JP3378371B2 - 中空成形物 - Google Patents

中空成形物

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JP3378371B2 JP22560894A JP22560894A JP3378371B2 JP 3378371 B2 JP3378371 B2 JP 3378371B2 JP 22560894 A JP22560894 A JP 22560894A JP 22560894 A JP22560894 A JP 22560894A JP 3378371 B2 JP3378371 B2 JP 3378371B2
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

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  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル系生分解
性樹脂(A)からなる最外層とポリビニルアルコール系
樹脂(B)からなる最内層の少なくとも2層からなり、
一定期間(2〜3か月)後の分解性に優れた中空成形物
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性水溶性樹脂は一般に耐水性が悪
く、単体で食品、化粧品、医薬品、トイレタリー用品等
の包装材料や農産用、水産用、土木用の資材として適用
することは困難であるが、オキシアルキレン基含有ポリ
ビニルアルコール系樹脂は、ビニルアルコール系樹脂の
持つ特性、例えば酸素遮断性、保香性、耐油性等の性質
を有しながら、柔軟性や機械的強度が改善されているの
で、包装材料、その他の用途への適用が期待されてい
る。しかし、その耐水性については依然として改善され
ておらず、高湿度下や水中等では単体としての使用は難
しく、耐水性に優れたポリオレフィン等の種々の熱可塑
性樹脂と積層して使用されている。
【0003】ところが、最近の市場では環境保護の点か
ら環境汚染を起こさない包装材料や容器、資材が期待さ
れ、自然崩壊性や分解性を有するといったことが富に要
求されてきている。かかる要求を満たすために、本出願
人も特開平4−212847号公報において、ビニルア
ルコール系重合体フィルム層及び熱可塑性樹脂層からな
る積層体で、これらのフィルム層及び樹脂層の少なくと
も一方を天然高分子を配合した層で構成することによ
り、崩壊性に優れた積層成形物が得られることを提案し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−212847号公報開示技術では積層成形物の崩壊
性は見られるものの、その崩壊性の評価はサンシャイン
ウェザーメータ試験機を用いた促進試験であり、極言す
れば崩壊性の有無を判断したにすぎず、実際に自然界に
おいてどの程度の時期にどの程度の崩壊をするかという
ようなところまでは考慮されていない。
【0005】又、このような崩壊性あるいは分解性を示
すフィルム又は積層体からなる包装材料や容器、資材で
も、ある一定期間、例えば、内容物を使用して該包装材
料や容器が不要、廃棄になるまでの期間、2〜3か月間
は形状保持ができて、その後急速に分解するというよう
な用途には使用することができない。このように、環境
保護のもと用途の多様化も進んでおり、上記公報開示技
術ではまだまだ不充分であると言わざるを得ない。本発
明は、このような背景下において、一定期間(2〜3か
月)の形状保持後の分解性、及び使用時の熱可塑性水溶
性樹脂における耐湿性、耐水性の問題を解決した中空成
形物を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかるに本発明者等はか
かる課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリエス
テル系生分解性樹脂(A)からなる最外層及びポリビニ
ルアルコール系樹脂(B)からなる最内層の少なくとも
2層からなり、ポリエステル系生分解性樹脂(A)から
なる最外層とポリビニルアルコール系樹脂(B)からな
る最内層の厚み比(A)/(B)が、1/200〜1/
2であり、ポリエステル系生分解性樹脂層(A)の厚み
が10〜300μmであり、ポリビニルアルコール系樹
脂(B)の厚みが500〜3000μmである中空成形
物が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成
した。
【0007】即ち、最外層にポリエステル系生分解性樹
脂(A)を、最内層にポリビニルアルコール系樹脂
(B)を設け、更にその層の厚み比(A)/(B)を
/200〜1/2、好ましくは1/100〜1/4にし
て、更に、生分解性樹脂層(A)の厚みを10〜300
μmにして、ポリビニルアルコール系樹脂(B)の厚み
を500〜3000μmにすることが最大の特徴であ
り、耐湿性、耐水性のみならず、2〜3か月といった一
定期間は形状が保持でき、その後急速に分解が進み、環
境に及ぼす悪影響はないというものである。尚、本発明
において、分解性とは崩壊性をも意味するものである。
以下、本発明について具体的に説明する。
【0008】本発明において、ポリエステル系生分解性
樹脂(A)としては、3−ヒドロキシブチレート、4−
ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシバリレート、5
−ヒドロキシバリレート等のヒドロキシアルカノエート
類の共重合ポリエステルや、ポリカプロラクトン、ポリ
エチレンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポリエ
チレンアゼレート、ポリエチレンスベレート、ポリエチ
レンスクシナート、ポリブチレンスクシナート、ポリラ
クチド、ポリグリコリド等の脂肪族ポリエステル等が挙
げられるが、特に好ましいのは疎水性を有するものであ
り、上記の中からポリカプロラクトン、ポリエチレンア
ジペート、ポリエチレンセバケート、ポリエチレンアゼ
レート、ポリエチレンスベレートが挙げられ、溶融成形
性の点から、ヒドロキシアルカノエート類の共重合ポリ
エステル、ポリエチレンスクシナート、ポリブチレンス
クシナートが最も好適に採用される。
【0009】ポリビニルアルコール系樹脂(B)として
は特に限定されることはないが、中でも次式の化1で示
されるオキシアルキレン基を含有するポリビニルアルコ
ール系樹脂、即ち、化1で示されるオキシアルキレン基
を含有するエチレン性不飽和モノマーと酢酸ビニルとの
共重合体のケン化物が最も好ましい。
【0010】
【化1】
【0011】(但し、R1、R2は水素又はアルキル基
(特にメチル基又はエチル基)、Xは水素、アルキル
基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、スルホン
酸塩基等の有機残基、nは正の整数)
【0012】オキシアルキレン基を含有するエチレン性
不飽和モノマーの具体例としては、ポリオキシエチレン
(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)
アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルア
ミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド、
ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−
1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチ
レン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン
(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレンビニルエ
ーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル等が挙げ
られる。オキシアルキレン単位の付加モル数を示すn
は、いずれの場合も1〜300程度であり、特にnが5
〜50程度が好ましい。上記の中では、ポリオキシエチ
レンアリルエーテルが実用的である。
【0013】オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ
ール系樹脂は上述のようなオキシアルキレン基を含有す
るエチレン性不飽和モノマーと酢酸ビニルとを共重合し
た後、ケン化することにより取得される。ケン化に当た
っては共重合体をアルコールに溶解しアルカリ触媒の存
在下に行なわれる。アルコールとしてはメタノール、エ
タノール、ブタノール等が挙げられる。アルコール中の
共重合体の濃度は20〜50重量%の範囲から選ばれ
る。ケン化触媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、
カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアル
コラートの如きアルカリ触媒を用いることが必要であ
る。かかる触媒の使用量はビニルエステルに対して1〜
100ミリモル当量にすることが必要である。又、酸触
媒を用いてケン化を行っても特に差し支えない。酢酸ビ
ニル成分のケン化度は70モル%以上、好ましくは75
モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、平均重合
度は200〜1000、好ましくは250〜900、更
に好ましくは300〜800の範囲から選択される。
【0014】ケン化により得られたオキシアルキレン基
含有ポリビニルアルコール系樹脂中のオキシアルキレン
基の含有量は1〜80重量%、特に2〜60重量%、な
かんずく5〜50重量%とすることが好ましい。その含
有量が余りに少ないときは柔軟性や溶融成形性等の改善
効果が得られず、その含有量が余りに多いときはポリビ
ニルアルコール系樹脂の持つ保香性や耐溶剤性、機械強
度が損なわれる。
【0015】尚、上記重合に際しては、他のモノマーと
して、酢酸ビニル以外のビニルエステル、アルキルビニ
ルエーテル、アルキルアリルエーテル、エチレン性不飽
和カルボン酸又はそのエステル・塩・無水物・α−オレ
フィン、塩化ビニル等を30モル%以下程度であれば存
在させてもよい。
【0016】オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ
ール系樹脂は場合により、ポリビニルアルコールに対す
るアルキレンオキシドの反応、あるいはポリオキシアル
キレングリコールに対する酢酸ビニルの重合及びそれに
引き続くケン化によっても取得できる。
【0017】更に、上記オキシアルキレン基含有ポリビ
ニルアルコール系樹脂は温度210℃、荷重2160g
におけるメルトインデックスが0.2g/10min以
上であることが望まれる。この値が0.2g/10mi
n未満である場合には円滑な溶融成形が行いにくくな
る。
【0018】かくして本発明では、上記ポリエステル系
生分解性樹脂(A)を最外層とし、上記ポリビニルアル
コール系樹脂(B)を最内層とする少なくとも2層から
なる中空成形物を製造するわけであるが、かかる製造方
法は特に制限されず、押出成形法、射出成形法、トラン
スファー成形法等が挙げられ、押出成形には、ブロー成
形、インフレーション成形、共押出成形、エクストルー
ジョンコーティング等も採用され得る。射出成形条件と
しては、例えば、シリンダー温度190〜230℃程
度、金型温度40〜80℃程度、射出圧力800〜12
00kg/cm程度の条件が採用され、押出成形条件
としては、例えば、ダイ温度を180〜230℃程度に
設定し、スクリュー圧縮部温度を吐出温度より0〜30
℃高い温度に設定して行うことが好ましい。特に上記成
形法の中でも成形加工性、生産コストの点から、射出ブ
ロー成形、押出ブロー成形が好適に採用されるが、特に
押出ブロー成形が最も好ましく採用される。
【0019】以下、本発明における押出ブロー成形につ
いて説明する。まず上記ポリエステル系生分解性樹脂
(A)と上記ポリビニルアルコール系樹脂(B)を2層
押出成形機に供給して溶融して共押出し2層のパリソン
を得る。この時の押出機内温度は外層が80〜200
℃、内層が180〜230℃であることが好ましい。次
いで、かかるパリソンをブロー成形機の金型内に設置し
て20〜80℃、好ましくは20〜60℃の温度に調節
し、このパリソン内に正圧の流体を吹き込み、ブロー成
形する。温度20℃未満の場合はブロー成形が均一に進
まず、表面が荒れ、80℃を越える場合は製品の変形が
大きくなる。ブロー後の中空成形物は冷却後金型より取
り出され、製品となる。
【0020】尚、本発明の製造法については、上記の方
法以外に、ポリビニルアルコール系樹脂(B)を上記同
様にブロー成形した中空成形物に、ポリエステル系生分
解性樹脂(A)をラミネートしたり、溶液コーティング
することも可能である。
【0021】上記の如き溶融成形に際しては、ポリエス
テル系生分解性樹脂(A)あるいはポリビニルアルコー
ル系樹脂(B)に本発明を損なわない範囲で充填剤、着
色剤、安定剤をはじめ、種々の添加剤を配合することが
でき、又柔軟性、加工性の更なる改良のために適量の可
塑剤を添加することもできる。又、本発明を損なわない
範囲でデンプン、セルロース等の他のポリマーを配合す
ることも可能である。
【0022】かかるポリエステル系生分解性樹脂(A)
からなる最外層とポリビニルアルコール系樹脂(B)か
らなる最内層との厚み比(A)/(B)は1/200〜
1/2、好ましくは1/100〜1/4でなければなら
ない。又、本発明では最外層となるポリエステル系生分
解性樹脂層(A)の厚みは10〜300μm、好ましく
は20〜200μmであり、一方、最内層となるポリビ
ニルアルコール系樹脂(B)の厚みは、500〜300
0μmでなければならない
【0023】本発明では、上記の如く各層の厚み及び厚
み比にすることにより、ポリビニルアルコール系樹脂
(B)の耐湿性、耐水性が向上するだけでなく、一定期
間(2〜3か月)経過後の分解性がシャープになるた
め、前記期間までは充分に中空成形物、即ち、各種の包
装材料や容器、資材として使用でき、内容物がなくなっ
てからは環境汚染を起こすことなくそのまま廃棄等の処
理をすることができるのである。又、一定期間は該中空
成形物中で内容物の薬効等の効果を封じておき、その後
に一気に内容物の効果を発揮させるといった用途にも大
いに有効となる。
【0024】上記厚み比(A)/(B)が1/200
満では一定期間の形状が保持できなかったり、目的とす
る時期に成形物の分解が起こらないといったこととな
り、一方、1/を越えると2〜3か月経過後の分解性
がシャープにならず、長期間経過しても内容物が放出さ
れないといったこととなり、本発明の効果を示さない。
【0025】本発明において、ポリエステル系生分解性
樹脂(A)からなる最外層とポリビニルアルコール系
脂(B)からなる最内層の他に、必要に応じて紙や接着
樹脂からなる層を設けることも可能である。
【0026】かくして得られた中空成形物は、高湿下及
び水中での耐湿性、耐水性の良さ、一定期間後のその分
解性の良さから各種用途に用いることができる。例え
ば、一定期間の形状保持とその後の急速な分解が必要で
あるような用途であれば特に制限されないが、トイレタ
リー用品や食品、化粧品、医薬品等の容器、袋、バッ
ク、ボトル、チューブといった包装材料や、農産用、水
産用、土木用等の容器あるいは杭等といった資材等、そ
の他使い捨て用途となるものには非常に有効であり幅広
く用いることができる。
【0027】
【作用】本発明の中空成形物は、高湿下や水中において
も一定期間(2〜3か月)の耐湿性、耐水性に優れるた
め、成形物の形状が保持でき各種用途の活用ができ、そ
の後は急速に分解が進み、環境汚染を起こすことなく廃
棄等の処理をすることができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断り
のない限り重量基準である。 実施例1ポリエステル系生分解性樹脂(A) 温度190℃、荷重2160gにおけるメルトインデッ
クス(MI)(機種名:MELT INDEXER,
(株)東洋精機製作所製)が2.0g/10minであ
るポリブチレンスクシナートを用いた。
【0029】ポリビニルアルコール系樹脂(B) オキシアルキレンの平均縮合度が25のポリオキシエチ
レンモノアリルエーテルと酢酸ビニルとをメタノール中
でアゾビスイソブチロニトリルの存在下に共重合し、次
いで残存モノマーを追い出した後、水酸化ナトリウムの
メタノール溶液を加えてケン化してオキシアルキレン基
含有ポリビニルアルコールを得た。このポリマーの重量
平均重合度は550、ポリオキシエチレンモノアリルエ
ーテル単位の共重合割合は2.4モル%、ポリマー全体
に占めるオキシアルキレン単位の割合は27重量%、酢
酸ビニル成分のケン化度は95モル%であり、210
℃、2160gにおけるMIが2.2g/10minで
あった。
【0030】中空成形物の製造 上記ポリブチレンスクシナートを外層に、上記オキシア
ルキレン基含有ポリビニルアルコールを内層にして、2
層押出機に供給して外層温度175℃、内層温度210
℃で溶融し、共押出しして2層パリソンを得た。次に、
該パリソンをブロー成形機の金型内に設置して20℃で
ブロー成形して、1lの丸型ボトル(外層(A)の厚み
は20μm、内層(B)の厚みは1980μm、厚み比
(A)/(B)は1/99)を成形した。又、ポリブチ
レンスクシナートを射出成形により、キャップを成形し
た。かくして得られた中空成形物について、その分解性
の経時変化を測定した。
【0031】尚、分解性の経時変化は、得られた丸型ボ
トルを海水中に沈め定期的に引き上げてその重量減少率
(但し、キャップの重量は考慮に入れない)及び外観変
化を基に、下記の評価基準で評価した。 重量減少率(%)=(海中に沈める前の丸型ボトルの重
量−一定期間後の丸型ボトルの重量)×100/海中に
沈める前の丸型ボトルの重量 (評価基準) A・・・2カ月間は形状を保持するが、その後急速に分
解し、3カ月間経過するまでには形状を有さなくなる。 B・・・2カ月間は形状を保持するものの、その後の分
解はあまり進まず、3カ月間経過した後も充分な形状を
有する。 C・・・2カ月間も経過しないうちにかなりの分解が進
み、充分な形状を保持できない。
【0032】実施例2 実施例1において、外層(A)をポリエチレンスクシナ
ート(MI:1.8g/10min(190℃、216
0g))に代え、外層(A)の厚みを30μm、内層
(B)の厚みを1470μm、厚み比(A)/(B)を
1/49にした以外は同様に行い、中空成形物を得た。
かくして得られた中空成形物について、実施例1と同様
にその分解性の経時変化を評価した。
【0033】実施例3 実施例1において、外層(A)を3−ヒドロキシブチレ
ート−4−ヒドロキシブチレート共重合体(MI:0.
8g/10min(190℃、2160g))に代え、
内層(B)を平均重合度610、酢酸ビニル成分のケン
化度91モル%、オキシエチレンの平均縮合度が21、
ポリマー全体に占めるオキシエチレン単位の割合が24
重量%、MIが0.9g/10minからなるオキシア
ルキレン基含有ポリビニルアルコールに代え、外層
(A)の厚みを40μm、内層(B)の厚みを2960
μm、厚み比(A)/(B)を1/74にした以外は同
様に行い、中空成形物を得た。かくして得られた中空成
形物について、実施例1と同様にその分解性の経時変化
を評価した。
【0034】実施例4 実施例1において、外層(A)を3−ヒドロキシブチレ
ート−3−ヒドロキシバリレート共重合体(MI:0.
5g/10min(190℃、2160g))に代え、
内層(B)を平均重合度680、酢酸ビニル成分のケン
化度90モル%、オキシエチレンの平均縮合度が18、
ポリマー全体に占めるオキシエチレン単位の割合が19
重量%、メルトインデックスが0.5g/10minか
らなるオキシアルキレン基含有ポリビニルアルコールに
代え、外層(A)の厚みを30μm、内層(B)の厚み
を2970μm、厚み比(A)/(B)を1/99にし
た以外は同様に行い、中空成形物を得た。かくして得ら
れた中空成形物について、実施例1と同様にその分解性
の経時変化を評価した。
【0035】比較例1 実施例1において、外層(A)のポリブチレンスクシナ
ートを設けなかった以外は同様に行い、中空成形物を得
た。かくして得られた中空成形物について、実施例1と
同様にその分解性の経時変化を評価した。
【0036】比較例2 実施例1において、内層(B)のオキシアルキレン基含
有ポリビニルアルコールを設けなかった以外は同様に行
い、中空成形物を得た。かくして得られた中空成形物に
ついて、実施例1と同様にその分解性の経時変化を評価
した。
【0037】比較例3 実施例1において、外層(A)の厚みを1000μm、
内層(B)の厚みを500μmとし、その厚み比(A)
/(B)を2/1にした以外は同様に行い、中空成形物
を得た。かくして得られた中空成形物について、実施例
1と同様にその分解性の経時変化を評価した。
【0038】比較例4 実施例1において、外層(A)の厚みを5μm、内層
(B)の厚みを2995μmとし、その厚み比(A)/
(B)を1/599にした以外は同様に行い、中空成形
物を得た。かくして得られた中空成形物について、実施
例1と同様にその分解性の経時変化を評価した。表1に
実施例及び比較例のそれぞれの評価結果をまとめて示
す。
【0039】
【表1】実施例 1 2 3 4 比較例 1 2 3 4 評価 A A A A C B B C
【0040】
【発明の効果】本発明は、ポリエステル系生分解性樹脂
(A)からなる最外層とポリビニルアルコール系樹脂
(B)からなる最内層の少なくとも2層からなり、該2
層の厚み比(A)/(B)とそれぞれの厚みを上記の如
き特定の範囲にすることにより、一定期間(2〜3か
月)は耐湿性、耐水性に優れ、その後は急速に分解する
という効果を示し、環境に悪影響を及ぼすことのない中
空成形物を得ることができる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系生分解性樹脂(A)から
    なる最外層及びポリビニルアルコール系樹脂(B)から
    なる最内層の少なくとも2層からなり、ポリエステル系
    生分解性樹脂(A)からなる最外層とポリビニルアルコ
    ール系樹脂(B)からなる最内層の厚み比(A)/
    (B)が、1/200〜1/2であり、生分解性樹脂層
    (A)の厚みが10〜300μmであり、ポリビニルア
    ルコール系樹脂(B)の厚みが500〜3000μmで
    ることを特徴とする中空成形物。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコール系樹脂(B)がオ
    キシアルキレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂であ
    ることを特徴とする請求項記載の中空成形物。
  3. 【請求項3】 少なくともポリエステル系生分解性樹脂
    (A)及びポリビニルアルコール系樹脂(B)を多層ブ
    ロー成形することを特徴とする請求項1又は2記載の中
    空成形物。
  4. 【請求項4】 トイレタリー用品に用いることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の中空成形物。
  5. 【請求項5】 包装材料に用いることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の中空成形物。
  6. 【請求項6】 農産用、水産用、又は土木用の資材に用
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    中空成形物。
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