JP3382586B2 - 貯留タンク及びそれに用いるエア調節弁 - Google Patents

貯留タンク及びそれに用いるエア調節弁

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JP3382586B2
JP3382586B2 JP2000140130A JP2000140130A JP3382586B2 JP 3382586 B2 JP3382586 B2 JP 3382586B2 JP 2000140130 A JP2000140130 A JP 2000140130A JP 2000140130 A JP2000140130 A JP 2000140130A JP 3382586 B2 JP3382586 B2 JP 3382586B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯留タンク及びそ
れに用いるエア調節弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば建築物に供給する水道水を
貯留する貯留タンクは、地下の貯水槽からポンプで汲み
上げた水道水を一旦貯留し、その貯留した水道水を階下
の建築物内の水道管に供給する。貯留タンクへの給水方
式としては、貯留タンクの上部に吐水空間を設けるのが
一般的であるが、これには給水時に騒音や振動が発生す
る。これを回避するため、一部に給水管の先端部を貯留
タンクの最低水位の貯留水に没入させる給水方式が採用
されている。この方式は、図9に示すように、貯水タン
ク61のタンク本体62には、給水管63が逆U字状に
接続されるとともに、建築物内の水道管への排水管64
が接続されている。
【0003】前記給水管63は逆U字状に配設され、そ
の先端出口部は最低水位の貯留水W内に没入されている
ので、給水管63の外部配管の一部に破損が生ずると、
サイホンの原理が作用して管内の水が外部に漏出する。
これによって貯留水Wが給水管63を逆流して、外部に
排出されるので、これを阻止するために前記タンク本体
62外部の給水管63には逆流防止弁65が設けられて
いる。
【0004】この逆流防止弁65は図10に示すように
給水管63の途中に介在される弁ハウジング66と、こ
の弁ハウジング66に支持軸67を介して弁孔66aを
開閉可能に連結された弁板68と、弁ハウジング66に
一体形成したボス部66bに螺合されたキャップ金具6
9とにより構成されている。
【0005】従って、給水管63によりタンク本体62
内に水を供給する場合には、弁板68がその水圧を受け
て開放され、給水終了後において、給水管63内を水が
逆流しようとした場合には弁板68が弁孔66aを閉鎖
する位置に回動され、貯留水の逆流を防止するようにな
っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
逆流防止弁65は、給水管63の外径寸法に応じて大型
のものを用いる必要があり、材料費が高くなるばかりで
なく、製造及び組み付け作業も面倒であり、コストの低
減を図ることができないという問題があった。
【0007】この発明の目的は上記従来の技術に存する
問題点を解消して、例えば地震等により給液管が破損し
て液体が漏出した場合に、タンク本体内に貯留された液
体が逆流するのを防止することができるとともに、コス
トの低減を図ることができる貯留タンク及びそれに用い
るエア調節弁を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、液体を貯留するタンク
本体と、タンク本体内に液体を供給する供給管と、前
供給管の内部通路とタンク本体の上部空間とを連通する
ように供給管の途中に形成された通気用開口と、前記通
気用開口を開閉するエア調節弁とを備えた貯留タンクに
おいて、前記供給管はタンク本体内において、上部空間
から下部の貯留液体内に出口部が位置するように配設さ
れ、前記エア調節弁を構成する弁体は、給液時には、前
記供給管の内部通路をタンク本体内に向かって流れる液
体の流れを利用して閉鎖位置に保持され、給液動作が停
止されて、前記供給管の内部通路の空気圧力が大気圧と
なった場合には、開放位置に保持され、前記内部通路の
空気圧力が負圧力となった場合には、前記上部空間から
通気用開口を通して内部通路に空気を吸入して貯留液体
の逆流を防止するように構成され、前記エア調節弁は、
弁孔からの前記内部通路への吸入空気により前記弁体が
閉鎖位置に移動されるのを阻止する閉鎖阻止手段を備え
ていることを要旨とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、エア調節弁は、供給管の通気用開口に取り付けられ
た弁孔及び弁座を有する取付筒と、前記取付筒に連結さ
れた有蓋筒状の弁収容ケーシングに収容された弁体と、
前記弁収容ケーシングの外周に上部空間と弁孔を連通す
るように設けられ、かつ閉鎖阻止手段としての機能を有
する閉鎖阻止用開口とを備え、前記弁体は、その自重に
より常には弁収容ケーシングの下部において前記弁座か
ら離隔した開放位置に保持され、供給管による給液開始
時には、弁収容ケーシングの下部に設けた室に液体を供
給してその浮力により弁体が閉鎖方向に浮上され、定常
給液時には供給管の内部通路の負圧力により弁体が弁座
に吸着され、非給液状態において、供給管の内部通路の
空気圧力が負圧力になると、上部空間から閉鎖阻止用開
口を通して内部通路に空気が吸入され、この吸入空気に
より前記弁体が閉鎖方向へ移動しないように構成されて
いることを要旨とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1におい
て、エア調節弁は、供給管の通気用開口に連結された取
付筒と、前記取付筒に連結された有蓋筒状の弁収容ケー
シングと、前記弁収容ケーシングの外周二箇所に設けら
れ、かつ上部空間と内部通路をそれぞれ連通する第1弁
孔及び第2弁孔とを備え、前記弁収容ケーシング内には
前記第1弁孔を開閉する第1弁体が設けられ、前記弁収
容ケーシングの外部において、前記第2弁孔を開閉する
第2弁体が設けられ、前記両弁体は弁収容ケーシング内
に設けたレバー機構により同期して開閉動作されるよう
に支持され、該レバー機構の傾動レバーの先端部には供
給管内に位置するように液体の圧力を感知して前記第1
及び第2弁体を開閉する受圧板が支持されていることを
要旨とする。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1におい
て、エア調節弁は、供給管の通気用開口に取り付けられ
た取付筒と、前記取付筒に対し軸受及び回動軸を介して
取り付けられた弁体と、前記回動軸の端部に取り付けら
れ、かつ前記内部通路の液体の圧力を感知して弁体を開
閉する受圧板とを備え、前記弁体は付勢部材により常に
は開放位置に付勢されるとともに、内部通路への吸入空
気の流路方向とほぼ直交する方向に移動して通気用開口
を開閉するように構成されていることを要旨とする。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1記載の
貯留タンクに用いられるエア調節弁であって、該エア調
節弁は、供給管の通気用開口に取り付けられた弁孔及び
弁座を有する取付筒と、前記取付筒に連結された有蓋筒
状の弁収容ケーシングに収容された弁体と、前記弁収容
ケーシングの外周に上部空間と弁孔を連通するように設
けられ、かつ閉鎖阻止手段としての機能を有する閉鎖阻
止用開口とを備え、前記弁体は、その自重により常には
弁収容ケーシングの下部において前記弁座から離隔した
開放位置に保持され、供給管による給液開始時には、弁
収容ケーシングの下部に設けた室に液体を供給してその
浮力により弁体が閉鎖方向に浮上され、定常給液時には
供給管の内部通路の負圧力により弁体が弁座に吸着さ
れ、非給液状態において、供給管の内部通路の空気圧力
が負圧力になると、上部空間から閉鎖阻止用開口を通し
て内部通路に空気が吸入され、この吸入空気により前記
弁体が閉鎖方向へ移動しないように構成されていること
を要旨とする。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項1記載の
貯留タンクに用いられるエア調節弁であって、該エア調
節弁は、供給管の通気用開口に連結された取付筒と、前
記取付筒に連結された有蓋筒状の弁収容ケーシングと、
前記弁収容ケーシングの外周二箇所に設けられ、かつ上
部空間と内部通路をそれぞれ連通する第1弁孔及び第2
弁孔とを備え、前記弁収容ケーシング内には前記第1弁
孔を開閉する第1弁体が設けられ、前記弁収容ケーシン
グの外部において、前記第2弁孔を開閉する第2弁体が
設けられ、前記両弁体は弁収容ケーシング内に設けたレ
バー機構により同期して開閉動作されるように支持さ
れ、該レバー機構の傾動レバーの先端部には供給管内に
位置するように液体の圧力を感知して前記第1及び第2
弁体を開閉する受圧板が支持されていることを要旨とす
る。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項1記載の
貯留タンクに用いられるエア調節弁であって、該エア調
節弁は、供給管の通気用開口に取り付けられた取付筒
と、前記取付筒に対し軸受及び回動軸を介して取り付け
られた弁体と、前記回動軸の端部に取り付けられ、かつ
前記内部通路の液体の圧力を感知して弁体を開閉する受
圧板とを備え、前記弁体は付勢部材により常には開放位
置に付勢されるとともに、内部通路への吸入空気の流路
方向とほぼ直交する方向に移動して通気用開口を開閉す
るように構成されていることを要旨とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した第1
実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。図3に示す
ように貯水タンク11を構成するタンク本体12には給
水管13が接続されている。この給水管13はタンク本
体12外部の揚水管13aとタンク本体12の側壁を貫
通する導水管13bと、タンク本体12内部に下方に配
設された降水管13cとにより構成されている。前記揚
水管13aの基端は水源14に対しポンプ15を介して
接続されている。前記降水管13cの下端出口部13d
にはストレーナ16が設けられている。前記タンク本体
12の下部には排水管17が接続されている。前記タン
ク本体12の上部には上部空間Aの気体を外部に排出す
るための排気筒18が設けられている。なお、前記ポン
プ15の制御によりタンク本体12の最高水位HLと、
最低水位LLが設定されるように構成されている。
【0016】前記導水管13bにはタンク本体12内の
貯留水Wが外部に排出されるのを防止するエア調節弁2
1が装着されている。エア調節弁21は最高水位HLよ
りも上方に配設されている。前記導水管13bの一部に
は通気用開口としてのネジ穴13eが形成され、該ネジ
穴13eには取付筒22の雄ネジ部22aが螺合固定さ
れている。前記取付筒22の外周中間部にはフランジ2
2bが形成され、そのフランジ22bよりも先端部側に
形成された雄ネジ22cには円筒状をなす弁収容ケーシ
ング23の雌ネジ23aが螺合されている。弁収容ケー
シング23の先端部には雌ネジ23cが形成され、該雌
ネジ23cには蓋板24に形成した雄ネジ24aが螺合
されている。蓋板24には弁収容ケーシング23の内部
と上部空間Aを連通する連通孔24bが複数箇所に設け
られている。前記弁収容ケーシング23内には球状の弁
体25が収容されている。弁収容ケーシング23には複
数箇所に上部空間Aと導水管13bの内部通路Tを連通
するための閉鎖阻止用開口23bが複数箇所に形成され
ている。
【0017】この弁体25は図2に示すように、前記弁
収容ケーシング23内を斜め上下方向に往復動可能に収
容され、最上端位置において、前記取付筒22の内部通
路、つまり通気用開口としての弁孔22dの外端部に形
成した弁座22eに接触して、前記弁孔22dを閉鎖す
る。又、弁体25が弁収容ケーシング23の最下端位置
に移動された状態で、弁孔22dが開放されるととも
に、閉鎖阻止用開口23b及び弁孔22dにより導水管
13b内の内部通路Tと、前記上部空間Aが連通され
る。
【0018】前記弁体25と弁収容ケーシング23の内
周面との間には、隙間Gが設けられている。この隙間G
の通路面積は、前記連通孔24bの全通路面積よりも大
きく設定されている。
【0019】次に、前記のように構成した貯水タンク及
びエア調節弁21の動作について説明する。図1、2の
実線は、エア調節弁21の弁体25が開放位置に保持さ
れた状態を示す。図3において図示しない制御装置から
の動作信号によりポンプ15が作動されて水源14から
給水管13の内部通路Tを通して水がタンク本体12内
に供給される。給水開始時には内部通路Tが大気圧状態
に保たれるので、開路給水に相当する。このため導水管
13bの内部通路Tを図1において、給水(左)方向に
流れる水が重力で弁孔22dを経由して弁収容ケーシン
グ23内に流入する。そして、一部の水は閉鎖阻止用開
口23bから外部に漏れるが、他の水は弁体25と弁収
容ケーシング23の内周面との間の隙間Gを経由して、
蓋板24と弁体25との間に形成された室Rに流入し、
その後に蓋板24の連通孔24bからタンク本体12内
に流下する。このとき、隙間Gの通路面積が連通孔24
bの通路面積よりも大きく設定されているので、室Rに
は水が充満し、その水位が上昇する。この結果、弁体2
5が水の浮力により浮上する。さらに、導水管13bの
内部通路Tの水流が定常流になると、内部通路Tが負圧
となり、弁体25が弁収容ケーシング23内を斜め上方
に移動して弁座22eに接触され、弁孔22dが閉鎖さ
れる。この結果、導水管13bの内部通路Tを流れる水
はタンク本体12内に上部空間Aから空気を吸い込むこ
となく円滑に供給される。この状態では、水が弁収容ケ
ーシング23内に入らないので、連通孔24bを通して
弁収容ケーシング23内の水が外部に排出される。
【0020】タンク本体12の水位が最高水位HLにな
ると、給水管13による水の供給が停止され、導水管1
3bの内部通路Tは大気圧状態となり、弁体25に対す
る吸引力が低下する。このため、弁体25はその自重に
より弁座22eから離れて弁収容ケーシング23の下部
に移動され、内部通路Tと上部空間Aが弁孔22d及び
閉鎖阻止用開口23bにより連通される。
【0021】この給水停止状態において、図3に示す揚
水管13a内には、導水管13bの高さ位置Eまで水が
満たされている。この状態において、例えば地震等によ
り揚水管13aの基端部のB点において破損されて水が
漏出されると、導水管13bの気体雰囲気状態の内部通
路Tが負圧となる。このため、導水管13b内の内部通
路Tは、降水管13cからタンク本体12内の貯留水W
を汲み上げようとする。しかし、弁孔22d及び閉鎖阻
止用開口23bが開放されたままであるため、内部通路
Tと上部空間Aが連通されたままとなり、上部空間A内
の空気のみが内部通路Tに進入され、貯留水Wの逆流が
防止される。
【0022】次に、前記のように構成したエア調節弁2
1の効果を構成とともに列記する。 (1)前記第1実施形態では、給水停止状態で導水管1
3bの内部通路Tが空気雰囲気状態で負圧になっても、
上部空間Aから閉鎖阻止用開口23bを通して内部通路
Tへ向かう吸入空気により弁体25が弁孔22dを閉鎖
する方向に移動されることはなく、弁体25は開放位置
に保持されるようにした。このため、揚水管13aに異
常が生じて導水管13b内を水が逆流しようとしても、
上部空間Aから内部通路Tに空気が確実に吸入されるの
で、貯留水Wの逆流が阻止される。
【0023】(2)前記第1実施形態では、エア調節弁
21の弁収容ケーシング23を傾斜して設けたので、弁
体25がその自重により弁座22eから離れ易くなり、
開放動作が円滑に行われる。
【0024】(3)前記第1実施形態では、導水管13
bのネジ穴13eに取付筒22を螺合し、この取付筒2
2に弁収容ケーシング23を螺合し、この弁収容ケーシ
ング23に蓋板24を螺合し、弁収容ケーシング23内
に弁体25を収容した。このため、エア調節弁21の構
成を簡素化して、製造及び組み付けを容易に行いコスト
を低減することができる。
【0025】(4)前記第1実施形態では、閉鎖阻止手
段を弁収容ケーシング23に形成した閉鎖阻止用開口2
3bにより構成した。このため、閉鎖阻止手段の構成を
簡素化して製造を容易に行いコストを低減することがで
きる。
【0026】次に、この発明を具体化した第2実施形態
を図4に基づいて説明する。なお、以下に示す実施形態
において、前記第1実施形態と同様の機能を有する部材
については、同一の符号を付して説明を簡略化する。
【0027】この第2実施形態においては、タンク本体
12内の降水管13cの一部にネジ穴13eを形成し、
取付筒22のネジ孔22fに弁収容ケーシング23の雄
ネジ23eを螺合し、弁収容ケーシング23の基端部に
蓋部23fを一体に形成している。弁収容ケーシング2
3の外周壁部には円筒状の第1通気筒26と第2通気筒
27が嵌合固定されている。
【0028】前記取付筒22及び弁収容ケーシング23
内には傾動レバー28が支持軸29により傾動可能に支
持されている。前記傾動レバー28の基端部には連結ロ
ッド30が連結ピン31により回動可能に連結されてい
る。前記連結ロッド30の一端部には前記第1通気筒2
6の弁孔26aの内端部に形成した弁座26bを開閉す
る第1弁板32が取り付けられている。又、前記連結ピ
ン31の他端部は第2通気筒27の弁孔27aを貫通し
て外部に導出され、その先端部には弁孔27aの外端部
に形成された弁座27bを開閉するための第2弁板33
が連結されている。傾動レバー28の先端部には内部通
路T内に位置するように受圧板34が取り付けられてい
る。
【0029】この第2実施形態において給水管13から
タンク本体12内に水を供給する場合には、降水管13
c内の内部通路Tを下方に水が移動する。このとき受圧
板34が下方へ押動されるので、第1弁板32は第1通
気筒26の弁座26bを閉鎖し、第2弁板33は第2通
気筒27の弁座27bを閉鎖する。従って、上部空間A
から弁孔26a,27aを通して内部通路Tへ空気が進
入するのが防止され、タンク本体12内への給水が円滑
に行われる。
【0030】上記の給水動作が停止されると、受圧板3
4はフリー状態となるので、第1弁板32が弁座26b
から、第2弁板33が弁座27bから離れて、上部空間
Aと内部通路Tが弁孔26a,27aによって連通され
る。
【0031】揚水管13a側において破損が生じ水が揚
水管13a内を下方へ流れると、降水管13cの空気雰
囲気状態の内部通路Tが負圧となる。このとき、上部空
間Aから内部通路Tに弁孔26aを介して内部通路T側
へ流れようとする空気により第1弁板32が弁座26b
を開放する方向に押圧され、第2弁板33は弁座27b
を閉鎖しようとする力を受ける。第1弁板32及び第2
弁板33が受ける空気圧は、ほぼ均衡しているので、上
部空間Aと内部通路Tが連通する開放位置に保持され、
貯留水Wの逆流を確実に防止することができる。
【0032】この第2実施形態では、第1弁板32及び
第2弁板33の開閉動作を小さい力で行うことができる
ので、受圧板34を小さくして細径の降水管13cに適
用することができる。
【0033】次に、本発明を具体化した第3実施形態を
図5〜図8に基づいて説明する。この実施形態では、導
水管13bの一側部に取付筒41を水平方向に溶接によ
り固定し、取付筒41の内端部には軸受板42を螺合
し、外端部には弁孔43a及び弁座43bを有する軸受
板43を螺合している。前記軸受板42及び43には回
動軸44が貫通支持され、回動軸44の外端部には弁板
45が取り付けられ、軸受板43の弁座43bに嵌合し
たシールリング46に対し弁板45の内側面を接触する
ようにしている。前記回動軸44の内端部には受圧板4
7が内部通路T内に位置するように取り付けられてい
る。前記回動軸44の外周には付勢部材としてのコイル
バネ48,49が巻着され、これらのコイルバネ48,
49の一端部は前記回動軸44の中間部に取り付けたブ
ラケット50に連結され、他端部は軸受板42,43に
係止されている。
【0034】図5及び図6は、前記コイルバネ48,4
9により弁板45が開放位置に保持され、受圧板47が
導水管13bの内部通路T内において水圧を受けるよう
に保持されている。この状態において導水管13bの内
部通路Tに水が矢印方向に流れると、受圧板47が水圧
を受けてコイルバネ48,49の付勢力に抗して回動軸
44を中心に反時計回り方向に回動される。このため、
弁板45が開放位置から図7及び図8に示す閉鎖位置に
移動され、さらに、導水管13bの内部通路Tが負圧と
なっているので、弁板45がシールリング46に吸い付
けられ、弁板45が完全に閉鎖され、タンク本体12へ
の給水が弁孔43aから空気を取り込むことなく円滑に
行われる。
【0035】タンク本体12内への給水が停止される
と、弁板45に対する導水管13b内の吸い付け力が弱
くなる。このため、受圧板47がコイルバネ48,49
の蓄勢力により図5、6に示す位置に復帰され、弁板4
5が開放位置に保持される。
【0036】この状態において、揚水管13a側が破断
されて、導水管13bの内部通路T内が負圧になると、
上部空間Aから弁孔43aを通して内部通路Tに空気が
吸入され、貯留水Wの逆流が防止される。
【0037】前記第3実施形態では、上部空間Aから弁
孔43aを通して内部通路Tに吸入される空気の流路方
向とほぼ直交する方向に弁板45が開閉動作されるよう
に構成した。このため前記吸入空気によって弁板45が
閉鎖方向の力を受けることはなく、弁板45は開放位置
に保持され、貯留水の逆流を確実に防止することができ
る。
【0038】なお、前記実施形態は以下のように変更し
て具体化することができる。・貯水タンク11以外に化
学薬品等の貯液タンクに具体化することができる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜7記載の
発明は、地震等の災害時等にタンク本体内の貯留液体の
逆流を確実に防止することができるとともに、コストの
低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を具体化した第1実施形態を示すエ
ア調節弁の断面図。
【図2】 エア調節弁の断面図。
【図3】 貯水タンク全体の断面図。
【図4】 この発明の第2実施形態を示すエア調節弁の
断面図。
【図5】 この発明の第3実施形態を示すエア調節弁の
開放状態の水平断面図。
【図6】 第3実施形態のエア調節弁の開放状態の正断
面図。
【図7】 第3実施形態のエア調節弁の閉鎖状態の水平
断面図。
【図8】 第3実施形態のエア調節弁の閉鎖状態の正断
面図。
【図9】 従来の貯水タンクの断面図。
【図10】 従来の逆流防止弁の断面図。
【符号の説明】 A…上部空間、T…内部通路、W…貯留液体、12…タ
ンク本体、13…供給管、13d…出口部、13e,1
3f…通気用開口、21…エア調節弁、22,41…取
付筒、22d…弁孔、22e…弁座、23…弁収容ケー
シング、23b…閉鎖阻止用開口、25,45…弁体、
26a…第1弁孔、27a…第2弁孔、28…傾動レバ
ー、32…第1弁体、33…第2弁体、34,47…受
圧板、44…回動軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03B 11/00 B65D 90/00 E03B 11/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を貯留するタンク本体(12)と、 タンク本体(12)内に液体を供給する供給管(13)
    と、 前記供給管(13)の内部通路(T)とタンク本体(1
    2)の上部空間(A)とを連通するように供給管の途中
    に形成された通気用開口(13e,13f)と、 前記通気用開口を開閉するエア調節弁(21)とを備え
    た貯留タンクにおいて、前記供給管(13)はタンク本体(12)内において、
    上部空間(A)から下部の貯留液体(W)内に出口部
    (13d)が位置するように配設され、 前記エア調節弁(21)を構成する弁体(25,32,
    33,45)は、給液時には、前記供給管(13)の内
    部通路(T)をタンク本体(12)内に向かって流れる
    液体の流れを利用して閉鎖位置に保持され、給液動作が
    停止されて、前記供給管の内部通路(T)の空気圧力が
    大気圧となった場合には、開放位置に保持され、前記内
    部通路の空気圧力が負圧力となった場合には、前記上部
    空間(A)から通気用開口(13e,13f)を通して
    内部通路(T)に空気を吸入して貯留液体の逆流を防止
    するように構成され、 前記エア調節弁(21)は、弁孔(22d,26a,2
    7a,43a)からの前記内部通路(T)への吸入空気
    により前記弁体が閉鎖位置に移動されるのを阻止する閉
    鎖阻止手段(23b,26,27,32,33,46,
    48,49)を備えていることを特徴とする貯留タン
    ク。
  2. 【請求項2】 請求項1において、エア調節弁(21)
    は、供給管(13)の通気用開口(13e)に取り付け
    られた弁孔(22d)及び弁座(22e)を有する取付
    筒(22)と、 前記取付筒(22)に連結された有蓋筒状の弁収容ケー
    シング(23)に収容された弁体(25)と、 前記弁収容ケーシング(23)の外周に上部空間(A)
    と弁孔(22d)を連通するように設けられ、かつ閉鎖
    阻止手段としての機能を有する閉鎖阻止用開口(23
    b)とを備え、 前記弁体(25)は、その自重により常には弁収容ケー
    シング(23)の下部において前記弁座(22e)から
    離隔した開放位置に保持され、供給管(13)による給
    液開始時には、弁収容ケーシング(23)の下部に設け
    た室(R)に液体を供給してその浮力により弁体(2
    5)が閉鎖方向に浮上され、定常給液時には供給管(1
    3)の内部通路(T)の負圧力により弁体(25)が弁
    座(22e)に吸着され、非給液状態において、供給管
    (13)の内部通路(T)の空気圧力が負圧力になる
    と、上部空間(A)から閉鎖阻止用開口(23b)を通
    して内部通路(T)に空気が吸入され、この吸入空気に
    より前記弁体(25)が閉鎖方向へ移動しないように構
    成されている貯留タンク。
  3. 【請求項3】 請求項1において、エア調節弁(21)
    は、供給管(13)の通気用開口(13e)に連結され
    た取付筒(22)と、 前記取付筒(22)に連結された有蓋筒状の弁収容ケー
    シング(23)と、 前記弁収容ケーシング(23)の外周二箇所に設けら
    れ、かつ上部空間(A)と内部通路(T)をそれぞれ連
    通する第1弁孔(26a)及び第2弁孔(27a)とを
    備え、 前記弁収容ケーシング(23)内には前記第1弁孔(2
    6a)を開閉する第1弁体(32)が設けられ、前記弁
    収容ケーシング(23)の外部において、前記第2弁孔
    (27a)を開閉する第2弁体(33)が設けられ、前
    記両弁体は弁収容ケーシング(23)内に設けたレバー
    機構(28,29,30,31)により同期して開閉動
    作されるように支持され、該レバー機構の傾動レバー
    (28)の先端部には供給管(13)内に位置するよう
    に液体の圧力を感知して前記第1及び第2弁体(32,
    33)を開閉する受圧板(34)が支持されている貯留
    タンク。
  4. 【請求項4】 請求項1において、エア調節弁(21)
    は、供給管(13)の通気用開口(13f)に取り付け
    られた取付筒(41)と、前記取付筒(41)に対し軸
    受(42,43)及び回動軸(44)を介して取り付け
    られた弁体(45)と、前記回動軸(44)の端部に取
    り付けられ、かつ前記内部通路(T)の液体の圧力を感
    知して弁体(45)を開閉する受圧板(47)とを備
    え、前記弁体(45)は付勢部材(48,49)により
    常には開放位置に付勢されるとともに、内部通路への吸
    入空気の流路方向とほぼ直交する方向に移動して通気用
    開口(13f)を開閉するように構成されている貯留タ
    ンク。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の貯留タンクに用いられる
    エア調節弁(21)であって、該エア調節弁(21)
    は、供給管(13)の通気用開口(13e)に取り付け
    られた弁孔(22d)及び弁座(22e)を有する取付
    筒(22)と、 前記取付筒(22)に連結された有蓋筒状の弁収容ケー
    シング(23)に収容された弁体(25)と、 前記弁収容ケーシング(23)の外周に上部空間(A)
    と弁孔(22d)を連通するように設けられ、かつ閉鎖
    阻止手段としての機能を有する閉鎖阻止用開口(23
    b)とを備え、 前記弁体(25)は、その自重により常には弁収容ケー
    シング(23)の下部において前記弁座(22e)から
    離隔した開放位置に保持され、供給管(13)による給
    液開始時には、弁収容ケーシング(23)の下部に設け
    た室(R)に液体を供給してその浮力により弁体(2
    5)が閉鎖方向に浮上され、定常給液時には供給管(1
    3)の内部通路(T)の負圧力により弁体(25)が弁
    座(22e)に吸着され、非給液状態において、供給管
    (13)の内部通路(T)の空気圧力が負圧力になる
    と、上部空間(A)から閉鎖阻止用開口(23b)を通
    して内部通路(T)に空気が吸入され、この吸入空気に
    より前記弁体(25)が閉鎖方向へ移動しないように構
    成されている貯留タンクに用いるエア調節弁。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の貯留タンクに用いられる
    エア調節弁(21)であって、該エア調節弁(21)
    は、供給管(13)の通気用開口(13e)に連結され
    た取付筒(22)と、 前記取付筒(22)に連結された有蓋筒状の弁収容ケー
    シング(23)と、 前記弁収容ケーシング(23)の外周二箇所に設けら
    れ、かつ上部空間(A)と内部通路(T)をそれぞれ連
    通する第1弁孔(26a)及び第2弁孔(27a)とを
    備え、 前記弁収容ケーシング(23)内には前記第1弁孔(2
    6a)を開閉する第1弁体(32)が設けられ、前記弁
    収容ケーシング(23)の外部において、前記第2弁孔
    (27a)を開閉する第2弁体(33)が設けられ、前
    記両弁体は弁収容ケーシング(23)内に設けたレバー
    機構(28,29,30,31)により同期して開閉動
    作されるように支持され、該レバー機構の傾動レバー
    (28)の先端部には供給管(13)内に位置するよう
    に液体の圧力を感知して前記第1及び第2弁体を開閉す
    る受圧板(34)が支持されている貯留タンクに用いる
    エア調節弁。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の貯留タンクに用いられる
    エア調節弁(21)であって、該エア調節弁(21)
    は、供給管(13)の通気用開口(13f)に取り付け
    られた取付筒(41)と、前記取付筒(41)に対し軸
    受(42,43)及び回動軸(44)を介して取り付け
    られた弁体(45)と、前記回動軸(44)の端部に取
    り付けられ、かつ前記内部通路(T)の液体の圧力を感
    知して弁体(45)を開閉する受圧板(47)とを備
    え、前記弁体(45)は付勢部材(48,49)により
    常には開放位置に付勢されるとともに、内部通路への吸
    入空気の流路方向とほぼ直交する方向に移動して通気用
    開口(13f)を開閉するように構成されている貯留タ
    ンクに用いるエア調節弁。
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