JP3374254B2 - 誘電体フィルタ - Google Patents
誘電体フィルタInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中心周波数が、例えば
数100MHzから数GHzの移動体通信等に用いられ
る誘電体フィルタに関する。
数100MHzから数GHzの移動体通信等に用いられ
る誘電体フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の誘電体共振器には、ダブルプレー
ト型構造の共振素子や、トリプレート型構造の共振素子
が用いられている。ダブルプレート型構造の共振素子
は、細長い誘電体の表面を導体電極で被覆し、底面をア
ース導体で被覆したもので、代表的な1/4波長共振素
子では、誘電体の長さは、共振周波数の1/4波長に選
ばれ、導体電極とアース導体とは、誘電体の一端に設け
た短絡用導体で短絡される。この短絡された方の端部を
短絡端Sと呼び、他端を開放端Oと呼ぶ。
ト型構造の共振素子や、トリプレート型構造の共振素子
が用いられている。ダブルプレート型構造の共振素子
は、細長い誘電体の表面を導体電極で被覆し、底面をア
ース導体で被覆したもので、代表的な1/4波長共振素
子では、誘電体の長さは、共振周波数の1/4波長に選
ばれ、導体電極とアース導体とは、誘電体の一端に設け
た短絡用導体で短絡される。この短絡された方の端部を
短絡端Sと呼び、他端を開放端Oと呼ぶ。
【0003】トリプレート型構造の共振素子は、細長い
誘電体で導体電極を挟み込み、これら誘電体の上下面を
それぞれアース導体で被覆したもので、代表的な1/4
波長共振素子では、誘電体の長さは、共振周波数の1/
4波長に選ばれるが、中央の導体電極と上下のアース導
体とは、誘電体の一端に設けた短絡用導体で相互に短絡
される。この短絡された方の端部を短絡端Sと呼び、他
端を開放端Oと呼ぶ。
誘電体で導体電極を挟み込み、これら誘電体の上下面を
それぞれアース導体で被覆したもので、代表的な1/4
波長共振素子では、誘電体の長さは、共振周波数の1/
4波長に選ばれるが、中央の導体電極と上下のアース導
体とは、誘電体の一端に設けた短絡用導体で相互に短絡
される。この短絡された方の端部を短絡端Sと呼び、他
端を開放端Oと呼ぶ。
【0004】以下の説明においては、ダブルプレート型
の共振素子や、トリプレート型の共振素子を総称して、
同軸型の共振素子とは区別して平面型の共振素子と呼
ぶ。即ち、平面型の共振素子とは、誘電体を挟んで導体
電極とアース導体とを有する誘電体共振素子である。
の共振素子や、トリプレート型の共振素子を総称して、
同軸型の共振素子とは区別して平面型の共振素子と呼
ぶ。即ち、平面型の共振素子とは、誘電体を挟んで導体
電極とアース導体とを有する誘電体共振素子である。
【0005】図5には、従来のトリプレート型構造の平
面型共振素子によって構成されている共振素子1,2を
2つ用いた場合の誘電体フィルタを示している。個々の
共振素子1,2は、四角柱形を呈するそれぞれ2つの誘
電体1a,1bを互いに結合したものである。2つの誘
電体1a,1bは、これらの長手方向の側面のうち、相
対向する一対の側面に金属メッキ等の手段を用いて形成
された第1の導体膜2aと第2の導体膜2bとを有して
いる。この平面型共振素子においては、中央の第1及び
第2の導体膜2a,2bが導体電極となり、上下の第1
及び第2の導体膜2a,2bがアース導体に相当する。
面型共振素子によって構成されている共振素子1,2を
2つ用いた場合の誘電体フィルタを示している。個々の
共振素子1,2は、四角柱形を呈するそれぞれ2つの誘
電体1a,1bを互いに結合したものである。2つの誘
電体1a,1bは、これらの長手方向の側面のうち、相
対向する一対の側面に金属メッキ等の手段を用いて形成
された第1の導体膜2aと第2の導体膜2bとを有して
いる。この平面型共振素子においては、中央の第1及び
第2の導体膜2a,2bが導体電極となり、上下の第1
及び第2の導体膜2a,2bがアース導体に相当する。
【0006】誘電体1a,1bの長手方向を直交する両
端面のうちの一端面(短絡端S)には金属メッキ等の手
段を用いて形成された第3の導体膜3によって短絡され
ている。即ち、誘電体フィルタにおいては、一方の共振
素子1では図5の紙面の右側(後面)の一端面(短絡端
S)で短絡されており、他方の共振素子2では紙面の左
側(前面)の一端面(短絡端S)で短絡されている。
端面のうちの一端面(短絡端S)には金属メッキ等の手
段を用いて形成された第3の導体膜3によって短絡され
ている。即ち、誘電体フィルタにおいては、一方の共振
素子1では図5の紙面の右側(後面)の一端面(短絡端
S)で短絡されており、他方の共振素子2では紙面の左
側(前面)の一端面(短絡端S)で短絡されている。
【0007】また、共振素子1,2には、短絡されてい
ない他端面(開放端O)の近傍に各々入出力用の静電結
合用誘電体板(結合素子)5がそれぞれ接合され、静電
結合用誘電体板5の外面に静電結合用導体膜6が取り付
けられている。
ない他端面(開放端O)の近傍に各々入出力用の静電結
合用誘電体板(結合素子)5がそれぞれ接合され、静電
結合用誘電体板5の外面に静電結合用導体膜6が取り付
けられている。
【0008】また、一方の静電結合用導体膜6には入力
用の電気端子7が接続され、他方の静電結合用導体膜6
には出力用の電気端子8が接続されている。ここで、静
電結合用導体膜6及び電気端子7,8を有する共振素子
1によって誘電体共振器が構成されている。
用の電気端子7が接続され、他方の静電結合用導体膜6
には出力用の電気端子8が接続されている。ここで、静
電結合用導体膜6及び電気端子7,8を有する共振素子
1によって誘電体共振器が構成されている。
【0009】共振素子1,2の長手方向における長さ寸
法は、共振素子1,2を用いて構成される誘電体フィル
タの中心周波数が1/4波長となるように選定されてい
る。共振素子1,2の実際の製作例としては、幅寸法W
=1.4、 高さ寸法T/2=1.4mm、 長さ寸法
L=12.0mmの形状を持つ2つの誘電体1a,1b
に、厚さ寸法が10μmの銅メッキを施した第1及び第
2の導体膜2a,2bを形成した2つの誘電体1a,1
bを用意して結合している。
法は、共振素子1,2を用いて構成される誘電体フィル
タの中心周波数が1/4波長となるように選定されてい
る。共振素子1,2の実際の製作例としては、幅寸法W
=1.4、 高さ寸法T/2=1.4mm、 長さ寸法
L=12.0mmの形状を持つ2つの誘電体1a,1b
に、厚さ寸法が10μmの銅メッキを施した第1及び第
2の導体膜2a,2bを形成した2つの誘電体1a,1
bを用意して結合している。
【0010】また、誘電体フィルタにおいては、これら
の共振素子1,2の外側には2枚の接地導体板9,10
が共振素子1,2全体を覆うような形で互いに結合され
る。
の共振素子1,2の外側には2枚の接地導体板9,10
が共振素子1,2全体を覆うような形で互いに結合され
る。
【0011】図6には、誘電体フィルタの等価回路を示
している。図5に示すように、キャパシタンスC1 ,キ
ャパシタンスC2 と、インダクタンスL1 ,L2 とをも
つ各共振素子1,2を並列に接続すると、全体では共振
周波数を中心周波数にもつ誘電フィルタが構成される。
キャパシタンスC3 及びキャパシタンスC4 は、各共振
素子1,2に結合されている静電結合用誘電体板5を示
し、キャパシタンス(ギャップキャパシタンス)C5 は
各共振素子1,2の間隔dに相当する結合容量となる部
分である。
している。図5に示すように、キャパシタンスC1 ,キ
ャパシタンスC2 と、インダクタンスL1 ,L2 とをも
つ各共振素子1,2を並列に接続すると、全体では共振
周波数を中心周波数にもつ誘電フィルタが構成される。
キャパシタンスC3 及びキャパシタンスC4 は、各共振
素子1,2に結合されている静電結合用誘電体板5を示
し、キャパシタンス(ギャップキャパシタンス)C5 は
各共振素子1,2の間隔dに相当する結合容量となる部
分である。
【0012】なお、誘電体フィルタでは、トリプレート
型の共振素子1,2のほかにダブルプレート型の共振素
子を用いることも可能である。
型の共振素子1,2のほかにダブルプレート型の共振素
子を用いることも可能である。
【0013】このような共振素子1,2を用いた誘電体
フィルタにおいては、通過帯域での伝送損失が小さいこ
とや、立上がり特性が良いことなどの特性が要求され、
さらに、共振素子1の側面から漏れ出す電磁界の結合を
利用しているものであり、その結合の強さは、隣接して
いる共振素子1,2間の距離、共振素子1,2間の誘電
率によって決まる。また、誘電体フィルタの通過帯域幅
は、その結合の強さに依存している。
フィルタにおいては、通過帯域での伝送損失が小さいこ
とや、立上がり特性が良いことなどの特性が要求され、
さらに、共振素子1の側面から漏れ出す電磁界の結合を
利用しているものであり、その結合の強さは、隣接して
いる共振素子1,2間の距離、共振素子1,2間の誘電
率によって決まる。また、誘電体フィルタの通過帯域幅
は、その結合の強さに依存している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】複数個の共振素子1を
用いた誘電体フィルタにおいては、各共振素子1間の誘
電率が大きくなると、結合も大きくなるため、用途に対
応した誘電体フィルタを設計して製作しなければならな
いという問題がある。
用いた誘電体フィルタにおいては、各共振素子1間の誘
電率が大きくなると、結合も大きくなるため、用途に対
応した誘電体フィルタを設計して製作しなければならな
いという問題がある。
【0015】それ故に、本発明の課題は、複数個の共振
素子の結合の大きさを可変可能にした誘電体フィルタを
提供することにある。
素子の結合の大きさを可変可能にした誘電体フィルタを
提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、細長い
誘電体を挟んで導体電極とアース導体を有すると共に、
該誘電体の一端面に該導体電極と該アース導体とを短絡
する短絡導体を有する複数個の誘電体共振素子を有し、
該誘電体共振素子のうち外部端子に接続する前記誘電体
共振素子の一側面に結合素子を設け、前記誘電体共振素
子のそれぞれを互いに間隔をおいて配設したした誘電体
フィルタにおいて、隣接する前記誘電体共振素子間の前
記間隔に、前記誘電体共振素子の長手面方向に移動可能
に設けた誘電体ブロックを有していることを特徴とする
誘電体フィルタが得られる。
誘電体を挟んで導体電極とアース導体を有すると共に、
該誘電体の一端面に該導体電極と該アース導体とを短絡
する短絡導体を有する複数個の誘電体共振素子を有し、
該誘電体共振素子のうち外部端子に接続する前記誘電体
共振素子の一側面に結合素子を設け、前記誘電体共振素
子のそれぞれを互いに間隔をおいて配設したした誘電体
フィルタにおいて、隣接する前記誘電体共振素子間の前
記間隔に、前記誘電体共振素子の長手面方向に移動可能
に設けた誘電体ブロックを有していることを特徴とする
誘電体フィルタが得られる。
【0017】また、本発明によれば、細長い誘電体を挟
んで導体電極とアース導体を有すると共に、該誘電体の
一端面に該導体電極と該アース導体とを短絡する短絡導
体を有する複数個の誘電体共振素子を有し、複数個の前
記誘電体共振素子のうち外部端子に接続する前記誘電体
共振素子の一側面に結合素子を設け、前記誘電体共振素
子のそれぞれを互いに間隔をおいて配設した誘電体フィ
ルタにおいて、複数個の前記誘電体共振素子は、隣接す
る前記誘電体共振素子の相互間隔を相対的に移動可能
に、もしくは前記誘電体共振素子の長手方向へ相対的に
移動可能に設置されていることを特徴とする誘電体フィ
ルタが得られる。
んで導体電極とアース導体を有すると共に、該誘電体の
一端面に該導体電極と該アース導体とを短絡する短絡導
体を有する複数個の誘電体共振素子を有し、複数個の前
記誘電体共振素子のうち外部端子に接続する前記誘電体
共振素子の一側面に結合素子を設け、前記誘電体共振素
子のそれぞれを互いに間隔をおいて配設した誘電体フィ
ルタにおいて、複数個の前記誘電体共振素子は、隣接す
る前記誘電体共振素子の相互間隔を相対的に移動可能
に、もしくは前記誘電体共振素子の長手方向へ相対的に
移動可能に設置されていることを特徴とする誘電体フィ
ルタが得られる。
【0018】
【作用】本発明の誘電体フィルタによると、複数個の誘
電体共振素子間の誘電率が大きくなると、結合も大きく
なるので、結合の大きさを変えるために複数個の誘電体
共振素子間に誘電体ブロックを設けている。
電体共振素子間の誘電率が大きくなると、結合も大きく
なるので、結合の大きさを変えるために複数個の誘電体
共振素子間に誘電体ブロックを設けている。
【0019】この誘電体フィルタでは、共振素子の長手
方向で電界強度が変化するので誘電体ブロックの置かれ
る位置を変えることによって誘電体フィルタの通過帯域
幅は変化する。
方向で電界強度が変化するので誘電体ブロックの置かれ
る位置を変えることによって誘電体フィルタの通過帯域
幅は変化する。
【0020】また、複数個の誘電体共振素子は、これら
の間の距離が狭くなると、結合の大きさは大きくなるの
で、隣接する一方の誘電体共振素子を固定しておき、他
方の誘電体共振素子を長手方向もしくは幅方向に移動す
ることによって結合の大きさを変化させる。
の間の距離が狭くなると、結合の大きさは大きくなるの
で、隣接する一方の誘電体共振素子を固定しておき、他
方の誘電体共振素子を長手方向もしくは幅方向に移動す
ることによって結合の大きさを変化させる。
【0021】
【実施例】図1及び図2は、本発明の誘電体フィルタの
一実施例を示している。なお、共振素子(誘電体共振素
子)は、トリプレート型構造のものを用いて説明する。
一実施例を示している。なお、共振素子(誘電体共振素
子)は、トリプレート型構造のものを用いて説明する。
【0022】図1を参照して、本実施例においては、第
1の共振素子1及び第2の共振素子2によって構成した
例を示している。この実施例においては、図5に示した
共振素子1と同様な各共振素子1,2を採用しているた
め、これらの共振素子1,2の構成については説明を省
略する。
1の共振素子1及び第2の共振素子2によって構成した
例を示している。この実施例においては、図5に示した
共振素子1と同様な各共振素子1,2を採用しているた
め、これらの共振素子1,2の構成については説明を省
略する。
【0023】また、第1及び第2の共振素子1,2に
は、短絡されていない他端面(開放端O)の近傍に各々
入出力用の静電結合用誘電体板(結合素子)5がそれぞ
れ接合されており、静電結合用誘電体板5の外面には静
電結合用導体膜6が取り付けられている。静電結合用導
体膜6のそれぞれには、入出力用の電気端子7が接続さ
れている。なお、図1及び図2においては、出力用の電
気端子7のみを図示している。
は、短絡されていない他端面(開放端O)の近傍に各々
入出力用の静電結合用誘電体板(結合素子)5がそれぞ
れ接合されており、静電結合用誘電体板5の外面には静
電結合用導体膜6が取り付けられている。静電結合用導
体膜6のそれぞれには、入出力用の電気端子7が接続さ
れている。なお、図1及び図2においては、出力用の電
気端子7のみを図示している。
【0024】誘電体フィルタは、第1及び第2の共振素
子1,2の上下には2枚の接地導体板20,21が各共
振素子1,2を覆うような形で互いに結合される。
子1,2の上下には2枚の接地導体板20,21が各共
振素子1,2を覆うような形で互いに結合される。
【0025】一方の接地導体板20には、共振素子1,
2の隣接間隔に対応して共振素子1,2の両端面(開放
端O及び短絡端S)方向に長穴24が形成されている。
各共振素子1,2の隣接間隔には、誘電体ブロック25
が設けられている。誘電体ブロック25には、一方の接
地導体板20に形成されている長穴を貫通しおて外側に
のびているレバー26が設けられている。この誘電体ブ
ロック25は、レバー26を操作することによって、共
振素子1,2の両端面(開放端O及び短絡端S)方向に
移動可能に設けられている。
2の隣接間隔に対応して共振素子1,2の両端面(開放
端O及び短絡端S)方向に長穴24が形成されている。
各共振素子1,2の隣接間隔には、誘電体ブロック25
が設けられている。誘電体ブロック25には、一方の接
地導体板20に形成されている長穴を貫通しおて外側に
のびているレバー26が設けられている。この誘電体ブ
ロック25は、レバー26を操作することによって、共
振素子1,2の両端面(開放端O及び短絡端S)方向に
移動可能に設けられている。
【0026】図2は、図1の誘電体フィルタの原理を説
明している。図2において、誘電体フィルタは、2個の
共振素子1,2間の誘電率が大きくなると、結合も大き
くなるので、結合の大きさを変えるために2個の共振素
子1,2間に誘電体ブロック25を設けている。この誘
電体フィルタでは、長手方向で共振素子1,2側面から
漏れ出す電界強度が変化する。入力側の共振素子1の短
絡端から開放端へと誘電体ブロック25を図示の矢印方
向に移動させるにしたがって、誘電体フィルタの通過帯
域幅は広くなる。
明している。図2において、誘電体フィルタは、2個の
共振素子1,2間の誘電率が大きくなると、結合も大き
くなるので、結合の大きさを変えるために2個の共振素
子1,2間に誘電体ブロック25を設けている。この誘
電体フィルタでは、長手方向で共振素子1,2側面から
漏れ出す電界強度が変化する。入力側の共振素子1の短
絡端から開放端へと誘電体ブロック25を図示の矢印方
向に移動させるにしたがって、誘電体フィルタの通過帯
域幅は広くなる。
【0027】誘電体ブロック25の置かれる位置と通過
帯域幅の関係の実測結果は、次のとおりである。誘電体
ブロック25が共振素子1,2の端の置かれた場合、2
個の共振素子1,2の間には電界による相互結合が存在
しないので、誘電体ブロック25は2個の共振素子1,
2間の結合を強める効果はもたない。誘電体ブロック2
5が共振素子1,2の中央に位置するときは、共振素子
1,2の間の電界による結合を誘電体ブロック25が増
大させるように働くので、通過帯域幅は広くなる。この
ようにして誘電体ブロック25を一方の端部から、もう
一方の端部に移動させる間に、帯域幅は狭いこところか
ら広くなり再び狭くなる。
帯域幅の関係の実測結果は、次のとおりである。誘電体
ブロック25が共振素子1,2の端の置かれた場合、2
個の共振素子1,2の間には電界による相互結合が存在
しないので、誘電体ブロック25は2個の共振素子1,
2間の結合を強める効果はもたない。誘電体ブロック2
5が共振素子1,2の中央に位置するときは、共振素子
1,2の間の電界による結合を誘電体ブロック25が増
大させるように働くので、通過帯域幅は広くなる。この
ようにして誘電体ブロック25を一方の端部から、もう
一方の端部に移動させる間に、帯域幅は狭いこところか
ら広くなり再び狭くなる。
【0028】次に、誘電体フィルタの他の実施例それそ
れについて図3及び図4を参照して説明する。
れについて図3及び図4を参照して説明する。
【0029】図3に示す誘電体フィルタでは、2個の共
振素子1,2が、共振素子1,2の両端面(開放端O及
び短絡端S)方向、即ち、2個の共振素子1,2の長手
方向へ、相対的に移動可能に設けられている。
振素子1,2が、共振素子1,2の両端面(開放端O及
び短絡端S)方向、即ち、2個の共振素子1,2の長手
方向へ、相対的に移動可能に設けられている。
【0030】図4に示す誘電体フィルタでは、2個の共
振素子1,2が、互いに隣接する共振素子1,2の側面
間における相互間隔を相対的に移動可能に設けられてい
る。即ち、2個の共振素子1,2は、これらの間の距離
が狭くなると、結合の大きさは大きくなるので、隣接す
る一方の共振素子1を固定しておき、他方の共振素子2
を図3及び図5の矢印方向(長手方向もしくは幅方向)
に移動することによって、結合の大きさを変化させるも
のである。
振素子1,2が、互いに隣接する共振素子1,2の側面
間における相互間隔を相対的に移動可能に設けられてい
る。即ち、2個の共振素子1,2は、これらの間の距離
が狭くなると、結合の大きさは大きくなるので、隣接す
る一方の共振素子1を固定しておき、他方の共振素子2
を図3及び図5の矢印方向(長手方向もしくは幅方向)
に移動することによって、結合の大きさを変化させるも
のである。
【0031】また、これらの共振素子1,2は、静電結
合用誘電体板5のそれぞれを介して電気接続用の電気端
子7に接続されているので、全体として電気端子7間で
は共振素子1の共振周波数の近傍を中心周波数とする通
過帯域とする通過帯域可変誘電体フィルタが構成でき
る。
合用誘電体板5のそれぞれを介して電気接続用の電気端
子7に接続されているので、全体として電気端子7間で
は共振素子1の共振周波数の近傍を中心周波数とする通
過帯域とする通過帯域可変誘電体フィルタが構成でき
る。
【0032】
【発明の効果】以上実施例に明記した通り、本発明の誘
電体フィルタによれば、複数個の共振素子間に設けられ
ている誘電体ブロックを移動することによって、容易に
フィルタの通過帯域を可変できる。また、複数個の共振
素子を相対的に移動することによって、容易にフィルタ
の通過帯域を可変できる。
電体フィルタによれば、複数個の共振素子間に設けられ
ている誘電体ブロックを移動することによって、容易に
フィルタの通過帯域を可変できる。また、複数個の共振
素子を相対的に移動することによって、容易にフィルタ
の通過帯域を可変できる。
【図1】本発明の誘電体フィルタの一実施例を示す斜視
図である。
図である。
【図2】図1の誘電体フィルタの原理説明図である。
【図3】本発明の誘電体フィルタの他の実施例におい
て、共振素子の配列のみを示した原理説明図である。
て、共振素子の配列のみを示した原理説明図である。
【図4】本発明の誘電体フィルタのさらに他の実施例に
おいて、共振素子の配列のみを示した原理説明図であ
る。
おいて、共振素子の配列のみを示した原理説明図であ
る。
【図5】従来の誘電体フィルタを示す分解斜視図であ
る。
る。
【図6】図5の誘電体フィルタの回路を説明する等価回
路図である。
路図である。
1 共振素子(第1の共振素子)
2 共振素子(第2の共振素子)
1a,1b, 誘電体
2a 第1の導体膜
2b 第2の導体膜
5 静電結合用誘電体板(結合素子)
6 静電結合用導体膜
7 電気端子
20 ,21 接地導体板
24 長穴
25 誘電体ブロック
26 レバー
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 石川 成和
神奈川県川崎市高津区子母口398番地
株式会社トーキン内
(72)発明者 矢野 健
神奈川県川崎市高津区子母口398番地
株式会社トーキン内
(56)参考文献 実開 平1−126601(JP,U)
実開 昭62−183404(JP,U)
実開 昭56−96708(JP,U)
実開 昭57−67403(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01P 1/205
H01P 7/08
Claims (2)
- 【請求項1】 細長い誘電体を挟んで導体電極とアース
導体を有すると共に、該誘電体の一端面に該導体電極と
該アース導体とを短絡する短絡導体を有する複数個の誘
電体共振素子を有し、該誘電体共振素子のうち外部端子
に接続する前記誘電体共振素子の一側面に結合素子を設
け、前記誘電体共振素子のそれぞれを互いに間隔をおい
て配設したした誘電体フィルタにおいて、隣接する前記
誘電体共振素子間の前記間隔に、前記誘電体共振素子の
長手方向に移動可能に設けた誘電体ブロックを有してい
ることを特徴とする誘電体フィルタ。 - 【請求項2】 細長い誘電体を挟んで導体電極とアース
導体を有すると共に、該誘電体の一端面に該導体電極と
該アース導体とを短絡する短絡導体を有する複数個の誘
電体共振素子を有し、複数個の前記誘電体共振素子のう
ち外部端子に接続する前記誘電体共振素子の一側面に結
合素子を設け、前記誘電体共振素子のそれぞれを互いに
間隔をおいて配設した誘電体フィルタにおいて、複数個
の前記誘電体共振素子は、隣接する前記誘電体共振素子
の相互間隔を相対的に移動可能に、もしくは前記誘電体
共振素子の長手方向へ相対的に移動可能に設置されてい
ることを特徴とする誘電体フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10212793A JP3374254B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 誘電体フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10212793A JP3374254B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 誘電体フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06314906A JPH06314906A (ja) | 1994-11-08 |
JP3374254B2 true JP3374254B2 (ja) | 2003-02-04 |
Family
ID=14319124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10212793A Expired - Fee Related JP3374254B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 誘電体フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3374254B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09252206A (ja) * | 1996-01-08 | 1997-09-22 | Murata Mfg Co Ltd | 誘電体フィルタ |
JP5780524B2 (ja) * | 2012-08-07 | 2015-09-16 | 国立大学法人山梨大学 | ダブルストリップ共振器 |
-
1993
- 1993-04-28 JP JP10212793A patent/JP3374254B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06314906A (ja) | 1994-11-08 |
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