JP3377911B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物Info
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Description
樹脂組成物であり、特に半導体パッケージの中でパッケ
ージの厚さが2.0mm以下の薄型のQFPやSOP等
に用いられるエポキシ樹脂組成物に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ダイオード、トランジスタ、I
C、LSI等の電子部品または半導体素子は、エポキシ
樹脂組成物で封止されており、特にIC、LSI等の集
積回路では耐熱性、耐湿性に優れたオルソクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂をフェノールノボラック樹脂で
硬化させ、充填材として溶融シリカ、結晶シリカ等の無
機充填材を配合したエポキシ樹脂組成物が用いられてい
る。しかし、近年の集積回路の高集積化に伴い、半導体
チップが大型化し、かつパッケージは従来のDIPタイ
プから表面実装化された小型で、かつ薄型のQFP、S
OP、SOJ、TSOP、TQFP、PLCC等に変わ
ってきている。即ち、大型チップを小型で薄型のパッケ
ージに封入することにより、熱応力によりクラックが発
生し、これらクラックによる耐湿性の低下等が大きな問
題となってきている。特に、半田付け工程において急激
に200℃以上の高温にさらされ、このためにパッケー
ジが割れたり、チップと封止樹脂との界面剥離が生じて
耐湿性が低下したりするという問題点がでてきている。
そこで、これら大型チップを封止するのに適した信頼性
の高い半導体封止用エポキシ樹脂組成物の開発が望まれ
ている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、半田付け工
程における耐熱性及び成形作業性を両立するため種々の
検討の結果なされたもので、その目的とするところは、
薄型パッケージの成形作業時に未充填、ボイド、ワイヤ
ー流れ等の問題を起こさず、かつ実装時の半田付け工程
において耐パッケージクラック性を著しく向上させた半
導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供するものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、ICIコーン
プレート粘度が0.1〜4.0ポイズ/150℃である
エポキシ樹脂、ICIコーンプレート粘度が0.2〜
2.0ポイズ/150℃であるフェノール樹脂硬化剤、
硬化促進剤及びパウダーテスターによるゆるみ見掛け比
重(a)が45〜85、パウダーテスターによる固め見
掛け比重(b)が80〜130であり、かつ 35≦1
00{(b)−(a)}/(b)である無機充填材を必
須成分とし、該無機充填材が溶融シリカであって、該無
機充填材の配合量が全エポキシ樹脂組成物中に80〜9
3重量%であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物で
ある。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明で用いられるエポキシ樹脂
は、ICIコーンプレート粘度が、0.1〜4.0ポイ
ズ /150℃であり、0.1ポイズ /150℃未満で
あると成形時の樹脂の流れが乱れボイドが発生する傾向
にある。又、粘度が4.0ポイズ /150℃を越える
とワイヤー変形が生じ成形不良が起こり易い。本発明で
用いられるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂等が挙げられ、IC
Iコーンプレート粘度が0.1〜4.0ポイズ/150
℃のものならいずれのエポキシ樹脂でもよい。 【0006】本発明で用いられるフェノール樹脂硬化剤
は、ICIコーンプレート粘度が0.2〜20ポイズ
/150℃であり、0.2ポイズ /150℃未満だと
成形時の樹脂の流れが乱れボイドが発生し成形性が悪く
なる。又、粘度が20ポイズ/150℃を越えるとワイ
ヤー流れが発生し成形性不良が起こる。本発明で用いら
れるフェノール樹脂硬化剤は、フェノールノボラック樹
脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン
変性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂等のポ
リフェノール化合物が挙げられ、ICIコーンプレート
粘度が0.2〜20ポイズ /150℃のものならいず
れのフェノール樹脂でもよい。 【0007】本発明で用いられる無機充填材のパウダー
テスターによるゆるみ見掛け比重(a)が45〜85で
あるのは、45未満であると微粒子が多過ぎ成形物の吸
水量が高くなりパッケージクラックが発生し易くなり、
85を越えると流動性の低下をまねき成形時の充填性、
ワイヤー変形、パッドシフト等に悪影響を及ぼす。パウ
ダーテスターによる固め見掛け比重(b)が80〜13
0であるのは、80未満であると成形物の吸水量が高く
なりパッケージクラックが発生し易くなり、130を越
えると流動性の低下をまねき、成形時の充填性やワイヤ
ー変形、パッドシフト等に悪影響を及ぼす。又、パウダ
ーテスターによるゆるみ見掛け比重(a)と固め見掛け
比重(b)の関係において、100×{(b)−
(a)}/(b)が35以上であることが重要である。
100×{(b)−(a)}/(b)が35未満である
と流動性の低下をまねくので好ましくない。全エポキシ
樹脂組成物中の無機充填材が80〜93重量%であるの
は、80未満であると成形物の吸水量が高く、パッケー
ジクラックが発生し易くなる。又、93を超えると流動
性が低下し、ワイヤー流れ、パットシフト等の成形不良
を起こす。本発明で用いられる無機充填材としては、溶
融シリカ粉末、球状シリカ粉末、結晶シリカ粉末、アル
ミナ等が挙げら、特に樹脂組成物の流動性の向上という
点から、球状シリカ粉末が好ましい。 ICIコーンプレート粘度:150℃に設定した熱盤上
に試料を置き、粘度測定用のコーンを下げ、試料を熱盤
とコーンで挟み込む。更にコーンを回転させた際の粘性
抵抗をICIコーン粘度と呼ぶ。 ゆるみ見掛比重(a)及び固め見掛け比重(b)の測定
(パウダーテスターによる):内容積100ccのカッ
プに20〜30秒かけて、無機充填材(粉体)をカップ
に山盛りになるまで流出させ、ブレードを用いて表面を
すり切った時の粉体の重量をゆるみ見掛け比重(a)と
する。又、同カップにキャップを付けキャップの上部ま
で粉体を入れ、1回/秒の割合いで180回タッピング
した後に、ブレードを用いすり切った時の粉体の重量を
固め見掛け比重(b)とする。 【0008】本発明に用いられる硬化促進剤は、エポキ
シ樹脂のエポキシ基とフェノール樹脂硬化剤の水酸基と
の反応を促進するものであればよく、一般に封止材料に
使用されているものを広く使用することができ、例え
ば、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7、トリフェニルホスフィン、ベンジルジメチルアミ
ン、2−メチルイミダゾール等を単独でも混合して用い
てもよい。本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂硬化剤、硬化促進剤及び無機充填材
を必須成分とするが必要に応じ、シランカップリング
剤、ブロム化エポキシ樹脂、酸化アンチモン等の難燃
剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、天然ワッ
クス、合成ワックス等の離型剤及びシリコーンオイル、
ゴム等の低応力添加剤等の種々の添加剤を適宜配合して
も差し支えない。又、本発明のエポキシ組成物を成形材
料として製造するには、エポキシ樹脂、フェノール樹脂
硬化剤、硬化促進剤、無機充填材、その他の添加剤をミ
キサー等によって充分均一に混合した後、更に熱ロール
またはニーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕して成形材
料とすることができる。これらの成形材料は大型QFP
はもとより一般のSOJ、DIP、SOP等の半導体の
封止に適用することができる。 【0009】 【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する。 実施例1 150℃でのICI粘度が表1に示した特性のエポキシ樹脂 9.0重量部 150℃でのICI粘度が表1に示した特性のフェノール樹脂 4.9重量部 表1に示した粒度特性の溶融シリカ 84重量部 トリフェニルホスフィン 0.25重量部 カーボンブラック 0.35重量部 カルナバワックス 0.7重量部 シランカップリング剤 0.8重量部 をミキサーで常温で混合し、70〜100℃でニーダ
ー、熱ロールで混練し冷却粉砕し成形材料とした。得ら
れた成形材料をタブレット化し、低圧トランスファー成
形機にて175℃、70kg/cm2、120秒の条件
で12.0×12.0mmのチップを用い、144ピン
パッケージを封止した。このパッケージの外観を実体顕
微鏡で観察し、ボイド、未充填、ワイヤー流れを下記の
評価方法で測定した。 【0010】評価方法 スパイラルフロー:EMMI−I−66に準じた金型を
用いて、圧力70Kg/cm2、175℃で測定。 曲げ強度:JIS−K−6911に準じ、テンシロンに
より240℃で測定。 半田クラック試験:封止したテスト素子を85℃、85
%RHの環境下で24、48、72時間処理した後、2
60℃の半田槽に10秒浸漬後外部クラックを観察し
た。 ボイド:10ヶのパッケージを超音波探傷機により観察
し、0.5mmφ以上のボイドが1ヶ以上あるパッケー
ジを不良パッケージとした。 未充填:10ヶのパッケージを実体顕微鏡により観察
し、未充填部分があるパッケージを不良パッケージとし
た。 ワイヤー流れ:10ヶのパッケージにつき、ソフトX線
によりワイヤーの状態を観察し、X(%)=(ワイヤー
の最大変位距離(mm))/(ワイヤー長さ(mm))
×100において、Xが5%以上のワイヤーがあるパッ
ケージを不良パッケージとした。表1に示すようにボイ
ド、未充填、ワイヤー流れのない成形性に優れた樹脂組
成物が得られた。 【0011】実施例2〜7 表1に示した材料特性のエポキシ樹脂、フェノール樹
脂、溶融シリカを用い実施例1と同様にして成形材料を
得た。実施例1と同様に評価した。評価結果を表1に示
す。全てボイド、未充填、ワイヤー流れのない優れた成
形性を示した。 比較例1〜7 表2に示した材料特性のエポキシ樹脂、フェノール樹
脂、溶融シリカを用い実施例1と同様にして成形材料を
得た。実施例1と同様評価した。評価結果を表2に示
す。 【0012】 【表1】【0013】 【表2】【0014】 【発明の効果】本発明によると、薄型パッケージの成形
作業時に未充填、ボイド、ワイヤー流れ等の問題がな
く、かつ実装時の半田付け工程において耐パッケージク
ラック性を著しく向上させる半導体封止用エポキシ樹脂
組成物を提供するものである。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ICIコーンプレート粘度が0.1〜
4.0ポイズ/150℃であるエポキシ樹脂、ICIコ
ーンプレート粘度が0.2〜2.0ポイズ/150℃で
あるフェノール樹脂硬化剤、硬化促進剤及びパウダーテ
スターによるゆるみ見掛け比重(a)が45〜85、パ
ウダーテスターによる固め見掛け比重(b)が80〜1
30であり、かつ 35≦100{(b)−(a)}/
(b)である無機充填材を必須成分とし、該無機充填材
が溶融シリカであって、該無機充填材の配合量が全エポ
キシ樹脂組成物中に80〜93重量%であることを特徴
とするエポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10730696A JP3377911B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10730696A JP3377911B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | エポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09291136A JPH09291136A (ja) | 1997-11-11 |
JP3377911B2 true JP3377911B2 (ja) | 2003-02-17 |
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ID=14455752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10730696A Expired - Fee Related JP3377911B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | エポキシ樹脂組成物 |
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Country | Link |
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---|---|---|---|---|
JP4608709B2 (ja) * | 1999-08-30 | 2011-01-12 | Dic株式会社 | エポキシ樹脂組成物 |
-
1996
- 1996-04-26 JP JP10730696A patent/JP3377911B2/ja not_active Expired - Fee Related
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