。表1、 項目56はラテックス粒子中におけるこの化合物の蛍光特性を示している。当該 分野の当業者は、特定の励起および発光波長を必要とする多くの個々の用途のた めに、ここで記載の本発明の技術で多くのFET化合物を合成できることがわか るだろう。 高可視スペクトルから近赤外スペクトルにおいて所望の予測可能な蛍光特性を 示す粒子を発色させるための別のアプローチは、非対称または混成フタロシアニ ン、ナフタロシアニンまたはアントラニロシアニンおよびそれらの誘導体を合成 することである。ここで用いられるように、「混成フタロシアニン誘導体」とい う語句は混成フタロシアニン、ナフタロシアニンおよびアントラニロシアニンお よびそれらの誘導体の全ての部類を示すものとし、金属およびアキシアルリガン ドを有していても有していなくてもよく、テトラアザポルフィンおよびそれらの 誘導体が含まれる。ここで記載される新規な混成分子は、分子内エネルギー移動 を示すようである。混成フタロシアニン誘導体はジイミノイソインドリンまたは ジイミノイソインドリンの誘導体から合成可能で、金属、例えば、ケイ素を取り 込むことができ、アキシアルリガンドで修飾することができ、もしくはそれらは 、その後の様々な金属の導入およびアキシアルリガンドでの修飾のために、ベン ゼン、ナフタレンまたはアントラセン化合物それぞれのジカルボニトリル誘導体 から合成することができる。インオーガ・ケム(Inorg.Chem.)(1994)、33 、1735〜1740で記載されているような、テトラアザポルフィンの誘 導体からなる混成分子も、本発明の混成フタロシアニン誘導体の範囲内である。 2つの異なるサブユニットを有する混成フタロシアニン誘導体の合成方法は、例 えば、ジェイ.アム.ケム・ソサ(J.Am.Chem.Soc.)(1990)、112 、9640〜9641、インオーガ・ケム(1994)、33、1735〜17 40、ケム・レターズ(Chem.Letters)、(1992)、763〜766、ケ ム・レターズ、(1992)、1567〜1570およびケム・レターズ、(1 992)、2031〜2034で記載されている。これらの文献では、亜鉛金属 を有するまたは金属を有しないおよびアキシアルリガンドを有しない混成分子の 合成について記載されている。ジイミノイソインドリンおよびその誘導体の特性 は、分子の励起および発光特性を左右(dictate)するだろう。さらに、ここで 教授するように、アキシアルリガンドを有する染料の取り込みによって、最小の 消光および最大の蛍光強度を示す粒子が得られるだろう。 アキシアルリガンドは、混成分子に共有結合できる、またはできない、例えば 、タンパク質、抗体および核酸と混成分子との相互作用を最小にするため、水溶 性化合物に有益でもある。アキシアルリガンドはそれ自身、混成フタロシアニン 誘導体に水溶性を付与し得る。 水溶性フタロシアニン誘導体の例は、実施例92、95〜98、108、11 0、114〜124、および126〜128で記載されている。 新規な混成フタロシアニン誘導体はここで記載されており、3または4の異な るサブユニットを含み、より大きなストークス・シフトを可能にする。これらの 誘導体においては、最も高いエネルギーまたは最も低い波長吸収性を有するサブ ユニットで励起が起こり、最も低いエネルギーサブユニットで発光が起こる。 混成フタロシアニン誘導体の所望の励起および発光波長によって、混成フタロ シアニンの合成で使用されるジイミノイソインドリン誘導体およびジカルボニト リル誘導体先駆物質のタイプが決定される。所望の励起および発光波長は一般的 には、サンプル、蛍光測定のタイプおよび測定器によって左右される。様々な組 み合わせのジイミノイソインドリン誘導体およびジカルボニトリル誘導体先駆物 質も結合して、レッドシフトまたはブルーシフトした励起および/または発光波 長パターンを有する混成フタロシアニン誘導体を形成する。 一般的には、ジイミノイソインドリンまたはジカルボニトリル先駆物質の電子 供与性基、特にフタロシアニン構造のオルト位(つまり、図6に示されるテトラ アザポルフィン構造に対するX置換基のためのオルト)に位置する電子供与性基 、例えば、アミノ、ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、フェニル、ア ルキル等は励起および/または発光波長をレッドシフトする。逆に、電子吸引性 基、特にオルト位の電子吸引性基、例えば、ハロゲン、ニトロ、シアノ、スルフ ェート、カルボキシルおよびカルボキシアルキル等は励起または発光波長をブル ーシフトする。さらに、オルト位以外のサブユニットの位置は、混成フタロシア ニン誘導体の励起および発光特性に影響を与え得る。混成フタロシアニン誘導体 の合成にあたってのジイミノイソインドリンまたはジカルボニトリル先駆物質い ずれかの選択は混成分子における金属の所望の有無および金属のタイプに関係す る。例えば、当該合成においてジイミノイソインドリン先駆物質を用いる場合、 四量体化反応中、ケイ素金属を取り込んで、フタロシアニン誘導体構造を形成す ることができる。さらにケイ素は、アキシアルリガンドが例えば、様々なシリル クロリド試薬で合成され得るよう、ケイ素ジヒドロキシフタロシアニン誘導体分 子に変性し得る。消光を減少させ、蛍光強度を最大にするときのアキシアルリガ ンドの重要性はフタロシアニン/ナフタロシアニン分子および混成フタロシアニ ン誘 導体両者にとって明らかである(実施例65参照)。 アキシアルリガンドは、分子のさらなる合成、例えば、別の蛍光分子を結合さ せること、リガンド、タンパク質、ポリペプチドまたは核酸に結合させること、 あるいは分子の溶解性に影響を与え得るスルフェート、カルボン酸またはアミノ 置換基を用いて分子の電荷を変化させることにも有用である。水溶性染料をリガ ンド、タンパク質、ポリペプチドまたは核酸に結合させるためにアキシアルリガ ンドを用いるにあたっては、モノ−またはビス−置換金属が利用可能である。し かしながら、染料におけるモノ−置換金属は、化学結合を行うアキシアルリガン ドをたった1つしか与えない。リガンド、タンパク質、ポリペプチドまたは核酸 への結合後、アキシアルリガンドを有しない染料の他面は、隣接する分子(タン パク質、ポリペプチド、核酸等)と相互作用し、その結果、蛍光の消光が起こり 得る。ビス−置換染料は、一方のアキシアルリガンドが結合に用いられ、他方が 未結合の場合、隣接する分子間で相互作用するポテンシャルを最小にし得る。こ の場合、未結合アキシアルリガンドは、未結合アキシアルリガンドの末端原子が 分子、例えば、スルフェート、カルボキシルまたはアミノ誘導体に水溶性を付与 するよう合成することができ、このため隣接する分子間の相互作用が最小化され る。例えば、競合イムノアッセイのために、水溶性混成フタロシアニン誘導体を 利用する場合、測定されているターゲットリガンドのリガンド類似体は、アキシ アルリガンドを通じて染料に結合し得る。水溶性フタロシアニンおよび混成フタ ロシアニン誘導体のアキシアルリガンドは、リガンド、タンパク質、ポリペプチ ドおよび核酸の結合のために、官能基、例えば、アミン、カルボン酸およびエス テル、アルキルハライド、チオール、チオエステル等を含むこともできる。アキ シアルリガンドがポリ(エチレンオキシド)からなる場合、アキシアルリガンド はフタロシアニンおよび混成フタロシアニン誘導体に水溶性を付与することもで きる。アキシアルリガンドのカルボン酸エステルまたはチオエステル基は稀塩基 中で、それぞれカルボン酸およびチオール基に加水分解され得る。アキシアルリ ガンドを、リガンドおよびリガンド類似体、タンパク質、ポリペプチドおよび核 酸に結合させる化学反応は、化合物または高分子の官能基と適合しているべきで ある。例えば、染料のアキシアルリガンドのアミンは、カルボン酸またはアルキ ルハライドを含む化合物または高分子と反応することができ、染料のアキシアル リガンドのアルキルハライドは化合物または高分子のアミンまたはチオールと反 応することができ、染料のアキシアルリガンドのチオールは化合物または高分子 のアルキルハライドまたはマレイミド基と反応することができる。このように、 化合物、例えば、リガンド、リガンド類似体および高分子、例えば、核酸、ポリ ペプチドおよび抗体は、具体的には、染料の官能基との反応によって染料と反応 することができる。 一般には、例えば、硫酸またはクロロ硫酸を用いて化合物をスルホン化するこ とによって、フタロシアニンおよび混成フタロシアニン誘導体を水溶性にするこ とができる(ギルバート、「スルホネーション・アンド・リレイテッド・リアク ションズ(Sulfonation and Related Reactions)」、インターサイエンス(Int erscience)、ニューヨーク、1965;サーホンテイン(Cerfontain)、「メ カニスチック・アスペクツ・イン・アロマチック・スルホネーション・アンド・ デスルホネーション(Mechanistic Aspects in Aromatic Sulfonation and Desu lfonation)」、インターサイエンス、ニューヨーク、1968、インタ・ジェ イ・スルファー・ケム(Int.J.Sulfur Chem.)C6、123〜136(197 1)参照)。染料分子の芳香族環構造のスルホン化は環の様々な炭素で起こり得 る。染料分子の水溶性の付与は、ポリ(エチレンオキシド)からなるアキシアル リガンドを用いて達成され得る。 ジカルボニトリル先駆物質を用いる場合、フタロシアニン誘導体は金属なしで 合成されるが、その後において様々な金属、例えば、Ge、Al、Sn、Ti等 を導入することができる。これらの金属は、金属の原子価に依存して、アキシア ルリガンドとともに合成することもできる。 粒状混成フタロシアニン誘導体の蛍光抑制特性はそのフタロシアニン誘導体よ り大きいのが特に好ましい。実施例66は粒状ラテックスにおけるシリコン2, 3−ナフタロシアニン−ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)とシリ コン−[ジ(1,6−ジフェニルナフタロシアニン)]−ジフタロシアニンービ ス−(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)の抑制特性を比較した典型的な 例である。混成フタロシアニン誘導体は表に掲げた種々の染料担持濃度に対しナ フタロシアニン誘導体の50%までの抑制に比較して本質的に抑制しない。混成 フタロシアニン誘導体を含むラテックスの蛍光強度はフタロシアニン誘導体より もすっと大きい。これは混成フタロシアニン誘導体特有の性質を示している。 混成フタロシアニン誘導体はまたドナーとしてフタロシアニン誘導体を使用し たとき非常に優れたアクセプターとなる。これは実施例67の表6に示されてい る。フタロシアニン誘導体がドナーであり、混成フタロシアニン誘導体がアクセ プター(染料システム3)であるとき、粒子の蛍光強度は同じフタロシアニン誘 導体がドナーである種のフタロシアニン誘導体がアクセプター(染料システム2 )である時より約145%高い。これらの結果は蛍光エネルギー転移を示す粒状 混成フタロシアニン誘導体特有の性質を示す。 混成フタロシアニン誘導体はまた中間体ドナー化合物として作用する。実施例 67の表6は70%テトラヒドロフラン中で調製された粒状ナフタロシアニン・ アクセプター(染料システム4)の蛍光強度が、フタロシアニン・ドナーが混成 フタロシアニン化合物を励起するとき、ナフタロシアニン・アクセプター(染料 システム2)を直接励起するフタロシアニン・ドナーに比べ約65%増加するこ とを示している。これらの結果はさらにラテックス粒子中の混成フタロシアニン 誘導体が蛍光エネルギー転移を現すと言う特有の性質のあることを示している。 実施例67の表6の結果はまた軸リガンドを有するフタロシアニン誘導体が他 のフタロシアニンまたは軸リガンドを有する混成フタロシアニン誘導体に対して シングレットーシングレット・エネルギー転移を現すと言う能力を示している。 すなわち、軸リガンドは染料の抑制と粒子の蛍光の増強を減少させることは実施 例65と表4から明らかである。他の実験(実施例15、表1および2)もまた この観察を支持している。すなわち、軸リガンドが環構造の密接した接触を防ぐ 事によって抑制を最少化している。軸リガンドを有する混成フタロシアニン誘導 体またはフタロシアニンは分子が軸リガンドによって離れているので、エネルギ ー転移ドナーとアクセプターの対として有効に機能するに十分に密接していない ものと考えられる。しかしながら、軸リガンドを有するフタロシアニンまたは混 成フタロシアニン誘導体がドナーであり、フタロシアニンまたは混成フタロシア ニン誘導体がアクセプターであるときは、粒子中にほぼ100%のエネルギー転 移効率と高い蛍光強度が観察される。 ジイミノイソインドリンまたはジカルボニトリル前駆体をテトラマー化して混 成フタロシアニン誘導体を形成するには相対するサブユニットが同じであるよう にしてもよい。これは例えばテトラマー化においてかさ高な置換基を有するサブ ユニットが立体障害のために隣接され得ないように前駆体上にかさ高な置換基を 使用することにより達成される。Inorg.Chem.(1994),33,1735 −1740,ケミストリー・レターズ(1992),2031−2034およびケ ミストリー・レターズ(1992),1567−1570に記載されているごとく サブユニットを対峙するために前駆体のテトラマー化を意図してジカルボニトリ ル前駆体上にかさ高なフェニル置換基が使用されて来た。 好ましい混成フタロシアニン誘導体は、2種の異なったサブユニットがその構 造を含むように類似の相対するサブユニットを有する。特に好ましい混成フタロ シアニン誘導体は類似した相対するサブユニットをひとつの軸上に、異なった相 対するサブユニットを他の軸上に有する。特に好ましい分子の性質は、そのテト ラマー化のための前駆体分子の選択の故に、赤または青のシフトした励起または 放射波長およびより長いストークス・シフトをもたらす事である。特に好ましい 混成フタロシアニン誘導体に対して、例えば「ドナー」であるジフェニルジイミノ イソインドリンまたはジイミノイソインドリン前駆体は混成分子の650nm吸 収に寄与し、それによって混成分子の励起に寄与するであろう。ジフェニルフェ ニルジイミノイソインドリンまたはフェニルジイミノイソインドリン前駆体(こ れはジアルコキシまたはアリーロキシフェニルジイミノイソインドリン前駆体で あろう)は「アクセプター・サブユニット」に対する「電子転移サブユニット」として 作用し、約850nmにおいて、アクセプター・サブユニットによる最も低いエネ ルギーで放射が記録されるであろう。「電子転移サブユニット」の性質は重要であ る。何故なら、このサブユニットが放射するのは、それによってアクセプター・ サブユニットが所望の放射を生じなくなるので望ましくないからである。すなわ ち、電子転移サブユニットの、最も高度に占有された分子軌道(HOMO)と最も 低い非占有分子軌道(LUMO)特性はドナーとアクセプター・サブユニット分子 に関連して設計されるべきである。HOMOとLUMOのエネルギーの関係は励 起と放射とに関連していることが、パリサーら(J.Chem.Phys.(1953),21,7 67-776、ポップル(Trans.Faraday Soc.(1953),49,1375-1385、マクフー ら、Theoret.Chim.Acta(ベルリン)(1972),24,346-370 およびコバヤシら Inorg.Chem.(1994)、33,1735-1740、ケミストリー・レターズ(1992),2031-2 041、コナミらモレキュラー・フィジックス(1993),80,153-160に記載されてい る。 他の使用では2種の励起波長、すなわち、一つは約650nm、他の一つは約 680nmの励起波長を有し、両方の励起に対して約760nmの放射を伴う、 混成分子を必要とする。即ち励起に対し応答性の前駆体は650nmに対しては ジイミノイソインドリンであり、680nmの励起に対してはテトラフルオロジ イミノイソインドリンであろう。放射サブユニット(これはまたテトラマー化を 意図して使用され得、放射サブユニットは分子中で相対している)はジフェニル フェニルジイミノイソインドリンであってよい。得られた混成フタロシアニン誘 導体の励起と放射波長は、従って、一般に個々のジイミノイソインドリン前駆体 を代表している。 別の使用では約650nmにおける励起と約750nmにおける放射が必要で ある。励起と放射に対して応答性の前駆体はそれぞれジイミノイソインドリンと ジフェニルフェニルジイミノイソインドリンであろう。後者の前駆体はまた相対 する放射サブユニットとして作用する。 別の使用では励起波長における大きな吸光係数が約650nmでの励起に望ま れる。この放射波長は約850nmにあるべきである。励起に対して応答し得る 前駆体はジフェニルジイミノイソインドリンであり、これはこれらのサブユニッ トを相対させており、それによって2個のサブユニットは所望の吸光係数を供給 するのに寄与するであろう。フェニルジイミノイソインドリン誘導体前駆体は電 子転移サブユニットとして作用し、アルコキシフェニルジイミノイソインドリン 前駆体は約850nmに特徴的な放射を有するアクセプターである。 別の使用では2個の放射波長は単一の波長で励起される化合物からのものが望 ましい。この望ましい励起は約650nmであり、放射は約760nmおよび810 nmである。励起に対して応答性の前駆体はテトラフルオロジイミノイソインドリ ンまたはテトラフルオロベンゼン−1,2−ジカルボニトリルであってよい。放射 に対して応答性の前駆体はそれぞれジブトキシーフェニルジイミノイソインドリ ンまたは3,4−ジブトキシナフタレン−1,2−ジカルボニトリルであってよい。 染料の粒子への導入 得られた化合物は次いで粒子に導入し約600nm以上の励起波長と約650 nm以上の放射波長を示す粒子を得る。当業者は水溶性混成フタロシアニン誘導 体がプロテイン、ポリペプチド、ヌクレオシド、核酸などにカプリングするため 、生物学的流体中のそれらの成分の存在の検出、またはDNAプローブまたはイ ムノアッセイを実施するために有用である。 好ましい粒子寸法は約0.1nmから5000nm、このましくは約1nmか ら1000nmである。粒子寸法の選定はラベルに対する特異的な機能に関連し ている。粒子寸法は粒子の用途に応じて変えてもよい。例えば、イムノアッセイ ではもしラベルが非常に低濃度の被検物質を測定するためにより強い蛍光を必要 とするときは、より大きな粒子を採用してもよい。何故ならより大きな粒子はよ り多くの染料分子を含む事が出来るからである。例えば米国特許第4,420,568号 、第4,476,229号および第4,510,251号に記載されているごとく多孔質成分のイン ・ビトロにおける可視化またはイン・ビボにおけるイメージ化技術では、小さい 粒 子寸法(0.1−1nm)を採用してもよい。 得られた、適当な励起および放射特性を示す蛍光染料粒子はさらに特定の目的 に必要とされる種々の核酸、ヌクレオチド、プロテイン、ペプチドなどに吸着さ せ、あるいは化学的に反応させる。マクロモレキュールの粒子、とくにラテック ス粒子への吸着は当業者にはよく知られており、一般に、5℃から50℃の温度 で、および分子のpI以下のpHでのマクロモレキュールの吸着を含む。 導入された染料粒子のアッセイへの使用 蛍光エネルギー転移を示す蛍光粒子は、アッセイの反応混合物において、非競 合イムノアッセイに使用するための抗体かまたは競合イムノアッセイに使用する ためのリガンド類似物と共に吸着させてもよい。非競合イムノアッセイの場合は 反応混合物は少なくとも一種の標的リガンドと、標的リガンドに対して特異的な 少なくとも1種のリセプターに結合して抗体(蛍光)結合体を形成する少なくと も1クラスの蛍光粒子とを含むであろう。競合アッセイの場合は反応混合物は少 なくとも1種の標的リガンド、この標的リガンドに対して特異的な少なくとも1 種のリセプター、および少なくとも一種のリガンド類似物と結合し、リガンド類 似物(蛍光)結合体を形成する少なくとも1クラスの蛍光粒子を含む。非競合反 応混合物中の標的リガンドに結合した抗体結合体と、競合反応混合物において標 的リガンドに対し特異的なリセプターにより結合されていないリガンド類似物結 合体は標的リガンド−抗体結合錯体の標的リガンドの他のエピトープに特異的な リセプターおよびリガンド類似物結合体のリガンド類似物に特異的なリセプター からそれぞれなっている固体相に結合させる事もできる。固体相によって結合さ れていない蛍光結合体を取り除き、結合した結合体の蛍光を測定する。測定した 蛍光は標的リガンド濃度と関連する。上述の種々の試薬もまたラテックス粒子に 共有的に結合する。例えば、抗体またはリガンド類似物はアミンまたはカルボン 酸を介してそれぞれカルボン酸またはアミンに粒子の表面上で結合し、安定なア ミド結合を形成してもよい。 試料中の核酸を定量する場合には本発明に記載した新規化合物はそれらの輝き および近赤外放射特性の故に有用である。一般に核酸用アッセイを設計する場合 、定量すべき核酸に相補的なプローブ分子を選択する。このプローブ分子を次い でシグナル・ジェネレイターで、通常共有的にラベルする。このシグナル・ジェ ネレイターは水溶性フタロシアニン誘導体または混成フタロシアニン誘導体また は蛍光エネルギー転移を示してもよい適当な染料系を有する粒子または混成フタ ロシアニン誘導体またはこれらの化合物の組み合わせであってもよい。ラベルし たプローブ分子を次いで標的核酸を含むと予測される生物学的試料中に導入し、 ラベル化プローブ配列を標的核酸と合わせる。ラベル化プローブ/標的核酸を次 いで標的核酸に対して相補的である他の核酸を不動化した表面上に不動化しても よい。反対に生物学的試料を標的核酸の不動化に対して相補的である核酸を不動 化した表面に導入してもよい。ラベル化したプローブを次いで不動化標的分子に 結合するための系に導入してもよい。過剰のラベル化プローブを次いで洗浄し、 得られた蛍光強度は試料中の核酸濃度に達する標準曲線からの蛍光強度と相関し ている。 アッセイにおける水溶性混成フタロシアニン誘導体 水溶性混成フタロシアニン誘導体をアッセイの反応混合物における非競合イム ノアッセイに使用するための抗体に、あるいは競合イムノアッセイに使用するた めのリガンド類似体に結合してもよい。非競合アッセイの場合は反応混合物は少 なくとも一種の標的リガンドと、標的リガンドに対して特異的な少なくとも一種 のリセプターに結合し抗体(蛍光)を結合体を形成する。少なくとも一種の水溶性 混成フタロシアニン誘導体を含む。競合アッセイの場合は反応混合物は少なくと も一種の標的リガンド、標的リガンドに特異的な少なくとも一種のリセプターお よび少なくとも一種のリガンド類似物に結合し、リガンド類似物(蛍光)結合体を 形成する、少なくとも一種の水溶性混成フタロシアニン誘導体を含んでいる。加 えて、ある種の態様では抗体結合体とリガンド類似結合体は非蛍光ラベルとして 利用してもよい。非蛍光ラベルはアッセイ装置の反射率によって測定される、色 応答のみが必要とされる用途に使用されるであろう。 分子量が本明細書に記載された蛍光粒子より小さい水溶性混成フタロシアニン 誘導体の蛍光結合体は溶液中でより早く拡散し、より早い速度の結合反応をもた らす。アッセイにおける結合反応は、アッセイが短時間で平衡結合に達する、換 言するとアッセイの結果が短時間で得られるので速いほうが好ましい。非競合反 応混合物中の標的リガンドに結合した抗体結合体、および競合反応混合物中の標 的リガンドに特異的なリセプターによって結合されていないリガンド類似結合体 は、標的リガンド一抗体結合錯体の標的リガンドの他のエピトープに特異的なリ セプターおよびリガンド類似物結合体のリガンド類似物に特異的なリセプターと からなる固体相にそれぞれ結合してもよい。固体相によって結合されない蛍光結 合体を取り除き、結合した結合体の蛍光(または色)を測定する。測定した蛍光 (又は色)は標的リガンド濃度を表す。 試料中の核酸を定量する場合に、本発明に記載した新規化合物は、それらの輝 度および近赤外放射特性の故に有用である。一般に、核酸用のアッセイを設計す る際、定量すべき核酸に相補的なプローブ分子を選択する。このプローブ分子を 次いで通常共有的にシグナル・ジェネレイターでラベルする。シグナル・ジェネ レイターは水溶性フタロシアニン誘導体または混成フタロシアニン誘導体であっ てよい。ラベル化プローブ分子は次いで標的核酸を含む懸濁した生物学的試料中 に導入し、ラベル化プローブ・シーケンスを標的核酸と合わせる。次いでラベル 化プローブ/標的核酸を、標的核酸に対して相補的である他の核酸を不動化した 表面上で不動化してもよい。逆に生物学的試料を標的核酸の不動化のために相補 的核酸を不動化した表面の導入してもよい。ラベルしたプローブを不動化した標 的分子に結合するため系に導入してもよい。過剰のラベルしたプローブを洗浄す る。得られた蛍光強度は試料中の核酸濃度に達する標準曲線からの蛍光強度と相 関性がある。 当業者はイムノアッセイおよび核酸アッセイに関する多くのバリエーションを 実施でき、新規な染料系の使用に関する本発明の技術は現存する技術への新たな 応用を開発するために使用することができる。 当業者は本明細書に記載されたこの新規な蛍光粒子およびおよび染料はイムノ アッセイ、蛍光顕微鏡検査、インビボ映像法、インビボ癌治療、核酸アッセイ、 セルソーターなどの多くの用途を有する。 実験セクション 以下の実施例に示す蛍光測定法を約780nmまでの染料放射に対しパーキン ・エルマー モデルLS50Bルミネッセンス・スペクトロメーターで実施した 。場合によって、表1に示すように強度をナノアンプ(nA)で記載した。80 0nm以上の染料放射は実施例18に従って測定した。蛍光強度は修正していな い。吸収測定はヒュウレット・パッカード8452A ダイオード・アレイ・ス ペクトロメータで行った。実施例1 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシドSiPc(OH)2の合成 ケイ素フタロシアニンジクロリド(1.83g、3.0mmol)のピリジン (50ml)および水(50ml)中懸濁液をオイルバスで120℃にて18時 間撹拌しながら還流した。冷却後、暗青色の固体生成物を濾過し、残渣を水(1 0ml)、アセトン(5ml)で洗浄した後、減圧下で乾燥させ、標題化合物1 .71gを得た。実施例2 ケイ素フタロシアニンビス(トリヘキシルシリルオキシド)(以下、PcSiト リヘキシルということがある。)の合成 クロロトリヘキシルシラン(733μL、2.0mmol)含有のケイ素フタ ロシアニンジヒドロキシド(115mg、0.2mmol)の無水ピリジン(1 1ml)懸濁液をオイルバスで130℃にて5時間還流した。その結果得られた 紫色溶液を冷却させ、蒸発させた。その結果得られたスラリーを氷冷ヘキサン( 2ml)で処理し、暗青色固体生成物を濾過し、氷冷ヘキサン(2ml)で洗浄 し、減圧下で乾燥させて粗生成物249mgを得た。クロロホルム中の粗生成物 を、ヘキサンで平衡化したアルミナカラム(アクティビティー1)で精製し、生 成物 を鮮青色バンドとしてヘキサン/トルエン(2/1、v/v)で溶出させた。生 成物含有の溶媒を蒸発させ、融点(mp)171℃(文献mpは175℃)の標 題化合物69mgを得た。実施例3 ケイ素フタロシアニンビス[(10−カルボメトキシデシル)ジメチルシリルオ キシド](以下、PcSiメチルエステルということがある。)の合成 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(115mg、0.2mmol)の無水 ピリジン(11ml)懸濁液に(10−カルボメトキシデシル)ジメチルクロロ シラン(586mg、2mmol)を添加し、混合物をオイルバスで130℃に て5時間撹拌しながら還流した。暗青色溶液を冷却させ、溶媒を蒸発させた。残 渣を、ヘキサンで平衡化したシリカゲル60Åカラムで精製し、生成物を青色バ ンドとしてトルエンでゆっくり溶出させた。生成物含有のトルエンフラクション を蒸発させ、残渣にヘキサン(10ml)を添加し、青色生成物を濾過し、ヘキ サンで洗浄し、乾燥させて標題化合物105mgを得た。実施例4 ケイ素フタロシアニンビス(ジメチルビニルシリルオキシド)(以下、PcSi ビニルということがある。)の合成 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(115mg、0.2mmol)の無水 ピリジン(11ml)懸濁液にクロロジメチルビニルシラン(276μL、2. 0mmol)を添加し、混合物をオイルバスで130℃にて5時間撹拌しながら 還流した。暗色溶液を冷却させ、蒸発させた。残渣を、ヘキサンで平衡化したシ リカゲル60Åカラムで精製し、生成物を青色バンドとしてトルエンで溶出させ た。生成物含有の溶出液を蒸発させ、残渣をヘキサンで処理し、暗青色の固体生 成物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させて標題化合物7.5mgを 得た。実施例5 ケイ素フタロシアニンビス[(3−シアノプロピル)ジメチルシリルオキシド] (以下、PcSiシアノということがある。)の合成 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(115mg、0.2mmol)の無水 ピリジン(11ml)懸濁液にクロロ(3−シアノプロピル)−ジメチルシラン (328μL、2.0mmol)を添加し、混合物をオイルバスで130℃にて 5時間撹拌しながら還流した。紫色溶液を冷却させ、蒸発させた。残渣を、ヘキ サンで平衡化したシリカゲル60Åカラムで精製した。カラムをトルエンで洗浄 し、生成物を鮮青色バンドとしてトルエン/イソプロピルアルコール(90/1 0、v/v)で溶出させた。生成物含有の溶出液を減圧下で蒸発させてmp>2 60℃の標題化合物101mgを得た。実施例6 ケイ素フタロシアニンビス(ジメチルペンタフルオロフェニルシリルオキシド) (以下、PcSiペンタフルオロということがある。)の合成 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(115mg、0.2mmol)の無水 ピリジン(11ml)懸濁液にクロロジメチルペンタフルオロフェニルシラン( 376μL、2.0mmol)を添加し、混合物をオイルバスで130℃にて5 時間撹拌しながら還流した。暗緑色溶液を冷却させ、蒸発させた。残渣を、ヘキ サンで平衡化したシリカゲル60Åカラムで精製した。生成物を暗青色バンドと してトルエンで溶出させた。生成物含有の溶出液を蒸発させ、残渣をヘキサン( 10mL)で処理し、暗青色の固体生成物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下 で乾燥させて標題化合物73mgを得た。実施例7 ケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(以下、NaPcSiヒドロキ シドということがある。)の合成 ケイ素2,3−ナフタロシアニンジクロリド(280mg、0.34mmol )のピリジン(10ml)および水(10ml)中懸濁液をオイルバスで130 ℃にて24時間撹拌しながら還流した。室温まで冷却させた後、暗緑色の固体生 成物を濾過し、残渣を水(5ml)およびアセトン(2ml)で連続的に洗浄し た。 生成物を減圧下で乾燥させ、標題化合物217mgを得た。実施例8 ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジメチルビニルシリルオキシド)(以下 、NaPcSiビニルということがある。)の合成 ケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(87mg、0.11mmo l)の無水ジメチルホルムアミド(1ml)懸濁液にクロロジメチルビニルシラ ン(0.042ml、0.3mmol)を添加し、その後イミダゾール(14m g、0.2mmol)を添加した。混合物をアルゴン雰囲気下、室温で24時間 撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を、ヘキサンで平衡化したシリカゲル60Åカ ラムで精製した。生成物を緑色バンドとしてトルエンで溶出させた。生成物含有 のトルエンフラクションを蒸発させ、残渣をヘキサンで処理した。暗緑色固体を 濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させて標題化合物26mgを得た。実施例9 ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジメチルペンタフルオロフェニルシリル オキシド)(以下、NaPcSiペンタフルオロということがある。)の合成 ケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒドロキシド(87mg、0.11mmo l)の無水ピリジン(5ml)懸濁液にクロロジメチルペンタフルオロフェニル シラン(0.188ml、1mmol)を添加した。混合物をオイルバスで13 0℃にて5時間撹拌しながら還流した。冷却後、溶媒を蒸発させ、残渣を、ヘキ サンで平衡化したシリカゲル60Åカラムで精製した。生成物を緑色バンドとし てトルエンで溶出させた。生成物含有のトルエンフラクションを蒸発させ、残渣 をヘキサンで処理した。暗緑色固体を濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥 させて標題化合物23mgを得た。実施例10 様々な大きさの染料添加ラテックス粒子の一般的な好ましい製造方法 以下で概説する一般的な方法によって、様々な染料を、様々な大きさのラテッ クス粒子に添加した。記載の方法では、染料溶液の添加に先立って、ラテックス 粒子をテトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミドいずれかの水溶液で膨潤 させることが含まれる。ラテックス粒度は67nm〜783nmの範囲のものを 用い、当該分野の当業者は、より小さな粒子やより大きな粒子が使用可能である ことがわかる。後述する実施例15の表1および2には、選択された多くの染料 の各染料対(dye pair)または混成フタロシアニン誘導体、それぞれの、粒子へ の添加に採用された水性有機溶媒系および最適染料濃度が示されている。当該分 野の当業者は、粒子に多量または少量の染料を添加したり、各染料対のその他に 対する比を変化させても消光する、様々な蛍光強度の粒子を製造するこれらの方 法に、多くの変化を施すことができることがわかる。当該分野の当業者は、同様 の技術が、例えば、米国特許第4,199,363号および第4,368,25 8号に記載のように、染料のラテックス粒子への取り込みに有用であることもわ かる。 粒度範囲67nm〜783nmの、界面活性剤のないポリスチレンスルフェー トラテックス粒子および粒度範囲200nm〜400nmのカルボキシル−変性 ラテックス(「CML」)粒子をインターファシャル・ダイナミックス株式会社 (Interfacial Dynamics Corp.Inc.)(ポートランド、オレゴン)から入手し た。 方法1 テトラヒドロフランの利用 a.20%テトラヒドロフラン テトラヒドロフラン(0.09ml)を、撹拌中の2.0%固形分のラテック ス粒子溶液0.5mlに室温で、5分間にわたって滴下した。ラテックス懸濁液 を室温でさらに30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。テトラヒドロフラン 中、適切な濃度で1またはそれ以上の染料を含む染料溶液(0.01ml)を、 撹拌したラテックス溶液に5分間にわたって滴下し、表1に示すような添加染料 濃度(0.6ml体積中)を得た。ラテックス−染料溶液を暗所にて室温で30 分間撹拌した。その後、ラテックス溶液を透析チューブ(スペクトラーポー(Sp ectra-por)、12〜14,000分子量カットオフ、スペクトル、ヒュースト ン、テキサス)に移し、染料−ラテックス溶液を4℃で12〜15時間水に対し て透析した。染料−ラテックス溶液を透析から取り出し、溶液の%固形分を、透 析後の最終体積および最初の固形分濃度から算出した。 b.50%テトラヒドロフラン テトラヒドロフラン(0.20ml)を、撹拌中の4.1%固形分のラテック ス粒子溶液0.24mlに室温で、5分間にわたって滴下した。ラテックス懸濁 液を室温でさらに30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。テトラヒドロフラ ン中、適切な濃度で1またはそれ以上の染料を含む染料溶液(0.06ml)を 、撹拌したラテックス溶液に5分間にわたって滴下し、表1に示すような添加染 料濃度(0.5ml体積中)を得た。ラテックス−染料溶液を暗所にて室温で3 0分間撹拌した。その後、ラテックス溶液を透析し、20%テトラヒドロフラン 法で概説した方法にしたがって分析した。 c.70%テトラヒドロフラン テトラヒドロフラン(0.29ml)を、撹拌中の6.7%固形分のラテック ス粒子溶液0.15mlに室温で、5分間にわたって滴下した。ラテックス懸濁 液を室温でさらに30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。テトラヒドロフラ ン中、適切な濃度で1またはそれ以上の染料を含む染料溶液(0.06ml)を 、撹拌したラテックス溶液に5分間にわたって滴下し、表1に示すような添加染 料濃度(0.5ml体積中)を得た。ラテックス−染料溶液を暗所にて室温で3 0分間撹拌した。その後、ラテックス溶液を透析し、20%テトラヒドロフラン 法で概説した方法にしたがって分析した。 方法2 ジメチルホルムアミドの利用 a.50%ジメチルホルムアミド ジメチルホルムアミド(0.20ml)を、撹拌中の4.1%固形分のラテッ クス粒子溶液0.24mlに室温で、5分間にわたって滴下した。ラテックス懸 濁液を室温でさらに30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。ジメチルホルム アミド中、適切な濃度で1またはそれ以上の染料を含む染料溶液(0.06ml ) を、撹拌したラテックス溶液に5分間にわたって滴下し、表1に示すような添加 染料濃度(0.5ml体積中)を得た。ラテックス−染料溶液を暗所にて室温で 30分間撹拌した。その後、ラテックス溶液を透析チューブ(スペクトラ−ポー (Spectra-por)、12〜14,000分子量カットオフ、スペクトル、ヒュー ストン、テキサス)に移し、染料−ラテックス溶液を4℃で12〜15時間水に 対して透析した。染料−ラテックス溶液を透析から取り出し、溶液の%固形分を 、透析後の最終体積および最初の固形分濃度から算出した。 b.70%ジメチルホルムアミド ジメチルホルムアミド(0.29ml)を、撹拌中の6.7%固形分のラテッ クス粒子溶液0.15mlに室温で、5分間にわたって滴下した。ラテックス懸 濁液を室温でさらに30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。ジメチルホルム アミド中、適切な濃度で1またはそれ以上の染料を含む染料溶液(0.06ml )を、撹拌したラテックス溶液に5分間にわたって滴下し、表1に示すような添 加染料濃度(0.5ml体積中)を得た。ラテックス−染料溶液を暗所にて室温 で30分間撹拌した。その後、ラテックス溶液を透析し、50%ジメチルホルム アミド法で概説した方法にしたがって分析した。実施例11 蛍光強度についての様々な染料添加濃度の効果およびラテックス粒子の蛍光強度 の最適化 染料のラテックス粒子への取り込みを最適化して、最大蛍光強度を達成し、染 料分子の蛍光消光(fluorescence quenching)の程度を最小にしなければならな い。蛍光消光は、粒子中の染料分子の密接な接近によって有意になりうる。方法 1(実施例10)を採用して、以下の表で示すような様々な濃度でPcSiビニ ルを67nmラテックス粒子(インターファシャル・ダイナミックス株式会社( ポートランド、オレゴン)製のポリスチレンスルフェート)に取り込んだ。それ ぞれの染料濃度について染料ラテックス粒子を水またはテトラヒドロフランいず れか中0.0019%固形分に希釈した。溶液を350nmで励起し、680n m での発光を測定した。粒子における消光率は(1−[水中での蛍光強度/有機溶 媒中での蛍光強度])×100である。以下の表では、染料添加濃度の関数とし ての蛍光強度およびそれぞれの条件についての消光率を示す。 これらの結果から、最適な添加染料濃度によって最も高い蛍光強度および最も 低い消光率がもたらされることがわかる。この場合、添加溶液中の染料濃度0. 025〜0.05mg/mlで最も良好な強度と最も少ない消光率がもたらされ る。染料が0.025mg/ml未満では染料の間隔が有意に増大し始めること によって強度および消光率が低下し、0.05mg/mlを越えると粒子におい て染料が一層接近することによって強度は低下し、消光率は増大する。このタイ プの実施例では、蛍光強度を最適化し、消光率を最小にするための方法を詳述し ている。実施例12 ラテックス粒子における蛍光エネルギー移動の検証 エネルギー移動に関して、様々な染料を取り込んだラテックス粒子を、水およ びテトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミドいずれか中0.06%〜0. 001%固形分に希釈し、固形分濃度の等しい溶液を、ドナー染料の励起最大( e xcitation maximum)にほぼ相当する波長で励起した。粒子を有機溶媒に希釈し て染料をラテックスから遊離し、これによって粒子における染料間のいかなるエ ネルギー移動プロセスも途絶した。アクセプター染料または染料の発光最大(em ission maximum)における水および有機溶媒中での溶液の蛍光を記録し、比較し た。蛍光エネルギー移動は、アクセプターの水中での発光強度が有機溶媒中での それより少なくとも5倍高い場合に有意であることが明らかとなった。実施例13 ラテックス粒子の蛍光強度についての、粒子におけるアクセプター染料濃度に関 する様々なドナー染料濃度の効果 メソ−テトラ−2−ジメチルアミノフェニルポルフィリンを以下に従って製造 した。撹拌中のメソ−テトラ−2−アミノフェニルポルフィリン(100mg、 0.15mmol)および37%水性ホルムアルデヒド(500μL、6.0m mol)のテトラヒドロフラン(2.5ml)溶液にシアノ水素化ナトリウム( sodium cyanoborohydride)(114mg、1.8mmol)を添加した。その 後、混合物を氷酢酸(60μL)で10分間にわたって処理し、室温で3時間撹 拌した。さらに氷酢酸(60μL)を添加し、混合物を室温でさらに1時間撹拌 した。混合物を蒸発させ、残渣を、トルエンで平衡化したシリカゲル60Åカラ ムで精製した。生成物を暗褐色バンドとしてトルエン/1%イソプロパノールで 溶出した。生成物含有のフラクションを蒸発させ、減圧下でインク−ブルー(ink -blue)固体残渣を乾燥させて標題化合物85mgを得た。 実施例10のテトラヒドロフラン法を採用して、メソ−テトラ−2−ジメチル アミノフェニルポルフィリン(ポルフィリン・プロダクツ株式会社(ローガン、 ユタ)から入手したメソ−テトラ−2−アミノフェニルポルフィリンから合成し たTdap)およびPcSiビニル(実施例4)を67nmラテックス粒子(イ ンターファシャル・ダイナミックス株式会社(ポートランド、オレゴン)製のポ リスチレンスルフェートラテックス)に取り込んだ。それぞれの溶液中における PcSiビニルの質量を一定(0.1mg/ml)に維持しながら、Tdapの PcSiビニルに対するモル比をラテックス添加溶液中、1/1〜2/1〜6/ 1に変化させた。透析した粒子を水中0.0019%固形分に希釈し、PcSi ビニルの680nmでの蛍光強度を、励起波長350nm〜470nmの関数と して測定した。Tdapの励起最大は430nmであり、PcSiビニルの励起 最大は350nmである。Tdapの発光最大は650nmである。その結果を 以下の表に示す。 これらの結果から、ラテックス粒子におけるドナーのアクセプターに対するモ ル比が1/1から6/1に増大するにつれて、アクセプター染料の蛍光強度によ って測定されるエネルギー移動は有意により効果的になることがわかる。エネル ギー移動が非常に効果的であることを示唆する、発光最大650nmでの粒子中 のTdap染料の発光は全く観察できなかった。データは、あるエネルギー移動 経路を経て生じるラテックス粒子の蛍光の強度はドナー染料の「光収集」能("l ight gathering"capability)に影響されることを示している。したがって、ラ テックス粒子の蛍光強度の最適化は、ドナーのアクセプターに対するモル比を変 化させることを伴う。実施例14 ラテックス粒子の消光および蛍光強度についての異なる染料の取り込みの効果 実施例2〜6で記載した方法と同様にして合成した5種類の異なるケイ素フタ ロシアニン類を、以下の方法にしたがって1、3または5つの染料をセットにし て、67nmの界面活性剤なしのポリスチレンラテックス粒子(インターファシ ャル・ダイナミックス株式会社(ポートランド、オレゴン))に取り込んだ。各 ケイ素フタロシアニン誘導体は最大励起および発光波長を、それぞれ350nm および680nmに有していた。それぞれの染料−ラテックスの製造後、各懸濁 液を水またはテトラヒドロフランいずれか中0.057%固形分に希釈した。染 料−ラテックス溶液を350nmで励起し、680nmでの蛍光強度を測定した 。[(水中での蛍光強度/テトラヒドロフラン中での蛍光強度)−1]がラテッ クス粒子における染料の消光度である。 ラテックス中、1種類フタロシアニン染料の製造 PcSiペンタフルオロ染料(0.02mg)のテトラヒドロフラン(0.1 ml)溶液を、撹拌しているラテックス粒子の2%固形分溶液(1.0ml)に 5分間にわたって滴下した。ラテックス懸濁液を室温で6時間撹拌し、その後透 析チューブ(スペクトラ−ポー(Spectra-por)、12〜14,000分子量カ ットオフ、スペクトル、ヒューストン、テキサス)に移し、染料−ラテックス溶 液を4℃で12〜15時間水に対して透析した。染料−ラテックス溶液を透析か ら取り出し、固形分濃度を1.6%に調整した。 ラテックス中、3種類フタロシアニン染料の製造 PcSiペンタフルオロ、PcSiトリヘキシルおよびPcSiシアノ染料を 等モル量でテトラヒドロフラン(0.1ml)中、合計量0.02mg含む溶液 を、撹拌しているラテックス粒子の2%固形分溶液(1.0ml)に5分間にわ たって滴下した。ラテックス懸濁液を室温で6時間撹拌し、その後透析チューブ (スペクトラ−ポー(Spectra-por)、12〜14,000分子量カットオフ、 スペクトル、ヒューストン、テキサス)に移し、染料−ラテックス溶液を4℃で 12〜15時間水に対して透析した。染料−ラテックス溶液を透析から取り出し 、固形分濃度を1.6%に調整した。 ラテックス中、5種類フタロシアニン染料の製造 PcSiペンタフルオロ、PcSiトリヘキシル、PcSiシアノ、PcSi ビニルおよびPcSiメチルエステル染料を等モル量でテトラヒドロフラン(0 .1ml)中、合計量0.02mg含む溶液を、撹拌しているラテックス粒子の 2%固形分溶液(1.0ml)に5分間にわたって滴下した。ラテックス懸濁液 を室温で6時間撹拌し、その後透析チューブ(スペクトラ−ポー(Spectra-por )、12〜14,000分子量カットオフ、スペクトル、ヒューストン、テキサ ス)に移し、染料−ラテックス溶液を4℃で12〜15時間水に対して透析した 。染料−ラテックス溶液を透析から取り出し、%固形分濃度を1.6%に調整し た。 以下の表で蛍光実験の結果を示す。 データから、ラテックスに閉じ込められた異なる染料の数が1から3〜5に増 えるにしたがって、粒子における消光度は低下するため蛍光強度は増大すること が示されている。実施例15 蛍光エネルギー移動染料ラテックス(表1)および混成フタロシアニン誘導体取 り込み蛍光ラテックス(表2)の製造および特性 様々な蛍光エネルギー移動ラテックスを様々なドナーおよびアクセプター染料 分子で製造した。表1には、ドナーおよびアクセプター染料それぞれの添加濃度 、ドナーおよびアクセプター染料のモル比、実施例10で記載した染料添加溶媒 系、および特定の固形分濃度におけるそれぞれの粒度についての励起および発光 波長ならびに蛍光強度が示されている。エネルギー移動ラテックスの中には、同 一の染料対を異なる粒径のラテックスに取り込んだものがあった。記載したもの の蛍 光エネルギー移動効果は80%を越える。第56行に示された染料系は蛍光エネ ルギー移動化合物(FET化合物)であるため、ドナーおよびアクセプター対は ラテックスへの取り込み前に分子に存在する。 表2には、実施例10で記載のようにして混成フタロシアニン誘導体を取り込 んだラテックス粒子の特性および特定固形分濃度での蛍光強度が示されている。 実施例16 抗ヒトコリオゴナドトロピン(hCG)のラテックス粒子への吸着 実施例10で記載した方法と同様にして製造した染色ラテックス粒子への抗体 の吸着、および非染色ラテックス粒子への相補性抗体の吸着はいずれもhCGの サンドウィッチアッセイで使用可能であり、これらの典型的な実施例を以下で概 説する。当該分野の当業者は、様々な技術がタンパク質、ペプチド、リガンド類 似ヌクレオチド(ligand analogues nucleotides)および核酸をラテックス粒子 に吸着または共有結合させるのに利用可能であることがわかるだろう。染料ラテ ックス溶液(0.1ml、2%固形分、412nm;エントリー10、表1)を 、抗−βhCGモノクローナル抗体(0.2ml、6.6mg/ml;アプライ ド・バイオテック株式会社(Applied Biotech Inc.)、サンディエゴ、カリフォ ルニア)の20mMホウ酸ナトリウム/150mM塩化ナトリウム(pH8.2 )溶液に撹拌しながら迅速に添加した。0.1Mクエン酸カリウム溶液(pH3 、0.04ml)を抗体ラテックス溶液に撹拌しながら室温で迅速に添加したと ころ、得られた溶液のpHは3.5であった。その溶液を室温で5分間インキュ ベートした後、2Mホウ酸カリウム溶液(pH9.7、0.025ml)を撹拌 しながら迅速に添加したところpHは約8.5になった。このラテックス抗体複 合体を4℃で4日間、4交換の20mMホウ酸ナトリウム/150mM塩化ナト リウム(pH8.2)それぞれ2Lに対して透析した(スペクトラ−ポー(Spec tra-por)透析チューブ、300,000分子量カットオフ、スペクトル、ヒュ ーストン、テキサス)。その後、透析したラテックス複合体を透析チューブから 取り出し、固形分濃度を算出したところ0.4%であった。この複合体は血清中 のhCGのイムノアッセイに使用可能である。ラテックスの励起および発光波長 は、それぞれ650nmおよび780nmである。 ポリスチレンスルフェートラテックス溶液(0.036ml、8.4%固形分 、1000nm;インターファシャル・ダイナミックス株式会社、ポートランド 、オレゴン)を、20mMホウ酸ナトリウム/150mM塩化ナトリウム(pH 8. 2)中の抗−αhCGモノクローナル抗体(0.12ml、10.3mg/ml ;アプライド・バイオテック株式会社(Applied Biotech Inc.)、サンディエゴ 、カリフォルニア)および0.1Mクエン酸カリウム(pH3)(0.6ml) からなる溶液に撹拌しながら迅速に室温で添加した。その溶液を室温で5分間イ ンキュベートし、エッペンドルフ(Eppendorf)遠心機による遠心分離に供した (2000xg5分間)。上澄みを除去し、ペレットを0.1Mリン酸カリウム (pH7、1.5ml)に再懸濁させ、懸濁液を上述のように遠心分離に供した 。この工程をさらに2回繰り返し、最後の遠心分離においては、ペレットを0. 1Mリン酸カリウム(pH7、0.3ml)で再懸濁させて1%固形分にした。 この抗体ラテックスを固相、例えば、膜上で使用し、hCGのイムノアッセイに おける反応混合物中でhCG−染料抗体ラテックス複合コンプレックスを捕獲す る。実施例17 hCGのイムノアッセイ 固相抗−αhCGラテックス溶液(0.005ml、1%固形分;実施例16 )は、不特定の結合性相互作用を低減するよう濃縮ミルクの2%溶液で処理され た0.45ミクロンナイロン膜(ミリポア株式会社、ボストン、マサチューセッ ツ)の2cm2片に適用することができる。この膜は、hCG染料ラテックス複 合コンプレックスを捕獲する固相として使用可能である。したがって、染料ラテ ックス複合体(0.025ml、実施例16)を、hCG含有の疑いがある血清 サンプル1mlや既知量のhCG(10、100、300、500および100 0mIU/ml)を含有する血清サンプル1mlにも添加することにより、hC Gアッセイを行うことができる。血清サンプルは約10分間インキュベートされ るべきであり、その後サンプルは固相ラテックスを含む固相膜に適用される。膜 は吸着剤の上に設置されるべきであり、このため染料ラテックス複合体含有の血 清サンプルは固相ラテックススポットを通って流れる。血清溶液が膜を通過した 後、染料ラテックス複合体を含有しない血清(0.5ml)を膜に適用し、非結 合染料ラテックス複合体を除去する。その後、膜上のラテックススポットを蛍光 計にお ける前面蛍光アクセサリーに設置し、当該スポットを650nmで励起し、それ ぞれの膜のスポットの蛍光強度を780nmで測定する。既知サンプルのhCG 濃度の関数として蛍光強度をプロットする。未知のhCG血清サンプルの蛍光強 度をグラフから既知のhCG濃度と比較することができる。この実施例のアッセ イプロトコール(assay protocol)を、染料ラテックス複合体の代わりに水溶性 混成フタロシアニン誘導体および、例えば、タンパク質、ポリペプチド、抗体、 核酸等を含有する複合体を用いて行ってよい。実施例18 近赤外放射染料(Near Infrared Emitting Dyes)を測定するための蛍光計 染料サンプル(10mm×10mm石英鉢(quartz cuvette)中、2mlサン プル体積)を、低波長通過カットオフフィルター(コリオン(Corion)LS70 0、通過波長700nm未満)を通ったダイオードレーザー(サン・レーザー( Sun Laser)SL−6;1=670+/−10nm、0.95mW)で励起した 。蛍光発光を入射ダイオードレーザービームに対して90°で検出した。放射光 を集め、2つの非球面レンズからなるコンデンサー(メレス・グリオット(Mell es Griot)、カタログ#01LAG119)によってシリコンフォトダイオード (silicon photodiode)(メレス・グリオット、カタログ#13DS1009) に焦点を合わせた。シリコンフォトダイオードの前に置いた高波長通過カットオ フフィルター(スコットガラス(schott glass)RG715)は散乱した670 nmレーザー光を遮蔽したが、715nmを越える波長の放射光を通過させた。 シリコンフォトダイオードからの光電流を増幅し、電流増幅器によりナノアンペ ア(「nA」)で表した(メレス・グリオット、カタログ#13AMP003) 。幾つかの実例では、12nmバンドフィルター(band filters)を、730n m、790nm、850nmおよび900nmに中心波長を有するシリコンフォ トダイオードの前に設置した。実施例19 ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(ジフェニルビニルシリルオキシド)の合 ジフェニルビニルクロロシラン(28μL、0.125mmol)およびイミ ダゾール(7mg、0.1mmol)含有のケイ素2,3−ナフタロシアニンジ ヒドロキシド(39mg、0.05mmol)のジメチルホルムアミド(0.5 ml)懸濁液をアルゴン下、室温で18時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、 残渣を、ヘキサンで平衡化したシリカカラムで精製し、生成物を長い緑色バンド としてトルエンで溶出させた。生成物含有のトルエンフラクションを蒸発させて 緑色固体5mgを得た。実施例20 ケイ素2,3−ナフタロシアニンビス(トリフェニルシリルオキシド)の合成 トリフェニルクロロシラン(37mg、0.125mmol)およびイミダゾ ール(7mg、0.1mmol)含有のケイ素2,3−ナフタロシアニンジヒド ロキシド(39mg、0.05mmol)のジメチルホルムアミド(1ml)懸 濁液をアルゴン下、室温で18時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣を、 ヘキサンで平衡化したシリカカラムで精製し、生成物を緑色バンドとしてトルエ ンで溶出させた。生成物含有のトルエンフラクションを蒸発させて緑色固体2. 5mgを得た。実施例21 ケイ素2,3-ナフタロシアニンビス(ジメチルマレイミドエトキシシリルオキシド) の合成 ジクロロジメチルシラン(13.5マイクロリットル、0.11ミリモル)およびイミダ ゾール(14mg、0.2ミリモル)を含有するジメチルホルムアミド(1ミリリットル) 中のケイ素2,3-ナフタロシアニンジヒドロキシド(39mg、0.05モリモル)の懸濁 液を、アルゴンガス下、室温で18時間撹拌した。次いで、上記反応混合物をN-( 2-ヒドロキシエチル)マレイミド(35mg、0.25ミリモル)で処理し、更に10時間 撹拌した。上記反応混合物を蒸発させて、上記残留物を、ヘキサン、続いてトル エンで平衡させ、生成物を緑色のバンドとしてトルエン/10%イソプロパノール で溶離するシリカカラムで精製した。上記生成物を含有する溶離液を蒸発させて 、緑色の固形物3.5mgを得た。実施例22 ケイ素2,3-ナフタロシアニンビス(ジメチルシリルオキシド-トランス-スチルベ ン)の合成 ジクロロジメチルシラン(13.5マイクロリットル、0.11ミリモル)およびイミダ ゾール(14mg、0.2ミリモル)を含有するジメチルホルムアミド(1ミリリットル) 中のケイ素2,3-ナフタロシアニンジヒドロキシド(39mg、0.05モリモル)の懸濁 液を、アルゴンガス下、室温で2時間撹拌した。次いで、上記反応混合物をトラ ンス-4-ヒドロキシスチルベン(49mg、0.25ミリモル)で処理し、更に5時間撹 拌した。上記反応混合物を蒸発させ、上記残留物を、ヘキサン、次いでトルエン で平衡させ、生成物を長い緑色のバンドとしてトルエンで溶離するシリカカラム で精製した。上記生成物を含有するトルエン留分を蒸発させて、緑色の固形物4 mgを得た。実施例23 ケイ素2,3-ナフタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニル-シリルオキシド)の 合成 7-オクト-1-エニルジメチルクロロシラン(32マイクロリットル、0.125ミリモ ル)およびイミダゾール(7mg、0.1ミリモル)を含有するジメチルホルムアミド( 1ミリリットル)中のケイ素2,3-ナフタロシアニンジヒドロキシド(39mg、0.05 モリモル)の懸濁液を、アルゴンガス下、室温で18時間撹拌した。上記反応混合 物を蒸発させ、上記残留物をヘキサンで平衡させ、生成物を緑色のバンドとして トルエンで溶離するシリカカラムで精製した。上記生成物を含有するトルエン留 分を蒸発させ、その残留物をヘキサンで処理して暗緑色の固形物および淡緑色の 上澄みを得た。上記混合物を遠心分離し、上記上澄みを除去し、上記固形物を更 にヘキサンで処理し、遠心分離した。上記上澄みを更に除去し、上記固形物を減 圧乾燥して、生成物7.3mgを得た。実施例24 ケイ素2,3-ナフタロシアニンビス(トリデカフルオロ-1,1-2,2-テトラヒドロオク チル-1-ジメチルシリルオキシド)の合成 (トリデカフルオロ-1,1-2,2-テトラヒドロオクチル)-1-ジメチルクロロシラン (37マイクロリットル、0.1ミリモル)およびイミダゾール(7mg、0.1ミリモル)を 含有するジメチルホルムアミド(1ミリリットル)中のケイ素2,3-ナフタロシアニ ンジヒドロキシド(39mg、0.05モリモル)の懸濁液を、アルゴンガス下、室温で 2時間撹拌した。上記反応混合物を蒸発させ、上記残留物をヘキサンで平衡させ 、ヘキサン/20%トルエンに続いてヘキサン/40%トルエンで溶離するシリカカラ ムで精製して、緑色のバンドとしての生成物を得た。上記生成物を含有するトル エン留分を蒸発させ、その残留物をヘキサンで処理して暗緑色の固形物および淡 緑色の上澄みを得た。上記混合物を遠心分離し、上記上澄みを除去し、上記固形 物を更にヘキサンで処理し、遠心分離した。上記上澄みを更に除去し、上記固形 物を減圧乾燥して、生成物7.3mgを得た。実施例25 ケイ素2,3-ナフタロシアニンビス(ジメチル-レチノール)の合成 ジクロロジメチルシラン(13.5マイクロリットル、0.11ミリモル)およびイミダ ゾール(14mg、0.2ミリモル)を含有するジメチルホルムアミド(1ミリリットル) 中のケイ素2,3-ナフタロシアニンジヒドロキシド(39mg、0.05モリモル)の懸濁 液を、アルゴンガス下、室温で撹拌した。20分後、上記反応混合物を全トランス -レチノール(72mg、0.25ミリモル)で処理し、更に1時間撹拌した。上記反応 混合物を蒸発させ、上記残留物をヘキサンで平衡させ、トルエンで生成物を長い 緑色のバンドとして溶離するシリカカラムで精製した。上記生成物を含有するト ルエン留分を蒸発させ、その残留物をヘキサンで処理して暗緑色の固形物および 淡緑色の上澄みを得た。上記混合物を遠心分離し、上記ヘキサンを除去し、上記 固形物を減圧乾燥して、最終生成物10mgを得た。実施例26 ケイ素(IV)5,9,14,18,23,27,32,36-オクタエトキシ-2,3-ナフタロシアニンジ クロリド(ケイ素オクタエトキシ-2,3-ナフタロシアニンジクロリドと省略され る)の合成 4,9-ジエトキシ-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリン(0.6g)をアルゴン ガス下で、新しく蒸留したキノリン(12ミリリットル)に加えた。10分間撹拌後 、四塩化ケイ素(4.0ミリリットル)を加え、上記反応混合物を190℃で1時間加 熱した。上記反応混合物を室温まで冷却し、水(120ミリリットル)を徐々に加 えて、未反応四塩化ケイ素を加水分解した。青-黒色沈殿物を濾過して取り除き 、メタノール(5ミリリットル)およびアセトン(5ミリリットル)で続けて洗浄 した。 UV-可視(塩化メチレン)(λmaxnm):768、869実施例27 ケイ素(IV)5,9,14,18,23,27,32,36-オクタエトキシ-2,3-ナフタロシアニンジ ヒドロキシド(ケイ素オクタエトキシ-2,3-ナフタロシアニンジヒドロキシドと 省略される)の合成 水(15ミリリットル)を含有するピリジン(15ミリリットル)中のケイ素オクタ エトキシ-2,3-ナフタレンジクロリド(1.96g)の懸濁液を18時間還流した。上記 懸濁液を冷却し、黒色沈殿物を濾過し、水(10ミリリットル)で洗浄した。上記 沈殿物を減圧乾燥し、秤量した(紫色粉末)。 UV-可視(塩化メチレン)(λmaxnm):766、867実施例28 ケイ素(IV)5,9,14,18,23,27,32,36-オクタエトキシ-2,3-ナフタロシアニンビ ス(7-オクト-1-エニルシリルオキシド)(ケイ素オクタエトキシ-2,3-ナフタロシ アニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)と省略される)の合成 7-オクト-1-エニルジメチルクロロシラン(0.6ミリリットル)およびイミダゾ ール(140mg)を含有するジメチルクロロシラン(20ミリリットル)中のケイ素I Vオクタエトキシ-2,3-ナフタロシアニンジヒドロキシド(1.0g)の懸濁液をアル ゴンガス下、室温で24時間撹拌した。上記反応混合物を回転エバポレーターで蒸 発させ、ヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2 ×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物をヘキサンおよびヘキサン-ト ルエン(1:1)で続けて溶離し、減圧乾燥し、秤量した(46mg)。 実施例29 ケイ素フタロシアニンビス(ジメチルマレイミド-フルオレセイン)の合成 フルオレセインATP(0.5mg、1.05マイクロモル)を80%メタノール(52マ イクロリットル)中の0.12M炭酸カリウムの溶液で処理した。5分後、加水分解 液を0.5Mリン酸カリウム/0.1M硼酸カリウム、1N-HCl中pH7.0を加えること により冷却した。上記冷却加水分解液を蒸発して乾燥し、ジメチルホルムアミド (100マイクロリットル)で再溶解し、得られた溶液を、1.0ミリリットルの漿液瓶 中のケイ素フタロシアニンビス(ジメチルマレイミドシリルオキシド)に加えた。 次いで、上記反応混合物を室温で1時間撹拌した。続いて、上記粗生成物を、ト ルエン/20%ジメチルホルムアミドを用いて、2枚の3"×3"シリカプレートによ りクロマトグラフ分析した。溶離後、上記プレートを減圧乾燥し、より良好に分 離するために再クロマトグラフ分析した。上記生成物バンドを掻き取り、ジメチ ルホルムアミド(5ミリリットル)で処理し、30秒間撹拌し、上記シリカから濾 過した。上記濾液を蒸発させて、緑色の蛍光固形物55mgを得た。実施例30 錫(IV)5,9,14,18,23,27,32,36-オクタエトキシ-2,3-ナフタロシアニンビス(ト リエチルシリルオキシド)の合成 トリエチルシラノール(77マイクロリットル)、ナトリウム(3.5mg)、およ びキシレン(5ミリリットル)の混合物をアルゴンガス下で1時間還流した。キ シレン(5ミリリットル)中の錫(IV)オクタブトキシ-2,3-ナフタロシアニンジク ロリド(74mg)の溶液を生成した溶液に加え、上記混合物を20分間還流した。上 記生成物を水で2回洗浄し(毎回25ミリリットル)、乾燥し(MgSO4)、回転 エバポレーターで蒸発して、暗赤色固形物を得た。この固形物をヘキサンで平衡 させ、トルエンおよびトルエン-10%イソプロパノールで続けて溶離させたシリ カゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した 。上記生成物を減圧乾燥し、秤量した(17mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε(M-1cm-1)):900、174000実施例31 錫(IV)2,3-ナフタロシアニンビス(トリエチルシリルオキシド)の合成 トリエチルシラノール(77マイクロリットル)、ナトリウム(3.5mg)、およ びキシレン(8ミリリットル)の混合物をアルゴンガス下で1時間還流した。錫( I V)2,3-ナフタロシアニンジクロリド(45mg)を生成した溶液に加え、上記混合物 を5日間還流した。上記懸濁液を濾過し、上記固形物をキシレンと水で続けて洗 浄し、減圧乾燥し、秤量した(41mg)。上記固形物を塩化メチレンで平衡させ、塩 化メチレン-20%テトラヒドロフラン、塩化メチレン-50%テトラヒドロフラン、 および最後にテトラヒドロフランで続けて溶離させたシリカゲル(70〜230メッ シュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物をヘキ サン(2ミリリットル)で洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(26mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε(M-1cm-1)):700;7 46;786、253000 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 820実施例32 錫(IV)2,3-ナフタロシアニンビス(7-オクト-1-エニルジメチルシリルオキシド )の合成 7-オクト-1-エニルジメチルシラノール(186mg)、ナトリウム(7.0mg)、お よびキシレン(10ミリリットル)の混合物をアルゴンガス下で4時間還流した。 錫(IV)2,3-ナフタロシアニンジクロリド(90mg)を生成した溶液に加え、上記混 合物を4日間還流した。上記懸濁液を濾過し、上記固形物をキシレン(5ミリリ ットル)と水(5ミリリットル)で続けて洗浄した。上記濾液の有機層を分離し 、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレーターで蒸発した。上記残留物をヘキサン で2回洗浄して(毎回2ミリリットル)、減圧乾燥し、秤量した(8.5mg)明緑色 固形物を得た。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε(M-1cm-1)):670、7 200;732、69900;786、849000実施例33 錫(IV)5,9,14,18,23,27,32,36-オクタエトキシ-2,3-ナフタロシアニンジクロ リドの合成 四塩化錫(234マイクロリットル)をアルゴンガス雰囲気下で乾燥ジメチルホ ルムアミド(15ミリリットル)中のオクタブトキシ-2,3-ナフタロシアニン(310 mg)の混合物に加え、上記混合物を撹拌しながら6時間還流した。上記生成物を 冷却し、上記懸濁液を濾過し、暗緑色固形物をジメチルホルムアミド(5ミリリ ットル)および水(5ミリリットル)で続けて洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(2 88mg)。実施例34 錫(IV)5,9,14,18,23,27,32,36-オクタブトキシ-2,3-ナフタロシアニンビス(7- オクト-1-エニルジメチルシリルオキシド)(錫(IV)オクタブトキシ-2,3-ナフ タロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)と省略される)の合 7-オクト-1-エニルジメチルシラノール(186mg)、ナトリウム(7mg)、およ びキシレン(10ミリリットル)の混合物をアルゴンガス下で5時間還流した。錫 (IV)オクタブトキシ-2,3-ナフタロシアニンジクロリド(37mg)を生成した溶液 に加え、上記混合物を2日間還流した。上記生成物を水(10ミリリットル)で洗 浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレーターで蒸発して暗赤色固形物を得た 。上記固形物を、ヘキサンで平衡させ、トルエンおよびトルエン-10%イソプロ パノールで続けて溶離させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2× 50cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物を減圧乾燥し、秤量した(17mg) 。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε(M-1cm-1)):785;8 93、227000 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 789実施例35 7- オクト-1-エニルジメチルシラノールの合成 エーテル(2ミリリットル)中の7-オクト-1-エニルジメチルクロロシラン(2. 56ミリリットル)の溶液を、トリエチルアミン(1.5ミリリットル)、水(0.18 ミリリットル)およびエーテル(15ミリリットル)の撹拌混合物に氷/水浴中で 1時間かけて滴下して加えた。上記生成物を氷/水浴中で更に1時間撹拌し、濾 過し、濾過した固形物をエーテル(10ミリリットル)で洗浄した。上記濾液を回 転エバポレーターで蒸発し、上記残留物をヘキサン(30ミリリットル)および水 (30ミリリットル)間で分配した。上記有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、 シリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)を通して濾過し、ヘキサン(100ミリリッ トル)で洗浄した。上記濾液を回転エバポレーターで蒸発して、減圧乾燥し、秤 量した(1.06g)無色のオイルを得た。実施例36 2,3,20,21- テトラブロモ-9,14,27,32-テトラブトキシ-2,3-ナフタロシアニンの 合成 1,4-ジブトキシナフタレン-2,3-ジカルボニトリル(161mg)および2,3-ジブロ モ-6,7-ジシアノナフタレン(168mg)を、1-ブタノール(2ミリリットル)中の リチウム金属(35mg)の還流溶液にアルゴンガス雰囲気下で加えた。上記反応溶 液を2時間還流し、冷却し、氷酢酸(10ミリリットル)中で撹拌した。30分後、 上記溶媒を回転エバポレーターで蒸発して、上記残留物を塩化メチレン(10ミリ リットル)に溶解した。上記溶液を、1N-塩酸で2回洗浄し(毎回10ミリリッ トル)、次いで水(10ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバ ポレーターで蒸発した。上記残留物をヘキサンで平衡させ、ヘキサン-10%トル エン、ヘキサン-20%トルエン、ヘキサン-30%トルエン、ヘキサン-40%トルエ ンおよび最後にヘキサン-50%トルエンで続けて溶離させたシリカゲル(70〜230 メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記固形生成 物をヘキサン(2ミリリットル)で洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(8mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):743、839 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 789実施例37 21,26,71,76/121,126- テトラブトキシジナフト[b,g/l]-7,12/17-オクタフルオ ロジベンゾ[g,l/g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリン(ジ(1,6-ジブトキシ -2,3-ナフタロシアニン)ジ(テトラフルオロフタロシアニン)と省略される)の合 1,4-ジブトキシナフタレン-2,3-ジカルボニトリル(161mg)およびテトラフル オロフタロニトリル(100mg)を、1-ブタノール(2ミリリットル)中のリチウム 金属(35mg)の還流溶液にアルゴンガス雰囲気下で加えた。上記反応溶液を1時 間還流し、冷却し、氷酢酸(10ミリリットル)中で撹拌した。30分後、上記溶媒 を回転エバポレーターで蒸発して、上記残留物を塩化メチレン(10ミリリットル )に溶解した。上記溶液を、1N-塩酸で2回洗浄し(毎回10ミリリットル)、 次いで水(10ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレータ ーで蒸発した。上記残留物を、ヘキサンで平衡させ、ヘキサン-10%トルエン、 ヘキサン-20%トルエン、ヘキサン-30%トルエンおよび最後にヘキサン-40%ト ルエンで続けて溶離させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50c m)でクロマトグラフ分析した。上記固形物を減圧乾燥し、秤量した(10mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε(M-1cm-1)):679、2 5800;752、88200;789、76500 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 815実施例38 21,26,121,126- テトラフェニルジナフト[b,l]-7,17-オクタフルオロジベンゾ [g,g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリン(ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタ ロシアニン)ジ(テトラフルオロフタロシアニン)と省略される)の合成 1,4-ジフェニルナフタレン-2,3-ジカルボニトリル(161mg)およびテトラフル オロフタロニトリル(100mg)を、1-ブタノール(2ミリリットル)中のリチウム 金属(35mg)の還流溶液にアルゴンガス雰囲気下で加えた。上記反応溶液を1.5 時間還流し、冷却し、氷酢酸(10ミリリットル)中で撹拌した。30分後、上記溶 媒を回転エバポレーターで蒸発して、上記残留物を塩化メチレン(10ミリリット ル)に溶解した。上記溶液を、1N-塩酸で2回洗浄し(毎回10ミリリットル) 、次いで水(10ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレー ターで蒸発した。上記残留物を、ヘキサンで平衡させ、ヘキサン-10%トルエン 、 ヘキサン-20%トルエン、ヘキサン-30%トルエン、ヘキサン-40%トルエンおよ び最後にヘキサン-50%トルエンで続けて溶離させたシリカゲル(70〜230メッシ ュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記明緑色生成物を 減圧乾燥し、秤量した(7mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε(M-1cm-1)):747、8 6800 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 760実施例39 ジブトキシ-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリンの合成 1,4-ジブトキシナフタレン-2,3-ジカルボニトリル(1.61g)、ナトリウムメトキ シドの25%メタノール溶液(1.14ミリリットル)、および乾燥1-ブタノール(10 ミリリットル)の撹拌混合物を通して、無水アンモニアを30分間徐々に泡立てた 。アンモニアの導入を続けながら、上記混合物を30分間還流した。上記生成物を 冷却後、溶媒を回転エバポレーターを用いて減圧下で除去した。上記残留物を、 ヘキサンで平衡させ、トルエン、トルエン-1%イソプロパノール、トルエン-2 %イソプロパノール、トルエン-5%イソプロパノール、トルエン-10%イソプロ パノールおよび最後にトルエン-20%イソプロパノールで続けて溶離させたシリ カゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した 。上記黄色生成物を、エーテル(10ミリリットル)で処理し、濾過により回収し 、エーテル(10ミリリットル)で洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(517mg)。 実施例40 4,9- ジエトキシ-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリンの合成 1,4-ジエトキシナフタレン-2,3-ジカルボニトリル(1.33g)、ナトリウムメトキ シドの25%メタノール溶液(1.14ミリリットル)、および乾燥エタノール(10ミ リリットル)の撹拌混合物を通して、無水アンモニアを20分間徐々に泡立てた。 アンモニアの導入を続けながら、上記混合物を2時間還流した。上記生成物を冷 却後、溶媒を回転エバポレーターを用いて減圧下で除去した。上記残留物を、塩 化メチレン(10ミリリットル)で処理し、上記生成物を濾過により回収し、水( 5ミリリットル)および塩化メチレン(5ミリリットル)で続けて洗浄し、減圧 乾燥し、秤量した(766mg)。実施例41 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,l]-7,17-ジベンゾ[g,g]-5,10, 15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジヒドロキシド(ケイ素[ジ(1,6-ジ フェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジフタロシアニンジヒドロキシドと省略され る)の合成 四塩化ケイ素(231マイクロリットル)を、新しく蒸留したキノリン(5ミリ リットル)中のジフェニル-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリン(470mg) および1,3-ジイミノイソインドリン(97mg)の混合物にアルゴンガス雰囲気下で 加え、上記混合物を撹拌しながら200℃で40分間加熱した。上記生成物を160℃ま で冷却し、水(5ミリリットル)で処理し、5分間還流した。上記混合物を冷却 し、エーテル(30ミリリットル)で処理し、濾過し、上記固形物をエーテル(10 ミリリットル)および水(10ミリリットル)で続けて洗浄した。上記濾液の有機 層(暗緑色)を水性層から分離し、水(15ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(M gSO4)、回転エバポレーターで蒸発した。上記残留物を、ヘキサンで平衡させ 、ヘキサン、ヘキサン-10%塩化メチレン、ヘキサン-20%塩化メチレン、および 最後にヘキサン-50%塩化メチレンで続けて溶離させたシリカゲル(70〜230メッ シュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物を減圧 乾燥し、秤量した(55.5mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε(M-1cm-1)):640;6 80;714、67900;742 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 750実施例42 [21,26,71,76/121,126-テトラエトキシジナフト[b,g/l]-7,12/17-ジベンゾ[ g,l/g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジヒドロキシド(ケイ 素[ジ(1,6-ジエトキシ-2,3-ナフタロシアニン)]ジフタロシアニンジヒドロキ シドと省略される)の合成 四塩化ケイ素(137マイクロリットル)を、新しく蒸留したキノリン(3ミリ リットル)中の4,9-ジエトキシ-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリン(227m g)および1,3-ジイミノイソインドリン(58mg)の混合物にアルゴンガス雰囲気 下で加え、上記混合物を撹拌しながら200℃で2時間加熱した。上記生成物を160 ℃まで冷却し、水(3ミリリットル)で処理し、5分間還流した。上記混合物を 冷却し、エーテル(10ミリリットル)で処理し、暗青色固形生成物を濾過して除 去し、上記固形物をエーテル(10ミリリットル)および水(10ミリリットル)で 続けて洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(175mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):600、632、666、700、 724、788実施例43 [21,26,71,76/121,126-テトラエトキシジナフト[b,g/l]-7,12/17-ジベンゾ[ g,l/g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7-オクト-1-エニ ルジメチルシリルオキシド)(ケイ素[ジ(1,6-ジエトキシ-2,3-ナフタロシアニン )]ジフタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)と省略される )の合成 ケイ素[ジ(1,6-ジエトキシ-2,3-ナフタロシアニン)]ジフタロシアニンジヒ ドロキシド(85mg)、7-オクト-1-エニルジメチルクロロシラン(256マイクロリ ットル)、イミダゾール(68mg)およびジメチルホルムアミド(2ミリリットル )の混合物を室温で24時間撹拌した。上記生成物を回転エバポレーターを用いて 減圧下で濃縮した。上記残留物をヘキサンで平衡させ、トルエンおよびトルエン - 1%イソプロパノールで続けて溶離させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å )カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物を、減圧乾燥し、 秤量した(32mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):601、633、667、702、 731、822、904実施例44 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,l]-7,17-ジベンゾ[g,g]-5,10, 15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7-オクト-1-エニルジメチルシリ ルオキシド)(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジフタロシ アニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)(図9)と省略される)の 合成 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジフタロシアニンジヒ ドロキシド(30mg)、7-オクト-1-エニルジメチルクロロシラン(115マイクロリ ットル)、イミダゾール(30mg)およびジメチルホルムアミド(650マイクロリ ットル)の混合物を室温で30分間撹拌した。上記生成物を回転エバポレーターを 用いて減圧下で濃縮した。上記残留物をヘキサンで平衡させ、ヘキサンおよびト ルエンで続けて溶離させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50 cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物を、減圧乾燥し、秤量した(38mg) 。 実施例45 テトラフルオロ-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリンの合成 テトラフルオロフタロニトリル(2.0g)、ナトリウムメトキシドの25%メタノー ル溶液(2.3ミリリットル)、および乾燥1-ブタノール(10ミリリットル)の撹 拌混合物を通して、無水アンモニアを20分間徐々に泡立てた。アンモニアの導入 を続けながら、上記混合物を1時間還流した。上記生成物を冷却後、溶媒を回転 エバポレーターを用いて減圧下で除去した。上記残留物を、エーテル(50ミリリ ットル)で処理し、濾過により回収し、水(10ミリリットル)およびエーテル( 10ミリリットル)で連続して洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(0.45g)。実施例46 4,7- ジフェニル-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリンの合成 1,4-ジフェニルナフタレン-2,3-ジカルボニトリル(4.3g)、ナトリウムメトキ シドの25%メタノール溶液(3.0ミリリットル)、および乾燥1-ブタノール(25 ミリリットル)の撹拌混合物を通して、無水アンモニアを30分間徐々に泡立てた 。アンモニアの導入を続けながら、上記混合物を1.5時間還流した。上記生成物 を冷却後、溶媒を回転エバポレーターを用いて減圧下で除去した。上記残留物を 、塩化メチレン(50ミリリットル)で処理し、上記生成物を濾過により回収し、 水(10ミリリットル)および塩化メチレン(10ミリリットル)で続けて洗浄し、 減圧乾燥し、秤量した(3.68g)。実施例47 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,l]-7,17-オクタフルオロジベン ゾ[g,g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジヒドロキシド(ケ イ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジ(テトラフルオロフタロシ アニン)ジヒドロキシドと省略される)の合成 四塩化ケイ素(86マイクロリットル)を、新しく蒸留したキノリン(1ミリリ ットル)中のジフェニル-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリン(174mg)お よびテトラフルオロ-1,3-ジイミノイソインドリン(54mg)の混合物にアルゴン ガ ス雰囲気下で加え、上記混合物を撹拌しながら200℃で1時間加熱した。上記生成 物を160℃まで冷却し、水(1ミリリットル)で処理し、5分間還流した。上記 混合物を冷却し、エーテル(10ミリリットル)で処理し、濾過し、上記固形物を 水(2ミリリットル)およびエーテル(5ミリリットル)で続けて洗浄した。上 記濾液の有機層を分離し、水(5ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4) 、回転エバポレーターで蒸発した。上記残留物を、塩化メチレンで平衡させ、塩 化メチレンで溶離させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm )でクロマトグラフ分析した。上記生成物を減圧乾燥し、秤量した(18mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):727、759、809、835 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):685、760、840実施例48 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,l]-71,76-ジエトキシナフト[g ]-17-ベンゾ[g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジヒドロキ シド(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)](1,6-ジエトキシフ タロシアニン)フタロシアニンジヒドロキシドと省略される)の合成 四塩化ケイ素(172マイクロリットル)を、新しく蒸留したキノリン(2ミリ リットル)中のジフェニル-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリン(347mg) 、ジエトキシ-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリン(71mg)および1,3-ジイ ミノイソインドリン(36mg)の混合物にアルゴンガス雰囲気下で加え、上記混合 物を撹拌しながら200℃で1時間加熱した。上記生成物を160℃まで冷却し、水( 2ミリリットル)で処理し、5分間還流した。上記混合物を冷却し、エーテル( 10ミリリットル)で処理し、濾過し、上記固形物を水(5ミリリットル)および エーテル(5ミリリットル)で続けて洗浄した。上記濾液の有機層を分離し、水 (10ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレーターで蒸発 した。上記残留物を、塩化メチレンで平衡させ、塩化メチレンで溶離させたシリ カゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した 。上記生成物を減圧乾燥し、秤量した(6mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):649、693、724、758、 827 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):750実施例49 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,l]-7-テトラフルオロナフト[g ]-17-ベンゾ[g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジヒドロキ シド(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)](テトラフルオロフ タロシアニン)フタロシアニンジヒドロキシドと省略される)の合成 四塩化ケイ素(172マイクロリットル)を、新しく蒸留したキノリン(2ミリ リットル)中のジフェニル-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリン(347mg) 、テトラフルオロ-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリン(54mg)および1,3- ジイミノイソインドリン(36mg)の混合物にアルゴンガス雰囲気下で加え、上記 混合物を撹拌しながら200℃で1時間加熱した。上記生成物を160℃まで冷却し、 水(2ミリリットル)で処理し、5分間還流した。上記混合物を冷却し、エーテ ル(10ミリリットル)で処理し、濾過し、上記固形物を水(5ミリリットル)お よびエーテル(5ミリリットル)で続けて洗浄した。上記濾液の有機層を分離し 、水(10ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレーターで 蒸発した。上記残留物を、塩化メチレンで平衡させ、塩化メチレンで溶離させた シリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析 した。上記生成物を減圧乾燥し、秤量した(21mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):646、689、720、753、 790 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):760実施例50 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,l]-7-テトラフルオロナフト[g ]-17-ベンゾ[g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7-オク ト-1-エニルジメチルシリルオキシド)(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタ シアニン)](テトラフルオロフタロシアニン)フタロシアニンビス(ジメチルヘキ シルビニルシリルオキシド)と省略される)の合成 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)](テトラフルオロフタロ シアニン)フタロシアニンジヒドロキシド(10.5mg)、7-オクト-1-エニルジメチ ルクロロシラン(38マイクロリットル)、イミダゾール(10mg)およびジメチル ホルムアミド(200マイクロリットル)の混合物を室温で30分間撹拌した。上記 生成物を回転エバポレーターを用いて減圧下で濃縮した。上記残留物をヘキサン で平衡させ、トルエンで溶離させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラ ム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物を、減圧乾燥し、秤量し た(4mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):732、757、794 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):763、830実施例51 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,l]-7-テトラフルオロナフト[g ]-17-ベンゾ[g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(ジメチ ルペンタフルオロフェニルシリルオキシド)(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3- ナフタロシアニン)](テトラフルオロフタロシアニン)フタロシアニンビス(ジメ チルペンタフルオロフェニルシリルオキシド)と省略される)の合成 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)](テトラフルオロフタロ シアニン)フタロシアニンジヒドロキシド(10.5mg)、クロロジメチルペンタフ ルオロフェニルシラン(28マイクロリットル)、イミダゾール(10mg)およびジ メチルホルムアミド(200マイクロリットル)の混合物を室温で30分間撹拌した 。上記生成物を回転エバポレーターを用いて減圧下で濃縮した。上記残留物をヘ キサンで平衡させ、ヘキサン-50%トルエンで溶離させたシリカゲル(70〜230メ ッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ分析し、2種の生成物フラ クションAおよびBを得、それらを減圧乾燥し、秤量した(それぞれ2.8mgおよ び5.5mg)。 A. UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 650、726、762、796、824 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):770 B. UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 651、726、763、796、824 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):770実施例52 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,l]-7,17-ジベンゾ[g,g]-5,10, 15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(ジメチルペンタフルオロフェニ ルシリルオキシド)(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジフ タロシアニン)ビス(ジメチルペンタフルオロフェニルシリルオキシド)と省略さ れる)の合成 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジフタロシアニンジヒ ドロキシド(20mg)、クロロジメチルペンタフルオロフェニルシラン(58マイク ロリットル)、イミダゾール(20mg)およびジメチルホルムアミド(450マイク ロリットル)の混合物を室温で1時間撹拌した。上記生成物を回転エバポレータ ーを用いて減圧下で濃縮した。上記残留物をヘキサン(5ミリリットル)で処理 し、緑色固形生成物を濾過により回収し、ヘキサン(2ミリリットル)で洗浄し 、減圧乾燥し、秤量した(26mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):648、691、724、759 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):768実施例53 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,l]-7,17-ジベンゾ[g,g]-5,10, 15,20-テトラアザ(21H),(23H),ポルフィリン(ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタ ロシアニン)ジ(2,3-t-ブチルフタロシアニン)と省略される)の合成 1,4-ジフェニルナフタレンジカルボニトリル(495mg)、4-t-ブチルフタロニ トリル(92mg)およびリチウムブトキシド(4.0ミリリットル)の混合物を油浴 中で1.5時間還流し、冷却した。冷氷酢酸(20ミリリットル)を生成した懸濁液 に加え、減圧乾燥した。緑色残留物をジクロロメタン中で再懸濁し、上記溶液を 3000rpmで15分間遠心分離した。その上澄み液を1NのHCl(2×20ミリリット ル)に続いて、水(1×10ミリリットル)で洗浄した。上記有機層を減圧乾燥し た。上記未処理の生成物をヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ 、60Å、2×50cm)カラムでクロマトグラフ分析した。上記生成物をヘキサンお よびトルエンで連続して溶離し、減圧乾燥し、秤量した(4.2mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)、ε(M-1cm-1)):668、4 3297;688、86914;726、92715;758、64329 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):732実施例54 5-t- ブチル-1,3-ジイミノイソインドリンの合成 4-t-ブチルフタロニトリル(1.8g)、ナトリウムメトキシドの25%メタノール 溶液(2.3ミリリットル)、および乾燥1-ブタノール(25ミリリットル)の撹拌 混合物を通して、無水アンモニアを30分間徐々に泡立てた。アンモニアの導入を 続けながら、上記混合物を1.5時間還流した。上記生成物を冷却後、溶媒を回転 エバポレーターを用いて減圧下で除去した。上記残留物を、塩化メチレン(20ミ リリットル)で処理し、上記生成物を濾過により回収し、塩化メチレン(20ミリ リットル)、エーテル(10ミリリットル)で続けて洗浄し、減圧乾燥し、秤量し た(0.4g)。実施例55 6,7- ジブロモ-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリンの合成 6,7-ジブロモナフタレン-2,3-ジカルボニトリル(0.5g)、ナトリウムメトキ シドの25%メタノール溶液(0.3ミリリットル)、および乾燥1-ブタノール(10 ミリリットル)の撹拌混合物を通して、無水アンモニアを50分間徐々に泡立てた 。アンモニアの導入を続けながら、上記混合物を2.5時間還流した。上記生成物 を冷却後、オレンジ−イエローの固形物を濾過により回収し、エーテル(20ミリ リッ トル)で洗浄し、減圧乾燥し、秤量した(0.6g)。実施例56 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)ジ-t-ブチルフタロシアニン ]ジヒドロキシドの合成 四塩化ケイ素(57マイクロリットル)を、新しく蒸留したキノリン(1ミリリ ットル)中のジフェニル-1,3-ジィミノベンズ[f]イソインドリン(172mg)お よび5-t-ブチル-1,3-ジイミノイソインドリン(50mg)の混合物にアルゴンガス 雰囲気下で加え、上記混合物を撹拌しながら210℃で1時間加熱した。上記生成 物を冷却し、水(2ミリリットル)で処理し、5分間還流した。上記混合物を冷 却し、エーテル(10ミリリットル)で処理し、濾過し、上記固形物をエーテル( 30ミリリットル)で洗浄した。上記濾液の有機層を分離し、水(毎回20ミリリッ トル)で2回洗浄し、乾燥し(NaSO4)、回転エバポレーターで蒸発した。上 記残留物を、ヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラ ム(2×50cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物を塩化メチレンで溶離し 、減圧乾燥し、秤量した(11mg、緑色固形物)。 UV-可視(塩化メチレン)(λmax(nm)):656、670、694、730、758 蛍光(塩化メチレン)(λmax(nm)):767実施例57 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジ-t-ブチルフタロシアニ ンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)の合成 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジ(2,3-t-ブチルフタロ シアニン)ジヒドロキシド(320mg)、7-オクト-1-エニルジメチルクロロシラン (200マイクロリットル)、イミダゾール(136mg)およびジメチルホルムアミド (6ミリリットル)の混合物を室温で12時間撹拌した。上記生成物を回転エバポ レーターを用いて減圧下で濃縮した。上記残留物をヘキサンで平衡させ、溶離さ せたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)でクロマトグラフ 分析した。上記青色生成物を、減圧乾燥し、秤量した(150mg)。 UV-可視(塩化メチレン)(λmax(nm)):632、676、702、750 蛍光(塩化メチレン)(λmax(nm)):716実施例58 ケイ素(IV)2,3,11,12,20,21,29,30-オクタブロモ-2,3-ナフタロシアニンジヒド ロキシド(ケイ素オクタブロモ-2,3-ナフタロシアニンジヒドロキシドと省略さ れる)の合成 四塩化ケイ素(114マイクロリットル)を、新しく蒸留したキノリン(2ミリ リットル)中の6,7-ジブロモ-1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリン(433mg )および5-t-ブチル-1,3-ジイミノイソインドリン(100mg)の混合物にアルゴン ガス雰囲気下で加え、上記混合物を撹拌しながら210℃で2時間加熱した。上記 生成物を冷却し、水(2ミリリットル)で処理し、15分間還流した。上記混合物 を冷却し、エーテル(4ミリリットル)で処理し、濾過し、上記固形物をエーテ ル(毎回2ミリリットル)で3回洗浄した。上記固形物を減圧乾燥し、秤量した (0.57g、暗緑色固形物)。実施例59 ケイ素(IV)2,3,11,12,20,21,29,30-オクタブロモ-2,3-ナフタロシアニンビス(7- オクト-1-エニルジメチルシリルオキシド)(ケイ素オクタブロモ-2,3-ナフタロ シアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド)と省略される)の合成 ケイ素オクタブロモ-2,3-ナフタロシアニンジヒドロキシド(500mg)、7-オク ト-1-エニルジメチルクロロシラン(256マイクロリットル)、イミダゾール(68 mg)およびジメチルホルムアミド(5ミリリットル)の混合物を室温で12時間撹 拌した。上記生成物を回転エバポレーターを用いて減圧下で濃縮した。上記残留 物をヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50 cm)でクロマトグラフ分析した。上記生成物をトルエンで溶離し、減圧乾燥し、 秤量した(300mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):694、702 sh 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):706実施例60 ケイ素(IV)1,4,8,11,15,18,22,25-オクタエトキシフタロシアニンジクロリド( ケイ素オクタエトキシフタロシアニンジクロリドと省略される)の合成 四塩化ケイ素(600マイクロリットル)を、新しく蒸留したキノリン(10ミリ リットル)中の4,7-ジエトキシ-1,3-ジイミノイソインドリン(1.0g)の混合物 にアルゴンガス雰囲気下で加え、上記混合物を撹拌しながら200℃で1.5時間加熱 した。上記生成物を冷却し、水(10ミリリットル)、続いて塩化メチレン(10ミ リリットル)で処理した。上記有機層を分離し、回転エバポレーターで蒸発した 。黒色残留物をエーテル(5ミリリットル)で処理し、濾過した。上記濾液を乾 燥し(NaSO4)、上記溶媒を回転エバポレーターで蒸発し、減圧乾燥し、秤量 した(300mg、暗緑色固形物)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):742 UV-可視(塩化メチレン)(λmax(nm)):764 IR(KBr):3435、3060、2983、2932、2228、1727、1603、1504、131 7、1256、1218、1068、810cm-1 実施例61 4,7- ジエトキシ-1,3-ジイミノイソインドリンの合成 1,4-ジエトキシ-2,3-フタロニトリル(1.0g)、ナトリウムメトキシドの25% メタノール溶液(1.2ミリリットル)、および乾燥1-ペンタノール(20ミリリッ トル)の撹拌混合物を通して、無水アンモニアを45分間徐々に泡立てた。アンモ ニアの導入を続けながら、上記混合物を3時間還流した。上記生成物を冷却後、 上記溶媒を回転エバポレーターで除去した。上記残留物を減圧乾燥し、秤量した (1.4g、緑色固形物)。実施例62 5,9,14,18,23,27,32,36- オクタメトキシ-2,3-ナフタロシアニン(オクタメトキ シ-2,3-ナフタロシアニンと省略される)の合成 ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液(7ミリリットル)に懸濁した1, 4-ジメトキシナフタレン-2,3-ジカルボニトリル(820mg)を1.5時間還流し、冷 却し、氷酢酸(50ミリリットル)中で撹拌した。30分後、上記溶媒を回転エバポ レーターで蒸発し、上記残留物を塩化メチレン(100ミリリットル)に溶解した 。上記溶液を10%塩酸(100ミリリットル)、ブライン(100ミリリットル)で連 続して洗浄し、回転エバポレーターで蒸発した。上記残留物をトルエンで平衡さ せたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å、2×50cm)カラムでクロマトグラフ分 析した。上記生成物をトルエンで溶離し、減圧乾燥し、秤量した(52mg、レッド -ブラウン固形物)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):837実施例63 ゲルマニウム(IV)2,3,9/10,16/17,23/24-テトラ-t-ブチルフタロシアニンジクロ リド(ゲルマニウムテトラ-t-ブチルフタロシアニンジクロリドと省略される) の合成 四塩化ゲルマニウム(1.5ミリリットル)を、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレ ン(7ミリリットル)中の5-t-ブチル-1,3-ジイミノイソインドリン(500mg)お よびトリブチルアミン(3.4ミリリットル)の混合物にアルゴンガス雰囲気下で 加え、上記混合物を3.5時間還流した。上記生成物を冷却し、水(20ミリリット ル)および塩化メチレン(20ミリリットル)で連続して処理した。上記有機層を 分離し、水(10ミリリットル)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、回転エバポレー ターで蒸発した。上記残留物をトルエンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッ シュ、60Å、2×50cm)カラムでクロマトグラフ分析した。上記生成物をトルエ ンおよびトルエン:イソプロパノール(9:1)で連続して溶離し、減圧乾燥し 、秤量した(310mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):680 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):718、750実施例64 異なるストークスシフトおよび励起および発光波長に伴うヒトの血清および血液 のラテックス中の種々の染料系の蛍光強度への影響 ドナーおよびアクセプター染料ペアまたはハイブリッドフタロシアニン誘導体 を、表3および実施例10に示したテトラヒドロフラン溶媒系法を用いて、0.2μm ラテックス(オレゴン州ポートランド(Portland)のIDCから市販のCML)に 導入した。上記ラテックス粒子を5mMリン酸カリウム、1mMホウ酸カリウムお よび5mg/ミリリットルのウシ属の血清アルブミンを含有する緩衝剤、pH7、生 ヒト血清または生のヒト血液により、上記表に示した種々の固形分濃度に稀釈し た。上記励起および発光波長および対応するストークスシフトを表6に示す。 上記結果により、生のヒト血清および血液により測定した蛍光強度は、上記励 起波長がヒト血清および血液の吸収領域内にある場合、大きな影響を受ける。逆 に、ヒト血清および血液により測定した蛍光強度は、上記励起波長が646nm以上 の場合、影響を受けない。 実施例65 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニルナフタロシアニン)]ジフタロシアニン類の消光時に おけるアキシアルリガンドの効果 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニルナフタロシアニン)]ジフタロシアニンジハイドロ オキサイドおよびケイ素[ジ(1,6-ジフェニルナフタロシアニン)]ジフタロシア ニンビス[ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド]を、0.2μmCMLラテッ クス[IDCコーポレーション(IDC Corporation、ポートランド、オレゴン州)製 ]中に、THF溶媒系を用いて、以下の表に示すような様々な染料濃度で組み込 んだ。蛍光ラテックスは、5mMリン酸カリウム、1mMホウ酸カリウム緩衝液(pH 7)中、またはテトラヒドロフラン中のいずれかにおいて固形分0.00057%まで 希釈した。646nmで励起することにより、蛍光強度を測定した。発光を760nmに固 定した。結果を以下の表4に示す。 結果より、(アキシアルリガンドを有しない)ジヒドロキシハイブリッド誘導 体は、染料添加量0.1mg/mLでも、大きな消光程度を有しているが、(アキシアル リガンドを有する)ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイドハイブリッド誘導 体は、ほとんど消光しないことが分かる。結果は、アキシアルリガンドが、粒子 中の最大蛍光強度を得るために、フタロシアニン誘導体には重要であることを示 している。 実施例66 ハイブリッドフタロシアニン誘導体とナフタロシアニン誘導体(いずれもアキシ アルリガンドを含む)についてのラテックス中での消光性の比較 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニルナフタロシアニン)]ジフタロシアニンビス[ジメ チルヘキシルビニルシリルオキサイド](ハイブリッドフタロシアニン誘導体) とケイ素2,3-ナフタロシアニンビス[ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド ](ナフタロシアニン誘導体)を、0.2μmCMLラテックス(IDCコーポレーシ ョン、ポートランド、オレゴン州)中に、THF溶媒系を用いて、以下の表に示 すような様々な染料濃度で組み込んだ。蛍光ラテックスは、5mMリン酸カリウム 、1mMホウ酸カリウム緩衝液(pH7)中、またはテトラヒドロフラン中のいず れかにおいて固形分0.00057%まで希釈した。以下の表に示す如く、励起波長お よび発光波長において蛍光強度を測定した。 結果より、ハイブリッドフタロシアニン誘導体は、ナフタロシアニン誘導体よ りも、消光に対して非常に耐性があることが分かる。結果は、ラテックス中高い 蛍光強度を得ることについてのハイブリッドフタロシアニン誘導体の特性を示し ている。 実施例67 テトラヒドロフランおよびジメチルホルムアミド溶媒系を用いたハイブリッドフ タロシアニンおよびフタロシアニン誘導体の粒子中への取り込み並びに特性 ハイブリッドフタロシアニンおよびフタロシアニン誘導体を、染料についての 以下に示した手順を用い、かつ表6に示すような染料濃度を用いて、カルボキシ 変性ラテックス[CML、インターフェイシャル・ダイナミックス・コーポレイシ ョン・インコーポレイテッド(International Dynamics Corp.Inc.、ポートラ ンド、オレゴン州)製]中に組み込んだ。励起および発光波長において、各溶媒 系 について、表6に示したラテックス濃度(固形分%)で、ラテックス溶液の蛍光 強度を測定した。 a.50%テトラヒドロフラン溶媒系 テトラヒドロフラン(THF)(0.19mL)を、5分間隔で滴下して、固形分1. 5%のラテックス粒子の撹拌溶液0.67mLへ室温において添加した。ラテックス懸 濁液を室温において更に30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。テトラヒド ロフラン中適当な濃度の2、3種の染料から成る染料溶液(0.47mL)を、5分か けて、撹拌したラテックス溶液に滴下し、表6に示すような添加染料濃度(体積 1.33mL中)を与えた。ラテックス-染料溶液を室温において暗所で30分間撹拌 した。その後、ラテックス溶液を透析チューブ[スペクトラ-ポー(Spectra-por) 、12〜14,000の分子量カットオフ、スペクトラム(Spectrum、ヒューストン、テ キサス州)製]に通して、ラテックス溶液を12〜15時間、4℃で水に対して 透析した。染料-ラテックス溶液を透析から外して、透析後の最終体積と出発固 形分濃度から溶液の固形分(%)を算出した。 b.70%テトラヒドロフラン溶媒系 テトラヒドロフラン(THF)(0.19mL)を、5分間隔で滴下して、固形分2. 5%のラテックス粒子の撹拌溶液0.4mLへ室温において添加した。ラテックス懸濁 液を室温において更に30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。テトラヒドロ フラン中適当な濃度の2、3種の染料から成る染料溶液(0.74mL)を、5分かけ て、撹拌したラテックス溶液に滴下し、表6に示すような添加染料濃度(体積1. 33mL中)を与えた。ラテックス-染料溶液を室温において暗所で30分間撹拌し た。ラテックス溶液を透析して、50%テトラヒドロフラン溶媒系法について先に 記載した手順に従って分析した。 c.50%ジメチルホルムアミド溶媒系 ジメチルホルムアミド(DMF)(0.19mL)を5分間隔で滴下して、固形分1. 5%のラテックス粒子の撹拌溶液0.67mLへ室温において添加した。ラテックス懸 濁液を室温において更に30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。ジメチルホ ルムアミド中適当な濃度の2、3種の染料から成る染料溶液(0.47mL)を、5分 かけて、撹拌したラテックス溶液に滴下し、表6に示すような添加染料濃度(体 積1.33mL中)を与えた。ラテックス-染料溶液を室温において暗所で30分間撹 拌した。その後、ラテックス溶液を透析チューブ[スペクトラ-ポー、12〜14,00 0の分子量カットオフ、スペクトラム(ヒューストン、テキサス州)製]に通し て、染料-ラテックス溶液を12〜15時間、4℃で水に対して透析した。染料- ラテックス溶液を透析から外して、透析後の最終体積と出発固形分濃度から溶液 の固形分(%)を算出した。 d.70%ジメチルホルムアミド溶媒系 ジメチルホルムアミド(0.19mL)を、5分間隔で滴下して、固形分2.5%のラ テックス粒子の撹拌溶液0.4mLへ室温において添加した。ラテックス懸濁液を室 温において更に30分間撹拌し、ラテックスを膨潤させた。ジメチルホルムアミ ド中適当な濃度の2、3種の染料から成る染料溶液(0.74mL)を、5分かけて、 撹拌したラテックス溶液に滴下し、表6に示すような添加染料濃度(体積1.33mL 中)を与えた。ラテックス-染料溶液を室温において暗所で30分間撹拌した。 ラテックス溶液を透析して、50%ジメチルホルムアミド溶媒系法について先に記 載した手順に従って分析した。 実施例68 4,7- ジフェニル-1,3-ジイミノイソインドリンの合成 無水アンモニアを、3,6-ジフェニルフタロニトリル(5.9g)[ジャーナル・オ ブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.)、75、4338頁( 1953年)およびジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem. )、旧・ソビエト連合共和国(英訳)8、341頁(1972年)に従って合成したもの 。]、メタノール中25%ナトリウムメトキシド(1.35mL)、および乾燥1-ブタノ ール(20mL)の撹拌した混合物に通して、1時間ゆっくりとバブリングした。続 けて、アンモニアを導入し、混合物を1.5時間還流した。得られたものを冷却し た後、生成物を濾過により回収し、その後1-ブタノール(10mL)とエーテル(10 mL)で洗浄し、乾燥して秤量した(0.62g)。実施例69 [2,12-ジ-(2,3)-ナフト[b,1]-71,74,171,174-テトラフェニルジベンゾ[g,g]-5, 10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジハイドロオキサイド(ケイ素[ジ( 2,3-ナフタロシアニン)]ジ(1,4-ジフェニルフタロシアニン)ジハイドロオキサイ ドと略されるもの)の合成 4塩化ケイ素(69μL)を、蒸留したばかりのキノリン(1mL)中の、4,7-ジフ ェニル-1,3-ジイミノイソインドール(119mg)および1,3-ジイミノベンズ[f] イソインドリン(39mg)の混合物に、アルゴン雰囲気下で添加して、混合物を20 0℃で1時間加熱した。得られたものを160℃まで冷却し、水(1mL)で処理して 5分間還流した。混合物を冷却し、エーテル(10mL)で処理し、その後固体を水 (5mL)およびエーテル(5mL)で洗浄した。濾液の有機層を水層から分離し、そ の後1N塩酸(10mL)と水(10mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)して、ロータリーエ バポレーターで蒸発させた。残渣は、塩化メチレンで平衡させたシリカゲル(70 〜230メッシュ、60Å、2×50cm)カラムにおいてクロマトグラフを行った。生成 物を塩化メチレン-1%イソプロパノールで溶離し、真空乾燥させて秤量した(43m g)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):690、736、758 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):774実施例70 [2,12-ジ-(2,3)-ナフト[b,1]-71,74,171,174-テトラフェニルジベンゾ[g,g]-5, 10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7-オクタ-1-エニルジメチル シリルオキサイド)(ケイ素[ジ(2,3-ナフタロシアニン)]ジ(1,4-ジフェニルフラ タロシアニン)ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド)と略されるも の)の合成 ケイ素[ジ(2,3-ナフタロシアニン)ジ(1,4-ジフェニルフタロシアニン)ジハ イドロオキサイド](10.6mg)、7-オクタ-1-エニルジメチルクロロシラン(41 μL)、イミダゾール(11mg)およびジメチルホルムアミド(200μL)の混合物 を、室温で10分間撹拌した。得られたものをロータリーエバポレーターにおい て真空下、蒸発させた。残渣は、ヘキサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メ ッシュ、60Å、2×50cm)カラムにおいてクロマトグラフを行った。生成物をト ルエンで溶離し、真空乾燥させて秤量した(3mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):667、745 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):774実施例71 [2,12-ジ-(2,3)-ナフト[b,1]-71,74,171,174-テトラフェニルジベンゾ[g,g]-5, 10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(ジメチルペンタフルオロフ ェニルシリルオキサイド)(ケイ素[ジ(2,3-ナフタロシアニン)]ジ(1,4-ジフェニ ルフタロシアニン)ビス(ジメチルペンタフルオロフェニルシリルオキサイド) と略されるもの)の合成 ケイ素[ジ(2,3-ナフタロシアニン)ジ(1,4-ジフェニルフタロシアニン)ジハ イドロオキサイド](10mg)、クロロジメチルペンタフルオロフェニルシラン( 28μL)、イミダゾール(10mg)およびジメチルホルムアミド(200μL)の混合 物を、室温で10分間撹拌した。得られたものロータリーエバポレーターにおい て真空下で濃厚化した。残渣は、ヘキサンで溶離してシリカゲル(70〜230メッシ ュ、 60Å、2×50cm)カラムにおいてクロマトグラフを行った。生成物をトルエンで 溶離し、真空乾燥させて秤量した(3mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):701、745 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):789実施例72 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,1]-72/3,172/3-ジ(tert-ブチル) ジベンゾ[g,g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジハイドロオキ サイド(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジ(2,3-tert-ブチ ルフタロシアニン)ジハイドロオキサイドと略されるもの)の合成 蒸留したばかりのキノリン(2mL)中の、ジフェニル-1,3-ジイミノベンズ[f ]イソインドールミン(869mg)および5-tert-ブチル−1,3-ジイミノイソインド リン(100.5mg)の混合物に、4塩化ケイ素(344μL)を、アルゴン雰囲気下で 添加して、混合物を200℃で1時間加熱した。得られたものを150℃まで冷却し、 水(3mL)で処理して10分間還流した。混合物を冷却し、エーテル(30mL)で処 理し、その後固体をエーテル(20mL)および水(20mL)で洗浄した。濾液の有機 層を水層から分離し、その後1N塩酸(2×10mL)と水(10mL)で洗浄し、乾燥(M gSO4)して、ロータリーエバポレーターで蒸発させた。残渣は、ヘキサンで平衡 させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å、2×50cm)カラムにおいてクロマト グラフを行った。生成物を塩化メチレンと塩化物-1%イソプロパノールで溶離し 、真空乾燥させて秤量した(55mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):646、684、720、743 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):750実施例73 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,1]-72/3,172/3-ジ(tert-ブチル) ジベンゾ[g,g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7-オクタ-1 -エニルジメチルシリルオキサイド)(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロ シアニン)]ジ(2,3-tert-ブチルフタロシアニン)ビス(ジメチルヘキシルビ ニルシリルオキサイド)と略されるもの)の合成 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジ(2,3-tert-ブチルフ タロシアニン)ジハイドロオキサイド(2.8mg)とジメチルホルムアミド(500μ L)の混合物を、室温で10分間撹拌した。得られたものをロータリーエバポレー ターで、真空下、濃厚化させた。残渣は、ヘキサンで平衡させたシリカゲル(70 〜230メッシュ、60Å、2×50cm)カラムにおいてクロマトグラフを行った。その 後、生成物をヘキサンとトルエンで溶離し、真空乾燥させて秤量した(16.5mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):648、688、726、750 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):756実施例74 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,1]-72/3,172/3-ジ(tert-ブチル) ジベンゾ[g,g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(ジメチル ペンタフルオロフェニルシリルオキサイド)(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナ フタロシアニン)]ジ(2,3-tert-ブチルフタロシアニン)ビス(ジメチルペンタ フルオロフェニルシリルオキサイド)と略されるもの)の合成 ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジ(2,3-tert-ブチルフタ ロシアニン)ジハイドロオキサイド(21.8mg)、クロロジメチルペンタフルオロ フェニルシラン(56.5μL)、イミダゾール(20.4mg)およびジメチルホルムア ミド(500μL)の混合物を、室温で10分間撹拌した。得られたものをロータリー エバポレーターで、真空下、濃厚化させた。残渣は、ヘキサンで平衡させたシリ カゲル(70〜230メッシュ、60Å、2×50cm)カラムにおいてクロマトグラフを行 った。その後、生成物をヘキサンとトルエンで溶離し、真空乾燥させて秤量した (25mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):652、694、730、760 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):769実施例75 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,1]-7-(2,3)-ナフト[g]-17-ベンゾ[ g ]-5,10,15,20- テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ジハイドロオキサイド(ケイ素 [ ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)](2,3-ナフタロシアニン)フタロ シアニンジハイドロオキサイドと略されるもの)の合成 蒸留したばかりのキノリン(2mL)中の、ジフェニル-1,3-ジイミノベンズ[f ]イソインドリン(347mg)、1,3-ジイミノベンズ[f]イソインドリン(49mg) 、の混合物に、4塩化ケイ素(172μL)をアルゴン雰囲気下で添加して、混合物 を200℃で1時間加熱した。得られたものを170℃まで冷却し、水(2mL)で処理 して5分間還流した。混合物を冷却し、エーテル(20mL)で処理して濾過し、そ の後固体を水(5mL)およびエーテル(10mL)で洗浄した。有機層を水層から分 離し、1N塩酸(2×10mL)と(分離させるために再度濾過して)水(10mL)で洗浄 し、乾燥(MgSO4)して、ロータリーエバポレーターで蒸発させた。残渣は、ヘ キサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)に おいてクロマトグラフを行った。その後、生成物をトルエン、トルエン−5%塩 化メチレン、トルエン-10%塩化メチレン、トルエン-20%塩化メチレンおよび最 後にトルエン-50%塩化メチレンで溶離した。次いで、生成物をシリカゲル(GF 、1000μ、20×20cm)プレートで再度クロマトグラフを行った後、トルエン-5% 塩化メチレン、トルエン-10%塩化メチレン、トルエン-20%塩化メチレンおよび 最後にトルエン-50%塩化メチレンで溶離した。プレートを後者の溶媒で10回 溶離して、生成物から所望の生成物の分離した。緑色の生成物を真空乾燥させて 秤量した(9mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):670、714、750 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):762実施例76 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,1]-7-(2,3)-ナフト[g]-17-ベンゾ[ g]-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7-オクタ-1-エニルジ メチルシリルオキサイド)(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)] (2,3-ナフタロシアニン)フタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオ キサイド)と略されるもの)の合成 [ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)](2,3-tert-ブチルフタロシアニ ン)フタロシアニンジハイドロオキサイド(9mg)、7-オクタ-1-エニルジメチル クロロシラン(33.5μL)、イミダゾール(9mg)およびジメチルホルムアミド( 200μL)の混合物を、室温で10分間撹拌した。得られたものをロータリーエバポ レーターで、真空下、濃厚化させた。残渣は、ヘキサン-50%塩化メチレンで溶 離してシリカゲル(GF、1000μ、20×20cm)プレートにおいてクロマトグラフを 行った。その後、生成物をヘキサン(1mL)で2回粉砕し、真空乾燥させて秤量 した(9mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):674、718、756 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):763実施例77 [21,26-ジフェニルナフト[b]-7,12,17-トリベンゾ[g,l,g]-5,10,15,20-テトラ アゾポルフィリナト]ケイ素ジハイドロオキサイド(ケイ素(1,6-ジフェニル-2,3 -ナフタロシアニン)トリナフタロシアニンジハイドロオキサイドと略されるもの )の合成 蒸留したばかりのキノリン(5mL)中の、ジフェニル-1,3-ジイミノベンズ[f ]イソインドリン(347mg)と1,3-ジイミノイソインドリン(726mg)の混合物に 、4塩化ケイ素(187μL)を、アルゴン雰囲気下で添加して、混合物を200℃で 1時間加熱した。得られたものを170℃まで冷却し、水(5mL)で処理して5分間 還流した。混合物を冷却し、エーテル(20mL)で処理して濾過し、その後固体を 水(10mL)およびエーテル(10mL)で洗浄した。有機層を水層から分離し、1N塩 酸(50mL)と(分離させるために再度濾過して)水(50mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4 )して、ロータリーエバポレーターで蒸発させた。濾過した固体をアセトン(2 0mL)で処理し、再度濾過し、アセトンで洗浄した。濾液を、乾燥(MgSO4)して 、ロータリーエバポレーターで蒸発させた。エーテルおよびアセトンを蒸発させ て得た残渣を合わせて、ヘキサンで平衡させてシリカゲル(70〜230メッシュ、6 0Å) カラム(2×50cm)においてクロマトグラフを行った。その後、生成物を塩化メ チレン、トルエンおよびトルエン-1%イソプロパノールで溶離した。次いで、生 成物を塩化メチレンで溶離させたシリカゲル(GF、1000μ、20×20cm)プレート で再度クロマトグラフを行い、プレートを自然乾燥させて、トルエン-1%イソプ ロパノールで再度溶離した。青緑色の生成物を真空乾燥させて秤量した(60mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):622、658、688、698実施例78 [21,26,121,126-テトラフェニルジナフト[b,1]-7,17-ジベンゾ[g,g]-5,10,15,2 0-テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(トリヘキシルシリルオキサイド)( ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジフタロシアニンビス(ト リヘキシルシリルオキサイド)と略されるもの)の合成 [ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジフタロシアニンジハイドロオ キサイド(8mg)、クロロトリヘキシルシラン(55μL)、イミダゾール(10mg) およびジメチルホルムアミド(200μL)の混合物を、室温で10分間撹拌した。得 られたものをロータリーエバポレーターで、真空下、濃厚化させた。残渣は、ヘ キサンで平衡させたシリカゲル(70〜230メッシュ、60Å)カラム(2×50cm)に おいてクロマトグラフを行った。その後、生成物をヘキサンおよびトルエンで溶 離し、真空乾燥させて秤量した(4.5mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):644、684、718 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):752実施例79 [21,26-ジフェニルナフト[b]-7,12,17-トリベンゾ[g,l,g]-5,10,15,20-テトラ アゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7-オクタ-1-エニルジメチルシリルオキサイ ド)(ケイ素(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)トリナフタロシアニンビス (ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド)と略されるもの)の合成 (1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)トリナフタロシアニンジハイドロオ キサイド(23.3mg)、7-オクタ-1-エニルジメチルクロロシラン(115.2μL)、 イミダゾール(30.6mg)およびジメチルホルムアミド(500μL)の混合物を、室 温で10分間撹拌した。得られたものをロータリーエバポレーターで、真空下、濃 厚化させた。残渣を、ヘキサン(2mL)で処理し、黄色の不溶固体から濾別して 濾液を蒸発させた。残渣は、ヘキサンで溶離してシリカゲル(GF、1000μ、20× 20cm)プレートにおいてクロマトグラフを行い、プレートを自然乾燥させて、ヘ キサン-50%塩化メチレンで再度溶離した。生成物を、真空乾燥させて秤量した (0.8mg)。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):624、660、692 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):710実施例80 [21,26121,126-テトラフェニルジナフト[b,1]-7,17-ジベンゾ[g,g]-5,10,15,20 -テトラアゾポルフィリナト]ケイ素ビス(7-オクタ-1-エニルジメチルシリルオ キサイド)(ケイ素[ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジ(2,3-ナフ タロシアニン)ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド)と略されるもの )の合成 [ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)]ジ(2,3-ナフタロシアニン) ジハイドロオキサイド(6mg)、7-オクタ-1-エニルジメチルクロロシラン(21μ L)、イミダゾール(5.7mg)およびジメチルホルムアミド(200μL)の混合物を 、室温で10分間撹拌した。得られたものをロータリーエバポレーターで、真空下 、濃厚化させた。残渣は、シリカゲル(GF、1000μ、20×20cm)プレートにおい てクロマトグラフを行い、ヘキサン-20%トルエン、ヘキサン-50%トルエンおよ びトルエンで(それぞれの溶離の間ではプレートを自然乾燥させて)溶離した。 緑色の生成物をヘキサン(1mL)で3回粉砕し、真空乾燥させて秤量した(5.4mg )。 UV-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):668、696、746、784 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):792実施例81 5,6-ジシアノ-1,3-ジイミノイソインドリン ベンゼン-1,2,4,5-テトラカルボニトリル(1.78g)と乾燥メタノール(4 0ml)の撹拌混合物中に無水アンモニアをゆっくり1時間吹き込んだ。生成物を 濾過して集め、メタノール(10ml)で、次いでエーテル(10ml)で洗浄し、真空 乾燥し、計量した(2.07g)。実施例82 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-72,73,172,173- テトラシアノジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ジヒドロキシドの合成 蒸留したばかりのキノリン(2ml)中に入れたジフェニル-1,3-ジイミノベン ツ〔f〕イソインドリン(174 mg)と5,6-ジシアノ-1,3-ジイミノイソインド リン(98 mg)の混合物中へケイ素テトラクロライド(115 μL)をアルゴン雰囲 気下で加え、混合物を200℃で撹拌しながら1時間加熱した。得られたものを 170℃に冷却し、水(2 ml)を加えて5分間還流した。混合物を冷却し、エー テル(20 ml)を加え、濾過して、固形物を水(10 ml)およびエーテル(10 ml )で相次いで洗浄した。濾過した暗緑色の不溶性固体をアセトン(20 ml)で処 理し、濾過し、メチレンクロライド(20ml)で処理し、再度濾過して、メチレン クロライド(20 ml)で洗浄した。アセトン/メチレンクロライドの濾液を乾燥 (MgSO4)し、ロータリーエバポレーターを用いて蒸発させた。残留物をヘキサ ン中で平衡にしたシリカゲル(70−230メッシュ、60オングストローム)カラム (2×50cm)上でクロマトグラフにかけた。生成物はメチレンクロライド、次い でメチレンクロライド-1%イソプロパノール混合液で相次いで溶離し、真空乾 燥して計量した(63mg)。 赤外吸収(KBr):2233 cm-1(CN) 紫外-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 627、686、746、826 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):831。実施例83 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,1〕−72,73,172,173 -テトラシアノジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト 〕ケイ素ビス(7-オクト-1-エニルジメチルシリルオキサイド)(短縮形とし て:ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジ(2,3-ジ シアノフタロシアニン)ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド))の 合成 ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジ(2,3-ジシ アノフタロシアニン)ジヒドロキシド(21.6mg)、7-オクト-1-エニルジメチ ルクロロシラン(77μL)、イミダゾール(20.4mg)およびジメチルホルムアミ ド(500μL)の混合物を室温で10分間撹拌した。混合物をロータリーエバポレ ータで真空で濃縮した。残留物をシリカゲル(GF、1000μ、20×20cm)プレー ト上でクロマトグラフにかけ、ヘキサンで溶離し、プレートを風乾してメチレン クロライドで再溶離した。生成物は真空乾燥して計量した(4 mg)。 NMR(500 MHZ、CDCl3):δ8.65(S,4H)、8.38(m,4H) 、8.16(m,4H)、8.02(m,4H)、7.94(m,8H)、7.87( m,4H)、5.51(m,2H)、4.81(m,4H)、1.55(m,4H)、 0.71(m,4H)、0.24(m,4H)、−0.06(m,4H)、−1.19 (m, 4H)、−2.07(m,4H)、−2.71(S,2H)、 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 631、693、752、835、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):839。実施例84 〔2,7/12-ジ-(2,3)-ナフト(b,g/l)-72,73,122,12/172,1 3テトラシアノジベンゾ〔g,l/g〕5,10,15,20-テトラアゾポルフィリ ナト〕ケイ素ジヒドロキシド(短縮形として:ケイ素〔ジ(2,3-ナフタロシア ニン)〕ジ(2,3-ジシアノフタロシアニン)ジヒドロキシド)の合成 蒸留したばかりのキノリン(4 ml)中に入れた1,3-ジイミノベンツ〔f〕 イソインドリン(195 mg)と5,6-ジシアノ-1,3-ジイミノイソインドリン(1 95 mg)の混合物中へケイ素テトラクロライド(330 μL)をアルゴン雰囲気下で 加え、混合物を200℃で撹拌しながら1時間加熱した。得られたものを160 ℃に冷却し、水(4 ml)を加えて10分間還流した。混合物を冷却し、エーテル (20 ml)を加え、濾過して、固形物を水(10 ml)、エーテル(10 ml)および アセトン(10 ml)で相次いで洗浄した。固体を真空乾燥して計量した(560 mg)。実施例85 〔2,7/12-ジ-(2,3)-ナフト(b,g/l)-72,73,122,123/172, 173テトラシアノジベンゾ〔g,l/g〕5,10,15,20-テトラアゾポルフィ リナト〕ケイ素ビス(7-オクト-1-エニルジメチルシリルオキシド)(短縮形 として:ケイ素〔ジ(2,3-ナフタロシアニン)〕ジ(2,3-ジシアノフタロシ アニン)ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキシド))の合成 ケイ素〔ジ(2,3-ナフタロシアニン)〕ジ(2,3-ジシアノフタロシアニン )ジヒドロキシド(155 mg)、7-オクト-1-エニルジメチルクロロシラン(770 ml)、イミダゾール(204 mg)およびジメチルホルムアミド(2 ml)の混合物 を室温で30分間撹拌した。混合物をロータリーエバポレータで真空で濃縮した 。残留物を2枚のシリカゲル(GF、2000μ、20×20cm)プレート上でクロマト グ ラフにかけ、ヘキサンで溶離し、プレートを風乾してメチレンクロライドで再溶 離した。生成物は真空乾燥して計量した(3.1 mg)。 NMR(500 MHZ、CDCl3):δ10.3(s,4H)、9.94(s,4 H)、8.65(m,4H)、7.98(m,4H)、5.80(m,1H)、5.5 9(m,1H)、4.92(m,4H)、1.56(m,4H)、0.71(m,4H )、0.26(m,4H)、−0.05(m,4H)、−0.96(m,4H)、−1 .83(m,4H)、−2.44(s,12H)、 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 649、704、731、788、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):795。実施例86 〔2,7/12-ジ-(2,3)-ナフト(b,g/l)-72,73,122,123/172, 173テトラシアノジベンゾ〔g,l/g〕5,10,15,20-テトラアゾポルフィ リナト〕ケイ素ビス(ジメチルペンタフルオロフェニルシリルオキシド)(短縮 形として:ケイ素〔ジ(2,3-ナフタロシアニン)〕ジ(2,3-ジシアノフタロ シアニン)ビス(ジメチルペンタフオロフェニルシリルオキシド))の合成 ケイ素〔ジ(2,3-ナフタロシアニン)〕ジ(2,3-ジシアノフタロシアニン )ジヒドロキシド(155 mg)、クロロジメチルペンタフルオロフェニルシラン( 565 μL)、イミダゾール(204 mg)およびジメチルホルムアミド(2 ml)の混 合物を室温で1時間撹拌した。混合物をロータリーエバポレータで真空で濃縮し た。残留物を2枚のシリカゲル(GF、1000μ、20×20cm)プレート上でクロマ トグラフにかけ、ヘキサンで溶離し、プレートを風乾してメチレンクロライドで 再溶離した。生成物は真空乾燥して計量した(3 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 656、712、740、800、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):807。実施例87 5,6-ジクロロ-1,3-ジイミノイソインドリンの合成 4,5-ジクロロフタロニトリル(1.0g)、1-ブタノール(500 μL)中の8% ナトリウムブトキサイド、1,4-ジオキサン(1 ml)および乾燥1-ブタノール (10 ml)の撹拌混合物中に無水アンモニアをゆっくり6時間吹き込んだ。アン モニアの導入を続けながら混合物を2時間還流した。これを冷却した後、生成物 を濾過して集め、メチレンクロライド(20ml)で洗浄し、真空乾燥し、計量した (0.63g)。実施例88 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-72,73,172,173- テトラクロロジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ジヒドロキシド(短縮形として:ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3- ナフタロシアニン)〕ジ(2,3-ジクロロフタロシアニン)ジヒドロキシド)の 合成 蒸留したばかりのキノリン(14 ml)中に入れた5,6-ジクロロ-1,3-ジイミ ノイソインドリン(308 mg)と4,7-ジフェニル-1,3-ジイミノベンツ〔f〕イ ソインドリン(900 mg)の混合物中へケイ素テトラクロライド(500 μL)をア ルゴン雰囲気下で加え、混合物を210℃で撹拌しながら1時間加熱した。得ら れたものを160℃に冷却し、水(3 ml)を加えて10分間還流した。混合物を 冷却し、エーテル(50 ml)を加え、濾過して、固形物を水(50 ml)およびエー テル(100 ml)で相次いで洗浄した。濾液の有機層を水層と分離し、1規定の塩 酸(50 ml)および水(100 ml)で相次いで洗浄し、ロータリーエバポレーター を用いて蒸発させた。残留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70−230メ ッシュ、60オングストローム)カラム(2×50cm)上でクロマトグラフにかけた 。生成物はトルエン-10%イソプロパノール混合液で溶離し、真空乾燥して計 量した(340 mg)。 紫外-可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 716、766、694。実施例89 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-72,73,172,173- テトラクロロジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ビス(7-オクト-1-エニルジメチルシリルオキサイド)(短縮形として :ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジ(2,3-ジク ロロフタロシアニン)ビス(ジメチルヘキシルビニルシリルオキサイド))の合 ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジ(2,3-ジク ロロフタロシアニン)ジヒドロキシド(340 mg)、7-オクト-1-エニルジメチ ルクロロシラン(1.1 ml)、イミダゾール(325 mg)およびジメチルホルムアミ ド(7 ml)の混合物を室温で48時間撹拌した。混合物をロータリーエバポレー タで真空で濃縮した。残留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70-230メッ シュ、60オングストローム)カラム(2×50 cm)上でクロマトグラフにかけた。 生成物をトルエンで溶離し、真空乾燥して計量した(75 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 720、770、698 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):781。実施例90 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベンゾ〔g, g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(オクチルオキ シド)(短縮形として:ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシア ニン)〕ジフタロシアニンビス(オクチルオキシド)の合成 ケイ素ジ(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニン ジヒドロキシド(49 mg)と1-オクタノール(1 ml)の混合物を235℃のオイ ルバス上で3時間撹拌しながら還流した。これを(60℃の水浴を用いて)ロー タリーエバポレータで真空で濃縮した。残留物を2枚のシリカゲル(GF、1000 μ、20×20cm)プレート上でクロマトグラフにかけ、メチレンクロライドで3回 溶離した(毎回の溶離の間にプレートを風乾した)。生成物は真空乾燥して計量 した(19 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 642、682、716、746、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):751。実施例91 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベンゾ〔g, g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(オクチルオキ シド)(短縮形として:ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシア ニン)〕ジフタロシアニンビス(フェノキサイド)の合成 ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニ ンジヒドロキシド(49 mg)とフェノール(1 g)の混合物を220℃のオイルバ ス上で2時間撹拌しながら還流した。これを冷却してヘキサン中で平衡にしたシ リカゲル(70-230メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50 cm)上でクロ マトグラフにかけた。生成物をヘキサン−50%メチレンクロライド混合液で溶 離し、真空乾燥して計量した(13 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 654、704、732、768、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):776。実施例92 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベンゾ〔g, g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス〔ポリ(エチレ ングリコール)メチルエーテル〕(短縮形として:ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニ ル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジフタロシアニンビス〔ポリ(エチレングリコ ール)メチルエーテル〕)の合成 ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジフタロシアニ ンジヒドロキシド(49 mg)、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(400 mg)および1,2,4-トリメチルベンゼン(5 ml)の混合物をジーン-スターク (Dean−Stark)トラップを用いて220℃のオイルバス上で3日間撹 拌しながら還流した。これをロータリエバポレータ上で真空濃縮した。残留物を メチレンクロライド中で平衡にしたシリカゲル(70-230メッシュ、60オングスト ローム)カラム(2×50 cm)上でクロマトグラフにかけ、メチレンクロライド- 1%イソプロパノール混合液、メチレンクロライド-5%イソプロパノール混合 液、メチレンクロライド-20%イソプロパノール混合液、メチレンクロライド- 50%イソプロパノール混合液、そして最後にメチレンクロライド-50%メタ ノール混合液で相次いで溶離した。生成物を真空乾燥して計量した(145 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 648、692、726、758、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):765。実施例93 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベンゾ〔g, g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス〔(4-オクチ ル)フェノキサイド〕(短縮形として:ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル)-2,3 -ナフタロシアニン)〕ジフタロシアニンビス〔(4-オクチル)フェノキサイド 〕)の合成 ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジフタロシアニ ンジヒドロキシド(42 mg)、4-オクチルフェノール(41 mg)および1,2,4- トリメチルベンゼン(5 ml)の混合物を200℃のオイルバス上で16時間撹拌 しながら還流した。これをロータリエバポレータ上で真空濃縮した。残留物をヘ キサン中で平衡にしたシリカゲル(70-230メッシュ、60オングストローム)カラ ム(2×50 cm)上でクロマトグラフにかけ、ヘキサン−50%メチレンクロライ ド混合液で溶離した。生成物を真空乾燥して計量した(49 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 644、684、716、746、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):751。実施例94 ケイ素2,3-ナフタロシアニンビス(ジメチルオクタデシルシリルオキシド) ケイ素2,3-ナフタロシアニンジヒドロキシド(155 mg)、クロロジメチルオ クタデシルシラン(1.04 g)、イミダゾール(204 mg)およびジメチルホルムア ミド(5 μL)の混合物を室温で1時間撹拌した。混合物をロータリエバポレー ターを用いて真空で濃縮した。残留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70 -230メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50 cm)上でクロマトグラフに かけた。生成物をヘキサンおよびメチレンクロライドで相次いで溶離し、真空乾 燥して計量した(180 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 686、732、770。 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):776。実施例95 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベンゾ〔g, g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス〔ポリ(エチレ ングリコール)〕(短縮形として:ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナ フタロシアニン〕ジフタロシアニンビス〔ポリ(エチレングリコール)〕)の合 ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニ ンジヒドロキシド(49 mg)、ポリ(エチレングリコール)(1 g)および1,2, 4-トリメチルベンゼン(5 ml)の混合物をジーン-スターク(Dean−Sta rk)トラップを用いて210℃のオイルバス上で3日間撹拌しながら還流した 。これをロータリエバポレータ上で真空濃縮した。残留物をメチレンクロライド 中で平衡にしたシリカゲル(70-230メッシュ、60オングストローム)カラム(2 ×50 cm)上でクロマトグラフにかけ、メチレンクロライド-1%イソプロパノー ル混合液、メチレンクロライド-5%イソプロパノール混合液、メチレンクロラ イ ド-20%イソプロパノール混合液、そして最後にメチレンクロライド-50%イ ソプロパノール混合液で相次いで溶離した。次いで生成物をシリカゲル(GF、 1000 μ、20×20 cm)プレート上で再度クロマトグラフにかけ、メチレンクロラ イド、メチレンクロライド-10%メタノール、最後にテトラヒドロフランで相 次いで溶離した(各溶離の間にはプレートの風乾を行った)。生成物を真空乾燥 して計量した(152 mg)。 NMR(500MHz、CDCl3):δ8.30(m,4H)、8.25(m,4H) 、8.00(m,24H)、7.77(m,4H)、3.63(m,CH2′S)、 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 648、692、720、754、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):760。実施例96 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベンゾ〔g, g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素〔ポリ(エチレング リコール)〕〔アセチルチオプロピオニルポリ(エチレングリコール)〕(短縮 形として:ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタ ロシアニン〔ポリ(エチレングリコール)〕〔ポリ(エチレングリコール)アセ チルチオプロピオネート〕)の合成 アセチルチオプロピオン酸(15 mg)、1,1-カルボニルジイミダゾール(16m g)およびジメチルホルムアミド(1 ml)の混合物を室温で40分間撹拌した。 この溶液の一部(100 μL)をケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロ シアニン〕ジフタロシアニンビス〔ポリ(エチレングリコール)〕(49.5 mg) に加え、混合物を室温で3日間撹拌した。混合物をロータリエバポレーターを用 いて真空で濃縮した。残留物をシリカゲル(GF、1000 μ、20×20 cm)プレー ト上でクロマトグラフにかけ、テトラヒドロフランで溶離し、真空乾燥して計量 した(3 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 644、690、718、750、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):754。実施例97 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-72,73,172,173- テトラカルボキシジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナ ト〕ケイ素ジヒドロキシド(短縮形として:ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)2 ,3-ナフタロシアニン〕ジ(2,3-ジカルボキシフタロシアニン)ジヒドロキシ ド)の合成 ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジ(2,3-ジシ アノフタロシアニン)ジヒドロキシド(36 mg)と濃硫酸(200 μL)の混合物を 50℃に加熱して48時間撹拌した。次いで冷却した混合物に水(150 μL)を 注意深く加え、100℃に加熱して20時間撹拌した。次に冷却した混合物に水 (1 ml)を加え、濾過により濃色の沈殿を集め、水(1 ml)で洗浄した。次に固 体を1規定の炭酸カリウム溶液(1 ml)で処理し、撹拌しながら1時間還流した 。冷却した混合物に6規定の塩酸を滴下してpH2の酸性とし、細かい暗緑色の 固体生成物を濾過し、水(1 ml)で洗浄した。固体は真空乾燥して計量した(20 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 636、658、716、788、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):791。実施例98 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-72,73,172,173- テトラカルボキシジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナ ト〕ケイ素ビス〔ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル〕(短縮形として :ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)2,3-ナフタロシアニン〕ジ(2,3-ジカル ボキシフタロシアニン)ビス〔ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル〕) の合成 ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジ〔2,3-ジカ ルボキシフタロシアニン)ジヒドロキシド(10 mg)、ポリ(エチレングリコー ル)メチルエーテル(80 mg)および1,2,4-トリメチルベンゼン(1 ml)の混 合物を220℃のオイルバス上でディーン−スタークトラップを用いて3日間撹 拌しながら還流した。混合物をロータリーエバポレータで真空下で濃縮した。残 留物をシリカゲル(GF、1000μ、20×20cm)プレート上でクロマトグラフにか け、メチレンクロライド-10%メタノール混合液で溶離し、プレートを風乾し て、再度メチレンクロライド-10%メタノール混合液で溶離した。緑色の生成 物は真空乾燥して計量した(8 mg)。 赤外吸収(KBr):1712cm-1(COOH) 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 648、702、726、792、 紫外−可視(水)(λmax(nm)):712、816、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):800。実施例99 ケイ素(IV)2,3-ナフタロシアニンビス(t-ブチルジメチルシリルオキシド )の合成 ケイ素ナフタロシアニンジヒドロキシド、t-ブチルジメチルクロロシラン(3 90 mg)、イミダゾール(180 mg)およびジメチルホルムァミド(5 ml)の混合 物を150℃で30分間撹拌した。混合物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(7 0-230メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50 cm)上でクロマトグラフ にかけた。生成物をヘキサンおよびトルエンで相次いで溶離し、真空乾燥して計 量した(6 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 772、730、686、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):775、 1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ10.14(s,8H)、8. 67(m,8H)、7.90(m,8H)、−1.20(s,18H)、−2.60( s,12H)。実施例100 ケイ素(IV)フタロシアニンビス(t-ブチルジメチルシリルオキシド)の合成 ケイ素(IV)フタロシアニンジヒドロキシド(200 mg)、t-ブチルジメチル クロロシラン(525 mg)、イミダゾール(272 mg)およびジメチルホルムアミド (5 ml)の混合物を150℃で30分間撹拌した。混合物をヘキサン中で平衡に したシリカゲル(70-230メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50 cm)上 でクロマトグラフにかけた。生成物をヘキサンおよびトルエンで相次いで溶離し 、真空乾燥して計量した(12 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 666、636、600、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):671 1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ9.65(m,8H)、8.33 (m,8H)、−1.45(s,18H)、−2.98(s,12H)。実施例101 〔21,22-ジクロロベンゾ〔b〕-7,12,17-トリ(2,3-ナフト)〔g,l,g〕- 5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロキシド(短縮形 として:ケイ素〔トリ(2,3-ナフタロシアニン)〕2,3-ジクロロフタロシア ニンジヒドロキシド)の合成 蒸留したばかりのキノリン(4 ml)中に入れた5,6-ジクロロ-1,3-ジイ ミノイソインドリン(100 mg)と1,3-ジイミノベンツ〔f〕イソインドリン(4 66 mg)の混合物中へケイ素テトラクロライド(600 μL)をアルゴン雰囲気下で 加え、混合物を210℃で撹拌しながら2時間加熱した。得られたものを冷却し 、水(20 ml)を加えて20分間還流した。混合物を冷却し、エーテル(10 ml) を加え、濾過して、固形物を水(2×20 ml)、エーテル(3×20 ml)、メチレン クロライド(10 ml)およびアセトン(20 ml)で相次いで洗浄した。固体を真空 乾燥し、計量した(0.83 g).粗生成物は精製することなく次の工程で用いた。実施例102 〔21,22-ジクロロベンゾ〔b〕-7,12,17-トリ(2,3-ナフト)〔g,l,g〕 -5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(7-オクト-1-エ ニルジメチルシリルオキシド)(短縮形として:ケイ素〔トリ(2,3-ナフタロ シアニン)〕2,3-ジクロロフタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルシリ ルオキシド))の合成 ケイ素〔トリ(2,3-ナフタロシアニン)2,3-ジクロロフタロシアニンジヒ ドロキシド(400 mg)および7-オクト-1-エニルジメチルクロロシラン(1.5 m l)の混合物を室温で15時間撹拌した。得られたものをロータリーエバポレー ターを用いて真空で濃縮した。残留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70 -230メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50 cm)上でクロマトグラフに かけた。生成物をトルエンで溶離し、真空乾燥して計量した(35 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)ε(M-1cm-1)): 770、728、688、654、182000、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):774、727。実施例103 〔21,22-ジクロロベンゾ〔b〕-7,12,17-トリ(2,3-ナフト)〔g,1,g〕 -5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス〔ジメチルペンタ フルオロフェニルシリルオキシド〕(短縮形として:ケイ素〔トリ(2,3-ナフ タロシアニン)〕2,3-ジクロロフタロシアニンビス(ジメチルペンタフルオロ フェニルシリルオキシド))の合成 ケイ素〔トリ(2,3-ナフタロシアニン)〕2,3-ジクロロフタロシアニンジ ヒドロキシド(400 mg)、クロロジメチルペンタフルオロフェニルシラン(1.0m l)、イミダゾール(270 mg)およびジメチルホルムアミド(5 ml)の混合物を 室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、固体をジメチルホルムアミド( 4×2 ml)で洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターを用いて真空で蒸発さ せ た。残留物をトルエンに溶解し、濾過した。濾液をロータリーエバポレーターを 用いて真空で濃縮した。残留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70-230メ ッシュ、60オングストローム)カラム(2×50 cm)上でクロマトグラフにかけた 。生成物をヘキサンおよびトルエンで相次いで溶離し、真空乾燥して計量した( 34 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)ε(M-1cm-1)): 780、736、696、662;142000、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):735、784。実施例104 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジ(2,3-ナ フト)〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(7 -オクト-1-エニルジメチルシリルオキシド)(短縮形として:ケイ素〔ジ(1, 6-ジフェニルナフタロシアニン)〕ジフタロシアニンビス(ジメチルヘキシル ビニルシリルオキシド))の合成 ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニルナフタロシアニン)〕ジ-2,3-ナフタロシア ニンジヒドロキシド(25 mg)、7-オクト-1-エニルジメチルクロロシラン(60 μL)、イミダゾール(16 mg)およびジメチルホルムアミド(4 ml)の混合物 を室温で3日間撹拌した。これをロータリエバポレータ上で真空濃縮した。残留 物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70-230メッシュ、60オングストローム )カラム(2×50cm)上でクロマトグラフにかけた。生成物をヘキサンおよびト ルエンで相次いで溶離し、真空乾燥して計量した(15 mg)。この化合物は、実 施例75におけるクロマトグラフ精製中の副生物としても単離されている。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)ε(M-1cm-1)): 786、440000、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):792、 1H-NMR(500MHz、CDCl3):δ−2.9(s,1211);− 2.0(m,4H)、1.07(m,4H)、−0.06(m,4H)、0.17(m, 4H)、0.6(m,4H)、1.4(m,4H)、4.7(m,4H)、5.3(m, 2H)、7.8(m,8H)、8.03(m,16H)、8.15(m,4H)、8.38 (m,8H)、8.8(m,4H)。実施例105 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジ(2,3-ナ フト)〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロ キシド(短縮形として:ケイ素〔ジ(1,6-ジフェニルナフタロシアニン)〕ジ フタロシアニンジヒドロキシド)の合成 蒸留したばかりのキノリン(7 ml)中に入れた4,9-ジフェニル-1,3-ジ イミノベンツ〔f〕イソインドリン(1.0 g)と1,3-ジイミノベンツ〔f〕イソ インドリン(50 mg)の混合物中へケイ素テトラクロライド(600 μL)をアルゴ ン雰囲気下で加え、混合物を210℃で撹拌しながら2時間加熱した。得られた ものを冷却し、水(10 ml)を加えて15分間還流した。混合物を冷却し、エー テル(20 ml)を加え、濾過した。濾液の有機層を1規定塩酸(2×20ml)で洗浄 した。固形物をメチレンクロライド(5×20 ml)で洗浄した。有機相を一緒にし てロータリエバポレーターで蒸発した。残留物をメチレンクロライド中で平衡に したシリカゲル(70-230メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50 cm)上 でクロマトグラフにかけた。生成物をトルエン-10%イソプロパノール混合液 で溶離し、真空乾燥して計量した(25 mg)。 紫外−可視(メチレンクロライド)(λmax(nm)):794。実施例106 ケイ素(IV)フタロシアニンビス(7-オクト-1-エニルジメチルシリルオキシ ド)(短縮形として:ケイ素フタロシアニンビス(ジメチルヘキシルビニルオキ シド))の合成 ケイ素フタロシアニンジヒドロキシド(500 mg)、7-オクト-1-エニルジメ チルクロロシラン(2.5 ml)、イミダゾール(680 mg)およびジメチルホルムア ミド(10 ml)の混合液を室温で48時間撹拌した。これをロータリエバポレー タ上で真空蒸発した。残留物をトルエン(20 ml)に溶解し、濾過した。固体を トルエン(40 ml)で洗浄した。濾液をロータリエバポレータ上で真空濃縮し、 ヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70-230メッシュ、60オングストローム)カ ラム(2×50 cm)上でクロマトグラフにかけた。生成物をヘキサンおよびトルエ ンで相次いで溶離し、真空乾燥して計量した(324 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)ε(M-1cm-1)): 668、636、660、283000、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):673、 1H-NMR(500MHz、CDCl3):δ−2.8(s,12H)、−2. 27(m,4H)、−1.33(m,4H)、−0.20(m,4H)、0.31(m ,4H)、0.84(m,4H)、1.54(m,4H)、1.80(m,4H)、4. 94(m,4H)、5.75(m,2H)、8.3(m,8H)、9.65(m,8H )。実施例107 ケイ素(IV)フタロシアニン(10-カルボメトキシデシルジメチルシリルオキ シド)(ジメチルビニルシリルオキシド)の合成 ケイ素(IV)フタロシアニンジヒドロキシド(500 mg)、イミダゾール(300 mg)、ジメチルホルムアミド(6 ml)の混合物および10-カルボメトキシデシ ルジメチルクロロシラン(590 mg)とクロロジメチルビニルシラン(250 mg)の 混合物を加え、反応混合物を室温で24時間撹拌した。これをロータリエバポレ ータ上で真空濃縮した。残留物をヘキサン中で平衡にしたシリカゲル(70-230メ ッシュ、60オングストローム)カラム(2×50 cm)上でクロマトグラフにかけた 。生成物(a)ケイ素(IV)フタロシアニンビス(10-カルボメトキシデシル ジメチルシリルオキシド(100 mg)および(b)ケイ素(IV)フタロシアニン( 10-カルボメトキシデシルジメチルシリルオキシド)(ジメチルビニルシリル オキシド)(68 mg)をトルエンで溶離した。 (a)紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 666、638、602、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):671、 1H-NMR(500MHz、CDCl3):δ−2.90(s,12H)、2. 27(m,4H)、−1.35(m,4H)、−0.22(m,4H)、0.25(m ,4H)、1.18(m,4H)、1.0(m,4H)、0.70(m,4H)、1.6 5(m,4H)、2.35(m,4H)、3.7(s,6H)、8.33(m,8H)、 9.64(m,8H)。 (b)紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 668、636、602、 蛍光(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)):673、 1H-NMR(500MHz、CDCl4):δ−2.9(s,6H)、−2.7 5(s,6H)、−2.27(m,4H)、−1.36(m,4H)、−0.015( m,4H)、0.027(m,4H)、0.07(m,4H)、0.10(m,4H) 、1.21(m,4H)、1.65(m,3H)、2.33(m,3H);3.0(m, 1H)、3.4(m,1H)、3.6(s)、3.7(s)、4.26(m,1H); 8.33(m,8H)、9.6(m,8H)。実施例108 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロキシ ド(短縮形として:スルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシ アニン〕ジフタロシアニンジヒドロキシド)の合成 ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジナフタロシア ニン)ジヒドロキシド(0.2 g)とクロロホルム(2 ml)との混合物をアルゴン雰 囲気下の室温で10分間撹拌した。つぎに混合物を氷浴で冷却しクロロスルホン 酸(2 ml)を加えた。混合物を氷浴で15分間、次いで室温で20分間撹拌した 。それから混合物を2時間還流し、冷却して砕いた氷(100 g)上に注いだ。得 られた緑色の混合物をクロロホルム(2×30 ml)で抽出した。有機層を一緒にし て水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ロータリーエバポレーターで蒸発させた。褐 色の 残留物をかきまぜながら6規定水酸化カリウム(3 ml)で処理した。5分後混合 物を水(40 ml)とエーテル(20 ml)とに分配した。水の層を1規定塩酸(15 m l)で酸性にし、エーテル(40 ml)で洗浄してロータリーエバポレーターで蒸発 させた。残留物を真空乾燥し、計量した(8 mg)。 紫外−可視(メタノール)(λmax(nm)): 650、658、692、726、748(シュルダー)、 紫外−可視(水)(λmax(nm)): 654、662、732、758(シュルダー)、 蛍光(水)(λmax(nm)):773、 赤外吸収(KBr)(cm-1):3153、1720、1405、1225 、1182、1037、1014、622。実施例109 アセチルチオプロピオン酸の合成 3-メルカプトプロピオン酸(7 ml)、およびテトラヒドロフラン(700 ml) 中のイミダゾール(5.4 g)を混合しつつ、この中へ、アルゴン雰囲気下でテト ラヒドロフラン中(100 ml)中の1-アセチルイミダゾール(9.6 g)溶液を15 分間かけて滴下した。溶液を室温で更に3時間撹拌を続け、その後真空にしてテ トラヒドロフランを除いた。残留物に氷冷水(18 ml)を加え、得られた溶液を 氷冷した濃塩酸(14.5 ml)でpH1.5−2.0の酸性にした。混合物をジエチ ルエーテル(2×50 ml)で抽出し、エーテルを水(2×50 ml)で洗浄し、MgS O4で乾燥し、蒸発した。残留物である粗製の黄色い油のような固体生成物(10. 5 g)をクロロホルム−ヘキサンから結晶化して4.8 g(収率41%)のアセチル チオプロピオン酸を、融点が44−45℃の白色固体として得た。実施例110 〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベンゾ〔g, g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素〔ポリ(エチレング リコール)〕〔チオプロピオニルポリ(エチレングリコール)〕(短縮形として :ケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニ ン〔ポリ(エチレングリコール)〕〔ポリ(エチレングリコール)チオプロピオ ネート〕)の合成 0.12モルの炭酸カリウムを含む80%メタノール(1 ml)中のケイ素ジ〔 (1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニン〔ポリ(エ チレングリコール)チオプロピオネート〕溶液を室温で5分間放置した。次に、 塩酸中1規定に調製されたpH7の0.5モル燐酸カリウム溶液を滴下して溶液 のpHを7に調整した。溶液中のチオール含量をエルマン(Ellman)法に よりジチオニトロ安息香酸を用いて評価した。溶液中の標題化合物はリガンド同 族体、蛋白質類、ポリペプチド類および例えばマレイミドまたはアルキルアイオ ダイド官能基を含む核酸類に結合することができる。実施例111 2(2-アミノ-4-チオブタノイックアシッドチオラクトン)-ブロモアセトアミ ド(短縮形として:ブロモアセチル-HCTL)の合成 ブロモ酢酸(1.0g)、ホモシステインチオラクトンハイドロクロライド(1. 1 g)およびピリジン(1.2 ml)を無水ジメチルホルムアミド(36 ml)に溶解し 、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドハイドロクロラ イド(1.52 g)を加えた。反応は室温で18時間撹拌して行った。真空下で溶媒 を取り除き、エタノールを加えて残留物を溶解し、それから真空でエタノールを 除いた。エタノール(10ml)を再度加えて残留物を溶解し、再度真空にして除い た。油状物に水(20 ml)を加え、水溶液をメチレンクロライド(45 ml)で3回 抽出した。有機の抽出液を一緒にして無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶液を 濾過し、真空下で溶媒を除いて透明な油状物を得た。ジエチルエーテル(5 ml)を 加え、得られた沈殿を集めて上薬をかけた漏斗上で洗浄した。沈殿を真空下で乾 燥し、標題化合物1.0gを回収した。実施例112 〔2-ナフト〔b〕-7,12,17−トリベンゾ〔g,l,g〕-5,10,15,20-テ トラアゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロキシド(短縮形として:ケイ素(IV) 〔トリ(フタロ)ナフタロシアニン〕ヒドロキシド)の合成 蒸留したばかりのキノリン(3 ml)中の1,3-ジイミノイソインドリン(1.0g )と1,3-ジイミノベンツ〔f〕イソインドリン(0.25 g)の混合物にアルゴン 雰囲気下でケイ素テトラクロライド(912 μL)を加え、混合物を210℃に加 熱して2時間撹拌した。混合物を冷却し、水(25 ml)を加えて15分間還流し た。混合物を冷却し、固体を濾過し、水(3×10 ml)およびエーテル(5×10 ml )で相次いで洗浄した。固体を真空乾燥し、計量した(1.5 g)。実施例113 〔2-ナフト〔b〕-7,12,17-トリベンゾ〔g,l,g〕-5,10,15,20-テト ラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(7-オクト-1-エニルジメチルシリルオキ シド)(短縮形として:ケイ素〔トリ(フタロ)ナフタロシアニン〕ビス(ジメ チルヘキシルビニルシリルオキシド))の合成 ケイ素(IV)〔トリ(フタロ)ナフタロシアニンジヒドロキシド(1.0 g)、 7-オクト-1-エニルジメチルクロロシラン(3.0 ml)、イミダゾール(0.68 g )およびジメチルホルムアミド(10 ml)の混合物を室温で24時間撹拌した。 これをロータリエバポレータ上で真空濃縮した。残留物をヘキサン中で平衡にし たシリカゲル(70-230メッシュ、60オングストローム)カラム(2×50 cm)上で クロマトグラフにかけた。生成物をヘキサンとヘキサン-3%トルエン混合液で 相次いで溶離し、真空乾燥して計量した(11 mg)。 紫外−可視(メチレンクロライド)(λmax(nm)): 716、704、684、648、618、 蛍光(メチレンクロライド)(λmax(nm)):710、 1H-NMR(500MHz、CDCl3):δ−2.8(s,12H)、−2. 2(m,4H)、−1.23(m,4H)、−0.16(m,4H)、0.27(m, 4H)、0.78(m,4H)、1.7(m,4H)、4.9(m,4H)、5.7( m,2H)、7.94(m,2H)、8.3(m,6H)、8.7(m,2H)、9.6( m,6H)、10.1(s,2H)。実施例114 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素〔N-(2-ブ チロチオラクトン)アミドメトキシド〕ヒドロキシド(短縮形として:スルホケ イ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニン-〔 (2-ブチロチオラクトン)アミドメトキシド〕ヒドロキシド)の合成 ジメチルホルムアミド(2 mg)中にスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)- 2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンジヒドロキシド(200 mg)、ブロモ アセチルホモシステインチオラクトン(7 mg)および粉末炭酸カリウム(180 mg )をアルゴン雰囲気中で室温で24時間撹拌した。ロータリーエバポレーターで 溶媒を蒸発させ、残留物にエタノール(2 ml)を加えて濾過し、エタノール(2 ml)で洗浄した。濾液を蒸発し、生成物を乾燥して計量した(200 mg)。この生 成物は更に精製することなく次工程で用いた。実施例115 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素〔N-(シス テイン)アミドメトキシド(短縮形として:スルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニ ル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニン〔N-(システイン)アミドメ トキシド〕ヒドロキシド)の合成 水(182 ml)中のスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシア ニン〕ジフタロシアニン〔N-(2-ブチロチオラクトン)アミドメトキシド〕ヒ ドロキシド(10 mg)溶液を1規定水酸化カリウム溶液(46 ml)で処理し、室温 に10分間放置した。次いで、塩酸中1規定に調製されたpH7の0.5モル燐 酸カリウム溶液を滴下して溶液のpHを7に調整した。溶液中のチオール含量を エルマン(Ellman)法によりジチオニトロ安息香酸を用いて評価した。溶 液中の標題化合物はリガンド同族体、蛋白質類、ポリペプチド類および例えばマ レイミドまたはアルキルアイオダイド官能基を含む核酸類に結合することができ る。実施例116 ケイ素テトラ-t-ブチルフタロシアニンビス〔(4-アミノブチル)ジメチルシ リルオキシド〕の合成 ピリジン(140 ml)中のケイ素テトラ-t-ブチルフタロシアニンジヒドロキシ ド(800 mg)の撹拌溶液中へ4-アミノブチルジメチルメトキシシラン(950 μL )を加えた。溶液は加熱還流し、留出物50mlが集まるまでピリジンを留出させ た。溶液を冷却し、真空で残留ピリジンを除いた。残留物をメチレンクロライド 中で平衡にしたシリカゲル(70-230メッシュ、60オングストローム)カラム(3 ×50cm)上でクロマトグラフにかけた。生成物をメチレンクロライド、テトラヒ ドロフランおよびテトラヒドロフラン-2%トリエチルアミン混合液で相次いで 溶離した。濃紺の生成物を真空乾燥して計量した(355 mg)。 紫外−可視(テトラヒドロフラン)(λmax(nm)): 606、644、672。実施例117 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ジヒドロキシ ド(短縮形として:スルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシ アニン〕ジフタロシアニンジヒドロキシド)の合成 ケイ素ジ〔(1,6−ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニン ヒドロキシド(110 mg)を(1ml)の濃硫酸に溶解し、10分後クロロスルホン 酸(150 ml)を加えた。次いで反応混合物を油浴(100-130℃)中で2.5時間加 熱した。反応混合物を室温に冷却し、砕いた氷(30 g)上に注いだ。緑色の溶液 のpHを固体の炭酸カリウムでpH=9.0に調整した。ロータリーエバポレー ターを用いて溶媒を蒸発させた。残留物を200mMの燐酸カリウム緩衝液(p H=7)に溶解し、200mM濃度の燐酸カリウム緩衝液(pH=7)中で平衡 にしたC18-カラム(12cm×2.5cm)にかけた。カラムを200mM濃度 の燐酸カリウム緩衝液(pH=7)(50 ml)および水(300 ml)で洗浄し、生 成物を水とメタノール2:1(体積/体積)の混合物で溶離した。溶媒をロータ リーエバポレーターで蒸発させた。残留物は真空乾燥し、計量した(137 mg)。 紫外−可視(水)(λmax(nm)): 658、698、732、756(シュルダー)、 紫外−可視(メタノール)(λmax(nm)): 648、688、724、742(シュルダー)、 赤外吸収(KBr)(cm-1):3629、3465、3065、2593 、1721、1622、1521、1422、1353、1335、 1284、1194、1088、1039、1013、941、 906、821、760、651、620、 1H-NMR(500MHz、DMSO-d6): δ=−2.4(s,OH)、8.1(m,Ar-H)。実施例118 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(4-ア ミノブチルジメチルシラン)(短縮形として:スルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェ ニル-2,3-ナフタロシアニン)フタロシアニン〕ビス(4-アミノブチルジメチ ルシラン)の合成 ピリジン(20 ml)中のスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロ シアニン)フタロシアニン〕ヒドロキシド(32 mg)の懸濁液に4−アミノブチ ルジメチルメトキシシラン(50 ml)を加え、反応混合物を油浴(140℃)中で3 時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、DMF(5 ml)、次いで4-アミノ ブチルジメチルメトキシシラン(100 ml)を加えた。次いで反応混合物を16時 間還流した。冷却後ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を蒸発させた。残留 物をメタノール(2 ml)に溶解し、C18カラムにかけた。カラムを(200 mM濃度 )の燐酸カリウム緩衝液(pH=7)(20 ml)および水(200 ml)、水/メタ ノール=3:1(体積/体積)(40 ml)、水/メタノール=2:1(体積/体 積)(40 ml)で洗浄した。生成物を95%メタノールで溶離し、溶媒をロータ リーエバポレーターで蒸発させ、生成物は真空乾燥し、計量した(32 mg)。 紫外−可視(水)(λmax(nm)): 658、696(シュルダー)、730、 紫外−可視(メタノール)(λmax(nm)): 648、686、722、748(シュルダー)、実施例119 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(3-ア ミノ-プロピルジイソプロピルシリルオキシド)(短縮形として:スルホケイ素 ジ〔(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)フタロシアニン〕ビス(3- アミノ-プロピルジイソプロピルシリルオキシド)の合成 トルエン(2ml)中のスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロ シアニン〕フタロシアニンジヒドロキシド(50 mg)と3-アミノ-プロピルジイ ソプロピルメトキシシラン(190 μL)の混合物を16時間還流した。室温に冷 却後、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を蒸発させた。緑色の油状残留物 をC18カラムにかけた。カラムを(200 mM濃度)燐酸塩緩衝液(pH=7)(50 ml)および水(200 ml)、水/メタノール=3:1(体積/体積)(20 ml)、 水/メタノール=2:1(体積/体積)で洗浄した。生成物を95%メタノール で溶離した。溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させ、生成物は真空乾燥し 、計量した(40.0 mg)。 紫外−可視(メタノール)(λmax(nm)): 648、686、724、744(シュルダー)、実施例120 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス〔(10 -カルボメトキシデシル)ジメチルシリルオキシド〕(短縮形として:スルホケ イ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンビ ス-〔(10-カルボメトキシデシル)ジメチルシリルオキシド〕)の合成 ピリジン(1.0 ml)中のイミダゾール(33 mg)と(10-カルボメトキシデシ ル)ジメチルクロロシランの混合物を室温で1時間撹拌し、ピリジン(3 ml)中 のスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロ シアニンジヒドロキシド(20 mg)を加えた。反応混合物を16時間撹拌後、ロ ータリーエバポレーターを用いてピリジンを蒸発させた。残留物を(200 mM濃度 )燐酸カリウム緩衝液(2 ml)とともに摩砕し、((200 mM濃度)燐酸カリウム 緩衝液、pH=7.0 で平衡状態にした)C18カラムにかけた。カラムを(200 mM 濃度)燐酸塩緩衝液(pH=7)(60 ml)、水(210 ml)、水/メタノール= 1:1(体積/体積)(40 ml)および水/メタノール=2:1(体積/体積) (35 ml)で洗浄した。生成物を95%メタノールで溶離し、溶媒をロータリー エバポレーターで蒸発させ、生成物は真空乾燥し、計量した(8 mg)。 紫外−可視(水)(λmax(nm)): 658、694、730、750(シュルダー)、 紫外−可視(メタノール)(λmax(nm)): 650、690、726、746(シュルダー)、 赤外吸収(KBr)(cm-1):2924、2854、1744、 蛍光(メタノール)(λmax(nm)):752、 蛍光(水)(λmax(nm)):761。実施例121 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(7-オ クト-1-エニルジメチルシリルオキシド)(短縮形として:スルホケイ素ジ〔( 1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンビス(7-オク ト-1-エニルジメチルシリルオキシド))の合成 ジメチルホルムアミド(2 ml)中のスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)- 2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンジヒドロキシド(10 mg)およびイ ミダゾール(41 mg)の混合物を室温で10分間撹拌し、7-オクト-1-エニルジ メチルクロロシランを加えた。反応混合物を室温で14時間撹拌し、ロータリー エバポレーターを用いて溶媒を除去した。残留物を(200 mM濃度)燐酸カリウム 緩衝液(2 ml)とともに摩砕し、(200 mM濃度燐酸カリウム緩衝液、pH=7.0 で平衡状態にした)C18カラムにかけた。カラムを燐酸塩緩衝液(40 ml)、水 (150 ml)および水/メタノール=2:1(体積/体積)で洗浄した。生成物を 95%メタノールで溶離し、溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させた。生 成物は真空乾燥し、計量した(9mg)。 1H-NMR(500MHz、DMSO): δ=−2.8(s,12H)、−2.1(m,4H)、−1.3(m,4H )、−0.23(m,4H)、0.06(m,4H)、0.5(m,4H)、1.3( m,4H)、4.7(m,4H)、5.4(m,2H)、8.1(m,Ar-H)。実施例122 スルホケイ素ナフタロシアニンビス(4-アミノブチルジメチルシリルオキシド の合成 スルホケイ素ナフタロシアニンジヒドロキシドトリエチルアンモニウム塩(30 mg)とピリジンの混合物を室温で10分間撹拌し、それからN,N-ジイソプロ ピルエチルアミン(10 ml)、次いで4-アミノブチルジメチルメトキシシラン( 380 μL)を加えた。反応混合物を油浴上130℃で2時間加熱した。室温に冷 却後、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を除去し、残留物を200 mM濃度燐 酸カリウム緩衝液(2 ml)とともに摩砕し、C18カラム(C18を7.0cmの高 さまで満たした1.5×23cmのカラム)にかけた。カラムを200 mM濃度の燐 酸 塩緩衝液(40 ml)、水(80 ml)、水/メタノール(2:1)(40 ml)および 水/メタノール(2:1)(70 ml)で洗浄し、多量成分である緑色成分を水/ メタノール(1:3)(40 ml)で溶離した。溶媒をロータリーエバポレーター で蒸発させ、生成物は真空乾燥し、計量した(14 mg)。 赤外吸収(KBr)(cm-1):3069、2964、1631、1528 、1362、1252、1184、1091、1067、1035、844、7 98、761、728、691、615、 1H-NMR(500MHz、DMSO): δ=−2.5(s,12H)、−1.9(m,4H)、−1.0(m,4H )、0.4(m,4H)、2.0(m,4H)。実施例123 スルホケイ素ナフタロシアニンビス〔10-(カルボメトキシ)デシルジメチル シロキサイド〕の合成 10-(カルボメトキシ)デシルジメチルクロロシラン(513 μL)をイミダゾ ール(109 g)のピリジン(2 ml)溶液を撹拌している中へ加え、混合物を室温 で20分間撹拌した。次にスルホケイ素ナフタロシアニンジヒドロキシド(60 m g)(正味)次いでピリジン(1 ml)および10-(カルボメトキシ)デシルジメ チルクロロシラン(0.6 ml)を加えた。反応混合物を14時間撹拌し、溶媒をロ ータリーエバポレーターで蒸発させた。残留物を40 mM濃度の燐酸カリウム緩衝 液(pH 7.0)(2 ml)中に懸濁させ、C18カラムのクロマトグラフにかけた 。200 mM濃度の燐酸カリウム緩衝液(40 ml)および水(300 ml)でカラムを洗 浄した後、生成物を水/メタノール(1:1)で溶離した。溶媒をロータリーエ バポレーターで蒸発させた。残留物は真空乾燥し、計量した(55 mg)。実施例124 スルホケイ素ナフタロシアニンビス(3-アミノプロピルジイソプロピルシラン )の合成 トルエン(3 ml)に溶解したスルホケイ素ナフタロシアニン(50 mg)と3-ア ミノプロピルジイソプロピルエトキシシラン(200 ml)の混合物を16時間還流 した。反応混合物を室温に冷却し、ロータリーエバポレーターで溶媒を蒸発させ た。残留物を、(200 mM濃度)燐酸カラム緩衝液(pH=7.0)、水および9 5%メタノールの入ったC18カラムで精製した。実施例125 1,4-ジフェニルナフタレン-2,3-ジ-カルボニトリルの合成 マグネチック撹拌子、滴下漏斗、アルゴンガスシリンダーとつながったガス導 入管を備えた2L容の乾燥した3つ口丸底フラスコに、アルゴンガスを吹き込み ながら、テトラヒドロ-1,4-ジフェニル-1,4-エポキシ-ナフタレン-2,3-ジ カルボニトリル(20 g)および乾燥テトラフドロフラン(450 ml)を入れた。混 合物を20分間撹拌した。フラスコを−78℃(アセトン/ドライアイス)に冷 却し、リチウムビス(トリメチルシリル)-アミド(150 ml、1.0 M THF)を 2時間かけて滴下した。混合物をこの温度で撹拌し、飽和塩化アンモニウム(30 0 ml)を加えた。混合物を室温に暖め、白色固体を濾過して除いた。濾液の有機 層を分離した。水の層はエーテル(100 ml)で洗浄した。有機層を合わせて乾燥 した(硫酸マグネシウム)。硫酸マグネシウムを濾過して除いた後、ロータリー エバポレーターで溶媒を除き、残留物をエーテルとともに摩砕し、固体を濾過し 、真空乾燥して、計量した(17 g)。 赤外吸収(KBr)(cm-1):3059、2232、1608、1494 、1446、1400、1378、1183、1077、1029、1001、 931、796、783、757、706、681、657、620、517、 437、 1H-NMR(500MHz、DMSO): δ= 7.5(m,4H)、7.6(m,8H)、7.8(m,2H)。実施例126 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス(N-サ クシナミド)アミノブチルジメチルシリルオキシドの合成 ジメチルホルムアミド(4 ml)中のスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)- 2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンビス(4-アミノブチルジメチルシ リルオキシド)(20 mg)および無水琥珀酸(50 mg)の混合物を2時間還流した 。反応混合物を室温に冷却し、ロータリーエバポレーターで溶媒を蒸発させた。 残留物は200 mM濃度燐酸カリウム緩衝液(pH=7.0)、水およびメタノール の入ったC18カラムで精製することができる。実施例127 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス〔4〔( アセチルチオプロピオンアミド)ブチル〕ジメチルシリルオキシド〕(短縮形と して:スルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフ タロシアニンビス((アセチルチオプロピオンアミド)ブチルシリルオキシド) の合成 ジメチルホルムアミド中のスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナ フタロシアニン〕ジフタロシアニンビス(4-アミノブチルジメチルシリルオキ シド)およびジメチルホルムアミド中のアセチルチオプロピオン酸と1,1′-カ ルボニルジイミダゾールの混合物を室温で1時間撹拌した。ロータリーエバポレ ーターで溶媒を蒸発させた。残留物は、(200 mM濃度)燐酸カリウム緩衝液(p H=7.0)、水およびメタノールの入ったC18カラムで精製することができる。実施例128 スルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,l〕-7,17-ジベン ゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕ケイ素ビス〔4〔( チオプロピオンアミド)ブチル〕ジメチルシリルオキシド〕(短縮形として:ス ルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシア ニンビス((チオプロピオンアミド)ブチルジメチルシリルオキシド)の合成 50%(体積/体積)メタノール水溶液(20 mM)中のスルホケイ素ジ〔( 1 ,6-ジフェニル)-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンビス((アセチ ルチオプロピオンアミド)ブチルジメチルシリルオキシド)および200mMの 炭酸カリウムの混合物を室温で20分間撹拌した。混合物を1規定塩酸でpH7 に中和し、ロータリーエバポレーターで溶媒を蒸発させた。残留物は、(200 mM 濃度)燐酸カリウム緩衝液(pH=7.0)、水およびメタノールの入ったC18 カラムで精製することができる。実施例129 スルホン化ハイブリッドフタロシアニン誘導体と抗体との複合体の調製 50mM濃度の燐酸カリウム、150mM濃度の塩化ナトリウム、pH7.0 中に加えた10mg/mlのヒト・コリオニックゴナドトロピン(胎盤性性腺刺 激ホルモン)(カルビオケム(Calbiochem)、サンジエゴ、カリフォ ルニア)に対するモノクローナル抗体を、室温で0.6mMのSMCC(ピアー ス・ケミカル社、ロックフォード、イリノイ)と1.5時間反応させる。抗体− マレイミドを50mMの燐酸カリウム、150mMの塩化ナトリウム、pH7. 0中で平衡にしたセファデックス(Sephadex)G-25カラムで精製す る。精製した5 mg/ml濃度の抗体−マレイミド(2.5 ml)を過剰の0.6 mM濃度 のスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン〕ジフタロシ アニンビス((チオプロピオンアミド)ブチルジメチルシリルオキシド)(2.5m l)と室温で3時間反応させる。次いでN-エチルマレイミドの水溶液を最終濃度 が3 mMとなるように加え、溶液を更に30分間撹拌する。抗体−ハイブリッ ドフタロシアニン誘導体を、50mMの燐酸カリウム、150mMの塩化ナトリ ウム、10 mg/mlの子牛血清アルブミン、pH7.0中で平衡にしたセファ デックス G-25カラムで精製する。実施例130 スルホン化ハイブリッドフタロシアニン誘導体とリガンド同族体との複合体の調 ひとつの態様ではリガンド同族体はモルヒネである。モルヒネ−HCTL(本 発明の一部として組み込まれる米国特許第5,089,391号明細書、実施例4 を参照)を0.12M炭酸カリウム/40%(体積/体積)メタノール水溶液中 で20mM濃度で室温で5分間加水分解する。それから溶液を1規定塩酸でpH 7.0に調整し、50mM濃度の燐酸カリウムpH7.0で5mMに希釈する。5 0mM濃度の燐酸カリウム、pH7.0中のホモ2官能性架橋剤(ビス-マレイミ ドヘキサン、ピアース・ケミカル社、ロックフォード、イリノイ)を最終濃度が 50mMとなるように加える。溶液を室温で1時間撹拌し、ミルヒネ−マレイミ ド誘導体を50mM燐酸カリウム、pH7とメタノールの直線勾配を用いた逆相 C18カラムにより精製する。最終濃度がそれぞれ10mMおよび2mMとなるよ うに、50mM燐酸カリウム、pH7.0中のモルヒネ-マレイミド溶液を、50 mM燐酸カリウム、pH7.0中のスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル-2,3- ナフタロシアニン〕ジフタロシアニンビス((チオプロピオンアミド)ブチルジ メチルシリルオキシド)の溶液に加える。溶液を室温で3時間撹拌し、スルホン 化したハイブリッドフタロシアニン−モルヒネ誘導体を10mM燐酸カリウム、 pH7とメタノールの直線勾配を用いた逆相C18カラムにより精製する。 上記および後の請求の範囲で使用した、単数形を表す“a”、“and”およ び“the”は、その前後関係で明確に規定していなければ複数のものを含んで いることを注意して頂きたい。このように、例えば“配合処方”といえば異なる 複数の配合処方を混合したものをも含んでおり、“処理方法”といえば当業者に 知られている等価な工程や方法を含んでいる、等である。 特に規定していない限り、ここで使用したすべての技術的および科学的用語は 、本発明が属する技術分野に於ける通常の知識を有する当業者が通常理解すると 同様の意味を有する。ここで記載した方法および物質に相当するものと類似の方 法および物質はいずれも本発明の実施例や試験に使用することができるが、ここ では好ましい方法および物質が記載されている。特定の情報を記載し開示してい ることで関係しているここで記載したすべての出版物は本発明の一部とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 11/06 C09K 11/06 Z G01N 33/53 G01N 33/53 G C 33/533 33/533 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE, DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA ,UG,UZ,VN (72)発明者 ノアール,ジョゼフ・ビー アメリカ合衆国92075カリフォルニア州 ソラナ・ビーチ、ビア・チカ・コート324 番 (72)発明者 タデッセ,レマ アメリカ合衆国92126カリフォルニア州 サン・ディエゴ、ニュー・セイラム・スト リート 8580番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.水溶性ハイブリッドフタロシアニン誘導体。 2.誘導体がケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジ フタロシアニンビス〔ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル〕である請求 項1記載の誘導体。 3.誘導体がケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジ フタロシアニンビス〔ポリ(エチレングリコール)〕である請求項1記載の誘導 体。 4.誘導体がケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジ フタロシアニン〔ポリ(エチレングリコール)〕〔ポリ(エチレングリコール) アセチルチオプロピオネート〕である請求項1記載の誘導体。 5.誘導体がケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジ (2,3-ジカルボキシフタロシアニン)ジヒドロキシドである請求項1記載の誘 導体。 6.誘導体がケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジ (2,3-ジカルボキシフタロシアニン)ビス〔ポリ(エチレングリコール)メチ ルエーテル〕である請求項1記載の誘導体。 7.誘導体がスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン 〕ジフタロシアニンジヒドロキシドである請求項1記載の誘導体。 8.誘導体がケイ素〔ジ(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン)〕ジ フタロシアニン〔ポリ(エチレングリコール)〕〔ポリ(エチレングリコール) チオプロピオネート〕である請求項1記載の誘導体。 9.誘導体がスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニン 〕ジフタロシアニン〔-2-ブチロチオラクトン)アミドメトキシド〕ヒドロキシ ドである請求項1記載の誘導体。 10.誘導体がスルホケイ素ジ〔(1,6-ジフェニル-2,3-ナフタロシアニ ン〕ジフタロシアニン〔N-(システイン)アミドメトキシド〕ヒドロキシドで ある請求項1記載の誘導体。 11.誘導体がケイ素-テトラ-t-ブチルフタロシアニンビス〔(4-アミノブ チル)ジメチルシリルオキシド〕である請求項1記載の誘導体。 12.誘導体がスルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,1 〕-7,17-ジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ジヒドロキシドである請求項1記載の誘導体。 13.誘導体がスルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,1 〕-7,17-ジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ビス(4-アミノブチルジメチルシリルオキシド)である請求項1記載の 誘導体。 14.誘導体がスルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,1 〕-7,17-ジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ビス(3-アミノ-プロピルジイソプロピルシリルオキシド)である請求項 1記載の誘導体。 15.誘導体がスルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,1 〕-7,17-ジベンゾ〔g,g〕−5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ビス〔(10-カルボメトキシデシル)ジメチルシリルオキシド〕である 請求項1記載の誘導体。 16.誘導体がスルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,1 〕-7,17-ジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ビス(7-オクト-1-エニルジメチルシリルオキシド)である請求項1記 載の誘導体。 17.誘導体がスルホケイ素ナフタロシアニンビス(4-アミノブチルジメチ ルシリルオキシド)である請求項1記載の誘導体。 18.誘導体がスルホケイ素ナフタロシアニンビス〔10-(カルボメトキシ )デシルジメチルシリルオキシド〕である請求項1記載の誘導体。 19.誘導体がスルホケイ素ナフタロシアニンビス(3-アミノプロピルジイ ソプロピルシリルオキシド)である請求項1記載の誘導体。 20.誘導体がスルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,1 〕-7,17-ジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ビス〔N-サクシナミド)アミノブチルジメチルシリルオキシドである請 求項1記載の誘導体。 21.誘導体がスルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,1 〕-7,17-ジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ビス〔4〔アセチルチオプロピオンアミド)ブチル〕ジメチルシリルオキ シドである請求項1記載の誘導体。 22.誘導体がスルホ〔21,26,121,126-テトラフェニルジナフト〔b,1 〕-7,17-ジベンゾ〔g,g〕-5,10,15,20-テトラアゾポルフィリナト〕 ケイ素ビス〔4〔チオプロピオンアミド)ブチル〕ジメチルシリルオキシドであ る請求項1記載の誘導体。 23.スルホン化ハイブリッドフタロシアニン誘導体および置換体を含む複合 体。 24.置換体が抗体である請求項23記載の複合体。 25.抗体がヒト・コリオニックゴナドトロピン(胎盤性性腺刺激ホルモン) に特定的に結合している請求項24記載の複合体。 26.置換体がリガンド同族体である請求項23記載の複合体。 27.リガンド同族体がモルヒネである請求項26記載の複合体。 28.水溶性フタロシアニン誘導体を含む信号発生要素を結合した少なくとも 1種のリガンド同族体と、リガンド受容体の有効な結合部位を求めて競合するこ とのできる少なくとも1種のターゲットリガンドの存在または量を、それが含ま れると推定される溶液中で測定するための方法であって、 a.上記液体試料を上記リガンド同族体複合体および上記リガンド受容体と接 触させて均一反応混合物を形成する工程、 b.上記水溶性フタロシアニン誘導体を用いて上記反応混合物中で結合したま たは結合していないリガンド同族体複合体を検出する工程、および c.検出しうる信号を上記液体試料中の上記ターゲットリガンドの存在または 量と関係付ける工程、を含む方法。 29.a.上記液体試料を、水溶性フタロシアニン誘導体を含む信号発生要素 に結合した上記受容体と接触させて、上記受容体が上記ターゲットリガンドに結 合して均一な反応混合物を形成するようにした工程、 b.上記水溶性フタロシアニン誘導体を用いて上記反応混合物中の結合した受 容体を検出する工程、および、 c.検出シグナルを上記液体試料中の上記ターゲットリガンドの存在または量 と関係付ける工程、 とを含む、上記ターゲットリガンドを含むと推定される液体試料中の少なくとも ひとつのリガンドの存在または量を測定する方法。
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