JP3371015B2 - メモリレコーダの波形表示方法 - Google Patents

メモリレコーダの波形表示方法

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JP3371015B2 JP12336093A JP12336093A JP3371015B2 JP 3371015 B2 JP3371015 B2 JP 3371015B2 JP 12336093 A JP12336093 A JP 12336093A JP 12336093 A JP12336093 A JP 12336093A JP 3371015 B2 JP3371015 B2 JP 3371015B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はメモリレコーダの波形
表示方法に関し、さらに詳しく言えば、時間軸を同一と
する2つの入力波形の相関波形をX−Y座標軸上に表示
するメモリレコーダの波形表示方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、電圧と電流の相関波形をX−Y
座標軸上に表示するにあたっては、まずその電圧データ
と電流データとをそれらの時間軸を同一として所定のメ
モリ領域に書き込む。
【0003】そして、各メモリ領域から同時刻のデータ
Xt,Ytを順次読出し、X−Y表示におけるその座標
(Xt,Yt)にプロッタなどのペンを移動させて、そ
の相関波形を描くようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来にお
いてはすべてのデータについて忠実にペンを動かして波
形を描くことになるが、例えば座標値(Xt,Yt)の
内、いずれか一方のデータが所定時間にわたって連続し
て一定値をとるような場合、波形としては他方の軸に対
して平行な直線を描くことになる。
【0005】しかしながら、このような場合でも、従来
ではペンがその直線内を何度でも往復することになり、
時間を浪費するだけの意味のない動作を繰り返すことに
なる。また、特にペン書き式のものにおいては、重ね書
きによるインクに滲みなどの問題が生ずる。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上記従来の
事情にみなされたもので、その構成上の特徴は、時間
軸を同一とする少なくとも2つの入力波形データが記憶
される複数のメモリ領域を有し、その各メモリ領域から
入力波形データをそれぞれ読出してその相関波形をX
−Y座標軸に表示するメモリレコーダの波形表示方法に
おいて、tを時間要素として表される相関波形データ
(Xt,Yt)のいずれか一方の軸成分が所定時間連続
して一定値をとったことを検出する第1ステップと、上
記いずれか一方の軸成分が所定時間連続して一定値を示
している間に現れる他方の軸成分の中からその最大値と
最小値を求める第2ステップと、上記第1ステップ後に
おいて、上記いずれか一方の軸成分が一定値をとならな
くなった時点で、上記最大値と上記最小値との間を線引
きする第3ステップとを実行するようにしたことにあ
る。
【0007】また、この発明の別の特徴として、上記相
関波形データ(Xt,Yt)のいずれか一方の軸成分が
所定時間連続して一定値をとる場合には、その最初の一
定値に対応する他方の軸成分値を圧縮開始値とし、最後
に現れる一定値に対応する他方の軸成分値を圧縮終了値
とするとともに、その間に現れる他方の軸成分中から最
大値と最小値を求めた後、記録ペンなどの表示手段を上
記圧縮開始値→上記最大値または上記最小値のうちの一
方の値上記最大値または上記最小値のうちの他方の値
→上記圧縮終了値へと移動させるようにしても良い。
【0008】
【作用】上記の構成によれば、例えばXtのデータが所
定時間連続して一定値をとるとすると、波形はY軸と平
行となる。したがって、Xtが変化しない間はデータY
tの最大値Ymaxと最小値Yminの間のみを線引き
すれば良く、その他のデータについての線引きは不要と
なる。
【0009】また、最大値Ymaxと最小値Yminに
加えて、Xtが一定となった際のYtの初期値Ysと一
定でなくなる際のYtの最終値Yeを取り込むことによ
り、その直前、直後の波形との連続性が確保される。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を図1ないし図4を
参照しながら詳細に説明する。まず、図1には同実施例
に適用されるメモリレコーダのブロック線図が例示され
ている。
【0011】これによると、同メモリレコーダは入力部
1と、その入力波形をディジタルに変換するA/D変換
回路2とを備えている。この場合、入力部1にはX−入
力チャンネル1aとY−入力チャンネル1bの2つの入
力チャンネルを有している。
【0012】各入力チャンネル1a,1bから入力され
る入力波形は、A/D変換回路2にてディジタルの波形
データに変換された後、CPU(中央演算処理ユニッ
ト)3の指示にしたがってメモリ4に書き込まれる。
【0013】この実施例によると、同メモリ4には図2
に示されているように、X−入力チャンネル1a用のメ
モリ領域4aと、Y−入力チャンネル1b用のメモリ領
域4bとがそれぞれ用意されており、その各々にXデー
タとYデータとが時間軸を同一として書き込まれる。
【0014】例えばXデータは電圧、Yデータは電流で
あって良く、これらの相関波形を得るにあたって、CP
U3は各メモリ領域4a,4bより同時刻のデータX
t,Yt(tは時間要素)を読出し、その座標(Xt,
Yt)をもって表示部5にXデータとYデータの相関波
形を表示するのであるが、その際、この発明においては
次ぎのようにしてデータを圧縮するようにしている。な
お、一般に表示部5はプロッタやCRTディスプレイな
どからなるが、この例ではペン書き式のプロッタが用い
られている。
【0015】図3はこの発明のメインルーチンのフロー
チャートであり、図4にはそのサブルーチンのフローチ
ャートが示されており、これを参照しながら、この発明
の動作を説明する。
【0016】スタートがかかるとステップM1で、時間
要素t=0,1,2…として各メモリ領域4a,4bか
らそれぞれX軸データXtとY軸データYtとがその時
間軸に沿って順次読み出される。
【0017】そして、次のステップM2でまずX軸デー
タに関し、現在データXtとその前の前回データXt−
1が等しいかが判断される。YES、すなわち等しい場
合には、ステップM2aでY成分を圧縮するサブルーチ
ンが実行される。
【0018】これに対して、Xt≠Xt−1でNOの場
合には、次段のステップM3で今度はY軸データに関
し、現在データXtとその前の前回データXt−1が等
しいかが判断される。YESの場合には、ステップM3
aに移行し、Y成分を圧縮するサブルーチンが実行され
る。
【0019】同ステップM3で、Yt≠Yt−1でNO
の場合には、ステップM4で時間要素tが終了時刻かが
判断され、NOであれば同時間要素tを1つカウントア
ップして最初のステップM1にリターンし、これを終了
時刻まで繰り返す。
【0020】ここで、上記の動作中において例えばステ
ップM2でXt=Xt−1になった場合に、ステップM
2aで実行されるY成分を圧縮するサブルーチンについ
て図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0021】メインルーチンのステップM2でXt=X
t−1と判断されたことを受けて、このサブルーチンで
はまずステップS1でそのときのY軸データYtが圧縮
開始値Ysとして保持される。
【0022】次のステップS2で、Y軸データに関して
その最大値Ymaxと最小値Yminとがセットされ
る。この場合、Ytが最初のデータであるため、最大値
Ymax、最小値YminともにYtの値にセットされ
る。
【0023】そして、ステップS3において次のX軸デ
ータXt+1が現在のX軸データXtと等しいかが判断
される。Xt+1=XtでYESの状態が続いている間
は、次段のステップS4で時間要素tを1つカウントア
ップさせるとともに、カウントCに1を加算してステッ
プS2に戻る動作を繰り返す。
【0024】すなわち、時間要素tが1つカウントアッ
プされることによって次のY軸データYt+1が読み出
され、このYt+1と前回セットされた最大値Ymax
と最小値Ymin(ともにYt)が比較され、Yt+1
>Ytならば最大値Ymaxが同Yt+1に書き替えら
れ、反対にYt+1<Ytならば最小値Yminが同Y
t+1に書き替えられる。なお、Yt+1=Ytならば
入れ替えは行なわれない。
【0025】ステップS3でNO、すなわちXt+1≠
Xtと判断された場合には、ステップS5においてその
時点のY軸データYtが圧縮終了値Yeとして保持され
る。
【0026】そして、次のステップS6でステップS4
においてカウントされたCの値が2以上かが判断され
る。仮に、C=1であるとすると、ステップS7に移行
しX軸の値をXtとして圧縮開始値Ysから圧縮終了値
Yeへとペンを移動させて線引きを行なう。
【0027】これに対して、C≧2であればステップS
8を実行する。すなわち、X軸の値をXtに固定し、ペ
ンを圧縮開始値Ys→最大値Ymax→最小値Ymin
(もしくは最小値Ymin→最大値Ymax)→圧縮終
了値Yeへと移動させて最大値Ymaxと最小値Ymi
nとの間を線引きする。
【0028】これによれば、Xtが変化しない間は、圧
縮開始値Ysと圧縮終了値Ye以外のY軸データを除い
て(圧縮して)最大値Ymax→最小値Yminにかけ
て線引きが行なわれる。ここで、圧縮開始値Ysと圧縮
終了値Yeを得ているのは、Xtが一定値になる前の波
形と、一定値からXtが変化した後の波形との間で連続
性をとるためである。
【0029】なお、X軸およびY軸がともに同じチャン
ネルデータの場合には、それらの最大値(max,ma
x)から(min,min)を求めて、それらの間を線
引きすることになる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、時間軸を同一とする2つの入力波形データの相関波
形をX−Y座標軸に表示するにあたって、tを時間要素
として表される相関波形データ(Xt,Yt)のいずれ
か一方の軸成分が所定時間連続して一定値をとる場合に
は、その間に現れる他方の軸成分の中からその最大値と
最小値を求め、上記いずれか一方の軸成分が所定時間連
続して一定値をとらなくなった時点で、その最大値と最
小値の間のみを線引きするようにしたことにより、記録
ペンの動きに無駄がなく、その分の高速化が図れる。
【0031】また、所定の区間を何度も往復することが
ないため、特にペン書き式のものにあっては、重ね書き
によるインクの滲み現象が防止される、などの効果が奏
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に適用されるメモリレコーダのブロッ
ク線図。
【図2】入力波形データが格納されるメモリ領域を示し
た模式図。
【図3】この発明の動作を説明するためのメインルーチ
ンのフローチャート。
【図4】この発明の動作を説明するためのサブルーチン
のフローチャート。
【符号の説明】
1 入力回路 2 A/D変換回路 3 CPU 4 メモリ 5 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 9/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間軸を同一とする少なくとも2つの入
    力波形データが記憶される複数のメモリ領域を有し、そ
    の各メモリ領域から入力波形データをそれぞれ読出し
    その相関波形をX−Y座標軸に表示するメモリレコ
    ーダの波形表示方法において、 tを時間要素として表される相関波形データ(Xt,Y
    t)のいずれか一方の軸成分が所定時間連続して一定値
    とったことを検出する第1ステップと、 上記いずれか一方の軸成分が所定時間連続して一定値を
    示している 間に現れる他方の軸成分の中からその最大値
    と最小値を求める第2ステップと、 上記第1ステップ後において、上記いずれか一方の軸成
    分が一定値をとならなくなった時点で、上記最大値と上
    記最小値との間を線引きする第3ステップとを実行する
    ことを特徴とするメモリレコーダの波形表示方法。
  2. 【請求項2】 時間軸を同一とする少なくとも2つの入
    力波形データが記憶される複数のメモリ領域を有し、そ
    の各メモリ領域から入力波形データをそれぞれ読出し
    その相関波形をX−Y座標軸に表示するメモリレコ
    ーダの波形表示方法において、 tを時間要素として表される相関波形データ(Xt,Y
    t)のいずれか一方の軸成分が所定時間連続して一定値
    をとる場合には、その最初の一定値に対応する他方の軸
    成分値を圧縮開始値とし、最後に現れる一定値に対応す
    る他方の軸成分値を圧縮終了値とするとともに、その間
    に現れる他方の軸成分中から最大値と最小値を求め
    、記録ペンなどの表示手段を上記圧縮開始値→上記最
    大値または上記最小値のうちの一方の値上記最大値ま
    たは上記最小値のうちの他方の値→上記圧縮終了値へと
    移動させるようにしたことを特徴とするメモリレコーダ
    の波形表示方法。
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