JP3382309B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3382309B2
JP3382309B2 JP20470093A JP20470093A JP3382309B2 JP 3382309 B2 JP3382309 B2 JP 3382309B2 JP 20470093 A JP20470093 A JP 20470093A JP 20470093 A JP20470093 A JP 20470093A JP 3382309 B2 JP3382309 B2 JP 3382309B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低しきい電流密度の半
導体レーザや高速動作のトランジスター等を実現する2
次元量子井戸構造を含んだ半導体装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超格子構造を用いた半導体装置
は、従来のものに比較して低しきい電流の半導体レーザ
や高速動作のトランジスターの実現が可能となる。現在
検討されている超格子構造としては、1次元量子井戸構
造(量子薄膜)が主流であり、これを利用した半導体レ
ーザについては下記の文献に記されている。Tsau
g.W.T.:“Extremely low Thr
eshold (AlGa)As Modified
Multi−Quantum Well Hetero
struct lasers Grown by Mo
lecular Beam Epitaxy”. Ap
pl. Phys. Lett.,39,p786−7
88(1981)。
【0003】1次元量子井戸構造に対し、2次元量子井
戸構造(量子細線)、3次元量子井戸構造(量子箱)と
高次元化してゆくと、更にすぐれた特徴を有するデバイ
スの作製が可能となることが予想されている。
【0004】図19(a)、(b)、(c)はそれぞれ
1次元、2次元、3次元量子井戸構造の概念図であり、
図20(a)、(b)、(c)のそれぞれは、図19
(a)、(b)、(c)に示したものの電子の状態密度
とエネルギーの関係を示す図である。
【0005】バルク結晶の状態においては図20(a)
の中の破線に示す様な放物線形をしていた状態密度が、
1次元、2次元、3次元量子井戸構造においてはそれぞ
れ階段状、鋸歯状及びパルス列状に変化している。この
様な状態密度の変化に伴って、光吸収や発光状態も順次
変化してゆくことが予想されるため、極めて低いしきい
値の半導体レーザが期待される。更に、2次元量子井戸
構造では散乱機構の単純化により電子移動度が高まるこ
とも予想されており、この構造は電子デバイスの面から
も重要となる。
【0006】2次元量子井戸構造を用いた量子細線レー
ザや3次元量子井戸構造を用いた量子箱レーザでは、上
記の様な特徴から、以下の様な効果が期待されている。 (1)低しきい値レーザの実現。 (2)しきい値電流の温度依存性が小さい。 (3)緩和振動共振周波数の増大による高速度変調の向
上。 (4)発振スペクトル線幅が狭まる。
【0007】以上の様に量子化の次元を上げることは様
々な長所を有するものであるが、その作製方法はいまだ
開発段階である。現在検討されている作製方法として
は、特開昭63−94615号公報に記載されている図
21(a)〜(d)に示す方法が主流となっている。図
21及び図22を参照して、その作製法の原理を説明す
る。
【0008】図21(a)において、(100)面を表
面に持つ基板を[011]方向に数度傾ける。この様に
傾いた面は(100)面と(011)面の組み合わせと
して考えられる。331は(100)面で、333は
(011)面である。いま、AlAs分子332が結晶
表面の(100)面331上に飛来したとする。する
と、このAlAs分子332は(100)表面上では不
安定であるため、再蒸発するか、または(100)表面
を移動する。ところが(011)面333が存在するス
テップに分子が来ると、AlAs分子332はこのステ
ップに吸着され、結晶を形成する。図21(b)に示す
様に、AlAs分子332は次々にこのステップに吸収
されて結晶となる。ここで供給する分子を変える。ま
ず、図21(c)に示す様にAlAs分子332の供給
を止めて(100)面331の半分までAlAs層を形
成させる。次に、供給分子をGaAs分子334に変え
て供給すると同様な原理による成長が行われ、図21
(d)に示す様に横方向にGaAsとAlAs領域が作
製される。この、各層の膜厚335は一原子層単位で形
成される。図21(c)、(d)に示した成長をくり返
し行うことにより、図22に示す様にGaAs層338
とAlAs層339とが縦方向に伸びた結晶構造とする
ことができる。
【0009】この様に傾けた基板を用い、供給する分子
を変えることで、量子細線を作製することができる。し
かし、この方法では、再現性良く量子井戸構造を作製す
ることが困難である。
【0010】また、波長安定レーザは光通信の主要構成
部品として精力的に検討されている。この構造の代表的
なものとしてはDFBレーザが挙げられる。図18をも
って説明する。図18中、340は基板であるところの
n−GaAsである。この上に、341のSiドープ
GaAsを0.5μm積層し、続いて342の下部クラ
ッド層であるSiドープ AlGaAsを1.5μm積
層し、343のGRIN層を0.2μm積層している。
344は活性層であるアンドープ GaAsで、6μm
の厚みを持つ。この上に、上部GRIN層345を0.
2μm積んだところで成長を一旦中断する(図18
(a))。
【0011】成長中断後、上部GRIN層345にグレ
ーティング346を形成する(図18(b))。このピ
ッチは240nmである。作製法はHe−Cdを利用し
た干渉露光法である(図6参照)。この様に形成したグ
レーティング346上に上部層を積層する。図18
(c)において、347はBe ドープ AlGaAs
を0.3μm形成した光ガイド層であり、348はBe
ドープ AlGaAsを1.2μm成長させたクラッ
ド層であり、349はBe ドープ GaAsを0.5
μm形成してなるキャップ層である。
【0012】この様に形成した膜に、更に、電流狭窄を
図るために、350に示したリッジをエッチングにより
形成する(図18(d))。この結果、電流は、リッジ
350下部の矢351で示す様に集中する。この様にし
て、光・電流の閉じ込めが形成され波長安定レーザが作
られる。
【0013】しかしながら、本工程を見ても、大きな工
程が4工程入っていることが分かる。特に、電流の閉じ
込めと光の閉じ込めを成長後に行っており、工程が複雑
になっている。
【0014】
【発明が解決しようとしている課題】以上説明した様
に、従来、2次元の量子細線を持ったレーザや波長安定
レーザなどの電流狭窄構造と量子細線構造の少なくとも
一方を持った半導体装置を、少ない工程数で再現性良く
製造することは困難であった。
【0015】即ち、2次元の量子細線を持ったレーザを
再現性良くしかも電流狭窄効果をも有する様に作製する
ことは難しく、また波長安定レーザの工程は複雑で、そ
の為、歩止まり、特に図18のリッジ350の加工時の
歩止まりが悪くなっている。
【0016】従って、本発明目的は、2次元の量子細
線を持ったレーザ及びそれに加えて電流狭窄効果をも有
する構成のレーザなどの半導体装置を再現性良く提供す
ることである。
【0017】
【0018】
【0019】
【課題を解決する手段】本発明の半導体装置は、所定の
指数の面方位を少なくとも部分的に持つ半導体基板と、
半導体基板上に形成された第1の半導体膜と、半導体基
板上に形成されn型領域とp型領域を含む第2の半導体
膜と、基板上の少なくとも一部に形成された、第1の半
導体膜が成長し易い面と第1の半導体膜が成長しにくい
面を持つ第1の凹凸構造と、基板上の少なくとも一部に
形成された、第2の半導体膜が形成される時に一方の導
電型の領域とする面と他方の導電型の領域とする面とを
有する第2の凹凸構造とを有し、第1の半導体膜は、第
1の凹凸構造の第1の半導体膜が成長し易い面に主とし
て形成されて量子細線構造を成し、第2の半導体膜は、
第2の凹凸構造の面方位によって導電型の異なる領域よ
り形成されて電流狭窄層を構成している。また、本発明
の半導体装置は、基板、基板上に形成され且つステップ
部とテラス部を含み構成される凹凸構造領域、凹凸構造
領域上の第1の半導体膜、及び凹凸構造領域上の第2の
半導体膜を有する半導体装置であって、第1の半導体膜
は、その厚みがステップ部上とテラス部上とで異なるこ
とによって量子細線構造を成し、第2の半導体膜は、そ
の導電型がステップ部上とテラス部上とで異なることに
よって電流狭窄構造を成している。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】以下、具体例に沿って、量子細線及び電流
狭窄層が形成される原理を説明する。
【0028】先ず、電流狭窄層が形成される原理を説明
する。GaAsを代表とする閃亜鉛鉱型結晶構造(ジン
クブレンド構造)を有する半導体基板で、且つ{10
0}面に対して0度〜20度の範囲で傾いた表面方位を
持つ領域とGa面が形成されやすい面を少なくとも一部
に共有した周期的凹凸を持つ基板上に、両性不純物を有
するIII−V膜をエピタキシャル成長させることによ
り、成長後に加工することなく電流狭窄層を持った半導
体レーザとなる。ここで、{100}面は、(100)
面、(010)面、(001)面等の等価な面を含むも
のとする。
【0029】この様な面を有する部分にSiドープGa
AsないしAlGaAsを積層すると、成長膜に極性
(導電型)の異なる領域が部分的に形成できる。Siは
III−V化合物にとって両性不純物として働く。Ga
サイトに入れ替わればn型に、Asサイトと入れ替われ
ばp型に極性を変化させる。Gaと入れ変えやすくする
ためには、成長表面がAsで覆われており、且つAsの
ダングリングボンドが出ている必要がある。この状況
は、B面と呼ばれる面で実現でき、且つ(511)A、
(611)A面等でも得られる。これに対して、Asサ
イトとSiを入れ替える為には、Ga面を安定に表面に
形成する必要がある。この条件を実現する面は、(31
1)A、(211)A、(111)A面などが挙げられ
る。
【0030】また、GaAsを代表とするジンクブレン
ド構造を有する半導体基板上で、且つ{111}面或は
{110}面に対して0度〜15度の範囲で傾いた表面
方位を持つ領域を少なくとも一部に有した半導体基板上
に、周期的凹凸を形成し、該凹凸及び他の平坦な面に両
性不純物を有するIII−V膜をエピタキシャル成長さ
せることにより、電流狭窄層を作製できる。
【0031】ここで、{111}面は(−111)面、
(1−11)面、(−1−11)面等の等価な面を含
み、{110}面は(−110)面、(1−10)面等
を含むものである。
【0032】次に、量子細線が形成される原理を説明す
る。
【0033】半導体の結晶成長速度はその結晶面により
異なる。例えば、(−111)面は(100)面に比較
し成長速度は遅く、更に(−110)は(111)面よ
りも遅い(詳しくは、Journal of Appl
ied Physics Vol.64,3522(1
988)の文献を参照)。これを利用すると容易に量子
細線を作製することができる。
【0034】より具体的には以下の様になる。図1乃至
図3を用いて説明する。
【0035】まず第1のステップとして、ジンクブレン
ド構造を有した半導体で{111}面或は{110}面
から0〜15度の範囲で傾いた表面方位を持つ基板2上
に、ピッチΛ1のグレーティングを形成する。作製法と
しては、干渉露光法を利用する。その作製法に関しては
実施例中で記述する。図1中、7は干渉露光にて作製さ
れたピッチ240nmの周期構造である。
【0036】第2のステップとして、その周期構造7上
に、固体ソースのMBE法、或は一部の分子線源をガス
化したGSMBE法、或は分子線源に有機金属を用いる
MOMBE法、或は全ての分子線源をガス化したCBE
法によって半導体結晶を成長する。こうして周期構造7
上に半導体膜8を成長する。この時の成長条件として、
斜面部分の面(例えば、{100}面付近、例えば{1
14}、{113}面など)より平面(例えば、{11
1}面)での成長速度が遅くなる様な条件を選ぶこと
で、例えば、{111}面からなるテラス部12と{1
00}面の段差(ステップ)部13からなる鋸歯形状1
1を形成することができる。
【0037】この上に、同様の条件で半導体膜8とは異
なる材質の半導体膜9を成長する。この際、同様に、例
えば、{111}面12での成長が遅くなる様な条件を
選ぶ。この結果、図1に示す様に、半導体膜9はステッ
プ部13に集中する様な形となる。同様に、半導体膜9
とは異なる半導体膜10を堆積する。この時の条件も、
例えば、{111}面の成長速度が遅い条件を選ぶ。こ
の繰り返しにより組成の異なる領域9、10が部分的に
形成できる。本発明の一つのポイントは、成長速度の異
なる面を形成することにある。
【0038】重要な点は、成長しにくい面と、成長速度
の速い面を形成すること、成長しやすい面の一片の長さ
が容易に制御できること、及び成長速度の速い面に比較
し成長速度の遅い面の幅が長いことである。これらを満
たせば容易に半導体領域9、10を部分的に閉じ込める
ことができる。半導体結晶の成長法としては、上記した
様な、固体ソースのMBE法、一部の分子線源をガス化
したGSMBE法、分子線源に有機金属を用いるMOM
BE法、或は全ての分子線源をガス化したCBE法があ
る。
【0039】以上述べた様にして、傾斜領域を持つ基板
2上に特定の周期をもつ半導体膜を作り込むことができ
る。この様に形成された周期構造のステップ部ないし段
差部13の大きさを30nm以下にすることにより、量
子効果を持たせることができる。そして、図1の一部分
を拡大した図2に示す様に、この部分13の大きさ24
は、グレーティング7のピッチΛ1と(111)面、
(110)面12等の傾斜角で決定される。
【0040】具体的な一例を述べる。干渉露光にて作製
したグレーティング7のピッチΛ1は240nmであ
る。この上にエピタキシャル法によって膜8を積層する
と、ステップ部(100)面13の幅24(B)は次の
様な式で決定される。 B=Λ1sinθ/sinθ′ ここで、θは{111}面、{110}面12等の基板
面からの傾斜角度(基板面の上記傾斜角度でもある)2
2であり、上述した0から15度の値のうちのいずれか
である。θ′は、ここでは{111}面12とステップ
部を形成している(100)面13が成す角23であ
り、54.7度である。基板面の傾斜角22を5度程度
とすると、ステップ部に形成される(100)面13の
幅24は26nmとなる。この上にエピタキシャル成長
により、結晶を成長する。例えば、MBE法を用いたG
aAs上のGaAs膜の成長であれば、(111)面1
2と(100)面13との成長速度の比は1:3程度と
なり、(100)面13の方が3倍程度速くなる。
【0041】こうして、図1及び図3に示した様に、ス
テップ部13に対応したところに量子細線が形成され
る。供給する材料を変えることにより図1の様に容易に
積層可能である。
【0042】この際、層8としてSiドープGaAs或
はAlGaAsを積層すると、成長膜8に極性の異なる
領域が部分的に形成できる。図3をもって説明する。前
述した様に、SiはIII−V化合物にとって両性不純
物として働く。Gaサイトに入れ替わればn型に、As
サイトと入れ替わればp型に極性を変化させる。一般的
に、{111}A面上にSiドープGaAsを成長させ
るとp型GaAsが成長できる。これに対して、{10
0}面上に成長させるとn型GaAsが形成できる。こ
の特性を利用して電流狭窄を実現する。
【0043】
【実施例1】図5は電流狭窄層を備えた2次元量子井戸
(量子細線)レーザを示す(共振方向は図面の垂直方向
である)。図5において、基板51はSiドープGaA
s基板である。この基板51は、(111)面から5度
傾いた面を持っている。この上に、SiドープAlGa
As(Al組成0.5)52を1.5μm成長してい
る。更に、SiドープAlGaAs(Al組成0.1)
53を0.4μm成長し、ここで成長を一旦中断する。
このウェハを成長装置から取り出し、干渉露光によりグ
レーティング60を形成する。
【0044】図6に露光手順を示している。干渉露光を
行う前に通常の露光により周期の大きな凹凸は前もって
形成しておく。その上に干渉露光を行う。まず図6
(a)の様に成長膜53上にフォトレジスト54を塗布
し、ここに十分に平行光線とされた2つのレーザビーム
55、56を2方向から照射して干渉縞を作る。こうし
てフォトレジスト54を周期的に露光し、これを現像す
ることで、図6(b)に示す様な格子状のフォトレジス
トマスク57を作製する。次に、上記フォトレジストマ
スク57をエッチングマスクとして図6(c)の様にエ
ッチングし、その後エッチングマスク57を剥離するこ
とにより、図6(d)の様に成長膜53に周期的構造5
8を転写する。
【0045】フォトグラフィックな干渉露光法において
は、2つのレーザビーム55、56の入射角度θ、レー
ザビーム55、56の波長をλとすると、作製できる格
子間隔ΛはΛ=λ/2sinθと表される。露光用レー
ザとしては、Arレーザ(λ=351nm)またはHe
−Cdレーザ(352nm)が適している。Λ≦250
nm程度のマスクを作製するにはHe−Cdレーザを用
い、所望の格子間隔Λをθを変化させながら決定する。
この様に、回折格子をピッチ240nmで形成した。こ
の様に形成した回折格子を持った成長膜53を、再度、
成長室の中に入れる。
【0046】これが、図5に示した様に部分的に形成さ
れた回折格子ないしグレーティング60である。この回
折格子60上に、バッファ効果を持たせるために、Si
ドープAlGaAs(Al組成0.3)61を50nm
形成する。この結果、前で説明した様に(111)面と
(100)面のステップが形成され、傾斜面である(1
00)面の幅は約10nmとなる。そして、Siドープ
AlGaAs61において、回折格子60の斜面上にn
型領域、回折格子60の上部にp型領域が形成される。
【0047】電流狭窄層としてのSiドープAlGaA
s61上に、SnドープGaAs62を成長する。これ
はn層になる。この結果、基板面に平行方向ではnpn
接合が形成される。ここで層62は、(100)面上で
10nm程度に成長する。この時(111)面上でのG
aAs62の膜厚は3nm以下となる。
【0048】続いて、SnドープGaAs層62の上
に、バリアとなるAlGaAs(Al組成0.3)63
を10nm形成する。更に、活性層となるGaAs64
を(100)面上で10nm形成する。
【0049】この上に、光ガイド層であるBeドープA
lGaAs(Al組成0.3)65を100nm形成す
る。更に、クラッド層となるBeドープAlGaAs
(Al組成0.5)66を1.5μm成長する。最後
に、キャップ層となるBeドープGaAs67を0.5
μm成長してレーザを作製する。電流68は回折格子6
0の作製されている部分を流れ、回折格子60を切って
いない部分のSiドープAlGaAs61はp型となり
電流は流れない。作製したレーザでは良好な電流狭窄を
示した。
【0050】
【実施例2】図7は本発明を多重量子井戸レーザに応用
した第2の実施例である(共振方向は図面の垂直方向で
ある)。本実施例の特徴は、キャリアブロック層75を
設けたことにある。先程説明した様に、回折格子86の
斜面に対応した部分にのみ電流が流れ電流を狭窄する。
図7をもって説明する。
【0051】図7において、71は基板であるところの
SiドープGaAsである。この基板71は(111)
面から10度傾いた面を持っている。この基板71上
に、SiドープAlGaAs(Al組成0.5)72を
1.5nm成長させる。更に、光ガイド層であるSiド
ープAlGaAs(Al組成0.1)73を200nm
成長し、ここで一旦成長を中断する。ここで第1実施例
で説明した様に、通常の露光法による緩やかな周期20
0mmの凹凸構造と、干渉露光法によるグレーティング
形成法によってピッチ250nmの回折格子86を形成
する。
【0052】再度、ウェハを成長装置内に入れ再成長を
行う。光ガイド層であるSnドープAlGaAs(n
型、Al組成0.1)74を(100)面上で100n
m形成する。更に、その上にキャリアブロック層である
SiドープAlGaAs(Al組成0.3)75を50
nm形成する。この結果、先にも説明した様に、斜面に
電流のチャンネルが形成される。
【0053】続いて、この上に活性領域を積層する。バ
リアであるSnドープAlGaAs(Al組成0.3)
76を(100)面上で10nm成長する。これらの層
74、75、76の組み合わせによりnpn接合が形成
され電流をブロックする。
【0054】続いて、ウェルとしてノンドープAlGa
As(Al組成0.1)77を(100)面上で60n
mになるように積層する。この繰り返しを78(バリ
ア)、79(ウエル)、80(バリア)、81(ウエ
ル)と続ける。層82もバリアであるが幾分厚くし、且
つ(111)面と(100)面の成長の選択比を低減さ
せている。その方法として、基板温度を下げる。層82
の構成はノンドープAlGaAs(Al組成0.3、厚
さ50nm)となっている。
【0055】この後、光ガイド層83を100nm積層
する。構成はBeドープAlGaAsでAlの組成を
0.3から0.5に上げている。その上に、クラッドで
あるBeドープAlGaAs84を1.5nm積層して
いる。最後に、BeドープGaAs85を0.5nm積
層してレーザ構成ができる。
【0056】本実施例では、一次成長も再成長もMOC
VD法を用いた。ガス系の成長の場合は、MBE法の様
な固体ソース成長に比較し、(111)面と(100)
面上の成長の選択比は大きく取れ、より安定した量子細
線が作製できる。電流は、回折格子部分86に閉じ込め
られる。
【0057】第1、第2実施例では、電流狭窄層構造も
作製したが、これを省いて別の従来からの電流狭窄構造
を作製し量子細線構造のみを形成することもできる。
【0058】
【実施例3】電流狭窄層構造を持つ実施例を以下に説明
する。{111}A面上にSiドープGaAsを成長さ
せるとp型GaAsが成長できる。これに対して{10
0}面上に成長させるとn型が形成できる。この特性を
利用して電流狭窄を実現する。
【0059】先ず、図3で説明する。基板2上にグレー
ティング7を形成する。この層はn型GaAs層として
おく。ここで、グレーティング7の斜面には、{10
0}面32となす角が20度以下の面が出ている様にす
る。この上にSiドープGaAsまたはAlGaAsを
成長すると、グレーティング斜面にはn層34が成長
し、グレーティング7の頂上付近にはp層が形成され
る。その結果、層8はp/n両領域が部分的に形成され
る。下層7と同一極性を持つn型層34は、グレーティ
ング斜面に形成される。
【0060】同様に、その上に積層した層38(Siド
ープAlGaAs)にも横方向にn領域34が点在す
る。図3中、39は、n型を一様に作製できるSnドー
プAlGaAs層である。この結果、電流はグレーティ
ング領域7から、太い斜線36で示した様に、領域34
を通って上部に抜ける。
【0061】これに対して、{111}A面33に対応
した部分に成長した膜はSiがAsサイトに入りp型と
なる。よって、グレーティング(n型)7と層38の界
面でp/n接合をつくると共に、層(n型)39と層3
8の界面おいても、n/p接合が形成され、電流37は
ブロックされ層39には到達しない。ここで、層39は
上述した様に、n型GaAsないしAlGaAs領域で
ある。電流のブロックは、{111}A面31に対応し
た領域つまり図4で示す平坦な領域でも発生し、電流4
2は流れない。よって、グレーティング7のある部分4
0付近のみ電流41が通電できる現象が観測される。本
発明は、このSiドープAlGaAs膜によるp/nの
変化とSnドープ(n型)またはBeドープ(p型)層
による組み合わせにより電流を狭窄しようとすることも
1つのポイントとする。
【0062】この様な工程より形成される電流狭窄効果
を用いた半導体レーザを図8をもって説明する。図8に
おいて、121は(100)の結晶面を持つ基板である
ところのn−GaAs、122はクラッド層であるSi
ドープAlGaAs層(約1.5μm積層)、123は
活性層であるアンドープGaAsである。124は光閉
じ込め層であるBeドープAlGaAs(p型、0.4
μm積層)である。
【0063】この上に、グレーティング128を500
nmのピッチで形成する。グレーティング128の形成
はアンモニア系のウエットエッチングを用い形成する。
形成された斜面は(211)面である。傾斜面は、深さ
ガ約150nm程度となっている。この様に形成した層
124上に、SiドープAlGaAs125を0.2μ
m形成する。更に干渉層としてBeドープGaAs12
6(p型)を0.1μm、そして更にBeドープAlG
aAs、GaAs127を1.8μm形成している。グ
レーティング128の斜面129に対応した部分は13
0で示す様にp型になる。なお、平坦な面はn型を示
す。この様にp/n接合を横方向に形成した膜上に、B
eドープAlGaAs、GaAs127を1.8μm形
成している。この結果、電流はグレーティング128に
対応した領域を通り上部に抜ける。平坦な部分は、層1
24、125、126の組み合わせによりpnp接合が
形成され、電流はブロックされる。この結果、成長後ウ
ェハを加工することがなくなり工程数が低減した。
【0064】Siを用いてp/n接合を効率良く形成す
るMBE成長の条件としては、AsとIII族のGa、
Alの比をなるべく小さくすることが望ましい。たとえ
ば、V/III比を2以下とする。
【0065】
【実施例4】第3実施例は、グレーティングを共振器に
平行に形成し、電流狭窄効果を持たせることにより、横
方向の光の閉じ込めも可能にしたものである。これに対
して、以下に示すものがグレーティングを共振器に直角
に形成した半導体レーザ構造である。
【0066】本発明の第4実施例を示す図9をもって説
明する。図9において、151は基板であるところのn
−GaAsである。基板151の結晶面は(100)
で、その上にクラッド層であるSiドープAlGaAs
層152を約1.8μm積層している。153は活性層
であるアンドープGaAs、154は光閉じ込め層であ
るBeドープAlGaAs(p型、厚さ0.4μm)で
ある。この上に、グレーティング156を240nmの
ピッチで形成する。これは、本レーザを波長安定化レー
ザとして使用する為に、回折格子として形成したもので
あり、本レーザはDFB型のレーザとして動作する。
【0067】この様に形成した上に、SiドープAlG
aAs155を0.1μm形成する。更に、干渉層とし
てBeドープGaAs158(p型)を0.1μm積層
し、そして更にBeドープAlGaAs、GaAs16
0を1.8μm形成している。グレーティング156の
斜面157に対応したSiドープAlGaAs155の
一部は、159で示す様にp型になる。なお、平坦な面
はn型を示す。
【0068】この様にp/n接合を横方向に形成した膜
上に、BeドープAlGaAs、GaAs160を1.
8μm形成している。この結果、電流は斜面157に対
応した領域を通り上部に抜ける。平坦な部分は、層15
4、155、158の組み合わせによりpnp接合が形
成され電流はブロックされる。この結果、成長後ウェハ
を加工することがなくなり工程数が低減した。
【0069】
【実施例5】図10は本発明の第5の実施例である。本
実施例の特徴は、横方向に屈折率nの変化をつける為に
活性領域を台形にしたものである。図10中、161は
(100)面を持つn−GaAs基板である。この上
に、SiドープGaAs、AlGaAs162を1.8
μm成長し、更に活性層であるアンドープGaAs16
3を0.08μm成長している。更にBeドープAlG
aAs167(p型)を0.4μm形成し、形成後、電
流狭窄領域に対応したところにリッジを形成する。この
リッジ上にグレーティング166を220nmのピッチ
で形成する。形成された斜面168は、(311)A面
である。そして、この上にSiドープAlGaAs16
4を1.0μm成長している。グレーティング166の
斜面部168に対応した層164の領域ではp型領域が
形成される。これに対して平坦な領域では、n型が形成
される。よって、170で示すリッジ部はp型となる。
【0070】この上にBeドープAlGaAs165
(p型)を0.4μm形成し、更に、BeドープGaA
s169を0.5μm形成している。この様に形成する
ことにより活性領域に光を閉じ込めることもできる。層
167、164、165の組み合わせによりpnp接合
が形成され、電流がブロックされるメカニズムは上記実
施例と同じである。
【0071】尚、図10において、171は面方位で
[011]または[0−1−1]方位を示す。本実施例
では、グレーティング166を作製する際、光閉じ込め
領域も形成できることから、成長後ウェハを加工するこ
とが必要なくなった。
【0072】
【実施例6】図11は本発明の第6の実施例で、横方向
の光閉じ込めを更に強くした例である。図11におい
て、172は(100)面方位を持つn−GaAs基板
である。この上にSiドープGaAs173を0.8μ
m積層し、積層後、リッジ174を形成する。この幅は
リッジ174上部で3μm程度としている。高さは1μ
mである。この上に、グレーティング176を形成す
る。ピッチは260nmとする。
【0073】ここで、179は面方位で[01−1]方
位を示す。178は[011]方位を示し、175は
[100]方位を示す。このリッジ174上にSiドー
プGaAs、AlGaAsを積層すると、グレーティン
グ176の斜面に対応した部分はp型となり、177で
示す斜面に対した部分はn型となる。この現象は、表面
にGa、Asのどちらが安定に存在しているかにより生
ずる現象で、グレーティング176の斜面ではGaが安
定に存在するためにSiがAsサイトに入りp型が成長
する。これに対し、斜面177ではAsが安定なためS
iがGaサイトに入りn型となる。この現象を利用する
ことにより電流及び光を一回の成長で閉じ込めることが
できる。
【0074】図12はこの構成を利用した例である。図
12中、181は(100)面方位を持つp−GaAs
である。この上に、BeドープGaAs182を0.8
μm成長し、成長後、リッジ185をエッチングにより
形成する。この時リッジ185は[011]方向に延び
ており、リッジの傾斜面には(111)B面を代表とし
てAs安定化面が出ている。リッジ185の高さは1μ
m、幅はリッジ上部で4μmとする。この上にBeドー
プAlGaAs183を1.5μm成長する。
【0075】ここで、BeドープAlGaAs183の
リッジ上部にピッチ200nmのグレーティングを形成
する。この上に、SiドープAlGaAs184を0.
1μm形成し、更にBe ドープAlGaAs188を
0.1μm形成する。更に、SiドープAlGaAs1
89を0.2μm形成する。
【0076】この結果、リッジ上部187付近の層は、
グレーティングの斜面にA面が形成されるため、Siを
ドーピングしてもp型となる。よって、この部分では層
184、188、189が全てp型になり、容易に電流
が流れる。これに対し、平坦部では層184、188、
189がnpnを形成して電流をブロックする。
【0077】また、図12で、190は活性層であるア
ンドープGaAs(厚さ0.1μm)である。193は
活性領域であり、電流は効率よく活性領域193に集中
する。更に、光も形状の変化により閉じこめられる。ま
た、191は上部クラッドであるSnドープ AlGa
As(n型、厚さ1.5μm)であり、192はキャッ
プ層であるSnドープGaAs(n型、厚さ0.5μ
m)である。
【0078】
【実施例7】図13は、GRIN領域をもったレーザの
例である。図13において、201は基板であるところ
の(100)面を持つn−GaAsである。この上に、
SiドープGaAs202を0.5μm、SiドープA
lGaAs203を1.5μm、組成を徐々に変えたG
RIN領域204を0.2μm積層する。更に、205
は量子井戸(厚さ6nm)であり、206は上部GRI
N領域である。ここでは、ドーピングはしていないがド
ーピングも可能である。
【0079】また、207はp型AlGaAsである。
この上にグレーティング208を形成し、SiドープA
lGaAs層209を積層する。この結果、210で示
す様に斜面に対応した面はp型となる。更に、Beドー
プAlGaAs211(p型)を1.5μm、Beドー
プGaAs212を0.5μmを形成する。層207、
209、211の組み合わせによりpnp接合が形成さ
れ、電流がブロックされるメカニズムは上記実施例と同
じである。この様に量子井戸構造のレーザにも電流狭窄
構造が適用できることが示された。
【0080】
【実施例8】図14は本発明をInGaAs/InP系
のDFBレーザに応用した例である。図14において、
221は基板であるところのn−InP基板である。こ
の上にSiドープのn型InP222を2μm成長す
る。更に、活性層であるアンドープGa0.47In0.53
s223を成長し、Beドープのp型InP224を
0.1μm成長する。
【0081】そして、ピッチ240nmの一次グレーテ
ィング226を形成する。斜面227は(100)面か
ら20度以上傾いた面として形成されている。例えば、
(111)A面を形成するには、エッチャントとしてB
rメタノールを用いてエッチングをおこなう。この上に
Siドープ InP225を成長すると、(111)A
面227上に成長した膜はp型に、(100)面上に成
長した膜はn型となる。
【0082】次に、Beドープのp型InP228を
0.2μm成長し、(100)面の平坦部では、層22
4、225、228でpnpを形成し電流をブロックす
る。グレーティング226上では、層225は、229
で示した様に全てp型となる。また、230はBeドー
プ InPでp型の導電型を示す。グレーティング22
6上のみをp型としたい場合には、ZnとSeを同時に
供給する方法もある。このように、(100)面上では
n型となり、(100)面から20度以上傾いた面上で
はp型となる結果、グレーティング226を切ってある
部分上に成長した膜はp型となる。
【0083】
【実施例9】図15(a)は、電流狭窄部分を工夫した
例である。膜構成は図9と一致している。即ち、151
は基板であるところのn−GaAsである。基板151
の結晶面は(100)面で、その上にクラッド層である
SiドープAlGaAs層152を約1.8μm積層し
ている。また、153は活性層であるアンドープGaA
s、154は光閉じ込め層であるBeドープAlGaA
s(厚さ0.4μm)である。この上に、グレーティン
グ156を240nmピッチで形成する。深さは150
nmとする。これも、図9と同様、本レーザを波長安定
化レーザとして使用する為に回折格子として形成したも
のである。
【0084】この様に形成した構造の上に、Siドープ
AlGaAs155を0.1μm形成する。更に干渉層
としてBeドープGaAs158を0.1μm、そして
BeドープAlGaAs、GaAs160を1.8μm
形成している。グレーティング156の斜面に対応した
一部157は、159で示す様にp型になる。平坦な面
はn型を示す。
【0085】この様にp/n接合を横方向に形成した膜
上にBeドープAlGaAs、GaAs160を1.8
μm形成している。この結果、電流は、p型部159に
対応した領域を通り上部に抜ける。平坦な部分は、層1
54、155、158の組み合わせによりpnp接合が
形成され電流はブロックされる。
【0086】図9の実施例と異なる点は、端面付近にグ
レーティング156を形成していないことにある。図1
5(b)の平面図に示した様に、グレーティング156
を形成した面231に対して、グレーティングを形成し
ていない面232が設けられている。端面付近に電流を
流さない様にして、端面での再結合を減らし端面ダメー
ジを低減した構成となっている。なお、端面には低反射
膜をコーティングしている。
【0087】一方、図16は、端面付近にグレーティン
グを形成し(233、234で示す)、中央付近(23
5で示す)にはない。中央付近は位相調整領域として使
用した構成である。
【0088】
【実施例10】第3実施例から第9実施例では(10
0)面基板を中心に実施例を示してきたが、重要なポイ
ントはグレーティングの斜面とそれ以外の部分がIII
族面とV族面の組み合わせになっていること、そして、
不純物の添加により、このグレーティングの斜面と他の
面で極性が変化することである。よって(100)面及
び(100)面からわずかに傾いた面のみを用いるだけ
でなく、たとえば、(111)A面、または(211)
A面、(311)A面等を基板とし、グレーティングの
斜面をAs安定化面として使用し、電流狭窄をする方法
も可能である。
【0089】図17をもって説明する。図17におい
て、261は基板であるところのp−GaAsである。
基板261の結晶面は(111)A面で、その上にクラ
ッド層であるBeドープAlGaAs層252を約1.
8μm積層している。253は活性層であるアンドープ
GaAs、254は光閉じ込め層であるSnドープAl
GaAs(n型、厚さ0.4μm)である。この上にグ
レーティング256を1000nmのピッチで形成す
る。この時、グレーティング256の斜面257に形成
された面は、(010)B面と(110)面である。こ
の様に形成した面上に、SiドープAlGaAs255
を0.1μm形成する。
【0090】更に、干渉層としてSnドープGaAs2
58(n型)を0.1μm、そしてSnドープAlGa
As、GaAs260を1.8μm形成している。グレ
ーティング256の斜面257に対応した部分は、25
9で示す様にn型になる。層255の平坦な面はp型を
示す。この様にp/n接合を横方向に形成した膜上に、
SnドープAlGaAs、GaAs260を1.8μm
形成している。この結果、電流は、領域259に対応し
た領域を通り上部に抜ける。平坦な部分は、層254、
255、258の組み合わせによりnpn接合が形成さ
れ、電流はブロックされる。この結果、成長後ウェハを
加工することがなくなり、工程数が低減した。
【0091】尚、電流狭窄層構造を備える半導体装置の
実施例においては、成長することにより同時にp/nが
横方向に形成できる手段であれば容易にこれらの実施例
に適用できる。例えば、加工基板上にSe、Znをドー
ピングしても同様の効果が得られる。また、成長法とし
ては、MOCVD、MBE、CBE法、ハライド系VP
E、クロライド系VPE等で実施可能である。また、化
合物材料として、InGaAsP、InAlAs、In
AlGaP等のIII−V族化合物半導体でも使用出来
る。
【0092】
【発明の効果】以上説明した様に、傾斜した基板等の適
当な基板を用いる事により再現性良く量子細線を作製す
ることが出来、また加えて電流狭窄も図れる。また、両
性不純物を利用することにより、グレーティングなどの
凹凸構造上に成長するのみで容易に電流狭窄層構造が作
製できる。また、ドーパントの取り込まれ方の異なる凹
凸構造の面を用いることにより容易に電流狭窄層構造を
実現できる。よって、従来例に比較し歩止まりの向上が
図れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図。
【図2】図1の一部の拡大図。
【図3】本発明の原理と第3実施例の基本を説明する
図。
【図4】本発明の原理を説明する図。
【図5】本発明の第1実施例を示す横断面図。
【図6】グレーティングの作製工程を説明する図。
【図7】本発明の第2実施例を示す横断面図。
【図8】本発明の第3実施例を示す斜視図。
【図9】本発明の第4実施例を示す斜視図。
【図10】本発明の第5実施例を示す斜視図。
【図11】本発明の第6実施例の基本を説明する斜視
図。
【図12】本発明の第6実施例を示す横断面図。
【図13】本発明の第7実施例を示す斜視図。
【図14】本発明の第8実施例を示す斜視図。
【図15】(a)は本発明の第9実施例を示す斜視図、
(b)は第9実施例のグレーティング部の平面図。
【図16】本発明の第9実施例の変形例を示すグレーテ
ィング部の平面図。
【図17】本発明の第10実施例を示す斜視図。
【図18】従来の電流狭窄構造の作製工程を説明する斜
視図。
【図19】各種の量子井戸構造を示す斜視図。
【図20】図19の各種の量子井戸構造の状態密度とエ
ネルギーとの関係を示すグラフ。
【図21】従来の量子細線構造の作製工程を説明する
図。
【図22】従来の量子細線構造を説明する図。
【符号の説明】
2、51、71、121、151、161、172、1
81、201、221、261 基板 7、60、86、128、156、166、176、2
08、226、256 グレーティング(周期構
造) 8、9、10、38 半導体膜 12、31 テラス部((111)面等) 13、32 段差(ステップ)部((110)面
等) 34 n領域 39、62、74、191、254、258、260
Snドープ層 40 グレーティング部 52、53、61、72、73、75、125、15
5、162、164、173、184、189、20
2、203、209、222、225、255Siドー
プ層 54 フォトレジスト 57 フォトレジストマスク 58 周期的構造 63、76、82 バリア層 64、123、153、163、190、223、25
3 活性層 65、73、74、83 光ガイド層 66、84、122、152、191、252 ク
ラッド層 67、85、192、212 キャップ層 76、77、78、79、80、81、82 多重
量子井戸構造 124、126、127、154、158、160、1
65、167、169、182、183、188、20
7、211、224、228、230Beドープ層 170、174、185 リッジ部 193 活性領域 204、206 GRIN領域 205 量子井戸層 231、233、234 グレーティング形成面 232、235 グレーティング非形成面

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の指数の面方位を少なくとも部分的に
    持つ半導体基板と、該半導体基板上に形成された第1の
    半導体膜と、該半導体基板上に形成されn型領域とp型
    領域を含む第2の半導体膜と、該基板上の少なくとも一
    部に形成された、該第1の半導体膜が成長し易い面と該
    第1の半導体膜が成長しにくい面を持つ第1の凹凸構造
    と、該基板上の少なくとも一部に形成された、該第2の
    半導体膜が形成される時に一方の導電型の領域とする面
    と他方の導電型の領域とする面とを有する第2の凹凸構
    造とを有し、該第1の半導体膜は、該第1の凹凸構造の
    該第1の半導体膜が成長し易い面に主として形成されて
    量子細線構造を成し、該第2の半導体膜は、該第2の凹
    凸構造の面方位によって導電型の異なる領域より形成さ
    れて電流狭窄層を構成している半導体装置。
  2. 【請求項2】前記第2の半導体膜の半導体結晶成長法に
    おいて、Zn、Seの不純物を同時に供給して前記電流
    狭窄層を形成した請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記凹凸構造がストライプ状に形成されて
    いる請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】前記基板面が(100)面から0度から2
    0度傾いた面である請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】前記基板面が(111)A面から0度から
    20度傾いた面である請求項1記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】基板、該基板上に形成され且つステップ部
    とテラス部を含み構成される凹凸構造領域、該凹凸構造
    領域上の第1の半導体膜、及び該凹凸構造領域上の第2
    の半導体膜を有する半導体装置であって、該第1の半導
    体膜は、その厚みが該ステップ部上と該テラス部上とで
    異なることによって量子細線構造を成し、該第2の半導
    体膜は、その導電型が該ステップ部上と該テラス部上と
    で異なることによって電流狭窄構造を成している半導体
    装置。
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