JP3366362B2 - メタクリル系耐衝撃性改良剤および樹脂組成物 - Google Patents

メタクリル系耐衝撃性改良剤および樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメタクリル系耐衝撃性改
良剤および耐衝撃性樹脂組成に関し、更に詳しくは良
好な耐衝撃性を有し、耐候性試験後においても優れた光
学的性質および衝撃強度を保持することを特徴とするメ
タクリル系耐衝撃性改良剤、および耐衝撃性樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】メタクリル樹脂は無色透明で美しい外観
と耐候性を有し、成形が容易なことから、ルーバー、テ
ールランプ、レンズ、テーブルウェアー等電気部品、車
両部品、光学用途、装飾、雑貨、看板に幅広く用いられ
ているが衝撃に対する強度は必ずしも充分ではなく、そ
の改良、改質が数多く検討され、またメタクリル系耐衝
撃樹脂として製品化されている。
【0003】現在のメタクリル系耐衝撃性樹脂は、汎用
のメタクリル樹脂に衝撃性を付与するゴム系の微粒子を
均一に分散させておりこのゴム系の微粒子がメタクリル
系耐衝撃性樹脂の諸物性を左右すると言っても過言では
ない。メタクリル系耐衝撃性樹脂においては透明性およ
び耐候性の面からゴム系微粒子としてアクリル酸ブチル
重合体あるいはブタジエン−アクリル酸ブチル共重合体
が広く用いられている。そして、一般的にはアクリル酸
ブチル等のアクリル酸エステル系のゴム微粒子は良好な
耐候性を有すると考えられているが必ずしもそうである
とは言えず、耐候性試験においてアクリル酸ブチル重合
体系耐衝撃性樹脂は色相等の光学的性質は良好であり、
ほとんど変化が見られないが、ゴムの粒子径等によって
は衝撃強度が著しく低下するものもある。また一方、ブ
タジエン−アクリル酸ブチル共重合体系耐衝撃性樹脂は
耐候性試験において衝撃強度の保持は良好であるが、ア
クリル酸ブチル重合体系耐衝撃性樹脂に比べると色相が
低下しやすく、双方とも満足されるものがないのが現状
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はメタクリル系
耐衝撃性改良剤および樹脂組成物に関し、更に詳しくは
良好な耐衝撃性を有し、耐候性試験後においても優れた
光学的性質および衝撃強度を保持するメタクリル系耐衝
撃性改良剤およびメタクリル系耐衝撃性樹脂組成物を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、良好な耐
衝撃性を有し、耐候性試験後においても優れた光学的性
質および衝撃強度を保持するメタクリル系耐衝撃性改良
剤、およびメタクリル系耐衝撃性樹脂組成物に関し鋭意
研究した結果、軟質重合体層がイソプレン−アクリル酸
アルキルエステル共重合体からなる特定の多層構造重合
体を見い出だし本発明を完成するに至った。即ち、本発
明の目的は、イソプレン9.9〜90重量%とアルキル
基の炭素数が1〜12である少なくとも1種のアクリル
酸アルキルエステル9.9〜90重量%、これらと共重
合可能な不飽和単量体0〜30重量%、多官能架橋性単
量体およびまたは多官能グラフト単量体0.1〜10
重量%からなる単量体混合物を重合してなる少なくとも
1層の軟質重合体層10〜90重量部と、アルキル基の
炭素数が1〜4である少なくとも1種のメタクリル酸ア
ルキルエステル50〜100重量%、これらと共重合可
能な不飽和単量体0〜50重量%、多官能架橋性単量体
およびまたは多官能グラフト単量体0〜5重量%から
なる単量体混合物を重合してなる少なくとも層の硬質
重合体層10〜90重量部との組み合わせからなり、か
内層が硬質重合体層、中間層が軟質重合体層、最外層
がアルキル基の炭素数が1〜4である少なくとも1種の
メタクリル酸アルキルエステル50〜100重量%、こ
れらと共重合可能な不飽和単量体0〜50重量%からな
る単量体混合物を重合してなる硬質重合体層よりなる
なくとも三層構造の多層構造重合体であることを特徴と
するメタクリル系耐衝撃性改良剤、およびこのメタクリ
ル系耐衝撃性改良剤と熱可塑性重合体からなる耐衝撃性
樹脂組成物により達成される。
【0006】本発明の多層構造重合体は公知の乳化重合
法が用いられる。乳化重合に使用される乳化剤の種類と
量は、重合系の安定性、目的とする粒子径等によって選
択されるが、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性
剤、ノニオン界面活性剤等公知の乳化剤を単独または併
用して用いることができ、特にアニオン界面活性剤が好
ましい。乳化重合に使用される重合開始剤としても特に
限定されず、パースルフェート系あるいはレドックス系
の開始剤が用いられる。また、必要に応じてアルキルメ
ルカプタン等の連鎖移動剤が用いられる。
【0007】乳化重合において、単量体、乳化剤、重合
開始剤、連鎖移動剤等は、一括添加法、分割添加法、連
続添加法等の任意の方法により添加される。
【0008】乳化重合により得られたそれぞれの重合体
ラテックスを均一混合した後、析出凝固させる方法は特
に限定されず、塩析法、酸析法、噴霧法および凍結法等
が可能である。
【0009】本発明を構成する多層構造重合体は、少な
くとも1層以上の軟質重合体層10〜90重量部と少な
くとも層以上の硬質重合体層10〜90重量部からな
り、かつ、内層が硬質重合体層、中間層が軟質重合体
層、最外層が硬質重合体層である軟質重合体層が10
重量部未満では衝撃強度が低くて好ましくなく、また逆
に硬質重合体層が10重量部未満では汎用のメタクリル
樹脂等との混練性が低下し好ましくない。
【0010】多層構造重合体での軟質重合体層はイソプ
レンとアルキル基の炭素数が1〜12である少なくとも
1種のアクリル酸アルキルエステルにより構成される。
軟質重合体層を構成するイソプレンの組成割合は9.9
〜90重量%、より好ましくは35〜80重量%であ
り、9.9重量%未満では耐候性試験において衝撃強度
が低下する場合が生じ、また90重量%を越えると耐候
性試験で黄色味の着色が見られ色相が変化して好ましく
ない。もう一方のアクリル酸アルキルエステルの組成割
合は軟質重合体層を構成するイソプレンとのバランスに
より成り立ち、樹脂の透明性の保持においては硬質重合
体層の屈折率により決定される。それ故、アクリル酸ア
ルキルエステルの組成割合は9.9〜90重量%であ
り、より好ましくは20〜65重量%である。イソプレ
ンとは逆に9.9重量%未満では耐候性試験において色
相が変化して好ましくなく、90重量%を越えると衝撃
強度が下する場合が生じて好ましくない。ここで用いら
れるアクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基
の炭素数が1〜12である少なくとも1種であり、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘ
キシル、アクリル酸ベンジル等が挙げられ、好ましくは
アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルで
ある。これらと共重合可能な不飽和単量体としては、1,
3-ブタジエン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メ
タクリル酸ベンジル、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等が挙げられ、それらは単独または併用して用い
られる。また、また多官能架橋性単量体および多官能グ
ラフト単量体は0.1〜10重量%であり、多官能架橋
性単量体としては、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジビニルベンゼン等が、また多官能グラフト単量体
としては、アリルメタクリレート、アリルアクリレー
ト、アリルマレエート、アリルフマレート、ジアリルフ
マレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられ、それ
らは単独または併用して用いられる。
【0011】多層構造重合体での硬質重合体層には、透
明性および耐候性の面からアルキル基の炭素数が1〜4
の少なくとも1種のメタクリル酸アルキルエステル50
〜100重量%が用いられ、特に好ましくはメタクリル
酸メチルである。これらと共重合可能な単量体としては
不飽和単量体0〜50重量%であり、また多官能架橋性
単量体および/または多官能グラフト単量体は0〜5重
量%でありアクリル酸ルキルエステルを含む軟質重合体
層で用いられた全ての単量体が単独または併用して使用
できる。
【0012】一方、多層構造重合体の最外層は汎用のメ
タクリル樹脂との相溶性の点から硬質重合体層からな
り、全量に対する最外層の割合が10重量部以上が好ま
しい。最外層を構成する単量体は、上記硬質重合体と同
様、透明性および耐候性の面からアルキル基の炭素数が
1〜4の少なくとも1種のメタクリル酸アルキルエステ
ル50〜100重量%が用いられ、特に好ましくはメタ
クリル酸メチルである。また、これらと共重合可能な単
量体としては、不飽和単量体0〜50重量%であり、多
官能架橋性単量体および多官能グラフト単量体を除く上
記硬質重合体層で用いられた全ての単量体が使用でき
る。更に、汎用のメタクリル樹脂との相溶性の面からn
−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等
の連鎖移動剤が好ましく用いられる。
【0013】本発明の多層構造重合体は、これら各層ご
との単量体混合物を逐次乳化重合することにより、重合
体ラテックスとして得られる。
【0014】本発明のメタクリル系耐衝撃性改良剤と
は、上記の多層構造重合体ラテックスの凝固物粉末、異
なる多層構造重合体ラテックス混合物の凝固物粉末、多
層構造重合体ラテックスと硬質メタクリル系樹脂ラテッ
クス混合物の凝固物粉末、および異なる多層構造重合体
凝固物粉末の混合物、あるいはこれらのペレット等いず
れであってもよいが、さらに汎用のメタクリル樹脂等の
熱可塑性樹脂とブレンドすることにより耐衝撃性を付与
し、任意のメタクリル系耐衝撃性樹脂組成物を与える物
を言う。また、本発明のメタクリル系耐衝撃性改良剤を
メタクリル系樹脂以外の塩化ビニル樹脂、ABS樹脂等
の熱可塑性樹脂にブレンドすることにより光沢、耐衝撃
性あるいは耐候性を付与することも可能である。
【0015】本発明の耐衝撃性樹脂組成物は、アルキル
基の炭素数が1〜4である少なくとも1種のメタクリル
酸アルキルエステル50重量%以上からなる単量体混合
物を重合してなる硬質メタクリル系重合体と上記のメタ
クリル系耐衝撃性改良剤との混合物あるいはこれらのペ
レット等であり、射出成形材料として、また押出機によ
りシートおよびフィルムにそのまま加工される。メタク
リル系重合体と上記のメタクリル系耐衝撃性改良剤との
混合割合は、硬質メタクリル系重合体10〜99重量部
に対しメタクリル系耐衝撃性改良剤1〜90重量部であ
り、特にメタクリル酸メチルを主構成単位とするメタク
リル系重合体が好ましく、汎用の射出成形用メタクリル
樹脂も含まれる。
【0016】本発明の耐衝撃性樹脂組成物により得られ
る射出成形品、シート・フィルムおよびこれらの加工品
は、良好な耐衝撃性を有し、色相等の光学的性質、衝撃
強度双方の耐候性に優れたものである。
【0017】メタクリル系樹脂に通常用いられる紫外線
吸収剤、酸化防止剤、滑剤、染顔料等を必要に応じて添
加することができる。
【0018】
【実施例】次に本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例における「%」および「部」は全て「重量%」お
よび「重量部」であり、使用する単量体、重合開始剤、
連鎖移動剤等の略称は下記のものが使用される。メタク
リル酸メチル(MMA)、アクリル酸メチル(MA)、
アクリル酸エチル(EA)、アクリル酸ブチル(B
A)、イソプレン(IP)、1,3−ブタジエン(B
D)、スチレン(ST)、メタクリル酸アリル(ALM
A)、エチレングリコールジメタクリレート(EGDM
A)、n−オクチルメルカプタン(n−OM)、ステア
リン酸ナトリウム(SS)、N−ラウロイルザルコシン
酸ナトリウム(LSS)、過硫酸カリウム(KPS)。
【0019】また横線(−)は同一層を形成するために
用いられる単量体等を分けるのに使用され、斜線(/)
は層がことなることを意味する。
【0020】実施例に示した諸物性の測定は下記の方法
に従って実施した。 (1)アイゾット衝撃強度(ノッチ付き);ASTM−
D256 (2)全光線透過率、ヘイズ ;ASTM−D1003
(3mm厚) (3)測色値b ;ハンター測色色差計(3mm厚) (4)粒子径 ;電子顕微鏡で測定。 (5)耐侯性テスト ;促進暴露試験、暴露時間100
0hrs(サンシャインウェザーメーター)上記(1)
〜(3)を評価。 実施例1 還流冷却器付き耐圧反応容器に、蒸留水140部、SS
0.4部、LSS0.4部、ピロリン酸ナトリウム0.
5部、硫酸第一鉄0.005部、デキストロース0.2
部を仕込み、MMA18部、EA2部、ALMA0.0
5部、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド
0.04部を加え、耐圧反応容器内を窒素置換した後、
60℃に昇温し2時間重合した。次いでBA37部、A
LMA部、ジイソプロピルベンゼンハイドロパー
オキシド0.15部、IP2部を加え、60℃に昇温
し2時間重合した。
【0021】次いで、得られたラテックスにロンガリッ
ト0.12部、蒸留水60部を加え、50℃に降温した
後、MMA19部、EA部、キュメンハイドロパーオ
キシド0.10部、およびn−OM0.0部からなる
単量体混合物を120分かけて連続的に添加し、添加終
了後120分間保持して層構造重合体(A−1)を得
た。得られたラテックスの粒子径は0.30μmであっ
た。
【0022】得られたラテックスをステンレス製容器に
入れ、冷凍庫中、−20℃温度条件下で凍結させた。凍
結したラテックスを50℃で融解させた後、瀘別して
層構造重合体(A−1)を分離した。さらに蒸留水で水
洗脱水を3回繰り返した後、60℃−10時間乾燥し
た。
【0023】乾燥後、得られた層構造重合体(A−
1)30部とメタクリル樹脂ビーズ((株)クラレ製
品;パラペット)70部を混合し、50φシート押出
機を用いてシリンダー温度250℃で熔融混練し、3m
m板厚の押出板を得た。得られた押出板から試験片を切
りだし評価した結果を表に示す。この試験片をサンシ
ャインウエザーメーター(スガ試験機、WEL−SUN
−HC)で1000時間の促進曝露テストを行ったとこ
ろ、アイゾット衝撃強度の低下および色相の変化は非常
に少なかった。
【0024】得られた結果から、本発明による樹脂組成
物は初期の耐衝撃性に優れるとともに、耐候性試験後に
おいても良好な衝撃強度および色相の保持性示し、耐侯
性が明らかに改良されていることが分かる。 実施例 実施例1と同様の方法により、層数、組成、粒子径のそ
れぞれ異なる多層構造重合体(A−2)を得た。これら
重合体の層数、組成、粒子径は表1に示す。得られた各
多層構造重合体と硬質メタクリル樹脂の混合割合を変え
て得られた3mm板厚の押出板の評価結果を表2に示
す。これら実施例で得られた押出板のアイゾット衝撃強
度および色相は本発明を満足するものであるとともに、
双方の耐候性も良好であった。また、これらの押出板と
同一組成のペレットからの射出成形品も押出板と同様の
結果を示した。
【0025】実施例で重合体粉末をシート押出機により
押出板とする際に、ブレンドに用いた硬質メタクリル樹
脂は表1に示す。
【0026】なお、比較例3および比較例6での硬質メ
タクリル系樹脂(C−1)は多層構造重合体と同様乳化
重合で製造し、多層構造重合体とラテックス状態で混合
した後、凝固させて取り出し使用した。
【0027】得られた結果から、本発明による樹脂組成
物は初期の耐衝撃性に優れるとともに、耐候性試験後に
おいても良好な衝撃強度および色相の保持性示し、耐侯
性が明らかに改良されていることが判る。 比較例1〜6 実施例1と同様の方法により、層数、組成、粒子径のそ
れぞれ異なる多層構造重合体(B−1)〜(B−2)を
得た。これら重合体の層数、組成、粒子径は表1に示
す。得られた各多層構造重合体とメタクリル樹脂の混合
割合を変えて得られた3mm板厚の押出板の評価結果を
表3に示す。これら比較例で得られた押出板の加速暴露
での耐候性試験で、アイゾット衝撃強度および色相の双
方を満足する結果は得られなかった。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明のメタクリル系耐衝撃性改良剤、
およびこのメタクリル系耐衝撃性改良剤と硬質メタクリ
ル系重合体からなるメタクリル系耐衝撃性樹脂組成物
は、初期の耐衝撃性に優れるとともに耐候性試験後にお
いても衝撃強度および色相の双方を満足する優れた耐侯
性を有し、射出成形品、シート・フィルムおよびこれら
の加工品に最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 51/00 C08F 285/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソプレン9.9〜90重量%とアルキ
    ル基の炭素数が1〜12である少なくとも1種のアクリ
    ル酸アルキルエステル9.9〜90重量%、これらと共
    重合可能な不飽和単量体0〜30重量%、多官能架橋性
    単量体およびまたは多官能グラフト単量体0.1〜1
    0重量%からなる単量体混合物を重合してなる少なくと
    も1層の軟質重合体層10〜90重量部と、 アルキル基の炭素数が1〜4である少なくとも1種のメ
    タクリル酸アルキルエステル50〜100重量%、これ
    らと共重合可能な不飽和単量体0〜50重量%、多官能
    架橋性単量体およびまたは多官能グラフト単量体0〜
    5重量%からなる単量体混合物を重合してなる少なくと
    層の硬質重合体層10〜90重量部との組み合わせ
    からなり、かつ内層が硬質重合体層、中間層が軟質重合
    体層、最外層がアルキル基の炭素数が1〜4である少な
    くとも1種のメタクリル酸アルキルエステル50〜10
    0重量%、これらと共重合可能な不飽和単量体0〜50
    重量%からなる単量体混合物を重合してなる硬質重合体
    層よりなる少なくとも三層構造の多層構造重合体である
    ことを特徴とするメタクリル系耐衝撃性改良剤。
  2. 【請求項2】 軟質重合体層がイソプレン35〜80重
    量%とアルキル基の炭素数が1〜12である少なくとも
    1種のアクリル酸アルキルエステル20〜65重量%、
    これらと共重合可能な不飽和単量体0〜30重量%、多
    官能架橋性単量体およびまたは多官能グラフト単量体
    0.1〜10重量%からなる単量体混合物を重合してな
    る、請求項1記載のメタクリル系耐衝撃性改良剤。
  3. 【請求項3】 メタクリル酸アルキルエステルがメタク
    リル酸メチルである請求項1記載のメタクリル系耐衝撃
    性改良剤。
  4. 【請求項4】 アクリル酸アルキルエステルがアクリル
    酸ブチルである請求項1記載のメタクリル系耐衝撃性改
    良剤。
  5. 【請求項5】 全量に対する最外層の割合が10重量部
    以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載のメタク
    リル系耐衝撃性改良剤。
  6. 【請求項6】 多層構造重合体の粒子径が0.01〜
    0.5μmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    メタクリル系耐衝撃性改良剤。
  7. 【請求項7】 各層間に任意の重合体層が存在する請求
    項1〜6のいずれか1項に記載のメタクリル系耐衝撃性
    改良剤。
  8. 【請求項8】 熱可塑性重合体10〜99重量部と、請
    求項1〜7のいずれか1項に記載のメタクリル系耐衝撃
    性改良剤1〜90重量部からなる耐衝撃性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 熱可塑性重合体がアルキル基の炭素数が
    1〜4である少なくとも1種のメタクリル酸アルキルエ
    ステル50重量%以上からなる単量体混合物を重合して
    なる硬質メタクリル系重合体である請求項記載の耐衝
    撃性樹脂組成物。
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