JP6250348B2 - 歯科ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、歯科において患者が着座する歯科用椅子を備える歯科ユニットに関する。
歯科ユニットに備えられる歯科用椅子は、着座部、背もたれ、及びヘッドレストを具備しており、治療のし易さ等の観点から患者の姿勢を調整できるように構成されている。より具体的には、患者を仰向けにすることにより口腔の開口が上を向くので治療がし易くなることから、当該仰向けの姿勢とするために着座部は昇降、背もたれは傾倒、起立できるように構成されている。
このような治療の姿勢は、口腔の開口が上を向き、喉が下方となるので、治療中に入れ歯や補綴物を誤って嚥下してしまうことがある。例えば高齢者は治療中の注水等を誤嚥してしまうことにより、むせたり、誤嚥性肺炎の原因になったりする可能性が高まる。
これに対して特許文献1には、このように誤って嚥下してしまうことを防止することを目的とした歯科処置装置が開示されている。
特開2011−30606号公報
しかしながら、特許文献1に記載の歯科処置装置では、患者がうつ伏せの姿勢を取る必要があり、確かに誤嚥は防止できるが治療が困難である。
そこで本発明は、口腔内の施術に際して、治療のしやすさを確保しつつも誤嚥の可能性を低減することができる歯科ユニットを提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、歯科用椅子(10)、及び該歯科用椅子の姿勢の変形を制御する変形制御手段を有し、歯科用椅子は、上下動及び回動可能に設けられた着座部(11)と、着座部に対して回動して傾倒起立可能である背もたれ(12)と、背もたれに対して移動及び/又は回動可能に設けられるヘッドレスト(13)と、着座部に対して回動可能に設けられるレッグレスト(14)と、レッグレストに対して回動可能に設けられるフットレスト(15)と、を備え、変形制御手段は、歯科用椅子に対して移動、及び回動を指令することにより歯科用椅子を第一の誤嚥防止姿勢、及び第二の誤嚥防止姿勢の少なくとも一方に変形させ、第一の誤嚥防止姿勢は、水平を0度としたとき、着座部の傾斜角が水平に対して−5度以上+5度以下、背もたれの傾斜角が水平に対して90度以上100度以下、ヘッドレストの傾斜角が背もたれに対して相対的に150度以上180度以下、レッグレストの傾斜角が水平に対して−85度以上−90度以下、及びフットレストの傾斜角が水平に対して−5度以上+5度以下、であり、第二の誤嚥防止姿勢は、水平を0度としたとき、着座部の傾斜角が背もたれに対して相対的に90度以上120度以下、背もたれの傾斜角が水平に対して120度以上150度以下、ヘッドレストの傾斜角が背もたれに対して相対的に150度以上180度以下、レッグレストの傾斜角が着座部に対して相対的に85度以上90度以下、及びフットレストの傾斜角がレッグレストに対して相対的に85度以上95度以下、となる姿勢である、歯科ユニット(1)である。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の歯科ユニット(1)において、さらに排水受け手段(45)が歯科用椅子(10)に着脱可能である。
本発明によれば、口腔内の施術に際して、口腔の開口が真下を向かず、治療のしやすさを確保しつつも誤嚥の可能性を低減することができる。
1つの形態を説明する図で歯科ユニット1の側面図である。 操作パネル32を表した図である。 第一の誤嚥防止姿勢を説明する図である。 第二の誤嚥防止姿勢を説明する図である。 通常の診療の姿勢を表す図である。 排水受け手段45の装着について説明する図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら形態に限定されるものではない。
図1は、1つの形態を説明する図で、歯科用椅子10を備える歯科ユニット1を側面から見た図である。
歯科ユニット1は、基台20、患者用椅子10、歯科用照明2、アシスタントユニット4、ドクターユニット30、及び不図示の変形制御手段を備えている。
基台20は患者用椅子10の下方に配置されており、該患者用椅子10の土台となるものである。当該基台20は、筐体により外郭が形成されるとともに、該筐体内には、各種制御機器が内包されている。ここに含まれる制御機器としては、例えば、患者用椅子10の昇降、傾倒起立等をさせるための油圧回路、及び該油圧回路を制御する油圧制御手段を挙げることができる。基台20のうち、患者用椅子10の背面側にはフットスイッチ20aが設けられる。施術者はこのフットスイッチ20aや後述するドクターユニット30の操作パネル32の操作スイッチS20(図2参照)を操作して油圧制御手段に対して指令を出し、油圧回路を制御して患者用椅子10の上下動、傾倒起立をさせて所定の姿勢にさせることが可能である。
患者用椅子10は、着座部11、背もたれ12、ヘッドレスト13、レッグレスト14及びフットレスト15を備えている。
着座部11は、上記した基台20の上方に昇降可能に取り付けられている。また着座部11は側面視で回動可能とされている。すなわち、着座面が傾けられるように回動する。着座部11の昇降及び回動は、基台20内に収められた油圧回路により行われる。具体的には、フットスイッチ20aや後述するドクターユニット30の操作パネル32の操作スイッチS20(図2参照)を施術者が操作し、その操作指令を受けた油圧制御回路が、上記油圧回路に組み込まれた油圧シリンダを作動させることで当該着座部11が昇降及び回動する。そして背もたれ12、ヘッドレスト13、レッグレスト14、及びフットレスト15は着座部11と一体に昇降する。
背もたれ12は、着座部11の一端側を軸に回動可能に設けられている部材で、患者の胴部を背中側から支持するものである。背もたれ12は、患者が着座の姿勢、仰向けの姿勢になることができるように傾倒、起立が可能とされている。背もたれ12の傾倒起立は、基台20内から連結される油圧回路により行われる。具体的には、フットスイッチ20aや後述するドクターユニット30の操作パネル32の操作スイッチS20(図2参照)を施術者が操作し、その操作指令を受けた油圧制御回路が、上記油圧回路に組み込まれた油圧シリンダを適切に作動させることで当該背もたれ12が傾倒起立する。
ヘッドレスト13は、背もたれ12の端部のうち、着座部11が配置される側とは反対側の端部に配置される部材で、患者の頭部を支持する部材である。ヘッドレスト13は、患者の頭部位置を施術に都合よい姿勢にさせるため、図1にA、Bで示したように移動、回動可能に形成されている。当該回動は背もたれとの回動軸を中心に行われる。ヘッドレスト13のこのような動作は背もたれ12の内部に組み込まれたモータを含む機構により行われる。具体的には、背もたれ12又はヘッドレスト13の背面側に設けられた不図示のスイッチや後述するドクターユニット30の操作パネル32に設けられた操作スイッチ、フットスイッチ20a等を施術者が操作し、その操作指令を受けた上記機構が作動することでヘッドレスト13が移動回動する。
レッグレスト14は、着座部11の端部のうち、上記背もたれ12が配置される側とは反対側端部を軸に回動可能に設けられている部材で、患者の脚部をサポートするものである。レッグレスト14は、必要に応じて鉛直、水平、及びその中間の姿勢を取ることができるように回動可能である。このような回動は着座部11の内部に組み込まれたアクチュエータを含む機構により行われる。具体的には、上記のようにフットスイッチ20aやドクターユニット30の操作パネル32の操作スイッチS20(図2参照)を施術者が操作すると、指令を受けたアクチュエータを含む機構が作動することでレッグレスト14が回動する。
フットレスト15は、レッグレスト14の端部のうち、上記着座部11が配置される側とは反対側端部を軸に回動可能に設けられている部材で、患者の足を足裏から支持するものである。フットレスト15は、必要に応じて鉛直、水平、及びその中間の姿勢を取ることができるように回動可能である。このような回動はレッグレスト14の内部に組み込まれたアクチュエータを含む機構により行われる。具体的には、上記のようにフットスイッチ20aやドクターユニット30の操作パネル32の操作スイッチS20(図2参照)を施術者が操作すると、指令を受けたアクチュエータを含む機構が作動することでフットレスト15が回動する。
歯科用照明2は、治療を行うときに的確に患者の口腔内を照明することができるように、自在継ぎ手等により自由度高く移動回動可能なアーム3を介して取り付けられている。従って、歯科用照明2は、その位置、角度を調整することにより施術者は患者の口腔内を適切に観察することができる位置への移動が可能である。歯科用照明2も、手で移動させる他、エアシリンダ等により自動に移動させることができてもよい。
アシスタントユニット4は、患者用椅子10の側方のうちの一方側に設けられ、アシスタントハンガー5、スピットン6、及び給水装置7を備えている。
アシスタントハンガー5は、主にアシスタントが使用する器具が具備された部位である。
スピットン6は、治療中や治療後に患者がうがいをして、口腔内を洗浄してその水を吐き捨てるときに使用するものである。従って、スピットン6は鉢状とされている。そしてスピットン6に排出された唾液や水は、ウォーターユニット中の排水トラップを介して排出される。ここで、スピットン6は着脱可能とされている。
ドクターユニット30は、患者用椅子10の側方のうちアシスタントユニット4とは反対側の側方に設けられ作業台31を有している。
作業台31は、施術者が必要とする各器具やスイッチ等が備えられる部位である。具体的には、作業台31は、その上面に作業面31aが設けられるとともに、施術者が施術の際に使用するハンドピース35、及びこれを収納するホルダーが設けられている。ハンドピース35としては、例えば、エアタービン、マイクロモータ、スケーラ、シリンジ等を挙げることができる。ほとんど全てのハンドピース35は、チューブ類を介して、電気回路、水回路、エア回路等と連結されている。また、作業面31aとホルダーとの間には操作パネル32が具備されている。
図2に操作パネル32に注目した図を示した。図2からわかるように操作パネル32には複数のスイッチ類が配置され、これらスイッチ類を操作することにより、歯科ユニット1の各種操作が可能となっている。例えば図2のスイッチS1〜S4を操作することにより、後述するように予め記憶された歯科用椅子10の姿勢へと自動的に変更することができる。この予め記憶された歯科用椅子10の姿勢に誤嚥防止姿勢が含まれる。
また、スイッチS11〜S13は、施術者ごとに各スイッチの設定を記憶することができるメモリースイッチである。これにより例えば1台の歯科ユニットを複数の施術者、アシスタントが用いる場合に、施術者、アシスタントごとにスイッチの設定を簡易に読み出すことができる。また、施術者専用の歯科ユニットであった場合には、患者の身長や体格による使い分けるメモリースイッチとして用いてもよい。スイッチS20は、上記したように患者用椅子10の傾倒起立を操作することのできるスイッチである。
このように、施術者が操作したり、取り扱ったりする器具や部位は、作業台31のうち、患者用椅子10の背面側に集められている。これにより患者の頭部付近で施術を進める施術者の利便が図られている。
また、作業面31aのうち、上記操作パネル32が配置された側とは反対側には映像表示装置33が備えられている。ここには、施術者、及び患者が必要とする各種データやレントゲン等の画像、映像を表示することができる。
変形制御手段は、選択スイッチS1〜S4、制御装置、及び駆動装置を備えている。
選択スイッチS1〜S4は図2に示したように操作パネル32に備えられ、歯科用椅子10の姿勢を選択するスイッチである。すなわち、施術者は選択スイッチS1〜S4を押圧することによって歯科用椅子10を予め設定しておいた姿勢、すなわちその1つとしての誤嚥防止姿勢に自動に変形させることができる。当該変形の例については後で説明する。
制御装置は、選択スイッチS1〜S4により患者用椅子10の姿勢が選択されたときに、現時点における患者用椅子10の位置を把握するとともに、移動されるべき位置までの移動、回動量を演算して駆動装置に適切な指令を与える指令手段としても機能する。ここには、例えば、選択スイッチS1〜S4からの入力情報を受け入れる入力ポート、演算される演算式やデータ情報、及び移動完了の姿勢が記憶されたメモリ、演算の作業領域としてのRAM、及び演算が行われる演算処理装置が設けられている。すなわち選択スイッチS1〜S4ごとに、それぞれ歯科用椅子10の姿勢がデータとしてメモリに記憶されている。また、当該演算結果を駆動装置に出力する出力ポートを有している。
ここで、選択スイッチS1〜S4が選択される直前の時点、すなわち現時点における歯科用椅子10の各姿勢を把握する手段は、特に限定されるものではなく公知の手段を用いることができる。これには例えば各種センサや、初期位置からの積算値を利用する等を挙げることができる。
駆動装置は、上記制御装置からの指令に基づいて歯科用椅子10を移動、回動させる装置である。このような移動、回動の具体的な手段は上記説明した基台20及び歯科用椅子10に組み込まれた油圧機構やモータである。
歯科ユニット1のこのような構成により、施術者が操作スイッチS1〜S4を押圧すると歯科用椅子10を通常の治療の姿勢の他、誤嚥防止姿勢にすることができる。このように自動的に各姿勢への変更ができることにより施術者の利便性は向上するとともに施術者が物に触れる機会を減らすことができるので衛生的である。
次に、歯科用椅子10の誤嚥防止姿勢について説明する。なお、歯科用椅子10における通常の着座の姿勢や治療の姿勢については公知の通りなので、ここでは説明を省略する。本形態では第一の誤嚥防止姿勢及び第二の誤嚥防止姿勢を取ることができるように構成されている。図3に第一の誤嚥防止姿勢における歯科用椅子10の姿勢、図4に第二の誤嚥防止姿勢における歯科用椅子10の姿勢をそれぞれ表した。いずれも図1と同じ視点からの図であるが分かりやすさのため歯科用椅子10のみ表している。
図3は第一の誤嚥防止姿勢を表しており、例えば図2に示したスイッチS1を押圧したときに、上記変形制御手段により歯科用椅子10が図3に示した姿勢となるように変形される。この姿勢は座位誤嚥防止姿勢であり、患者が着座に近い姿勢で誤嚥を防止することができる。この第一の誤嚥防止姿勢は誤嚥の可能性を大きく低減することができる。一方で、施術の姿勢の観点から若干施術がし難い。ただし、うつ伏せに比べては十分に施術が容易であるといえる。
第一の誤嚥防止姿勢は、患者が90度座位で頸部前屈位の姿勢を取ることができる歯科用椅子10の姿勢であり、背部が略鉛直(水平に対して90度)に延び(90度座位)、頭部が前方に傾く(頸部前屈位)。従って、歯科用椅子10はこの姿勢を取ることができるように各部位が移動及び回動する。
また、この姿勢では、着座部11とフットレスト15とが略平行であり、背もたれ12が水平方向に対して略90度であるとともに、ヘッドレスト13が背もたれ12よりも前方に位置することが好ましい。これにより、患者が90度座位で頸部前屈位の姿勢を維持し易い。
より詳しく例を挙げると、第一の誤嚥防止姿勢としては、患者用椅子10は例えば次のような姿勢がある。ここでは水平を0度とし、図3の反時計回りに角度が増加するものとする。ただし、この姿勢では他の部材と相対的に成す角を規定することもあるので、その際には相対的な角度である旨の記載をする。
・着座部11の傾斜角α:背もたれ12との回転軸を中心にして、着座部11のうち太腿が接する面が水平から0度±5度以内。
・背もたれ12の傾斜角α:着座部11との回転軸を中心にして、背もたれ12のうち背中を保持する面が水平から90度以上100度以下。
・ヘッドレスト13の傾斜角α:背もたれ12との回転軸を中心にして、ヘッドレストのうち後頭部を保持する面が背もたれ12に対して相対的に、150度以上180度以下。
・レッグレスト14の傾斜角α:着座部11との回転軸を中心にして、レッグレストのうちふくらはぎを保持する面が水平から−85度以上−90度以下。
・フットレスト15の傾斜角α:レッグレスト14との回転軸を中心にして、フットレフトのうち足裏を保持する面が水平から0度±5度以内。
患者用椅子10をこのような姿勢とすることで、患者がこれに対応した体の姿勢となる。この体の姿勢によれば、患者は頸部前屈位(うなずき頭位)、体幹保持、足底接地により喉頭運動を確保して誤嚥を防止する。これは健常者の摂食時の姿勢に近く、口腔内にあるものに対しては積極的に嚥下しなければ口腔内に留まり、嚥下できなければ口外に落ちるので誤嚥を防ぐことができる。また、この姿勢によれば口腔の開口が概ね前方を向いており、治療も行いやすい。
図4は第二の誤嚥防止姿勢を表しており、例えば図2に示したスイッチS2を押圧したときに、上記変形制御手段により歯科用椅子10が図4に示した姿勢となるように移動される。この姿勢は仰臥位誤嚥防止姿勢であり、仰向けの姿勢で誤嚥を防止することができる。
第二の誤嚥防止姿勢は、患者が30度以上60度以下座位で頸部前屈位の姿勢を取ることができる歯科用椅子10の姿勢であり、背部が水平に対して概ね120度以上150度以下に傾いて延び(30度以上60度以下の座位)、頭部は前方に傾く(頸部前屈位)。従って、歯科用椅子10はこの姿勢を取ることができるように各部位が移動及び回動する。
また、この姿勢では、レッグレスト14とフットレスト15とが略90度を成し、背もたれ12が水平方向に対して略120度以上150度以下であるとともに、ヘッドレスト13が背もたれ12よりも前方に位置することが好ましい。これにより、患者が30度から60度座位で頸部前屈位の姿勢を維持し易い。
より詳しく例を挙げると、第二の誤嚥防止姿勢としては、患者用椅子10は例えば次のような姿勢がある。ここでは水平を0度とし、図4の反時計回りに角度が増加するものとする。ただし、この姿勢では他の部材と相対的に成す角を規定することもあるので、その際には相対的な角度である旨の記載をする。
・着座部11の傾斜角β:背もたれ12との回転軸を中心にして、着座部11のうち太腿が接する面が背もたれ12に対して相対的に90度以上120度以下。
・背もたれ12の傾斜角β:着座部11との回転軸を中心にして、背もたれ12のうち背中を保持する面が水平から120度以上150度以下。
・ヘッドレスト13の傾斜角β:背もたれ12との回転軸を中心にして、ヘッドレストのうち後頭部を保持する面が水平から背もたれ12に対して相対的に、150度以上180度以下。
・レッグレスト14の傾斜角β:着座部11との回転軸を中心にして、レッグレストのうちふくらはぎを保持する面が着座部11に対して相対的に85度以上90度以下。
・フットレスト15の傾斜角β:レッグレスト14との回転軸を中心にして、フットレストの足裏を保持する面がレッグレスト14に対して相対的に85度以上95度以下。
患者用椅子10をこのような姿勢とすることで、患者がこれに対応した体の姿勢となる。この体の姿勢によれば、患者は気管が食道の上になり重力との関係で嚥下したものが気管に入り難い。すなわち誤嚥を防ぐ一方で、仮に誤嚥があっても気管への流入を防止することができ、窒息等を防止することもできる。また、この姿勢によれば口腔の開口が概ね前方を向いており、治療も行いやすい。
なお、本形態における歯科用椅子10は、上記誤嚥の姿勢の他、通常の診察のための姿勢をとることができることは上記した通りである。この姿勢は公知の通りであるが、患者が仰向けとなるときの歯科用椅子10の姿勢の1つの例を図5に表した。図5と図4との対比からもわかるように、誤嚥のための姿勢を取るためには、歯科用椅子10の所定の変形が必要である。
ここで、本来であれば患者は、スピットンまで移動して口腔内に含んだ水を排出する。しかしながら上記のような誤嚥防止が必要な患者は、体が不自由であることが多く、誤嚥防止姿勢をとったまま、口腔内の水を排出できることが好ましい。そのため、さらに歯科用椅子10を次のように構成することができる。図6に説明のための図を示した。
図6(a)、図6(b)は歯科用椅子10を上方から見た図である。図6(a)からわかるように背もたれ12にホルダー40が具備されている。ホルダー40は、背もたれ12の背面側から側方に延びる棒状の支持部41と、該支持部41の先端から前方に向けて延びる保持部42と、を有している。保持部42は板状の部材であり、その前方側端部には、該前方に開口して後方に延びるスリット42aが設けられている。
このようなホルダー40に、図6(b)に表したように漏斗状の膿盆45が着脱可能とされている。膿盆45は排水受け手段として機能し、公知のものを適用することができ、膿盆45をホルダー40の保持部42の上面に載置することにより膿盆45をホルダー40に設置できる。膿盆45の底面には穴が形成されており、これがアシスタントユニットのバキュームのホースに接続できるように構成されている。これにより排出された水は膿盆45で受けられバキュームで吸引される。このとき、バキュームのホースが保持部42のスリット42a内を通される。
また、ホルダー40は、歯科用椅子10の変形によらず一定の姿勢を取るように構成されており、歯科用椅子10の変形による膿盆45の予期せぬ脱落が防止されている。
このようなホルダー40及び膿盆45によれば、誤嚥防止姿勢を取ったままでも容易に口腔内に含んだ水を排出することができ、患者の利便性が高い。
1 歯科ユニット
2 歯科用照明
4 アシスタントユニット
6 スピットン
10 歯科用椅子
11 着座部
12 背もたれ
13 ヘッドレスト
14 レッグレスト
15 フットレスト
20 基台
30 ドクターユニット
32 操作パネル
40 ホルダー
45 膿盆(排水受け手段)

Claims (2)

  1. 歯科用椅子、及び該歯科用椅子の姿勢の変形を制御する変形制御手段を有し、
    前記歯科用椅子は、
    上下動及び回動可能に設けられた着座部と、
    前記着座部に対して回動して傾倒起立可能である背もたれと、
    前記背もたれに対して移動及び/又は回動可能に設けられるヘッドレストと、
    前記着座部に対して回動可能に設けられるレッグレストと、
    前記レッグレストに対して回動可能に設けられるフットレストと、を備え、
    前記変形制御手段は、
    前記歯科用椅子に対して前記移動、及び前記回動を指令することにより前記歯科用椅子を第一の誤嚥防止姿勢、及び第二の誤嚥防止姿勢の少なくとも一方に変形させ、
    前記第一の誤嚥防止姿勢は、水平を0度としたとき、前記着座部の傾斜角が水平に対して−5度以上+5度以下、前記背もたれの傾斜角が水平に対して90度以上100度以下、前記ヘッドレストの傾斜角が前記背もたれに対して相対的に150度以上180度以下、前記レッグレストの傾斜角が水平に対して−85度以上−90度以下、及び前記フットレストの傾斜角が水平に対して−5度以上+5度以下、であり、
    前記第二の誤嚥防止姿勢は、水平を0度としたとき、前記着座部の傾斜角が前記背もたれに対して相対的に90度以上120度以下、前記背もたれの傾斜角が水平に対して120度以上150度以下、前記ヘッドレストの傾斜角が前記背もたれに対して相対的に150度以上180度以下、前記レッグレストの傾斜角が前記着座部に対して相対的に85度以上90度以下、及び前記フットレストの傾斜角が前記レッグレストに対して相対的に85度以上95度以下、となる姿勢である、
    歯科ユニット。
  2. さらに排水受け手段が前記歯科用椅子に着脱可能である、請求項1に記載の歯科ユニット。
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