JP3940477B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置に関するもので、特に、半導体基板上に複数個のトランジスタ素子を集積してなる半導体装置や、チップ内部で発生させた高電圧を用いてデータの電気的な書き換えを行う、NANDセル型EEPROMなどの不揮発性半導体記憶装置に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体装置における素子分離の方法としては、選択酸化(LOCOS;Local Oxidation of Silicon)法が知られている。この方法の場合、素子分離用のフィールド酸化膜のその上に金属線が配設されると、フィールド酸化膜をゲート絶縁膜とするMOSトランジスタ構造が形成される。したがって、素子分離領域に形成されるMOSトランジスタ、いわゆるフィールドトランジスタのフィールド耐圧(素子分離能力)を向上させるためには、このフィールドトランジスタのしきい値電圧を高める必要がある。しきい値電圧を高める方法としては、フィールド酸化膜の膜厚を厚くする方法がある。しかし、フィールド酸化膜の膜厚を厚くすると、同時に素子分離領域の幅も広くなるため、素子の微細化および高集積化に対して限界がある。
【0003】
また、フィールド酸化膜下の基板中の不純物濃度を高くすることによって、フィールドトランジスタのしきい値電圧を高める方法もある。これは、フィールド・イオン注入法として知られているが、素子分離領域内の高濃度の不純物層により、回路に用いる本来のトランジスタのしきい値電圧およびしきい値電圧の基板バイアス効果が著しく悪くなるという問題があった。
【0004】
図12は、フィールドトランジスタのしきい値電圧を高めるために、P型半導体基板中に高濃度の不純物層を設けて、フィールド酸化膜下の不純物濃度を高くするようにしたN型MOSトランジスタを示すものである。
【0005】
すなわち、このN型MOSトランジスタは、P型半導体基板101の主表面部に選択的にフィールド酸化膜102が設けられて素子分離領域103が形成されている。そして、この素子分離領域103の直下には、上記基板101と同一の導電型を有する高濃度の不純物層(P+ 層)104が設けられている。
【0006】
一方、素子分離領域103を除く、上記基板101の素子領域105上には、ゲート酸化膜106を介してゲート電極107が設けられている。また、上記基板101の素子領域105には、ソースまたはドレインとなるN+ 拡散層108がそれぞれ形成されている。
【0007】
そして、層間絶縁膜109を介して、上記各N+ 拡散層108にそれぞれつながるAl配線110、および、上記ゲート電極107につながるAl配線111が形成されてなるとともに、パシベーション膜112により全面が覆われてなる構成とされている。
【0008】
さて、このような構成のN型MOSトランジスタにおいて、トランジスタのチャネル長Lを小さくしたり、基板バイアス(Vsub )の絶対値を大きくすると、たとえば図13に示すように、トランジスタのしきい値電圧Vthが著しく増大する。
【0009】
こうした現象は、従来から良く知られている、チャネル長を短くするにしたがってトランジスタのしきい値電圧Vthが減少する、いわゆる短チャネル効果とは異なる。これは、トランジスタの微細化の進行にともなって、素子分離領域103において、高濃度の不純物層104がトランジスタのしきい値電圧Vthを増大させることに由来する。
【0010】
したがって、しきい値電圧Vthは、たとえば図14に示すように、トランジスタの幅WT を小さくした場合にも、やはり高くなる。
そこで、フィールド酸化膜102を通して素子分離領域103の中央付近にのみフィールド・イオン注入を行って、トランジスタのしきい値電圧Vthが増大するのを抑えるようにした、いわゆるフィールド・スルー・イオン注入法が開発されたが、この方法の場合にも限界があった。
【0011】
すなわち、素子分離領域103の中央部にのみフィールド・イオン注入を行ったとしても、打ち込まれた不純物は後の熱工程などによって周辺部にまで容易に拡散するため、素子の微細化および高集積化にともない、同様の問題を引き起こす。
【0012】
さらに、最近では、浅いトレンチ素子分離(STI;Shallow Trench Isolation)法が、各種のデバイスで使用され始めている。しかし、トレンチの底部には基板と同一の導電型を有する高濃度の不純物層が存在するため、素子の微細化にともなって、やはり同様の問題を招いていた。
【0013】
特に、チップ内部で高電圧を発生し、その高電圧を用いて記憶データを書き換える、NANDセル型EEPROMやNOR型フラッシュメモリなどの、STI構造を採用する不揮発性メモリでは、高電圧を転送するトランスファゲートの基板バイアス効果が著しくなって、所望の高電圧が転送できなくなる問題が発生している。
【0014】
たとえば、NANDセル型EEPROMの1つのメモリセルトランジスタは、半導体基板上に絶縁膜を介して浮遊ゲート(電荷蓄積層)と制御ゲートとが積層されたFET−MOS構造を有している。そして、複数個のメモリセルトランジスタが隣接するもの同士でソース/ドレインを共有する形で直列に接続されて、NANDセルが構成される。このようなNANDセルがマトリクス状に配列されて、メモリセルアレイが構成される。
【0015】
メモリセルアレイの列方向に並ぶNANDセルの一端側のドレインは、それぞれ、選択ゲートトランジスタを介してビット線に共通に接続され、他端側のソースは選択ゲートトランジスタを介して共通ソース線に接続されている。メモリセルトランジスタのワード線および選択ゲートトランジスタのゲート電極は、それぞれ、メモリセルアレイの行方向にワード線(制御ゲート線)および選択ゲート線として共通に接続されている。
【0016】
このようなNANDセル型EEPROMを開示するものとして、たとえば、K.-D.Suh et al.,”A 3.3V 32Mb NAND Flash Memory with Incremental Step Pulse Programming Scheme, ”IEEE J.Solid-State Circuits,vol.30,pp.1149-1156,Nov.1995. (文献1)がある。
【0017】
図15は、上記文献1により開示された、従来のNANDセル型EEPROMの、選択セルのチャネルに供給する書き込み禁止電圧のバイアス条件を示すものである。
【0018】
ビット線(B/L)側の選択ゲート線SSLのトランジスタは導通状態(SSL=Vcc)で、かつ、ソース線側の選択ゲート線GSLのトランジスタは非導通状態(GSL=0V)で、書き込むセルのビット線は0Vに、書き込み禁止セルのビット線はVccにする。
【0019】
ビット線が0Vとされることにより、そのNAND列のチャネルは接地電位となる。書き込み電圧(VPgm )がゲートに供給されると、その選択セルでは、浮遊ゲートとチャネルとの間に大きなポテンシャルの差が生じ、浮遊ゲートにFNトンネル電流によって電子が注入されることにより、データが書き込まれる。
【0020】
書き込み禁止セルにおいては、ビット線がVccとされることにより、その選択NAND列のチャネルが予備充電された後、ビット線(B/L)側の選択ゲートトランジスタがカットオフする。その選択NAND列のワード線、つまり、書き込み電圧が供給される選択ワード線とパス電圧(Vpass)が供給される非選択ワード線とが立ち上がると、ワード線、浮遊ゲート、チャネル、および、セルPウェル(素子分離領域内の高濃度の不純物層)をそれぞれに介した直列容量の結合により、チャネル容量は自動的に昇圧される。
【0021】
このように、選択NAND列中の書き込み禁止セルのチャネル電位は、ワード線とチャネルとの容量結合によって決定される。したがって、書き込み禁止セルのチャネル電位を十分に高くするためには、チャネルの初期の充電を十分に行うこと、また、ワード線とチャネルとの間の容量カップリング比を大きくすることが重要となる。
【0022】
ワード線とチャネルとの間のカップリング比Bは、下記の式により導き出される。
B=Cox/(Cox+Cj)
ここで、Coxは、ワード線とチャネルとの間のゲート容量の総和、Cjは、セルトランジスタのソースおよびドレインの接合容量の総和である。また、NAND列のチャネル容量とは、ゲート容量の総和Coxおよび接合容量の総和Cjの合計となる。
【0023】
なお、その他の容量である、選択ゲートとソースのオーバラップ容量や、ビット線とソースおよびドレインとの容量などは、全チャネル容量に比べて非常に小さいため、ここでは無視している。
【0024】
たとえば、0.4μmルールの、64MbのNANDセル型EEPROMの場合、セルトランジスタのゲート長に対するゲート幅の比(W/L)は0.4μm/0.38μmであり、ワード線のピッチは0.76μmである。
【0025】
この64MbのNANDセル型EEPROMの場合、ゲート容量の総和Coxと接合容量の総和Cjはほぼ等しく、カップリング比Bは0.5となる。接合容量は、セルPウェル、または、セルトランジスタのソースおよびドレインの、不純物濃度などのプロセス条件によって多少は変化する。
【0026】
上記した従来のNANDセル型EEPROMの場合には、カップリング比Bが80%に設定されている(文献1の153頁参照)。しかし、カップリング比Bを80%に設定するためには、たとえば、接合容量の総和Cjを従来の1/4程度に抑える必要がある。
【0027】
接合容量を低下させるためには、フィールド・イオン注入によるセルPウェルのP型不純物の濃度を薄く(淡く)するか、あるいは、セルトランジスタのソースおよびドレインの不純物濃度を薄くしなくてはならない。しかしながら、セルPウェルのP型不純物の濃度を薄くした場合には、メモリセル間のフィールド耐圧を低下させることになり、限界がある。また、セルトランジスタのソースおよびドレインの不純物濃度を薄くした場合には、ソースおよびドレインの抵抗が増大するため、セル電流の減少につながる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来においては、フィールド・スルー・イオン注入法によって、素子の微細化にともなう、トランジスタのしきい値電圧の増大は多少は抑えられるものの、それにも限界があるという問題があった。
【0029】
特に、NANDセル型EEPROMなどの不揮発性半導体記憶装置においては、書き込み禁止電圧を高くするにはワード線およびチャネル間の容量カップリング比を大きくすれば良いが、容量カップリング比を大きくするために、たとえば、セルPウェルのフィールド・イオン注入の濃度を薄くしたり、セルトランジスタのソースおよびドレインの濃度を薄くすることによって、接合容量を低下させるようにした場合には、メモリセル間のフィールド耐圧の低下や、セル電流の減少を招くという問題があった。
【0030】
この発明は、素子を微細化させても、素子分離領域下に設けられた、基板またはウェルと同一の導電型を有する高濃度の不純物層によるトランジスタのしきい値電圧およびしきい値電圧の基板バイアス効果に対する影響を抑えることができ、信頼性の向上を図り得る半導体装置を提供することを第1の目的としている。
【0031】
また、この発明は、セルPウェルのフィールド・イオン注入の濃度を薄くしたり、セルトランジスタのソースおよびドレインの濃度を薄くすることなしに、書き込み禁止電圧を高くでき、高信頼性の不揮発性半導体記憶装置を容易に実現することが可能な半導体装置を提供することを第2の目的としている。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本願発明の一態様によれば、第一導電型の半導体領域を有する半導体基板と、前記半導体領域の主表面部に選択的に設けられた素子分離領域と、前記素子分離領域の相互間の、素子領域上に設けられたゲート電極と、前記素子領域に対応する前記半導体領域の主表面部に、前記ゲート電極に隣接するようにして設けられた、第二導電型のソース領域およびドレイン領域と、前記素子分離領域の直下に、前記ソース領域およびドレイン領域より離間して設けられた第二導電型の第1の不純物拡散層と、前記素子分離領域の直下に、前記第1の不純物拡散層の底面よりさらに下方に突出し、かつ、その一部が前記第1の不純物拡散層によって取り囲まれるようにして設けられた、前記半導体領域よりも高濃度な第一導電型の第2の不純物拡散層とを具備し、前記ソース領域およびドレイン領域と前記第1の不純物拡散層との間には前記半導体領域が介在していることを特徴とする半導体装置が提供される。
【0038】
上記した構成により、素子分離領域下に形成される第2の不純物拡散層が、後の熱工程などによって周辺部にまで拡がるのを防止できるようになる。これにより、通常のMOSトランジスタにおいては、素子を微細化させた場合にも、トランジスタ素子のしきい値電圧が増大するのを抑えることが可能となるものである。
【0039】
また、NANDセル型EEPROMにおいては、メモリセル間のフィールド耐圧を低下させたり、セル電流を減少させることなく、ワード線とチャネル間の容量カップリング比を大きくすることが可能となるものである。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1〜図4は、本発明の実施の第一の形態にかかる半導体装置の概略を、選択酸化(いわゆる、LOCOS)法による素子分離技術を用いて製造する場合を例に示すものである。なお、各図において、図(a)は正面図であり、図(b)は図(a)のB−B線に沿う断面図、図(c)は同じく図(a)のC−C線に沿う断面図である。
【0041】
たとえば、P型(第一導電型)半導体基板(半導体領域)11の主表面部に、選択的に、素子分離領域となるフィールド酸化膜(熱酸化膜)12を形成する (図1(a)〜(c)参照)。
【0042】
次いで、上記フィールド酸化膜12を通して、たとえば、フィールド・スルー・イオン注入法により不純物を打ち込んで、フィールド酸化膜12の直下に、N型(第二導電型)不純物層(第1の不純物拡散層)13を形成する(図2(a)〜(c)参照)。
【0043】
次いで、上記フィールド酸化膜12を通して、たとえば、フィールド・スルー・イオン注入法によりさらに不純物を打ち込んで、フィールド酸化膜12の直下に、上記基板11よりも高濃度なP+ 型不純物層(第2の不純物拡散層)14を形成する(図3(a)〜(c)参照)。
【0044】
この場合、上記P+ 型不純物層14は、たとえば、上記N型不純物層13のほぼ中心部より突出し、その周囲(平面パターン)がN型不純物層13の周囲(平面パターン)によって取り囲まれるようにして設けられる。
【0045】
その後、既存のMOSトランジスタの形成と同様の方法により、半導体素子を形成する(図4(a)〜(c)参照)。すなわち、まず、素子分離領域以外の素子領域に対応する、上記基板11上にゲート酸化膜15を形成する。そして、ゲートポリシリコン16をパターニングし、ソースおよびドレインとなるN+ 拡散層17を形成した後、全面に層間絶縁膜18を堆積させる。また、その絶縁膜18に、上記各拡散層17につながるコンタクト孔19および上記ゲートポリシリコン16につながるコンタクト孔20をそれぞれ開けて、アルミニウム電極21を配設した後、全面にパシベーション膜22を堆積させることにより、N型MOSトランジスタが構成される。
【0046】
このような構成の半導体装置によれば、P+ 型不純物層14の周囲をN型不純物層13によって取り囲むようにしているため、フィールド・スルー・イオン注入法によりフィールド酸化膜12の直下に打ち込まれた不純物が後の熱工程などによって拡散されて、周辺部に拡がるのを阻止できるようになる。
【0047】
これにより、フィールド酸化膜12下の基板11にP+ 型不純物層14を設けることによって、フィールドトランジスタのしきい値電圧を高める場合において、たとえ素子の微細化によって、P+ 型不純物層14とN型MOSトランジスタのチャネルとの距離が短くなったとしても、N型MOSトランジスタから延びる空乏層のP+ 型不純物層14との距離を十分に稼ぐことが可能となる。
【0048】
したがって、P+ 型不純物層14による、N型MOSトランジスタのしきい値電圧およびしきい値電圧の基板バイアス効果に対する影響を抑えることが可能となって、N型MOSトランジスタのしきい値電圧が増大するのを防止できるようになるものである。
【0049】
なお、上記した本発明の実施の第一の形態においては、P型半導体基板11上にN型MOSトランジスタを形成する場合を例に説明したが、これに限らず、半導体領域としてのN型半導体基板上もしくはP型半導体基板内のNウェル領域上に、P型MOSトランジスタを形成する場合も同様である。
【0050】
また、上記した本発明の実施の第一の形態においては、P型半導体基板11内にN型不純物層13およびP+ 型不純物層14を形成した後に、選択酸化法によりフィールド酸化膜12を形成することも可能である。
【0051】
さらに、本発明は、選択酸化法による素子分離を採用してなる半導体装置に限らず、たとえば、浅いトレンチ素子分離、いわゆるSTI(Shallow Trench Isolation)構造を採用してなる半導体装置にも適用できる。
【0052】
図5〜図8は、この発明の実施の第二の形態にかかる半導体装置の概略を、STI法による素子分離技術を用いて製造する場合を例に示すものである。なお、各図において、図(a)は正面図であり、図(b)は図(a)のB−B線に沿う断面図、図(c)は同じく図(a)のC−C線に沿う断面図である。
【0053】
たとえば、P型半導体基板(半導体領域)31の主表面部に、選択的に、トレンチ孔32を開け、そのトレンチ孔32内に酸化膜(絶縁物)33を埋め込んでトレンチ素子分離領域34を形成する(図5(a)〜(c)参照)。
【0054】
次いで、上記トレンチ素子分離領域34を通して、たとえば、フィールド・スルー・イオン注入法により不純物を打ち込んで、トレンチ素子分離領域34の直下に、N型不純物層(第1の不純物拡散層)35を形成する(図6(a)〜(c)参照)。
【0055】
次いで、上記トレンチ素子分離領域34を通して、たとえば、フィールド・スルー・イオン注入法によりさらに不純物を打ち込んで、トレンチ素子分離領域34の直下に、上記基板31よりも高濃度なP+ 型不純物層(第2の不純物拡散層)36を形成する(図7(a)〜(c)参照)。
【0056】
この場合も、上記P+ 型不純物層36は、たとえば、上記N型不純物層35のほぼ中心部より突出し、その周囲(平面パターン)がN型不純物層35の周囲 (平面パターン)によって取り囲まれるようにして設けられる。
【0057】
その後、既存のMOSトランジスタの形成と同様の方法により、半導体素子を形成する(図8(a)〜(c)参照)。すなわち、まず、トレンチ素子分離領域34以外の素子領域に対応する、上記基板31上にゲート酸化膜37を形成する。そして、ゲートポリシリコン38をパターニングし、ソースおよびドレインとなるN+ 拡散層39を形成した後、全面に層間絶縁膜40を堆積させる。また、その絶縁膜40に、上記各拡散層39につながるコンタクト孔41および上記ゲートポリシリコン38につながるコンタクト孔42をそれぞれ開けて、アルミニウム電極43を配設した後、全面にパシベーション膜44を堆積させることにより、N型MOSトランジスタが構成される。
【0058】
このような構成の半導体装置によっても、上述した第一の形態にかかる半導体装置の場合とほぼ同様の効果が期待できる。すなわち、P+ 型不純物層36の周囲をN型不純物層35によって取り囲むようにしているため、P+ 型不純物層36による、N型MOSトランジスタのしきい値電圧およびしきい値電圧の基板バイアス効果に対する影響を抑えることが可能となって、N型MOSトランジスタのしきい値電圧が増大するのを防止できるようになる。
【0059】
なお、上記した本発明の実施の第二の形態においては、P型半導体基板31上にN型MOSトランジスタを形成する場合を例に説明したが、これに限らず、半導体領域としてのN型半導体基板上もしくはP型半導体基板内のNウェル領域上に、P型MOSトランジスタを形成する場合も同様である。
【0060】
また、上記した第二の形態にかかる半導体装置においては、トレンチ素子分離領域34を通して、フィールド・スルー・イオン注入法により不純物を打ち込むことにより、N型不純物層35およびP+ 型不純物層36を形成するようにしたが、他の方法によって形成することも可能である。
【0061】
図9は、上記した第二の形態にかかる半導体装置を製造する場合の、他の製造方法を概略的に示すものである。
この方法の場合、まず、たとえば同図(a)に示すように、P型半導体基板31の主表面部に、選択的に、トレンチ孔32を開けた後、そのトレンチ孔32の底部にN型不純物層35を形成し、引き続き、P+ 型不純物層36を形成する。
【0062】
この後、たとえば同図(b)に示すように、トレンチ孔32内に酸化膜33を埋め込んでトレンチ素子分離領域34を形成する。
以降は、既存のMOSトランジスタの形成と同様の方法によって、半導体素子(N型MOSトランジスタ)の形成が行われることにより、図8に示した構成の半導体装置が完成する。
【0063】
図10は、上記した第二の形態にかかる半導体装置を製造する場合の、さらに別の製造方法を概略的に示すものである。
この方法の場合、まず、たとえば同図(a)に示すように、P型半導体基板31内にN型不純物層35を形成し、引き続き、P+ 型不純物層36を形成する。
【0064】
この後、たとえば同図(b)に示すように、上記N型不純物層35および上記P+ 型不純物層36の直上に対応する、P型半導体基板31の主表面部に、選択的に、トレンチ孔32を開け、そのトレンチ孔32内に酸化膜33を埋め込んでトレンチ素子分離領域34を形成する。
【0065】
以降は、既存のMOSトランジスタの形成と同様の方法によって、半導体素子(N型MOSトランジスタ)の形成が行われることにより、図8に示した構成の半導体装置が完成する。
【0066】
次に、本発明をNANDセル型EEPROMに適用した場合の例について説明する。
図11は、この発明の実施の第三の形態にかかる半導体装置の概略を、NANDセル型EEPROMを製造する場合を例に示すものである。なお、同図(a)はNANDセル型EEPROMの正面図であり、同図(b)は図(a)のB−B線に沿う断面図である。
【0067】
たとえば、P型シリコン基板51上に、メモリセルNウェル領域52が設けられ、さらに、そのメモリセルNウェル領域52内にメモリセルPウェル領域(半導体領域)53が設けられる。
【0068】
そして、上記Pウェル領域53の主表面部に、選択的に、素子分離領域となるフィールド酸化膜54を形成した後、その素子分離領域を除く、素子領域に対応する上記Pウェル領域53上に5〜20nm厚程度の熱酸化膜からなる第1のゲート絶縁膜55を形成する。
【0069】
また、この第1のゲート絶縁膜55および上記フィールド酸化膜54上に1000nm以上の厚さで多結晶シリコン膜を形成した後、制御ゲート線方向の隣接する浮遊ゲート電極間の分離領域56を形成することにより、上記第1のゲート絶縁膜55上および上記フィールド酸化膜54上の一部に多結晶シリコン膜を残存させる。
【0070】
次いで、上記フィールド酸化膜54を通して、隣接する浮遊ゲート電極間の分離領域56以外をマスクとしたスリット・スルー・イオン注入法、もしくは、別マスクを用いたフィールド・スルー・イオン注入法により、上記フィールド酸化膜54の直下の上記メモリセルPウェル領域53に、たとえば、砒素または燐を不純物とするN型不純物層(第1の不純物拡散層)58、および、ボロンを不純物とするP+ 型不純物層(第2の不純物拡散層)59をそれぞれに形成する。
【0071】
この場合も、上記P+ 型不純物層59は、たとえば、上記N型不純物層58のほぼ中心部より突出し、その周囲(平面パターン)がN型不純物層58の周囲 (平面パターン)によって取り囲まれるようにして設けられる。
【0072】
次いで、浮遊ゲート電極となる多結晶シリコン膜の周囲に、15〜40nm厚程度の第2のゲート絶縁膜(ゲート間絶縁膜)60を形成する。
また、この第2のゲート絶縁膜60上を含む、全面に、100〜400nm厚程度の多結晶シリコンあるいは多結晶シリコン膜とシリサイド膜との積層膜を堆積させる。そして、その多結晶シリコンあるいは積層膜、第2のゲート絶縁膜60、および、浮遊ゲート電極となる多結晶シリコン膜を順次パターニングして、選択ゲート線およびワード線となる配線パターン61と浮遊ゲート電極57を形成する。
【0073】
その後、メモリセルトランジスタおよび選択ゲートトランジスタのソース/ドレインとなるN+ 領域62を、上記配線パターン61をマスクにインプラ法により形成する。
【0074】
さらに、層間絶縁膜63を全面に堆積させ、上記選択ゲートトランジスタにつながるコンタクト孔64を開けて、たとえば、タングステンプラグ65を埋め込んだ後、アルミニウムのビット線66を配設する。
【0075】
最後に、パシベーション膜67で全面を覆うことにより、図示の如き、NANDセル型EEPROMが完成する。
上記した構成のNANDセル型EEPROMによれば、P+ 型不純物層59の周囲をN型不純物層58によって取り囲むようにしているため、P+ 型不純物層59の不純物濃度を薄くすることによってメモリセル間のフィールド耐圧を低下させることなく、かつ、セルトランジスタのソースおよびドレインの濃度を薄くすることによってセル電流を減少させることなく、ワード線とチャネル間の容量カップリング比を大きくすることが可能となる結果、書き込み禁止電圧を高くでき、誤書き込みに対するマージンを大幅に向上できるようになるものである。
【0076】
なお、上記した本発明の実施の第三の形態においては、フィールド酸化膜54により素子分離を行う構成とした場合を例に説明したが、これに限らず、たとえばSTI構造のトレンチ素子分離を採用するNANDセル型EEPROMにも同様に適用できる。
【0077】
また、NANDセル型EEPROMに限らず、NOR型フラッシュメモリなどの他の不揮発性半導体記憶装置にも適用可能であり、その他、この発明の要旨を変えない範囲において、種々変形実施可能なことは勿論である。
【0078】
【発明の効果】
以上、詳述したようにこの発明によれば、素子を微細化させても、素子分離領域下に設けられた、基板またはウェルと同一の導電型を有する高濃度の不純物層によるトランジスタのしきい値電圧およびしきい値電圧の基板バイアス効果に対する影響を抑えることができ、信頼性の向上を図り得る半導体装置を提供できる。
【0079】
また、この発明によれば、セルPウェルのフィールド・イオン注入の濃度を薄くしたり、セルトランジスタのソースおよびドレインの濃度を薄くすることなしに、書き込み禁止電圧を高くでき、高信頼性の不揮発性半導体記憶装置を容易に実現することが可能な半導体装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の第一の形態にかかる、半導体装置の概略を説明するために示す製造工程図。
【図2】同じく、半導体装置の概略を説明するために示す製造工程図。
【図3】同じく、半導体装置の概略を説明するために示す製造工程図。
【図4】同じく、半導体装置の概略を説明するために示す製造工程図。
【図5】この発明の実施の第二の形態にかかる、半導体装置の概略を説明するために示す製造工程図。
【図6】同じく、半導体装置の概略を説明するために示す製造工程図。
【図7】同じく、半導体装置の概略を説明するために示す製造工程図。
【図8】同じく、半導体装置の概略を説明するために示す製造工程図。
【図9】かかる半導体装置の、他の製造方法を説明するために示す概略断面図。
【図10】かかる半導体装置の、さらに別の製造方法を説明するために示す概略断面図。
【図11】この発明の実施の第三の形態にかかる、NANDセル型EEPROMの要部を示す概略構成図。
【図12】従来技術とその問題点を説明するために示す、典型的なN型MOSトランジスタの概略構成図。
【図13】同じく、従来のトランジスタのチャネル長としきい値電圧との関係を説明するために示す概略図。
【図14】同じく、従来のトランジスタの幅としきい値電圧との関係を説明するために示す概略図。
【図15】同じく、従来のNANDセル型EEPROMの、選択セルのチャネルに供給する書き込み禁止電圧のバイアス条件について説明するために示す概略図。
【符号の説明】
11…P型半導体基板
12…フィールド酸化膜
13…N型不純物層
14…P+ 型不純物層
15…ゲート酸化膜
16…ゲートポリシリコン
17…N+ 拡散層
18…層間絶縁膜
19…コンタクト孔(拡散層コンタクト用)
20…コンタクト孔(ゲートコンタクト用)
21…アルミニウム電極
22…パシベーション膜
31…P型半導体基板
32…トレンチ孔
33…酸化膜
34…トレンチ素子分離領域
35…N型不純物層
36…P+ 型不純物層
37…ゲート酸化膜
38…ゲートポリシリコン
39…N+ 拡散層
40…層間絶縁膜
41…コンタクト孔(拡散層コンタクト用)
42…コンタクト孔(ゲートコンタクト用)
43…アルミニウム電極
44…パシベーション膜
51…P型シリコン基板
52…メモリセルNウェル領域
53…メモリセルPウェル領域
54…フィールド酸化膜
55…第1のゲート絶縁膜
56…分離領域
57…浮遊ゲート電極
58…N型不純物層
59…P+ 型不純物層
60…第2のゲート絶縁膜
61…配線パターン
62…N+ 領域
63…層間絶縁膜
64…コンタクト孔
65…タングステンプラグ
66…ビット線
67…パシベーション膜

Claims (4)

  1. 第一導電型の半導体領域を有する半導体基板と、
    前記半導体領域の主表面部に選択的に設けられた素子分離領域と、
    前記素子分離領域の相互間の、素子領域上に設けられたゲート電極と、
    前記素子領域に対応する前記半導体領域の主表面部に、前記ゲート電極に隣接するようにして設けられた、第二導電型のソース領域およびドレイン領域と、
    記素子分離領域の直下に、前記ソース領域およびドレイン領域より離間して設けられた第二導電型の第1の不純物拡散層と、
    前記素子分離領域の直下に、前記第1の不純物拡散層の底面よりさらに下方に突出し、かつ、その一部が前記第1の不純物拡散層によって取り囲まれるようにして設けられた、前記半導体領域よりも高濃度な第一導電型の第2の不純物拡散層と
    を具備し
    前記ソース領域およびドレイン領域と前記第1の不純物拡散層との間には前記半導体領域が介在していることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ゲート電極は、前記素子領域上にゲート絶縁膜を介して設けられた浮遊ゲート電極と、この浮遊ゲート電極上にゲート間絶縁膜を介して設けられた制御ゲート電極とを備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 複数のメモリセルからなるメモリセルユニットがマトリクス状に配列されたメモリセルアレイを有する、データの電気的書き換えが可能な不揮発性の半導体メモリを構成することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 複数のメモリセルを直列に接続したNAND列がマトリクス状に配列されたメモリセルアレイを有する、データの電気的書き換えが可能なNANDセル型のEEPROMを構成することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
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