JP3388368B2 - 芳香液組成物およびこれを用いた芳香剤 - Google Patents

芳香液組成物およびこれを用いた芳香剤

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JP3388368B2 JP02614794A JP2614794A JP3388368B2 JP 3388368 B2 JP3388368 B2 JP 3388368B2 JP 02614794 A JP02614794 A JP 02614794A JP 2614794 A JP2614794 A JP 2614794A JP 3388368 B2 JP3388368 B2 JP 3388368B2
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俊彦 金子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芳香液組成物およびこれ
を用いた芳香剤に関し、詳しくは素焼き等の多孔質体を
含浸体兼揮散体として用いる芳香剤に使用する芳香液組
成物および芳香剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、室内やトイレ、自動車内などの密
閉空間に芳香を漂わせるために芳香剤が使用されてい
る。この芳香剤には、香料をゲル化剤によってゲル化さ
せた固形の芳香剤や、液体の芳香液を容器に収納し芯材
によって吸い上げ、ろ紙などの揮散体により揮散させて
周囲に芳香を漂わせる液体の芳香剤などが知られてい
る。
【0003】近年、芳香液を素焼き等の多孔質体に浸透
させ、外部に芳香成分を揮散させ、周囲に芳香を漂わせ
る素焼きタイプの芳香剤が売り出されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この素焼きタイプの芳
香剤に用いられる芳香液は香料が用いられるが、香料は
非常に高価なので香料を大量に用いることは商品のコス
トを高くしてしまう。また、香料のみを用いただけだ
と、香料中揮散速度の速い成分(トップノート)が先に
揮散して、揮散速度の遅い成分(ベースノート)のみが
残ってしまいその香料本来のバランスがくずれてしま
う。そのため通常、香料と増量剤との混合物が用いられ
る。
【0005】増量剤としては一般的にはプロピレングリ
コール、ヘキシレングリコールなどの有機溶媒が用いら
れるが、これらの有機溶媒には独特の臭気があり、これ
を芳香液として用いた場合には香料本来の良い香りを壊
してしまうという問題点を有していた。
【0006】また、これらの有機溶媒は香料に比べ揮散
速度が遅いものが多いため、多孔質体に有機溶媒が残渣
として残ってしまい、多孔質体表面の微細孔が目詰まり
を起こして外部に発する芳香が徐々に弱くなってしまう
と共に、多孔質体を何回も繰り返し使用した場合全く芳
香を発しなくなってしまうという問題点も有していた。
【0007】上記の問題点をある程度回避する有機溶媒
として、3−メチル−3−メトキシブタノールが用いら
れている。この3−メチル−3−メトキシブタノールは
従来使用されていた有機溶媒に比べ臭気も弱く、揮散速
度も比較的速い。しかし依然として、香りの嗜好、多孔
質体の目詰まりの点で不十分であり、また高価であるた
め安価な商品の製造は難しい。
【0008】従って、安価で、香りの嗜好性が良く、多
孔質体に残渣として残らない芳香液組成物の開発が求め
られていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
に鑑み、素焼きタイプの芳香剤に使用する芳香液の増量
剤に関して鋭意研究を重ねた結果、リモネンが有効であ
ることを見出し本発明に至った。
【0010】すなわち、本発明は、芳香液組成物が浸透
不可能な台座と、該台座上に配置され前記芳香液組成物
を吸収可能な吸収体と、該吸収体上に配置され前記芳香
液組成物を含浸可能な素焼きとからなる芳香具を用いた
芳香剤において、前記吸収体に香料とリモネンからなる
芳香液組成物を含浸させてなる芳香剤を提供するもので
ある。また、本発明は、芳香液組成物が浸透不可能な台
座と、該台座上に配置され前記芳香液組成物を吸収可能
な吸収体と、該吸収体上に配置され前記芳香液組成物を
含浸可能な素焼きとからなる芳香具を用いた芳香剤にお
いて、前記吸収体に香料40〜80重量部、とリモネン
60〜20重量部を含有する芳香液組成物を含浸させて
なる芳香剤を提供するものである。
【0011】本発明に用いられるリモネンは、オレンジ
油、レモン油、マンダリン油、ライム油、ベルガモット
油等に含まれるモノテルペン系化合物で、広く植物界に
存在する。ミカン果皮様の快香のある無色の液体であ
り、調合香料のトップノートとしての使われるため揮散
速度も速い。。
【0012】リモネンにはl−体、d−体、dl−体が
あるが、これらのどれを用いてもかまわないし、これら
の混合物であってもいっこうに問題ない。
【0013】また、本発明に用いられる香料としては、
天然香料、合成香料いずれの香料を用いても良く、また
単品香料でも合成香料でもかまわない。香調も、ローズ
系、レモン系、オレンジ系、ラベンダー系等の種々の香
調を用いることが可能である。
【0014】本発明の芳香液組成物の香料とリモネンの
比率は特に限定されないが、香りの嗜好性、強度、持続
性の点から香料40〜80重量部、リモネン60〜20
重量部の比率が好ましい。香料を40重量部以下にする
と香りの強さが弱くなり、香料が80重量部を越えると
持続性が短くなる。
【0015】また、本発明の芳香液組成物を適当な芳香
具を用いて芳香剤として使用することである。具体的に
は、任意の形状に成形された多孔質部材からなる芳香具
に本発明の芳香液組成物を含浸させてなる芳香剤であ
る。
【0016】多孔質部材としてはゼオライト、シリカゲ
ル、素焼き等あげられるが、成形性とコスト面で特に素
焼きを用いることが好ましい。
【0017】また、開口部を有し、底面の外面に釉薬が
塗布された素焼き容器からなる芳香具に本発明の芳香液
組成物を含浸させてなる芳香剤、芳香液組成物が浸透不
可能な台座と、該台座上に配置され前記芳香液組成物を
吸収可能な吸収体と、該吸収体上に配置され前記芳香液
組成物を含浸可能な素焼きとからなる芳香具に、本発明
の芳香液組成物を含浸させてなる芳香剤等の芳香剤を用
いることである。
【0018】素焼きタイプの芳香剤に使用する芳香液組
成物は、その芳香剤のライフサイクル、香りのバランス
の点からある程度の量が必要なため、開口部を有し、底
面の外面に釉薬が塗布された素焼き容器からなる芳香具
に本発明の芳香液組成物を含浸させてなる芳香剤や、芳
香液組成物が浸透不可能な台座と、該台座上に配置され
前記芳香液組成物を吸収可能な吸収体と、該吸収体上に
配置され前記芳香液組成物を含浸可能な素焼きとからな
る芳香具に、本発明の芳香液組成物を含浸させてなる芳
香剤が好ましい。
【0019】
【作用】本発明の芳香液組成物の使用に際しては、含浸
体に本発明の芳香液組成物を含浸させ、所望の載置面上
に載置する。すると多孔質体に含浸させた芳香液組成物
の芳香成分は多孔質体の表面より揮散して空間に芳香を
漂わせることができる。
【0020】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるも
のではない。
【0021】(実施例1)オレンジ系香料4.0gに、
リモネン6.0gを加え、実施例1の芳香液組成物を1
0.0g得た。
【0022】(比較例1)実施例1のリモネンの変わり
に3−メチル−3−メトキシブタノール6.0gを加
え、比較例1の芳香液組成物を10.0g得た。
【0023】(実施例2)レモン系香料5.0gに、リ
モネン5.0gを加え、実施例2の芳香液組成物を1
0.0g得た。
【0024】(比較例2)実施例2のリモネンの変わり
に3−メチル−3−メトキシブタノール5.0gを加
え、比較例2の芳香液組成物2を10.0g得た。
【0025】(実施例3)ローズ系香料8.0gに、リ
モネン2.0gを加え、実施例3の芳香液組成物を1
0.0g得た。
【0026】(比較例3)実施例3のリモネンの変わり
に3−メチル−3−メトキシブタノール2.0gを加
え、比較例3の芳香液組成物を10.0g得た。
【0027】(実施例4)第1図は本発明の実施例4の
芳香剤を示すものであり、芳香具1と芳香液組成物2と
からなる。芳香具1は、素焼きにより構成されており、
通気性を有し、底壁3及び周壁4とが一体的に形成され
ているとともに、上端部には開口部5が形成されてい
る。また、前記底壁3の仮面及び周壁4の外周面下部に
は釉薬6が塗布されている。
【0028】芳香液組成物2はラベンダー系香料5.0
gにリモネン5.0gを加え10.0gからなる。この
芳香液組成物2を前記芳香具1の開口部5から内部に滴
下し本発明の芳香剤を得た。
【0029】このものは約90日間、香りの強さも程良
く、本来のラベンダー香料の香りのバランスのまま芳香
を発した。
【0030】(実施例5)第2図は本発明の実施例5の
芳香剤を示すものであり、芳香具11と芳香液組成物1
2からなる。芳香具は、円形の座面14と該座面14の
周部に起立する環状壁15とが設けられているポリプロ
ピレン製の台座13と、前記環状壁15の内周面には後
述する器体16を支えるための複数の接触片17・・・
と、素焼きを素材とし腕状の上壁とテーパー状の周壁と
からなり、底面には開口部が設けられている逆コップ型
の器体16と、座面14の上に配置される吸収体18か
らなり、座面の上に吸収体18が配置されており吸収体
18の上に器体16が載置されている。
【0031】この芳香具11の吸収体18に前記実施例
1の芳香液組成物を10.0g含浸させて実施例5の芳
香剤を得た。
【0032】前記実施例5の芳香剤を本発明の芳香剤A
とした。
【0033】前記実施例5同様の芳香具11に、前記実
施例2及び3の芳香液組成物10.0gを含浸させて本
発明の芳香剤B及び本発明の芳香剤Cを得た。
【0034】また、前記実施例5同様の芳香具11に、
前記比較例1〜3の芳香液組成物10.0gを含浸させ
て比較芳香剤A、比較芳香剤B及び比較芳香剤Cを得
た。
【0035】(実験例1)本発明の芳香剤A〜C、比較
芳香剤A〜Cを、10名のパネラーに香りの強度につい
てモニター調査を行った。評価の基準は下記のとおりに
行い10名の値の平均値を強度として表した。結果を表
1、表2、表3に示す。 5・・・強い 4・・・やや強い 3・・・普通 2・・・やや弱い 1・・・弱い 0・・・においはしない
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】(実験例2)本発明のの芳香剤A〜C、比
較芳香剤A〜Cを、10名のパネラーに香りの嗜好につ
いてモニター調査を行った。評価の基準は下記のとおり
に行い10名の値の平均値を嗜好度として表した。結果
を表4に示す。 5・・・好き 4・・・やや好き 3・・・普通 2・・・やや嫌い 1・・・嫌い
【0040】
【表4】
【0041】
【本発明の効果】本発明の芳香液組成物を用いた結果従
来の芳香液を用いた場合に比べ、香料本来の香りを損な
わずに芳香液の増量をすることができるばかりでなく、
リモネンの有するさわやかな香調が香料の香りを更に引
き立たせ、使用者に爽快感を与えることができる。ま
た、リモネンは、適度な揮散性を有するため、適当芳香
具を用いて芳香剤として使用した場合、残渣として多孔
質体に残ることがなく揮散中の香りの強度を保ち、多孔
質体を繰り返し使用することも可能であると共に非常に
安価な芳香剤を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例4の芳香剤を示す分解斜視図。
【図2】本発明の実施例5の芳香剤を示す分解斜視図。
【符号の説明】
1 芳香具 2 芳香液組成物 3 底壁 4 周壁 5 開口部 6 釉薬 11 芳香具 12 芳香液組成物 13 台座 14 座面 15 環状壁 16 器体 17 接触片 18 吸収体
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−243638(JP,A) 特開 昭62−144662(JP,A) 実開 昭63−56233(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 9/12 A61K 7/46 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香液組成物が浸透不可能な台座と、該
    台座上に配置され前記芳香液組成物を吸収可能な吸収体
    と、該吸収体上に配置され前記芳香液組成物を含浸可能
    な素焼きとからなる芳香具を用いた芳香剤において、前
    記吸収体に香料とリモネンからなる芳香液組成物を含浸
    させてなる芳香剤。
  2. 【請求項2】 芳香液組成物が浸透不可能な台座と、該
    台座上に配置され前記芳香液組成物を吸収可能な吸収体
    と、該吸収体上に配置され前記芳香液組成物を含浸可能
    な素焼きとからなる芳香具を用いた芳香剤において、前
    記吸収体に香料40〜80重量部、とリモネン60〜2
    0重量部を含有する芳香液組成物を含浸させてなる芳香
    剤。
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