JPH10333493A - 円筒部材とその固定方法 - Google Patents
円筒部材とその固定方法Info
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- JPH10333493A JPH10333493A JP15928197A JP15928197A JPH10333493A JP H10333493 A JPH10333493 A JP H10333493A JP 15928197 A JP15928197 A JP 15928197A JP 15928197 A JP15928197 A JP 15928197A JP H10333493 A JPH10333493 A JP H10333493A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電子写真用感光体ドラムに用いられる円筒部
材において、フランジ部材を円筒体に結合する際、従来
の接着固定による欠点をなくし、温度変化等により外れ
ない固定方法として、物理的に円筒部材を固定すること
で該円筒部材の安定した品質を確保し、また、従来フラ
ンジに金属板等のアース部材を取り付けて円筒部材と支
持軸との電気的導通を確保していたのに代えて、アース
部材をなくし電子写真用感光体ドラムのための簡単な構
造の円筒部材を提供し、さらに、使用後廃棄する際、分
解作業が容易な電子写真用感光体ドラムのための円筒部
材を提供すること。 【解決手段】 電子写真用感光体ドラムに用いられる円
筒部材において、フランジ部材を円筒体に結合する際、
円筒体端部を内側へ曲げ込むように、円筒体側面より外
側の位置のフランジ部材上に配置された２本以上のタッ
ピンネジで、フランジ部材と固定されていることを特徴
とする円筒部材。
材において、フランジ部材を円筒体に結合する際、従来
の接着固定による欠点をなくし、温度変化等により外れ
ない固定方法として、物理的に円筒部材を固定すること
で該円筒部材の安定した品質を確保し、また、従来フラ
ンジに金属板等のアース部材を取り付けて円筒部材と支
持軸との電気的導通を確保していたのに代えて、アース
部材をなくし電子写真用感光体ドラムのための簡単な構
造の円筒部材を提供し、さらに、使用後廃棄する際、分
解作業が容易な電子写真用感光体ドラムのための円筒部
材を提供すること。 【解決手段】 電子写真用感光体ドラムに用いられる円
筒部材において、フランジ部材を円筒体に結合する際、
円筒体端部を内側へ曲げ込むように、円筒体側面より外
側の位置のフランジ部材上に配置された２本以上のタッ
ピンネジで、フランジ部材と固定されていることを特徴
とする円筒部材。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、普通紙複写機（Ｐ
ＰＣ）、レーザプリンタ等の電子写真用感光体ドラムに
使用される円筒部材に関するものである。
ＰＣ）、レーザプリンタ等の電子写真用感光体ドラムに
使用される円筒部材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】電子写真感光体の分野では、外表面に感
光層を有し、両端開放穴に一般にフランジが装着された
感光体ドラムの周囲に各種ユニットが配置され、感光体
ドラムは回転しながらそれらユニットにより像露光、現
像、転写、除電、清掃等の必要又は所望の処理が表面感
光層になされる。したがって、感光体ドラムの支承及び
回転は、一般的に両端に装着されたフランジに設けられ
た回転軸又は回転軸受け、或いはギヤーを介して伝達さ
れる動力により行われので、フランジは強固に感光体ド
ラム両端開放穴に装着されねばならず、また感光体ドラ
ムの円滑かつ狂いのない回転のためフランジの中心は常
に回転軸中心を保持しなければならない。さらに、フラ
ンジには例えば、感光体ドラムからのアースを取るため
のアース用電極が装着されるので、このアース用電極の
適性な装着を含めたフランジ装着が必要となる。
光層を有し、両端開放穴に一般にフランジが装着された
感光体ドラムの周囲に各種ユニットが配置され、感光体
ドラムは回転しながらそれらユニットにより像露光、現
像、転写、除電、清掃等の必要又は所望の処理が表面感
光層になされる。したがって、感光体ドラムの支承及び
回転は、一般的に両端に装着されたフランジに設けられ
た回転軸又は回転軸受け、或いはギヤーを介して伝達さ
れる動力により行われので、フランジは強固に感光体ド
ラム両端開放穴に装着されねばならず、また感光体ドラ
ムの円滑かつ狂いのない回転のためフランジの中心は常
に回転軸中心を保持しなければならない。さらに、フラ
ンジには例えば、感光体ドラムからのアースを取るため
のアース用電極が装着されるので、このアース用電極の
適性な装着を含めたフランジ装着が必要となる。
【０００３】最近では電子写真複写機の小型化、軽量化
に伴い、有機感光材料（ＯＰＣ）を使用した保形性には
場合によって難がある感光体が多く使用されるようにな
り、このようなＯＰＣ感光体ドラムに用いられるフラン
ジとしては樹脂製品が一般的であり、装着組立て方法と
しては、図７に示されるように、接着剤（１２）による
接着が行われているが、感光体のアースのために、樹脂
フランジでは接地電極として金属板が固着される。この
ような接着剤による樹脂フランジ装着の際には、接着剤
の使用量が多く、また、感光体表面に接着剤が付着した
り、フランジに付された接地電極としての金属板に接着
剤が付着して導通不良を起す等の問題があった。さら
に、接着による固定部分が温度変化による収縮率の違い
から、膨脹、収縮により分離してしまうことがあった。
に伴い、有機感光材料（ＯＰＣ）を使用した保形性には
場合によって難がある感光体が多く使用されるようにな
り、このようなＯＰＣ感光体ドラムに用いられるフラン
ジとしては樹脂製品が一般的であり、装着組立て方法と
しては、図７に示されるように、接着剤（１２）による
接着が行われているが、感光体のアースのために、樹脂
フランジでは接地電極として金属板が固着される。この
ような接着剤による樹脂フランジ装着の際には、接着剤
の使用量が多く、また、感光体表面に接着剤が付着した
り、フランジに付された接地電極としての金属板に接着
剤が付着して導通不良を起す等の問題があった。さら
に、接着による固定部分が温度変化による収縮率の違い
から、膨脹、収縮により分離してしまうことがあった。
【０００４】これを改善すべく、例えば特開平６−１１
０３６１号公報には、図８に示されるように、フランジ
の感光体ドラムへの嵌合部に、板縁部に複数の突起（１
５）を有しかつ、これらの突起により形成される架空の
円の直径が感光体ドラム内径より０．１ｍｍ以上大きい
金属板が前記突起の円の中心とフランジの中心軸とが一
致するように固着された樹脂製のフランジを、前記突起
が接触通過する部分を避けて円周方向に不連続に接着剤
を塗布された感光体ドラム内面に突起が接着剤に触れな
いようにフランジの嵌合部を嵌合させて、突起の先端が
感光体ドラム内面に食い込んだ状態で接着固定すること
が記載されており、また、特開平６−３３２３４７号公
報には、外表面に感光層を形成したシリンダ状感光体の
両端に、支持軸を備えたシリンダ状部感光体を嵌入挿着
してなる画像形成装置の像担持体において、前記フラン
ジ部材の、シリンダ状感光体に嵌入する部位に溝を設
け、嵌入挿着時にシリンダ状感光体内面に圧接するよう
に有弾性のリング状部材、例えば環状に軽市営されたコ
イルバネ、中空状に形成された部材、半径方向断面がコ
の字状に形成された部材を溝中に配設してなる像保持体
が記載されている。
０３６１号公報には、図８に示されるように、フランジ
の感光体ドラムへの嵌合部に、板縁部に複数の突起（１
５）を有しかつ、これらの突起により形成される架空の
円の直径が感光体ドラム内径より０．１ｍｍ以上大きい
金属板が前記突起の円の中心とフランジの中心軸とが一
致するように固着された樹脂製のフランジを、前記突起
が接触通過する部分を避けて円周方向に不連続に接着剤
を塗布された感光体ドラム内面に突起が接着剤に触れな
いようにフランジの嵌合部を嵌合させて、突起の先端が
感光体ドラム内面に食い込んだ状態で接着固定すること
が記載されており、また、特開平６−３３２３４７号公
報には、外表面に感光層を形成したシリンダ状感光体の
両端に、支持軸を備えたシリンダ状部感光体を嵌入挿着
してなる画像形成装置の像担持体において、前記フラン
ジ部材の、シリンダ状感光体に嵌入する部位に溝を設
け、嵌入挿着時にシリンダ状感光体内面に圧接するよう
に有弾性のリング状部材、例えば環状に軽市営されたコ
イルバネ、中空状に形成された部材、半径方向断面がコ
の字状に形成された部材を溝中に配設してなる像保持体
が記載されている。
【０００５】しかしながら、特開平６−３３２３４７号
公報記載の技術においては感光体内面に圧接する有弾性
リング状部材をさらに別途設けなければならず、かつフ
ランジ部材に有弾性リング状部材を収納する溝も穿設し
なければならない。また、図８に示されるように、特開
平６−１１０３６１号公報開示の技術においては電子写
真感光体装置の感光ドラム用フランジに取付けられてい
る電極板の突起（１５）は、同一方向を向いておりプレ
スの抜き方向も同一であり、この場合、図９に示される
ように、同一円周上での複数個所固定となるため、低温
時に樹脂性のフランジが収縮した時、外力が加わるとフ
ランジがぐらつき、同軸度が悪くなる危険があり、した
がって、それを防止するために、図１０に示されるよう
に、接着剤（１４）の補助固定が必要であった。
公報記載の技術においては感光体内面に圧接する有弾性
リング状部材をさらに別途設けなければならず、かつフ
ランジ部材に有弾性リング状部材を収納する溝も穿設し
なければならない。また、図８に示されるように、特開
平６−１１０３６１号公報開示の技術においては電子写
真感光体装置の感光ドラム用フランジに取付けられてい
る電極板の突起（１５）は、同一方向を向いておりプレ
スの抜き方向も同一であり、この場合、図９に示される
ように、同一円周上での複数個所固定となるため、低温
時に樹脂性のフランジが収縮した時、外力が加わるとフ
ランジがぐらつき、同軸度が悪くなる危険があり、した
がって、それを防止するために、図１０に示されるよう
に、接着剤（１４）の補助固定が必要であった。
【０００６】特開平６−２５０５７６号公報には、図１
１に示されるように、円筒の少なくとも一端に端部係合
部材（１６）を有する円筒部材において、端部係合部材
（１６）が体積抵抗率１．０×１０2Ω・ｃｍ以下であ
る導電性プラスチックで形成されており、かつ円筒端部
が端部係合部材の円筒端部への挿入部分の凹部内に切り
曲げられて結合されている円筒部材が記載されている。
しかしながら、導電性プラスチックで形成された端部係
合部材を円筒端部の凹部内に切り曲げて正確な寸法で挿
入結合するのは難かしく、また、組立作業性の点でも難
点があった。
１に示されるように、円筒の少なくとも一端に端部係合
部材（１６）を有する円筒部材において、端部係合部材
（１６）が体積抵抗率１．０×１０2Ω・ｃｍ以下であ
る導電性プラスチックで形成されており、かつ円筒端部
が端部係合部材の円筒端部への挿入部分の凹部内に切り
曲げられて結合されている円筒部材が記載されている。
しかしながら、導電性プラスチックで形成された端部係
合部材を円筒端部の凹部内に切り曲げて正確な寸法で挿
入結合するのは難かしく、また、組立作業性の点でも難
点があった。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、電子写真用感光体ドラムに用いられる円筒部材
において、フランジ部材を円筒体に結合する際、従来の
接着固定による欠点をなくし、温度変化等により外れな
い固定方法として、物理的に円筒部材を固定することで
該円筒部材の安定した品質を確保することにあり、ま
た、従来フランジに金属板等のアース部材を取り付けて
円筒部材と支持軸との電気的導通を確保していたのに代
えて、アース部材をなくし電子写真用感光体ドラムのた
めの簡単な構造の円筒部材を提供ことにあり、さらに、
使用後廃棄する際、分解作業が容易な電子写真用感光体
ドラムのための円筒部材を提供することにある。
目的は、電子写真用感光体ドラムに用いられる円筒部材
において、フランジ部材を円筒体に結合する際、従来の
接着固定による欠点をなくし、温度変化等により外れな
い固定方法として、物理的に円筒部材を固定することで
該円筒部材の安定した品質を確保することにあり、ま
た、従来フランジに金属板等のアース部材を取り付けて
円筒部材と支持軸との電気的導通を確保していたのに代
えて、アース部材をなくし電子写真用感光体ドラムのた
めの簡単な構造の円筒部材を提供ことにあり、さらに、
使用後廃棄する際、分解作業が容易な電子写真用感光体
ドラムのための円筒部材を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明の（１）「電子写真用感光体ドラムに用いられる円筒
部材において、フランジ部材を円筒体に結合する際、円
筒体端部を内側へ曲げ込むように、円筒部材側面より外
側の位置のフランジ部材上に配置された２本以上のタッ
ピンネジで、フランジ部材と固定されていることを特徴
とする円筒部材」、（２）「円筒体が０．３〜２．０ｍ
ｍの厚さを持つ円筒であることを特徴とする、前記
（１）項に記載の円筒部材」、（３）「タッピンネジに
よる円筒体端部の内側への曲げ込み量が０．２ｍｍ以上
になるようネジが配置されたことを特徴とする前記
（１）項又は（２）項に記載の円筒部材」、（４）「フ
ランジ部材の挿入先端側に、ガイド部として０．０５〜
１．０ｍｍの圧入代を持つことを特徴とする前記（１）
項乃至（３）項の何れか１項に記載の円筒部材」、
（５）「フランジ部材が、体積抵抗率１．０×１０2Ω
・ｃｍ以下である導電性プラスチックで形成されたこと
を特徴とする前記（１）項乃至（４）項の何れか１項に
記載の円筒部材」及び（６）「フランジ部材のネジ孔同
一面に穴形状部を持ち、分解時、ネジにより内側へ曲げ
込まれた円筒体端部を穴から押し込み復元可能な構造で
あることを特徴とする前記（１）項乃至（５）項の何れ
か１項に記載の円筒部材」により達成される。
明の（１）「電子写真用感光体ドラムに用いられる円筒
部材において、フランジ部材を円筒体に結合する際、円
筒体端部を内側へ曲げ込むように、円筒部材側面より外
側の位置のフランジ部材上に配置された２本以上のタッ
ピンネジで、フランジ部材と固定されていることを特徴
とする円筒部材」、（２）「円筒体が０．３〜２．０ｍ
ｍの厚さを持つ円筒であることを特徴とする、前記
（１）項に記載の円筒部材」、（３）「タッピンネジに
よる円筒体端部の内側への曲げ込み量が０．２ｍｍ以上
になるようネジが配置されたことを特徴とする前記
（１）項又は（２）項に記載の円筒部材」、（４）「フ
ランジ部材の挿入先端側に、ガイド部として０．０５〜
１．０ｍｍの圧入代を持つことを特徴とする前記（１）
項乃至（３）項の何れか１項に記載の円筒部材」、
（５）「フランジ部材が、体積抵抗率１．０×１０2Ω
・ｃｍ以下である導電性プラスチックで形成されたこと
を特徴とする前記（１）項乃至（４）項の何れか１項に
記載の円筒部材」及び（６）「フランジ部材のネジ孔同
一面に穴形状部を持ち、分解時、ネジにより内側へ曲げ
込まれた円筒体端部を穴から押し込み復元可能な構造で
あることを特徴とする前記（１）項乃至（５）項の何れ
か１項に記載の円筒部材」により達成される。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、図面に基いて本発明を詳細
に説明する。図１は本発明の円筒部材の１固定法の例を
示す。図１において、フランジ部材（２）は内側スリー
ブ（３）と外側スリーブ（４）を有し、内側スリーブ
（３）は、フランジ部材（２）が円筒体（１）内に圧入
される際のガイドとなる圧入代（５）が先端に設けられ
ている。（９）は軸用円筒部である。このフランジ部材
（２）を円筒体（１）内に圧入すると、円筒体（１）の
端部は、フランジ部材（２）の内側スリーブ（３）と外
側スリーブ（４）との間に形成された円形スリット
（６）内に挿入された後、ピン孔（７）を介してタック
ピン（８）により内側に曲げ込むようにその外側がフラ
ンジ部材（２）に固定される。本発明においては、フラ
ンジ部材（２）上に２本以上のタックピン（８）が配置
される。（１０）は穴形状部であるが、この穴形状部
（１０）は後ほど詳細に説明されるように、設けられて
も設けられなくともよく、設けられた場合は本発明の円
筒部材を分解する際に特に有利となる。このような本発
明の固定法によれば、接着剤を使用しないため、従来の
接着剤の塗布、乾燥による方法より短時間で組立工程が
すみ、また、接着剤に含まれる溶剤による作業環境の悪
化がない。
に説明する。図１は本発明の円筒部材の１固定法の例を
示す。図１において、フランジ部材（２）は内側スリー
ブ（３）と外側スリーブ（４）を有し、内側スリーブ
（３）は、フランジ部材（２）が円筒体（１）内に圧入
される際のガイドとなる圧入代（５）が先端に設けられ
ている。（９）は軸用円筒部である。このフランジ部材
（２）を円筒体（１）内に圧入すると、円筒体（１）の
端部は、フランジ部材（２）の内側スリーブ（３）と外
側スリーブ（４）との間に形成された円形スリット
（６）内に挿入された後、ピン孔（７）を介してタック
ピン（８）により内側に曲げ込むようにその外側がフラ
ンジ部材（２）に固定される。本発明においては、フラ
ンジ部材（２）上に２本以上のタックピン（８）が配置
される。（１０）は穴形状部であるが、この穴形状部
（１０）は後ほど詳細に説明されるように、設けられて
も設けられなくともよく、設けられた場合は本発明の円
筒部材を分解する際に特に有利となる。このような本発
明の固定法によれば、接着剤を使用しないため、従来の
接着剤の塗布、乾燥による方法より短時間で組立工程が
すみ、また、接着剤に含まれる溶剤による作業環境の悪
化がない。
【００１０】図２は、図１に示される本発明の固定法に
よる円筒部材の組立図を示す。円筒体（１）は０．３〜
２．０ｍｍ厚のものであり、厚さが０．３ｍｍ未満の場
合には強度の点で問題となることがあり、２．０ｍｍを
越えるような強度は通常必要でないばかりでなく２．０
ｍｍを越える厚さになると重くなりかつタックピン
（８）による内側曲げ等において支障を来たす場合があ
る。円筒体（１）は金属であってよく、特にアルミウム
であることが、加工容易性、タックピン（８）による内
側への低負荷での曲げ容易性及び締結確実性、加工精
度、重量及び導電性等の点で好ましい。加工性の容易な
アルミ材を円筒体に使うことで、低負荷でのタッピンネ
ジの締結が可能で、組立性が向上する。
よる円筒部材の組立図を示す。円筒体（１）は０．３〜
２．０ｍｍ厚のものであり、厚さが０．３ｍｍ未満の場
合には強度の点で問題となることがあり、２．０ｍｍを
越えるような強度は通常必要でないばかりでなく２．０
ｍｍを越える厚さになると重くなりかつタックピン
（８）による内側曲げ等において支障を来たす場合があ
る。円筒体（１）は金属であってよく、特にアルミウム
であることが、加工容易性、タックピン（８）による内
側への低負荷での曲げ容易性及び締結確実性、加工精
度、重量及び導電性等の点で好ましい。加工性の容易な
アルミ材を円筒体に使うことで、低負荷でのタッピンネ
ジの締結が可能で、組立性が向上する。
【００１１】図３は、本発明における円筒体（１）の端
部の曲げ込み状態を説明するための図である。図３に示
されるように、本発明においては円筒体（１）の端部は
円形スリット（６）内に挿入された後の、タックピン
（８）による締結によって内側への曲げ込み量が０．２
ｍｍ以上とすることが好ましい。０．２ｍｍ以上の曲げ
込み量をとることで、フランジ部材（２）の引き抜き方
向への安定した強度を確保することができる。フランジ
部材（２）は体積抵抗率１．０×１０2Ω・ｃｍ以下で
ある導電性プラスチックで形成されたものとすることが
できる。このような材質のフランジ部材は、アース部材
なしで、形成された円筒部材のアースを簡単確実に取る
ことができる。
部の曲げ込み状態を説明するための図である。図３に示
されるように、本発明においては円筒体（１）の端部は
円形スリット（６）内に挿入された後の、タックピン
（８）による締結によって内側への曲げ込み量が０．２
ｍｍ以上とすることが好ましい。０．２ｍｍ以上の曲げ
込み量をとることで、フランジ部材（２）の引き抜き方
向への安定した強度を確保することができる。フランジ
部材（２）は体積抵抗率１．０×１０2Ω・ｃｍ以下で
ある導電性プラスチックで形成されたものとすることが
できる。このような材質のフランジ部材は、アース部材
なしで、形成された円筒部材のアースを簡単確実に取る
ことができる。
【００１２】図４には、本発明におけるフランジ部材
（２）の圧入代（５）、及び、円形スリット（６）とタ
ックピンのためのピン孔（７）との関係の１例を示す。
先に図１に関連して説明したように、本発明においては
フランジ部材（２）の内側スリーブ（３）の先端に圧入
代（５）、好ましくは０．０５〜１．０ｍｍ長さの圧入
代（５）が設けられているので、円筒体（１）内へのフ
ランジ部材（２）の圧入作業が円滑化、確実化され、円
筒体（１）の端部の一部はピン孔（７）の位置でタック
ピンにより内側へ曲げ込まれるようにフランジ部材
（２）に締結され、円筒体（１）の端部のその他の部分
は円形スリット（６）内に挿入された状態となる。挿入
に際しては、円筒体（１）の内側スリーブ（３）の先端
に設けられた圧入代（５）が有利に働く。つまり、圧入
代を持たせることで、フランジ部材の軸心と、円筒体の
軸心のずれを小さくし、円筒部材をより高精度で安定し
た寸法に組立てることができる。
（２）の圧入代（５）、及び、円形スリット（６）とタ
ックピンのためのピン孔（７）との関係の１例を示す。
先に図１に関連して説明したように、本発明においては
フランジ部材（２）の内側スリーブ（３）の先端に圧入
代（５）、好ましくは０．０５〜１．０ｍｍ長さの圧入
代（５）が設けられているので、円筒体（１）内へのフ
ランジ部材（２）の圧入作業が円滑化、確実化され、円
筒体（１）の端部の一部はピン孔（７）の位置でタック
ピンにより内側へ曲げ込まれるようにフランジ部材
（２）に締結され、円筒体（１）の端部のその他の部分
は円形スリット（６）内に挿入された状態となる。挿入
に際しては、円筒体（１）の内側スリーブ（３）の先端
に設けられた圧入代（５）が有利に働く。つまり、圧入
代を持たせることで、フランジ部材の軸心と、円筒体の
軸心のずれを小さくし、円筒部材をより高精度で安定し
た寸法に組立てることができる。
【００１３】図５は、本発明におけるフランジ部材
（２）の別の１例の全体図を示し、図６は、その内部断
面を示す。この例のフランジ部材においては、フランジ
部材（２）のフランジ上でピン孔（７）が位置する箇所
に相当する内側スリーブ（３）壁上に穴形状部（１０）
が設けられており、タックピン（８）により内側に曲げ
込まれた円筒体（１）の端部の一部の折り込み部（１
１）がそこから押し込まれるようにすることにより、該
内側に曲げ込まれる折り込み部（１１）に過度のストレ
スを与えることなく円筒体（１）とフランジ部材（２）
のしっかりした固定を確立すると共に、本発明に係る円
筒部材を使用後、円筒部材をフランジと円筒体に分解、
廃棄する際、固定部分の破壊を行わないため、破片や粉
体が発生せず、分解した材料の分別回収、再利用を容易
とする。
（２）の別の１例の全体図を示し、図６は、その内部断
面を示す。この例のフランジ部材においては、フランジ
部材（２）のフランジ上でピン孔（７）が位置する箇所
に相当する内側スリーブ（３）壁上に穴形状部（１０）
が設けられており、タックピン（８）により内側に曲げ
込まれた円筒体（１）の端部の一部の折り込み部（１
１）がそこから押し込まれるようにすることにより、該
内側に曲げ込まれる折り込み部（１１）に過度のストレ
スを与えることなく円筒体（１）とフランジ部材（２）
のしっかりした固定を確立すると共に、本発明に係る円
筒部材を使用後、円筒部材をフランジと円筒体に分解、
廃棄する際、固定部分の破壊を行わないため、破片や粉
体が発生せず、分解した材料の分別回収、再利用を容易
とする。
【００１４】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的な説明から明らか
なように、本発明によれば、接着剤を使用しないため、
従来の接着剤の塗布、乾燥による方法より短時間で組立
工程がすみ、また、接着剤に含まれる溶剤による作業環
境の悪化がなく、加工性の容易なアルミ材を円筒体に使
うことで、低負荷でのタッピンネジの締結が可能で、組
立性が向上し、０．２ｍｍ以上の曲げ込み量をとること
で、フランジの引き抜き方向への安定した強度を確保で
き、圧入代をもたせることで、フランジ部材の軸心と、
円筒体の軸心のずれを小さくし、円筒部材をより高精度
で安定した寸法に組立てることができ、アース部材をな
くすことで、部品コスト、組立工数を低減し、円筒部材
のコストダウンができ、使用後、円筒部材をフランジと
円筒体に分解、廃棄する際、固定部分の破壊を行わない
ため、破片や粉体が発生せず、分解した材料の分別回
収、再利用が容易である、という極めて優れた効果が発
揮される。
なように、本発明によれば、接着剤を使用しないため、
従来の接着剤の塗布、乾燥による方法より短時間で組立
工程がすみ、また、接着剤に含まれる溶剤による作業環
境の悪化がなく、加工性の容易なアルミ材を円筒体に使
うことで、低負荷でのタッピンネジの締結が可能で、組
立性が向上し、０．２ｍｍ以上の曲げ込み量をとること
で、フランジの引き抜き方向への安定した強度を確保で
き、圧入代をもたせることで、フランジ部材の軸心と、
円筒体の軸心のずれを小さくし、円筒部材をより高精度
で安定した寸法に組立てることができ、アース部材をな
くすことで、部品コスト、組立工数を低減し、円筒部材
のコストダウンができ、使用後、円筒部材をフランジと
円筒体に分解、廃棄する際、固定部分の破壊を行わない
ため、破片や粉体が発生せず、分解した材料の分別回
収、再利用が容易である、という極めて優れた効果が発
揮される。
【図１】本発明の円筒部材の１例及び固定方法の１例を
説明する図である。
説明する図である。
【図２】本発明の１固定方法例による円筒部材の１例を
説明する図である。
説明する図である。
【図３】本発明の円筒部材の他の１例及び固定方法の１
例を説明する図である。
例を説明する図である。
【図４】図３の円筒部材を説明する平面図である。
【図５】本発明の円筒部材のさらに他の１例及び固定方
法の１例を説明する図である。
法の１例を説明する図である。
【図６】図５の円筒部材を説明する内部断面である。
【図７】従来の円筒部材を説明する面である。
【図８】従来の円筒部材を説明する面である。
【図９】従来の円筒部材を説明する面である。
【図１０】従来の円筒部材を説明する面である。
【図１１】従来の円筒部材を説明する面である。
１ 円筒体 ２ フランジ部材 ３ 内側スリーブ ４ 外側スリーブ ５ 圧入代 ６ 円形スリット ７ ピン孔 ８ タックピン ９ 軸用円筒部 １０ 穴形状部 １１ 穴形状部への折り込み部 １２ 接着剤 １３ 接着剤代 １４ 圧入代 １５ 突起 １６ 端部係合部材
Claims (6)
- 【請求項１】 電子写真用感光体ドラムに用いられる円
筒部材において、フランジ部材を円筒体に結合する際、
円筒体端部を内側へ曲げ込むように、円筒体側面より外
側の位置のフランジ部材上に配置された２本以上のタッ
ピンネジで、フランジ部材と固定されていることを特徴
とする円筒部材。 - 【請求項２】 円筒体が０．３〜２．０ｍｍの厚さを持
つ円筒であることを特徴とする、請求項１に記載の円筒
部材。 - 【請求項３】 タッピンネジによる円筒体端部の内側へ
の曲げ込み量が０．２ｍｍ以上になるようネジが配置さ
れたことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の円
筒部材。 - 【請求項４】 フランジ部材の挿入先端側に、ガイド部
として０．０５〜１．０ｍｍの圧入代を持つことを特徴
とする請求項１乃至請求項３の何れか１項に記載の円筒
部材。 - 【請求項５】 フランジ部材が、体積抵抗率１．０×１
０2Ω・ｃｍ以下である導電性プラスチックで形成され
たことを特徴とする請求項１乃至請求項４の何れか１項
に記載の円筒部材。 - 【請求項６】 フランジ部材のネジ孔同一面に穴形状部
を持ち、分解時、ネジにより内側へ曲げ込まれた円筒体
端部を穴から押し込み復元可能な構造であることを特徴
とする請求項１乃至請求項５の何れか１項に記載の円筒
部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15928197A JPH10333493A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | 円筒部材とその固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15928197A JPH10333493A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | 円筒部材とその固定方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10333493A true JPH10333493A (ja) | 1998-12-18 |
Family
ID=15690378
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15928197A Pending JPH10333493A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | 円筒部材とその固定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10333493A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100441541B1 (ko) * | 2002-05-14 | 2004-07-23 | 삼성전자주식회사 | 동력전달용 플랜지 |
| JP2009288492A (ja) * | 2008-05-29 | 2009-12-10 | Tigers Polymer Corp | 電子写真感光体 |
| JP2012008533A (ja) * | 2010-05-21 | 2012-01-12 | Canon Inc | 感光体ドラム、プロセスカートリッジ、及びフランジ取り付け方法 |
| JP2014044247A (ja) * | 2012-08-24 | 2014-03-13 | Fuji Xerox Co Ltd | ロール部材、ロール部材の製造方法、画像形成装置 |
-
1997
- 1997-06-03 JP JP15928197A patent/JPH10333493A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100441541B1 (ko) * | 2002-05-14 | 2004-07-23 | 삼성전자주식회사 | 동력전달용 플랜지 |
| JP2009288492A (ja) * | 2008-05-29 | 2009-12-10 | Tigers Polymer Corp | 電子写真感光体 |
| JP2012008533A (ja) * | 2010-05-21 | 2012-01-12 | Canon Inc | 感光体ドラム、プロセスカートリッジ、及びフランジ取り付け方法 |
| JP2014044247A (ja) * | 2012-08-24 | 2014-03-13 | Fuji Xerox Co Ltd | ロール部材、ロール部材の製造方法、画像形成装置 |
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