JP3388313B2 - アルカリ二次電池用負極材料の製造方法 - Google Patents

アルカリ二次電池用負極材料の製造方法

Info

Publication number
JP3388313B2
JP3388313B2 JP29154298A JP29154298A JP3388313B2 JP 3388313 B2 JP3388313 B2 JP 3388313B2 JP 29154298 A JP29154298 A JP 29154298A JP 29154298 A JP29154298 A JP 29154298A JP 3388313 B2 JP3388313 B2 JP 3388313B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
mixture
cobalt
electrode material
plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29154298A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000106177A (ja
Inventor
晴一郎 江口
Original Assignee
晴一郎 江口
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 晴一郎 江口 filed Critical 晴一郎 江口
Priority to JP29154298A priority Critical patent/JP3388313B2/ja
Publication of JP2000106177A publication Critical patent/JP2000106177A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3388313B2 publication Critical patent/JP3388313B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ二次電池
用負極材料及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境に優しく且つ地球温暖化防止
にも寄与できる技術の重要性が広く認識され、かかる技
術の開発が盛ん行われている。この様な技術の一つに各
種の二次電池(蓄電池)に関連する技術がある。そし
て、二次電池の広範な分野での使用は、地球温暖化をも
たらす二酸化炭素、メタン、ハイドロフルオロカーボン
(HFC)、パーフルオロカーボン(PHFC)などの
排出量減少に貢献するものと期待されている。現在、ア
ルカリ蓄電池の負極材料として一般的に用いられている
金属には、カドミウム、鉄、亜鉛などがあり、これらを
負極として使用する電池は、ニッケル−カドミウム電
池、ニッケルー亜鉛電池、ニッケル−鉄電池などと称さ
れている。
【0003】これらの金属材料を使用する負極は、金属
材料の表面積を広くするために、通常ペースト式電極或
いは燒結式電極として作製されている。
【0004】例えば、カドミウム電極の場合には、多孔
質ニッケル板(活物質支持体となる)に飽和硝酸カドミ
ウム溶液を含浸させた後、アルカリ溶液中で陰極電解
し、水洗し、乾燥する工程を4〜5回行うことにより、
活性物質を支持体に含浸させて製造されている。この物
質は、充電時に金属カドミウムとなって負極活物質とし
て有効に作用する。また、電池の軽量化のために、多孔
質ニッケル板に直接にカドミウムめっきを行う方法も採
用される様になってきた。
【0005】亜鉛電極については、ペースト式亜鉛電極
の場合には、亜鉛粉末、酸化亜鉛、水酸化亜鉛などを粘
着剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)水溶
液などと混合し、得られた混合物を多孔質銀板に充填
し、成形し、アルカリ水溶液中で陰極電解し、水洗し、
乾燥することによって製造されている。また、焼結式に
よる亜鉛電極の場合には、亜鉛粉末、水酸化亜鉛などを
混合し、圧縮成形した後、不活性ガス中で焼結して製造
されている。
【0006】鉄電極の場合には、不純物量を低減するた
めに、鉄を硫酸に溶解した後、Fe2SO4・7H2Oと
して結晶化させ、これを乾燥してFe2SO4とし、次に
これを約900℃で焼結してFe23とし、さらに水素
気流中約670℃で12時間焼結して金属鉄とし、続い
て大気中で加熱してα−FeとFe23の混合物とし、
これを粉砕し、成形して、負極電極としている。
【0007】上記の各種二次電池中で広く使用されてい
るものに、ニッケルーカドミウム電池がある。これは、
放電特性および充電特性に優れ、また自己放電特性が小
さいなどの利点を有している。その電源としての利用
は、シェーバー、歯ブラシ、掃除機、電動工具、玩具、
灯火用、非常照明灯、列車点灯用、船舶予備電源、テレ
ビ、メモリーバックアップ、デジタルカメラ、人工衛
星、航空機搭載電子・電気機器、医療用機器、自動車搭
載電子機器などの一般家庭用から産業用にいたる広範囲
の機器にわたっている。しかしながら、カドミウムは、
いわゆるカドミウム公害源となりうる有害な金属である
ために、ニッケル−カドミウム電池に代わるものとし
て、ニッケルー亜鉛電池、ニッケル−鉄電池が有望視さ
れている。
【0008】ニッケルー亜鉛電池は起電力が約1.7v
と非常に高いという利点を備えている。しかしながら、
放電時に亜鉛の表面がZn(OH)2となり、電解液
(例えば水酸化カリウム溶液)に溶解し、K2Zn(O
H)4の錯体が形成され、さらに溶解が進行するので、
負極材料としての寿命が短くなるという問題点がある。
従って、負極(すなわち電池)の長寿命化のために種々
の改良が試みられているが、十分な成果は得られていな
い。起電力が高いニッケル−亜鉛電池は、放電と充電を
きめ細かく繰り返すことにより、上記の問題点に対処す
ることが可能ではないかとも考えられるが、実際には、
溶出したジンケートイオン{[Zn(OH)42-
が、充電により樹木状結晶を形成したり、スポンジ状に
めっきされたりする。このため、電池内部で短絡がおこ
りやすく、さらに充電時に形成される緻密度の低いスポ
ンジ状めっき層は、放電時に溶解しやすく、また放置時
にも化学的に自然溶解しやすい欠陥があり、広く一般的
に普及するには至っていない。
【0009】これに対して、多孔質板銀表面に直接に亜
鉛めっき層を形成した負極を使用するニッケル−亜鉛電
池では、亜鉛が溶解して支持体(素地)である多孔質板
銀表面に存在しなくなるまで電流は流れる。したがつ
て、放電曲線における端子電圧が一定電圧まで下降する
時間は、めっき層の厚さに比例する筈である。しかる
に、この電池においても、充電に際して、上記と同様に
樹木状結晶およびスポンジ状にめっき層が形成され、ま
た、非使用状態で放置しておくと、上記同様に化学的に
溶解しやすいという欠陥がある。
【0010】ニッケル−鉄電池では、負極である鉄電極
の改良が次第になされており、電池性能はかなり改善さ
れてはいるものの、未だ一般的に使用されるには至って
いない。これは、純度の良い硫酸鉄から鉄粉を製造し、
それを焼結して電極とするのでコスト高となること、放
電効率および充電効率が低いこと、鉄がアルカリ溶液中
で不動態化しやすいために端子電圧が非使用状態で放置
しておくことでかなり低下すること、充電時に水素ガス
を発生するために高度の密閉性が必要であること、など
の理由による。
【0011】近年、二次電池が日常生活にも不可欠の身
近な必需品となっており、電池の構成材料は、できるだ
け環境に優しく、且つ安全性の高いものに変えていく必
要がある。それにより、地球温暖化防止にも、大きく貢
献することができる。
【0012】環境に優しく、且つ安全性の高い電池とし
て、コバルト/タングステン合金めっきによってアルカ
リ二次電池負極用材料を製造する方法が開発され、既に
特許出願されている(特願平10−169476号)。
この電池では、負極材料として、人に対する有害性が殆
どないコバルトやタングステンを使用しているので、電
池が廃棄されたり、破損したりしても、環境問題を生じ
ないという利点がある。さらに、この負極材料は、放電
特性に優れていることに加えて、従来の二次電池の負極
の殆どが支持体に活物質を充填する構造となっているた
めに、負極構造が立体的になって大きくなる欠点を有し
ているのに対して、めっき法によって製造するため、製
造が簡単で、負極自体を軽量化できるなどの優れた特徴
を有するものである。
【0013】しかしながら、この負極材料を作製する場
合には、コバルト/タングステン合金めっき皮膜を形成
する際に、めっき浴中のCo濃度及びW濃度が初期濃度
と同一であっても、めっきを継続して行うと、めっき皮
膜中のW/Co比や光沢性、硬さ等の特性が変化し易い
という問題点がある。これは、Co/W合金めっきは、
通常、金属イオンが有機酸と錯体を形成した状態のめっ
き浴から形成されるが、めっき(電解)を継続して行っ
た場合に、錯体を形成する有機酸が陽極で酸化されて、
一部は炭酸ガスに分解され、他の一部は、初めに錯体を
形成していた有機酸と異なった性質の有機酸に変化し、
その結果、電解時間の経過に従って、Wイオンの化学的
状態が初期のものと少しづつ異なってくることなどに起
因するものと考えられる。
【0014】このため、W/Co浴等の合金めっき浴で
は、比較的短期間にめっき液を老化液として廃棄して更
新する必要があり、コスト高になるという問題点があ
る。
【0015】更に、めっき法による製造方法では、製品
をめっき液から取り上げる際に、付着しためっき液を水
洗により除去するために、多量の水洗液が排水液とな
り、これは、めっき成分を含んでおり、廃水処理や有効
成分の回収などを行うと、コストが増大するという問題
点もある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、人に対して
有害性がほとんどない金属成分を使用して、優れた放電
特性を有するアルカリ二次電池用負極材料を低コストで
製造できる方法を提供することを主な目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術の現状に鑑みて鋭意研究を進めた結果、金属
タングステン粉末、タングステン化合物、金属モリブデ
ン粉末及びモリブデン化合物から選ばれた少なくとも一
種の成分と金属コバルト粉末及びコバルト化合物の少な
くとも一種の成分を含む混合物を還元性雰囲気中で加熱
して得られる焼結体は、長期にわたり高い放電性能を維
持でき、しかも活物質を充填することなく、原料を焼結
させることによって製造することができるので製造が簡
単であり、また、人に対しての有害性がほとんどない金
属成分を使用しているので、電池が廃棄されたり破損し
ても環境汚染問題を生じないことを見出した。更に、め
っき法によって製造する場合の様に廃液や排水を排出す
ることがなく、しかも原料として、めっき法での老化廃
液や排水液に伴って排出されるCoイオンやWイオンを
有効利用できるので、省資源に寄与することを見出し、
ここに本発明を完成するに至った。
【0018】即ち、本発明は、下記のアルカリ二次電池
用負極材料の製造方法、及びアルカリ二次電池用負極材
料を提供するものである。
【0019】1.金属モリブデン粉末、モリブデン化合
物、金属タングステン粉末及びタングステン化合物から
選ばれた少なくとも一種の成分と金属コバルト粉末及び
コバルト化合物から選ばれた少なくとも一種の成分を含
む混合物を支持体に塗布した後、還元性雰囲気下で焼結
させることを特徴とするアルカリ二次電池用負極材料の
製造方法。
【0020】2.金属モリブデン粉末、モリブデン化合
物、金属タングステン粉末及びタングステン化合物から
選ばれた少なくとも一種の成分と金属コバルト粉末及び
コバルト化合物から選ばれた少なくとも一種の成分を含
む混合物を圧縮成形した後、還元性雰囲気下で焼結させ
ることを特徴とするアルカリ二次電池用負極材料の製造
方法。
【0021】3.焼結温度が800〜950℃である上
記項1又は2に記載のアルカリ二次電池用負極材料の製
造方法。
【0022】4.上記項1〜3のいずれかの方法で得ら
れるアルカリ二次電池用負極材料。
【0023】5.アルカリ二次電池用負極材料中に含ま
れるモリブデン元素及びタングステン元素の量が、該負
極材料中のモリブデン元素、タングステン元素及びコバ
ルト元素の合計量を基準として、0.5〜46重量%の
範囲にある上記項4に記載のアルカリ二次電池用負極材
料。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の負極材料は、金属モリブ
デン粉末、モリブデン化合物、金属タングステン粉末及
びタングステン化合物から選ばれた少なくとも一種の成
分と金属コバルト粉末及びコバルト化合物から選ばれた
少なくとも一種の成分を含む混合物を、支持体に塗布す
るか、あるいは、該混合物を圧縮成形した後、還元性雰
囲気中で焼結させることによって製造することができ
る。
【0025】この様な方法によって得られる焼結体は、
焼結したコバルト層中に各種のタングステン化合物、モ
リブデン化合物等が含まれた状態となり、良好な放電特
性を長期間に亘って維持することができる。
【0026】また、使用する金属成分は、いずれも人に
対する有害性のほとんどない成分であり、環境に優しく
安全性の高いものである。
【0027】本発明の負極材料を製造するために使用す
るコバルト化合物としては、還元性雰囲気下で加熱する
ことによって、金属コバルトの焼結層を形成できるもの
であれば特に限定なく使用できる。この様なコバルト化
合物の具体例としては、しゅう酸コバルト、塩基性炭酸
コバルト、酸化コバルト、酢酸コバルト、ぎ酸コバルト
等を挙げることができる。また、コバルトめっき液、C
o/Wめっき液等の廃液から回収されたしゅう酸コバル
ト、塩基性炭酸コバルト等も原料として有効に使用で
き、低コストの原料とすることができる。
【0028】タングステン化合物としては、特に限定は
なく各種のタングステン化合物を使用でき、例えば、酸
化タングステン、タングステン酸、タングステン酸のア
ルカリ金属塩等を用いることができる。また、Co/W
めっき液から回収したタングステン化合物も原料として
有効に使用できる。
【0029】モリブデン化合物としても、特に限定はな
く各種のモリブデン化合物を使用でき、例えば、酸化モ
リブデン、モリブデン酸、モリブデン酸のアルカリ金属
塩等を用いることができる。
【0030】上記した各金属粉末及び各化合物は、良好
な焼結性を示すためには、粉末状で用いる。但し、タン
グステン酸のアルカリ塩及びモリブデン酸のアルカリ塩
は、水に溶解しやすいので、塗布する場合は一部溶解し
ている。通常、平均粒径が100μm程度以下であるこ
とが好ましい。各金属粉末及び各化合物の粒径が大きす
ぎる場合には、常法に従って、平均粒径が100μm程
度以下になるまで粉砕して用いればよい。
【0031】金属タングステン粉末、タングステン化合
物、金属モリブデン粉末及びモリブデン化合物は、いず
れか一つを用いても良く、全てを同時に用いても良い。
これらの使用量は、形成される焼結体中に含まれるモリ
ブデン元素及びタングステン元素の量が、該焼結体中の
モリブデン元素、タングステン元素及びコバルト元素の
合計量を基準として、0.5〜46重量%程度となる量
であることが好ましく、10〜30重量%程度となる量
であることがより好ましい。従って、タングステン元素
とモリブデン元素のいずれか一方のみが焼結体に含まれ
る場合には、W元素またはMo元素の量が上記範囲にあ
れば良く、タングステン元素とモリブデン元素の両方が
同時に焼結体中に含まれる場合には、W元素とMo元素
の合計量が上記範囲にあればよい。即ち、上記割合は、
焼結体中にモリブデン元素及びコバルト元素が含まれ、
タングステン元素が含まれない場合には、{Mo/(C
o+Mo)}×100(重量%)で表すことができ、焼
結体中にタングステン元素及びコバルト元素が含まれ、
モリブデン元素が含まれない場合には、{W/(Co+
W)}×100(重量%)で表すことができ、焼結体中
にモリブデン元素、タングステン元素及びコバルト元素
が含まれる場合には、{Mo+W/(Co+Mo+
W)}×100(重量%)で表すことができる。この割
合が、上記範囲を下回ると、放電時間が短くなる傾向が
あり、一方、上記範囲を上回ると、コスト高になるので
好ましくない。
【0032】以下に、本発明の負極材料の製造方法につ
いて、金属モリブデン粉末、モリブデン化合物、金属タ
ングステン粉末及びタングステン化合物から選ばれた少
なくとも一種の成分と金属コバルト粉末及びコバルト化
合物から選ばれた少なくとも一種の成分を含む混合物を
支持体に塗布し、還元性雰囲気下で焼結させる方法(以
下、「塗布法」という)と、該混合物を圧縮成形した
後、還元性雰囲気下で焼結させる方法(以下、「圧縮成
形法」という)に分けて具体的に説明する。
【0033】(1)塗布法:塗布法によって負極材料を
製造するには、まず、金属モリブデン粉末、モリブデン
化合物、金属タングステン粉末及びタングステン化合物
から選ばれた少なくとも一種の成分と金属コバルト粉末
及びコバルト化合物から選ばれた少なくとも一種の成分
を含む混合物を支持体に塗布する。
【0034】該混合物は、支持体に塗布し易い状態とす
ることが好ましい。通常は、該混合物を水分を含む混合
物状態とし、必要に応じて、水溶性粘着剤を加えて粘性
を有する液状の混合物として用いればよい。水分量、粘
着剤量等については、特に限定はなく、支持体に均一に
塗布できる様な適度な粘性を有する様に適宜添加量を決
めればよい。また、発泡構造や網状構造の支持体を用い
る場合には、該混合物を塗布した際に孔中に含浸させる
ことができる粘度とすることが好ましい。
【0035】コバルトめっき液、Co/Wめっき液等の
廃液から回収された原料を用いる場合には、吸引濾過等
の方法で回収した水分を含有する状態の原料をそのまま
用いることによって、水中への分散性が良好になり、ま
た、別個に水を添加することなく、使用できる場合もあ
る。水溶性粘着剤としては、例えば、ポリビニルアルコ
ール水溶液、小麦デンプン糊、カルボキシメチルセルロ
ース等を用いることができる。
【0036】該混合物を塗布する支持体は、電池として
の通電の格子に相当するものであり、電気伝導性が良好
な金属製のものを用いる。また、該支持体は上記混合物
を塗布する際に、液状混合物が付着しやすく、落下し難
い構造、例えば、発泡構造、網状構造等であることが好
ましい。更に、該支持体は、アルカリ水溶液に溶解しに
くい材質であって、加熱する際に、焼結するCoと熱拡
散して密着し易い材質であることが好ましい。
【0037】本発明では、この様な支持体として、各種
の負極材料の支持体として用いられているものから適宜
選択して使用すればよい。この様な支持体の具体例とし
ては、ウレタン発泡樹脂を化学ニッケルめっきした後、
電気ニッケルめっき、電気コバルトめっきなどによって
金属化した発泡体、該発泡体からウレタン樹脂を除去し
た多孔質Ni板又は多孔質Co板、ニッケル金網に電気
Niめっき、電気Coめっき等を行ったもの、ステンレ
ス金網上に電気ニッケルめっきをしたもの等を挙げるこ
とができる。支持体の厚さについては、特に限定はない
が、通常、1.5〜3mm程度とすればよい。
【0038】該支持体に上記混合物を塗布する方法につ
いては、特に限定はなく、該支持体に上記混合物を安定
に付着させることができる方法であればよい。例えば、
支持体の両面に刷毛塗りによって塗布する方法、液状混
合物中該支持体を浸漬した後、必要に応じて更に刷毛塗
りによって塗布する方法等によって行うことができる。
【0039】その後、支持体に塗布した混合物を乾燥さ
せ、還元性雰囲気下で加熱して該混合物を焼結させるこ
とによって、目的とする負極材料を得ることができる。
【0040】乾燥条件については、特に限定は無いが、
例えば、50〜80℃程度で5〜6時間程度保持し、次
に、120〜150℃程度で3〜4時間程度保持した
後、室温まで徐冷する方法によって、乾燥させることが
できる。
【0041】乾燥後、塗布した混合物にムラがある場合
には、更に、再度、塗布し、乾燥すればよい。
【0042】焼結の際の還元性雰囲気としては、一般に
知られている各種の還元性雰囲気を適宜採用すればよ
い。例えば、水素(約5%)−アルゴン混合ガス、水素
(約5%)−窒素混合ガス、水素(約5%)−都市ガス
等の雰囲気とすればよい。
【0043】加熱温度は、800〜950℃程度とする
ことが好ましい。加熱温度が低すぎる場合には、十分な
焼結が起こりにくく、合金化した粒子が物理的に落下し
やすくなるので好ましくない。焼結時間は、焼結層の強
度に影響を与え、焼結時間が長く、焼結温度が高いほど
強度の高い焼結層を得ることができる。本発明では、特
に、限定的ではないが、例えば、約800℃の焼結温度
では6時間程度の焼結時間、約820℃の焼結温度では
4〜6時間程度の焼結時間、約900℃程度の焼結温度
では1時間程度の焼結時間をおおよその目安とすること
ができる。
【0044】昇温速度については、特に限定はないが、
例えば、約600℃までは約150℃/時間程度、約7
00℃以上では約50℃/時間程度の昇温速度とするこ
とによって、良好な焼結体を形成することができる。
【0045】焼結が終了した後、室温まで冷却すること
によって、目的とする負極材料を得ることができる。こ
の際に、還元性雰囲気中で冷却する。
【0046】得られる焼結体の厚さについては、特に限
定的ではないが、支持体の厚さを除いて、片面で約0.
2〜0.8mm程度が適当である。
【0047】(2)圧縮成形法 圧縮成形法では、まず、金属モリブデン粉末、モリブデ
ン化合物、金属タングステン粉末及びタングステン化合
物から選ばれた少なくとも一種の成分と金属コバルト粉
末及びコバルト化合物から選ばれた少なくとも一種の成
分を含む混合物を圧縮成形して、目的とする負極材料の
形状とする。
【0048】原料とする混合物は、塗布法と同様でよい
が、圧縮成形法では、乾燥した原料混合物を十分に混合
して用いればよい。従って、めっき廃液や排水から回収
した原料を用いる場合には、乾燥して使用する。
【0049】圧縮成形の条件については、特に限定的で
はなく、後述する焼結工程において、強度を保持できる
様に圧縮すればよい。例えば、所定の形状の金型に上記
混合物を入れて、1000〜3000kg/cm2程度
の圧力で圧縮成形すればよい。
【0050】尚、負極材料の形状が大きい場合等には、
十分な強度を保持できるように、成形体の間に適当な支
持体を入れて圧縮成形することが好ましい。この様な方
法としては、例えば、所定の形状の金型中に上記混合物
の必要量の約半量を入れて、100〜600kg/cm
2程度の圧力で圧縮して一旦成形した後、この上に、支
持体を置き、更に、支持体の上に上記混合物の残量を入
れ、その後全体を1000〜3000kg/cm2程度
の圧力で圧縮成形して所定の形状の成型品とすればよ
い。
【0051】支持体としては、混合物を圧縮成形した後
に、混合物が崩れ落ちにくい構造であって、適度な強度
を有し、更に、電池としての通電の格子に相当するの
で、電気伝導度が高い金属が好ましい。具体的には、塗
布法と同様の材質のものを使用できるが、発泡樹脂上に
めっき皮膜を形成した支持体を用いる場合には、樹脂成
分を除去した多孔質金属板を用いることが好ましい。支
持体の厚さについては、特に限定はないが、電池として
構成した場合に重量が大きくなり過ぎることを考慮すれ
ば、多孔質Ni板、多孔質Co板等では、2〜4mm程
度、金網では、0.15〜0.8mm程度が適当であ
る。
【0052】その後、得られた成形品を還元性雰囲気下
で加熱して焼結させることによって、目的とする負極材
料を得ることができる。
【0053】還元性雰囲気、焼結条件等は、塗布法と同
様とすればよい。
【0054】圧縮成形法によれば、製造工程中で混合物
を乾燥する必要がないので、作業性が良好である。
【0055】本発明負極材料:上記した方法によって得
られる本発明の負極材料は、使用する原料の種類に応じ
て、焼結コバルト層中に各種のタングステン化合物、モ
リブデン化合物等が含まれた状態となる。具体的な組成
は、使用する原料の種類や焼結条件によって異なるが、
例えば、下記の各種原料から得られた負極材料をX線回
折によって分析すると、下記の物質が検出される。
【0056】(1)金属コバルト粉末及びコバルト化合
物から選ばれた少なくとも一種の成分(コバルト粉末、
しゅう酸コバルト、塩基性炭酸コバルト等)とタングス
テン粉末を原料とする場合:Co、Co3W、CoWO4
等。
【0057】(2)金属コバルト粉末及びコバルト化合
物から選ばれた少なくとも一種の成分(コバルト粉末、
しゅう酸コバルト、塩基性炭酸コバルト等)と酸化タン
グステンを原料とする場合:Co、Co3W、CoW
4、WO2等。
【0058】(3)金属コバルト粉末及びコバルト化合
物から選ばれた少なくとも一種の成分(コバルト粉末、
しゅう酸コバルト、塩基性炭酸コバルト等)とタングス
テン酸のアルカリ塩(ナトリウム塩)を原料とする場
合:Co、Co3W、CoWO4、Na2WO4等。
【0059】(4)金属コバルト粉末及びコバルト化合
物から選ばれた少なくとも一種の成分(コバルト粉末、
しゅう酸コバルト、塩基性炭酸コバルト等)とモリブデ
ン粉末を原料とする場合:Co、Co3Mo、MoO
2等。
【0060】(5)金属コバルト粉末及びコバルト化合
物から選ばれた少なくとも一種の成分(コバルト粉末、
しゅう酸コバルト、塩基性炭酸コバルト等)と酸化モリ
ブデンを原料とする場合:Co、Co3Mo、CoMo
4、MoO2等。
【0061】(6)金属コバルト粉末及びコバルト化合
物から選ばれた少なくとも一種の成分(コバルト粉末、
しゅう酸コバルト、塩基性炭酸コバルト等)とモリブデ
ン酸のアルカリ塩(ナトリウム塩)を原料とする場合:
Co、Co3Mo、Na2MoO4等。
【0062】但し、金属W粉末及び/又は金属Mo粉末
を多く用いて得られる焼結体では、それらの金属が検出
される場合がある。
【0063】以上の様に、本発明の負極材料では、原料
の種類に応じて、コバルト粒子が焼結した焼結Co層中
に、Co3W、Co3Mo等が含まれ、更に、タングステ
ン酸化合物、モリブデン酸化合物、酸化タングステン、
酸化モリブデン等も含まれる。なお、金属W粉末や金属
Mo粉末を用いた場合であっても、還元性雰囲気下での
加熱によりWの酸化物やMoの酸化物がCo層に含まれ
る理由については、W粉末やMo粉末では、予め表面に
酸化物層が形成されていることによるものと考えられ
る。
【0064】この様な焼結体からなる本発明の負極材料
は、従来のニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛
電池等の様な支持体(素地)に活物質を含浸させるたも
のではなく、基本的には、タングステン化合物やモリブ
デン化合物が含まれる焼結Co層によって負極材料が構
成され、焼結した材料自体がアルカリ二次電池の負極材
料として有効に作用し、優れた放電性能を発揮する。
【0065】また、本発明の負極材料は、後述する実施
例2で得られた負極材料の表面組織の走査電子顕微鏡写
真である図1及び図2、実施例12で得られた負極材料
の表面組織の走査電子顕微鏡写真である図5、実施例1
3で得られた負極材料の表面組織の走査電子顕微鏡写真
である図6等から判るように、繊維状乃至網状構造を有
するものである。本発明の負極材料は、この様な構造を
有することにより、表面積が大きく、これが良好な放電
特性を発揮する一因になるものと考えられる。
【0066】本発明の負極材料の焼結層を構成するコバ
ルト金属は、ニッケル−カドミウム電池において、正極
となるニッケルに近似した標準電極電位を有するため
に、アルカリ二次電池においては、ニッケルと同様に放
電時、または放電時間が非常に短い時間内で正極となる
ことが予測される。しかしながら、本発明の負極材料
は、アルカリ二次電池において、負極として機能し、し
かも安定した電位を継続することができる。この理由に
ついては、必ずしも明確ではないが、次の様に推定され
る。
【0067】即ち、本発明の負極材料では、放電時間の
経過と共にコバルトの酸化物(中間生成物;酸化物固
相、水酸化物を含むと思われる)が形成され、次第に負
極表面がその酸化物層で覆われる。Co2+イオンはこの
酸化物層内を拡散して表面に移動する。この際に、焼結
Co層中に含まれるコバルトの焼結層中に存在するタン
グステン酸化合物、モリブデン酸化合物、酸化タングス
テン、酸化モリブデン等は、Wイオン、Moイオン等に
なり易い化合物であるために、中間生成物層内でのCo
2+イオン移動を促す触媒的な役割をし、これによって負
極としての良好な放電特性を維持できるものと考えられ
る。
【0068】なお、放電時間の経過と共に放電電流が減
少するが、これは、上記した中間生成物層が厚くなった
ためと考えられる。この様な中間生成物層は、充電する
ことで元に復帰し、二次電池として有効に用いることが
できる。
【0069】本発明の負極材料は、常法に従って、アル
カリ二次電池用負極として用いることができる。アルカ
リ二次電池における本発明の負極材料以外の構成要素
は、公知のアルカリ二次電池と同様で良く、電解液とし
てアルカリ水溶液を用い、これを介して公知の正極と負
極とを配置することによって、アルカリ二次電池を構成
することができる。
【0070】
【発明の効果】本発明負極材料によれば、下記の様な優
れた効果が達成される。
【0071】イ.本発明負極材料は、原料を焼結させる
ことによって製造することができ、活物質を充填しない
ので、製造が簡単である。
【0072】ロ.本発明負極材料を使用するアルカリ二
次電池は、長期にわたり高い放電性を維持できる。
【0073】ハ.人に対しての有害性がほとんどない金
属を使用しているので、電池が廃棄されたり破損しても
環境汚染問題を生じない。
【0074】ニ.めっき法によって製造する場合の様に
廃液や排水を排出することがない。
【0075】ホ.原料として、めっき法での老化廃液や
排水液に伴って排出されるCoイオンやWイオンを有効
利用できるので、省資源に寄与する。
【0076】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示して、本発明
の特徴とするところをより一層明らかにする。なお、比
較例および実施例における各種の測定方法などは、以下
の通りである。
【0077】1.充電方法と放電曲線の測定方法および
負極の配置 充電および放電はアルカリ溶液中で行った。
【0078】充電は、放電曲線を測定する前に、必ず全
ての負極材料について、後述する活物質を付与した多孔
質ニッケル板からなる正極と向かい合わせて配置し、端
子電圧1.4〜1.8V程度で1.5〜2時間程度行っ
た。
【0079】放電曲線の測定は、充電時と同様に負極と
正極とを向かい合わせて配置し、正極と負極との端子間
に電気抵抗値の4.5Ωの抵抗を挿入して行った。端子
電圧が0.25Vに低下する状態を電位差記録計により
記録し、その電圧に到達した時点をもって放電終了時間
とした。
【0080】2.アルカリ溶液の種類、支持体、負極電
極の寸法など イ)アルカリ溶液としては、水酸化カリウム(252g
/l)水溶液を主に使用したが、水酸化ナトリウム(2
40g/l)水溶液及び水酸化リチウム(LiOH・H
2O 120g/l)水溶液についても比較検討した。
【0081】ロ)支持体として、金属化したウレタン発
泡樹脂とNi金網とを使用した。これらの支持体の製造
方法は、以下の通りである。
【0082】(i)金属化ウレタン発泡樹脂:ウレタン
発泡樹脂(多孔度約95%、平均孔径約83μm、厚さ
約1.8mm、大きさ約2cm×約11cm)をアルカ
リ性水溶液(NaOH100g/l、非イオン界面活性
剤2g/l、60℃)に10〜15分間浸漬して脱脂を
行い、水洗後、5%の塩酸水溶液に2分間浸漬し、水洗
した。次いでこの発泡樹脂を塩化第一錫水溶液(組成;
SnCl2・2H2O 20g/l、濃HCl 10ml/
l;温度23℃)に約5分間浸漬し、水洗した後、塩化
パラジウム水溶液(組成;PdCl2・2H2O 0.2
g/l、濃HCl 2ml/l;温度23℃)に約5分
間浸漬した。この発泡樹脂を水洗後、化学Niめっき浴
(組成;硫酸ニッケル23g/l、コハク酸ナトリウム
40g/l、酢酸ナトリウム5g/l、リンゴ酸ナトリ
ウム20g/l、次亜りん酸ナトリウム25g/l、硝
酸鉛0.0006g/l;pH5.0、温度88〜93
℃)に40〜50分間浸漬して、ニッケルめっきを施し
た。その後水洗し、直ちに電気Niめっき又は電気Co
めっきを行い、全めっき厚さ35〜50μmのNiめっ
き層又はCoめっき層を形成した。
【0083】塗布法によって、負極材料を製造する場合
には、この様にして金属化したウレタン発泡樹脂(約2
cm×約11cm)をそのまま使用した。
【0084】圧縮成形法によって負極材料を製造する場
合(実施例15及び16)には、金属化したウレタン発
泡樹脂を電気炉に入れ、水素(約5%)−窒素混合ガス
の雰囲気中で約600℃に1時間加熱して、ウレタン樹
脂を除去し、Ni金属またはCo金属のみからなる多孔
質Ni板又は多孔質Co板を作製した後、約1.0cm
×約9.2cmに切断して使用した。
【0085】(ii)Ni金網:Ni金網(線の直径が約
0.15mm、網線間の間隔は約0.7mm、寸法:約
1.2cm×約9.5cm)に電気Niめつき又は電気
Coめつきしたものを使用した。これらのめっき厚さ
は、共に約5μmである。
【0086】ハ)比較例で鉄板にめっきする場合は、純
度約90%の鉄板(寸法:横3.3cm×縦9cm、厚
さ約0.3mm)を使用した。
【0087】ニ)放電曲線測定時において各負極がアル
カリ水溶液に浸っている寸法(有効寸法)は約7.5c
mである。
【0088】ホ)負極における放電特性を正当に評価す
るために、ニッケル正極の性能低下を防止する目的で、
負極1枚に対して、正極2枚を使用して、正極面積を相
対的に大きくした。
【0089】3.ニッケル正極の製造 ウレタン発泡樹脂(厚さ約2mm、多孔度95%、平均
孔径80μm、寸法;3.3cm×9cm)に対して、
前述の2.ロ)項と同様の方法で、前処理、化学Niめ
っきおよび電気Niめっきを行い、表面を金属化した。
全Niめっき厚さは約50μmとした。このめっき物を
水洗し乾燥した後、水素−アルゴン混合気体中で約60
0℃でウレタン発泡樹脂を分解除去し、さらに約820
℃に加熱してニッケルの焼鈍を行い、室温まで除冷して
多孔質ニッケルを製造した。
【0090】次にこの多孔質ニッケル板に飽和硝酸ニッ
ケル溶液を含浸させた後、アルカリ中で陰極電解し、水
洗し、乾燥した。この「含浸−電解−水洗−乾燥」の工
程を5回繰り返し、活物質を付与して、正極を製造し
た。
【0091】4.焼結Co層に含まれるW化合物、Mo
化合物などの分析 負極材料における焼結体(焼結Co層)中に含まれるW
含有量(重量%)およびMo含有量(重量%)の測定
は、元素分析付き走査型電子顕微鏡を用いて行った。表
面観察は、同じ電子顕微鏡(SEM像)を用いて行っ
た。X線回析による分析は、Cu Kα線を使用し、40
kv/150mA(RINT2000縦型ゴニオメー
タ、株式会社・理学電機製)で行った。これらの測定
は、放電曲線を測定する前の試料の一部を切り取ったも
のについて行った。
【0092】比較例1 鉄板をアルカリ水溶液中(組成;水酸化ナトリウム 6
0g/l、ピロりん酸カリウム 50g/l、炭酸ナト
リウム 15g/l、非イオン界面活性剤 0.1g/
l)で陰極電解脱脂したのち、水洗し、次に10%塩酸
に約1分間浸漬し、水洗した後、Niめっきをスルファ
ミン酸ニッケル浴(スルファミン酸ニッケル320g/
l、臭化ニッケル8g/l、ホウ酸30g/l)中で行
った。めっき方法としては、陽極として電解ニッケル板
2枚を用い、上記の鉄試料をその間に対面させて、両面
にめっきが均一に形成される様に配置して、浴温約50
℃、pH約3.2とし、回転子により緩やかめっき液を
回転しつつ、電流密度約3A/dm2で、約50分間電
解した。めっき厚さは、約30μmであった。
【0093】次いで、上記のNiめっき試料を水洗し、
次にCd(カドミウム)めっきを行った。Cdめっき浴
の組成は、酸化カドミウム30g/l、シアン化ナトリ
ウム105g/lであり、めっき条件は、陽極にカドミ
ウム板2枚を用い、Niめっき試料をその間に対面させ
て、両面に均一にCdめっき層が均一に形成されるよう
に配置し、温度約26℃、電流密度約2A/dm2で電
解して行った。そのサンプルを水洗した後、乾燥したと
ころ、めっき厚さ(Cd)約40μmであった。
【0094】このNi+Cdめっき試料を負極とし、前
述のニッケル正極を使用して、温度約25℃で水酸化カ
リウムの252g/l水溶液に浸し、放電曲線を測定し
た。その結果は、1.3〜1.8分で電圧が0.25V
に低下した。この結果から、カドミウムめっき皮膜を負
極とする場合には、早い時間で放電が終了することがわ
かる。
【0095】比較例2 しゅう酸ニツケル(NiC24・2H2O、純度99%
以上)約51gに水を約25ml添加して、よくかき混
ぜた後、ポリビニールアルコール水溶液(市販品、品
名:合成洗濯のり、(株)阿波屋)を約3〜5ml添加
し、さらによくかき混ぜて液状の混合物とした。但し、
混合の調整は、塗布しやすい様に、その混合物に水、し
ゅう酸ニツケルおよびポリビニールアルコール水溶液を
少量添加し、混合して行った。この混合物を、Niめっ
きで金属化したウレタン発泡樹脂の両面から塗布し含浸
させて、ほぼ均一に塗布した。この試料を50〜80℃
で5時間保持した後、次に120〜150℃で3時間乾
燥した。この試料を室温まで冷却した後、電気炉に入
れ、水素(約5%)−アルゴン混合ガス中で約850℃
程度の温度で約3時間加熱した。その後、そのガス雰囲
気中で室温まで徐冷した後試料を取り出した。
【0096】この焼結試料を負極として、比較例1と同
様の条件で放電曲線を測定した。その結果、約3〜5秒
で電圧が0.25Vに低下した。
【0097】比較例3 しゅう酸ニツケル(純度99%以上)約51gとタング
ステン粉末約9.4gとの混合物に水を約30ml添加
して、かき混ぜた後、前述のポリビニールアルコール水
溶液を約3〜5ml添加して、さらによくかき混ぜて液
状の混合物とした。但し、混合の調整は、塗布しやすい
様に、その混合物に水、しゅう酸ニツケルおよびポリビ
ニールアルコール水溶液を少量添加し、混合して行っ
た。この混合物を、Niめっきで金属化したウレタン発
泡樹脂の両面から塗布し含浸させ、ほぼ均一に塗布し
た。この試料を比較例2と同様の方法で乾燥し焼結させ
た。W含有量は約30重量%であった。
【0098】この焼結試料を負極として、比較例1と同
様の条件で放電曲線を測定した。その結果、約12〜1
8秒で電圧が0.25Vに低下した。
【0099】比較例4 しゅう酸ニッケル(純度99%以上)約51gとモリブ
デン酸ナトリウム(Na2Mo4・2H2O)17gとの
混合物に水を約40ml添加して混合した後、前述のポ
リビニールアルコール水溶液を約3〜5ml添加して、
さらに乳鉢でモリブデン酸ナトリウムを粉砕しながらよ
くかき混ぜて液状の混合物とした。但し、混合の調整
は、塗布しやすい様に、その混合物に水、しゅう酸ニッ
ケルおよびポリビニールアルコール水溶液を少量添加
し、混合して行った。この混合物を、Niめっきで金属
化したウレタン発泡樹脂の両面から塗布し含浸させ、ほ
ぼ均一に塗布した。この試料を比較例2と同様に乾燥し
焼結させた。Mo量は約33重量%であった。この焼結
試料を負極として、比較例1と同様の条件で放電曲線を
測定した。その結果、約6〜10秒で電圧が0.25V
に低下した。
【0100】比較例4でのX線測定では、Ni、Ni3
WおよびNa2Mo4が主に検出された。特にNa2Mo4
が存在することから、比較例2および比較例3より放電
時間がかなり長くなるものと予想されたが、実際には、
ほぼ同じであった。この結果から、Ni層は負極材料に
ならないことが認められた。即ち、Niが溶解して酸化
物を形成し、その層を通してNiイオンが殆ど移動しな
いために、溶解しやすいNa2Mo4が存在してもその溶
解を促進する触媒的効果に至らないものと考えられる。
【0101】比較例5 しゅう酸鉄(FeC24・2H2O、純度99%以上)
約55gとタングステン粉末約7の混合物に水を約30
ml添加して、かき混ぜた後、前述のポリビニールアル
コール水溶液を約3〜5ml添加して、さらによくかき
混ぜて液状の混合物とした。但し、混合の調整は、塗布
しやすい様に、その混合物に水、しゅう酸鉄およびポリ
ビニールアルコール水溶液を少量添加し、混合して行っ
た。この混合物を、Niめっきで金属化したウレタン発
泡樹脂の両面から塗布し含浸させ、ほぼ均一に塗布し
た。この試料を比較例2と同様に乾燥し焼結させた。W
含有量は約25重量%であった。
【0102】この焼結試料を負極として用いて、比較例
1と同様の条件で放電曲線を測定した。その結果、約6
分で電圧が0.25Vに低下した。
【0103】比較例1や焼結Ni層の場合と比較して放
電時間が長いが、後述する実施例と比較すると放電時間
が短かった。放電時間が上記比較例3および比較例4と
比較して長い理由は、鉄が溶解するためと考えられる。
このため、焼結鉄に、溶解しやすいWやMoの化合物や
それら酸化物を含有させることで、負極材料としての性
能が向上できる可能性が考えられた。
【0104】比較例6 比較例1と同様にして鉄板にNiめっきを施した後、水
洗し、Co/W合金めっきを行った。Co/W合金めっ
き浴としては、Coめっき浴(組成;硫酸コバルト20
g/l、酒石酸ナトリウム63g/l、硫酸アンモニウ
ム20g/l)に、タングステン酸ナトリウムを10g
/l添加した浴((1)浴)、40g/l添加した浴
((2)浴)、および100g添加した浴((3)浴)
の三種類の浴を用いた。
【0105】めっき方法は、陽極としてステンレス板2
枚を用い、Niめっきした試料をその間に対面させて両
面に均一にめっきできるように配置し、浴温57〜62
℃、pH約8.1(アンモンニウム水で調整)、液の対
流は回転子により緩やかに行い、電流密度約5〜6A/
dm2とした。めっき皮膜を形成した後、これを水洗し
た後、乾燥した。なお、めっき厚さは各試料について約
38μmとした。
【0106】これら各試料を負極として、放電曲線を比
較例1と同様の条件で測定した。結果は、放電曲線が安
定して得られる値の平均値で、(1)浴の合金めっきで
は約40分、(2)浴の合金めっきでは約45分および
(3)浴の合金めっきでは35分で、端子電圧が0.2
5Vに低下した。
【0107】これらの各試料と同様にしてCo/W合金
めっきした各試料を、電気炉に入れ、比較例2と同様に
加熱して負極材料を製造した。これらのそれぞれの試料
を負極にして用い、比較例1と同様の条件で放電曲線を
測定した。結果は、(1)浴の合金めっきでは10〜1
3分、(2)浴の合金めっきでは4.5〜11分および
(3)浴の合金めっきでは2〜3分で電圧が0.25V
に低下した。
【0108】なお、W含有量は、合金めっきのまま(放
電曲線測定前)で、(1)浴の合金めっきでは約16重
量%、(2)浴の合金めっきでは27重量%、(3)浴
の合金めっきでは39重量%であった。
【0109】以上の様に、Co/W合金めっき皮膜で
は、高温加熱処理で、放電時間が極端に低下する。この
原因については明確ではないが、高温加熱によって、結
晶性のCo3W等の安定なCo/W化合物が主に形成さ
れ、これが放電時に溶解しにくくWがイオン化し難いた
めに、放電が妨げられるものと考えられる。このため、
本発明の場合の焼結Co層では、その層に主にCoが含
まれ、一方では溶解性しやすいW酸化合物や酸化Wなど
が含まれていることが、放電特性向上に大きな影響を及
ぼしていると考えた。
【0110】比較例7 Niめっきで金属化したウレタン樹脂に、Coめつきを
下記のようにして行った。
【0111】まず、この多孔質Ni板をアルカリ水溶液
(NaOH60g/l、Na2CO320g/l、非イオ
ン界面活性剤2g/l、60℃)中で、電流密度8A/
dm2で陰極電解して、脱脂を行い、水洗後45%の塩
酸水溶液に2分間浸漬し、水洗した。その後、直ちにC
oめっき浴(硫酸コバルト20g/l、酒石酸ナトリウ
ム63g/l、硫酸アンモニウム20g/l)を用いて
Coめっきを行った、めっき方法としては、陽極として
ステンレス板2枚を用い、その間の中間に金属化したウ
レタン樹脂を置き、両面に均一にめっきできるようにし
て、浴温57〜62℃、pH約8.1(アンモンニウム
水で調整)、液の対流は回転子により緩やかに行い、陰
極電流密度約5〜6A/dm2で50分間電解してた。
得られた試料を水洗した後、乾燥した。この合金めっき
試料を電気炉に入れ、比較例2と同様に加熱して負極材
料を製造した。これらの一つを負極にして、比較例1と
同様の条件で放電曲線を測定した。その結果は、10〜
16分で電圧が0.25Vに低下した。
【0112】この様な多孔質Ni上にCoめっきしたも
のは、加熱処理しなくても、ほぼ同じ様な値になり、平
面板上にCoめっきしたものより放電性が少し優れてい
る。これは、基板が多孔質であるために、表面積が大き
くなっていることに原因があるものと考えられる。
【0113】比較例8 しゅう酸コバルト(CoC24・2H2O、純度99%
以上)約51gに水を約25ml添加して、よくかき混
ぜた後、前述のポリビニールアルコール水溶液を約3〜
5ml添加して、さらによくかき混ぜて液状の混合物と
した。但し、混合の調整は、塗布しやすい様に、その混
合物に水、しゅう酸コバルトおよびポリビニールアルコ
ール水溶液を少量添加し、混合して行った。この混合物
を、Niめっきで金属化したウレタン発泡樹脂の両面か
ら塗布して含浸させ、ほぼ均一に塗布した。この試料を
比較例2と同様に乾燥して焼結させた。この焼結試料を
負極として用い、比較例1と同様の条件で放電曲線を測
定した。その結果は、約20分で電圧が0.25Vに低
下した。
【0114】この値は、比較例7で得た負極材料より優
れていた。この原因は、表面状態が実施例2の図1およ
び図2と良く似た繊維状の組織がとなっていることか
ら、表面積が比較例7のCoめっきよりも、大きいこと
にあると考えられる。なお、比較例7のめっき試料で
は、粒状のCoが観察された。
【0115】実施例1 しゅう酸コバルト(純度99%以上)約51gとタング
ステン粉末約9gの混合物に水を約30ml添加して、
かき混ぜた後、前述のポリビニールアルコール水溶液を
約3〜5ml添加して、さらによくかき混ぜて液状の混
合物とした。但し、混合の調整は、塗布しやすい様に、
その混合物に水、しゅう酸コバルトおよびポリビニール
アルコール水溶液を少量添加し、混合して行った。この
混合物を、Niめっきで金属化したウレタン発泡樹脂の
両面から塗布し含浸させ、ほぼ均一に塗布した。この試
料を比較例2と同様に乾燥し焼結させた。W含有量は約
30重量%であった。
【0116】この焼結試料を負極として用い、放電曲線
(温度約25℃一定)に及ぼす水酸化カリウム濃度の影
響を(1):180g/l、(2):252g/lおよ
び(3):330g/lの各濃度について検討した。結
果は、端子電圧が約0.25Vに低下するまでに要する
時間は、(1)の場合では約65分、(2)の場合では
約68分、(3)の場合では約75分であった。各比較
例と比べ放電時間が優れていることが認められた。ま
た、水酸化カリウム濃度が高い方が放電時間が僅かに長
く保たれるが、濃度が低くても優れた放電特性を有する
ことが認められた。
【0117】実施例2 以下の方法でCo/W合金めっき液の老化廃液からしゅ
う酸コバルトを回収した。
【0118】しゅう酸コバルトの回収に用いたCo/W
合金めっき液は、硫酸コバルト20g/l、タングステ
ン酸ナトリウム40g/l、酒石酸ナトリウム63g/
l、硫酸アンモニウム20g/lの浴組成でpH8.1
のめっき液において、電解量が約100Ah/lになっ
た老化廃液である。この老化廃液を分析値がCoイオン
濃度で約4g/l、Wイオン濃度で約22g/lの割合
に調整し、これに粉末活性炭を約1g/lの割合で投入
した後、時々軽く攪拌しながら1日放置した後にろ過
し、このろ過液に硫酸水溶液を添加して、pHを約5〜
6にした。次にしゅう酸を約18g/lの割合で添加し
て攪拌しながら、60〜70℃で約1時間加熱し、その
後、室温まで冷却した。その後、沈殿物をブフナ−漏斗
を用いて吸引ろ過して回収し、吸引中に、沈殿物をイオ
ン交換水でよく水洗した。回収したしゅう酸Coは多く
の水分を含んでいるが、これを乾燥することなく、多量
の水分を含んだまま使用した。以下、これを回収しゅう
酸Coと称する。
【0119】この様にして得られた回収しゅう酸Coと
W粉末を下記の4種類の割合で混合して、焼結体を作製
する原料とした。
【0120】(1)回収しゅう酸Co約100gとW粉
末約13.3gとを混合。
【0121】(2)回収しゅう酸Co約100gとW粉
末約3.4gとを混合。
【0122】(3)回収しゅう酸Co約100gとW粉
末約0.84gとを混合。
【0123】(4)回収しゅう酸Co約100gとW粉
末約0.29gとを混合。
【0124】上記各混合物をかき混ぜた後、前述のポリ
ビニールアルコール水溶液を約3〜5ml添加して、さ
らによくかき混ぜて液状の混合物とした。但し、混合の
調整は、塗布しやすい様に、その混合物に水、回収しゅ
う酸Coおよびポリビニールアルコール水溶液を少量添
加し、混合して行った。この混合物を、Niめっきで金
属化したウレタン発泡樹脂の両面から塗布し、含浸させ
て、ほぼ均一に塗布した。この試料を比較例2と同様に
乾燥し焼結させた。
【0125】この様にして得られた各焼結試料を負極と
して用い、比較例1と同様の条件で放電曲線を測定し
た。結果は、端子電圧が約0.25Vに低下するまでに
要する時間は、(1)の焼結体では約75分、(2)の
焼結体では約68分、(3)の焼結体では約67分、
(4)の焼結体では約60分であった。
【0126】なお、W含有量は、(1)の焼結体では約
46重量%、(2)の焼結体では20重量%、(3)の
焼結体では4.7重量%、(4)の焼結体では1.5重
量%であった。
【0127】以上の結果から、W含有量が多い方が、放
電時間が僅かに長いことが判るが、W含有量が1.5重
量%の場合であっても優れた放電時間を示した。この様
な良好な放電特性を示す理由については、必ずしも明確
ではないが、焼結Co層に含まれるW酸化合物、酸化W
などの溶解しやすい成分が放電時間の増加に寄与してい
るものと考えられる。
【0128】また、上記した焼結体の内で、W含有量4
6%の焼結体の表面組織の走査電子顕微鏡写真(0.9
cmで10μm)を図1に示し、W含有量1.5%の焼
結体の表面組織の走査電子顕微鏡写真(4.5cmで1
00μm)を図2に示す。これらの走査電子顕微鏡写真
から判る様に、上記焼結体は、焼結Co層の表面組織が
W含有量と関係なく繊維状となっている。このため、こ
れらの焼結体は表面積が大きく、これが良好な放電特性
を発揮する一因になるものと考えられる 実施例3 以下の方法でCo/W合金めっき液の老化廃液からW化
合物を回収した。
【0129】W化合物の回収方法は、実施例2で述べた
見掛けの老化廃液(Coイオン約4g/l、Wイオン約
22g/lを含む)に、しゅう酸を添加して、しゅう酸
Coをブフナ−漏斗を用いて吸引ろ過して回収する際
に、そのしゅう酸Coをイオン水で洗浄する前のろ過液
を採集し、この液に濃硫酸を添加して、pH0.1〜
0.2にすることで淡白黄色のW化合物を沈殿生成さ
せ、これをブフナ−漏斗を用いて吸引ろ過し、ろ過吸引
しながらイオン水でその沈殿物をよく洗浄し回収する方
法で行った。負極材料の製造には、この回収W化合物を
乾燥する事なくそのまま使用した。
【0130】負極材料の製造方法としては、まず、回収
しゅう酸Co約100gと回収した淡白黄色のW化合物
約15gとを混合し、次に前述のポリビニールアルコー
ル水溶液を約3〜5ml添加して、さらによくかき混ぜ
て液状の混合物とした。但し、混合の調整は、塗布しや
すい様に、その混合物に水、回収しゅう酸Coおよびポ
リビニールアルコール水溶液を少量添加し、混合して行
った。この混合物を、Niめっきで金属化したウレタン
発泡樹脂の両面から塗布し含浸させて、ほぼ均一に塗布
した。この試料を比較例2と同様に乾燥し焼結させた。
【0131】これを負極として用い、比較例1と同様の
条件で放電曲線を測定した。その結果、端子電圧が0.
25Vに低下するまでに約60分を要した。このことか
ら、未確認の回収W化合物を負極材料用原料として使用
したにもかかわらず、本発明負極材料は、優れた放電特
性が得られることが確認された。なお、W含有量は、約
26重量%であった。
【0132】実施例4 実施例2の(2)の負極試料(W重量の20重量%)
を、そのまま負極に用いて、放電曲線(水酸化カリウム
濃度は252g/l一定)に及ぼす溶液の温度の影響を
(1)0℃、(2)28℃および(3)42℃の各温度
について検討した。結果を図3に示す。温度が高い方が
放電時間が長く保たれるが、温度が低くても優れた放電
性を有していることが認められた。
【0133】実施例5 回収しゅう酸Co約100gと酸化タングステン[WO
3]約11gとを混合し、この混合物に前述のポリビニ
ールアルコール水溶液を約3〜5ml添加して、さらに
よくかき混ぜて液状の混合物とした。但し、混合の調整
は、塗布しやすい様に、その混合物に水、回収しゅう酸
Coおよびポリビニールアルコール水溶液を少量添加
し、乳鉢を用いてWO3を粉砕しながら混合して行っ
た。この混合物を、Niめっきで金属化したウレタン発
泡樹脂の両面から塗布し含浸させて、ほぼ均一に塗布し
た。この試料を比較例2と同様に乾燥し焼結させた。こ
れを負極として用いて、比較例1と同様の条件で放電曲
線を測定した。その結果、端子電圧が0.25Vに低下
するまでに約73分を要した。このことから、上記負極
材料により、優れた放電特性が得られることが確認され
た。なお、W含有量は、約40重量%であった。
【0134】実施例6 回収しゅう酸Co約100gと酸化タングステン[WO
3]約8gとを混合し、この混合物に前述のポリビニー
ルアルコール水溶液を約3〜5ml添加して、さらによ
くかき混ぜて液状の混合物とした。但し、混合の調整
は、塗布しやすい様に、その混合物に水、回収しゅう酸
Coおよびポリビニールアルコール水溶液を少量添加
し、乳鉢を用いてWO3を粉砕しながら混合して行っ
た。この混合物を、Niめっきで金属化したウレタン発
泡樹脂の両面から塗布し、含浸させ、ほぼ均一に塗布し
た。この試料を比較例2と同様に乾燥し焼結させた。こ
の焼結試料を負極として用いて、放電曲線(温度約25
℃一定)に及ぼす各種水酸化アルカリ塩の影響を
(1):水酸化ナトリウム240g/l、(2):水酸
化カリウム252g/lおよび(3):水酸化リチウム
(LiOH・H2O)120g/lの各アルカリ水溶液
を用いて比較検討した。結果を図4に示す。上記負極材
料によれば、アルカリ塩の種類に殆ど関係なく優れた放
電曲線が得られることが認められた。なお、W含有量
は、約32重量%であった。
【0135】実施例7 回収しゅう酸Co約100g、タングステン酸アンモニ
ウムパラ五水和物{(NH4101241・5H2O}約
5g及びWO3約2gの混合物に、小麦デンプン糊(品
名:かたい糊、(株)阿波屋)を約4〜6g添加して、
さらによくかき混ぜて液状の混合物とした。但し、混合
の調整は、塗布しやすい様に、その混合物に水、回収し
ゅう酸Coおよび小麦デンプン糊を少量添加し、乳鉢を
用いて、その化合物を粉砕しながら混合して行った。こ
の混合物を、Niめっきで金属化したウレタン発泡樹脂
の両面から塗布すると共に含浸させ、ほぼ均一に塗布し
た。この試料を比較例2と同様に乾燥した。次に、この
試料を室温まで冷却した後、電気炉に入れ、水素(約5
%)−アルゴン混合ガス中で約880℃の温度で約1.
5時間加熱して、焼結させた。以後、そのガス雰囲気中
で室温まで徐冷した後試料を取り出した。この焼結試料
を負極として用いて、比較例1と同様の条件で放電曲線
を測定した。その結果、端子電圧が0.25Vに低下す
るまでに約57分を要した。このことから、上記負極材
料は、優れた放電特性を発揮することが確認された。な
お、W含有量は、約30重量%であった。
【0136】実施例8 コバルト粉末約100gとタングステン粉末約25gと
の混合物に、水約65mlを添加し、次に前述のポリビ
ニールアルコール水溶液を約3〜5ml添加して、さら
によくかき混ぜて液状の混合物とした。但し、混合の調
整は、塗布しやすい様に、その混合物に水およびポリビ
ニールアルコール水溶液を少量添加して、よく混合して
行った。この混合物を、Niめっきで金属化したウレタ
ン発泡樹脂の両面から塗布し含浸させて、ほぼ均一に塗
布した。
【0137】この試料を比較例2と同様に乾燥し焼結さ
せた。この焼結試料を負極として用いて、比較例1と同
様の条件で放電曲線を測定した。その結果、端子電圧が
0.25Vに低下するまでに約57分を要し、負極材料
として優れた性能を有していることが認められた。な
お、W含有量は、約20重量%であった。
【0138】実施例9 コバルト粉末約100gとタングステン酸ナトリウム
(Na2WO4・2HO)約44gの混合物に、水約65
mlと前述の小麦デンプン糊を約4〜6g添加して、さ
らによくかき混ぜて液状の混合物とした。但し、混合の
調整は、塗布しやすい様に、その混合物に水および小麦
デンプン糊を少量添加し、乳鉢を用いてNa2WO4・2
HOを粉砕しながら混合して行った。この混合物を、N
iめっきで金属化したウレタン発泡樹脂の両面から塗布
し含浸させ、ほぼ均一に塗布した。この試料を比較例2
と同様に乾燥し焼結させた。この焼結試料を負極として
用いて、比較例1と同様の条件で放電曲線を測定した。
その結果、端子電圧が0.25Vに低下するまでに約5
0分を要した。このことから、上記負極材料は、優れた
放電特性が得られることが確認された。なお、W含有量
は、約28重量%であった。
【0139】実施例10 以下の方法で、酸性コバルトめっき浴に基づくめっき製
品の水洗槽中のコバルトイオンを化合物として回収し
た。尚、使用した酸性コバルトめっき浴は、浴組成が硫
酸コバルト200g/l、塩化コバルト40g/l、ほ
う酸30g/l、pH約4.0のものである。
【0140】まず、水洗槽(くみ出し槽)におけるCo
イオン濃度が、約5g/lになった時点で、粉末活性炭
を約1g/l投入した後、時々軽く攪拌しながら1日放
置した後にろ過し、このろ過液に炭酸水素ナトリウム約
20gを攪拌しながら少しづつ添加した。その後、水酸
化ナトリウム5g/lの溶液を攪拌しながら少量添加し
てpH約7.5にすることで多量の沈殿物を生成させ
た。その後、沈殿物をブフナ−漏斗を用いて吸引ろ過し
て回収した。吸引中に、沈殿物をイオン交換水でよく水
洗した。回収したコバルト化合物は、塩基性炭酸Coと
推定され、多くの水分を含んでいるが、これを乾燥する
ことなく、そのまま焼結体の製造に使用した。
【0141】この様にして回収した塩基性炭酸Co約1
00g、W粉末3g及びWO33gを混合し、この混合
物に、前述のポリビニールアルコール水溶液を約3〜5
ml添加して、さらによくかき混ぜて液状の混合物とし
た。但し、混合の調整は、塗布しやすい様に、その混合
物に水、回収した塩基性炭酸Coおよびポリビニールア
ルコール水溶液を少量添加し、混合して行った。この混
合物を、Niめっきで金属化したウレタン発泡樹脂の両
面から塗布し含浸させ、ほぼ均一に塗布した。この試料
を比較例2と同様に乾燥した。次に、この試料を室温ま
で冷却した後、電気炉に入れ、水素(約5%)−アルゴ
ン混合ガス中で約880℃の温度で約1.5時間加熱
し、焼結させた。その後、そのガス雰囲気中で室温まで
徐冷した後試料を取り出した。
【0142】この焼結試料を負極として用い、比較例1
と同様の条件で放電曲線を測定した。その結果、端子電
圧が0.25Vに低下するまでに約57分を要した。こ
のことから、上記明負極材料によれば、優れた放電特性
が得られることが認められた。なお、W含有量は、約2
0重量%であった。
【0143】実施例11 回収しゅう酸Co約100gとモリブデン(Mo)粉末
約14gを混合し、この混合物に前述のポリビニールア
ルコール水溶液を約3〜5ml添加して、さらによくか
き混ぜて液状の混合物とした。但し、混合の調整は、塗
布しやすい様に、その混合物に水、回収しゅう酸Coお
よびポリビニールアルコール水溶液を少量添加し、乳鉢
を用いてMo粉末を粉砕しながら混合して行った。この
混合物を、Niめっきで金属化したウレタン発泡樹脂の
両面から塗布し含浸させ、ほぼ均一に塗布した。この試
料を比較例2と同様に乾燥し焼結させた。この焼結試料
を負極として用いて、比較例1と同様の条件で放電曲線
を測定した。その結果、端子電圧が0.25Vに低下す
るまでに約68分を要した。このことから、上記負極材
料によれば、優れた放電特性が得られることが認められ
た。なお、Mo含有量は、約46重量%であった。
【0144】実施例12 回収しゅう酸Co約100gとMo粉末約0.34gを
混合し、この混合物に前述のポリビニールアルコール水
溶液を約3〜5ml添加して、さらによくかき混ぜて液
状の混合物とした。但し、混合の調整は、塗布しやすい
様に、その混合物に水、回収しゅう酸Coおよびポリビ
ニールアルコール水溶液を少量添加し、乳鉢を用いてM
o粉末を粉砕しながら混合して行った。この混合物を、
Niめっきで金属化したウレタン発泡樹脂の両面から塗
布し含浸させて、ほぼ均一に塗布した。この試料を比較
例2と同様に乾燥し焼結させた。これを負極として用い
て、比較例1と同様の条件で放電曲線を測定した。その
結果、端子電圧が0.25Vに低下するまでに約55分
を要した。なお、Mo含有量は、約0.7重量%であっ
た。このように、Mo含有量が非常に低いにも係わら
ず、その量が非常に多い実施例11および実施例13と
比べても放電時間に、あまり相違が無く、良好な結果で
あった。この原因については、実施例2で述べたよう
に、放電特性に効果をもたらすMo酸化合物や酸化Mo
などの溶解しやすい成分にあることが考えらた。
【0145】得られた焼結体の表面組織の走査電子顕微
鏡写真(4.5cmで100μm)を図5に示す。この
顕微鏡写真から判る様に、上記焼結体の表面組織は繊維
状である。このため、この焼結体は表面積が大きく、こ
れが良好な放電特性を発揮する一因になるものと考えら
れる。
【0146】実施例13 回収しゅう酸Co約100gとモリブデン酸ナトリウム
(Na2MoO4・2H2O)約10gの混合物に、前述
のポリビニールアルコール水溶液を約3〜5ml添加し
て、さらによくかき混ぜて液状の混合物とした。但し、
混合の調整は、塗布しやすい様に、その混合物に水、回
収しゅう酸Coおよびポリビニールアルコール水溶液を
少量添加し、乳鉢を用いてモリブデン酸ナトリウムを粉
砕しながら混合して行った。
【0147】この混合物を、Niめっきで金属化したウ
レタン発泡樹脂の両面から塗布し含浸させ、ほぼ均一に
塗布した。この試料を比較例2と同様に乾燥し焼結させ
た。この焼結試料を負極として用いて、比較例1と同様
の条件で放電曲線を測定した。その結果、端子電圧が
0.25Vに低下するまでに約60分を要した。このこ
とから、上記明負極材料によれば、優れた放電特性が得
られることが確認された。
【0148】また、この負極材料における表面状態を走
査電子顕微鏡(SEM)写真(4.5cmで100μ
m)を図6に示す。これから判る様に、この焼結体の組
織は、落ち葉が積み重なった様な状態となっており、表
面積が大きいものと考えられる。なお、Mo含有量は、
約45重量%であった。
【0149】実施例14 回収しゅう酸Co約100g、タングステン粉末約4g
及びモリブデン粉末約4gを混合し、この混合物に、次
に前述のポリビニールアルコール水溶液を約3〜5ml
添加して、さらによくかき混ぜて液状の混合物とした。
但し、混合の調整は、塗布しやすい様に、その混合物に
水、回収しゅう酸Coおよびポリビニールアルコール水
溶液を少量添加して、乳鉢を用いてWおよびMo粉末を
粉砕しながら混合して行った。
【0150】この混合物を、Niめっきで金属化したウ
レタン発泡樹脂の両面から塗布し含浸させ、ほぼ均一に
塗布した。この試料を比較例2と同様に乾燥し焼結させ
た。この焼結試料を負極として用いて、比較例1と同様
の条件で放電曲線を測定した。その結果、端子電圧が
0.25Vに低下するまでに約75分を要し、負極材料
として優れた性能を有していることがわかった。なお、
W含有量は約21重量%、Mo含有量は約18重量%で
あった。
【0151】実施例15 コバルト粉末約250g、しゅう酸コバルト約45g、
WO3粉末約80gおよびW粉末約48gをよくかき混
ぜて混合した。この混合物を、金型(鉄鋼製で炭素を約
0.5重量%含有、内面にクロームめっきしたもの、大
きさ11cm×2cm、高さ3cm)の底面に、ホット
クッキングシ−ト(商品名:リード・ホットクッキング
シート、ライオン株式会社)を敷きしめている上に、厚
さ約2mmで均一になるように敷きしめた。次に凸型の
金型(鉄鋼製で炭素を約0.5重量%含有、外面にクロ
ームめっきしたもの、大きさ10.8cm×1.95c
m、高さ4cm)を用いて、圧力約500kg/cm2
で約0.5分間圧縮した。
【0152】その後、支持体とする多孔質Ni板の孔部
に上記混合物を部分的に薄く充填したものを、圧縮した
混合物の中心部に置き、続いて、上記混合物を厚さが約
2mmで均一になるように敷きしめた。その上に、底面
とほぼ同じ寸法ホットクッキングシ−トをのせた。次
に、凸型の金型を用いて、圧力約1500kg/cm2
で約20秒間圧力を保持して成形した。
【0153】成形後に成型品を取り出し、電気炉に入
れ、水素(約5%)−アルゴン混合ガス中で約840℃
の温度で約4時間加熱し、焼結させた。その後、そのガ
ス雰囲気中で室温まで徐冷した後、試料を取り出した。
【0154】この焼結試料を負極として用いて、比較例
1と同様の条件で放電曲線を測定した。その結果、端子
電圧が0.25Vに低下するまでに約73分を要した。
このことから、本発明負極材料によれば、優れた放電特
性が得られることが認められた。なお、W含有量は約2
7重量%であった。また、燒結層の厚さは、支持体を含
めて約4mmであった。
【0155】実施例16 コバルト粉末約250g、しゅう酸コバルト約60g、
W粉末18g、MoO3粉末約65gおよびMo粉末2
4gをよくかき混ぜて混合した。この混合物を、実施例
15で用いたものと同一の形状の金型の底面に、ホット
クッキングシ−トを敷きしめてある上に、厚さが約2m
mで均一になるように敷きしめた。次に凸型の金型を用
いて圧力約500kg/cm2で約0.5分間圧縮し
た。その後、NiめっきがしてあるNi金網を中心部に
置き、上記混合物を、厚さが約2mmで均一になるよう
に敷きしめた。その上に、底面とほぼ同じ寸法のホット
クッキングシ−トをのせた。次に、凸型の金型を用い
て、圧力約1500kg/cm2で約20秒間圧力を保
ち成形した。
【0156】成形後に成型品を取り出し電気炉に入れ、
水素(約5%)−アルゴン混合ガス中で約840℃の温
度で約4時間加熱して焼結させた。その後、そのガス雰
囲気中で室温まで徐冷した後試料を取り出した。
【0157】得られた焼結試料を負極として用いて、比
較例1と同様の条件で放電曲線を測定した。その結果、
端子電圧が0.25Vに低下するまでに約74分を要し
た。このことから、上記負極材料によれば、優れた放電
特性が得られることが認められた。なお、W含有量は約
5重量%で、Mo含有量は約17重量%であった。ま
た、燒結層の厚さは、支持体を含めて約3mmであっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で得た焼結体(W含有量46%)の表
面組織の走査電子顕微鏡写真。
【図2】実施例2で得た焼結体(W含有量1.5%)の
表面組織の走査電子顕微鏡写真。
【図3】実施例4で得た負極材料について、放電曲線と
溶液の温度との関係を示すグラフ。
【図4】実施例6で得た負極材料について、放電曲線と
電解液の種類との関係を示すグラフ。
【図5】実施例12で得た焼結体(Mo含有量0.7
%)の表面組織の走査電子顕微鏡写真。
【図6】実施例13で得た焼結体(Mo含有量45%)
の表面組織の走査電子顕微鏡写真。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属モリブデン粉末、モリブデン化合物、
    金属タングステン粉末及びタングステン化合物から選ば
    れた少なくとも一種の成分と金属コバルト粉末及びコバ
    ルト化合物から選ばれた少なくとも一種の成分を含む混
    合物を支持体に塗布した後、還元性雰囲気下で焼結させ
    ることを特徴とするアルカリ二次電池用負極材料の製造
    方法であって、 形成される焼結体中に含まれるモリブデン元素及びタン
    グステン元素の量が、該焼結体中のモリブデン元素、タ
    ングステン元素及びコバルト元素の合計量を基準として
    0.5〜46重量%の範囲内であり、焼結温度が800
    〜950℃であるアルカリ二次電池用負極材料の製造方
  2. 【請求項2】金属モリブデン粉末、モリブデン化合物、
    金属タングステン粉末及びタングステン化合物から選ば
    れた少なくとも一種の成分と金属コバルト粉末及びコバ
    ルト化合物から選ばれた少なくとも一種の成分を含む混
    合物を圧縮成形した後、還元性雰囲気下で焼結させるこ
    とを特徴とするアルカリ二次電池用負極材料の製造方法
    であって、 形成される焼結体中に含まれるモリブデン元素及びタン
    グステン元素の量が、該焼結体中のモリブデン元素、タ
    ングステン元素及びコバルト元素の合計量を基準として
    0.5〜46重量%の範囲内であり、焼結温度が800
    〜950℃であるアルカリ二次電池用負極材料の製造方
  3. 【請求項3】請求項1又は2の方法で得られるアルカリ
    二次電池用負極材料。
  4. 【請求項4】アルカリ二次電池用負極材料中に含まれる
    モリブデン元素及びタングステン元素の量が、該負極材
    料中のモリブデン元素、タングステン元素及びコバルト
    元素の合計量を基準として、0.5〜46重量%の範囲
    にある請求項に記載のアルカリ二次電池用負極材料。
JP29154298A 1998-09-28 1998-09-28 アルカリ二次電池用負極材料の製造方法 Expired - Fee Related JP3388313B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29154298A JP3388313B2 (ja) 1998-09-28 1998-09-28 アルカリ二次電池用負極材料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29154298A JP3388313B2 (ja) 1998-09-28 1998-09-28 アルカリ二次電池用負極材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000106177A JP2000106177A (ja) 2000-04-11
JP3388313B2 true JP3388313B2 (ja) 2003-03-17

Family

ID=17770266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29154298A Expired - Fee Related JP3388313B2 (ja) 1998-09-28 1998-09-28 アルカリ二次電池用負極材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3388313B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4919225B2 (ja) * 2007-02-02 2012-04-18 住友電気工業株式会社 電気二重層キャパシタ用電極
JP5485674B2 (ja) * 2009-12-11 2014-05-07 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000106177A (ja) 2000-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200373586A1 (en) Highly corrosion-resistant porous metal body
CN1043668C (zh) 制备金属多孔体的方法、电池电极基板及其制备方法
EP0071119A2 (en) Nickel reticulate electrode for nickel oxide electrodes
US11271215B2 (en) Metal porous body and current collector for nickel-metal hydride battery
JP3563586B2 (ja) アルカリ蓄電池のニッケル電極の正活物質
US5840444A (en) Electrode for storage battery and process for producing the same
JP3388313B2 (ja) アルカリ二次電池用負極材料の製造方法
JP3356628B2 (ja) アルカリ蓄電池用のβ−水酸化コバルト層で覆われた水酸化ニッケル及びその製造法
EP0723307A1 (en) Paste type electrode for storage battery and process for producing the same
JP2013008540A (ja) 非水電解質二次電池用集電体及びそれを用いた電極
JP5735265B2 (ja) 高耐食性を有する金属多孔体の製造方法
JP2000223119A (ja) アルカリ蓄電池用正極活物質およびその製造方法ならびにこの正極活物質を用いたアルカリ蓄電池用正極の製造方法
JP4829483B2 (ja) 無電解めっき物の製造方法
JPH1186852A (ja) アルカリ二次電池用ニッケル電極
JP2005320562A (ja) キャリア箔付き多孔質金属箔及びその製造方法
JPH1021901A (ja) アルカリ蓄電池用正極活物質及びその製造方法並びにアルカリ蓄電池用正極
EP2644722A2 (en) Highly corrosion-resistant porous metal body and method for producing the same
JP2000012038A (ja) コバルト/タングステン合金めっきによるアルカリ二次電池負極用材料とその製造法
JPH1167194A (ja) 水素吸蔵合金電極およびその製造方法
JP2004296360A (ja) アルカリ二次電池正極活物質用水酸化ニッケル粒子とその製造方法
JP3342214B2 (ja) アルカリ蓄電池用ペースト式ニッケル極
JP2006286345A (ja) 水素吸蔵合金の表面処理方法、表面処理された水素吸蔵合金及びこれを用いたニッケル−水素二次電池
JP2638055B2 (ja) アルカリ蓄電池用ペースト式カドミウム負極の製造法
JPH10214619A (ja) アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極の製造方法
JPH0982334A (ja) 電池用電極基板

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees