JP3383428B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JP3383428B2
JP3383428B2 JP19581194A JP19581194A JP3383428B2 JP 3383428 B2 JP3383428 B2 JP 3383428B2 JP 19581194 A JP19581194 A JP 19581194A JP 19581194 A JP19581194 A JP 19581194A JP 3383428 B2 JP3383428 B2 JP 3383428B2
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智晴 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電源電圧の他に高電圧を
必要とする半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電源電圧の他に高電圧を必要とする半導
体記憶装置として、不揮発性半導体記憶装置、特にEE
PROMが挙げられる。以下では従来の技術の一例とし
てEEPROMを取り上げて問題点を示す。
【0003】EEPROMでは、電源で供給される電位
(Vcc)の他に、書き込み・消去用に電源電位より高い
電位(Vpp)が必要であり、またこの他にVccとVpp
中間のVm 呼ばれる電位が必要なこともある。従って駆
動する電圧の違いによって2乃至3種類の周辺回路用ト
ランジスタが必要になる。これらの違いはゲート絶縁膜
厚及び最小デザインルールにより達成される。
【0004】例えば、Vpp用トランジスタとしてはゲー
ト絶縁膜厚が50nmのものが、Vm 及びVcc用のトラ
ンジスタとしてはゲート絶縁膜厚が25nmのものが用
いられる。またセルトランジスタでは、例えば、10n
mの絶縁膜の上に200nm程度の多結晶シリコン膜に
よる浮遊ゲート電極が形成され、更にその上に30nm
程度の絶縁膜を介して300nm程度の制御ゲートが積
層される。従来は、周辺回路用トランジスタはP型ウェ
ル及びN型ウェル上に形成され、セルトランジスタは別
のP型ウェル上に形成される。
【0005】図14は従来のEEPROMを概略的に示
す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のXIVB−
XIVB線断面図である。図14は、Vpp用のNchトランジ
スタ5、Vm /Vcc用のNchトランジスタ6及びPch
ランジスタ7を用いる例を示す。この例において、N型
基板1内にP型ウェル2及びN型ウェル3が形成され
る。Vpp用のNchトランジスタ5及びVm /Vcc用のN
chトランジスタ6はP型ウェル2上に、Vm /Vcc用の
chトランジスタ7はP型ウェル2中に形成されたN型
ウェル3上に、セルトランジスタ8はP型ウェル2上に
夫々形成される。
【0006】図15(a)は図14(b)のA−A、B
−B線に沿った断面の不純物濃度プロファイルを、図1
5(b)は図14(b)のC−C線に沿った断面の不純
物濃度プロファイルを夫々示す。A−A線断面とB−B
線断面とで不純物濃度プロファイルが異なるのはトラン
ジスタのしきい値合わせ込みのためのチャンネル不純物
注入に関するものだけであり、図15ではその違いは省
略してある。不純物濃度は、図示の如く、N型基板1、
P型ウェル2、N型ウェル3の順で高くなっている。
【0007】これらのウェル2、3を形成するプロセス
は図16図示の通りである。先ず、N型シリコン基板1
上に100nm程度の酸化膜20を形成する。次に、レ
ジスト膜21を塗布し、P型ウェル2のパターンをフォ
トリソグラフィにより転写して形成する。次に、ボロン
をイオン注入し(図16(a))、レジスト膜を取り除
いてから熱拡散させ、P型ウェル2を形成する。
【0008】次に、再びレジスト膜22を塗布し、N型
ウェル3のパターンをフォトリソグラフィにより転写し
形成する。次に、燐をイオン注入し(図16(b))、
レジスト膜22を取り除いてから熱拡散させ、N型ウェ
ル3を形成する(図16(c))。
【0009】この従来のEEPROMに使われるトラン
ジスタの内、Vppを駆動するN型チャンネルのIタイプ
のトランジスタ5は、公知の昇圧回路を用いるかぎりに
おいて、昇圧回路の効率を上げるため、できるかぎり基
板バイアス効果の少ないトランジスタを用いるのが望ま
しい。
【0010】また、図6のような公知の転送回路を用い
る場合に、Vinput が完全に転送できて、Vout =Vin
put となるには、 Vinput −Vth3 +Vcc−Vth2 ≧Vinput ………(1) が成り立つことが必要である。ここでVth2 、Vth3
夫々Tr2とTr3の基板バイアスがVinput の時のしきい
値である。従ってVth2 =Vth3 =Vthである時、Vth
<Vcc/2でなければならない。故に、Vppを図6の回
路によって転送しようとするとTr2及びTr3のしきい値
はVppの基板バイアスの下でVcc/2でなければならな
いというかなり厳しい規格を満たさなければならない。
【0011】そこで、基板バイアス効果の少ないトラン
ジスタを作るためにはP型ウェル2の不純物濃度を下げ
るのが望ましいが、以下の理由により困難である。 (1)少なくともN型基板1の濃度よりP型ウェル2の
不純物濃度は高くなければならない。
【0012】(2)P型ウェル2中に作るトランジスタ
の拡散層からN型基板1へのパンチスルーを抑えるため
にP型ウェル2にはある程度の不純物濃度と深さが必要
であり、不純物濃度を下げると深いウェルが必要にな
る。このことはP型ウェルのために長時間の拡散を行わ
なければならないことを意味し、工期短縮と製造コスト
削減の観点から望ましくない。
【0013】またP型ウェルの不純物濃度が低い場合に
は、トランジスタがパンチスルーしやすくなる、或い
は、トランジスタの基板電流に対する抵抗が高くなりラ
ッチアップが起こりやすくなるなどの問題が生じる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の従来の
技術の問題点を考慮してなされたものであり、Vppを駆
動するトランジスタの基板バイアス効果を減らしつつ、
パンチスルー耐圧に関しては十分な値が得られ、且つV
m 及びVccを駆動するトランジスタのパンチスルー耐圧
に関しても十分な値が得られ、更に基板/ウェル抵抗も
軽減させることが可能な半導体記憶装置を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、Vm
びVccを駆動するMOSトランジスタをウェル上に作る
一方、Vppを駆動するMOSトランジスタを基板上に作
ることによりVm 、Vcc用のトランジスタの性能を低下
させずに、Vpp用のトランジスタの基板バイアス効果を
軽減したことにある。
【0016】Vpp用のトランジスタを基板上に直接作っ
た場合、チャンネル部の低い不純物濃度によってパンチ
スルー耐圧が減少する、或いは基板の方がウェルより抵
抗が高いために基板電流に対する抵抗が上昇する、とい
った問題が予想される。しかし、パンチスルー耐圧に関
しては、基板の表面に対して小量の不純物を注入するこ
とにより解決することができる。また、基板電流に対す
る抵抗に関しては、素子領域の周りに不純物濃度の高い
包囲層を形成し、これを基板に対するコンタクトの直下
まで延在させ、基板電流のための電流路を形成すること
により解決することができる。
【0017】
【作用】本発明によれば、Vpp用のトランジスタが不純
物濃度の低い基板上に形成される。このため、Vpp用の
トランジスタの基板バイアス効果が軽減され、そのしき
い値を低く抑えることができる。従って、公知の昇圧回
路を用いても昇圧回路の効率を上げることができる。
【0018】
【実施例】図1は本発明の実施例に係る半導体記憶装置
を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は
(a)のIB−IB線断面図である。本実施例では電源電圧
の他に高電圧を必要とする半導体記憶装置の例としてE
EPROMを示している。
【0019】EEPROMでは、電源で供給される電位
(Vcc)の他に、書き込み・消去用に電源電位より高い
電位(Vpp)が必要であり、またこの他にVccとVpp
中間のVm 呼ばれる電位が必要なこともある。
【0020】図1に示すように、本実施例においては、
pp用のNchMOSトランジスタ15がP型シリコン基
板11上に形成される。また、Vm /Vcc用のNchMO
Sトランジスタ16はP型ウェル12上に、Vm /Vcc
用のPchMOSトランジスタ17はN型ウェル13上
に、セルトランジスタ18はN型ウェル13内に形成さ
れたP型ウェル12上に夫々形成される。なお、図1
(b)において、符号19は絶縁酸化膜を示し、また各
トランジスタのソース及びドレイン層は省略されてい
る。
【0021】これらのウェル12、13を形成するプロ
セスは以下の通りである。以下では本発明にかかる半導
体記憶装置のウェルを形成するプロセスの具体的な例を
3つ挙げる。
【0022】図3図示の第1の例において、先ず、P型
シリコン基板11上に100nm程度の酸化膜20を形
成する。次に、レジスト膜21を塗布し、N型ウェル1
3のパターンをフォトリソグラフィにより転写して形成
する。次に、燐をイオン注入し(図3(a))、レジス
ト膜21を取り除いてから熱拡散させ、N型ウェル13
を形成する。更に再びレジスト膜22を塗布し、P型ウ
ェル12のパターンをフォトリソグラフィにより転写し
て形成する。次に、ボロンをイオン注入し(図3
(b))、レジスト膜22を取り除いてから熱拡散さ
せ、P型ウェル12を形成する。(図3(c)) 図2(a)、(b)、(c)、(d)は、第1の例のプ
ロセスを実施した場合の、図1(b)のA−A、B−
B、C−C、D−D線に沿った断面の不純物濃度プロフ
ァイルを夫々示す。なお、しきい値の合わせ込みのため
のチャンネル不純物注入による不純物濃度プロファイル
の違いは、これらのプロファイルでは省略してある。不
純物濃度は、図示の如く、P型基板11、N型ウェル1
3、P型ウェル12の順で高くなっている。図2(b)
において、実線が図3図示の第1の例に対応し、破線は
図3図示の第2の例に対応する。
【0023】第2の例においては、先ず、P型シリコン
基板11上に100nm程度の酸化膜20を形成する。
次に、シリコン基板11の全面にボロンをイオン注入す
る。このボロンのイオン注入は後に基板11上に直接形
成するVpp用のトランジスタ15のパンチスルー防止の
ためであり、そのために最適化されるのが望ましい。ま
た、このボロンのイオン注入には、Vpp用のトランジス
タ15のしきい値のあわせこみの意味もあり、P型基板
11の不純物濃度のばらつきによるVpp系トランジスタ
のしきい値のばらつきを小さく抑え、P型基板11の比
抵抗マージンを広げるという効果もある。またP型基板
11の比抵抗はVpp用のトランジスタ15の基板バイア
ス効果の軽減のためには量産効果を下げない範囲ででき
るだけ高いことが望ましい。
【0024】以下の工程は、図3図示の第1の例と同じ
である。即ち、レジスト膜21を塗布し、N型ウェル1
3のパターンをフォトリソグラフィにより転写して形成
する。次に、燐をイオン注入し(図3(a))、レジス
ト膜21を取り除いてから熱拡散させ、N型ウェル13
を形成する。更に再びレジスト膜22を塗布し、P型ウ
ェル12のパターンをフォトリソグラフィにより転写し
て形成する。次に、ボロンをイオン注入し(図3
(b))、レジスト膜22を取り除いてから熱拡散さ
せ、P型ウェル12を形成する。(図3(c)) 第2の例のプロセスを実施した場合、図1(b)のB−
B線に沿った断面の不純物濃度プロファイルは図2
(b)に破線で示すようになる。その他の断面では図2
(a)、(c)、(d)と同じである。第2の例は第1
の例よりも工程が長くなるが、反面、Vpp用のトランジ
スタ15のパンチスルーが押えられるためトランジスタ
の最小ゲート長を短くできるという利点と、P型基板1
1の不純物濃度のばらつきによるVpp用のトランジスタ
15のしきい値のばらつきを小さく抑えることができる
という利点とがある。
【0025】図4図示の第3の例において、先ず、選択
酸化法(LOCOS法)によりP型シリコン基板11上
に素子分離用の酸化膜23を選択的に成長させる。次に
レジスト膜21を塗布し、N型ウェル13のパターンを
フォトリソグラフィにより転写して形成する。次に、燐
を例えば800KeVの加速で2.0×1012cm-2
ドーズ量だけイオン注入し、つづいて燐を300KeV
の加速で2.0×1012cm-2のドーズ量だけイオン注
入してN型ウェル13を形成する(図4(a))。
【0026】次に、レジスト膜21を取り除いてから更
に再びレジスト膜22を塗布し、P型ウェル12のパタ
ーンをフォトリソグラフィにより転写して形成する。次
に、ボロンを例えば220KeVの加速で4.012cm
-2のドーズ量だけイオン注入し、つづいてボロンを11
0KeVの加速で1.512cm-2のドーズ量だけイオン
注入し、更にBF2 を30KeVの加速電圧で6.5×
1012cm-2イオン注入してP型ウェル12を形成する
(図4(b))。そして、レジスト膜23を除去する
(図4(c))。
【0027】図5(a)、(b)、(c)、(d)は、
第3の例のプロセスを実施した場合の、図1(b)のA
−A、B−B、C−C、D−D線に沿った断面の不純物
濃度プロファイルを夫々示す。なお、しきい値の合わせ
込みのためのチャンネル不純物注入による不純物濃度プ
ロファイルの違いは、これらのプロファイルでは省略し
てある。不純物濃度は、図示の如く、P型基板11、N
型ウェル13、P型ウェル12の順で高くなっている。
【0028】第3の例においても、第2の例と同様に、
シリコン基板11の全面に対してボロンをイオン注入す
ることにより、第2の例と同様な効果をあげることがで
きる。このボロンのイオン注入は、素子分離領域を形成
する前に行ってもよいし、N型ウェル13、P型ウェル
12の形成と同時に行ってもよい。
【0029】従来の技術でも説明したように、本実施例
のようなEEPROMに使われるトランジスタの内、V
ppを駆動するN型チャンネルのIタイプのトランジスタ
15には、公知の昇圧回路を用いるかぎりにおいて、昇
圧回路の効率を上げるため、できるかぎり基板バイアス
効果の少ないトランジスタを用いるのが望ましい。
【0030】また、図6のような公知の転送回路を用い
る場合に、Vinput が完全に転送できて、Vout =Vin
put となるには、前記の(1)式から、Vth2 =Vth3
=Vthである時、Vth<Vcc/2でなければならない。
故に、Tr2及びTr3のしきい値はVppの基板バイアスの
下でVcc/2でなければならないというかなり厳しい規
格を満たさなければならない。
【0031】本発明においては、Vm 及びVcc用トラン
ジスタ16、17をP型ウェル12、N型ウェル13上
に形成し、Vpp用のトランジスタ15をP型基板11上
に直接形成する。従って、Vm 及びVcc用のトランジス
タ16、17に関してはこれまでと性能は変わらない
が、Vpp用のトランジスタ15に関しては、不純物濃度
の低い基板11上に形成するために、これまでより基板
バイアス効果を小さく抑えることができる。
【0032】図7はシミュレーションにより求めたVpp
用のN型Iタイプのトランジスタの基板バイアスVpp
18Vの下でのしきい値の基板不純物濃度依存性を示
す。想定しているトランジスタのゲート絶縁酸化膜厚は
40nmである。ここでVccの最小値を2.7V(これ
はVccの規格を3V±10%とした場合の最小値)とす
るとVth<Vcc/2の条件をみたす基板の不純物濃度は
約3.0×1015以下ということになる。
【0033】本実施例においては、半導体基板11がP
型で、セルトランジスタ18がN型チャンネルのトラン
ジスタである場合について説明したが、半導体基板がN
型でセルトランジスタがP型チャンネルの場合も、P型
とN型が上記の実施例とは入れ替わるだけで、全く同様
のことがいえる。
【0034】図8は本発明の他の実施例にかかる半導体
記憶装置を概略的に示す平面図である。本実施例におい
て、P型半導体基板11上にP型ウェル12が形成され
る。また、素子分離用の絶縁酸化膜によって素子領域が
電気的に分離される。基板11上には、第1の半導体素
子、例えばVpp用のNchトランジスタ15が直接形成さ
れる。P型ウェル12上には第2の半導体素子、例えば
m /Vcc用のNchMOSトランジスタ16が形成され
る。基板11には、基板電位固定用のコンタクト33が
形成され、P型ウェル12には、ウェル電位固定用のコ
ンタクト34が形成される。
【0035】本実施例の製造工程を図9を用いて説明す
る。図9は、図8のIX−IX線に沿った断面における製造
工程を示す。先ず、P型半導体基板11上にP型ウェル
12を形成する。次に、絶縁酸化膜31によって素子領
域42と素子分離領域44とを形成する(図9
(a))。次に、レジスト膜21を塗布し、フォトリソ
グラフィによって、本実施例に係るイオン注入のための
パターンを転写して形成する。次に、酸化膜33を通し
てボロンのイオン注入を行ない(図9(b))、P型基
板11及びP型ウェル12中に周囲より不純物濃度の高
い無端環状の矩形の平面形状を有する包囲層32を形成
する(図9(c))。包囲層32は、基板電流のための
電流路を形成するために使用される。
【0036】包囲層32は、各トランジスタ15、16
を包囲すると共に、素子分離領域44下において、トラ
ンジスタ15、16を配設する素子領域42a、42d
の周辺から基板11またはウェル12の電位を固定する
ためのコンタクト33、34を配設する素子領域42
b、42cまで連続するように形成する。打ち込むイオ
ン種は基板11及びウェル12と同じ導電型のものを選
択する。本実施例の場合は打ち込むイオン種はボロンで
ある。
【0037】このイオン注入に関しては、トランジスタ
のジャンクション耐圧や狭チャンネル効果等に影響を及
ぼす可能性があるので、これらの特性を同時に考えなが
らドーズ量やデザインルールの最適化を行なう。またこ
のイオン注入は素子分離能力を高めるために行なうイオ
ン注入と同時に行ってもよい。
【0038】包囲層32を形成した後、素子領域42
a、42dにトランジスタ15、16等の半導体素子を
形成する。次に、層間絶縁膜35を形成すると共に、層
間絶縁膜35にコンタクトホールを開ける。そして、コ
ンタクトホールを配線用のアルミニウム層で埋め込み、
コンタクト33、34を形成する(図9(d))。
【0039】本実施例の構造では、トランジスタ15、
16の周辺から基板11またはウェル12の電位固定の
ためのコンタクト33、34までひと続きになった不純
物濃度の高い包囲層32が形成されている。このため、
トランジスタ15、16から基板11またはウェル12
の電位固定のためのコンタクト33、34までの抵抗が
従来に比べて小さくなる。従って、トランジスタ15、
16の基板電流によって、トランジスタ周辺の基板11
またはウェル12の表面ポテンシャルが浮いてしまうの
を抑えることができ、ラッチアップ等の問題が起こる可
能性を減らすことができる。
【0040】なお、本実施例ではN型チャンネルのトラ
ンジスタ15、16の場合について説明したが、N型ウ
ェルまたはN型基板中のP型チャンネルトランジスタに
関しても本実施例と同様のことがいえる。
【0041】図10は本発明の他の実施例に係るNAN
D型のセル構造を持った不揮発性メモリ(NAND型E
EPROM)を概略的に示す平面図である。Alによる
配線層は図では省略してある。図11は図10のXI−XI
線に沿った断面図であり、図12はセル部の等価回路図
である。セル部に関しては図では省略してあるが、紙面
右側に対象に同様のセルアレイが構成されている。
【0042】本実施例おいては、4個のメモリセルM1
〜M4 が直列接続されて、NANDセルを構成する。こ
のようなNANDセルの一端のドレインCDは選択ゲー
トSG1 を介してビット線に接続され、他端のソースC
Sは選択ゲートSG2 を介して共通ソース線(接地線)
に接続される。各メモリセルの制御ゲートCG1 〜CG
4 は、ビット線BLと交差する方向に配設されてワード
線WLとなる。
【0043】本実施例のNAND型EEPROMでも、
ウェル12、13の構成は、図1図示の実施例で述べた
一般のEEPROMと同様であり、ウェル12、13の
形成も同様に行うことができる。従って、図10及び図
11中に、図1の実施例の構造と対応する部分に同一の
符号を付して構造に関する説明を省略する。
【0044】以下では、NAND型EEPROMの動作
を説明し、NAND型EEPROMの場合に、各動作状
態でウェル12、13及び基板11の電位がどのように
なっているかを説明する。
【0045】図13は隣あった2つのNANDセルを示
し、これを用いてNAND型EEPROMの動作を説明
する。表1には、消去、書き込み、読み出し時の各部の
電位を示す。
【0046】
【表1】
【0047】先ず、消去時には、ビット線及びソース線
をフローティング状態にし、SG1及びSG2 の両選択
ゲートをVpp(=18V)、CG1 からCG4 の制御ゲ
ートを0V、セルのP型ウェル及びN型ウェルをV
pp(=18V)にする。この時、周辺回路用のP型ウェ
ルを0V、N型ウェルをVcc(=3V)、P型基板を0
Vとする。このようにすれば、浮遊ゲート中の電子はF
Nトンネリングによって浮遊ゲートから基板へと抜け
て、セルトランジスタのしきい値は負の方向に変化し、
例えば−3Vになる。
【0048】次に、メモリセルM1 の書き込み時には、
選択されているビット線BL1 を0V、非選択のビット
線BL2 をVm8(=8V)、選択ゲートSG1 をVm10
(=10V)、選択ゲートSG2 を0V、選択されてい
る制御ゲートCG1 をVpp(=18V)、選択されてい
ない制御ゲートCG2 〜CG4 をVm10 (=10V)、
ソース線を0Vにする。この時、セル及び周辺回路のP
型ウェルを0V、セルのN型ウェルを0V、周辺回路の
N型ウェルをVcc(=3V)またはVm8(=8V)、P
型基板を0Vとする。このようにすれば、基板中の電子
はFNトンネリングによって、浮遊ゲートへと注入され
て、セルトランジスタのしきい値は正の方向に変化し、
例えば+1Vになる。
【0049】次に、メモリセルM1 の読み出し時には、
ビット線BL1 、選択ゲートSG1、SG2 及び非選択
の制御ゲートCG2 〜CG4 をVcc(=3V)、選択の
制御ゲートCG1 及びソース線を0Vとする。また、セ
ル及び周辺回路用のP型ウェルを0V、セルのN型ウェ
ルを0V、周辺回路のN型ウェルをVcc(=3V)、P
型基板を0Vとする。この状態で、メモリセルM1 のし
きい値が負であるとビット線に電流が流れるが、メモリ
セルM1 のしきい値が正であるとビット線BL1 には電
流は流れない。従って、ビット線BL1 に流れる電流に
よって、メモリセルM1 の内容を読みだすことができ
る。
【0050】このように、NAND型EEPROMで
は、電源電圧Vccの他に、書き込み消去用にVpp(例え
ば18V)並びに中間電位Vm10 (例えば10V)及び
m8(例えば8V)を必要とする。これらの電位に対し
て夫々使用される周辺回路用トランジスタとして、ゲー
ト絶縁膜厚とチャンネルタイプで分類すると、VppとV
m10 用として、例えばゲート絶縁膜厚が40nmのNch
トランジスタがあり、Vm8とVcc用として例えばゲート
酸化膜厚が16nmのNch及びPchトランジスタがあ
る。
【0051】これらのトランジスタのうち、Vpp用のN
chトランジスタはウェル12、13以外の基板11上
に、その他のトランジスタはチャンネルタイプに応じ
て、夫々P型ウェル12及びN型ウェル13の上に作る
のが望ましい。
【0052】この理由は、先の実施例でも述べたよう
に、Vpp用のNchIタイプのトランジスタは基板バイア
ス下でのしきい値の規格が厳しいからである。また、V
m10 用のNchEタイプのトランジスタとVm8用のNch
タイプのトランジスタは、ゲート酸化膜が違うために一
般にチャンネルイオン注入を共有することはできない。
しかし、Vm8/Vcc用のNchIタイプのトランジスタを
使用しない時には、P型ウェルの表面濃度をVm10 用の
chIタイプのトランジスタのしきい値の規格に合わせ
て最適化することも可能であり、この場合には、チャン
ネルイオン注入のためのフォトリソグラフィプロセスを
一つ少なくすることが可能である。
【0053】また、先に説明した各動作状態における、
ウェル及び基板の電位と、各トランジスタの拡散層にか
かる電圧から、以下のことが分かる。 (1)セル部ではビット線コンタクトからN型ウェルへ
のパンチスルーの耐圧はVm8以上、ビット線コンタクト
のジャンクション耐圧もVm8以上でなければならない。
【0054】(2)セル部のP型ウェルからP型基板へ
のパンチスルー耐圧はVpp以上でなければならない。 (3)N型ウェル部ではトランジスタ拡散層からP型基
板へのパンチスルー耐圧とトランジスタ拡散層のジャン
クション耐圧はVm8でなければならない。
【0055】(4)P型ウェル部ではトランジスタの拡
散層のジャンクション耐圧はVm8でなければならない。 (5)P型基板とVpp用のトランジスタの拡散層の間の
ジャンクション耐圧はVppでなければならない。
【0056】従って、P型ウェル及びN型ウェルの不純
物濃度プロファイルの最適化は上記の条件を満たすよう
に行うのが望ましいことがわかる。また、表1よりセル
部ではP型ウェルとN型ウェルの電位は常に等しいの
で、セル部においてはP型ウェルへのコンタクトに対す
る配線とN型ウェルへのコンタクトに対する配線とを共
通にすることができる。そして、そのAl配線をビット
線と同一ピッチで形成されたAl配線を用いて行なうこ
ともできる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、Vpp用のトランジスタ
をウェルに比べて不純物濃度の低い基板上に作るため、
pp用のトランジスタの基板バイアス効果を軽減し、昇
圧回路の効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る半導体記憶装置を概略的
に示す図。
【図2】図3図示のプロセスを実施した場合の、図1図
示の半導体記憶装置の各断面における不純物濃度プロフ
アィルを示すグラフ。
【図3】図1図示の半導体記憶装置におけるウェルの形
成プロセスを工程順に示す断面図。
【図4】図1図示の半導体記憶装置におけるウェルの他
の形成プロセスを工程順に示す断面図。
【図5】図4図示のプロセスを実施した場合の、図1図
示の半導体記憶装置の各断面における不純物濃度プロフ
アィルを示すグラフ。
【図6】電位転送回路の一例を示す回路図。
【図7】半導体記憶装置のVpp用NchIタイプトランジ
スタのしきい値と基板不純物濃度との関係を示すグラ
フ。
【図8】本発明の他の実施例に係る半導体記憶装置を概
略的に示す平面図。
【図9】図8図示の半導体記憶装置の製造プロセスを、
図8のIX−IX線に沿った断面において、工程順に示す断
面図。
【図10】本発明の更に他の実施例に係る半導体記憶装
置を概略的に示す平面図。
【図11】図10のXI−XI線に沿った断面図。
【図12】図10図示の半導体記憶装置のセル部の等価
回路図。
【図13】NAND型EEPROMの動作を説明するた
めの図。
【図14】従来の半導体記憶装置を概略的に示す図。
【図15】図14図示の半導体記憶装置の各断面におけ
る不純物濃度プロフアィルを示すグラフ。
【図16】図14図示の半導体記憶装置におけるウェル
の形成プロセスを工程順に示す断面図。
【符号の説明】
11…P型基板、12…P型ウェル、13…N型ウェ
ル、15…Vpp用Nchトランジスタ、16…Vm /Vcc
用Nchトランジスタ、17…Vm /Vcc用Pchトランジ
スタ、19…絶縁酸化膜、20…バッファ酸化膜、21
…レジスト膜、22…レジスト膜、23、31…素子分
離用酸化膜、32…包囲層、33、34…コンタクト、
35…層間絶縁膜、42…素子領域、44…素子分離領
域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 智晴 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 有留 誠一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 作井 康司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平6−163926(JP,A) 特開 昭61−218172(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/788

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型の半導体基板と、 前記基板内に形成された第1導電型の第1ウェルと、 前記基板内に形成された第2導電型の第2ウェルと、 前記基板内に形成された第2導電型のウェルの内に形成
    された第1導電型の第3ウェルと、 前記第3ウェル上に形成された複数のメモリセルトラン
    ジスタと、 前記第2ウェル上に形成された電源電位で駆動する第1
    電型のMOSトランジスタからなる第1トランジスタ
    と、 前記第1ウェル上に形成された電源電位で駆動する第2
    電型のMOSトランジスタからなる第2トランジスタ
    と、 ウェルを介することなく前記基板上に直接形成された電
    源電位より高い電位で駆動する第2導電型のMOSトラ
    ンジスタからなる高電位トランジスタと、前記基板表面内で且つ前記高電位トランジスタの周囲に
    形成され、且つ前記基板より高い不純物濃度を有する、
    第1導電型の第1包囲層と、 を具備する半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】前記高電位トランジスタが形成された部位
    において、前記基板の表面の不純物濃度が前記基板内部
    の不純物濃度より高く設定される請求項1記載の半導体
    記憶装置。
  3. 【請求項3】前記第1包囲層が、前記基板上に形成され
    た素子分離領域下を通過して前記基板に対するコンタク
    トに接続される請求項1または2に記載の半導体記憶装
    置。
  4. 【請求項4】前記第1若しくは第2ウェル表面内で且つ
    前記第2若しくは第1トランジスタの周囲に、前記第1
    若しくは第2ウェルより不純物濃度が高い第2包囲層が
    形成され、前記第2包囲層が、前記第1若しくは第2ウ
    ェル上に形成された素子分離領域下を通過して前記第1
    若しくは第2ウェルに対するコンタクトに接続される請
    求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】不純物濃度の最大値が前記基板、第2ウェ
    ル、第1ウェルの順に高くなっている請求項1乃至4の
    いずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】前記第1及び第2導電型が夫々P型及びN
    型である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体
    記憶装置。
  7. 【請求項7】前記基板の不純物濃度が3×1015cm
    −3以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    半導体記憶装置。
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