JP2003068775A - 回路基板樹脂封止成形品及びその製造方法 - Google Patents

回路基板樹脂封止成形品及びその製造方法

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JP2003068775A
JP2003068775A JP2001253325A JP2001253325A JP2003068775A JP 2003068775 A JP2003068775 A JP 2003068775A JP 2001253325 A JP2001253325 A JP 2001253325A JP 2001253325 A JP2001253325 A JP 2001253325A JP 2003068775 A JP2003068775 A JP 2003068775A
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resin
curable resin
meth
acrylate
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Katsuhisa Taguchi
克久 田口
徹 ▲高▼原
Toru Takahara
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Lintec Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 簡単な工程で高強度の回路基板封止樹脂成形
品を製造する方法、及び高強度の回路基板封止樹脂成形
品を提供する。 【解決手段】 裏面を硬化性樹脂で被覆した回路基板の
表面をインモールド成形法により硬化性樹脂で被覆して
該回路基板を封止し、該硬化性樹脂を硬化させて得られ
る回路基板樹脂封止成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触式ICカー
ド及び非接触式ICタグ等の回路基板樹脂封止成形品、
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】非接触式ICカード及び非接触式ICタ
グ等の回路基板樹脂封止成形品は電磁波等により外部装
置と非接触で情報の相互伝達ができ、近年ではその利便
性から様々な分野での応用が試みられている。例えば、
自動料金徴収(公共交通機関、高速道路等)、自動認識
(テーマパーク、プール、スキー場及びサウナ等の娯楽
施設のチケット、航空券等)、自動精算(セルフサービ
スレストラン等の飲食施設、レンタルビデオ等)、入退
室管理、物品の管理(商品及び物流、コンテナ、廃棄
物、工具・金型等の管理)、各種カード(クレジットカ
ード、キャッシュカード、テレホンカード等)等の目的
で用いることができる。
【0003】従来、このような回路基板樹脂封止成形品
の製造方法としては、例えば、電子部品やIC等を実装
した回路基板の両面に樹脂フィルムを接着剤等で貼付す
る方法がある。しかしながら、この方法で得られる回路
基板樹脂封止成形品は外部からの荷重や衝撃に弱いた
め、その内部に実装されている回路基板を十分に保護で
きないという問題がある。また、その他の方法として一
般的なインモールド成形法による方法も考えられるが、
この方法では回路基板の裏面(背面)の保護が十分では
なく、裏面を補強した回路基板樹脂封止成形品を得るた
めには、例えば回路基板の両面を樹脂で射出成形しなけ
ればならないなど、製造工程が複雑になるため時間及び
製造コストがかかることが問題である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題点に
鑑み、本発明は、簡単な工程で高強度の回路基板樹脂封
止成形品を製造する方法、及び高強度の回路基板樹脂封
止成形品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意研究した結果、回路基板の一方の面
を硬化性樹脂で被覆し、その反対側の面をインモールド
成形法により硬化性樹脂で被覆し、該硬化性樹脂を硬化
させることにより当該課題を解決できることを見出し本
願発明を完成させるに至った。
【0006】即ち、本発明は以下の発明を包含する。 (1)裏面を硬化性樹脂で被覆した回路基板の表面をイ
ンモールド成形法により硬化性樹脂で被覆して該回路基
板を封止し、該硬化性樹脂を硬化させて得られる回路基
板樹脂封止成形品。 (2)裏面を硬化性樹脂で被覆した回路基板の表面をイ
ンモールド成形法により硬化性樹脂で被覆して該回路基
板を封止し、該硬化性樹脂を硬化させることを特徴とす
る回路基板樹脂封止成形品の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の回路基板樹脂封止
成形品及びその製造方法について、図面を参照しながら
説明する。本発明で用いられる回路基板とは、図1で示
すようにプリント基板等の基板上に、例えばIC、コン
デンサ、コイル等の電子部品を実装して、電子回路を構
成したもののことをいう。なお、本明細書においては回
路基板の両面のうち電子部品を実装している側の面(回
路側)を回路基板の「表面」、その反対側の面を「裏
面」という。
【0008】本発明の製造方法では回路基板の裏面が硬
化性樹脂、例えば熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂で被覆さ
れた回路基板を用いる(図2)。回路基板の裏面を熱硬
化性樹脂又は光硬化性樹脂で被覆する方法としては、硬
化性樹脂を含有する塗工液を回路基板の裏面に直接塗布
してもよいし、いったん工程フィルムに塗布し、それを
回路基板の裏面に転写してもよい。工程フィルムとして
は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピ
レン等にシリコーン樹脂を塗布して剥離処理を施したも
の等が挙げられる。なお、回路基板の裏面に形成される
熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂の被覆層の厚さは、5〜3
00μmとすることが好ましく、10〜100μmがさらに好
ましい。
【0009】本発明で用いられる熱硬化性樹脂は従来公
知のものから適宜選択して用いることができ、一般に熱
硬化性樹脂化合物を基本成分とし、さらに所望により他
の樹脂及び硬化剤等を含有していてもよい熱硬化性の樹
脂組成物である。基本成分である熱硬化性樹脂化合物は
一般に分子量200〜2,000,000程度のものが用いられる。
熱硬化性樹脂化合物としては、例えば、炭素−炭素二重
結合やグリシジル基を有するアクリレート系重合体、不
飽和ポリエステル、イソプレン重合体、ブタジエン重合
体、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いてもよい
し、2種以上を組合わせて用いてもよい。
【0010】また、熱硬化性樹脂に所望の物性を付与す
るために添加する前記の他の樹脂としては、例えばビニ
ル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リカーボネート、ポリイミド、ニトリル樹脂、シリコー
ン樹脂等が挙げられ、これらの1種以上を基本成分であ
る熱硬化性樹脂化合物と組合わせて用いてもよい。
【0011】硬化剤としては、例えば、ジベンゾイルペ
ルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、t-ブチルペル
オキシベンゾエート、ジ-2-エチルヘキシルペルオキシ
ジカーボネート等の有機過酸化物、2,2'-アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2'-アゾビス-2-メチルブチロニトリ
ル、2,2'-アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化
合物、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート等のポリイソシアネート化合
物、フェニレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、
イソホロンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等のポ
リアミン類、ドデセニル無水コハク酸、無水フタル酸、
テトラヒドロ無水フタル酸等の酸無水物、2-メチルイミ
ダゾール、2-エチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾ
ール等のイミダゾール類やジシアンジアミド、p-トルエ
ンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のルイ
ス酸、ホルムアルデヒド等が挙げられる。これらの硬化
剤は、使用する熱硬化性樹脂の種類に応じて適宜選択さ
れる。これらの熱硬化性樹脂の硬化条件としては、例え
ば、温度50〜200℃、さらには50〜120℃が好ましく、硬
化時間を1分〜2時間、さらには5分〜1時間とするのが好
ましい。
【0012】本発明で用いられる光硬化性樹脂は従来公
知のものから適宜選択して用いることができ、一般に光
重合性ポリマー又はプレポリマーを基本成分とし、さら
に所望により他の樹脂や反応性希釈剤、光重合開始剤等
を含有してもよい光硬化性の樹脂組成物である。
【0013】上記光重合性ポリマー又はプレポリマーは
ラジカル重合型とカチオン重合型とがあり、ラジカル重
合型の光重合性ポリマー又はプレポリマーは、炭素−炭
素二重結合を有する化合物であって、例えばウレタン
(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレ
ート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ
(メタ)アクリレート、あるいはポリ(メタ)アクリル
酸エステルの側鎖又は主鎖に炭素−炭素二重結合を有す
る化合物等が挙げられる。一方、カチオン重合型の光重
合性ポリマー又はプレポリマーはグリシジル基を有する
化合物が挙げられ、例えば、ポリエーテルグリシジル、
ポリエステルグリシジル、環状脂肪族エポキシ樹脂、複
素環式エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、あるい
はポリ(メタ)アクリル酸エステルの側鎖又は主鎖にグ
リシジル基を有する化合物等が挙げられる。これらの光
重合性ポリマー又はプレポリマーの重量平均分子量は、
一般に2,000〜2,000,000程度である。これらは単独で用
いてもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよい。
【0014】また、前記の他の樹脂としては、例えばビ
ニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル、ポリアミド、
ポリカーボネート、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、ポリイミド、ニトリル樹脂、シリコーン樹脂等
が挙げられる。これらの樹脂は光硬化性樹脂の塗工液を
調製する場合にその粘度を調節したり、樹脂硬化層に所
望の物性を付与するために用いられるものであり、単独
で用いても、2種以上を組合わせて用いてもよい。
【0015】前記反応性希釈剤は、反応性希釈剤として
作用するとともに、硬化物に弾力性や剛性等を付与する
ために用いられる。このような反応性希釈剤としては単
官能性及び多官能性のいずれのものでも用いることがで
きる。このような反応性希釈剤の例としては、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニ
ルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシク
ロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシ
ド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロ
ヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ト
リス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピ
オン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アク
リレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは
単独で用いてもよいし、2種以上を組合わせて用いても
よい。
【0016】光重合開始剤としては、ラジカル重合型の
光重合性ポリマー又はプレポリマーに対しては、例えば
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベン
ゾイン-n-ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエー
テル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノ
ン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-
ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2-ヒドロキシ-
2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-[4-(メチル
チオ)フェニル]-2-モルホリノ-プロパン-1-オン、4-(2-
ヒドロキシエトキシ)フェニル-2-(ヒドロキシ-2-プロピ
ル)ケトン、ベンゾフェノン、p-フェニルベンゾフェノ
ン、4,4'-ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベ
ンゾフェノン、2-メチルアントラキノン、2-エチルアン
トラキノン、2-tert-ブチルアントラキノン、2-アミノ
アントラキノン、2-メチルチオキサントン、2-エチルチ
オキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジメチル
チオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、ベンジ
ルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケター
ル、p-ジメチルアミン安息香酸エステル等が挙げられ
る。また、カチオン重合型の光重合性ポリマー又はプレ
ポリマーに対する光重合開始剤としては、例えば芳香族
スルホニウムイオン、芳香族オキソスルホニウムイオ
ン、芳香族ジアゾニウムイオン、芳香族ヨードニウムイ
オン等のオニウムとテトラフルオロボレート、ヘキサフ
ルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、
ヘキサフルオロアルセネート等の陰イオンとからなる化
合物等が挙げられる。具体的には、p-メトキシベンゼン
ジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げ
られる。硬化させるために照射する光としては紫外線が
好ましく、照射強度は通常10〜500W/cm、好ましくは10
〜200W/cmである。
【0017】また、この他に本発明で用いられる硬化性
樹脂には、樹脂硬化層の曲げ弾性率の向上や、体積収縮
率の安定化、耐熱性等の向上を図る目的で各種フィラー
を添加してもよい。本発明で用いられる硬化性樹脂は、
回路基板の補強を十分なものとし、また、曲げ性等の柔
軟性や取扱いに優れたものとするために、その硬化後の
ロックウェル硬さが20〜150(JIS K 7202に準拠)であ
るものが好ましい。
【0018】次いで、裏面を硬化性樹脂で被覆した回路
基板の表面を硬化性樹脂で被覆し、回路基板の全面を該
硬化性樹脂で被覆する。回路基板の表面を被覆するため
の熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂は前述したものと同様
のものを用いることができる。なお、回路基板の表面と
裏面とに用いる硬化性樹脂は、同種のものを用いてもよ
いし、異なる種類のものを用いてもよい。
【0019】本発明においては、回路基板の表面の硬化
性樹脂による被覆をインモールド成形技術を利用して行
う。インモールド成形技術は樹脂成形加工の分野では広
く利用されている技術であり、金型内にあらかじめ異種
・異色材料をセットして一体成形あるいは模様の転写を
したり、また成形中の金型内に塗料を高圧で注入して表
面を加飾する技術である。
【0020】本発明では、例えば図3のようにして、回
路基板の表面を硬化性樹脂で被覆することができる。裏
面を硬化性樹脂で被覆した回路基板と工程フィルム層
(ベースフィルム)とを有するインサート部品を金型に
載置する。インサート部品は、図3に示すように、1組
の電子部品を有する回路基板の複数個を一連の工程フィ
ルム上に一列に配置し、それを金型内に送り込んで回路
基板を順次載置し、硬化性樹脂の硬化後に1組の電子部
品を有する回路基板ごとに切り離せるようにしてもよい
し、あるいはその1組の電子部品を有する回路基板の一
つ一つをあらかじめ切り離したものとしてもよい。イン
サート部品を金型に載置した後に金型を閉じて硬化性樹
脂を回路基板の表面を被覆するように射出する。回路基
板の裏面はあらかじめ硬化性樹脂で被覆されているた
め、本発明では回路基板の表面に硬化性樹脂を射出する
工程だけで回路基板全体を該硬化性樹脂で封止すること
ができる。回路基板の表面に形成される硬化性樹脂の被
覆層の厚さは、5〜300μmとすることが好ましく、10〜
100μmがさらに好ましい。次いで、回路基板の表面に
射出された硬化性樹脂を硬化させる。
【0021】熱硬化性樹脂を用いた場合、熱硬化性樹脂
を硬化させる方法としては、金型をヒーター等で加熱し
て通常50〜300℃、好ましくは50〜120℃とし、熱硬化性
樹脂を射出後通常1分〜5時間、好ましくは5分〜1時間か
けて、金型内で加熱硬化してもよいし、あるいは、脱型
が可能な強度が得られるまで熱硬化性樹脂の硬化が進行
した後に金型を開いて成形品を取り出し、該成形品を恒
温槽や赤外加熱灯等の加熱手段を用いて、通常50〜300
℃、好ましくは50〜100℃の温度範囲で、1分〜5時間、
好ましくは1分〜30分の加熱時間で加熱硬化させてもよ
い。
【0022】光硬化性樹脂を用いた場合には金型内で加
熱する必要はないので、金型の代わりに光線を透過する
材料、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等で
作られた型を用いればよく、光硬化性樹脂を回路基板の
表面を被覆するように射出した後に紫外線等の光線を照
射して光硬化性樹脂を硬化させる。その照射条件として
は照射強度は通常10〜500W/cm、好ましくは10〜200W/cm
であり、照射時間は通常0.1秒〜10分、好ましくは0.1〜
15秒の照射時間である。
【0023】硬化性樹脂を硬化した後に、最後に工程フ
ィルムを剥離して本発明の回路基板樹脂封止成形品を得
る。なお、回路基板の裏面の硬化性樹脂の硬化はインモ
ールド成形前に行なってもよいし、あるいは同時に行っ
てもよい。得られた回路基板樹脂封止成形品は、そのま
ま非接触式ICカードや非接触式ICタグ等として用いるこ
ともできる。なお、本発明の回路基板樹脂封止成形品の
平面形状は使用用途に応じて四角形等の多角形や円形と
してもよい。また、成形品表面に文字や図形、模様等を
公知の印刷手段により形成してもよい。
【0024】さらに、本発明の回路基板樹脂封止成形品
の表面に、液晶表示装置や高分子/脂肪酸複合膜による
可逆表示素子等の表示素子を組込んで、表示機能付きと
してもよい。この場合、回路基板樹脂封止成形品の表面
に表示素子を組込むための凹部のスペースを作るため
に、インモールド成形工程で使用される金型の形状を適
宜変更してもよい。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により説明
するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものでは
ない。実施例で行なった各試験は以下のようにして行な
った。 (1)硬化性樹脂のロックウェル硬さの測定 熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を内径50mm、高さ10mmの
容器に入れて、以下に示す硬化条件で硬化した後に容器
から取り出し、JIS K7202に準拠して測定した。 熱硬化性樹脂の測定条件 100℃で30分間加熱 光硬化性樹脂の測定条件 紫外線 照射強度 120W/cm 照射距離 10cm 照射時間 10秒
【0026】(2)鋼球落下テスト 図4に示すようにして、回路基板樹脂封止成形品を木板
の上に回路基板の表面が接するように置き、回路基板の
裏面側から100gのステンレス鋼球を所定の高さからICチ
ップの真上に落下させる試験を10個の試験片について行
ない、ICチップ破損率が0%となる最大高さを測定し
た。
【0027】(3)チップ強度テスト 図5に示すようにして、鋼球落下テストと同様に、木板
の上に回路基板樹脂封止成形品を置き、裏面側から荷重
測定器(アイコーエンジニアリング(株)製、プッシュプ
ルゲージ)でICチップに荷重をかけ、ICチップが破壊し
たときの荷重を測定した。
【0028】(実施例1)厚さ50μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルムの片面に銀ペーストを用いて回路
パターンを形成し、次いで厚さ120μmのICチップを搭載
して回路基板を作製した。工程フィルムとしてシリコー
ン樹脂により剥離処理された厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレートフィルムの剥離処理面に、熱硬化性樹脂
化合物としてエポキシ樹脂(日本ペルノックス(株)製、
ペルノックスME-352)100重量部と硬化剤(日本ペルノ
ックス(株)製、ペルノックスHV-312)39重量部からなる
熱硬化性樹脂を厚さ50μmになるように塗布した。次
に、回路基板の裏面に、工程フィルム上の熱硬化性樹脂
が接するように貼り合わせた。続いて、回路基板の表面
を金型に載置して前記と同様の熱硬化性樹脂を射出し、
100℃で30分間加熱して熱硬化性樹脂を硬化した。金型
から成形品を取り出し、工程フィルムを剥離して回路基
板樹脂封止成形品を得た。
【0029】(実施例2)実施例1と同様の工程フィル
ムに光硬化性樹脂としてウレタンアクリレート樹脂(ジ
ェイエスアール(株)製、KZ-8686 重量平均分子量17,00
0)を厚さ50μmになるように塗布し、回路基板の裏面と
貼り合わせ、紫外線を照射強度120W/cm、照射距離10c
m、照射時間10秒の条件で照射して光硬化性樹脂を硬化
させた。次に、実施例1と同様に回路基板の表面を熱硬
化性樹脂で被覆・硬化して回路基板樹脂封止成形品を得
た。 (比較例1)回路基板の裏面を熱硬化性樹脂で被覆しな
かった以外は実施例1と同様にして回路基板成形品を得
た。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】従来は回路基板全体を樹脂で覆うために
は複雑な工程が必要であったが、本発明の製造方法によ
れば、あらかじめ裏面を硬化性樹脂で被覆しておいた回
路基板を用いてインモールド成形法を利用することによ
り、回路基板の表面と裏面の両面を同時に成形すること
ができるため、簡単な工程で回路基板全体を硬化性樹脂
で封止した回路基板樹脂封止成形品を短時間・低コスト
で得ることができる。また、本発明の回路基板樹脂封止
成形品は回路基板の裏面が硬化性樹脂で補強されている
ため、従来のものと比較して強度が大幅に向上し、成形
品内部の電子部品等を外部からの衝撃や荷重から保護
し、高い耐久性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】回路基板の一例を示す図である。
【図2】裏面が硬化性樹脂で被覆された回路基板の一例
を示す図である。
【図3】本発明の製造方法の一例を示す図である。
【図4】鋼球落下テストの実施方法を示す図である。
【図5】チップ強度テストの実施方法を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/28 B29L 31:34 5F061 // B29L 31:34 G06K 19/00 K Fターム(参考) 2C005 MA12 MB10 NB26 NB37 RA07 TA22 4F206 AA36 AD02 AD05 AH37 JA07 JB17 JL02 JW21 4M109 AA01 AA02 BA04 CA10 CA21 DB15 DB16 EA11 GA03 5B035 AA04 AA08 BA03 BB09 CA01 CA03 CA23 5E314 AA24 AA25 AA27 AA33 BB01 BB12 CC01 EE05 FF01 FF05 FF21 GG24 5F061 AA01 AA02 CA10 CA21 FA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏面を硬化性樹脂で被覆した回路基板の
    表面をインモールド成形法により硬化性樹脂で被覆して
    該回路基板を封止し、該硬化性樹脂を硬化させて得られ
    る回路基板樹脂封止成形品。
  2. 【請求項2】 裏面を硬化性樹脂で被覆した回路基板の
    表面をインモールド成形法により硬化性樹脂で被覆して
    該回路基板を封止し、該硬化性樹脂を硬化させることを
    特徴とする回路基板樹脂封止成形品の製造方法。
JP2001253325A 2001-08-23 2001-08-23 回路基板樹脂封止成形品及びその製造方法 Pending JP2003068775A (ja)

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