JP3385311B2 - 二重容器およびフィルタ - Google Patents

二重容器およびフィルタ

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万寿男 吉岡
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  • Filtration Of Liquid (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部を少なくとも
2つに区画化できる二重容器およびこの二重容器を用い
たフィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5に、空気供給系統あるいは水供給系
統の配管系統に取り付け可能なインライン型の従来のフ
ィルタを示してある。これらのフィルタ1は、円筒状の
ハウジング2を有し、その内部に、円筒状のフィルタエ
レメント11がハウジング2の中心軸に沿って同軸状に
収納されるようになっている。これらのフィルタ1は、
フィルタエレメント11を交換できるようにハウジング
2が上部ハウジング3および下部ハウジング4に上下に
分割されるようになっており、配管と接続される上部ハ
ウジング3に吐出ノズル6と流入ノズル5が設けられて
いる。さらに、フィルタ1の性能を確認するために流入
側と吐出側の差圧が計測できるようになっており、差圧
計を接続するノズル7が設けられている。
【0003】フィルタエレメント11は、中空繊維など
の濾過用の素材(濾材)が円筒状に成形されたものであ
り、内部が中空部12となっている。フィルタ1は、こ
のフィルタエレメント11の外周側13から空気あるい
は水などの圧入された流体を濾過し、中空部12に接続
された吐出ノズル6から濾過済の流体を排出できるよう
になっている。このため、上部ハウジング3には、吐出
ノズル6とフィルタエレメント11とを接続する接続管
部8が用意されている。そして、この接続管部8の接続
口8aにフィルタエレメント11がテンションボルト9
によって固定され、濾過済の流体が吐出ノズル6から流
出するようになっている。
【0004】図5(a)に示すフィルタ1aは、ハウジ
ング2および接続管部8がプレス成形された部品であ
り、これらを溶接してフィルタ1を組み立てている。一
方、5(b)に示すフィルタ1bは、アルミニウムなど
のダイキャスト製品であり、キャスティング時に上部ハ
ウジング3の構造の一部として接続管部8が形成される
ようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなインライン
型のフィルタは、取り付けるスペースが小さくて良く、
配管系統に簡単に組み込むことができるので、空気系統
あるいは水系統を流れる流体中のゴミやオイルなどの不
純物を取り除くために多用されている。従って、このよ
うなフィルタは、小型で、圧力損失が小さく、さらに、
信頼性の高いものを低コストで供給できることが望まし
い。しかしながら、上部ハウジング3はその内部に接続
管8を配置して、流入ノズル5に接続された流入側の空
間と、吐出ノズル6に接続された吐出側との2つの区画
に分ける二重構造になるので組み立てが難しく、これら
の条件を十分に満足するものが得られていない。
【0006】例えば、図5(a)に示すフィルタ1a
は、プレス加工されたハウジング3に曲管を接続管部8
として取り付けてあるので、流体との摩擦抵抗は少な
く、圧力損失はそれほど高くならない。しかしながら、
ハウジング3の内部に曲管を吐出ノズル6に合わせて取
り付けるので、組み立てが容易ではなく、精度良く組み
立てるためには専用の治具が必要となる。従って、製造
コストは高い。
【0007】これに対し図5(b)に示すフィルタ1b
は、ダイキャスト製の上部ハウジング3に接続管部8が
組み込まれているので組み立ては簡単であり、製造コス
トは低い。しかしながら、ダイキャスト加工品であるた
めに、接続管部8の内面粗さが大きく、流体との摩擦抵
抗が大きい。さらに、キャスティングで接続管部8を構
成するために壁厚も大きくなるので接続管部8の断面積
が小さくなってしまう。従って、フィルタ内部での圧力
損失を低くすることが難しい。キャスティングされた上
部ハウジング3を機械加工して内面粗さを低くすること
も可能であるが、そのための加工費用によって製造コス
トが高くなってしまう。
【0008】そこで、本発明においては、これらの問題
点に鑑み、小型で、圧力損失が小さく、さらに、耐久性
があり、低コストで製造可能な二重容器およびこの二重
容器を用いたフィルタを提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、一方の端に端壁を備えた外筒と、この外筒の内部
に外筒と並列に配置された少なくとも1つの内筒と、こ
の内筒の周壁および外筒の周壁を貫通するように配置さ
れた連絡管とを有し、さらに、外筒の端壁に内筒の一方
の端を位置決め可能な係合部を設けられ、この係合部に
内筒の端を当て、この当たる部分と、外筒および内筒の
周壁に連絡管が当たる部分がろう付けされた二重容器を
提供するようにしている。外筒の端壁に係合部を設け、
この係合部に内筒の端を当てて位置決めすることによ
り、内筒の位置が精度良く決定できる。さらに、このよ
うな外筒と内筒は、外筒の端壁を下にして組み立てる場
合は内筒の荷重で、また、あるいは端壁を上にして組み
立てる場合は外筒の荷重によって外筒および内筒の位置
関係が維持される。また、内筒および外筒の周壁を貫通
するように連絡管を配置することにより、内筒と外筒の
向きおよび傾きはさらに精度良く決定され、特別な治具
でこれらの部品を保持したり、あるいは人手でこれらの
部品を支持しなくても、外筒、内筒および連絡管を組み
立てただけで所定の位置関係を保持できる。したがっ
て、係合部に内筒の端が当たる部分と、外筒および内筒
の周壁に連絡管が当たる部分にろう付け用のろうを塗布
し、真空ろう付炉などに入れることにより、外筒、内筒
および連絡管が所定の状態で接合された二重容器を製造
することができる。
【0010】このように、本発明の二重容器は人手をか
けずに簡単に製造することが可能であり、低コストで供
給することができる。さらに、筒状の部材を組み合わせ
ることで二重容器を製造できるので、面粗さが小さく肉
厚を薄くできるために圧力損失を低くできる絞り加工さ
れた部材、特に、絞り加工された外筒を用いて二重容器
を低コストで供給できる。また、外筒、内筒および連絡
管が単に組み立てられた状態、すなわち、これらの部材
が固定されていない状態でそれぞれの部材の位置が自ず
から決まるので、そのままの状態で真空ろう付炉に入れ
てろう付けすることができる。したがって、アルミニウ
ム製の二重容器はもちろん、ステンレススチール製の二
重容器であっても良好な状態でろう付けすることがで
き、耐久性および気密性の高い製品を提供できる。さら
に、ステンレススチール製の絞り加工された部材あるい
は管材を用いて二重容器を形成できるので、コストも大
幅に下げることが可能であり、信頼性の高い容器を低価
格で提供できる。また、外筒、内筒および連絡管の位置
が自動的に決まるので、これらを位置決めするための特
別な治具あるいは作業員の手を挿入するようなスペース
も不要となり、コンパクトな二重容器を提供することも
可能となる。
【0011】このような本発明の二重容器を用い、内筒
の他方の端にフィルタエレメントを装着した状態で二重
容器と、外筒の他方の端を封止可能な第2の容器により
フィルタエレメントを密封するようにすれば、小型で、
圧力損失が低く、さらに、耐久性の高いフィルタを低コ
ストで提供することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1に、本発明に係るエアーフィ
ルタ10の概略構造を断面を用いて示してある。本例の
エアーフィルタ10は、上部ハウジング3および下部ハ
ウジング4に分割可能な円筒状のハウジング2を有し、
そのハウジング2の内部に、円筒型のフィルタエレメン
ト11が同軸状に収納されている。上部ハウジング3お
よび下部ハウジング4の接続部分15は、バンド16と
パッキン17を用いて内部が密封されるように接続され
ている。フィルタエレメント11は、濾材が円筒状に成
形されたものであり、外周面13から中空の内部12に
エアー(空気)が供給され、濾過されたエアーが得られ
るようになっている。
【0013】本例のフィルタ10の内部には、円筒型の
フィルタエレメント11と、フィルタエレメント11の
内部12に繋がった円筒型の接続管20が同軸状に上下
に繋がって収納されており、上部ハウジング3および下
部ハウジング4でフィルタエレメント11と接続管20
が挟み込まれた状態となるように組み立てられている。
上部ハウジング3は、その上端壁3aの中央部に、接続
管20の上端21と係合する環状の段部31が形成され
ており、接続管20の上端21が段部31の内側に嵌ま
り接続管20が上部ハウジング3の内側に同軸状にセッ
トされるようになっている。接続管20の下端22は、
上方の筒体部23よりも小径でフィルタエレメント11
の内部12と係合する環状に加工されており、この下端
22をフィルタエレメント11の上端11aに挿入する
ことによってフィルタエレメント11を接続管20に連
結できるようになっている。
【0014】上部ハウジング3には、さらに、周壁3b
を貫通するように吐出ノズル6と流入ノズル5が取り付
けられており、流入ノズル5はさらに接続管20の筒体
部23を貫通してフィルタエレメント11の内部12と
繋がっている。また、上部ハウジング3の上端壁3aの
中央には、フィルタエレメント11の内部12の圧力を
検出するためのノズル7aが取り付けられており、上部
ハウジング3の周壁3bに取り付けられた他の圧力検出
用ノズル7bと共に差圧計に接続されてフィルタエレメ
ント11の差圧が監視できるようになっている。
【0015】また、下部ハウジング4の下端壁4aの中
央には、ドレンノズル41が取り付けられており、流入
したエアーからハウジング2の内部で分離された水分あ
るいは油分などをドレンノズル41を介して外部に放出
できるようになっている。
【0016】図2に、上部ハウジング3と下部ハウジン
グ4を上下に分解した様子を示してある。本例のエアー
フィルタ10は、空気供給系統などの配管に上部ハウジ
ング3が取付けられ、その状態で上部ハウジング3から
下部ハウジング4を外して内部のフィルタエレメント1
1を交換できるようになっている。上部ハウジング3に
は、接続管20が真空ろう付けによって固定されてお
り、ハウジング2を上下に分解するとフィルタエレメン
ト11だけが外れて取り出せるようになっている。ま
た、フィルタエレメント11の上端11aを接続管20
の下端22に嵌め込み、上部ハウジング3および下部ハ
ウジング4を接続すると、フィルタエレメント11の下
端11bが下部ハウジング4の下端壁4aに当たって押
圧され、フィルタエレメント11をハウジング2の内部
の所定の位置、すなわち、ほぼ同軸状の位置に取り付で
きるようになっている。このように、本例のフィルタ1
0は、上部ハウジング3の接続管20にフィルタエレメ
ント11を接続し、上部ハウジング3に下部ハウジング
4を取付けることによりフィルタエレメント11を密封
できるようになっている。また、エレメント11の上端
11aに内側を向けてO−リング14が取付けられてお
り、接続管20の下端22とフィルタエレメント11と
が密着するようになっている。
【0017】図3および図4に、本例のフィルタの上部
ハウジング3に接続管20を取り付けて二重構造の容器
30を製造する様子を示してある。二重容器30の外筒
となる上部ハウジング3はステンレススチール製の絞り
加工された部材であり、円筒状の周壁3bを備え、その
上端が外側に湾曲した壁(上端壁)3aとなっている。
そして、ステンレススチール製で絞り加工された部材
で、二重容器30の内筒となる円筒型の接続管20が外
部ハウジング3の内部にほぼ並列に配置されている。外
部ハウジング3の内部の上端壁3aには、接続管20の
上端21と係合する段部(係合部)31が設けられてお
り、段部31に接続管20の上端21を当て、あるいは
嵌めるようにセットすると上部ハウジング3と接続管2
0が同軸状となり、上部ハウジングの円筒状の周壁3b
と、接続管20の周壁にあたる筒体部23が平行な状態
で組み立てられるようになっている。従って、上部ハウ
ジング3の内部に接続管20を取り付けるための治具は
不要であり、また、作業員が手で位置決めしなくても簡
単に精度良く接続管20を上部ハウジング3に取り付け
ることができる。
【0018】さらに、流入ノズル5を上部ハウジング3
の周壁3bおよび接続管20の筒体部23を貫通するよ
うにセットすると、ノズル5を貫通するために予め設け
られていた周壁3bの開口3cと、筒体部23の開口2
3aの向きが揃った状態で上部ハウジング3、接続管2
0および流入ノズル5が組み立てられる。また、流入ノ
ズル5を組み立てることにより、上部ハウジング3に対
する接続管20の傾きもさらに矯正され、これらの部材
3、20および6は非常に位置精度良く組み立てられ
る。上部ハウジング3には、これらに加え、吐出ノズル
6、さらに、計測用のノズル7aおよび7bが取り付け
られる。なお、これら流入ノズル5、吐出ノズル6、計
測用ノズル7aおよび7bはすべてステンレススチール
製の管材である。
【0019】上部ハウジング3に接続管20および流入
ノズル5を組み立てた状態で、図4に示すように接続管
20の下端22を支持台50で支持すると、上端壁3a
の段部31に上部ハウジング3の荷重がかかり、この荷
重を接続管20で支持することになる。したがって、接
続管20の上端21は上端壁3aの段部31に密着され
接続管20と上部ハウジング3の位置関係は精度良く維
持される。また、流入ノズル5も接続管20および上部
ハウジング3によって支持されると共に、上述したよう
に接続管20および上部ハウジング3の姿勢を所定の状
態に保持する機能を果たす。したがって、各々の部材の
接合部分、すなわち、上部ハウジング3の上端壁3aと
接続管20の接合部分61、接続管20の筒体部23と
流入ノズル5の接合部分62、上部ハウジング3の周壁
3bと流入ノズル5の接合部分63、上部ハウジング3
の周壁3bと吐出ノズル6の接合部分64、上部ハウジ
ング3の上端壁3aと計測用ノズル7aの接合部分6
5、さらに図示されていないが上部ハウジング3の周壁
3bと計器用ノズル7bとの接合部分の各々にろう付け
用のろうを塗布し、支持台50で接続管20の下端22
を支持した状態で真空ろう付炉に入れると、それぞれの
接合部分61、62、63、64および65が接着され
る。このため、上部ハウジング3、接続管20、流入ノ
ズル5、吐出ノズル6、計器用ノズル7aおよび7bが
所定の位置で固定された二重容器30が製造される。ま
た、接合部分61、62、63、64および65はろう
付けすることにより気密性、あるいは止水性の高いシー
ルを施すことが可能である。特に、接続管20において
は、その上端21が上部ハウジング3の上端壁3aにろ
う付けられるので、接続管20の内側が上端壁3aによ
って封止された密閉可能な区画となる。
【0020】なお、図4では、接続管20の下端22を
支持台50で支持しているが、逆に、上部ハウジング3
の上端壁3aを下にして計測用のノズル7aと干渉しな
いように支持台で支持することも可能である。この場合
は、接続管20の荷重が上端21と段部31にかかり位
置が決まるので、上部ハウジング3を逆転させても接続
管20および上部ハウジング3、さらには流入ノズル5
の位置精度を高く保持することができる。したがって、
上部ハウジング3を下にした状態で支持し、真空ろう付
炉に入れても上記と同様に各々の部材が所定の位置で組
み合わさり、ろう付けにより固定された二重容器30を
得ることができる。
【0021】このように、本例の二重容器30において
は、外筒となる上部ハウジング3の上端壁3aに係合部
となる段部31が設けられており、内筒となる接続管2
0の上端21を段部31に当てることにより位置決めさ
れる。さらに、上部ハウジング3と接続管20はそれら
を貫通する連絡管となる流入ノズル5によって所定の向
きが決まって位置精度も向上し、そのように組み立てら
れた状態で治具などを用いずに安定する。このため、接
合する部分にろう付け用のろうを塗布して真空ろう付炉
に入れてろう付けすることにより、組み立てられた状態
で精度良く接続管20および流入ノズル5が上部ハウジ
ング3に固定される。したがって、上部ハウジング3の
内部に、接続管20および流入ノズル5によって気密性
を保てる区画が形成された二重容器30をきわめて簡単
な手順で製造でき、低コストで提供することができる。
また、上部ハウジング3、接続管20および流入ノズル
5などの各部材は個別に製造した後に簡単に組み立てて
固定することができるので、絞り加工された部材などの
面粗さが低く薄肉で圧力損失を低くできる部材を用いる
ことができ、低コストで圧力損失が低く容積効率の良い
二重容器30を提供することができる。さらに、絞り加
工された部材を簡単に組み立ててろう付けして固定でき
るので、従来、キャスティングあるいは溶接では製造が
困難であったり、製造コストが非常に高くなるステンレ
ススチール製の二重容器を手軽に製造することが可能と
なり、耐久性の高い二重容器を低コストで提供すること
ができる。
【0022】また、各部材を所定の位置に保持するため
に特別な治具あるいは装置が不要であり、さらに、加熱
することにより各部材を固定できるろう付けを接着手段
として採用しているので各部材の接合部分の加工スペー
スを最小限にすることが可能となる。したがって、二重
容器をコンパクトに纏められる。さらに、二重容器をろ
う付炉に入れる際も二重容器30の各部材を保持する治
具あるいは装置が不要なので、コンパクトに纏められた
二重容器30が納まる程度の小さなサイズのろう付炉で
二重容器のろう付けを行うことができる。したがって、
本例の構造を採用することにより、コンパクトな二重容
器を提供することができ、さらに、材料費、設備費用な
どの点でも本例の二重容器30は低コストで提供するこ
とができる。
【0023】なお、上記では、フィルタ10の上部ハウ
ジング3として使用される二重容器30を例に本発明を
説明しているが、本発明はこれに限定されないことはも
ちろんである。例えば、外筒の内部に複数の内筒を並列
に配置し、二重となる区画を複数設けることも可能であ
る。また、外筒および内筒を多重にして、三重以上に区
画化された容器とすることももちろん可能である。さら
に、上記の二重容器は、上部ハウジング3あるいは接続
管20の内部に気密性のある区画を形成した例である
が、気密性の不要な容器、例えば、上端の壁が一部欠け
ているような容器に対しても本発明を適用できることは
もちろんである。また、上記の例では、連絡管となる流
入ノズルを内筒に対しほぼ垂直に配置しているが、連絡
管を斜めに配置するなどの変更ももちろん可能であり、
これらは全て本発明の請求の範囲に含まれる。したがっ
て、本発明の二重容器の用途は様々であり、フィルタに
限定されることはない。
【0024】しかしながら、フィルタのハウジングは、
本発明の二重容器の用途として好適なものの1つであ
り、二重容器となった上部ハウジング3と、その他方の
端を封止する第2の容器の機能を果たす下部ハウジング
4とを組み合わせることにより、小型で、圧力損失が小
さく、さらに耐久性の高いフィルタを低コストで提供す
ることができる。もちろん、フィルタの形状も上記に開
示したものに限定されることはなく、二重容器(上部ハ
ウジング)の側でフィルタエレメントのほとんどの部分
を保持し、第2の容器は二重容器の蓋としての機能を果
たすだけのものなど、様々な形態のフィルタを本発明の
二重容器を用いて提供することができる。
【0025】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明にかか
る、内部が二重に区画化された二重容器は、一方の端に
端壁を備えた外筒の内部に内筒を配置した容器であり、
外筒の端壁に内筒の一方の端に当たって位置決めできる
係合部を設けることにより外筒および内筒を組み立てた
ときに位置関係が自動的に決まるようにしている。さら
に、外筒および内筒を貫通する連絡管を設置することに
よりこれらの位置精度を高めることができ、組み立てら
れた状態で位置がきまるので、特別な治具を用いずにそ
のままの状態でろう付炉に入れて固定することができ
る。したがって、きわめて簡単に低コストで精度の高い
二重容器を製造することが可能となり、ステンレススチ
ールを用いた耐久性が高く、小型で圧力損失の低い、フ
ィルタに適した二重容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二重容器を用いたエアーフィルタの概
略構成を示す断面図である。
【図2】図1に示すエアーフィルタの上部ハウジングか
ら下部ハウジングを取り外してエレメントを着脱する様
子を断面を用いて示す図である。
【図3】図1に示す二重容器となる上部ハウジングに接
続管などを取り付ける様子を断面を用いて示す図であ
る。
【図4】図3に示す二重容器に接続管などを取付けてろ
う付けする様子を断面を用いて示す図である。
【図5】従来のフィルタの構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1、10 フィルタ 2 ハウジング 3 上部ハウジング(外筒) 3a 上端壁 4 下部ハウジング 4a 下端壁 5 流入ノズル(連絡管) 6 吐出ノズル 9 テンションボルト 11 フィルタエレメント 12 エレメントの内部 15 上下のハウジングの接合部 20 接続管(内筒) 21 接続管の上端 22 接続管の下端で、エレメントの上端に挿入され
る部分 23 接続管の筒体部 30 二重容器 31 接続管の上端を嵌め込むための段部(係合部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 万寿男 長野県須坂市大字幸高246番地 オリオ ン機械株式会社内 (72)発明者 岡沢 貫二 長野県長野市篠ノ井岡田540番地1 株 式会社岡沢製作所内 (72)発明者 関谷 亮 新潟県燕市大字杉柳147番地 株式会社 セキヤ内 (56)参考文献 特開 昭55−103289(JP,A) 特開 平7−195134(JP,A) 特開 平2−133116(JP,A) 特開 昭55−73306(JP,A) 実公 昭37−10374(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 51/18 B21D 22/26 B01D 29/11

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の端に端壁を備えた外筒と、この外
    筒の内部に前記外筒と並列に配置された内筒と、この内
    筒の周壁および外筒の周壁を貫通するように配置された
    連絡管とを有し、前記外筒の端壁に前記内筒の一方の端
    を位置決め可能な係合部が設けられており、この係合部
    に前記内筒の端が当たる部分と、前記外筒および内筒の
    周壁に前記連絡管が当たる部分とがろう付けされている
    ことを特徴とする二重容器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記外筒は絞り加工
    されていることを特徴とする二重容器。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記外筒、内筒およ
    び連絡管はステンレススチール製であることを特徴とす
    る二重容器。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の二
    重容器と、前記外筒の他方の端を封止可能な第2の容器
    とを有し、前記内筒の他方の端にフィルタエレメントを
    装着した状態で、前記二重容器および第2の容器により
    前記フィルタエレメントを密封可能であることを特徴と
    するフィルタ。
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JP6120238B1 (ja) * 2016-10-31 2017-04-26 株式会社セキヤ フィルタエレメント容器の上部ハウジング空間分離構造、及び当該分離構造を備えたフィルタエレメント容器及びフィルタ

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