JP3382511B2 - インクジェットプリント装置 - Google Patents

インクジェットプリント装置

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JP3382511B2
JP3382511B2 JP18269097A JP18269097A JP3382511B2 JP 3382511 B2 JP3382511 B2 JP 3382511B2 JP 18269097 A JP18269097 A JP 18269097A JP 18269097 A JP18269097 A JP 18269097A JP 3382511 B2 JP3382511 B2 JP 3382511B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J3/00Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed
    • B41J3/407Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for marking on special material
    • B41J3/4078Printing on textile

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク等の液体を
吐出口から小滴として吐出させ、この吐出液滴を紙や布
帛、不織布、OHP用紙などの被プリント媒体に付着さ
せてプリントを行うインクジェットプリント装置に関
し、特に工業用の捺染装置のように大きな幅の被プリン
ト媒体に、長時間、あるいは連続的にプリントを行うイ
ンクジェットプリント装置に関する。
【0002】本発明の具体的な適用機器は、捺染装置、
大判プリンタなどを挙げることができる。
【0003】なお、本明細書および添付の図面で述べる
「プリント」とは、紙などの被プリント媒体に対してイ
ンクを付与する動作のみならず、広く媒体に対して顔料
や染料を含む適宜の液体を付与することを含む意味で用
いるものである。
【0004】
【従来の技術】インクジェットプリント装置は、ランニ
ングコストが低く、静粛でかつ高速プリントを行うこと
ができる点から、プリンタ、ファクシミリ、複写機など
のプリント部として多く用いられており、そのプリント
方式はプリントヘッドに形成した複数のインク吐出口か
らプリントデータ信号に基づいてインクを吐出し、その
液滴を被プリント媒体に付着させてプリントするもので
ある。
【0005】一般的に、インクジェットプリント装置に
用いられるインクは、温度により粘度が変化する。イン
ク粘度が変化すると、プリント動作時のインク吐出量が
変化し、被プリント媒体に付着するインクのドット径が
変化する。このドット径の変化は、インク粘度の変化が
小さければ、人間の目には認識されないため、実質的に
は問題にならないが、インク粘度の変化が大きい場合に
は、濃度の変化として認識され所望のプリント濃度を得
ることができないという問題がある。
【0006】また、同一のプリント媒体上で、場所によ
りドット径が変化した場合、人間の目には、いわゆ濃度
むらとして認識されるという問題がある。このため、イ
ンクの温度をある程度の範囲(人間の目で濃度変化が認
識できない範囲)内に制御することは、プリント品質の
安定化と簡易的な制御によるコストダウンを両立させる
上で望ましいことである。
【0007】インクの温度制御方法としては、実際に
は、プリントヘッドの温度制御として行われる。プリン
トヘッドの温度変化の要因としては、装置周辺の環境温
度の変化も考えられるが、インクジェットプリント装置
は、一般的に常温(20〜25℃程度)で、使用される
ことが多く、環境温度は、比較的安定している。むし
ろ、プリントヘッドの温度変化の要因の多くは、プリン
トヘッド駆動時の発熱による昇温である。例えば、シリ
アルプリンタの場合、1走査でのプリント開始時とプリ
ント終了時とではプリントヘッドに蓄積される熱量が異
なるため、プリント開始部近傍とプリント終了部近傍と
ではドット径が異なることがある。
【0008】一般的に、A4サイズ幅のプリンタなど被
プリント媒体のプリント幅が比較的狭いプリンタや、プ
リント速度の比較的遅いプリンタにおいては、プリント
ヘッドにヒータおよび温度検出センサを設け、プリント
ヘッド内の温度検出センサの信号に基づいて前記ヒータ
の駆動の制御によるプリントヘッドの温度の適正化を行
う程度で、プリント開始部近傍とプリント終了部近傍と
でのドット径のばらつきを人間の目では認識できない程
度に抑えることができる。
【0009】しかしながら、プリント幅が広いプリンタ
やプリント速度の速いプリンタにおいては、プリント開
始部近傍とプリント終了部近傍とでのドット径のばらつ
きはさらに大きくなるので、このような制御方法のみで
は、ドット径のばらつきは、濃度むらとして人間の目に
認識されるようになり、プリント品位を低下させるとい
う問題がある。
【0010】このような問題の改善策として、水などの
特定の冷却用の液体をプリントヘッドに接触させること
でプリントヘッドを所定の適正温度範囲内に制御する方
法がある。これは、水などの特定の液体をポンプで吸い
込み、加圧して吐出させ、チューブなどの液体の経路を
介してプリントヘッドに接触させ冷却するようにしてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
加圧液体を用いる場合、チューブ等の経時変化による劣
化や不測の事態により、前記経路に大気とのリークが発
生すると、液体は経路より外部に漏出し、被プリント媒
体に付着する恐れがある。液体がプリント前の被プリン
ト媒体やプリント後の被プリント媒体に付着すると、ど
ちらの場合でも、プリント画像を汚すことになる。
【0012】また、一般的に、液体をポンプで吸い込
み、加圧し吐出するとポンプの発熱のため液体の温度は
上昇する。この温度上昇分をδtpとすると、温度制御
手段によって、温度Tに温度制御された液体をポンプで
吸い込み、吐出すると、ポンプより吐出された液体の温
度は、T+δtpとなる。
【0013】冷却液貯留部に貯留されている液体を温度
制御手段により温度Tに温度制御して、インクジェット
ヘッドの液体通路に給送し、インクジェットヘッドを温
度制御する場合、仮に、温度Tに温度制御した液体をポ
ンプで吸い込みつつ吐出してインクジェットヘッドに給
送すると、インクジェットヘッドに給送される液体の温
度はT+δtpとなり、所望の温度である温度Tでイン
クジェットヘッドを温度制御できない。温度T+δtp
で、インクジェットヘッドを温度制御するようにしてよ
いとも考えられるが、温度Tや温度上昇分δtpの値は
一般的に一定ではなく、ばらつきがある。そのため、温
度Tに温度制御した液体をポンプで吸い込み、吐出して
インクジェットヘッドに給送すると、ポンプでの昇温分
δtpだけ温度のばらつきが大きくなる。
【0014】また、プリントヘッドの温度制御用流体の
供給管が直接プリントヘッドに接触して配置されている
場合には、プリント時のプリントヘッドの走査方向の往
復運動に伴って供給管も走査方向に動かされるので、供
給管は頻繁に屈曲され、これによって生じる振動がプリ
ントヘッドに伝達される結果、走査速度が不安定とな
り、プリント時のインク濃度ムラ等の発生原因になる。
【0015】さらにまた、流体の循環のために負圧ポン
プが用いられると、この負圧ポンプの吸引による負圧に
よって供給管が潰れないよう供給管は十分な剛性が必要
となるために、供給管の屈曲による振動がさらに大きく
なって画像の品質に対してより大きな悪影響を及ぼすこ
とになる。
【0016】本発明の目的は、液体の漏出を防止して被
プリント媒体の汚れを防ぐことができ、また、インクジ
ェットヘッドの温度制御を高精度で行い、高品位なプリ
ントを行うことのできるインクジェットプリント装置を
提供することにある。
【0017】また、本発明の他の目的は、ヘッドの往復
運動時に発生する振動の影響を低減し、インクの吐出を
安定させて画像品位を向上するようにしたプリント装置
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の一形態は、インクジェットヘッドに接し
て液体を流す液体通路が設けられたインクジェットプリ
ント装置において、前記液体を貯留するための液体貯留
部と、前記液体貯留部に設けられ、当該液体貯留部に貯
留されている液体の温度を、前記インクジェットプリン
ト装置を設置する環境温度とほぼ等しい設定温度に制御
するための温度制御手段と、前記液体を送給するための
ポンプと、前記温度制御手段によって前記設定温度に制
御された前記液体貯留部に貯留された液体を、前記ポン
プを用いて当該液体貯留部から前記インクジェットヘッ
ドに接する前記液体通路へ給送した後に当該ポンプを経
て前記液体貯留部へ還流させる液体還流経路と、を有す
ることを特徴とする。
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0021】図1および図2は、本発明の一実施の形態
に係るインクジェットプリント装置を示す図であり、図
1はインクジェットプリント装置本体の主要部断面図、
図2はインクジェットプリント装置本体の斜視図であ
る。
【0022】図1および図2に示すインクジェットプリ
ント装置は、被プリント媒体Aに画像等をプリントする
プリンタ部100、被プリント媒体Aを所定量(プリン
ト長L)だけ間欠的に搬送する搬送部200、ロール状
の連続する被プリン媒体Aを繰り出すための繰り出し部
300、プリント後の被プリント媒体Aを巻き取りがで
きる状態まで乾燥する乾燥部400、乾燥後の被プリン
ト媒体Aを巻き取るための巻き取り部500の各部から
主に構成される。
【0023】被プリント媒体Aは、繰り出しローラ31
0の回転に伴なって巻き出され、中間ローラ320およ
び330を介してプリンタ部100に対向する位置に設
けられた搬送部200により水平方向に搬送される。
【0024】搬送部200は、被プリント媒体Aの搬送
経路上にあって、プリンタ部100よりも上流側に設け
た搬送ローラ210と、プリンタ部100よりも下流側
に設けたベルト駆動ローラ220とを有し、これらロー
ラ間にエンドレス状の搬送ベルト230を巻き回すとと
もに、一対のプラテンローラ240により、被プリント
媒体Aの被プリント面となる範囲において搬送ベルト2
30を平坦に規制し、適正な張力で展張するよう構成さ
れている。搬送ベルト230外周面には、粘着層が設け
られており、被プリント媒体Aを貼り付けて搬送し、プ
リンタ部100に対向する位置まで導き、プリンタ部1
00によってプリントが行われる。その後、送りローラ
520により、被プリント媒体Aは、搬送ベルト230
より剥がされ、ヒータなどにより構成された乾燥部40
0で、乾燥され、中間ローラ530、540を介して巻
き取りローラ510によって巻き取られる。
【0025】図2においてプリンタ部100には、上述
した被プリント媒体Aの搬送方向とは異なる方向、例え
ば直交する主走査方向に、一対の平行な走査レール10
1、102がフレーム103に対して設けられており、
走査レール101、102上にはボールベアリング11
10を介して、複数個のプリントヘッド1000を搭載
したヘッドキャリッジ1100が摺動可能に支持されて
いる。
【0026】なお、ヘッドキャリッジ1100は、不図
示の駆動ベルトを介してプリンタ部100のフレーム1
03に固定された不図示の駆動モータにより駆動され
る。ヘッドキャリッジ1100は、走査レール101、
102上を、図中矢印P1およびP2方向に往復動し、
プリントヘッド1000により、連続する被プリント媒
体Aに対し、(一走査のプリント)=(所定のプリント
長L)×(被プリント媒体Aの幅W)の範囲で繰り返し
てプリント動作を行う。
【0027】プリントヘッド1000は、主走査方向に
直交する方向、すなわち、被プリント媒体の搬送方向に
2列、各カラーに対応して1列当たり複数個配列されて
おり、画像データに対し、搬送部上流側の1列目のプリ
ントヘッド1000と下流側の2列目のプリントヘッド
1000に50%ずつデータを振り分けてプリントし、
全体の画像データをプリントする。すなわち、上流側の
プリントヘッド1000で50%の画像データをプリン
トし、被プリント媒体Aが間欠送りされることによっ
て、下流側のプリントヘッド1000により残りの50
%の画像データをプリントし、上流側および下流側のプ
リントヘッド1000それぞれのプリント画像を重ね合
わせている。
【0028】図3はプリントヘッド1000およびこれ
に取付けられた液体通路としての水管1040の内部構
造を示す斜視図である。プリントヘッド1000は、複
数の微細なインク吐出口1001、このインク吐出口1
001に連なるインク路1002、このインク路100
2に供給するインクを一時的に貯留した共通液室100
3、インク路1002の一部に設けられる電気熱変換素
子1004、この電気熱変換素子1004に電力を供拾
するための電極配線1005を基板1006上に備えて
いる。
【0029】このような熱エネルギーを利用してインク
路1002内のインクに気泡を生じさせ、該気泡の生成
に伴なってインク吐出口1001からインク滴を吐出さ
せる方式のプリントヘッドは、インク吐出口1001を
高密度に配列することができるために高解像度のプリン
トを行うことに適したものである。また、プリントヘッ
ドのコンパクト化も容易であり、かつ最近の半導体分野
における技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術や
マイクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実
装化が容易で、製造コストも安価である等の利点を有し
ている。
【0030】プリントヘッド1000には、インク供給
装置2000(図2参照)から色や濃度の異なるインク
をプリントヘッド1000内部の共通液室1003に送
り込むためのそれぞれのインク供給経路と、良好なイン
ク吐出状態を得るべくプリントヘッド1000を適正な
温度に制御するために冷却用液体を流通させる水管10
40が基板1006の裏面が冷却用液体が直接に基板1
006の裏面に接するように取り付けられている。
【0031】図2に示すように、インク供給装置200
0は、本実施の形態では使用するインク色に対応して、
合計8個のインクタンク2100a〜2100hを有
し、各インクタンクごとの供給ポンプにより、プリンタ
部100内に這い回されたインク給送チューブを介し
て、それぞれ対応するプリントヘッド1000に各イン
クを供給する。このインク供給において、プリント時に
は毛細管現象により、プリントヘッド1000からの吐
出に応じて、インク供給が行われる。
【0032】なお、各インクは、例えば、同じ色でも、
濃いインクと淡いインクのように実質的に色の異なるも
のは、別のインクとしてそれぞれのインクタンクに貯留
されている。
【0033】本実施の形態では、上述したように、1色
のインクに対し2個のプリントヘッドを対応させてい
る。従って、ヘッドキャリッジ1100には、プリント
ヘッドが、8色(濃度の異なるインクは別の色として)
×2個/色=16個搭載されている。すなわち、上流側
のプリントヘッド1000と、それに対応する下流側位
置のプリントヘッド1000には、同じ色のインクを供
給することになる。
【0034】回復動作部3000は、プリントヘッド1
000が確実な吐出安定性を得るための回復動作等を行
うものであり、インクの粘度増加を防止するためにプリ
ントヘッド1000の吐出口面を覆うキャッピング部3
100、プリントヘッド1000の吐出口表面に付着す
るインク滴等を払拭するための不図示のワイピング部、
プリントヘッド1000の内に発生する増粘インクを除
去するためのインク吐出を受けるための不図示の予備吐
出部、洗浄液を供給する不図示の洗浄液タンク部、その
廃液を吸引および吐出する不図示のポンプ部、該ポンプ
部より吐出された廃液を受容し排出する不図示の排出部
を具える。
【0035】図1に示す冷却液循環装置4000は、冷
却液貯留タンク4100内の水等の冷却液Wを所望の温
度に制御して、冷却液給送ポンプ4200によりプリン
トヘッド1000に取付けられた水管1040に給送
し、再び冷却液貯留タンク4100に環流する装置であ
る。
【0036】以下、この冷却液循環装置4000の一実
施の形態を図1、図2および図4を参照して説明する。
【0037】本実施の形態では、室温25℃、冷却液W
の設定温度Tを25±0.5℃とする。
【0038】冷却液貯留タンク4100内には、冷却器
4110、ヒータ4120、温度センサ4130が設け
られており、冷却器4110には、冷却液貯留タンク4
100外に設けられた圧縮機4112、凝縮器411
4、キャピラリチューブを介してHFC ‐l34aなどの
冷媒が循環されるように構成されている。また、冷却液
貯留タンク4100には、冷却液Wが、一定量貯留され
ている。
【0039】冷却液貯留タンク4100の底面には、接
続口が設けられており、この接続口はスプリングホース
などの屈曲性を有し負圧でも潰れない往路メインチュー
ブ1051を介してヘッドキャリッジ1100に搭載さ
れた往路マニホルド1056と連結されている。往路マ
ニホルド1056には、16本の往路サブチューブ10
52が連結され、それぞれプリントヘッド1000の水
管1040の入口側に連結されている。かかる往路メイ
ンチューブ1051、往路マニホルド1056および往
路サブチューブ1052でもって、第1連結路が構成さ
れる。
【0040】16個の水管1040の出口側にはそれぞ
れ復路サブチューブ1062が連結され、復路マニホル
ド1066に連結されている。復路マニホルド1066
は、さらに、渦流ポンプなどの脈動のない冷却液給送ポ
ンプ4200の吸込側と復路メインチューブ1068を
介して連結されており、かかる復路サブチューブ106
2、復路マニホルド1066および復路メインチューブ
1068でもって、第2連結路が構成される。
【0041】冷却液給送ポンプ4200の吐出口は、冷
却液貯留タンク4100の側面に設けられた接続口に給
送チューブ1071を介して接続されており、この給送
チューブ1071が第3連結路を構成している。
【0042】なお、図4において、4500は本発明の
インクジェットプリント装置の温度制御を司るコントロ
ーラであり、マイクロコンピュータ等により構成され
る。
【0043】冷却動作開始を指示する信号をコントロー
ラ4500のCPUが受信すると、CPUは温度センサ
4130から令却液Wの温度を検知する。冷却液Wの温
度が設定温度の下限24.5℃より低ければ、ヒータ駆
動回路はスイッチ4122をオンとしてヒータ4120
を駆動する。冷却液Wの温度が設定温度の下限24.5
℃になった段階で、ヒータ4120の駆動は停止され
る。また、冷却液Wの温度が設定温度の下限24.5℃
より高けれぱ、ヒータ駆動回路はヒータ4120を駆動
しない。
【0044】冷却液Wの温度が設定温度の上限25.5
℃よりも、高けれぱ、温度センサ4130がCPUに報
知し、圧縮機4112および凝縮器4114の空冷用フ
ァンが、動作する。気化したHFC−l34aは圧縮機
4112により高温高圧にされ、冷媒経路内を給送され
る。高温高圧にされ気化したHFC−l34aは、沸点
が高く、液化し易くなっており、凝縮器4114で強制
的に空冷用ファンにより冷却され、液化する。液化した
HFC−l34aはキャピラリチューブで減圧され、冷
却器4110に給送される。冷却器4110に給送され
た液化HFC−l34aは低圧であるため、沸点が低く
気化し易くなっており、冷却器4110に接している冷
却液Wより熱を奪い、再び、気化し、圧縮機4112に
環流される。このような冷媒の循環により、熱を奪われ
た冷却液Wは、その温度が低下する。
【0045】冷却液Wの温度が設定温度の上限25.5
℃よりも低くなると、CPU は温度センサ4130からこ
れを検知し、圧縮機4112を停止して冷媒の給送を停
止する。また、凝縮器の空冷用ファンを停止し、その結
果、冷却器4110内の冷媒は気化したままであり、冷
却器4110に接している冷却液Wより熱を奪えないた
め、冷却液Wの温度は低下しない。冷却動作中は、この
ような温度制御が繰り返えされる。
【0046】また、コントローラ4500が冷却液給送
ポンプ4200の運転開始を指示する信号を送信する
と、冷却液給送ポンプ4200は、運転を始め、復路メ
インチューブ1068内の冷却液Wを吸い込み始める。
すると、復路マニホルド1066、復路サブチューブ1
052および水管1040内の圧力が順次低下し負圧と
なって、冷却液貯留タンク4100内に貯留された設定
温度Tの冷却液Wは、往路メインチューナ1051、往
路マニホルド1056および往路サブチューブ1052
を介して、プリントヘッド1000の水管1040に給
送され、プリントヘッド1000の温度制御が行われ
る。
【0047】前述のように、設定温度Tは、25℃であ
り、室温も25℃であるため、冷却液Wは、往路メイン
チューブ1051、往路マニホルド1056および往路
サブチューブ1052を通過しているときに、熱の移動
がなく、設定温度Tの冷却液Wを水管1040に給送で
きる。
【0048】このように、冷却液Wの設定温度と室温と
を同じ、または、ほぼ同じにすることにより、プリント
ヘッド1000にほぼ設定温度の冷却液Wを給送できる
ので、プリントヘッド1000を精度良く温度制御でき
る。
【0049】なお、設定温度と室温との差が、大きくな
ればなるほど、冷却液Wと室内との間で移動する熱が多
くなり、設定温度Tと異なる温度の冷却液Wが、水管1
040に給送されることになって、プリントヘッド10
00を所望の温度に温度制御するのが困難になる。環境
温度の温度制御の精度と冷却液の設定温度への温度制御
の精度とを考慮すれば、環境温度と設定温度との差を5
℃以内に制御することは、さほど、困難なことではな
く、十分実用的であり好ましい。
【0050】また、冷却液給送ポンプ4200は、脈動
のない渦流ポンプなどのポンプであるため、水管104
0を通過する冷却液Wは、常に流量が一定であり、ま
た、前述のように、冷却液Wは、設定温度Tで温度制御
されているので、プリントヘッド1000を冷却する冷
却能力は一定となり、プリントヘッド1000を精度良
く温度制御できる。
【0051】水管1040に、給送された冷却液Wは、
プリントヘッド1000の熱を奪い、温度T+δThと
なり、復路サブチューブ1062、復路マニホルド10
66および復路メインチューブ1068を介して、冷却
液給送ポンプ4200の吸込口に入る。冷却液給送ポン
プ4200内に入った温度T+δThの冷却液Wは、冷
却液給送ポンプ4200の発熱により、さらに昇温し、
温度T+δTh+δtpとなり、冷却液給送ポンプ42
00の吐出口より、冷却液貯留タンク4100の側面に
吐出される。そして、前述のような温度制御により、設
定温度Tに温度制御され、再び、冷却液給送ポンプ42
00より、往路メインチューブ1051に吸い込まれる
という、動作を繰り返す。このように、設定温度Tに温
度制御された冷却液Wを冷却液給送ポンプ4200に吸
い込む経路の途中に水管1040を配することにより、
水管1040に設定温度Tの冷却液Wを給送することが
でき、プリントヘッド1000を精度良く温度制御でき
る。
【0052】また、往路メインチューブ1051、往路
マニホルド1056、往路サブチューブ1052、水管
1040、復路サブチューブ1062、復路マニホルド
1066および復路メインチューブ1068を流れてい
る冷却液Wの圧力は、負圧であるため、これら、冷却液
経路のいずれか、あるいは、その接続部などに、経年変
化による材料の劣化や不測の事態により、大気とのリー
クが発生しても、冷却液Wの漏れは、発生せず、直下に
ある被プリント媒体Aへの冷却液Wの付着によるプリン
ト画像の汚染を防止できる。
【0053】次に、この発明に係るプリント装置の他の
好適な実施の形態を図5〜図8を参照して詳細に説明す
る。なお、特にことわりのない限り前実施の形態と同一
機能部位には同一符号を付し、重複説明を避ける。
【0054】本実施の形態では、図6に明示されるよう
に、プリンタ部100のフレーム103の内部には、前
実施の形態と同様に布地等の被プリント媒体Aの搬送方
向に直交した主走査方向Sに延びる一対の平行なガイド
レール101,102が設けられており、このガイドレ
ール上にボールベアリング1110を介して主キャリッ
ジ1010と補助キャリッジ1020とが摺動自在に設
けられている。そして、これら主キャリッジ1010と
補助キャリッジ1020が連動して主走査方向Sに往復
移動できるように構成されている。これら主キャリッジ
1010と補助キャリッジ1020は同期して往復移動
することに限らず、個別に往復移動するようにも勿論で
きる。本実施例においては、フレーム103の一方の側
壁に取り付けられた駆動モータ(図示しない)によって
駆動ベルト(図示しない)を介して同期して駆動される
よう構成されている。
【0055】さらに、主キャリッジ1010の内部下面
には、布地Aに対して画像形成を行うためのプリントヘ
ッド1000が複数個設けられており、主キャリッジ1
010が主走査方向Sに往復移動しながらカラープリン
トを行うことができる。また、プリントヘッド1000
には、インク供給装置2000から色や濃度の異なるイ
ンクをプリントヘッド1000の共通液室に供給するた
めのインク供給通路と、良好なインク吐出状態を得るた
めにプリントヘッド1100を適切な温度に制御するた
めの冷却用流体を流通させる水管1040が取り付けら
れている。
【0056】プリントヘッド1000に取り付けられる
水管1040と冷却液循環装置4000との間には、複
数個のプリントヘッド1000の水管1040の入口側
に冷却液を分配するための往路マニホルド1056と、
水管1040の出口側からの冷却液を回収する復路マニ
ホルド1066とが設けられている。本実施の形態で
は、これら往路マニホルド1056および復路マニホル
ド1066が補助キャリッジ1020の下部に配設され
ている。
【0057】図7と図8はこの発明のプリント装置の他
の実施の形態における第1の例を示すもので、図示の主
キャリッジ1010には所定方向(本実施例では搬送方
向F)に複数個のインク吐出口が配列されたプリントヘ
ッド1000が主走査方向Sと直交して配置されてい
る。なお、本実施例ではカラープリントを可能とするた
めに主走査方向Sに色を異にするインクに対応したプリ
ントヘッドが1000a,1000b…と順に複数個設
けられている。また、主走査方向Sに直交して2段階に
プリントヘッド1000が設けられているのは、前述の
ように、各段のプリントヘッド1000のプリント領域
をプリントヘッド1000によってそれぞれ分担させて
高速プリントを行うことができるようにするためであ
る。
【0058】また、先に述べたように構成される冷却液
循環装置4000において、所定温度に温度制御された
冷却液Wは、冷却液貯留タンク4100から往路メイン
チューブ1051を経て往路マニホルド1056に送ら
れ、この往路マニホルド1056から、各プリントヘッ
ド1000に取り付けられた水管1040のそれぞれの
一端に接続された往路サブチューブ1052a,105
2b…を介して、水管1040a,1040b…に送ら
れる。こうして各水管1040a,1040bに隣接し
たプリントヘッド1000a,1000bを効果的に冷
却する。プリントヘッド1000a,1000bを冷却
した後の冷却液Wは水管1040a,1040b…の他
端から復路サブチューブ1062a,1062bを経て
復路マニホルド1066に送られて集められ、この復路
マニホルド1066から復路メインチューブ1068を
経て冷却液循環装置4000の冷却液供給ポンプ420
0に戻される。ここにおいて、往路メインチューブ10
51と復路メインチューブ1068は、循環経路内の流
路抵抗を低減するために極力内径断面積の大きな管路が
好適である。また、これに加えて、供給メインチューブ
1051と復路メインチューブ1068は、負圧によっ
て管路が潰れないような、例えばスプリングホースのご
とくある程度の剛性を有した管路材料であることが必要
である。
【0059】これに対して、復路マニホルド1056と
復路マニホルド1066および各水管1040a,10
40b…とを接続する供給サブチューブ1052a,1
052b…および復路サブチューブ1062a,106
2b…は小径の管材料で、例えばウレタンチューブのよ
うな屈曲性に優れた材質の管材料を用いるのが好適であ
る。従って、補助キャリッジ1020が、主走査方向S
の移動による往路メインチューブ1051と復路メイン
チューブ1068の屈曲が原因で振動しても、往路サブ
チューブ1052と復路サブチューブ1062は屈曲部
分において振動を吸収するので、この振動が主キャリッ
ジ1010に伝達されず、プリントヘッド1000に何
等影響を及ぼすことがなく、良好なインクの吐出を行う
ことができる。
【0060】往路マニホルド1056と復路マニホルド
1066はそれぞれクランプ部材1053,1053に
よってトレイ1082の上に固着されている。このトレ
イ1082には両端に一対のロック機構付のスライドレ
ール1084が設けられており、スライドレール108
4の一側端が補助キャリッジ1020の底部に固着され
ている。また、これらスライドレール1084は通常は
補助キャリッジ1020の下部の一定位置(図7,図8
の状態)に固定されており、ロック機構を解錠すること
によってトレイ1082は補助キャリッジ1020に対
し主走査方向Sに相対移動することができる。これは、
プリントヘッド1000を交換する際に主キャリッジ1
010と補助キャリッジ1020との間に十分なアクセ
ス用空間を確保するためである。さらに、トレイ105
2の両側端には一対の軸1087が対向して設けられて
おり、これら軸1087はそれぞれ主キャリッジ101
0に設けられた一対のガイド部材1085の長孔108
8に係合している。通常は図8に示されるように軸10
87と長孔1088は接触しないように構成配置されて
おり、これによって補助キャリッジ1020の振動がガ
イド部材1085を介して主キャリッジ1010に直接
に伝達されないようにされている。また、往路および復
路マニホルド1056および1066を搭載したトレイ
1082は、主キャリッジ1010と補助キャリッジ1
020の離間時に、トレイ1082に設けられた軸10
87がガイド部材1085によって引張られるために、
トレイ1082は主キャリッジ1010に追従して同時
に引き出すことができる。
【0061】また、本発明のプリント装置の他の実施の
形態の第2の例が図9に示されている。図示されるよう
に、この第2の例は、以下に示す以外の構成は先に説明
した第1の例と同じである。この第2の例において、循
環経路のうち片側、すなわち復路側のみに復路マニホル
ド1066が設けられている。もう一方の往路側の循環
経路では往路マニホルド1056が補助キャリッジ10
20以外の所定位置に設けられ、この往路マニホルド1
056と各水管1040と複数の往路サブチューブ10
52を介して直結されている。ここで、往路サブチュー
ブ1052はその途中がクランプ部材1086によって
下部のトレイ1082に固着されている。従って、先の
第1の例の場合と同様に、補助キャリッジ1020の往
復運動に伴う往路サブチューブ1052と復路メインチ
ューブ1068の屈曲による振動等が発生しても、これ
らの振動は好適に吸収されるので、プリントヘッド10
00が搭載された主キャリッジ1010側への振動の伝
達を防止することができる。
【0062】上述したように、往路および復路メインチ
ューブ1051および1068は内径が大きくて剛性が
必要とされるために、屈曲性の点でやや不利であり、屈
曲時の負荷によって補助キャリッジ1020の往復移動
に支障を来すような場合に、その負荷の軽減を図る手段
としてこの第2の例が有効である。ただし、この場合
に、循環径路の内径断面積の小さい経路が長くなること
によって、循環経路内の流路抵抗が大きくなると考えら
れるために、先の第1の実施例と同等の流量を得るには
冷却液供給ポンプ4200の容量を大きくすることが必
要である。
【0063】また、別の例として、先の第1の実施例で
はサブチューブ1052,1062を補助キャリッジ1
020の下部に設けていたが、この位置に限ることな
く、補助キャリッジ1020の上下いずれの側に設けて
も良い。また、プリントヘッド1000は第1の例のよ
うな4系列2段の構成に限らず、より一層高精細な印字
を可能とするために8系列、12系列…と多系列に設け
ることができる。
【0064】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0065】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0066】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0067】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0068】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0069】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0070】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0071】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0072】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0073】
【発明の効果】本発明の一形態によれば、インクジェッ
トヘッドに接して液体を流す液体通路が設けられたイン
クジェットプリント装置において、前記液体を貯留する
ための液体貯留部と、前記液体貯留部に設けられ、当該
液体貯留部に貯留されている液体の温度を、前記インク
ジェットプリント装置を設置する環境温度とほぼ等しい
設定温度に制御するための温度制御手段と、前記液体を
送給するためのポンプと、前記温度制御手段によって前
記設定温度に制御された前記液体貯留部に貯留された液
体を、前記ポンプを用いて当該液体貯留部から前記イン
クジェットヘッドに接する前記液体通路へ給送した後に
当該ポンプを経て前記液体貯留部へ還流させる液体還流
経路と、を有することにより、第1連結路、液体通路、
第2連結路、およびこれらの接続部に不測の事態により
リークが発生しても、液体を漏らすことがなく、被プリ
ント媒体を汚染する恐れがない。
【0074】本発明の好ましい形態によれば、前記液体
貯留部に貯留されている液体の温度を制御する温度制御
手段を備えたので、温度制御手段により所望の温度に温
度制御した液体をほぽそのままの温度でインクジェット
ヘッドの液体通路に給送することができ、インクジェッ
トヘッドを精度良く温度制御できる。
【0075】また、本発明の好ましい形態のポンプを無
脈動のポンプとすることにより、インクジェットヘッド
に流量一定な状態で前記液体を供給できるので、冷却能
力を一定にすることができ、インクジェットヘッドを精
度良く温度制御できる。
【0076】さらに、本発明のさらに好ましい形態によ
れば、前記温度制御手段により温度制御される前記液体
の設定温度は、前記インクジェットプリント装置を設置
する環境温度とほぼ等しいので、温度制御手段により所
望の温度に温度制御した液体をほぼそのままの温度でイ
ンクジェットヘッドに給送することができ、インクジェ
ットヘッドを精度良く温度制御できる。その結果、精度
の良いインクジエットヘッドの温度制御を行うことがで
き、このように高精度な温度で制御されたインクジェッ
トヘッドは、吐出量がほぼ一定となり、濃度のばらつき
のないプリント画像を提供でき、例えば、高品位な捺染
物およびこれを用いた衣類などの加工品を得ることがで
きる。
【0077】また、本発明の他の形態によれば、インク
ジェットプリントヘッドによるプリント時に、キャリッ
ジの往復移動に伴うプリントヘッドの温度制御用流体の
循環経路の屈曲に起因する振動を低減し、もし発生して
もこのような振動は補助キャリッジにおいて吸収、除去
されて、プリントヘッド側が搭載された主キャリッジに
何等伝達されることがなく、常に安定したインクの吐出
ができる。
【0078】また、本発明の好ましい実施の形態では、
マニホルドおよび/またはサブチューブが固定されたト
レイが主キャリッジと補助キャリッジの離間時に、プリ
ントヘッドを搭載する主キャリッジ側に追従して同時に
引き出されるために、主キャリッジと補助キャリッジ、
あるいはプリント装置全体の保守点検および/またはプ
リントヘッドの交換を容易に行うことができる。さら
に、本発明の他の好ましい実施の形態では、マニホルド
までのメインチューブは太さと剛性等の許容範囲を広げ
ることができるだけでなく、マニホルドとプリントヘッ
ドの間のサブチューブを必要最小限の長さとすることが
できるために、循環経路内の流路抵抗を軽減して循環効
率を向上することもできる。さらに、本発明のプリント
装置は、プリントヘッドの本数や管路の種類と本数、ま
た、流体の種類にも関係なく適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るインクジェットプ
リント装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】図1に示すインクジェットプリント装置の斜視
図である。
【図3】上記装置で用いられるプリントヘッドの内部構
造を示す斜視図である。
【図4】上記装置の温度制御系を示すブロック線図であ
る。
【図5】本発明の他の実施の形態に係るインクジェット
プリント装置を示す側面概要図である。
【図6】図5のインクジェットプリント装置を示す斜視
図である。
【図7】図5のインクジェットプリント装置の第1の例
での主キャリッジと補助キャリッジの平面図である。
【図8】図7のインクジェットプリント装置の一部断面
した側面図である。
【図9】図5のインクジェットプリント装置の第2の例
での主キャリッジと補助キャリッジの平面図である。
【符号の説明】
1 布地 11 巻出しローラ 12 中間ローラ 13 中間ローラ 14 貼付ローラ 15 送りローラ 16 乾燥手段 17 中間ローラ 18 中間ローラ 19 巻取りローラ 100 プリンタ部 110 搬送ローラ 120 ベルト駆動ローラ 130 搬送ベルト 140 プラテンローラ 1000 プリントヘッド 1010 主キャリッジ 1020 補助キャリッジ 1030 ガイドレール 1031 ボールベアリング 1056 供給マニホルド 1066 復路マニホルド 1082 トレイ 1053 クランプ部材 1084 ロック付スライドレール 1085 ガイド部材 1057 軸 1058 孔 1051 往路メインチューブ 1068 復路メインチューブ 1052 (供給側)分岐管 1062 (排出側)分岐管 1040 水管 1200 吸引回復機構 1300 インク供給装置 4000 冷却液循環装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−150711(JP,A) 特開 平8−156353(JP,A) 特開 平7−47692(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175 B41J 2/05

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドに接して液体を流
    す液体通路が設けられたインクジェットプリント装置に
    おいて、 前記液体を貯留するための液体貯留部と、 前記液体貯留部に設けられ、当該液体貯留部に貯留され
    ている液体の温度を、前記インクジェットプリント装置
    を設置する環境温度とほぼ等しい設定温度に制御するた
    めの温度制御手段と、 前記液体を送給するためのポンプと、 前記温度制御手段によって前記設定温度に制御された前
    記液体貯留部に貯留された液体を、前記ポンプを用いて
    当該液体貯留部から前記インクジェットヘッドに接する
    前記液体通路へ給送した後に当該ポンプを経て前記液体
    貯留部へ還流させる液体還流経路と、 を有することを特徴とするインクジェットプリント装
    置。
  2. 【請求項2】 前記設定温度と前記環境温度との差は5
    ℃以内であることを特徴とする請求項1に記載のインク
    ジェットプリント装置。
  3. 【請求項3】 前記液体還流路は、前記液体貯留部と前
    記液体通路とを連結する第1連結路と、前記液体通路と
    前記ポンプとを連結する第2連結路と、前記ポンプと前
    記液体貯留部とを連結する第3連結路と、を含むことを
    特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットプ
    リント装置。
  4. 【請求項4】 前記ポンプは無脈動のポンプであること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインク
    ジェットプリント装置。
  5. 【請求項5】 前記ポンプは渦流ポンプであることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェ
    ットプリント装置。
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