JP3383284B2 - 歯科用治療具収納ユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用治療具収納
ユニット、より詳細には、非使用時は、歯科治療用イン
スツルメントを該収納ユニット内に収納して患者に見え
ないようにしておき、使用時に、該収納ユニットから露
出し或いは延出して使用可能状態とするようにした歯科
用治療具収納ユニットに関する。

【０００２】

【従来の技術】図６は、歯科用口腔外バキューム装置を
備えた従来の歯科治療ユニットの一例を示す図で、周知
のように、歯科ユニットは、治療椅子１、ワークテーブ
ル２、スピットン３、無影灯４等から成り、更に、例え
ば、給排水ボックス５内に各種の制御弁を有し、該制御
弁を開閉制御して例えばスピットン３に排泄される汚物
を真空（バキューム）吸引するようにしている。６は歯
科治療によって生じる歯牙切削粉等の塵埃を吸引して排
出する吸気口を移動自在に支持するアーム機構を有する
歯科用口腔外バキューム装置、７は歯科用口腔外バキュ
ーム装置６を給排水ボックス５等に回転自在に取り付け
るための取り付け部材で、該取り付け部材７の下方に延
長する排気ダクト８の端部は、床下等に配設された配管
ボックス９等に導かれ、該配管ボックス９内において、
オン・オフ制御される電磁弁に接続され、該電磁弁を介
して図示しないバキュームポンプに導かれている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の歯科治
療ユニットは、上述のように、歯科治療に用いる種々の
治療具、例えば、ドクター用或いはアシスタント用のイ
ンスツルメント、うがい用のスピットン、歯牙治療中に
患者の口腔から排出される歯牙切削粉等を吸引、排出す
る口腔外バキューム装置、患者の口腔内を照明する無影
灯等、が配設されており、患者が治療椅子に座る時に、
これらの治療用具が患者の目に入り、患者が緊張した
り、恐怖感を持ったりする。

【０００４】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、患者が治療椅子に座るまでは、これら歯科
治療用具をできるだけ患者に見えないように収納ユニッ
ト内に収納しておき、歯科治療時のみ、該収納ユニット
から露出させて、或いは延出させて使用可能状態とする
歯科用治療具収納ユニットを提供することを目的として
なされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、少な
くとも、アシスタント用インスツルメントホルダーを一
体的に具備する歯科用治療具の収納ユニットであって、
該収納ユニットは、前記収納ユニットの一方の側部に回
動可能に配設され、一方の面側は前記アシスタント用イ
ンスツルメントを懸架するインスツルメントホルダーを
具備し、反対側の面は前記収納ユニットの側面を形成す
るように構成されたアシスタント用インスツルメントホ
ース収納ボックスを具備し、該アシスタント用インスツ
ルメントホース収納ボックスは、非使用時は、前記反対
側の面が前記収納ユニットの一面を構成し、使用時は、
１８０゜回転されて前記インスツルメントホルダーを具
備した側が前記一面を構成することを特徴としたもので
ある。

【０００６】請求項２の発明は、請求項１の発明におい
て、前記収納ユニットは、非使用時は、前記アシスタン
ト用インスツルメントホース収納ボックスが配設された
面に対して反対側の面及び／又は該面に隣接する面の一
部を形成し、使用時は、前記反対側及び／又は該面に隣
接する面に対して延出するスピットンを具備することを
特徴としたものである。

【０００７】請求項３の発明は、請求項１又は２の発明
において、前記収納ユニットは、非使用時は、該収納ユ
ニット内に収納され、使用時は、該収納ユニットの上面
から延出される口腔外バキューム装置及び／又は無影灯
を具備することを特徴としたものである。

【０００８】請求項４の発明は、請求項１乃至３のいず
れかの歯科用治療具収納ユニットにおいて、単一の操作
スイッチを具備し、該単一の操作スイッチの操作で、前
記アシスタント用インスツルメント、前記スピットン、
前記口腔外バキューム装置及び／又は無影灯が前記収納
ユニット内に収納され、或いは、該収納ユニット外に露
出されて使用可能状態にされることを特徴としたもので
ある。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１は、本発明による歯科用治療
具収納ユニットの一実施例を説明するための概念構成図
で、図１（Ａ）において、１０はアシスタント用インス
ツルメントホース収納部（収納ボックス）、２０はスピ
ットン収納部、３０は口腔外バキューム装置収納部、４
０は無影灯収納部で、これら各収納部には、図１（Ｂ）
に示すような、アシスタント用インスツルメントホルダ
ー１１、スピットン２１、口腔外バキューム装置３１、
無影灯４１等が収納されており、図１（Ａ）は、非使用
時、歯科治療具を歯科用治療具収納ユニット１００内に
収納した時の様子を示す図、図１（Ｂ）は、使用時（歯
科治療時）、歯科用治療具を該収納ユニット１００から
露出させて、或いは、該収納ユニット１００から延出さ
せて使用可能状態にした時の図である。

【００１０】このように、本発明においては、患者が治
療椅子に座るまでは、図１（Ａ）に示すように、歯科治
療具が患者に見えないようにしておき、患者が椅子に座
った後に、図１（Ｂ）に示すように、これら歯科治療具
を使用可能状態に引き出して使用するようにし、これに
よって患者が緊張したり恐怖を感じたりすることなく、
リラックスして治療を受けることができ、また、使用時
以外は、これら治療具を収納ユニット内に収納しておく
ことによって、これら治療具にほこり等がつきにくくし
ている。なお、これら各治療具の収納及び露出或いは延
出は、各々個別に行うようにしてもよいが、単一の操作
スイッチで同時に行うようにすることも可能で、このよ
うにすると、術者やアシスタントの負担を少なくするこ
とができる。

【００１１】図２は、アシスタント用インスツルメント
ホース収納ボックス１０の動作例を説明するための図
で、図２（Ａ）は、インスツルメントホルダー部１１が
収納ユニット１００内に収納されている時の様子を示す
図、図２（Ｂ）は、該アシスタント用インスツルメント
ホース収納ボックス１０をスライドレール１２に沿って
収納ユニット１００より矢印ｂ方向に引き出す時の様子
を示す図、図２（Ｃ）は、引き出されたインスツルメン
トホース収納ボックス１０を前記スライドレール１２の
先端部において矢印ｃ方向（患者にインスツルメントを
見せないように）に仮想的に示す回転軸１３を中心にし
て回転し、図２（Ｄ）に示すように、アシスタント用イ
ンスツルメントホース収納部１０の表裏を反転して、イ
ンスツルメントホルダー１１を取り付けた面を外側に出
して、インスツルメントの使用を可能にする。

【００１２】図３は、アシスタント用インスツルメント
ホース収納部１０の他の動作例を示す図で、図３（Ａ）
は非使用時の状態を示し、該インスツルメントホース収
納部１０は、図３（Ａ）に示すように、仮想的に示す回
転軸１４を中心に矢印ｂ方向に回転可能にかつ該回転軸
１４を収納ユニット１００に取り付けられたガイドレー
ル（図示せず）に沿って移動可能に歯科ユニット１００
に取り付けられており、使用時、図３（Ｂ）に示すよう
に、矢印ａ方向に前記ガイドレールに沿って移動し、好
ましくは、移動しながら、回転軸１４を中心に矢印ｂ方
向に回動し、図３（Ｃ）に示す使用可能状態とする。

【００１３】図４は、スピットン収納部２０の動作例を
説明するための図で、図４（Ａ）は、非使用時、スピッ
トン収納部が収納ユニット１００内に収納されている時
の様子を示す図、図４（Ｂ）は、使用時、スピットン収
納部２０を収納ユニット１００より矢印ａ方向（患者の
いる側）に引き出している時の様子を示す図、図３
（Ｃ）は、引き出したスピットン収納部２０を仮想的に
示す回転軸２２を中心に矢印ｂ方向に回動し、スピット
ン２１を患者の体型に合せた位置に調整するようにして
いる状態を示す図で、該スピットン収納部２０の上面に
設けられている噴水口２３は、例えば、該スピットン収
納部２０に対して上下動可能に設けられており、収納時
（スピットン非使用時）は、該スピットン収納部２０内
に収納されており、使用時、図３（Ｃ）に示す状態にな
った時に、該スピットン収納部２０の上面に迫り出すよ
うになっている。

【００１４】図５は、無影灯収納部４０の動作例を説明
するための図で、図５（Ａ）は、非使用時、該無影灯収
納部４０が収納ユニット１００内に収納されている時の
状態を示す図、図５（Ｂ）は収納ユニット１００内に収
納されていた無影灯支持部材４２を該収納ユニット１０
０の上面より迫り出している時の様子を示す図（無影灯
支持部材４２は、アーム４２ａ、４２ｂ、４２ｃ等で構
成され、収納ユニット１００内に収納されている時は、
４２ｃが折り返されて収納されている）、図５（Ｃ）
は、迫り出した支持部材４２を展開した（折り返されて
いたアーム４２ｃをアーム４２ｂに水平に延長した）時
の様子を示す図、図５（Ｄ）は、アーム４２ｃに取り付
けられている無影灯４１を使用状態にした時の様子を示
す図である。

【００１５】なお、以上には、非使用時、収納ユニット
１００に収納されている各歯科治療具を、それぞれ、該
収納ユニットから引き出して使用状態にする例について
説明したが、これら各治療具を単独で、前述のごとき動
作をするように構成してもよいが、これらを、単一の操
作スイッチ（例えば、リモコン）で、同時に、非使用状
態から使用状態にするようにし、或いは、使用状態にあ
る各治療具を、同時に、非使用状態にすることも可能で
あり、このようにすると、術者やアシスタントに負担を
かけることなく、操作することができる。

【００１６】

【発明の効果】上述のように、本発明は、歯科治療に用
いる種々の治療具を、常時（非使用時）は、治療具収納
ユニット内に収納しておき、患者が治療椅子に座るまで
は、これら治療具が患者から見えないようにしてあるの
で、患者は、緊張することなく、或いは、恐怖を感じる
ことなく、リラックスして治療を受けることができる。
また、使用時以外（非使用時）は、各治療具が収納ユニ
ット内に収納されているので、これら治療具に塵埃等が
付着しにくく、衛生的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による歯科用治療具ユニットの一実施
例を説明するための概念構成図である。

【図２】 アシスタント用インスツルメントホース収納
部の動作例を説明するための図である。

【図３】 アシスタント用インスツルメントホース収納
部の他の動作例を示す図である。

【図４】 スピットン収納部の動作例を説明するための
図である。

【図５】 無影灯収納部の動作例を説明するための図で
ある。

【図６】 歯科口腔外バキューム装置を備えた従来の歯
科治療ユニットの一例を示す図である。

【符号の説明】 １０…アシスタント用インスツルメントホース収納ボッ
クス、１１…アシスタント用インスツルメントホルダ
ー、２０…スピットン収納部、スピットン２１、３０…
口腔外バキューム装置収納部、３１…口腔外バキューム
装置、４０…無影灯収納部、４１…無影灯４１、４２…
無影灯支持部材、１００…歯科用治療具収納ユニット。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61C 19/00 A61G 15/14 A61G 15/16

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも、アシスタント用インスツル
   メントホルダーを一体的に具備する歯科用治療具の収納
   ユニットであって、該収納ユニットは、前記収納ユニッ
   トの一方の側部に回動可能に配設され、一方の面側は前
   記アシスタント用インスツルメントを懸架するインスツ
   ルメントホルダーを具備し、反対側の面は前記収納ユニ
   ットの側面を形成するように構成されたアシスタント用
   インスツルメントホース収納ボックスを具備し、該アシ
   スタント用インスツルメントホース収納ボックスは、非
   使用時は、前記反対側の面が前記収納ユニットの一面を
   構成し、使用時は、１８０゜回転されて前記インスツル
   メントホルダーを具備した側が前記一面を構成すること
   を特徴とする歯科用治療具収納ユニット。
2. 【請求項２】 前記収納ユニットは、非使用時は、前記
   アシスタント用インスツルメントホース収納ボックスが
   配設された面に対して反対側の面及び／又は該面に隣接
   する面の一部を形成し、使用時は、前記反対側及び／又
   は該面に隣接する面に対して延出するスピットンを具備
   することを特徴とする請求項１に記載の歯科用治療具収
   納ユニット。
3. 【請求項３】 前記収納ユニットは、非使用時は、該収
   納ユニット内に収納され、使用時は、該収納ユニットの
   上面から延出される口腔外バキューム装置及び／又は無
   影灯を具備することを特徴とする請求項１又は２に記載
   の歯科用治療具収納ユニット。
4. 【請求項４】 請求項１乃至３のいずれかに記載の歯科
   用治療具収納ユニットにおいて、単一の操作スイッチを
   具備し、該単一の操作スイッチの操作で、前記アシスタ
   ント用インスツルメント、前記スピットン、前記口腔外
   バキューム装置及び／又は無影灯が単一の収納ユニット
   内に収納され、或いは、該収納ユニット外に露出されて
   使用可能状態にされることを特徴とする歯科用治療具収
   納ユニット。