JP3384605B2 - エンジンの制御方法及び装置 - Google Patents

エンジンの制御方法及び装置

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JP3384605B2
JP3384605B2 JP05190394A JP5190394A JP3384605B2 JP 3384605 B2 JP3384605 B2 JP 3384605B2 JP 05190394 A JP05190394 A JP 05190394A JP 5190394 A JP5190394 A JP 5190394A JP 3384605 B2 JP3384605 B2 JP 3384605B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気負荷が加わったと
きにそれに応じてエンジン出力を増加させるように制御
するエンジンの制御方法及び同装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジンのアイドル運転時等
において、ヘッドライト、デフロスタ等の各種電気負荷
機器の作動により電気負荷が加わったときに、その電気
負荷に見合う程度にエンジン出力を増加させることによ
り、エンジン回転数の低下を防止するようにしたものは
種々知られている。
【0003】例えば特公平2−53614号公報に示さ
れた方法では、エンジンの吸気通路のスロットル弁をバ
イパスして補助空気を燃焼室に供給するバイパス通路
と、このバイパス通路の補助空気量をコントロールする
制御弁とを設けて、アイドル運転時等におけるエンジン
出力の調節を可能にするとともに、電気負荷機器が作動
したときに上記制御弁に対する制御量を電気負荷に応じ
た補正量だけ増加させることにより、補助空気量を増や
してエンジン出力を増加させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のこ
の種の制御方法では、電気負荷機器の作動に応じてどの
程度に補助空気量を増加させるかを開発、製造段階等で
予め実験的に調べておく必要があり、しかも、精度良く
制御することが難しい等の問題がある。
【0005】具体的に説明すると、電気負荷はオルタネ
ータの発電によって生じるので、エンジン回転数の低下
を防止するためにはオルタネータで消費される馬力に相
当する量だけエンジン出力を高めればよいが、電気負荷
機器作動時のオルタネータ消費馬力はオルタネータの特
性等によって変化し、また、オルタネータ消費馬力に見
合う量だけエンジン出力を高めるのに必要な補助空気増
加量はエンジンの特性や運転状態等によって変化する。
つまり、電気負荷機器の作動に応じた補助空気増加量の
適正値はオルタネータやエンジンの特性等によって変わ
ってくる。そして、電気負荷の作動に応じて補助空気を
増加させる補正量を予め設定して制御装置内に記憶させ
ておくような従来の方法によると、適正な補正量を予め
実験的に調べておく必要があり、制御装置が適用される
エンジンの機種の変更等によってエンジン等の特性が変
わると、改めて適正な補正量を実験的に調べなおす必要
がある。また、直接的にオルタネータ消費馬力から必要
な補助空気増加量を求めているわけではないので、誤差
が生じ易い。
【0006】本発明は上記の事情に鑑み、オルタネータ
の発電による電気負荷に応じてエンジン出力を増加させ
る制御を精度良く行なうことができるとともに、オルタ
ネータやエンジンの特性が変わった場合等にもそれに容
易に対処することができるエンジンの制御方法及び同装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
電気負荷に応じてエンジン出力を増加させるようにエン
ジン出力調節手段を制御するエンジンの制御方法であっ
て、オルタネータの発電電流とオルタネータ消費馬力と
の対応関係についての特性であるオルタネータ消費馬力
特性と、オルタネータ消費馬力とオルタネータ消費馬力
に見合うエンジン出力増加分のエンジン出力調節量との
対応関係についての特性であるエンジン出力調節量特性
とを予め求めて、これらの特性を記憶し、エンジン作動
中に、オルタネータの発電電流を検出し、この発電電流
に基づいて上記オルタネータ消費馬力特性からオルタネ
ータ消費馬力を演算し、次いで、このオルタネータ消費
馬力に基づいて上記エンジン出力調節量特性からエンジ
ン出力増加分のエンジン出力調節量を演算し、このエン
ジン出力調節量に応じて上記エンジン出力調節手段を制
御するものである。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1記載の制
御方法において、上記エンジン出力調節量特性を、エン
ジン出力調節量とエンジン出力との対応関係を示すエン
ジン出力特性に基づいて求めるものである。
【0009】請求項3に係る発明は、電気負荷に応じて
エンジン出力を増加させるようにエンジン出力調節手段
を制御するエンジンの制御装置であって、オルタネータ
の発電電流とオルタネータ消費馬力との対応関係につい
ての特性であるオルタネータ消費馬力特性と、オルタネ
ータ消費馬力とオルタネータ消費馬力に見合うエンジン
出力増加分のエンジン出力調節量との対応関係について
の特性であるエンジン出力調節量特性とを記憶する特性
記憶手段と、オルタネータの発電電流を直接的もしくは
間接的に検出する発電電流検出手段と、上記発電電流検
出手段による検出値に基づいて上記オルタネータ消費馬
力特性からオルタネータ消費馬力を演算するオルタネー
タ消費馬力演算手段と、この消費馬力演算手段による演
算値に基づいて上記エンジン出力調節量特性からエンジ
ン出力増加分のエンジン出力調節量を演算するエンジン
出力調節量演算手段とこのエンジン出力調節量演算手段
による演算値に応じて上記エンジン出力調節手段を制御
するエンジン出力制御手段とを備えたものである。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項3記載の制
御装置において、上記記憶手段に記憶されるオルタネー
タ消費馬力特性がバッテリ電圧をパラメータとしたオル
タネータ発電電流とオルタネータ消費馬力との対応関係
の特性であり、上記オルタネータ消費馬力演算手段が発
電電流検出値及びバッテリ電圧に応じて上記オルタネー
タ消費馬力特性からオルタネータ消費馬力を演算するも
のであるように構成したものである。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項3または4
記載の制御装置において、上記記憶手段に記憶されたエ
ンジン出力調節量特性がエンジン回転数をパラメータと
したオルタネータ消費馬力とエンジン出力調節量との対
応関係を示すものであり、上記エンジン出力調節量演算
手段がオルタネータ消費馬力の演算値及びエンジン回転
数に基づいて上記エンジン出力調節量特性から上記エン
ジン出力増加分のエンジン出力調節量を演算するもので
あるように構成したものである。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項3乃至5の
いずれかに記載の制御装置において、上記エンジン出力
調節手段が、エンジンの吸気通路のスロットル弁をバイ
パスするバイパス通路と、このバイパス通路からエンジ
ンの燃焼室に供給される補助空気量を調節する制御弁と
で構成されているものである。
【0013】請求項7に係る発明は、請求項3乃至6の
いずれかに記載の制御装置において、上記発電電流検出
手段が、電流センサによってオルタネータの発電電流を
直接的に検出するものであるように構成したものであ
る。
【0014】請求項8に係る発明は、請求項3乃至6の
いずれかに記載の制御装置において、上記発電電流検出
手段が、電気負荷機器の作動状態とオルタネータの最大
発電電流の特性とからオルタネータの発電電流を間接的
に検出するものであるように構成したものである。
【0015】
【作用】上記請求項1に係る制御方法によると、オルタ
ネータ発電電流に基づいて上記オルタネータ消費馬力特
性からオルタネータ消費馬力が演算され、このオルタネ
ータ消費馬力に基づいて上記エンジン出力調節特性から
エンジン出力増加分のエンジン出力調節量が演算される
ことにより、オルタネータ消費馬力に見合うエンジン出
力増加分のエンジン出力調節量が容易に求められる。ま
た、上記オルタネータ消費馬力特性及びエンジン出力調
節特性はオルタネータ及びエンジンの諸元に基づいて机
上で求めることが可能である。
【0016】上記請求項2に係る制御方法によると、エ
ンジンの諸元に基づいてエンジン出力特性が求められ、
これに基づいてエンジン出力調節特性が求められる。
【0017】上記請求項3に係る制御装置によると、上
記オルタネータ消費馬力特性と上記エンジン出力調節量
特性とが特性記憶手段に記憶され、これらの特性から、
上記オルタネータ消費馬力演算手段及びエンジン出力調
節量演算手段により、オルタネータ発電電流に基づくオ
ルタネータ消費馬力の演算及びこれに基づくエンジン出
力調節量の演算が行なわれ、これに応じて上記エンジン
出力制御手段により上記エンジン出力調節手段が制御さ
れることにより、上記方法による制御が行なわれる。
【0018】上記請求項4に係る制御装置によると、オ
ルタネータ発電電流及びバッテリ電圧に応じてオルタネ
ータ消費馬力が精度良く求められる。
【0019】上記請求項5に係る制御装置によると、消
費馬力演算値とエンジン回転数とに応じてエンジン出力
増加分のエンジン出力調節量が精度良く求められる。
【0020】上記請求項6に係る制御装置によると、エ
ンジン出力調節量として上記バイパス通路からの補助空
気量が増加されることにより、オルタネータ消費馬力に
応じたエンジン出力の増加が効果的に行なわれる。
【0021】上記請求項7に係る制御装置によると、電
流センサによって検出されるオルタネータ発電電流に基
づいてオルタネータ消費馬力が精度良く求められる。
【0022】上記請求項8に係る制御装置によると、電
流センサを用いなくとも、充分高精度にオルタネータ発
電電流が検出される。
【0023】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0024】図1は本発明の一実施例による制御装置を
備えたエンジンを示している。この図において、1はエ
ンジン本体、2は吸気通路、3は排気通路であり、上記
エンジン本体の燃焼室4には吸気通路2の下流端側の吸
気ポート5及び排気通路の上流端側の排気ポート6が開
口し、これらのポート5,6に吸気弁7及び排気弁8が
設けられている。
【0025】上記吸気通路2には、スロットル弁11が
設けられるとともに、その上流側に吸入空気量を検出す
るエアフローメータ12が設けられ、かつ上記吸気ポー
ト5の近傍に燃料噴射弁13が設けられている。
【0026】さらに吸気通路2には、上記スロットル弁
11をバイパスするバイパス通路15が設けられ、この
バイパス通路15に、この通路の空気流量を調節するI
SCバルブ(制御弁)16が設けられている。このバイ
パス通路15及びISCバルブ16は、エンジンのアイ
ドル運転時等に、補助空気を燃焼室4に供給し、その補
助空気量をコントロールすることによりエンジン出力を
調節するものである。当実施例では、このバイパス通路
15及びISCバルブ16によりエンジン出力調節手段
が構成されている。
【0027】上記ISCバルブ16はコントロールユニ
ット(ECU)30により制御される。このコントロー
ルユニット30には、上記エアフローメータ12からの
信号が入力されるとともに、後記電流センサ28からの
信号及びバッテリ電圧Vbが入力され、さらに、エンジ
ン回転数を検出する回転数センサ21、エンジン冷却水
の水温を検出する水温センサ22、吸気温を検出する吸
気温センサ23、大気圧を検出する大気圧センサ24等
からの信号も入力されている。
【0028】図2は電気系統の概略及び上記コントロー
ルユニット30の構成を示している。この図において、
電気系統は、エンジンにより駆動されて発電を行なうオ
ルタネータ25と、このオルタネータ25に接続された
バッテリ26及び電気負荷27を備えている。上記オル
タネータ25の出力側には、オルタネータ25の発電電
流検出のための電流センサ28が設けられている。
【0029】また、上記コントロールユニット30は、
特性記憶手段31、発電電流検出手段32、オルタネー
タ消費馬力演算手段33、エンジン出力調節量演算手段
34およびエンジン出力制御手段35を含んでいる。
【0030】上記特性記憶手段31は、後に詳述するよ
うなオルタネータ消費馬力特性(図5)とエンジン出力
調節量特性(図7)とをマップとして記憶している。ま
た、上記発電電流検出手段32は、上記電流センサ28
の出力によってオルタネータの発電電流を検出する。上
記オルタネータ消費馬力演算手段33は、少なくとも上
記発電電流検出手段32による発電電流検出値に基づい
て上記オルタネータ消費馬力特性からオルタネータ消費
馬力を演算し、とくに当実施例では上記発電電流検出値
とバッテリ電圧Vbとに応じてオルタネータ消費馬力を
演算するようになっている。
【0031】また、エンジン出力調節量演算手段34
は、オルタネータ消費馬力に見合うエンジン出力増加分
のエンジン出力調節量として上記補助空気の補正量を、
少なくとも上記オルタネータ消費馬力の演算値に基づい
て上記エンジン出力調節量特性から演算し、とくに当実
施例では上記オルタネータ消費馬力とエンジン回転数と
に応じて演算するようになっている。
【0032】また、エンジン出力制御手段35は、上記
エンジン出力調節量演算手段34による演算値に応じて
エンジン出力調節手段を制御し、具体的には、後に詳述
するように、エンジン出力増加分のエンジン出力調節量
である上記補助空気補正量と、センサ21〜25からの
信号等に基づいて求めた基本補助空気量及び補正係数と
から補助空気量を求め、それに応じたデューティ値の制
御信号を上記ISCバルブ16に出力することにより、
ISCバルブ16をデューティ制御するようになってい
る。
【0033】なお、上記発電電流検出手段32は、図2
に示す例では電流センサ28の出力によってオルタネー
タ発電電流を直接的に検出しているが、図3及び図4に
示すようにオルタネータ発電電流を間接的に検出しても
よい。
【0034】すなわち、図3に示す例では、オルタネー
タ25に接続されるヘッドランプ、デフロスタ等の各種
電気負荷機器27A,27Bのオン、オフを示す信号が
コントロールユニット30に入力され、発電電流検出手
段32においては、各電気負荷機器毎に作動時の電流量
が予め記憶されていて、オン状態にある電気負荷機器に
ついての電流量(複数の電気負荷機器がオン状態となっ
たときはそれぞれの電流量の総和)が見掛け上の発電電
流Ia’として求められる。また、図4に示すようなオ
ルタネータ最大発電電流Imax の特性から、そのときの
オルタネータ回転数(エンジン回転数に比例)に応じた
最大発電電流Imax が求められ、上記見掛け上の発電電
流Ia’と最大発電電流Imax とが比較されて、そのう
ちの小さい方の値が実際のオルタネータ発電電流Iaと
される。このようにしても、充分に精度良くオルタネー
タ発電電流が検出される。
【0035】上記の制御装置による制御方法を次に説明
する。
【0036】先ず、この制御装置によって制御を行なう
ための準備段階の処理として、図5に示すようなオルタ
ネータ消費馬力特性が調べられるとともに、図6に示す
ような吸入空気量及びエンジン回転数とエンジン出力と
の関係に基づき、図7に示すようなエンジン出力調節量
特性が調べられ、これらが特性記憶手段31に記憶され
る。
【0037】具体的に説明すると、図5は、オルタネー
タ発電電流Iaとオルタネータ消費馬力Raとの対応関
係についての特性であるオルタネータ消費馬力特性を示
すものであって、バッテリ電圧Vbをパラメータとして
上記対応関係を示している。この図のように、オルタネ
ータ消費馬力Raはオルタネータ発電電流Iaに比例
し、また、バッテリ電圧Vbが変わると上記オルタネー
タ消費馬力Raとオルタネータ発電電流Iaとの対応関
係が変化し、例えばVb=14Vの場合は図5中の実
線、Vb=18Vの場合は同図中の破線、Vb=10V
の場合は同図中の一点鎖線のようになる。
【0038】このようなオルタネータ消費馬力特性を予
め調べ、このオルタネータ消費馬力特性のマップを上記
特性記憶手段に記憶させておく。
【0039】また、図6は、エンジン出力調節量とエン
ジン出力との対応関係についての特性であるエンジン出
力特性を示すものであって、エンジン回転数をパラメー
タとして吸入空気量とエンジン出力との関係を示してい
る。この図のように、吸入空気量が増加するとそれに応
じてエンジン出力が増加する。また、同じ吸入空気量で
もエンジン回転数が変わるとエンジントルクは変化する
ため、上記吸入空気量とエンジン出力との対応関係はエ
ンジン回転数によって変化する。この図に示すようなエ
ンジン出力特性によると、例えばエンジン回転数が50
0rpmのA点の運転状態においてオルタネータの負荷
が加わった場合、オルタネータ消費馬力Raに等しい量
だけエンジン出力を増加させてエンジン回転数を500
rpmに維持するためには、吸入空気量を同図中に示す
Xの量だけ増加させればよい。
【0040】この増加させるべき吸入空気量X(以下、
必要空気量と呼ぶ)は、オルタネータ消費馬力Raが大
きくなるにつれて増大するが、オルタネータ消費馬力R
aが同じであってもエンジン回転数が変わると変化す
る。
【0041】このように、オルタネータ消費馬力Raに
見合うだけエンジン出力を増加させるためのエンジン出
力調節量である必要吸入空気量は、オルタネータ消費馬
力Raとエンジン回転数とに依存するが、これらの対応
関係は図6に示すようなエンジン出力特性を予め調べて
おくことにより求めることができる。
【0042】図7は、エンジン回転数をパラメータと
し、横軸をオルタネータ消費馬力Ra、縦軸を必要空気
量として、これらの対応関係の特性(エンジン出力調節
量特性)を示しており、上記必要空気量はオルタネータ
消費馬力Raが大きくなるにつれて増加し、かつエンジ
ン回転数が高くなるにつれて増加する。このエンジン出
力調節量特性が上記のようにエンジン出力特性に基づい
て求められる。また、エンジンの機種が異なると上記エ
ンジン出力特性が変わるためにエンジン出力調節量特性
も変化し、例えば、排気量1500ccのエンジンの場
合は図7に実線で示す特性、排気量3000ccのエン
ジンの場合は同図に破線で示すような特性となる。
【0043】そこで、予め各種エンジンについてエンジ
ン出力特性を調べておき、使用されるエンジンに応じた
エンジン出力調節量特性を求め、これをマップとして上
記特性記憶手段31に記憶させておく。
【0044】このようにして、上記特性記憶手段31に
予めオルタネータ消費馬力特性及びエンジン出力調節量
特性が記憶される。そして、エンジン作動中はコントロ
ールユニットが図8に示すフローチャートに従ってエン
ジン出力調節のための制御を行なう。
【0045】このコントロールユニットによる制御とし
ては、先ずステップS1で吸気温Ta、大気圧Pat、エ
ンジン水温Tw、エンジン回転数Ne、吸入空気量G
a、バッテリ電圧Vb及びオルタネータ発電電流Iaが
読込まれる。続いてステップS2で、吸入空気量Gaと
エンジン回転数Neと所定の係数Kとから、充填効率C
eが、[Ce=K×Ga/Ne]と演算される。
【0046】次に、ステップS3で、エンジン水温Tw
に応じて図9に示すマップから基本補助空気量Qbが求
められる。この基本補助空気量Qbは、エンジン水温が
低いときには大きくされる。
【0047】また、ステップS4で、ISCバルブ16
の前後差圧(ISCバルブ上流側圧力と下流側圧力との
差)Pdに応じた差圧補正係数Cdが、図11に示すマ
ップから求められる。これは、上記差圧PdによってI
SCバルブ16の空気流量が変わることに対する補正で
あり、上記差圧Pdが小さくなるにつれて補正係数Cd
が大きくされる。
【0048】ここで、上記差圧Pdは、ISCバルブ上
流側圧力に相当する上記大気圧PatからISCバルブ下
流側圧力に相当する吸気マニホールド内圧力が減算され
ることにより求められる。なお、吸気マニホールド内圧
力は、圧力センサで直接検出してもよいが、この圧力セ
ンサを有しない場合は上記充填効率Ceと吸気温Taと
に基づいて演算により求められる。すなわち、一定吸気
温度においては上記充填効率Ceと吸気マニホールド内
圧力とが比例的関係にあるので、例えば、図10に示す
マップから上記充填効率Ceに基づいて吸気温20°C
のときの吸気マニホールド内圧力Pinが求められ、これ
と吸気温Taとから、実際の吸気マニホールド内圧力が
[Pin×(273+Ta)/293]と求められる。
【0049】次にステップS5で、上記オルタネータ発
電電流Iaとバッテリ電圧Vbとに応じ、前記の図5に
示すオルタネータ消費馬力特性のマップから、オルタネ
ータ消費馬力Raが算出される。さらにステップS6
で、上記オルタネータ消費馬力Raとエンジン回転数N
eとに応じ、前記の図7に示すエンジン出力調節量特性
のマップから必要空気量か求められ、これが補助空気補
正量Qeとされる。
【0050】続いてステップS7で、上記基本補助空気
量Qbに上記補助空気補正量Qeが加算されるととも
に、その値に上記差圧補正係数Cdが乗算されることに
より、最終的な補助空気量Qが求められる。そして、ス
テップS8で、図12に示すような補助空気量Qとデュ
ーティ制御値Duとの対応関係を示すマップから、上記
補助空気量Qに応じたデューティ制御値Duが求められ
た後、ステップS9で、上記デューティ制御値Duに対
応した制御信号がISCバルブ16に出力される。
【0051】以上のような制御方法によると、アイドル
運転時等においてオルタネータ25の負荷が加わったと
きに、バイパス通路5からエンジンの燃焼室4に供給さ
れる補助空気が上記補助空気補正量Qeだけ増量される
ことにより、オルタネータ25の消費馬力に見合うだけ
エンジン出力が高められて、エンジン回転数の落ち込み
が防止される。
【0052】とくに、図5に示すようなオルタネータ発
電電流及びバッテリ電圧とオルタネータ消費馬力との対
応関係を示すオルタネータ消費馬力特性のマップと、図
7に示すようなオルタネータ消費馬力及びエンジン回転
数と必要空気量との対応関係を示すエンジン出力調節量
特性とが予め特性記憶手段31に記憶され、これらのマ
ップから、オルタネータ消費馬力に見合うだけエンジン
出力を増加させるための補助空気正量が正確に求めら
れ、エンジン出力制御の精度が高められる。
【0053】また、上記オルタネータ消費馬力特性と、
上記エンジン出力調節量特性を求めるための図6に示す
ようなエンジン出力特性は、オルタネータ及びエンジン
の諸元に基づいて机上で求めることが可能なものであっ
て、従来のように電気負荷に応じた補助空気補正量を実
験的に調べる必要がないため、このエンジン制御装置が
適用されるエンジンの機種等が変更された場合でも容易
に上記各特性が求められ、開発工数が削減される。
【0054】なお、本発明の方法において、オルタネー
タ消費馬力を求め方としては、バッテリ電圧が略一定で
あると想定して、図5に示すような特性のうちの一定バ
ッテリ電圧(例えば14ボルト)におけるオルタネータ
発電電流とオルタネータ消費馬力との対応関係をオルタ
ネータ消費馬力特性として予め記憶し、単にオルタネー
タ発電電流の検出値に応じて上記オルタネータ消費馬力
特性からオルタネータ消費馬力を求めるようにしてもよ
い。しかし、バッテリ電圧は変動することがあるので、
上記実施例のようにオルタネータ発電電流とバッテリ電
圧とに応じてオルタネータ消費馬力を求める方が、制御
の精度が高められる。
【0055】また、上記補助空気補正量の求め方として
は、電気負荷に応じたエンジン出力の増加をアイドル運
転時の一定エンジン回転数でのみ行なうような場合に
は、図7に示すような特性のうちで一定エンジン回転数
におけるオルタネータ消費馬力と上記必要空気量との対
応関係をオルタネータ消費馬力特性として予め記憶し、
単にオルタネータ消費馬力の演算値に応じて補助空気補
正量を求めるようにしてもよい。しかし、電気負荷に応
じてエンジン出力を増加させる制御を低回転側のある程
度の範囲にわたる回転数域で行なうような場合は、上記
実施例のようにオルタネータ消費馬力とエンジン回転数
とに応じて補助空気補正量の求めることにより、制御の
精度が高められる。
【0056】また、エンジン出力調節手段としては、上
記実施例に示すような補助空気量を調節するものに限ら
ず、燃料供給量、点火時期等を調節するようなものであ
ってもよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明は、オルタネータの
発電電流とオルタネータ消費馬力との対応関係を示すオ
ルタネータ消費馬力特性と、オルタネータ消費馬力とエ
ンジン出力調節量との対応関係を示すエンジン出力調節
量特性とを予め求めて、これらの特性を記憶し、エンジ
ン作動中に、オルタネータの発電電流に基づいて上記オ
ルタネータ消費馬力特性からオルタネータ消費馬力を演
算し、次いで、このオルタネータ消費馬力に基づいて上
記エンジン出力調節特性からエンジン出力増加分のエン
ジン出力調節量を演算するようにしているため、オルタ
ネータ消費馬力に見合うエンジン出力増加分のエンジン
出力調節量を精度良く求めることができる。しかも、オ
ルタネータやエンジンの特性が変更された場合でも、オ
ルタネータ及びエンジンの諸元に基づいて上記オルタネ
ータ消費馬力特性及びエンジン出力調節特性を容易に求
めることができ、開発工数を削減することができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるエンジンの制御装置を
概略的に示す図である。
【図2】制御系統の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明における発電電流検出手段の別の例を示
す図である。
【図4】オルタネータ最大発電電流の特性図である。
【図5】オルタネータ発電電流及びバッテリ電圧とオル
タネータ駆動消費馬力との対応関係についての特性図で
ある。
【図6】吸入空気量及びエンジン回転数とエンジン出力
との関係についての特性図である。
【図7】オルタネータ消費馬力及びエンジン回転数と必
要空気量との対応関係を示す特性図である。
【図8】コントロールユニットによる制御動作を示すフ
ローチャートである。
【図9】水温と基本補助空気量との関係を示す図であ
る。
【図10】充填効率と吸気マニホールド内圧力との関係
を示す図である。
【図11】ISCバルブの前後差圧と補正係数との関係
を示す図である。
【図12】補助空気量とデューティ制御量との関係を示
す図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体 2 吸気通路 15 バイパス通路 16 ISCバルブ 30 コントロールユニット 31 特性記憶手段 32 発電電流検出手段 33 オルタネータ消費馬力演算手段 34 エンジン出力調節量演算手段 35 エンジン制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 保義 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−272379(JP,A) 特開 平5−312091(JP,A) 実開 平3−6036(JP,U) 実開 平3−47445(JP,U) 実開 平2−146241(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 45/00 395

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気負荷に応じてエンジン出力を増加さ
    せるようにエンジン出力調節手段を制御するエンジンの
    制御方法であって、オルタネータの発電電流とオルタネ
    ータ消費馬力との対応関係についての特性であるオルタ
    ネータ消費馬力特性と、オルタネータ消費馬力とオルタ
    ネータ消費馬力に見合うエンジン出力増加分のエンジン
    出力調節量との対応関係についての特性であるエンジン
    出力調節量特性とを予め求めて、これらの特性を記憶
    し、エンジン作動中に、オルタネータの発電電流を検出
    し、この発電電流に基づいて上記オルタネータ消費馬力
    特性からオルタネータ消費馬力を演算し、次いで、この
    オルタネータ消費馬力に基づいて上記エンジン出力調節
    量特性からエンジン出力増加分のエンジン出力調節量を
    演算し、このエンジン出力調節量に応じて上記エンジン
    出力調節手段を制御することを特徴とするエンジンの制
    御方法。
  2. 【請求項2】 上記エンジン出力調節量特性を、エンジ
    ン出力調節量とエンジン出力との対応関係を示すエンジ
    ン出力特性に基づいて求めることを特徴とする請求項1
    記載のエンジンの制御方法。
  3. 【請求項3】 電気負荷に応じてエンジン出力を増加さ
    せるようにエンジン出力調節手段を制御するエンジンの
    制御装置であって、 オルタネータの発電電流とオルタネータ消費馬力との対
    応関係についての特性であるオルタネータ消費馬力特性
    と、オルタネータ消費馬力とオルタネータ消費馬力に見
    合うエンジン出力増加分のエンジン出力調節量との対応
    関係についての特性であるエンジン出力調節量特性とを
    記憶する特性記憶手段と、 オルタネータの発電電流を直接的もしくは間接的に検出
    する発電電流検出手段と、 上記発電電流検出手段による検出値に基づいて上記オル
    タネータ消費馬力特性からオルタネータ消費馬力を演算
    するオルタネータ消費馬力演算手段と、 この消費馬力演算手段による演算値に基づいて上記エン
    ジン出力調節量特性からエンジン出力増加分のエンジン
    出力調節量を演算するエンジン出力調節量演算手段と、 このエンジン出力調節量演算手段による演算値に応じて
    上記エンジン出力調節手段わ制御するエンジン出力制御
    手段とを備えたことを特徴とするエンジンの制御装置。
  4. 【請求項4】 上記記憶手段に記憶されるオルタネータ
    消費馬力特性はバッテリ電圧をパラメータとしたオルタ
    ネータ発電電流とオルタネータ消費馬力との対応関係の
    特性であり、上記オルタネータ消費馬力演算手段は発電
    電流検出値及びバッテリ電圧に応じて上記オルタネータ
    消費馬力特性からオルタネータ消費馬力を演算するもの
    であることを特徴とする請求項3記載のエンジンの制御
    装置。
  5. 【請求項5】 上記記憶手段に記憶されたエンジン出力
    調節量特性はエンジン回転数をパラメータとしたオルタ
    ネータ消費馬力とエンジン出力調節量との対応関係を示
    すものであり、上記エンジン出力調節量演算手段はオル
    タネータ消費馬力の演算値及びエンジン回転数に応じて
    上記エンジン出力調節量特性から上記エンジン出力増加
    分のエンジン出力調節量を演算するものであることを特
    徴とする請求項3または4記載のエンジンの制御装置。
  6. 【請求項6】 上記エンジン出力調節手段は、エンジン
    の吸気通路のスロットル弁をバイパスするバイパス通路
    と、このバイパス通路からエンジンの燃焼室に供給され
    る補助空気量を調節する制御弁とで構成されていること
    を特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のエンジ
    ンの制御装置。
  7. 【請求項7】 上記発電電流検出手段は、電流センサに
    よってオルタネータの発電電流を直接的に検出するもの
    であることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記
    載のエンジンの制御装置。
  8. 【請求項8】 上記発電電流検出手段は、電気負荷機器
    の作動状態とオルタネータの最大発電電流の特性とから
    オルタネータの発電電流を間接的に検出するものである
    ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載のエ
    ンジンの制御装置。
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