JP3381154B2 - 茹で卵様食品の製造装置 - Google Patents

茹で卵様食品の製造装置

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    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、遠赤外線放射式を
利用した茹で卵様食品の製造装置に関するものである。
わが国において、鶏卵は日常食品の貴重な栄養源として
用いられているのが一般的である。しかしながら、鶏卵
を茹でて食用とする場合、鮮度の問題でその食品をいち
早く食しなければならないことがあるが、時には食する
機会を失ってしまうことがある。また、鶏卵は加工食品
の分野で用途は広く多彩であるが、茄で卵としての食品
価値はごく狭い範囲での用途に限られているのが現状で
ある。しかるに、本発明は、安価で貴重な栄養源である
鶏卵が、茄で卵加工食品の長期保存という形を図れれ
ば、一般需要はもとより、地震、水害等災害時における
非常時栄養加工食品として、業界に貢献でき得るもので
ある。 【0002】 【従来の技術】従来、茹で卵として、例えば子供たちの
遠足や運動会の弁当などで利用する場合には、家庭で鍋
等に卵を入れ、熱湯で加工するのが一般的である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のにあっては、下記のような問題点を有していた。鶏卵
は加工食品の多方面分野で活用されていながら、鮮度の
問題で長期間の自然保存はもとより、冷蔵庫にての長期
保存も難しいとされている。すなわち、食するまでに長
時間を経過したり、環境温度を無視して油断したりする
と、茹で卵は一挙に腐敗が進み思わぬことで、健康を阻
害したりすることがある。本発明は、従来の技術の有す
るこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目
的とするところは、次のようなことのできるものを提供
しようとするものである。鶏卵を茹で卵様食品として加
工する場合、遠赤外線電磁波を利用した茹で卵様食品の
製造装置で加工食品とし、長期間に亘り自然環境におい
て、異臭及び腐敗させずに美味のまま保存することがで
きるようにしようとするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は下記のようになるものである。 【0005】本発明は、温度を自由に加減可能な筐体2
と、内面積層面3と、卵トレイ4から構成され、筐体2
は、筐体本体2Aと扉2Bから構成され、筐体本体2A
は、平面方形の床板2A1と、床板の左右辺に起立連設
された左右の側壁2A2、2A2と、左右の側壁間に連
設された天井2A3と、これらの背面に張設された背面
壁2A4から構成され、床板2A1と、左右の側壁2A
2、2A2と、天井2A3と、背面壁2A4の内側面に
は内面積層面3が添着され、左右の側壁の内面には、卵
トレイの両端を係脱する左右の受け縁2A5、2A5が
下方から上方に向け所定間隔で添設され、扉2Bは、筐
体本体2Aの正面開口部に開閉自在に取付けられた扉用
板2B1で構成され、扉用板2B1の内側面には内面積
層面3が添着され、内面積層面3は、筐体本体2A側あ
るいは扉用板2B1側を外側として、順次内方に向け断
熱材3A、面状発熱体3B、金属板3C、遠赤外線放射
性表面を発揮する陽極酸化皮膜3Dが積層され、卵トレ
イ4は、エキスパンションメタルなどに陽極酸化皮膜を
施した遠赤外線放射性金属製網体を素材として、筐体本
体2A内に水平状態で挿脱できるよう平面方形に構成さ
れた金属製網4Aと、この金属製網に所定間隔をもって
鶏卵5の尖端部5Aが収まるよう形成された平面円形の
卵受穴4B、4B...から構成され、温度加減を自由
に調節できる温度センサを有し、茹で加減の異なる茄で
卵様食品を加工できるよう構成され、鶏卵を65〜90
℃の温度で加温すると同時に、鶏卵全体に3〜30μm
の波長を有する遠赤外線が満遍なく照射するよう構成さ
ことを特徴としている。 【0006】作用は下記の通りである。本発明により得
られた鶏卵の茹で卵様食品は、3週間経過した微生物検
査において一般生菌数300以下、大腸菌群は陰性、黄
色ブドウ球菌は陰性、サルモネラ菌は陰性、総合食品判
定は合格で、30〜50日の長期間室内に放置しても異
臭及び腐敗は認められない。これは遠赤外線放射の作用
によるものである。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例にもとづき図面を参照して説明する。1は本発明の茹
で卵様食品の製造装置で、温度を自由に加減可能な筐体
2と、内面積層面3と、卵トレイ4から構成されてい
る。筐体2は、筐体本体2Aと扉2Bから構成されてい
る。 A.筐体本体2Aは、平面方形の床板2A1と、床板の
左右辺に起立連設された左右の側壁2A2、2A2と、
左右の側壁間に連設された天井2A3と、これらの背面
に張設された背面壁2A4から構成されている。そし
て、床板2A1と、左右の側壁2A2、2A2と、天井
2A3と、背面壁2A4の内側面には内面積層面3が添
着されている。左右の側壁の内面には、卵トレイの両端
を係脱する左右の受け縁2A5、2A5が下方から上方
に向け所定間隔で添設されている。 B.扉2Bは、筐体本体2Aの正面開口部に蝶番(図示
略)などを利用して開閉自在に取付けられた扉用板2B
1で構成されている。そして、扉用板2B1の内側面に
は内面積層面3が添着されている。 C.内面積層面3は、筐体本体2A側あるいは扉用板2
B1側を外側として、順次内方に向け断熱材3A、面状
発熱体3B、金属板3C、遠赤外線放射性表面を発揮す
る陽極酸化皮膜3Dが積層されている。 【0008】D.卵トレイ4は、エキスパンションメタ
ルなどに陽極酸化皮膜を施した遠赤外線放射性金属製網
体を素材として、筐体本体2A内に水平状態で挿脱でき
るよう平面方形に構成された金属製網4Aと、この金属
製網に所定間隔をもって鶏卵5の尖端部5Aが収まるよ
う形成された平面円形の卵受穴4B、4B...から構
成されている。この結果、鶏卵5、5..は、所定間隔
で複数個並べられることになる。図中、4Cは卵トレイ
の両辺に取付けられた補強を兼ねた係止枠で、これによ
り筐体における左右の受け縁2A5、2A5に係脱する
ことになる。 E.温度加減を自由に調節できる温度センサを有し、茹
で加減の異なる茄で卵様食品を加工できるよう構成され
ている。筐体の内壁が、遠赤外線放射性表面を発揮する
陽極酸化皮膜3Dが積層されている金属板3Cであり、
これら遠赤外線放熱板の熱源として面状電気ヒーターに
荷電する場合、白金抵抗測温体が筐体内の中空に位置す
るような形で取り付けられ、筐体内の温度による白金抵
抗の変化に比例した電圧を自動的に調節することで、鶏
卵を加熱する温度を自由に加減することが可能である。 【0009】 【実施例】さらに、以下のような条件で実験した結果、
極めて良好な結果が得られた。 A.筐体本体2Aの素材は、鉄板である。 B.内面積層面3における加熱源となる面状発熱体3B
の耐熱性絶縁被覆3B1は、ポリイミド耐熱性絶縁フイ
ルムまたはこれ等に類する耐熱フイルムが適切である。
これは面状発熱体3Bは、金属板3Cの裏面に貼付け加
工が容易であり、陽極酸化皮膜を施した遠赤外線放射性
表面を有する金属板3Cの表面温度を抑え、筐体内の温
度を適温に確保することができるものである。また、ポ
リイミド耐熱性絶縁フイルムは、200℃の温度にも耐
え得るが、そのような温度は不要で、美味な茹で卵様食
品の加工には65〜90℃の温度と、3〜30μmの遠
赤外線電磁波の照射が不可欠である。 C.内面積層面3における金属板3Cは、Mn0.3〜
4.3wt%、必要に応じてMg0.05〜6.0wt
%を有し、残部がAlと不可適的不純物よりなり、かつ
粒径0.01〜0.3μmのAl−Mn系金属間化合物
析出が分散してなる組織を有する合金から構成されてい
る。 【0010】 【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているの
で次に記載する効果を奏する。 1.所定の空間容積をもつ筐体の内部と外部が、断熱さ
れた天井及び床板、そして側壁で囲われていて、筐体の
内壁における金属板3Cには遠赤外線放射性表面を発揮
する陽極酸化皮膜3Dが積層されているから、金属板3
Cに密着されている面状発熱体3Bが電気によって加熱
されると、筐体内部空間の表面は、遠赤外線放射性表面
を発揮する陽極酸化皮膜3Dから遠赤外線を垂直方向に
放射することになる。筐体内部は、相対する垂直面で遠
赤外線の反射を相互に繰り返し、鶏卵の収納される内部
空間で鶏卵に吸収されることになる。 2.食品用鶏卵を茄で卵様食品として加工するとき、従
来のような単に熱湯で加工したり、お湯が沸騰する温度
で加熱したりするだけでの加工ではなく、鶏卵を加温す
ると同時に、鶏卵全体に3〜30μmの波長を有する遠
赤外線が満遍なく照射されることになる。 3.本発明では、筐体内壁が遠赤外線放熱板で囲まれた
空間に鶏卵を卵トレイに入れて置き、空間の平均温度が
65〜90℃の温度になるように、面状電気ヒーターを
加熱し始めると、遠赤外線放熱板から3〜30μmの遠
赤外線が前方に放射され、相対する空間内壁相互で遠赤
外線は反射を繰り返しながら卵の深部にまで到達する。
卵の深部に到達した遠赤外線は、黄身の水分子と反応し
熱運動が励起され、黄身は温度上昇して凝固が始まる。
加熱始めてから30〜40分経過すると、卵白の硫黄を
含んだアミノ酸や二酸化炭素は、加熱によって分解し、
硫黄は硫化水素になり、二酸化炭素は気化して膨張し卵
内部の圧力を高める。その結果、卵殻の小さな孔から気
化圧力と同時に硫化水素を殻の外部に押出す。このよう
な過程を経過すること約一時間半で、鶏卵は程よい茹で
卵様食品として加工される。 4.このほか、安価に製造できる、部品点数が少ないの
で組立が容易である、経済的である、などの効果をも有
するものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】全体の斜視図である。 【図2】卵トレイなどを省略した扉を開いた状態の斜視
図である。 【図3】扉を開いた状態の斜視図である。 【図4】筐体本体の一部を切欠いた要部拡大図である。 【図5】蓋の一部を切欠いた要部拡大図である。 【図6】卵トレイの斜視図である。 【図7】A−A線における要部拡大縦断面図である。 【符号の説明】 1 茹で卵様食品の製造装置 2 筐体 3 内面積層面 3A 断熱材 3B 面状発熱体 3C 金属板 3D 陽極酸化皮膜 4 卵トレイ 5 鶏卵
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−122420(JP,A) 特開 昭61−293369(JP,A) 特開 昭63−28371(JP,A) 特開 昭61−88860(JP,A) 実開 昭63−71687(JP,U) 実開 昭62−151820(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/32

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 温度を自由に加減可能な筐体(2)と、
    内面積層面(3)と、卵トレイ(4)から構成され、筐
    体(2)は、筐体本体(2A)と扉(2B)から構成さ
    れ、筐体本体(2A)は、平面方形の床板(2A1)
    と、床板の左右辺に起立連設された左右の側壁(2A
    2、2A2)と、左右の側壁間に連設された天井(2A
    3)と、これらの背面に張設された背面壁(2A4)か
    ら構成され、床板(2A1)と、左右の側壁(2A2、
    2A2)と、天井(2A3)と、背面壁(2A4)の内
    側面には内面積層面(3)が添着され、左右の側壁の内
    面には、卵トレイの両端を係脱する左右の受け縁(2A
    5、2A5)が下方から上方に向け所定間隔で添設さ
    れ、扉(2B)は、筐体本体(2A)の正面開口部に開
    閉自在に取付けられた扉用板(2B1)で構成され、扉
    用板(2B1)の内側面には内面積層面(3)が添着さ
    れ、内面積層面(3)は、筐体本体(2A)側あるいは
    扉用板(2B1)側を外側として、順次内方に向け断熱
    材(3A)、面状発熱体(3B)、金属板(3C)、遠
    赤外線放射性表面を発揮する陽極酸化皮膜(3D)が積
    層され、卵トレイ(4)は、エキスパンションメタルな
    どに陽極酸化皮膜を施した遠赤外線放射性金属製網体を
    素材として、筐体本体(2A)内に水平状態で挿脱でき
    るよう平面方形に構成された金属製網(4A)と、この
    金属製網に所定間隔をもって鶏卵(5)の尖端部(5
    A)が収まるよう形成された平面円形の卵受穴(4B、
    4B...)から構成され、温度加減を自由に調節でき
    る温度センサを有し、茹で加減の異なる茄で卵様食品を
    加工できるよう構成され、鶏卵を65〜90℃の温度で
    加温すると同時に、鶏卵全体に3〜30μmの波長を有
    する遠赤外線が満遍なく照射するよう構成されたことを
    特徴とする茹で卵様食品の製造装置。
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