JP3373837B2 - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JP3373837B2
JP3373837B2 JP2000305964A JP2000305964A JP3373837B2 JP 3373837 B2 JP3373837 B2 JP 3373837B2 JP 2000305964 A JP2000305964 A JP 2000305964A JP 2000305964 A JP2000305964 A JP 2000305964A JP 3373837 B2 JP3373837 B2 JP 3373837B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不揮発性半導体記憶装置
に関する。特に、書き込み動作及び読み出し動作に用い
るセンスアンプに関する。
【0002】
【従来の技術】不揮発性半導体記憶装置は電源を切って
もデータが消えない等の利点があるため、近年大幅に需
要が増大している。電気的に一括消去可能な不揮発性半
導体記憶装置であるフラッシュメモリは、2トランジス
タ型のバイト型不揮発性半導体記憶装置と異なり、1ト
ランジスタでメモリセルを構成することができる。この
結果、メモリセルを小さくすることが可能となり、大容
量の磁気ディスクの代替用途等が期待されている。
【0003】これらの不揮発性半導体記憶装置は、浮遊
ゲートを有するMOSトランジスタからなるメモリセル
をマトリックス状に配列してメモリセルアレイを構成
し、この浮遊ゲートに電荷を蓄積することによりこのM
OSトランジスタのしきい値を変化させ、このしきい値
の値によって情報を記憶する。情報の書き込み及び消去
時には絶縁膜に電流を流すことによって行うため、プロ
セスや使用条件等の変動によって書き込み時間が大きく
変化する。これはDRAMやSRAMと大きく異なると
ころである。この結果、同一チップの中にも書き込みの
速いセルと書き込みの遅いセルとが共存する。
【0004】以下、これらの問題点を詳説するため、N
AND型フラッシュメモリを例にとり、従来の不揮発性
半導体記憶装置を説明する。図29(a)はNAND型
フラッシュメモリのセル構造を示す回路図である。すな
わち、浮遊ゲートを有するMOSトランジスタからなる
不揮発性のメモリセルM1〜M16が直列に接続され、
一端が選択トランジスタQ1を介してビット線BLに、
他端が選択トランジスタQ2を介して共通ソース線に接
続されている。それぞれのトランジスタは同一のウェル
W上に形成されている。各々のメモリセルM1〜M16
の制御電極はワード線WL1〜WL16に接続されてお
り、選択トランジスタQ1の制御電極は選択線SL1
に、選択トランジスタQ2の制御電極は選択線SL2に
接続されている。
【0005】各々のメモリセルM1〜M16はそれが保
持するデータに応じたしきい値を持っており、このしき
い値は“0”データを保持しているときには0V以上5
V以下に、“1”データを保持しているときには0V以
下に設定されている。(より適切には、ある程度のマー
ジンをもたすためこれよりも小さな範囲に設定されてい
る)。
【0006】図29(b)は上記したメモリセルのしき
い値の個数分布を示すしきい値分布図である。NAND
型フラッシュメモリの場合は通常、“1”データが保持
されている状態を「消去状態」と呼び、“0”データが
保持されている状態を「書き込み状態」と呼ぶ。また、
“1”データが保持されているメモリセルのしきい値を
正方向にシフトさせ、“0”データを保持するようにす
ることを「書き込み動作」と呼び、“0”データが保持
されているメモリセルのしきい値(Vth)を負方向に
シフトさせ、“1”データを保持するようにすることを
消去動作と呼ぶ。後述するように、NOR型では定義が
異なる場合がある。
【0007】図30は読み出し、消去及び書き込み動作
時にメモリセルに印加する電圧を表にして示したもので
ある。読み出し動作時には、ビット線BLを始めに5V
にプリチャージし、浮遊状態にしておき、これに引き続
いて、選択線SL1に5V、選択メモリセルのワード線
WLに0V、非選択メモリセルのワード線WLに5V、
選択線SL2に5V、ウェルWに0V、共通ソース線S
に0Vを印加する。すると、選択メモリセル以外のすべ
てのトランジスタ(非選択メモリセルを含む)がオンす
る。選択メモリセルに“0”が保持されているときには
このメモリセルは非導通となりビット線の電位は5Vの
ままで変化がないが、“1”が保持されているときは導
通となるためビット線は放電され電位が低下する。デー
タのセンスは読み出し時のビット線電位を検出すること
により行う。
【0008】図31はそれぞれ消去及び書き込み動作時
のしきい値の分布図である。まず、消去動作時には、ビ
ット線BLは開放、選択線SL1に0V、メモリセルの
ワード線WLに0V、選択線SL2に0V、ウェルWに
18V、そして共通ソース線Sに18Vを印加する。す
ると、浮遊ゲートとウェル間にゲート絶縁膜を介してト
ンネル電流が流れ、しきい値は0V以下になる。このし
きい値の分布のシフトを示したのが図31(a)であ
る。
【0009】書き込み動作時には、書き込みデータによ
って異なった電圧を印加する。すなわち、“0”書き込
み(しきい値をシフトさせる場合)ではビット線BLに
0Vを印加し、“1”書き込み(しきい値をシフトさせ
ない場合)ではビット線BLに9Vを印加する。選択線
SL1には11V、選択メモリセルのワード線WLには
18V、非選択メモリセルのワード線WLには9V、選
択線SL2には0V、ウェルWには0V、共通ソース線
Sには0Vを印加する。この結果、選択トランジスタQ
1からメモリセルM16までの全てのトランジスタは導
通し、ビット線と同電位となる(トランジスタのしきい
値落ちは考慮しない)。
【0010】したがって、ビット線BLに0Vが印加さ
れたメモリセルはチャンネルと制御電極との間に18V
の高電圧がかかり、トンネル電流が流れ、しきい値は正
方向にシフトする。また、ビット線BLに9Vが印加さ
れたメモリセルはチャンネルと制御電極との間に9Vし
かかからないため、しきい値の正方向のシフトは抑圧さ
れる。この9Vを書き込み禁止電圧と呼ぶ。これらのし
きい値の分布のシフトを示したのが図31(b−1)、
(b−2)である。
【0011】しかし、冒頭でも述べたように、不揮発性
半導体記憶装置はトンネル電流という純物理的な手段を
用いて書き込みを行うため、書き込み速度は各メモリセ
ルによってばらつきがある。したがって、たとえ同じ書
き込み時間でも、あるメモリセルのしきい値は0V以上
5V以下に納まったが、他のメモリセルのしきい値は5
Vを越えてしまうこともある。これを示したのが図32
(a)である。
【0012】すなわち、書き込みの遅いセルは時刻tl
で“0”に書き込まれたが、書き込みの速いセルは既に
“0”セルのしきい値の上限である5Vを越えてしまっ
ている。上述したようにNAND型フラッシュメモリは
読み出し時に非選択メモリセルのワード線に5Vを印加
してオンしているが、あるメモリセルのしきい値が5V
を越えてしまうとそのメモリセルと直列に接続された残
りのすべてのメモリセルのデータが読めなくなってしま
う。直列の電流経路が遮断されてしまうからである。
【0013】したがってしきい値の分布をある一定の値
に収束させる必要性がある。読み出しマージンを十分に
確保するためにはしきい値の分布はより小さい範囲に収
束されるのが望ましい。
【0014】ここで考案された手法がビット毎ベリファ
イである。これは書き込み時間を上述のように全メモリ
セル一定にするのではなく、メモリセルごとに異なった
時間とする。その原理は、書き込み時間を短い時間に区
分けし、書き込み→ベリファイ→再書き込みデータ設定
→書き込み→ベリファイ→再書き込みデータ設定……と
繰り返す。ここで、ベリファイ動作によりしきい値の上
昇が十分になされたものは次回のサイクルからは書き込
み動作を行わないように再書き込みデータを設定する。
【0015】このようにすると、書き込みの速いセルは
速く書き込み動作が終了し、その後のしきい値の上昇は
なくなる(ここでは9Vの電位差によるしきい値の上昇
は無視する)。この様子を示したのが図32(b)であ
る。時刻toで書き込みの速いセルに対する書き込み動
作は終了し、時刻t2において書き込みの遅いセルに対
する書き込みが終了する。しきい値は約3.5V周辺に
収束している。
【0016】このようなビット毎ベリファイを実現する
一番簡単な方法は、CPUとソフトウェアを用いるな
ど、外部システムを利用する方法である。しかし、NA
ND型フラッシュメモリに見られるように、数千ビット
を同時に書き込みむようなメモリではベリファイ毎に高
々8ビットの入出力インターフェースを利用して数千ビ
ットのデータを入出力するのは現実的ではない。また、
外部に数千ビットのレジスタ及びコンパレータが必要に
なる。したがって、チップ内ベリファイ及び再書き込み
データ設定を行うことが最適といえる。
【0017】このようにビット毎ベリファイをチップ内
部で実現する原始的な方法は、書き込みデータをラッチ
するフリップフロップ回路と、読み出しデータをラッチ
するフリップフロップ回路と、これらの両データを比較
するコンパレータとをビット線の本数だけ(数千個)設
ければ良い。しかし、これは非現実的である。
【0018】図33はビット毎ベリファイをチップ内部
で実現する簡略化した回路図である。書き込みデータを
一時的に保持するフリップフロップ回路l(図ではl
x;xは1〜3)と、ビット線BL(図ではBLx;x
は1〜3)と、ビット線BLに接続される図29で説明
したNAND型メモリセル2(図では2−x;xは1〜
3)と、ビット線BLを充電するPチャネルトランジス
タQ3と、ビット線BLとフリップフロップ回路lとを
接続するトランジスタQ4と、5Vの電源電位とビット
線との間に直列に接続されたトランジスタQ5、Q6と
からなる。トランジスタQ5のゲートはフリップフロッ
プ回路lの一端(ビット線側)に接続されている。
【0019】図33には簡略化のためビット線3本分が
示されているが、実際には数千本が併設されている。す
べてのトランジスタQ3のゲートには信号線φ1が接続
されすべてのトランジスタQ6のゲートには信号線φ2
が、Q4のゲートには信号線φ3が印加される。トラン
ジスタQ3のソースは書き込み動作時9V、それ以外の
時は5Vとなる電源に接続されている。また、フリップ
フロップ回路の電源も書き込み動作時は9V、それ以外
の時は5Vである。
【0020】続いて、図33の構成の回路動作について
図34に示す書き込み時の動作波形図を参照して説明す
る。ここで、メモリセル2−1に“0”をメモリセル2
−2に“0”を、メモリセル2−3に“1”を書き込む
場合を想定し、さらにメモリセル2−1よりもメモリセ
ル2−2のほうが書き込みにくいものと仮定する。
【0021】始めに図示しないカラムゲートを介して外
部からフリップフロップ回路lそれぞれに書き込みデー
タがラッチされる。すなわち、フリップフロップ回路1
−1のビット線側のノードNlは0Vに、フリップフロ
ップ回路1−2のビット線側のノードN2は0Vに、フ
リップフロップ回路1−3のビット線側のノードN3は
5Vに設定される。この状態で、第1回目の書き込み動
作(WRITE−1)が開始する。
【0022】時刻t10においてφ1が0Vになるとト
ランジスタQ3が導通してビット線BLが9Vに充電さ
れる。また、フリップフロップの電源が9Vに昇圧する
ためノードN3の電位は9Vになる。
【0023】時刻t11ではφ1が10Vに立ち上がり
ビット線の充電が終了すると同時にφ3が10Vに立ち
上がりノードN(図ではNx;xは1〜3)の電位に応
じてビット線電位が放電される。すなわち、ノードN1
及びノードN2は0Vであるためビット線BL1及びB
L2は0Vに放電し、ノードN3は9Vであるためビッ
ト線BL3は9Vになる。この9Vはメモリセル2−3
の書き込み禁止電圧としてはたらく。この条件でメモリ
セル2には書き込み電圧が印加される。
【0024】時刻t12で第1回目の書き込み動作が終
了し、ベリファイ動作及び再書き込みデータ設定動作
(VERIFY)に入る。φ1が0Vに立ち下がり、ビ
ット線はトランジスタQ3を介して5Vに充電されると
同時にφ3が0Vに立ち下がるため、ビット線BLとフ
リップフロップ回路1とは切断される。
【0025】時刻t13でビット線の充電が終了し、浮
遊状態のビット線をメモリセルが放電していく。ここ
で、メモリセルのしきい値によって放電速度が異なり、
書き込みが十分でないと、しきい値が上昇しておらず、
ビット線は放電する。第1回目の書き込み動作では、メ
モリセル2−1、2−2共に書き込みが十分に行えてい
ない。メモリセル2−3は書き込みを行っていないため
必然的にビット線の放電がおきる。
【0026】時刻t14ではφ2が5Vに立ち上がる。
すると、すべてのトランジスタQ6が導通する。ノード
N1及びN2は0Vであるため、これに対応するトラン
ジスタQ5は非導通となり、ビット線BL1及びBL2
はなんの影響も受けない。ノードN3は5Vであるた
め、ビット線BL3はトランジスタQ5及びQ6を介し
て5Vの電源と接続される。この結果、ビット線BL3
は5Vに充電される。これを「“1”書き込みセルのビ
ット線の再充電」と呼ぶことにする。
【0027】時刻t15でφ3が5Vに立ち上がり、ビ
ット線とフリップフロップ回路とが接続されビット線の
電位がフリップフロップ回路にラッチされる。ここで、
フリップフロップ回路1のノードNにラッチされている
電位は上から0V、0V、5Vである。この状態は書き
込みを行う前と同じである。
【0028】時刻t20で第2回目の書き込み動作(W
RITE−2)が開始する。すなわち、時刻t20から
時刻t21まではビット線の9Vの充電、時刻t21か
ら時刻t22まではメモリセルへの書き込みが行われ
る。
【0029】時刻t22で第2回目のベリファイ動作及
び再書き込みデータ設定が行われる。すなわち、時刻t
22から時刻t23まではビット線の5Vの充電、時刻
t23から時刻t24まではメモリセル2によるビット
線の放電、時刻t24からは“1”書き込みセルのビッ
ト線の再充電が開始される。ここで注意すべきことは、
ビット線BL1の電位が5Vからほとんど低下していな
いことである。これは、メモリセル2−1の書き込みが
終了したことを示している。
【0030】時刻t25でビット線とフリップフロップ
回路との接続が行われ、ビット線の電位がフリップフロ
ップ回路1にラッチされる。ここで、フリップフロップ
回路のノードNにラッチされた電位は上から5V、0
V、5Vとなる。注意すべきことはノードN1の電位が
第1回目の0Vから5Vに変化していることである。
【0031】このように、書き込みが完了したビットは
順次0Vから5Vに再設定され、この5Vは昇圧され9
Vの書き込み禁止電圧として働くため当該ビットにはこ
れ以降の書き込みが行われない。
【0032】時刻t30で第3回目の書き込み動作(W
RITE−3)が開始する。すなわち、時刻t30から
時刻t31まではビット線の9Vの充電、時刻t31か
ら時刻t32まではメモリセルへの書き込みが行われ
る。ここで注意すべきことは、ビット線BL1が9Vに
なっていることである。これはBL3と同じ書き込み禁
止電圧である。
【0033】時刻t32で第3回目のベリファイ動作及
び再書き込みデータ設定が行われる。すなわち、時刻t
32から時刻t33まではビット線の5Vの充電、時刻
t33から時刻t34まではメモリセル2によるビット
線の放電、時刻t34からは“1”書き込みセルのビッ
ト線の再充電が開始される。ここで注意すべきことは、
今度はビット線BL2の電位が5Vからほとんど低下し
ていないことである。今度はメモリセル2−2の書き込
みが終了したのである。
【0034】時刻t35でビット線とフリップフロップ
回路との接続が行われ、ビット線の電位がフリップフロ
ップ回路1にラッチされる。ここで、フリップフロップ
回路のノードNにラッチされた電位は上から5V、5
V、5Vとなる。注意すべきことはノードN2の電位が
第2回目の0Vから5Vに変化していることである。こ
こで、すべて(3ビット)の書き込みが終了した。
【0035】以上、ビット毎ベリファイ回路の動作の詳
細を理想的な場合(隣接ビット線間の干渉がない場合)
を想定して説明した。しかし、この回路には重大な欠点
がある。隣接するビット線同士の干渉でベリファイ時に
誤動作をしてしまうのである。以下、これを説明する。
【0036】図35は図34における期間t12からt
15までのBL2及びBL3の実際的な波形を示す。時
刻t12でベリファイ動作及び再書き込みデータ設定動
作に入る。ビット線BL2及びBL3はトランジスタQ
3を介して5Vに充電される。続いて、時刻t13でビ
ット線の充電が終了し、浮遊状態のビット線をメモリセ
ルが放電していく。メモリセル2−2の書き込みは十分
でないため、しきい値が上昇しておらず、ビット線BL
2は放電する。BL3は必然的に放電する。
【0037】続いて、時刻t14で“0”書き込みセル
のビット線の再充電が行われる。すなわち、ビット線B
L3はトランジスタQ5及びQ6を介して5Vの電源電
位と接続される。この結果、ビット線BL3は5Vに充
電される。
【0038】ところで、ビット線はメモリセルアレイの
端から端まで走っており、隣接するビット線間の容量も
無視できないほどに大きい。このため、図36に示すよ
うな浮遊容量C1、C2が寄生的に生じる。したがっ
て、ビット線BL3の再充電が行われると容量結合によ
ってビット線BL2もその電位が上昇する。この状態で
ビット線BL2をセンスすると書き込み完了ビットと区
別がつかなくなる。この結果、書き込みが完了してない
のにもかかわらず、対応するフリップフロップ回路のノ
ードNを5Vにしてしまい、以後追加書き込みが行われ
なくなる。
【0039】このような欠点を補うため、「ビット線垂
れ流れ方式」と称するベリファイ方式が検討されてい
る。この方式によるとベリファイ動作時全部(すなわち
t12からt15の間)に渡って、φ2を立ち上げてお
き、トランジスタQ6を導通しておく。この結果、ビッ
ト線BL3は始めから5Vを保ち続けるため、再充電に
よる急激な電位の変化もない。
【0040】したがって、ビット線間の干渉による誤動
作も無くなる。しかし、導通セル(メモリセル2−3)
に電流を流し続けることにより消費電力が増大するとい
う問題がある。また、電流を垂れ流している時のビット
線の電位もトランジスタQ5及びQ6とメモリセル2−
3との抵抗分割で決定されるため、完全に5Vを保ち続
けるわけではなく、5V以下のある一定の電圧に落ちつ
く。この結果、再充電は避けられず、上述の回路と同様
な問題が生ずる。さらに、ビット線の垂れ流れ電流によ
りソース電位が浮上してしまい、読み出しセルの読み出
しマージンが低下するという問題もある。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の不揮発性半導体記憶装置では、チップ内部でビッ
ト毎ベリファイを簡略化した回路を実現しようとする
と、ビット線間の干渉によって誤動作してしまうという
問題があった。これを解決するためにビット線垂れ流れ
方式が検討されているが、消費電力が増大するなどの問
題がある。
【0042】本発明はこのような欠点を除去し、ビット
線間の干渉にも影響されず、消費電力の増大もなしに、
ビット毎ベリファイを実現した不揮発性半導体記憶装置
を提供することを目的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では書き込みデータを第1の状態及び第2の
状態として保持するフリップフロップ回路と、このフリ
ップフロップ回路に接続されたビット線と、このビット
線を充電する充電手段と、ビット線に接続され、しきい
値が第1の範囲及び第2の範囲をとることにより情報を
記憶するMOSトランジスタからなり、書き込み動作時
には、フリップフロップ回路が第1の状態を保持してい
る際にはしきい値は第1の範囲から第2の範囲の方向に
シフトさせられ、フリップフロップ回路が第2の状態を
保持している際にはしきい値のシフトは抑圧され、書き
込み動作に引き続いて行われるベリファイ動作時には、
しきい値が第2の範囲にある時は、充電手段による充電
後のビット線を第1の電位にする不揮発性メモリセル
と、ベリファイ動作時にビット線が第1の電位にあると
きはフリップフロップ回路の一端と所定電位とを接続す
ることによりこのフリップフロップ回路がベリファイ時
以前に保持していた状態に関わらずこのフリップフロッ
プ回路に第2の状態を保持させる強制反転手段とを具備
することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置を提供す
る。
【0044】
【作用】本発明の不揮発性半導体記憶装置によると外部
から入力された書き込みデータはフリップフロップ回路
に第1の状態もしくは第2の状態として保持される。こ
こで、フリップフロップ回路に第1の状態が保持されて
いるビットについては不揮発性メモリセルに書き込み動
作が行われしきい値がシフトするが、第2の状態が保持
されているビットについては書き込み動作の抑圧がおこ
なわれしきい値はシフトしない。
【0045】続いて、ベリファイ動作時に不揮発性メモ
リセルの読み出しが行われ、充電手段により充電が完了
し浮遊状態におかれたビット線の放電が行われる。書き
込みを行う不揮発性メモリセルのしきい値が第2の範囲
すなわち所望のしきい値になったときは、書き込みが完
了し、強制反転手段がフリップフロップ回路を反転し第
2の状態を保持させる。この場合、当該ビットには以後
書き込み動作は抑圧される。
【0046】書き込みを行う不揮発性メモリセルのしき
い値が第2の範囲すなわち所望のしきい値にならないと
きはフリップフロップ回路には第1の状態が保持された
ままである。したがって、次回以降も書き込み動作が続
行される。不揮発性メモリセルに書き込みを行わない場
合は始めからフリップフロップには第2の状態が保持さ
れている。したがって次回以降も書き込みは行われな
い。
【0047】このように、1回の書き込み動作及びベリ
ファイ動作で書き込みが完了したときは強制反転手段に
よりフリップフロップ回路のデータが反転される。この
結果、ビット毎ベリファイが実現される。また、従来の
ようにビット線の電位を変動させることがない。ビット
線の電位は強制反転手段に入力されるのみだからであ
る。また、電流の貫通経路もなく構成でき、消費電力の
増大もない。
【0048】
【実施例】本発明の実施例を以下、図面を参照して説明
する。図1は本発明の第1の実施例に関わる不揮発性半
導体記憶装置の全体回路構成を示す回路ブロック図であ
る。第1の実施例はNAND型フラッシュメモリの例で
ある。すなわち、不揮発性半導体記憶装置10はメモリ
セルアレイ11、ロウデコーダ12、センス回路及び書
き込みデータラッチ13、カラムデコーダ14、カラム
ゲート15、昇圧回路16、制御回路17、I/Oバッ
ファ18からなる。
【0049】メモリセルアレイ11は複数のNAND型
メモリセルがマトリックス状に配設されており、縦方向
にビット線BLが数千本、横方向にワード線WLが数千
本配列されている。このワード線を外部から入力された
アドレスに基いて選択するのがロウデコーダ12であ
る。センス回路及び書き込みデータラッチ13は一端は
ビット線に、他端はカラムゲート15を介してI/Oバ
ッファ18に接続されている。カラムデコーダ14は外
部から入力されたアドレスに基きカラムゲート15を制
御しビット線および対応するセンス回路及び書き込みデ
ータラッチ回路を選択する。昇圧回路16は書き込み動
作や消去動作に必要な高電圧を供給する。制御回路17
は書き込み、消去、読み出し動作等を制御する。また、
I/Oバッファ18はチップ外部とのインターフェース
をとる。
【0050】メモリセルアレイ11内のメモリセルの詳
細は図29に示した通りである。すなわち、図29
(a)に示すように、浮遊ゲートを有するMOSトラン
ジスタからなる不揮発性のメモリセルM1〜M16が直
列に接続され、一端が選択トランジスタQ1を介してビ
ット線BLに、他端が選択トランジスタQ2を介して共
通ソース線Sに接続されている。それぞれのトランジス
タは同一のウェルW上に形成されている。各々のメモリ
セルM1〜M16の制御電極はワード線WL1〜WL1
6に接続されており、選択トランジスタQ1の制御電極
は選択線SL1に選択トランジスタQ2の制御電極は選
択線SL2に接続されている。
【0051】各々メモリセルM1〜M16はそれが保持
するデータに応じたしきい値を持ち、このしきい値は
“0”データを保持しているときには0V以上5V以下
に、“1”データを保持しているときには0V以下に設
定されている(より適切には、ある程度のマージンをも
たすためこれよりも小さな範囲に設定されている)。
【0052】これらメモリセルのしきい値の個数分布は
図29(b)に示すとおりである。また、読み出し、消
去及び書き込み動作時にメモリセルに印加する電圧を表
にして示したのが図30である。
【0053】読み出し動作時には、ビット線BLを始め
に5Vにプリチヤージし、浮遊状態にしておき、これに
引き続いて、選択線SL1に5V、選択メモリセルのワ
ード線WLに0V、非選択メモリセルのワード線WLに
5V、選択線SL2に5V、ウェルWに0V、共通ソー
ス線Sに0Vを印加すると、選択メモリセル以外のすべ
てのトランジスタ(非選択メモリセルを含む)がオンす
る。選択メモリセルに“0”が保持されているときには
このメモリセルは非導通となりビット線の電位は5Vの
ままで変化がないが“1”が保持されているときには導
通となるためビット線は放電され電位が低下する。デー
タのセンスは読み出し時のビット線電位を検出すること
により行う。
【0054】消去動作時には、ビット線BLは開放、選
択線SL1に0V、メモリセルのワード線WLに0V、
選択線SL2に0V、ウェルWに18V、共通ソース線
Sに18Vを印加する。すると、浮遊ゲートとウェル間
にゲート絶縁膜を介してトンネル電流が流れ、しきい値
は0V以下になる。
【0055】書き込み動作時には、書き込みデータによ
って異なった電圧を印加する。すなわち、“0”書き込
み(しきい値をシフトさせる場合)ではビット線BLに
0Vを印加し、“1”書き込み(しきい値をシフトさせ
ない場合)ではビット線BLに9Vを印加する。選択線
SL1には11V、選択メモリセルのワード線WLには
18V、非選択メモリセルのワード線WLには9V、選
択線SL2には0V、ウェルWには0V、共通ソース線
Sには0Vを印加する。この結果、選択トランジスタQ
1からメモリセルM16までのすべてのトランジスタは
導通し、ビット線と同電位となる(トランジスタのしき
い値落ちは考慮しない)。したがって、ビット線BLに
0Vが印加されたメモリセルはチャネルと制御電極との
間に18Vの高電圧がかかり、トンネル電流が流れ、し
きい値は正方向にシフトする。また、ビット線BLに9
Vが印加されたメモリセルはチャネルと制御電極との間
に9Vしかかからないため、しきい値の正方向のシフト
は抑圧される。
【0056】図2は本発明の不揮発性半導体記憶装置の
要部を示す回路であり、図1の不揮発性半導体記憶装置
10よりビット線3本分を取り出したものである。すな
わち図1におけるメモリセルアレイ11、センス回路及
び書き込みデータラッチ13、カラムゲート15、制御
回路17のうち本願発明の理解に必要な部分のみを抜き
出して示している。
【0057】図2によると1ビット線分の回路は次のよ
うに構成される。すなわち、書き込みデータを一時的に
保持するフリップフロップ回路1(図では1−x;xは
1〜3)と、ビット線BL(図ではBLx;xは1〜
3)と、ビット線BLに接続される図29において説明
したNAND型メモリセル2(図では2−x;xは1〜
3)と、ビット線BLを充電するPチャネルトランジス
タQ3と、ビット線BLとフリップフロップ回路1とを
接続するトランジスタQ4と、フリップフロップ回路1
のビット線BLと反対側のノードと0Vの接地電位との
間に直列に接続されたトランジスタQ7、Q8とからな
る。このトランジスタQ7、Q8とで強制反転手段を構
成している。トランジスタQ7のゲートはビット線BL
に接続されている。
【0058】すべてのトランジスタQ3のゲートにはφ
1信号線が接続され、このトランジスタQ3は充電手段
を構成している。また、すべてのトランジスタQ4のゲ
ートにはφ2信号線が、Q8のゲートにはφ3信号線が
接続される。クロック発生回路では、φ1、φ2、φ3
各信号線を所定のタイミングで駆動制御する。
【0059】トランジスタQ3のソースは書き込み動作
時9V、それ以外の時は5Vとなる電源に接続されてい
る。また、フリップフロップ回路の電源も書き込み動作
時は9V、それ以外の時は5Vである。
【0060】続いて、図2の回路動作について図3に示
す書き込み時の動作波形を参照しながら説明する。ここ
で、メモリセル2−1に“0”を、メモリセル2−2に
“0”を、メモリセル2−3に“1”を書き込む場合を
想定し、さらにメモリセル2−1よりもメモリセル2−
2のほうが書き込みにくいものと仮定する。
【0061】始めにカラムゲート15を介して外部から
IO線/BIO線(IOの反転信号線)を介してフリッ
プフロップ回路1に書き込みデータがラッチされる。す
なわち、フリップフロップ回路1−1のビット線側のノ
ードN1は0Vに、フリップフロップ回路1−2のビッ
ト線側のノードN2は0Vに、フリップフロップ回路1
−3のビット線側のノードN3は5Vに設定される。こ
の状態で、第1回目の書き込み動作(WRITE−1)
が開始する。
【0062】時刻t10において、φ1が0Vになると
トランジスタQ3が導通し、ビット線BLが9Vに充電
される。また、フリップフロップの電源が9Vに昇圧す
るためノードN3の電位は9Vになる。
【0063】時刻t11ではφ1が10Vに立ち上がり
ビット線の充電が終了すると同時に、φ2が10Vに立
ち上がりノードNの電位に応じてビット線電位が放電さ
れる。すなわち、ノードN1及びノードN2は0Vであ
るためビット線BL1及びBL2は0Vに放電し、ノー
ドN3は9Vであるためビット線BL3は9Vになる。
この9Vはメモリセル2−3の書き込み禁止電圧として
作用する。この条件でメモリセル2には書き込み電圧が
印加される。
【0064】時刻t12で第1回目の書き込み動作が終
了し、ベリファイ動作及び再書き込みデータ設定動作
(VERIFY)に入る。φ1が0Vに立ち下がりビッ
ト線はトランジスタQ3を介して5Vに充電されると同
時にφ2が0Vに立ち下がるためビット線BLとフリッ
プフロップ回路1とは切断される。
【0065】時刻t13でビット線の充電が終了し、浮
遊状態のビット線をメモリセルが放電していく。ここ
で、メモリセルのしきい値によって放電速度が異なり、
書き込みが十分でないとメモリセルのしきい値が上昇し
ておらず、この場合ビット線は放電する。第1回目の書
き込み動作では、メモリセル2−1及び2−2共に書き
込みが十分に行えていない。また、メモリセル2−3は
書き込みを行っていないため必然的にビット線の放電が
おきる。
【0066】時刻t14ではφ3が5Vに立ち上がる。
するとすべてのトランジスタQ8が導通する。第1回目
の書き込み動作では3つのメモリセルのうち書き込みが
完了しているものは一つもない。すべてのビット線は放
電し低レベルである。したがってトランジスタQ7は非
導通となり、フリップフロップ回路1は何の影響も受け
ない。また、従来例のような「“1”書き込みセルのビ
ット線の再充電」も行わない。ここで、フリップフロッ
プ回路1のノードNにラッチされている電位は上から0
V、0V、5Vである。この状態は書き込みを行う前と
同じである。
【0067】時刻t20で第2回目の書き込み動作(W
RITE−2)が開始する。すなわち、時刻t20から
時刻t21まではビット線の9Vの充電、時刻t21か
ら時刻t22まではメモリセルへの書き込みが行われ
る。
【0068】時刻t22で第2回目のベリファイ動作及
び再書き込みデータ設定が行われる。すなわち、時刻t
22から時刻t23まではビット線の5Vの充電、時刻
t23から時刻t24まではメモリセル2によるビット
線の放電が行われる。ここで、注意すべきことは、ビッ
ト線BL1の電位が5Vからほとんど低下していないこ
とである。これは、メモリセル2−1の書き込みが終了
したことを示している。
【0069】時刻t24でφ3が5Vに立ち上がるとト
ランジスタQ8が導通する。今回は第1回目と異なりビ
ット線BL1の電位は高レベルである。従ってビット線
BL1に対応するトランジスタQ7が導通する。すると
フリップフロップ回路1−1のビット線BL1と反対側
のノードは接地方向に引き下げられ、フリップフロップ
回路1−1の保持データが反転する。強制反転手段によ
って保持データが反転させられたのである。ここで、フ
リップフロップ回路1のノードNにラッチされた電位は
上から5V、0V、5Vとなる。このように書き込み完
了したビットは順次0Vから5Vに再設定され、この5
Vは昇圧され9Vの書き込み禁止電圧として働くため当
該ビットにはこれ以降書き込みは行われない。
【0070】時刻t30で第3回目の書き込み動作(W
RITE−3)が開始する。すなわち、時刻t30から
時刻t31まではビット線の9Vの充電、時刻t31か
ら時刻t32まではメモリセルへの書き込みが行われ
る。ここで注意すべきことは、ビット線BL1が9Vに
なっていることである。これはBL3と同じ書き込み禁
止電圧である。
【0071】時刻t32で第3回目のベリファイ動作及
び再書き込みデータ設定が行われる。すなわち、時刻t
32から時刻t33まではビット線の5Vの充電、時刻
t33から時刻t34まではメモリセル2によるビット
線の放電が行われる。ここで、注意すべきことは、今度
はビット線BL2の電位が5Vからほとんど低下してい
ないことである。今度は、メモリセル2−2の書き込み
が終了したのである。
【0072】時刻t34でφ3が5Vに立ち上がるとト
ランジスタQ8が導通する。今回は第2回目と異なりビ
ット線BL2の電位は高レベルである。従ってビット線
BL2に対応するトランジスタQ7が導通する。すると
フリップフロップ回路1−2のビット線BL2と反対側
のノードは接地方向に引き下げられ、フリップフロップ
回路1−2の保持データが反転する。強制反転手段によ
って保持データが反転させられたのである。ここで、フ
リップフロップ回路1のノードNにラッチされた電位は
上から5V、5V、5Vとなる。注意すべきことはノー
ドN2の電位が第二回目の0Vから5Vに変化している
ことである。ここですべて(3ビット)の書き込みが終
了した。
【0073】以上説明したように、1回毎の書き込み動
作及びベリファイ動作で書き込みが完了したときは強制
反転手段によりフリップフロップ回路のデータが反転さ
れる。この結果、ビット毎ベリファイが実現される。ま
た、従来のようにビット線の電位を変動させることがな
い。ビット線の電位は強制反転手段に入力されるのみだ
からである。また、電流の貫通経路もなく構成でき、消
費電力の増大もない。
【0074】さらに、トランジスタQ7のゲートをセン
スノードとしているため感度がよく、低電圧でセンスす
る事も可能になるという副次的な効果もある。図4各々
は第1の実施例の変形例を示す回路図である。(a)は
図2の回路と同様である。その他の回路との比較のため
記載してある。(b)はトランジスタQ7、Q8の接続
順序を変更したものである。フリップフロップ回路1に
ビット線BLの変動がトランジスタQ7のゲート・ドレ
イン容量を介して伝達することがなく、フリップフロッ
プ回路1の保持データがより安定になる。さらに、トラ
ンジスタQ7のソースは接地されているため、(a)に
比較してビット線BLの電位が若干低くてもフリップフ
ロップが反転する。この結果、安定したベリファイ読出
が可能になり、ベリファイの誤動作も低減する。(逆
に、(a)は(b)と比較して、トランジスタQ8のス
イッチングノイズがフリップフロップに影響を与えるの
をトランジスタQ7が遮断しているため、ノイズにより
フリップフロップが誤反転してしまうのを防止すること
ができる)(c)はトランジスタQ81、Q7、Q82
を直列に接続し、トランジスタQ81、Q82で(a)
におけるトランジスタQ8の役割を果したものである。
この結果、(a)、(b)両者のメリットのみを享受す
ることができ、安定したベリファイ動作が実現でき、同
時にフリップフロップの誤反転を防止できる。(d)は
(a)におけるトランジスタQ8のかわりにトランジス
タQ91、Q92を用いたものである。トランジスタQ
91、Q92には相補信号φ3、Bφ3が入力される。
すなわち信号φ3が5Vになると、トランジスタQ91
が導通し、ビット線BLの電位に応じてフリップフロッ
プ回路1の強制反転が起こる。また、信号Bφ3が5V
になると、トランジスタQ92が導通し、トランジスタ
Q7のゲート電位を0Vに接地する。(c)と同様の効
果がある。いずれも図2と同様に動作するため、動作の
詳細は省略する。
【0075】続いて、第1の実施例において、動作の安
定性を期すための条件を説明する。図37は図2におい
て、フリップフロップ回路1−1、Q4、Q7、Q8を
さらに詳細に記載した図である。フリップフロップ回路
1−1はPチャネルトランジスタQ01、Nチャネルト
ランジスタQ02からなるインバータ及び、Pチャネル
トランジスタQ03、NチャネルトランジスタQ04か
らなるインバータとを逆並列接続してなる。強制反転手
段として作用するトランジスタQ7及びトランジスタQ
8が接続されるノードN01側を充電するためのトラン
ジスタはQ01である。ここで、安定した動作のために
は、トランジスタQ01とトランジスタQ7及びQ8と
のコンダクタンスの大きさの比が重要になる。
【0076】トランジスタQ01のコンダクタンスをg
mP、トランジスタQ7、Q8の直列接続の等価コンダ
クタンスをgmNとする。Vcc(電源電圧)が5Vの時
の反転電圧Vinv (フリップフロップが反転する際にビ
ット線に印加する必要がある電圧の最小値)のgmN/
gmP依存性のシミュレーション結果を図38に示す。
gmN/gmP=1近辺で急激に低下し反転電圧はトラ
ンジスタQ7、トランジスタQ8のしきい値Vthに漸近
する。ところで、入力となるビット線電位Vbit は、た
とえばVccにプリチャージされた後、セルのコンダクタ
ンスがゼロの理想的な状態(“0”セル読出)の状態で
フリーランニングに入った場合でも、隣接ビット線間容
量の影響を受け(本実施例ではベリファイ後のビット線
充電時の隣接ビット線間の容量の影響は解決されるが、
フリーランニング時の容量の影響は存在する)両側のビ
ット線のどちらか一方が低下すれば、図39のように低
下してしまう。すなわち、両側ビット線に“0”セルが
接続されている場合はそのビット線の電位の低下はほと
んど起こらないが、片側もしくは両側に“1”セルが接
続されていればビット線電位の低下が生じる。従って、
この低下したビット線でも確実に“0”をセンスするた
めには、Vinv は低いことが望ましい。図38では、g
mN/gmPが1.8を過ぎたところより、反転電圧の
gmN/gmP依存性が急激に低下し、低いVthに漸近
する。従って、この値は1.8以上が望ましい。この結
果、動作が安定し、電源電圧の変動、雑音等に影響を受
けにくい回路が得られる。また、このように設定する
と、マスクの合わせズレ等によりコンダクタンス変動、
ひいてはgmN/gmPの変動の影響をほとんど受けず
に反転電圧を設定することができる。このように、製造
上のメリットも享受できる。
【0077】以上をまとめると、強制反転手段中の直列
MOSトランジスタの等価コンダクタンスgmNとフリ
ップフロップ回路中の接続端を充電若しくは放電するた
めのMOSトランジスタのコンダクタンスgmPとの関
係は、gmN/gmP > 1.8であれば以上の効果
を得られる。
【0078】図5は本発明の第2の実施例を示す回路図
である。第1の実施例と同一の回路素子については同一
の符号を付してある。1ビット線分の回路は、書き込み
データを一時的に保持するフリップフロップ回路1と、
ビット線BLと、このビット線BLに接続される、図2
9において説明したNAND型メモリセル2と、ビット
線BLを充電するPチャネルトランジスタQ3と、ビッ
ト線BLとフリップフロップ回路1とを接続するトラン
ジスタQ4と、フリップフロップ回路1のビット線BL
と反対側のノードと0Vの接地電位との間に直列に接続
されたトランジスタQ7、Q8とからなる。
【0079】このトランジスタQ7、Q8とで強制反転
手段を構成している。トランジスタQ7のゲートはビッ
ト線BLに接続されている。すべてのトランジスタQ3
のゲートにはφ1信号線が接続され、このトランジスタ
Q3は充電手段を構成している。また、すべてのトラン
ジスタQ4のゲートにはφ2信号線が、Q8のゲートに
はφ3信号線が接続される。
【0080】トランジスタQ3のソースは書き込み動作
時9V、それ以外の時は5Vとなる電源に接続されてい
る。また、フリップフロップ回路の電源も書き込み動作
時は9V、それ以外の時は5Vである。
【0081】さらに、第1の実施例と異なる点は、信号
線φRがゲートに接続された複数のトランジスタQ10
が各々のフリップフロップ回路1のノードNと接地電位
との間に接続されている点である。このトランジスタQ
10はリセット手段を構成する。
【0082】続いて、図6に示す読み出し時の動作波形
を参照して、図5の回路の動作を説明する。時刻t0で
φ1が立ち下がりビット線BLが5Vにプリチャージさ
れると同時に、φRが5Vに立ち上がり、フリップフロ
ップ回路1がリセットされる。すなわちノードNが0V
になる。続いて、時刻t2でφ1が立ち上がり、ビット
線BLはフローティング状態になり、メモリセル2の保
持データによってビット線BLが放電される。時刻t2
でφ3が立ち上がると、トランジスタQ8が導通し、ビ
ット線電位の値に応じてトランジスタQ7を介してフリ
ップフロップ1が強制反転される。
【0083】このように、第1の実施例にただ一つのト
ランジスタQ10を付加するだけでベリファイ動作と同
じ読み出し経路で読み出し動作を行う事が可能となる。
従って、ベリファイ動作と読み出し動作とが正確に対応
し、電源電圧の変動、雑音等の影響を受けにくい回路と
なる。
【0084】また、この読み出しは、ビット線電位を変
動させることなく行える。従って、ビット線の充放電に
かかる時間が不要になり、読み出しが高速に行える。さ
らに、読み出し時のビット線電位の検知レベルも、トラ
ンジスタQ7のしきい値の調整によって行えるため、従
来(インバータのしきい値を用いた検知)よりも、より
低電位での検知が可能になる。この結果、電源電圧の低
電圧化にも対応でき、これによって信頼性も向上する。
【0085】図7は第2の実施例の種々の変形例を示す
回路図である。(a)は図5と同様であるが、参考のた
め記載してある。(a)から(d)までは、フリップフ
ロップ回路のビット線側にNチャネルトランジスタQ1
0を接続した例、(e)から(h)までは、フリップフ
ロップ回路のビット線と反対側にPチャネルトランジス
タQ11を接続した例である。いずれも第2の実施例と
同様の動作をするため、説明を省略する。
【0086】図8各々は第3の実施例を示す回路図であ
る。これは、インバータ80もしくはNANDゲート8
1を介してビット線電位をセンスし、これにより強制反
転用のトランジスタQ80を駆動する例である。(a)
から(d)にその種々の変形例を示す。これらは第1の
実施例と異なり、フリップフロップ回路1のビット線B
L側のノードをトランジスタQ80で強制反転させる。
この結果、フリップフロップ回路上を跨ぐ配線が必要な
く、無理なくパターンの作成が行える。また、インバー
タ80は小さなトランジスタ(コンダクタンスの小さい
トランジスタ)を用いることができ、配線の引き回しが
困難なときはより効果的である。さらに、フリップフロ
ップ回路の反転電圧(ビット線に印加する最低電圧)は
インバータ80のしきい電圧のみで定まるため、設計上
の問題が緩和される。さらに、インバータ80のしきい
電圧は電源電圧に応じて変化するため、低電圧化にも対
応できる。
【0087】図9各々は第4の実施例を示す回路図であ
る。これは、第3の実施例にφRもしくはBφRによっ
て駆動されるリセットトランジスタを設けた例である。
動作は第2の実施例とほぼ同様であるため、説明を省略
する。
【0088】図10は一括ベリファイ機能を具備した第
5の実施例の構成を示す回路図である。第1の実施例で
は全ビットに対する書き込みが完了していることを検出
することについては考慮されていなかった。例えば、フ
リップフロップ回路1のノードNを順次検出して、すべ
てのビットについて5Vがラッチされていれば書き込み
が完了である。これを一括検出する回路が一括ベリファ
イ回路である。
【0089】一括ベリファイ回路は、図10のトランジ
スタQ201…Q203、トランジスタQ21、インバ
ータ20とからなる。また、第1の実施例と同一な回路
素子については同一の符号を付してある。すなわち、1
ビット線分の回路は書き込みデータを一時的に保持する
フリップフロップ回路1と、ビット線BLと、ビット線
BLに接続される、図29におけるNAND型メモリセ
ル2と、ビット線BLを充電するPチャネルトランジス
タQ3と、ビット線BLとフリップフロップ回路1とを
接続するトランジスタQ4と、フリップフロップ回路1
のビット線BLと反対側のノードと0Vの接地電位との
間に直列に接続されたトランジスタQ7、Q8とからな
る。このトランジスタQ7、Q8とで強制反転手段を構
成している。トランジスタQ7のゲートはビット線BL
に接続されている。
【0090】すべてのトランジスタQ3のゲートにはφ
1信号線が接続され、このトランジスタQ3は充電手段
を構成している。また、すべてのトランジスタQ4のゲ
ートにはφ2信号線が、Q8のゲートにはφ3信号線が
接続される。また、トランジスタQ3のソースは書き込
み動作時9V、それ以外の時は5Vとなる電源に接続さ
れている。また、フリップフロップ回路の電源も書き込
み動作時は9V、それ以外の時は5Vである。また、制
御回路17の一部を抜き出し、クロック発生回路として
図示してある。これは、φ1、φ2、φ3、φ5各信号
線を所定のタイミングで駆動制御する。
【0091】ベリファイ動作の動作原理は第1の実施例
と同様である。全ビット書き込み終了検知は、以下のよ
うに行う。すなわち、ベリファイ動作を終えた後、φ5
を立ち下げ共通ベリファイ線26を5Vにプリチャージ
する。ここで、トランジスタQ201・・203のうち
一つでもオンし、導通すれば、共通ベリファイ線26が
放電される。また、トランジスタQ201からトランジ
スタQ203のすべてがオフし、非導通であれば、共通
ベリファイ線26は5Vのままである。
【0092】トランジスタQ201・・トランジスタQ
203はそれぞれ、対応するフリップフロップ回路1の
ノードNの反対側のノードBNに接続されているため、
ノードNが5VであればノードBNが0Vとなり、トラ
ンジスタQ201・・Q203が非導通となり、ノード
Nが0VであればノードBNが5Vとなり、トランジス
タQ201・・Q203が導通する。
【0093】この結果、ベリファイ後のノードN1・・
ノードN3のうち、一つでも0Vの電位ビットがあれば
(すなわち書き込みがまだ完了していないビットがあれ
ば)共通ベリファイ線26は放電し、VFYは5Vとな
る。また、ベリファイ後のノードN1……N3のすべて
が5Vとなれば(すなわち全ビットに対して書き込みが
終了していれば)共通ベリファイ線26は5Vのままで
あり、VFYは0Vとなる。
【0094】このように、第5の実施例のように一括ベ
リファイ回路を設けると、全ビットの書き込みが終了し
ているか否かを一括して検出できる。この結果、書き込
み動作及びベリファイ動作のサイクルをいつ停止すべき
かを判定できる。第5の実施例では、VFYが0Vとな
るまで書き込み動作、ベリファイ動作を繰り返し行えば
良い。
【0095】また、一括ベリファイ回路と上述の強制反
転型センスアンプとを組み合わせると、ベリファイ時間
が短縮されるという効果も得られる。すなわち、強制反
転型のセンスアンプ中のフリップフロップ回路1のラッ
チデータは、ベリファイ前は全て、ノードNが“H”、
ノードBNが“L”であるため、トランジスタQ201
〜Q203は全てオフしている。従って、φ5を“H”
にして共通ベリファイ線26を充電するタイミングはベ
リファイ読み出し中もしくはそれ以前に設定することが
できる。従来例に説明した各種のセンス方式では、ベリ
ファイ読み出しが全て終了してから共通ベリファイ線2
6を充電する必要があった。しかし、本実施例では、当
該充電をより速いタイミングで行うことが可能となる。
従って、一括ベリファイ時間、ひいては書き込み時間全
体の短縮につながる。
【0096】図11、図12それぞれは上記第5の実施
例の種々の変形例を示す要部の回路図である。図11
(a)は図10の回路と同様であるが、比較のため記載
した。(b)は一括ベリファイ回路をPチャネルトラン
ジスタQ21x(xは1,2,3)を直列接続して構成
した例である。図12(c)は図11(a)と同様Nチ
ャネルトランジスタQ20x(xは1,2,3)でなる
一括ベリファイ回路を対応するフリップフロップ回路1
のノードN側に構成した例である。図12(d)は図1
1(b)と同様PチャネルトランジスタQ21x(xは
1,2,3)を対応するフリップフロップ回路1のノー
ドN側に接続し一括ベリファイ回路を構成した例であ
る。いずれも、図10の回路と同様の動作を行うため、
動作説明の詳細は省略する。(a)及び(d)の構成は
放電用の検出トランジスタは全て並列接続されているた
め、一括ベリファイが他者よりもより高速に行える。
(b)及び(c)は検出トランジスタが直列に接続され
ているためチップ面積の低減に結びつく。また、(a)
は最適の例であり、並列接続であること及びNチャネル
トランジスタを用いていることの両者により他の三者よ
りもより高速化が実現できる。
【0097】図13はそれぞれ第6及び第7の実施例を
示す回路図である。これらは、1つのフリップフロップ
回路1を複数のビット線で共有した例である。図13
(a)は第6の実施例の回路構成である。すなわち、フ
リップフロップ回路1とこれに接続されたビット線BL
L及びビット線BLRと、φ11、φ12、φ13によ
り制御される第1のベリファイ読み出し系61とφ2
1、φ22、φ23によって制御される第2のベリファ
イ読み出し系62とからなる。この結果、フリップフロ
ップ回路1をビット線BLLとビット線BLRとで共有
することができ、パターン面積の削減という効果が得ら
れる。
【0098】図13(b)は、第7の実施例の回路構成
である。ビット線BL1、BL2、BL3、BL4とが
1つのフリップフロップ回路1を共有した例である。ビ
ット線の切り換えは信号S1……S4によって制御され
るトランジスタQ71……Q74によって行う。この結
果、第6実施例と同様にパターン面積の削減という効果
が得られる。さらに、複数の隣接するビット線により、
センスアンプを共有するため、パターン配置において、
比較的配置の困難なセンスアンプを、余裕を持って配置
できるという効果がある。これは、上述の強制反転型の
センスアンプと組み合わせると、より効果がある。すな
わち、強制反転型センスアンプではビット線と反対側の
フリップフロップノードに強制反転手段を接続するた
め、配線の引き回しが厄介である。4本のビット線毎に
センスアンプを共有すると、この配線の引き回しを余裕
を持っておこなえる。設計上、4本毎にまとめるのが好
適である。
【0099】以上、第1の実施例から第7の実施例にお
いてNAND型メモリセルを用いた場合の回路構成を説
明した。これは、(1)書き込みを行う際にしきい値を
シフトさせる場合にはビット線を0Vにし、ベリファイ
時に読み出した結果、ビット線が5Vのままであればフ
リップフロップ回路のラッチデータを反転させる例であ
る。
【0100】これ以外の組み合わせとして、(2)書き
込みを行う際にしきい値をシフトさせる場合にはビット
線を0Vにし、ベリファイ時に読み出した結果ビット線
が0Vとなればフリップフロップ回路のラッチデータを
反転させる例(例えば、消去時に浮遊ゲートに電子を注
入し、書き込みは選択的にドレインから電子を引き抜く
ことによりしきい値を負方向にシフトするNOR型メモ
リセル構造の場合)、(3)書き込みを行う際にしきい
値をシフトさせる場合にはビット線を5Vにし、ベリフ
ァイ時に読み出した結果ビット線が5Vのままであれば
フリップフロップ回路のラッチデータを反転させる例
(例えば、消去時に浮遊ゲートから電子を引き抜き、書
き込み時は選択的にドレインから電子を注入することに
よりしきい値を正方向にシフトするNOR型メモリセル
構造の場合)、及び、(4)書き込みを行う際にしきい
値をシフトさせる場合にはビット線を5Vにし、ベリフ
ァイ時に読み出した結果ビット線が0Vとなればフリッ
プフロップ回路のラッチデータを反転させる例(例え
ば、消去時に浮遊ゲートに電子を注入し、書き込みは選
択的にドレインから電子を引き抜くことによりしきい値
を負方向にシフトするNAND型メモリセル構造の場
合)がある。
【0101】上記(2)の例を図14、図15、図1
6、図17に示す。それぞれ、第1の実施例、第2の実
施例、第3の実施例、第4の実施例に対応する実施例で
ある。動作はそれぞれ対応する実施例と同様のため、説
明を省略する。
【0102】上記(3)の例を図18、図19、図2
0、図21に示す。それぞれ、第1の実施例、第2の実
施例、第3の実施例、第4の実施例に対応する実施例で
ある。動作はそれぞれ対応する実施例と同様のため、説
明を省略する。
【0103】また、図22及び図23に一括ベリファイ
の例を示す。これらは、第5の実施例に対応するため、
その説明は省略する。上記(4)の例を図24、図2
5、図26、図27に示す。それぞれ、第1の実施例、
第2の実施例、第3の実施例、第4の実施例に対応する
実施例である。動作はそれぞれ対応する実施例と同様の
ため、説明を省略する。
【0104】続いて、本発明を用いた最も好適な実施例
を図28に示す。枠7−(b)で囲った部分が図7
(b)と同様の構成である。すなわちφRが立ち上がれ
ばフリップフロップ回路1のノードBNは“1”にセッ
トされる。また、ビット線BLが、“1”になっている
状態でφ3が立ち上がればフリップフロップ回路1は反
転することになる。
【0105】前述したようにこのビット毎ベリファイ回
路は実際の応用では並列に数千個並べられ、すべてのビ
ット線が“1”になっている状態でφ3の読み出しパル
スが入力されると、すべてのフリップフロップ回路1が
反転することになる。このとき、フリップフロップ回路
1に貫通電流が流れ、チップの消費電力が増加したり、
PチャネルトランジスタQ33のソース電位が配線抵抗
などによって低下してしまい、動作が不安定になる可能
性がありうる。
【0106】上記問題の動作を防止し、貫通電流がある
一定の電流以上流れないようにするのが、各Q31、Q
33と電源との間にそれぞれ挿入されているPチャネル
トランジスタQ35,Q36である。各トランジスタの
ゲートが別になっている理由は、ビット線に中間電位な
どが入力された場合、Q36を流れる電流が多いことか
ら、Q36のゲート電位を上げて貫通電流を絞り、Q3
5のゲート電位は下げぎみにしてフリップフロップ回路
回路1の安定性を増加させる等フレキシブルな構成とす
るためである。無論、仕様との兼ね合いでゲートを共有
化したり、PMOSトランジスタのディメンジョンでコ
ンダクタンスを調整するなどのバリエーションが種々考
えられる。
【0107】トランジスタQ35により貫通電流を絞れ
ば、フリップフロップ回路1を反転させるビット線電位
のしきい値をトランジスタQ7のしきい値近辺に設定す
ることが可能であり、ビット線間容量によるノイズの影
響をなくすことができる。
【0108】また、ビット線電位はプログラム/消去時
に高電圧が印加されるが、デプレッションタイプのMO
SトランジスタQ37をビット線とセンスアンプ入口の
間に挿入し、高電圧をカットする常套手段を用いれば、
センスアンプ系は低電圧系のトランジスタで形成できる
ため、占有面積を小さく、また、性能も向上させること
ができる。
【0109】なお、フリップフロップ回路1のデータは
カラムデコード信号CSがゲートに入力されたトランス
ファーゲートを介してIO線に読み出される。またIO
線を外部からフルスイングさせれば、任意のデータをフ
リップフロップ回路に書き込むことが可能である。
【0110】また、ビット線を選択状態にしたうえでI
O/BIO線によってノードBNの電位を“0”とし、
さらにトランジスタQ35をオフ状態におくと、IO/
BIO線からビット線に流れ込む電流が測定可能とな
る。ビット線電流とはセルに流れ込む電流や不良による
リーク電流であり、この機能が追加されることによりメ
モリのデバイス情報をより正確に取得することができる
ようになる。
【0111】上記実施例によれば、ビット毎ベリファイ
が可能となるのみならず、ノイズに強く、消費電流が小
さくしかもテスト機能が付加されたセンスアンプ回路が
実現できる。
【0112】続いて、上述の説明中で一部触れたが、本
発明はNAND型EEPROMセルのみでなく、NOR
型EEPROMセルについても適用できることを示す。
図40は図26(a)を抜き出し、メモリセルを併せて
記載したものである。
【0113】メモリセルの例として、消去、書き込み共
にFNトンネル電流を用いる選択トランジスタ付きセル
を用いる。FNトンネル電流を書き込みに用いるセルは
多数(例えば4000ビット程度)を同時に書き込むこ
とができ、このため、本発明のビット毎ベリファイの効
果が最大限に発揮できるからである。また、選択トラン
ジスタが接続されていると、各浮遊ゲート付きトランジ
スタのドレインストレスが低減されるため、さらに望ま
しい。図40に示すセルは浮遊ゲートに一斉に電子を注
入し、しきい値を高めた状態を消去と定義し、書き込み
は、SL0に電圧を印加し、選択トランジスタをオンし
て導通させた後、書き込みを行うトランジスタのドレイ
ンに正電圧のバイアスをかけ、選択されたトランジスタ
の制御ゲート(ワード線WL0、WL1‥のうちのひと
つ)に負バイアスを印加して、選択ビットの浮遊ゲート
中の電子を放出させ、しきい値を低下させることによっ
て行う。このとき、浮遊ゲートから電子が抜けすぎ、し
きい値が0V以下になるとワード線が非選択でも電流が
流れ、選択セルの情報が読めなくなる。このため、NA
ND型セルと同様、ビット毎ベリファイを用い、しきい
値を検出しながら書き込む方が安定動作が期待できる。
しきい値分布の定義については図41を参照されたい。
【0114】図40において、選択セルM11にデータ
を書き込みたい(浮遊ゲートの電子を放出させたい)時
は、強制反転型のセンスアンプを構成するフリップフロ
ップ回路1のビット線側のノードが“H”になるように
リセットする。図示しないリセットトランジスタを用い
るか、カラムゲートを介して外部からデータをロードす
る方式が考えられる。この状態で、フリップフロップ回
路1の電源を高電位、例えば7V程度に持ち上げ、ドレ
インを高電位にバイアス、この状態で、WL0に−10
V程度の負バイアスを印加する。これによって選択セル
の浮遊ゲートから電子が放出される。続いて、ベリファ
イは、まず、φ2を“L”にし、トランジスタQ4をオ
フし、SL0を“L”にし、選択トランジスタQ05を
オフした状態で、WL0を所定のベリファイ電位に設
定、ビット線BLをトランジスタQ3でプリチャージす
る。その後、SL0をオンし、ビット線をフリーランニ
ング状態におく。この時、もし、しきい値がベリファイ
電位より下がっていれば、ビット線電位は低下してゆ
き、インバータ50からは“H”が出力される。従っ
て、あるタイミングでφ3が“H”になれば、フリップ
フロップ1は強制的に反転され、ビット線側のノードは
“L”になる。このノードが“L”となれば、書き込み
時にたとえワード線に負バイアスが印加されても、ドレ
インが0Vのままなので浮遊ゲート内の電子が放出され
ることはない。一方、セルのしきい値がベリファイ電位
以上であれば、ビット線プリチャージレベルを維持する
ため、フリップフロップ回路1は反転せず、再度の書き
込みが行われる。選択セルを消去状態のまま保持したい
ときは、フリップフロップ回路1のビット線BL側のノ
ードは“L”となるようにデータをロードすれば、ドレ
インに電位が印加されないため、セルは消去状態のしき
い値を維持する。
【0115】また、通常の読み出しは、セルの制御ゲー
トにベリファイ電位のかわりに適切な電位(例えばVc
c)を印加し、上記ベリファイと同様な動作を行えば良
い。このように、書き込み時にしきい値を低下させる種
類のNOR型EEPROMについても本発明は適用で
き、NAND型と同様な効果が得られる。特に、FNト
ンネル電流を書き込みに用いるセルに用いると、多ビッ
ト同時書き込みのメリットを享受でき、選択トランジス
タを用いる型のセルはストレスの関係上望ましい。
【0116】以上、本発明をいくつかの実施例を用いて
説明してきたが、本発明の主旨を逸脱しない限り変形は
可能であり、本発明の範囲もこれら実施例に限定させる
ものではない。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を用いる
と、1回の書き込み動作及びベリファイ動作で書き込み
が完了したときは強制反転手段によりフリップフロップ
回路のデータが反転される。この結果、ビット毎ベリフ
ァイが実現される。
【0118】また、従来のようにビット線の電位を変動
させることがない。ビット線の電位は強制反転手段に入
力されるのみだからである。また、電流の貫通経路もな
く構成でき、消費電力の増大もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に関わる不揮発性半導
体記憶装置の全体回路構成を示す回路ブロック図。
【図2】 本発明の不揮発性半導体記憶装置の要部を示
す回路図。
【図3】 図2の構成の回路における書き込み時の動作
波形図。
【図4】 第1の実施例の変形例の構成を示す回路図。
【図5】 本発明の第2の実施例の構成を示す回路図。
【図6】 図5の構成の回路における読み出し時の動作
波形図。
【図7】 第2の実施例の変形例の構成を示す回路図。
【図8】 本発明の第3の実施例の構成を示す回路図。
【図9】 本発明の第4の実施例の構成を示す回路図。
【図10】 本発明の第5の実施例の構成を示す回路
図。
【図11】 この発明の一実施例による構成の回路図。
【図12】 第5の実施例の変形例を示す要部の回路
図。
【図13】 図12に続いて第5の実施例の変形例を示
す要部の回路図。
【図14】 第1の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図15】 第2の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図16】 第3の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図17】 第4の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図18】 第1の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図19】 第2の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図20】 第3の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図21】 第4の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図22】 第5の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図23】 図22に続いて第5の実施例の変形例を示
す要部の回路図。
【図24】 第1の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図25】 第2の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図26】 第3の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図27】 第4の実施例に対応する変形例を示す要部
の回路図。
【図28】 本発明を用いた最も好適な実施例の構成を
示す回路図。
【図29】 (a)はNAND型フラッシュメモリのセ
ル構造を示す回路図、(b)は(a)のメモリセルのし
きい値の個数分布を示すしきい値分布図
【図30】 図29のメモリセルにおける読み出し、消
去及び書き込み動作時にメモリセルに印加する電圧を表
にして示した図。
【図31】 図29のメモリセルにおける消去動作時、
書き込み動作時しきい値の分布図。
【図32】 図29のメモリセルにおける書き込み速度
のばらつきを示す特性図。
【図33】 ビット毎ベリファイをチップ内部で実現す
る従来の簡略化した回路図。
【図34】 図33の構成における書き込み時の動作波
形図。
【図35】 図34における一部の期間の実際的な波形
図。
【図36】 図33の構成における問題点を示す回路
図。
【図37】 第1の実施例の回路中フリップフロップ回
路の詳細を示す回路図。
【図38】 反転電圧Vint のgmN/gmP依存性を
示す図。
【図39】 動作時のビット線電位Vbit の変化を示す
図。
【図40】 本発明をNOR型EEPROMに適用した
時の回路図。
【図41】 NOR型メモリセルのしきい値分布を示し
た図。
【符号の説明】
1…フリップフロップ回路、10…不揮発性半導体記憶
装置、11…メモリセルアレイ、12…、13…センス
回路及び書き込みデータラッチ、Q3…Pチャネルトラ
ンジスタ、Q4,Q7,Q8,…Nチャネルトランジス
タ。17…制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−286497(JP,A) 特開 平1−159896(JP,A) 特開 平3−150794(JP,A) 特開 平2−206093(JP,A) 特開 平2−40199(JP,A) 特開 平6−76586(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 16/02 - 16/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】書き込みデータが第1及び第2の状態とし
    てラッチされるデータラッチ回路と、 しきい値が第1の範囲及び第2の範囲をとることにより
    情報を記憶するトランジスタからなり、書き込み動作時
    に、前記データラッチ回路が前記第1の状態をラッチし
    ている際には前記しきい値は前記第1の範囲から前記第
    2の範囲の方向にシフトさせられ、前記データラッチ回
    路が前記第2の状態をラッチしている際には前記しきい
    値のシフトが抑圧される不揮発性メモリセルと、 この不揮発性メモリセルに接続されたデータ線と、 前記データラッチ回路の一端と所定電位との間にソース
    ・ドレインが接続された第1のPMOSトランジスタ
    と、 この第1のPMOSトランジスタのゲートと前記データ
    線との間に接続されたセンス回路とを具備し、 前記センス回路は、前記データ線の電位をセンスし、前
    記不揮発性メモリセルのトランジスタしきい値が第2の
    範囲までシフトされた時は、前記データラッチ回路が第
    2の状態となるように前記第1のPMOSトランジスタ
    をオンさせることを特徴とする不揮発性半導体記憶装
    置。
  2. 【請求項2】前記データラッチ回路の一端と前記所定電
    位との間で前記第1のPMOSトランジスタと直列に接
    続された第2のPMOSトランジスタをさらに具備する
    ことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装
    置。
  3. 【請求項3】前記第2のPMOSトランジスタは、前記
    データラッチ回路の一端と前記第1のPMOSトランジ
    スタの間に接続されることを特徴とする請求項2記載の
    不揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】前記データラッチ回路は、インバータが逆
    並列接続されてなることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のいずれか記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】前記センス回路は前記データ線の電位をセ
    ンスする際、入力電位を反転させて出力することを特徴
    とする請求項1乃至請求項4のいずれか記載の不揮発性
    半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】電気的にデータの書き込み及び消去が行わ
    れる不揮発性メモリセルと、 この不揮発性メモリセルに接続されたデータ線と、 このデータ線に接続されたセンス・データラッチ回路と
    を具備し、 前記センス・データラッチ回路は、1対のノードに互い
    に相補的な状態が保持されるラッチ回路と、前記ラッチ
    回路の一方のノードと所定電位との間にソース・ドレイ
    ンが接続され前記データ線の電位に応じてオンオフ制御
    されるPMOSトランジスタとを有することを特徴とす
    る不揮発性半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】前記ラッチ回路の一方のノードと前記所定
    電位との間で前記PMOSトランジスタと直列に接続さ
    れたMOSトランジスタをさらに具備することを特徴と
    する請求項6記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】前記MOSトランジスタは、前記ラッチ回
    路の一方のノードと前記PMOSトランジスタの間に接
    続されることを特徴とする請求項7記載の不揮発性半導
    体記憶装置。
  9. 【請求項9】同時にデータの書き込みを行う複数個の不
    揮発性メモリセルの全ビットで書き込みが完了している
    ことを検出する一括ベリファイ回路をさらに具備するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか記載の
    不揮発性半導体記憶装置。
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