JP3388612B2 - 製氷装置 - Google Patents

製氷装置

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JP3388612B2 JP28403193A JP28403193A JP3388612B2 JP 3388612 B2 JP3388612 B2 JP 3388612B2 JP 28403193 A JP28403193 A JP 28403193A JP 28403193 A JP28403193 A JP 28403193A JP 3388612 B2 JP3388612 B2 JP 3388612B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、氷を製造するための製
氷装置に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、製氷槽内に複数の製氷缶を設け、該製氷缶内に原水
を注入し、細管から放出される空気によって前記製氷缶
内の原水を攪拌して製氷する装置は、特公昭56−48
19号として知られている。しかしながら、この技術は
空気により攪拌しているため、周囲の温度が上昇すると
冷凍機にとって熱的負担が増すものであった。また、原
水の注入において、製氷缶内の中心部分の心水をいった
ん抜き取り、それに水槽からの原水を混ぜて注水してい
るため、これも冷凍機に熱的負担を強いる要因であっ
た。
【0003】一方、従来の冷凍機においては、圧縮機に
おいて供給される高圧ガスを凝縮器で液化させ、その液
を再度気化することにより冷凍を行なっているが、その
高圧ガスを凝縮器で液化させる際に放出する熱を外部に
無駄に消費していた。この放出する熱は、吸収式冷凍機
において、冷媒を吸収して濃度が薄くなった吸収溶液
(臭化リチウム等)の希溶液を加熱する際に利用するこ
とができるのではないかという着想に至ることはさほど
困難なことではない。事実、製氷システムの低温ブライ
ンを作る運転では、蒸発温度が比較的低い運転(−15
℃程度)であることもあって凝縮器に入る前のレシプロ
圧縮機の吐出冷媒ガス温度は約75℃以上でやや高い温
度になっている。この圧縮機吐出冷媒ガスの顕熱を回収
すると、全放熱量の約10〜15%程度の熱量が温水6
0〜70℃以上となって回収が可能である。しかしなが
ら、吸収式冷凍機は熱源用温水が約85℃程度と高くな
ければ良好な作動は行なわず、それ以下の熱源温度では
能力低下が大きくなり、70℃以下では作動しないとい
う問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の事情に鑑み、本発
明は、請求項1においては、圧縮機によって供給される
高圧ガスの一部を顕熱回収用熱交換器により、温水を作
り、残りの高圧ガスを凝縮器で液化し、ブロアのその他
空気流生成手段で製氷缶内の原水を攪拌しつつ、液化し
た冷媒ガスの蒸発冷熱でタンク用冷却器により原水を冷
凍するようになし、前記温水を温水回収往管を介して受
けて吸着式冷却装置を作動させ製氷缶内に供給する原水
を予冷するとともにブロアの空気流を冷却するように構
成したものである。即ち本発明は原水を満たした製氷缶
の冷凍を行う圧縮機と凝縮器と受液器と液分離器を含む
冷凍サイクルと、複数の製氷缶を収納する製氷槽と該製
氷缶内の原水を攪拌するための空気流を生成する空気流
生成手段とを具えてなる製氷装置において、 前記圧縮機
と凝縮器との間の吐出高圧ガスラインに熱交換器を介在
させ、該熱交換器により温水を生成するとともに高圧ガ
スを凝縮して受液器に供給し、前記熱交換器と凝縮器に
より受液器に貯留された凝縮液を液分離器に導入して製
氷槽内を循環するブラインの冷却を行い、一方熱交換器
より得た温水を吸着式冷凍装置の温水循環路に供給して
脱着作用を行わしめ、一方該吸着式冷凍装置の吸着作用
により得られた冷熱を空気冷却器に導入して冷却空気を
製造し、該冷却空気を前記空気流生成手段に導き、前記
製氷缶内の原水を攪拌と冷却を行うことを特徴とする。
さらに、請求項2においては、前記圧縮機の駆動を内燃
機関若しくは内燃機関と電動機を併用して行うと共に、
該内燃機関の排熱を温水バッファ水槽に導入して加熱さ
せ、前記熱交換器よりの温水とともに、吸着式冷凍装置
の温水循環路に供給して脱着作用を行わしめ、吸着式冷
凍装置18の成績係数を向上させることを特徴とする。
【0005】
【作用】かかる技術によれば、請求項1においては、吸
着式冷却装置を採用しているので、熱原水温度が60
70℃程度でも冷水を作る運転が可能となったことによ
り、外部に無駄に消費していた高温顕熱を高温として回
収し、これによって吸着式冷却装置を作動させ、製氷用
原水の予冷と製氷缶内の原水の攪拌用の空気流の冷却と
が行なわれる。この場合モータ駆動圧縮機と内燃機関駆
動圧縮機を併用して、モータ駆動圧縮機でも内燃機関駆
動圧縮機でも必要に応じて駆動して製氷してもよい。
又、内燃機関駆動圧縮機のエンジン排熱回収往管を吸着
式冷却装置の温水回収往管に連結して、高圧ガスの顕熱
とともにエンジン排熱をも利用するため、吸着式冷却装
置の成績係数を上げることができる。そして請求項2に
記載のように、内燃機関駆動圧縮機のみで作動し、その
エンジン排熱により吸着式冷却装置を作動させ、製氷用
原水の予冷と製氷缶内の原水の攪拌の空気流の冷却とが
行なってもよい。
【0006】
【実施例】以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳
細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品
の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な
記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する
趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0007】図1は本発明に係る製氷装置を示す一実施
例図である。図において、モータ駆動圧縮機1には、弁
1bを介して吐出管1aが設けられ、この吐出管1aは
配管3に連結している。内燃機関駆動圧縮機2には、弁
2bを介して吐出管2aが設けられ、この吐出管2aは
配管3に連結し、エンジン排熱回収往管2eは後述する
温水回収往管14に、エンジン排熱回収環管2fは後述
する温水回収環管15にそれぞれ連結している。これら
圧縮機1、2は、それぞれ弁1dを介して吸入管1c、
弁2dを介して吸入管2cが設けられ、これら吸入管1
c及び2cは配管12に連結している。
【0008】顕熱回収用である熱交換器4は、配管3を
介して圧縮機から高圧ガスを受け取り、そのガスの一部
で熱交換器4内の温水循環路(図示せず)を介して高温
(70℃程度)の温水となして温水回収往管14に温水
を提供する。この熱交換で液化した冷媒ガスは配管32
を介して冷媒受液器6に一時的に蓄積される。高圧ガス
の残りは配管33を介して凝縮器5に供給される。
【0009】凝縮器5からは配管34が弁を介して冷媒
受液器6に連結している。凝縮器6で液化した冷媒液は
配管34を通って一時的に冷媒受液器6に蓄積され、そ
の後配管7を通って、液分離器8に供給される。
【0010】熱交換器4の温水循環路(図示せず)の出
口から延在している温水回収往管14は、吸着式冷凍装
置18の温水循環路(図示せず)に連結し、その温水循
環路の出口は配管34が連結し、その配管34はポンプ
17を介して温水バッファ水槽16に連結している。こ
の水槽16からは温水回収環管15が熱交換器4の温水
循環路に延在している。吸着式冷凍装置18の冷却水循
環路(図示せず)はポンプ19を介して冷却塔20に連
結し、冷水循環路(図示せず)はポンプ21及び弁24
を介して冷水槽22に連結している。冷水槽22には、
給水栓23から原水が供給される。ポンプ21と弁24
間から弁25を介して配管26が細管で構成され、ブロ
ア28に対面して設けられた空気冷却器27の一端に連
結され、その他端は弁35を介して吸着式冷凍装置18
の冷水循環路と弁36間に連結されている。
【0011】製氷槽10内には、ブライン37を攪拌す
るアジテータ13、ブライン37を冷却するヘリングボ
ーンコイル9、及び製氷缶11が設けられ、ヘリングボ
ーンコイル9は液分離器8に連結されタンク用冷却器を
構成している。製氷缶11にはポンプ30を介して配管
31により原水が供給されるとともに、空気管29を通
してブロア28により冷却された空気流を吹き付けて原
水を攪拌されるように構成されている。
【0012】
【0013】次に、上述のごとく構成された本発明の動
作を説明する。 (モータ駆動圧縮機を使用する場合)モータ駆動圧縮機
1が動作すると、冷媒ガスが圧縮され、高圧ガスが配管
3を通して熱交換器4に供給される。高圧ガスの一部は
熱交換器4の温水循環路を熱し内部の水を温水とする。
高圧ガスの一部は熱交換により液化し、配管32を通っ
て冷媒受液器6に一時的に蓄積されるが、残りの高圧ガ
スは凝縮器5に供給され、そこで冷やされ液化して冷媒
受液器6に蓄積される。
【0014】ポンプ17が作動すると、温水バッファ水
槽16から温水回収環管15から熱交換器4内の温水循
環路に流れる水は高圧ガスにより60℃以上の温水とな
り、吸着式冷凍装置18の温水循環路に流れ、所定の脱
着作用が行われる。ポンプ19により吸着式冷凍装置1
8の冷却水循環路に冷却塔20内の冷却水が流れ、ポン
プ21により給水槽22内の原水が吸着式冷凍装置18
の冷水循環路に流れ吸着作用により冷熱を生成し、その
冷熱により、原水を冷却して弁36を通して給水槽22
内に戻されるが、一部は弁35を通して空気冷却器27
の細管に供給され、そこをブロア28の空気流が流れ、
空気は冷却され、空気管29を通して製氷缶11内の原
水を攪拌する。
【0015】冷媒受液器6に蓄積された液化冷媒は液分
離器8に供給され、ヘリングボーンコイル9によってブ
ライン37を冷却し、そのブライン37によって製氷缶
11内の原水が冷凍して製氷される。気化した冷媒ガス
は液分離器8に戻され、配管12を通って圧縮機1に戻
される。
【0016】(モータ駆動圧縮機と内燃機関駆動圧縮機
とで構成し、状況に応じて内燃機関駆動圧縮機を動作さ
せる場合)内燃機関駆動圧縮機2を動作させると、前述
のごとく高圧ガスが配管3を通して熱交換器4に供給さ
れ、その高圧ガスの一部によって温水が発生するが、他
方、内燃機関駆動圧縮機2のエンジン排熱においても温
水が発生し、それらが、吸着式冷凍装置18の温水循環
路に供給されるので、吸着式冷凍装置18の成績係数を
向上することができる。その他、製氷過程は前述した
(モータ圧縮機を使用する場合)と同じである。
【0017】(圧縮機を内燃機関駆動圧縮機のみで構成
し熱交換器を用いない場合)高圧ガスは配管3から直接
に凝縮器5に供給される。そして、エンジン排熱によっ
て温められた温水が吸着式冷凍装置18の温水循環路に
供給される。その他、製氷過程は前述した(モータ圧縮
機を使用する場合)と同じである。
【0018】
【効果】以上記載のごとく、本発明に係る製氷装置は、
吸着式冷凍装置により、原水を予め予冷するとともに冷
風にて製氷缶内の原水の攪拌をおこなっているので、冷
凍機の熱的負荷を押えることができ、製氷時間の短縮及
び操業度の向上をはかることができるとともに、圧縮機
によって生成される排熱を有効に利用して吸着式冷凍装
置を動作させているため電力エネルギの節約をはかるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製氷装置を示す一実施例図であ
る。
【符号の説明】
1 モータ駆動圧縮機 2 内燃機関駆動圧縮機 4 熱交換器 5 凝縮器 6 冷媒受液器 8 液分離器 10 製氷槽 11 製氷缶 14 温水回収往管 15 温水回収環管 16 温水バッファ水槽 18 吸着式冷凍装置 22 給水槽 27 空気冷却器 28 ブロア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25C 1/00 - 1/12 F25C 1/16 - 5/18 F25B 27/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水を満たした製氷缶の冷凍を行う圧
    縮機と凝縮器と受液器と液分離器を含む冷凍サイクル
    と、複数の製氷缶を収納する製氷槽と該製氷缶内の原水
    を攪拌するための空気流を生成する空気流生成手段とを
    具えてなる製氷装置において、 前記圧縮機と凝縮器との間の吐出高圧ガスラインに熱交
    換器を介在させ、該熱交換器により温水を生成するとと
    もに高圧ガスを凝縮して受液器に供給し、前記熱交換器
    と凝縮器により受液器に貯留された凝縮液を液分離器に
    導入して製氷槽内を循環するブラインの冷却を行い、一
    方熱交換器より得た温水を吸着式冷凍装置の温水循環路
    に供給して脱着作用を行わしめ、一方該吸着式冷凍装置
    の吸着作用により得られた冷熱を空気冷却器に導入して
    冷却空気を製造し、該冷却空気を前記空気流生成手段に
    導き、前記製氷缶内の原水を攪拌と冷却を行うことを特
    徴とする製氷装置。
  2. 【請求項2】 前記圧縮機の駆動を内燃機関若しくは内
    燃機関と電動機を併用して行うと共に、該内燃機関の排
    熱を温水バッファ水槽に導入して加熱させ、前記熱交換
    器よりの温水とともに、吸着式冷凍装置の温水循環路に
    供給して脱着作用を行わしめ、吸着式冷凍装置の成績係
    数を向上させることを特徴とする請求項1記載の製氷装
    置。
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