JP3371479B2 - 苗移植機 - Google Patents

苗移植機

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JP3371479B2
JP3371479B2 JP22641693A JP22641693A JP3371479B2 JP 3371479 B2 JP3371479 B2 JP 3371479B2 JP 22641693 A JP22641693 A JP 22641693A JP 22641693 A JP22641693 A JP 22641693A JP 3371479 B2 JP3371479 B2 JP 3371479B2
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秀夫 井関
哲 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、苗箱ごと植付部に装填
するように構成した田植機等の移植機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】可撓性を有する苗箱で育成した苗を苗箱
ごと植付部に装填し、該苗箱を所定の搬送経路に沿って
搬送しつつ、その搬送途中で、苗箱の底部に形成した孔
から苗押出しピンを苗箱のポット内に挿入して苗箱から
苗を押し出し、その押し出された苗を苗ホルダが受け取
って下方に移動し、苗を苗搬送ベルトの上に載せ、さら
に苗搬送ベルトが横方向に苗を搬送して、苗を植込杆の
苗取位置に1株づつ供給するように構成した田植機があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記田植機の苗搬送ベ
ルト(コンベア)は、使用中に苗の泥が付着して正常な
苗搬送が行われなくなることが多かった。このような問
題を解決するため、苗搬送ベルトを適当な清掃装置で清
掃することが考えられるが、苗には葉がついているた
め、これが清掃装置と干渉して植付け姿勢が悪化する恐
れがあった。そこで本発明は、苗の植付け姿勢を悪化さ
せることなく、苗搬送ベルトに付着した泥をうまく除去
することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成とした。すなわち、請求項
1に記載の発明にかかる苗移植機は、苗箱から取り出さ
れた横一列のポット苗を左右一対の苗搬送コンベア19
により横向き姿勢で互いに左右反対方向へ搬送して各々
植付装置12の苗取り位置T1 に搬送し、前記植付装
置12の植込杆161で苗の床土部を押すことにより苗
をガイド153に沿って横向き姿勢から起立姿勢に変更
させながら圃場の苗植付位置へ移動して植え付けるよう
にした苗移植機において、前記苗搬送コンベア19の前
後中央より苗の床土部を受ける側の部分に各ポット苗の
間を仕切る突起を構成し、苗搬送コンベア19の搬送終
端に設けた駆動ロ−ラ150の径を該搬送上手側の従動
ロ−ラ151の径より小径に設け、苗搬送コンベア19
の搬送戻り側で少なくとも苗搬送コンベア19の突起に
作用するように苗搬送コンベア19に付着した泥を除去
するブラシ155を設け、該ブラシ155を苗搬送コン
ベア19の搬送終端で苗の葉が該苗搬送コン ベア19に
巻き込まれない前記駆動ロ−ラ150から離れた位置に
配置したことを特徴としている。
【0005】また、請求項2に記載の発明にかかる苗移
植機は、苗箱から取り出されたポット苗を苗搬送コンベ
ア19で所定の位置に搬送し、該苗搬送コンベア19に
より搬送された苗を植え付けるようにした苗移植機にお
いて、前記苗搬送コンベア19の前後中央より苗の床土
部を受ける側の部分に各ポット苗の間に突起を前後に複
数個並べて仕切りを構成し、苗搬送コンベア19の苗の
床土部を受ける側の部分に前後傾斜した方向から洗浄水
を供給して該コンベア19を洗浄する洗浄装置を設けた
ことを特徴としている。
【0006】
【作用】請求項1に記載の苗移植機は、苗搬送コンベア
19の前後中央より苗の床土部を受ける側の部分に各ポ
ット苗の間を仕切る突起を構成しているので、各々のポ
ット苗は、前記突起に規制されて苗搬送コンベア19に
対して左右方向へ移動せず、植付装置12の苗取り位置
T1 へ適切なタイミングで供給される。また、植付装置
12の植込杆161で苗の床土部を押すことにより苗を
ガイド153に沿って横向き姿勢から起立姿勢に変更さ
せながら圃場の苗植付位置へ移動して植え付ける構成で
あるので、苗の葉が床土部に対して前記苗取り位置T1
からあまり移動しないために苗搬送コンベア19の搬送
終端で該苗搬送コンベア19の搬送戻り側に巻き込まれ
やすくなるが、苗搬送コンベア19の搬送終端に設けた
駆動ロ−ラ150の径を該搬送上手側の従動ロ−ラ15
1の径より小径に設けているので、苗搬送コンベア19
の搬送終端で苗の葉が該苗搬送コンベア19の搬送戻り
側に巻き込まれにくくなり、ポット苗を植付装置12の
苗取り位置T1 へ適正な姿勢で供給できる。更に、搬送
終端駆動ロ−ラ150から離れた位置に苗搬送コンベ
ア19に付着した泥を除去するブラシ155が設けられ
ているので、当該苗搬送コンベア19がこのブラシ15
によって清掃されると共に、移植される苗の葉がブラ
シ155に挟まれたりすることがなく、正常な姿勢で植
付が行われる。しかも、ブラシ155が苗搬送コンベア
19の搬送戻り側で作用するよう に設けられているの
で、泥が苗搬送コンベア19に付着したまま左右一対の
苗搬送コンベア19間に移動する手前で除去することが
でき、左右一対の苗搬送コンベア19間に泥が詰まって
該コンベア19の搬送が円滑に行われなくなるようなこ
とを防止できる。更に、ブラシ155が少なくとも苗搬
送コンベア19の突起に作用するように設けられている
ので、泥が溜りやすい前記突起の周辺を確実に清掃し、
苗搬送コンベア19において泥が付着しやすい苗の床土
部を受ける側の部分を確実に清掃することができる。
【0007】請求項2に記載の苗移植機は、苗搬送コン
ベア19の前後中央より苗の床土部を受ける側の部分に
各ポット苗の間を仕切る突起を構成しているので、各々
のポット苗は、前記突起に規制されて苗搬送コンベア1
9に対して左右方向へ移動せず、所定の位置へ適切なタ
イミングで供給される。また、苗搬送コンベア19の苗
の床土部を受ける側の部分に洗浄水を供給して該コンベ
ア19を洗浄する洗浄装置が設けられているので、泥が
溜りやすい前記突起の周辺を確実に洗浄し、苗搬送コン
ベア19において泥が付着しやすい苗の床土部を受ける
側の部分を確実に洗浄することができる。しかも、洗浄
装置は、前後傾斜した方向から洗浄水を供給するので、
洗浄水により苗搬送コンベア19上のポット苗が苗搬送
コンベア19に対して左右方向へ移動するのを抑えつ
つ、苗搬送コンベア19に付着する泥を該コンベア19
の外方へ案内し、苗搬送コンベア19を適確に洗浄する
ことができる。
【0008】
【実施例1】図1乃至図24は本発明の1実施例をあら
わしている。この苗移植機(「移植機」と略す)1−1
は、四輪走行車両である本機(走行部)2に6条植の植
付部3と施肥装置4が装着されており、全体で乗用型施
肥田植機として構成されている。植付部3は走行車体で
ある本機2の後部に設けた平行リンク式の植付部装着装
置5に装着され、本機2に対して昇降自在となってい
る。植付部装着装置5は油圧シリンダ6によって上下動
させられる。
【0009】植付部3は苗箱ごと苗を装填する方式であ
り、植付部フレームを兼ねる伝動ケース10に、植付条
数分の植付装置12と、該植付装置の苗取位置に苗を1
株づつ供給するための苗供給用の各装置とが組み付けら
れている。苗供給用の各装置とは、苗箱送り台14、該
苗箱送り台に設けた苗箱自動送り装置15、苗箱送り台
14の苗押出し位置で苗箱から苗を押し出す苗押出し装
置16、該苗押出し装置によって押し出された苗を下方
に運ぶ苗受渡し装置17、該苗受渡し装置の補助をする
苗落とし装置18、前記苗受渡し装置17から受け取っ
た苗を植付装置12の苗取り位置へ搬送する苗搬送ベル
ト(コンベア)19等である。
【0010】使用する苗箱は図33乃至図35に示す構
造をしている。すなわち、苗箱300は、上部に開口す
る育苗ポット301,…が縦横に整列状態で並んでお
り、各ポットの底部に3本の放射状スリット302を有
する苗押出し孔303が形成されている。この苗押出し
孔303は水抜きも兼ねている。長手方向を縦、それと
直交する方向を横とすると、縦方向についてはポット間
隔が一定ピッチpであり、横方向については中央部にポ
ットとポットの間隔が広くなった境界部306が設けら
れ、その両側に横1列当たり同数づつ(例えば7個づ
つ)ポットが等間隔で配置されている。したがって、帯
状の境界部306を挟んで育苗ポットが左右2群に分け
られた状態となっている。苗箱の左右縁部は案内用の耳
部307となっており、該耳部にポットの縦方向のピッ
チpと同ピッチで平面視四角形の爪穴308が形成され
ている。耳部307の先端部309はほぼ直角に下向き
に屈曲している。苗箱300は薄肉の合成樹脂材料で一
体成形され、全体的に前後および左右方向の可撓性を有
する。ポット301,…内に床土を入れて播種し、一定
大きさの成苗310になるまで育成する。
【0011】以下、植付部3の各部について説明する。
【0012】苗箱送り台14は2条で共用となり、並列
に計3台設けられている。各苗箱送り台14は、苗箱載
せ部21と接続部22と苗箱搬送部23と空箱収納部2
5とからなる。苗箱載せ部21は2段構造で、上下の苗
箱載せ部21(A,B)は前側が上位となるよう傾斜し
た状態でそれぞれ平行に設けられている。接続部22
(A,B)は、上下の苗箱載せ部21(A,B)の後端
と苗箱搬送部23の始端とを接続している。苗箱搬送部
23は側面視で略U字状を呈し、そのU字の後側の端部
が苗箱搬送の始端で、U字の前側の端部が苗箱搬送の終
端となっている。空箱収納部25は、苗箱搬送部23の
終端部の前側に設けられ、空の苗箱を複数枚積み重ねて
保持することのできるスペースを有する。
【0013】植付作業時における苗箱の流れについて述
べると、苗箱載せ部21に載置されている苗箱300が
接続部22を通って苗箱搬送部23に供給され、その供
給された苗箱300が苗箱自動送り装置15によって始
端側から終端側へ1ピッチpづつ間欠的に搬送される。
苗箱300は可撓性を有するので、曲線状の搬送経路に
沿って搬送することが可能である。搬送途中の苗押出し
位置27で、苗箱内のポット苗が苗押出し装置16によ
って後方に押し出される。苗を押し出された後の苗箱
は、苗箱搬送部23の終端部から前方に放出され、空箱
収納部25に回収される。
【0014】上下の苗箱載せ部21(A,B)は共に左
右方向に6面の苗箱載せ面を有し、苗箱載せ部21全体
が左右にスライドすることにより、隣接する2面分の苗
箱が苗箱搬送部23に供給される。苗箱載せ部21のス
ライド機構は、苗箱載せ部21の裏面に左右方向に取り
付けたラック30と、該ラックに噛合するピニオン31
と、該ピニオンを正逆方向に回転させるモータ32とで
構成される。
【0015】また、接続部22の前端部にはシャッタ3
4(A,B)が設けられており、該シャッタを適宜開閉
させることにより、上段の苗箱載せ部21(A)の苗箱
と下段の苗箱載せ部21(B)の苗箱を交互に苗箱搬送
部23に供給するようになっている。
【0016】上段の苗箱載せ部21(A)は前端部分3
6が本体とは別体で構成され、その前端部分36は、蝶
番37によって上下に回動自在に本体に連結され、さら
にトルクバネ(図示省略)によって上側に付勢されてい
る。前端部分36には後方に延びる板状の回り止め部3
6aが形成されており、この回り止め部36aが本体の
上面に当たることにより、常時は本体と前端部分36が
同一平面上に位置するようになっている。
【0017】これは下段の苗箱載せ部21(B)への苗
補給を容易に行わせるための構成で、苗補給は以下の手
順で行う(図8参照)。まず、苗箱300を上段の苗箱
載せ部21(A)の上に載せ(a)、その苗箱300を
後端が前端部分36の上にくるまで前方に引き寄せる
(b)。すると、苗箱300の自重によって前端部分3
6が下に回動し、苗箱300は下段の苗箱載せ部21
(B)の上に落とし込まれる(c)。苗箱300が前端
部分36から外れたならば、前端部分36はトルクバネ
の作用で元の状態に戻るので(d)、下段の苗箱載せ部
21(B)の上に落とし込まれた苗箱300をそのまま
後方に押し込めばよい。本機に使用する可撓性を有する
苗箱は、その一端を持った場合、他端がほぼ垂直になる
ほどに垂れ下がる。このため、従来は下段の苗箱載せ部
21(B)への苗補給が容易でなかったが、本実施例の
ように苗箱載せ部21を構成すると、比較的簡単に苗補
給を行えるようになり、作業能率が向上する。
【0018】自動苗箱送り装置15は図9乃至図12に
示す構成となっている。44は底板、45は押え金具
で、両者44,45で苗箱の耳部307を挟んで苗箱を
案内するようになっている。押え金具45の下部には、
上下に長い長方形の開口部45aが形成されている。
【0019】50は自動送り杆で、押え金具45の開口
部45aに挿入され苗箱の爪穴308の下部壁面に係合
する自動送り爪51を有する。この自動送り杆50は、
揺動アーム53の先端部に設けたローラ軸54にトルク
バネ55を介して苗箱経路側に付勢された状態で取り付
けられており、揺動アーム53が支軸57を中心として
揺動するのにともない上下動するようになっている。自
動送り杆50が下限位置にあるとき、自動送り爪51が
苗押出し位置27に位置するよう設定されている。揺動
アーム53は苗送りロッド58を介して駆動される。
【0020】60は制止杆で、前記開口部45aに挿入
され苗箱の爪穴308の上部壁面に係合する制止爪61
を有する。この制止杆60は、トルクバネ63によって
苗箱経路側に付勢された状態で支軸62に軸支されてい
る。制止杆60の下部の摺接部60aが前記ローラ軸5
4に摺動自在に当接し、揺動アーム53が上動すると制
止杆60が右方へ押されて制止爪61が爪穴308から
外れるようになっている。さらに、摺接部60aの上側
に苗送り停止凹部60bが形成され、苗送りレバー64
を操作して揺動アーム53を最大に上側へ回動させる
と、ローラ軸54がこの凹部60bに嵌合し、制止爪6
1が爪穴308に嵌入するようになっている。
【0021】65は板ばねブレーキで、フック部65a
が爪穴308に係合することにより、苗箱が自重で落下
するのを防止する作用をしている。
【0022】図9は揺動アーム53が下に揺動した状態
をあらわし、自動送り杆50の自動送り爪51および制
止杆60の制止爪61が開口部45aに嵌合しており、
制止爪61によって苗箱の爪穴308の上部壁面(初期
状態の場合は苗箱の下端面)が受け止められて苗箱30
0が静止状態に保持されている。
【0023】図10は揺動アーム53が上に揺動した状
態をあらわし、自動送り杆50が上動することにより自
動送り爪51が爪穴308の上部壁面に沿って摺動し自
動送り爪51が爪穴308から押し出されるとともに、
ローラ軸54に押されて制止杆60の下部が後方に回動
して制止爪61も爪穴308から外れる。板ばねブレー
キ65の作用によって、苗箱300はそのままの位置に
保持される。
【0024】図10の状態から揺動アーム53が下向き
に回動すると、図11に示すように自動送り杆50の自
動送り爪51が爪穴308に嵌合する。この時点ではま
だ制止杆60の制止爪61は爪穴308から外れてい
る。この状態でさらに揺動アーム53が回動することに
より、自動送り爪51が爪穴308の下部壁面を押し下
げて苗箱300を1ピッチp分だけ搬送する。なお、上
部の苗箱は自重で落下する。揺動アーム53が下死点ま
で回動すると、ローラ軸54による規制が解除されて制
止爪61が爪穴308に嵌合し、図9の状態に戻る。
【0025】また、図12に示すように、苗送りレバー
64を操作して揺動アーム53を上側へ最大に回動させ
ると、ローラ軸54が苗送り停止凹部60bに嵌合し、
制止爪61が爪穴308に嵌入するようになるので、苗
箱送りを停止したまま苗箱が支えられる。苗箱が送られ
なくなると、苗取り位置に苗が供給されなくなるので、
水田面に苗が植付けられない。つまり、2条単位で苗の
植付けを停止させることが可能であり、自動苗箱送り装
置15が畦クラッチとして機能しているのである。この
畦クラッチはクラッチ用の特別な部材を必要としないの
で、構造が簡単で安価に作ることができる。
【0026】苗押出し装置16は、前記苗箱送り台14
の苗押出し位置27に位置する苗箱から苗を横1列分づ
つ後方に押し出す所定本数(図示例では14本)の苗押
出しピン100,…を備えている。苗押出しピン10
0,…は共通の支持体101に支持されており、該支持
体の両端部に連結した苗押出しロッド102,102を
前後動させ、苗押出しピン100,…が後方に突出する
際に該苗押出しピンが苗箱の苗押出し孔303に挿入し
てポット301内の苗を後方に押し出すようになってい
る。
【0027】支持体101と苗押出しロッド102の連
結部は、支持体101の外側部から挿入させ、かつバネ
103によって内向きに付勢した固定ピン104の先端
部を、苗押出しロッド102のピン穴102aに嵌合さ
せた構造となっている。よって、先端部がピン穴102
aから外れるまで固定ピン104を引き抜くことによ
り、手で支持体101を苗押出しロッド102に沿って
スライドさせることができる。苗押出しピン100,…
が苗箱300に挿入された状態で植付部が停止した場
合、上記方法で支持体101を前方(苗箱と反対側の方
向)にスライドさせると、苗押出しピン100,…が苗
箱300から抜け、苗箱送りが可能となる。支持体10
1をスライドさせた状態のまま植付部を作動させると、
苗箱送り台14のフレームによって支持体101が苗押
出しロッド102の後退動作に逆らってそのままの位置
に押し止められる。そして、支持体101と苗押出しロ
ッド102の位置関係が正常になった時点でバネ103
の作用で固定ピン104の先端部がピン穴102aに入
り込み、支持体101と苗押出しロッド102が正常状
態に再度固定されるようになる。
【0028】苗押出しロッドの駆動機構は次のように構
成されている。図14における105はギヤケースで、
苗押出しロッド102の基部がこのギヤケース105内
に摺動自在に支持されている。苗押出しロッド102の
基部にはラック106が形成され、該ラックに噛合する
扇形ピニオン107がギヤケース105内に設けられて
いる。左右のギヤケース105,105内のピニオン1
07,107は共通の軸108に取り付けられ、この軸
108の一方の端部に固定して取り付けた揺動アーム1
09と後記第二駆動軸212に取り付けた駆動アーム1
10とが緩衝連結体112で連結されている。緩衝連結
体112は、揺動アーム109側の筒体113と駆動ア
ーム110側のロッド114を摺動自在に嵌合させ、ロ
ッド114の中間部に嵌着させたフランジ115と筒体
113の上下壁との間にバネ116,117を介装させ
てある。
【0029】図の位置から駆動アーム110が矢印方向
に回転すると、ロッド114を押し上げる力がバネ11
6を介して筒体113に伝えられ、揺動アーム109が
上向きに回動し、さらにピニオン107が右回りに回動
し、苗押出しピン110,…が突出する。駆動アーム1
10の回転が死点越えすると、圧縮されていたバネ11
6が反発することにより緩衝連結体112が縮み、揺動
アーム109が下向きに回動し、さらにピニオン107
が左回りに回動し、苗押出しピン110,…が後退す
る。すなわち、苗押出しピン110,…の突出は緩衝材
であるバネ116を介して強制的に駆動され、苗押出し
ピン110,…の後退はバネ116によって急速に行わ
れるのである。苗押出しピン110,…が所定位置まで
後退すると、フランジ115が筒体113の段部113
aに係合し、その以後のロッド114の下動はスプリン
グ117に吸収されるようになり、苗押出しピン11
0,…のオーバーストロークを防止している。
【0030】苗受渡し装置17は、共通の支持軸121
a,122aに基部が支持された左右各一対のリンク1
21,121,122,122と、該一対のリンクの先
端部に連結軸121b,121b,122b,122b
によって連結されたブラケット123,123とで平行
リンク装置を構成し、左右のブラケット123,123
の間に苗箱から押し出された苗を保持する苗ホルダ12
5が設けられている。平行リンク装置を作動させること
により苗ホルダ125が一定姿勢のまま上下に回動し、
苗を下方に移送させるようになっている。
【0031】苗ホルダ125は、苗310の床土部31
0aがちょうど嵌合する程度の大きさで上部が開放した
保持凹部126,…を備え、苗押出しピン100,…に
よって苗箱から押し出された苗310の床土部310
a,…がこの保持凹部126,…に押し込まれるように
なっている。各保持凹部126の底部に形成された溝1
27内に、外周部に鋭利な突起128a,…を有する苗
キャッチングローラ128が設けられ、その上側に位置
する突起128aが保持凹部126内に突出している。
苗キャッチングローラ128,…が取り付けられている
共通の支持軸129にワンウェイクラッチ130が設け
られ、各苗キャッチングローラ128,…は、保持凹部
126内に突出する上側に位置する突起128aが苗押
出し方向へ移動する方向(図18におけるA方向)へは
回転するが、その逆方向(B方向)には回転しないよう
になっている。
【0032】苗受渡し装置17の駆動機構は、下リンク
122,122の支持軸122aに取り付けた揺動アー
ム131と前記第二駆動軸212に取り付けた駆動アー
ム132を緩衝ロッド133で連結し、駆動アーム13
2を一定方向に回転させて揺動アーム131を揺動させ
るように構成されている。緩衝ロッド133は揺動アー
ム側のロッド133aと駆動アーム側のロッド133b
からなり、両者がバネ134を介して力を伝え合うよう
になっている。図16中の135,136はリンク13
2の上下回動範囲を規制するストッパである。また、苗
ホルダ125の移動経路に沿い、苗ホルダ125の保持
凹部126,…から苗が床土側へ逸脱するのを防止する
ホルダガイド137,…が設けられている。このホルダ
ガイドは各保持凹部ごとに線材で作っても、あるいは1
枚の板材で作ってもよい。
【0033】上記駆動機構の作用で左右各一対のリンク
121,121,122,122が上下に揺動し、苗ホ
ルダ125が図16における苗受取位置(E)と苗解放
位置(F−G)の間を移動する。苗ホルダ125がF−
Gの中間点にある時、リンク121,122の回動支点
である支持軸121a,122aの直下に連結軸121
b,122bが位置するようになっているので、苗ホル
ダ125がF−G間をほぼ水平に前方に移動することと
なる。
【0034】苗落とし装置18は、L形アーム140に
取り付けられた苗落とし具141を有する。この苗落と
し具141は、先端が苗ホルダ125の保持凹部12
6,…に挿入し得るように分岐しており、その先端部に
苗床土部310aの底部を受ける苗抜き部141aと苗
床土部310aの上側面に当接する苗叩き部141bが
形成されている。
【0035】L形アーム140は支持軸143に回動自
在に支持されている。そして、その近傍に苗落としカム
144が設けられ、該カムの外周面に当接するカムロー
ラ145がL形アーム140の適所に取り付けられてい
る。L形アーム140はバネ146にカム144の方向
に付勢されている。カム144は円周の一部分に凹部1
44aが形成された形状をしており、カムローラ145
がその凹部144aに落ち込んだ時にだけ、バネ146
の力で苗落とし具141が瞬間的に下動するようになっ
ている。なお、カム144も前記第二駆動軸212に取
り付けられている。
【0036】苗ホルダ125が苗受取位置(E)にある
時、前記苗押出し装置16によって苗箱から苗が押し出
され、その苗が苗ホルダ125の各保持凹部126,…
に押し込まれる。押し込まれた苗の床土部310aに苗
キャッチングローラ128の突起128a,…が喰い込
み、苗が保持凹部126,…内に保持される。苗キャッ
チングローラ128は苗押出し方向とは逆方向(B方
向)には回転しないようになっているので、苗押出しピ
ン100,…が元に戻る際に苗を持ち帰ることがなく、
苗が保持凹部126,…内に確実に保持される。そし
て、苗を保持した苗ホルダ125は解放位置(F−G)
まで回動する。この回動中にも、苗ホルダの苗が床土部
側に抜け落ちることがない。
【0037】苗ホルダ125がF点からG点に移動する
時、苗落とし具141の苗抜き部141a,…が苗ホル
ダの保持凹部126…に挿入し、該凹部に保持されてい
る苗が相対的に後方に抜き出される。苗キャッチングロ
ーラ128は苗押出し方向(A方向)へは回転可能であ
るので、苗ホルダ125から苗を後方に抜き出すことは
できるのである。前述の如く、苗ホルダ125はF−G
間をほぼ水平に前方に移動するので、苗抜き部141
a,…が凹部126,…に直線的に挿入されることとな
り、苗ホルダ125からの苗抜きが良好に行われる。さ
らに、苗ホルダ125がG点に到達すると、苗落とし具
141が下動し、その苗叩き部141b,…が保持凹部
126,…から押し出された苗を苗搬送ベルト19,1
9の上に叩き落とす。
【0038】図25および図26は苗ホルダの異なる実
施例を表している。この苗ホルダ125’は苗押出し時
に苗キャッチングローラ128が苗押出し方向に強制駆
動する駆動アーム280が設けられている。130は支
持軸129のワンウェイクラッチで、このワンウェイク
ラッチ130によって支持軸129はA方向には回転す
るが、B方向には回転しないよう支承されている。13
0’は駆動アーム280のワンウェイクラッチで、この
ワンウェイクラッチ130’によって駆動アーム280
は支持軸129をA方向には回転させるが、B方向には
空回りするようになっている。
【0039】駆動アーム280は苗押出しピン支持体1
01の中央部から後方に突出する駆動ピン281によっ
て駆動される。苗押出し時に駆動ピン281が後方に突
出すると、これに押されて駆動アーム280がA方向に
回転し、さらに苗キャッチングローラ128もA方向に
回転する。このように苗押出しのタイミングに同期して
苗キャッチングローラ128が苗押出し方向に強制回転
駆動されるので、苗310が確実に保持凹部260内に
押し込まれると共に、苗キャッチングローラ128の突
起128a,…が苗床土部310aに無理なく喰い込み
苗を傷つけにくい。なお、苗箱300の境界部306に
は駆動ピン281が貫通する孔(図33において鎖線で
示す)282が穿設されている。
【0040】駆動ピン281による駆動アーム280の
押し付けがなくなると、リターンアーム284に取り付
けたリターンバネ285によって駆動アーム280がB
方向に回転させられ、元の状態に戻る。駆動アーム28
0は支持軸129回りにB方向に空回りするので、この
戻り動作時には苗キャッチングローラ128がA,Bい
ずれの方向にも回転しない。
【0041】また、苗落とし具141が苗ホルダ125
から苗を抜き出すおりにも苗キャッチングローラ128
がA方向に強制回転駆動されるように構成しておくと、
苗の抜き出しが確実となり、またその抜き出し時に苗床
土部310aが崩れることがなく好ましいものとなる。
【0042】図27乃至図32はさらに異なる苗ホルダ
を表している。この苗ホルダ125”は、2枚の板材2
87,288が前後並列に設けられ、前側の板材287
には保持凹部260の左側部分を構成する左R部材28
9,…が固着され、後側の板材288には保持凹部26
0の右側部分を構成する右R部材290,…が固着され
ている。後側の板材288は左右にスライド可能で、該
板材が右にスライドした時は左右R部材289,290
の間隔が広く、該板材が左にスライドした時は左右R部
材289,290によって苗の床土部を左右からぴった
りと挟持する間隔になる。
【0043】苗ホルダ125”を開閉する機構は次のよ
うに構成されている。前後両板材287,281は凸条
287aと溝288aとで互いに係合し、両者が上下に
分離することなく左右に摺動するようになっている。2
91は左右方向に伸びる第一アーム291aと後方に伸
びる第二アーム291bを有する回動体で、この回動体
291は前側の板材287に設けた回動軸292の上端
部に取り付けられている。そして、第二アーム291b
の長穴293に後側の板材288に固着のピン294が
遊嵌している。苗押出しピン支持体101には第一アー
ム291aの左右位置を合わせて押し棒295が固着さ
れており、苗押出しピン100,…による苗押出し動作
に同期してこの押し棒295が第一アーム291aを後
方に押す。すると、第二アーム291bが左に回動させ
られ、後側の板材288が左にスライドし、苗ホルダ1
25”が閉じられ、保持凹部260内に押し込まれた苗
を保持する。
【0044】296はタンブラースプリングで、このス
プリングは前側の板材287に固定のピン296aと第
一アーム291aと一体に動作する第三アーム291c
に固定のピン296bとの間に張設され、第一アーム2
91aが図27における実線位置から鎖線位置へ移動す
る途中で最大に引っ張られるようになっている。このた
め、第一アーム291aが実線位置にあるホルダ開状態
も第一アーム291aが鎖線位置にあるホルダ閉状態も
安定している。
【0045】また、苗落とし具141とほぼ同レベルの
位置で、かつ回動体の左右位置に対応して解除爪297
が設けられている。この解除爪297は、支点Oを中心
に回動自在に設けられているが、ストッパ板297aと
ストッパピン297bによって必要以上に内側へ回動し
ないよう規制されており、またトルクバネ297cによ
って内向きに付勢されている。苗ホルダ125”がF位
置の直前まで移動してくると、解除爪297の先端テー
パ部298が第二アーム291bに当接し、さらに苗ホ
ルダ125”が移動するのに伴い第二アーム291bが
内側に回動させられ、苗ホルダ125”が開状態にな
る。次いで、苗落とし具141が苗ホルダ125”から
苗を抜き出すとともに、その苗を下方に叩き落とす。
【0046】苗搬送ベルト19は隣接する2条(L,
R)同士で1組となっており、これら一対の苗搬送ベル
ト19(L,R)は互いに左右対称形となっている。苗
搬送ベルト19は一対のローラ150,151に張架さ
れており、駆動ローラ150が所定方向に回転すること
により、ベルトが常時矢印方向に移動するようになって
いる。苗受渡し装置17から受け渡される14個の苗は
7個づつ左右の苗搬送ベルト19(L,R)の上面に載
せられる。そして、その苗を苗搬送ベルト19(L,
R)が外向きに搬送し、植付装置12の苗取り位置T1
に順次苗を1個づつ供給する。また、苗取り位置T1 の
下方には、植付装置12による植付時に苗を圃場面まで
案内するためのガイドプレート153が設けられてい
る。
【0047】また、一対の苗搬送ベルト(コンベア)1
9(L,R)の間隔部下側(戻り側)で、かつ苗搬送ベ
ルトの搬送終端部のロ−ラ150から離れた位置には回
転ブラシ155が設けられ、さらにこの回転ブラシ15
5に向けて洗浄水を吐出するノズル156,156が設
けられている。洗浄水は本機2に設けた水タンク157
からホース158でノズル156に供給している。この
回転ブラシ155と洗浄装置は苗搬送ベルト19に付着
した泥を除去するためのもので、特に泥が付着しやすい
苗の床土部を受ける部分を重点的に洗浄するようにして
おくのが良い。なお、苗箱搬送部23に苗箱の有無を検
出するセンサ159を設け、苗箱がある時だけ洗浄装置
が作動するようにすると、動力や水の無駄がない。
【0048】植付装置12は、側面視円形のロータリケ
ース160と、該ロータリケースに設けた一対のへら状
の植込杆161,161とを備えてなる。ロータリケー
ス160の内部構造は図22および図23に示すように
なっている。図において、163は伝動ケース10の後
端部に支承された植付装置取付軸で、該植付装置取付軸
の先端部にキー164によって固定メタル165が嵌着
され、さらに該固定メタルにロータリケースハウジング
166が固定されている。したがって、ロータリケース
160は植付装置取付軸163と一体に回転する。植付
装置取付軸163の周囲には、環状のガイド溝168a
を有する植付杆作動カム168が嵌合している。このカ
ム168は、軸受169によってハウジング166に対
して回転自在であるとともに、伝動ケース10に固着し
た固定プレート170に爪168bによって一体化され
ている。カム168のガイド溝168aには一対のロー
ラ172,172が嵌合している。これらローラ172
は、支持軸173の周囲に回転自在に嵌合するアーム1
74に取り付けられている。また、アーム174にはギ
ヤ175が形成されており、該ギヤ174は植付杆取付
軸177に取り付けたギヤ178が噛合している。植込
杆161は植込杆取付軸177にコッタピン179で固
定状態に取り付けられている。
【0049】植付装置取付軸163が所定方向に回転す
ると、これと一体になったロータリケース160も回転
し、植込杆161が閉軌跡T(図21参照)を描きなが
ら移動する。その際、ローラ172,172が植込杆作
動カム168のガイド溝168aに沿って移動すること
によりアーム174が揺動し、その揺動がギヤ175,
178を介して植込杆取付軸177に伝えられる。この
ため、植込杆161は移動中、微妙にその角度を変化さ
せる。すなわち、苗取り位置T1 を通過する時は水平状
態となっており、苗搬送ベルト19によって苗取り位置
T1 に供給された苗310と平行になる。そして、ロー
タリケース160に対してそのままの姿勢を保ったまま
下に回動し、ガイドプレート153の中を通して苗を植
付位置T2 に導く。植付後、植込杆161がロータリケ
ース160に対し相対的に前方に回動するよう姿勢を変
化させることにより、絶対的には植込杆160が真上に
引き抜かれる如く動作するので、植込杆161と苗の分
離が無理なく行われ、植え付けた苗310の姿勢が乱れ
ない。
【0050】伝動ケース10は、並列に配した3個のミ
ッションケース180,…、これらミッションケースの
間隔部および外端部に継ぎ足した4個の継足ケース18
1,…、各継足ケースの背面部に固着連結した4個のチ
エンケース182,…の各パーツを組み合わせてなる。
ミッションケース180,…の後部は左右に突出する筒
状になっており、その筒状部180b,180bで継足
ケース181,…に固着連結されている。中央のミッシ
ョンケース180(C)には入力部183が一体に形成
されている。また、中央のミッションケース180
(C)の前端部には植付部装着装置5に連結するローリ
ング軸184が回動自在に支承されており、植付部3全
体が本機2に対してローリング可能に支持されている。
そして、中央2個のチエンケース182(2,3)の後
端部両側と左右両端のチエンケース182(1,4)の
後端部内側に1個づつ計6個の植付装置12,…が設け
られている。
【0051】次いで、伝動ケース10の内部構造につい
て説明する(図24参照)。なお、図24は展開断面図
であり、各部の向きおよび位置関係等は実際とは異なっ
ている。
【0052】本機2のPTO出力が入力部183内の入
力軸185に入力され、該入力軸からミッションケース
180,…の筒状部180b,…と継足ケース181,
…内に支承された第一駆動軸186へ一対のベベルギヤ
190,191によって伝動される。この伝動部は安全
クラッチとして構成されている。すなわち、ギヤ190
は入力軸185に回転自在に嵌合しており、入力軸18
5とギヤ190はクラッチ体192を介して伝動結合さ
れている。このクラッチ体192は入力軸185に対し
て摺動自在で、スプリング193によってクラッチ体1
92をギヤ190側に押圧することにより両者の伝動爪
190a,192aが咬み合うようになっている。この
ため、負荷が一定以上になると、スプリング193の押
圧力に抗してクラッチ体192がギヤ190から外れ、
伝動が停止される。スプリング193を受けている筒体
195をクラッチ体192から離れる方向にシフタ19
6でずらすと、負荷の大きさに関係なく伝動が停止され
る。
【0053】第一駆動軸186には、前記ベベルギヤ1
91の他に、各植付装置駆動用スプロケットホイール2
00,…と、各苗搬送ベルト駆動用ベベルギヤ201,
…と、ミッションケース本体部180a,…内の各軸へ
伝動するためのギヤ202,…とが取り付けられてい
る。なお、第一駆動軸186は2条分単位に分割された
3本の軸186(L,C,R)からなり、これら各軸を
中央2個のスプロケットホイール200,200で接続
した構造となっている。
【0054】スプロケットホイール200,…と前記植
付装置取付軸163,…に取り付けたスプロケットホイ
ール204,…との間にチエン205,…が張設されて
おり、第一駆動軸186の回転動力が各植付装置12,
…に常時伝えられる。
【0055】ベベルギヤ201,…には苗搬送ベルト駆
動ローラ軸207,…に取り付けたベベルギヤ208,
…が噛合しており、第一駆動軸186から苗搬送ベルト
駆動ローラ軸207,…へ直接伝動される。
【0056】ミッションケース180は植付部3の各部
を駆動する駆動軸を備えた植付部駆動ケースであって、
このミッションケース180内には、第一駆動軸186
と平行に、カウンタ軸211、第二駆動軸212、およ
び第三駆動軸213が設けられている。そして、第二駆
動軸212の左右両端部に前記苗押出し駆動アーム11
0と苗受渡し駆動アーム132がそれぞれ別個に取り付
けられているとともに、ケースの外側面近傍に苗落とし
カム144が取り付けられている。また、第三駆動軸2
13には先端部を前記苗送りロッド58に連結させた苗
送り駆動アーム58aが取り付けられている。
【0057】第一駆動軸186からカウンタ軸211を
経由して第二駆動軸212へ、2組のギヤ202,21
5および216,217によって減速して伝動される。
また、第二駆動軸212から第三駆動軸213へはカム
駆動で伝動され、第三駆動軸213は間欠駆動される。
219は第二駆動軸212に取り付けたカム、220は
第三駆動軸213に取り付けたアーム221に支承され
ているカムローラである。
【0058】ギヤ217と第二駆動軸212の伝動部に
は次のように構成された畦クラッチ230が設けられて
いる。前記ギヤ217は第二駆動軸212に回転自在に
嵌合し、またこれに対向してクラッチ体231を第二駆
動軸212に回転不能かつ摺動自在に嵌合させ、ギヤ2
17の爪217aとクラッチ体231の爪231aを噛
み合わせて伝動するようになっている。クラッチ体23
1はスプリング232でギヤ217側に付勢されている
ので、常時はクラッチ入の状態になっている。クラッチ
体231のテーパ面231bにクラッチピン233を押
し当てると、両者の爪217a,231aが外れて、ク
ラッチ切となる。その際、クラッチ体231が所定の角
度になった時点でクラッチが切れるよう設定されてい
る。したがって、自動苗箱送り装置15、苗押出し装置
16、苗受渡し装置17および苗落とし装置18は2条
単位でクラッチを入り切りするようになっており、クラ
ッチを切った場合これら各装置が定位置で停止される。
【0059】植付部3の下側には、整地用のフロートと
して、左右中心部に位置するセンターフロート250
(C)と、本機2の後輪の後方に位置するサイドフロー
ト250(L,R)とが設けられている。各フロート2
50(L,C,R)は前部が広く後部は狭い形状をして
おり、後部の左右両側部に苗移植用の溝を成形する作溝
器251,…が取り付けられている。フロート250
(L,C,R)は、伝動ケース10に上下に回動自在に
設けたフロート支持杆(図示省略)の後端部に上下に回
動自在に枢着されているとともに、前部が拡縮リンク2
55によって吊られており、水田面の凹凸に応じて前部
が上下動するようになっている。
【0060】センターフロート250(C)は水田面高
さを検出するセンサであり、該センターフロートの上下
動に基づいて前記油圧シリンダ6制御用の油圧バルブ2
57のスプールが切り替わり、植付部3が水田面に対し
て一定高さになるよう制御する。このため、苗の植付深
さを常に一定に保たれる。前記フロート支持杆を回動さ
せて各フロートの支持高さを変えることにより、苗の植
付深さを調節することができる。
【0061】施肥装置4は、肥料を貯蔵するホッパ26
0と、該ホッパ内の肥料を下方に繰り出す繰出器261
と、該繰出器から繰り出された肥料を苗植付用の溝に導
く施肥パイプ262とを備えている。
【0062】植付作業に際しては、苗箱送り台14に苗
の入った苗箱を装填し、植付部3を図1に示す作業位置
まで下降させて本機2を発進させる。植付部3が駆動す
ることにより、苗箱は所定の搬送経路に沿って搬送さ
れ、その搬送途中で苗押出しピン100,…によって苗
箱から苗が押し出され、その押し出された苗を苗ホルダ
125が保持して下方へ移送し、苗落とし具141が苗
ホルダ125が保持している苗を苗搬送ベルト19の上
に落とし、さらに苗搬送ベルト19がその苗を1株づつ
苗取り位置T1 に供給する。そして、苗取り位置T1 に
供給された苗が植込杆161によって圃場面に植え付け
らてゆく。
【0063】
【実施例2】図36乃至図38は異なる実施例を表して
いる。この移植機1−2は、苗箱載せ部21の外側のフ
ェンス21aが斜め下向きに傾斜しているとともに、内
側のフェンス21bは中央が高くなるよう傾斜してお
り、苗箱載せ部21へ苗箱を横から載せることも、ある
いは外側のフェンス21aに沿わせて苗箱を送ることに
より真横よりもやや下の方から斜め上向きに苗箱を苗箱
載せ部21へ載せることも、さらに内側のフェンス21
bに沿わせてずり落としながら苗箱を苗載せ部21へ載
せることもでき、苗補給作業が容易である。また、操縦
席に座ったままの苗補給も可能である。
【0064】
【実施例3】図39乃至図41に示す移植機1−3は、
苗箱載せ部21を本機2の前端部まで伸ばして設け、多
数の苗箱を一度に装填できるように構成したものであ
る。この移植機に使用する苗箱300’は、図42に示
すように、前後端部に断面V状のフック70,70が設
けられており、前側苗箱300’(1)のフック70に
後側苗箱(2)のフック70を嵌め込むことにより、両
苗箱300’を前後に連結することができる。このよう
に複数の苗箱を数珠つなぎに連結して苗箱載せ部21の
水平部21−1に載せ、苗箱移送装置71によって苗箱
を順次後方へ移送する。苗箱移送装置71は、例えば定
負荷モータで駆動される歯車を苗箱の爪穴308に噛み
合わせて苗箱を移送するようにすればよい。
【0065】水平部21−1の後端部以後は、図41に
示すように、レール72,72で耳部307,307を
挟んで苗箱300’を案内するようになっている。苗箱
300’が苗箱載せ部21の勾配部分21−2にさしか
かると、その苗箱300’の後端部(進行方向に対し
て)が浮き上がって苗箱の連結が外れ、以後は分離した
苗箱が1枚づつ自重で苗箱搬送部23まで落下し、前記
苗箱送り装置15によって搬送される。
【0066】また、勾配部21−2の上から苗箱1枚分
の長さLの位置に苗箱が自重で落下するのを防止する板
バネブレーキ73が設けられている。このため、1枚の
苗箱が単独で勾配部21−2にさしかかった場合にその
苗箱が滑落するのが防止されている。
【0067】
【発明の効果】以上に説明した如く、請求項1に記載
苗移植機は、苗搬送コンベア19によりポット苗を植付
装置12の苗取り位置T1 へ適切なタイミング及び適正
な姿勢で供給できる。また、搬送終端の駆動ロ−ラ15
から離れた位置にブラシ155が設けられているの
で、ブラシ155により苗搬送コンベア19を清掃でき
ると共に、苗の葉がブラシ155に干渉して植付姿勢が
乱れるような不具合が生じたりすることがなく、正常な
姿勢で植付が行われる。しかも、ブラシ155により泥
が苗搬送コンベア19に付着したまま左右一対の苗搬送
コンベア19間に移動する手前で除去することができ、
左右一対の苗搬送コンベア19間に泥が詰ま って該コン
ベア19の搬送が円滑に行われなくなるようなことを防
止できる。更に、ブラシ155は、泥が溜りやすい前記
突起の周辺を確実に清掃し、苗搬送コンベア19におい
て泥が付着しやすい苗の床土部を受ける側の部分を確実
に清掃することができる。
【0068】また、請求項2に記載の苗移植機は、苗搬
送コンベア19によりポット苗を所定の位置へ適切なタ
イミングで供給できる。更に、苗搬送コンベア19
の床土部を受ける側の部分洗浄水を供給して該コンベ
ア19を洗浄する洗浄装置が設けられているので、泥が
溜りやすい前記突起の周辺を確実に洗浄し、泥が付着し
やすい苗の床土部を受ける側の部分を確実に洗浄するこ
とができ、洗浄の効率が向上する。しかも、洗浄装置
は、前後傾斜した方向から洗浄水を供給するので、洗浄
水により苗搬送コンベア19上のポット苗が苗搬送コン
ベア19に対して左右方向へ移動するのを抑えつつ、苗
搬送コンベア19に付着する泥を該コンベア19の外方
へ案内し、苗搬送コンベア19を適確に洗浄することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の全体側面図である。
【図2】実施例1の植付部の側面図である。
【図3】実施例1の植付部の平面図である。
【図4】実施例1の植付部の背面図である。
【図5】植付部要部の平面図である。
【図6】図5とは異なる植付部要部の平面図である。
【図7】苗箱載せ部の前端部の斜視図である。
【図8】苗補給の説明図である。
【図9】苗箱送り装置の動作説明図その1である。
【図10】苗箱送り装置の動作説明図その2である。
【図11】苗箱送り装置の動作説明図その3である。
【図12】苗苗送り装置の動作説明図その4である。
【図13】植付部要部の側面図である。
【図14】苗押出し装置の側面図である。
【図15】苗押出し装置の要部の平面図である。
【図16】苗受渡し装置と苗落とし装置の側面図であ
る。
【図17】苗ホルダの正面図である。
【図18】図17に示す苗ホルダの側部断面図である。
【図19】苗搬送ベルトの側面図である。
【図20】苗搬送ベルトの背面図である。
【図21】植付装置の側面図である。
【図22】植付装置の断面図である。
【図23】植付装置の内部構造を示す側面図である。
【図24】伝動ケースの展開断面図である。
【図25】苗ホルダの正面図である。
【図26】図25に示す苗ホルダの側部断面図である。
【図27】苗ホルダ等の要部の平面図である。
【図28】図27におけるS1 −S1 断面図である。
【図29】図27に示す苗ホルダの要部の正面図であ
る。
【図30】図27におけるS2 −S2 断面図である。
【図31】図27とは異なる状態における苗ホルダ等の
要部の平面図である。
【図32】図27および図31とは異なる状態における
苗ホルダ等の要部の平面図である。
【図33】苗箱の平面図である。
【図34】図33におけるA矢視図である。
【図35】育苗ポットの拡大平面図である。
【図36】実施例2の側面図である。
【図37】実施例2の背面図である。
【図38】図36におけるA矢視図である。
【図39】実施例3の側面図である。
【図40】実施例3の苗箱送り台の側面図である。
【図41】図40におけるS−S断面図である。
【図42】実施例3に使用する苗箱の要部の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 苗移植機 2 本機 3 植付部12 植付装置 19 苗搬送ベルト 100 苗押出しピン 125 苗ホルダ150 駆動ロ−ラ 151 従動ロ−ラ 153 ガイドプレ−ト 156 ノズル 157 水タンク 158 ホ−ス 161 植込杆 300 苗箱 310 苗 310a 床土部T1 苗取り位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福島 寿美 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (56)参考文献 特開 昭56−134906(JP,A) 特開 平2−33025(JP,A) 実開 平5−61118(JP,U) 実開 昭51−133988(JP,U) 実開 昭63−1810(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗箱から取り出された横一列のポット苗
    左右一対の苗搬送コンベア19により横向き姿勢で互
    いに左右反対方向へ搬送して各々の植付装置12の苗取
    り位置T1 に搬送し、前記植付装置12の植込杆161
    で苗の床土部を押すことにより苗をガイド153に沿っ
    て横向き姿勢から起立姿勢に変更させながら圃場の苗植
    付位置へ移動して植え付けるようにした苗移植機におい
    て、前記苗搬送コンベア19の前後中央より苗の床土部
    を受ける側の部分に各ポット苗の間を仕切る突起を構成
    し、苗搬送コンベア19の搬送終端に設けた駆動ロ−ラ
    150の径を該搬送上手側の従動ロ−ラ151の径より
    小径に設け、苗搬送コンベア19の搬送戻り側で少なく
    とも苗搬送コンベア19の突起に作用するように苗搬送
    コンベア19に付着した泥を除去するブラシ155を設
    、該ブラシ155を苗搬送コンベア19の搬送終端で
    苗の葉が該苗搬送コンベア19に巻き込まれない前記駆
    動ロ−ラ150から離れた位置に配置したことを特徴と
    する苗移植機。
  2. 【請求項2】 苗箱から取り出されたポット苗を苗搬送
    コンベア19で所定の位置に搬送し、該苗搬送コンベア
    19により搬送された苗を植え付けるようにした苗移植
    機において、前記苗搬送コンベア19の前後中央より苗
    の床土部を受ける側の部分に各ポット苗の間に突起を前
    後に複数個並べて仕切りを構成し、苗搬送コンベア19
    の苗の床土部を受ける側の部分に前後傾斜した方向から
    洗浄水を供給して該コンベア19を洗浄する洗浄装置を
    設けたことを特徴とする苗移植機。
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