JP3373591B2 - 硫酸化トリテルペン誘導体およびそれを含有するエンドセリンレセプター拮抗剤 - Google Patents
硫酸化トリテルペン誘導体およびそれを含有するエンドセリンレセプター拮抗剤Info
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Description
合物とその用途に関し、さらに詳しくは、エンドセリン
の作用に起因する疾患の予防または治療に有用な、新規
トリテルペン誘導体および該トリテルペン誘導体を含有
するエンドセリンレセプタ−拮抗剤に関する。
ナギサワら(M. Yanagisawa et al.), Nature, 第332
巻, 411頁, 1988年]は、21個のアミノ酸からなる内
皮細胞由来の血管収縮性のペプチドである。このペプチ
ドは、血管や気管などの多くの臓器に作用し、細胞膜上
にある特異的レセプタ−の活性化を介して、平滑筋収縮
などをはじめとする多様な作用を発揮するため、循環器
系疾患の発現に関与していると推測される。例えば、そ
の過剰分泌は、血圧の上昇、虚血性心疾患、脳循環障
害、腎障害、諸臓器の循環不全、喘息などの種々の病態
の発現に係わっていると考えられている。
ウムイオン濃度上昇を抑制する物質として、特開平2−
273625号にはTXA2レセプタ−アンダゴニスト
およびTXA2合成酵素阻害剤などが開示されている
が、エンドセリンの作用を特異的に抑制する物質に関し
ては報告されておらず、かかる作用を有する物質の開発
が望まれていた。このような状況下、本発明者らはシロ
コヤマモモから抽出されるトリテルペン誘導体が、エン
ドセリンに対して特異的な拮抗作用を有することを見出
し、これを開示した(PCT/JP91/01707、
国際公開番号WO92/12991、特願平第04−5
01761号)。
効なエンドセリン拮抗剤を開発すること目的として研究
を継続した結果、以下の式(I)で示されるトリテルペ
ン誘導体が本発明の目的に特に有用であることを見出
し、本発明を完成するに至った。
するものである。特に好ましい化合物はR1が水素であ
る化合物である。
は、生体内で分解され、生物活性なカルボン酸を再生し
得るエステル残基を意味する。なお、本発明化合物は、
アルカリ金属(ナトリウム、 カリウム等)、アルカリ
土類金属(カルシウム、マグネシウム等)、アンモニウ
ムまたは有機塩基(トリメチルアンモニウム等)等と塩
を形成してもよい。
有する本発明化合物は新規である。該化合物は、PCT
/JP91/01707(国際公開番号WO92/12
991)記載の式(III):
質として用い、ホーナーエモンズ(Horner-Emmons)法
により、炭酸セシウムまたは炭酸リチウムとトリエチル
アミン等のアミンの存在下、アルデヒドと縮合させるこ
とにより、製造することができる。この出発物質(化合
物III)は、上記の文献に記載のごとく、シロコヤマモ
モから抽出される化合物から誘導される。
rica cerifera)の枝を室温下、極性溶媒(例えば、メ
タノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ
−ル、sec−ブタノ−ルまたはtert−ブタノ−ルなどの
アルコ−ル、アセトンまたはアセトニトリルなど)で数
日間抽出し、次に、抽出物を水と混和しない有機溶媒
(例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどの塩素化
炭化水素、酢酸エチルまたはn−ブタノ−ルなど)を用
いて抽出する。得られた抽出物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ−で分離し、化学修飾することにより式
(II):
キシホスホノ酢酸を反応させて化合物III(ホーナーエ
モンズ試薬)を得、該化合物IIIと式(IV):
下で縮合させ、次いで、脱保護して得られるアミンをス
ルホン化することにより、目的化合物(I)を得る。
を、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメ
チルスルホキシド)、アセトニトリル等の溶媒中、DB
U(ジアザビシクロウンデセン)、塩化リチウム等の存
在下、温度0〜50℃、好ましくは室温で0.1〜24
時間、ホーナーエモンズ反応を行った後、酢酸エチル、
塩化メチレン等で抽出する。得られた縮合化合物を脱保
護してアミンとし、これに三酸化硫黄・トリメチルアミ
ン錯体を反応させ、生成物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー等で精製する。
から明らかなように、エンドセリンレセプタ−拮抗作用
を有する。従って、血管攣縮や高血圧などの循環器系疾
患の予防、治療に有効である。本発明化合物を医薬とし
て用いるときは、常法に従い、各種担体、希釈剤、賦形
剤と共に注射剤、経口剤、坐剤などに製することができ
る。投与量は目標とする治療効果、投与方法、年齢、体
重などによって変わるので、一概には規定できないが、
通常1日投与量は、成人1人当り、10mg〜2g好ま
しくは、50mg〜1gである。以下に実施例を示し、
本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明をな
んら制限するものではない。
抽出
たメタノール抽出エキス(9.6kg)を500gずつ
酢酸エチル(1.5L)と水(1L)とに分配した。こ
のようにして酢酸エチル分画(2.4kg)を得た。この
酢酸エチル分画を200gずつODSシリカゲル(Chr
omatorex ODS,Fuji−Devison Chemical Ltd.,
800g)のクロマトグラフィーにかけ、メタノール−
水(85:15)の混液で流出させる。このようにして
(1)と(2)の混合した分画(136.4g)および
(3)を主体とする分画(226.5g)を得た。 (1)と(2)の混合した分画はアセチル化後、n−ヘ
キサン−トルエン−メタノール−水(70:30:3
5:15)の溶媒系での遠心液−液分配クロマトグラフ
ィーにかけ、(1)のアセチル化物(171g)と
(2)のアセチル化物(56g)の分画とした。前者か
らは23gのアセチル化された(1)が得られた。
し、それぞれ10%のメタノール性水酸化カリウム(7
00ml、10%含水)に溶解し、アルゴン気流下に還流
した。72時間後に反応を停止し、水(100ml)を加
えて減圧下にメタノールを流去し、稀塩酸で液性をpH
6に調え、酢酸エチル(300ml,3回)で抽出した。
酢酸エチル層を水洗し、酢酸エチルを溜去した。残留物
にメタノールを加えて生じた結晶を濾取した。母液をO
DSシリカゲルのクロマトグラフィーにかけ、メタノー
ル−水(85:15)の混液で流出させた。析出する結
晶を濾取し、上記の結晶と合わせてメタノールより再結
晶を行ない13.5gの(4)を得た。また(3)を主
体とする分画(226g)も同様にアルカリ処理し、4
3gの(4)を得た。Mp.250−251℃。
H−12),3.78(1H,d,J=12.2Hz,H−
27),3.19(1H,d,J=12.2Hz,H−2
7),3.22(1H,dd,J=15.6,5.2Hz,H
−3),2.93(1H,dd,J=14.0,4.6Hz,
H−18),0.98,0.96,0.91,0.88,
0.76,0.71(それぞれ 3H,s,H−23,H−
24,H−25,H−26,H−29,H−30)13 C−NMR(CDCl3)δ:38.1(C−1),2
6.9(C−2),78.8(C−3),38.7(C−
4),54.9(C−5),18.2(C−6),32.
3(C−7),39.8(C−8),48.4(C−
9),37.1(C−10),24.1(C−11),1
29.5(C−12),137.9(C−13),47.
5(C−14),24.5(C−15),22.5(C
−16),46.0(C−17),40.5(C−1
8),45.0(C−19),30.8(C−20),3
3.5(C−21),32.5(C−22),28.0
(C−23),15.8(C−24),15.5(C−2
5),18.3(C−26),62.9(C−27),1
81.4(C−28),33.0(C−29),23.8
(C−30)
れた酢酸エチル可溶分画(1.6kg)をシリカゲルクロ
マトグラフィーにかけ、(1)を含む分画に続いて流出
する(2)および(3)の混合物の分画(142g)を
アルカリ処理し、(4)の粗結晶を得、再結晶後36g
の(4)を得た。この方法での(1)の収量は7gであ
った。
の合成
1.55mM)のピリジン溶液(80ml)に窒素雰囲気
下、室温で、無水酢酸(80ml,0.86M)を10分
間かけて滴下する。室温で3時間半撹拌した後、0℃に
冷却し、メタノール(69ml,1.70M)を5分間か
けて滴下する。室温で30分撹拌した後、氷−濃塩酸
(90ml)−水(200ml)−塩化メチレン(400m
l)の混合液にあける。有機層を分取し、水層を塩化メ
チレン(400ml)で抽出する。それぞれの有機層を、
1N塩酸(300ml),食塩水(300ml×2)で洗浄
した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して粗生
成物を得る。収量12.0g(21.55mM)、収率1
00%。Mp.185−186℃。化合物 1 H NMR(CDCl3)δppm:0.72(s,3H),
0.84(s,3H),0.87(s,3H),0.86
(s,3H),0.93(s,6H),0.8〜2.0
(m,22H),2.03(s,3H),2.05(s,
3H),2.88(dd,J=4.6Hz,J=13.8H
z,1H),4.04(ABq,Apart,J=12.7H
z,1H),4.16(ABq,Bpart,J=12.7H
z,1H),4.47(dd,J=6.6Hz,J=9.4H
z,1H),5.57(br s,1H) IR(CHCl3):1718,1690cm-1
囲気下、室温で5%KOHのメタノール溶液(5%含
水,300ml)を加え、室温で2時間撹拌する。0℃に
冷却し、4N塩酸(60ml)で中和した後、メタノール
を減圧除去する。残渣を氷−水(400ml)−酢酸エチ
ル(600ml)に溶解し、有機層を分取する。水層を酢
酸エチル(200ml)で抽出し、それぞれの有機層を食
塩水(400ml)で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、濃縮する。残渣をテトラヒドロフラン(50m
l)に溶解し、シリカゲル(50g)を加える。再度濃
縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して目的物
を得る。6.38g(12.40mM)、58%。クロ
マトグラフィーの条件:SiO2500g、塩化メチレン
→酢酸エチル/塩化メチレン=1/4→酢酸エチル。収
量6.38g(12.40mM)、収率58%。Mp.25
7〜258℃,[α]D+103.5°(C1.0/CH
Cl3)
0.76(s,3H),0.87(s,3H),0.90
(s,3H),0.93(s,3H),0.98(s,3
H),0.9−2.0(m,22H),2.02(s,3
H),2.88(dd,J=4.2Hz,J=13.6Hz,
1H),3.22(dd,J=5.4Hz,J=10.0H
z,1H),4.05(ABq,Apart,J=12.4H
z,1H),4.17(ABq,Bpart,J=12.4Hz,1
H),5.57(t,J=3.1Hz,1H) IR(CHCl3):3510,1722,1692cm-1
5,15.6,18.2,18.3,21.3,22.7,
23.4,23.6.23.8,27.0,28.0,30.
6,32.4,33.0,33.0,33.6,37.2,
38.5,38.7,39.9,40.7,44.9,44.
9,46.1,48.7,55.2,66.3,78.8,
127.2,137.2,171.1,182.1
ホルム(600ml)を加え、アセトン(300ml)で希
釈する。この溶液に窒素雰囲気下、室温でJones試薬
(CrO3/H2SO4)(約2.43M硫酸溶液,21.
75ml,52.85mM)を滴下する。室温で30分撹拌
した後、メタノール(42.94ml,1.06M)を滴下
し、室温で20分撹拌する。反応液を水(400ml)に
あけ、クロロホルム(800ml×2)で抽出する。有機
層を水洗し(400ml)、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した後、濃縮して粗生成物を得る。収量:17.39g
(33.92mM)、収率96%。[α]D+108.5°
(C1.0/CHCl3)。
0.88(s,3H),0.94(s,3H),1.02
(s,3H),1.03(s,3H),1.08(s,3
H),0.9−2.0(m,20H),2.01(s,3
H),2.3−2.7(m,2H),2.90(dd,J=
4.2Hz,J=13.6Hz,1H),4.05(ABq,
Apart,J=12.6Hz,1H),4.20(ABq,B
part,J=12.6Hz,1H),5.59(br s,1
H) IR(CHCl3):1725,1696cm−1
2,18.1,19.5,21.2,21.4,22.6,
23.3,23.6,23.8.26.4,30.6,32.
0,32.3,32.4,33.5,34.0,36.9,
39.0,39.8,40.7,44.7,45.0,46.
3,47.4,47.9,55.1,65.9,127.
0,137.0,170.8,183.7,217.4
気下室温で5%KOHのメタノール溶液(5%含水,8
70ml)を加え、65℃で3時間撹拌する。室温まで冷
却し、メタノールを減圧除去して白色結晶が析出するま
で濃縮する。残渣に氷−4N塩酸(200ml)−塩化メ
チレン(600ml)を加えて酸性とし、有機層を分取す
る。水酸を塩化メチレン(300ml×2)で抽出し、そ
れぞれの有機層を水(400ml×2)で洗浄する。無水
硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、カラムクロマトグラ
フィーにより精製して目的物IIを得る。クロマトグラフ
ィー条件:SiO2 140g,塩化メチレン→酢酸エチ
ル/塩化メチレン=1/9→1/6→1/4。収量1
3.0g(27.62mM)、収率81%。Mp.226〜
227℃、[α]D+91.3°(C1.0/CHC
l3)。
0.92(s,3H),0.97(s,3H),1.01
(S,6H),1.08(s,3H),1.0−2.1
(m,20H),2.3−2.6(m,2H),2.94(d
d,J=4.5Hz,J=13.5Hz,1H),3.24
(ABq,Apart,J=11.8Hz,1H),3.78
(ABq,Bpart,J=11.8Hz,1H),5.87
(br s,1H) IR(CHCl3):3510,1696cm-1 13 C NMR(CDCl3)δppm:15.5,18.3,1
9.5,21.3,22.4,23.8,24.1,24.
4,26.5,30.8,32.0,32.2,33.0,
33.5,34.0,36.8,38.7,39.7,40.
4,44.9,46.2,47.3,47.5,47.6,
54.7,63.1,129.4,137.7,183.
4,217.4
化メチレン溶液(100ml)に、窒素雰囲気下室温で塩
化チオニル(9.21ml,126mM)を加える。室温で
4時間撹拌した後に濃縮して酸クロリド(7.85g)
を得る。原料化合物(II)(6.60g,14.0mM)
の塩化メチレン溶液(70ml)に、窒素雰囲気下、−7
8℃でピリジン(4.53mL,56mM)を滴下する。
このとき内温は、−73℃まで上昇した。次いで上で合
成した酸クロリド(7.85g,14.0mM)の塩化メ
チレン溶液(70ml)を25分かけて滴下する。このと
きの内温は−68℃まで上昇した。−75℃で40分間
撹拌した後、溶媒を減圧除去する。残渣をTHF(84
ml)に懸濁させ、0℃に冷却した後、2NNaOH(1
4ml,28mM)を加え、0℃で1時間撹拌する。反応
液を氷−1N塩酸(50ml)−酢酸エチル(200ml)
にあけ、有機層を分取する。水層を酢酸エチル(150
ml×2)で抽出し、それぞれの有機層を食塩水(100
ml×2)で洗浄する。有機層を合わせ、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し濃縮する。カラムクロマトグラフィーに
より精製して目的の化合物(III)を得る。クロマトグ
ラフィー条件:SiO2 150g,酢酸エチル/ヘキサ
ン=1/1→酢酸エチル→クロロホルム/メタノール=
100/1→50/1→20/1。収量7.43g(1
1.97mM,85%)。Mp.110−113℃、
[α]D 22:+83.9°(C1.01/CHCl3)。
0.89(s,3H),0.94(s,3H),1.02
(s,3H),1.04(s,3H),1.08(s,3
H),1.0〜2.0(m,20H),2.3〜2.7(m,
2H),2.8〜3.0(m,1H),2.95(d,2JPH
=22.0Hz,2H),3.78(s,3H),3.83
(s,3H),4.13(ABq,Apart,J=12.9
Hz,1H),4.32(ABq,Bpart,J=12.9H
z,1H),5.60(br s,1H) IR(CHCl3):2944,1728,1696,1
263cm-1 13 C NMR(CDCl3)δppm:15.3,18.0,1
9.5,21.4,22.7,22.8,23.5,23.
7.26.5,30.6,32.2,32.4,32.8,
32.9,33.6,34.0,34.9,37.0,39.
0,39.9,40.8,45.3,46.3,46.4
(d,1JCP=144Hz),47.4,53.1(d,2J
COP=6.4Hz),53.2(d,2JCOP=6.4Hz),
66.8,127.4,137.0,165.3(d,2J
CCP=6.4Hz),183.2,217.3
%塩酸30mlに溶解する。そこに4−ヒドロキシ−3−
ニトロベンズアルデヒド501mgを加える。60℃で1
時間加熱撹拌後、室温で水酸化ナトリウム水溶液を加え
て中性にし、酢酸エチルで抽出する。抽出液を無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、濃縮し、3−アミノ−4−ヒド
ロキシベンズアルデヒド300mgを得る。 ii)上で得た3−アミノ−4−ヒドロキシベンズアル
デヒド14mgを水0.5mlとジオキサン0.5mlの混合液
に溶解する。そこにトリエチルアミン15mg,ジ−tert
−ブチルジカーボネート(Boc2O)25mgを加え、こ
の混合物にジメチルアミノピリジン2mgを加える。室温
で1時間撹拌後、酢酸エチルで抽出する。抽出液を無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲ
ルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)で
精製し、N,N,O−トリtert−ブトキシカルボニルアミ
ノヒドロキシベンズアルデヒド(IV)15mg(34%収
率)を得た。1 HNMRδppm(CDCl3):9.98(s,1H),
7.86(dd,1H,J=8.6,2.4Hz),7.82
(d,1H,J=2.4Hz),7.46(d,J=8.6H
z),1.54(s,9H),1.40(s,18H)
合物(III)(ホーナーエモンズ試薬)22.0mg(0.
0354mM)とをDMF0.3mlに溶解し、DBU
(1,8−ジアサビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7
−エン)0.013mlおよび塩化リチウム3.6mgを加え
る。室温で30分撹拌し、酢酸エチルで抽出する。シリ
カゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノー
ル)により、縮合物(V)を32mg(99%収率)得
た。化合物(V) :1HNMR δppm(CDCl3):0.83
(s,3H),0.85(s,3H),0.93(s,3
H),1.02(s,3H),1.04(s,3H),
1.08(s,3H),1.42(S,18H),1.5
3(S,9H),2.3−2.6(m,2H),2.85−
3.05(m,1H),4.16,4.39(ABq,2
H,J=13.0Hz),5.65(br s,1H),6.2
9(d,1H,J=16.0Hz),7.29(d,1H,
J=10.6Hz),7.35(d,1H,J=2.0H
z),7.48(dd,1H,J=10.6,2.0Hz),
7.56(d,1H,J=16.0Hz)
0.3mlに溶解した溶液にトリフルオロ酢酸0.3mlを加
え、室温で1.5時間撹拌する。反応液を減圧濃縮し、
残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルムメ
タノール;10:1)で精製し、2a21.6mg(64
%収率)を得た。
オウ・トリメチルアミン錯体を加える。反応混合物を濃
縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル,酢
酸,水8−1−1)にかけ、化合物2cを1.7mg(6
3%)得た。実施例で得た化合物の物性値を以下に示
す。化合物2a : Rf:0.4(CHCl3:MeOH=6:1)1 HNMR(CD3OD) δppm :0.84(s,3
H),0.85(S,0.93),1.03,1.04,
1.08,1.1−2.2(m,20H),2.2−2.6
(m,2H),2.85−3.05(m,1H),4.1
5,4.36(ABq,2H,J=12.2Hz),5.6
3(br s,1H),6.18(d,1H,J=16.0H
z),6.71(d,1H,J=8.2Hz),6.84(br
d,1H,J=8.2Hz),6.93(br s,1H),
7.54(d,1H,J=16.0Hz)化合物2c : Rf:0.4(酢酸エチル,酢酸,水;15:1:1)1 HNMR δppm (CD3OD):0.85,0.9
0,0.94,1.03,1.06,1.1−2.2(m,2
0H),2.3−2.5(m,2H),2.80−3.00
(m,1H),3.35(S,9H),4.17,4.43
(ABq,2H,J=12.4Hz),5.61(br s,1
H),6.26(d,1H,J=15.8Hz),6.79
(d,1H,J=8.4Hz),7.01(dd,1H,J=
8.4,2.2Hz),7.56(d,1H,J=15.6H
z),7.70(d,1H,J=2.2Hz)
下の試験例に示す方法で検討した。なお、比較のため
に、PCT/JP91/01707(国際公開番号WO
92/12991)実施例1の化合物1(50−23
5)を用いた。試験例1 125I−標識エンドセリン1のレセプタ−結
合に対する阻害作用 ラット大動脈由来の平滑筋細胞A7r5を、本発明化合
物の存在下、あるいは非存在下で25pM125I−標識
エンドセリン1と37℃で1時間イン キュベ−トし
た。反応終了後、ガラス繊維濾紙で膜成分と結合した
125I−標識 エンドセリン1を分離し、ガンマ−カウン
タ−にて放射活性を測定した。特異的結合は非放射性エ
ンドセリン1を10-7M含む条件下で得た非特異的結合
を差し引くことにより求めた。膜成分に対する125I−
標識エンドセリン1の特異的結合を50%阻害する本発
明化合物の濃度(nM)は2.0nMであり、対照化合
物のそれは76nMであった。
ルシウム濃度上昇に対する阻害作用 2μMのフラ2(同仁化学研究所)を負荷したラット大
動脈由来平滑筋細胞A7r5(大日本製薬株式会社)の
細胞懸濁液をキュベットに入れ、日本分光社製カルシウ
ムアナライザ−CAF100にて螢光の変化を測定し
た。螢光測定は340nmと380nmで励起し、51
0nmにて記録した。細胞内カルシウム濃度の算出はグ
リキ−ウィッツらの方法(J.Biol.Chem. 第260巻, 3440
頁〜3450頁, 1985年)に従って行なった。実験は本発明
化合物をキュベット内の細胞懸濁液に添加し、1分間の
インキュベ−ト後、エンドセリン1を10-8M加え、螢
光強度の変化を観察した。エンドセリン1による細胞内
カルシウムの上昇を50%阻害する本発明化合物の濃度
は3.8nMであり対照化合物のそれは10nMであっ
た。
化合物はエンドセリンレセプターに対するエンドセリン
の結合に拮抗し、エンドセリン作用を特異的に抑制す
る。従って、本発明化合物はエンドセリンの作用に起因
する疾患、例えば血圧上昇、虚血性心疾患、脳循環障
害、腎障害、諸臓器の循環不全、喘息などの疾病に対す
る予防または治療効果が期待できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 式(I): 【化1】 (式中、R1は水素または代謝性エステル残基を表す) で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
- 【請求項2】 R1=Hである請求項1記載の化合物。
- 【請求項3】 請求項1記載の化合物を含有するエンド
セリンレセプター拮抗剤。
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---|---|---|---|
JP14041793A JP3373591B2 (ja) | 1993-06-11 | 1993-06-11 | 硫酸化トリテルペン誘導体およびそれを含有するエンドセリンレセプター拮抗剤 |
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JPH06345716A JPH06345716A (ja) | 1994-12-20 |
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