JP3382305B2 - 充電器および充電方法 - Google Patents

充電器および充電方法

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JP3382305B2
JP3382305B2 JP18072293A JP18072293A JP3382305B2 JP 3382305 B2 JP3382305 B2 JP 3382305B2 JP 18072293 A JP18072293 A JP 18072293A JP 18072293 A JP18072293 A JP 18072293A JP 3382305 B2 JP3382305 B2 JP 3382305B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二次電池の充電を制御す
る充電器および充電方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ニッカド電池やニッケル水素電池
などの二次電池の充電を制御する充電器として、満充電
時における電池の温度上昇率から充電完了を検出するい
わゆるΔT検出方式のものと、満充電時における電池の
電圧降下から充電完了を検出するいわゆるΔV検出方式
のものが知られている。
【0003】例えば、図27に示すようにΔT検出方式
の充電器100は定電圧電源106、定電流回路10
1、CPU105およびA/Dコンバータ102を有
し、接続された電池パック107に定電流回路101か
ら一定の充電電流を供給する。電池パック107は数本
の電池103とサーミスタ104を組み合わせて一体化
されたものであり、電池103の外装表面に取り付けら
れたサーミスタ104によって電池103の温度が検出
される。検出された電池温度はA/Dコンバータ102
によってCPU105が取り扱えるデータに変換され
る。CPU105は電池温度が1℃/分以上の温度上昇
率を示したときに満充電であるとして充電電流の供給を
停止する。
【0004】つぎに、図28〜図30にしたがってΔV
検出方式の充電器300を説明する。携帯型の充電器3
00は本体300a、家庭用のACコンセントに差し込
むACプラグ301、充電中に点灯するLED311お
よびバッテリーに接続されるDCプラグ307を有す
る。本体300a内には電源回路330、スイッチング
回路340および制御回路350が設けられている。電
源回路330にはACコンセントの商用電圧から2次電
圧を出力するトランス402、トランス402から出力
される交流を直流に変換するダイオードブリッジ403
aを備えた平滑化回路403、VCC=5Vの電源電圧
を供給する3端子レギュレータ409および充電電流を
供給する定電流回路404が設けれている。この定電流
回路404は4Vから8Vのバッテリー電圧範囲におい
て800mAの電流を供給する。スイッチング回路34
0には充電電流をスイッチングするトランジスタ40
5、バッテリーからの逆流を防止するダイオード40
6、トランジスタ405をドライブするトランジスタ4
08が設けられている。制御回路350はワンチップマ
イコン410を中心にアンプ414、リセットIC41
3、LED411、トランジスタ412などから構成さ
れており、ワンチップマイコン410はマイクロプロセ
ッサの他に、周知のROM、RAM、タイマー、割り込
みコントローラ、ADコンバータ、I/Oポート等を内
蔵する。アンプ414はバッテリー電圧をレベル変換し
てワンチップマイコン410に内蔵されたADコンバー
タに出力する。トランジスタ412はLED411をド
ライブする。リセットIC413はハードウェアリセッ
トに使用され、4.5Vを越えるとワンチップマイコン
410のリセットを解除する。
【0005】このような構成において、ACコンセント
にACプラグ302が差し込まれるとトランス402に
商用電圧が供給される。平滑化回路403はトランス4
02の二次電圧をダイオードブリッジ403aによって
全波整流しコンデンサによって平滑化することで直流電
圧に変換し、この直流電圧を定電流回路404および3
端子レギュレータ409に供給する。3端子レギュレー
タ409から供給される電源電圧VCCが4.5Vを越
えるとリセットIC413はハードウェアリセットを解
除し、ワンチップマイコン410が動作状態になる。ワ
ンチップマイコン410はトランジスタ408を駆動
し、トランジスタ405をオンにする。ここで、バッテ
リーが接続されているとDCプラグ407の端子電圧は
バッテリー電圧になるが、接続されていないときは解放
電圧16Vになる。DCプラグ407にバッテリーが接
続されているかどうかはアンプ414によってレベル変
換された端子電圧をワンチップマイコン410がADコ
ンバータを介して判断する。DCプラグ407にバッテ
リーが接続されていると解放電圧より低い端子電圧とな
るが、これは定電流回路404によってバッテリーに流
れる電流が制限されるため端子電圧が下がるのである。
ワンチップマイコン410はバッテリーの接続を確認す
ると、トランジスタ412をオンにしてLED411を
点灯し充電中であることを表示する。ワンチップマイコ
ン410はADコンバータに入力される端子電圧を一定
の間隔でサンプリングして図30に示す満充電時の電圧
変化−ΔVを検出する。満充電時の電圧変化−ΔVの検
出はADコンバータからの刻々とサンプリングされる電
圧の最大値を記憶しておき、この記憶された電圧からつ
ぎにサンプリングされた電圧の差が100mVに達した
ことにより行なわれる。満充電時の電圧変化−ΔVが検
出されるとワンチップマイコン410はトランジスタ4
08をオフし、充電を終了させると同時にトランジスタ
412をオフしてLED411を消灯し使用者に充電の
終了を知らせる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ΔT検
出方式およびΔV検出方式のいずれの充電器においても
以下に示すように充電不良になってしまうことがあっ
た。ΔT検出方式の充電器では、サーミスタ104より
検出される電池パック107内の電池温度が充電器が置
かれた周囲温度より極めて低い状態で充電される場合、
例えば0℃の屋外で使用した電池パックをほぼその0℃
の状態のまま20℃の屋内に置かれた充電器にセットし
て充電を開始するときなどである。このとき、電池パッ
ク107内の電池103は、充電時に発生する熱によっ
て起こる温度上昇に充電器の周囲から流れ込む熱によっ
て起こる温度上昇が加わって温度上昇することになる。
サーミスタ104で検出される温度上昇率が1℃/分を
越えると満充電と判断するが、このように周囲の温度の
影響も加わっているので、温度上昇率が1℃/分に至っ
たときを満充電と判断して充電を終了すると充電不足と
なってしまう問題があった。また、温度上昇率を1℃/
分より高い値に設定しておくと電池の温度が周囲の温度
とあまり変わらないときに今度は過充電となってしまう
ことが考えられた。
【0007】同様に、ΔV検出方式の充電器では、満充
電時の電圧変化−ΔVを検出する際に、DCプラグ40
7にバッテリーがうまく接続されておらず接触不良があ
ると図31に示すように接点の断続的な接触によって急
激な電圧変動がくりかえされることがある。そのような
ときにその電圧変動を満充電時の電圧変化−ΔVである
と判断して充電を終了してしまうことがあった。その結
果、使用者が知らないままに充電不良が起きていた。
【0008】そこで、これらの問題を解決するために、
本発明は充電不良を防止できる充電器および充電方法
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明の充電器は池の温度を測定してこの温
度の単位時間当たりの変化分を温度変化率として検出す
る温度変化率検出手段と、前記温度変化率検出手段で検
出される前記温度変化率が第1の基準値を下回るかどう
かを判別する第1の基準値判別手段と、前記第1の基準
値判別手段により前記温度変化率が前記第1の基準値を
下回ると判別した後に、前記温度変化率検出手段で検出
される前記温度変化率が第2の基準値を上回るかどうか
を判別する第2の基準値判別手段と、前記第1の基準値
判別手段によって前記温度変化率が前記第1の基準値を
下回ると判別されたときに、前記電池の充電を開始し、
前記第2の基準値判別手段によって前記温度変化率が前
記第2の基準値を上回ると判別されたときに、前記電池
の充電を終了する充電制御手段とを備え、前記第1の基
準値判別手段により前記温度変化率が前記第1の基準値
を下回ると判別されたときに前記第1の基準値判別手段
から出力される出力信号に基づき、前記温度変化率検出
手段が前記第1の基準値判別手段に所定の信号を出力し
続けることにより充電開始前の温度変化率が前記第1の
基準値を下回った後に開始された電池への充電を継続
し、前記出力信号に基づき、前記温度変化率検出手段か
らの前記温度変化率が前記第2の基準値判別手段へ供給
されることを特徴とする。
【0010】また、第2の発明の充電器は電池の温度を
測定してこの温度の単位時間当たりの変化分を温度変化
率として検出する温度変化率検出手段と、この温度変化
率検出手段によって検出される充電開始後の前記温度変
化率が所定の基準値に達すると充電を終了する充電制御
手段と、前記温度変化率検出手段によって検出される充
電開始前の前記温度変化率にしたがって、前記基準値の
補正値を設定する補正値設定手段と、この補正値設定手
段によって設定された補正値を前記基準値に補正する基
準値補正手段と、この基準値補正手段によって前記基準
値が補正される充電開始後の時間を、前記温度変化率検
出手段によって検出される前記充電開始前の温度変化率
にしたがって設定する補正時間設定手段とを備える。
【0011】さらに、第3の発明の充電器は電池の周囲
の温度を測定する周囲温度測定手段と、前記電池の温度
を測定する電池温度測定手段と、この電池温度測定手段
で測定される前記温度の単位時間当たりの変化分を温度
変化率として検出する温度変化率検出手段と、この温度
変化率検出手段で検出される前記温度変化率が基準値に
達すると充電を終了する充電制御手段と、前記周囲温度
測定手段で測定された前記周囲の温度と前記電池温度測
定手段で測定された前記電池の温度に基づいて、充電開
始前に前記基準値を設定する基準値設定手段とを備え
る。ここで、第3の発明の充電器にあっては、周囲の温
度と電池の温度の差に基づいて基準値を設定してもよ
い。また、この差に基づく基準値の設定を周囲温度によ
って異なる値に設定してもよい。
【0012】
【0013】さらに、第4の発明の充電方法は、充電開
始前の電池の温度を測定してこの温度の単位時間当たり
の変化分を温度変化検出手段により温度変化率として検
出する工程と、該検出される前記温度変化率が第1の基
準値を下回るかどうかを第1の基準値判別手段により
別する工程と、前記第1の基準値判別手段により記温
度変化率が前記第1の基準値を下回ると判別されたとき
に、前記温度変化検出手段と充電制御手段に基準値を下
回ることを示す信号を出力する工程と、前記信号を受信
した前記温度検出手段から前記第1の基準値判別手段へ
所定の信号を出力する工程と、前記信号を受信した前記
充電制御手段により前記電池の充電を開始する工程と、
前記充電開始後に前記温度変化率検出手段から供給され
前記充電開始後の前記電池の前記温度変化率が第2の
基準値を上回るかどうかを第2の基準値判別手段により
判別する工程と、前記第2の基準値判別手段により前記
温度変化率が前記第2の基準値を上回ると判別されたと
きに、前記充電制御手段による前記電池の充電を終了す
る工程とを有する。また、第5の発明の充電方法は、電
池の温度を測定してこの温度の単位時間当たりの変化分
を温度変化率として検出する工程と、該検出される充電
開始後の前記温度変化率が所定の基準値に達すると充電
を終了する工程と、前記検出される充電開始前の前記温
度変化率にしたがって、前記基準値の補正値を設定する
工程と、該設定された補正値を前記基準値に補正する工
程と、前記基準値が補正される充電開始後の時間を、前
記検出される前記充電開始前の温度変化率にしたがって
設定する工程とを有する。さらに、第6の発明の充電方
法は、電池の周囲の温度を測定する工程と、前記電池の
温度を測定する工程と、該測定される前記電池の温度の
単位時間当たりの変化分を温度変化率として検出する工
程と、該検出される前記温度変化率が基準値に達すると
充電を終了する工程と、前記測定された前記周囲の温度
と前記測定された前記電池の温度に基づいて、充電開始
前に前記基準値を設定する工程とを有する。
【0014】
【作用】第1の発明の充電器は、温度変化率検出手段に
り電池の温度を測定してこの温度の単位時間当たりの
変化分を温度変化率として検出、第1の基準値判別手
段により前記温度変化率検出手段で検出される前記温
変化率が第1の基準値を下回るかどうかを判別し、前記
第1の基準値判別手段により前記温度変化率が前記第1
の基準値を下回ると判別した後に、第2の基準値判別手
段により前記温度変化率検出手段で検出される前記温度
変化率が第2の基準値を上回るかどうかを判別し、充電
制御手段により前記第1の基準値判別手段によって前
度変化率が前記第1の基準値を下回ると判別されたと
きに、前記電池の充電を開始し、前記第2の基準値判別
手段によって前記温度変化率が前記第2の基準値を上回
ると判別されたときに、前記電池の充電を終了する際、
前記第1の基準値判別手段により前記温度変化率が前記
第1の基準値を下回ると判別されたときに前記第1の基
準値判別手段から出力される出力信号に基づき、前記温
度変化率検出手段が前記第1の基準値判別手段に所定の
信号を出力し続けることにより充電開始前の温度変化率
が前記第1の基準値を下回った後に開始された電池への
充電を継続し、前記出力信号に基づき、前記温度変化率
検出手段からの前記温度変化率が前記第2の基準値判別
手段へ供給されることを特徴とする。
【0015】また、第2の発明の充電器は電池の温度を
測定し、温度変化率検出手段により測定した前記温度の
単位時間当たりの変化分を前記温度変化率として検出
し、充電制御手段によりこの温度変化率検出手段によっ
て検出される充電開始後の前記温度変化率が所定の基準
値に達すると充電を終了し、補正値設定手段により前記
温度変化率検出手段によって検出される充電開始前の前
記温度変化率にしたがって前記基準値の補正値を設定
し、基準値補正手段によりこの補正値設定手段によって
設定された補正値を前記基準値に補正し、この基準値補
正手段によって前記基準値が補正される充電開始後の時
間を、前記温度変化率検出手段によって検出される充電
開始前の温度変化率にしたがって補正時間設定手段によ
り設定する。
【0016】さらに、第3の発明の充電器は周囲温度測
定手段により電池の周囲の温度を測定し、電池温度測定
手段により前記電池の温度を測定し、温度変化率検出手
段によりこの電池温度測定手段で測定される前記温度の
単位時間当たりの変化分を温度変化率として検出し、充
電制御手段によりこの温度変化率検出手段で検出される
前記温度変化率が基準値に達すると充電を終了する際
に、前記周囲温度測定手段で測定された前記周囲の温度
と前記電池温度測定手段で測定された前記電池の温度に
基づいて、充電開始前に前記基準値を基準値設定手段に
より設定する。
【0017】
【0018】
【0019】
【実施例】[第1実施例]本発明の実施例を図面に基づ
き説明する。図1は第1実施例の充電器10の電気的構
成を示すブロック図である。充電器10は充電回路1
6、制御回路25および充電オンオフ回路29を備え、
端子14に電池パック13が接続される。電池パック1
3にはいわゆるニッカド電池11およびサーミスタ12
が組み込まれており、サーミスタ12は電池11の表面
温度を検出する。
【0020】制御回路25はサーミスタ12の端子電圧
を温度データに変換する温度変換回路15、単位時間当
りの温度の変化を示す温度変化率を検出する温度変化率
検出回路26の他に、コンパレータ27、28、アナロ
グスイッチ21を備える。コンパレータ27は温度変化
率検出回路26からの温度変化率を基準電圧1と比較
し、電池の温度変化率が基準電圧1を下回ったかどうか
を判別する。基準電圧1は電池温度と周囲温度の開きが
小さくなって電池温度が十分に周囲になじんだときの電
池の温度変化率に相当する電圧(本実施例では0.5℃
/minの温度変化率に相当する電圧)に予め設定され
ている。
【0021】コンパレータ28はコンパレータ27と同
様に温度変化率検出回路26からの温度変化率を基準電
圧2と比較し、満充電時の温度変化率であるか否かを判
別する。基準電圧2は満充電時の温度変化率に相当する
電圧(本実施例では1℃/minの温度変化率に相当す
る電圧)に予め設定されている。コンパレータ28の+
入力端子には抵抗器22が接続されており、アナログス
イッチ21がオフのときに+入力端子をプルブウンす
る。また、コンパレータ27の出力とコンパレータ28
の反転出力を入力とするアンドゲート23が設けられて
おり、これを論理積演算しその出力をRSフリップフロ
ップ31のS端子に入力することでRSフリップフロッ
プ31のS端子およびR端子が同時にHレベルになるの
を防いでいる。
【0022】温度変換回路15はアンプおよびボルテー
ジフォロワからなり、サーミスタ電圧Vthを次段の温
度変化率検出回路26に適した電圧に調整する。
【0023】温度変化率検出回路26は図2に示すよう
に遅延回路41、OPアンプ56および各抵抗器R1、
R2、Rf1、Rf2を備える。遅延回路41は温度変
換回路15によって増幅されたサーミスタ電圧を一定時
間遅らせて出力する。OPアンプ56は抵抗器R1、R
2、Rf1、Rf2とともに差動増幅器を形成する。抵
抗器R1に流れる電流I1、抵抗器Rf1に流れる電流
If1、抵抗器R2に流れる電流I2、抵抗器Rf2に
流れる電流If2、OPアンプ56の+入力端子にかか
る電圧Vp、OPアンプ56の−入力端子にかかる電圧
Vn、OPアンプ56の出力電圧Vo、サーミスタ電圧
Vth、遅延回路41を介したサーミスタ電圧Vth1
と符号付けすると、OPアンプ56の出力電圧Voはつ
ぎの関係式(1a〜4a)から Vo=Vp−If1・Rf1 ……(1a) Vp=Rf2×Vth/(R2+Rf2) ……(2a) If1=I1=(Vth1−Vp)/R1 ……(3a) R1=R2 ……(4a) R1=Rf1 ……(5a) 次式(10A)のように表される。
【0024】 Vo=Vth−Vth1 ……(10a) したがって、OPアンプ56はサーミスタ電圧Vthと
遅延回路41で遅延されたサーミスタ電圧Vth1の変
化分を出力する。これにより遅延回路41で設定された
遅延時間を単位とするサーミスタ電圧の変化率、即ち電
池11の温度変化率を検出することができる。遅延回路
41はCCDを遅延素子として構成することができる。
【0025】充電オンオフ回路29はRSフリップフロ
ップ31およびアナログスイッチ32を有する。RSフ
リップフロップ31のS端子にHレベル信号を入力する
とQ端子の出力がHレベルになってアナログスイッチ3
2がオンとなり、R端子にHレベル信号を入力するとQ
端子の出力がLレベルになってアナログスイッチ32が
オフとなる。充電回路16は定電流回路を中心に構成さ
れ、充電オンオフ回路29のアナログスイッチ32によ
ってオンオフされる。
【0026】上記の構成を有する充電器10の充電制御
について説明する。充電器10の端子14に接続された
電池パック13の電池温度が周囲温度に較べて低いとき
は電池温度は徐々に上昇していき高いときは徐々に下降
していき、やがて電池温度は周囲温度になじんでいく。
電池温度が周囲温度になじんでいないときは温度変化率
検出回路26から出力される温度変化率は基準電圧1に
較べて大きな値となるので、コンパレータ27の出力は
Lレベルになる。このとき、アンドゲート23の出力も
Lレベルになり、そのままRSフリップフロップ31の
S端子はLレベルになる。したがって、アナログスイッ
チ32はオフであり、充電回路16はオンにならず電池
パック13は充電されない。このとき、コンパレータ2
8の+入力端子がLレベルなのでRSフリップフロップ
31のR端子はLレベルのままでQ端子の出力に影響を
与えない。
【0027】つぎに、時間が経過して電池温度が周囲温
度になじんでくると温度変化率は徐々に小さな値とな
る。温度変化率がコンパレータ27の基準電圧1以下に
なるとコンパレータ27の出力はHレベルとなってRS
フリップフロップ31のQ端子がHレベルにセットされ
るので、これによりアナログスイッチ32がオンになり
充電回路16をオンして電池11に充電が開始される。
また、温度変化率検出回路26はコンパレータ27の出
力を信号ライン27aを介してフィードバックしてお
り、コンパレータ27の−入力端子にその後もLレベル
を出力し続け、コンパレータ27の出力をHレベルに保
持する。このとき、アナログスイッチ21はオンとな
り、コンパレータ28による温度変化率の検出が開始さ
れる。満充電時までは、基準電圧2の方が電池11の温
度変化率より大きいのでコンパレータ28からLレベル
が出力されて充電は継続する。
【0028】電池温度が満充電の状態に近づくにつれて
温度変化率は大きくなり、ついに基準電圧2を越えると
コンパレータ28の出力はHレベルになってRSフリッ
プフロップ31をリセットする。これによりアナログス
イッチ32はオフとなり充電回路16による充電は終了
する。
【0029】以上示したように、電池パック13を端子
14に接続した後に電池温度が周囲温度になじんだこと
をその電池温度曲線の傾きである温度変化率から判断し
十分なじんだことを確認してから充電を開始するので、
周囲温度と電池温度の開きが大きいことによる電池温度
の急な温度変化率を排除でき、満充電に至らないで充電
を終了するといった充電不足を解消できる。
【0030】[第2実施例]つぎに、第2実施例につい
て説明する。図3は第2実施例の充電器70の構成を示
すブロック図である。第2実施例の充電器70は前記第
1実施例の充電器10における制御回路25およびRS
フリップフロップ31を除いて代わりにマイクロプロセ
ッサユニット(MPU)74を設けて構成される。この
マイクロプロセッサユニット74は周知のCPU74
d、ROM74e、RAM74fの他に、バッファレジ
スタ74c、入出力(I/O)ポート74a、A/Dコ
ンバータ74bおよびタイマ74gを備えたワンチップ
マイコンである。MPU74には充電オンオフ回路79
のアナログスイッチ79aがI/Oポート74aを介し
て接続されている。また、MPU74には基準電圧発生
回路81、82および電池パック83のサーミスタ85
がA/Dコンバータ74bを介して接続されている。基
準電圧発生回路81、82にはそれぞれ基準値を設定す
るための分割抵抗器81a、81b、82a、82bが
接続されており、それぞれ基準電圧1、基準電圧2を発
生する。基準電圧1、基準電圧2は前記第1実施例と同
じ値に設定されている。
【0031】MPU74はサーミスタ85と抵抗器84
とで設定されるサーミスタ電圧Vthを前述のA/Dコ
ンバータ74bを介して読取り、読み取ったデータから
単位時間当たりの温度変化、つまり温度変化率を計算
し、その計算された温度変化率が基準電圧発生回路81
で発生する基準電圧1より小さくなるまで、つまり、温
度変化率が十分に小さくなるまでは充電を開始せず、小
さくなってからI/Oポート74aを介して充電オンオ
フ回路79にHレベルの制御信号を出力する。アナログ
スイッチ79aはオンになり充電回路80は充電を開始
する。充電開始後は温度変化率が基準電圧発生回路82
で発生される基準電圧2より大きくなるまで充電を続
け、大きくなったらLレベルの制御信号を充電オンオフ
回路79に出力して充電を終了する。
【0032】図4および図5はMPU74が実行する充
電制御ルーチンを示すフローチャートである。MPU7
4は起動するとくりかえし本ルーチンを実行する。始め
に、電池パック83がセットされているかどうかを判断
し(ステップS110)、セットされていなければ本ル
ーチンを一旦終了する。セットされているときにはサー
ミスタ電圧Vthの判定ステップS115を実行する。
まず、サーミスタ電圧Vthを読み取り、バッファレジ
スタ74c内のTiレジスタにその値を記憶する(ステ
ップS120)。つぎに、タイマ74gをスタートし
(ステップS130)、10秒経過するのを待つ(ステ
ップS140)。10秒経過後に再び、サーミスタ電圧
Vthを読み取り、その値をバッファレジスタ74c内
のT1レジスタに記憶する(ステップS150)。Ti
レジスタの値からT1レジスタの値を差し引き、そのサ
ーミスタ電圧Vthの変化分ΔVthをT0レジスタに
記憶すると(ステップS160)、さらにT1レジスタ
の値をTiレジスタに移してつぎのサーミスタ電圧Vt
hの読み込みに備える。サーミスタ電圧Vthの変化分
ΔVthが基準電圧1に較べて小さいかどうか判断し
(ステップS180)、基準電圧1に較べて大きいとき
にはまだ電池温度と周囲温度に開きがあるとして充電を
スタートさせることなく、一旦、タイマ74gをリセッ
トして再びステップS130からの処理をくりかえす
(ステップS190)。
【0033】前述のステップS180で、変化分ΔVt
hが基準電圧1に較べて大きいと判断されたときは充電
オンオフ回路79にHレベルの制御信号を出力して充電
をスタートさせる(ステップS200)。充電が開始さ
れたら、前述のサーミスタ電圧Vthの判定ステップS
115と同様の判定ステップ215を実行する。即ち、
サーミスタ電圧Vthを読み取りその値をTiレジスタ
に記憶すると、タイマ74gをスタートさせて10秒経
過するのを待ち、10秒経過したら再びサーミスタ電圧
Vthを読み込んでその変化分ΔVthをT0レジスタ
に記憶する。T1レジスタの値をTiレジスタに移して
つぎのサーミスタ電圧Vthの読み込みに備える(ステ
ップS210〜S260)。T0レジスタに記憶されて
いるサーミスタ電圧Vthの変化分ΔVthが基準電圧
2以上になっているかどうか判断し(ステップS27
0)、基準電圧2に達していないときは満充電に至って
いないと判断してタイマ74gをリセットし(ステップ
S280)、再びステップS220からの処理をくりか
えす。変化分ΔVthが基準電圧2より以上になってい
るときには満充電に至ったとして充電を終了し(ステッ
プS290)、本ルーチンを一旦終了する。このよう
に、マイクロコンピュータベースの第2実施例の充電器
70の場合も前記第1実施例と同様の効果を有する。ま
た、温度変化率に使用する単位時間の設定もプログラム
により簡単に変更することができる。
【0034】[第3実施例]つぎに、図6に示す第3実
施例の充電器110について説明する。本実施例の充電
器110は前記第1実施例の制御回路25および充電オ
ンオフ回路29を変更して構成される。即ち、第3実施
例の制御回路125は前記第1実施例と同様の温度変換
回路115、温度変化率検出回路116およびコンパレ
ータ118の他に、電池有無判別回路123、タイマ1
24a、124b、A/Dコンバータ125、補正時間
設定回路126、基準電圧セレクト回路127、基準電
圧発生器128および充電オンオフ制御回路133を有
する。電池有無判別回路123は電池パック113がセ
ットされたか否かを判断する。タイマ124aは電池パ
ック113が端子に接続されてから設定時間(本実施例
では1分)が経過したときにA/Dコンバータ125に
イネーブル信号を出力する。A/Dコンバータ125は
イネーブル信号を受けた時点で温度変化率検出回路11
6からの温度変化率をディジタル値に変換する。補正時
間設定回路126はディジタル値に変換された温度変化
率に応じて補正時間を設定する。タイマ124bは設定
された補正時間が経過したときに基準電圧セレクト回路
127にセレクト信号を出力する。基準電圧セレクト回
路127はA/Dコンバータ125でディジタル値に変
換された温度変化率に応じて基準電圧発生器128の基
準電圧を選択する。基準電圧発生器128は直列に接続
された抵抗器128〜132の両端に加えられた電圧か
ら分圧された電圧を基準電圧として発生する。補正時間
および基準電圧の補正値はつぎの第8実施例と同じく図
8に示す値が用いられる。また、充電オンオフ回路11
9はアナログスイッチ119aだけから構成され、充電
オンオフ制御回路133の制御信号にしたがって充電回
路116をオンオフする。
【0035】上記の構成を有する充電器110では、電
池有無判別回路123は端子123aの電圧から電池パ
ック113が接続されたかどうかを検出する。電池パッ
ク113が接続されたことを検出すると、タイマ124
aの計測を開始させる。タイマ124aの設定時間(1
分)が経過すると、タイマ124aはA/Dコンバータ
125にイネーブル信号を出力し、同時に充電オンオフ
制御回路133に制御信号を出力して充電を開始する。
A/Dコンバータ125はこのイネーブル信号によって
ディジタル値に変換された温度変化率のデータを補正時
間設定回路126および基準電圧セレクト回路127に
出力する。補正時間設定回路126は温度変化率のデー
タにしたがって図8の補正時間を設定する。補正時間が
設定されるとタイマ124bが計測を開始する。また、
基準電圧セレクト回路127は温度変化率のデータにし
たがって基準電圧発生回路128に選択信号を出力し、
図8の補正値が付加された基準電圧を基準電圧発生回路
128から選択する。例えば、抵抗器129の端子電圧
Vaを補正された基準電圧とするとき、基準電圧セレク
ト回路127は端子電圧Vaの信号ライン135をコン
パレータ118の−入力端子118aに接続する。タイ
マ124bが補正時間設定回路126によって設定され
た補正時間を計測し終わると基準電圧セレクト回路12
7に信号を出力する。基準電圧セレクト回路127は補
正された基準電圧Vaから補正なしの基準電圧Vbの選
択に切り替える。即ち、補正時間経過後は通常の基準電
圧Vbをもとにコンパレータ118は充電を制御する。
以上示したように、電池パック113接続後の電池の温
度変化率から電池温度が周囲温度になじむまでの補正時
間を予測して基準電圧を補正するので、電池温度が周囲
温度になじむまで待つことなく充電を即座に開始でき
る。したがって、本実施例の充電器は急速充電に適す
る。
【0036】[第4実施例]つぎに、図7に示す第4実
施例の充電器150について説明する。この充電器15
0は前記第2実施例と同様にマイクロコンピュータベー
スのものである。前記第2実施例の基準電圧発生器81
および基準電圧発生器82の代わりに、電池パック15
3が端子153aに接続されているか否かを検出する電
池有無検出回路152および補正データメモリ158が
MPU154に接続されている。タイマ154g、15
4hは2個設けられており、タイマ154gはサーミス
タ電圧Vthの変化分の検出するときの単位時間として
使用され、タイマ154hは充電時間の測定に使用され
る。その他の電気的構成については第2実施例と同様で
ある。補正データメモリ158には温度変化率つまり、
サーミスタの電圧変化に対する基準電圧の補正値および
補正時間がテーブルで格納されており、図8に示すよう
に、このテーブルは電池パック153が接続された後の
所定時間(1分)経過後の電池温度の変化を示すサーミ
スタ電圧の変化(V)、そのサーミスタ電圧の変化が周
囲温度に対してなじむまでの補正時間(min)および
補正値(V)が示されている。
【0037】以上示した構成を有する充電器150で
は、電池パック153が接続されるとMPU154は電
池温度に対応したサーミスタ電圧VthをA/Dコンバ
ータ154bを介して読み取り、さらに電池パック15
3が充電器150に端子153aに接続されてからの所
定時間(1分)後のサーミスタ電圧をA/Dコンバータ
154bを介して読み取って、この間のサーミスタ電圧
Vthの変化を演算する。演算されたサーミスタ電圧V
thの変化分△Vthを基に補正データメモリ158の
テーブルを参照して補正時間および補正値をデータバス
154kを介して読み込む。補正時間に達するまでは補
正値を加えた基準電圧にしたがって温度変化率の検出を
行なう。補正時間に達してからは補正値を加えない基準
電圧にしたがって温度変化率の検出を行ない充電を制御
する。これらの動作を図9および図10に示す充電制御
フローチャートにしたがって説明する。
【0038】本ルーチンはくりかえし実行される。電池
パック153が端子に接続されてセットされたかどうか
を判断し、セットされていないときには本ルーチンを一
旦終了する(ステップS410)。セットされていると
きにはサーミスタ電圧Vthを読み取り、バッファレジ
スタ154cのTiレジスタにサーミスタ電圧Vthを
記憶する(ステップS420)。同時にタイマ154g
をスタートし(ステップS430)、タイマ154gの
設定時間(1分)が経過したら再度サーミスタ電圧Vt
hを読み取り、その読み取った値をバッファレジスタ1
54cのT1レジスタに記憶する。Tiレジスタの値か
らT1レジスタの値を引いた値を同じくバッファレジス
タ154cのToレジスタに記憶する(ステップS46
0)。MPU154は補正データメモリ158のテーブ
ルを参照して(ステップS470)Toレジスタの値か
ら補正時間tおよび基準電圧の補正値を決定する(ステ
ップS480、ステップS490)。決定された補正時
間tおよび補正値はRAM154fに記憶される。この
後、MPU154は充電オンオフ回路159のアナログ
スイッチ159aをオンにして充電を開始し(ステップ
S510)、同時に充電用のタイマ154hの計測をス
タートする(ステップS520)。サーミスタ電圧Vt
hを読み取り、バッファレジスタ154cのTiレジス
タにサーミスタ電圧Vthを記憶する(ステップS53
0)。同時にタイマ154gをスタートし(ステップS
540)、タイマ154gの設定時間(10秒)が経過
したら(ステップS550)再びサーミスタ電圧Vth
を読み取り、その値をT1レジスタに記憶する(ステッ
プS560)。Tiレジスタの値からT1レジスタの値
を引いた値をToレジスタに記憶し(ステップS57
0)、T1レジスタの値をTiレジスタに移す(ステッ
プS580)。
【0039】つぎに、タイマ154hの充電時間が補正
時間tに達したかどうかを判断する(ステップS59
0)。補正時間tに達しているときには、Toレジスタ
に記憶されたサーミスタ電圧Vthの変化分△Vth、
即ち温度変化率が基準電圧以上になっているかどうかを
判断し(ステップS600)、基準電圧に至っていない
ときにはタイマ154gをリセットして(ステップS6
10)再び、ステップS540からのサーミスタ電圧V
thの変化分△Vthの測定をくりかえす。ステップS
600でサーミスタ電圧Vthの変化分が基準電圧を越
えているときには満充電に至ったとして充電を終了する
(ステップS630)。一方、ステップS590で充電
時間が補正時間tに達していないときには、Toレジス
タに記憶されたサーミスタ電圧Vthの変化分△Vth
が補正値を加えた基準電圧以上になっているかどうかを
判断する(ステップS620)。補正した基準電圧(基
準電圧に補正値を加えた値)以上になっていれば充電を
終了する(ステップS630)が、基準電圧に達してい
ないときにはタイマ154gをリセットし、再びステッ
プS540からのサーミスタ電圧Vthの変化分△Vt
hの測定をくりかえす。
【0040】以上示したように、本実施例の充電器15
0は前記第3実施例と同様の効果が得ることができ、急
速充電に適する。
【0041】前記第1実施例〜第4実施例の充電器にお
いては、電池の温度および温度変化率からだけで充電制
御を行っているので、充電器などにサーミスタを設けな
くても済ますことができる。
【0042】[第5実施例]図11は第5実施例の充電
器180の電気的構成を示すブロック図である。この充
電器180はCPU181、定電圧電源182、定電流
回路183、A/Dコンバータ186およびサーミスタ
187を備える。さらに、この第5実施例の充電器18
0は前記第1〜第4実施例までの充電器と異なりサーミ
スタ187を充電器180の内側に設け、充電器の温度
(Tc)を測定するようにされている。充電器180の
端子180a、180bに着脱自在に接続される電池パ
ック190はニッケル水素電池194とサーミスタ19
5を組み合わせたものである。ニッケル水素電池194
は公称電圧1.2V、公称容量1100mAhの電池を
5本直列に接続したものであり、サーミスタ195はニ
ッケル水素電池194の電池温度(Tb)を測定する。
【0043】A/Dコンバータ186は一定のサンプリ
ング速度でサーミスタ187、195の信号をディジタ
ル値に変換する。CPU181はA/Dコンバータ18
6で変換されたデータをもとに演算を行なって定電流回
路183を駆動する。また、定電圧電源182は安定化
電源回路で、AC100VからCPU181が動作する
のに必要なDC5Vと定電流回路183を動作させるの
に必要なDC10Vを出力する。
【0044】図12はニッケル水素電池194を充電し
たときの充電曲線(a)および電池表面温度曲線
(b)、(c)を示すグラフである。曲線(b)は電池
パック190を次式(10A)の条件で充電したときの
電池表面温度曲線であり、曲線(c)は電池パック19
0を次式(10B)の条件で充電を開始したときの電池
表面温度曲線である。
【0045】 電池温度(Tb)−充電器温度(Tc)≧ −5℃ ……(10A) 電池温度(Tb)−充電器温度(Tc)< −5℃ ……(10B) 電池パック190は曲線(a)に示すように電池電圧の
最大(d)を満充電時としてそれ以降の電圧は徐々に小
さくなる特性を示す。電池表面温度曲線の領域(f)で
は式(10A)の下で電池の自己発熱により約0.3℃
/分の温度上昇率を示す。同じく式(10A)の下での
領域(e)では満充電(d)以降の温度上昇率として1
℃/分を示す。また、式(10B)の下での領域(h)
では電池の自己発熱と周囲温度の温度上昇が加算されて
約1.2℃/分の温度上昇率を示す。同じく式(10
B)の下での領域(g)では満充電以降の温度上昇率と
して、電池の自己発熱と周囲温度による温度上昇が加算
され1.5℃/分以上を示す。このように、式(10
A)の下で充電したときは電池の温度上昇率1℃/分が
満充電時を示し、式(10B)の下で充電したときは電
池の温度上昇率1.5℃/分が満充電時を示す。
【0046】つぎに、CPU181が実行する充電制御
ルーチンについて説明する。図13は充電制御ルーチン
を示すフローチャートである。本ルーチンを開始する
と、CPU181はA/Dコンバータ186によってデ
ィジタル化されたデータを1秒間隔で5回サンプリング
し、その最大値と最小値を切り捨て3回分のデータの平
均をそれぞれとることによって電池温度(Tb)データ
と充電器温度(Tc)データを求める(ステップS61
0)。CPU181は定電流回路183に充電開始の指
令を出力する(ステップS620)。充電開始の指令と
同時に、CPU181は内蔵タイマをスタートさせて1
分間計測する(ステップS630)。1分経過すると、
再び前述した手順により電池温度(Tb)データを測定
する(ステップS640)。単位時間を1分とする温度
上昇率dT/dtを次式(20A)にしたがって算出す
る(ステップS650)。
【0047】 dT/dt=現在の電池温度(Tb)−1分前の電池温
度(Tb)……(20A) つぎに、充電前の電池温度(Tb)と充電器温度(T
c)の差を算出し、その差が(Tb−Tc)≧−5℃を
満足するかどうかを判断する(ステップS660)。満
足するなら電池温度が十分に充電器温度になじんでいる
として、さらに電池194の温度上昇率がdT/dt≧
1℃を満足するかどうかを判断する(ステップS67
0)。満足しないのであれば未だ満充電に至っていない
としてステップS630からの処理をくりかえす。満足
していれば満充電に至ったとして本ルーチンを一旦終了
する(ステップS690)。また、ステップS660で
(Tb−Tc)≧−5℃を満足しないときは充電器温度
になじんでいないとして、さらに温度上昇率がdT/d
t≧1.5℃を満足するかどうかを判断する(ステップ
S680)。満足しないのであれば未だ満充電に至って
いないとしてステップS630からの処理をくりかえ
す。満足していれば満充電に至ったとして本ルーチンを
一旦終了する(ステップS690)。
【0048】尚、電池温度(Tb)と充電器温度(T
c)の温度差を−5℃を基準とする2段階よりもっと細
かく段階設定してもよく、このとき、充電器温度にどの
程度なじんでいるかによって満充電時の温度上昇率を細
かく設定できる。
【0049】また、電池温度(Tb)と充電器温度(T
c)の温度差を求める際にステップS610で電池温度
(Tb)と充電器温度(Tc)のそれぞれの温度をA/
Dコンバータ186でアナログディジタル変換して温度
データを検出していたが、A/Dコンバータ186の前
に差動増幅器を付加して電池温度(Tb)と充電器温度
(Tc)の差分をA/Dコンバータ186に入力するよ
うにしてもよい。このような構成にすると、充電開始前
の電池温度(Tb)と充電器温度(Tc)の温度差は差
動増幅器の出力をA/Dコンバータ186でアナログデ
ィジタル変換することによって得ることができ、得られ
た温度差から前述の式(10A)、(10B)にしたが
って満充電時の温度上昇率を設定することができる。ま
た、充電開始後でも充電器温度(Tc)はほとんど変化
しないので、差動増幅器の出力をA/Dコンバータ18
6を介してCPU181が所定時間毎に取り込むと差動
増幅器の出力の変化分は電池温度(Tb)の変化分を示
すことになる。この電池温度(Tb)の変化分、即ち温
度上昇率が満充電時の温度上昇率に達したときに充電を
終了する。このように差動増幅器を設けることで、A/
Dコンバータを1台で済ますことができる。また、CP
U181によるA/Dコンバータのデータ取込みも半減
することができ、処理の高速化に繋がる。
【0050】[第6実施例]つぎに、第6実施例として
△V検出方式の充電器210について説明する。図14
は充電器210の外観を示す斜視図である。携帯型の充
電器210は本体210a、家庭用のACコンセントに
差し込むACプラグ211、充電中に点灯するLED2
13、異常時に点灯するLED215およびバッテリー
に接続されるDCプラグ207を有する。本体210a
内には、図15に示すように電源回路240、スイッチ
ング回路245および制御回路260が設けられてい
る。電源回路240にはACコンセントの商用電圧から
2次電圧を出力するトランス222、トランス222か
ら出力される交流を直流に変換するダイオードブリッジ
223aを備えた平滑化回路223、VCC=5Vの電
源電圧を供給する3端子レギュレータ229および充電
電流を供給する定電流回路224が設けれている。この
定電流回路224は4Vから8Vのバッテリー電圧範囲
において800mAの電流を供給する。スイッチング回
路245には充電電流をスイッチングするトランジスタ
225、バッテリーからの逆流を防止するダイオード2
26、トランジスタ225をドライブするトランジスタ
228が設けられている。制御回路260はワンチップ
マイコン230を中心にアンプ234、リセットIC2
33、LED215、213、トランジスタ235、2
32などから構成されており、ワンチップマイコン23
0はマイクロプロセッサの他に、周知のROM、RA
M、タイマー、割り込みコントローラ、ADコンバー
タ、I/Oポート等を内蔵する。
【0051】アンプ234はバッテリー電圧をレベル変
換してワンチップマイコン230に内蔵されたADコン
バータに出力する。トランジスタ235、232はそれ
ぞれLED215、213をドライブする。リセットI
C233はハードウェアリセットに使用され、4.5V
を越えるとワンチップマイコン230のリセットを解除
する。
【0052】さらに、ワンチップマイコン230には異
常検出回路250が接続されている。
【0053】異常検出回路250はワンチップマイコン
230のカウンタ230bに接続されたコンパレータ2
53、コンパレータ253の+入力端子に接続される抵
抗分圧器255、−入力端子に微分回路256を介して
接続される抵抗分圧器258およびDCプラグ207の
端子電圧を反転して抵抗分圧器255、258に出力す
る反転増幅器257を備える。
【0054】このような構成において、ACコンセント
にACプラグ211が差し込まれるとトランス222に
商用電圧が供給される。平滑化回路223はトランス2
22の二次電圧をダイオードブリッジ223aによって
全波整流しコンデンサによって平滑化することで直流電
圧に変換し、この直流電圧を定電流回路224および3
端子レギュレータ229に供給する。3端子レギュレー
タ229から供給される電源電圧VCCが4.5Vを越
えるとリセットIC233はハードウェアリセットを解
除し、ワンチップマイコン230が動作状態になる。ワ
ンチップマイコン230はトランジスタ228を駆動
し、トランジスタ225をオンにする。ここで、バッテ
リーが接続されているとDCプラグ207の端子電圧は
バッテリー電圧になるが、接続されていないときは解放
電圧16Vになる。DCプラグ207にバッテリーが接
続されているかどうかはアンプ234によってレベル変
換された端子電圧をワンチップマイコン230がADコ
ンバータ230aを介して判断する。DCプラグ207
にバッテリーが接続されていると解放電圧より低い端子
電圧となるが、これは定電流回路224によってバッテ
リーに流れる電流が制限されるため端子電圧が下がるの
である。ワンチップマイコン230はバッテリーの接続
を確認すると、トランジスタ232をオンにしてLED
213を点灯し充電中であることを表示する。ワンチッ
プマイコン230はADコンバータ230aに入力され
る端子電圧を一定の間隔でサンプリングして前述した図
30に示す満充電時の電圧変化−ΔVを検出する。満充
電時の電圧変化−ΔVの検出はADコンバータ230a
からの刻々とサンプリングされる電圧の最大値を記憶し
ておき、この記憶された電圧からつぎにサンプリングさ
れた電圧の差が100mVに達したことにより行なわれ
る。満充電時の電圧変化−ΔVが検出されるとワンチッ
プマイコン230はトランジスタ225をオフし、充電
を終了させると同時にトランジスタ232をオフしてL
ED213を消灯し使用者に充電の終了を知らせる。
【0055】また、コンパレータ253の出力端子はワ
ンチップマイコン230の割込み端子に接続されてお
り、コンパレータ253の出力は+、−の入力端子にか
かる電圧レベルで決定される。すなわち、DCプラグ2
07に急激な電圧変動がなければDCプラグ207の端
子電圧は反転増幅器257で反転して抵抗分圧器25
5、258に与えられる。抵抗分圧器255、258で
は抵抗分圧器255で出力される電圧の方が抵抗分圧器
258で微分回路256を介して出力される電圧よりも
大きな値となっているので、コンパレータ253からH
レベルの出力信号がワンチップマイコン230に入力さ
れる。ところが、DCプラグ207に接触不良が起きて
端子電圧に急激な変動が発生すると分圧抵抗器258に
接続されている微分回路256はこの電圧変動を増幅す
ることになり、この変動する微分回路256の電圧と抵
抗分圧器255の電圧を比較してコンパレータ253は
HレベルとLレベルを交互に出力することになる。この
とき、ワンチップマイコン230はコンパレータ253
の出力信号の立ち下がりによって割込み処理を実行し、
カウンタ230bのエラーカウント値をインクリメント
する。カウンタ230bの値が一定値に達してオーバフ
ローするとトランジスタ235を駆動してLED215
を点灯し異常を表示する。LED215が点灯した状態
でワンチップマイコン230は−△Vを検出しても充電
中に異常があったとして充電を終了せずに充電を再開す
る。このとき、ワンチップマイコン230に内蔵された
タイマ230cによってLED213を0.5秒ごとに
点滅させて再充電であることを知らせる。使用者はLE
D215の点灯によって異常のあったことを知り、LE
D213の点滅によって再充電であることを知ることが
できる。
【0056】つぎに、ワンチップマイコン230によっ
て実行される充電制御ついて説明する。図16は充電制
御ルーチンを示すフローチャートである。ワンチップマ
イコン230は本ルーチンをくりかえし実行し、始めに
ソフトウェアによるイニシャル処理を行ない、カウンタ
230bをクリア、タイマ230cをリセット、LED
213、215を消灯するなどの初期化を行なう(ステ
ップS710)。 つぎに、トランジスタ228を駆動
してトランジスタ225がオンとなり定電流回路224
によって充電電流の供給を開始する(ステップS72
0)。バッテリがDCプラグ207に接続されるのを待
ち(ステップS730)、バッテリがDCプラグ207
に接続されるとLED213を点灯する(ステップS7
40)。ワンチップマイコン230はA/Dコンバータ
230aを介してDCプラグ207の端子電圧をサンプ
リングにより入力する(ステップS750)。サンプリ
ングされたDCプラグ207の端子電圧が前回までに記
憶されている最大値に較べて大きいときには今回サンプ
リングされた端子電圧を最大値として更新する(ステッ
プS760)。また、記憶されている最大値に対してサ
ンプリングされたDCプラグ207の端子電圧が100
mVを下回るまで下がっているかどうかを判断する(ス
テップS770)。100mVを下回るまで下がってい
ないときは1秒間待った後に(ステップS780)、ス
テップS750に戻って再びサンプリングをサンプリン
グをくりかえす。ステップS770で100mVを下回
るまでに下がっていると判断されたときは一旦、トラン
ジスタ225をオフして充電電流の供給を停止する(ス
テップS790)。カウンタ230bのエラーカウント
値が一定値を越えてオバーフローし異常が起こったかど
うかを判断する(ステップS810)。エラーカウント
値が一定値以下で異常のなかったときは満充電に至った
としてLED213を消灯し(ステップS870)、バ
ッテリが外されるのを待って本ルーチンを終了する(ス
テップS890)。一方、ステップS810でエラーカ
ウント値が一定値を越えてオーバフローしているときは
LED215を点灯して異常の起きたことを指示し(ス
テップS830)、さらにその異常が連続して起きたか
どうかを判断する(ステップS840)。連続して異常
が続いたのであればそれ以上の充電を中止するために前
述と同様にLED213を消灯し(ステップS87
0)、バッテリが外されるのを待つ(ステップS89
0)。ステップS840で始めて起きたのだと判断され
ると、トランジスタ225を駆動して充電電流の供給を
再開する(ステップS850)。このとき、タイマ割込
みを0.5秒毎に行ってLED213を交互にON/O
FFし、点滅表示によって再充電中であることを指示す
る(ステップS860)。図18はLED213、21
5の表示の態様を示している。この後、再びステップS
750に戻ってDCプラグ207の端子電圧のサンプリ
ングをくりかえす。
【0057】図17はカウンタ230bのエラーカウン
ト値が一定値を越えてオーバーフローしたときに、ワン
チップマイコン230が実行する割込み処理ルーチンの
フローチャートである。前述したように、DCプラグ2
07に接触不良などが起きて端子電圧に急激な変動が発
生すると分圧抵抗器258に接続されている微分回路2
56はこの電圧変動を増幅することになり、この変動す
る微分回路256の電圧と抵抗分圧器253の電圧を比
較してコンパレータ253はHレベルとLレベルを交互
に出力する。ワンチップマイコン230はこの立ち下が
り信号によって割込み処理を行い、カウンタ230bの
エラーカウント値がオーバーフローしていない間はイン
クリメントする(ステップS920、S925)が、オ
バーフローするとそれ以後なにもせず割込み処理ルーチ
ンを終了する。
【0058】以上示したように、本実施例によればDC
プラグ207の端子とバッテリの間に接触不良が起きて
充電不足のまま充電が終了しても、その充電中に異常の
あったことをLED215によって表示するので充電不
足であることを使用者は容易に知ることができ、バッテ
リにDCプラグを差し直すなどの処置によって充電不良
を回避できる。また、一過性の充電電圧の変動に対して
は即座に異常と判断して充電を中断しないので、しかも
連続して異常と判断されない限り中断した充電を再開さ
せるので、充電不良の発生を極めて抑えることができ
る。
【0059】[第7実施例]本実施例の充電器280は
前記第6実施例の充電器210の表示制御の部分を違え
るだけで構成されるので、以下に相違する部分の構成を
説明する。図19は充電器280の外観を示す斜視図で
ある。図において、特に説明を要しない部分は、前記第
6実施例と同じ符号で示す。この充電器280には前記
第6実施例のLED213、215の代わりに緑色、赤
色のLED285a、285bが一体に成形された2色
発光ダイオードが設けられている。LEDを駆動する回
路は前記第6実施例と同じであり、LED213、21
5をそれぞれ緑色、赤色のLED285a、285bに
するだけでよい。ワンチップマイコンが実行する充電制
御ルーチンは、前記第6実施例のステップS790〜ス
テップS890部分を変更するもので、図20に示すよ
うにステップS830の代わりにステップS887に変
更し、ステップS870とステップS890の間にステ
ップS875およびステップS885を追加して構成さ
れる。即ち、カウンタでエラーカウント値がオーバーフ
ローしていて異常があったときはLEDを点灯させる代
わりにワンチップマイコンのRAMに異常状態であるこ
とをフラグのセットにより記憶しておく(ステップS9
15)。始めての異常であればLED285aを点滅さ
せて(ステップS888)充電を再開するが、異常が連
続しているときには緑色のLED285aを消灯する
(ステップS873)。この後、途中で異常があったか
どうかをRAMに記憶されているフラグの状態から判断
し(ステップS875)、異常がなければバッテリが外
されるのを待つ。異常があったときには赤色のLED2
85bを点灯してから同様に待つ(ステップS88
5)。したがって、緑色、赤色のLED285a、28
5bの表示態様は図21に示すように示される。
【0060】[第8実施例]本実施例の充電器290も
前記第6実施例の充電器210の表示制御の部分を違え
るだけで構成されるので、以下に相違する部分の構成を
説明する。図22は充電器290の外観を示す斜視図で
ある。図において、特に説明を要しない部分は、前記第
6実施例と同じ符号で示す。この充電器290は前記第
6実施例のLEDを液晶表示(LCD)モジュール29
4に変更して構成される。図23に示すように、前記第
6実施例のLED213、215の駆動回路の代わりに
LCDモジュール294がワンチップマイコン295に
接続されており、このLCDモジュール294はワンチ
ップマイコン295に内蔵されたLCDドライバによっ
て駆動される。その他の電気的構成は前記第6実施例と
同様である。
【0061】ワンチップマイコン295が実行する充電
制御ルーチンは前記第6実施例の表示制御に係る部分を
変更して構成され、ここではその変更部分についてだけ
説明する。図24および図25に示すように、ワンチッ
プマイコン295はイニシャル処理においてLCDモジ
ュール294に「READY」のメッセージを表示する
(ステップS901)。バッテリがDCプラグに接続さ
れると「ジュウデン」を表示する(ステップS90
4)。前記第7実施例と同様に充電中に異常があったと
きは異常状態をワンチップマイコンのRAMにフラグを
セットすることで記憶し(ステップS915)、始めて
の異常であればLCDモジュール940に「リトライ」
と表示して(ステップS918)充電を再開する。連続
して異常が起きたときは「エラー」を表示し(ステップ
S919)、1度異常があった後に再充電により満充電
に至ったときは「リトライOK」と表示して(ステップ
S920)バッテリが外されるのを待って本ルーチンを
終了する。また、全く異常なく満充電に至ったときには
「シュウリョウ」と表示して(ステップS911)本ル
ーチンを終了する。
【0062】[第9実施例]本実施例の充電器も前記第
6実施例の充電器210にタイマ機能を付加して構成さ
れるが、タイマは前記第6実施例で示したワンチップマ
イコン230に内蔵されたタイマ230cを用いている
ので電気的構成を特に変更させなくても実現できる。定
電流回路は150mAの充電電流を供給する。本実施例
の充電制御ルーチンを図26に示すフローチャートにし
たがって説明するが、本ルーチンは第6実施例のステッ
プS750〜ステップS780をステップS955およ
びステップS956に置き換えることで構成される。図
において、特に説明を要しない部分は、前記第6実施例
と同じ符号で示す。即ち、ワンチップマイコンはバッテ
リがDCプラグに接続されて充電を開始し、LEDの点
灯と同時にタイマをスタートさせる(ステップS95
5)。タイマが8時間経過するまで充電を続ける(ステ
ップS956)。8時間経過したら充電を停止し、前記
第6実施例と同様にカウンタのエラーカウント値がオバ
ーフローしているかどうかを判断してその後の充電制御
を行なう。
【0063】尚、上記実施例は本発明の範囲を逸脱しな
い限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、サ
ーミスタを内蔵した電池パックに限らず、サーミスタの
内蔵していない電池であってもよく、電池を充電器にセ
ットするとサーミスタが電池表面に接触して電池の温度
を測定できるようにされたものでもよい。また、温度を
検出する素子として、金属酸化物からなるサーミスタ以
外にバイメタル式の温度センサ等を使用することができ
る。また、サーミスタは正特性(PTC)、負特性(N
TC)のいずれも用いることができる。
【0064】
【発明の効果】電池の温度が周囲の温度に較べて差があ
る状態で電池を充電器に接続しても電池の温度変化率が
第1の基準値を下回るまで充電を開始しないので、充電
不足のままで充電が終了してしまうのを防ぐことができ
る。また、電池の温度を測定するだけで周囲の温度の影
響の有無を判断しているので、特に周囲の温度を測定す
る温度測定手段を設けなくともよく構成を簡単にするこ
とができる。
【0065】また、電池の温度が周囲の温度に較べて差
がある状態で電池を充電器に接続しても充電開始前の電
池の温度変化率に応じて満充電時の基準値を補正しかつ
その補正時間を設定するので、電池の温度が周囲の温度
に影響されなくなるまで待つことなくすぐさま充電を開
始しても充電不足とならず、充電不良を解消することが
できる。
【0066】さらに、充電開始前に周囲温度測定手段に
よって測定された周囲の温度と電池温度測定手段によっ
て測定された電池の温度に基づいて満充電時の基準値を
設定するので、電池の温度が周囲の温度に較べて差があ
る状態であっても即座に電池を充電器に接続して充電を
開始しても充電不足とならず、充電不良を解消すること
ができる。
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の充電器10の電気的構成を示すブ
ロック図である。
【図2】温度変化率検出回路26の構成を示す回路図で
ある。
【図3】第2実施例の充電器70の電気的構成を示すブ
ロック図である。
【図4】MPU74が実行する充電制御ルーチンを示す
フローチャートである。
【図5】図4に続く充電制御ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図6】第3実施例の充電器110の電気的構成を示す
ブロック図である。
【図7】第4実施例の充電器150の電気的構成を示す
ブロック図である。
【図8】サーミスタ電圧変化に対応する補正時間および
補正値を示す説明図である。
【図9】MPU154が実行する充電制御ルーチンを示
すフローチャートである。
【図10】図9に続く充電制御ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図11】第5実施例の充電器180の電気的構成を示
すブロック図である。
【図12】充電時間に対する電池電圧および電池温度の
特性を示す説明図である。
【図13】CPU181が実行する充電制御ルーチンを
示すフローチャートである。
【図14】第6実施例の充電器210の外観を示す斜視
図である。
【図15】充電器210の電気的構成を示す回路図であ
る。
【図16】ワンチップマイコン230が実行する充電制
御ルーチンを示すフローチャートである。
【図17】ワンチップマイコン230が実行する割り込
み処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図18】LED213、215の表示態様を示す説明
図である。
【図19】第7実施例の充電器280の外観を示す斜視
図である。
【図20】充電器280によって実行される充電制御ル
ーチンの一部を示すフローチャートである。
【図21】LED285a、285bの表示態様を示す
説明図である。
【図22】第8実施例の充電器290の外観を示す斜視
図である。
【図23】充電器290の電気的構成の一部を示すブロ
ック図である。
【図24】ワンチップマイコン295が実行する充電制
御ルーチンを示すフローチャートである。
【図25】図24に続く充電制御ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図26】第9実施例の充電器が実行する充電制御ルー
チンを示すフローチャートである。
【図27】従来の充電器の電気的構成を示すブロック図
である。
【図28】従来の充電器300の外観を示す斜視図であ
る。
【図29】充電器300の電気的構成を示す回路図であ
る。
【図30】充電時間に対する電池電圧を示す特性図であ
る。
【図31】充電時間に対する端子電圧を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
10… 充電器 11… 電池 13… 電池パック 14… サーミスタ 26… 温度変化率検出回路 27、28… コンパレータ 29… 充電オンオフ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−165405(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 7/00 - 7/12 H02J 7/34 - 7/36

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 池の温度を測定してこの温度の単位時
    間当たりの変化分を温度変化率として検出する温度変化
    率検出手段と、前記 温度変化率検出手段で検出される前記温度変化率が
    第1の基準値を下回るかどうかを判別する第1の基準値
    判別手段と、前記第1の基準値判別手段により前記温度変化率が前記
    第1の基準値を下回ると判別した後に、前記温度変化率
    検出手段で検出される前記温度変化率が第2の基準値を
    上回るかどうかを判別する第2の基準値判別手段と、 前記 第1の基準値判別手段によって前記温度変化率が前
    記第1の基準値を下回ると判別されたときに、前記電池
    の充電を開始し、前記第2の基準値判別手段によって前
    記温度変化率が前記第2の基準値を上回ると判別された
    ときに、前記電池の充電を終了する充電制御手段とを備
    え、 前記第1の基準値判別手段により前記温度変化率が前記
    第1の基準値を下回ると判別されたときに前記第1の基
    準値判別手段から出力される出力信号に基づき、前記温
    度変化率検出手段が前記第1の基準値判別手段に所定の
    信号を出力し続けることにより充電開始前の温度変化率
    が前記第1の基準値を下回った後に開始された電池への
    充電を継続し、前記出力信号に基づき、前記温度変化率
    検出手段からの前記温度変化率が前記第2の基準値判別
    手段へ供給されることを特徴とする 充電器。
  2. 【請求項2】 電池の温度を測定してこの温度の単位時
    間当たりの変化分を温度変化率として検出する温度変化
    率検出手段と、 この温度変化率検出手段によって検出される充電開始後
    の前記温度変化率が所定の基準値に達すると充電を終了
    する充電制御手段と、 前記温度変化率検出手段によって検出される充電開始前
    の前記温度変化率にしたがって、前記基準値の補正値を
    設定する補正値設定手段と、 この補正値設定手段によって設定された補正値を前記基
    準値に補正する基準値補正手段と、 この基準値補正手段によって前記基準値が補正される充
    電開始後の時間を、前記温度変化率検出手段によって検
    出される前記充電開始前の温度変化率にしたがって設定
    する補正時間設定手段とを備えた充電器。
  3. 【請求項3】 電池の周囲の温度を測定する周囲温度測
    定手段と、 前記電池の温度を測定する電池温度測定手段と、 この電池温度測定手段で測定される前記温度の単位時間
    当たりの変化分を温度変化率として検出する温度変化率
    検出手段と、 この温度変化率検出手段で検出される前記温度変化率が
    基準値に達すると充電を終了する充電制御手段と、 前記周囲温度測定手段で測定された前記周囲の温度と前
    記電池温度測定手段で測定された前記電池の温度に基づ
    いて、充電開始前に前記基準値を設定する基準値設定手
    段とを備えた充電器。
  4. 【請求項4】 充電開始前の電池の温度を測定してこの
    温度の単位時間当たりの変化分を温度変化検出手段によ
    温度変化率として検出する工程と、 該検出される前記温度変化率が第1の基準値を下回るか
    どうかを第1の基準値判別手段により判別する工程と、前記第1の基準値判別手段により記温度変化率が前記
    第1の基準値を下回ると判別されたときに、前記温度変
    化検出手段と充電制御手段に基準値を下回ることを示す
    信号を出力する工程と、 前記信号を受信した前記温度検出手段から前記第1の基
    準値判別手段へ所定の信号を出力する工程と、 前記信号を受信した前記充電制御手段により 前記電池の
    充電を開始する工程と、前記充電開始後に前記温度変化率検出手段から供給され
    前記充電開始後の前記電池の前記温度変化率が第2の
    基準値を上回るかどうかを第2の基準値判別手段により
    判別する工程と、 前記第2の基準値判別手段により前記温度変化率が前記
    第2の基準値を上回ると判別されたときに、前記充電制
    御手段による前記電池の充電を終了する工程とを有する
    充電方法。
  5. 【請求項5】 電池の温度を測定してこの温度の単位時
    間当たりの変化分を温度変化率として検出する工程と、 該検出される充電開始後の前記温度変化率が所定の基準
    値に達すると充電を終了する工程と、 前記検出される充電開始前の前記温度変化率にしたがっ
    て、前記基準値の補正値を設定する工程と、 該設定された補正値を前記基準値に補正する工程と、 前記基準値が補正される充電開始後の時間を、前記検出
    される前記充電開始前の温度変化率にしたがって設定す
    る工程とを有する充電方法。
  6. 【請求項6】 電池の周囲の温度を測定する工程と、 前記電池の温度を測定する工程と、 該測定される前記電池の温度の単位時間当たりの変化分
    を温度変化率として検出する工程と、 該検出される前記温度変化率が基準値に達すると充電を
    終了する工程と、 前記測定された前記周囲の温度と前記測定された前記電
    池の温度に基づいて、充電開始前に前記基準値を設定す
    る工程とを有する充電方法。
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