JP3369505B2 - 静電チャック - Google Patents

静電チャック

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弘徳 石田
裕之 松尾
一右 南澤
幸男 岸
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置等
においてシリコンウエハ等の被吸着物を固定、搬送、矯
正するために用いられる静電チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置等におけるシリコンウエ
ハ等の固定、矯正あるいは搬送用治具として、電極上に
絶縁層を有し、電極に電圧を印加することにより絶縁層
上にウエハを静電吸着する静電チャックが使用されてい
る。
【0003】半導体製造プロセスにおいて、静電チャッ
クは腐食性の高いガス、例えばフッ素系ガス(例えばS
、CF、NF等)、塩素系ガス(例えばBCl
、Cl、SiCl等)を含む雰囲気中で使用され
る。これらのガスの他には必要に応じてOガスやAr
ガス等が混合される。このような腐食性の高い環境下で
用いられる静電チャックの絶縁層として、従来、耐腐食
性が高い高絶縁性セラミックスであるAlNやアルミナ
等が用いられている。
【0004】一方、静電チャックの絶縁層としてアルミ
ナ等の高絶縁性材料を用いる場合、電極および被吸着体
に誘起された電荷の間に発生する静電吸着力(クーロン
力)を用いるため、高い吸着力を得るためには、絶縁層
の厚さを0.1mm以下にしなければならず、加工中に
破損する可能性が高い。
【0005】そこで、絶縁層の体積抵抗率を10〜1
14Ω・cmに制御することにより、1〜2mmの厚
い絶縁層でも高い静電吸着力(ジョンセンラーベック
力)が得られることから、アルミナ等の絶縁層に導電性
セラミックスを添加して、絶縁層の体積抵抗率を下げ、
電荷の移動を可能として静電吸着力を向上させるという
ことが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな導電性セラミックスを添加した絶縁層を有する静電
チャックをプラズマ中で使用すると絶縁層表面に露出し
た導電性セラミックスがプラズマにより侵蝕され、半導
体ウエハを接触させた際に、半導体ウエハ裏面がパーテ
ィクルにより汚染されやすいという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、周期律表3A族に
属する元素のうち少なくとも1種の元素を含む酸化物
と、TiO2−X(0≦X<2)とから実質的になり
これらの少なくとも一部が複合酸化物を形成しているセ
ラミックス材料がプラズマ耐性に優れており、これを絶
縁層として用い、その体積抵抗率を適切な範囲に調整す
ることにより、被吸着体の汚染の問題を生じることなく
ジョンセン・ラーベック力によって高い吸着力を有する
静電チャックが得られることを知見し、本発明を完成す
るに至った。
【0008】すなわち、本発明は、電極と、その上に設
けられた絶縁層とを有し、電極に電圧を印加することに
より、絶縁層上に被吸着体を静電吸着する静電チャック
であって、前記絶縁層は、周期律表3A族に属する元素
のうち少なくとも1種の元素を含む酸化物と、TiO
2−X(0≦X<2)とから実質的になり、これらの少
なくとも一部が複合酸化物を形成しているセラミックス
材料を主体とし、絶縁層の体積抵抗率が10〜10
14Ω・cmであることを特徴とする静電チャックを提
供するものである。
【0009】すなわち、本発明は、電極と、その上に設
けられた絶縁層とを有し、電極に電圧を印加することに
より、絶縁層上に被吸着体を静電吸着する静電チャック
であって、前記絶縁層は、周期律表3A族に属する元素
のうち少なくとも1種の元素を含む酸化物と、TiO
2−X(0≦X<2)とを含有し、これらの少なくとも
一部が複合酸化物を形成しているセラミックス材料を主
体とし、絶縁層の体積抵抗率が10〜1014Ω・c
mであることを特徴とする静電チャックを提供するもの
である。
【0010】この場合に、前記絶縁層において、前記周
期律表3A族に属する元素がY、La、Yb、Dyのう
ち少なくとも1種であることが好ましい。
【0011】また、前記絶縁層において、周期律表3A
族に属する元素のうち少なくとも1種を含む酸化物がY
であり、前記複合酸化物がYTiO5−x(0
≦x<5)、YTi7−x(0≦x<7)、また
はこれらの混合物であることが好ましい。
【0012】さらに、前記絶縁層は、TiO2−x(0
≦x<2)の量が全体の3〜15wt%であることが好
ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態について説明する。図1および図2は、
本発明の実施形態に係る静電チャックを示す断面図であ
り、図1は単極型のものを示し、図2は双極型ものを示
す。
【0014】図1の単極型の静電チャック1は、上下の
絶縁層3の間に電極2が設けられて構成されており、基
台4の上に固定されている。電極2には直流電源5が接
続されており、この直流電源5から電極2に給電される
ことにより、上の絶縁層3の吸着面3aに載置されてい
る被吸着体である半導体ウエハ10が静電吸着される。
【0015】絶縁層3は、周期律表3Aに属する元素の
うち少なくとも1種の元素含む酸化物とTiO
2−X(0≦X<2)とから実質的になり、これらの少
なくとも一部が複合酸化物を形成しているセラミックス
材料を主体とし、その体積抵抗率が10〜1014Ω
・cmである。絶縁層3をこのようなセラミックス材料
を主体としたものとするのは、このセラミックス材料が
高い耐プラズマ性を有するからである。ここで、「周期
律表3Aに属する元素のうち少なくとも1種の元素含む
酸化物とTiO2−X(0≦X<2)とは、一部が複合
酸化物を形成していてもよいし、全部が複合酸化物とな
っていてもよい。
【0016】絶縁層3は、周期律表3Aに属する元素の
うち少なくとも1種の元素含む酸化物とTiO
2−X(0≦X<2)とを含有し、これらの少なくとも
一部が複合酸化物を形成しているセラミックス材料を主
体とし、その体積抵抗率が10〜1014Ω・cmで
ある。絶縁層3をこのようなセラミックス材料を主体と
したものとするのは、このセラミックス材料が高い耐プ
ラズマ性を有するからである。ここで、「周期律表3A
に属する元素のうち少なくとも1種の元素含む酸化物と
TiO2−X(0≦X<2)とは、一部が複合酸化物を
形成していてもよいし、全部が複合酸化物となっていて
もよい。
【0017】このような、周期律表3A族に属する元素
のうち少なくとも1種の元素を含む酸化物とTiO
2−X(0≦X<2)の少なくとも一部が複合酸化物を
形成しているセラミックス材料において、周期律表3A
族に属する元素としては、Y、La、Yb、Dyのうち
少なくとも1種であることが好ましい。すなわち、Y、
La、Yb、Dyは、これらの酸化物Y、La
、Yb、DyがTiO2−X(0≦X
<2)との間で、例えばYTiO5−x(0≦x<
5)、YTi7−x(0≦x<7)、LaTi
5−x(0≦x<5)、LaTi7−x(0≦
x<7)、LaTi24−x(0≦x<24)、
YbTiO5−x(0≦x<5)、YbTi
7−x(0≦x<7)、DyTiO5−x(0≦x<
5)、DyTi7−x(0≦x<7)等の耐食性
の高い複合酸化物を形成することができるためより好ま
しい。
【0018】また、絶縁層3の主体をなす、周期律表3
A族に属する元素のうち少なくとも1種の元素を含む酸
化物とTiO2−X(0≦X<2)とから実質的にな
、これらの少なくとも一部が複合酸化物を形成してい
るセラミックス材料は、チタン酸化物に酸素欠損が存在
しない場合および酸素欠損が存在する場合の両方を含む
が、この酸素欠損が存在することにより導電性が付与さ
れる。そして、この酸素欠損を調整することにより導電
性が変化し、体積抵抗率を制御することが可能となる。
このような酸素欠損は周期律表3A族に属する元素のう
ち少なくとも1種の元素を含む酸化物とTiOとを還
元雰囲気中で処理することにより形成することができ、
この際の組成および雰囲気を調整することにより酸素欠
損を変化させることができる。また、上述したように、
絶縁層3の体積抵抗率を10〜1014Ω・cmに調
整するためには、TiO2−X(0≦X<2)の量が、
酸化物換算で全体の3〜15wt%であることが好まし
い。
【0019】また、絶縁層3の主体をなす、周期律表3
A族に属する元素のうち少なくとも1種の元素を含む酸
化物とTiO2−X(0≦X<2)とを含有し、これら
の少なくとも一部が複合酸化物を形成しているセラミッ
クス材料は、チタン酸化物に酸素欠損が存在しない場合
および酸素欠損が存在する場合の両方を含むが、この酸
素欠損が存在することにより導電性が付与される。そし
て、この酸素欠損を調整することにより導電性が変化
し、体積抵抗率を制御することが可能となる。このよう
な酸素欠損は周期律表3A族に属する元素のうち少なく
とも1種の元素を含む酸化物とTiOとを還元雰囲気
中で処理することにより形成することができ、この際の
組成および雰囲気を調整することにより酸素欠損を変化
させることができる。また、上述したように、絶縁層3
の体積抵抗率を10〜1014Ω・cmに調整するた
めには、TiO2−X(0≦X<2)の量が、酸化物換
算で全体の3〜15wt%であることが好ましい。
【0020】このように、静電チャックの絶縁層を、周
期律表3A族に属する元素のうち少なくとも1種の元素
を含む化合物とTiO2−X(0≦X<2)とから実質
的になり、これらの少なくとも一部が複合酸化物を形成
しているセラミックス材料を主体とし、その体積抵抗率
10〜1014Ω・cmとしたので、電極に電圧を印
加して絶縁層上に被吸着体を吸着させる際に、ジョンセ
ン・ラーベック力に基づく高い静電吸着力を得ることが
できる。しかも、絶縁層の主体をなすこのようなセラミ
ックス材料は、プラズマに対する耐性が高く、アルミナ
にチタニアを添加した絶縁層を用いた場合のように、チ
タニアがプラズマにより侵蝕されて被吸着体の裏面をパ
ーティクルにより汚染するといった問題が生じない。
【0021】このように、静電チャックの絶縁層を、周
期律表3A族に属する元素のうち少なくとも1種の元素
を含む化合物とTiO2−X(0≦X<2)とを含有
し、これらの少なくとも一部が複合酸化物を形成してい
るセラミックス材料を主体とし、その体積抵抗率10
〜1014Ω・cmとしたので、電極に電圧を印加して
絶縁層上に被吸着体を吸着させる際に、ジョンセン・ラ
ーベック力に基づく高い静電吸着力を得ることができ
る。しかも、絶縁層の主体をなすこのようなセラミック
ス材料は、プラズマに対する耐性が高く、アルミナにチ
タニアを添加した絶縁層を用いた場合のように、チタニ
アがプラズマにより侵蝕されて被吸着体の裏面をパーテ
ィクルにより汚染するといった問題が生じない。
【0022】次に、本発明の静電チャックにおける絶縁
層の製造方法について説明する。絶縁層を構成するセラ
ミックス材料の出発原料の調合は、常法によって行うこ
とができる。例えば、所定の配合の原料粉末にアルコー
ル等の有機溶媒または水を加え、ボールミルで混合後、
乾燥する方法、所定の配合の塩類、アルコキシド等の溶
液から共沈物を分離する方法がある。これらの原料の混
合物には、より緻密化を容易にするため、SiO、M
gOなどの焼結助剤を添加してもよい。焼結助剤の添加
形態に関しては、酸化物粉末、塩類、アルコキシド等、
どのような形態であってもよく、特に限定されない。
【0023】このようにして得られた混合粉末を一軸プ
レスまたは冷間静水圧プレス(CIP)によって所定形
状に成形する。次いで1100〜1900℃で焼成す
る。焼成雰囲気は、大気中、真空中、不活性雰囲気中の
いずれでもよい。または、1100〜1900℃で焼成
した後、必要に応じて還元雰囲気中で、900〜190
0℃で還元処理を行う。これにより上記組成の耐食性に
優れたセラミックス焼結体が得られる。焼成温度が11
00℃未満であると、緻密化不十分となり、脱ガス量が
多くなり好ましくない。一方、1900℃を超えると分
解するおそれがあり好ましくない。還元処理温度が90
0℃未満では還元処理の効果が小さく好ましくなく、1
900℃を超えると分解するおそれがあり好ましくな
い。焼成および還元処理時間は特に限定しないが、2〜
4時間程度で十分である。
【0024】このようにして得られたセラミックス焼結
体に対し、必要に応じて適宜の加工を施すことにより、
所望形状の絶縁層が形成される。
【0025】なお、静電チャックの構造は特に限定され
るものではなく、図1、図2に示す絶縁層の内部に電極
を配置した構造の他に、一方の面に電極が形成された絶
縁層をセラミックス板あるいはAl台座に接着剤により
貼り付けた構造など、種々の構造を採用することができ
る。また、電極構造は特に限定されず、上述のように単
極型電極でも双極型電極でもよく、その形状も限定され
るものはでない。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1〜4、比較例1)周期律表3A族に属する元
素のうち少なくとも1種の元素を含む酸化物としてY
粉末を用いて、TiO粉末と97:3、95:
5、90:10、80:20の重量比で混合し、TiO
粉末をY粉末に均一に分散させた後、φ250
×6mmtに成形した。次いで、空気中、1600℃の
条件で常圧焼結した後、Ar中、1500℃で還元処理
を行い、得られた焼結体をφ200×2mmtに加工し
て絶縁層として用いた。なお、実施例1〜3および比較
例1では、このような焼結処理により、YとTi
の一部が複合酸化物となっていると考えられる。
【0027】次いで、加工した焼結体の一方の面に双極
型電極(単極としても使用できる)を、Agペースト印
刷・焼き付けにより形成し、他方の面(試料の吸着面)
を研磨して表面粗さ0.34μmとした。次いで表面を
アノーダイジング(陽極酸化)したAl台座に、焼結体
の電極を形成した面を接着剤により貼り付けて静電チャ
ックを完成させた。このようにして製造された静電チャ
ック(実施例1〜3、比較例1)における焼結体の添加
剤の種類および添加量、ならびに焼結体の体積抵抗率を
表1に示す。
【0028】(実施例5〜7)実施例5〜7について
は、周期律表3A族に属する元素のうち少なくとも1種
の元素を含む酸化物として、La、Yb
Dy粉末を用いて、TiO粉末と、90:5の
重量比で混合し、実施例1〜3と同様にして静電チャッ
クを完成させた。このようにして製造された静電チャッ
ク(実施例5〜7)における焼結体の添加剤の種類およ
び添加量、ならびに焼結体の体積抵抗率を表1に示す。
なお、実施例5〜7では、焼結処理により、La
、Yb 、DyとTiOの少なくと
も一部が複合酸化物となっていると考えられる。
【0029】(比較例2〜4)比較例2〜4について
は、それぞれ絶縁層としてTiO添加Al、T
iN添加AlNを用いて静電チャックを製造した。この
ようにして製造された静電チャック(比較例2〜4)に
おける焼結体の添加剤の種類および添加量、ならびに焼
結体の体積抵抗率を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】(静電チャックの評価)作製した静電チャ
ックをプラズマエッチング装置に組み込み、単極型静電
チャックに1kVを印加して、シリコンウエハが吸着さ
れるか否かを調査した。さらに、シリコンウエハ上に形
成された回路が破損するか否かを調査した。次に、CF
+Oプラズマに静電チヤックを24時間曝した(静
電チャック表面温度:170℃)。プラズマ処理した
後、シリコンウエハを吸着させ、ウエハ裏面に付着した
パーテイクル数をパーティクルカウンターにより計測し
た。さらに絶縁層表面状態を観察した。
【0032】評価結果を表2に示す。表2において、吸
着性の欄の○はウエハ吸着したことを示し、×はウエハ
が吸着しなかったことを示す。また、回路の破壊の有無
の欄の○はウエハ上に形成された回路の破壊がないこと
を示し、×は破壊があったことを示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2より、実施例1〜7および比較例1、
3、4においてはシリコンウエハを吸着したが、比較例
2においてはシリコンウエハを吸着しなかった。これ
は、比較例2では絶縁層の体積抵抗率が高いため、ジョ
ンセン・ラーベック力が得られなかったためと考えられ
る。
【0035】また、実施例1〜7および比較例3、4に
おいては、シリコンウエハ上に形成された回路に破損は
認められなかったが、比較例1においては、破損した回
路が存在した。回路が破損された比較例1の静電チャッ
クは、絶縁層の体積抵抗率が1.8×10Ωcmと低
いため、多量のリーク電流が発生したためと考えられ
る。
【0036】さらに、実施例1〜7では、シリコンウエ
ハ裏面のパーテイクル数は50個/8inchウエハ以下で
あったのに対し、比較例3,4では、シリコンウエハ裏
面のパーテイクル数は、300個/8inchウエハ以上と
極めて多くなった。これは、比較例3ではAl
のTiOが、比較例4ではAlN中のTiNがプラズ
マのより侵蝕されたためと考えられる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
絶縁層が、周期律表3A族に属する元素のうち少なくと
も1種の元素を含む酸化物とTiO2−X(0≦X<
2)とから実質的になり、これらの少なくとも一部が複
合酸化物を形成しているセラミックス材料を主体とし、
絶縁層の体積抵抗率が10〜1014Ω・cmである
ため、被吸着体の汚染の問題を生じることなくジョンセ
ン・ラーベック力に基づく高い静電吸着力を有する静電
チャックを得ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
絶縁層が、周期律表3A族に属する元素のうち少なくと
も1種の元素を含む酸化物とTiO2−X(0≦X<
2)とを含有し、これらの少なくとも一部が複合酸化物
を形成しているセラミックス材料を主体とし、絶縁層の
体積抵抗率が10〜1014Ω・cmであるため、被
吸着体の汚染の問題を生じることなくジョンセン・ラー
ベック力に基づく高い静電吸着力を有する静電チャック
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される単極型の静電チャックを示
す断面図。
【図2】本発明が適用される双極型の静電チャックを示
す断面図。
【符号の説明】
1,1’……静電チャック 2,2a,2b……電極 3……絶縁層 3a……絶縁層表面 4……基台 5……電源 10……半導体ウエハ(被吸着体)
フロントページの続き (72)発明者 石井 守 東京都江東区清澄一丁目2番23号 太平 洋セメント株式会社 研究本部内 (72)発明者 石田 弘徳 東京都江東区清澄一丁目2番23号 太平 洋セメント株式会社 研究本部内 (72)発明者 松尾 裕之 宮城県仙台市泉区明通三丁目5番 株式 会社 日本セラテック本社工場内 (72)発明者 南澤 一右 宮城県仙台市泉区明通三丁目5番 株式 会社 日本セラテック本社工場内 (72)発明者 岸 幸男 宮城県仙台市泉区明通三丁目5番 株式 会社 日本セラテック本社工場内 (72)発明者 齋藤 和則 宮城県仙台市泉区明通三丁目5番 株式 会社 日本セラテック本社工場内 (72)発明者 鈴木 弘志 宮城県仙台市泉区明通三丁目5番 株式 会社 日本セラテック本社工場内 (56)参考文献 特開 平9−199578(JP,A) 特開 平4−296040(JP,A) 特開 平10−4083(JP,A) 特公 平6−97675(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極と、その上に設けられた絶縁層とを
    有し、電極に電圧を印加することにより、絶縁層上に被
    吸着体を静電吸着する静電チャックであって、前記絶縁
    層は、周期律表3A族に属する元素のうち少なくとも1
    種の元素を含む酸化物と、TiO2−X(0≦X<2)
    とから実質的になり、これらの少なくとも一部が複合酸
    化物を形成しているセラミックス材料を主体とし、絶縁
    層の体積抵抗率が10〜1014Ω・cmであること
    を特徴とする静電チャック。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層において、前記周期律表3A
    族に属する元素がY、La、Yb、Dyのうち少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項1に記載の静電チ
    ャック。
  3. 【請求項3】 前記絶縁層において、周期律表3A族に
    属する元素のうち少なくとも1種を含む酸化物がY
    であり、前記複合酸化物がYTiO5−x(0≦x
    <5)、YTi7−x(0≦x<7)、またはこ
    れらの混合物であることを特徴とする請求項2に記載の
    静電チャック。
  4. 【請求項4】 前記絶縁層は、TiO2−x(0≦x<
    2)の量が全体の3〜15wt%であることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の静電
    チャック。
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