JP3374435B2 - 巻線方法及び巻線装置 - Google Patents

巻線方法及び巻線装置

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JP3374435B2
JP3374435B2 JP07269393A JP7269393A JP3374435B2 JP 3374435 B2 JP3374435 B2 JP 3374435B2 JP 07269393 A JP07269393 A JP 07269393A JP 7269393 A JP7269393 A JP 7269393A JP 3374435 B2 JP3374435 B2 JP 3374435B2
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core
winding
wire
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wire rod
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隆二 後藤
功雄 森脇
力 藤本
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、巻線方法及び巻線装
置、特にチップトランス、チップインダクタ等の巻線部
品を製造する際に、スピンドル方式によって線材をコア
に巻き回す巻線方法及び巻線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、巻線部品の製造において、線材を
コアに巻き回す巻線工程として、コアをチャックで保持
して回転させるスピンドル方式が知られている。この巻
線工程の初期にあっては、まず、図3(a),(a’)
に示すように、コア1の鍔部2上の電極3に線材5の端
部5aを熱圧着で固定し、該線材5を鍔部2の側部に沿
って下方に導き、ガイド板7を前進させて線材5をコア
1の巻芯部4側に寄せる。次に、コア1を時計回り方向
に回転させ(図3(b),(c),(d)参照)、線材
5が端部5aから近接した位置で鍔部2から引き出され
るようにガイドする。その後、コア1は時計回り方向に
連続回転され、線材5がコアの巻芯部4に巻き回され
る。
【0003】ところで、前述の巻線方法にあっては、線
材5をガイド板7でガイドする際に、線材5がA部から
B部、C部、A’部へと鍔部2とガイド板7との間で滑
りながら移動し、線材5の位置A’が不安定である。こ
のような線材5の移動は線材5の皮膜に傷を発生させた
り、断線を招来するおそれを有している。また、線材5
の移動は、2次巻線を卷き回す場合には、既に巻かれて
いる1次巻線に悪影響を及ぼすといった問題点も有して
いる。
【0004】
【発明の目的、構成、作用、効果】そこで、本発明の目
的は、巻線作業の初期において線材がコアの鍔部に沿っ
て移動することがなく、安定した状態で巻線作業を開始
することのできる巻線方法及び巻線装置を提供すること
にある。以上の目的を達成するため、本発明に係る巻線
方法は、略半円形状の切欠きを形成したガイド板を使用
する。即ち、コアの鍔部上に線材の端部を固着し、該線
材を鍔部の側部を通じてコアの巻芯部へ引き出した際
に、ガイド板を移動させてその切欠きを外側から線材に
臨ましめ、コア又はガイド板の少なくともいずれかを少
なくとも90゜相対的に回転させる。
【0005】巻線作業の開始時において、鍔部から引き
出された線材を略半円形状の切欠きでガイドすることに
より、巻線は一定の曲率半径でガイドされ、鍔部に対し
て移動することがなく、引き出し位置が安定する。従っ
て、線材の皮膜が破損したり、断線することはなく、既
にコアに1次巻線が巻き回されていても、線材が1次巻
線に接触したりする不具合はない。
【0006】さらに、本発明に係る巻線装置は、略半円
形状の切欠きを有し、チャックに保持されたコアに対し
て切欠きが対向した状態で近接/離間可能なガイド板を
備えている。この切欠きはコアの軸心から線材の引き出
し位置に対応する曲率半径を有していることが好まし
い。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る巻線方法及び巻線装置の
実施例について添付図面を参照して説明する。まず、図
1を参照して巻線方法について説明する。図1(a’)
において、1はコア、10はガイド板である。コア1は
図3(a’)に示したものと同じであり、鍔部2、巻芯
部4を有しており、フェライトを主成分とする磁性粉末
を成形、焼結したものである。ガイド板10は金属製の
板材からなり、半円形状の切欠き11が形成されてい
る。この切欠き11は、コア1の軸心から線材5の引き
出し位置Aまでの長さをrとすると、長さrに線材5の
直径を加えたr’の曲率半径とされている。また、切欠
き11の縁部は線材5を傷つけないように丸みが付けら
れている。
【0008】巻線作業は、まず、図1(a)に示すよう
に、線材5の端部5aを鍔部2上の電極3に熱圧着で固
定し、線材5を供給するノズルを巻芯部4の中段部まで
下降させる。次に、ガイド板10を線材5の上方であっ
て鍔部2の下方に移動させる。ガイド板10の移動は切
欠き11の曲率中心がコア1の軸心と一致する位置で停
止される。このとき、切欠き11は引き出し位置Aで線
材5に接触する。
【0009】次に、コア1を時計回り方向に回転させ
る。図1(b)はコア1が約90゜回転した状態を示
す。この回転中において、線材5はガイド板10の切欠
き11の曲率半径に沿ってガイドされ、鍔部2に対して
は引き出し位置Aに保持されたままであり、図3(a)
〜(d)に示したように鍔部2の側部を移動することが
ない。
【0010】以上の予備回転はコア1が1回転したとき
に停止され(図1(d)参照)、次ぎにガイド板10が
コア1から離間し、以後コア1の巻芯部4に対して線材
5がスピンドル方式によって巻き回されていく。なお、
線材5の巻き終わり端部は従来周知の方法によって鍔部
2上の図示しない他の電極に熱圧着で固定される。以上
の巻線作業にあっては、作業開始時に、ガイド板10に
形成した半円形状の切欠き11で線材5をガイドするよ
うにしたため、コア1が予備回転する際、線材5の引き
出し位置Aが鍔部2に対して移動することなく安定して
いる。従って、線材5の皮膜が破損したり、断線するこ
とはない。また、コア1に1次巻線が既に巻き回されて
おり、線材5を2次巻線として巻き回す場合にあって
も、線材5が1次巻線に悪影響を及ぼすことはない。
【0011】なお、前記予備回転はコア1を少なくとも
90゜回転させればよく、予備回転を停止させることな
く、連続的に線材5を巻芯部4へ巻き回す工程を実行し
てもよい。さらには、コア1を固定し、ガイド板10を
時計回り方向又は反時計回り方向に回転させてもよい。
【0012】次に、図2を参照して巻線装置について説
明する。本巻線装置は、概略、コア1を保持/回転させ
るチャック20、線材5をコア1に供給するためのノズ
ル25とその駆動機構30、線材5へのテンション付与
機構40、及びガイド板10とその駆動機構50にて構
成されている。チャック20は図示しないモータによっ
て回転駆動可能であり、図示しないローディング装置に
よってコア1が1個ずつ自動的に供給される。
【0013】ノズル駆動機構30は、水平駆動用のボー
ルねじ32と水平移動コラム34と垂直駆動用のボール
ねじ35とノズルホルダ37とで構成されている。水平
駆動用のボールねじ32はベース31上にモータ33で
回転駆動可能に設置されている。水平移動コラム34は
ボールねじ32に螺着され、ボールねじ32の正逆回転
に基づいてボールねじ32上で前進/後退する。垂直駆
動用のボールねじ35は水平移動コラム34にモータ3
6で回転駆動可能に設置されている。ノズルホルダ37
は、上部に線材5をガイドするためのノズル25を備
え、ボールねじ35に螺着され、ボールねじ35の正逆
回転に基づいてボールねじ35に沿って昇降する。
【0014】線材5は、ボビン61から引き出され、テ
ンション付与機構40及びガイドローラ62を経てノズ
ル25へ導かれ、ノズル25から前記チャック20に保
持されたコア1へ供給される。テンション付与機構40
は、テンションアーム41の根元にポテンショメータ4
2を設け、ほぼ中央部にヒステリシスブレーキ44を設
けたものである。ボビン61から引き出された線材5は
ガイドローラ43を経てヒステリシスブレーキ44のプ
ーリに巻き付けられ、さらにテンションアーム41の先
端に設けたガイドローラ45へ導かれる。テンションア
ーム41は自身の弾性によって線材5に加わるテンショ
ンを調整し、かつ、テンションはポテンショメータ42
にてヒステリシスブレーキ44をオン、オフすることに
よっても調整される。
【0015】ガイド板駆動機構50は、垂直駆動用シリ
ンダ51と水平駆動用シリンダ54とガイドレール53
とスライダ56とで構成されている。垂直駆動用シリン
ダ51は図示しないフレームに固定されており、そのピ
ストンロッド52の先端にはガイドレール53が固定さ
れている。水平駆動用シリンダ54はガイドレール53
上に固定され、そのピストンロッド55にはスライダ5
6が連結されている。スライダ56はシリンダ54を駆
動することによりガイドレール53上で前進/後退す
る。また、スライダ56にはホルダ57が固定され、ホ
ルダ57の下端に前記ガイド板10が取り付けられてい
る。
【0016】以上の構成からなる巻線装置において、ノ
ズル25は図2に図示の位置よりも高くセットされ、ノ
ズル25から引き出された線材5はチャック20に固定
されたコア1の直上に張り渡される。ここで、線材5の
端部5aが電極3に熱圧着で固定され、ノズル25が図
2に図示の位置に下降及び後退する。その後、ガイド板
10が下降すると共に前進し、前記切欠き11が線材5
に対するガイド位置にセットされる。この状態で、図1
(a)〜(d)に示したようにコア1が予備回転され、
ガイド板10が後退/上昇すると共に、ノズル25が前
進する。その後、コア1が連続して回転駆動され、線材
5が巻芯部4に巻き回される。
【0017】なお、前記巻線装置において、ガイド板1
0を水平面上で一定の角度で回転させる機構を設け、巻
き始めの予備回転時において、ガイド板10を一定の角
度で回転させてもよい。さらに、本発明に係る巻線方法
及び巻線装置は前記実施例に限定するものではなく、そ
の要旨の範囲内で種々に変更可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る巻線方法の一実施例を示し、
(a)〜(d)は工程を説明するための平面図、
(a’)はコアとガイド板の関係を説明するための平面
図。
【図2】本発明に係る巻線装置の一実施例を示す概略立
面図。
【図3】従来の巻線方法を示し、(a)〜(d)は工程
を説明するための平面図、(a’)は(a)の側面図。
【符号の説明】
1…コア 2…鍔部 4…巻芯部 10…ガイド板 11…切欠き 20…チャック 25…ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−90033(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 41/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアの鍔部上に線材の端部を固着し、該
    線材をコアの巻芯部へ巻き回す巻線方法において、 コアの鍔部上に線材の端部を固着し、該線材を鍔部の側
    部を通じてコアの巻芯部へ引き出した際に、ガイド板に
    形成した略半円形状の切欠きを外側から線材に臨まし
    め、コア又はガイド板の少なくともいずれかを少なくと
    も90゜相対的に回転させることを特徴とする巻線方
    法。
  2. 【請求項2】 コアの鍔部上に線材の端部を固着し、該
    線材をコアの巻芯部へ巻き回すための巻線装置におい
    て、 コアを保持して回転させるチャックと、 略半円形状の切欠きを有し、チャックに保持されたコア
    に対して切欠きが対向した状態で近接/離間可能なガイ
    ド板と、 線材を前記コアに供給するための供給手段と、 を備えたことを特徴とする巻線装置。
  3. 【請求項3】 前記ガイド板に形成された切欠きが、コ
    アの軸心から線材の引き出し位置に対応する曲率半径を
    有していることを特徴とする請求項2記載の巻線装置。
JP07269393A 1993-03-31 1993-03-31 巻線方法及び巻線装置 Expired - Lifetime JP3374435B2 (ja)

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