JP3367839B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3367839B2
JP3367839B2 JP24636296A JP24636296A JP3367839B2 JP 3367839 B2 JP3367839 B2 JP 3367839B2 JP 24636296 A JP24636296 A JP 24636296A JP 24636296 A JP24636296 A JP 24636296A JP 3367839 B2 JP3367839 B2 JP 3367839B2
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  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SOI(Silicon o
n Insulator)基板を用いて形成された電流検出部付き出
力素子を有する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パワーエレクトロニクスの分野では、従
来より、種々の電力変換装置が使用されている。例え
ば、直流モータを駆動する場合には、インバータ装置が
使用される。通常、インバータ装置では、その出力素子
に流れる電流を検出して、過電流による破壊を未然に防
止している。この場合に使用する出力素子としては、M
OSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect
Transistor) やIGBT(Insulated Gate Bipolar Tran
sistor) 等を用いたものが挙げられる。
【0003】図11に、出力素子にIGBTを用いた場
合の従来の電流検出方法を示す。同図に示すように、出
力素子はIGBT及びダイオードによってその回路が構
成されている。ここでIGBTに対して検出部Mを設け
ることにより、IGBT自体に流れる電流を検出するこ
とができる。しかしながら、この検出方法では、IGB
Tに流れる電流を検出できてもダイオードに流れる電流
については検出することができない。
【0004】この問題を解消するためには、図12に示
すような電流検出方法が挙げられる。すなわち、図示の
ように出力素子に抵抗Rを直列に接続し、この抵抗に流
れる電流により生じる電圧降下を検出する方法が知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、抵抗Rを設けたために電力が無駄に消費され
てしまうという問題がある。また、この方法では抵抗R
を設けたために比較的サイズが大きくなり、全体として
集積化が困難となるという問題がある。更には、インバ
ータ装置の回路に流れる回生電流を検出することができ
ないという問題がある。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、無駄な電力の消費を招かずに出力素子
の電流検出を行うことのできる半導体装置を提供するこ
とにある。また、本発明の他の目的は、抵抗器を用いず
に出力素子の電流検出を行うことのできる半導体装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点に基づく
半導体装置によれば、IGBT(Insulated Gate Bipola
r Transistor) と、前記IGBTと逆並列接続されたダ
イオードと、前記ダイオードのカソード電圧に追従した
電圧を発生できるように当該ダイオードに接続されたM
OSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect
Transistor) と、前記MOSFETから発生される追従
電圧を検出するのに使用される電極とを備えた検出部
と、を具備したことを特徴とする。
【0008】なお、前記半導体装置は、前記電極で検出
される追従電圧の値に基づいて前記IGBTに流れる電
流の値を導出する手段をさらに備えていることが望まし
い。また、前記半導体装置において、具体的には、前記
IGBTのソース及びドレインは、それぞれ前記ダイオ
ードのアノード及びカソードに接続されている。ま
た、.前記IGBTのゲートは、前記MOSFETのゲ
ートに接続されていてもよい。
【0009】本発明の他の観点に基づく半導体装置は、
基板と、前記基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜
上に形成されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Tran
sistor) と、前記絶縁膜上に形成され、前記IGBTに
逆並列接続され、第1導電型カソード層と前記第1導電
型カソード層上に選択的に形成された第2導電型アノー
ド層とを備えたダイオードと、前記第2導電型アノード
層の表面に選択的に形成された第1導電型電圧検出端子
層と、前記第1導電型電圧検出端子層に設けられた電圧
検出電極と、前記第2導電型アノード層上にゲート絶縁
膜を介して配設されたゲート電極とを備えた検出部と、
前記検出部から検出される電圧の値に基づいて前記IG
BTに流れる電流の値を導出する手段と、を具備したこ
とを特徴とする。
【0010】本発明の他の観点に基づく半導体は、ブリ
ッジ構成された複数の出力素子と、前記複数の出力素子
を構成するブリッジ上段の出力素子とブリッジ下段の出
力素子とに対して互いに逆位相の駆動信号を各々に与え
る回路とを具備した半導体装置であって、前記ブリッジ
上段の出力素子とブリッジ下段の出力素子のうち少なく
とも一方の出力素子は、IGBT(Insulated Gate Bipo
lar Transistor) と、前記IGBTと逆並列接続された
ダイオードと、前記ダイオードのカソード電圧に追従し
た電圧を発生できるように当該ダイオードに接続された
MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effec
t Transistor) と、前記MOSFETから発生される追
従電圧を検出するのに使用される電極とを備えた検出部
と、を具備したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】各実施形態を詳細に説明する前
に、本発明を理解しやすくする観点から、まず本発明の
基盤となる概念について簡単に説明する。本発明の半導
体装置は、IGBT(なお、代わりに他の種類のトラン
ジスタ又はサイリスタであってもよい。)と、それに逆
並列接続されたダイオードと、この上記ダイオードに設
けられたMOSFET(ゲート絶縁膜、ゲート電極、第
1導電型電圧検出端子層、第2導電型アノード層、第1
導電型カソード層)を有する電流検出部とを備えたもの
となっている。
【0012】上記MOSFETをオン状態にすると、第
1導電型電圧検出端子層はチャネルを介して第1導電型
カソード層に接続されるので、第1導電型電圧検出端子
層にはダイオードのカソード電圧に追従した追従電圧が
出力される。
【0013】ここで、ダイオードはIGBTに逆並列接
続されているので、上記追従電圧を検出することにより
IGBTに流れる電流を間接的に検出できる。すなわ
ち、本発明によれば、IGBTに直列に抵抗を接続せず
に、IGBTに流れる電流を検出できる。したがって、
無駄な電力の消費を招かずに、IGBTに流れる電流を
検出できる。
【0014】以下、図面を参照して本発明の実施形態を
詳細に説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態に係る
半導体装置の構成を示す平面図である。また、図2およ
び図3は、それぞれ、図1に示す半導体装置におけるI
I−II断面図およびIII−III断面図である。I
I−II断面図には本実施形態の特徴ある素子構造が描
かれ、III−III断面図には従来と同じ素子構造が
描かれている。また、図4は、図1に示す半導体装置の
等価回路図である。
【0015】図中、1はシリコン支持基板を示してお
り、このシリコン支持基板1上にはシリコン酸化膜2
(SOI絶縁膜)を介して低不純物濃度のn型シリコン
膜3(SOI半導体膜)が設けられている。これらシリ
コン支持基板1、シリコン酸化膜2、n型シリコン膜3
によりSOI基板が形成されている。
【0016】このn型シリコン膜3には、IGBT領域
4とダイオード領域5を絶縁分離するために、絶縁膜6
が埋め込まれたシリコン酸化膜3に達するトレンチ分離
溝が形成されている。
【0017】IGBT領域4のn型シリコン膜3の表面
にはp型ベース層7が選択的に形成されている。このp
型ベース層7は、浅い拡散層と高不純物濃度の深いp型
拡散層とから構成されている。
【0018】p型ベース層7の表面には高不純物濃度の
n型ソース層8が選択的に形成されており、このn型ソ
ース層8とn型シリコン膜3との間のp型ベース層7上
にはゲート絶縁膜9を介してゲート電極10が配設され
ている。
【0019】また、n型シリコン膜3の表面にはp型ベ
ース層7とは別に高不純物濃度のp型ドレイン層11が
選択的に形成されている。このp型ドレイン層11には
ドレイン電極12が設けられている。また、n型ソース
層8にはソース電極13が設けられている。このソース
電極13はn型ソース層8とp型ベース層7が短絡する
ように形成されている。なお、図中、14は層間絶縁膜
を示している。
【0020】一方、ダイオード領域5のn型シリコン膜
3の表面にはp型アノード層15が選択的に形成されて
いる。このp型アノード層15は、浅い拡散層と高不純
物濃度の深いp型拡散層とから構成されている。
【0021】また、n型シリコン膜3の表面には高不純
物濃度のn型カソード層16が選択的に形成されてい
る。このn型カソード層16にはカソード電極17が設
けられており、また、p型アノード層15にはアノード
電極18が設けられている。このアノード電極18は、
図示の如く、ソース電極13に接続している。
【0022】本実施形態では、このようなダイオードが
形成されたダイオード領域5内に、電流検出部19を形
成している。すなわち、図示の如く、p型アノード層1
5の表面に選択的に高不純物濃度のn型電流検出端子層
20を形成し、このn型電流検出端子層20に検出用電
極21を設け、さらに、n型電流検出端子層20とn型
シリコン膜3との間のp型アノード層15上にIGBT
と同様にゲート絶縁膜9を介してゲート電極10を配設
している。この電流検出部19のゲート電極10はIG
BTのそれと電気的に接続している。
【0023】このように構成された半導体装置におい
て、ゲート電極10に正電圧を印加すると、n型電流検
出端子層20はn型チャネルを介してn型カソード層1
6に接続されるので、n型電流検出端子層20にはダイ
オードのカソード電圧に追従した追従電圧が出力され
る。
【0024】ここで、ダイオードはIGBTに逆並列接
続されているので、上記追従電圧を検出用電極21によ
り検出することにより、IGBTに流れる電流を間接的
に検出できる。すなわち、IGBTに直列に抵抗を接続
せずにIGBTに流れる電流を検出できる。したがっ
て、本実施形態によれば、無駄な電力の消費を招かず
に、IGBTに流れる電流を検出できるようになる。 (第2実施形態)図5、図6は、本発明の第2実施形態
に係る半導体装置の構成を示す断面図である。これら図
5、図6の断面図は、それぞれ、図2、図3の断面図に
相当する。
【0025】本実施形態の半導体装置が第2実施形態の
それと異なる点は、ダイオード領域5の他のp型アノー
ド層15の領域にも高濃度のn型電流検出端子層(ソー
ス層)20を設けてMOSFET構造を形成したことに
ある。本実施形態でも第1実施形態と同様な効果が得ら
れるのはもちろんのこと、本実施形態によれば、オン電
流がこのMOSFET部にも流れるのでオン電圧が低く
なり、オン特性の改善を図ることができる。 (第3実施形態)図7は、本発明の第3実施形態に係る
半導体装置の構成を示す平面図である。また、図8は、
図7に示す半導体装置の等価回路図である。
【0026】本実施形態の半導体装置が第1実施形態の
それと異なる点は、IGBT領域4のゲート電極10と
ダイオード領域5(電流検出部19)のゲート電極10
とを分離したことにある。本実施形態でも第1実施形態
と同様な効果が得られるのはもちろんのこと、本実施形
態によれば、電流検出部19のゲート電極とIGBTの
ゲート電極にそれぞれ別のゲート電圧を印加することが
できるので、それぞれのゲート電極に適した電圧を印加
することができる。これにより、例えば、電流モニタの
時間設定を自由に行なえるようになる。具体的には、電
流検出部のゲート電極100に直流電圧を印加しておけ
ば常時電流のモニタが可能となる。 (第4実施形態)図9は、本発明の第4実施形態に係る
半導体装置の構成を示す回路図である。具体的には、I
GBTを備えた出力素子により直流モータを駆動するイ
ンバータ装置の構成を示す回路図である。
【0027】本実施形態のインバータ装置の特徴は、下
段出力部(出力素子)X〜Zに図4に示した構成の電流
検出部付き出力素子を使用したことにある。図9では上
段出力部(出力素子)U〜Wには従来と同じ構成のもの
を使用しているが、下段出力部X〜Zと同じものを使用
しても構わない。
【0028】上段出力部U〜Wの3個のIGBT2u〜
2w、下段出力部X〜Zの図示しない3個のIGBT、
上段出力部U〜Wの3個のダイオード3u〜3w、下段
出力部X〜Zの図示しない3個のダイオードにより、3
相インバータが構成されている。
【0029】本実施形態のインバータ装置の詳細な構成
は以下の通りである。すなわち、このインバータ装置
は、直流電源31と、上段出力部U〜Wと、下段出力部
X〜Zと、上段出力部U〜Wを駆動する第1の駆動回路
4u〜4wと、下段出力部X〜Zを駆動する第2の駆動
回路4x〜4zと、第1の駆動回路4u〜4wに制御信
号を供給するレベルシフト回路5u〜5wと、第2の駆
動回路4x〜4zおよびレベルシフト回路5u〜5wに
制御信号を供給する制御回路37と、第1の駆動回路4
u〜4wに電力を供給する電力供給回路(ダイオード7
du〜7dwおよびコンデンサ7cu〜7cw)と、過
電流を検出する回路および駆動信号を停止させる回路か
らなる過電流保護回路36と、加熱を検出する回路およ
び制御信号を停止させる回路からなる過熱保護回路35
と、過電圧を検出する回路および駆動信号を停止させる
回路からなる過電圧保護回路34と、装置の電圧を検出
する回路33と、駆動回路、保護回路および制御回路に
電力を供給する直流電源32と、外部信号によりパルス
幅が可変し、一定の周波数のパルスを発生するパルス幅
変調発生回路(PWM発生回路)38から構成されてい
る。
【0030】このインバータ装置では、モータ内に設け
たロータ位置検出器でロータの位置を検出し、この検出
信号が制御回路37に入る。制御回路37にこの信号が
入ると、制御回路37はロータ位置に対応した上段出力
部および下段出力部の出力素子の駆動回路に制御信号を
出す。
【0031】第1の駆動回路4u〜4wには、レベルシ
フト回路5u〜5wを通して制御信号が与えられる。駆
動回路4u〜4wに制御信号が入ると、これに対応した
出力素子がターンオンし、モータの巻線に電流が流れて
ロータが回転する。ロータの回転速度は、PWM発生回
路34の入力端子に速度制御信号を入れ出力パルス幅を
変え、モータの巻線に流れる平均電流をコントロールす
ることにより行なわれる。
【0032】図10は、図9に示すインバータ装置の動
作を示すタイミングチャートである。図10における信
号A〜Cはロータ位置検出信号、信号DはPMW発生回
路38の出力信号、信号E〜Kはそれぞれ出力部U〜Z
のIGBTの駆動信号である。
【0033】本実施形態では、上段出力部U〜WのIG
BTにPMW信号に同期した駆動信号を与え、下段出力
部X〜ZのIGBTに上段出力部U〜WのIGBTの駆
動信号と逆位相の駆動信号を与えるようにしたものであ
る。
【0034】なお、PMW発生回路38の出力パルスは
制御回路37に与えられ、この制御回路37からレベル
シフト回路5u〜5wを介して第1の駆動回路4u〜4
wにPMW信号が与えられ、上段出力部U〜WのIGB
TがPMW駆動される。
【0035】また、制御回路37から第2の駆動回路4
x〜4zに、一定周期のパルス信号とともに1パルスの
PMW駆動信号が与えられるものとなっている。本実施
形態では、例えば、始め下段出力部X〜ZのIGBT
に、上段出力部U〜WのIGBTの駆動信号と逆位相の
駆動信号が与えられ、下段出力部X〜ZのIGBTがタ
ーンオンする。
【0036】この結果、下段出力部X〜ZのIGBTの
ドレイン電流はほぼ装置の接地電位になり、直流電源3
1から電力供給回路のダイオード7udを通してコンデ
ンサ7cuが充電される。この電荷で第1の駆動回路4
uが作動し、上段出力部UのIGBTをターンオンさせ
る。このとき、直流電源31から上段出力部Uおよび下
段出力部YのIGBTを通してモータの巻線に電流が流
れる。
【0037】次にPMW動作のオフ状態に入り、上段出
力部UのIGBTがターンオフすると、モータの巻線に
蓄積したエネルギーの回生のため、還流電流が下段出力
部YのIGBTおよび下段出力部Xのダイオードを通し
て流れる。このとき、下段出力部Xのダイオードのカソ
ード電位がほぼ装置の接地電位になり、前述したときと
同様にコンデンサ7cuが電源31におり充電され駆動
回路4uに電力が供給される。
【0038】このようにして第1の駆動回路4u〜4w
にはPMW駆動している間、電力が供給される。PMW
周波数は通常数kHz〜数十kHzに設定され、電力の
供給もこの周波数で行なわれる。このため、コンデンサ
7cu〜7cwの自然放電は無視できる値で、コンデン
サとして容量の小さなものを使うことができる。したが
って、装置構成の小型化および装置価格の低コスト化を
図ることができる。また、上段出力部U〜WのIGBT
がPMW駆動する初期に、下段出力部X〜ZのIGBT
に、上段出力部U〜WのIGBTの駆動信号と逆位相の
駆動信号を与えているので、上段出力部U〜WのIGB
Tが最初にターンオンする際にも電力供給を行なうこと
ができる。
【0039】本実施形態によれば、次のようにして、I
GBTを過電流から保護することができる。まず、図1
0の期間Iについて考える。この期間I中は、上段出力
部Uおよび下段出力部YのIGBTはオンしている。本
実施形態では、下段出力部Yとしては図4の構成の電流
検出部付き出力素子を使用しているので、電圧検出部の
電圧検出電極により検出されるダイオードの電圧によ
り、IGBTに流れる電流を間接的に検出できる。
【0040】したがって、上記電圧が所定値以上になっ
たら、過電流保護回路36により、駆動信号の供給を停
止するかあるいはゲート電圧を下げてIGBTをオフに
することにより、IGBTを過電流から保護することが
できる。期間II〜期間VIについても同様である。
【0041】また、本実施形態によれば、次のようにし
て、下段出力部X〜ZのIGBTに流れる回生電流を検
出できる。まず、図10の期間Iについて考える。この
期間Iの時点Pは、上段出力部Uの駆動信号の供給は停
止し、一方、下部出力部Xの駆動信号の供給が開始する
時点である。そして、時点Pでは、上段出力部Uと下部
出力部Yとの間に接続された負荷(モータの巻線)の回
生電流が上段出力部Uの真下に接続された下部出力部X
のダイオードに流れる。このとき、下部出力部Xのゲー
トには駆動信号が与えられているので、ダイオードの電
圧検出部にはダイオードに流れる電流に対応した電圧が
発生し、ダイオードに流れる回生電流を間接的に検出で
きる。
【0042】したがって、回生電流を検出したら、例え
ば、装置(システム)全体の機能を停止させて、装置を
回生電流(又は過電流)から保護する。期間II〜期間
VIについても同様である。
【0043】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々変形
して実施することが可能である。例えば、第4実施形態
では、電流検出部付き出力素子として第1実施形態のも
のを使用したが、代わりに第2実施形態や第3実施形態
のものを使用しても良い。また、第4実施形態では、下
部出力部のみに電流検出部付き出力素子を使用したが、
上部出力部および下部出力部の両方あるいは上部出力部
のみに使用する構成としてもよい。さらに、上記の各実
施形態では出力素子を構成する素子としてIGBTを用
いたが、代わりにMOSFETやGTO(gate turn-off
thyristor) )等を用いてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、電
流検出部付き出力素子として、IGBT等の素子と、そ
れに逆並列接続されたダイオードと、この上記ダイオー
ドに設けられた電流検出部とからなるものを使用してい
るので、第1導電型電圧検出端子層にはダイオードのカ
ソード電圧に追従した追従電圧が出力される。したがっ
て、この追従電圧を電圧検出電極により検出することに
より、検出手段として抵抗を用いた従来の場合とは異な
り、無駄な電力の消費を招かずに出力素子に流れる電流
を間接的に検出できる。
【0045】また、本発明によれば、電流検出のために
出力素子に抵抗器を接続する必要がないので、装置のサ
イズを縮小化することができ、装置全体の集積化が容易
となる。
【0046】また、本発明による出力素子をインバータ
装置に適用した場合には、そのインバータ装置の回路に
流れる回生電流をも検出することが可能となる。さら
に、インバータ装置のモータに備えられたファンに風が
当たるなどの原因により、モータの回路の電流が逆流し
た場合にも、その逆流電流を検出することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体装置の構成
を示す平面図。
【図2】図1に示す半導体装置におけるII−II断面
図。
【図3】図1に示す半導体装置におけるIII−III
断面図。
【図4】図1に示す半導体装置の構成を示す回路図。
【図5】本発明の第2実施形態に係る半導体装置におけ
る第1の断面図。
【図6】本発明の第2実施形態に係る半導体装置におけ
る第2の断面図。
【図7】本発明の第3実施形態に係る半導体装置の構成
を示す平面図。
【図8】図7に示す半導体装置の構成を示す回路図。
【図9】本発明の第4実施形態に係る半導体装置の構成
を示す回路図。
【図10】図9に示すインバータ装置の動作を示すタイ
ミングチャート。
【図11】従来の半導体装置の構成を示す第1の回路
図。
【図12】従来の半導体装置の構成を示す第2の回路
図。
【符号の説明】
1…シリコン支持基板 2…シリコン酸化膜(SOI絶縁膜) 3…n型シリコン膜(SOI半導体膜) 4…IGBT領域 5…ダイオード領域 6…埋め込み絶縁膜 7…p型ベース層 8…n型ソース層 9…ゲート絶縁膜 10…ゲート電極 11…p型ドレイン層 12…ドレイン電極 13…ソース電極 14…層間絶縁膜 15…p型アノード層 16…n型カソード層 17…カソード電極 18…アノード電極 19…電流検出部(電流検出手段) 20…n型電流検出端子層 21…電圧検出電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 27/12 H01L 29/78 301X 29/786 613Z

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】IGBT(Insulated Gate Bipolar Transi
    stor) と、 前記IGBTと逆並列接続されたダイオードと、 前記ダイオードのカソード電圧に追従した電圧を発生で
    きるように当該ダイオードに接続されたMOSFET(M
    etal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)
    と、前記MOSFETから発生される追従電圧を検出す
    るのに使用される電極とを備えた検出部と、 を具備したことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】基板と、 前記基板上に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜上に形成されたIGBT(Insulated Gate Bi
    polar Transistor) と、 前記絶縁膜上に形成され、前記IGBTに逆並列接続さ
    れ、第1導電型カソード層と前記第1導電型カソード層
    上に選択的に形成された第2導電型アノード層とを備え
    たダイオードと、 前記第2導電型アノード層の表面に選択的に形成された
    第1導電型電圧検出端子層と、前記第1導電型電圧検出
    端子層に設けられた電圧検出電極と、前記第2導電型ア
    ノード層上にゲート絶縁膜を介して配設されたゲート電
    極とを備えた検出部と、 前記検出部から検出される電圧の値に基づいて前記IG
    BTに流れる電流の値を導出する手段と、 を具備したことを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】GTO(gate turn-off thyristor) と、 前記GTOと逆並列接続されたダイオードと、 前記ダイオードのカソード電圧に追従した電圧を発生で
    きるように当該ダイオードに接続されたMOSFET(M
    etal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)
    と、前記MOSFETから発生される追従電圧を検出す
    るのに使用される電極とを備えた検出部と、 を具備したことを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】基板と、 前記基板上に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜上に形成されたGTO(gate turn-off thyri
    stor) と、 前記絶縁膜上に形成され、前記GTOに逆並列接続さ
    れ、第1導電型カソード層と前記第1導電型カソード層
    上に選択的に形成された第2導電型アノード層とを備え
    たダイオードと、 前記第2導電型アノード層の表面に選択的に形成された
    第1導電型電圧検出端子層と、前記第1導電型電圧検出
    端子層に設けられた電圧検出電極と、前記第2導電型ア
    ノード層上にゲート絶縁膜を介して配設されたゲート電
    極とを備えた検出部と、 前記検出部から検出される電圧の値に基づいて前記GT
    Oに流れる電流の値を導出する手段と、 を具備したことを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】第1MOSFET(Metal Oxide Semicondu
    ctor Field Effect Transistor) と、 前記第1MOSFETと逆並列接続されたダイオード
    と、 前記ダイオードのカソード電圧に追従した電圧を発生で
    きるように当該ダイオードに接続された第2MOSFE
    Tと、前記第2MOSFETから発生される追従電圧を
    検出するのに使用される電極とを備えた検出部と、 を具備したことを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】基板と、 前記基板上に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜上に形成されたMOSFET(Metal Oxide S
    emiconductor Field Effect Transistor) と、 前記絶縁膜上に形成され、前記MOSFETに逆並列接
    続され、第1導電型カソード層と前記第1導電型カソー
    ド層上に選択的に形成された第2導電型アノード層とを
    備えたダイオードと、 前記第2導電型アノード層の表面に選択的に形成された
    第1導電型電圧検出端子層と、前記第1導電型電圧検出
    端子層に設けられた電圧検出電極と、前記第2導電型ア
    ノード層上にゲート絶縁膜を介して配設されたゲート電
    極とを備えた検出部と、 前記検出部から検出される電圧の値に基づいて前記MO
    SFETに流れる電流の値を導出する手段と、 を具備したことを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】ブリッジ構成された複数の出力素子と、前
    記複数の出力素子を構成するブリッジ上段の出力素子と
    ブリッジ下段の出力素子とに対して互いに逆位相の駆動
    信号を各々に与える回路とを具備した半導体装置であっ
    て、前記ブリッジ上段の出力素子とブリッジ下段の出力
    素子のうち少なくとも一方の出力素子は、 IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor) と、 前記IGBTと逆並列接続されたダイオードと、 前記ダイオードのカソード電圧に追従した電圧を発生で
    きるように当該ダイオードに接続されたMOSFET(M
    etal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)
    と、前記MOSFETから発生される追従電圧を検出す
    るのに使用される電極とを備えた検出部と、 を具備したことを特徴とするインバータ装置。
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