JP3370492B2 - 薄板連続鋳造機のサイド堰潤滑構造 - Google Patents
薄板連続鋳造機のサイド堰潤滑構造Info
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Description
配設した鋳造機により薄板を連続的に鋳造する方法に関
し、特に当該鋳造時に前記冷却ドラムの端面とサイド堰
との間を潤滑するためのサイド堰構造に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、溶鋼等の溶融金属から最終形状に
近い数ミリ程度の厚みをもつ薄板を直接的に製造する方
法が注目されている。この連続鋳造方法により薄板を製
造する場合は、従来のような多段階にわたる熱延工程を
必要とせず、また最終形状にする圧延も軽度なもので良
いため、工程及び設備の簡略化が図られる。 【0003】このような連続鋳造法の一つとして、ツイ
ンドラム法がある(特開昭60−137562号公報参
照)。図2は、このツインドラム法の概略を説明するた
めの斜視図である。この図に示すように、ツインドラム
法では、互いに逆方向に回転する一対の冷却ドラム1
a、1b及び一対のサイド堰2a、2bにより区画され
た凹部に湯溜り部3を形成する。タンディッシュ等の容
器から注湯ノズルを介して、溶融金属がこの湯溜り部3
に注湯される。湯溜り部3に収容された溶融金属4は、
冷却ドラム1a、1bと接する部分が冷却、凝固されて
凝固シェルとなる。 【0004】この凝固シェルは、冷却ドラム1a、1b
の回転に随伴して、一対の冷却ドラム1a、1bが互い
に最も接近する位置、いわゆるドラムギャップ部6に移
動する。このドラムギャップ部6では、それぞれの冷却
ドラム1a、1bの表面で形成された凝固シェルが互い
に圧着し、目的とする薄板(金属薄帯)5となる。ここ
で、18は冷却ドラム端面、19は冷却ドラム摺動面で
ある。 【0005】かかる薄板連続鋳造機において、一般にサ
イド堰2a、2bは、実開昭63−90548号公報に
見られるように、サイド堰ケ−スに収容された断熱材
と、該断熱材に植設されたベ−ス部材と、該ベ−ス部材
の冷却ドラム摺動面に対応する部分に植設されたセラミ
ックプレ−トとにより構成されている。そして、鋳造時
はサイド堰を冷却ドラム端面に向かって押し付け、上記
セラミックプレ−トを冷却ドラムにより摩耗させること
によって隙間をなくし、溶鋼洩れを防止している。 【0006】また、サイド堰には、一般に特開昭61−
266160号公報に示されているように振動が与えら
れており、これがセラミックプレ−トの摩耗を助長して
いる。その結果、薄板連続鋳造機における鋳造能力(量)
は、冷却ドラムとの摺動によるサイド堰のセラミックプ
レ−ト摩耗速度によって決まる。 【0007】従って、セラミックプレ−トの摩耗を抑制
することが鋳造能力の増大を図る上で極めて重要であ
る。このようなセラミックプレ−トの摩耗はその硬度、
表面粗度、表面温度等の因子に影響される。そこで、セ
ラミックプレ−トの摩耗を少しでも抑制するために、冷
却ドラムの摺動面と接するセラミックプレ−ト摩耗面に
潤滑材を供給することが有効である。 【0008】これにより、セラミックプレ−トの表面温
度は低下し、冷却ドラム摺動面の荒れを防止することが
できるとともに、前記摺動面とサイド堰セラミックプレ
−ト摩耗面との間の摩擦係数の低減につながり、結果的
にサイド堰の冷却ドラム端面に対する密着性が増大し、
溶鋼シ−ル性の向上をもたらす。 【0009】前記摩耗面に潤滑材を供給する手段として
は、特開平4−81250号公報に固体潤滑材をドラム
端面に押し付ける方法および構造が提案されている。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の潤滑材
供給方法及び構造ではドラム端面に押し付けられて研削
された潤滑材がドラム摺動面とサイド堰セラミックプレ
−トの間隙に噛み込み難く、サイド堰セラミックプレ−
ト摩耗面全面の摩耗抑制がうまくいかない。本発明は、
このような問題を解決し、セラミックプレ−ト摩耗面の
摩耗を低減し、安定して長時間の鋳造を行うことを可能
にさせるものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、一対の冷却ド
ラムと一対のサイド堰との間に形成された湯溜り部に溶
融金属を注入し、次いで該溶融金属を前記冷却ドラムの
回転周面で冷却、凝固させながら薄板を製造する連続鋳
造機のサイド堰の、前記冷却ドラムのサイド堰との摺動
面に固定潤滑材を押し付けつつ該潤滑材を連続的に供給
する潤滑構造において、ドラム端面と接触するドラム回
転方向下流側のサイド堰プレ−トの接触角を鋭角、ある
いは形状を円弧状としたことを特徴とする薄板連続鋳造
機のサイド堰潤滑構造である。 【0012】本発明では、冷却ドラム端面をサイド堰と
の摺動面を介してサイド堰の摩耗面と接触させるに当た
り、潤滑材を供給し、かつ、ドラム端面と接触するドラ
ム回転方向下流側のサイド堰セラミックプレ−トの接触
角を鋭角、あるいは形状を円弧状としてあるために、ド
ラム摺動面とセラミックプレ−トとの間隙への切削され
た潤滑材の噛み込みが安定し、長時間の安定鋳造を行う
ことができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき詳細
に説明する。先ず、本発明で用いるサイド堰について図
1、図2、図3及び図4により説明する。これらの図に
おいて、サイド堰2aはその外側がサイド堰ケ−ス7で
覆われ、冷却ドラム1bの端面18に接する側は、断熱
材8、ベ−ス部材9、その上に植設されたセラミックプ
レ−ト10で構成されている。 【0014】セラミックプレ−ト10は冷却ドラム端面
18の摺動面19と接触する面、すなわち摩耗面20に
沿って設けられており、該摩耗面20の溶鋼と接触しな
いサイド堰上部の11a、12aの2箇所に潤滑材供給
口が開口している。この供給口のドラム回転方向下流側
のセラミックプレ−ト断面は50のように曲面状を呈
し、切削された潤滑材がドラム端面18とセラミックプ
レ−ト10の間に噛み込み易い形状としてある。 【0015】潤滑材供給口にはガイドパイプが設けてあ
り、その中に潤滑材14が移動可能に挿入されている。
潤滑材押し付け装置はシリンダ−16と該シリンダ−1
6のロット先端部に設けられた潤滑材支持部17とによ
り構成され、潤滑材14は該支持部17で支持されて、
所定の面圧で冷却ドラム端面の摺動面19へ押し付けら
れる。前記押し付け装置は潤滑材を所定の面圧で摺動面
に押し付けることができればよい。13はサイド堰振動
装置である。 【0016】 【実施例】上記のような装置を用いて、以下の実験をお
こなった。実験に用いた水冷ドラム1a、1bの材質は
SUS304、サイド堰のセラミックプレ−ト10の材
質はBN:50%、AlN:50%であり、サイド堰の
水冷ドラム端面への押し付け面圧は3kg/cm2、鋳造速
度は80m/min、また、セラミックプレ−ト10と水冷
ドラム端面18の摺動面19との接触長さは470mmで
ある。潤滑材供給口のドラム回転方向下流側の10mm厚
みのセラミックプレ−ト端部には、図4の50に示すよ
うな10RのR加工が施してある。 【0017】この装置に、断面が直径10mmの円形を
し、ホットプレスで焼結させたBN材を固体潤滑材とし
て用い、水冷ドラム摺動面19への押し付け面圧を2.
5kg/cm2として強制潤滑を施した。図5と図6に摺動
距離とドラム端面の摩耗量の関係及び摺動距離とセラミ
ックプレ−ト10の摩耗量の関係を示す。何れも潤滑材
使用の効果が大幅に認められた。 【0018】一方、図7に潤滑材供給口の位置からセラ
ミックプレ−トの最下端の摺動位置にかけての摺動距離
3km後におけるセラミックプレ−ト10の摩耗プロフィ
−ルを示す。セラミックプレ−ト10の摩耗プロフィ−
ルは、潤滑材供給口をR加工しなかった場合に、潤滑材
供給口近傍の摩耗は少ないが摺動距離に応じて極端に摩
耗が進行しており、本発明の噛み込み効果が効果的に表
れている。 【0019】 【発明の効果】本発明によれば、溶鋼と接触しないサイ
ド堰上部から水冷ドラム端面の摺動面全域にわたって潤
滑材を噛み込ませることが可能となり、鋳造能力が増
し、鋳造時間を延長することができる。
の状況を示す。 【図4】図1のB−B断面拡大図で、冷却ドラム端面と
の状況を示す。 【図5】摺動距離とドラム端面の摩耗量の関係を示す図
である。 【図6】摺動距離とセラミックプレ−トの摩耗量の関係
を示す図である。 【図7】潤滑材供給口の位置からセラミックプレ−ト最
下端の摺動位置にかけての、セラミックプレ−トの摩耗
プロフィ−ルを示す図である。 【符号の説明】 1a、1b 冷却ドラム 2a、2b サイド堰 3 湯溜り部 4 溶融金属 5 金属薄帯 6 ドラムギャップ部 7 サイド堰ケ−ス 8 断熱材 9 ベ−ス部材 10 セラミックプレ−ト 11a、12a 潤滑材供給口 13 振動装置 14 潤滑材 15 ガイドパイプ 16 シリンダ− 17 潤滑材把持部 18 冷却ドラム端面 19 冷却ドラム摺動面 20 セラミックプレ−ト摩耗面
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】一対の冷却ドラムと一対のサイド堰とによ
って形成された湯溜り部に溶融金属を注入し、次いで該
溶融金属を前記冷却ドラムの回転周面で冷却、凝固させ
ながら薄板を製造する連続鋳造機のサイド堰の、前記冷
却ドラムのサイド堰との摺動面に固定潤滑材を押し付け
つつ該潤滑材を連続的に供給する潤滑構造において、ド
ラム端面と接触するドラム回転方向下流側のサイド堰プ
レ−トの接触角を鋭角、あるいは形状を円弧状としたこ
とを特徴とする薄板連続鋳造機のサイド堰潤滑構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24711495A JP3370492B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 薄板連続鋳造機のサイド堰潤滑構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24711495A JP3370492B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 薄板連続鋳造機のサイド堰潤滑構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0985392A JPH0985392A (ja) | 1997-03-31 |
JP3370492B2 true JP3370492B2 (ja) | 2003-01-27 |
Family
ID=17158649
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24711495A Expired - Lifetime JP3370492B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 薄板連続鋳造機のサイド堰潤滑構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3370492B2 (ja) |
-
1995
- 1995-09-26 JP JP24711495A patent/JP3370492B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0985392A (ja) | 1997-03-31 |
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