JP3365612B2 - 電子装置用試験装置 - Google Patents

電子装置用試験装置

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JP3365612B2 JP01964498A JP1964498A JP3365612B2 JP 3365612 B2 JP3365612 B2 JP 3365612B2 JP 01964498 A JP01964498 A JP 01964498A JP 1964498 A JP1964498 A JP 1964498A JP 3365612 B2 JP3365612 B2 JP 3365612B2
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    • G01R1/067Measuring probes
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    • G01R1/07307Multiple probes with individual probe elements, e.g. needles, cantilever beams or bump contacts, fixed in relation to each other, e.g. bed of nails fixture or probe card
    • G01R1/07357Multiple probes with individual probe elements, e.g. needles, cantilever beams or bump contacts, fixed in relation to each other, e.g. bed of nails fixture or probe card with flexible bodies, e.g. buckling beams
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L22/00Testing or measuring during manufacture or treatment; Reliability measurements, i.e. testing of parts without further processing to modify the parts as such; Structural arrangements therefor

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子装置用試験装置
に係り、特にメンブレン構造を有し、半導体素子等の電
子装置と電気的にコンタクトして試験を行なう電子装置
用試験装置に関する。近年、半導体装置の高密度化,高
速化,小型化が要求されており、この要求に対応すべ
く、複数個のパッケージに封止されていない半導体チッ
プ(いわゆるベアチップ)或いはBGA(Ball Grid Ar
ray)構造等の電子装置を回路基板上に直接搭載する実装
方法が多用されるようになってきている。
【0002】この実装方法においては、例えば複数個配
設される電子装置の内、一つに異常があれば装置全体が
不良品となるため、個々の電子装置に高い信頼性が要求
される。そこで、個々の電子装置が正常に機能するか否
かを調べる試験が重要な課題となってきている。
【0003】
【従来の技術】従来より、下面に外部接続端子を有する
電子装置(例えば、樹脂封止されていないベアチップ,
樹脂封止された半導体装置,電子素子が搭載された回路
基板等)の試験方法として種々の試験方法が提案され、
また実施されている。従来の電子装置用試験装置として
は、例えば半導体装置を試験する半導体用テストソケッ
トが知られている。この半導体用テストソケットは、プ
ローブ(試験針)を用いて半導体装置の電気的動作を試
験する構成となっている。この試験方法は、半導体装置
の下面に形成された外部接続端子となる複数の球状接続
端子(バンプ)に対応するよう複数のプローブを試験用
基板に配設しておき、このプローブの先端をバンプに直
接接触させることにより試験を行う試験方法である。
【0004】しかるにこの試験法では、バンプの高さに
バラツキがあるとプローブとの接続が確実に行なわれな
いバンプが発生し、試験精度が低下してしまうおそれが
ある。また、半導体装置の高密度化によりバンプが狭ピ
ッチ化し、これに対応すべくプローブを高密度に配設す
ると、隣接するプローブ間で干渉が発生してしまい、バ
ンプの狭ピッチ化に対応することができないという問題
点もある。
【0005】そこで、上記の問題点を解決した電子装置
用試験装置として、図11に示すメンブレン式コンタク
タが注目されるようになってきている。図11は、メン
ブレン式コンタクタ1の分解図である。同図に示される
ように、メンブレン式コンタクタ1は、絶縁性樹脂より
なる可撓性ベース2に導電性の配線層4を形成した構成
とされており、また配線層4の所定位置には突起電極6
が設けられている。
【0006】また、可撓性ベース2と対向する位置に
は、シリコンゴム等の弾性材よりなる弾性体8が配設さ
れている。従来、可撓性ベース2はこの弾性体8の上面
に接着等により固定された構成とされていた。上記構成
において、電子装置である半導体素子10は、メンブレ
ン式コンタクタ1に加圧接続される。具体的には、半導
体素子10の下面に形成された電極部12を配線層4に
形成された突起電極6に圧接し、これにより半導体素子
10とメンブレン式コンタクタ1との電気的な接続を行
なう構成とされていた。
【0007】このメンブレン式コンタクタ1を用いるこ
とにより、前記した他の方式の電子装置用試験装置に比
べて遙に突起電極6の狭ピッチ化を図ることができ、狭
ピッチ化された電極部12を有した半導体素子10に対
応することが可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如く
構成されたメンブレン式コンタクタ1は、突起電極6に
高さのバラツキがあったり、また半導体素子10が傾い
接続されたような場合であっても、弾性体8が弾性変
形することにより突起電極6と電極部12とを確実に接
続できる構成とされている。
【0009】しかるに、従来ではこの弾性体8の上面に
可撓性ベース2を直接固定した構成とされていたため、
図12(A)に示されるように、半導体素子10がメン
ブレン式コンタクタ1に載置された後、突起電極6と電
極部12との電気的な接続を得るために下方に向けて加
重を印加すると、図12(B)に示されるように、弾性
体8が弾性変形することにより突起電極6がめり込んで
しまうという問題点があった。この問題点は、特に弾性
体8が軟化する加熱環境で行なう試験の場合に顕著であ
る。
【0010】このように、突起電極6がめり込んだ状態
となると、図12(B)に示されるように、半導体素子
10の下面がメンブレン式コンタクタ1に接触してしま
う。このため、半導体素子10の下面においても加重が
受けられることとなり、突起電極6と電極部12との間
に十分な接続加重を印加することができなくなり、よっ
て突起電極6と電極部12とを確実に接続することがで
きないおそれがある。
【0011】また、これを回避するには突起電極6と電
極部12との間に所定の接続加重が印加されるよう、半
導体素子10を押圧する加重を増大させる必要がある
が、この場合にはメンブレン式コンタクタ1の他の部位
(例えば、メンブレン式コンタクタ1が固定される固定
枠体等)に過剰な力が作用し、この他の部位において剥
離等の不都合が発生してしまう。
【0012】また、半導体素子10の電極部12が形成
された面(下面)には電子回路が形成されているが、上
記のように半導体素子10の下面がメンブレン式コンタ
クタ1に接触すると、この回路面がメンブレン式コンタ
クタ1に押圧されることとなる。よって、これに起因し
て電子回路にダメージが生じ、半導体素子10が適正に
作動しなくなるおそれもあった。
【0013】一方、メンブレン式コンタクタ1に装着さ
れた半導体素子10に対し加熱環境下で実施する試験
(例えば、バーンイン試験時)を行なった場合を想定す
ると、弾性体8の熱膨張率は大きく、かつ可撓性ベース
2は弾性体8に固定された構成とされていたため、加熱
により弾性体8は可撓性ベース2を引き延ばしてしま
う。このため、突起電極6と電極部12との間に応力が
発生し、最悪の場合には突起電極6と電極部12との間
で剥離が発生してしまうという問題点もあった。
【0014】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、被試験装置となる電子装置を確実に配線層に接続
することにより信頼性の高い試験を行いうる電子装置用
試験装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では下記の種々の手段を講じた事を特徴とす
るものである。請求項1記載の発明では、可撓性ベース
に配線層が形成された構造を有し、被試験装置となる電
子装置の外部接続端子を前記配線層に加圧接続し、該電
子装置に対して試験を行なう構成とされており、かつ、
前記可撓性ベースの前記電子装置が接続される面に対す
る反対面に、弾性変形可能とされた弾性体が配設された
電子装置用試験装置において、前記弾性体と前記可撓性
ベースとの間に、前記可撓性ベースに対し面方向におい
てすべり可能に構成されると共に、前記弾性体よりも高
い硬度を有したポリイミド樹脂よりなる可撓性フィルム
状部材を介装したことを特徴とするものである。
【0016】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1記載の電子装置用試験装置において、前記可撓性フ
ィルム状部材は、前記弾性体よりも小さな熱膨張率を有
する材質よりなることを特徴とするものである。また、
請求項3記載の発明では、前記請求項1または2記載の
電子装置用試験装置において、前記可撓性フィルム状部
材を前記弾性体と前記可撓性ベースとの間に複数枚介装
した構成としたことを特徴とするものである。
【0017】また、請求項4記載の発明では、請求項3
記載の電子装置用試験装置において、前記複数の可撓性
フィルム状部材の内、少なくとも1枚は他の可撓性フィ
ルム状部材と物性の異なる、または厚さが異なるものを
用いたことを特徴とするものである。また、請求項5記
載の発明では、請求項4記載の電子装置用試験装置にお
いて、前記物性は、少なくとも前記可撓性フィルム状部
材の硬度、弾性率、熱膨張率の内の一つであることを特
徴とするものである。
【0018】また、請求項6記載の発明では、前記請求
項1乃至5のいずれかに記載の電子装置用試験装置にお
いて、前記弾性体を複数の弾性体層から構成すると共
に、前記弾性体層の内、少なくとも1層は他層と物性の
異なるものを用いたことを特徴とするものである。ま
た、請求項7記載の発明では、前記請求項6記載の電子
装置用試験装置において、前記物性は、少なくとも硬
度、弾性率、熱膨張率の内の一つであることを特徴とす
るものである。
【0019】また、請求項8記載の発明では、請求項1
または2記載の電子装置用試験装置において、少なくと
も前記可撓性フィルム状部材と前記可撓性ベースとの
間、前記可撓性フィルム状部材と前記弾性体との間のい
ずれかに、前記可撓性フィルム状部材と前記可撓性ベー
スとの間、または前記可撓性フィルム状部材と前記弾性
体との間の摩擦係数を低減させる部材を介装したことを
特徴とするものである。
【0020】また、請求項9記載の発明では、請求項3
乃至7のいずれかに記載の電子装置用試験装置におい
て、少なくとも前記可撓性フィルム状部材と前記可撓性
ベースとの間、前記可撓性フィルム状部材と前記弾性体
との間、対峙する一対の可撓性フィルム状部材の間のい
ずれかに、前記可撓性フィルム状部材と前記可撓性ベー
スとの間、前記可撓性フィルム状部材と前記弾性体との
間、対峙する一対の可撓性フィルム状部材の間の摩擦係
数を低減させる部材を介装したことを特徴とするもので
ある。
【0021】更に、請求項10記載の発明では、請求項
1乃至7のいずれかに記載の電子装置用試験装置におい
て、前記可撓性フィルム状部材を前記弾性体と一体的な
構成としたことを特徴とするものである
【0022】上記した各手段は、次のように作用する。
請求項1記載の発明によれば、弾性体と可撓性ベースと
の間に、弾性体よりも高い硬度を有した可撓性フィルム
状部材を介装したことにより、加熱処理を伴う試験を行
なった際に弾性体が軟化しても、外部接続端子と配線層
との接続部分が弾性体内にめり込んだ状態となることを
防止することができる。
【0023】即ち、弾性体と可撓性ベースとの間に介装
される可撓性フィルム状部材は、弾性体よりも高い硬度
を有しているため、加熱されても弾性体よりも高い硬度
維持する。よって、電子部品を電子装置用試験装置に向
け加圧しても、電子装置の下面が電子装置用試験装置と
接触することはなく、よって電子装置にダメージが発生
することを防止することができる。
【0024】また、請求項2記載の発明によれば、弾性
体と可撓性ベースとの間に、弾性体よりも小さな熱膨張
率を有する材質よりなる可撓性フィルム状部材を介装し
たことにより、加熱処理を伴う試験を行なうことにより
弾性体が熱膨張しても、電子装置を搭載した可撓性ベー
スが直接引っ張られるようなことはない。
【0025】即ち、弾性体と可撓性ベースとの間に介装
される可撓性フィルム状部材は、弾性体よりも低い熱膨
張率を有したものが選定されているため、加熱されても
可撓性フィルム状部材の熱膨張量は小さくなる。また、
電子部品を搭載した可撓性ベースは可撓性フィルム状部
材と対峙した構成となっているため、弾性体が熱膨張し
てもこれが直接可撓性ベースに作用することはない。こ
の際、弾性体と可撓性フィルム状部材との間、及び可撓
性フィルム状部材と電子部品との間には、上記した熱膨
張差に起因した滑り(面方向への滑り)が発生する。
【0026】よって、弾性体が熱膨張しても、電子装置
を搭載した可撓性ベースが直接引っ張られることはな
く、外部接続端子と配線層との接続部分に応力が印加さ
れて両者が剥離することを確実に防止することができ
る。また、請求項3記載の発明によれば、可撓性フィル
ム状部材を弾性体と可撓性ベースとの間に複数枚介装し
た構成としたことにより、介装する可撓性フィルム状部
材の枚数により硬度の調整を行なうことが可能となる。
よって、全体としての可撓性フィルム状部材の硬度を所
望する最適な硬度に容易に設定することが可能となる。
【0027】また、弾性体と可撓性フィルム状部材との
間、及び可撓性フィルム状部材と可撓性ベースとの間ば
かりではなく、対峙する一対の可撓性フィルム状部材間
においても滑りが発生するため、加熱時における弾性体
の熱膨張が可撓性ベースに影響することをより確実に防
止することができる。また、請求項4及び請求項5記載
の発明によれば、複数の可撓性フィルム状部材の内、少
なくとも1枚は他の可撓性フィルム状部材と物性の異な
るものを用いたことにより、可撓性フィルム状部材全体
としての物性(硬度、弾性率、熱膨張率)の調整を容易
に行なうことができる。
【0028】また、請求項6記載及び請求項7の発明に
よれば、弾性体を複数の弾性体層から構成すると共に、
この弾性体層の内、少なくとも1層は他層と物性(硬
度、弾性率、熱膨張率)の異なるものを用いたことによ
り、弾性体に要求される外部接続端子及び配線層の高さ
バラツキの吸収機能と、電子装置をフェイスダウンした
時の傾き吸収及び衝撃吸収機能を夫々の層に分担して担
わせることが可能となる。これにより、上記の二つの機
能を確実に実現することができ、信頼性の高い試験を行
なうことが可能となる。
【0029】また、請求項8及び請求項9記載の発明に
よれば、少なくとも可撓性フィルム状部材と可撓性ベー
スとの間、可撓性フィルム状部材と弾性体との間、或い
は対峙する一対の可撓性フィルム状部材の間のいずれか
摩擦を低減する部材を介装したことにより、各フィル
ム及び部材間における滑りを更に滑らかに行なうことが
でき、よって加熱時における弾性体の熱膨張が可撓性ベ
ースに影響することを更に確実に防止することができ
る。
【0030】また、請求項10記載の発明によれば、可
撓性フィルム状部材を弾性体と一体的な構成としたこと
により、可撓性フィルム状部材と弾性体とを別個に形成
する構成に比べて、電子装置用試験装置の構造の簡単化
及び生産性の向上を図ることができる。更に 請求項1
1記載の発明によれば、可撓性フィルム状部材を用いる
ことなく、弾性体を複数の弾性体層から構成すると共
に、弾性体層の内、少なくとも1層を他層と物性の異な
るものを用いたことにより、弾性体層の内で可撓性ベー
スと接する層の特性を可撓性フィルム状部材と近似した
特性とすることが可能となる。
【0031】これにより、可撓性フィルム状部材を用い
ることなく、電子装置の下面が電子装置用試験装置と接
触することを防止でき、また外部接続端子と配線層との
接続部分に応力が印加されて両者が剥離することを確実
に防止することができ、更には部品点数の削減を図るこ
とができる。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1は、本発明の第1実施例で
ある電子装置用試験装置20A(以下、単に試験装置と
いう)の要部を示す分解図である。同図に示されるよう
に、試験装置20Aは、大略すると可撓性ベース22,
配線層24,弾性体28A,及び可撓性フィルム状部材
40A(以下、フィルム部材という)等により構成され
ている。この試験装置20Aは電子装置である半導体素
子30が装着され、この半導体装置30に対し動作試
験,信頼性試験を行なう際に用いられるものである。
【0033】尚、以下の説明では、電子装置としてベア
チップ状の半導体素子30を用いた例について説明する
が、以下の各実施例で説明する試験装置は、各種半導体
装置,回路基板等に対し適用できるものである。可撓性
ベース22は、例えばポリイミド等の絶縁性樹脂により
形成されている。本実施例では、可撓性ベース22とし
て、熱膨張率が10〜20ppm程度のポリイミド樹脂
を用いている。また、この可撓性ベース22の厚さW1
は、フィルム部材40Aの厚さをW2 とした場合、(W
2 /2)≦W1 ≦W2 となる範囲で設定されている。
【0034】また、配線層24は可撓性ベース22上に
一体的にパターン形成されており、また半導体素子30
が接続される位置には突起電極26が形成されている。
この突起電極26は例えば半田により形成されており、
またその形成位置は半導体素子30に配設された電極部
32の形成位置と対応するよう設定されている。尚、配
線層24の厚さW3 は、フィルム部材40Aの厚さをW
2 とした場合、(W2/2)≦W3 ≦W2 となる範囲で
設定されている。
【0035】弾性体28Aは、例えばシリコンゴム等の
弾性体により形成されている。この弾性体28Aは、可
撓性ベース22の半導体素子30が接続される面(図に
おける上面)に対する反対面(下面)に配設位置が選定
されている。本実施例では、弾性体28Aとして、熱膨
張率が100ppm以上、硬度が50度である物性を有
したシリコンゴムを用いている。
【0036】フィルム部材40Aは本実施例の特徴とな
るものであり、可撓性を有したフィルム状のポリイミド
樹脂により構成されている。本実施例では、フィルム部
材40Aとして、熱膨張率,表面摩擦係数,及び硬度が
可撓性ベース22と同等の物性を有したポリイミド樹脂
を用いている。従って、本実施例に係る試験装置20A
は、フィルム部材40Aの硬度が弾性体28Aの硬度よ
りも大きく設定され、かつ、フィルム部材40Aの熱膨
張率が弾性体28Aの熱膨張率より小さく設定されてい
る。また、試験装置20Aは弾性体28Aの上部にフィ
ルム部材40A,配線層24が形成された可撓性ベース
22を順次積層することにより形成され、可撓性ベース
22とフィルム部材40Aとの間、及びフィルム部材4
0Aと弾性体28Aとの間は、共に固定されず相対的に
変位可能な構成となっている。
【0037】上記構成された試験装置20Aに半導体素
子30を装着するには、半導体素子30に形成された電
極部32と配線層24に形成された突起電極26を位置
決めした上で、試験装置20Aに半導体素子30を接続
する。そして、図示しない加圧機構により半導体素子3
0を試験装置20Aに向け加圧する。これにより、図2
に示されるように電極部32は突起電極26に圧接さ
れ、よって半導体素子30と試験装置20Aは電気的に
接続された状態となる。そして、この状態において半導
体素子30に対して所定の試験が実施される。
【0038】上記のように半導体素子30に対して試験
が実施される際、半導体素子30は試験装置20Aに向
け加圧される。従って、試験実施時(特に、加熱処理を
伴う試験時)に弾性体28Aが過剰に弾性変形すると、
前記したように半導体素子30の下面が可撓性ベース2
2に接触するおそれがある。しかるに、本実施例に係る
試験装置20Aは、弾性体28Aと可撓性ベース22と
の間に、弾性体28Aよりも高い硬度を有したフィルム
部材40Aが介装されている。よって、加熱処理を伴う
試験を行なった際に弾性体28Aが軟化しても、加圧力
はこのフィルム部材40Aで受けられるため、突起電極
26と電極部32との接続部分が弾性体28Aの内部に
めり込んだ状態となることを防止することができる。
【0039】即ち、弾性体28Aと可撓性ベース22と
の間に介装されるフィルム部材40Aは弾性体28Aよ
りも高い硬度を有しているため、加熱されても弾性体2
8Aよりも高い硬度維持する。よって、半導体素子30
を試験装置20Aに向け加圧しても、半導体素子30の
下面が試験装置20Aと接触することはなく、よって半
導体素子30にダメージが発生することを防止すること
ができる。
【0040】また前記のように、フィルム部材40A
は、弾性体28Aよりも小さな熱膨張率を有する材質に
より構成されている。従って、加熱処理を伴う試験を行
なうことにより弾性体28Aが熱膨張しても、フィルム
部材40Aにより弾性体28Aの熱膨張が半導体素子3
0を搭載した可撓性ベース22が直接印加され引っ張ら
れることを防止できる。
【0041】即ち、弾性体28Aと可撓性ベース22と
の間に介装されるフィルム部材40Aは、弾性体28A
よりも低い熱膨張率を有したものが選定されているた
め、加熱されてもフィルム部材40Aの熱膨張量は小さ
い。また、半導体素子30を搭載した可撓性ベース22
はフィルム部材40Aと対峙した(積層された)構成と
なっている。
【0042】よって、弾性体28Aが熱膨張した際、可
撓性ベース22と同等の熱膨張率に設定されたフィルム
部材40Aが介在されるため、弾性体28Aの熱膨張に
よりフィルム部材40Aが変形することを防止すること
ができる。更に、フィルム部材40Aは低い熱膨張率を
有しているため、加熱処理によりフィルム部材40A自
体が熱膨張する量も小さくなっている。
【0043】従って、弾性体28Aが熱膨張しても半導
体素子30を搭載した可撓性ベース22が直接引っ張ら
れて変形することはなく、突起電極26と電極部32と
の接続部分に応力が印加されて両者26,32が剥離す
ることを確実に防止することができる。次に、本発明の
第2実施例について説明する。
【0044】図3は、第2実施例である試験装置20B
を示す分解図である。尚、図3において、図1及び図2
に示した第1実施例に係る試験装置20Aと同一構成に
ついては同一符号を付してその説明を省略する。第1実
施例に係る試験装置20Aでは、可撓性ベース22と弾
性体28Aとの間に1枚のフィルム部材40Aを介装し
た構成とした。これに対し、本実施例に係る試験装置2
0Bでは、可撓性ベース22と弾性体28Aとの間に複
数枚(本実施例では2枚)のフィルム部材40B,40
Cを介装したことを特徴とするものである。
【0045】このフィルム部材40B,40Cは共にポ
リイミド樹脂により形成されたフィルム状の部材であ
り、本実施例では可撓性ベース22と対峙するよう配設
される上側のフィルム部材40Bの厚さを20〜50μ
mに設定すると共に、弾性体28Aと対峙するよう配設
される下側のフィルム部材40Cの厚さを75〜300
μmに設定している。
【0046】このように、複数枚のフィルム部材40
B,40Cを弾性体28Aと可撓性ベース22との間に
介装したことにより、同一の物性(硬度、弾性率、熱膨
張率等)及び厚さを有したフィルム部材を積層する場合
には、フィルム部材40B,40Cの積層枚数によりフ
ィルム部材全体しての硬度の調整を行なうことが可能と
なる。
【0047】具体的には、介装するフィルム部材の枚数
が増えるに従いフィルム部材全体としての硬度は増大
し、図3に示す例では、フィルム部材40Bのみを介装
する構成に比べ、2枚のフィルム部材40B,40Cを
介装した方が硬度は増大する。よって、単に積層するフ
ィルム部材の枚数を選定することにより、複数のフィル
ム部材の全体としての硬度を任意に設定することができ
るため、硬度の設定処理を容易に行なうことができる。
【0048】一方、本実施例のように弾性体28Aと可
撓性ベース22との間に複数枚のフィルム部材40B,
40Cを介装したことにより、加熱処理を行なった際
に、フィルム部材40Bと可撓性ベース22との間ばか
りではなく、対峙する一対のフィルム部材40B,40
C間においても滑りを発生させることができる。これに
より、加熱時における弾性体28Aの熱膨張が可撓性ベ
ース22に影響することをより確実に防止することがで
き、従って突起電極26と電極部32との接続部分にお
ける剥離発生をより確実に防止することができる。
【0049】また、上記した実施例では、積層されるフ
ィルム部材40B,40Cの各々の物性及び厚さを等し
くした例について説明したが、積層されるフィルム部材
40B,40Cの物性を異ならせることも可能である。
即ち、積層される複数のフィルム部材の内、少なくとも
1枚を他のフィルム部材と物性,厚さの異なるものを用
いることにより、フィルム部材全体としての物性の調整
を容易に行なうことができる。ここで、フィルム部材の
物性とは、例えば硬度、弾性率、熱膨張率等をいう。
【0050】これを図3に示した構成を例に挙げて説明
すると、硬度に関しては可撓性ベース22に近い上部に
位置するフィルム部材40Bの硬度を、理弾性体28A
に近い下部に位置するフィルム部材40Cの硬度に対し
て高く設定することが望ましい。また、弾性率に関して
は上部に位置するフィルム部材40Bの弾性率を、下部
に位置するフィルム部材40Cの弾性率に対して低く設
定することが望ましい。更に、熱膨張率に関しては上部
に位置するフィルム部材40Bの熱膨張率を、下部に位
置するフィルム部材40Cの熱膨張率対して低く設定す
ることが望ましい。
【0051】このように設定することにより、半導体素
子30の下面が試験装置20Bに接触することを確実に
防止することができると共に、突起電極26と電極部3
2との接続部分における剥離発生を確実に防止すること
ができる。次に、本発明の第3実施例について説明す
る。図4は、第3実施例である試験装置20Cを示す分
解図である。尚、図4において、図1乃至図3に示した
第1及び第2実施例に係る試験装置20A,20Bと同
一構成については同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0052】第1実施例に係る試験装置20Aでは、弾
性体28Aが単層の構成とされていた。これに対し、本
実施例に係る試験装置20Cでは、積層された複数(本
実施例では2層)の弾性体28B,28Cを設けたこと
を特徴とするものである。第1及び第2の弾性体28
B,28Cは共にシリコンゴムにより形成され、一体的
に積層された構造を有している。しかるに、第1の弾性
体28Bと第2の弾性体28Cの物性は異なるよう構成
されている。ここで、物性とは、例えば硬度、弾性率、
熱膨張率等をいう。
【0053】本実施例では、第1の弾性体28Bと第2
の弾性体28Cの硬度を異なるよう設定している。具体
的には、可撓性ベース22と対峙する第1の弾性体28
Bは硬度80とされており、その下部に位置する第2の
弾性体28Cは硬度50とされている。即ち、上部に位
置する第1の弾性体28Bは硬く設定されており、下部
に位置する第2の弾性体28Cは軟らかく設定されてい
る。
【0054】この高硬度の第1の弾性体28Bは突起電
極26及び電極部32の高さバラツキを吸収すると共に
加圧時における過剰なめり込みの発生を抑制する機能を
奏し、また低硬度の第2の弾性体28Cは半導体素子3
0をフェイスダウンした時の傾き吸収及び衝撃吸収の機
能を奏する。図5は、第3実施例に係る試験装置20C
に傾いた状態で半導体素子30が装着され加圧された状
態を示している。この場合、半導体素子30の傾きは低
硬度の第2の弾性体28Cが弾性変形することにより吸
収されている。また、突起電極26と電極部32との接
合部は、高硬度の第1の弾性体28Bに支持されること
により、低硬度の第2の弾性体28Cに過剰にめり込ま
ないよう構成されている。
【0055】このように、第1及び第2の弾性体28
B,28Cの物性を異ならせることにより、弾性体に要
求される上記の各機能を夫々に分担させて担わせること
が可能となる。これにより、上記の各機能を確実に実現
することができ、信頼性の高い試験を行なうことが可能
となる。尚、上記した実施例では、第1の弾性体28B
と第2の弾性体28Cを同一材料(シリコンゴム)によ
り形成した例を示したが、第1の弾性体28Bと第2の
弾性体28Cの材質は必ずしも等しくする必要はなく、
別の材料により形成した構成としてもよい。
【0056】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。図6は、第4実施例である試験装置20Dを示す分
解図である。尚、図6において、図1乃至図5に示した
第1乃至第3実施例に係る試験装置20A〜20Cと同
一構成については同一符号を付してその説明を省略す
る。前記してきた第1乃至第3実施例に係る試験装置2
0A〜20Cでは、フィルム部材40A〜40Cが弾性
体28A〜28Cに対し独立した構成とされていた。こ
れに対し、本実施例に係る試験装置20Dでは、フィル
ム部材40Dを弾性体と一体的な構成としたことを特徴
とするものである。
【0057】図6に示す例では、第3実施例に本実施例
を適用した例を示しているため、フィルム部材40Dは
第1の弾性体28Bと一体的な構成とされている。ま
た、第1実施例に適用した場合には、フィルム部材40
Dを弾性体28Aに一体化した構成とする。このよう
に、フィルム部材40Dを第1の弾性体28Bと一体的
な構成とすることにより、フィルム部材40Dを弾性体
28Bと別個に形成する構成に比べて、試験装置20D
の構造の簡単化及び生産性の向上を図ることができる。
【0058】尚、フィルム部材40Dを第1の弾性体2
8Bに一体的とする具体的な製造方法としては、例えば
弾性体28Bの成形時にフィルム部材40Dを予め金型
内に装着しておく、インサート成形を用いることが考え
られる。また、接着剤を用いてフィルム部材40Dを第
1の弾性体28Bに接着することにより一体化する構成
としてもよい。
【0059】次に、本発明の第5実施例について説明す
る。図7は、第5実施例である試験装置20Eを示す分
解図である。尚、図7において、図1乃至図6に示した
第1乃至第4実施例に係る試験装置20A〜20Dと同
一構成については同一符号を付してその説明を省略す
る。また、後に図8乃至図10を用いて説明する第5実
施例の各変形例に係る試験装置20F〜20Hについて
も同様とする。
【0060】本実施例に係る試験装置20E〜20Hで
は、少なくともフィルム部材40A,40Bと可撓性ベ
ース22との間、フィルム部材40A,40Cと弾性体
28A,28Bとの間、或いは対峙する一対のフィルム
部材40B,40Cの間のいずれかに低摩擦部材42を
介装したことを特徴とするものである。図7に示す試験
装置20Eでは、低摩擦部材42を可撓性ベース22と
フィルム部材40Aとの間に介装した構成とされてい
る。この低摩擦部材42は、例えばシリコングリース等
を用いることが考えられる。即ち、シリコングリース等
よりなる低摩擦部材42は、フィルム部材40A,40
Bと可撓性ベース22との間の摩擦、フィルム部材40
A,40Cと弾性体28A,28Bとの間の摩擦、或い
は対峙する一対のフィルム部材40B,40Cの間の摩
擦、及び可撓性ベース22とフィルム部材40Aとの間
の摩擦を軽減する潤滑剤として機能する。尚、上記のよ
うに低摩擦部材42はシリコングリース等の粘性体であ
るが、図7乃至図9には、図示の便宜上、低摩擦部材4
2をシート状に示している。
【0061】このように、可撓性ベース22とフィルム
部材40Aとの間に低摩擦部材42を介装することによ
り、可撓性ベース22と低摩擦部材42との間における
滑り、及びフィルム部材40Aと低摩擦部材42との間
における滑りを円滑かつ滑らかに行なうことが可能とな
る。よって、加熱を伴う試験時において弾性体28Aが
熱膨張し、これに引きずられてフィルム部材40Aに変
位,変形が発生したとしても、可撓性ベース22との間
で低摩擦部材42による滑りが生じるため、弾性体28
Aの熱膨張が可撓性ベース22に影響することを更に確
実に防止することができる。これにより、突起電極26
と電極部32との接続部分における剥離発生を略完全に
防止することができる。
【0062】図8乃至図10は、図7に示した試験装置
20Eの変形例を示している。図8に示す試験装置20
Fは、フィルム部材40Aと弾性体28Aとの間に低摩
擦部材42を介装したものである。図9に示す試験装置
20Gは、図3を用いて説明した第2実施例に本実施例
を適用したものであり、フィルム部材40Bと可撓性ベ
ース22との間に低摩擦部材42を介装したものであ
る。
【0063】更に、図10に示す試験装置20Hは、フ
ィルム部材40Cと弾性体28Aとの間に低摩擦部材4
2を介装したものである。また、図示しないが、フィル
ム部材40Bとフィルム部材40Cとの間に低摩擦部材
42を介装した構成としてもよい。上記した図8乃至図
10に示した試験装置20F〜20Hにおいても、図7
に示した試験装置20Eと同等の効果を得ることがで
る。即ち、弾性体28Aの熱膨張が可撓性ベース22に
影響することを更に確実に防止することができ、突起電
極26と電極部32との接続部分における剥離発生を略
完全に防止することができる。
【0064】尚、図7乃至図10を用いて説明した試験
装置20E〜20Hでは、低摩擦部材42としてグリー
ス状の部材を用いた例を示したが、低摩擦部材42はこ
れに限定されるものではなく、例えば粉体,液体,粘性
体等を用いることも可能である。次に、本発明の第6実
施例について説明する。
【0065】本実施例に係る試験装置は、フィルム部材
40A〜40Cを用いることなく、弾性体を複数の弾性
体層から構成したことを特徴とするものである。この構
成は、先に図4を用いて説明した試験装置20Cにお
て、フィルム部材40Aを除去した構成となる。また、
弾性体層の内、少なくとも1層を他層と物性の異なるも
のを用いた構成としてる。具体的には、弾性体層の内で
可撓性ベースと接する層の特性を先に説明したフィルム
部材40Aと近似した特性に設定している。
【0066】この構成とすることにより、フィルム部材
40Aを用いることなく、半導体素子の下面が試験装置
と接触することを防止でき、また突起電極と電極部との
接続部分に応力が印加されて両者が剥離することを確実
に防止することができ、更には部品点数の削減を図るこ
とも可能となる。
【0067】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、次に述べる
種々の効果を実現することができる。請求項1記載の発
明によれば、加熱処理を伴う試験を行なった際に弾性体
が軟化しても、外部接続端子と配線層との接続部分が弾
性体内にめり込んだ状態となることを防止することがで
きる。このため、電子部品を電子装置用試験装置に向け
加圧しても、電子装置の下面が電子装置用試験装置と接
触することはなく、よって電子装置にダメージが発生す
ることを防止することができる。
【0068】また、請求項2記載の発明によれば、弾性
体が熱膨張しても、電子装置を搭載した可撓性ベースが
直接引っ張られることはなく、外部接続端子と配線層と
の接続部分に応力が印加されて両者が剥離することを確
実に防止することができる。また、請求項3記載の発明
によれば、介装する可撓性フィルム状部材の枚数により
硬度の調整を行なうことが可能となり、よって全体とし
ての可撓性フィルム状部材の硬度を所望する最適な硬度
に容易に設定することが可能となる。
【0069】また、弾性体と可撓性フィルム状部材との
間、及び可撓性フィルム状部材と可撓性ベースとの間ば
かりではなく、対峙する一対の可撓性フィルム状部材間
においても滑りが発生するため、加熱時における弾性体
の熱膨張が可撓性ベースに影響することをより確実に防
止することができる。また、請求項4及び請求項5記載
の発明によれば、可撓性フィルム状部材全体としての物
性(硬度、弾性率、熱膨張率)の調整を容易に行なうこ
とができる。
【0070】また、請求項6記載及び請求項7の発明に
よれば、弾性体に要求される外部接続端子及び配線層の
高さバラツキの吸収機能と、電子装置をフェイスダウン
した時の傾き吸収及び衝撃吸収機能を夫々の層に分担し
て担わせることが可能となるため、この二つの機能を確
実に実現することができ、信頼性の高い試験を行なうこ
とができる。
【0071】また、請求項8及び請求項9記載の発明に
よれば、各フィルム及び部材間における滑りを更に滑ら
かに行なうことができ、よって加熱時における弾性体の
熱膨張が可撓性ベースに影響することを更に確実に防止
することができる。また、請求項10記載の発明によれ
ば、可撓性フィルム状部材と弾性体とを別個に形成する
構成に比べて、電子装置用試験装置の構造の簡単化及び
生産性の向上を図ることができる。
【0072】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である電子装置用試験装置
の分解図である。
【図2】本発明の第1実施例である電子装置用試験装置
に電子部品を接続した状態を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例である電子装置用試験装置
の分解図である。
【図4】本発明の第3実施例である電子装置用試験装置
の分解図である。
【図5】本発明の第3実施例である電子装置用試験装置
に電子部品を接続した状態を示す図である。
【図6】本発明の第4実施例である電子装置用試験装置
の分解図である。
【図7】本発明の第5実施例である電子装置用試験装置
の分解図である。
【図8】本発明の第5実施例の変形例である電子装置用
試験装置の分解図である(その1)。
【図9】本発明の第5実施例の変形例である電子装置用
試験装置の分解図である(その2)。
【図10】本発明の第5実施例の変形例である電子装置
用試験装置の分解図である(その3)。
【図11】従来の電子装置用試験装置の一例を説明する
ための図である。
【図12】従来の電子装置用試験装置で発生する問題点
を説明するため図である。
【符号の説明】
20A〜20H 試験装置 22 可撓性ベース 24 配線層 26 突起電極 28A〜28C 弾性体 30 半導体素子 32 電極部 40A〜40D フィルム部材 42 低摩擦部材
フロントページの続き (72)発明者 森屋 晋 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−243344(JP,A) 特開 平3−120742(JP,A) 特開 平9−113539(JP,A) 特開 平9−36188(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 1/06 - 1/073 G01R 31/26 G01R 31/28 H01L 21/66

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性ベースに配線層が形成された構造
    を有し、被試験装置となる電子装置の外部接続端子を前
    記配線層に加圧接続し、該電子装置に対して試験を行な
    う構成とされており、 かつ、前記可撓性ベースの前記電子装置が接続される面
    に対する反対面に、弾性変形可能とされた弾性体が配設
    された電子装置用試験装置において、 前記弾性体と前記可撓性ベースとの間に、前記可撓性ベ
    ースに対し面方向においてすべり可能に構成されると共
    に、前記弾性体よりも高い硬度を有したポリイミド樹脂
    よりなる可撓性フィルム状部材を介装したことを特徴と
    する電子装置用試験装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子装置用試験装置にお
    いて、 前記可撓性フィルム状部材は、前記弾性体よりも小さな
    熱膨張率を有する材質よりなることを特徴とする電子装
    置用試験装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の電子装置用試験
    装置において、 前記可撓性フィルム状部材を前記弾性体と前記可撓性ベ
    ースとの間に複数枚介装した構成としたことを特徴とす
    る電子装置用試験装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電子装置用試験装置にお
    いて、 前記複数の可撓性フィルム状部材の内、少なくとも1枚
    は他の可撓性フィルム状部材と物性の異なる、または厚
    さが異なるものを用いたことを特徴とする電子装置用試
    験装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電子装置用試験装置にお
    いて、 前記物性は、少なくとも前記可撓性フィルム状部材の硬
    度、弾性率、熱膨張率の内の一つであることを特徴とす
    る電子装置用試験装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の電子
    装置用試験装置において、 前記弾性体を複数の弾性体層から構成すると共に、前記
    弾性体層の内、少なくとも1層は他層と物性の異なるも
    のを用いたことを特徴とする電子装置用試験装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電子装置用試験装置にお
    いて、 前記物性は、少なくとも硬度、弾性率、熱膨張率の内の
    一つであることを特徴とする電子装置用試験装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載の電子装置用試験
    装置において、 少なくとも前記可撓性フィルム状部材と前記可撓性ベー
    スとの間、前記可撓性フィルム状部材と前記弾性体との
    間のいずれかに、前記可撓性フィルム状部材と前記可撓
    性ベースとの間、または前記可撓性フィルム状部材と前
    記弾性体との間の摩擦係数を低減させる部材を介装した
    ことを特徴とする電子装置用試験装置。
  9. 【請求項9】 請求項3乃至7のいずれかに記載の電子
    装置用試験装置において、 少なくとも前記可撓性フィルム状部材と前記可撓性ベー
    スとの間、前記可撓性フィルム状部材と前記弾性体との
    間、対峙する一対の可撓性フィルム状部材の間のいずれ
    かに、前記可撓性フィルム状部材と前記可撓性ベースと
    の間、前記可撓性フィルム状部材と前記弾性体との間、
    対峙する一対の可撓性フィルム状部材の間の摩擦係数を
    低減させる部材を介装したことを特徴とする電子装置用
    試験装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至7のいずれかに記載の電
    子装置用試験装置において、 前記可撓性フィルム状部材を前記弾性体と一体的な構成
    としたことを特徴とする電子装置用試験装置
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