JP3368703B2 - 感光体ドラムの固定構造 - Google Patents

感光体ドラムの固定構造

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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機・プリ
ンタ等の画像形成装置で用いられる円筒状の感光体ドラ
ムを回転軸に装着し、一体となって回転するように固定
する感光体ドラムの固定構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より電子写真複写機・プリンタ等の
画像形成装置において用いられる像担持体として、円筒
状の感光体が知られている。これは表面に感光層を有
し、その内側には導電性材料からなる基層が設けられて
おり、この基層が電気的に接地されている。 【0003】このような感光体は、回転駆動される回転
軸と軸線が一致するように装着され、回転軸から駆動力
が伝達されて感光体表面が所定の周速度となるように回
転駆動される。そして表面を一様に帯電した後、像光が
照射されて静電電位の差による潜像が形成され、トナー
の付着による現像、形成されたトナー像の転写などの工
程が行われる。 【0004】このような円筒状の感光体を回転軸に固定
する構造は、感光体を装着した時にその位置決めが正確
かつ確実に行い得るものであることが必要とされ、さら
に、感光体を容易に着脱してメンテナンスが簡易に行え
るものでなければならない。 【0005】このような要求を充たす感光体ドラムの固
定構造として特開平4−337787号公報に開示され
るものがある。この固定構造は、図7に示すように、感
光体ドラム110を回転軸130に外挿し、前フランジ
112の内周面に設けられた三角形状の凹部112aを
回転軸130から突出したストッパー131に当接させ
て位置決めする。そして、回転軸130の先端部にボル
ト160で締め付けられる押圧部材140で前フランジ
112をストッパー131側に押し付けて固定するよう
になっている。 【0006】上記回転軸130の先端部には中空円筒部
が形成されており、この中空筒状部の先端から軸線方向
に二つのスリット133が対向して設けられている。一
方、押圧部材130は図7に示すように、一端が閉じた
ほぼ筒状に形成されており、外周面に突出部141が設
けられている。この押圧部材140は回転軸130の先
端から中空筒状部に挿入され、スリット133から上記
突出部141が外部に突き出し、前フランジ112の段
差部112bに当接される。そして、押圧部材の閉塞面
に設けられた貫通孔を通して、回転軸130に設けられ
たねじ穴にボルト160を螺合し、締め付けることによ
って前フランジ112がストッパー131側に押し付け
られ、感光体ドラム110が固定される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような感光体ドラムの固定構造では次のような問題点が
ある。一般に押圧部材は合成樹脂によって形成されてお
り、前フランジに押圧されて強く締めつけられると前フ
ランジと当接されている突出部が変形する。これは、感
光体ドラムを強固に固定するために、強い力で締め付け
る必要があることと、前フランジと突出部とが当接して
いる面が小さく、大きな支圧応力が生じるためと考えら
れる。このような押圧部材の変形が生じると、感光体ド
ラムを固定する締付力が低下したり、押圧部材の使用が
不能となったりする。また、押圧部材を金属等の変形が
生じにくい材料で形成しても前フランジは製造コストの
増大を避けるために合成樹脂で形成しなければならな
い。このため、前記のような大きな支圧応力で、前フラ
ンジにバリ状の変形が生じ、回転軸から感光体を脱き取
ったり、挿着するのが困難になるという問題点がある。 【0008】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、押圧部材又は前フランジ
の変形を防止し、常に、感光体ドラムを回転軸に強固に
固定することができる状態、および容易に脱着が可能な
状態を維持することができる感光体ドラムの固定構造を
得ることである。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明は、 ほぼ円筒状の感光体とこの感光体の
両端部を支持する前フランジおよび後フランジとを有す
る感光体ドラムを回転軸に装着し、一体となって回転す
るように固定する感光体ドラムの固定構造であって、
前記回転軸に固着され、該回転軸の先端側から外挿され
た前記前フランジ又は後フランジと当接されるストッパ
ーと、 前記回転軸の先端部にボルトで軸線方向に締め
付けて取り付けられ、前記前フランジと当接されて前記
感光体ドラムを後方に押し付ける押圧部材とを有し、
前記回転軸は、先端部が中空になっており、この中空部
の周囲に先端から軸線方向のスリットを複数有し、 前
記押圧部材は、前記中空部に内挿されるほぼ円筒状の内
挿部と、前記回転軸の外側に嵌め入れられ、前記前フラ
ンジと当接されるリング部と、前記内挿部と前記リング
部とが一体となるように連結し、前記スリット内に嵌め
入れられる連結部とを有するものとする。 【0010】 【作用】上記のような感光体ドラムの固定構造では、円
筒状の感光体と前フランジと後フランジとで構成された
感光体ドラムを回転軸の先端側から外挿してゆくと、前
フランジ又は後フランジのあらかじめ設定されたフラン
ジが回転軸に固着されたストッパーに当接し、軸線方向
の位置決めがなされる。そして、回転軸の先端部に設け
られた中空部に押圧部材の内挿部を挿入すると、リング
部は回転軸の外側に位置し、連結部がスリットに嵌め入
れられて押圧部材を回転軸の軸線方向に嵌め入れてゆく
ことができる。これにより、上記リング部は前フランジ
の段差部に当接され、この押圧部材を軸線方向に締め付
けることによって感光体ドラムが後方のストッパーに強
く押し付けられ、固定される。この時、押圧部材はリン
グ部のほぼ全周で前フランジと当接し、支圧面積が大き
くなり、押圧部材および前フランジに不都合な変形が生
じることが回避される。 【0011】 【実施例】以下本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明の一実施例である感光体ドラムの固定
構造を含む感材組立体の断面図であり、図2は前フラン
ジおよび回転軸の先端部を示す拡大断面図である。また
図3は前フランジを回転軸に固定する部分を示す斜視図
である。 【0012】この感材組立体では、円筒状の感光体11
と前フランジ12と後フランジ13とで主要部が構成さ
れる感光体ドラム10がドラム支持部材21、22を介
して枠体20に回転可能に支持されており、この感光体
ドラム10は枠体20と共に回転軸30に対して脱着さ
れるものである。回転軸30は後方で画像形成装置本体
のフレーム50に支持されており、先端が前方に突き出
している。感光体ドラム10は枠体20とともに前方か
らこの回転軸30に挿着されて固定される。一方、回転
軸30の先端は枠体20に取り付けられた軸受23に支
持される。これにより、感光体ドラム10と枠体20と
が正確に位置決めされるようになっている。そして、回
転軸30が駆動されることによって感光体ドラム10が
回転し、枠体20に支持されるか又は枠体20に対して
位置決めされた現像装置・転写装置・クリーニング装置
等によって、画像の形成が行われる。 【0013】次に上記感材組立体の各部について詳述す
る。上記感光体11はほぼ円筒状の導電性基部に感光層
を塗布した有機感光体であり、両端がほぼ円盤状の前フ
ランジ12および後フランジ13で支持されている。前
フランジ12と後フランジ13とは中央部に貫通孔を有
しており、回転軸30にほとんど隙間を生じることなく
外挿されるようになっている。また、前フランジ12と
後フランジ13とは、上記貫通孔の周囲から軸線方向の
外側へ張り出した環状の突部12c、13cを有してお
り、この突部12c、13Cがドラム支持部材21、2
2と係合されることにより、感光体ドラム10と枠体2
0とが組み立てられている。なお、この前フランジ1
2、後フランジ13とドラム支持部材21、22とは、
両フランジの多少の遊動が可能となるように係合されて
いる。 【0014】上記回転軸30は後方部に、軸径より大き
な外径を有する短い円筒状のストッパー31が固着され
ており、前方から嵌め入れられた後フランジ13が当接
して感光体ドラム10の軸方向の位置決めがなされる。
また、先端よりやや後方に突起32が設けられており、
前フランジ12の内周面に設けられた凹部12aに係合
され、感光体ドラム10と回転軸30とが周方向に相対
移動しないように固定される。この回転軸の前方側先端
付近は中空の筒状になっており、対向して二本のスリッ
ト33が軸線方向に設けられている。この部分に押圧部
材40が取り付けられ、前フランジ12を後方側に押圧
することによって、後フランジ13が前記ストッパー3
1に押し付けられ感光体ドラム10が回転軸30に強固
に固定されるようになっている。 【0015】図4は、上記押圧部材40の正面図、側面
図および背面図であり、図5は斜視図である。この押圧
部材40はほぼ円筒状の内挿部41と、円環状のリング
部42と、内挿部41とリング部42とを一体に接続す
る連結部43とで構成されている。内挿部41は一端に
閉塞面44を有しており、この中心にねじ孔45が設け
られている。この内挿部41の外径は回転軸30の中空
部34にわずかの隙間を残して内挿できるように設定さ
れており、スリット33に対応する部分は帯状の厚肉部
46となっている。リング部42は内挿部41の後端に
設けられ、回転軸30の外側に嵌め入れることができる
内径を有しており、連結部43を介して内挿部41と一
体となっている。この連結部43は回転軸30のスリッ
ト33内に嵌め入れることができるように寸法が定めら
れている。 【0016】このような押圧部材40は回転軸30の先
端部に挿着され、後部閉塞面44に設けられたねじ孔4
5に先端側からボルトを挿通し、回転軸30の中空部底
に穿設された雌ねじに螺合することによって固定され
る。この時押圧部材40のリング部42は前フランジ1
2の段差部12bに当接され、前フランジ12を後方に
押し付け、感光体ドラム10を固定するものである。 【0017】図6は回転軸30に固着された押圧部材4
0および前フランジ12を示す部分断面図である。この
図に示されるようにリング部42はその全周が前フラン
ジ12の段差部12bに当接され、前フランジ12を後
方に押圧する。したがって当接する範囲が広くなり、支
圧応力が低減されており、押圧部材40が変形したり、
前フランジ12の押圧部材40との当接部分にバリ状の
変形を生じたりすることがない。 【0018】 【発明の効果】以上説明したように本発明に係る感光体
ドラムの固定構造では、回転軸に固着されたストッパー
に前方側から後フランジ又は前フランジが当接され、回
転軸の先端部に取り付けられる押圧部材で前フランジを
後方に押し付け、感光体ドラムが強固に固定される。こ
の時、押圧部材は、回転軸の中空部に内挿される内挿部
と、回転軸の外側に嵌め入れられるリング部と、これら
を一体に接続する連結部とを有しているので、回転軸の
先端付近では押圧部材が回転軸の外径内に納まり、回転
軸を軸受で支持することができ、リング部はその全周で
前フランジと当接されて押圧部材および前フランジの変
形が回避される。したがって、常に、感光体ドラムを回
転軸に強固に固定することができる状態、および容易に
脱着が可能な状態を維持することができる感光体ドラム
の固定構造が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例である感光体ドラムの固定構
造を含む感材組立体の断面図である。 【図2】図1の実施例における前フランジおよび回転軸
の先端部を示す拡大断面図である。 【図3】図1の実施例における前フランジを回転軸に固
定する部分を示す斜視図である。 【図4】図1の実施例で用いられる押圧部材の正面図、
側面図および背面図である。 【図5】図4に示す押圧部材の斜視図である。 【図6】図1に示す実施例の回転軸に固着された押圧部
材および前フランジを示す部分断面図である。 【図7】従来の感光体の固定構造を示す部分斜視図であ
る。 【符号の説明】 10 感光体ドラム 11 感光体 12 前フランジ 13 後フランジ 20 枠体 21,22 ドラム支持部材 23 軸受 30 回転軸 31 ストッパー 32 突起 33 スリット 34 中空部 40 押圧部材 41 内挿部 42 リング部 43 連結部 44 閉塞面 45 ねじ孔 46 厚肉部 50 フレーム 60 ボルト
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/00 350 G03G 15/00 550 F16C 13/00 F16L 33/20

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ほぼ円筒状の感光体とこの感光体の
    両端部を支持する前フランジおよび後フランジとを有す
    る感光体ドラムを回転軸に装着し、一体となって回転す
    るように固定する感光体ドラムの固定構造であって、 前記回転軸に固着され、該回転軸の先端側から外挿され
    た前記前フランジ又は後フランジと当接されるストッパ
    ーと、前記回転軸の先端部にボルトで軸線方向に締め付けて取
    り付けられ、 前記前フランジと当接されて前記感光体ド
    ラムを後方に押し付ける押圧部材とを有し、 前記回転軸は、先端部が中空になっており、この中空部
    の周囲に先端から軸線方向のスリットを複数有し、 前記押圧部材は、前記中空部に内挿されるほぼ円筒状の
    内挿部と、前記回転軸の外側に嵌め入れられ、前記前フ
    ランジと当接されるリング部と、前記内挿部と前記リン
    グ部とが一体となるように連結し、前記スリット内に嵌
    め入れられる連結部とを有すること、 を特徴とする感
    光体ドラムの固定構造。
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