JP3383839B2 - 新規なメルカプト置換イミダゾリルポルフィリン金属錯体単量体及びこれを繰り返し単位として有する重合体並びにこれらの製造方法 - Google Patents

新規なメルカプト置換イミダゾリルポルフィリン金属錯体単量体及びこれを繰り返し単位として有する重合体並びにこれらの製造方法

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JP3383839B2
JP3383839B2 JP2000068766A JP2000068766A JP3383839B2 JP 3383839 B2 JP3383839 B2 JP 3383839B2 JP 2000068766 A JP2000068766 A JP 2000068766A JP 2000068766 A JP2000068766 A JP 2000068766A JP 3383839 B2 JP3383839 B2 JP 3383839B2
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芳明 小夫家
和也 小川
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奈良先端科学技術大学院大学長
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D519/00Heterocyclic compounds containing more than one system of two or more relevant hetero rings condensed among themselves or condensed with a common carbocyclic ring system not provided for in groups C07D453/00 or C07D455/00
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なポルフィリ
ン金属錯体及びそれらの製造方法に関する。より詳細に
は、本発明は、メルカプト置換イミダゾリルポルフィリ
ン金属錯体単量体およびこれを構成単位として有する多
量体であって、それが有するメルカプト基を介して電極
と接合すことができるものに関する。
【0002】本発明のポルフィリン金属錯体単量体を構
成単位として有する多量体は、ナノメートルないしサブ
マイクロメートル単位の極めて微小な光エネルギー及び
電子エネルギー伝達ディバイスとなり得る。具体的に
は、本発明のポルフィリン金属錯体を構成単位として有
する多量体は、人工光合成システムおよび太陽電池等の
材料として利用することができる。
【0003】
【従来の技術】ポルフィリン金属錯体は、4個のピロー
ル核が4個のメチン基により架橋された環状テトラピロ
ールの中心に金属が挿入された錯体である。ポルフィリ
ン環二重結合が一つ還元された構造をクロリンと呼び、
クロロフィルはクロリン骨格に中心金属としてマグネシ
ウム(II)が挿入されたものである。クロロフィルは光
合成蛋白質系で光エネルギーを捕集・伝達するアンテナ
錯体、電子の伝達を行なっているスペシャルペア、フェ
オフィチン(金属は挿入されてない)として機能し、最後
にベンゾキノニルへ電子が伝達され貯蔵される。
【0004】分子レベルでの電線は光電デバイスあるい
は電子伝達、エネルギー伝達を行なう光合成機能として
の重要性から様々な研究がなされている。ポルフィリン
金属錯体はその共役π電子特性から分子電線の材料とし
て適しており、金等の電極に接合されたポルフィリンの
報告がいくつかされている。
【0005】例えば、坂田等はチオール基を介してポル
フィリンを金表面に自己集合させている{Chem. Lett.1
447 (1994), Chem. Lett.907 (1996), Chem.Commun.57
(1998), Chem. Lett.267 (1998)}。しかし、電気化学
測定、金電極表面における発光実験等は詳細に検討され
ているが電線への展開がなされていない。Lindseyらは
最近、チオール誘導体を置換基とするポルフィリン単量
体を合成した(J. Org. Chem, 64, 8635(1999))。チオ
ール誘導体によって、例えばアセチル誘導体は金表面に
接合するがピバロイル基は接合しないといった興味深い
知見は得られているが、共有結合によるポルフィリンの
多量化は今後の課題となっている。共有結合を用いての
ポルフィリンの多量化による電線の構築には合成および
精製に時間と労力を要する、連鎖の結線・断線が容易で
ないという問題があり、成功例は報告されていない。ま
た、高橋等およびその他は太陽電池の材料として研究し
ているが(J. Phys. Chem. B, 103, 4868(1999), J. Phy
s. Chem. B, 101, 991(1997), J. Phys. Chem, 91, 305
5(1987))、単純なポルフィリン化合物やそれらの混合物
を用いて最高18.9%の光電流効率を得ているが、電極へ
の接合法、ポルフィリン化合物の選択に改良の余地があ
ると思われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、人工光合成
および新規な太陽電池材料へ応用展開することのできる
ナノメートル単位の極めて微小な光エネルギー、電子エ
ネルギー伝達ディバイスであって、電極表面と強く安定
に接合することができ、かつ結線・断線が容易な自己組
織化で構築されたディバイスを提供することを目的とす
る。
【0007】また、本発明は、上記ディバイスの製造方
法を提供することも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、ポルフィリン金属
錯体に特定のイミダゾリル基および特定のメルカプト基
を結合させたイミダゾリルポルフィリンを見出し、これ
を構成単位として有する多量体により上記目的が解決で
きることを確認し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、次の化合物およびそ
れらの製造方法を提供する: (1) 次の一般式(1):
【化10】
【0010】{式中、R1は、アルキル基、無置換のア
リール基、アルキル置換アリール基及びアルキルオキシ
置換アリール基からなる群から選択される基を表し、M
は、Zn、Ga、Ru、Fe及びCoからなる群から選
択される金属を表し、Xは、アリーレン基及びアルキレ
ン基の少なくとも一方を含む二価の連結基を表し、R2
は、水素原子又はアセチル基を表し、Imは、以下のI
1又はIm2
【化11】
【0011】(式中、R3は、水素原子又はアルキル基
を表す。)により表されるイミダゾリル基を表す。}で
表されるメルカプト置換イミダゾリルポルフィリン金属
錯体単量体。
【0012】(2) 一般式(1)において、R1が、
炭素原子数3〜20のアルキル基、炭素数6〜20のア
リール基、炭素原子数7〜24のアルキル置換アリール
基及び炭素原子数7〜24のアルコキシ置換アリール基
からなる群から選択される基であり、Xが−(CH2n
−(nは、1〜17の整数)及び炭素原子数6〜14の
アリーレン基の少なくとも一方を含む二価の連結基であ
る上記(1)に記載のメルカプト置換イミダゾリルポル
R>フィリン金属錯体単量体。
【0013】(3) 一般式(1)において、R1が、
炭素原子数3〜20のアルキル基であり、MがZnであ
り、Xがフェニレン基であり、R2がアセチル基であ
り、ImがIm1(式中、R3は、メチル基)である上記
(2)に記載の一般式(1)で表されるポルフィリン金
属錯体単量体。
【0014】(4) 次の一般式(2):
【化12】
【0015】{式中、R1、M、R2、X、Im(R3
含む)は、請求項1で規定したとおり。}で表されるメ
ルカプト置換イミダゾリルポルフィリン金属錯体二量
体。
【0016】(5) 一般式(2)において、R1が、
炭素原子数3〜20のアルキル基、炭素数6〜20のア
リール基、炭素原子数7〜24のアルキル置換アリール
基及び炭素原子数7〜24のアルコキシ置換アリール基
からなる群から選択される基であり、Xが−(CH2n
−(nは、1〜17の整数)及び炭素原子数6〜14の
アリーレン基の少なくとも一方を含む二価の連結基であ
る上記(4)に記載のメルカプト置換イミダゾリルポル
フィリン金属錯体二量体。
【0017】(6) 一般式(2)において、R1が、
炭素原子数3〜20のアルキル基であり、MがZnであ
り、Xがフェニレン基であり、R2がアセチル基であ
り、ImがIm1(式中、R3は、メチル基)である上記
(5)に記載のポルフィリン金属錯体二量体。
【0018】(7) 次の一般式(3):
【化13】
【0019】{式中、R1、M、R2、X、Im(R3
含む)は、請求項1で規定したとおりであり、nは、0
以上の整数を表す。}で表される両端にメルカプト基を
有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)メル
カプト置換。
【0020】(8) 一般式(3)において、R1が、
炭素原子数3〜20のアルキル基、炭素数6〜20のア
リール基、炭素原子数7〜24のアルキル置換アリール
基及び炭素原子数7〜24のアルコキシ置換アリール基
からなる群から選択される基であり、Xが−(CH2n
−(nは、1〜17の整数)及び炭素原子数6〜14の
アリーレン基の少なくとも一方を含む二価の連結基であ
る上記(7)に記載の両端にメルカプト基を有するポリ
(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)。
【0021】(9) 一般式(3)において、R1が、
炭素原子数3〜20のアルキル基であり、MがZnであ
り、Xがフェニレン基であり、R2がアセチル基であ
り、ImがIm1(式中、R3は、メチル基)である上記
(8)に記載の両端にメルカプト基を有するポリ(イミ
ダゾリルポルフィリン金属錯体)。
【0022】(10) 次の一般式(4):
【化14】
【0023】{式中、R1、M、R2、X、Im(R3
含む)は、請求項1で規定したとおりであり、nは、0
以上の整数を表す。}で表される両端にメルカプト基、
キノニル基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金
属錯体)。
【0024】(11) 一般式(4)において、R
1が、炭素原子数3〜20のアルキル基、炭素数6〜2
0のアリール基、炭素原子数7〜24のアルキル置換ア
リール基及び炭素原子数7〜24のアルコキシ置換アリ
ール基からなる群から選択される基であり、Xが−(C
2n−(nは、1〜17の整数)及び炭素原子数6〜
14のアリーレン基の少なくとも一方を含む二価の連結
基である上記(10)に記載の両端にメルカプト基、キ
ノニル基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属
錯体)。
【0025】(12) R1が、炭素原子数3〜20の
アルキル基であり、MがZnであり、Xがフェニレン基
であり、R2がアセチル基であり、ImがIm1(式中、
3は、メチル基)である上記(10)に記載の両端に
メルカプト基、キノニル基を有するポリ(イミダゾリル
ポルフィリン金属錯体)。
【0026】(13) 下記の工程1及び2:1)次の
式(a)〜(c)の化合物:
【化15】
【0027】{式中、Im(R3を含む)、X、R1及び
2は請求項1で規定したとおり。}と、トリフルオロ
酢酸を反応させ、式(d){式中、Im(R3を含
む)、X、R1及びR2は請求項1で規定したとおり。}
で表されるポルフィリンを得る工程; 2)工程1で得られたポルフィリンに、金属M(Mは、
請求項1で規定したとおり。)を中心金属として挿入す
る工程を有し、前記工程1及び2が、配位性溶媒非存在
下で行われることを特徴とする上記(4)に記載される
一般式(2)で表されるポルフィリン金属錯体二量体の製
造方法。
【0028】(14) 上記(4)に記載される一般式
(2)で表されるポルフィリン金属錯体二量体を配位性
溶媒に溶解することを特徴とする上記(1)に記載され
る一般式(1)で表されるポルフィリン金属錯体単量体
の製造方法。
【0029】(15) 上記(4)に記載される一般式
(2)で表されるポルフィリン金属錯体二量体と、次の
式(e):
【化16】
【0030】{式中、R1、Im(R3を含む)及びM
は、それぞれ、一般式(1)のR1、Im(R3を含む)
およびMと同義であり、mは、0以上の整数を表す。}
で表されるポリ(イミダゾリルポルフィリン)を配位性
溶媒に溶解し、次いで、前記配位性溶媒の少なくとも一
部を非配位性溶媒で置換することを特徴とする上記
(7)に記載される一般式(3)の両端にメルカプト基
を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)の
製造方法。
【0031】(16) 次の式(f):
【化17】
【0032】式中、{式中、R1、R2、X、Im(R3
を含む)、Mは、一般式(1)で規定した通りであり、
nは0以上の整数を表す。}で表される片端にメルカプ
ト基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯
体)と、次の式(g):
【化18】
【0033】{式中、R1、Im(R3を含む)、Mは、
一般式(1)で規定した通り。}で表されるイミダゾリ
ルポルフィリン−キノニルポルフィリン二量体を配位性
溶媒存在下に混合することを特徴とする前記一般式
(4)のポルフィリンの製造方法。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一般式(1)で表
されるメルカプト置換イミダゾリルポルフィリン金属錯
体単量体及びこれを構成単位として有する、一般式
(2)〜(4)で表される多量体を詳細に説明する。
【0035】上記一般式(1)において、Mは、Zn(I
I)、Ga(III)、Fe(II)、Co(II)及びRu(II)か
らなる群から選択される金属を表すが、ポルフィリンの
中心金属となり得る金属であればこれら以外の金属であ
ってもよい。Mは、製造の容易性の観点からZn(II)
が好ましい。
【0036】一般式(1)において、R1は、アルキル
基、無置換のアリール基、アルキル置換アリール基およ
びアルキルオキシ置換アリール基からなる群から選択さ
れる基を表す。一般式(1)が有する2つのR1は、同
じであっても互いに異なっていてもよいが、同じである
ことが製造上の容易性の観点から好ましい。
【0037】R1により表されるアルキル基には、直
鎖、分岐鎖、環状のアルキル基が含まれる。アルキル基
の炭素数は、好ましくは、3〜20、より好ましくは、
7〜18である。R1により表されるアルキル基は、一
般式(1)のポルフィリンを構成単位として多量体を重
合する際に障害がなく、また、この多量体が光エネルギ
ー、電子エネルギー伝達機能を有する限り置換基を有し
ていてもよい。
【0038】R1により表されるアルキル基の具体例に
は、n−ヘプチル、n−ノニル、n−ウンデシル、n−
トリデシルが含まれる。
【0039】R1により表されるアリール基としては、
好ましくは、炭素数6〜20、より好ましくは、6〜1
2のものが含まれ、具体的には、フェニル、ナフチル、
ビフェニルを挙げることができる。
【0040】R1により表されるアルキル置換アリール
基において、アリール部分としては、好ましくは、炭素
数6〜14、より好ましくは、6〜12のアリール基が
含まれ、具体的には、フェニル、ナフチル、ビフェニル
を挙げることができる。
【0041】上記アリール基に置換するアルキル基に
は、直鎖、分岐鎖、環状のアルキル基が含まれる。この
アルキル基の炭素数は、好ましくは、1〜18、より好
ましくは、1〜12である。置換するアルキル基の数及
びそれらの置換位置は、アリール基に置換し得る位置及
び数であり、一般式(1)のポルフィリンを構成単位と
して多量体を重合する際に障害がなく、また、この多量
体が光エネルギー、電子エネルギー伝達機能を有する限
り特に制限はないが、製造の容易性、溶解度等を考慮す
ると、1〜3個のアルキル基がo−、m−、p−位に置
換することができる。これらのうち、o−位にアルキル
基が置換したものは、所望しない副反応を抑える点で好
ましい。
【0042】R1により表されるアルキル置換アリール
基の具体例としては、4−メチルフェニル、4−オクチ
ルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニルを挙げる
ことができる。
【0043】R1により表されるアルキルオキシ置換ア
リール基において、アリール部分としては、上記アルキ
ル置換アリール基で規定したアリール基と同義である。
【0044】上記アリール基に置換するアルキルオキシ
基には、直鎖、分岐鎖、環状のアルキルオキシ基が含ま
れる。このアルキルオキシ基の炭素数は、好ましくは、
1〜20、より好ましくは、1〜18である。置換する
アルキルオキシ置換基の数及びそれらの置換位置は、ア
リール基に置換し得る数及び位置であり、一般式(1)
のポルフィリンを構成単位として多量体を重合する際に
障害がなく、また、この多量体が光エネルギー、電子エ
ネルギー伝達機能を有する限り特に制限はないが、製造
の容易性、溶解度等を考慮すると、1〜3個のアルキル
オキシ基がo−、m−、p−位に置換することができ
る。これらのうち、o−位にアルキルオキシ基が置換し
たものは、所望しない副反応を抑える点で好ましい。
【0045】R1により表されるアルキルオキシ置換ア
リール基の具体例としては、4−メトキシフェニル、4
−オクチルオキシフェニル、4−ドデシルオキシフェニ
ルを挙げることができる。
【0046】一般式(1)において、Xは、アリーレン
基及びアルキレン基の少なくとも一方を含む二価の連結
基を表す。
【0047】Xにより表されるアリーレン基及びアルキ
レン基の少なくとも一方を含む二価の連結基とは、具体
的には、−(アルキレン)−、−(アリーレン)−、−
(アルキレン)−(アリーレン)−、及び−(アリーレ
ン)―(アルキレン)−からなる群から選択される基を
いう。
【0048】Xにより表されるアルキレン基には、−
(CH2n−(nは、1〜17の整数、好ましくは1〜
13の整数を表す。)が含まれる。
【0049】Xにより表されるアリーレン基は、好まし
くは、R1で表されるアリール基から水素原子を1つ取り
去った二価の基を表し、より好ましくは、フェニレン基
を表す。
【0050】Xは、製造の容易性の観点から、フェニレ
ン基が好ましい。
【0051】一般式(1)において、R2は、水素原子
又はアセチル基を表す。
【0052】一般式(1)において、Imで表されるイ
ミダゾリル基には、以下のIm1及びIm2
【化19】
【0053】が含まれる。
【0054】上記Im1及びIm2において、R3は、水
素原子またはアルキル基を表す。
【0055】Rにより表されるアルキル基の炭素数と
しては、一般式(1)のポルフィリンを構成単位として
多量体を重合する際に障害がなく、また、この多量体が
光エネルギー、電子エネルギー伝達機能を有する限り特
に制限はないが、好ましくは、1〜4である。Rは、
製造の容易性の観点からメチル基がより好ましい。
【0056】本発明の一般式(2)で表されるメルカプ
ト置換イミダゾリルポルフィリン金属錯体二量体(以
下、「相補的配位型二量体」ともいう。)において、R
1、M、X、R2、Im及びR3は、上記一般式(1)に
おけるR1、M、X、R2、Im及びR3とそれぞれ同義
である。
【0057】一般式(2)の相補的配位型二量体に結合
するイミダゾール環とベンゼン環は、ピロール環とメチ
ン基とにより構成される平面に対してほぼ垂直な平面上
に広がるようにそれぞれ配置されている。
【0058】また、一般式(2)の相補的配位型二量体
において、中心金属Mとピロール核の窒素原子との結合
は、配位結合である。中心金属MとIm(イミダゾリル
基)の窒素原子との結合も、配位結合であり、上記Im
1及びIm2の矢印で示す配位サイトで配位している。
【0059】この中心金属MとImとの配位結合は非常
に強い。例えば、Bull. Chem. Soc.Jpa., 69, 3563 (19
96)には、本発明の一般式(2)の二量体を構成するポ
ルフィリン錯体と類似の構造を有するポルフィリン錯体
とイミダゾリル基の窒素原子との配位結合は、10-9
濃度でも維持されることが記載されている。
【0060】一般式(2)の相補的配位型二量体を構成
する2つのポルフィリン単量体は、互いに同じであって
も異なっていてもよいが、同じであることが製造上の容
易性の観点から好ましい。
【0061】本発明の一般式(3)で表される両端にメ
ルカプト基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金
属錯体)において、R1、R2、M、Im(R3を含む)
は、上記一般式(1)におけるR1、R2、M、Im(R
3を含む)とそれぞれ同義であり、nは、0以上の整数
を表す。
【0062】一般式(3)のnの値は、両端にメルカプ
ト基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯
体)の用途に応じて適宜設定することができ、その範囲
に特に制限はない。例えば、ナノメートル単位の鎖長を
有する光エネルギー伝達ディバイスとして用いる場合に
は、繰り返し単位の長さ1.4nmから計算して、nの
最大値を714程度にまですることができる。また、ナ
ノメートル単位を越えたより長い鎖長を所望する場合に
は、nの値をさらに増加させることができ、例えば、8
00〜1000程度の値に設定することもできる。本発
明者らは、現段階では、最大でnが400程度の両端に
メルカプト基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン
金属錯体)の合成に成功している。
【0063】本発明の一般式(3)で表される両端にメ
ルカプト基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金
属錯体)のポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)
部分は、以下に示すように、イミダゾリル基1つが置換
したポルフィリン単量体2つが、各々の単量体の4つの
ピロール核により形成されるp−軌道平面が互いに直交
するように直接結合した二量体(以下、この二量体を
「メソ型二量体」ともいう。)を構成単位として有して
いる。
【0064】
【化20】
【0065】本発明の一般式(3)で表されるポリ(イ
ミダゾリルポルフィリン金属錯体)において、上記メソ
型二量体の立体構造はそのまま維持され、これらのメソ
型二量体が上下互い違いになるように鎖状に配置されて
いる。
【0066】メソ型二量体を構成する2つの単量体の各
置換基{M、R1、Im(R3を含む)}は、互いに同じ
でも異なっていてもよいが、製造の容易性、精製の容易
性等を考慮すると同じであることが好ましい。また、本
発明の一般式(3)で表される両端にメルカプト基を有
するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)を構成
する複数個のメソ型二量体は、互いに同じであっても異
なっていてもよいが、製造の容易性等を考慮すると同じ
であることが好ましい。さらに、両端のR2S−X−基
も互いに同じであっても異なっていてもよいが、製造の
容易性等を考慮すると同じであることが好ましい。
【0067】本発明の一般式(3)で表される両端にメ
ルカプト基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン)
金属錯体は、これを溶解する溶媒の配位性を選択するこ
とにより、中心金属Mとイミダゾリル基(Im)との間
の配位結合の結合と切断を制御することができる。具体
的には、メタノール、エタノール、ピリジン等の配位性
溶媒存在下には、中心金属Mとイミダゾリル基(Im)
との間の配位結合が切断される。一方、配位性溶媒非存
在下には、中心金属Mとイミダゾリル基(Im)との間
の配位結合が結合される。配位性溶媒非存在下の溶媒と
しては、クロロホルム、ベンゼン、トルエン等を用いる
ことができる。
【0068】アセチルチオフェニル基を有する化合物
が、その溶液中に金電極を浸すだけでアセチル基が解裂
し強いAu−S結合を生成し、金電極表面に自己組織化
した単分子層を形成することが知られている。
【0069】従って、本発明の一般式(3)で表される
両端にメルカプト基を有するポリ(イミダゾリルポルフ
ィリン金属錯体)において、その末端基がアセチル−S
−X−であるものは、これをクロロホルム等の非配位性
溶媒に溶解した溶液中に、金電極を浸すことにより、以
下に示すように電極間を連結する電線として利用するこ
とができる。
【0070】
【化21】
【0071】本発明の一般式(4)で表される両端にメ
ルカプト基、キノニル基を有するポリ(イミダゾリルポ
ルフィリン金属錯体)は、上述した一般式(3)で表さ
れる両端にメルカプト基を有するポリ(イミダゾリルポ
ルフィリン金属錯体)の一端のR2S−X−基がp−ベ
ンゾキノニル基に置換し、このキノニル基に結合するポ
ルフィリン環の中心金属Mが欠落していること以外は、
一般式(3)と同じである。
【0072】本発明の一般式(4)で表される両端にメ
ルカプト基、キノニル基を有するポリ(イミダゾリルポ
ルフィリン金属錯体)は、そのメソ型二量体単位におい
て、互いに最も近い中心金属の距離(以下、「二量体内
距離」ともいう。)は、0.84nmであり、互いに最
も近い、1つのメソ型二量体の中心金属と他のメソ型二
量体の中心金属との距離(以下、「二量体間距離」とも
いう。)は、0.59nmである{Cerius(Angew. Che
m, Int. Ed. Engl. 33, 655-657(1994))により推
定}。
【0073】このように、本発明の一般式(4)で表さ
れる両端にメルカプト基、キノニル基を有するポリ(イ
ミダゾリルポルフィリン金属錯体)のメソ型二量体間距
離及びメソ型二量体内距離は、天然のアンテナリングの
クロロフィル間距離に匹敵する短い距離にあるものであ
る。例えば、Rhodopseudomonas acidophilia由来のB8
50の二量体内距離は、0.95nmであり、二量体間
距離は、0.89nmであるといわれている。このよう
な短い距離にクロロフィルが配置されることにより、発
色団の強い励起相互作用を誘発し、その結果得られる色
素の励起子非局在化が、超高速励起ダイナミクスの源で
あるといわれている。このことからも、本発明の両端に
メルカプト基、キノニル基を有するポリ(イミダゾリル
ポルフィリン金属錯体)が電子伝達系を形成し得ること
が強く推測される。
【0074】具体的には、以下の式に示すように、本発
明の一般式(4)の化合物において、一端のSX−基を
金電極に結合させることにより、アンテナ錯体⇒スペシ
ャルペア⇒フェオフィチン⇒キノンへのエネルギー・電
子移動の機能を再現し、人工光合成系を構築することが
期待される。
【0075】
【化22】
【0076】以下に、本発明の一般式(2)で表される
メルカプト置換イミダゾリルポルフィリン金属錯体二量
体(相補的配位型二量体)において、Mが亜鉛であり、
2がアセチル基であるものの合成方法を説明するが、
本発明の一般式(2)で表される相補的配位型二量体の
合成方法はこれに限定されるものではない。また、他の
置換基のものについても用いる化合物、触媒、反応温度
等の反応条件を適宜反抗することにより製造することが
できる。
【0077】
【化23】
【0078】<工程1>化合物dの合成 化合物a、化合物b及び化合物c(式中、R1、R2、I
m(R3を含む)及びXは、一般式(1)で規定したとお
り)を、CHCl3あるいはアセトニトリルのような溶媒に
溶解し、窒素雰囲気下に置換したあとこれにTFA(トリ
フルオロ酢酸)を添加し、反応させ、ポルフィリン
(d)を合成する。化合物a〜cは、市販品であるか又
は市販品から文献等に記載の方法により合成することが
できる。
【0079】化合物a、化合物b及び化合物cの添加量
は、通常、1:1:2に設定することができる。
【0080】溶媒は、通常、化合物b重量に対し500
〜1000倍量用いることができる。
【0081】反応温度は、通常、20〜30℃に設定す
ることができる。反応時間は、通常、1〜3時間に設定
することができる。
【0082】反応後、必要に応じて精製等の工程を経
て、得られた物質を次の<工程2>に供する。精製工程
は、例えば、上記反応に用いた溶媒を留去した後、クロ
ロホルム、ジクロロメタンのような溶媒に溶解し、溶液
に重炭酸ナトリウム水溶液を加え分液後、有機層を乾燥
濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等に
より行うことができる。
【0083】<工程2>化合物eの合成 上記工程1で得られた化合物dを亜鉛錯体eに変換す
る。この反応は、化合物dをクロロホルム、ジクロロメ
タンのような溶媒に溶解し、亜鉛の塩{例えば、酢酸亜
鉛(II)、塩化亜鉛(II)}添加することにより行うこ
とができる。
【0084】添加する亜鉛の塩の量は、通常、化合物重
量の5〜20倍量に設定することができる。
【0085】反応温度は、通常、室温(約25〜30℃)
に設定することができ、反応時間は、1〜3時間に設定
することができる。
【0086】反応後、蒸留水により、反応溶液を洗浄
し、有機層を減圧濃縮することにより一般式(2)の二
量体(R2=アセチル基)が得られる。
【0087】一般式(2)において、R2が水素原子で
あるものは、上記の方法により得られた化合物eを加水
分解することにより合成することができる。加水分解の
条件の一例をあげると、クロロホルム、ジクロロメタン
のような溶媒に溶解し、1N塩酸を加えることにより行
うことができる。反応温度は通常、室温(25〜30
℃)で、反応時間は、10〜20分に設定することがで
きる。添加する酸の量は、化合物重量に対し、20〜5
0倍量用いることができる。
【0088】本発明の一般式(1)で表されるメルカプ
ト置換イミダゾリルポルフィリン金属錯体単量体は、一
般式(2)で表される相補的配位型二量体を配位性溶媒
に溶解することにより、中心金属とイミダゾリル基の窒
素原子との間の配位結合が切れ、生成する。配位性溶媒
としては、メタノール、エタノール等を用いることがで
きる。
【0089】本発明の一般式(3)で表される両端にメ
ルカプト基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金
属錯体)は、一般式(2)で表されるメルカプト置換イ
ミダゾリルポルフィリン金属錯体二量体と、上記式
(e)で表されるポリ(イミダゾリルポルフィリン)を
配位性溶媒に溶解し、次いで、前記配位性溶媒の少なく
とも一部を非配位性溶媒で置換することにより製造する
ことができる。
【0090】この製造工程で用いる式(e)のポリ(イ
ミダゾリルポルフィリン)は、次の工程(a)〜(c)
を経て合成することができる。
【0091】(工程a)下記式(II)で表されるポルフ
ィリン単量体に、金属Mをポルフィリンの中心金属とし
て挿入し、式(III)で表される相補配位型二量体を得
る工程と、
【化24】
【0092】(式中、M、R1、Imは、本発明の一般
式(1)で規定した通りである。); (工程b)前記工程(a)で得られた式(III)の相補
配位型二量体から中心金属を除き、下記式(IV)で表さ
れるメソ型二量体を得る工程と、
【化25】
【0093】(式中、R1、Imは、本発明の一般式
(1)で規定した通りである。); (工程c)前記工程(b)で得られた一般式(IV)のメ
ソ型二量体に中心金属Mを挿入し、この中心金属とIm
を配位させることにより式(e)で表されるポリ(ポル
フィリン)を得る工程。
【0094】以下、式(e)で表されるポリ(ポルフィ
リン)の製造方法を、R1=n−C715、M=Znであ
り、Im=Im1(R2=メチル基)であるものを例に挙
げて説明するが、他の置換基のものについても用いる化
合物、触媒、反応温度等の反応条件を適宜変更すること
により製造することができる。また、本発明の式(e)
のポリ(ポルフィリン)の製造方法は、これに限定され
るものではない。
【0095】上記工程aの出発原料である式(II)で表
されるポルフィリン単量体は、1−メチルイミダゾール
−2−カルボキシアルデヒド、ホルムアルデヒド及びme
so−(n−ヘプチル)ジピロロメタンを非極性溶媒中に
溶解し、撹拌後、トリフルオロ酢酸を添加し、ジクロロ
ジシアノ−p−ベンゾキノンを添加することにより得ら
れる。
【0096】上記反応において用いる1−メチルイミダ
ゾール−2−カルボキシアルデヒド及びホルムアルデヒ
ドは市販品を用いることができる。meso−(n−ヘプチ
ル)ジピロロメタンは、文献等に記載の方法に従い、オ
クタナール及びピロールから製造することができる。
【0097】1−メチルイミダゾール−2−カルボキシ
アルデヒド:ホルムアルデヒド:meso−(n−ヘプチ
ル)ジピロロメタンの使用モル比は、通常、1:4:2
〜1:3:2に設定することができる。
【0098】非極性溶媒としては、クロロホルム、TH
F等を用いることができ、通常、化合物重量に対し50
0〜1000倍の量用いる。
【0099】反応溶液に添加するトリフルオロ酢酸の量
は、1−メチルイミダゾール−2−カルボキシアルデヒ
ドに対して通常、1〜3倍モル使用することができる。
これらの化合物の反応は、窒素のような不活性気体雰囲
気下で、通常、室温付近の温度において、20〜40分
間撹拌することにより行う。
【0100】撹拌後の反応溶液に添加するジクロロジシ
アノ−p−ベンゾキノンの量は、1−メチルイミダゾー
ル−2−カルボキシアルデヒドに対して通常、2〜4倍
モル使用することができる。この反応は、通常、30分
〜1時間撹拌することにより行う。
【0101】得られた反応溶液を重炭酸ナトリウム等の
水性溶媒で洗浄した後、有機層を蒸発させることにより
式(II)の粗生成物が得られる。この粗生成物は、必要
に応じてカラムクロマトグラフィー等を用いて精製し、
工程aの出発物質として用いることができる。
【0102】工程aにおいて、式(II)のポルフィリン
単量体を非極性溶媒に溶解し、亜鉛の塩を有機溶媒に溶
解した溶液を添加することにより、式(III)の相補配
位型二量体が得られる。
【0103】式(II)のポルフィリン単量体を溶解する
非極性溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン等
を用いることができ、通常、その量は、化合物重量に対
し100〜200倍量に設定することができる。
【0104】亜鉛の塩を有機溶媒に溶解した溶液として
は、酢酸亜鉛、塩化亜鉛等を、メタノール、エタノール
のような有機溶媒に溶解したものを用いることができ
る。添加する亜鉛の塩の量は、亜鉛に換算して、式(I
I)の単量体に対して、5〜20倍モル用いることがで
きる。
【0105】反応混合物は、通常、室温付近で、1〜3
時間撹拌し、得られた反応溶液を水等の水性溶媒で洗浄
した後、有機層を蒸発させることにより、式(III)で
表される相補配位型二量体の粗生成物が得られる。
【0106】工程bにおいて、上記式(III)で表され
る相補配位型二量体とヨウ素を非極性溶媒に溶解し、有
機溶媒に溶解したヘキサフルオロリン酸銀(I)を添
加、撹拌した後、ヨウ素及びヘキサフルオロリン酸銀
(I)をさらに添加し、撹拌する。反応溶液を水性溶媒
で洗浄し、溶媒を除去する。残渣を酸性有機溶媒に溶解
し、撹拌する。水性溶媒を添加後、有機溶媒で抽出する
ことにより、式(IV)で表されるメソ型二量体の粗生成
物が得られる。
【0107】式(III)で表される相補配位型二量体を
溶解する非極性溶媒としては、クロロホルム等を、通
常、化合物重量に対し500〜1000倍量用いること
ができる。添加するヨウ素およびヘキサフルオロリン酸
銀(I)は、式(III)の二量体に対して、それぞれ
0.4〜0.6倍モルおよび0.4〜0.6倍モル用い
ることができる。
【0108】ヘキサフルオロリン酸銀(I)を溶解する
有機溶媒としては、アセトニトリル、アセトン等を、ヘ
キサフルオロリン酸銀(I)の重量に対し100〜20
0倍量用いることができる。
【0109】撹拌は、通常、室温で、1〜3時間行う。
【0110】更に添加するヨウ素及びヘキサフルオロリ
ン酸銀(I)の量は、一般式(III)の二量体に対し
て、それぞれ、0.4〜0.6倍モル及び0.4〜0.
6倍モルに設定することができる。反応溶液の撹拌は、
通常、1〜3時間行う。
【0111】反応溶液を洗浄する水性溶媒としては、重
炭酸ナトリウム水溶液及び水等を用いることができる。
【0112】洗浄後の残渣を溶解させる酸性有機溶媒と
しては、反応混合物のpH値を1以下にすることができ
るものであり、例えば、メタノール/濃塩酸(10:
1)混合物等を、化合物重量に対し200〜500倍量
用いることができる。反応溶液は、通常、室温で、20
〜40分撹拌する。
【0113】得られた反応溶液に添加する水性溶媒とし
ては、水等を用いることができ、抽出有機溶媒として
は、クロロホルム等を用いることができる。
【0114】この様にして得られた式(III)のメソ型
二量体の粗生成物は、必要に応じて、重炭酸ナトリウム
水溶液及び水のような水性溶媒で洗浄後、クロマトグラ
フィー等により精製し、次の工程cに供することができ
る。
【0115】工程cでは、式(III)のメソ型二量体を
非極性溶媒に溶解し、有機溶媒に溶解した亜鉛の塩を添
加、撹拌することにより、式(e)で表されるポリ(ポ
ルフィリン)が得られる。
【0116】工程cの反応に用いる非極性溶媒として
は、クロロホルム、ジクロロメタン等を、化合物重量に
対し100〜200倍量用いることができる。
【0117】この反応混合物に添加する有機溶媒に溶解
した亜鉛の塩の溶液としては、酢酸亜鉛、塩化亜鉛等
を、メタノール、エタノールのような有機溶媒に溶解し
た飽和溶液を用いることができる。添加する亜鉛の塩の
量は、亜鉛に換算して、式(III)のメソ型二量体に対
して、5〜20倍モル用いることができる。
【0118】この反応は、通常、室温で、1〜3時間撹
拌することにより行い、式(e)で表されるポリ(ポル
フィリン)が得られる。
【0119】一般式(2)で表されるポルフィリン金属
錯体と、上述した式(e)のポリ(ポルフィリン)とを
反応させ、一般式(3)の両端にメルカプト基を有する
ポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)を得る反応
は、これらの混合物をメタノールのような配位性溶媒の
存在下に混合した後、この配位性溶媒の少なくとも一部
を、クロロホルムのような非配位性溶媒で置換すること
により行うことができる。
【0120】上記反応において、配位性溶媒の使用量及
び配位性溶媒を置換すべき非配位性溶媒の割合は、式
(e)のポリ(ポルフィリン)の重合度、一般式(3)
における所望するnの値等に応じて適宜設定することが
できる。反応温度は、通常、20〜30℃に、反応時間
は、通常、5〜10分に設定することができる。
【0121】一般式(4)で表される両端にメルカプト
基、キノニル基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリ
ン金属錯体)は、上記式(f)で表されるメルカプト置
換ポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)−イミダ
ゾリルと、上記式(g)で表されるイミダゾリルポルフ
ィリン−キノニルポルフィリン二量体を配位性溶媒非存
在下に混合することにより合成することができる。
【0122】式(f)の両端にメルカプト基とイミダゾ
リル基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯
体)は、以下の方法で製造することができる。
【0123】まず、一般式(2)で表されるイミダゾリ
ルポルフィリン金属錯体二量体を配位性溶媒中で、金電
極表面に結合させることによりイミダゾリルポルフィリ
ン金属錯体修飾金電極を製造する。次に、配位性溶媒中
でイミダゾリルポルフィリン金属錯体修飾金電極に、式
(e)のポリ(ポルフィリン)を反応させることにより
目的の式(f)の片端にメルカプト基を有するポリ(イ
ミダゾリルポルフィリン金属錯体)イミダゾリルを得る
ことができる。
【0124】式(g)のイミダゾリルポルフィリン−キ
ノニルポルフィリン二量体は、以下に示す工程3〜工程
13を経て合成することができる。
【0125】
【化26】
【0126】<工程3>化合物hの合成 化合物f、化合物g及び化合物c(式中R1は上で規定
したとおり。)をCHCl3あるいはアセトニトリルのよう
な溶媒に溶解し、窒素雰囲気下に置換したあとこれにTF
A(トリフルオロ酢酸)を添加し、反応させ、ポルフィ
リン(h)を合成する。化合物f、g及びcは、市販品
を用いることができる。
【0127】化合物f、化合物g及び化合物cの添加量
は、通常、1:1:2に設定することができる。
【0128】溶媒は、通常、化合物b重量に対し500
〜1000倍量用いることができる。
【0129】反応温度は、通常、20〜30℃に設定す
ることができる。反応時間は、通常、1〜1.5時間に
設定することができる。
【0130】反応後、必要に応じて精製等の工程を経
て、得られた物質を次の<工程4>に供する。精製工程
は、例えば、上記反応に用いた溶媒を留去した後、クロ
ロホルム、ジクロロメタンのような溶媒に溶解し、溶液
に重炭酸ナトリウム水溶液を加え分液後、有機層を乾燥
濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等に
より行うことができる。
【0131】<工程4>化合物iの合成 上記工程3で得られた化合物hをCHCl3あるいはベンゼ
ンのような溶媒に溶解した後、三臭化ホウ素を添加し、
反応させ、ポルフィリン(i)を合成する。
【0132】溶媒は、通常、化合物h重量に対し500
〜1000倍量用いることができる。反応温度は、通
常、20〜30℃に設定することができる。反応時間
は、通常、2〜4時間に設定することができる。
【0133】<工程5>化合物jの合成 上記工程4で得られた化合物iをCHCl3あるいはベンゼ
ンのような溶媒に溶解し、DDQを添加し、反応させ、
ポルフィリン(j)を合成する。
【0134】溶媒は、通常、化合物h重量に対し500
〜1000倍量用いることができる。反応温度は、通
常、20〜30℃に設定することができる。反応時間
は、通常、5〜10分に設定することができる。
【0135】<工程6>化合物kの合成 上記工程5で得られた化合物jをCHCl3あるいはアセト
ニトリルのような溶媒に溶解し、溶媒に溶解した亜鉛の
塩(例えば、酢酸亜鉛)を添加、攪拌することにより、
化合物kが得られる。
【0136】溶媒は、通常、化合物kに対し、500〜
1000倍量用いることができる。反応温度は、通常、
20〜30℃に設定することができる。反応時間は、通
常、0.5〜1時間に設定することができる。
【0137】<工程7>化合物mの合成 CHCl3あるいはアセトニトリルのような溶媒に溶解した
上記工程6で得られた化合物kに化合物lを添加し、有
機溶媒に溶解したヘキサフルオロリン酸銀(I)を添
加、撹拌する。反応溶液を水性溶媒で洗浄し、溶媒を除
去する。残渣を酸性有機溶媒に溶解し、撹拌する。水性
溶媒を添加後、有機溶媒で抽出することにより、化合物
mが得られる。
【0138】化合物kを溶解する非極性溶媒としては、
クロロホルム等を、通常、化合物重量に対し500〜1
000倍量用いることができる。添加するヨウ素および
ヘキサフルオロリン酸銀(I)は、化合物kに対して、
それぞれ0.4〜0.6倍モルおよび0.4〜0.6倍
モル用いることができる。
【0139】ヘキサフルオロリン酸銀(I)を溶解する
有機溶媒としては、アセトニトリル、アセトン等を、ヘ
キサフルオロリン酸銀(I)の重量に対し100〜20
0倍量用いることができる。
【0140】撹拌は、通常、室温で、0.5〜1時間行
う。
【0141】反応溶液を洗浄する水性溶媒としては、重
炭酸ナトリウム水溶液及び水等を用いることができる。
【0142】洗浄後の残渣を溶解させる酸性有機溶媒と
しては、反応混合物のpH値を1以下にすることができ
るものであり、例えば、メタノール/濃塩酸(10:
1)混合物等を、化合物重量に対し200〜500倍量
用いることができる。反応溶液は、通常、室温で、20
〜40分撹拌する。
【0143】得られた反応溶液に添加する水性溶媒とし
ては、水等を用いることができ、抽出有機溶媒として
は、クロロホルム等を用いることができる。
【0144】この様にして得られた化合物mは、必要に
応じて、重炭酸ナトリウム水溶液及び水のような水性溶
媒で洗浄後、クロマトグラフィー等により精製し、次の
工程8に供することができる。
【0145】<工程8>化合物nの合成 CHCl3あるいはアセトニトリルのような溶媒に溶解した
上記工程7で得られた化合物mに、溶媒に溶解した亜鉛
の塩(例えば、酢酸亜鉛)を添加、攪拌する。
【0146】溶媒は、通常、化合物mに対し、500〜
1000倍量用いることができる。反応温度は、通常、
20〜30℃に設定することができる。反応時間は、通
常、0.5〜1時間に設定することができる。
【0147】ついで、得られた化合物を水で洗浄し、溶
媒を除去する。残渣を酸性有機溶媒に溶解し、撹拌す
る。水性溶媒を添加後、有機溶媒で抽出することによ
り、化合物nが得られる。
【0148】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明するが、本発明
は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0149】(実施例1)一般式(2)で表されるメル
カプト置換イミダゾリルポルフィリン金属錯体二量体の
合成例を記載する。
【0150】工程 5-(1-メチル-2-イミダゾリル)-15-(4-(S-アセチルチオ)
フェニル)-10,20-ビス(n-ヘプチル)ポルフィリン(4)の
合成 1-メチルイミダゾール-2-カルボアルデヒド(1)(27.5m
g, 0.25mmol)と4-(S-アセチルチオ)ベンズアルデヒド
(2)(45mg, 0.25mmol)、ジピロメタン(3)(122mg,0.5mm
ol)をクロロホルム25mLに溶かし、窒素置換後、30mLのT
FA(1.5当量)を加えた。室温で二時間撹拌した後、ジク
ロロジシアノベンゾキノン170mg(3当量)を加え1時間撹
拌を続けた。重曹水で洗浄し、クロロホルムを留去後、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(展開
溶媒:クロロホルム:アセトン=10:1)。紫色固体5mg(収
率2.7%)を得た。
【0151】MS (TOF) m/e 737.4 (M+1)、計算値737.39
(M+1); labs (CHCl3) 418.5, 516.5, 550.5, 591, 64
9.5 nm; 1H NMR (d: CDCl3) -2.67(NH, s, 2H), 0.88(C
H3, t), 1.32(CH2, m), 2.49(CH2, m), 2.63(CH3(S-ace
tyl),s ,3H), 3.40(CH3(im),s,3H), 4.95(CH2, m), 7.4
8(im-4, s, 1H), 7.68(im-5, s, 1H), 7.80(phenyl,d,
1H), 7.81(phenyl, d, 1H), 8.16(phenyl, d, 1H), 8.2
7(phenyl, d, 1H), 8.78(d, 2H), 8.87(d, 2H), 9.41
(d, 2H), 9.45(d, 2H)。
【0152】工程 5-(1-メチル-2-イミダゾリル)-15-(4-(S-アセチルチオ)
フェニル)-10,20-ビス(n-ヘプチル)ポルフィリン亜鉛錯
体(5)の合成 (4)(5mg, 6.8mmol)をクロロホルム0.5mLに溶かし、飽
和酢酸亜鉛メタノール溶液0.2mLを加え室温で2時間撹拌
した。反応溶液を水で洗浄し溶媒を留去した。収量4m
g。
【0153】MS (TOF) m/e 799.5 (M+1)、計算値799.31
(M+1); labs (CHCl3) 414, 438, 567, 621.5 nm; 1H
NMR (d: CDCl3) 0.88(CH2, m, 4H), 1.00(CH3, t, 6H),
1.50(CH2, m), 1.66(CH3(im),s ,3H),1.78(CH2, m, 4
H), 2.04(CH2, m, 4H), 2.11(im-4, s, 1H)2.68(CH3(S-
acetyl),s ,3H), 2.80(CH2, m, 4H), 5.09(CH2, m, 4
H), 5.41(d, 2H), 5.51(im-5, s, 1H), 7.81(phenyl,
d, 1H), 7.98(phenyl, d,1H), 8.19(phenyl, d, 1H),
8.72(phenyl, d, 1H), 8.89(d, 2H), 9.04(d, 2H),9.58
(d, 2H)。
【0154】(実施例2)式(g)で表されるイミダゾ
リルポルフィリン−キノニルポルフィリン二量体の合成
例を以下に示す。
【0155】工程 5-(2,5-ジメトキシフェニル)-10,20-ビスヘプチルポ
ルフィリン(7)の合成 ホルムアルデヒド(1)(320 mg, 8 mmol)と2,5-ジメトキ
シベンズアルデヒド(6)(166 mg, 1 mmo1)、ジピロメタ
ン(3)(976 mg,4 mmol)をクロロホルム200mLに溶かし、
窒素ガス置換後、トリフルオロ酢酸80 μL(0.5当量)
を加えた。室温で攪拌を行ない、70分後、ジクロロジシ
アノベンゾキノン1.35 g(3当量)を加え1時間攪拌を続
けた。重曹水で洗浄し、クロロホルムを留去後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(展開溶媒:CH
Cl3/hexane=3:1)。紫色固体43.4 mgを得た。収率6.8
%。
【0156】MS (TOF) m/e 643.2 (M+1), 計算値643.39
(M+1); 紫外可視吸収スペクトル (CHCl3max 414.5,
512.5, 546.5, 587.5, 643.5 nm; 蛍光スペクトル(CHC
l3max 646, 713 nm (λext 414 nm);1H NMR(δ:C
DCl3) -2.80(NH, s, 2H),0.85(CH3,t), 1.32(CH2, q),
2.49(CH2, q), 3.49(OCH3, s, 3H), 3.92(OCH3, s, 3
H), 4.95(CH2,m), 7.25(Ar, s,), 7.31(Ar, d, 1H), 7.
60(Ar, d, 1H), 8.88(13, 17, d, 2H), 9.33(2, 8, d,
2H), 9.40(12, 18, d, 2H), 9.50(3,7, d, 2H), 10.04
(15, s, 1H) 。
【0157】工程 5-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10,20-ビスヘプチル
ポルフィリン(8)の合成 原料の化合物(7)の20.5 mg (31.9 μmol)を2 mLのクロ
ロホルムに溶解し、窒素雰囲気下0.2 mLのBBr3をシリン
ジを使って加えた。室温で三時間攪拌し、クロロホルム
で希釈後メタノールを少しずつ加えて過剰のBBr3を分解
した。重曹水で中和後水で洗い、溶媒を除去し乾燥し
た。17.1 mg、収率87 %。MS (TOF) m/e 615.4 (M+1),
計算値615.36 (M+1)。
【0158】工程 5-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10,20-ビスヘプチル
ポルフィリン(9)の合成 原料の化合物(8)の17.1 mg (27.8 μmol)を1 mLのクロ
ロホルムに溶解し、ジクロロジシアノベンゾキノン20.0
mg(3当量)を加え、室温で5分攪拌した。反応溶液を
そのままシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけた
(展開溶媒:CHCl 3)。14.0 mg、収率82 %。MS (TOF) m/e
613.2 (M+1), 計算値613.35 (M+1) ; 紫外可視吸収スペ
クトル (CHCl3max 411, 508, 586 nm; 蛍光スペクト
ル(CHCl3max 644, 710 nm (λext 411 nm)。
【0159】工程 5-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10,20-ビス(n-ヘプ
チル)ポルフィリン亜鉛錯体(10)の合成 原料の化合物(9)の14.0 mg(22.8 μmol)をクロロ
ホルム1 mLに溶解させ、飽和酢酸亜鉛メタノール溶液0.
3 mLを加え室温で30分攪拌した。クロロホルム溶液を水
で洗浄し、溶媒留去した。14.6 mg(収率95%)。
【0160】MS (TOF) m/e 675.0 (M+1), 計算値675.26
(M+1); 紫外可視吸収 スペクトル(CHCl3max 417, 5
46.5 nm; 蛍光スペクトル(CHCl3max 595, 640 nm
ext 411nm)。
【0161】工程 15-(1-メチル-2-イミダゾリル)-15'-(2,5-ジヒドロキシ
フェニル)-10,10',20,20'-テトラキス(n-ヘプチル)-5,
5'-ビスポルフィリン(12)の合成 化合物(10)(14.6 mg, 21.6 μmmo1)と5-(1-メチル-2
-イミダゾリル)-10,20-ビス(n-ヘプチル)ポルフィリ
ン亜鉛錯体(11)(83 mg, 127.7 μmmo1)をクロロホル
ム36mLに溶かし、ヨウ素(18.9 mg, 74.7 μmmo1)、AgPF
6(18.8 mg, 74.7μmmo1:アセトニトリル1mLに溶かし
たもの)を加え、室温で10分撹拝した。MALDI-TOFマス
とTLCにより原料の消失と生成物の生成を確認し、クロ
ロホルム溶媒を重曹水、水で洗浄後、減圧留去し、残査
をメタノール‐濃塩酸(10:1)11mLに溶解させ、室温で
30分攪拌した。水を加えてクロロホルムで抽出を行なっ
た。乾燥、減圧留去後得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製した(展開溶媒:CHCl3/ア
セトン=10:1)。収量 5 mg(35 %)。
【0162】MS (TOF) m/e 1199.7 (M+1), 計算値1197.
7 (M+1);紫外可視吸収 スペクトル(CHCl3max 412, 4
52, 523.5, 598 nm; 蛍光スペクトル (CHCl3max 66
0, 726 nm (λext 412 nm);1H NMR(δ:CDCl3) -2.0
9(NH, s, 4H), 0.83(CH3,t, 12H), 1.27(CH2, br, 16
H), 1.45(CH2,br, 8H), 1.73(CH2, br, 8H), 2.50(CH2,
br, 8H), 3.53(CH3(Im), s, 3H), 4.90(CH2,br, 8H),
7.36(Ar, d, 2H), 7.68(Ar, s, 1H), 7.75(Im-5, s, 1
H),7.95-8.05(β位, m, br, 4H) 8.13(β位, d, br, 1
H), 8.90(β位, d, 2H), 9.10(β位, m, br, 6H), 9.52
(β位, d, br, 4H)。
【0163】工程 15-(1-メチル-2-イミダゾリル)-15'-(2,5-ジヒドロキシ
フェニル)-10,10',20,20'-テトラキス(n-ヘプチル)-5,
5'-ビスポルフィリンモノ亜鉛錯体(13)の合成化合物
12の1.5 mg をクロロホルム0.2 mLに溶かし、飽和酢
酸亜鉛メタノール溶液0.05 mLを加え、室温で30分間攪
拌した。水で洗浄し、溶媒留去した。
【0164】残査をクロロホルム0.2 mLに溶かし、0.05
mol/Lのp-トルエンスルホン酸のクロロホルム溶液を0.
0484 mL (2当量)加えた。重曹水、次いで水で洗浄し
た。1.6 mg 、収率100%。MS (TOF) m/e 1259.6(M+1),
計算値1259.62 (M+1); 紫外可視吸収スペクトル (CHC
l3max 416, 456, 561.5 nm; 蛍光スペクトル(CHCl3)
λmax664, 725 nm (λext 416 nm)。
【0165】(測定例1)一般式(3)の両端にメルカ
プト基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯
体)において、中心金属Mとイミダゾリル基の窒素原子
との配位結合が、配位性溶媒の存在下に解離し、配位性
溶媒非存在下に結合することを確認した。
【0166】図1は、分子量が10万を頂点に50万まで分
布する式(e)のポリ(ポルフィリン)と本発明の一般式
(2)で表されるアセチルチオフェニル−イミダゾリル
ポルフィリン亜鉛錯体二量体をエタノールを含まないク
ロロホルム中55:1の比で混合した溶液のクロマトグ
ラムである。なお検出波長である415nmの吸光係数
が両者で異なるためピーク強度比は混合比を反映してい
ない。
【0167】図2は、上記混合物の溶液にメタノールを
加えた後に溶媒を除去し、エタノールを含まないクロロ
ホルムに再溶解してから測定したクロマトグラムであ
る。
【0168】図1のようにクロロホルム中で混合しただ
けでは両者を単に分離して検出しており、安定な相補的
亜鉛−イミダゾール結合は解裂・再組織化を行わないこ
とを示した。しかし、メタノールで処理した後の図2の
クロマトグラムでは分子量が4万以上のポリ(ポルフィリ
ン)はほとんど消失し、nが0から7までの長さの異なる電
線が分離して検出され分子鎖長を制御できることが示さ
れた。これらは容易にそれぞれの長さのものへ単離が可
能であり、図1で示されたようにクロロホルム中におい
ては安定な単一化合物として扱え、またメタノールの処
理によって別の分子鎖長へ変換することも可能であるこ
とを示している。
【0169】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、一般式
(1)で表されるイミダゾリルポルフィリン金属錯体単
量体が提供される。この単量体の金属原子に他の単量体
のイミダゾリル基の窒素原子を配位させ、ポルフィリン
間の架橋を行なうことにより、一般式(2)で表される
イミダゾリルポルフィリン二量体が得られる。一般式
(3)で表される両端にメルカプト基を有するポリ(イ
ミダゾリルポルフィリン金属錯体)は、一般式(2)の
二量体を構成単位とする重合体であって、その両端にア
セチルチオ基を有するものである。また、一般式(4)
の両端にメルカプト基、キノニル基を有するポリ(イミ
ダゾリルポルフィリン金属錯体)は、一般式(2)の二
量体を構成単位とする重合体であって、その一端にアセ
チルチオ基を有し、他端にキノニル基を有するものであ
る。一般式(2)の二量体において、金属原子とイミダ
ゾリル基の窒素原子との配位結合は、メタノールの添加
によって結線、断線することができる。このような二量
体を構成単位とする本発明の一般式(3)の両端にメル
カプト基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属
錯体)及び一般式(4)の両端にメルカプト基、キノニ
ル基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯
体)は、長さを制御したサブミクロン鎖長の分子電線と
しての利用が期待される。また、光励起エネルギーが流
れる電線部分ともなる。さらに、両端のアセチルチオ基
は、金電極と結合し、強いAu−S結合を形成すること
ができるので、光電デバイス、あるいは電子伝達媒体、
エネルギー伝達媒体として利用することができる。
【0170】特に、本発明の一般式(4)で表される両
端にメルカプト基、キノニル基を有するポリ(イミダゾ
リルポルフィリン金属錯体)は、その一方の末端に有す
るキノニル基が電子受容体である。したがって、そのポ
リ(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)の連鎖におい
て電子移動を可能にし、さらに、光合成反応中心、すな
わちアンテナ錯体⇒スペシャルペア⇒フェオフィチン⇒
キノンへのエネルギー・電子移動の機能を再現すること
ができる。したがって、本発明の一般式(4)で表され
る両端にメルカプト基、キノニル基を有するポリ(イミ
ダゾリルポルフィリン金属錯体)は、人工光合成の構築
への応用が期待される。
【0171】またこのような光励起による電子移動の応
用として太陽電池の材料が挙げられる。本発明のよう
に、多量組織体による電線の末端の片方をチオール基を
介して金電極に結合させ、ポルフィリン部を光励起する
と多量組織体の電線がキャリアーとなり電流が流れると
考えられ、効率の良い新規な太陽電池へ期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、分子量が10万を頂点に50万まで分布す
る式(e)のポリ(ポルフィリン)と本発明の一般式(2)
で表されるアセチルチオフェニル−イミダゾリルポルフ
ィリン亜鉛錯体二量体をエタノールを含まないクロロホ
ルム中55:1の比で混合した溶液のクロマトグラムで
ある。
【図2】図2は、分子量が10万を頂点に50万まで分布す
る式(e)のポリ(ポルフィリン)と本発明の一般式(2)
で表されるアセチルチオフェニル−イミダゾリルポルフ
ィリン亜鉛錯体二量体をメタノールを加えた後に溶媒を
除去し、エタノールを含まないクロロホルムに再溶解し
てから測定したクロマトグラムである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 487/22 C08G 79/00 H01B 1/12 H01L 31/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1): 【化1】 {式中、R1は、アルキル基、無置換のアリール基、ア
    ルキル置換アリール基及びアルキルオキシ置換アリール
    基からなる群から選択される基を表し、Mは、Zn、G
    a、Ru、Fe及びCoからなる群から選択される金属
    を表し、Xは、アリーレン基及びアルキレン基の少なく
    とも一方を含む二価の連結基を表し、R2は、水素原子
    又はアセチル基を表し、Imは、以下のIm1又はI
    2: 【化2】 (式中、R3は、水素原子又はアルキル基を表す。)に
    より表されるイミダゾリル基を表す。}で表されるメル
    カプト置換イミダゾリルポルフィリン金属錯体単量体。
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、R1が、炭素原
    子数3〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
    基、炭素原子数7〜24のアルキル置換アリール基及び
    炭素原子数7〜24のアルコキシ置換アリール基からな
    る群から選択される基であり、Xが−(CH2n−(n
    は、1〜17の整数)及び炭素原子数6〜14のアリー
    レン基の少なくとも一方を含む二価の連結基である請求
    項1に記載のメルカプト置換イミダゾリルポルフィリン
    金属錯体単量体。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、R1が、炭素原
    子数3〜20のアルキル基であり、MがZnであり、X
    がフェニレン基であり、R2がアセチル基であり、Im
    がIm1(式中、R3は、メチル基)である請求項2に記
    載の一般式(1)で表されるポルフィリン金属錯体単量
    体。
  4. 【請求項4】 次の一般式(2): 【化3】 {式中、R1、M、R2、X、Im(R3を含む)は、請
    求項1で規定したとおり。}で表されるメルカプト置換
    イミダゾリルポルフィリン金属錯体二量体。
  5. 【請求項5】 一般式(2)において、R1が、炭素原
    子数3〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
    基、炭素原子数7〜24のアルキル置換アリール基及び
    炭素原子数7〜24のアルコキシ置換アリール基からな
    る群から選択される基であり、Xが−(CH2n−(n
    は、1〜17の整数)及び炭素原子数6〜14のアリー
    レン基の少なくとも一方を含む二価の連結基である請求
    項4に記載のメルカプト置換イミダゾリルポルフィリン
    金属錯体二量体。
  6. 【請求項6】 一般式(2)において、R1が、炭素原
    子数3〜20のアルキル基であり、MがZnであり、X
    がフェニレン基であり、R2がアセチル基であり、Im
    がIm1(式中、R3は、メチル基)である請求項5に記
    載のポルフィリン金属錯体二量体。
  7. 【請求項7】 次の一般式(3): 【化4】 {式中、R1、M、R2、X、Im(R3を含む)は、請
    求項1で規定したとおりであり、nは、0以上1000
    以下の整数を表す。}で表される両端にメルカプト基を
    有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)。
  8. 【請求項8】 一般式(3)において、R1が、炭素原
    子数3〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
    基、炭素原子数7〜24のアルキル置換アリール基及び
    炭素原子数7〜24のアルコキシ置換アリール基からな
    る群から選択される基であり、Xが−(CH2n−(n
    は、1〜17の整数)及び炭素原子数6〜14のアリー
    レン基の少なくとも一方を含む二価の連結基である請求
    項7に記載の両端にメルカプト基を有するポリ(イミダ
    ゾリルポルフィリン金属錯体)。
  9. 【請求項9】 一般式(3)において、R1が、炭素原
    子数3〜20のアルキル基であり、MがZnであり、X
    がフェニレン基であり、R2がアセチル基であり、Im
    がIm1(式中、R3は、メチル基)である請求項8に記
    載の両端にメルカプト基を有するポリ(イミダゾリルポ
    ルフィリン金属錯体)。
  10. 【請求項10】 次の一般式(4): 【化5】 {式中、R1、M、R2、X、Im(R3を含む)は、請
    求項1で規定したとおりであり、nは、0以上1000
    以下の整数を表す。}で表される両端にメルカプト基、
    キノニル基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金
    属錯体)。
  11. 【請求項11】 一般式(4)において、R1が、炭素
    原子数3〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリー
    ル基、炭素原子数7〜24のアルキル置換アリール基及
    び炭素原子数7〜24のアルコキシ置換アリール基から
    なる群から選択される基であり、Xが−(CH2n
    (nは、1〜17の整数)及び炭素原子数6〜14のア
    リーレン基の少なくとも一方を含む二価の連結基である
    請求項10に記載の両端にメルカプト基、キノニル基を
    有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)。
  12. 【請求項12】 R1が、炭素原子数3〜20のアルキ
    ル基であり、MがZnであり、Xがフェニレン基であ
    り、R2がアセチル基であり、ImがIm1(式中、R3
    は、メチル基)である請求項10に記載の両端にメルカ
    プト基、キノニル基を有するポリ(イミダゾリルポルフ
    ィリン金属錯体)。
  13. 【請求項13】 下記の工程1及び2:1)次の式
    (a)〜(c)の化合物: 【化6】 {式中、Im(R3を含む)、X、R1及びR2は請求項
    1で規定したとおり。} と、トリフルオロ酢酸を反応させ、式(d){式中、I
    m(R3を含む)、X、R1及びR2は請求項1で規定し
    たとおり。}で表されるポルフィリンを得る工程; 2)工程1で得られたポルフィリンに、金属M(Mは、
    請求項1で規定したとおり。)を中心金属として挿入す
    る工程を有し、前記工程1及び2が、配位性溶媒非存在
    下であって、クロロホルム、ベンゼン及びトルエンから
    なる群から選択される溶媒の存在下で行われることを特
    徴とする請求項4に記載される一般式(2)で表されるポ
    ルフィリン金属錯体二量体の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項4に記載される一般式(2)で
    表されるポルフィリン金属錯体二量体をメタノール、エ
    タノール及びピリジンからなる群から選択される配位性
    溶媒に溶解することを特徴とする請求項1に記載される
    一般式(1)で表されるポルフィリン金属錯体単量体の
    製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項4に記載される一般式(2)で
    表されるポルフィリン金属錯体二量体と、次の式
    (e): 【化7】 {式中、R1、Im(R3を含む)及びMは、それぞれ、
    請求項1のR1、Im(R3を含む)およびMと同義であ
    り、mは、0以上1000以下の整数を表す。}で表さ
    れるポリ(イミダゾリルポルフィリン)をメタノール、
    エタノール及びピリジンからなる群から選択される配位
    性溶媒に溶解し、次いで、前記配位性溶媒の少なくとも
    一部をクロロホルム、ベンゼン及びトルエンからなる群
    から選択される非配位性溶媒で置換することを特徴とす
    る請求項7に記載される一般式(3)の両端にメルカプ
    ト基を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯
    体)の製造方法。
  16. 【請求項16】 次の式(f): 【化8】 式中、{式中、R1、R2、X、Im(R3を含む)、M
    は、請求項1で規定した通りであり、nは0以上100
    0以下の整数を表す。}で表される片端にメルカプト基
    を有するポリ(イミダゾリルポルフィリン金属錯体)
    と、次の式(g): 【化9】 {式中、R1、Im(R3を含む)、Mは、請求項1で規
    定した通り。}で表されるイミダゾリルポルフィリン−
    キノニルポルフィリン二量体を配位性溶媒存在下であ
    って、クロロホルム、ベンゼン及びトルエンからなる群
    から選択される溶媒の存在下に混合することを特徴とす
    る前記一般式(4)のポルフィリンの製造方法。
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