JP3373907B2 - 内接歯車ポンプ - Google Patents

内接歯車ポンプ

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JP3373907B2 JP24040293A JP24040293A JP3373907B2 JP 3373907 B2 JP3373907 B2 JP 3373907B2 JP 24040293 A JP24040293 A JP 24040293A JP 24040293 A JP24040293 A JP 24040293A JP 3373907 B2 JP3373907 B2 JP 3373907B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内歯付きの外輪内に、
この内歯と噛み合う外歯付きの外輪を配置するととも
に、これら内歯と外歯の歯先面が摺接する仕切片を配置
して外輪内に吸入域と吐出域を区画したい内接歯車ポン
プに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の内接歯車ポンプが、本出願人の
出願に係る実公平4−35589号公報に記載されてい
る。すなわち、中空状で内歯を有した外輪内に、この内
歯の数より2つ少い数の外歯を有した内輪を、外輪と偏
心状に配置して内歯と外歯を噛み合わせるとともに、外
輪内の内歯と外歯の最深噛み合い部の反対側に、これら
内歯と外歯の歯先面が摺接する仕切片を設置して、外輪
内を吸入域と吐出域に区画している。
【0003】このような内接歯車ポンプでは、外輪の歯
数が小さいと、歯タケが大となりすぎて強度的な問題が
生じ、また外輪の歯数が大きいと細かい歯となって形状
に対し吐出量を大きくできなく不利となるので、外輪の
歯数は通常7から13がよく用いられている。そして、
内外輪の中心を結びこれら内外輪の径方向に延びる線の
前記最深噛み合い部側から、内輪の回転方向へ90°を
越える角度位置で、吸入域における外歯と内歯の噛み合
いが解かれる点で特徴的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この実公平
4−35589号公報でのポンプでは、吸入域に通じた
吸入ポートが、前述の外歯と内歯の噛み合いが解かれる
位置を越えてさらに内輪回転方向へ大きく延在し、その
終端が仕切片へ達している。このように吸入ポートを、
噛み合いが解かれて後、換言すると各歯溝の容積増加が
行なわれなくなった後まで、大きく延在するのは、ポン
プ回転数が大きくなっても、各歯溝内が十分吸入液体で
満たされるよう吸入液体を歯溝内へ供給する機会を増や
そうとする見地からである。要するに、歯溝内へ吸入液
体が十分満たされずに空洞が生じたまま吸入過程が終了
する、吸入不良によるキャビテーションが生じる事態を
さけるために吸入ポートが大きく延在されるのである。
【0005】ところが本発明者は、このように吸入ポー
トを大きく延在したポンプの試験中に、歯溝の容積増大
過程で歯溝へ流入した吸入液体が、容積増大が終了した
後、吸入ポートの終端側で再び吸入ポートへ流出し、こ
れにより、歯溝内に空洞が生じ、回転数の増大に対し比
較的早期にキャビテーションが生じる事態を観察した。
本発明は、このような歯溝から吸入ポートへの流出を抑
えてキャビテーション性能を向上しようとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、吸入
ポートの終端が、内外輪の中心を結ぶ線の仕切片側から
内輪の反回転方向に60°から70°に位置して仕切片
の吸入域側端と離間するよう、内輪の回転方向への吸入
ポートの延在長さを抑えている。
【0007】
【作用】このような構成によると、従来例のように大き
く延在していた吸入ポートの終端側で歯溝内の液体が吸
入ポートへ流出する事態は、吸入ポートが、このような
流出を生ずる位置にまで達していないことにより抑止さ
れ、これにより、より大きい回転数に達するまでキャビ
テーションの生じることが抑えられてキャビテーション
性能が向上する。
【0008】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面より説明する。
図1は、ケーシング1の蓋1Aを取り去った状態を示
し、ケーシング1の凹部2に、11枚の内歯3Aを有し
た外輪3とこの外輪3内に、9枚の外歯4Aを有した内
輪4とを、内歯3Aと外歯4Aを噛み合わせて、回転自
在に設置している。前記蓋1Aは、凹部2の開口を閉じ
るよう、ケーシング1に取り付けられている。O1、O
2はそれぞれ外輪3と、内輪4の中心を示す点である。
5は、これら内歯3Aと外歯4Aの最深噛み合い部Zの
反対側で、凹部2の底から外輪3内に突出して蓋1Aに
当接する仕切片であり、該仕切片5はその内外面に、内
歯3Aと外歯4Aの各歯先面を摺接させることにより、
凹部2の外輪3内を吸入ポート6が接続する吸入域7
と、吐出ポート8が接続する吐出域9とに区画してい
る。
【0009】吸入ポート6と吐出ポート8は、凹部2の
底に開口し、また、蓋1Aにも、吸入ポート6、吐出ポ
ート8にそれぞれ対応した吸入ポート6A(図4参
照)、吐出ポート(図示せず)が設けてあり、吸入ポー
ト6、吐出ポート8はケーシング1に設けた吸入通路1
0、吐出通路11をへて、図示しないタンクと吐出液消
費個所とにそれぞれ接続されるものである。また、12
はケーシング2の軸穴13をへて内輪に挿入される駆動
軸である。
【0010】そして、駆動軸12の回転に応じ、噛み合
った内歯3Aと外歯4Aは、図2の線O2B上で噛み合
いが解かれ、両中心点O1、O2を結び外輪3、内輪4
の径方向に延びる線A1A2の最深噛み合い部Z側か
ら、内輪4の回転方向へ、この線O2Bに至る角度、す
なわちA2O2Bの角度dは90°を越えるものとなっ
ており、この例では約103°である。また、吸入ポー
ト6の終端は図2の線O2D上にあってO1、O2を結
んだ線A1A2の仕切片5側から内輪4の反回転方向に
65°に位置させ、すなわちA102Dの角度eを65
°に選定しているとともに、仕切片5の吸入域7側端は
線O2C上にあって、A1O2Cの角度fを35°に選
定している。
【0011】このように各部の位置を定めたのは、次の
理由による。本発明者は、角度eとfを50°とした試
作品についてキャビテーション限界をさぐる試験を行っ
たところ、4000rpmの若干上という予想をはずれ
た低い回転数でキャビテーションが生じる結果を得た。
そこで吸入域7の様子を観察したところ、図5で仮想線
で示すように、吸入ポート6、6Aの終端側で、歯溝内
の液体が、内外輪4、3の両側方向へと吸入ポート6、
6Aヘ流出し、これにより歯溝内に空洞が生じ、キャビ
テーションが生じることがわかった。このような歯溝か
らの液体流出は、線O2Bを越えると歯の噛み合いが解
かれて歯溝は液体を呼び込む容積増大が停止し、このよ
うに積極的に液体を呼び込めなくなった歯溝内の液体
が、回転方向に進行する際、吸入ポート6、6Aの液体
より摩擦を受けて引きずられることにより生じるものと
考えられる。
【0012】この歯溝からの流出を抑えるため、このよ
うな流出が生じる位置まで延在しないよう吸入ポート6
を短くすることが効果的とみて、角度fを50°に保
ち、角度eを60°、70°、80°(80°は線O2
Bよりわずか反回転側となる)と変えてキャビテーショ
ン限界回転数をみたところ、図3の線Xのような結果と
なり、顕著な歯溝からの流出はみられなかった。そして
60°から80°のいずれも、先の場合よりよい結果が
得られたが、80°の場合が他より大きく劣っており、
これは、歯溝が吸入ポート6、6Aと直接通じる機会が
他より少いことによるものとみられている。
【0013】また、角度fが小さい程、吸入域7で内歯
3A、外歯4Aが仕切片5に接するまでの間に、各歯先
面間の隙間を介して歯溝を吸入ポート6、6Aと通じさ
せて液体を供給する機会を大きく与えることとなるので
優れたキャビテーション性能が得られるのではないかと
みて、角度eを70°とし、角度fを50°から35°
まで5°づつ減少させ、キャビテーション限界回転数を
みたところ、図4の如く40°で頭打ちとなるまで、角
度fの減少に応じ、性能が向上することがわかった。
【0014】そして、角度fを35°とし、角度eを5
0°、60°、70°、80°と変えて再度、キャビテ
ーション限界回転数をみると、図3の線Yの如き結果と
なり、これらの結果より角度eを60°から70°の範
囲に選ぶことが、さらにまた角度fを40°以下に選ぶ
ことが、キャビテーション性能向上に効果的と考えられ
たものである。
【0015】次に、この実施例の作動を説明する。駆動
軸12により、内輪4及び外輪3が回転されると、吸入
域7では、内歯3A、外歯4Aの容積増大する歯溝へ吸
入ポート6、6Aからの液体が供給され、これが吐出域
9へ移送されて各歯溝の容積減少により吐出ポート8へ
排出されて、周知のポンプ作用が行なわれる。
【0016】そして、従来のものでは、歯溝を満たした
液体が吸入ポート6、6Aの終端側で、吸入ポート6、
6Aへ流出してしまってキャビテーションが生じる回転
数帯域に達しても、吸入ポート6、6Aの延在長さを抑
えているので、このような歯溝からの流出を防止できて
キャビテーションが生じなく、また、仕切片5の吸入域
側端が適切に定められて、各歯3A、4Aが吸入ポート
6、6Aを過ぎて後にも仕切片5に接するまでの間に、
各歯3A、4Aの歯先面間に、歯溝内へ液体を供給でき
る通路が形成されることも相まって、キャビテーション
限界回転数を6000rpmを上まわるあたりに上昇す
ることができ、キャビテーション性能を大きく向上でき
た。このため、自動車用のエンジン潤滑ポンプや自動変
速機の油圧源用ポンプ等、自動車用ポンプに適用したと
き、エンジン回転数が大きく変わり、高速でポンプが駆
動されても良好な吸入性能が発輝できて好適である。
【0017】また、本実施例では外歯を9枚のもので示
したが、この種のポンプとして通常使用される外歯7枚
〜13枚の範囲で良好に利用でき、この場合、角度BO
2Dは、ほぼ5°〜15°の範囲となる。そしてなお、
角度fの選定については、キャビテーション性能とは別
に、吐出域9側からの漏れを考慮する必要があり、角度
fがあまり小さいとこの漏れが増加するため適宜選定す
ることが必要となるが、35°程度であれば格別大きな
漏れ増加はみられなかった。また、必要に応じ吸入ポー
ト6、6Aの一方もしくは両方の終端から、図2に仮想
線で示すように仕切片5の内、外の両側もしくはどちら
か一方側へ浅いひげ溝14を設けることもできる。
【0018】
【発明の効果】このように本発明によると、吸入ポート
の延在長さを抑えているため、従来の如き歯溝から吸入
ポートへの液体流出が抑えられてキャビテーション限界
回転数を増大できる。さらにまた、仕切片の吸入域側端
が吸入ポート終端と隔てて設けられており、吸入ポート
を過ぎた後にも各歯が仕切片に接するまでの間で、各歯
の歯先面の間に歯溝内へ液体を供給できる通路が形成さ
れることも相まって、キャビテーション限界回転数を大
きく増大でき、優れたキャビテーション性能の内接歯車
ポンプが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の蓋を取り去って要部を示す
正面図。
【図2】図1で内外輪等を取り去ってケーシング凹部を
示す平面図。
【図3】吸入ポート終端位置とキャビテーション限界回
転数の関係を示す図。
【図4】仕切片吸入域側端位置とキャビテーション限界
回転数の関係を示す図。
【図5】図1の線ggに沿った拡大展開図。
【符号の説明】
3外輪 3A内歯 4内輪 4A外歯 5仕切片 6吸入ポート 7吸入域 O1外輪の中心 O2内輪の中心

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空状で内歯を有した外輪と、この内歯
    より2つ少い外歯を有し外歯と内歯が噛み合うよう外輪
    内に外輪と偏心配置された内輪と、吸入域と吐出域を区
    画するよう内歯と外歯の最深噛み合い部の反対側で外輪
    内に配置され外歯と内歯の歯先面が摺接する仕切片とを
    有し、内外輪の中心を結ぶ線の最深噛み合い側から内輪
    の回転方向に90°を越えた位置で、内歯と外歯の噛み
    合いが解かれるとともに、吸入域へ通じる吸入ポートの
    終端が、この内歯と外歯の噛み合いが解かれる位置を越
    えて内輪の回転方向へ延在した内接歯車ポンプにおい
    て、吸入ポートは、その終端が、内外輪の中心を結ぶ線
    の仕切片側から内輪の反回転方向に60°から70°に
    位置して仕切片の吸入域側端と離間するよう、内輪の回
    転方向への延在長さを抑えたことを特徴とする内接歯車
    ポンプ。
  2. 【請求項2】 内外輪の中心を結ぶ線の仕切片側から、
    内輪の反回転方向へ40°以内に仕切片の吸入域側端を
    位置させた請求項1に記載の内接歯車ポンプ。
  3. 【請求項3】 内歯と外歯の噛み合いが解かれる位置よ
    り、内輪の回転方向へ5°から15°隔てて吸入ポート
    の終端を位置させた請求項1又は請求項2に記載の内接
    歯車ポンプ。
  4. 【請求項4】 内輪の外歯の数が7から13である請求
    項1、請求項2又は請求項3に記載の内接歯車ポンプ。
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