JP3382487B2 - 非接触icカードおよびその製造方法 - Google Patents

非接触icカードおよびその製造方法

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JP3382487B2
JP3382487B2 JP00261397A JP261397A JP3382487B2 JP 3382487 B2 JP3382487 B2 JP 3382487B2 JP 00261397 A JP00261397 A JP 00261397A JP 261397 A JP261397 A JP 261397A JP 3382487 B2 JP3382487 B2 JP 3382487B2
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    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/11Manufacturing methods
    • H01L2224/113Manufacturing methods by local deposition of the material of the bump connector
    • H01L2224/1133Manufacturing methods by local deposition of the material of the bump connector in solid form
    • H01L2224/1134Stud bumping, i.e. using a wire-bonding apparatus

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触ICカード
およびその製造方法に関し、例えば鉄道の定期券、スキ
ー場のリフト券、ドア入退室管理カード、電子マネー等
に利用される非接触ICカードおよびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】非接触ICカードは、その記憶容量の多
さと高度なセキュリティ機能といったICカードの特徴
に加えて、カードをカード読み取り機のスロットに挿入
する手間が不要であるという便利さ等から、近年では、
鉄道の定期券、スキー場のリフト券、ドア入退室管理カ
ード、電子マネー等に幅広く利用されるに至った。
【0003】一般の非接触ICカードは、図17に示す
ように、ICチップや、コンデンサ等の電子部品を実装
した回路基板51と、外部との送受信を行うためのアン
テナコイル52とを樹脂製のカード本体53の内部に組
み込んだ構成となっている。
【0004】回路基板51は、例えば、図18に示すよ
うな手順で製造されたTAB(TapeAutomated Bondin
g)基板を用いる。図18において、ポリイミド等の絶
縁フィルム製の基板本体の片面(裏面)に接着剤を塗布
し、ICチップホール等の開孔部を形成するためにパン
チングを行い、接着剤を塗布した裏面側に銅箔を熱ロー
ラで貼り付ける。銅箔は配線パターン、ICチップのリ
ードあるいは電子部品のランド形成のために、レジスト
塗布、マスク露光、現像、エッチングの各工程が施工さ
れる。レジスト除去後、リード等にメッキが施される。
このリード等の上に表面側からICチップ等を搭載し、
加熱ツールで加熱押圧等することにより実装し、裏面側
から封止する。
【0005】このようにして製造された回路基板51
は、アンテナコイル52に接続後、非接触ICカードに
組み込まれるが、そのままパッケージ53に収納して蓋
をしたのでは、気密性や耐湿性に乏しく、薄型化が困難
である。そこで、例えば図19に示すようなカードの製
造方法を応用することが考えられる(特開平4−363
300号公報参照)。
【0006】図19(a)において、まず薄板54の上
にカード基板55を載せて貼り付ける。次に図19
(b)に示すように、薄板54の上に貼り付けられたカ
ード基板55をパッケージ成形用金型56のキャビティ
57内に収納する。この後、図19(c)に示すよう
に、キャビティ57内に樹脂58を注入し、薄板54お
よび樹脂58によって、パッケージ59を成形する。す
なわち、ここではカード基板支持用の薄板54をパッケ
ージ59の一部として取り込むことにより、気密性や耐
湿性の向上と薄型化を図っている。この製造方法では、
カード基板55として、回路基板51とアンテナコイル
52とを接続したものを開示してはいないが、かかる接
続物についても応用可能と考えられる。
【0007】このようにして製造された非接触ICカー
ドには、通常は電池が内臓されておらず、外部からの電
波をアンテナコイル52で受信し、その誘導電力が回路
基板51のコンデンサに蓄えられる。そして、この電力
を利用して、回路基板51のICチップにより情報が処
理され、あるいはカード読み取り機との情報の授受を行
う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の非接触IC
カードの構成では、以下の問題があった。
【0009】(1)非接触カードの構成要素である回路
基板51では、図20(a)に示す裏面図のように、基
板本体60の裏面側に銅箔を接着後、銅箔の不要部分を
エッチング等により除去することにより配線パターン6
1を形成する。しかし、この回路基板51をアンテナコ
イル52と接続後、薄板54に貼り付けた場合は、図2
0(b)に示すS−S断面図のように、薄板54と回路
基板51との密着面積が少なく、またこの間隙への樹脂
58の回り込みはほとんどないため、成形後の気密性や
耐湿性を確保することが困難である。
【0010】(2)非接触カードの構成要素である回路
基板51では、図21(a)に示すICチップホール6
2回りの部分斜視図のように、ICチップホール62内
でのリード63突出部に表面側からICチップ64のバ
ンプ65を図示しない加熱ツールで加熱圧着することに
より、ICチップ64を実装し、図21(b)に示すT
−T断面図のように、裏面側から封止する。しかし、こ
の回路基板51を薄板54に貼り付けた場合は、図21
(c)に示すT−T断面図のように、薄板54と封止部
66との凹凸部分の密着性が悪く、ここに空気67が溜
まり易い。この場合は、空気67の成形時の体積変化等
によるICチップ64の割れの原因となることがある。
【0011】(3)非接触カードの構成要素である回路
基板51の製造方法では、図22(a)に示すICチッ
プホール62回りの断面図のように、ICチップ64の
電極68の上にバンプ65をメッキにより形成する。し
かし、このメッキバンプ65は高さが低いため、加熱ツ
ール69を用いて厚みが5〜20μmの半田メッキ70
を施工したリード63と接合すると、図22(b)に示
すように、溶融半田70が流れて絶縁体71をこえ、I
Cチップ64本体に接触するエッジタッチが発生し易
い。
【0012】(4)非接触ICカードの構成要素である
回路基板51の製造方法では、図23(a)に示すIC
チップホール62および電子部品ホール78回りの断面
図のように、ICチップ64を基板本体60に加熱ツー
ル69を用いて接合することによりICチップ64を完
装した後、図23(b)に示すように、電子部品用ラン
ド72にクリーム半田73を塗布し、図23(c)に示
すように、リフローすることにより電子部品74を完装
する。しかし、この場合はICチップ64と電子部品7
4とを別個に実装するため、製造工程が多く、手間と時
間がかかる。
【0013】(5)非接触ICカードの製造方法では、
薄板54の上にカード基板55(回路基板51とアンテ
ナコイル52とを接続したものを想定した場合)を載せ
て貼り付ける。具体的には図24(a)に示す斜視図の
ように、ディスペンサ75を用いて薄板54上に接着剤
76を散点状に塗布し、図24(b)に示すように、そ
の上にカード基板55を載せて貼り付ける。このため、
カード基板55の貼り付け後は、図24(c)に示すア
ンテナコイル52回りの部分断面図のように、薄板54
とアンテナコイル52との間に隙間が生じ、図24
(d)に示すように、成形時に樹脂58によりアンテナ
コイル52が薄板54から浮き上がって、カード表面に
露出することがある。
【0014】(6)非接触ICカードの製造方法では、
薄板54の上にカード基板55を載せて貼り付けるが、
図25に示すカード基板55回りの断面図のように、カ
ード基板55の上方に凹凸部分があるため、成形時にカ
ード基板55の上方に樹脂58が回り込みにくく、ここ
に気泡77が溜まって、この場合も気泡77の成形時の
体積変化等によるICチップ64の割れの原因となるこ
とがある。
【0015】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、気密性、耐湿性等に優
れ、かつ薄型化が可能な非接触ICカードおよびその製
造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、樹脂
フィルムの一面に積層した金属膜をエッチングすること
により回路パターンを形成しかつ樹脂フィルムの他面に
回路パターンに電気的に接続するようにして少なくとも
ICチップを搭載した回路基板と、前記回路パターンに
電気的に接続したアンテナコイルとを樹脂製の薄板の一
面に貼設し、この薄板の一面側に樹脂材料を射出成形す
ることにより薄板と樹脂材料とを一体形成し、回路基板
とアンテナコイルとを樹脂材料内に封止してなる非接触
ICカードにおいて、樹脂フィルムに積層した金属膜
ッチングにより回路パターンを区画形成すると共にそ
の周囲に金属膜残存部を残し、前記回路パターンと前記
金属膜残存部とを前記薄板の一面に貼設したことを特徴
とする。
【0017】上記構成によれば、回路パターンの回り
に、僅かな間隙をあけて金属膜を残したことにより、回
路パターンと薄板との間の密着性を高めることができ
る。
【0018】従って、成形後の気密性や耐湿性を向上さ
せることができる。
【0019】第2の発明は、樹脂フィルムに矩形状のI
Cチップ用ホールを形成し、樹脂フィルムのICチップ
用ホールを含む上面に積層した金属膜をエッチングする
ことによりICチップ用ホールのある対向する両辺から
リード部が突出するように回路パターンを形成しかつ樹
脂フィルムの下面にリード部に電気的に接続するように
して電子チップを搭載し封止した後上下反転した回路基
板と、前記回路パターンに電気的に接続したアンテナコ
イルとを樹脂製の薄板の上面に貼設し、上方より樹脂材
料を射出成形することにより薄板と前記樹脂材料とを一
体形成し、回路基板とアンテナコイルとを樹脂材料内に
封止してなる非接触ICカードにおいて、回路基板の下
面に積層した金属膜にICチップ用ホールのリード部を
形成しない他の対向する両辺を連結するブリッジ部をリ
ード部と共にかつリード部とは非接触となるように広幅
でエッチング形成して前記回路パターンを構成したこと
を特徴とする。
【0020】上記構成によれば、ICデバイス用リード
の回りに、僅かな間隙をあけて金属膜を、リードと干渉
しない範囲でエッチング等せずに残したことにより、薄
板とICデバイスの封止部分との間の空間をほとんどな
くしてこの間の密着性を高めることができる。従って、
この場合は成形時におけるICデバイスの割れのおそれ
を少なくし、その信頼性を向上させることができる。
【0021】さらに、ブリッジ部に、回路基板のICチ
ップ封止時の空気抜孔を少なくとも1個設ければ、金属
膜の下の気泡がこの貫通孔から排除されるため、成形時
におけるICデバイスの割れのおそれをさらに少なく
し、その信頼性を一層向上させることができる。
【0022】さらに、ブリッジ部が、メッキを施工しな
い金属膜からなるものとすれば、ICデバイスの実装時
に加熱ツールにメッキ金属が付着しないため、接合不良
を生じるおそれがなくなる。
【0023】第3の発明は、樹脂フィルムに矩形状のI
Cチップ用ホールを形成し、樹脂フィルムのICチップ
用ホールを含む一面に積層した金属膜をエッチングする
ことによりICチップ用ホールのある対向する両辺から
リード部が突出するように回路パターンを形成しかつ樹
脂フィルムの他面にリード部に電気的に接続するように
して電子チップを搭載した回路基板と、前記回路パター
ンに電気的に接続したアンテナコイルとを樹脂製の薄板
の一面に貼設し、この薄板の一面側に樹脂材料を射出成
形することにより、薄板と樹脂材料とを一体形成し、回
路基板とアンテナコイルとを樹脂材料内に封止してなる
非接触ICカードの製造方法において、回路基板に積層
した金属膜にICチップ用ホールのリード部を形成しな
い他の対向する両辺を連結するブリッジ部をリード部と
共にかつリード部とは非接触となるように広幅でエッチ
ング形成して前記回路パターンを構成し、ブリッジ部と
は非接触となる加熱ツールでリード部を加熱押圧するこ
とにより、樹脂フィルムの他面にリード部に電気的に接
続するようにしてICチップを搭載したことを特徴とす
る。
【0024】上記構成によれば、ICデバイスホール内
に残した金属膜に加熱ツールが接触してリードのフォー
ミング量の制御が困難となるのを回避できる。
【0025】第4の発明は、樹脂フィルムに矩形状のI
Cチップ用ホールを形成し、樹脂フィルムのICチップ
用ホールを含む一面に積層した金属膜をエッチングする
ことによりICチップ用ホールのある対向する両辺から
リード部が突出するように回路パターンを形成しかつ樹
脂フィルムの他面にリード部に電気的に接続するように
して電子チップを搭載した回路基板と、前記回路パター
ンに電気的に接続したアンテナコイルとを樹脂製の薄板
の一面に貼設し、この薄板の一面側に樹脂材料を射出成
形することにより、薄板と樹脂材料とを一体形成し、回
路基板とアンテナコイルとを樹脂材料内に封止してなる
非接触ICカードの製造方法において、ICデバイスの
リード上への搭載前にキャピラリを通した金属ワイヤの
先端を溶融してこの先端に金属ボールを形成し、前記キ
ャピラリを移動して前記金属ボールをICデバイスの電
極上に位置決めし、前記金属ボールをICデバイスの電
極上に接合し、前記キャピラリを上昇させた後に横にず
らして降下させ、前記金属ワイヤを前記ICデバイスの
電極上に接合した金属ボール上に接合し、前記キャピラ
リを再度上昇させて金属ワイヤを引きちぎることによ
り、前記ICデバイスの電極上に2段突起形状のボール
バンプを形成したことを特徴とする。この構成によれ
ば、ICデバイスのバンプ高さのバラツキが少なくなる
ため、加熱ツールで押圧したときのバンプとリードとの
接合状態もバラツキが少なくなる。従ってこの場合は、
バンプとリードとの接合状態のバラツキによるオープ
ン、エッジタッチ等の不良が発生するおそれが少なくな
る。
【0026】また、ICデバイスのリードの幅を、ボー
ルバンプの外径の約5倍よりも小さくすれば、ICデバ
イスのバンプ上でリードがすべることによるオープン
や、逃げ場のない半田によるエッジタッチ等の不良の発
生を防止することができる。
【0027】第5の発明は、樹脂フィルムに矩形状の電
子部品用ホールを形成し、樹脂フィルムの電子部品用ホ
ールを含む一面に積層した金属膜をエッチングすること
により電子部品用ホールのある対向する両辺からランド
部が突出するように回路パターンを形成しかつ樹脂フィ
ルムの他面にランド部に電気的に接続するようにして電
子部品を搭載した回路基板と、前記回路パターンに電気
的に接続したアンテナコイルとを樹脂製の薄板の一面に
貼設し、この薄板の一面側に樹脂材料を射出成形するこ
とにより薄板と樹脂材料とを一体形成し、回路基板とア
ンテナコイルとを樹脂材料内に封止してなる非接触IC
カードの製造方法において、加熱ツールでランド部を加
熱押圧することにより、樹脂フィルムの他面にランド部
に電気的に接続するようにして電子部品を搭載したこと
を特徴とする。
【0028】上記構成によれば、ICデバイスと同様の
方法で電子部品を実装可能となるため、製造工程を少な
くでき、製造の手間と時間とを削減できる。
【0029】さらに、電子部品のランドへの搭載前にこ
のランドに、約5μmから約20μmの厚さのメッキを
施工すれば、ICデバイスと同じ加熱ツールで電子部品
を実装することができるようになる。この場合は電子部
品用ランドにクリーム半田を塗布する必要がなくなり、
ICデバイスと電子部品との回路基板への混載実装が可
能となるため、生産性の向上を図ることができる。
【0030】第の発明は、樹脂フィルムの一面に積層
した金属膜をエッチングすることにより回路パターンを
形成しかつ樹脂フィルムの他面に回路パターンに電気的
に接続するようにして少なくともICチップを搭載した
回路基板と、前記回路パターンに電気的に接続したアン
テナコイルとを、その両面側から1対の樹脂製の薄板
挟み込んだ後に、薄板を熱圧着することにより、回路基
板とアンテナコイルを薄板へ貼設し、次いで薄板の一面
側に樹脂材料を射出成形することにより薄板と樹脂材料
とを一体形成することを特徴とする。
【0031】上記構成によれば、回路基板とアンテナコ
イルが1対の薄板に挟み込まれて凹凸部分が少なくなる
ため、成形時の樹脂の回り込みがよくなり気泡の噛み込
みが起こりにくくなる。また成形時に回路パターンに樹
脂圧力が直接かからない。従ってこの場合は回路パター
ンに実装されたICデバイスの割れのおそれをより少な
くし、その信頼性を一層向上させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
のいくつかの実施の形態について説明し、本発明の理解
に供する。なお、以下の実施の形態は本発明を具体化し
た一例であって、本発明の技術的範囲を限定するもので
はない。
【0033】図1は本実施の形態に係る非接触ICカー
ドの概略構成を示す斜視図であって、その一部を切り欠
いている。図1に示すように本実施の形態に係る非接触
ICカードは、ICチップ(ICデバイスに相当)や、
コンデンサ等(電子部品に相当)を実装した回路基板1
と、外部との送受信を行うためのアンテナコイル2とを
樹脂製のカード本体3の内部に組み込んだ構成となって
いる。
【0034】回路基板1は例えば以下のように製造され
たTAB基板を用いる。ポリイミド等の絶縁フィルム
(樹脂フィルムに相当)製の基板本体の片面(裏面)に
銅箔(金属膜に相当)を接着後銅箔の不要部分をエッチ
ング等により除去することにより配線パターン(回路パ
ターンに相当)を形成する。
【0035】一方絶縁フィルムのICチップや電子部品
を搭載する箇所にはパンチング等により所定の大きさの
ホールを形成し、上記配線パターンの形成時に、その一
部として、ホール回りの裏面側からICチップ用リード
や電子部品用ランドをホール内に突出するように形成す
る。このリード等のホール内での突出部に表面側からI
Cチップ等を加熱圧着等することにより実装し、裏面側
から封止する。
【0036】回路基板1は、図2(a)に示すようにア
ンテナコイル2に接続して一種のモジュールとなした
後、以下のような製造方法によりカード本体3の内部に
組み込まれる。このアンテナコイル2の巻回数は、送受
信する相手方の周波数に依存し、またその開口面積は、
受ける電力により決まる。
【0037】まず図2(b)に示すように、カバーシー
ト(薄板に相当)5の上にモジュール4を載せて貼り付
ける。カバーシート5の材料は、カード本体3となる樹
脂材料と同一の材料例えばPET、ABS、塩化ビニー
ル等の熱可塑性の樹脂を使用するが、その他の異種材料
を使用してもよい。ただし同一材料とした方が射出成形
時のなじみがよく、カード使用時の剥がれ等の問題が生
じにくいため望ましい。次に図2(c)に示すように、
カバーシート5の上に貼り付けられたモジュール4をパ
ッケージ成形用金型6のキャビティ7内に収納する。こ
の後、キャビティ7内に樹脂(樹脂材料に相当)8を注
入し、カバーシート5および樹脂8によって、カード本
体3を射出成形する。図2(d)はその完成状態を示
す。すなわち、モジュール支持用のカバーシート5をカ
ード本体3の一部として取り込むことにより、気密性や
耐湿性の向上と薄型化を図ることができる。
【0038】この非接触ICカードには通常は電池が内
臓されておらず、外部からの電波をアンテナコイル2で
受信し、その誘導電力が回路基板1のコンデンサに蓄え
られる。そして、この電力を利用して、回路基板1のI
Cチップにより情報が処理され、あるいはカード読み取
り機と情報の授受を行う。以上の点で一般の非接触IC
カードと同様である。しかし、本実施の形態は以下の点
で従来例と異なる。
【0039】(第1の実施の形態) 第1の実施の形態では、図3(a)に示すように回路基
板1の配線パターン9の回りに、僅かな間隙をあけて配
線パターン9の材料である銅箔をエッチングせずに残し
た点で従来例と異なる。同図中の斜線部分が配線パター
ン9および配線パターン以外の銅箔を残した部分(金属
膜残存部)10である。ここでは、図1(a)における
ように配線パターン9自体の周辺部分をできるだけ広げ
るか、あるいは銅箔を残した部分10を配線パターン9
と接触しない範囲でできるだけ広くとるのが望ましい。
アンテナコイル2と接続後、この配線パターン形成面
(裏面)に、図3(b)に示すA−A断面図のように、
カバーシート5を貼り付ける。同図を前記図20(b)
と比較すると、回路基板1とカバーシート5との間隙が
ほとんどなくなっていることが分かる。従って、本第1
の実施の形態では回路基板1とカバーシート5との間の
密着性を高めることができるため、成形後の気密性や耐
湿性を向上させることができる。なお、この場合は、回
路基板1とカバーシート5との間隙は僅かに残るが、実
用上の問題とはならない程度である。
【0040】(第2の実施の形態) 第2の実施の形態では、図4(a)に示すように回路基
板1に形成されたICチップホール(ICデバイス用ホ
ールに相当)11内の前記配線パターン9の一部である
ICチップのリード12の回りに、僅かな間隙をあけて
配線パターン9の材料である銅箔をエッチングせずに残
した点で従来例と異なる。同図中では、回路基板1の裏
面に矩形状のICチップホール11の左右両側からリー
ド12が所定距離だけ突出しており、ICチップホール
11の前後両側に銅箔13を橋渡しするように残してい
る。銅箔13はリード12の突出部に接触しない範囲で
できるだけ多く残すのが望ましい。このリード12の突
出部に回路基板1の表面側からICチップ14のバンプ
15を図示しない加熱ツールで加熱圧着することによ
り、ICチップ14を実装し封止する。その後、図4
(b)に示すB−B断面図のように、裏面にカバーシー
ト5を貼り付ける。同図を前記図21(c)と比較する
と、回路基板1とカバーシート5との間の空間がほとん
どなくなっていることが分かる。
【0041】従って、本第2の実施の形態ではICチッ
プ14の封止部分16とカバーシート5との間の空間を
ほとんどなくしてこの間の密着性を高めることができる
ため、成形時におけるICチップ14の割れのおそれを
少なくし、その信頼性を向上させることができる。なお
この場合も、回路基板1とカバーシート5との間隙は僅
かに残るが、実用上の問題とはならない程度である。さ
らに、この銅箔13に図5(a)に示すように少なくと
も1個の貫通孔17を形成すれば、図5(b)に示すC
−C断面図のように銅箔13の下の気泡がこの貫通孔1
7から自然にあるいは強制的に排除できるため、成形時
におけるICチップ14の割れのおそれをさらに少なく
し、その信頼性を一層向上させることができる。同図中
では、銅箔13のほぼ中央部に大径の丸穴を1つ形成し
ているが、要すればさらに適当な穴を追加等してもよ
い。通常、この銅箔13はICチップ14のリード12
等と共にメッキされるが、場合によっては銅箔13にメ
ッキを施工しないこととしてもよい。その理由は次の通
りである。
【0042】上記第2の実施の形態では、前記図4
(a)に示したようにモジュール4をカバーシート5へ
貼り付ける前に、このモジュール4に組み込まれる回路
基板1のICチップホール11内に銅箔13を残した。
しかし、図6(a)に示すように、加熱押圧面がフラッ
トの通常の加熱ツール18を用いてICチップ14を実
装するときにICチップホール11内に残した銅箔13
に加熱ツール18が接触し、図6(c)に示すように加
熱ツール18の加熱押圧面に銅箔13のメッキ金属が付
着し接合不良の原因となることがある。そこで、上記し
たように銅箔13にメッキを施さないこととすれば、こ
のような不具合がなくなる。
【0043】(第3の実施の形態) また上記第2の実施の形態では、ICチップホール11
内に残した銅箔13に加熱ツール18が接触しICチッ
プ14のリードフォーミング量のコントロールが困難と
なることがある。そこで、第3の実施の形態では図7
(a)に示すようにこの銅箔13とは非接触となるよう
な特殊形状の加熱ツール19でリード12のみを加熱押
圧することにより、ICチップ14を実装することとし
た。例えば加熱ツール19としてICチップホール11
内に残した銅箔13を跨ぐように加熱側に段部を形成し
たものを用いる。これによれば、加熱ツール19を用い
てICチップ14を実装するときに、図7(b)に示す
ようにICチップホール11内に残した銅箔13に加熱
ツール19が接触することがなくなり、リード12のフ
ォーミング量のコントロールを容易に行うことができる
と共に、接合不良をも防止できる。
【0044】しかし、ICチップ14の電極配置等によ
っては上記第3の実施の形態のような特殊形状の加熱ツ
ール19を加工できないこともある。一方非接触ICカ
ードの場合、厚みの規格からモジュール4の厚みはでき
るだけ薄い方が望ましいため、ICチップ14のリード
フォーミングは行わない方がよい場合もある。そのよう
な場合には、上記のように、銅箔13には、メッキを施
さないのが望ましい。なお、回路基板1の製造工程上で
メッキを施さない銅箔を形成するのは、それほど手間の
かかるものではない。
【0045】(第4の実施の形態) 第4の実施の形態では、図8に示すようにモジュール4
をカバーシート5へ貼り付ける前に、モジュール4に組
み込まれる回路基板1の電子部品ホール(電子部品用ホ
ールに相当)33内のランド20上に搭載した電子部品
21をランド20の裏面から加熱ツール18で加熱押圧
することにより、この電子部品21を実装する点で従来
例と異なる。具体的にはモジュール4の製造に当り、ま
ずICチップ14や電子部品21を基板本体22に位置
合わせし、加熱ツール18によりリード12やランド2
0の裏面から加熱押圧して接合する。これによればIC
チップ14と同様の方法で電子部品21を実装可能とな
るため、製造工程を少なくできその手間と時間とを削減
できる。このためには、電子部品21の基板本体22へ
の搭載前に、電子部品21のランド20に約5μmから
約20μmまでの厚さの半田メッキ23を施工すればよ
い。
【0046】本発明者らはこのメッキ23の厚さを決定
するために、実験によりメッキ23の厚みを変えたとき
の電子部品21と基板本体23との接合強度と、破壊モ
ードとの関係を調べた(本実験では電子部品21として
はコンデンサを用いた)。接合の良否を破壊モードの観
点から判断し、電子部品21と基板本体22との接合強
度が電子部品21自体の強度よりも大きいときの電子部
品21の破壊モードを良品と判定すると、上記実験結果
よりメッキ23の厚みが約5μmで半田破壊が発生して
おり接合としては望ましくないのが分かった。一方メッ
キ23の厚みが約20μmを越えるとICチップ14の
リード12への接合時に溶融半田が流れてICチップ1
4本体に接触するエッジタッチが発生するため、この場
合も接合としては望ましくない。従って、電子部品21
のランド22への接合部分には約5μmから約20μm
までの厚さのメッキ23を施工すればよいことが分かっ
た。またこれに合わせて、ICチップ14とリード12
との接合部分についても約5μmから約20μmまでの
厚さのメッキ23を施工すればよい。
【0047】従来は、ICチップ14とリード12との
接合部分のメッキの厚さが、エッジタッチ等を防ぐため
に、非常に薄いものであった。一方、電子部品21とラ
ンド20との接合は、強度確保の観点からクリーム半田
を塗布する必要があり、ICチップ14と電子部品21
とは別個の工程で実装せざるをえなかった。これに対
し、本第4の実施の形態ではICチップ14と電子部品
21とを同じ厚みのメッキ23を施工することにより、
同じ加熱ツール18(19)でいずれの接合も可能とな
るため、電子部品用ランド20にクリーム半田を塗布す
る必要がなくなり、ICチップ14と電子部品21とを
同時に実装可能となる。これによりICチップ14と電
子部品21との回路基板1への混載実装が可能となり、
生産性の向上を図ることができる。
【0048】(第5の実施の形態) 第5の実施の形態では、ICチップ14の基板本体22
への搭載前にICチップ14の電極上に従来のメッキバ
ンプに代えてボールバンプを形成する。その手順を図9
に示す。まず図9(a)に示すようにキャピラリ24に
通した金属ワイヤ25の先端を放電電極26からの放電
により、加熱溶融してこの先端に金属ボール27を形成
する。次に図9(b)に示すようにキャピラリ24を移
動して金属ボール27をICチップ14の絶縁体28を
貫通する電極29上に位置決めし、金属ボール27をI
Cチップ14の電極29上に接合する。そして図9
(c)に示すようにキャピラリ24を上昇させて金属ワ
イヤ25を引きちぎることにより、図9(d)に示すよ
うにICチップ14の電極29上にボールバンプ30を
形成する。これにより図10(a)に示すICチップ1
4の断面図のようにICチップ14のバンプ高さHが1
00μm以上となり、従来の10〜15μmメッキバン
プに比べて高くなるため、図10(b)に示すように溶
融半田31が流れてもICチップ14の本体に接触する
エッジタッチが発生するおそれが少なくなる。
【0049】(第6の実施の形態) しかし、環境条件により上記第5の実施の形態のバンプ
30では、金属ワイヤ25を引きちぎる位置の制御が難
しく、図11に示すようにバンプ高さがH、H’と20
μm程度バラツクことがある。そこで、さらに以下の2
段突起形状のバンプ形成を考える。その手順を図12に
示す。
【0050】まず図12(a)に示すようにICチップ
14の回路基板1への搭載前にキャピラリ24に通した
金属ワイヤ25の先端を放電電極26からの放電によ
り、加熱溶融してこの先端に金属ボール27を形成す
る。次に図12(b)に示すようにキャピラリ24を移
動して金属ボール27をICチップ14の絶縁体28を
貫通する電極29上に位置決めし、金属ボール27をI
Cチップ14の電極29上に接合する。図12(c)、
(d)に示すようにキャピラリ24を上昇させた後に横
にずらして降下させ、金属ワイヤ25をICチップ14
の電極29上に接合した金属ボール27上に接合する。
そして図12(e)に示すようにキャピラリ24を再度
上昇させて金属ワイヤ25を引きちぎることにより、図
12(f)に示すようにICチップ14の電極29上に
2段突起形状のボールバンプ32を形成する。
【0051】これによれば、図13に示すようにICチ
ップ14のバンプ高さHのバラツキが5μm程度と少な
くなるため、加熱ツール18で押圧したときのバンプ3
2とリード12との接合状態もバラツキが少なくなる。
従ってこの場合は、バンプとリードとの接合状態のバラ
ツキによるオープン、エッジタッチ等の不良が発生する
おそれが少なくなる。
【0052】本発明者らの経験によると、図14(a)
に示すようにICチップ14のリード12の幅Lがボー
ルバンプ30の外径Dよりも小さければ、ICチップ1
4の完装時に図14(b)に示すようにICチップ14
のボールバンプ30上でリード12がすべることによる
オープンが発生することがある。一方、ICチップ14
のリード12の幅Lがボールバンプ30の外径Dの約5
倍よりも大きければ、ICチップ14の完装時に図14
(c)に示すように逃げ場のない半田31によるエッジ
タッチが発生することがある。そこで、ICチップ14
のリード12の幅Lを、ボールバンプ30の外径Dより
も大きくかつボールバンプ30の外径Dの約5倍よりも
小さくとれば、オープンやエッジタッチ等の不良の発生
を防止することができる。
【0053】(第7の実施の形態) 上記第1〜第6の実施の形態のいずれか、あるいは、そ
れらの適当な組み合わせにより、製造した回路基板1を
アンテナコイル2と接合してモジュール4となした後カ
バーシート5に貼り付ける。
【0054】第7の実施の形態では、モジュール4を貼
り付けたカバーシート5が、このカバーシート5へのモ
ジュール4からの投影面積よりも広い範囲でのスクリー
ン印刷による接着剤塗布によりモジュール4へ貼り付け
たものである点で従来例と異なる。その製造方法は、図
15(a)に示すようにカバーシート5の表面にスキー
ジ33とメタルマスク34を用いたスクリーン印刷によ
る接着剤35の塗布を行った後、図15(b)に示すよ
うにモジュール4のカバーシート5への貼り付けを行
う。その塗布面積はモジュール4からのカバーシート5
への投影面積よりも広いものとするが、具体的にはモジ
ュール4のカバーシート5への投影面の外側0.2〜
0.5mmまでの範囲内に接着剤塗布を行うのが望まし
い。このように、スクリーン印刷でモジュール4の全面
に一様な接着剤塗布を行えば、モジュール4をカバーシ
ート5の上に貼り付けたとき、図15(c)に示すD−
D断面図および図15(d)に示すE−E断面図のよう
にモジュール4とカバーシート5との間に隙間がほとん
どなくなる。従って、成形時におけるモジュール4のカ
バーシート5からの浮き上がりが起きにくくなる。従
来、特にアンテナコイル2がカバーシート5から浮き上
がりカード表面に露出してしまうことが問題であった
が、本第7の実施の形態ではその防止効果が大きい。
【0055】(第8の実施の形態) 第8の実施の形態では、カバーシート5がモジュール4
を上下方向から挟み込むことにより貼り付けたものであ
る点で従来例と異なる。その製造方法は、図16(a)
に示すようにモジュール4を上下からカバーシート5で
挟み込み、熱圧着した後、図16(b)に示すように射
出成形する。図16(c)はその完成状態を示す。射出
成形方法自体は従来例で示した方法と同様である。これ
によれば、モジュール4の上方に凹凸部分が少なくなる
ため成形時の樹脂8の回り込みがよくなり、気泡の噛み
込みが起こりにくくなる。また成形時にモジュール4に
樹脂圧力が直接かからない。従って、この場合はモジュ
ール4に組み込まれたICチップ14の割れのおそれを
より少なくし、その信頼性を一層向上させることができ
る。
【0056】以上により、信頼性に優れかつ薄型化が可
能な非接触ICカードおよびその製造方法を得ることが
できる。
【0057】なお、上記実施の形態では回路基板1とし
てはTAB基板を採用したが、その他の種類の基板を用
いてもよい。また、上記実施の形態ではモジュール4と
しては、回路基板1とアンテナコイル2とからなるもの
としたが、回路基板のみあるいはその他の要素との組み
合わせからなるモジュールであってもよい。さらに、上
記実施の形態では、モジュール4をカバーシート5に貼
り付けた後、射出成形により樹脂被装したが、その他の
樹脂被装方法を採用してもよい。ただし、カードの品質
確保による信頼性の向上やカード本来の機能発揮のため
の薄型化を図るという観点からは、射出成形を採用する
のが望ましい。さらに、上記実施の形態では回路基板1
やカバーシート5での各種の処理を行う面あるいはタイ
ミング等を例示したが、必要に応じて異なる面あるいは
異なるタイミング等で処理してもよいのは勿論である。
【0058】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本願第1の発明に
よれば、回路パターンの回りに僅かな間隙をあけて金属
膜を残したことにより、回路パターンと薄板との間の
着性を高めることができる。従って、成形後の気密性や
耐湿性を向上させることができる。
【0059】第2の発明によれば、ICデバイス用リー
ドの回りに僅かな間隙をあけて金属膜を、リードと干渉
しない範囲でエッチング等せずに残したことにより、薄
板とICデバイスの封止部分との間の空間をほとんどな
くしてこの間の密着性を高めることができる。従って、
この場合は成形時におけるICデバイスの割れのおそれ
を少なくしその信頼性を向上させることができる。
【0060】第3の発明によれば、ICデバイスホール
内に残した金属箔に加熱ツールが接触してリードのフォ
ーミング量の制御が困難となるのを回避できる。
【0061】第4の発明によれば、バンプとリードとの
接合状態のバラツキによるオープン、エッジタッチ等の
不良が発生するおそれが少なくなる。
【0062】第5の発明によれば、ICデバイスと同様
の方法で電子部品を実装可能となるため、製造工程を少
なくでき、製造の手間と時間とを削減できる。
【0063】第6の発明によれば、回路基板とアンテナ
コイルが1対の薄板に挟み込まれて凹凸部分が少なくな
るため、成形時の樹脂の回り込みがよくなり気泡の噛み
込みが起こりにくくなる。また成形時に回路パターン
樹脂圧力が直接かからない。従って、この場合はICデ
バイスの割れのおそれをより少なくしその信頼性を一層
向上させることができる。
【0064】以上により、信頼性に優れかつ薄型化が可
能な非接触ICカードおよびその製造方法を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る非接触ICカード
の概略構成を示す斜視図。
【図2】第1〜第7の実施の形態の非接触ICカードの
製造方法の説明図。
【図3】第1の実施の形態の回路基板(配線パターン)
の説明図。
【図4】第2の実施の形態の回路基板(ICチップ)の
説明図。
【図5】第2の実施の形態の回路基板(ICチップ)関
連の説明図。
【図6】第2の実施の形態の回路基板(ICチップ)関
連の説明図。
【図7】第3の実施の形態の非接触ICカードの製造方
法(回路基板製造)の説明図。
【図8】第4の実施の形態の非接触ICカードの製造方
法(回路基板製造)の説明図。
【図9】第5の実施の形態の非接触ICカードの製造方
法(ボールバンプ形成)関連の説明図。
【図10】第5の実施の形態の非接触ICカードの製造
方法(ボールバンプ形成)関連の説明図。
【図11】第5の実施の形態の非接触ICカードの製造
方法(ボールバンプ形成)関連の説明図。
【図12】第6の実施の形態の非接触ICカードの製造
方法(2段ボールバンプ形成)関連の説明図。
【図13】第6の実施の形態の非接触ICカードの製造
方法(2段ボールバンプ形成)関連の説明図。
【図14】第5の実施の形態の非接触ICカードの製造
方法(ボールバンプとリードとの関係)関連の説明図。
【図15】第7の実施の形態の非接触ICカードの製造
方法(モジュール製造)の説明図。
【図16】第8の実施の形態の非接触ICカードの製造
方法の説明図。
【図17】従来の非接触ICカードの一例における概略
構成を示す斜視図。
【図18】従来の回路基板の製造方法の説明図。
【図19】従来のカードの製造方法の説明図。
【図20】従来の回路基板(配線パターン)の説明図。
【図21】従来の回路基板(ICチップ)の説明図。
【図22】従来の非接触ICカードの製造方法(回路基
板製造)の説明図。
【図23】従来の非接触ICカードの製造方法(回路基
板製造)関連の説明図。
【図24】従来の非接触ICカードの製造方法(モジュ
ール製造)関連の説明図。
【図25】従来の非接触ICカードの製造方法関連の説
明図。
【符号の説明】
1 回路基板 2 アンテナコイル 3 カード本体 4 モジュール 5 カバーシート(薄板) 8 樹脂(樹脂材料) 9 配線パターン(回路パターン) 10、13 銅箔(金属膜) 11 ICチップホール(ICデバイス用ホール) 12 リード 14 ICチップ(ICデバイス) 17 貫通孔 18、19 加熱ツール 20 ランド 21 電子部品 23 メッキ 24 キャピラリ 25 金属ワイヤ 27 金属ボール 29 電極 30、32 ボールバンプ 33 電子部品ホール(電子部品用ホール)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−156682(JP,A) 特開 平8−216576(JP,A) 特開 平1−263088(JP,A) 特開 平1−99894(JP,A) 特開 平1−293626(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 19/07 - 19/077 B42D 15/10 521

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂フィルムの一面に積層した金属膜を
    エッチングすることにより回路パターンを形成しかつ樹
    脂フィルムの他面に回路パターンに電気的に接続するよ
    うにして少なくともICチップを搭載した回路基板と、
    前記回路パターンに電気的に接続したアンテナコイルと
    を樹脂製の薄板の一面に貼設し、この薄板の一面側に樹
    脂材料を射出成形することにより薄板と樹脂材料とを一
    体形成し、回路基板とアンテナコイルとを樹脂材料内に
    封止してなる非接触ICカードにおいて、樹脂フィルム
    に積層した金属膜にエッチングにより回路パターンを区
    画形成すると共にその周囲に金属膜残存部を残し、前記
    回路パターンと前記金属膜残存部とを前記薄板の一面に
    貼設したことを特徴とする非接触ICカード。
  2. 【請求項2】 樹脂フィルムに矩形状のICチップ用ホ
    ールを形成し、樹脂フィルムのICチップ用ホールを含
    む上面に積層した金属膜をエッチングすることによりI
    Cチップ用ホールのある対向する両辺からリード部が突
    出するように回路パターンを形成しかつ樹脂フィルムの
    下面にリード部に電気的に接続するようにして電子チッ
    プを搭載し封止した後上下反転した回路基板と、前記回
    路パターンに電気的に接続したアンテナコイルとを樹脂
    製の薄板の上面に貼設し、上方より樹脂材料を射出成形
    することにより薄板と前記樹脂材料とを一体形成し、回
    路基板とアンテナコイルとを樹脂材料内に封止してなる
    非接触ICカードにおいて、回路基板の下面に積層した
    金属膜にICチップ用ホールのリード部を形成しない他
    の対向する両辺を連結するブリッジ部をリード部と共に
    かつリード部とは非接触となるように広幅でエッチング
    形成して前記回路パターンを構成したことを特徴とする
    非接触ICカード。
  3. 【請求項3】 ブリッジ部に、回路基板のICチップ封
    止時の空気抜孔を少なくとも1個設けた請求項2記載の
    非接触ICカード。
  4. 【請求項4】 ブリッジ部が、メッキを施工しない金属
    膜からなる請求項2または3記載の非接触ICカード。
  5. 【請求項5】 樹脂フィルムに矩形状のICチップ用ホ
    ールを形成し、樹脂フィルムのICチップ用ホールを含
    む一面に積層した金属膜をエッチングすることによりI
    Cチップ用ホールのある対向する両辺からリード部が突
    出するように回路パターンを形成しかつ樹脂フィルムの
    他面にリード部に電気的に接続するようにして電子チッ
    プを搭載した回路基板と、前記回路パターンに電気的に
    接続したアンテナコイルとを樹脂製の薄板の一面に貼設
    し、この薄板の一面側に樹脂材料を射出成形することに
    より、薄板と樹脂材料とを一体形成し、回路基板とアン
    テナコイルとを樹脂材料内に封止してなる非接触ICカ
    ードの製造方法において、回路基板に積層した金属膜に
    ICチップ用ホールのリード部を形成しない他の対向す
    る両辺を連結するブリッジ部をリード部と共にかつリー
    ド部とは非接触となるように広幅でエッチング形成して
    前記回路パターンを構成し、ブリッジ部とは非接触とな
    る加熱ツールでリード部を加熱押圧することにより、樹
    脂フィルムの他面にリード部に電気的に接続するように
    してICチップを搭載したことを特徴とする非接触IC
    カードの製造方法。
  6. 【請求項6】 樹脂フィルムに矩形状のICチップ用ホ
    ールを形成し、樹脂フィルムのICチップ用ホールを含
    む一面に積層した金属膜をエッチングすることによりI
    Cチップ用ホールのある対向する両辺からリード部が突
    出するように回路パターンを形成しかつ樹脂フィルムの
    他面にリード部に電気的に接続するようにして電子チッ
    プを搭載した回路基板と、前記回路パターンに電気的に
    接続したアンテナコイルとを樹脂製の薄板の一面に貼設
    し、この薄板の一面側に樹脂材料を射出成形することに
    より、薄板と樹脂材料とを一体形成し、回路基板とアン
    テナコイルとを樹脂材料内に封止してなる非接触ICカ
    ードの製造方法において、ICチップの搭載前に、キャ
    ピラリを通した金属ワイヤの先端を溶融してこの先端に
    金属ボールを形成し、キャピラリを移動して金属ボール
    をICチップの電極上に位置決めし、金属ボールをIC
    チップの電極上に接合し、キャピラリを上昇させた後に
    横にずらして降下させ、金属ワイヤをICチップの電極
    上に接合した金属ボール上に接合し、キャピラリを再度
    上昇させて金属ワイヤを引きちぎることにより、ICチ
    ップの電極上に2段突起形状のボールバンプを形成した
    ことを特徴とする非接触ICカードの製造方法。
  7. 【請求項7】 ICチップのリードの幅を、ボールバン
    プの外径の約5倍よりも小さくした請求項6記載の非接
    触ICカードの製造方法。
  8. 【請求項8】 樹脂フィルムに矩形状の電子部品用ホー
    ルを形成し、樹脂フィルムの電子部品用ホールを含む一
    面に積層した金属膜をエッチングすることにより電子部
    品用ホールのある対向する両辺からランド部が突出する
    ように回路パターンを形成しかつ樹脂フィルムの他面に
    ランド部に電気的に接続するようにして電子部品を搭載
    した回路基板と、前記回路パターンに電気的に接続した
    アンテナコイルとを樹脂製の薄板の一面に貼設し、この
    薄板の一面側に樹脂材料を射出成形することにより薄板
    と樹脂材料とを一体形成し、回路基板とアンテナコイル
    とを樹脂材料内に封止してなる非接触ICカードの製造
    方法において、加熱ツールでランド部を加熱押圧するこ
    とにより、樹脂フィルムの他面にランド部に電気的に接
    続するようにして電子部品を搭載したことを特徴とする
    非接触ICカードの製造方法。
  9. 【請求項9】 電子部品の搭載前に、ランド部に約5μ
    mから約20μmの厚さのメッキを施工した請求項8
    載の非接触ICカードの製造方法。
  10. 【請求項10】 樹脂フィルムの一面に積層した金属膜
    をエッチングすることにより回路パターンを形成しかつ
    樹脂フィルムの他面に回路パターンに電気的に接続する
    ようにして少なくともICチップを搭載した回路基板
    と、前記回路パターンに電気的に接続したアンテナコイ
    ルとを、その両面側から1対の樹脂製の薄板で挟み込ん
    だ後に、薄板を熱圧着することにより、回路基板とアン
    テナコイルを薄板へ貼設し、次いで薄板の一面側に樹脂
    材料を射出成形することにより薄板と樹脂材料とを一体
    形成することを特徴とする非接触ICカードの製造方
    法。
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