JP3385581B2 - 布基礎構造及びその施工方法 - Google Patents

布基礎構造及びその施工方法

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JP3385581B2 JP27359999A JP27359999A JP3385581B2 JP 3385581 B2 JP3385581 B2 JP 3385581B2 JP 27359999 A JP27359999 A JP 27359999A JP 27359999 A JP27359999 A JP 27359999A JP 3385581 B2 JP3385581 B2 JP 3385581B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の建築物の基
礎となる布基礎構造及びその施工方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、土台、捨てコンクリート或いは割
栗石が敷き詰められて形成された割栗基礎の上に、所定
の間隔を置いて型枠を載置するとともに、型枠内に、布
基礎構造の曲げ強度や剪断強度等を高めるために、多数
の縦筋及び横筋を有する鉄筋部材を配設し、その後、型
枠内に、生コンクリートを、型枠の途中まで充填して形
成された布基礎構造及びその施工方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の布基礎
構造においては、曲げ強度や剪断強度等を高めるため
に、多数の縦筋及び横筋を有する鉄筋部材が配設されて
いるが、曲げ強度や剪断強度等が満足し得るものではな
く、特に、剪断強度を高めるためには、より多くの縦筋
を配筋しなければならず、従って、配筋作業に多くの人
手と時間を要し、建築工事費が増えるとともに、建築工
事期間が長くなるという問題があった。
【0004】また、多数の縦筋が配筋されていると、ア
ンカーボルトの配置が制限され、正しい所望の位置に、
アンカーボルトを配置することができないという問題が
あった。
【0005】更にまた、多数の縦筋が配筋されている
と、作業者は、移動する際に、縦筋を跨がなければなら
ず、従って、作業者の作業効率が低下したり、或いは、
縦筋を跨いだ際に、縦筋に接触して、怪我をする等の問
題があった。
【0006】また、上述した従来の布基礎構造の施工方
法においては、型枠内に充填された生コンクリートの上
面を水平に形成することが非常に困難であり、相当の熟
練者でも、生コンクリートの水平面のレベル出しの精度
はそれほど高くないという問題があった。
【0007】本発明の目的は、上述した従来の布基礎構
造及びその施工方法が有する課題を解決することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、布基礎構造として、第1には、基礎
梁部を、木質系セメント板により挟持されたコンクリー
トと、該コンクリート内に配筋された横筋のみからなる
鉄筋部材により構成するとともに、前記横筋が、前記木
質系セメント板に取着された固定ブロックに配置されて
いるものであり、第2には、木質系セメント板を、嵩比
重が0.7以上の硬質木毛セメント板としたものであ
る。
【0009】また、本発明は、上述した目的を達成する
ために、布基礎構造の施工方法において、第1には、型
枠固定ブロックと該型枠固定ブロックのネジ孔に螺合さ
れたネジ棒からなる保持部材を少なくとも2個、所定の
間隔を置いて配置するとともに、前記型枠固定ブロック
に、木質系セメント板からなる型枠を取着して構成され
た基礎ユニットを、前記ネジ棒が、基礎部材に載置され
ように設置し、その後、前記ネジ棒を回転させて、ネジ
棒に沿って、前記型枠が取着された型枠固定ブロックを
上下動させて型枠のレベル出しを行った後に、アンカー
ボルトが取着されたアンカーボルト固定ブロックを、前
記型枠間に配置して型枠に取り付け、次いで、前記アン
カーボルト固定ブロック或いは前記型枠固定ブロック
に、横筋を載置し、その後、前記型枠間に生コンクリー
トを、前記型枠の上端面まで充填するようにしたもので
あり、第2には、木質系セメント板を、嵩比重が0.7
以上の硬質木毛セメント板としたものである。
【0010】
【実施例】以下に、フーチン部とフーチン部の上部に連
接された基礎梁部とからなる逆T字状の布基礎構造を例
に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨
を超えない限り、何ら、本実施例に限定されるものでな
い。
【0011】Dは、根切りにより形成された、所定の深
さを有する溝であり、その底部には、割栗石sが敷き詰
められて割栗基礎Sが形成されている。1は、割栗基礎
Sに載置される連結基礎部材であり、連結基礎部材1
は、所定の間隔を置いて配置された一対の方形状の縦板
材aと、一対の方形状の縦板材1aの相対する下部角部
に、釘やネジ等の適当な固着具により取着された一対の
梁板材1bと、梁板材1bの下端面に、釘やネジ等の適
当な固着具により取着された底板材1cとにより構成さ
れている。縦板材1aの垂直端面1a’と梁板材1bの
外壁面1b’とは、面一になるように構成されており、
また、縦板材1aの下端面1a”と梁板材1bの下端面
1b”とも、面一になるように構成されている。また、
梁板材1bは、縦板材1aのほぼ半分程度の高さを有し
ている。連結基礎部材1は、所定の間隔を置いて、適当
数、割栗基礎Sに載置される。なお、本実施例において
は、底板材1cは、梁板材1bの下端面の全面を覆うこ
となく、梁板材1bの中央部のみに取着されている。
【0012】2は、連結基礎部材1の縦板材1aとほぼ
同じ高さを有する横長のフーチン用型枠である。フーチ
ン用型枠2は、隣接する2枚のフーチン用型枠2の垂直
端面2aを突き合わせ、隣接する2枚のフーチン用型枠
2の内側面の両端部2bを、連結基礎部材1の縦板材1
aの外壁面に当接させるとともに、釘やネジ3等の適当
な固着具より、フーチン用型枠2を、連結基礎部材1の
縦板材1aに取着することにより、フーチン用型枠2
を、連結基礎部材1を介して、必要枚数、連結すること
ができるように構成されている。このように、連結基礎
部材1の相対する縦板材1aに、それぞれ、相対するよ
うにフーチン用型枠2を取着することにより、フーチン
用の生コンクリートが充填されるフーチン用空間部C1
が形成される。
【0013】Tは、所定の間隔を置いて、割栗基礎Sに
載置された連結基礎部材1の梁板材1bの上端に載置さ
れる、一例としての鉄筋部材であり、この実施例におい
ては、鉄筋部材Tは、所定の間隔をおいて配置された逆
T字状鉄筋t1、逆T字状鉄筋t1の垂直部の上端を連
結する上部横筋t2、逆T字状鉄筋t1の水平部の両端
を連結する端部横筋t3及び水平部の中央を連結する中
央横筋t4とから構成されており、必要に応じて、逆T
字状鉄筋t1を増やすことも、また、上部横筋t2と中
央横筋t4との間に、他の横筋を取着することも、更に
は、端部横筋t3と中央横筋t4との間に、他の横筋を
取着することもできる。
【0014】一例として、上述したような構成を有する
鉄筋部材Tの端部横筋t3及び中央横筋t4を、割栗基
礎S上に、所定の間隔をおいて設置された連結基礎部材
1の梁板材1b上に載置する。この際、鉄筋部材Tの上
部横筋t2が、フーチン用型枠2の上面2cから、所定
量、突出するように構成する。
【0015】Uは、基礎梁部を形成するための基礎梁用
基礎ユニットであり、この基礎梁用基礎ユニットUの主
要部は、既に、本出願人の先の出願に係る特願平10−
289126号及び特願平11−10177号におい
て、開示されているものである。以下、図4及び図5を
用いて、これらの出願で開示されている基礎ユニット
U’の要部について説明する。
【0016】4は、型枠固定ブロックであり、型枠固定
ブロック4には、所定の間隔を置いて2つの縦孔状のネ
ジ孔4aが形成されている。型枠固定ブロック4は、木
材、金属、合成樹脂等の種々の材料で形成することがで
きる。型枠固定ブロック4に、直に、ネジ孔4aを形成
することもできるが、図5に示されているように、型枠
固定ブロック4に形成された縦孔4bに、内周面にネジ
溝4c’が刻設された、縦孔4bの内径より大きな外径
を有するナット4cを嵌着して、型枠固定ブロック4に
ネジ孔4aを形成することもできる。なお、ナット4c
は、型枠固定ブロック4に下方に向かう荷重が加わった
場合に、ナット4cが縦孔4bから抜けないように、縦
孔4bの下部に嵌着されることが好ましい。
【0017】5は、型枠固定ブロック4に形成された縦
孔状のネジ孔4a或いは縦孔4bに嵌着されたナット4
cに螺合可能なネジ部を有するネジ棒である。ネジ棒5
には、全長に亘たってネジ部が形成されていてもよく、
或いは、型枠固定ブロック4が螺合される所定の長さに
亘たってネジ部が形成されていてもよい。ネジ棒5の頂
部5aには、マイナスドライバーが挿入可能なマイナス
溝5bが形成されている。勿論、プラスドライバーが挿
入可能なプラス溝を形成することも、また、六角ドライ
バー等の多角形ドライバーが挿入可能な六角孔等の多角
形孔を形成することもできる。更には、ネジ棒5の上端
部に、スパナや眼鏡レンチに挿着される多角形状部を形
成することもできる。上記のように、ネジ棒5に、マイ
ナス溝5bやプラス溝や六角孔等の多角形孔や多角形状
部等のネジ棒回転手段を配設するとともに、ネジ棒回転
手段に、ネジ棒回転手段に係合するマイナスドライバー
やプラスドライバー等のネジ棒回転工具を取り付けて、
ネジ棒5を回転させることができるように構成されて
る。なお、ネジ棒5に、上記のようなネジ棒回転手段を
配設する配設することなく、ペンチや適当なネジ棒回転
工具により、ネジ棒5を回転させることもできる。6
は、板状の型枠である。
【0018】7は、下方に位置する一対の分割型枠固定
ブロックであり、分割型枠固定ブロック7には、それぞ
れ、ネジ棒5が挿通されるバカ孔7aが形成されてい
る。
【0019】次に、型枠固定ブロック4、ネジ棒5、型
枠6、分割型枠固定ブロック7等の組み立て工程につい
て説明する。
【0020】上方に配置された1個の型枠固定ブロック
4に形成された2つの縦孔状のネジ孔4aに、それぞ
れ、2本のネジ棒5を螺合させるとともに、下方に配置
された2個の分割型枠固定ブロック7のバカ孔7aに、
それぞれ、ネジ棒5を挿通させて、型枠固定ブロック4
及び分割型枠固定ブロック7を、上下方向に、所定の間
隔を置いて配置する。このような上下方向に配置された
1個の型枠固定ブロック4及び2個の分割型枠固定ブロ
ック7のネジ孔4a及びバカ孔7aに、2本のネジ棒5
が螺合及び挿通された保持部材Hを、2個以上、水平な
基礎面上に配設する。図4には、水平方向に、所定の間
隔を置いて、2 個の保持部材Hが配設されている例が示
されている。
【0021】次に、1つの型枠固定ブロック4に螺合さ
れた2本のネジ棒5の軸線を結ぶ仮想垂直面に対して垂
直な型枠固定ブロック4の相対する側壁面4dに、型枠
6を接触させるとともに、型枠固定ブロック4に、釘や
ネジ8等の適当な固着具により、型枠6を取着する。こ
の際、型枠固定ブロック4の相対する側壁面4dに取着
される2枚の型枠6の上端面6aは、いずれも、型枠固
定ブロック4の上面4eからの距離が同じなるように取
着される。同様に、型枠6の下方に位置する分割型枠固
定ブロック7に、型枠6を、釘やネジ8の適当な固着具
等により取着する。ネジ棒5は、型枠6の下方に取着さ
れた分割型枠固定ブロック7のバカ孔7aに挿通されて
いるので、ネジ棒5の下方部分が、ふらつくようなこと
がなく、安定しているとともに、ネジ棒5の下方部分に
横方向の外力が加わっても、分割型枠固定ブロック7の
バカ孔7aに挿通されているので、ネジ棒5が曲がるよ
うなことが防止できる。
【0022】次いで、上述したようにして組み立てられ
た基礎ユニットU’を、現場に形成された土台、捨てコ
ンクリート或いは割栗基礎等の上に、ネジ棒5の下端が
当接するように載置する。その後、型枠6の上端面6a
に、水準器等の適当なレベル設定器を置いたり、また、
相対する型枠6を跨ぐようにレベル設定器を置いたりす
るとともに、型枠固定ブロック4のネジ孔4aに螺合さ
れているネジ棒5を回転させる。このネジ棒5の回転に
より、型枠6が取着された型枠固定ブロック4をネジ棒
5に対して上下動させて、相対する型枠6の上下位置
を、それぞれ、2個の保持部材Hにより調整し、相対す
る型枠6の上端面6aの水平レベルが一致するように、
レベル出し作業を行う。
【0023】上述したようにして、ネジ棒5を回転させ
て、型枠固定ブロック4に取着された型枠6の水平面の
レベル出しを行った後、相対する型枠6間に形成され
た、空間部に、生コンクリートを、レベル出しが終了し
た型枠6の上端面6aまで充填する。そして、生コンク
リートが固まった後は、型枠6を取り外すことなく、型
枠6が取り付けたままの状態のものを、基礎梁として利
用する。
【0024】上述したように、型枠固定ブロック4に取
着された型枠6の水平面のレベル出しを行った後に、相
対する型枠6間に形成された空間部に、生コンクリート
を、レベル出しが終了した型枠6の上端面6aまで充填
するように構成したので、コンクリートの水平面のレベ
ル精度が向上するとともに、熟練者によらずとも、十分
なレベル精度を有する基礎梁を施工することができる。
【0025】上下方向に配置された1個の型枠固定ブロ
ック4及び2個の分割型枠固定ブロック7のネジ孔4a
及びバカ孔7aに、2本のネジ棒5を、それぞれ、螺合
及び挿通して保持部材Hを組み立てる。次いで、例え
ば、2 個の保持部材Hを、水平な床面や基台の上に、所
定の間隔をおいて配置し、その後、ネジ棒5を、適宜、
回転させて型枠固定ブロック4を上下動させることによ
り、型枠固定ブロック4が、型枠6の上端面6aから、
常に一定の位置に位置するように、型枠固定ブロック4
の位置を調整する。次いで、型枠固定ブロック4の相対
する側壁面4d及び分割型枠固定ブロック7の外側側面
7bに2枚の型枠6を取着して、基礎ユニットU’を組
み立てる。このようにして、工場で組み立てられた基礎
ユニットU’を、建築現場に搬送し、建築現場に形成さ
れた土台、捨てコンクリート或いは割栗基礎等の上に載
置した後、上述したようにして、ネジ棒5を、適宜、回
転させて、相対する型枠6の上端面6aの水平レベルが
一致するように、レベル出し作業を行う。このように、
予め、工場で、基礎ユニットU’を組み立て、組み立て
られた基礎ユニットU’を、建築現場に形成された土
台、捨てコンクリート或いは割栗基礎等の上に載置して
レベル出しを行うように構成することにより、基礎ユニ
ットU’の型枠6の水平面のレベル出しを、短時間のう
ちに行うことができ、従って、布基礎の施工時間を短縮
化することができ、ひいては、建築工事期間の短縮化を
実現することができる。
【0026】以下に、図6及び図7を用いて、アンカー
ボルトの設置について説明する。
【0027】9は、アンカーボルトであり、10は、上
述した型枠固定ブロック4と同様のアンカーボルト固定
ブロックである。アンカーボルト固定ブロック10の中
心部には、縦孔10aが穿設されており、縦孔10aの
上端には、ナット11が嵌着されており、このナット1
1に、アンカーボルト9を螺合することにより、アンカ
ーボルト固定ブロック10が構成されている。
【0028】アンカーボルト9が螺合されたアンカーボ
ルト固定ブロック10を、例えば、上述した基礎ユニッ
トU’を構成する型枠6間に、アンカーボルト9が所定
長さ型枠6の上端面6aから突出するように挿着すると
ともに、ネジ8等の適当な固着具により、アンカーボル
ト固定ブロック10を、型枠6に取り付ける。
【0029】アンカーボルト固定ブロック10は、水平
面のレベル出しが終了した型枠6間に挿着するととも
に、ネジ8等の適当な固着具により、アンカーボルト固
定ブロック10を、型枠6に取り付けるように構成する
ことにより、布基礎構造の基礎梁部に対して、垂直にア
ンカーボルト9を設置することができる。
【0030】次に、主として図4及び図8を用いて、上
述した基礎ユニットU’を、複数、連結する手段につい
て説明する。
【0031】上述したようにして、1つの基礎ユニット
U’を、土台、捨てコンクリート或いは割栗基礎F等の
上に設置する。次いで、型枠6の上端面6aに、水準器
等の適当なレベル設定器を置いたり、また、相対する型
枠6を跨ぐようにレベル設定器を置いたりするととも
に、型枠固定ブロック4のネジ孔4aに螺合されている
ネジ棒5を回転させることにより、型枠6が取着された
型枠固定ブロック4をネジ棒5に対して上下動させて、
相対する型枠6の上下位置を、それぞれ、2 セットの保
持部材Hにより調整し、基礎ユニットU’の相対する型
枠6の上端面6aの水平レベルが一致するように、レベ
ル出し作業を行う。
【0032】上述したようにしてレベル出し作業が終了
した1つの基礎ユニットU’の一方の型枠固定ブロック
4の下面に、連結ブロック11を当接するとともに、連
結ブロック11が、レベル出し作業が終了した基礎ユニ
ットU’の型枠6の垂直端側面6bから突出するよう
に、ネジ8等により取着する。次いで、基礎ユニット
U’の連結ブロック11に接近して、連結するもう一方
の基礎ユニットU”を並設するとともに、連結する基礎
ユニットU”の基礎ユニットU’側の端部を持ち上げ
て、連結する基礎ユニットU”の基礎ユニットU’側の
型枠固定ブロック4を、基礎ユニットU’に取着された
連結ブロック11に載置する。この際、連結する基礎ユ
ニットU”のレベル出し作業が終了した基礎ユニット
U’側の型枠固定ブロック4のネジ孔4aに螺合されて
いるネジ棒5は、土台、捨てコンクリート或いは割栗基
礎F等に当接しないように、浮かせておく。基礎ユニッ
トU’は、上述したようにして、レベル出し作業が終了
しているので、連結する基礎ユニットU”の基礎ユニッ
トU’側の型枠固定ブロック4を、基礎ユニットU’の
連結ブロック11に載置することにより、連結する基礎
ユニットU”の基礎ユニットU1側のレベル出しを行う
必要がなく、従って、連結する基礎ユニットU”の連結
ブロック11と反対側に位置する型枠6の上端面6a等
に、水準器等の適当なレベル設定器を置いたり、また、
連結する基礎ユニットU”の相対する型枠6を跨ぐよう
にレベル設定器を置いたりするとともに、連結する基礎
ユニットU”の基礎ユニットU’から遠い方に位置する
保持部材Hの型枠固定ブロック4のネジ孔4aに螺合さ
れているネジ棒5を回転させることにより、連結する基
礎ユニットU”の型枠6が取着された、基礎ユニット
U’から遠い方に位置する型枠固定ブロック4をネジ棒
5に対して上下動させて、相対する型枠6の上下位置
を、連結する基礎ユニットU”の基礎ユニットU’から
遠い方に位置する保持部材Hにより調整し、連結する基
礎ユニットU”の相対する型枠6の上端面6aの水平レ
ベルが一致するように、レベル出し作業を行う。このよ
うにして、連結する基礎ユニットU”のレベル出し作業
が終了した後、レベル出し作業が終了した基礎ユニット
U’側の型枠固定ブロック4のネジ孔4aに螺合されて
いる、土台、捨てコンクリート或いは割栗基礎F等から
浮かせた状態のネジ棒5を回転させて、ネジ棒5を、土
台、捨てコンクリート或いは割栗基礎F等に当接させ
る。このようにして、順次、必要数の基礎ユニットを連
結する。
【0033】上述したように、基礎ユニットU’を、適
当数、連結するとともに、レベル出しが終了した基礎ユ
ニットU’の相対する型枠6間に形成された空間部に、
生コンクリートを、レベル出しが終了した型枠6の上端
面6aまで充填する。そして、生コンクリートが固まっ
た後は、型枠6を取り外すことなく、型枠6が取り付け
たままの状態のものを、梁基礎として使用する
【0034】このような構成の基礎梁用基礎ユニットU
を、ネジ棒5を、型枠6の下端面6cを超えて下方に、
所定長さ延在させた状態で、上方から下降させて、図1
及び図10に示されているように、ネジ棒5を、割栗基
礎Sの上に設置された連結基礎部材1の底板材1cに載
置する。この基礎梁用基礎ユニットUのネジ棒5を、連
結基礎部材1の底板材1cに載置する際に、鉄筋部材T
の上部横筋t2及び中央横筋t4は、基礎梁用基礎ユニ
ットUの分割型枠固定ブロック7間の間隙Wを通過する
ことができるように構成されているので、予め、鉄筋部
材Tが配置されている場合でも、基礎梁用基礎ユニット
Uを設置することができる。
【0035】基礎梁用基礎ユニットUのネジ棒5を、割
栗基礎Sの上に設置された連結基礎部材1の底板材1c
に載置した際に、基礎梁用基礎ユニットUの型枠6の下
端面6cが、フーチン用型枠2の上面2cとがほぼ一致
するように、予め、ネジ棒5を、型枠6の下端面6cを
超えて下方に延在させておく。また、鉄筋部材Tは、フ
ーチン用型枠2の上面2cから突出している上部横筋t
2が、連結基礎部材1の底板材1cに載置された基礎梁
用基礎ユニットUの相対する型枠6の中央に位置すると
ともに、型枠6の半分の高さより下方に位置するように
構成されることが好ましい。
【0036】次いで、上述したようにして、基礎梁用基
礎ユニットUの型枠6の上端面6aに、水準器等の適当
なレベル設定器を置いたり、また、相対する型枠6を跨
ぐようにレベル設定器を置いたりするとともに、型枠固
定ブロック4のネジ孔4aに螺合されているネジ棒5を
回転させる。このネジ棒5の回転により、型枠6が取着
された型枠固定ブロック4をネジ棒5に対して上下動さ
せて、相対する型枠6の上下位置を、それぞれ、2 個の
保持部材Hにより調整し、相対する型枠6の上端面6a
の水平レベルが一致するように、レベル出し作業を行
う。また、必要に応じて、上述したようにして、基礎梁
用基礎ユニットUを、複数個、連結するとともに、レベ
ル出し作業を行う。
【0037】次いで、アンカーボルト9が螺合されたア
ンカーボルト固定ブロック10を、基礎梁用基礎ユニッ
トUを構成する型枠6間に、アンカーボルト9が所定長
さ型枠6の上端面6aから突出するように挿着するとと
もに、ネジ8等の適当な固着具により、アンカーボルト
固定ブロック10を、型枠6に取り付ける。基礎梁用基
礎ユニットUを構成する型枠6に取着される複数のアン
カーボルト固定ブロック10は、それぞれ、型枠6に対
して、ほぼ同じ高さになるように取着される。また、図
10に示されているように、型枠固定ブロック4の中央
に、ネジ孔4fを形成し、ネジ孔4fにアンカーボルト
9を螺合して、型枠固定ブロック4にアンカーボルト9
を取着することもできる。なお、アンカーボルト固定ブ
ロック10と同様に、型枠固定ブロック4の中央に縦孔
を穿設し、該縦孔の上端にナットを嵌着し、このナット
に、アンカーボルト9を螺合させて、型枠固定ブロック
4にアンカーボルト9を取着することもできる。
【0038】アンカーボルト固定ブロック10は、アン
カーボルト固定ブロック10の上面10bが、型枠固定
ブロック4の上面4eと面一になるように、或いは、型
枠固定ブロック4の上面4eより上方に位置するように
取着する。そして、アンカーボルト固定ブロック10と
併用して、型枠固定ブロック4の中央に穿設されたネジ
孔4fにアンカーボルト9を螺合させることにより、ア
ンカーボルト9を設置する場合には、アンカーボルト固
定ブロック10の上面10bと型枠固定ブロック4の上
面4eとが面一になるように、アンカーボルト固定ブロ
ック10を、型枠6に取着する。
【0039】次いで、アンカーボルト固定ブロック10
の上面10b或いは型枠固定ブロック4の上面4eに、
横筋12を、アンカーボルト固定ブロック10に取着さ
れたアンカーボルト9或いは型枠固定ブロック4に取着
されたアンカーボルト9に接触するように配置する。そ
の後、必要に応じて、針金等を用いて、横筋12を、ア
ンカーボルト9或いはアンカーボルト固定ブロック10
や型枠固定ブロック4に緊諦する。通常は、横筋12
を、アンカーボルト固定ブロック10或いは型枠固定ブ
ロック4に載置するだけで、配筋作業が終了する。更
に、他の横筋13を設置する必要がある場合には、図1
に、点鎖線で示されているように、S字状のフック部材
14の上部フック14aを、上記の横筋12やアンカー
ボルト固定ブロック10や型枠固定ブロック4に引っ掛
けるとともに、フック部材14の下部フック14bに、
他の横筋13を引っ掛けることにより、横筋13を設置
することができる。更に、上記のS字状のフック部材1
4の下部フック14bに、他のS字状のフック部材14
の上部フック14aを引っ掛けるとともに、他のS字状
のフック部材14の下部フック14bに、更に他の横筋
を引っ掛けることにより、更に他の横筋を設置すること
もできる。
【0040】次いで、基礎梁用基礎ユニットUを構成す
る相対する型枠6間に形成された基礎梁用空間部C2の
上部から、型枠6間に、生コンクリートを注入して、相
対するフーチン用型枠2の上端まで生コンクリートを充
填して、フーチン用空間部C1に生コンクリートを充填
する。次いで、フーチン用空間部C1に充填された生コ
ンクリートが、ある程度、硬化した後に、再度、基礎梁
用空間部C2の上部から、型枠6間に、生コンクリート
を注入して、生コンクリートを、型枠6の上端面6aま
で充填する。上述したように、型枠6は、レベル出しが
終了しているので、相対する型枠6間に形成された基礎
梁用空間部C2に、型枠6の上端面6aまで生コンクリ
ートを充填することにより、コンクリートの上面のレベ
ルは、水平になり、コンクリートの水平面の精度が向上
することになる。
【0041】その後、溝Dを埋めて、相対するフーチン
用型枠2間に形成されたフーチン用空間部C1に充填さ
れたコンクリートにより形成されたフーチン部と、相対
する型枠6間に形成された基礎梁用空間部C2に充填さ
れたコンクリートにより形成された基礎梁部とからなる
布基礎構造が形成されることになる。
【0042】本発明においては、上述したように、フー
チン用の型枠2や基礎梁用の型枠6は、除去されること
なく、そのまま、布基礎構造を構成することになる。
【0043】次に、図11を用いて、コーナー部の布基
礎構造を施工する手段について説明する。
【0044】15は、上述した割栗基礎Sに載置される
連結基礎部材1と同様に、割栗基礎Sに載置されるコー
ナー用基礎部材であり、コーナー用基礎部材15は、2
枚の平板材15a’を、平面形状がほぼL字状になるよ
うに連結した、外側フーチン用L字型枠15aと、同じ
く、2枚の平板材15b’を、平面形状がほぼL字状に
なるように連結した、内側フーチン用L字型枠15b
と、外側フーチン用L字型枠15aの下面の隅部に取着
された隅板材15cと、所定の間隔を置いて配置され
た、外側フーチン用L字型枠15aと内側フーチン用L
字型枠15bの端部とを連結する端部連結梁15dと、
端部連結梁15dより内側で外側フーチン用L字型枠1
5aと内側フーチン用L字型枠15bとを連結する内側
連結梁15eと、端部連結梁15dと内側連結梁15e
の下面に取着された底板材15fとにより構成されてい
る。
【0045】外側フーチン用L字型枠15aと内側フー
チン用L字型枠15bとの間に形成される空間部C3
は、逆T字状の布基礎構造のコーナーに位置するフーチ
ン部を形成するものであり、外側フーチン用L字型枠1
5aを構成する平板材15a’及び内側フーチン用L字
型枠15bを構成する平板材15b’は、フーチン用型
枠2と同じ高さ及び厚さを有している。そして、外側フ
ーチン用L字型枠15aを構成する平板材15a’の垂
直端面15a”及び内側フーチン用L字型枠15bを構
成する平板材15b’の垂直端面15b”を、それぞ
れ、隣接するフーチン用型枠2の端面2aに当接させ
て、フーチン部のコーナー用型枠が形成されることにな
る。
【0046】基礎梁部のコーナーを形成するためのコー
ナー基礎梁用基礎ユニットUについて説明する。
【0047】2枚のほぼ同じ大きさの外側型枠16a
を、平面形状が略L字形になるように配置し、また上記
の外側型枠16aより短い内側型枠16bを、同様に、
平面形状が略L字形になるように配置するとともに、外
側型枠16aの略90度を形成する角部内に配置する。
次いで、上述した上下方向に配置された1個の型枠固定
ブロック4と2つの分割型枠固定ブロック7と、型枠固
定ブロック4の縦孔状のネジ孔4aに螺合及び分割型枠
固定ブロック7のバカ孔7aに挿通された2本のネジ棒
5からなる保持部材Hを、外側型枠16aと内側型枠1
6bの両端部に取り付ける。また、外側型枠16aの略
90度を形成する角部には、平面形状が三角形の型枠固
定ブロック17を、2個、それぞれ、上下方向に配置す
るとともに、外側型枠16aを、上述したと同様に、ネ
ジ等を用いて、平面形状が三角形の型枠固定ブロック1
7に取り付ける。三角形の型枠固定ブロック17には、
型枠固定ブロック4と同様に、縦孔状のネジ孔17aが
刻設されており、ネジ孔17aには、上述したネジ棒5
が螺合されている。なお、下方の三角形の型枠固定ブロ
ック17には、ネジ棒5が挿通されるが、ネジ溝が形成
されていないバカ孔を形成することもできる。
【0048】上述した基礎ユニットU’の場合と同様
に、型枠固定ブロック4及び三角形の型枠固定ブロック
17への外側型枠16a及び内側型枠16bの取着に際
しては、少なくとも、上方に位置する型枠固定ブロック
4及び上方に位置する三角形の型枠固定ブロック17
が、外側型枠16a及び内側型枠16bの上端面16
a’、16b’から、常に、一定の位置に位置するよう
に、型枠固定ブロック4及び三角形の型枠固定ブロック
17の位置を調整するとともに、外側型枠16aの上端
面16a’と内側型枠16bの上端面16b’とは面一
になるように構成する。
【0049】18は、外側型枠16aと内側型枠16b
とで形成される空間部に、生コンクリートを充填した際
に、充填された生コンクリートにより、外側型枠16a
と内側型枠16bとが離反される方向に移動するのを防
止するとともに、外側型枠16aと内側型枠16bとの
間隔を所定の間隔に維持するために、外側型枠16aと
内側型枠16bとを連結するスぺーサーであり、コーナ
ー基礎梁用基礎ユニットUの角部付近等の外側型枠16
aと内側型枠16b間の適当な位置に、ネジ等により取
り付ける。
【0050】上述したようにして組み立てられ、且つ、
上述した基礎梁用基礎ユニットUと同様に、ネジ棒5
が、外側型枠16aの下端面16a”及び内側型枠16
bの下端面16b”を超えて下方に、所定長さ延在して
いる状態のコーナー基礎梁用基礎ユニットUを、割栗基
礎Sに載置されたコーナー用基礎部材15に載置する。
この際、三角形の型枠固定ブロック17のネジ孔17a
に螺合されているネジ棒5が、コーナー用基礎部材15
の隅板材15cの上に載置され、また、外側型枠16a
と内側型枠16bの両端部に取り付けられた型枠固定ブ
ロック4のネジ孔4aに螺合されたネジ棒5が、それぞ
れ、底板材15fの上に載置されるように、コーナー基
礎梁用基礎ユニットUを、コーナー用基礎部材15に載
置する。
【0051】上述したコーナー基礎梁用基礎ユニットU
を、コーナー用基礎部材15に載置する前に、上述した
と同様に、鉄筋部材Tを、コーナー用基礎部材15の端
部連結梁15d及び内側連結梁15eに載置する。その
後、外側型枠16aの上端面或いは内側型枠16bの上
端面に、水準器等の適当なレベル設定器を置いたり、ま
た、相対する外側型枠16aと内側型枠16bを跨ぐよ
うにレベル設定器を置いたりするとともに、型枠固定ブ
ロック4或いは三角形の型枠固定ブロック17のネジ孔
4a、17aに螺合されているネジ棒5を回転させる。
このネジ棒5の回転により、外側型枠16aと内側型枠
16bが取着された型枠固定ブロック4及び三角形の型
枠固定ブロック17をネジ棒5に対して上下動させるこ
とにより、相対する外側型枠16aと内側型枠16bの
上下位置を、それぞれ、調整し、外側型枠16aと内側
型枠16bの水平面のレベル出しを行う。このように配
置されたコーナー基礎梁用基礎ユニットUには、上述し
た基礎梁用基礎ユニットUが連接されることになる。
【0052】その後、上述した基礎梁用基礎ユニットU
と同様に、アンカーボルト9が取着されたアンカーボル
ト固定ブロック10を、適宜、取着する。次いで、上述
したと同様に、アンカーボルト固定ブロック10の上面
10b或いは型枠固定ブロック4の上面4eに、横筋1
2を、アンカーボルト固定ブロック10に取着されたア
ンカーボルト9或いは型枠固定ブロック4に取着された
アンカーボルト9に接触するように配置するとともに、
必要に応じて、針金等を用いて、横筋12を、アンカー
ボルト9或いはアンカーボルト固定ブロック10や型枠
固定ブロック4に緊諦する。
【0053】次いで、上述した基礎梁用基礎ユニットU
の場合と同様に、相対する外側型枠16aと内側型枠1
6b間に形成された空間部に、上部から、生コンクリー
トを注入して、コーナー用基礎部材15の外側フーチン
用L字型枠15aと内側フーチン用L字型枠15bとの
間に形成された空間部C3に生コンクリートを充填す
る。次いで、空間部C3に充填された生コンクリート
が、ある程度、硬化した後に、再度、相対する外側型枠
16aと内側型枠16b間に形成された空間部に、上部
から、生コンクリートを注入して、生コンクリートを、
外側型枠16a及び内側型枠16bの上端面16a’、
16b’まで充填する。コーナー用基礎部材15、外側
型枠16a及び内側型枠16bは、取り外されることな
く、そのまま、布基礎構造を構成することになる。
【0054】また、上述した連結基礎部材1やコーナー
用基礎部材15に、適宜、修正や変更等を加えることに
より、平面形状がT字状や十字状の基礎部材を形成する
ことができるとともに、このような平面形状がT字状や
十字状の基礎部材に、本出願人の先の出願に係る特願平
11−10177号に開示されている平面形状がT字状
や十字状の基礎ユニットを載置して、平面形状がT字状
や十字状の布基礎構造を形成することができる。
【0055】布基礎構造を構成するフーチン用の型枠
2、15a、15bや基礎梁用の型枠6、16a、16
bのうち、少なくとも、基礎梁用の型枠6、16a、1
6bとしては、木毛や木片や木材チップ等の木質材料と
セメントとからなる木質系セメント板(木毛セメント板
や木片セメント板)を使用する。基礎梁用の型枠6、1
6a、16bとして使用される木質系セメント板は、木
質材料とセメントから構成されているので、型枠6、1
6a、16b間に充填された生コンクリートのセメント
液が、木毛セメント板に浸入し、生コンクリートが硬化
した後、木質系セメント板の型枠6、16a、16bと
コンクリートとの密着性がよく、コンクリートから木質
系セメント板の型枠6、16a、16bが剥離するよう
なことがない。
【0056】また、コンクリートを、木質系セメント板
により、サンドイッチ状に挟持して基礎梁部を構成する
と、基礎梁部の剪断強度が大きく向上する。従って、従
来、必要な剪断強度を保持するために、使用していた縦
筋を、全て、省略することができ、必要な曲げ強度を保
持するための横筋のみを、上述したように配筋すればよ
く、よって、配筋作業の手間や時間が、大幅に少なくな
り、ひいては、建築工事費が削減できるとともに、建築
工事期間が短縮できる。また、曲げ強度の向上には寄与
しない縦筋を省略したので、従来のように、縦筋とコン
クリート間の剥離に起因する曲げ強度の低下がなく、従
って、縦筋を、全て、省略することにより、曲げ強度が
大きくなる。更に、横筋12を、アンカーボルト固定ブ
ロック10の上面10b或いは型枠固定ブロック4の上
面4eに載置するだけで配筋作業が終了するので、配筋
時間が、大幅に短縮されるとともに、配筋作業が、容易
になる。
【0057】特に、木質系セメント板としては、木毛セ
メント板を使用することが好ましいく、特に、嵩比重
が、0.7以上である曲げ強度や破壊強度の大きな硬質
木毛セメント板を用いると、基礎梁部の曲げ強度や剪断
強度が著しく向上し、特に、基礎梁部の剪断強度が大き
く向上する。従って、従来、必要な剪断強度を保持する
ために、使用していた縦筋を、全て、省略することがで
きる。
【0058】
【発明の効果】本発明は、以上説明した構成を有してい
るので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0059】基礎梁部の剪断強度が大きく向上するの
で、従来、必要な剪断強度を保持するために使用してい
た縦筋を、全て、省略することができ、必要な曲げ強度
を保持するための横筋のみを配筋すればよく、従って、
配筋作業の手間や時間が、大幅に少なくなり、ひいて
は、建築工事費が削減できるとともに、建築工事期間が
短縮できる。
【0060】また、縦筋が配筋されていないので、アン
カーボルトの配置が制限されることがなく、正しい所望
の位置に、アンカーボルトを配置することができる。
【0061】更に、縦筋が配筋されていないので、作業
者の移動が容易になり、作業者の作業効率が向上すると
ともに、縦筋を跨ぐことがないので、縦筋に接触して、
怪我をするようなことが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の布基礎構造の長手方向に垂直な
布基礎構造等の垂直断面図である。
【図2】図2は本発明の連結基礎部材及びフーチン用型
枠の斜視図である。
【図3】図3は本発明の布基礎構造に埋設される一例と
しての鉄筋部材の斜視図である。
【図4】図4は本出願人の先の出願において開示された
基礎ユニットの一部切り欠きを含む斜視図である。
【図5】図5は本出願人の先の出願において開示された
型枠固定ブロック等の垂直断面図である。
【図6】図6は本出願人の先の出願において開示された
アンカーボルト固定ブロック等の垂直断面図である。
【図7】図7はアンカーボルト固定ブロック等を含む図
4と同様の基礎ユニットの一部切り欠きを含む斜視図で
ある。
【図8】図8は図4に示されている基礎ユニットの連結
を説明するための正面図である。
【図9】図9は本発明の布基礎構造を形成するための基
礎梁用基礎ユニットの一部切り欠きを含む斜視図であ
る。
【図10】図10は本発明の布基礎構造を形成するため
の基礎梁用基礎ユニット及び連結基礎部材に取着された
フーチン用型枠等の斜視図である。
【図11】図11は本発明の布基礎構造のコーナーを形
成するためのコーナー基礎梁用基礎ユニット及びコーナ
ー用基礎部材の斜視図である。
【符号の説明】
H・・・・・・・・・・・保持部材 C1・・・・・・・・・・フーチン用空間部 C2・・・・・・・・・・基礎梁用空間部 T・・・・・・・・・・・鉄筋部材 1・・・・・・・・・・・連結基礎部材 2・・・・・・・・・・・フーチン用型枠 4・・・・・・・・・・・型枠固定ブロック 5・・・・・・・・・・・ネジ棒 6・・・・・・・・・・・型枠 7・・・・・・・・・・・分割型枠固定ブロック 9・・・・・・・・・・・アンカーボルト 10・・・・・・・・・・アンカーボルト固定ブロック 12・・・・・・・・・・横筋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−297954(JP,A) 特開 昭55−95727(JP,A) 特開 昭60−26768(JP,A) 特開 平8−260481(JP,A) 実開 平4−108749(JP,U) 実開 昭54−54132(JP,U) 登録実用新案3009572(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 27/01 E04G 11/06 E04G 21/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基礎梁部を、木質系セメント板により挟持
    されたコンクリートと、該コンクリート内に配筋された
    横筋のみからなる鉄筋部材により構成するとともに、前
    記横筋が、前記木質系セメント板に取着された固定ブロ
    ックに配置されていることを特徴とする布基礎構造。
  2. 【請求項2】木質系セメント板が、嵩比重が0.7以上
    の硬質木毛セメント板であることを特徴とする請求項1
    に記載の布基礎構造。
  3. 【請求項3】型枠固定ブロックと該型枠固定ブロックの
    ネジ孔に螺合されたネジ棒からなる保持部材を少なくと
    も2個、所定の間隔を置いて配置するとともに、前記型
    枠固定ブロックに、木質系セメント板からなる型枠を取
    着して構成された基礎ユニットを、前記ネジ棒が、基礎
    部材に載置されように設置し、その後、前記ネジ棒を回
    転させて、ネジ棒に沿って、前記型枠が取着された型枠
    固定ブロックを上下動させて型枠のレベル出しを行った
    後に、アンカーボルトが取着されたアンカーボルト固定
    ブロックを、前記型枠間に配置して型枠に取り付け、次
    いで、前記アンカーボルト固定ブロック或いは前記型枠
    固定ブロックに、横筋を載置し、その後、前記型枠間に
    生コンクリートを、前記型枠の上端面まで充填すること
    を特徴とする布基礎構造の施工方法。
  4. 【請求項4】木質系セメント板が、嵩比重が0.7以上
    の硬質木毛セメント板であることを特徴とする請求項3
    に記載の布基礎構造の施工方法。
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