JP3381631B2 - チョコレート類及びチョコレート類の製造法 - Google Patents

チョコレート類及びチョコレート類の製造法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チョコレート類の製造
法に関し、詳しくはカカオ脂を高配合したノーテンパー
型チョコレート類の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】チョコレートは、カカオマス,カカオ
脂,砂糖,粉乳等から製造され、カカオ脂は主としてP
OSt、StOSt、POPグリセリドよりなり、単独
菓子として喫食される典型的チョコレート中に約32%
存在する。また製造コストの節約や物性改良の目的で、
カカオ脂の一部または全部に代えて他の油脂を使用した
チョコレート類もよく製造されている。カカオ脂に代え
て使用される油脂(典型的にはハードバター)は、テン
パリング型と非テンパリング型に大別される。
【0003】このうちテンパリング型は、シア脂、サル
脂、イリッペ脂、パーム油等又はそれらの分画油から得
られ、その主要なトリグリセリド組成がカカオ脂と同
様、2−不飽和,1,3−ジ飽和のトリグリセリド(S
US)からなり、その飽和酸はパルミチン酸(P)とス
テアリン(St)が主体である。酵素によるエステル交
換技術を利用してSUSに富むハードバターを得る技術
も普及してきている。この型の油脂はその構造上カカオ
脂と類似している為、カカオ脂と併用することによるブ
ルーミングや耐熱性の低下等の問題はないが、それ自体
単独で喫食される用途には、製造工程においてテンパリ
ング処理が必要であった。
【0004】一方、非テンパリング型は、さらにトラン
ス酸型とラウリン酸型が代表的である。トランス酸型
は、パーム油等の分画軟質部や大豆油等の液状油をトラ
ンス異性化硬化して得られ、構成脂肪酸中にトランス酸
を比較的多く含むトリグリセリドからなるのに対し、ラ
ウリン酸型は、ヤシ油、パーム核油、ババス油の様なラ
ウリン酸基を多く含むグリセリドからなる油脂及びその
分画油より得られ、構成脂肪酸中ラウリン酸を多く含む
トリグリセリドからなる。またSSUといった非対称型
グリセリドまたはそれをSUS型のグリセリドと共存さ
せた油脂も非テンパリング型油脂として使用可能であ
る。これらの非テンパリング型油脂は、顕著な結晶多型
現象を持たない為、そのチョコレート類の製造の際には
テンパリング処理は不要であるが、特にトランス酸型や
ラウリン酸型の油脂はカカオ脂との併用が非常に限定さ
れた割合しか併用できないと一般に認識されており(例
えば特開昭60−221035)、チョコレートの風味
アップとの点よりカカオ脂が多く配合できないという制
約があった。
【0005】また、チョコレート類には、板チョコレー
トや粒状のチョコレート等それ自体の風味・物理的食感
を味わう固形チョコレート単独菓子としての用途の他
に、他の食品と複合して用いる製菓原料、より具体的に
は、焼菓子等のコーティング材、エンローバー材、フィ
リング材、装飾材等としての用途がある。ところがこの
後者の使用法、特に、焼菓子に用いる場合、焼成から冷
めきらない素材の温度によっては、複合させるテンパリ
ングしたチョコレート生地中の結晶が消失して良好なチ
ョコレート菓子を得がたいという問題があり、また、細
い空隙にチョコレート類を充填するような場合にはチョ
コレート類生地が低粘度であることが必要なので粘性の
高いテンパリング生地を用いがたいという問題があり、
結果としてカカオ脂を使用できず、カカオ脂の好ましい
風味をあまり期待できない、という問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カカオ脂含
量が高い非テンパリング型チョコレート類の製造法を提
供する事を目的としたものであり、特に、従来の非テン
パリング型チョコレートとは異なり、カカオマスを高配
合しても品質劣化を起こさない風味に優れたチョコレー
ト類菓子を指向するものである。
【0007】
【発明が解決する為の手段】本発明者は上記のような課
題を達成するために、鋭意努力した結果、アセチル化蔗
糖脂肪酸エステルを配合すると、カカオ脂が高い比率に
なっても、非テンパリング製法で、品質劣化を起こさな
いチョコレート類が得られること、ただしカカオ脂の適
当な比率は非カカオ脂の固体脂の割合に影響されて変化
すること、等を見いだし、その結果、従来よりもチョコ
レート風味が良好なチョコレート菓子が得られることを
見出し、本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明の一つは、非カカオ脂との合
計量に対するカカオ脂量が、〔0.2×N20+8
(%)〕〜〔0.25×N20+22.5(%)〕であり
〔ただしN 20は、乳脂を除く非カカオ脂の20℃での固
体脂指数SFC(%)〕、アセチル化蔗糖脂肪酸エステ
ルをチョコレート中0.1〜5%含有するチョコレート
類であり、本発明の他の一つは、そのような組成の生
地、即ち、非カカオ脂との合計量に対するカカオ脂量
が、〔0.2×N20+8(%)〕〜〔0.25×N20
22.5(%)〕であり、アセチル化蔗糖脂肪酸エステ
ルをチョコレート中0.1〜5%含有するチョコレート
類生地を、テンパリングせずに成形・冷却することを特
徴とするチョコレート類の製造法、である。ここにおい
て、非カカオ脂は、全体としてノーテンパータイプのも
のであり、また、非カカオ脂との合計量に対するカカオ
脂のより好ましい量は、〔0.2×N20+11(%)〕
以上である。そしてカカオ脂を高い量含むにかかわら
ず、チョコレート類生地の成形温度が33℃以上でチョ
コレート類を製造することができる。
【0009】なお、この明細書において表示する%及び
部は何れも重量基準を意味し、また、固体脂指数(SF
C)はパルスNMRを用いて測定したものをいう。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明におけるチョコレート類と
は、配合面よりミルクチョコレート、ブラックチョコレ
ート、ホワイトチョコレート等が例示でき、用途面から
は固形チョコレート、センターチョコレート、フィリン
グチョコレート、コーティングチョコレート等が例示出
来、又チョコレート類は単独菓子に限らず、焼き菓子な
どと複合した形態のものを含む。
【0011】本発明における非カカオ脂即ちカカオ脂以
外の油脂成分は、非テンパリング型とりわけ非ラウリン
型のものを好適に用いることができる。典型的には、原
料として菜種油、大豆油、米油、綿実油等の液状油ある
いは、パーム油、シア脂、及びこれらの分画油等の1種
又は2種以上の配合油を、異性化硬化し、必要に応じ、
分別やエステル交換を行い得る所謂トランス酸型油脂、
及び、これに硬さ等の調製の為、液状油等の他の油脂と
混合した油脂を使用出来る。非カカオ脂中に占めるラウ
リン系油脂の割合は50%以下が好ましい。また、非カ
カオ脂は、SSUといった非対称型の油脂または対称型
/非対称型混合型の油脂であっても良い。これら油脂の
硬さはいわゆるハードバターと称されるカカオバターと
ほぼ同程度のものから、フィリング油脂、ソフトフィリ
ング用油脂まで、N20でいえば約90%〜数%程度のも
のまで使用できる。
【0012】本発明におけるカカオ脂は、カカオマスや
ココア等に含まれるものでも、カカオ脂そのものでもよ
い。また、本カカオ脂は、精製、分別等の加工を行った
ものでもよい。
【0013】本発明におけるアセチル化蔗糖脂肪酸エス
テルは、蔗糖脂肪酸エステル中の残存水酸基をアセチル
基にて置換したタイプの蔗糖脂肪酸エステルで、脂肪酸
としては、ステアリン酸やパルミチン酸等の炭素数16
以上の長鎖飽和酸が好ましく、またエステル化度は3以
上のものが好ましい。アセチル化蔗糖脂肪酸エステルの
配合量はチョコレート生地中、0.1%〜5.0%の範
囲で実施されるが、0.1%未満の場合、経時的に品質
劣化(粗大化)を起こす危険があり、2%を越える場
合、コスト的に高くなる割りに硬化の増大が少ないので
2%以下が好ましい。
【0014】また、本発明における非カカオ脂との合計
に対するカカオ脂の比率は、次式で表される範囲がよ
く、非カカオ脂の20℃における固体脂含量(%)が高
い程、多量の領域のカカオ脂が加配される傾向にある。
〔0.2×N20+8(%)〕〜〔0.25×N20+2
2.5(%)〕より好ましくは.〔0.2×N20+11
(%)〕以上。
【0015】カカオ脂含有量が、上記範囲未満の場合は
従来技術に比してチョコレート風味を向上させる効果に
乏しく、上記範囲を越える場合は、経時的に油脂の粗大
化が起こる等の品質の低下の危険が有る為、上記領域の
範囲とする必要がある。
【0016】チョコレート生地中の他の成分は公知のも
のでよく、ロールがけ、コンチング、リファイニング
後、テンパリングしないチョコレート類製造の常法によ
り成形、冷却してチョコレート類が製造される。成形は
エンロービング、フィリング、コーティング、モールデ
ィングのいずれでもよく、この発明において油脂はカカ
オ脂が多いにもかかわらず、ノーテンパーでしかも33
℃より高い温度で成形に供することができる。そしてシ
ュー皮、パイ、プレッツエル等の焼成後まだ熱い素材と
チョコレート類生地を複合させることができ、生産上好
都合である。
【0017】以上のように、本発明によって得られるチ
ョコレート類は、よりチョコレート風味の強く品質劣化
を起こさない非テンパリング型チョコレート類であり、
従来のチョコレート類では得られなかったものである。
【0018】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を例示して本発明
をより一層明瞭にするが、これらは例示であって本発明
の精神がこれらの例示に限定されるものではない。尚、
以下に示す%及び部は何れも重量基準を意味する。
【0019】(実施例1及び2)パームスーパーオレイ
ンを異性化硬化し、中融点画分を分取して得たトランス
酸型非テンパリング型油脂(トランス酸50%、IV5
4.0、上昇融点36℃、N2086.1%)(「油脂
A」という)及びアセチル化蔗糖脂肪酸エステルである
『DKエステルFA−10E(第一工業製薬株式会社
製)』(エステル化度4.9)を用いて、表−1の配合
にて常法にてノーテンパーチョコレートを試作(但し溶
融したチョコレート生地を45℃で型流しし5℃に冷
却)し、官能による風味テスト及び経時保存テスト(2
7℃と18℃で12時間づつ交互に保管するサイクルテ
スト、及び一定保存テスト。共に結晶の粗大化を観察)
を実施した。(表−2)
【0020】 表−1:チョコレート配合 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 比較例3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− カカオマス 28.0 21.0 35.0 15.0 28.0 ココア 3.0 6.0 0 9.0 3.0 砂糖 45.0 45.0 45.0 45.0 45.0 油脂A 24.0 28.0 20.0 31.0 24.0 レシチン 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 香料 適量 適量 適量 適量 適量 FA−10E 1.0 0.5 0.5 0.5 0.0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 総油分(%) 39.4 39.6 39.3 39.3 39.3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0021】 表−2:テスト結果 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− サンプル ココアハ゛ター含量 FA10E 風味テスト サイクルテスト 一定温保存テスト (%/ 油脂分) (%) (30サイクル) 20 ℃/6カ月 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 39.1 1.0 ◎ ○ ○ 実施例2 29.2 0.5 ○ ○ ○ 比較例1 49.1 0.5 ◎ × × 比較例2 21.0 0.5 × ○ ○ 比較例3 39.1 − ◎ ××× ××× −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 注1:風味テスト ◎:非常に良好,○:良好,△:可,×:不足 注2:保存テスト ○:良好 ×〜×××:粗大化(少〜多) 表-4,6において同じ
【0022】(実施例3及び4)菜種油とパームオレイ
ンの8:2の混合油を異性化硬化した油脂(IV68.
1、トランス酸30%、上昇融点36℃、N2039.7
%)(「油脂B」という)及びアセチル化蔗糖脂肪酸エ
ステルである『DKエステルFA−10E(第一工業製
薬株式会社製)』を用いて、表−3の配合にてノーテン
パーにてチョコレートを試作(但しアルミカップに充
填)し、官能による風味テスト及び経時保存テストを実
施した。(表−4)
【0023】 表−3:チョコレート配合 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例3 実施例4 比較例4 比較例5 比較例6 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− カカオマス 20.0 14.0 25.0 9.0 20.0 ココア 2.0 5.0 0 7.0 2.0 砂糖 42.0 42.0 42.0 42.0 42.0 全粉乳 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 油脂B 26.0 29.0 23.0 32.0 26.0 レシチン 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 香料 適量 適量 適量 適量 適量 FA−10E 0.5 0.3 0.5 0.5 0.05 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 総油分(%) 39.8 39.9 39.4 40.3 39.8 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0024】 表−4:テスト結果 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− サンプル ココアハ゛ター含量 FA10E 風味テスト サイクルテスト 一定温保存テスト (%/ 油脂分) (%) 30サイクル 20 ℃/6カ月 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例3 28.2 0.5 ◎ ○ ○ 実施例4 20.7 0.3 ○ ○ ○ 比較例4 34.9 0.5 ◎ × × 比較例5 12.3 0.5 △〜× ○ ○ 比較例6 28.2 0.05 ◎ ×× ××× −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0025】(実施例5及び6)次に、ソフトフィリン
グ用非テンパリング型油脂である『BST』(不二製油
株式会社製)(トランス酸10%、上昇融点34.0
℃、N207.2%)及びアセチル化蔗糖脂肪酸エステル
である『リョートーシュガーエステルS−170AC』
(三菱化学フーズ株式会社販売)または通常のシュガー
エステルである『リョートーシュガーエステルPOS−
135』(三菱化学フーズ株式会社販売)を用いて、表
−5の配合にてノーテンパーにてチョコレートを試作
し、官能による風味テスト及び経時保存テストを実施し
た。(表−6)
【0026】 表−5:チョコレート配合 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例5 実施例6 比較例7 比較例8 比較例9 比較例10 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− カカオマス 15.0 6.0 21.0 4.0 15.0 15.0 ココア 3.0 8.0 0 9.0 3.0 3.0 砂糖 39.0 39.0 39.0 39.0 39.0 39.0 全粉乳 17.0 17.0 17.0 10.0 17.0 17.0 BST 26.0 30.0 23.0 31.0 26.0 26.0 レシチン 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 香料 適量 適量 適量 適量 適量 適量 S-170AC 0.5 0.5 0.5 0.5 − − POS-135 − − − − − 0.5 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 総油分(%) 39.0 39.0 38.6 39.0 39.0 39.0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0027】 表−6:テスト結果 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− サンプル ココアハ゛ター含量 FA10E 風味テスト サイクルテスト 一定温保存テスト (%/ 油脂分) (%) (30サイクル) 20 ℃/6カ月 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例5 22.0 0.5 ○ ○ ○ 実施例6 11.0 0.5 △ ○ ○ 比較例7 29.6 0.5 ○ × × 比較例8 8.3 0.5 × ○ ○ 比較例9 22.0 − ○ ××× ×× 比較例10 22.0 (POS135/0.5)○ ×× × −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0028】(実施例7)実施例5及び比較例9と同じ
チョコレート生地を用い、焼成後40℃まで冷却したシ
ュー皮にチョコレートフィリングクリームとして充填し
た。比較例9の生地を用いたものは20℃6か月の保存
で油脂結晶が粗大化し商品価値のないものであったが、
実施例5の生地を用いたものは20℃6か月の保存でも
油脂結晶が粗大化せずスムーズな組織で良好であった。
【0029】上記の結果に認められるように、アセチル
化蔗糖脂肪酸エステルを0.1%以上含有し、非ラウリ
ン非テンパリング型油脂とカカオ脂を本発明の範囲にて
含有するチョコレート類は、非常にチョコレート感が良
好で有りながら、且つ、保存性に優れたものであること
が認められた。
【0030】
【効果】以上のように、本発明により、カカオマスを高
配合しても品質劣化を起こさないチョコレート風味の強
い非テンパリング型チョコレートを得る事が可能となっ
たものであり、この発明は、新しいチョコレート市場に
多大の貢献をもたらすものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−227888(JP,A) 特開 平4−75556(JP,A) 特開 平1−144934(JP,A) 特開 平3−247240(JP,A) 特開 昭60−8397(JP,A) 特開 平3−43042(JP,A) 特開 平7−132047(JP,A) 特開 平8−89173(JP,A) 特開 昭63−202340(JP,A) 特開 平7−203846(JP,A) 特開 平10−108624(JP,A) 特開 平9−316484(JP,A) 特公 昭51−123(JP,B1) 油化学(1982),Vol.31,No. 5,p.273−276 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23G 1/00 - 9/30 A23D 9/00 C11C 3/00 JICSTファイル(JOIS) 食品関連文献情報(食ネット)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非カカオ脂との合計量に対するカカオ脂量
    が、〔0.2×N20+8(%)〕〜〔0.25×N20+
    22.5(%)〕であり〔ただしN20は、乳脂を除く非
    カカオ脂の20℃での固体脂指数SFC(%)〕、アセ
    チル化蔗糖脂肪酸エステルをチョコレート生地中0.1
    〜5%含有するチョコレート類生地を、テンパリングせ
    ずに成形・冷却することを特徴とするチョコレート類の
    製造法。
  2. 【請求項2】非カカオ脂が、全体としてノーテンパータ
    イプである請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】非カカオ脂との合計量に対するカカオ脂量
    が、〔0.2×N20+11(%)〕以上である請求項1
    又は2記載の製造法。
  4. 【請求項4】生地の成形温度が33℃以上である請求項
    1乃至3記載の製造法。
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