JP3372661B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの運転状態に
応じて目標空燃比を変更するエンジンの空燃比制御装置
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、エンジンの燃費を向上させる手段
として、燃焼室内の成層化や燃料噴射時期の調整による
燃料の気化・霧化の促進を行って燃焼性を高めながら、
特定運転領域において理論空燃比よりもリーン側の空燃
比で希薄燃焼を行うものが知られている。さらに近年
は、エンジンの運転状態に応じて複数種の目標空燃比を
設定し、この目標空燃比と酸素センサの検出結果(すな
わち実際の空燃比)との偏差に基づきフィードバック制
御する装置も数々提供されるに至っている。 【0003】ところが、このような空燃比制御装置を備
えたエンジンでは、その運転状態に応じて目標空燃比が
急激に変更されると、これに追従しようとして燃料噴射
量も急激に増減されるため、これに伴って大きなトルク
ショックが発生するおそれがある。そこで、実開昭59
−81743号公報には、目標空燃比の変更の際、アク
セル開度の変化量が小さいほど目標空燃比の切換速度を
減じてトルクショックの緩和を図るようにしたものが示
されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記公報のように目標
空燃比の切換速度を抑制する装置では、その目標空燃比
の変更量が大きい場合、例えば、理論空燃比よりも大き
い希薄燃焼状態から理論空燃比よりも小さいリッチ運転
状態へ一気に移行するような場合に、上記目標空燃比が
完全に変更されるまでに比較的長い時間を要することに
なり、現在の運転状態に見合った空燃比を得るまでに著
しい遅れが生じ、出力応答性等を害するおそれがある。
特に、高負荷運転領域について目標空燃比をエンリッチ
に設定することにより燃料の気化潜熱を利用してノッキ
ングの抑制を図るようなエンジンでは、希薄燃焼が実行
される中負荷運転領域から上記エンリッチ燃焼が行われ
る高負荷運転領域へ移行する際に目標空燃比の変更が著
しく遅れると、ノッキングの発生を十分に抑制できなく
なる不都合が発生してしまう。 【0005】本発明は、このような事情に鑑み、空燃比
変更によるトルクショックを極力抑えながら、ノッキン
グ等、空燃比の変更遅れに伴う弊害を回避することがで
きるエンジンの空燃比制御装置を提供することを目的と
する。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、目標空燃比に基づいて燃料噴
射量の制御を行うエンジンの空燃比制御装置において、
エンジンの運転状態に応じて複数種の目標空燃比を設定
する目標空燃比設定手段と、この目標空燃比設定手段で
設定された目標空燃比に基づいて燃料噴射量の制御を行
う制御手段と、上記目標空燃比の変更時の切替速度を高
くする目標空燃比切替速度変更手段とを備え、上記目標
空燃比設定手段は、エンジン負荷が予め設定された中負
荷領域内にあるときは第1の空燃比を設定し、エンジン
負荷が上記中負荷領域よりも低負荷側の低負荷領域内に
あるときには、上記第1の空燃比よりも小さい第2の空
燃比を設定し、エンジン負荷が上記中負荷領域よりも高
負荷側の高負荷領域内にある時には上記第2の空燃比よ
りも小さい第3の空燃比を設定するとともに、上記目標
空燃比切替速度変更手段は、上記第2の空燃比から上記
第1の空燃比への切替速度よりも、上記第1の空燃比か
ら上記第3の空燃比への切替速度の方を大きくしたもの
である。 【0007】 【作用】請求項1記載の装置では、エンジン負荷が低負
荷領域内から中負荷領域内へ移行する場合には、比較的
低い速度で目標空燃比が第1の空燃比とそれよりも小さ
い第2の空燃比に切換えられ、このような切換速度の抑
制により、空燃比の急変によるトルクショックが緩和さ
れる。これに対し、エンジン負荷が中負荷領域から高負
荷領域内へ移行する場合には、比較的高い速度で目標空
燃比が上記第1の空燃比から上記第2の空燃比よりも低
い第3の空燃比へと切換えられる。従って、エンジン負
荷が上昇して上記中負荷領域から高負荷領域へ移行した
場合に目標空燃比が大きな遅れを生ずることなく第3の
空燃比に切換えられ、このような第3の空燃比への素早
い切換で高負荷運転時の十分な出力応答性が確保され
る。 【0008】したがって、エンジン負荷が上昇して上記
中負荷領域から高負荷領域へ移行した場合に目標空燃比
が大きな遅れを生ずることなくエンリッチな第3の空燃
比に切換えられ、このような第3の空燃比への素早い切
換で燃料の蒸発潜熱により燃焼速度を下げることによ
り、高負荷領域でのノッキング発生が効果的に抑制され
る。 【0009】 【実施例】本発明の一実施例を図1〜図8に基づいて説
明する。 【0010】図1に示すエンジンは、その本体1に複数
の気筒を有し、各気筒の燃焼室2には、吸気ポート4お
よび排気ポート5が開口している。吸気ポート4及び排
気ポート5にはこれを開閉する吸気弁6および排気弁7
が設けられ、上記燃焼室2の頂部には点火プラグ8が設
けられている。 【0011】このエンジンの吸気通路9は上記吸気ポー
ト4に通じ、この吸気通路9には吸入空気量を検出する
エアフローメータ11、アクセル操作に応じて作動する
スロットル弁12、及び燃料噴射弁13が設けられてい
る。 【0012】排気ポート5には排気通路10が通じてい
る。この排気通路10には触媒装置15が設けられ、そ
の上流に、空燃比検出手段としてリニアO2 センサ14
が設けられている。このリニアO2 センサ14は、空燃
比に対応する排気ガス中の酸素濃度に応じて出力が略リ
ニアに変化するものである。 【0013】上記点火プラグ8には、ディストリビュー
タ16および点火コイル17が接続され、上記ディスト
リビュータ16には、クランク角センサ18及び気筒判
別センサ19が設けられている。上記クランク角センサ
18は一定クランク角毎にクランク角信号を出力し、気
筒判別センサ19は上記クランク角センサ18の出力の
オンオフと一定の相対関係を保ってオンオフするように
構成されており、これらのセンサ18,19の出力によ
り気筒判別が可能とされ、またクランク角センサ18の
出力からエンジン回転数が検出可能とされている。 【0014】上記エアフローメータ11をはじめとする
各センサ類の出力信号は、マイクロコンピュータ等から
なるECU(エンジン制御用のコントロールユニット;
空燃比制御手段)20に入力されるようになっている。
このECU20は、各気筒の燃料噴射弁13に噴射パル
ス信号を出力し、そのパルス幅に相当する時間だけ燃料
噴射弁13を開弁させるように構成されており、従って
この噴射パルスのパルス幅が燃料噴射量に対応し、噴射
パルス出力のタイミングが噴射タイミングとなってい
る。 【0015】より具体的に、上記ECU20は、図1に
示すような要求噴射量演算手段21、トレーリング噴射
可能量演算手段22、判別手段23、燃料噴射制御手段
24、目標空燃比設定手段25、及び目標空燃比切換速
度変更手段26を備えている。 【0016】この目標空燃比設定手段25は、運転状態
に応じて目標空燃比を設定するものである。より具体的
には、図5に示すように、エンジン回転数Ne及びエン
ジン負荷Peがそれぞれ一定値N1,P1未満の低速低
負荷領域(例えばアイドル領域;以下、第2の領域と称
する。)では目標空燃比を理論空燃比(第2の空燃比)
とし(すなわち空気過剰率λを1とし)、エンジン回転
数Neが一定値N2(>N1)以上もしくはエンジン負
荷Peが一定値P2(>P1)以上の高速または高負荷
領域(以下、第3の領域と称する。)では、目標空燃比
を理論空燃比よりも小さい第3の空燃比とし(すなわち
空気過剰率λを1よりも小さくし)、上記第2の領域と
第3の領域とに挾まれた中間領域(以下、第1の領域と
称する。)では、目標空燃比を上記理論空燃比よりも大
きい第1の空燃比とする(すなわち空気過剰率λを1よ
りも大きくする)。 【0017】目標空燃比切換速度変更手段26は、一の
領域から他の領域への移行の際の目標空燃比の切換速度
を目標空燃比の変更量に応じて変えるものであり、その
具体的な変更内容については後に詳述する。 【0018】要求噴射量演算手段21は、上記目標空燃
比設定手段25により設定された目標空燃比と、上記リ
ニアO2 センサ14により検出される実際の空燃比との
偏差に基づいてフィードバック補正することにより、運
転状態に応じた要求燃料噴射量、例えばエアフローメー
タ11および回転数センサ19等からの信号に基づいて
上記目標空燃比が得られるような噴射量を演算する。 【0019】トレーリング噴射可能量演算手段22は、
後に詳述するようにトレーリング側噴射タイミングによ
る噴射可能な量を演算するものである。両演算手段2
1,22による演算は、リーディング側噴射タイミング
での噴射量を演算するリーディング側噴射量演算時に行
われ、上記要求燃料噴射量とトレーリング噴射可能量と
の大小が判別手段23により判別される。 【0020】燃料噴射制御手段24は、リーディング側
およびトレーリング側の2回の噴射タイミングを設定す
るとともに、各噴射タイミングでの燃料噴射量を制御す
るものであり、この燃料噴射制御手段24、上記要求噴
射量制御手段21、上記トレーリング噴射可能量演算手
段22、及び判別手段23により、目標空燃比に基づい
て燃料噴射制御を行う制御手段が構成されている。 【0021】次に、その具体的な空燃比制御動作を説明
する。 【0022】図3のフローチャートに示すように、まず
各種信号を取込み(ステップS1)、吸入空気量等に応
じて要求噴射量Taを演算する(ステップS2)。この
要求噴射量Taは、前記図5に示した目標空燃比が理論
上得られるような基本噴射量にフィードバック補正を施
すことにより求められ、そのフィードバック補正量は、
上記目標空燃比と、リニアO2センサにより検出される
実際の空燃比との偏差に基づいて算出される。その演算
内容については後に詳述する。 【0023】次に、トレーリング噴射可能量Tapを演算
する(ステップS3)。このトレーリング噴射可能量T
apは、予め設定されているトレーリング側噴射の噴射開
始角C1および許容最大噴射終了角C2と、クランク角
180°毎のクランク角信号の周期Tsgとから、クラン
ク角によるトレーリング噴射可能な期間(C2−C1)を
パルス幅(時間)に換算し、かつバッテリー電圧に応じ
た無効噴射時間Tvを減じることにより求める。すなわ
ち、このトレーリング噴射可能量Tapは次式で与えられ
る。 【0024】 【数1】Tap=Tsg×(C2−C1)/180−Tv 次に、リーディング要求噴射量Talを演算する(ステッ
プS4)。このリーディング要求噴射量Talは、上記要
求噴射量Taからトレーリング噴射可能量Tapを差し引
いた量(Ta−Tap)と0とのうちの大きい方を選択す
る。つまり、上記要求噴射量Taがトレーリング噴射可
能量Tapより大きい場合はその差をリーディング要求噴
射量Talとし、上記要求噴射量Taがトレーリング噴射
可能量Tapより小さい場合はリーディング要求噴射量T
alを0とする。 【0025】このリーディング要求噴射量Talが0より
大きい場合(ステップS5でYES)、リーディング要
求噴射量Talに無効時間Tvを加えた値をリーディング
噴射のパルス幅Tilとし(ステップS6)、リーディング
側噴射タイミングを燃料噴射時期に設定する。上記リー
ディング要求噴射量Talが0の場合(ステップS5でN
O)は、リーディング噴射のパルス幅Tilを0とする
(ステップS7)。 【0026】次に、トレーリング要求噴射量Tatを求め
る(ステップS8)。このトレーリング要求噴射量Tat
は、要求噴射量Taからリーディング要求噴射量Talを
減じた値である。従って、要求噴射量Taがトレーリン
グ噴射可能量Tapより小さいとき(Til=0とすると
き)には要求噴射量Taをトレーリング要求噴射量Tat
とし、要求噴射量Taがトレーリング噴射可能量Tapよ
り大きいときはトレーリング噴射可能量Tapをトレーリ
ング要求噴射量Tatとする。 【0027】このトレーリング要求噴射量Tatが前記ト
レーリング噴射可能量Tapより小さい場合(ステップS
9でYES)には、トレーリング要求噴射量Tatに無効
時間Tvを加えた値をトレーリング側噴射のパルス幅T
itとし(ステップS10)、トレーリング要求噴射量Tat
が前記トレーリング噴射可能量Tap以上の場合(ステッ
プS9でNO)には、トレーリング噴射可能量Tapに無
効時間Tvを加えた値をトレーリング側噴射のパルス幅
Titとする(ステップS10´)。 【0028】以上の内容をタイムチャートに示すと図4
のようになる。なお、本発明ではこのように燃料噴射時
期を2回に分割するものに限らず、1回で全必要量を噴
射するものであってもよい。 【0029】次に、上記ステップS2での演算動作を説
明する。この演算動作は、次の目標空燃比設定動作と、
フィードバック補正量の演算動作(この実施例ではフィ
ードバック条件を満たす場合に限る。)とからなる。 【0030】1)目標空燃比設定動作 目標空燃比設定動作は図6のフローチャートに示す通り
である。なお、同図においてcfb(K) は目標空燃比、xer
(K) はエンリッチフラグ、xfb(K) は燃料フィードバッ
クフラグ、xln(K)はリーンフラグであり、エンリッチフ
ラグxer(K) は現在の運転領域について決められている
目標空燃比cfb(K) が理論空燃比よりも小さい場合に
1、それ以外の場合に0に設定されるものである。ま
た、燃料フィードバックフラグxfb(K) は現在のエンジ
ンの運転状態が予め設定されたフィードバック条件(例
えばエンジン水温が一定以上)を満たす場合に1、それ
以外の場合に0に設定されるものであり、リーンフラグ
xln(K) は現在の運転領域について決められている目標
空燃比cfb(K) が理論空燃比よりも大きい場合に1、そ
れ以外の場合に0に設定されるものである。 【0031】同図において、まずエンリッチフラグxer
(K) が1である場合(ステップS11でYES)、すな
わち現在の運転状態がλ<1の第3の領域にある場合
(図5参照)には、テーリング係数cgm(K)を0にする
(ステップS12)。このテーリング係数cgm(K)は、テ
ーリング(空燃比の切換)の速度を決めるための係数で
ある。なお、この領域ではフィードバック制御は行われ
ず、目標空燃比が得られるような燃料噴射量を単純に演
算する動作が行われる。 【0032】エンリッチフラグxer(K) が0であり(ス
テップS11でNO)、かつ、燃料フィードバックフラ
グxfb(K) 、リーンフラグxln(K) の少なくとも一方が0
である場合(ステップS13でYES)、すなわち、現
在の運転状態が燃料フィードバック条件に該当しないか
もしくはλ=1の中負荷領域にある場合には、前回のテ
ーリング係数cgm(K-1) から一定値α(>0)を差し引
いた値と0とのうちの大きい方の値を今回のテーリング
係数cgm(K)として設定する(ステップS14)。 【0033】燃料フィードバックフラグxfb(K) 及びリ
ーンフラグxln(K) がともに1であり(ステップS13
でNO)、かつ、前回のエンリッチフラグxer(K-1) が
1である場合(ステップS15でYES)、すなわち、
エンジンの運転状態がλ<1の第3の領域からλ>1の
第1の領域へ移行する場合には(ステップS15でYE
S)、テーリング係数cgm(K)を1に設定し(ステップS
16)、前回のエンリッチフラグxer(K-1) が0である
場合(ステップS15でNO)には、前回のテーリング
係数cgm(K-1) に上記値αを加えた値と1とのうちの小
さい方の値を今回のテーリング係数cgm(K)として設定す
る(ステップS17)。 【0034】そして、以上の要領で定めたテーリング係
数cgm(K)を用いて次式に基づき、現時点での目標空燃比
caf(K) を演算する(ステップS18)。 【0035】 【数2】 caf(K)=(1−cgm(K))・cafr(K)+cgm(K-1)・cafl(K) この式においてcafr(K)は、第2の領域について定めら
れた目標空燃比(すなわち第2の空燃比である理論空燃
比)、もしくは第3の領域について定められた目標空燃
比(すなわち第3の空燃比)であり、cafl(K)は第1の
領域について定められた目標空燃比(すなわち第1の空
燃比)である。従って、この式に前記ステップS11〜
S17で求めたテーリング係数cgm(K)を代入することに
より、目標空燃比caf(K) は運転状態に応じて次のよう
に設定されることになる。 【0036】第1の領域から第2の領域への移行時:
目標空燃比caf(K) を第1の空燃比から第2の空燃比ま
で一定値αずつ徐々に下げる(図7(a)参照)。 【0037】第2の領域から第1の領域への移行時:
目標空燃比caf(K) を第2の空燃比から第1の空燃比ま
で一定値αずつ徐々に上げる。 【0038】第1の領域から第3の領域への移行時:
目標空燃比caf(K) を第1の空燃比から第3の空燃比へ
直ちに切換える(図7(b)参照)。 【0039】第3の領域から第1の領域への移行時:
目標空燃比caf(K) を第3の空燃比から第1の空燃比へ
直ちに切換える。 【0040】2)フィードバック補正量演算動作(図
8) まず、1)で設定された目標空燃比 caf(K)と、リニア
2センサ14により検出される空燃比 lafs(K)との偏
差daf(K)(= caf(K)−lafs(K))を演算する(ステップ
S21)。 【0041】次に、上記偏差daf(K)に基づき、フィード
バック補正量の比例要素cfbp(K)=Kp×daf(K)を演算す
る(ステップS22)。ここでKpは比例ゲインであ
る。 【0042】次に、上記偏差daf(K)に基づき、フィード
バック補正量の積分要素 cfbi(K)=cfbi(K-1)+Ki・da
f(K)を演算する(ステップS23)。ここで、Kiは積
分ゲインであり、よってこの積分要素は偏差に応じた値
を前回値に加算することにより求められる。 【0043】次に、上記偏差daf(K)に基づき、フィード
バック補正量の微分要素(偏差の変化に応じた値)cfbd
(K)=Kd×(daf(K)−daf(K-1))を演算する(ステップS
24)。ここでKdは微分ゲインである。 【0044】そして、上記ステップS22〜24で求め
られた各要素に基づき、最終的なフィードバック補正量
cfb(K)=cfbp(K)+cfbi(K)+cfbd(K)を求める(ステッ
プS25)。以上の演算動作を一定のサンプリング周期
が経過する度に行い、これによって求めたフィードバッ
ク補正量cfb(K)を基本噴射量に加算することにより、燃
料の要求噴射量のフィードバック補正を実行する。 【0045】以上のように、この装置では、第1の領域
と第2の領域との間で移行する際、目標空燃比を第2の
空燃比(理論空燃比)と第1の空燃比(リーン空燃比)
との間で徐々に変化させるようにしているので、空燃比
の急変によるトルクショックを緩和して円滑な運転を確
保する一方、第1の領域と第3の領域との間で移行する
際には、目標空燃比を第1の空燃比(リーン空燃比)と
第3の空燃比(リッチ空燃比)との間で直ちに切換える
ようにしているので、空燃比の変更量が大きいためにそ
の切換が大幅に遅れることが防がれる。このため、第3
の領域への移行の際に空燃比を下げる(すなわちエンリ
ッチにする)ことが遅れて出力応答性を著しく害したり
ノッキング防止が十分に行えなくなったりする事態を未
然に防ぐことができる。 【0046】なお、この実施例では、エンジンの運転領
域をエンジン回転数とエンジン負荷の双方に基づいて区
画したものを示したが、エンジン回転数に関係なくエン
ジン負荷のみに基づいて運転領域を低負荷領域、中負荷
領域、高負荷領域に分割し、各領域について第2の空燃
比(<第1の空燃比)、第1の空燃比、第3の空燃比
(>第2の空燃比)を設定するものについても同様の効
果を得ることができる。また、このように運転領域が3
領域に分割されていないエンジンであっても、目標空燃
比の変更の際、その変更量が大きいほど切換速度を大き
くすることにより、目標空燃比の大幅な遅れを避けなが
ら極力目標空燃比の急変を避けてトルクショックを緩和
することが可能になる。 【0047】 【発明の効果】以上のように本発明は、エンジン負荷が
低負荷領域内から中負荷領域内へ移行する場合には、比
較的低い速度で目標空燃比が第2の空燃比からそれより
も小さい第1の空燃比に切換えられることによりトルク
ショックが緩和され、エンジン負荷が中負荷領域から高
負荷領域内へ移行する場合には、比較的高い速度で上記
第2の空燃比から第3の空燃比へと切換えられる。従っ
て、エンジン負荷が上昇して上記中負荷領域から高負荷
領域へ移行した場合に目標空燃比が大きな遅れを生ずる
ことなく第3の空燃比に切換えられ、高負荷領域でのノ
ッキング発生が効果的に抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例におけるエンジンの全体構
成図である。 【図2】上記エンジンに装備されたECUの機能構成を
示すブロック図である。 【図3】上記ECUにより行われる要求噴射量演算動作
を示すフローチャートである。 【図4】上記要求噴射量の設定内容を説明するためのタ
イムチャートである。 【図5】上記ECUにより設定される目標空燃比とエン
ジンの運転領域との関係を示すグラフである。 【図6】上記ECUにより行われる目標空燃比設定動作
を示すフローチャートである。 【図7】(a)は中負荷領域から低負荷領域へ移行する
際の目標空燃比の変更速度を示すタイムチャート、
(b)は中負荷領域から高負荷領域へ移行する際の目標
空燃比の変更速度を示すタイムチャートである。 【図8】上記ECUにより行われるフィードバック補正
量の演算動作を示すフローチャートである。 【符号の説明】 1 エンジン本体 2 燃焼室 13 燃料噴射弁 14 リニアO2センサ 20 ECU 21 要求噴射量演算手段(制御手段) 22 トレーリング噴射可能量演算手段(制御手段) 23 判別手段(制御手段) 24 燃料噴射制御手段(制御手段) 25 目標空燃比設定手段 26 目標空燃比切換速度変更手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 45/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 目標空燃比に基づいて燃料噴射量の制御
    を行うエンジンの空燃比制御装置において、 エンジンの運転状態に応じて複数種の目標空燃比を設定
    する目標空燃比設定手段と、 この目標空燃比設定手段で設定された目標空燃比に基づ
    いて燃料噴射量の制御を行う制御手段と、 上記目標空燃比の変更時の切替速度を高くする目標空燃
    比切替速度変更手段とを備え 上記目標空燃比設定手段は、エンジン負荷が予め設定さ
    れた中負荷領域内にあるときは第1の空燃比を設定し、
    エンジン負荷が上記中負荷領域よりも低負荷側の低負荷
    領域内にあるときには、上記第1の空燃比よりも小さい
    第2の空燃比を設定し、エンジン負荷が上記中負荷領域
    よりも高負荷側の高負荷領域内にある時には上記第2の
    空燃比よりも小さい第3の空燃比を設定するとともに、 上記目標空燃比切替速度変更手段は、上記第2の空燃比
    から上記第1の空燃比への切替速度よりも、上記第1の
    空燃比から上記第3の空燃比への切替速度の方を大きく
    するように構成されたこと を特徴とするエンジンの空燃
    比制御装置。
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