JP3365595B2 - 半導体記憶装置及びその駆動方法 - Google Patents

半導体記憶装置及びその駆動方法

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JP3365595B2
JP3365595B2 JP27948595A JP27948595A JP3365595B2 JP 3365595 B2 JP3365595 B2 JP 3365595B2 JP 27948595 A JP27948595 A JP 27948595A JP 27948595 A JP27948595 A JP 27948595A JP 3365595 B2 JP3365595 B2 JP 3365595B2
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    • G11C11/21Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using electric elements
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不揮発性半導体記
憶装置及びその駆動方法に関し、特に情報を記憶するメ
モリセルのキャパシタ絶縁膜が強誘電体材料からなる不
揮発性半導体記憶装置及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PZT(PbZrTiO3)等の強誘電
体は、一旦電界を加えて分極を生じさせると、その後電
界を取り去ってもこの分極が残留分極として保持される
ヒステリシス特性を有する。この強誘電体のヒステリシ
ス特性を利用し、メモリセルのキャパシタ膜に強誘電体
を用い、この強誘電体膜の残留分極によって情報を不揮
発性記憶させる不揮発性半導体記憶装置が実用化されて
いる。
【0003】このような不揮発性半導体記憶装置におい
ては、1ビットの情報を記憶するメモリセルに、強誘電
体膜を備えた2個のキャパシタと2個のスイッチング素
子(トランジスタ)とを用いる方式が一般的であるが、
チップ面積を小さくし、集積回路の高密度実装化を図る
ため、1個のキャパシタ及び1個のトランジスタを備え
たメモリセル(1C−1Trメモリセル)を用いた不揮
発性半導体記憶装置も提案されている(特開平5−75
072号公報)。
【0004】1個のキャパシタを用いたメモリセルに1
ビットの情報を記憶させる従来の不揮発性半導体記憶装
置の構成を説明する。図31は、1C−1Trメモリセ
ルを用いた従来の不揮発性半導体記憶装置500の一部
を示している。
【0005】図31に示されるように、不揮発性半導体
記憶装置500において、各々が行方向沿って配線され
たビット線が、列方向に沿って多数配列されている。
【0006】複数のワード線WL0〜WLnは、各々が
ビット線対BLi及びBLiバーに直交する方向(i.
e.列方向)に沿って配線されている。ワード線WL0
〜WLnは、読み出し動作時に行アドレスに基づいてい
ずれか1本が選択されてハイレベルとなる信号線であ
る。
【0007】また、ワード線WL0〜WLnに平行に2
本のダミーワード線DWL0及びDWL1が配線されて
いる。ダミーワード線DWL0は、1本おき(偶数番
号)のワード線WL0,WL2,…のいずれかが選択さ
れた場合にハイレベルとなる信号線であり、ダミーワー
ド線DWL1は、残りの奇数番号のワード線WL1,W
L3,…のいずれかが選択された場合にハイレベルとな
る信号線である。
【0008】隣合う2本のビット線BLi及びBLiバ
ー(図31には、i=1〜4について示されている)は
対をなしており、1対のビット線BLi及びBLiバー
には、センスアンプ13、ビット線イコライズ回路1
1、複数のメモリセル6、及び4個のダミーセル7〜1
0が接続されている。各々のビット線対BLi及びBL
iバーについて、各メモリセル6は、一方のビット線B
Liと偶数番号のワード線WL0,WL2,…との交差
部、及び他方のビット線BLiバーと奇数番号のワード
線WL1,WL3,…との交差部に配設されている。そ
して、一方のビット線BLi及びダミーワード線DWL
1に対応して2個のダミーセル7及び8が配設され、他
方のビット線BLiバー及びダミーワード線DWL0に
対応して2個のダミーセル9及び10が配設されてい
る。
【0009】次に、従来の不揮発性半導体記憶装置50
0のより詳細な回路構成を説明する。図32は、センス
アンプ13及びビット線イコライズ回路11の回路構成
を示している。図32は、ビット線対BLi(i=1〜
4)の場合について示している。図32に示されるよう
に、センスアンプ13は、4個のトランジスタQ31〜
Q34によってビット線BLi及びBLiバー間の微小
な電位差を差動増幅して信号レベルを確定する。これら
4個のトランジスタのうち、Q31及びQ32はNチャ
ンネル形MOS(Metal Oxide Semiconductor)・FE
T(Field Effect Transistor)であり、Q33及びQ
34はPチャンネル形MOS・FETである。トランジ
スタQ31及びQ32は、ゲートがセンスアンプ駆動信
号線Sに接続されたNチャンネル形MOS・FETQ3
5を介してGND電源に接続され、トランジスタQ33
及びQ34は、ゲートがセンスアンプ駆動信号線Sバー
に接続されたPチャンネル形MOS・FETQ36を介
してVcc電源に接続されている。
【0010】センスアンプ13は、センスアンプ駆動信
号線S及びSバーが、それぞれハイレベル(Vccレベ
ル)及びローレベル(GNDレベル)になったときにの
み増幅動作を行う。センスアンプ駆動信号線S及びSバ
ーは、後に説明するように、読み出し動作時に、メモリ
セル6とダミーセル7〜10からビット線BLi及びB
Liバーに微小な電位差が読み出された後に、制御回路
(図示せず)の動作によってそれぞれハイレベルとロー
レベルになる。
【0011】ビット線イコライズ回路11は、図32に
示されるように、3個のPチャンネル形MOS・FET
Q111〜Q113によって構成されている。トランジ
スタQ111のソースはVCC電源に接続され、ドレイ
ンは一方のビット線BLiに接続されている。トランジ
スタQ112のソースはVCC電源に接続され、ドレイ
ンは他方のビット線BLiバーに接続されている。トラ
ンジスタQ113のドレインは一方のビット線BLiに
接続され、ソースは他方のビット線BLiバーに接続さ
れている。また、トランジスタQ111〜Q113の各
ゲートはビット線イコライズ信号線BEQバーに接続さ
れている。ビット線イコライズ回路11は、ビット線イ
コライズ信号線BEQバーがローレベル(ON)となっ
た場合に、トランジスタQ111及びQ112によって
ビット線BLi,BLiバーをそれぞれ電源電圧VCC
にプリチャージすると共に、トランジスタQ113によ
ってビット線BLi及びBLiバーの電位を均一化(イ
コライズ)させる。そして、ビット線イコライズ信号線
BEQバーは、読み出し動作の直前に制御回路(図示せ
ず)の動作によって一時的にローレベルになる。
【0012】各メモリセル6は、図33に示すように、
電極間に強誘電体膜を有するキャパシタCsとNチャン
ネル形MOS・FETQsとをそなえている。キャパシ
タCsの一方の電極はトランジスタQsのソース−ドレ
イン間を介して対応するビット線BLi又はビット線B
Liバーに接続されている。キャパシタCsの他方の電
極は、電源電圧Vccの2分の1の電圧が供給される共
通セルプレートに接続されている。トランジスタQsの
ゲートは、それぞれ対応するいずれかのワード線WL0
〜WLnに接続されている。
【0013】4個のダミーセル7〜10は、図34に示
すように、メモリセル6と同様に、電極間に強誘電体膜
を有するダミーキャパシタCDとNチャンネル形MOS
・FETQDとを備えている。ダミーキャパシタCD
は、メモリセル6におけるキャパシタCsの2分の1の
容量を有するように形成されている。このダミーキャパ
シタCDの一方の電極は、トランジスタQDのソース−
ドレイン間を介して、各ダミーセル7〜10が対応する
ビット線BLi又はビット線BLiバーに接続されてい
る。ダミーキャパシタCDの他方の電極は、電源電圧V
ccの2分の1の電圧が供給される共通セルプレートに
接続されている。トランジスタQDのゲートは、各ダミ
ーセル7〜10が対応するダミーワード線DWL0又は
ダミーワード線DWL1に接続されている。
【0014】ダミーセル8及び9において、ダミーキャ
パシタCDの一方の電極とトランジスタQDのソースと
の接続ノードは、Nチャンネル形MOS・FETQDN
を介してGND電源に接地されている。トランジスタQ
DNのゲートは、共通のダミーセルプリチャージ線PD
UMに接続されている。ダミーセル8及び9において
は、ダミーセルプリチャージ線PDUMがハイレベルに
なると、ダミーキャパシタCDの一方の電極に接地電圧
GND(0V)が印加される。
【0015】ダミーセル7及び10において、ダミーキ
ャパシタCDの一方の電極とトランジスタQDのソース
との接続ノードは、Pチャンネル形MOS・FETQD
Pを介してVcc電源に接続されている。トランジスタ
QDPのゲートは、ダミーセルプリチャージ線PDUM
バーに接続されている。ダミーセル7及び10において
は、ダミーセルプリチャージ線PDUMバーがローレベ
ルになると、ダミーキャパシタCDの一方の電極に電源
電圧Vccが印加される。ダミーセルプリチャージ線P
DUM及びPDUMバーは、上記ビット線イコライズ信
号線BEQバーがローレベルになると同時に、制御回路
(図示せず)の動作によってそれぞれハイレベルとロー
レベルになる。
【0016】次に、従来の不揮発性半導体記憶装置50
0におけるメモリセル6への書き込み動作と読み出し動
作とを説明する。以下の説明においては、ワード線WL
は、ワード線WL0〜WLnのうち、書き込み動作又は
読み出し動作の際に選択されたいずれかのワード線を示
し、ビット線BLは、このとき同時に選択された1対の
ビット線BLi及びBLiバーのうち、選択されたワー
ド線WLに接続されたメモリセル6が対応するビット線
を示すものとする。
【0017】メモリセル6に“1”のデータを書き込む
場合には、図35に示すように、ビット線BLに電源電
圧Vccを印加した状態でワード線WLをハイレベルに
する。すると、トランジスタQsがオンとなり、キャパ
シタCsの一方の電極にビット線BLの電源電圧Vcc
が印加される。キャパシタCsの他方の電極には電源電
圧Vccの2分の1の電圧が印加されているので、キャ
パシタCsの電極間には電源電圧Vccの2分の1の電
圧が印加される(以下、この状態の電圧の極性を正とす
る)。キャパシタCsの電極間の強誘電体膜には、電源
電圧Vccの2分の1の正電圧に対応する正の電界Ema
xが印加され、図36に示すように、キャパシタCsに
は分極電荷Psが蓄積される。
【0018】その後、ワード線WLがローレベルに戻り
トランジスタQsがオフになると、キャパシタの強誘電
体膜のリーク電流により、時間の経過に伴ってキャパシ
タCsの2つの電極の電位は等電位となる。この時、強
誘電体膜に印加される電界は0となるが、図36に示す
ように、強誘電体膜には残留分極Prが保持される。こ
の残留分極Prは、不揮発性半導体記憶装置への電源電
圧の供給が遮断されキャパシタCsの他端に1/2Vc
cが印加されなくても保持される。従って、メモリセル
6には、“1”のデータがこの残留分極Prによって不
揮発性情報として記憶される。
【0019】メモリセル6に“0”のデータを書き込む
場合には、図37に示すように、ビット線BLに接地電
圧GND(以下、0Vとする)を印加した状態でワード
線WLをハイレベルにする。トランジスタQsがオンと
なり、キャパシタCsの一方の電極に0Vが印加され
て、このキャパシタCsの電極間に電源電圧Vccの2
分の1の電圧が上記とは逆の極性で印加される(以下、
この電圧の極性を負とする)。
【0020】キャパシタCsの電極間の強誘電体膜に
は、図38に示すように、電源電圧Vccの2分の1の
負電圧に対応する電界−Emaxが印加され、キャパシタ
Csには分極電荷−Psが蓄積される。
【0021】その後、ワード線WLがローレベルに戻り
トランジスタQsがオフになると、キャパシタの強誘電
体膜のリーク電流により、時間の経過に伴ってキャパシ
タCsの2つの電極の電位は等電位となる。この時、強
誘電体膜に印加される電界は0となるが、強誘電体膜に
は残留分極−Prが保持される。この残留分極−Prは、
上述のように、電源電圧の供給が遮断されキャパシタC
sの他端に1/2Vccが印加されなくても保持され
る。従って、メモリセル6には、“0”のデータがこの
残留分極−Prによって不揮発性情報として記憶され
る。
【0022】メモリセル6に記憶されたデータを読み出
すには、読み出し動作に先だって、ビット線BLを電源
電圧Vccにプリチャージ(電源電圧Vccを印加し電
荷を十分に蓄積した後に電源から切り離す操作)する。
【0023】メモリセル6に“1”のデータが記憶され
ている場合において、プリチャージされた状態でワード
線WLをハイレベルにして、トランジスタQsをオンす
ると、図39に示ように、ビット線BLの電荷とキャパ
シタCsの強誘電体膜に保持されていた残留分極電荷P
rとがチャージシェアする。ビット線BLの容量CBがキ
ャパシタCsの容量Csよりも十分に大きいとすると、
キャパシタCsの一方の電極には、電源電圧Vccにほ
ぼ等しい電圧が印加される。従って、キャパシタCsの
電極間には電源電圧Vccの2分の1にほぼ等しい正電
圧が印加されるので、図40に示すように、強誘電体膜
にはこの正電圧に対応する電界Emaxが印加され、強誘
電体膜には分極電荷Psが蓄積される。ここで、図40
からわかるように、強誘電体膜には分極反転が生じてい
ないので、ビット線BLからキャパシタCsに移動する
電荷の量はわずかであり、Ps−Prとなる。
【0024】従って、データ“1”を読み出した場合の
ビット線BLの電位の変化量ΔV1、即ちビット線BL
への読み出し電圧は、下記の式(1)で与えられる。ビ
ット線BLの電位はわずかに低下するだけである。
【0025】
【数1】
【0026】メモリセル6にデータ“0”が記憶されて
いた場合の読み出し動作を図41に示す。電源電圧Vc
cにプリチャージされた状態でワード線WLをハイレベ
ルにして、トランジスタQsをオンする。これにより、
ビット線BLの電荷とキャパシタCsの強誘電体膜に保
持されていた残留分極電荷−Prとがチャージシェアす
る。通常、ビット線BLの容量CBは、キャパシタCs
の容量Csよりも十分に大きいので、キャパシタCsの
一方の電極には、電源電圧Vccにほぼ等しい電圧が印
加される。従って、キャパシタCsの電極間には電源電
圧Vccの2分の1にほぼ等しい正電圧が印加される。
従って、図42に示すように、強誘電体膜にはこの正電
圧に対応する電界Emaxが印加され、強誘電体膜には分
極電荷Psが蓄積される。ここで、図42からわかるよ
うに、強誘電体膜には分極反転が生じるため、ビット線
BLからキャパシタCsに移動する電荷の量は比較的大
きく、Ps+Prとなる。
【0027】従って、データ“0”を読み出した場合の
ビット線BLの電位の変化量ΔV0、即ちビット線BL
への読み出し電圧は、下記の式(2)で与えられる。ビ
ット線BLには、比較的大幅な電位の変化が生じる。
【0028】
【数2】
【0029】上述のように、読み出し動作においては、
メモリセル6に記憶されていたデータに応じて読み出し
電圧(ビット線BLの電位変化)が異なる。この差異を
検出して増幅することにより、記憶されていたデータを
読み出すことができる。従来の不揮発性半導体記憶装置
500では、以下に説明するように、1対のビット線B
Li及びBLiバーのうちのいずれか一方のビット線の
読み出し電圧(電位変化)を、ダミーセル7〜10によ
る他方のビット線の電位変化と比較することにより、記
憶されていたデータの検出を行っている。
【0030】次に、図43を参照しながら従来の不揮発
性半導体記憶装置500の読み出し動作の具体的手順を
説明する。
【0031】まず、読み出し動作の直前の時刻t21に
ビット線イコライズ信号線BEQバーを一時的にローレ
ベルにし、(i.e.ローパルスを入力し)、ビット線
イコライズ回路11を駆動する。即ち、Pチャンネルト
ランジスタQ111〜Q113をONにし、全ビット線
BLi及びBLiバーを電源電圧Vccにプリチャージ
する。また、これと同期して、時刻t21にダミーセル
プリチャージ線PDUMを一時的にハイレベルにし
(i.e.ハイパルスを入力し)、ダミーセル8及び9
のダミーキャパシタCDの一方の電極に接地電圧GND
(0V)を印加する。同様に、ダミーセルプリチャージ
線PDUMバーにローパルスを入力し、ダミーセル7及
び10のダミーキャパシタCDの一方の電極に電源電圧
Vccを印加する。
【0032】ダミーキャパシタCDの一方の電極に0V
が印加されると、ダミーキャパシタCDの電極間には電
源電圧Vccの2分の1の負電圧が印加され、メモリセ
ル6に“0”のデータを書き込む場合と同様に、強誘電
体膜は負方向に分極し、負の残留電荷が蓄積される。ま
た、ダミーキャパシタCDの一方の電極に電源電圧Vc
cが印加されると、このダミーキャパシタCDの電極間
には電源電圧Vccの2分の1の正電圧が印加され、メ
モリセル6に“1”のデータを書き込む場合と同様に、
強誘電体膜は正方向に分極し、正の残留電荷が蓄積され
る。従って、1本のビット線(BLi又はBLiバー)
に接続される2個のダミーセル(7及び8、または9及
び10)のダミーキャパシタCDの強誘電体膜は、互い
に逆方向に分極する。ここで、ダミーセル7〜10の各
々のダミーキャパシタCDの容量は、メモリセル6のキ
ャパシタCsの容量の2分の1であるため、印加電圧が
等しい場合、ダミーキャパシタCDに保持される電荷
は、キャパシタCsに保持される電荷の半分となる。
【0033】次に、読み出し動作の開始時である時刻t
22に、ワード線WL0〜WLnのうちのいずれか1本
のワード線WLが選択されてハイレベルになり、ワード
線WLに接続されたメモリセル6のトランジスタQsが
オンになる。メモリセル6に“1”のデータが記憶され
ていた場合には(図40)、Ps−Prに対応する電荷が
ビット線BLからキャパシタCsに移動することによっ
て、ビット線BLの電位は、式(1)に示した電位変化
ΔV1だけ電源電圧Vccから低下する。メモリセル6
に“0”のデータが記憶されていた場合には(図4
2)、Ps+Prに対応する電荷の移動によって、メモリ
セル6に接続されたビット線BLの電位は、式(2)に
示した電位変化ΔV0分だけ電源電圧Vccから低下す
る。ここで、図40及び図42からも明らかなように、
電圧変化ΔV1は比較的小さく、電圧変化ΔV2はかな
り大きい値である。
【0034】また、時刻t22において、選択されたワ
ード線WLに対応するいずれか1本のダミーワード線D
WLもハイレベルにされる。即ち、選択されたワード線
WLに接続されるメモリセル6が一方のビット線BLi
に接続されている場合には、他方のビット線BLiバー
に接続されたダミーセル9及び10のダミーワード線D
WL0をハイレベルにする。メモリセル6が他方のビッ
ト線BLiバーに接続されている場合には、一方のビッ
ト線BLiに接続されたするダミーセル7及び8のダミ
ーワード線DWL1をハイレベルにする。
【0035】このようにしていずれかのダミーワード線
DWLがハイレベルになると、一対のダミーセル7及び
8、又は9及び10の各々のトランジスタQDがオンに
なる。ダミーセル7及び10ついてはメモリセル6に
“1”のデータが記憶されていた場合と同様の電荷の移
動が生じ、ダミーセル8及び9についてはメモリセル6
に“0”のデータが記憶されていた場合と同様の電荷の
移動が生じる。ただし、ダミーキャパシタCDの容量
は、メモリセル6のキャパシタCsの2分の1に設定さ
れているので、ビット線BLからダミーセル7又は10
のダミーキャパシタCDに移動する電荷量は(Ps−P
r)/2であり、ダミーセル8又は9のダミーキャパシ
タCDに移動する電荷量は(Ps+Pr)/2である。従
って、ビット線BLから1対のダミーセル7及び8また
は9及び10に移動する総電荷量は、いずれもPsとな
り、1対のダミーセルによるビット線BLの電位の変化
量ΔVDは、下記の式(3)で示される一定の値とな
る。
【0036】
【数3】
【0037】この電位変化の様子は、図43において2
点破線で示されている。
【0038】従って、メモリセル6に“1”のデータが
記憶されていた場合には、時刻t22のしばらく後、1
対のビット線BLi及びBLiバー間には、式(1)と
式(3)との差から下記の式(4)で示される電位差Δ
Vdif1が生じる。この電位差ΔVdif1がセンスアンプ
13に入力されて増幅される(後述)。
【0039】
【数4】
【0040】同様に、メモリセル6に“0”のデータが
記憶されていた場合には、式(2)と式(3)との差か
ら、下記の式(5)で示される電位差ΔVdif0が生じ
る。この電位差ΔVdif0がセンスアンプ13に入力さ
れて増幅される(後述)。
【0041】
【数5】
【0042】このように、1対のビット線BLi及びB
Liバーの間には、メモリセル6に記憶されていたデー
タが“1”であるか“0”であるかに応じて、絶対値が
同じで極性が互いに逆の電位差が生じることになる。こ
の電位差を、下記のようにしてセンスアンプ13によっ
て所定レベルまで増幅することにより、データ“1”及
び“0”の読み出し行うことができる。
【0043】時刻t23にセンスアンプ駆動信号線S及
びSバーがそれぞれハイレベルとローレベルになると、
センスアンプ13が駆動されてこの電位差を差動増幅す
る。そして、電位差の極性に応じて1対のビット線BL
i及びBLiバーの電位をそれぞれ電源電圧Vccと接
地電圧GNDに変化させて信号レベルを確定する。この
1対のビット線BLi及びBLiバーの信号レベルを読
み出すことにより、選択されたメモリセル6に記憶され
ていたデータを識別して出力することができる。即ち、
不揮発的に保持された2値情報を確実に読み出すことが
できる。
【0044】なお、図43に示されるように、ワード線
WLとダミーワード線DWLとに印加されるハイレベル
の電圧は、電源電圧VccよりもトランジスタQsとト
ランジスタQDのしきい値電圧Vth分だけ高く設定さ
れる。このことにより、キャパシタCs及びダミーキャ
パシタCD各々の一方の電極に、ビット線BLの電源電
圧Vccが確実に印加されるようにしている。
【0045】また、上記特開平5−75072号公報の
他にも、1個のキャパシタに1ビットの情報を記憶させ
る不揮発性半導体記憶装置が、特開平6−243690
号公報に開示されている。この文献に開示される従来の
不揮発性半導体記憶装置600の回路の一部を図44に
示す。不揮発性半導体記憶装置600は、図44に示さ
れるように、データ線選択手段が1つのデータ線DLf
j(j=1、2、・・・、n)を選択した後、プリチャ
ージ手段PCf0が選択された1つのデータ線DLfj
の電位を第1の電位に設定し、しかる後、ワード線選択
手段が1つのワード線WLfi(i=1、2、・・・、
m)を活性化する。さらに、上記データ線選択手段が1
つのデータ線を選択する前に、上記プリチャージ手段は
複数のデータ線の電位を、メモリセルのキャパシタのプ
レート電極の電位と同一の第3の電位に設定するもので
ある。ただし、不揮発性半導体記憶装置600におい
て、“データ線”と呼ぶ線は、これとワード線との交点
に複数のメモリセルが接続される線であり、この“デー
タ線”は、前述の特開平5−75072号公報及び本明
細書では“ビット線”と呼ぶ線に対応している。本願明
細書において、以下、この線の呼称を特開平5−750
72号公報の引用時も含めて“ビット線”に統一する。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
不揮発性半導体記憶装置500においては、メモリセル
6からのデータを読み出す時に、強誘電体膜に保持され
ていた残留電荷がビット線BLの電荷とチャージシェア
される、いわゆる「破壊読み出し」である。即ち、デー
タの読み出しにおいて、キャパシタCsの強誘電体膜に
電界Emaxが印加され、キャパシタCsには分極電荷Ps
が蓄積されるため、それまで“1”又は“0”のデータ
に対応して保持していた残留分極電荷Pr又は−Prは失
われてしまう(図40及び図42)。
【0047】従って、これらの読み出し動作の後には、
いずれもビット線BLi及びBLiバーの確定された信
号レベルを利用して、読み出したデータを再度メモリセ
ルに書き込むための再書き込み動作が必要となる。
【0048】通常、半導体記憶装置は、特定の行アドレ
スのワード線を選択するための行デコーダと、特定の列
アドレスのビット線対を選択するための列デコーダとを
備えている。選択されたワード線とビット線対との交点
に対応して配置されたメモリセルが特定され(行及び列
アドレスが指定され)、そのメモリセルに対して書き込
み及び読み出しが行われる。
【0049】従来の不揮発性半導体記憶装置500にお
いては、いずれか1本のワード線WLが選択されハイレ
ベルになると、選択されたワード線WLに接続される全
てのメモリセル6のデータは、対応するそれぞれのビッ
ト線BLまたはBLバー上に破壊読み出しされる。即
ち、データを読み出す必要のないメモリセルに対しても
読み出しに伴うデータ破壊が行われる。
【0050】従って、記憶されていたデータを保持する
ためには、選択されたワード線WLに接続される全ての
メモリセルに対して、読み出し動作及びビット線上に読
み出されたデータの再書き込み動作を行う必要がある。
そのためには、全てのビット線BL及びBLバーに接続
されるセンスアンプ13を駆動しなければならない。デ
ータの読み出しを行う必要のない大半のビット線対に対
しても、増幅及び再書き込みを行うために、無駄な電力
を費やすため、消費電力が大きくなるという問題があっ
た。
【0051】更に、上述の読み出し及び再書き込み動作
のため、従来の不揮発性半導体記憶装置500において
は、全てのビット線対BL及びBLバーに対してセンス
アンプ3を備える必要がある。従って、これらの多数の
センスアンプによって不揮発性半導体記憶装置の面積が
増大していた。
【0052】また、特開平6−243690号公報によ
る従来の不揮発性半導体記憶装置600においては、読
み出し動作時に、ビット線選択手段が1つのビット線を
選択した後、プリチャージ手段が選択された1つのビッ
ト線の電位を第1の電位に設定し、しかる後、ワード線
選択手段が1つのワード線を活性化する。また、上記プ
リチャージ手段は、上記ビット線選択手段が1つのビッ
ト線を選択する前に、複数のビット線の電位をメモリセ
ルのキャパシタの他方の電極すなわちプレート電極の電
位と同一の第3の電位に設定する。従って、不揮発性半
導体記憶装置600においては、読み出し時に選択され
なかったビット線の電位をキャパシタのプレート電極と
同電位にすることにより、選択されたメモリセル以外の
メモリセルのデータを破壊しないので、不揮発性半導体
記憶装置500における課題を解決している。
【0053】しかしながら、不揮発性半導体記憶装置6
00は、新たな課題として、読み出し動作に要する時間
が、特開平5−75072号公報による不揮発性半導体
記憶装置500よりも長くなるという欠点を有してい
る。すなわち、不揮発性半導体記憶装置500における
読み出し動作開始後の単にワード線を活性化する動作に
比較して、不揮発性半導体記憶装置600においては、
まずプリテャージ手段がビット線選択手段によって選択
された1つのビット線の電位を第1の電位に設定し、し
かる後にワード線を活性化する。従って、不揮発性半導
体記憶装置600においては、読み出し動作に要する時
間が、プリチャージ手段が選択された1つのビット線の
電位を第1の電位に設定する時間だけ、不揮発性半導体
記憶装置500よりも長くなるのである。
【0054】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、(1)選択されたメ
モリセル以外のメモリセルのデータを破壊せずに、選択
されたメモリセルのデータを読み出すことができ、
(2)センスアンプを各ビット線対毎に必要としないた
め消費電力及び占有面積を低減でき、更に(3)読み出
し動作に要する時間が従来の不揮発性半導体記憶装置よ
り増大しない、半導体記憶装置及びその駆動方法を提供
することにある。
【0055】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体記憶装置
は、複数のワード線と、複数のビット線と、該複数のワ
ード線と該複数のビット線との交点に設けられたメモリ
セルであって、各々が、対応するワード線から与えられ
る信号に応じて導通する第1のスイッチング手段と、該
第1のスイッチング手段を介して該ビット線に接続さ
れ、該ビット線から与えられる電圧信号によってデータ
が書き込み/読み出しされるキャパシタと、を有する複
数のメモリセルと、を備えた少なくとも1つのメモリブ
ロックを有し、該装置は、所定の容量を有する容量手段
を備えた電気的ノードと、該ビット線を該電気的ノード
に接続する第2のスイッチング手段と、該複数のビット
線をプリチャージするビット線プリチャージ手段と、該
容量手段をプリチャージする容量手段プリチャージ手段
と、該第1のスイッチング手段を制御することにより、
読み出し動作時において選択されたワード線に接続され
た該メモリセルを対応するビット線に導通させ、該第2
のスイッチング手段を制御することにより、該読み出し
動作時において選択されたビット線をプリチャージされ
た該容量手段を備えた該電気的ノードに導通させ、この
ことにより該選択されたビット線の電位を変化させ、該
選択されたワード線と該選択されたビット線とに接続さ
れた該メモリセル(選択されたメモリセル)の該キャパ
シタに所定の電圧信号を印加して該キャパシタのデータ
に対応するデータ信号を該選択されたビット線及び該電
気的ノード上に読み出し、選択されないビット線は該電
気的ノードに導通させず、選択されなかったビット線
も、読み出し動作に先立って、該ビット線プリチャージ
手段によってキャパシタの他方の電極(第1の電位)と
同電位にする制御手段と、を有しており、そのことによ
り上記目的が達成される。
【0056】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記容量手段を備えた前記電気的ノード
は、前記複数のビット線の各々に対して設けられてお
り、前記第2のスイッチング手段は、該複数のビット線
のうち選択されたビット線のみを対応する該電気的ノー
ドに接続する。
【0057】本発明の半導体記憶装置の別の実施の形態
において、前記容量手段を備えた前記電気的ノードは、
前記複数のビット線に対して共通に設けられており、前
記第2のスイッチング手段は、該複数のビット線のうち
選択されたビット線のみを該電気的ノードに接続する。
【0058】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記複数のメモリセルはマトリクス状に配
列され、前記キャパシタは1対の電極とその間に設けら
れた強誘電体膜とを有し、不揮発的にデータを記憶する
キャパシタであり、各メモリセルにおいて該キャパシタ
の一方の電極は前記第1のスイッチング手段を介して対
応する該ビット線に接続されており、前記ビット線プリ
チャージ手段は、該複数のビット線を該キャパシタの他
方の電極と同じ電位である第1の電位にプリチャージ
し、前記容量手段プリチャージ手段は、該容量手段を該
第1の電位と異なる第2の電位にプリチャージし、前記
制御手段は、該第1及び第2のスイッチング手段を制御
して、前記選択されたメモリセルの該キャパシタの該一
方の電極の電位を、該第1の電位と該第2の電位との中
間の値の第3の電位に変化させ、該キャパシタの該強誘
電膜に蓄積されていたデータに対応するデータ信号を該
選択されたビット線及び該容量手段に読み出し、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0059】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記制御手段は、読み出し動作の前に、プ
リチャージされた前記共通データ線及びプリチャージさ
れた前記ビット線をフローティング状態にする。
【0060】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記ビット線プリチャージ手段は、前記メ
モリブロックに含まれる全てのビット線を同時にプリチ
ャージする。
【0061】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記制御手段は、前記第1のスイッチング
手段を行アドレスに基づいて制御し、前記第2のスイッ
チング手段を列アドレスに基づいて制御する。
【0062】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記第3の電位は、前記選択されたメモリ
セルの前記キャパシタの前記一方の電極と、前記選択さ
れたビット線と、前記容量手段とが短絡して生じる電荷
シェアによって得られ、前記容量手段プリチャージ手段
は、好ましくは、前記第2の電位を、該第3の電位と前
記第1の電位との差が該キャパシタの前記強誘電体膜の
分極反転電圧よりも大きくなるように設定する。
【0063】本発明の半導体記憶装置は、その1つの実
施の形態において、前記選択されたビット線及び前記共
通データ線上に読み出された前記データ信号を増幅する
手段を有する。
【0064】本発明の半導体記憶装置は、その1つの実
施の形態において、前記データ信号の増幅と同時に、あ
るいは増幅の後に、該データ信号に応じた書き込みデー
タ信号を前記共通データ線上に供給し、該書き込みデー
タ信号に対応する電荷を前記選択されたメモリセルの前
記キャパシタに再び蓄積させるリストア手段を更に含ん
でいる。
【0065】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、書き込みデータ信号のデータ“1”に対応
するハイレベルを第4の電位とし、前記制御手段は、前
記第1のスイッチング手段を制御する行デコーダ手段を
含んでおり、該行デコーダ手段は、該第4の電位より該
第1のスイッチング手段の閾値以上高い電位を有する信
号を、前記選択されたワード線を介して該第1のスイッ
チング手段に印加する。
【0066】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、書き込みデータ信号のデータ“1”に対応
するハイレベルを第4の電位とし、前記制御手段は、前
記第2のスイッチング手段を制御する列デコーダ手段を
含んでおり、該列デコーダ手段は、該第4の電位より該
第2のスイッチング手段の閾値以上高い電位を有する信
号を、選択された該ビット線を介して該第2のスイッチ
ング手段に印加する。本発明の半導体記憶装置の1つの
実施の形態において、前記第2のスイッチング手段は相
補型の構成を有していてもよい。
【0067】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記キャパシタの前記他方の電極は、前記
第1の電位に保持された共通セルプレートに接続されて
いてもよい。
【0068】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記第4の電位は電源電位と等しく設定さ
れ、前記第1の電位は電源電位の1/2の電位に設定さ
れてもよい。
【0069】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記第4の電位は電源電位よりも高い電位
に設定され、前記第1の電位は該第4の電位の1/2に
設定されてもよい。
【0070】本発明の半導体記憶装置は、複数のワード
線と、複数のビット線と、該複数のワード線と該複数の
ビット線との交点に設けられたメモリセルであって、各
々が、対応するワード線から与えられる信号に応じて導
通する第1のスイッチング手段と、該第1のスイッチン
グ手段を介して該ビット線に接続され、該ビット線から
与えられる電圧信号によってデータが書き込み/読み出
しされるキャパシタと、を有する、複数のメモリセル
と、を備え、所定数のビット線を含む複数のサブマトリ
クスに分割された少なくとも1つのメモリブロック、を
有する半導体記憶装置であって、該装置は、該少なくと
も1つのメモリブロックの少なくとも1つのサブマトリ
クスに対して設けられ、第1の所定の容量を有する第1
の容量手段を備えた第1の電気的ノードと、各サブマト
リクスの該所定数のビット線を対応する該第1の電気的
ノードに選択的に接続する第2のスイッチング手段と、
該少なくとも1つのメモリブロック全体に対して設けら
れ、第2の所定容量を有する第2の容量手段を備えた第
2の電気的ノードと、該第1の電気的ノードを該第2の
電気的ノードに選択的に接続する第3のスイッチング手
段と、該複数のビット線をプリチャージするビット線プ
リチャージ手段と、該第1の容量手段をプリチャージす
る第1プリチャージ手段と、該第2の容量手段をプリチ
ャージする第2プリチャージ手段と、該第1のスイッチ
ング手段を制御することにより、読み出し動作時におい
て選択されたワード線に接続された該メモリセルを対応
するビット線に導通させ、該第2のスイッチング手段を
制御することにより、該読み出し動作時において選択さ
れたビット線をプリチャージされた該第1の容量手段を
備えた該第1の電気的ノードに導通させ、そのことによ
り該選択されたビット線の電位を変化させ、該選択され
たワード線と該選択されたビット線とに接続された該メ
モリセル(選択されたメモリセル)の該キャパシタに所
定の電圧信号を印加して、該キャパシタのデータに対応
するデータ信号を該選択されたビット線を経て該第1の
電気的ノード上に読み出し、該第3のスイッチング手段
を制御することにより、該第1の電気的ノード上に読み
出された該データ信号を、更に該第2の電気的ノード上
に読み出し、選択されないビット線は該電気的ノードに
導通させず、選択されなかったビット線も、読み出し動
作に先立って、該ビット線プリ チャージ手段によってキ
ャパシタの他方の電極(第1の電位)と同電位にする
御手段と、を有しており、そのことにより上記目的が達
成される。
【0071】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記ビット線プリチャージ手段は、前記メ
モリブロックに含まれるビット線のうち、所定数のビッ
ト線を同時にプリチャージする。
【0072】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記複数のメモリセルはマトリクス状に配
列され、前記キャパシタは1対の電極とその間に設けら
れた強誘電体膜とを有し、不揮発的にデータを記憶する
キャパシタであり、各メモリセルにおいて該キャパシタ
の一方の電極は前記第1のスイッチング手段を介して対
応する該ビット線に接続されており、前記ビット線プリ
チャージ手段は、該複数のビット線を該キャパシタの他
方の電極と同じ電位である第1の電位にプリチャージ
し、前記第1及び第2の容量手段及び電気的ノードは、
前記データ信号を運ぶ第1及び第2のデータ線であり、
前記第1のプリチャージ手段は、該第1の共通データ線
を該第1の電位と異なる第2の電位にプリチャージする
第1のデータ線プリチャージ手段であり、前記第2のプ
リチャージ手段は、該第2の共通データ線を所定の電位
にプリチャージする第2のデータ線プリチャージ手段で
あり、前記制御手段は、該第1及び第2のスイッチング
手段を制御して、前記選択されたメモリセルの該キャパ
シタの該一方の電極の電位を、該第1の電位と該第2の
電位との中間の値の第3の電位に変化させ、該キャパシ
タの該強誘電膜に蓄積されていたデータに対応するデー
タ信号を該選択されたビット線を経て該第1のデータ線
上に読み出し、そのことにより上記目的が達成される。
【0073】本発明の半導体記憶装置は、その1つの実
施の形態において、複数のメモリブロックを有し、前記
第1のデータ線は、該複数のメモリブロックにわたって
対応する複数のサブマトリクスに対して設けられてい
る。
【0074】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記制御手段は、読み出し動作の前に、プ
リチャージされた前記第1及び第2のデータ線及びプリ
チャージされた前記ビット線をフローティング状態にす
る。
【0075】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記制御手段は、前記第1のスイッチング
手段を行アドレスに基づいて制御し、前記第2のスイッ
チング手段を行アドレス及び列アドレスに基づいて制御
する。
【0076】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、書き込みデータ信号のデータ“1”に対応
するハイレベルを第4の電位とし、前記制御手段は、前
記第1のスイッチング手段を制御する行デコーダ手段を
含んでおり、該行デコーダ手段は、該第4の電位より該
第1のスイッチング手段の閾値以上高い電位を有する信
号を、前記選択されたワード線を介して該第1のスイッ
チング手段に印加する。
【0077】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、書き込みデータ信号のデータ“1”に対応
するハイレベルを第4の電位とし、前記制御手段は、前
記第2のスイッチング手段を制御する列デコーダ手段を
含んでおり、該列デコーダ手段は、該第4の電位より該
第2のスイッチング手段の閾値以上高い電位を有する信
号を、選択された該ビット線を介して該第2のスイッチ
ング手段に印加する。本発明の半導体記憶装置の1つの
実施の形態において、前記列デコーダ手段は、前記選択
されたビット線を含む所定数のビット線を前記複数のサ
ブマトリクスから選択する第1のデコーダと、前記複数
のサブマトリクスの中から該選択されたビット線を含む
1つのサブマトリクスを選択する第2のデコーダと、を
含んでいる。
【0078】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記第2のスイッチング手段は、前記第1
のデコーダによって制御される第1の素子と、前記第2
のデコーダによって制御される第2の素子とを含んでい
てもよい。
【0079】本発明の半導体記憶装置は、その1つの実
施の形態において、前記第1のデータ線上に読み出され
た前記データ信号を増幅する手段を更に含む。
【0080】本発明の半導体記憶装置は、その1つの実
施の形態において、前記データ信号の増幅と同時に、あ
るいは増幅の後に、前記第1のデータ線上に読み出され
た該データ信号に応じた書き込みデータ信号を前記第1
のデータ線上に供給し、該書き込みデータ信号に対応す
る電荷を前記選択されたメモリセルの前記キャパシタに
再び蓄積させるリストア手段を更に含んでおり、該書き
込みデータ信号のデータ“1”に対応するハイレベルが
第4の電位である。
【0081】本発明の半導体記憶装置は、その1つの実
施の形態において、前記第2のデータ線上に読み出され
た前記データ信号を増幅する手段を更に含む。
【0082】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記ビット線プリチャージ手段は、読み出
し動作の際に、前記制御手段が前記第1のスイッチング
手段を導通させる前に、該ビット線のプリチャージを終
了する。
【0083】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記第1及び第2のデータ線プリチャージ
手段は、読み出し動作の際に、前記制御手段が前記第1
及び第2のスイッチング手段を導通させる前に、各々前
記第1及び第2のデータ線のプリチャージを終了する。
【0084】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記第3の電位は、前記選択されたメモリ
セルの前記キャパシタの前記一方の電極と、前記選択さ
れたビット線と、前記第1のデータ線とが短絡して生じ
る電荷シェアによって得られ、前記第1のデータ線プリ
チャージ手段は、前記第2の電位が、該第3の電位と前
記第1の電位との差が該キャパシタの前記強誘電体膜の
分極反転電圧よりも大きくなるように設定する。
【0085】本発明の半導体記憶装置の1つの実施の形
態において、前記キャパシタの前記他方の電極は、前記
第1の電位に保持された共通セルプレートに接続されて
いてもよい。
【0086】本発明の半導体記憶装置の駆動方法は、複
数のワード線と、複数のビット線と、該複数のワード線
と該複数のビット線との交点に設けられたメモリセルで
あって、各々が、対応するワード線から与えられる信号
に応じて導通する第1のスイッチング手段と、該第1の
スイッチング手段を介して該ビット線に接続され、該ビ
ット線から与えられる電圧信号によってデータが書き込
み/読み出しされる、キャパシタと、を有する複数のメ
モリセルと、を備えた少なくとも1つのメモリブロック
と、所定の容量を有する容量手段を備えた電気的ノード
と、該ビット線を該電気的ノードに接続する第2のスイ
ッチング手段と、を有する半導体記憶装置を駆動する方
法である。該方法は、該複数のビット線を第1の電位に
プリチャージするステップと、該容量手段を該第1の電
位と異なる第2の電位にプリチャージするステップと、
読み出し動作時において選択されたワード線に接続され
た該第1のスイッチング手段を導通させることにより、
対応する該メモリセルの該キャパシタを対応するビット
線に短絡するステップと、該読み出し動作時において選
択されたビット線を、該第2のスイッチング手段を導通
させることにより、プリチャージされた該容量手段を備
えた該電気的ノードに短絡するステップと、該第1及び
第2のスイッチング手段の導通の結果として、該選択さ
れたビット線の電位を変化させ、該選択されたワード線
と該選択されたビット線とに接続された該メモリセル
(選択されたメモリセル)の該キャパシタに所定の電圧
信号を印加するステップと、該キャパシタのデータに対
応するデータ信号を、該選択されたビット線及び該電気
的ノード上に読み出すステップと、を含み、選択されな
いビット線は該電気的ノードに導通させず、選択されな
かったビット線も、読み出し動作に先立って、該ビット
線プリチャージ手段によってキャパシタの他方の電極
(第1の電位)と同電位にし、そのことにより上記目的
が達成される。
【0087】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記容量手段を備えた前記電気
的ノードは、前記複数のビット線の各々に対して設けら
れており、前記第2のスイッチング手段を導通させるス
テップにおいて、該複数のビット線のうち選択されたビ
ット線は対応する該電気的ノードに接続される。
【0088】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記容量手段を備えた電気的ノ
ードは、前記複数のビット線に対して共通に設けられて
おり、前記第2のスイッチング手段を導通させるステッ
プにおいて、該複数のビット線のうち選択されたビット
線は該共通の電気的ノードに接続される。
【0089】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記複数のメモリセルはマトリ
クス状に配列され、前記キャパシタは1対の電極とその
間に設けられた強誘電体膜とを有し、不揮発的にデータ
を記憶するキャパシタであり、各メモリセルにおいて該
キャパシタの一方の電極は前記第1のスイッチング手段
を介して対応する該ビット線に接続されており、前記容
量手段及び電気的ノードは前記データ信号を運ぶ共通デ
ータ線であり、前記ビット線をプリチャージするステッ
プにおける前記第1の電位は、該キャパシタの他方の電
極と同じ電位であり、前記電圧信号を印加するステップ
において、前記選択されたメモリセルの該キャパシタの
該一方の電極の電位は、該第1の電位と前記第2の電位
との中間の値の第3の電位に変化され、前記読み出すス
テップにおいて、該キャパシタの該強誘電膜に蓄積され
ていたデータに対応するデータ信号が該選択されたビッ
ト線及び該共通データ線上に読み出される。
【0090】本発明の半導体記憶装置の駆動方法は、そ
の1つの実施の形態において、読み出し動作の前に、プ
リチャージされた前記共通データ線及びプリチャージさ
れた前記ビット線をフローティング状態にするステップ
を含む。
【0091】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記ビット線をプリチャージす
るステップにおいて、前記メモリセルブロックに含まれ
る全てのビット線が同時にプリチャージされる。
【0092】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記第1のスイッチング手段を
導通させるステップは行アドレスに基づいて行われ、前
記第2のスイッチング手段を導通させるステップは列ア
ドレスに基づいて行われる。本発明の半導体記憶装置の
駆動方法の1つの実施の形態において、前記第3の電位
は、前記選択されたメモリセルの前記キャパシタの前記
一方の電極と、前記選択されたビット線と、前記共通デ
ータ線とが短絡して生じる電荷シェアによって得られ、
前記電気的ノード(共通データ線)をプリチャージする
ステップにおいて、前記第2の電位は、該第3の電位と
前記第1の電位との差が該キャパシタの前記強誘電体膜
の分極反転電圧よりも大きくなるように設定される。
【0093】本発明の半導体記憶装置の駆動方法は、そ
の1つの実施の形態において、前記選択されたビット線
及び前記共通データ線上に読み出された前記データ信号
を増幅するステップを有する。
【0094】本発明の半導体記憶装置の駆動方法は、そ
の1つの実施の形態において、前記増幅するステップと
同時に、あるいは、該増幅するステップの後に、読み出
された前記データ信号に応じた書き込みデータ信号を前
記共通データ線上に供給し、該書き込みデータ信号のデ
ータ“1”に対応するハイレベルが第4の電位である、
ステップと、該書き込みデータ信号に対応する電荷を前
記選択されたメモリセルの前記キャパシタに再び蓄積さ
せる(リストアする)ステップと、を更に含む。
【0095】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、書き込みデータ信号のデータ
“1”に対応するハイレベルを第4の電位とし、前記第
1のスイッチング手段を導通するステップにおいて、該
第4の電位より該第1のスイッチング手段の閾値以上高
い電位を有する信号が、前記選択されたワード線を介し
て該第1のスイッチング手段に印加される。
【0096】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、書き込みデータ信号のデータ
“1”に対応するハイレベルを第4の電位とし、前記第
2のスイッチング手段を導通させるステップにおいて、
該第4の電位より、前記第2のスイッチング手段の閾値
以上高い電位の信号が該第2のスイッチング手段に印加
される。
【0097】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記第4の電位は電源電位と等
しく設定され、前記第1の電位は電源電位の1/2の電
位に設定されてもよい。
【0098】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記第4の電位は電源電位より
も高い電位に設定され、前記第1の電位は該第4の電位
の1/2に設定されてもよい。
【0099】本発明の半導体記憶装置の駆動方法は、複
数のワード線と、複数のビット線と、該複数のワード線
と該複数のビット線との交点に設けられたメモリセルで
あって、各々が、対応するワード線から与えられる信号
に応じて導通する第1のスイッチング手段と、該第1の
スイッチング手段を介して該ビット線に接続され、該ビ
ット線から与えられる電圧信号によってデータが書き込
み/読み出しされるキャパシタと、を有する、複数のメ
モリセルと、を備えたメモリブロックであって、所定数
のビット線を含む複数のサブマトリクスに分割された少
なくとも1つのメモリブロックと、該少なくとも1つの
メモリブロックの少なくとも1つのサブマトリクスに対
して設けられ、第1の所定の容量を有する第1の容量手
段を備えた第1の電気的ノードと、各サブマトリクスの
該所定数のビット線を対応する該第1の電気的ノードに
選択的に接続する第2のスイッチング手段と、該少なく
とも1つのメモリブロック全体に対して設けられ、第2
の所定容量を有する第2の容量手段を備えた第2の電気
的ノードと、該第1の電気的ノードを該第2の電気的ノ
ードに選択的に接続する第3のスイッチング手段と、を
有する半導体記憶装置を駆動する方法である。該方法
は、該複数のビット線を第1の電位にプリチャージする
ステップと、該第1の容量手段を該第1の電位と異なる
第2の電位にプリチャージするステップと、該第2の容
量手段を所定の電位にプリチャージするステップと、読
み出し動作時において選択されたワード線に接続された
該第1のスイッチング手段を導通させることにより、対
応する該メモリセルの該キャパシタを対応するビット線
に短絡するステップと、該読み出し動作時に選択された
ビット線を、該第2のスイッチング手段を導通させるこ
とにより、プリチャージされた該第1の容量手段を備え
た該第1の電気的ノードに短絡するステップと、該第1
及び第2のスイッチング手段の導通の結果として、該選
択されたビット線の電位を変化させ、該選択されたワー
ド線と該選択されたビット線とに接続された該メモリセ
ル(選択されたメモリセル)の該キャパシタに所定の電
圧信号を印加するステップと、該キャパシタのデータに
対応するデータ信号を、該選択されたビット線及び該第
1の電気的ノード上に読み出すステップと、該第3のス
イッチング手段を導通させて、該第1の電気的ノード上
に読み出された該データ信号を、更に該第2の電気的ノ
ード上に読み出すステップと、を含み、選択されないビ
ット線は該電気的ノードに導通させず、選択されなかっ
たビット線も、読み出し動作に先立って、該ビット線プ
リチャージ手段によってキャパシタの他方の電極(第1
の電位)と同電位にし、そのことにより上記目的が達成
される。
【0100】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記複数のメモリセルはマトリ
クス状に配列され、前記キャパシタは1対の電極とその
間に設けられた強誘電体膜とを有し、不揮発的にデータ
を記憶するキャパシタであり、各メモリセルにおいて該
キャパシタの一方の電極は前記第1のスイッチング手段
を介して対応する該ビット線に接続されており、前記第
1及び第2の容量手段及び電気的ノードは前記データ信
号を運ぶ第1及び第2のデータ線であり、前記ビット線
をプリチャージするステップにおける前記第1の電位
は、該キャパシタの他方の電極と同じ電位であり、前記
電圧信号を印加するステップにおいて、前記選択された
ワード線と前記選択されたビット線とに接続された該メ
モリセル(選択されたメモリセル)の該キャパシタの該
一方の電極の電位は、該第1の電位と前記第2の電位と
の中間の値の第3の電位に変化され、前記読み出すステ
ップにおいて、該キャパシタの該強誘電膜に蓄積されて
いたデータに対応するデータ信号が該選択されたビット
線及び該第1のデータ線上に読み出され、そのことによ
り上記目的が達成される。
【0101】本発明の半導体記憶装置の駆動方法は、そ
の1つの実施の形態において、読み出し動作の前に、プ
リチャージされた前記第1及び第2のデータ線及び前記
ビット線をフローティング状態にするステップを含む。
【0102】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記ビット線をプリチャージす
るステップにおいて、前記メモリブロックに含まれるビ
ット線のうち、所定数のビット線が同時にプリチャージ
される。
【0103】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記第2のスイッチング手段を
導通するステップは、行アドレス及び列アドレスに基づ
いて行われる。
【0104】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記第2のスイッチング手段を
導通するステップは、前記選択されたビット線を含む所
定数のビット線を各サブマトリクスから選択する第1の
ステップと、前記複数のサブマトリクスの中から該選択
されたビット線を含む1つのサブマトリクスを選択する
第2のステップと、を含む。
【0105】本発明の半導体記憶装置の駆動方法は、そ
の1つの実施の形態において、前記第1のデータ線上に
読み出された前記データ信号を増幅するステップを更に
含む。
【0106】本発明の半導体記憶装置の駆動方法は、そ
の1つの実施の形態において、前記第2のデータ線上に
読み出された前記データ信号を増幅するステップを更に
含む。
【0107】本発明の半導体記憶装置の駆動方法は、そ
の1つの実施の形態において、前記増幅するステップと
同時に、あるいは、該増幅するステップの後に、前記第
1のデータ線上に読み出された該データ信号に応じた書
き込みデータ信号を該第1のデータ線上に供給し、該書
き込みデータ信号のデータ“1”に対応するハイレベル
が第4の電位である、ステップと、該書き込みデータ信
号に対応する電荷を前記選択されたメモリセルの前記キ
ャパシタに再び蓄積させる(リストアする)ステップ
と、を更に含む。
【0108】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記複数のビット線をプリチャ
ージするステップは、前記第1のスイッチング手段を導
通させるステップの前に終了する。
【0109】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記第1及び第2のデータ線を
プリチャージするステップは、前記第1及び第2のスイ
ッチング手段を導通させるステップの前に終了する。
【0110】本発明の半導体記憶装置の駆動方法の1つ
の実施の形態において、前記第3の電位は、前記選択さ
れたメモリセルの前記キャパシタの前記一方の電極と、
前記選択されたビット線と、前記第1のデータ線とが短
絡して生じる電荷シェアによって得られ、前記第1のデ
ータ線をプリチャージするステップにおいて、前記第2
の電位は、該第3の電位と前記第1の電位との差が該キ
ャパシタの前記強誘電体膜の分極反転電圧よりも大きく
なるように設定される。
【0111】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。
【0112】本発明による半導体記憶装置は、各メモリ
セルのキャパシタに電圧信号を与えることによって、情
報(データ)をキャパシタに書き込み、またキャパシタ
に記憶されたデータの読み出しを行う。特に、本発明の
実施の形態として、キャパシタの両電極間に備えられた
強誘電体膜に正または負の残留分極を保持させることに
よって、データを不揮発性記憶させる不揮発性半導体記
憶装置について説明する。以下、本願明細書において、
上記のようなキャパシタを強誘電体キャパシタと称す
る。尚、本発明は強誘電体キャパシタを有する不揮発性
半導体記憶装置に限られるものではなく、ビット線を介
して与えられる電圧信号を用いて各メモリセルのデータ
の書き込み/読み出しを行う記憶装置に応用可能であ
る。
【0113】メモリセルは、通常、一本ずつあるいは一
対ずつ組になった複数のビット線と複数のワード線との
各交点に対応して1個ずつ設けられ、マトリクス状に配
列される。ただし、メモリセルは、ビット線とワード線
との全ての組み合わせに対応して設けられるとは限らな
い。各メモリセルはキャパシタと第1のスイッチング素
子とを有している。キャパシタの一方の電極は第1のス
イッチング素子を介してビット線に接続されている。ま
た、ビット線は、第2のスイッチング素子を介して共通
データ線に接続されている。
【0114】なお、不揮発性半導体記憶装置は、上述の
ように構成されたビット線、ワード線、及びメモリセル
を備えたメモリブロック(メモリセルマトリクス)を複
数個有していてもよい。1つのメモリブロックに対し、
一組あるいは複数組のワード線が設けられる。本明細書
においては、そのうちの1つのメモリブロックについて
説明する。
【0115】読み出し動作においては、通常、1対のビ
ット線と1本のワード線とが選択される。一般的に、与
えられたアドレス信号を列デコーダによってデコードす
ることによりビット線が選択され、アドレス信号を行デ
コーダによってデコードすることによりワード線が選択
される。選択されたワード線は、その信号レベルがアク
ティブとなる。選択されたビット線は、共通データ線と
の間に設けられたスイッチング素子(第2のスイッチン
グ素子)が導通することによって共通データ線に短絡さ
れる。
【0116】メモリブロックのビット線は、まず、読み
出し動作に先立って、ビット線プリチャージ手段によっ
て、メモリセルのキャパシタの他方の電極と同電位であ
る第1の電位にプリチャージされる。また、共通データ
線は、読み出し動作に先立って、共通データ線プリチャ
ージ手段によって第1の電位と異なる第2の電位にプリ
チャージされる。
【0117】読み出し動作の際には、選択されたビット
線と共通データ線とはフローティング状態にされる。ワ
ード線が選択されてその信号レベルがアクティブになる
と、このワード線に対応するすべてのメモリセルの第1
のスイッチング素子が導通状態となり、これらのメモリ
セルのキャパシタと対応するビット線とが接続される。
同時に、選択されるべきビツト線と共通データ線との間
に設けられた第2のスイッチング素子を導通することに
よって、ビツト線が選択される。ここで、ワード線をア
クティブにするタイミング(第1のスイッチング素子の
導通)と、ビット線を共通データ線に短絡するタイミン
グ(第2のスイッチング素子の導通)とは、どちらが先
であっても或は同時であっても全く差しつかえない。
【0118】すると、選択されたビット線の電位は、第
2の電位にプリチャージされた共通データ線との電荷シ
ェアにより、読み出しの動作の前の第1の電位から、第
1の電位と第2の電位の中間の電位(第3の電位)に変
化する。従って、選択されたワード線及び選択されたビ
ツト線に対応するメモリセル(i.e.選択されたメモリセ
ル)においては、キャパシタの一方の電極に、第1の電
位とは異なる第3の電位が印加される。キャパシタの他
方の電極は第1の電位に設定されているので、このキャ
パシタの電極間に電圧が印加されるため、強誘電体膜の
分極状態が正負いずれかに移行する。この分極状態の移
行によってキャパシタとビット線との間で電荷の移動が
生じると、ビット線上には、移行前の強誘電体の分極状
態に応じてわずかな電位変化が生じる。従って、選択さ
れたビット線においては、この電位変化を用いて従来と
同様にメモリセルからのデータを読み出しすることがで
きる。読み出しが行われたメモリセルのデータは破壊さ
れるので、その後再書き込み動作を行う。
【0119】以上の説明では選択されたビット線をプリ
チャージされた共通データ線に短絡することによって、
選択されたビット線の電位を変化させている。この共通
データ線により、書き込み/読み出しのためのデータ信
号が運ばれる。しかし、本発明において、選択されたビ
ット線の電位を変化させるために用いるのは、共通デー
タ線に限られるものではない。例えば、選択されたビッ
ト線を、所定の容量を有する電気的ノード(あるいは所
定の容量のキャパシタ)に短絡することによっても、実
現できる。
【0120】例えば、図45〜48に示すような構成に
よって電気的ノードあるいはキャパシタを読み出し動作
の前に所定の電位にプリチャージしておき、このプリチ
ャージされた電気的ノードあるいはキャパシタに選択さ
れたビット線を短絡することにより、選択されたビット
線の電位を変化させることができる。
【0121】図45は、容量手段(キャパシタ)45c
を備えた電気的ノード45nが各ビット線BLに対して
設けられている場合を模式的に示している。各電気的ノ
ード45n、第2のスイッチング素子45bを介して対
応するビット線BLに接続され、別のスイッチング素子
45dを介して容量手段をプリチャージする第2の電位
45eに接続される。また、各ビット線BLは、スイッ
チング素子45fを介してビット線をプリチャージする
第1の電位45gに接続される。
【0122】図46は、各容量手段45c及び各ビット
線BLのプリチャージ時を示している。スイッチング素
子45a及び45bは非導通(オフ)状態、スイッチン
グ素子45d及び45fは導通(オン)状態となり、各
容量手段45c及びビット線BLは各々第2及び第1の
電位にプリチャージされる。図46において、同電位の
部分は太線で示されている。プリチャージ終了後、スイ
ッチング素子45d及び45fを非導通(オフ)状態に
することにより、電気的ノード45c及びビット線BL
は各々フローティング状態にされる。
【0123】図47は、ワード線WL1及びビット線B
L1が選択された場合の読み出し時の様子を示してい
る。スイッチング素子45a及び45bを導通(オン)
状態にすることにより、選択されたメモリセルのキャパ
シタCの一方の電極、選択されたビット線BL1、及び
対応する電気的ノード54nが短絡され、第3の電位が
実現される。図47において、電気的に接続された(同
電位の)部分を太線で示している。
【0124】図48は、複数のビット線BLに対して、
共通の容量手段(キャパシタ)48Cを備えた電気的ノ
ード48Nが設けられている場合を模式的に示してい
る。各ビット線BLは、対応する第2のスイッチング素
子48bを介して電気的ノード48Nに接続されてい
る。電気的ノード48Nは、別のスイッチング素子48
dを介して容量手段をプリチャージする第2の電位48
Eに接続される。また、各ビット線BLは、スイッチン
グ素子48fを介してビット線をプリチャージする第1
の電位48gに接続される。
【0125】図49は、容量手段48C及び各ビット線
BLのプリチャージ時を示している。スイッチング素子
48a及び48bは非導通(オフ)状態、スイッチング
素子48d及び48fは導通(オン)状態となり、容量
手段48C及びビット線BLは各々第2及び第1の電位
にプリチャージされる。図49において、同電位の部分
は太線で示されている。プリチャージ終了後、スイッチ
ング素子48d及び48fを非導通(オフ)状態にする
ことにより、電気的ノード48N及びビット線BLは各
々フローティング状態にされる。
【0126】図50は、ワード線WL1及びビット線B
L1が選択された場合の読み出し時の様子を示してい
る。スイッチング素子48a及び48bを導通(オン)
状態にすることにより、選択されたメモリセルのキャパ
シタCの一方の電極及び選択されたビット線BL1が電
気的ノード48Nに短絡され、第3の電位が実現され
る。図50において、電気的に接続された(同電位の)
部分を太線で示している。尚、上記の各スイッチング素
子は、トランジスタであっても、その他のスイッチング
素子であってもよい。また、所定の容量は、意図的に形
成された容量であっても、寄生容量を利用しても良い。
【0127】以下の記載では、「共通データ線」あるい
は「第1及び第2のデータ線」によって説明する。この
場合、共通データ線をフローティング状態にすることに
より、共通データ線自体の電気的容量を利用しており、
共通データ線上の各ビット線への接続点が電気的ノード
に対応する。
【0128】一方、選択されなかったビット線も、読み
出し動作に先立って、ビット線プリチャージ手段によっ
てキャパシタの他方の電極(第1の電位)と同電位にさ
れている。読み出し動作の際に、選択されたワード線の
信号レベルかアクティブになると、選択されたワード線
に対応するメモリセルにおいてキャパシタとビット線と
が接続される。選択されなかったビット線は共通データ
線に短絡されないため、そのまま第1の電位に保持され
ている。従って、キャパシタの一方の電極には他方の電
極と同電位の第1の電位が印加され、結局キャパシタの
電極間には電圧が印加されない。このように、選択され
なかったビット線と選択されたワード線とに対応するメ
モリセル(i.e.選択されなかったメモリセル)において
は、キャパシタの強誘電体膜の分極状態は変化せずに保
持される。選択されなかったメモリセルにおいてはデー
タの破壊読み出しが行われないため、読み出し後の再書
き込みが不要となる。
【0129】選択されたビット線の電位は、第2の電位
にプリチャージされた共通データ線との電荷シェアによ
り、第3の電位になる。好ましくは、この第3の電位と
第1の電位との差を、キャパシタの強誘電体膜の分極反
転電圧よりも大きくなるように設定する。このことによ
り、選択されたメモリセルにおいて、キャパシタの一方
の電極とビット線及び共通データ線とが短絡された場合
に、強誘電体キャパシタの分極状態を正負いずれかに確
実に移行させて、データの読み出しを確実することがで
きる。
【0130】本発明の不揮発性半導体記憶装置において
は、データの読み出し時に、選択されたビット線は共通
データ線に短絡される。従って、選択されたビット線上
に読み出された信号レベルは、共通データ線上にも同じ
ように読み出されている。共通データ線に対応して増幅
回路(センスアンプ)を設け、共通データ線上に読み出
された信号レベル増幅することにより、従来各ビット線
あるいは各ビット線対毎に必要であったセンスアンプが
不要となる。センスアンプは各共通データ線あるいは共
通データ線対毎に1つずつ設けるだけでよい。
【0131】共通データ線リストア回路は、共通データ
線に読み出された信号レベルを増幅した後(あるいは増
幅と同時)に、共通データ線の電位を所定の書き込み信
号レベルに増幅してリストアさせる。この書き込み信号
レベルのうち、データ“1”に対応するハイレベルを第
4の電位とする。
【0132】また、選択されなかったメモリセルに対す
る再書き込みが不要であるため、従来各ビット線あるい
はビット線対毎に必要であったリストア回路あるいはセ
ンスアンプが不要となる。リストア回路は各共通データ
線あるいは共通データ線対毎に1つずつあればよい。な
お、従来の不揮発性半導体記憶装置500では、センス
アンプ13が増幅とリストアの機能を兼ねていたので、
これら各ビット線あるいは各ビツト線対毎に設けられて
いたセンスアンプが不要となる。
【0133】ワード線が選択された時に、第1のスイッ
チング素子のゲートには、第3の電位より第1のスイッ
チング素子の閾値以上高い電位が印加される。更に、ビ
ット線が選択された時に、第2のスイッチング素子のゲ
ートには、第4の電位より第2のスイッチング素子の閾
値以上高い電位が印加される。このことにより、選択さ
れたメモリセルのキャパシタの電極間に、確実に第4の
電位と第1の電位との差の電圧を印加し、キャパシタに
確実に分極電荷を蓄積することができる。
【0134】キャパシタの他方の電極を、第1の電位に
保持された共通セルプレートに接続することにより、不
揮発性半導体記憶装置の構成を単純化することができ、
そのため高集積化を図ることができる。
【0135】第4の電位を電源電位と等しくし、第1の
電位を電源電位の1/2の電位とすることにより、デー
タ“1”と“0”、すなわちハイレベルとローレベルの
いずれの書き込み時においても、選択されたメモリセル
のキャパシタの両電極間に電源電位の1/2の電圧を印
加することができるので、キャパシタに確実に分極電荷
を蓄積することができる。
【0136】また、第4の電位を電源電位よりも高い電
位に設定し、第1の電位を第4の電位の1/2に設定す
ることにより、選択されたメモリセルのキャパシタの両
電極間に電源電位の1/2よりも高い電圧を印加するこ
とができるので、キャパシタにより確実に分極電荷を蓄
積することができる。
【0137】読み出し動作の際に、第1のスイッチング
素子を導通させる前に選択されたビット線のプリチャー
ジを終了し、ビット線及び共通データ線をフローティン
グ状態にしてから選択されたメモリセルのキャパシタを
ビット線に接続する。このことにより、選択されたメモ
リセルのキャパシタから読み出される電荷がビット線以
外のノードへ漏れ出ることが無く、確実に読み出しを行
うことができる。
【0138】更に、読み出し動作の際に、第1及び第2
のスイッチング素子を共に導通させる前に、共通データ
線のプリチャージを終了させ、ビット線及び共通データ
線をフローティング状態にしてから、選択されたメモリ
セルのキャパシタをビット線及び共通データ線に接続す
る。このことにより、選択されたメモリセルのキャパシ
タから読み出される電荷がビット線および共通データ線
以外のノードへ漏れ出ることが無く、確実に読み出しを
行うことができる。
【0139】第1及び第2のスイッチング素子を同時に
導通させた場合に、第1の電位にプリチャージされたビ
ット線と第2の電位にプリチャージされた共通データ線
と選択されたメモリセルのキャパシタの一方の電極とが
短絡され、電荷シェアにより到達する電位(第3の電
位)と、キャパシタの他方の電極の電位(第1の電位)
との差が、キャパシタの強誘電体膜の分極反転電圧より
も大きくなるように、第2の電位を設定する。このこと
により、読み出し時に強誘電体キャパシタの分極状態を
正負いずれかに確実に移行させ、データの読み出しを確
実に行うことができる。
【0140】以下、図面を参照しながら、本発明を実施
の形態について説明する。以下の説明において、従来の
不揮発性半導体記憶装置500の構成要素と同一の構成
要素には同一の参照符号を付している。
【0141】(実施の形態1)図1は、本実施の形態に
よる不揮発性半導体記憶装置200の回路構成の一部を
示している。不揮発性半導体記憶装置200のメモリセ
ル6は、1個のキャパシタに1ビットの情報を記憶させ
る1C−1Trタイプのメモリセルである。
【0142】図1に示されるように、不揮発性半導体記
憶装置200において、各々が行方向沿って配線された
m対のビット線BL1、BL1バー、BL2、BL2バ
ー、・・・、及びBLm、BLmバーが、列方向に沿っ
て配列されている。n+1本のワード線WL0〜WLn
は、各々がビット線に直交する方向(i.e.列方向)
に沿って配線され、行方向に沿って配列されている。ワ
ード線WL0〜WLnは、読み出し動作時に行アドレス
に基づいていずれか1本が選択されてハイレベルとなる
信号線である。また、各ワード線に対し、行デコーダ2
が1個ずつ配設されている。図1はn+1=64、m=
64の場合について示している。
【0143】また、ワード線WL0〜WLnに平行に、
ダミーワード線DWL0及びDWL1とダミーセルプリ
チャージ線PDUM及びPDUMバーとが配線されてい
る。ダミーワード線DWL0は、1本おき(偶数番号)
のワード線WL0,WL2,…のいずれかが選択された
場合にハイレベルとなる信号線であり、ダミーワード線
DWL1は、残りの奇数番号のワード線WL1,WL
3,…のいずれかが選択された場合にハイレベルとなる
信号線である。ダミーセルプリチャージ線PDUM及び
PDUMバーは、ワード線の選択に先だって、図示しな
い制御回路の動作によってそれぞれローレベル及びハイ
レベルになり、また、選択されたワード線が再びローレ
ベルとなった後に、図示しない制御回路の動作によって
それぞれハイレベル及びローレベルになる。
【0144】隣合う2本のビット線BLi及びBLiバ
ー(図1には、i=1について示されている)は対をな
しており、1対のビット線BL及びBLiバーには、ビ
ット線プリチャージ回路4、64個のメモリセル6、及
び4個のダミーセル7〜10が接続されている。各々の
ビット線対について、各メモリセル6は、一方のビット
線BLiと偶数番号のワード線WL0,WL2,…との
交差部、及び他方のビット線BLiバーと奇数番号のワ
ード線WL1,WL3,…との交差部に配設されてい
る。そして、一方のビット線BLi及びダミーワード線
DWL1に対応して2個のダミーセル7及び8が配設さ
れ、他方のビット線BLiバー及びダミーワード線DW
L0に対応して2個のダミーセル9及び10が配設され
ている。各対のビット線BLi及びBLiバーは、それ
ぞれ、スイッチング素子であるトランジスタQ1及びQ
2を介して1対の共通データ線DATA及びDATAバ
ーに接続されている。更に、各ビット線対BLi及びB
Liバーに対して、列デコーダ1が設けられている。各
ワード線に対して行デコーダ2が設けられている。更
に、1対の共通データ線DATA及びDATAバーに対
し、センスアンプ3、リストア回路5、共通データ線プ
リチャージ回路60、及び書き込み回路50が設けられ
ている。
【0145】1対のビット線BLi及びBLiバーと、
このビット線対に対応して設けられた上記の回路と、メ
モリセル及びダミーセルとを合わせ、セクション100
とする。図1には数個のセクション100が示されてい
る。なお、1個の列デコーダ1に対して複数対のビット
線BLi及びBLiバーを接続することもできるが、本
実施の形態においては、1個の列デコーダに対して1対
のビット線BLi及びBLiバーのみを対応させる場合
について説明する。
【0146】図1に示されるように、不揮発性半導体記
憶装置200は、3組の行アドレスプリデコード線X1
〜X3及び3組の列アドレスプリデコード線Y1〜Y3
を有している。外部から入力される行アドレスプリデコ
ード信号は、行アドレスプリデコード線X1〜X3を介
して行デコーダ2に与えられる。同様に、外部から入力
される列アドレスプリデコード信号は、列アドレスプリ
デコード線Y1〜Y3を介して列デコーダ1に与えられ
る。
【0147】図2に示すように、行アドレスプリデコー
ド線X1〜X3の各々は4本のアドレス線からなり、外
部から供給されるプリデコード信号に応じて、4本の行
アドレス線のうちのいずれか1本が選択されてハイレベ
ルとなる。
【0148】例えば、行アドレスプリデコード線X1
は、4本のアドレス線X1(0,1,2,3)から構成
されており、プリデコード信号の行アドレスA6及びA
7の値に応じて、4本のアドレス線X1(0,1,2,
3)のうちのいずれか1本が必ずハイレベルとなる。同
様に、行アドレスプリデコード線X2は、4本のアドレ
ス線X2(0,1,2,3)から構成されており、プリ
デコード信号の行アドレスA8及びA9の値に応じて、
4本のアドレス線X2(0,1,2,3)のうちのいず
れか1本が必ずハイレベルとなる。行アドレスプリデコ
ード線X3についても、全く同様である。図2に示され
るWLEは、行アドレスA6〜A11が確定した後で所
定のハイレベルとなるワード線活性化信号である。
【0149】尚、本実施の形態においては、所定のハイ
レベル電位をVppとしており、Vppは、電源電位V
ccよりも、少なくともトランジスタの閾値電圧以上高
く設定された電位である。即ち、トランジスタの閾値を
Vthとすると、Vppは、式 Vpp>Vcc+Vt
h を満たすように設定されている。アドレス信号A0
〜A11(図2及び図3)、行アドレスプリデコード線
X1〜X3の電位、列アドレスプリデコード線Y1〜Y
3の電位、及びワード線活性化信号WLEは、全てその
ハイレベルが電位Vppである。アドレス信号A0〜A
11については、図示しない電圧変換回路によって、そ
のハイレベルが電位Vppになるように変換されている
ものとする。
【0150】また、図2、3、及び4に示される*が付
けられた論理ゲートは、ハイレベル電位Vppと、ロー
レベルであるGND電位との間で動作するものである。
【0151】図2に示されるように、各行デコーダ2に
は、3組の行アドレスプリデコード線X1〜X3の各組
から1本ずつ、各々異なる組み合わせとなるように選ば
れた3本の行アドレス線が接続されている。3組の行ア
ドレスプリデコード線の各々の4本の行アドレス線から
1本ずつ選択する組み合わせは、43=64通りあるの
で、64の行アドレスを指定することができる。従っ
て、行アドレスプリデコード線X1〜X3には64個の
行デコーダ2が接続されている。行デコーダ2は、接続
された3本の行アドレス線が全てハイレベル(Vpp)
になったとき、その出力がハイレベル(Vpp)にな
る。行デコーダ2の出力は、64本のワード線WL0〜
WL63にそれぞれ接続されており、ワード線WL0〜
WL63は、プリデコード信号のアドレス指定に応じ
て、選択時にいずれか1本だけがハイレベル(Vpp)
となる。
【0152】同様に、図3に示すように、列アドレスプ
リデコード線Y1〜Y3の各々も、4本のアドレス線か
らなり、外部から供給されるプリデコード信号に応じ
て、4本の列アドレス線のうちのいずれか1本が選択さ
れてハイレベルとなる。
【0153】例えば、列アドレスプリデコード線Y1
は、4本のアドレス線Y1(0,1,2,3)から構成
されており、プリデコード信号の列アドレスA0及びA
1の値に応じて、4本のアドレス線Y1(0,1,2,
3)のうちのいずれか1本が必ずハイレベルとなる。同
様に、列アドレスプリデコード線Y2は、4本のアドレ
ス線Y2(0,1,2,3)から構成されており、プリ
デコード信号の列アドレスA2及びA3の値に応じて、
4本のアドレス線Y2(0,1,2,3)のうちのいず
れか1本が必ずハイレベルとなる。行アドレスプリデコ
ード線Y3についても、全く同様である。
【0154】図3に示されるように、各列デコーダ1に
は、3組の列アドレスプリデコード線Y1〜Y3の各組
から1本ずつ、各々異なる組み合わせとなるように選ば
れた3本の列アドレス線が接続されている。3組の列ア
ドレスプリデコード線の各々の4本の列アドレス線から
1本ずつ選択する組み合わせは、43=64通りあるの
で、64の列アドレスを指定することができる。従っ
て、列アドレスプリデコード線Y1〜Y3には64個の
列デコーダ1が接続されている。列デコーダ1は、接続
された3本の列アドレス線が全てハイレベル(Vpp)
になったとき、その出力がハイレベル(Vpp)にな
る。各列デコーダ1の出力は、1対のビット線BLi及
びBLiバーに接続されており、プリデコード信号のア
ドレス指定に応じて、64対のビット線BLi及びBL
iのうち、いずれか1対が選択されてハイレベル(Vp
p)となる。
【0155】次に、不揮発性半導体記憶装置200のよ
り詳細な回路構成を説明する。以下の説明において、各
信号(例えば、ビット線読み出し信号RD)及びその信
号を運ぶ信号線(例えば、ビット線読み出し信号線R
D)を同一の記号(RD)を用いて記載するが、当業者
は混乱を生じずに理解できるであろう。
【0156】各メモリセル6、ダミーセル7〜10の構
成は、従来のものと同様である。各メモリセル6は、例
えば、図33に示すように、電極間に強誘電体膜を有す
るキャパシタCsとNチャンネル形MOS・FETQs
とを備えている。キャパシタCsの一方の電極はトラン
ジスタQsのソース−ドレイン間を介してビット線BL
i又はビット線BLiバーに接続されている。キャパシ
タCsの他方の電極は、電源電圧Vccの2分の1の電
圧が供給される共通セルプレートに接続されている。更
に、メモリセル6のキャパシタCsの一方の電極に対す
る書込電圧は、Vcc電位(データ“1”に対応)およ
びGND電位(データ“0”に対応)であるとする。ト
ランジスタQsのゲートは、それぞれ対応するいずれか
のワード線WL0〜WLnに接続されている。
【0157】列デコーダ1は、図4に示すように、3入
力NANDゲート1a及びNORゲート1bを備えてい
る。列アドレスプリデコード線Y1〜Y3からの3本の
アドレス線は、3入力NANDゲート1aの3つの入力
にそれぞれ接続されている。NORゲート1bの入力に
は3入力NANDゲート1aの出力とビット線選択信号
線RDバーとが接続されている。ビット線選択信号線R
Dバーは、選択されたワード線WLがハイレベルになる
のと同時に、図示しない制御回路の動作によってローレ
ベルになり、選択されたワード線WLがローレベルにな
ると同時に、図示しない制御回路の動作によってハイレ
ベル(Vpp)になる。また、このNORゲート1bの
出力は、ビット線読み出し信号線RDに接続されてい
る。従って、ビット線読み出し信号RDは、ビット線選
択信号RDバーがローレベル、かつ3入力NANDゲー
ト1aの出力がローレベルの時のみ、ハイレベル(Vp
p)となる。
【0158】図4に示されるように、1対のビット線B
Li及びBLiバーのうち、ビット線BLiは、Nチャ
ンネルMOS・FETQ1のソース−ドレイン間を介し
て共通データ線DATAに接続され、ビット線BLiバ
ーはNチャンネル形MOS・FETQ2のソース−ドレ
イン間を介して共通データ線DATAバーに接続されて
いる。共通データ線DATA及びDATAバーは対をな
している。トランジスタQ1及びトランジスタQ2のゲ
ートは、列デコーダ1からのビット線読み出し信号線R
Dに接続されている。ビット線読み出し信号RDがハイ
レベル(Vpp)の時は、トランジスタQ1を通じてビ
ット線BLiと共通データ線DATAとが接続され、ト
ランジスタQ2を通じてビット線BLiバーと共通デー
タ線DATAバーとか接続される。このときVppの設
定値から明らかなように、Vcc電位及びGND電位及
びそれらの中間の電位が、トランジスタQ1及びQ2の
閾値の影響を受ける事なく伝達される。
【0159】ビット線プリチャージ回路4は、図4に示
されるように、ビット線対BLi及びBLiバーに接続
されている。ビット線プリチャージ回路4は、3個のP
チャンネル形MOS・FETQ41〜Q43を備えてい
る。トランジスタQ41のソースは電源電圧Vccの2
分の1の電圧を供給する1/2Vcc電源に接続され、
ドレインは一方のビット線BLiに接続されている。ま
た、トランジスタQ42のソースは1/2Vcc電源に
接続され、ドレインは他方のビット線BLiバーに接続
されている。トランジスタQ43のドレインは一方のビ
ット線BLiに接続され、ソースは他方のビット線BL
iバーに接続されている。トランジスタQ41〜Q43
の各ゲートは全てビット線読み出し信号線RDに接続さ
れている。
【0160】ビット線読み出し信号線RDは、ビット線
対BLi及びBLiバーが選択されていない時にはロー
レベルになっている。従って、非選択時において(ある
いはビット線対の選択の前にビット線読み出し信号をロ
ーレベルにすることにより)、ビット線対BLi及びB
Liバーは、トランジスタQ41及びQ42介し、ロー
レベルのビット線読み出し信号線RDによって、それぞ
れ電源電圧Vccの2分の1の電圧にプリチャージされ
る。同時に、トランジスタQ43によってこれらビット
線BLi,BLiバーの電位が均一化される。また、ビ
ット線読み出し信号RDは、ビット線対BLi及びBL
iバーが選択されている時にはハイレベルになり、その
時、トランジスタQ41〜Q43は非接続状態になる。
【0161】センスアンプ3は、図4に示すように、1
対の共通データ線DATA及びDATAバーに接続され
ている。センスアンプ3は、2個のNチャンネル型MO
S・FETQ31及びQ32によって共通データ線DA
TA及びDATAバー間の微小な電位差を差動増幅して
信号レベルを確定する増幅回路である。この時、共通デ
ータ線DATA及びDATAバーのいずれかよリ低い方
の信号レベルはGND電位になる。トランジスタQ31
及びQ32は、Nチャンネル形MOS・FETQ35を
介してGND電位に接地されている。トランジスタQ3
5のゲートはセンスアンプ駆動信号Sが入力される。セ
ンスアンプ駆動信号Sはビット線選択信号RDバーから
4段の遅延インバータ列30を通じて生成され、読み出
し動作時において、後に説明するようにメモリセル6と
ダミーセル7〜10から共通データ線DATA及びDA
TAバーに微小な電位差が読み出された後にハイレベル
になる。
【0162】リストア回路5は、図4に示すように、1
対の共通データ線DATA及びDATAバーに接続され
ている。リストア回路5は、Pチャンネル形MOS・F
ETQ33及びQ34によって、共通データ線DATA
及びDATAバーのうちのいずれかより高い方の信号レ
ベルを電源電位Vccにリストアする。トランジスタQ
33及びQ34は、Pチャンネル形M0S・FETQ3
6を介して電源電位Vccに接続されている。トランジ
スタQ36のゲートには、リストア回路駆動信号Rバー
が入力される。リストア回路駆動信号Rバーは、センス
アンプ駆動信号Sから3段の遅延インバータ列31を通
して生成され、読み出し動作時において、センスアンプ
3により共通データ線DATA及びDATAバー間の微
小な電位差が増幅され信号レベルが確定された後にロー
レベルになる。
【0163】共通データ線プリチャージ回路60は、図
4に示すように、1対の共通データ線に接続されてい
る。共通データ線プリチャージ回路60は、3個のPチ
ャンネル形MOS・FETQ61〜Q63を備えてい
る。トランジスタQ61のソースは所定の電圧VDPに
接続され、ドレインは一方の共通データ線DATAに接
続されている。また、トランジスタQ62のソースは所
定の電圧VDPに接続され、ドレインは他方の共通デー
タ線DATAバーに接続されている。トランジスタQ6
3のドレインは一方の共通データ線DATAに接続さ
れ、ソースは他方の共通データ線DATAバーに接続さ
れている。
【0164】トランジスタQ61〜Q63のゲートは、
全て共通データ線プリチャージ信号線DPRバーに接続
されている。共通データ線プリチャージ信号DPRバー
は、選択されたワード線WLがローレベルとなった後
に、図示しない制御回路の動作によってローレベルにな
り、また、ワード線の選択に先立って、図示しない制御
回路の動作によってハイレベル(VDP)になる。従っ
て、共通データ線プリチャージ信号DPRバーが口ーレ
ベルになることによって、トランジスタQ61及びQ6
2によって共通データ線DATA及びDATAバーがそ
れぞれ所定の電圧VDPにプリチャージされる。同時
に、トランジスタQ63によってこれら共通データ線D
ATA及びDATAバーの電位が均一化される。また、
共通データ線プリチャージDPRバーがハイレベル(V
DP)になっているときは、トランジスタQ61〜Q6
3は非接続状態になる。
【0165】共通データ線DATA及びDATAバーを
プリチャージする所定の電位VDPは、以下のように設
定されている。読み出し時において、共通データ線プリ
チャージ回路60により電位VDPにプリチャージされ
た共通データ線と、ビット線プリチャージ回路4により
(1/2)Vccにプリチャージされたビット線とが、
トランジスタQ1及びQ2によって短絡された時に到達
する電位をVDP2とする。ビット線BLi及びビット
線BLiバーのそれぞれの容量をCBL、共通データ線
DATA及び共通データ線DATAバーのそれぞれの容
量をCDLとする。共通データ線と対応するビット線と
が短絡された時、共通データ線とビット線との間で電荷
の移動が起こり、VDP2は以下の式で表される電圧に
到達する。
【0166】
【数6】
【0167】この時の電圧波形を模式的に図5に示す。
ただし、図5では、ビット線とメモリセルキャパシタと
の短絡の影響については省略している。ビット線読み出
し信号RDがローレベルからハイレベル(Vpp)に遷
移すると、トランジスタQ1及びQ2が導通し、共通デ
ータ線及びビット線の電位は共にVDP2となる。図6
は、キャパシタCsの強誘電体膜の分極特性、即ち分極
電荷−電圧依存性を示す。本発明ではキャパシタCsの
他方の電極の電位を(1/2Vcc)に設定しているの
で、図6に示される分極特性は電圧(1/2Vcc)を
境として対象な形に表されている。ここで、分極反転電
圧Vcは、図6の分極特性において分極電荷が正から負
又は負から正に反転する時のキャパシタCsの両電極間
の電圧である。この時、VDPは以下の式を満たすよう
に十分高い電位に設定されている。
【0168】
【数7】
【0169】言い換えれば、式(7)及び図6に示され
るように、VDP2とキャパシタCsの他方の電極の電
位(1/2)Vccとの差が、キャパシタCsの分極反
転電圧Vcよりも大きくなるようにVDPが設定されて
いる。また、ここでは、図6に示されるようにVDP2
は電源電圧Vccに対して、VDP2≦Vccとなるよ
うに設定されているものとする。
【0170】また、図4に示されるように、1対の共通
データ線DATA及びDATAバーには、書き込み回路
50が接続されている。書き込み回路50は、2個のP
チャンネル形MOS・FETQ51及びQ53と、2個
のNチャンネル形MOS・FETQ52及びQ54と、
4個のNANDゲートと、4個のインバータを備えてい
る。トランジスタQ51のソースは電源電圧Vccに接
続され、ドレインは一方の共通データ線DATAに接続
されている。トランジスタQ52のソースはGND電位
に接続され、ドレインは一方の共通データ線DATAに
接続されている。トランジスタQ53のソースは電源電
圧Vccに接続され、ドレインは他方の共通データ線D
ATAバーに接続されている。トランジスタQ54のソ
ースは電源電圧Vccに接続され、ドレインは他方の共
通データ線DATAバーに接続されている。トランジス
タQ51〜Q54のそれぞれのゲートには、書き込みデ
ータ信号WDATAの値と書き込み信号WENの値と組
み合わせに対応して、4個のNANDゲートと4個のイ
ンバータとによって生成される信号が、接続されてい
る。
【0171】書き込み信号WENがローレベルの時には
トランジスタQ51及びQ53のゲートがハイレベル
(Vcc)になると共に、トランジスタQ52及びQ5
4のゲートがローレベルになる。従って、4個のトラン
ジスタQ51〜Q54は全て非導通状態となるため、共
通データ接続DATA及びDATAバーには影響を及ぼ
さない。
【0172】書き込み信号WENがハイレベル(Vc
c)かつ書き込みデータ信号WDATAがデータ“0”
に対応するローレベルの時には、トランジスタQ51及
びQ52のゲートがハイレベル(Vcc)になると共
に、トランジスタQ53及びQ54のゲートがローレベ
ルになる。従って、共通データ線DATAがローレベル
に短絡されると共に、共通データ線DATAバーがハイ
レベル(Vcc)に短絡されるので、共通データ線に対
してデータ“0”が書き込まれることになる。
【0173】また、書き込み信号WENがハイレベル
(Vcc)かつ書き込みデータ信号WDATAがデータ
“1”に対応するハイレベル(Vcc)の時には、トラ
ンジスタQ51及びQ52のゲートがローレベルになる
と共に、トランジスタQ53及びQ54のゲートがハイ
レベル(Vcc)になる。従って、共通データ線DAT
Aがハイレベル(Vcc)に短絡されると共に、共通デ
ー夕線DATAバーがローレベルに短絡されるので、共
通データ線に対してデータ“1”が書き込まれることに
なる。
【0174】次に、不揮発性半導体記憶装置200にお
けるメモリセル6への書き込み動作と読み出し動作を説
明する。以下の説明においては、ワード線WLは、ワー
ド線WL0〜WLnのうち、書き込み動作又は読み出し
動作の際に選択されたいずれかのワード線を示し、ビッ
ト線BLは、このとき同時に選択された1対のビット線
BLi及びBLiバーのうち、選択されたワード線WL
に接続されたメモリセル6が対応するビット線を示すも
のとする。また、ビット線BLバーは、対応する1対の
ダミーセルが接続された他方のビット線を示すものとす
る。
【0175】不揮発性半導体記憶装置200の読み出し
動作の具体的手順を、図面を参照しながら説明する。メ
モリセル6には、後で説明する書き込み動作によって、
データ“1”又は“0”が既に書き込まれているものと
する。
【0176】まず、ビット線BL及びBLバーが選択さ
れた場合の読み出し動作について、図7のタイムチャー
トに基づいて説明する。
【0177】読み出し動作が行われる前に、ビット線選
択信号RDバーをハイレベルにして、ビット線読み出し
信号RDをローレベルにすることによって、ビット線プ
リチャージ回路4を駆動させ、ビット線BL及びBLバ
ーを電源電圧の2分の1の電圧にプリチャージする。ま
た、ダミーセルプリチャージ線PDUM及びPDUMバ
ーを各々ハイレベルとローレベルにして、ダミーセル7
〜10におけるダミーキャパシタCDの強誘電体膜に正
あるいは負の残留電荷を蓄積させる。ダミーキャパシタ
CDの残留電荷量は、従来の不揮発性半導体記憶装置5
00の場合と同様に、メセリセル6におけるキャパシタ
Csの残留電荷量の半分となる。これと同時に共通デー
タ線プリチャージ信号DPRバーをローレベルにするこ
とによって、共通データ線プリチャージ回路60を駆動
させ、共通データ線DATA及びDATAバーを所定の
電圧VDPにする。
【0178】読み出し動作が行われる前に、アドレス信
号A0〜A11は既に確定している。従って、読み出し
動作の開始時(時刻t21)においてワード線活性化信
号WLEがハイレベルになると、行アドレスプリデコー
ド信号X1(0,1,2,3)〜X3(0,1,2,
3)のうち、アドレス信号A6〜A11に対応する信号
がハイレベルになることによって、選択されたワード線
WLがハイレベルになる(時刻t22)。同様に、列ア
ドレスプリデコード信号Y1(0,1,2,3)〜Y3
(0,1,2,3)は、アドレス信号A0〜A5に対応
して各々ハイレベルまたはローレベルになる。
【0179】読み出し動作時において、ビツト線選択信
号RDバーがローレベルになると、列デコーダ1によっ
て、列アドレスプリレコード信号Y1〜Y3に応じてビ
ット線対BL及びBLバーが選択され、対応するビット
線読み出し信号RDがハイレベルになる(時刻t2
2)。選択されたビット線対のビット線読み出し信号R
Dがハイレベルになと、共通データ線とビット線とが短
絡され、式(6)で表される電圧VDP2になる。同時
に(時刻t22)、ワード線WLがハイレベルになり、
メモリセル6のトランジスタQsがオンになり、データ
の読み出しが行われる。まず、メセリセル6に“1”の
データが記憶されている場合の読み出しについて説明す
る。図8に示すように、メモリセル6のトランジスタQ
sが導通すると、共通データ線DATAに短絡されたビ
ット線BLの電荷とキャパシタCSの強誘電体に保持さ
れていた正の残留電荷Prとがチャージシェアする。通
常、ビット線BL及び共通データ線DATAの容量CBL
及びCDLはキャパシタCsの容量Csよりも十分に大
きいので、キャパシタCsの一方の電極には電圧VDP
2とほぼ等しい電圧が印加される。従って、キャパシタ
Csの電極間にはこの正電圧に対応する分極電荷PDP
2[1]が蓄積される(図9)。
【0180】この際、図9から明らかなように、強誘電
体膜には分極反転が生じないので、ビット線BLからキ
ャパシタCsに移動する電荷量は、PDP2[1]−Pr
で示されるわずかな量となる。また、このときのビット
線BLの電位の変化量V1は下記の式(8)で示され、
ビット線BLの電位はわずかに低下する。
【0181】
【数8】
【0182】次に、メセリセル6に“0”のデータが記
憶されていた場合の読み出しについて説明する。図10
に示すように、メモリセル6のトランジスタQsが導通
すると、共通データ線DATAに短絡されたビット線B
Lの電荷とキャパシタCSの強誘電体に保持されていた
負の残留電荷−Prとがチャージシェアする。この場合
も、データ“1”が保持されていた場合と同様に、キャ
パシタCsの電極間にVDP2−(1/2)Vccの正
電圧が印加される。従って、図11に示すように、強誘
電体膜には、この正電圧に対応する分極電荷PDP2
[0]が蓄積される。
【0183】この際、図11から明らかなように、強誘
電体膜には分極反転が生じるので、ビット線BLからキ
ャパシタCsに移動する電荷量は、PDP2[0]−(−
Pr)=PDP2[0]+Prで示される比較的大きなもの
となる。このときのビット線BLの電位の変化量V0は
下記の式(9)で示され、ビット線BLには比較的大幅
な電位の低下が生じる。
【0184】
【数9】
【0185】また、データの読み出し時には、選択され
たワード線WLに対応する1本のダミーワード線DWL
もハイレベルになり、2個1組のダミーセル7及び8又
はダミーセル9及び10のトランジスタQDがオンにな
る。ダミーセル7及びダミーセル10においては、メセ
リセル6に“1”のデータが記憶されていた場合(図
9)と同様の電荷の移動が生じる。ダミーセル8及びダ
ミーセル9においては、メセリセル6に“0”のデータ
が記憶されていた場合(図11)と同様の電荷の移動が
生じる。ダミーキャパシタCDの容量は、メモリセル6
のキャパシタCsの2分の1に設定されているので、ビ
ット線からダミーセル7又はダミーセル10のダミーキ
ャパシタCDに移動する電荷量は、(PDP2[1]−P
r)/2で示される量となる。同様に、ダミーセル8又
はダミーセル9のダミーキャパシタCDに移動する電荷
量は、(PDP2[0]+Pr)/2で示される電荷量と
なる。
【0186】従って、ビット線BL(またはBLバー)
から、対応する1組のダミーセルに移動する電荷量は、
上記の値を加算した(PDP2[1]+PDP2[0])/
2となる。この時のビット線BL(またはBLバー)に
おける電位の変化量VDは、下記の式(10)で示され
る一定の値となる。
【0187】
【数10】
【0188】従って、時刻t22の暫時後において、選
択されたメモリセル6及び対応する1組のダミーセルが
接続された1対のビット線BL及びBLバー間の電位差
は、以下のようになる。
【0189】メモリセル6に“1”のデータが記憶され
ていた場合には、上記の式(8)に示される変化量V1
と式(10)に示される変化量VDの差より、下記の式
(11)で示される電位差Vdif1が生じる。
【0190】
【数11】
【0191】メモリセル6に“0”のデータが記憶され
ていた場合には、上記の式(9)に示される変化量V0
と式(10)に示される変化量VDの差より、下記の式
(12)で示される電位差Vdif0が生じる。
【0192】
【数12】
【0193】従って、選択されたメモリセル6に対応す
る1対のビツト線BL及びBLバー間には、メモリセル
6に記憶されていたデータに応じて、絶対値が同じで極
性が逆の電位差が生じることになる。
【0194】なお、ワード線WLとダミーワード線DW
Lのハイレベル電圧は、図7に示されるように、電源電
圧VccよりもトランジスタQs及びトランジスタQD
の閾値電圧Vth分以上高い電圧Vppに設定されてい
る。このことにより、ビット線BL(BLバー)と共通
データ線DATA(DATAバー)とを短絡して得られ
る電圧VDP2(≦Vcc)が、キャパシタCs及びダ
ミーキャパシタCDの一方の電極に確実に印加される。
【0195】また、ビット線読み出し信号RDのハイレ
ベル電圧は、図7に示されるように、電源電圧Vccよ
りもトランジスタQ1及びQ2の閾値電圧Vth分以上
高い電圧Vppに設定されている。このことにより、ビ
ット線BL(BLバー)と共通データ線DATA(DA
TAバー)が確実に短絡されて電圧VDP2が得られ
る。
【0196】ワード線WLがハイレベルになるタイミン
グとビット線読み出し信号RDがハイレベルになるタイ
ミングとは、どちらか一方が先であってもまた同時であ
っても全く差し仕えなく、いずれの場合でもメモリセル
6及びダミーセル7及び10又は8及び9から、対応す
る1対のビット線BL及びBLバー間に読み出される電
位差には変わりがない。
【0197】データの読み出し時において、ビツト線B
L及び共通データ線DATAが短絡され、ビツト線BL
バー及び共通データ線DATAバーが短絡されているの
で、1対のビット線BL及びBLバー間に生じた電位差
は、同時に1対の共通データ線DATD及びDATAバ
ーにも読み出されている。
【0198】その後の時刻t23において、センスアン
プ駆動信号Sがハイレベルになることによりセンスアン
プ3が駆動され、1対の共通データ線DATA及びDA
TAバーの電位差が作動増幅される。センスアンプ3
は、この電位差の極性に応じて、共通データ線DATA
及びDATAバーの低い方の電位をGND電位に変化さ
せることによって信号レベルを確定する。この時、1対
の共通データ線DATA及びDATAバーの高い方の電
位は大幅に変化せず、センスアンプ3が駆動する以前の
電位(即ち、VDP2−Vdif1)に近い電位に保たれ
る。従って、1対の共通データ線DATA及びDATA
バーの電位差が十分に増幅されるので、この増幅された
信号レベルを読み出すことにより、選択されたメモリセ
ル6に記憶されていたデータが出力される。
【0199】そして、時刻t24において、リストア回
路駆動信号Rバーがローレベルになることにより、リス
トア回路5が駆動される。リストア回路5は、1対の共
通データ線DATA及びDATAバーのうちの高い方の
電位をVccに変化させる。この時、ビット線BL(B
Lバー)と共通デー夕線DATA(DATAバー)とは
短絡されているので、1対のビット線BL及びBLバー
のうちの低い方の電位はGNDになり、1対のビット線
BL及びBLバーのうちの高い方の電位はVccにな
る。
【0200】従って、読み出し動作の前にメモリセル6
に“1”のデータが保持されていた場合には、読み出し
後にはキャパシタCsの一方の電極にVcc電位が印加
され、メモリセル6に“0”のデータが保持されていた
場合には、キャパシタの一方の電極にGND電位が印加
される。その結果、キャパシタCsの電極間には、読み
出し動作の前に保持されていたデータに応じて正又は負
である絶対値が(1/2)Vccの電圧が印加される。
従って、従来の不揮発性半導体記憶装置500について
説明した書き込み動作(図38)の場合と同様に、キャ
パシタCsの強誘電体膜には再び分極電荷Ps又は−P
sが蓄積される。このようにして、メモリセル6には読
み出し動作以前に保持されていたデータが再び書き込ま
れ、リストア動作が完了する。
【0201】なお、ワード線WLのハイレベル電位及び
ビット線読み出し信号RDのハイレベル電位は、図7に
示されるように、電源電圧VccよりもトランジスタQ
s、Q1、及びQ2の閾値電圧Vth以上高い電圧であ
るVppに設定されている。このことにより、電源電圧
VccがキャパシタCsの一方の電極に確実に印加され
る。
【0202】次に、ビット線BLi及びBLiバーが選
択されなかった場合の読み出し動作について説明する。
【0203】選択されなかったビット線BLi及びBL
iバーは、読み出し動作時においてビット線プリチャー
ジ回路4によって電源電圧Vccの2分の1の電圧にプ
リチャージされ、その後もこの電圧に保たれる(図16
参照)。
【0204】メモリセル6に“1”のデータが記憶され
ている場合は、図12に示すように、キャパシタCsの
強誘電体膜に正の残留分極Prが保持されている。読み
出し動作の間、ビット線BLの電位とキャパシタCsの
他方の電極の電位とは等しく、共に電源電圧Vccの2
分の1の電圧になっている。従って、ワード線WLがハ
イレベルになってトランジスタQsがオンになっても、
キャパシタCsの電極間に電圧が印加されることはない
ため、図13に示すように、残留電荷Prはそのまま保
存される。即ち、メモリセル6に記憶された“1”のデ
ータはそのまま維持される。
【0205】メモリセル6に“0”のデータが記憶され
ている場合には、図14に示すように、キャパシタCs
の強誘電体膜には、データ“1”の場合と逆極性の残留
電荷−Prが保持されている。この場合にも、読み出し
動作の間、ビット線BLの電位とキャパシタCsの他方
の電極の電位とは等しく、共に電源電圧Vccの2分の
1の電圧になっている。従って、ワード線WLがハイレ
ベルになってトランジスタQsがオンになっても、キャ
パシタCsの電極間に電圧が印加されることはないた
め、図15に示すように、残留電荷−Prはそのまま保
存される。即ち、メモリセル6に記憶された“0”のデ
ータはそのまま維持される。
【0206】そして、上記のいずれの場合においてもビ
ット線BLi(BLiバー)の電位は変化しない。
【0207】次に、ビット線BLi及びBLiバーが選
択されなかった場合の読み出し動作を、図16を参照し
ながら具体的に説明する。
【0208】読み出し動作が行われる前に、ビット線選
択信号RDバーをハイレベルにすることにより、ビット
線読み出し信号RDをローレベルにする。このことによ
り、ビット線プリチャージ回路4を駆動し、ビット線B
L及びBLバーを電源電圧の2分の1の電圧にプリチャ
ージする。また、ダミーセルプリチャージ線PDUM及
びPDUMバーを各々ハイレベルとローレベルにして、
ダミーセル7〜10におけるダミーキャパシタCDの強
誘電体膜に正あるいは負の残留電荷を蓄積させる。これ
と同時に共通データ線プリチャージ信号DPRバーをロ
ーレベルにすることによって、共通データ線プリチャー
ジ回路60を駆動させ、共通データ線DATA及びDA
TAバーを所定の電圧VDPにする。
【0209】読み出し動作の開始時(時刻t21)にお
いてワード線活性化信号WLEがハイレベルになり、ワ
ード線WLは時刻t22においてハイレベルになる。読
み出し動作において、ビツト線選択信号RDバーがロー
レベルになり、列デコーダ1が活性化されるが、メモリ
セル6は選択されていないため、列デコーダ1はメモリ
セル6が接続されたビット線対BL及びBLバーを選択
しない。従って、ビット線読み出し信号RDはローレベ
ルのままである(時刻t22)。ビット線BLi及びB
Liバーは、各々共通データ線DATA及びDATAバ
ーに接続されず、ビット線プリチャージ回路4は駆動さ
れたままであるため、選択されなかった1対のビット線
BLi及びBLiバーは(1/2)Vccにプリチャー
ジされた状態が維持される。
【0210】従って、時刻t22にワード線WLが選択
されてハイレベルになり、ワード線WLに接続されたメ
モリセル6のトランジスタQsかオンになっても、図1
2〜図15に示したように、選択されないメモリセル6
が接続されたビット線対の一方の電位は変化せず、上述
のようにメモリセル6に記憶されたデータはそのまま保
存される。また、時刻t22には、いずれか1本のダミ
ーワード線DWLもハイレベルになるため、2個1組の
ダミーセル7及び8又はダミーセル9及び10のトラン
ジスタQDもオンになるが、メモリセル6の場合と同様
に、ダミーセルが接続された他方のビツト線の電位も変
化しない。
【0211】時刻t23において、センスアンプ駆動信
号Sがハイレベルとなってセンスアンプ3が駆動され、
その後の時刻t24においてリストア回路駆動信号Rバ
ーがローレベルとなってリストア回路5が駆動されるこ
とによって、共通データ線DATA及びDATAバーの
電位が変化する。しかし、選択されない1対のビット線
BLi及びBLiバーは、各々共通データ線DATA及
びDATAバーから切り離された状態が維持されるの
で、1対のビット線BLi及びBLiバーの電位は変化
しない。
【0212】上述のように、本実施の形態の不揮発性半
導体記憶装置200によれば、選択されなかったビット
線BLi(BLiバー)は、メモリセル6のキャパシタ
Csの他方の電極が接続された共通セルプレートの電位
(1/2)Vccに等しく保持される。従って、ワード
線WLが選択されてメモリセル6のトランジスタQsが
オンとなり、キャパシタCsの一方の電極がビット線B
Li(BLiバー)に接続されても、キャパシタCsの
電極間には電圧が印加されず、強誘電体膜に記憶された
残留分極はそのまま保持される。従って、ワード線WL
が選択されていても、ビット線(BLiまたはBLiバ
ー)が選択されなかったメモリセルについては読み出し
動作後の再書き込みが不要である。従って、従来の不揮
発性半導体記憶装置において、読み出しを行う必要がな
い多数のメモリセル6について読み出し動作と書き込み
動作を行うために消費されていた無駄な電力が不要とな
り、電力消費を飛躍的に低減することができる。
【0213】また、本実施の形態の不揮発性半導体記憶
装置200によれば、図31に示される従来の不揮発性
半導体記憶装置500のようにビット線対毎にセンスア
ンプ13を設ける必要がないため、例えば、装置のチッ
プ面積を大幅に消滅することができる。
【0214】次に、メモリセル6への書き込み動作を図
17のタイムチャートを参照しながら説明する。時刻t
24のリストア動作までの動作は、図7を用いて説明し
たビット線が選択された場合の読み出し動作と同様であ
る。
【0215】その後、時刻t25において書き込み信号
WENがハイレベルになると、書き込みデータ信号WD
ATAに対応して、共通データ線DATA(DATAバ
ー)及びそれに短絡されているビット線BL(BLバ
ー)の電圧が遷移する。書き込みデータ信号WDATA
がデータ“1”に対応するハイレベルの時には、共通デ
ータ線DATA及びそれに短絡されているビット線BL
がハイレベルになると共に、共通データ線DATAバー
及びそれに短絡されているビット線BLバーがローレベ
ルになる。また、書き込みデータ信号WDATAがデー
タ“0”に対応するローレベルの時には、共通データ線
DATA及びそれに短絡されているビツト線BLがロー
レベルになると共に、共通データ線DATAバー及びそ
れに短絡されているビット線BLバーがハイレベルにな
る。以下は、従来の不揮発性半導体記憶装置500のの
書き込み動作と同様にして、メモリセル6に書き込みデ
ータWDATAに対応したデータが書き込まれる。
【0216】(実施の形態2)図18は、実施の形態2
による不揮発性半導体記憶装置300の回路構成の一部
を示している。以下の説明において、不揮発性半導体記
憶装置200の構成要素と同一の構成要素には同一の参
照符号を付している。不揮発性半導体記憶装置300の
全体的な構成は、図1に示される不揮発性半導体記憶装
置200とほぼ同様であるので、本実施の形態の説明に
おいても図1を用いることにする。
【0217】不揮発性半導体記憶装置300のメモリセ
ル6は、1個のキャパシタに1ビットの情報を記憶させ
る1C−1Trタイプのメモリセルである。本実施の形
態では、キャパシタのビット線に接続されていない他方
の電極は、所定の電圧Vcchの2分の1の電圧が供給
される共通セルプレートに接続されている。ここでVc
chは電源電位Vccよりも高い電位である。
【0218】以下、実施の形態1と異なる構成を有する
部分について説明する。図18に示されるように、不揮
発性半導体記憶装置300は、各ビット線対BLi及び
BLiバーと共通データ線対DATA及びDATAバー
との間に配設されたトランジスタQ1〜Q4と、ビット
線読み出し信号線RDにその入力が接続されたインバー
タ41を有している。ビット線BLiはNチャンネル形
MOS・FETQ1のソース−ドレイン間を介して共通
データ線DATAに連結され、更にPチャンネル形MO
S・FETQ3のソース−ドレイン間を介して共通デー
タ線DATAに連結されている。同様に、ビット線BL
iバーはNチャンネル形MOS・FETQ2のソース−
ドレイン間を介して共通データ線DATAバーに連結さ
れ、更にPチャンネル形MOS・FETQ4のソース−
ドレイン間を介して共通データ線DATAバーに連結さ
れている。トランジスタQ1及びトランジスタQ2のゲ
ートは、列デコーダ1からのビット線読み出し信号線R
Dに接続されている。トランジスタQ3及びトランジス
タQ4のゲートはインバータ41の出力に接続されてい
る。
【0219】図18からわかるように、ビット線BLi
と共通データ線DATAiとの間のトランジスタQ1及
びQ3は相補形の構成になり、同様に、ビット線BLi
バーと共通データ線DATAiバーとの間のトランジス
タQ2及びQ4は相補形の構成になっている。その他の
部分の接続については、実施の形態1と同じである。
【0220】また、本実施の形態においては、図1に示
される各信号のハイレベルは、以下のように設定されて
いる。ワード線WLi、ダミーワード線DWL0及びD
WL1、及びダミーセルプリチャージ線PDUM及びP
DUMバーのハイレベルは、所定の電圧Vpphに設定
され、列アドレスプリデコード信号Y1〜Y3、ビット
線読み出し信号RD、及びビット線選択信号RDバーの
ハイレベルは、Vcchに設定されている。ここで、V
pph電位は、Vcchよりも少なくともトランジスタ
の閾値以上高く設定されている。また、共通データ線プ
リチャージ信号DPRバーのハイレベルも、後で説明す
るように実施の形態1の場合と異なっている。
【0221】また、本実施の形態においては、図18に
示される各信号のハイレベルは、以下のように設定され
ている。列アドレスプリデコード信号Y1〜Y3、ビッ
ト線読み出し信号RD、及びビット線選択信号RDバー
のハイレベル、リストア回路5のトランジスタQ36の
ソース及びインバータ列31、センスアンプ3のインバ
ータ列30、書き込み回路50のトランジスタQ51及
びQ53ソースは、電位Vcchに設定されている。ビ
ット線プリチャージ回路4のトランジスタQ41及びQ
42のソースは(1/2)Vcchに設定され、共通デ
ータ線プリチャージ回路60のトランジスタQ61及び
Q62のソースは後述する所定の電圧VDPhに設定さ
れている。なお、図18の中の構成要素のうち、*が付
けられた論理ゲートは、Vcchをハイレベルとして動
作するものである。
【0222】ビット線読み出し信号RDがハイレベル
(Vcch)の時、トランジスタ対Q1及びQ2を通じ
てビット線BLiと共通データ線DATAとが接続さ
れ、トランジスタ対Q3及びQ4を通じてビット線BL
iバーと共通データ線DATAバーとが接続される。こ
の時、これらのトランジスタ対は各々相補形の構成にな
っているため、実施の形態1の場合と同じように、Vc
ch電位、GND電位、及びこれらの中間の電位は、ト
ランジスタQ1〜Q4の閾値の影響を受ける事なく伝達
される。
【0223】次に、共通データ線DATA及びDATA
バーをプリチャージする電位VDPhの設定について説
明する。
【0224】読み出し時において、共通データ線プリチ
ャージ回路60によりVDPhにプリチャージされた共
通データ線DATA(DATAバー)と、ビット線プリ
チャージ回路4により(1/2)Vcchにプリチャー
ジされたビット線BL(BLバー)とが、トランジスタ
Q1〜Q4によって短絡された時に、電荷の移動によっ
て到達する電位をVDP2hとする。到達電位VDP2
hは、以下の式(13)で表される。
【0225】
【数13】
【0226】この時、VDPhは、以下の式(14)を
満たすように十分高い電位に設定されている。
【0227】
【数14】
【0228】即ち、実施の形態1において、式(7)及
び図6を用いて説明したのと同様に、VDP2hとキャ
パシタCsの他方の電極の電位(1/2)Vcchとの
差が、キャパシタCsの分極反転電圧Vcよりも大きく
なるようにVDPhが設定されている。
【0229】不揮発性半導体記憶装置300におけるメ
モリセル6ヘの書き込み動作と読み出し動作は、実施の
形態1の不揮発性半導体記憶装置200の場合と信号の
レベル以外同様である。即ち、書き込み及び読み出し動
作のタイミングは、図7、図16、及び図17のタイム
チャートに示される通りである。
【0230】信号のレベルについては、メモリセル6へ
の書き込み電圧がVccよりも高い電圧Vcchとな
る。従って、キャパシタのCs両電極間に印加される書
き込み電位差を、電源電圧Vccの1/2よりも大きい
(1/2)Vcchとすることができる。
【0231】次に、本実施の形態による不揮発性半導体
記憶装置300の効果について説明する。
【0232】強誘電体膜の分極特性即ち分極電荷−電圧
特性の例を図19に示す。図19には、同一の強誘電体
膜に対して、書き込み電圧をVmax1〜Vmax4の
4通りに変えて印加した時のヒステリシス特性が示され
ている。図19によれば、書き込み電圧VmaxをVm
ax1からVmax4に下げていっても、分極反転電圧
VcはVc1からVcc4に示すように、あまり低下し
ない。一方、強誘電体膜に書き込みを確実に行うために
は、書き込み電圧はVmaxが分極反転電圧Vcよりも
十分に大きい必要がある。従って、コンピュータシステ
ムの電源の都合等によって不揮発性半導体記憶装置の電
源電圧Vccをよリ低電圧で動作させたい場合があって
も、分極反転電圧Vcが下がらないために、強誘電体膜
への書き込み電圧Vmaxを下げることはできないとい
う問題点があった。
【0233】本実施の形態によれば、強誘電体膜への書
き込み電圧Vmaxを(1/2)Vccよりも大きい(1
/2)Vcchに設定しているので、電源電圧Vccが
低い場合でも、強誘電体への書き込みを確実に行うこと
ができる。
【0234】(実施の形態3)図20及び図21は、実
施の形態3による不揮発性半導体記憶装置400の回路
構成の一部を示している。図20に示されるように、本
実施の形態による不揮発性半導体記憶装置400は、実
施の形態1の不揮発性半導体記憶装置200と同様に、
ビット線、ワード線、及びメモリセルアレイを有するメ
モリブロック(メモリセルマトリクス)を備えている。
不揮発性半導体記憶装置400は、メモリブロックを複
数個有していてもよい。また、以下の説明において、不
揮発性半導体記憶装置200の構成要素と同一の構成要
素には同一の参照符号を付している。
【0235】まず、本実施の形態の不揮発性半導体記憶
装置400が実施の形態1の不揮発性半導体記憶装置2
00と異なる部分について簡単に説明する。
【0236】実施の形態1の不揮発性半導体記憶装置2
00では、1つのメモリブロック(メモリセルマトリク
ス)に対して1本または複数本の共通データ線DATA
(DATAバー)が設けられているが、本実施の形態の
不揮発性半導体記憶装置400においては、複数のビッ
ト線対BLi及びBLiバーを含むサブマトリクス41
0の少なくとも1つに対して1本または複数本の共通デ
ータ線DATA(DATAバー)が設けられている。1
つのメモリブロックに注目すれば(あるいはメモリブロ
ックが1つの場合)、各サブマトリクス410に対して
1本または複数本の共通データ線DATA(DATAバ
ー)が設けられる。複数のメモリブロックの場合、1本
または複数本の共通データ線DATA(DATAバー)
は複数のメモリブロックを横断して設けられ、1本また
は複数本の共通データ線DATA(DATAバー)に複
数のサブマトリクス410が対応する(図21参照)。
また、後述するように、共通データ線はスイッチング素
子で連結された第1及び第2の部分を有している。
【0237】また、不揮発性半導体記憶装置200にお
いては、ビット線BLi(BLiバー)と共通データ線
DATA(DATAバー)との間に設けられたスイッチ
ング素子であるトランジスタQ1(Q2)は、列アドレ
スに応じて導通と遮断が制御される。一方、不揮発性半
導体記憶装置400においては、ビット線BLi(BL
iバー)と共通データ線DATA(DATAバー)との
間に設けられたスイッチング素子は、行アドレスまたは
列アドレスに応じて導通と遮断が制御される。不揮発性
半導体記憶装置200においては、読み出し動作を行う
前にメモリブロックに含まれる全てのビット線がプリチ
ャージされるが、不揮発性半導体記憶装置400におい
ては、読み出し動作を行う前に所定のビット線対のみが
プリチャージされる。
【0238】本実施の形態による不揮発性半導体記憶装
置400の書き込み動作及び書き込み動作に用いる回路
は、実施の形態1による不揮発性半導体記憶装置200
と同様である。以下、本実施の形態の不揮発性半導体記
憶装置400の読み出し動作及び読み出し動作に用いる
回路について説明する。
【0239】不揮発性半導体記憶装置400のメモリセ
ル6は、上述の実施の形態と同様に、1個のキャパシタ
に1ビットの情報を記憶させる1C−1Trタイプのメ
モリセルである。また、本実施の形態では、メモリセル
6において、キャパシタCsのビット線に接続されてい
ない他方の電極は、電源電圧Vccの2分の1の電圧が
供給される共通セルプレートに接続されている。更に、
メモリセル6のキャパシタCsの一方の電極に対する書
込電圧は、Vcc電位(データ“1”に対応)およびG
ND電位(データ“0”に対応)であるとする。
【0240】不揮発性半導体記憶装置400は複数のメ
モリブロックMを有している。本実施の形態において
は、4つのメモリブロックM0〜M3を有する場合につ
いて説明する。
【0241】図20に示されるように、不揮発性半導体
記憶装置400の各メモリブロックMにおいて、実施の
形態1の場合と同様に、各々が行方向沿って配線された
n対のビット線BL1、BL1バー、BL2、BL2バ
ー、・・・、及びBLm、BLmバーが、列方向に沿っ
て配列されている。n+1本のワード線WL0〜WLn
は、各々がビット線に直交する方向(i.e.列方向)
に沿って配線され、行方向に沿って配列されている。各
ワード線WLに対し、行デコーダ22が1個ずつ配設さ
れている。また、ワード線WL0〜WLnに平行に、ダ
ミーワード線DWL0及びDWL1とダミーセルプリチ
ャージ線PDUM及びPDUMバーとが配線されてい
る。図20は、メモリブロックM0について、n+1=
64の場合を示している。
【0242】図21は、不揮発性半導体記憶装置400
の全体的な構成を概略的に示している。図21に示され
るように、4つのメモリブロックM0〜M3が行方向に
配置されている。4つのメモリブロック全体で、256
本のワード線WL0〜WL255が配線されている。メ
モリブロックM1〜M3の構成も上述のメモリブロック
M0と同様であり、図21に示されるように、ワード線
WL64〜WL127、WL128〜WL191、及び
WL192〜WL255に対して、各々、対応するダミ
ーワード線(例えば、DWL3及びDWL2)及びダミ
ーセルプリチャージ線PDUM及びPDUMバー(図2
1には示されず)が配設されている。
【0243】図20に示されるように、各メモリブロッ
クMにおいて、1対のビット線BL及びBLiバーに
は、ビット線プリチャージ回路41、64個のメモリセ
ル6、及び4個のダミーセル7〜10が接続されてい
る。実施の形態1の場合と同様に、各々のビット線対に
ついて、各メモリセル6は、一方のビット線BLiと偶
数番号のワード線WL0,WL2,…との交差部、及び
他方のビット線BLiバーと奇数番号のワード線WL
1,WL3,…との交差部に配設されている。そして、
一方のビット線BLi及びダミーワード線DWL1に対
応して2個のダミーセル7及び8が配設され、他方のビ
ット線BLiバー及びダミーワード線DWL0に対応し
て2個のダミーセル9及び10が配設されている。
【0244】また、不揮発性半導体記憶装置400は、
図20に示すように、各メモリブロックMに対して4個
ずつ設けられた第1の列デコーダ21を有している。更
に、4対のビット線BLi及びBLiバー毎に、第2の
列デコーダ23、センスアンプ/リストア回路130、
及び共通データ線プリチャージ回路60が設けられてい
る。図20及び図21において、各メモリブロックMに
おける4対のビット線BLi及びBLiバーに対応する
部分をサブマトリクス410として示している。本実施
の形態においては、1つのメモリブロックMは16個の
サブマトリクス410を有している。
【0245】図20及び図21に示されるように、4個
のメモリブロックを横断して16対の第1データ線DA
TA及びDATAバーが配設されている。1対の第1デ
ータ線DATA及びDATAバーは、各メモリブロック
M内で、4対のビット線BLi及びBLiバー(即ち、
サブマトリクス410)に対応している。第2の列デコ
ーダ23、センスアンプ/リストア回路130、及び共
通データ線プリチャージ回路60は、各第1のデータ線
対DATA及びDATAバーに対して設けられている。
【0246】また、図20に示されるように、各第1デ
ータ線対DATA及びDATAバーは、スイッチング素
子(トランジスタQ5及びQ6)を介して第2のデータ
線対DATA’及びDATA’バーに接続されている。
第2のデータ線DATA’及びDATA’バーは、全メ
モリブロックに対して1対配設されている。1対の第2
のデータ線DATA’及びDATA’バーに対して、セ
ンスアンプ30、第2のデータ線プリチャージ回路6
1、及び書き込み回路50が接続されている。
【0247】図20、22、及び23に示されるよう
に、不揮発性半導体記憶装置400は、各々4本のアド
レス線が1組となった行アドレスプリデコード信号線X
1〜X4及び列アドレスプリデコード信号線Y1〜Y3
を有している。
【0248】図22に示すように、行アドレスプリデコ
ード信号線X1〜X4の各々は4本のアドレス線からな
り、外部から供給されるプリデコード信号に応じて、4
本の行アドレス線のうちのいずれか1本がハイレベルと
なる。例えば、行アドレスプリデコード信号線X1は、
4本のアドレス線X1(0,1,2,3)から構成され
ており、プリデコード信号の行アドレスA6及びA7の
値に応じて、4本のアドレス線X1(0,1,2,3)
のうちのいずれか1本が必ずハイレベルとなる。同様
に、行アドレスプリデコード信号線X2は、4本のアド
レス線X2(0,1,2,3)から構成されており、プ
リデコード信号の行アドレスA8及びA9の値に応じ
て、4本のアドレス線X2(0,1,2,3)のうちの
いずれか1本が必ずハイレベルとなる。行アドレスプリ
デコード線X3及びX4についても、全く同様である。
【0249】図22に示されるWLEは、行アドレスA
6〜A13が確定した後で所定のハイレベルVppとな
るワード線活性化信号である。また、図22、23、及
び24に示される*が付けられた論理ゲートは、ハイレ
ベル電位Vppと、ローレベルであるGND電位との間
で動作するものである。尚、本実施の形態においては、
所定のハイレベル電位をVppとしており、Vppは、
電源電位Vccよりも、少なくともトランジスタの閾値
電圧以上高く設定された電位である。即ち、トランジス
タの閾値をVthとすると、Vppは、式 Vpp>V
cc+Vthを満たすように設定されている。アドレス
信号A0〜A13(図22〜24)、行アドレスプリデ
コード信号X1〜X4、列アドレスプリデコード信号Y
1〜Y3、及びワード線活性化信号WLEは、全てその
ハイレベルが電位Vppである。アドレス信号A0〜A
13については、図示しない電圧変換回路によって、そ
のハイレベルが電位Vppになるように変換されている
ものとする。
【0250】図22に示されるように、各行デコーダ2
2には、4組の行アドレスプリデコード信号線X1〜X
4の各組から1本ずつ、各々異なる組み合わせとなるよ
うに選ばれた4本の行アドレス線が接続されている。4
組の行アドレスプリデコード信号線の各々の4本の行ア
ドレス線から1本ずつ選択する組み合わせは、44=2
56通りあるので、256の行アドレスを指定すること
ができる。従って、行アドレスプリデコード信号線X1
〜X4には、4つのメモリブロックを合わせて、256
個の行デコーダ22が接続されている。
【0251】ここで、行アドレスプリレコード線X4に
与えられる行アドレスプリデコード信号X4は、4個の
メモリブロックのうちからいずれか1個を選択するため
の信号である。行デコーダ22は、接続された4本のア
ドレス線が全てハイレベル(Vpp)となった場合に、
その出力をハイレベル(Vpp)にする。そして、行デ
コーダ22の出力は、256本のワード線WL0〜WL
255にそれぞれ接続されており、ワード線WL0〜W
L255は、プリデコード信号のアドレス指定に応じ
て、選択時にいずれか1本だけがハイレベル(Vpp)
となる。
【0252】同様に、図23及び24に示すように、列
アドレスプリデコード線Y1〜Y3の各々も、4本のア
ドレス線からなり、外部から供給されるプリデコード信
号に応じて、4本の列アドレス線のうちのいずれか1本
が選択されてハイレベルとなる。例えば、列アドレスプ
リデコード線Y1は、4本のアドレス線Y1(0,1,
2,3)から構成されており、プリデコード信号の列ア
ドレスA0及びA1の値に応じて、4本のアドレス線Y
1(0,1,2,3)のうちのいずれか1本が必ずハイ
レベルとなる。同様に、列アドレスプリデコード信号線
Y2は、4本のアドレス線Y2(0,1,2,3)から
構成されており、プリデコード信号の列アドレスA2及
びA3の値に応じて、4本のアドレス線Y2(0,1,
2,3)のうちのいずれか1本が必ずハイレベルとな
る。行アドレスプリデコード信号線Y3についても、全
く同様である。
【0253】図20及び図23に示すように、各第1の
列デコーダ21には、行アドレスプリデコード信号線X
4及び列アドレスプリデコード信号線Y1の各々の4本
のアドレス線のうちから、異なる組み合わせとなるよう
に1本ずつ選ばれた2本のアドレス線が接続されてい
る。行アドレスプリデコード信号線X4と列アドレスプ
リデコード信号線Y1には、図示されていないが、各メ
モリブロックに対し4個ずつ合計16個の第1の列デコ
ーダ21が接続されている。
【0254】各第1の列デコーダ21に対応して、いず
れか1つのメモリブロックMにおける16対のビット線
BLi及びBLiバーが配線されている。例えば、図2
0に示されるように、第1のビット線読み出し信号RD
01を出力する第1の列デコーダ21に対して、メモリブ
ロックM0の各サブマトリクス410に1対ずつ、計1
6対のビット線BLi及びBLiバーが配線されてい
る。従って、第1のビット線読み出し信号RD01は、1
6対のビット線BLi及びBLiバーにそのソースが接
続された対応する16対のトランジスタQ1及びQ2の
ゲートに入力される。
【0255】図20及び図24に示すように、各第2の
列デコーダ23には、列アドレスプリデコード信号線Y
2及びY3の各々の4本のアドレス線のうちから、異な
る組み合わせとなるように1本ずつ選ばれた2本のアド
レス線が接続されている。列アドレスプリデコード信号
線Y2及びY3には、図示されていないが、合計16個
の第2の列デコーダ23が接続されている。
【0256】各第2の列デコーダ23に対応して、各メ
モリブロックMから4対ずつ、合計16対のビット線B
Li及びBLiバーが配線されている。例えば、図20
に示されるように、第2のビット線読み出し信号RD’
01を出力する第2の列デコーダ23に対して、メモリブ
ロックM0においては1つのサブマトリクス410の4
対のビット線BLi及びBLiバーが配線されており、
4つのメモリブロックでは合計16対のビット線BLi
及びBLiバーが配線されている。従って、第2のビッ
ト線読み出し信号RD’01は、各メモリブロックMの1
つのサブマトリクス410に対応する合計4対のトラン
ジスタQ3及びQ4のゲートに入力される。各トランジ
スタ対Q3及びQ4には、トランジスタ対Q1及びQ2
を介して4対のビット線が接続されているため、結局、
1つの第2の列デコーダ23に対して合計16対のビッ
ト線が配線される。
【0257】図20に示されるように、第2の列デコー
ダ23に対応する4対のビット線BL及びBLバーのう
ち、各ビット線BLiは、NチャンネルMOS・FET
Q1及びQ3のソース−ドレイン間を介して第1のデー
タ線DATAに接続され、各ビット線BLiバーはNチ
ャンネル形MOS・FETQ2及びQ4のソース−ドレ
イン間を介して第1のデータ線DATAバーに接続され
ている。第1のデータ線DATA及びDATAバーは対
をなしている。
【0258】トランジスタQ1及びトランジスタQ2の
ゲートは、第2の列デコーダ23からの第2のビット線
読み出し信号線RD’に接続されている。また、トラン
ジスタQ3及びQ4のゲートは、第1の列デコーダ21
からの第1のビット線読み出し信号線RDに接続されて
いる。第1及び第2のビット線読み出し信号RD及びR
D’がハイレベル(Vpp)の時は、トランジスタQ1
〜Q4を通じて、各ビット線BLiと第1のデータ線D
ATAとが接続され、ビット線BLiバーと第1のデー
タ線DATAバーとが接続される。このとき、上述のV
ppの設定値から明らかなように、Vcc電位及びGN
D電位及びそれらの中間の電位が、トランジスタQ1〜
Q4の閾値の影響を受ける事なく伝達される。
【0259】次に、不揮発性半導体記憶装置400のよ
り詳細な回路構成を説明する。本実施の形態の説明にお
いて、各信号(例えば、第1のビット線読み出し信号R
D)及びその信号を運ぶ信号線(例えば、第1のビット
線読み出し信号線RD)を同一の記号(RD)を用いて
記載するが、当業者は混乱を生じずに理解できるであろ
う。
【0260】各メモリセル6、ダミーセル7〜10の構
成は、従来のものと同様であり、上述の実施の形態で説
明した通りである。
【0261】第1の列デコーダ21は、図23に示すよ
うに、3入力NANDゲート21aとインバータ21b
とを備えている。3入力NANDゲートの入力には、行
アドレスプリデコード信号X4と列アドレスプリデコー
ド信号Y1と第1のビット線選択信号RD1バーの反転
信号とが入力される。3入力NANDゲートの出力はイ
ンバータの入力に接続され、インバータの出力は第1の
ビット線読み出し信号RDに接続されている。従って、
第1のビット線読み出し信号RDは、NANDゲートの
出力がローレベルである時に、第1のビット線選択信号
RD1バーがローレベルになることによってハイレベル
(Vpp)になる。
【0262】第2の列デコーダ23は、図24に示すよ
うに、NANDゲート1a及びNORゲート1b、1
c、及び1dを備えている。列アドレスプリデコード線
Y2及びY3からの2本のアドレス線はNANDゲート
1aに接続される。NORゲート1bの入力には、NA
NDゲート1aの出力と第1のビット線選択信号RD1
バーとが接続されている。第1のビット線選択信号RD
1バーは、選択されたワード線WLがハイレベルになる
のと同時に、図示しない制御回路の動作によってローレ
ベルになり、選択されたワード線WLがロ一レベルにな
るのと同時に、図示しない制御回路の動作によってハイ
レベル(Vpp)になる。
【0263】NORゲート1bの出力は、第2のビット
線読み出し信号RD’に接続されている。従って、第2
のビット線読み出し信号RD’は、NANDゲート1a
の出力がローレベルの時において、第1のビット線選択
信号RD1バーがローレベルになることによってハイレ
ベル(Vpp)となる。
【0264】第2のビット線読み出し信号RD’によっ
て、全メモリブロックの256対のビット線BL及びB
Lバーのうちから、16対のビット線BL及びBLバー
が選択される。また、第1のビット線読み出し信号RD
と第2のビット線読み出し信号RD’とによって、全メ
モリブロックのうちから1対のビット線BL及びBLバ
ーが選択されることになる。
【0265】NORゲート1cの入力にはNANDゲー
ト1aの出力と第2のビット線選択信号RD2バーとが
接続されている。第2のビット線選択信号RD2バー
は、選択されたビット線BL及びBLバーと第1のデー
タ線DATA及びDATAバーとが、トランジスタ(ト
ランスファゲート)Q1、Q2、Q3、及びQ4を介し
て短絡され、それぞれの電位が等しくなった後に、図示
しない制御回路の動作によってローレベルになる。トラ
ンスファゲートQ1及びQ2のゲートには、第1のビッ
ト線読み出し信号RDが入力され、トランスファゲート
Q3及びQ4のゲートには、第2のビット線読み出し信
号RD’が入力される。また、第2のビット線選択信号
RD2バーは、選択されたワード線WLがローレベルに
なるのと同時に、図示しない制御回路の動作によってハ
イレベル(Vpp)になる。
【0266】NORゲート1cの出力は、インバータを
介してセンスアンプ駆動信号線Sに、また直接リストア
信号線Rバーに接続されている。従って、センスアンプ
駆動信号Sは、NANDゲート1aの出力がローレベル
の時のみ、選択されたビット線BL及びBLバーと第1
のデータ線DATA及びDATAバーとが短絡されそれ
ぞれの電位が等しくなった後に、ハイレベル(Vcc)
になる。また、リストア信号Rバーは、NANDゲート
1aの出力がローレベルの時のみ、選択されたビット線
BL及びBLバーと第1のデータ線DATA及びDAT
Aバーとが短絡されそれぞれの電位が等しくなった後
に、ローレベルになる。
【0267】NORゲート1dの入力にはNANDゲー
ト1aの出力と第3のビット線選択信号RD3バーとが
接続されている。第3のビット線選択信号RD3バー
は、選択された第1のデータ線DATA及びDATAバ
ーの電位差がセンスアンプ/リストア回路130によっ
て増幅された後に、図示しない制御回路の動作によって
ローレベルになる。また、第3のビット線選択信号RD
3バーは、選択されたワード線WLがローレベルになる
のと同時に、図示しない制御回路の動作によってハイレ
ベル(Vpp)になる。
【0268】NORゲート1dの出力は、第3のビット
線読み出し信号RD”に接続されている。従って、第3
のビット線読み出し信号RD”は、NANDゲート1a
の出力がローレベルの時のみ、選択された第1のデータ
線DATA及びDATAバーの電位差がセンスアンプ/
リストア回路130によって増幅された後に、ハイレベ
ル(Vcc)になる。第3のビット線読み出し信号R
D”がハイレベルになると、図20に示されるように、
第1のデータ線DATA及びDATAバーと第2のデー
タ線DATA’及びDATA’バーとがトランスファゲ
ートQ5及びQ6を介して接続され、第1のデータ線D
ATA及びDATAバーの電位差が第2のデータ線DA
TA’及びDATA’バーに伝達される。
【0269】ビット線プリチャージ回路41は、図25
に示すように、1対のビット線BL及びBLバーに接続
されている。ビット線プリチャージ回路41は、6個の
Pチャンネル形MOS・FETQ111〜Q116を備
えている。トランジスタQ111及びQ114のソース
は1/2Vcc電位に接続され、ドレインはビット線B
Lに接続されている。トランジスタQ112及びQ11
5のソースは1/2Vcc電位に接続され、ドレインは
ビット線BLバーに接続されている。トランジスタQ1
13及びQ116のドレインはビット線BLに接続さ
れ、ソースはビット線BLバーに接続されている。これ
らのトランジスタQ111〜Q113のゲートは第1の
ビット線読み出し信号線RDに接続され、他のトランジ
スタQ114〜Q116のゲートは第2のビット線読み
出し信号線RD’に接続されている。
【0270】第1のビット線読み出し信号RDおよび第
2のビット線読み出し信号RD’のうち少なくとも一方
は、対応するビット線BL及びBLバーが選択されてい
ないときにはローレベルになっている。従って、第1の
ビット線読み出し信号RDおよび第2のビット線読み出
し信号RD’のうち少なくとも一方がローレベルになる
ことによって、トランジスタQ111〜Q112又はQ
114〜Q115によってビット線BL及びBLバーが
それぞれ1/2Vccプリチャージされると共に、トラ
ンジスタQ113又はQ116によってこれらビット線
BL及びBLバーの電位が均一化される。
【0271】また、第1のビット線読み出し信号RDお
よび第2のビット線読み出し信号RD’は、対応するビ
ット線BL及びBLバーが選択されているときにはハイ
レベルになっており、その時、トランジスタQ111〜
Q116は非接続状態になる。
【0272】センスアンプ/リストア回路130は、図
26に示すように、第1のデータ線DATA及びDAT
Aバーに接続されている。センスアンプ/リストア回路
130は、Nチャンネル形MOS・FETQ31及びQ
32、及びPチャンネル形MOS・FETQ33及びQ
34を備えており、第1のデータ線DATA及びDAT
Aバー間の微少な電位差を増幅して信号レベルを確定す
る。この時、第1のデータ線DATA及びDATAバー
のいずれか低い方の信号レベルはGND電位になり、よ
り高い方の信号レベルはVcc電位にされる。
【0273】2個のトランジスタQ31及びQ32は、
Nチャンネル形MOS・FETQ35を介してGNDに
接地されている。トランジスタQ35のゲートはセンス
信号線Sに接続されている。センス信号Sは、読み出し
動作時において、後に説明するように、メモリセル6と
ダミーセル7〜10から第1のデータ線DATA及びD
ATAバーに微少な電位差が読み出された後にハイレベ
ルになる。また、2個のトランジスタQ33及びQ34
は、Pチャンネル形MOS・FETQ36を介してVc
c電位に接続されている。トランジスタQ36のゲート
はリストア信号Rバーに接続されている。リストア信号
Rバーは、読み出し動作時において、後に説明するよう
に、メモリセル6とダミーセル7〜10から第1のデー
タ線DATA及びDATAバーに微少な電位差が読み出
された後にハイレベルになる。
【0274】データ線プリチャージ回路60は、第1の
データ線DATA及びDATAバーに接続されている。
データ線プリチャージ回路60の構成は実施の形態1で
説明した通りである。データ線プリチャージ回路60か
ら出力されるデータ線プリチャージ信号DPRバーは、
選択されたワード線WLがローレベルとなった後に、図
示しない制御回路の動作によってローレベルになる。ま
た、データ線プリチャージ信号DPRバーは、ワード線
WLのうちの1本が選択されハイレベルになるのに先立
って、図示しない制御回路の動作によってハイレベル
(VDP)になる。従って、データ線プリチャージ信号
DPRバーがローレベルになることによって、第1のデ
ータ線DATA及びDATAバーがそれぞれ所定の電圧
VDPにプリチャージされると共に、第1のデータ線D
ATA及びDATAバーの電位が均一化される。また、
データ線プリチャージ信号DPRバーがハイレベル(V
DP)になっているときは、第1のデータ線DATA及
びDATAバーはフローティング状態となる。
【0275】センスアンプ30は、第2のデータ線DA
TA’及びDATA’バーに接続されている。センスア
ンプ30の構成は実施の形態1で説明したセンスアンプ
3と同様である。センスアンプ30は、読み出し動作時
において第3のビット線選択信号RD3バーがローレベ
ルになると、4段の遅延インバータ列の遅延時間分の後
に、第2のデータ線DATA’及びDATA’バーの微
少な電位差を増幅して信号レベルを確定する。第3のビ
ット線選択信号RD3バーは、後に説明するように、第
1のデータ線DATA及びDATAバーから第2のデー
タ線DATA’及びDATA’バーに電位差が読み出さ
れた後にハイレベルになる。
【0276】また、第2のデータ線プリチャージ回路6
1は、第2のデータ線DATA’及びDATA’バーに
接続されている。第2のデータ線プリチャージ回路61
は、図27に示すように、データ線プリチャージ回路6
0と同様に3個のPチャネル形MOS・FETQ61〜
Q63を有している。データ線プリチャージ回路60と
第2のデータ線プリチャージ回路61との違いは、デー
タ線プリチャージ回路60ではトランジスタQ61及び
Q62のソースが所定の電位VDPに接続されているの
に対し、第2のデータ線プリチャージ回路61ではトラ
ンジスタQ61及びQ62のソースがVcc電位に接続
されていることである。従って、データ線プリチャージ
信号DPRバーがローレベルになることによって、第2
のデータ線プリチャージ回路61は、第2のデータ線D
ATA’及びDATA’バーをそれぞれVcc電位にプ
リチャージすると共に、第2のデータ線DATA’及び
DATA’バーの電位を均一化する。データ線プリチャ
ージ信号DPRバーがハイレベル(VDP)になってい
るとき、第2のデータ線DATA’及びDATA’バー
はフローティング状態となる。
【0277】第1のデータ線DATA及びDATAバー
をプリチャージする所定の電位VDPは、第1の実施の
形態と同様に、以下のように設定されている。
【0278】ビット線BL(BLバー)の容量をCB
L、第1のデータ線DATA(DATAバー)の容量を
CDLとする。読み出し時において、データ線プリチャ
ージ回路60によりVDPにプリチャージされた第1の
データ線DATA(DATAバー)と、ビット線プリチ
ャージ回路41により(1/2)Vccにプリチャージ
されたビット線BL(BLバー)とが、トランジスタQ
3及びQ4(図20)によって短絡された時に到達する
電位をVDP2とすると、VDP2は以下の式(15)
で表される。
【0279】
【数15】
【0280】この時、VDPは以下の式(16)を満た
すように十分高い電位に設定される。
【0281】
【数16】
【0282】第1の実施の形態と同様に、1対の第2の
データ線DATA’及びDATA’バーには、書き込み
回路50が接続されている。書き込み信号WENがロー
レベルの時には、書き込み回路50は第2のデータ線D
ATA’及びDATA’バーに対して何も行わない。書
き込み信号WENがハイレベル(Vcc)かつ書き込み
データ信号WDATAがデータ”0”に対応するローレ
ベルの時には、書き込み回路50により、第2のデータ
線DATA’がローレベルに短絡されると共に第2のデ
ータ線DATA’バーがハイレベル(Vcc)に短絡さ
れ、第2のデータ線DATA’及びDATA’バーに対
してデータ”0”が書き込まれる。書き込み信号WEN
がハイレベル(Vcc)かつ書き込みデータ信号WDA
TAがデータ”1”に対応するハイレベル(Vcc)の
時には、書き込み回路50によって第2のデータ線DA
TA’がハイレベル(Vcc)に短絡されると共に第2
のデータ線DATA’バーがローレベルに短絡され、第
2のデータ線DATA’及びDATA’バーに対してデ
ータ”1”が書き込まれる。
【0283】次に、本実施の形態による不揮発性半導体
記憶装置400におけるメモリセル6からの読み出し動
作の具体的手順を説明する。なお、以下で説明するワー
ド線WLは、読み出し動作の際に選択されたワード線W
L0〜WL255のいずれかを示すものとし、ビット線
BLは、1対のビット線BLi及びBLiバーのうちの
選択されたワード線WLに接続されたメモリセル6が対
応するビット線を示すものとする。ビット線BLバー
は、対応するダミーセルが接続された他方のビット線を
示すものとする。また、メモリセル6には、実施の形態
1で説明した書き込み動作によって、データ“1”又は
“0”が既に書き込まれているものとする。
【0284】まず、ビット線BL及びBLバーが選択さ
れた場合の読み出し動作について、図28のタイムチャ
ートに基づいて説明する。
【0285】読み出し動作が行われる前に、第1のビッ
ト線選択信号RD1バーをハイレベルにすることにより
第2のビット線読み出し信号RD’(図20に示される
第2のビット線読み出し信号RD’01〜RD’16)をロ
ーレベルにし、全てのビット線プリチャージ回路41を
駆動させ、全てのビット線BL及びBLバーを電源電圧
Vccの2分の1の電圧にプリチャージする。例えば、
図20において、第2のビット線読み出し信号RD’01
がローレベルになると、第2のビット線読み出し信号線
RD’01にスイッチング素子を介して接続されたビット
線プリチャージ回路41によって、4つのサブマトリク
ス410(各メモリブロックMから1つずつ)に含まれ
るビット線対がプリチャージされる。
【0286】また、ダミーセルプリチャージ線PDUM
及びPDUMバーを各々ハイレベルとローレベルにし
て、ダミーセル7〜10におけるダミーキャパシタCD
の強誘電体膜に正あるいは負の残留電荷を蓄積させる。
【0287】これと同時にデータ線プリチャージ信号D
PRバーをローレベルにすることによって、データ線プ
リチャージ回路60及び第2のデータ線プリチャージ回
路61を駆動させ、第1のデータ線DATA及びDAT
Aバーを所定の電圧VDPにし、第2のデータ線DAT
A’及びDATA’バーをVccにする。
【0288】読み出し動作が行われる前に、アドレス信
号A0〜A13は既に確定している。従って、読み出し
動作の開始時(時刻t21)においてワード線活性化信
号WLEがハイレベルになると、行アドレスプリデコー
ド信号X1(0,1,2,3)〜X4(0,1,2,
3)のうち、アドレス信号A6〜A13に対応する信号
がハイレベルになることによって、選択されたワード線
WLがハイレベルになる(時刻t22)。
【0289】また、列アドレスプリデコード信号Y1
(0,1,2,3)は、アドレス信号A0及びA1に対
応してハイレベルまたはローレベルになる。読み出し動
作時において、第1のビツト線選択信号RD1バーがロ
ーレベルになると、第1の列デコーダ21は、選択され
たビット線対BL及びBLバーに対応する第1のビット
線読み出し信号RDをハイレベルにする(時刻t2
2)。また、列アドレスプリデコード信号Y2(0,
1,2,3)及びY3(0,1,2,3)は、アドレス
信号A2〜A5に対応して各々ハイレベルまたはローレ
ベルになる。読み出し動作時において、第1のビツト線
選択信号RD1バーがローレベルになると、第2の列デ
コーダ23は、選択されたビット線対BL及びBLバー
の第2のビット線読み出し信号RD’をハイレベルにす
る(時刻t22)。
【0290】この時刻t22とほぼ同時刻、又は若干前
後して、ワード線WLがハイレベルになり、メモリセル
6のトランジスタQsがオンになる。すると、ビット線
BLおよび第1のデータ線DATA上の電荷とキャパシ
タCsの強誘電体に保持されていた残留電荷Prとがチ
ャージシェアする。この場合、ビット線の容量及び第1
のデ‐タ線の容量CBL及びCDLがキャパシタの容量
CSよりも十分大きいとすると、キャパシタの一方の電
極には、ほぼ電圧VDP2が印加される。
【0291】メモリセル6に“1”のデータが記憶され
ていた場合には、実施の形態1と同様に、ビット線の電
位の変化量V1は、図9に示されるPDP2[1]を用い
て下記の式(17)で表される。式(17)からわかる
ように、ビット線BLの電位はわずかに低下する。
【0292】
【数17】
【0293】また、メモリセル6に“0”のデータが記
憶されていた場合は、実施の形態1と同様に、ビット線
の電位の変化量V0は、図11に示されるPDP2
[0]を用いて下記の式(18)で表される。式(1
8)からわかるように、ビット線BLには比較的大幅な
電位の低下が生じる。
【0294】
【数18】
【0295】また、この時には、選択されたワード線W
Lに対応するいずれか1本のダミーワード線DWLもハ
イレベルになり、この時のビット線BLバーにおける電
位の変化量VDは、下記の式(19)で示される一定の
値となる。
【0296】
【数19】
【0297】従って、メモリセル6に“1”のデータが
記憶されていた場合は、時刻t22の暫く後の1対のビ
ット線BL及びBLバー間に、上記の値V1と値VDの
差から、下記の式(20)で示される電位差Vdif1
が生じる。
【0298】
【数20】
【0299】メモリセル6に“0”のデータが記憶され
ていた場合には、上記の値V0と値VDの差から、下記
の式(21)で示される電位差Vdif0が生じる。
【0300】
【数21】
【0301】式(20)及び(21)からわかるよう
に、これら1対のビット線BL,BLバー間には、メモ
リセル6に記憶されていたデータに応じて、絶対値が同
じで極正が逆の電位差が生じることになる。
【0302】なお、ワード線WL及びダミーワード線D
WLのハイレベル電圧は、図28に示されるように、電
源電圧VccよりもトランジスタQsとトランジスタQ
Dの閾値電圧Vth分以上高い電圧であるVppとして
いる。このことにより、ビット線BL(BLバー)と第
1のデータ線DATA(DATAバー)を短絡して生じ
る電圧VDP2(≦Vcc)が、キャパシタCs及びダ
ミーキャパシタCDの一方の電極に確実に印加されるよ
うにしている。
【0303】また、第1及び第2のビット線読み出し信
号RD及びRD’のハイレベルの電圧は、図28に示さ
れるように、電源電圧VccよりもトランジスタQ1〜
Q4の閾値電圧Vth分以上高い電圧であるVppとし
ている。このことにより、ビット線BL(BLバー)と
第1のデータ線DATA(DATAバー)を確実に短絡
し、所定の電圧VDP2が得られるようにしている。
【0304】ワード線WLがハイレベルになるタイミン
グと第1及び第2のビット線読み出し信号RD及びR
D’がハイレベルになるタイミングは、いずれかが先で
あってもまた同時であっても全く差し仕えなく、いずれ
の場合でもメモリセル6及びダミーセル7及び10又は
8及び9から1対のビット線BL及びBLバー間に読み
出される電位差には変わりがない。
【0305】また、このとき、ビット線BL(BLバ
ー)と第1のデータ線DATA(DATAバー)は短絡
されているので、1対のビット線BL及びBLバー間に
生じた電位差は、同時に1対の第1のデータ線DATD
及びDATAバーにも読み出されている。
【0306】そして、その後第2のビット線選択信号R
D2バーがローレベルになると、センス信号Sがハイレ
ベルになると共にリストア信号Rバーがローレベルにな
り(時刻t23)、センスアンプ/リストア回路130
が駆動される。センスアンプ/リストア回路130は、
上記1対の第1のデータ線DATA及びDATAバー上
に読み出されている電位差を差動増幅し、そのときの電
位差の極性に応じて第1のデータ線DATA及びDAT
Aバーのうちの低い方の電位をGND電位に変化させ、
高い方の電位をVccに変化させる。このことにより、
1対の第1のデータ線DATA及びDATAバーの電位
差が十分大きくなり、選択されたメモリセル6に記憶さ
れたデータが出力される。
【0307】また、この時、ビット線BL(BLバー)
と第1のデータ線DATA(DATAバー)は短絡され
ているので、1対のビット線BL及びBLバーのうちの
低い方の電位はGNDになり、高い方の電位はVccに
なる。従って、読み出し動作の前にメモリセル6に
“1”のデータが保持されていた場合には、キャパシタ
の一方の電極にはVcc電位が印加され、読み出し動作
の前にメモリセル6に“0”のデータが保持されていた
場合には、キャパシタの一方の電極にはGND電位が印
加される。その結果、キャパシタCsの電極間には、読
み出し動作の前に保持されていたデータに応じて、絶対
値が(1/2)Vccで等しく符号が正又は負の電圧が
印加される。従って、従来の不揮発性半導体記憶装置5
00の書き込み動作(図36)の場合と同様にして、キ
ャパシタCsの電極間の強誘電体膜には分極電荷Ps又は
−Psが再び蓄積される。このようにして、メモリセル
6には読み出し動作以前に保持されていたデータが再び
書き込まれる。
【0308】その後、第3のビット選択信号RD3バー
がローレベルになると、第3のビット線読み出し信号R
D”がハイレベルになる(時刻t24)。このことによ
り、トランジスタQ5及びQ6が導通し、第1のデータ
線DATA及びDATAバーの電位差が第2のデータ線
DATA’及びDATA’バーに伝達される。また、第
3のビット線選択信号RD3バーがローレベルになって
から所定の遅延時間後、センスアンプ3が駆動されて、
第2のデータ線DATA’及びDATA’バー上の電位
差が差動増幅される。この所定の遅延時間は、センスア
ンプ3の4段の遅延インバータ列によって与えられる。
第2のデータ線DATA’及びDATA’バー上の増幅
された信号レベルを読み出すことにより、選択したメモ
リセル6に記憶されたデータを出力することができる。
【0309】なお、ワード線WL及び第1、第2、及び
第3のビット線読み出し信号RD、RD’、及びRD”
のハイレベル電圧は、図28に示されるように、電源電
圧VccよりもトランジスタQs及びQ1〜Q6の閾値
電圧Vth以上高い電圧であるVppとしている。この
ことにより、確実に電源電圧VccがキャパシタCsの
一方の電極に印加されるようにしている。
【0310】次に、ビット線BLi及びBLiバーが選
択されなかった場合の読み出し動作について説明する。
【0311】選択されなかったビット線BLi及びBL
iバーは、読み出し動作時においてビット線プリチャー
ジ回路41によって電源電圧Vccの2分の1の電圧に
プリチャージされ、その後もこの電圧に保たれる(図2
9参照)。
【0312】メモリセル6に“1”のデータが記憶され
ている場合は、図12に示すように、キャパシタCsの
強誘電体膜に残留分極が保持されている。読み出し動作
の間、ビット線BLの電位とキャパシタCsの他方の電
極の電位とは等しく、共に電源電圧Vccの2分の1の
電圧になっている。従って、ワード線WLがハイレベル
になってトランジスタQsがオンになっても、キャパシ
タCsの電極間に電圧が印加されることはないため、図
13に示すように、残留電荷Prはそのまま保存され
る。即ち、メモリセル6に記憶された“1”のデータは
そのまま維持される。
【0313】メモリセル6に“0”のデータか記憶され
ている場合には、図14に示すように、キャパシタCs
の強誘電体膜には、データ“1”の場合と逆極性の残留
電荷が保持されている。この場合にも、読み出し動作の
間、ビット線BLの電位とキャパシタCsの他方の電極
の電位とは等しく、共に電源電圧Vccの2分の1の電
圧になっている。従って、ワード線WLがハイレベルに
なってトランジスタQsがオンになっても、キャパシタ
Csの電極間に電圧が印加されることはないため、図1
5に示すように、残留電荷−Prはそのまま保存され
る。即ち、メモリセル6に記憶された“0”のデータは
そのまま維持される。そして、上記のいずれの場合にお
いてもビット線BLi(BLiバー)の電位は変化しな
い。
【0314】次に、ビット線BLi及びBLiバーが選
択されなかった場合の読み出し動作を、図29を参照し
ながら具体的に説明する。
【0315】読み出し動作が行われる前に、第1のビッ
ト線選択信号RDバーをハイレベルにすることによって
第1及び第2のビット線読み出し信号RD及びRD’を
ローレベルにする。このことにより、ビット線プリチャ
ージ回路41を駆動させ、ビット線BLi及びBLiバ
ーを電源電圧Vccの2分の1の電圧にプリチャージす
る。また、ダミーセルプリチャージ線PDUM及びPD
UMバーを各々ハイレベルとローレベルにして、ダミー
セル7〜10におけるダミーキャパシタCDの強誘電体
膜に正あるいは負の残留電荷を蓄積させる。これと同時
にデータ線プリチャージ信号DPRバーをローレベルに
することによって、第1及び第2のデータ線プリチャー
ジ回路60及び61を駆動させ、第1のデータ線DAT
A及びDATAバーを所定の電圧VDPに、第2のデー
タ線DATA’及びDATA’バーを電源電圧Vccに
プリチャージする。
【0316】読み出し動作の開始時(時刻t21)にお
いてワード線活性化信号WLEがハイレベルになり、ワ
ード線WLは時刻t22においてハイレベルになる。次
に、第1のビット線選択信号RD1バーがローレベルに
なるが、ビット線BLi(BLiバー)は選択されてい
ないため、第1の列デコーダ21および第2の列デコー
ダ23において、第1のビット線読み出し信号RDおよ
び第2のビット線読み出し信号RD’のうちの少なくと
も一方はローレベルのままである。従って、ビット線B
Li(BLiバー)は第1のデータ線DATA(DAT
Aバー)に接続されない。かつ、第1及び第2のビット
線読み出し信号RD及びRD’のうちの少なくとも一方
がローレベルであるため、ビット線プリチャージ回路4
1は駆動されたままであり、1対のビット線BLi及び
BLiバーは(1/2)Vccにプリチャージされた状
態が維持される。従って、時刻t22に1本のワード線
WLが選択されてハイレベルになり、このワード線WL
に接続されたメモリセル6のトランジスタQsがオンに
なっても、図12〜図15に示したように、メモリセル
6に接続される一方のビット線BLi(BLiバー)の
電位は変化せず、メモリセル6に記憶されたデータはそ
のまま保存される。また、時刻t22には、いずれか1
本のダミーワード線DWLもハイレベルになるため、2
個1組のダミーセル7及び8又はダミーセル9及び10
のトランジスタQDもオンになるが、メモリセル6の場
合と同様に、ダミーセルが接続された他方のビツト線の
電位も変化しない。
【0317】その後、時刻t23において、センスアン
プ駆動信号S及びリストア信号Rバーが各々ハイレベル
及びローレベルとなってセンスアンプ/リストア回路1
30が駆動され、第1のデータ線DATA及びDATA
バーの電位が変化する。しかし、選択されない1対のビ
ット線BLi及びBLiバーは、各々第1のデータ線D
ATA及びDATAバーから切り離された状態が維持さ
れるので、ビット線BLi及びBLiバーの電位は変化
しない。
【0318】上述のように、本実施の形態の不揮発性半
導体記憶装置400によれば、選択されなかったビット
線BLi(BLiバー)の電位は、メモリセル6のキャ
パシタCsの他方の電極が接続される共通セルプレート
の電位(1/2)Vccに等しく保持される。従って、
ワード線WLが選択されてメモリセル6のトランジスタ
Qsがオンとなり、キャパシタCsの一方の電極がビッ
ト線BLi(BLiバー)に接続されても、キャパシタ
Csの電極間には電圧が印加されず、強誘電体膜に記憶
された残留分極(即ち、データ)はそのまま保持され
る。従って、ワード線WLが選択されていても、ビット
線(BLiまたはBLiバー)が選択されなかったメモ
リセル6については読み出し動作後の再書き込みが不要
である。従って、従来の不揮発性半導体記憶装置500
において、読み出しを行う必要がない多数のメモリセル
6について読み出し動作と書き込み動作を行うために消
費されていた無駄な電力が不要となり、電力消費を飛躍
的に低減することができる。また、本実施の形態の不揮
発性半導体記憶装置400によれば、図31に示される
従来の不揮発性半導体記憶装置500のようにビット線
対毎にセンスアンプ13を設ける必要がないため、例え
ば、装置のチップ面積を大幅に消滅することができる。
【0319】次に、メモリセル6への書き込み動作を図
30のタイムチャートを参照しながら説明する。時刻t
24までの動作は、図28を用いて説明したビット線B
L(BLバー)が選択された場合の読み出し動作と同様
である。
【0320】その後、時刻t25において書き込み信号
WENがハイレベルになると、書き込みデータ信号WD
ATAに対応して、第2のデータ線DATA’(DAT
A’バー)、それに短絡されている第1のデータ線DA
TA及びDATAバー、及びそれに短絡されているビッ
ト線BL(BLバー)の電圧が遷移する。
【0321】書き込みデータ信号WDATAがデータ
“1”に対応するハイレベルの時には、第2のデータ線
DATA’、それに短絡されている第1のデータ線DA
TA、およびそれに短絡されているビット線BLがハイ
レベルになる。同様に、第2のデータ線DATA’バ
ー、それに短絡されている第1のデータ線DATAバ
ー、及びそれに短絡されているビット線BLバーがロー
レベルになる。
【0322】また、書き込みデータ信号WDATAがデ
ータ“0”に対応するローレベルの時には、第2のデー
タ線DATA’、それに短絡されている第1のデータ線
DATA、及びそれに短絡されているビツト線BLがロ
ーレベルになると共に、第2のデータ線DATA’バ
ー、それに短絡されている第1のデータ線DATAバ
ー、及びそれに短絡されているビット線BLバーがハイ
レベルになる。その後の動作は、従来の不揮発性半導体
記憶装置500のの書き込み動作と同様にして、メモリ
セル6に書き込みデータWDATAに対応したデータが
書き込まれる。
【0323】ここで、本発明が、上述の従来の不揮発性
半導体記憶装置600における課題、即ち、読み出し動
作に要する時間が不揮発性半導体記憶装置500よりも
長くなるという欠点を有しない点について説明する。
【0324】一般に、メモリセルの強誘電体キャパシタ
からデータを読み出すためには、キャパシタの両電極間
に電位差を印加する必要がある。電圧の印加されたキャ
パシタのデータは破壊されるため(いわゆる「破壊読み
出し」)、読み出し動作によってデータが失われないよ
うにするためには、電圧が印加されたキャパシタ全てに
対して再書き込み動作が必要となる。従って、選択され
たメモリセル以外のメモリセルに対するデータの破壊
(即ち、キャパシタに対する電圧の印加)を防止すれ
ば、再書き込み動作による電力の消費がおさえられ、不
揮発性半導体記憶装置の消費電力を低減することができ
る。
【0325】従って、本発明においては、選択されたビ
ット線の電位を、キャパシタの他方の電極と異なる電位
に設定している。上記の不揮発性半導体記憶装置600
においても、選択されたビット線をキャパシタの他方の
電極と異なる電位に設定している。しかし、本発明によ
る不揮発性半導体記憶装置は、以下の点において従来の
不揮発性半導体記憶装置600と異なっており、更に、
読み出し時間を増大させないという利点を有している。
【0326】従来の不揮発性半導体記憶装置600は、
プリチャージ手段によって、選択されたメモリセルが接
続されているビット線(選択されたビット線)をキャパ
シタの他方の電極と異なる電位にプリチャージする。プ
リチャージ動作の間、ビット線はプリチャージされるべ
き電位(プリチャージ電源)に短絡されているため、プ
リチャージ動作を行っている間はワード線を活性化する
ことができない。なぜなら、プリチャージ時にワード線
を活性化すると、キャパシタから読み出された電荷がプ
リチャージ電源に流出し、読み出し電荷が失われてしま
うからである。従って、不揮発性半導体記憶装置600
においては、まず選択されたビット線の電位をキャパシ
タの他方の電位と異なる電位に設定し、しかる後に、ワ
ード線を活性化するものである。
【0327】また、データを読み出すメモリセルが選択
されるまでは、どのビット線をプリチャージすべきか決
定できず、プリテャージ動作を行うことができない。従
って、不揮発性半導体記憶装置600においては、読み
出し動作を開始してから選択されたビット線をプリチャ
ージし、プリチャージが終了した後にワード線を活性化
する必要があるため、各読み出し動作に要する時間が不
揮発性半導体記憶装置500に比較して増大する。
【0328】本発明による不揮発性半導体記憶装置は、
データ線プリチャージ回路(共通データ線プリチャージ
回路あるいは第1及び第2のプリチャージ回路)によっ
て、メモリセルが接続されているビット線ではなく、デ
ータ線(共通データ線あるいは第1及び第2のデータ
線)をキャパシタの他方の電極と異なる電位にプリチャ
ージする。このプリチャージ電位の値は、上記実施の形
態1および3で説明した通りである。そして、選択され
たビット線は、プリチャージされたデータ線と短絡する
ことによって、キャパシタの他方の電極と異なる電位に
設定される(選択されたビット線のプリチャージ)。ビ
ット線をデータ線に短絡する時、ビット線及びデータ線
はフローティング状態にあるため、同時にワード線を活
性化しても、キャパシタから読み出された電荷がビット
線及びデータ線以外の経路に流出することはない。従っ
て、キャパシタからの読み出し電荷が失われることはな
い。また、本発明の不揮発性半導体記憶装置において
は、選択されたビット線を直接プリチャージするのでは
なくデータ線をプリチャージするので、プリチャージ動
作を読み出し動作に先立って行うことができる。従っ
て、ワード線の活性化と、デー夕線及びビット線の短絡
(選択されたビット線のプリチャージ)とを同時に行う
こともできる。このため、本発明によれば、不揮発性半
導体記憶装置600のように読み出し動作を開始してか
らビット線をプリチャージするための期間を必要としな
いので、読み出し動作の時間を増大させない。
【0329】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の半導体記憶装置によれば、選択されないビット線に対
応するメモリセルのデータは、読み出しの際に破壊され
ない。このため、ビット線総数の大半を占める選択され
ないビット線については、読み出し後の再書き込みを行
う必要がなくなるので、半導体記憶装置の消費電力を大
幅に削減することができる。
【0330】また、従来、各ビツト線対毎に設けられて
いたセンスアンプが不要となり、半導体記憶装置のチッ
プ面積を大幅に消滅することができる。
【0331】また、メモリセルのキャパシタの強誘電体
膜への書き込みを、電源電圧に依存せず電源電圧よりも
高い電圧を用いて行うことにより、半導体記憶装置の電
源電圧を下げることが可能となる。
【0332】更に、本発明の半導体記憶装置によれば、
読み出し動作に要する時間を増大させることなく、上記
の効果を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体記
憶装置の回路構成の一部を示すブロック図である。
【図2】図1に示される本発明の一実施の形態による不
揮発性半導体記憶装置の行デコーダ及び行アドレスプリ
デコード信号線の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示される本発明の一実施の形態による不
揮発性半導体記憶装置の列アドレスプリデコード信号線
の構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示される本発明の一実施の形態による不
揮発性半導体記憶装置のより詳細な回路構成を示すブロ
ック図である。
【図5】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体記
憶装置において、ビット線と共通データ線とを短絡した
ときの電圧波形を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体記
憶装置におけるメモリセルのキャパシタの分極特性を示
す図である。
【図7】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体記
憶装置における、選択されたビット線の読み出し動作を
示すタイムチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体記
憶装置における、“1”のデータ読み出し時のメモリセ
ルを示す回路図である。
【図9】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体記
憶装置における、“1”のデータ読み出し時の強誘電体
の分極特性を示す図である。
【図10】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体
記憶装置における、“0”のデータ読み出し時のメモリ
セルを示す回路図である。
【図11】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体
記憶装置における、“0”のデータ読み出し時の強誘電
体の分極特性を示す図である。
【図12】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体
記憶装置における、“1”のデータ保存時のメモリセル
を示す回路図である。
【図13】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体
記憶装置における、“1”のデータ保存時の強誘電体の
分極状態を示す図である。
【図14】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体
記憶装置における、“0”のデータ保存時のメモリセル
を示す回路図である。
【図15】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体
記憶装置における、“0”のデータ保存時の強誘電体の
分極状態を示す図である。
【図16】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体
記憶装置における、選択されなかったビット線の読み出
し動作を示すタイムチャートである。
【図17】本発明の一実施の形態による不揮発性半導体
記憶装置における、選択されたビット線の書き込み動作
を示すタイムチャートである。
【図18】本発明の他の実施の形態による不揮発性半導
体記憶装置の回路構成を示す図である。
【図19】本発明の他の実施の形態による不揮発性半導
体記憶装置における強誘電体膜のヒステリシス特性の一
例を示す図である。
【図20】本発明のもう1つの実施の形態による不揮発
性半導体記憶装置の回路構成の一部を示すブロック図で
ある。
【図21】本発明のもう1つの実施の形態による不揮発
性半導体記憶装置の全体的な構成を概略的に示すブロッ
ク図である。
【図22】図20に示される行デコーダ及び行プリデコ
ード信号線の構成を示す回路図である。
【図23】図20に示される第1の列デコーダ及び行及
び列プリデコード信号線の構成を示す回路図である。
【図24】図20に示される第2の列デコーダ及び列プ
リデコード信号線の構成を示す回路図である。
【図25】図20に示されるビット線プリチャージ回路
の具体的な回路構成を示す図である。
【図26】図20に示されるセンスアンプ/リストア回
路の具体的な回路構成を示す図である。
【図27】第2のデータ線プリチャージ回路の具体的な
回路構成を示す図である。
【図28】本発明のもう1つの実施の形態による不揮発
性半導体記憶装置における、選択されたビット線の読み
出し動作を示すタイムチャートである。
【図29】本発明のもう1つの実施の形態による不揮発
性半導体記憶装置における、選択されなかったビット線
の読み出し動作を示すタイムチャートである。
【図30】本発明のもう1つの実施の形態による不揮発
性半導体記憶装置における、選択されたビット線の書き
込み動作を示すタイムチャートである。
【図31】従来の不揮発性半導体記憶装置の回路構成の
一部を示すブロック図である。
【図32】図31に示される従来の不揮発性半導体記憶
装置における、センスアンプとビット線イコライズ回路
のより具体的な回路構成を示す図である。
【図33】図31に示される従来の不揮発性半導体記憶
装置における、メモリセルのよリ具体的な回路構成を示
す図である。
【図34】図31に示される従来の不揮発性半導体記憶
装置における、ダミーセルのよリ具体的な回路構成を示
す図である。
【図35】従来の不揮発性半導体記憶装置における、
“1”のデータ書き込み時のメモリセルを示す回路図で
ある。
【図36】従来の不揮発性半導体記憶装置における、
“1”のデータ書き込み時の強誘電体の分極状態を示す
図である。
【図37】従来の不揮発性半導体記憶装置における、
“0”のデータ書き込み時のメモリセルを示す回路図で
ある。
【図38】従来の不揮発性半導体記憶装置における、
“0”のデータ書き込み時の強誘電体の分極状態を示す
図である。
【図39】従来の不揮発性半導体記憶装置における、
“1”のデータ読み出し時のメモリセルを示す回路図で
ある。
【図40】従来の不揮発性半導体記憶装置における、
“1”のデータ読み出し時の強誘電体の分極状態を示す
図である。
【図41】従来の不揮発性半導体記憶装置における、
“0”のデー夕読み出し時のメモリセルを示す回路図で
ある。
【図42】従来の不揮発性半導体記憶装置における、
“0”のデータ読み出し時の強誘電体の分極状態を示す
図である。
【図43】従来の不揮発性半導体記憶装置における読み
出し動作を示すタイムチャートである。
【図44】他の従来の不揮発性半導体記憶装置の回路構
成の一部を示すブロック図である。
【図45】本発明の1つの実施の形態による半導体記憶
装置の回路構成の一部を模式的に示す図である。
【図46】図45に示される本発明の半導体記憶装置の
プリチャージ時を模式的に示す図である。
【図47】図45に示される本発明の半導体記憶装置の
データの読み出し時を模式的に示す図である。
【図48】本発明のもう1つの実施の形態による半導体
記憶装置の回路構成の一部を模式的に示す図である。
【図49】図48に示される本発明の半導体記憶装置の
プリチャージ時を模式的に示す図である。
【図50】図48に示される本発明の半導体記憶装置の
データの読み出し時を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 列レコーダ 2 行レコーダ 3 センスアンプ 4 ビット線プリチャージ回路 5 リストア回路 6 メモリセル 7〜10ダミーセル 60 共通データ線プリチャージ回路 BL ビット線 WL ワード線 DATA 共通データ線

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のワード線と、 複数のビット線と、 該複数のワード線と該複数のビット線との交点に設けら
    れたメモリセルであって、各々が、対応するワード線か
    ら与えられる信号に応じて導通する第1のスイッチング
    手段と、該第1のスイッチング手段を介して該ビット線
    に接続され、該ビット線から与えられる電圧信号によっ
    てデータが書き込み/読み出しされるキャパシタと、を
    有する複数のメモリセルと、 を備えた少なくとも1つのメモリブロックを有する半導
    体記憶装置であって、該装置は、 所定の容量を有する容量手段を備えた電気的ノードと、 該ビット線を該電気的ノードに接続する第2のスイッチ
    ング手段と、 該複数のビット線をプリチャージするビット線プリチャ
    ージ手段と、 該容量手段をプリチャージする容量手段プリチャージ手
    段と、 該第1のスイッチング手段を制御することにより、読み
    出し動作時において選択されたワード線に接続された該
    メモリセルを対応するビット線に導通させ、該第2のス
    イッチング手段を制御することにより、該読み出し動作
    時において選択されたビット線をプリチャージされた該
    容量手段を備えた該電気的ノードに導通させ、このこと
    により該選択されたビット線の電位を変化させ、該選択
    されたワード線と該選択されたビット線とに接続された
    該メモリセル(選択されたメモリセル)の該キャパシタ
    に所定の電圧信号を印加して該キャパシタのデータに対
    応するデータ信号を該選択されたビット線及び該電気的
    ノード上に読み出し、選択されないビット線は該電気的
    ノードに導通させず、選択されなかったビット線も、読
    み出し動作に先立って、該ビット線プリチャージ手段に
    よってキャパシタの他方の電極(第1の電位)と同電位
    にする制御手段と、 を有する、半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記容量手段を備えた前記電気的ノード
    は、前記複数のビット線の各々に対して設けられてお
    り、 前記第2のスイッチング手段は、該複数のビット線のう
    ち選択されたビット線のみを対応する該電気的ノードに
    接続する、請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記容量手段を備えた前記電気的ノード
    は、前記複数のビット線に対して共通に設けられてお
    り、 前記第2のスイッチング手段は、該複数のビット線のう
    ち選択されたビット線のみを該電気的ノードに接続す
    る、請求項1に記載の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のメモリセルはマトリクス状に
    配列され、 前記キャパシタは1対の電極とその間に設けられた強誘
    電体膜とを有し、不揮発的にデータを記憶するキャパシ
    タであり、各メモリセルにおいて該キャパシタの一方の
    電極は前記第1のスイッチング手段を介して対応する該
    ビット線に接続されており、 前記ビット線プリチャージ手段は、該複数のビット線を
    該キャパシタの他方の電極と同じ電位である第1の電位
    にプリチャージし、 前記容量手段プリチャージ手段は、該容量手段を該第1
    の電位と異なる第2の電位にプリチャージし、 前記制御手段は、該第1及び第2のスイッチング手段を
    制御して、前記選択されたメモリセルの該キャパシタの
    該一方の電極の電位を、該第1の電位と該第2の電位と
    の中間の値の第3の電位に変化させ、該キャパシタの該
    強誘電膜に蓄積されていたデータに対応するデータ信号
    を該選択されたビット線及び該容量手段に読み出す、 請求項1に記載の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記第3の電位は、前記選択されたメモ
    リセルの前記キャパシタの前記一方の電極と、前記選択
    されたビット線と、前記容量手段とが短絡して生じる電
    荷シェアによって得られ、 前記容量手段プリチャージ手段は、前記第2の電位を、
    該第3の電位と前記第1の電位との差が該キャパシタの
    前記強誘電体膜の分極反転電圧よりも大きくなるように
    設定する、 請求項4に記載の半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 複数のワード線と、 複数のビット線と、 該複数のワード線と該複数のビット線との交点に設けら
    れたメモリセルであって、各々が、対応するワード線か
    ら与えられる信号に応じて導通する第1のスイッチング
    手段と、該第1のスイッチング手段を介して該ビット線
    に接続され、該ビット線から与えられる電圧信号によっ
    てデータが書き込み/読み出しされるキャパシタと、を
    有する、複数のメモリセルと、 を備え、所定数のビット線を含む複数のサブマトリクス
    に分割された少なくとも1つのメモリブロック、を有す
    る半導体記憶装置であって、該装置は、 該少なくとも1つのメモリブロックの少なくとも1つの
    サブマトリクスに対して設けられ、第1の所定の容量を
    有する第1の容量手段を備えた第1の電気的ノードと、 各サブマトリクスの該所定数のビット線を対応する該第
    1の電気的ノードに選択的に接続する第2のスイッチン
    グ手段と、 該少なくとも1つのメモリブロック全体に対して設けら
    れ、第2の所定容量を有する第2の容量手段を備えた第
    2の電気的ノードと、 該第1の電気的ノードを該第2の電気的ノードに選択的
    に接続する第3のスイッチング手段と、 該複数のビット線をプリチャージするビット線プリチャ
    ージ手段と、 該第1の容量手段をプリチャージする第1プリチャージ
    手段と、 該第2の容量手段をプリチャージする第2プリチャージ
    手段と、 該第1のスイッチング手段を制御することにより、読み
    出し動作時において選択されたワード線に接続された該
    メモリセルを対応するビット線に導通させ、該第2のス
    イッチング手段を制御することにより、該読み出し動作
    時において選択されたビット線をプリチャージされた該
    第1の容量手段を備えた該第1の電気的ノードに導通さ
    せ、そのことにより該選択されたビット線の電位を変化
    させ、該選択されたワード線と該選択されたビット線と
    に接続された該メモリセル(選択されたメモリセル)の
    該キャパシタに所定の電圧信号を印加して、該キャパシ
    タのデータに対応するデータ信号を該選択されたビット
    線を経て該第1の電気的ノード上に読み出し、該第3の
    スイッチング手段を制御することにより、該第1の電気
    的ノード上に読み出された該データ信号を、更に該第2
    の電気的ノード上に読み出し、選択されないビット線は
    該電気的ノードに導通させず、選択されなかったビット
    線も、読み出し動作に先立って、該ビット線プリチャー
    ジ手段によってキャパシタの他方の電極(第1の電位)
    と同電位にする制御手段と、 を有する、半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 複数のワード線と、複数のビット線と、
    該複数のワード線と該複数のビット線との交点に設けら
    れたメモリセルであって、各々が、対応するワード線か
    ら与えられる信号に応じて導通する第1のスイッチング
    手段と、該第1のスイッチング手段を介して該ビット線
    に接続され、該ビット線から与えられる電圧信号によっ
    てデータが書き込み/読み出しされる、キャパシタと、
    を有する複数のメモリセルと、を備えた少なくとも1つ
    のメモリブロックと、 所定の容量を有する容量手段を備えた電気的ノードと、 該ビット線を該電気的ノードに接続する第2のスイッチ
    ング手段と、 を有する半導体記憶装置を駆動する方法であって、該方
    法は、 該複数のビット線を第1の電位にプリチャージするステ
    ップと、 該容量手段を該第1の電位と異なる第2の電位にプリチ
    ャージするステップと、 読み出し動作時において選択されたワード線に接続され
    た該第1のスイッチング手段を導通させることにより、
    対応する該メモリセルの該キャパシタを対応するビット
    線に短絡するステップと、 該読み出し動作時において選択されたビット線を、該第
    2のスイッチング手段を導通させることにより、プリチ
    ャージされた該容量手段を備えた該電気的ノードに短絡
    するステップと、 該第1及び第2のスイッチング手段の導通の結果とし
    て、該選択されたビット線の電位を変化させ、該選択さ
    れたワード線と該選択されたビット線とに接続された該
    メモリセル(選択されたメモリセル)の該キャパシタに
    所定の電圧信号を印加するステップと、 該キャパシタのデータに対応するデータ信号を、該選択
    されたビット線及び該電気的ノード上に読み出すステッ
    プと、 を含み、選択されないビット線は該電気的ノードに導通
    させず、選択されなか ったビット線も、読み出し動作に
    先立って、該ビット線プリチャージ手段によってキャパ
    シタの他方の電極(第1の電位)と同電位にする半導体
    記憶装置の駆動方法。
  8. 【請求項8】 前記容量手段を備えた前記電気的ノード
    は、前記複数のビット線の各々に対して設けられてお
    り、 前記第2のスイッチング手段を導通させるステップにお
    いて、該複数のビット線のうち選択されたビット線は対
    応する該電気的ノードに接続される、 請求項7に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記容量手段を備えた電気的ノードは、
    前記複数のビット線に対して共通に設けられており、 前記第2のスイッチング手段を導通させるステップにお
    いて、該複数のビット線のうち選択されたビット線は該
    共通の電気的ノードに接続される、 請求項7に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 前記複数のメモリセルはマトリクス状
    に配列され、 前記キャパシタは1対の電極とその間に設けられた強誘
    電体膜とを有し、不揮発的にデータを記憶するキャパシ
    タであり、各メモリセルにおいて該キャパシタの一方の
    電極は前記第1のスイッチング手段を介して対応する該
    ビット線に接続されており、 前記容量手段及び電気的ノードは前記データ信号を運ぶ
    共通データ線であり、 前記ビット線をプリチャージするステップにおける前記
    第1の電位は、該キャパシタの他方の電極と同じ電位で
    あり、 前記電圧信号を印加するステップにおいて、前記選択さ
    れたメモリセルの該キャパシタの該一方の電極の電位
    は、該第1の電位と前記第2の電位との中間の値の第3
    の電位に変化され、 前記読み出すステップにおいて、該キャパシタの該強誘
    電膜に蓄積されていたデータに対応するデータ信号が該
    選択されたビット線及び該共通データ線上に読み出され
    る、 請求項7に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  11. 【請求項11】 読み出し動作の前に、プリチャージさ
    れた前記共通データ線及びプリチャージされた前記ビッ
    ト線をフローティング状態にするステップを含む、請求
    項10に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  12. 【請求項12】 前記ビット線をプリチャージするステ
    ップにおいて、前記メモリセルブロックに含まれる全て
    のビット線が同時にプリチャージされる、請求項10に
    記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  13. 【請求項13】 前記第1のスイッチング手段を導通さ
    せるステップは行アドレスに基づいて行われ、前記第2
    のスイッチング手段を導通させるステップは列アドレス
    に基づいて行われる、請求項10に記載の半導体記憶装
    置の駆動方法。
  14. 【請求項14】 前記第3の電位は、前記選択されたメ
    モリセルの前記キャパシタの前記一方の電極と、前記選
    択されたビット線と、前記共通データ線とが短絡して生
    じる電荷シェアによって得られ、 前記電気的ノード(共通データ線)をプリチャージする
    ステップにおいて、前記第2の電位は、該第3の電位と
    前記第1の電位との差が該キャパシタの前記強誘電体膜
    の分極反転電圧よりも大きくなるように設定される、請
    求項10に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  15. 【請求項15】 前記選択されたビット線及び前記共通
    データ線上に読み出された前記データ信号を増幅するス
    テップを有する、請求項10に記載の半導体記憶装置の
    駆動方法。
  16. 【請求項16】 前記増幅するステップと同時に、ある
    いは、該増幅するステップの後に、読み出された前記デ
    ータ信号に応じた書き込みデータ信号を前記共通データ
    線上に供給し、該書き込みデータ信号のデータ“1”に
    対応するハイレベルが第4の電位である、ステップと、 該書き込みデータ信号に対応する電荷を前記選択された
    メモリセルの前記キャパシタに再び蓄積させる(リスト
    アする)ステップと、 を更に含む、請求項15に記載の半導体記憶装置の駆動
    方法。
  17. 【請求項17】 書き込みデータ信号のデータ“1”に
    対応するハイレベルを第4の電位とし、 前記第1のスイッチング手段を導通するステップにおい
    て、該第4の電位より該第1のスイッチング手段の閾値
    以上高い電位を有する信号が、前記選択されたワード線
    を介して該第1のスイッチング手段に印加される、請求
    項10に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  18. 【請求項18】 書き込みデータ信号のデータ“1”に
    対応するハイレベルを第4の電位とし、 前記第2のスイッチング手段を導通させるステップにお
    いて、該第4の電位より、前記第2のスイッチング手段
    の閾値以上高い電位の信号が該第2のスイッチング手段
    に印加される、請求項10に記載の半導体記憶装置の駆
    動方法。
  19. 【請求項19】 前記第4の電位は電源電位と等しく設
    定され、前記第1の電位は電源電位の1/2の電位に設
    定される、請求項16に記載の半導体記憶装置の駆動方
    法。
  20. 【請求項20】 前記第4の電位は電源電位よりも高い
    電位に設定され、前記第1の電位は該第4の電位の1/
    2に設定される、請求項16に記載の半導体記憶装置の
    駆動方法。
  21. 【請求項21】 複数のワード線と、複数のビット線
    と、該複数のワード線と該複数のビット線との交点に設
    けられたメモリセルであって、各々が、対応するワード
    線から与えられる信号に応じて導通する第1のスイッチ
    ング手段と、該第1のスイッチング手段を介して該ビッ
    ト線に接続され、該ビット線から与えられる電圧信号に
    よってデータが書き込み/読み出しされるキャパシタ
    と、を有する、複数のメモリセルと、を備えたメモリブ
    ロックであって、所定数のビット線を含む複数のサブマ
    トリクスに分割された少なくとも1つのメモリブロック
    と、該少なくとも1つのメモリブロックの少なくとも1
    つのサブマトリクスに対して設けられ、第1の所定の容
    量を有する第1の容量手段を備えた第1の電気的ノード
    と、 各サブマトリクスの該所定数のビット線を対応する該第
    1の電気的ノードに選択的に接続する第2のスイッチン
    グ手段と、 該少なくとも1つのメモリブロック全体に対して設けら
    れ、第2の所定容量を有する第2の容量手段を備えた第
    2の電気的ノードと、 該第1の電気的ノードを該第2の電気的ノードに選択的
    に接続する第3のスイッチング手段と、 を有する半導体記憶装置を駆動する方法であって、該方
    法は、 該複数のビット線を第1の電位にプリチャージするステ
    ップと、 該第1の容量手段を該第1の電位と異なる第2の電位に
    プリチャージするステップと、 該第2の容量手段を所定の電位にプリチャージするステ
    ップと、 読み出し動作時において選択されたワード線に接続され
    た該第1のスイッチング手段を導通させることにより、
    対応する該メモリセルの該キャパシタを対応するビット
    線に短絡するステップと、 該読み出し動作時に選択されたビット線を、該第2のス
    イッチング手段を導通させることにより、プリチャージ
    された該第1の容量手段を備えた該第1の電気的ノード
    に短絡するステップと、 該第1及び第2のスイッチング手段の導通の結果とし
    て、該選択されたビット線の電位を変化させ、該選択さ
    れたワード線と該選択されたビット線とに接続された該
    メモリセル(選択されたメモリセル)の該キャパシタに
    所定の電圧信号を印加するステップと、 該キャパシタのデータに対応するデータ信号を、該選択
    されたビット線及び該第1の電気的ノード上に読み出す
    ステップと、 該第3のスイッチング手段を導通させて、該第1の電気
    的ノード上に読み出された該データ信号を、更に該第2
    の電気的ノード上に読み出すステップと、 を含み、選択されないビット線は該電気的ノードに導通
    させず、選択されなかったビット線も、読み出し動作に
    先立って、該ビット線プリチャージ手段によってキャパ
    シタの他方の電極(第1の電位)と同電位にする半導体
    記憶装置の駆動方法。
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