JP3047395B2 - 内燃機関の発電機制御装置 - Google Patents

内燃機関の発電機制御装置

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JP3047395B2
JP3047395B2 JP63107180A JP10718088A JP3047395B2 JP 3047395 B2 JP3047395 B2 JP 3047395B2 JP 63107180 A JP63107180 A JP 63107180A JP 10718088 A JP10718088 A JP 10718088A JP 3047395 B2 JP3047395 B2 JP 3047395B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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  • Control Of Charge By Means Of Generators (AREA)
  • Control Of Eletrric Generators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は発電機の出力調整を行うことにより内燃機関
の回転を安定化させるようになした内燃機関の発電機制
御装置に関する。
(従来の技術) 内燃機関のアイドル回転の安定性を乱すものの一つに
電気負荷、即ち、車両のライト、電動ファン、オルタネ
ータ等、のオン、オフによる変動がある。特に、オルタ
ネータ等の発電機は他の電気負荷が増加すると、その電
気負荷情報に応じて発電量を増加すべく切り替え操作さ
れるものが多い。
即ち、第10図に示すように、従来の車両の電源回路51
はバッテリ52に対して発電機53と複数の負荷54が並列接
続されている。ここで、負荷スイッチ55がオンされる
と、発電機54の電気負荷情報入力端としてのS端子への
バッテリ電圧が低下する。このバッテリ電圧の低下時、
即ち、電気負荷の急増時には発電機53は直ちに発電量を
増加すべく励磁電流を増操作し、バッテリ上がりを防止
している。
この場合、第11図に示すように、電気負荷が時点T0で
オンすると、バッテリ電圧は急減するが、この電気負荷
情報を受けた発電機53は直ちに励磁電流を増加させて発
電量を増加させ(第3図に電圧低下、即ちV2よりV1への
急変時の発電増量特性を実線で一例として示した)、バ
ッテリ側には充電電流を、他の電気負荷側には消費電流
をそれぞれ出力するため、バッテリ電圧は適正値に戻
り、バッテリ上がりは防止される。
(発明が解決しようとする課題) ところで、バッテリ52の発電量が時点T0直後に増える
と、第11図に示すように、内燃機関には電気負荷に応じ
た回転負荷が加わるため、機関回転数Nは急減する。こ
の場合、機関のアイドル回転数制御装置(以後単にISC
と記す)、例えば、アイドルスピードコントロールバル
ブ(以後単にISCバルブと記す)及びその制御手段とし
てのエンジンコントロールユニット(以後単にECUと記
す)が吸入空気量を見込みで増大させ、即ち、ISCバル
ブを開くことにより、吸気量増による機関の回転数Nの
回復を図ることが行われている。
ところが、ISCバルブの開処理による空気量供給が見
込どうりに行われ、機関の回転数Nがスムーズに回復す
る(第11図に破線で示した特性時)ことは比較的少な
く、問題となっている。即ち、機関のアイドル時に電気
負荷の増変化が生じ、これに応じてISCバルブを開き、
吸気増量を図っても、吸気系の流動抵抗や、大容量のサ
ージタンクの緩衝作用により機関の燃焼室に供給される
空気の増量は遅れる傾向にある。この空気増量遅れのた
め、例えば700rpmより600rpmに機関回転数が低下した際
に、直ちに空気量の増量処理に入っても、機関回転数の
落ちこみが進み、共振振動数域に近づく場合があり、車
体に不快な振動が発生するという不具合が生じ易い。更
に、回転低下がひどい場合には、エンストに至ることも
ありうる。
更に、この機関回転数の異常低下を防止すると共にバ
ッテリ上がりを防止することも望まれている。
本発明の目的は、電気負荷変動に基づく内燃機関の回
転変動を防止出来、バッテリ上がりをも防止できる内燃
機関の発電機制御装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を解決するために本発明は、内燃機関に駆
動されるとともにバッテリ及び電気負荷側に電力を供給
する発電機と、上記電気負荷側の電気負荷情報を出力す
る負荷情報発生手段と、上記電気負荷情報に基づきこの
負荷が設定値を上回っていると負荷オン出力を発生する
負荷判別手段と、上記負荷オン出力の発生時に上記電気
負荷による要求発電量より小さい所定発電量をまず上記
発電機で発生させ、その後上記要求発電量となるように
除々に上記発電量の発電機を上昇させる発電量制御手段
とを有する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関の発
電制御装置において、内燃機関の回転数を所定回転数に
維持すぺく吸入空気量を制御する吸気制御手段と点火時
期を制御する点火時期制御手段の少なくとも一方を有
し、上記発電制御手段の作動に伴って上記吸気制御手段
と上記点火時期制御手段の少なくとも一方が作動する。
(作用) 制御電圧設定手段が負荷判別手段より負荷オン出力を
受けると、まず、設定初期落し時間の間に制御電圧を所
定量下げサンプルホールド手段をホールドバッテリ電圧
出力状態に切り替え、更に、上記出力電圧切り替え手段
の出力する制御電圧が経時的に低下するように上記デュ
ーティ比を経時変化させるよう制御する。この時、電気
負荷情報としての制御電圧を受けた発電機は、始めに発
電負荷を一部増大させ、初期の発電不足を補い、続いて
徐々に発電負荷、即ち発電率を増加させるので機関の回
転負荷が急増することを防止出来る。
(実 施 例) 第1図には本発明の一実施例としての内燃機関の発電
機制御装置を示した。この発電機制御装置はV型6気筒
エンジン(以後単にエンジンと記す)Eの発電機1に装
着されている。
ここで、エンジンEは機関本体内の各燃焼室に吸気路
2により吸気を吸入し、排気路3により排気を排出して
おり、燃料は吸気分岐管4に設けられた複数の電磁式の
燃料噴射弁(以後単にインジェクタと記す)5から供給
される。
吸気路2は吸気分岐管4、サージタンク33、吸気管6
及びエアクリーナ7とにより形成され、排気路3は排気
分岐管8、図示しない排気管及びマフラ等により形成さ
れている。
吸気管6には主吸気空気量を操作可能なスロットル弁
9が取付けられ、しかも、同弁の配設部分と並列に、ス
ロットル弁9をバイパスするバイパス路10が設けられて
いる。
バイパス路10には、ISCバルブ11とファーストアイド
ルエアバルブ(FIAバルブ)12とが相互に並列的に配設
されている。ISCバルブ11は後述のISCバルブドライバ27
よりのバルス数に応じた開閉量だけ弁体111を開閉作動
させる。FIAバルブ12はワックスタイプのもので、エン
ジン温度が高く成るに従いバイパス路10を閉じるように
なっている。
第1図のエンジンでは吸気分岐管の枝管にインジェク
タ5を装着し、いわゆるマルチポイント噴射方式を採っ
ている。
各インジェクタ5へは図示しない燃料ポンプ及び燃圧
レギュレータとにより所定フィード圧に調圧された燃料
を周知の燃料供給管Fcにより供給するようになってい
る。
発電機1は周知のICレギュレータを内蔵するオルタネ
ータであり、機関の出力回転を受けて発電作動し、車両
のバッテリ13や、各種の電気負荷、例えば各ライト類、
電動ファン、制御機器の電源回路等に電力を供給する。
この発電機は、バッテリ13に接続されるB端子、接地さ
れるE端子、励磁電流のレベルを決定し、発電量を操作
するための電気負荷情報を受けるS端子とを備える。な
お、発電機1の発電特性を第3図に実線で示した。即
ち、電気負荷情報としてのS端子電圧VsがV2時には比較
的低レベルの発電率で作動し、同電圧V2がこれより降下
してV1に達すると、その時には回転数に応じ、比較的高
レベルの発電機電圧(発電負荷)Vbで作動する。
ところで、エンジンEについては、燃料供給制御、点
火時期制御、アイドル回転制御、発電機制御等の種々の
制御が施されるが、かかる制御を行うために、種々のセ
ンサが設けられている。
即ち、第1図に示すように、エアーフローセンサ14、
吸気温センサ15、スロットルポジションセンサ16、水温
センサ17、エンジン回転センサ18、その他の周知の図示
しない機関状態量検出用のセンサが設けられている。
ここで、エアーフローセンサ14はエアークリーナ7内
に設けられ、カルマン渦を検出することにより、吸入空
気量に比例した周波数パルスを出力する。吸気温センサ
15もエアクリーナ7内に設けられ、吸気温情報を出力す
る。スロットルポジションセンサ16はスロットル弁9の
開度時報を出力するもので、ポテンショメータ式のもの
が使用される。水温センサ17は機関の冷却水温情報を出
力するもので、サーミスタ等が使用される。エンジン回
転センサ18は上死点センサであり、出力されるパルス信
号間隔を測ることにより機関回転数を検出することがで
きる。
上述の各センサからの検出信号は電子制御装置(以下
ECUと記す)19へ入力されるようになっている。なお、E
CU19のハードウエア構成は第1図のようになっている
が、ECU19はその主要部として中央演算処理装置(以下C
PUと記す)20を備えており、同CPU20へは吸気温センサ1
5、水温センサ17、スロットルポジションセンサ16、及
び電気負荷情報発生手段としてのバッテリセンサ(B端
子の出力回路)21からの検出信号が入力インターフェイ
ス22、A/Dコンバータ23を介して入力され、エアーフロ
ーセンサ14、エンジン回転センサ18からの検出信号が直
接に入力ポートへ入力されるようになっている。
更に、CPU20はバスラインを介してプログラムデータ
や固定値データを記憶するROM24、更新して順次書替ら
れるRAM25との間でデータの授受を行うようになってい
る。
今、ECU19には上述の各制御毎に詳細なプログラムが
セットされ、かかるプログラムはプログラムメモリに格
納されている。なお、制御のためのデータはマップ化さ
れROM24やRAM25に記憶処理されている。
ECU19からは各部へ制御信号が出力される。即ち、ECU
19からはインジェクタ5、ISCバルブ11、発電機1のS
端子、点火コイル30側のパワートランジスタ等へそれぞ
れに適した制御信号が出力されるようになっている。
インジェクタ5はECU19内のインジェクタドライバ26
より所要のデューティ率で供給されるパルス信号を受
け、同信号に応じた時間幅で開弁して燃料噴射作動す
る。
ISCバルブ11はISCバルブドライバ27より所要のパルス
信号を受け、内蔵される各コイル部への通電順序によっ
て弁体111の弁開度を調整するものである。なお、ECU19
内では、ISCのための周知の回転数フィードバツク制御
がなされており、吸気量情報、スロットル開度情報、機
関回転数情報、吸気温情報、水温情報、等より目標アイ
ドル回転数を算出し、これと現アイドル回転数との偏差
値を求め、ISCバルブ11の弁体111の開度を同値に応じ増
減調整して現アイドル回転数を目標アイドル回転数に近
づけることが行われている。
点火コイル30側の図示しないパワートランジスタには
CPU20からの点火時期制御用信号が点火ドライバー29を
介して入力され、この点火コイル30の発する高圧電流が
ディストリビュータ31を介して各点火プラグ32に加わり
着火作動が行われている。
発電機1はそのS端子に対して発電機ドライバ28より
所要の電圧としてのS端子電圧Vsを受け、同電圧値に応
じた発電率で作動する。
ところで、この場合のS端子電圧Vsは次のように制御
される。
即ち、ここで、発電機制御に着目した上で、ソフトウ
エア的にECU19を見ると、ECUは、図2に示すように、負
荷判別手段104と、後述の負荷オン出力の発生時に電気
負荷による要求発電量より小さい所定発電量をまず発電
機1で発生させ、その後要求発電量となるように徐々に
発電機1の発電量を上昇させる発電量制御手段100Aとし
ての機能を有する。即ち、この発電量制御手段100Aは、
バッテリ107のバッテリ電圧を入力されると共に所定特
に入力値をホールドバッテリ電圧として保持し、かつ、
出力可能なサンプルホールド手段101と、上記ホールド
バッテリ電圧と現バッテリ電圧とを所定デューティ比で
調整して得た制御電圧を発電機103のフィールド電流制
御用のS端子に対して出力する出力電圧切り替え手段10
2と、負荷オン出力の発生時に設定初期落し時間tαの
間に上記制御電圧を所定量下げ、続いてサンプルホール
ド手段101をホールドバッテリ電圧出力状態に切り替え
ると共に出力電圧切り替え手段102の制御電圧が経時的
に低下するように上記デューティ比を経時変化させる特
性を内蔵した制御電圧設定手段100とを有している。
そして、制御電圧設定手段100には負荷判別手段104よ
り負荷オン出力が入力され、この負荷判別手段104には
負荷情報発生手段105より電気負荷情報が入力され、負
荷情報発生手段105は電気負荷106側に接続されている。
更に、制御電圧設定手段100はデューティ比を経時変化
させる特性を内蔵するが、ここでは第6図に示したよう
なデータマップに基づきデューティ比値を出力するよう
になっている。
負荷判別手段104は電気負荷情報に基づきこの負荷が
設定値を上回っていると負荷オン出力を発するようにな
っている。
サンプルホールド手段101は、バッテリ107よりのバッ
テリ電圧を入力されると共に制御電圧設定手段100より
の指令に応じ、所定時の入力値をホールドバッテリ電圧
として保持して出力可能なようになっている。
出力電圧切り替え手段102は次ぎのように構成され
る。即ち、第4図に示すように、ホールドバッテリ電圧
としてのV2と現バッテリ電圧としてのV1を受けると共
に、両電圧値V2,V1を交互に切り替えて取り込み、V2とV
1値の入力時間の割合、即ち、デューティ比T1/T0を所要
比率に調整して制御電圧としてのS端子電圧Vsを生じさ
せ、これをフィールド電流制御用のS端子に対して出力
するようになっている。なお、第4図に示すように、デ
ューティ比T1/T0が0%であるS端子電圧VsがV2の状態
より、次のように同電圧値を変化させることができる。
即ち、このデューティ比T1/T0を一旦所定値(例えば50
%)に保持し、そのままで所定初期落し時間tαの間に
s端子電圧Vsを所定量下げ、続いて除々にデューティ比
T1/T0を0%より100%になるまで所定の遅れ時間tを掛
けて連続変化させて、S端子電圧Vsを除々に低下させる
ことが出来る。なお、このようなS端子電圧Vsを受けた
発電機1は内蔵するICレギュレータの働きにより除々に
発電率を高め、発電量、即ち、オルタネータ負荷を第4
図に示すような特性に沿って上昇させるよう構成されて
いる。
次に、上記構成による作動を説明する。本実施例では
ECU19のROM24に格納されたプログラムに従って制御処理
を実行することと成る。
第7図に示すように、メインルーチンでは図示しない
キースイッチのオンにより起動処理がなされ、その後各
演算ルーチンが順次実行される。
先ず各部のチェック機能が働き、異常部を検出して異
常対処を行う。そして、ステップ3では水温情報、大気
温情報、吸気温情報、機関回転情報、スロットル開度情
報、その他の運転状態量が各センサ類から取り込まれ、
RAM25の所定のアドレスに入力される。
ステップ4では機関回転数、負荷より基準点火時期を
求め、水温、大気圧、大気温の各情報に基づく補正値を
算出し、この点火時期出力値を所定エリアに入力すると
いう周知の点火時期演算処理を行う。続いて、ステップ
5では吸入空気量より基本噴射量を算出し、暖機補正、
吸気温補正、大気圧補正、加速増量補正等の各補正値を
算出し、これらより燃料噴射量を算出し所定エリアに入
力するという周知の燃料噴射量演算処理を行う。ステッ
プ6ではアイドル回転数制御処理のため、まず、吸気量
情報、スロットル開度情報、機関回転数情報、吸気温情
報、水温情報、等より目標アイドル回転数を算出し、こ
れと現アイドル回転数との偏差値を求め、ISCバルブ11
の弁大111の開度をこの偏差値に応じ増減調整するため
の出力値を算出し、所定エリアに入力するという周知の
アイドル回転速度制御量演算処理を行う。
このあと、ステップ7に達すると、ここでは電気負荷
情報をバッテリセンサ21より取り込み、続いて、この検
出信号が定常値より所定量落ちこんだか、否かを検出
し、負荷オン信号を出力する。そしてステップ8に進
み、負荷オン信号のオフ時には、ステップ9に進んで、
初期落し時間tαを初期タイマTαにセットする。続い
てステップ10において、デューティタイマTdに所定遅れ
時間t(第6図参照)をセットし、以後カウントダウン
処理に入る。このタイマのカウントダウンは第8図のタ
イマ割込みルーチンで処理される。
このタイマ割込みルーチンでは、タイマ割込み信号毎
に、初期タイマTαの現在値がゼロでない限り現在値T
αより1を減算し、続いてデューティタイマTdの現在値
がゼロでない限り現在値より1を減算して書替え処理
し、リターンする。
ステップ11では負荷フラグFをクリアし、ステップ12
に進み、ここではサンプルホールド手段101が現バッテ
リ電圧をサンプルホールドバッテリ電圧としてそのまま
出力するように切り替え処理が行われ、ステップ17に進
む。
ステップ8で負荷オンと判断されるとステップ13側に
進む。ここでは、初期タイマーTαのカウント値がゼロ
か否かを検出し、ゼロになるまではステップ12へ、ゼロ
に達するとステップ14に進む。ステップ14ではデューテ
ィタイマTdがゼロに成るまではステップ15に、ゼロとな
るとステップ12に進む。そして、ステップ15に達する
と、ここではその時点でのバッテリ電圧をサンプルホー
ルドバッテリ電圧とし、以後同電圧値を出力し続けるよ
うに切り替え処理される。そして、ステップ16で負荷フ
ラグFを立て、ステップ17に進む。
ステップ17ではデューティ比算出マップ(第6図参
照)に基づき、現時点でのデューティタイマTdの出力よ
りデューティ値をもとめ、この値に応じて生じたS端子
電圧VsをS端子に出力する。なお、ここにステップ8,1
3,12側より達した場合、サンプルホールドバッテリ電圧
が現バッテリ電圧と同値のため、S端子電圧Vsは現バッ
テリ電圧となり、この初期待ち時間tαの間、発電負荷
は第5図に符号pで示すようにステップ状にアップす
る。この処理の後の遅れ時間tの間、電気負荷による要
求発電量より小さい所定発電量(第5図に符号pで示す
ステップ状に増加している発電量)を発生させ、これに
より徐々に発電量が増加し、バッテリ電圧も徐々に回復
する。これに代えてステップ8,13,14,12側よりこのステ
ップ17に達した場合、即ち、初期待ち時間tαを経過し
た後の時点Taを経過した場合であり、S端子電圧Vsはデ
ューティ比T1/T0に応じた値となり、遅れ時間tをかけ
除々に発電負荷が第5図の発電機負荷に示されるように
アップし、その後要求発電量となりその状態が保持され
る。
ステップ18に達すると、負荷フラグFの有無を判断
し、立っていないと、リターンし、立っていると、ステ
ップ19に進む。ここでは、基準進角値θ0を所定量の電
気負荷補正値θ1により演算補正して修正点火時期値を
求め、その上で、その修正値を所定エリアに入力する。
更に、ISCバルブ11を所定量開放し、機関のトルクアッ
プを図るべくISCバルブドライバ27により出力を発し、I
SCバルブ11を駆動させ、リターンする。
このような発電機制御装置では、負荷オン信号の発生
時に、まず、初期落し時間tαの間に限ってのみ、部分
発電を行い、最もバッテリ電圧の低下の激しい時期の発
電不足を補うことができる。しかも、その初期落し時間
tαの経過直後より、遅れ時間tを掛けて除々に発電負
荷を増加させるので、機関の回転低下を防ぎ、車両の共
振原因となることを防止できる。
さらに、このような発電機制御装置の駆動と共に、点
火ドライバ29が駆動され、点火時期が進角され、機関の
出力トルクは応答性よく所定量高まり(第5図に符号b
として示した)、更に、ISCバルブ11の開作動により吸
入空気量が増量され、機関の出力が高まり、これらが電
気負荷による回転低下要因を吸収するよう駆動する。特
に、負荷オン信号発生時に、上述の機関トルクアップ処
理を考えないと、機関回転数は初期落し時間tαの間
に、所定量だけまず一段低くなり、その上で実線で示す
ように低下することと成るが、ここではトルクアップ処
理の働きで機関回転数は負荷オン前のレベルに達するこ
ととなる。
なお、この装置では設定初期時間としての初期落し時
間tαの間、要求発電量より小さい所要の発電量で発電
を継続して行うため、以後の発電負荷を除々にアップさ
せるのに要する遅れ時間tを比較的短く出来、結果とし
て、負荷オン時点より遅れ時間tの経過時点までの合計
制御時間を短く出来、発電率の低い時間を短く出来、そ
の点で、バッテリ上がりを防止できる。
このように上述の発電機制御装置はサンプルホールド
手段101と、出力電圧切り替え手段102と、制御電圧設定
手段100と、負荷判別手段104とが実行する全ての処理を
CPU20により行っていたが、場合によっては第9図に示
すように、制御電圧設定手段100をCPU20により構成し、
サンプルホールド手段101としての第1スイッチ及びホ
ールド回路からなるサンプルホールド回路30と、サンプ
ルホールド電圧及びバッテリ電圧を交互に出力する第2
スイッチからなる出力電圧切り替え手段102としてのス
イッチ回路31、比較器からなる負荷判別手段104として
の負荷判別回路32を用いて構成しても良い。
この場合、制御電圧設定手段100を成すCPUの構成、特
に、制御プログラムを簡素化出来る利点がある。
(発明の効果) 以上のように、本発明による内燃機関の発電機制御装
置は、電気負荷が急増した際に、発電機の発電量を直ち
に急増させること無く、設定初期時間としての初期落し
時間に電気負荷による要求発電量より小さい所定発電量
の部分発電を行い、その上で遅れ時間をかけて要求発電
量となるように除々に発電電圧、即ち、発電負荷を増加
させるようにしたので、負荷オン初期の最もバッテリ電
圧の低下の激しい時期の発電不足を補うと共に、その後
徐々に発電負荷を増加させるようにして機関の回転低下
の急変を防止し、バッテリの保護と車両の不快な共振の
防止とを併せて達成することが可能となる。
更に、電気負荷が急増した際に、発電機の発電量増加
処理に伴い、内燃機関の回転数を所定回転数に維持すべ
く吸入空気量制御と点火時期制御の少なくとも一方を実
施するようにした場合、発電量の確保を行いつつエンジ
ン回転数の急激な落ちこみを防止出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例としての内燃機関の発電機制
御装置の全体構成図、第2図は同上装置の機能ブロック
図、第3図は同上装置内の発電機のS端子電圧−バッテ
リ電圧特性線図、第4図は同上装置の制御処理に用いる
デューティ比T1/T0−発電機負荷のデータマップの特性
図、第5図は同上装置の要部の経時特性線図、第6図は
同上装置の制御処理に用いるデューティ比算出データマ
ップの特性図、第7図、第8図は同上装置の制御処理に
用いる制御プログラムのフローチャート、第9図は本発
明の他の実施例に用いる内燃機関の発電機制御装置の概
略構成図、第10図は従来装置の概略図、第11図は従来装
置の要部の経時特性線図である。 1……発電機、13……バッテリ、19……ECU、20……CP
U、21……バッテリセンサ、E……エンジン。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関に駆動されるとともにバッテリ及
    び電気負荷側に電力を供給する発電機と、 上記電気負荷側の電気負荷情報を出力する負荷情報発生
    手段と、 上記電気負荷情報に基づきこの負荷が設定値を上回って
    いると負荷オン出力を発生する負荷判別手段と、 上記負荷オン出力の発生時に上記電気負荷による要求発
    電量より小さい所定発電量を設定初期時間継続して上記
    発電機で発生させ、その後上記要求発電量となるように
    徐々に上記発電機の発電量を上昇させる発電量制御手段
    と を有したことを特徴とする内燃機関の発電機制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の内燃機関の発電機制御装置
    において、内燃機関の回転数を所定回転数に維持すべく
    吸入空気量を制御する吸気制御手段と点火時期を制御す
    る点火時期制御手段の少なくとも一方を有し、上記発電
    制御手段の作動に伴って上記吸気制御手段と上記点火時
    期制御手段の少なくとも一方が作動することを特徴とす
    る内燃機関の発電機制御装置。
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