JP3365465B2 - 光学的情報記録用媒体 - Google Patents

光学的情報記録用媒体

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JP3365465B2 JP01747996A JP1747996A JP3365465B2 JP 3365465 B2 JP3365465 B2 JP 3365465B2 JP 01747996 A JP01747996 A JP 01747996A JP 1747996 A JP1747996 A JP 1747996A JP 3365465 B2 JP3365465 B2 JP 3365465B2
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザー光などの照
射により、高速かつ高密度に情報を記録、消去、再生可
能な光学的情報記録用媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報量の拡大、記録・再生の高密
度・高速化の要求に応える記録媒体として、レーザー光
線を利用した光ディスクが開発されている。光ディスク
には、一度だけ記録が可能な追記型と、記録・消去が何
度でも可能な書き換え型がある。
【0003】書き換え型光ディスクとしては、光磁気効
果を利用した光磁気記録媒体や、可逆的な結晶状態の変
化を利用した相変化媒体があげられる。相変化媒体は、
外部磁界を必要とせず、レーザー光のパワーを変化させ
るだけで、記録・消去が可能である。さらに、消去と再
記録を単一ビームで同時に行う1ビームオーバーライト
が可能であるという利点を有する。
【0004】1ビームオーバーライト可能な相変化記録
方式では、記録膜を非晶質化させることによって記録ビ
ットを形成し、結晶化させることによって消去を行う場
合が一般的である。このような相変化記録方式に用いら
れる記録層材料としてはカルコゲン系合金薄膜を用いる
ことが多い。
【0005】例えば、Ge−Te系、Ge−TeーSb
系、In−Sb−Te系、Ge−Sn−Te系合金薄膜
等があげられる。なお、書き換え型とほとんど同じ材料
・層構成により、追記型の相変化媒体も実現できる。こ
の場合、可逆性が無いという点でより長期にわたって情
報を記録・保存でき、原理的にはほぼ半永久的な保存が
可能である。
【0006】追記型として相変化媒体を用いた場合、孔
あけ型と異なりビット周辺にリムと呼ばれる盛り上がり
が生じないため信号品質に優れ、また、記録層上部に空
隙が不要なためエアーサンドイッチ構造にする必要がな
いという利点がある。一般に、書き換え型の相変化記録
媒体では、相異なる結晶状態を実現するために、2つの
異なるレーザー光パワーを用いる。
【0007】この方式を、非晶質ビットと結晶化された
消去・初期状態で記録・消去を行う場合を例にとって説
明する。結晶化は記録層の結晶化温度より十分高く、融
点よりは低い温度まで記録層を加熱することによってな
される。この場合、冷却速度は結晶化が十分なされる程
度に遅くなるよう、記録層を誘電体層ではさんだり、ビ
ームの移動方向に長い楕円形ビームを用いたりする。
【0008】一方、非晶質化は記録層を融点より高い温
度まで加熱し、急冷することによって行う。この場合、
上記誘電体層は十分な冷却速度(過冷却速度)を得るた
めの放熱層としての機能も有する。さらに、上述のよう
な、加熱・冷却過程における記録層の溶融・体積変化に
伴う変形や、プラスチック基板への熱的ダメージを防い
だり、湿気による記録層の劣化を防止するためにも、上
記誘電体層からなる保護層は重要である。
【0009】保護層材料の材質は、レーザー光に対して
光学的に透明であること、融点・軟化点・分解温度が高
いこと、形成が容易であること、適度な熱伝導性を有す
るなどの観点から選定される。十分な耐熱性及び機械的
強度を有する保護層としては、まず、金属の酸化物や窒
化物等の誘電体薄膜があげられる。
【0010】これらの誘電体薄膜とプラスチック基板と
は熱膨張率や弾性的性質が大きく異なるため、記録・消
去を繰り返すうちに、基板からはがれてピンホールやク
ラックを生じる原因となる。また、プラスチック基板
は、湿度によって反りを生じやすいが、これによっても
保護膜の剥がれが生じることがある。
【0011】一方、新規な誘電体保護層として、ZnS
を主成分とし、SiO2やY23等を混入させたものが
提案されている。これらの複合化合物保護膜は純粋な酸
化物あるいは窒化物誘電体膜に比べ、記録層としてよく
使われるGeTeSb等のカルコゲナイド系合金薄膜に
対する密着性に優れている。
【0012】このため繰り返しオーバーライトに対する
耐久性に加え、加速試験における膜剥離が少なく相変化
媒体の信頼性をいっそう向上させている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複合化
合物は単に混合すれば良い特性を発揮するというわけで
はない。組成範囲、複合膜の物性によっては、個々の純
粋化合物を用いる場合よりもかえって信頼性を低下させ
る場合もある。
【0014】従来、カルコゲナイド系元素を含む化合物
であるZnS、ZnSe等に金属等の酸化物、窒化物、
弗化物、炭化物等を混合させた複合膜の保護膜について
は数多くの提案がされている。しかし、これらの膜は比
較的硬度が低く繰り返しオーバーライトに伴い、塑性変
形による微視的な変形が蓄積し、実質的に光学的膜厚が
変化して反射率が低下するという問題があった。
【0015】さらに上記複合膜の保護膜では、一部に於
いて最適な組成範囲が記載されているのみであり、その
組成の混合物を用いても、必ずしも元の純粋な化合物単
体からなる保護層よりすぐれた特性が得られるわけでは
なかった。これは、上記複合物の物性がそれを構成する
化合物とは大きく異なるため、製造法その他による物性
変化が予測不可能であったためである。
【0016】例えば、上記複合化合物からなる保護層を
形成するにあたりスパッタ法が広く用いられているが、
複合物ターゲットを用いる場合と、個々の化合物ターゲ
ットを用いて同時スパッタする場合とでは当然得られる
複合化合物保護膜の物性は異なってくる。また、同一製
造法でも、スパッタ時の圧力等により、物性が変化する
のは周知の事実である。こうした、保護膜物性のばらつ
きの存在するなかで、いかに相変化媒体に適した複合保
護膜を見い出すかが課題であった。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の光学的情報記録
用媒体は、基板上に、少なくとも相転移型光記録層、誘
電体層を備えた光学的情報記録用媒体において、誘電体
層が、(1)ランタノイドの硫化物及び(2)融点或い
は分解温度が1000℃以上の硫化物以外の耐熱化合物
を含有することを特徴とする光学的情報記録用媒体であ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】物質(1)のランタノイド(La
を含む)の硫化物としては、La23,Ce23、Pr
23、Nd23、Pm23、Sm23、Eu23、Gd
23、Tb2 3、Dy23,Ho23、Er23、Tm
23、Yb23、Lu23の群から選ばれた少なくとも
一種であることが好ましい。
【0019】特に好ましくはLa23、Ce23、Pr
23、Nd23、Sm23、Eu23、Gd23、Tb
23、Dy23である。上記硫化物はカルコゲン元素を
含むため相変化型記録層に主として含まれるカルコゲン
及びその周辺元素との密着性も良い。単に酸化物を用い
た場合より改善される。
【0020】物質(2)の耐熱化合物としては二酸化珪
素、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化バリウ
ム、酸化タンタル、酸化タングステン、酸化硼素、Mg
2、LaF3、NdF3、TbF3、SiC、Si34
BN、AlN及びB4Cの群から選ばれた少なくとも一
種であることが好ましくさらに好ましくは二酸化珪素、
酸化イットリウム、酸化バリウム、酸化タンタル、酸化
硼素、セレン化亜鉛、LaF3、NdF3、TbF3、S
iC、Si34、AlNが挙げられる。
【0021】少なくとも上記物質(1)及び(2)を含
有する誘電体の誘電体層中の物質(1)及び(2)の合
計量の含有率は50mol%以上が好ましく、さらに好
ましくは80mol%以上である。物質(1)及び
(2)の合計量の含有率が50mol%を下回ると、基
板や記録膜の変形防止効果が不十分であり、保護層とし
ての役目をなさない傾向がある。
【0022】主成分である物質(1)及び(2)に他の
誘電体を混合してもよく、その場合に混合される他の誘
電体としては硫化亜鉛、セレン化亜鉛、硫化カルシウム
等の任意の誘電体が50mol%以下の量、好ましくは
20mol%以下の量用いられる。また上記物質(1)
の含有率は誘電体層全体の10mol%以上、95mo
l%以下が好ましい。10mol%未満では望みの特性
が発揮されない。また95mol%を超えると光学吸収
係数が大きくなり、好ましくない。
【0023】物質(1)の含有率はより好ましくは15
mol%以上、90mol%以下である。また上記耐熱
化合物(2)の含有率は誘電体層全体の5mol%以
上、90mol%以下が好ましく、より好ましくは10
mol%以上である。これ以外の範囲では望みの特性が
得られないことがある。
【0024】物質(2)の耐熱化合物は1000℃以上
の耐熱性と光学的に十分透明であることが必要となる。
1000℃以上の耐熱性とは、融点が1000℃以上で
あり、かつ1000℃に加熱しても分解を起こさないこ
とをいう。また光学的に十分透明であるとは50nm程
度の厚さで、約600nmの波長で光吸収係数が0.0
5以下であることをいう。
【0025】この光学的透明性を得るために、スパッタ
成膜時に、雰囲気ガスとしてArと酸素及び/又は窒素
との混合ガスを用いると好ましい。この時混合ガスの種
類により、ランタノイド元素の酸化物や窒化物が膜中に
一部形成されるが、膜の特性は特に損なわれない。上記
誘電体層は、この誘電体を構成する複数の化合物の混合
物で構成された複合スパッタリングターゲットを用いて
設けるのが好ましい。
【0026】次に、本発明による光学的記録用媒体の構
成について述べる。本発明の光学的記録用媒体は例え
ば、基板/誘電体層/記録層/誘電体層/反射層の構成
を有し、基板には、ポリカーボネート、アクリル樹脂、
ポリオレフィンなどの透明樹脂、あるいはガラス等を用
いることができる。記録層の基板に面する側及び/又は
記録層の基板に面する側と反対側に上記特性を満たす誘
電体が通常は、10〜500nm程度の厚さに設けられ
る。
【0027】誘電体層の厚みが10nm未満であると、
基板や記録膜の変形防止効果が不十分であり、保護層と
しての役目をなさない傾向がある。500nmを超える
と誘電体自体の内部応力や基板との弾性特性の差が顕著
になって、クラックが発生しやすくなる。記録層の基板
に面する側又は記録層の基板に面する側と反対側の誘電
体層のいずれかを他の誘電体からなる誘電体層で構成し
てもよい。
【0028】この場合の誘電体層としては、例えば、前
記もした二酸化珪素、酸化イットリウム、酸化ジルコニ
ウム、酸化バリウム、酸化タンタル、酸化タングステ
ン、酸化硼素等の酸化物、MgF2、LaF3、Nd
3、TbF3等の弗化物、SiC、B4C等の炭化物、
Si34、BN、AlN等の窒化物及びこれらの混合物
等が例示される。
【0029】上記した本発明の、ランタノイドの硫化
物、及び融点或いは分解温度が1000℃以上の硫化物
以外の耐熱化合物を含有する誘電体層の膜密度は理論密
度の80%以上であることが好ましい。ここで膜の理論
密度は下記式で示され、各構成化合物のバルク状態での
密度にその構成化合物のモル含有率を乗じたものの積算
値である。理論密度=Σ{(構成化合物バルク状態の密
度)×(構成化合物モル含有率)}混合物誘電体層の密
度をこのようにすることで、繰り返し記録及び経時変化
に対する耐久性を著しく向上させることができる。
【0030】膜密度をコントロールするにはスパッタリ
ング時の真空度を調節することにより行いうる、膜密度
を高くするには真空度を低く(アルゴンガス圧を低く)
するのが良く、通常は真空度を1Pa以下、好ましくは
0.3〜0.8Paとするのが良い。このようにして得
られた本発明誘電体層は、公知のZnS、ZnSeを主
成分とする複合膜より機械的強度が大きく、硬度が酸化
物に近く、かつ微視的変形によるクラックを防止する効
果が得られる。
【0031】さらに酸化物そのものに比べ圧縮応力が小
さいため剥離が生じにくい。本発明の、ランタノイドの
硫化物、及び融点或いは分解温度が1000℃以上の硫
化物以外の耐熱化合物を含有する誘電体層は、膜を構成
する複数の化合物の混合物で構成された複合スパッタリ
ングターゲットを用いて設けることが好ましい。
【0032】これは上記複合化合物からなる誘電体を形
成するにあたり、通常スパッタ法が広く用いられている
が、複合物ターゲットを用いる方が、個々の化合物ター
ゲットを用いて同時スパッタするのと比べて、得られる
複合化合物保護膜の構成元素の均一性が勝っているため
に保護膜としての特性も優れたものとなるため好まし
い。
【0033】本発明の媒体の記録層は相変化型の記録層
であり、その厚みは10nmから100nmの範囲が好
ましい。記録層の厚みが10nmより薄いと十分なコン
トラストが得られ難く、また結晶化速度が遅くなる傾向
があり、短時間での記録消去が困難となりやすい。一方
100nmを越すとやはり光学的なコントラストが得に
くくなり、また、クラックが生じやすくなるので好まし
くない。
【0034】なお、記録層及び誘電体層の厚みは多層構
成に伴う干渉効果も考慮して、レーザー光の吸収効率が
良く、記録信号の振幅すなわち記録状態と未記録状態の
コントラストが大きくなるように選ばれる。記録層とし
ては公知の相変化型光記録層が使用でき、例えばGeS
bTeやInSbTe、AgSbTe、AgInSbT
eといった化合物がオーバーライト可能な材料として選
ばれる。
【0035】これらの化合物に0.1〜10原子%程度
のSn、In、Pb、As、Se、Si、Bi、Au、
Ti、Cu、Ag、Pt、Pd、Co、Ni等のうちか
ら、一種またはそれ以上の元素を添加して結晶化速度、
光学定数、耐酸化性を改善することも有効である。外側
の保護層(基板側でない保護層)の上に光学的反射層と
熱変形防止のためのハードコート層等を設けるが、光学
的反射層は反射率の大きい物質が好ましく、Au、A
g、Cu、Al等が用いられる。
【0036】この反射層は、記録層が吸収した熱エネル
ギーの拡散を促進する効果があるため、熱伝導度制御等
のためTa、Ti、Cr、Mo、Mg、V、Nb、Zr
等を0.1〜15原子%程度の小量加えるのが良い。記
録層、誘電体層、反射層はスパッタリング法などによっ
て形成される。記録膜用ターゲット、保護膜用ターゲッ
ト、必要な場合には反射層材料用ターゲットを同一真空
チャンバー内に設置したインライン装置で膜形成を行う
ことが各層間の酸化や汚染を防ぐ点で望ましい。また、
生産性の面からもすぐれている。
【0037】
【実施例】以下実施例をもって本発明を詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り実施例に限定され
るものではない。
【0038】
【実施例1】誘電体層材料として物質(1)としてLa
23と耐熱化合物(2)としてSiO2の粉体をmol
比で80対20となるよう調整混合し、ホットプレス法
にて複合焼結体ターゲットを得た。ポリカーボネート樹
脂基板上に誘電体層/記録層/誘電体層/反射層を設
け、4層構造の記録媒体を作成した。
【0039】各層の厚みは、下部(基板側)誘電体層1
70nm、記録層30nm、上部誘電体層30nm、反
射層100nmとした。記録層の組成はGe(22.2)Sb
(22.2)Te(55.6)(at%)であり、反射層はAl合金
を用いた。誘電体層はArガスを50sccm及び酸素
ガスを1.0sccmで流し、圧力は0.7Paのも
と、高周波(13.56MHz)スパッタリングにより
成膜した。
【0040】膜密度は4.3g/ccであり理論密度の
88%であった。JISヌープ硬度は415であり、膜
応力は引っ張りで1.3×109dyn/cm2であっ
た。記録層及び反射層はArガス圧力0.7Paで直流
スパッタリングにより成膜した。
【0041】さらに厚み約5μmの紫外線硬化樹脂を設
けた。このディスクをさらにArイオンレーザーを用い
て初期化すなわち記録層の結晶化処理を行ったのち、以
下の条件でディスクの動特性を評価した。10m/sの
線速度で回転させながら4MHz、デューティー50%
のパルス光を用い記録パワー13.5mW、ベースパワ
ー7.0mWで繰り返しオーバーライトを行い、所定の
回数に達する度にC/N比及び消去比の測定を行った。
【0042】結果を図1に示した。図1から明らかなよ
うに、繰り返し10万回でC/N比(図1の1)の低下
は1回目と比較して約2dBの低下であった。消去比
(図1の2)は繰り返し10万回で1回目と比較して約
10dB低下した。なおSiO2の融点は約1600℃
であり、圧縮応力は3×109dyn/cm 2であった。
【0043】
【実施例2】実施例1においてLa23とSiO2のm
ol比を60対40としたこと以外は同様にしてディス
クを作成し、同様な動特性評価を行った。結果を図2に
示す。繰り返し4万回でC/N比(図2の1)の低下は
1回目の時と比べて約4dBの低下であった。
【0044】消去比(図2の2)は繰り返し10万回で
1回目の時とほとんど変化していなかった。この誘電体
薄膜のヌープ硬度は470であり応力は引っ張りで1×
109dyn/cm2であった。
【0045】
【実施例3】実施例1において誘電体層材料としてCe
23とSiO2のmol比を80対20としたこと以外
は同様にしてディスクを作成し、同様な動特性評価を行
った。結果を図3に示す。
【0046】繰り返し1万回でC/N比(図3の1)の
低下は1回目の時と比べて約5dBの低下であった。消
去比(図3の2)は繰り返し1千回で1回目の時と比べ
て約10dBの低下であった。この誘電体薄膜のヌープ
硬度は420であり応力は引っ張りで3×108dyn
/cm2であった。
【0047】
【実施例4】実施例1において誘電体層材料としてCe
23とSiO2のmol比を20対80としたこと以外
は同様にしてディスクを作成し、同様な動特性評価を行
った。結果を図4に示す。
【0048】繰り返し10万回でC/N比(図4の1)
の低下は1回目の時と比べて約6dBの低下であった。
消去比(図4の2)は繰り返し1千回で1回目の時と比
べて約6dBの低下であった。この誘電体薄膜のヌープ
硬度は390であり応力は引っ張りで3×108dyn
/cm2であった。
【0049】
【比較例1】実施例1において誘電体層材料としてSi
2を用いたこと以外は同様にしてディスクを作成し、
同様な動特性評価を行った。結果を図5に示す。繰り返
し1万回でC/N比(図5の1)の低下は1回目と比べ
て約11dBの低下であった。
【0050】消去比(図5の2)の低下は1回目と比べ
て約17dBの低下であった。この誘電体薄膜のヌープ
硬度は300であり圧縮応力は1×109dyn/cm2
であった。
【0051】
【比較例2】実施例1において誘電体層材料としてmo
l比が80対20のZnS及びTiO2を用いたこと以
外は同様にしてディスクを作成し、同様な動特性評価を
行った。結果を図6に示す。
【0052】繰り返し2千回でC/N比(図6の1)の
低下は1回目と比べて約11dBの低下であった。消去
比(図6の2)の低下は1回目と比べて約16dBの低
下であった。この誘電体薄膜のヌープ硬度は400であ
り圧縮応力は2×109dyn/cm2であった。なおT
iO2は600℃付近で熱分解が始まり、酸素原子が離
脱し、黒色化することが知られている。
【0053】
【比較例3】実施例1において誘電体層材料としてmo
l比が80対20のZnS及びMoS2を用いたこと以
外は同様にしてディスクを作成し、同様な動特性評価を
行った。結果を図7に示す。
【0054】繰り返し1千回でC/N比(図7の1)の
低下は1回目と比べて約9dBの低下であった。消去比
(図7の2)の低下は1回目と比べて約16dBの低下
であった。この誘電体薄膜のヌープ硬度は230であり
圧縮応力は1×109dyn/cm2であった。なおMo
2は350℃付近で熱的に不安定となり合金を作りや
すいことが、知られている。
【0055】
【発明の効果】本発明の光学的記録用媒体を用いること
により、データ保存安定性に優れた追記型媒体及び多数
回の繰り返し記録・消去が行える書き換え型媒体の実用
化に多いに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のC/N比及び消去比の変化のグラ
【図2】 実施例2のC/N比及び消去比の変化のグラ
【図3】 実施例3のC/N比及び消去比の変化のグラ
【図4】 実施例4のC/N比及び消去比の変化のグラ
【図5】 比較例1のC/N比及び消去比の変化のグラ
【図6】 比較例2のC/N比及び消去比の変化のグラ
【図7】 比較例3のC/N比及び消去比の変化のグラ
【符号の説明】
1 C/N比 2 消去比
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、少なくとも相転移型光記録
    層、誘電体層を備えた光学的情報記録用媒体において、
    誘電体層が、(1)ランタノイドの硫化物及び(2)融
    点或いは分解温度が1000℃以上の硫化物以外の耐熱
    化合物を含有することを特徴とする光学的情報記録用媒
    体。
  2. 【請求項2】 硫化物が、La23、Ce23、Pr2
    3、Nd23、Pm23、Sm23、Eu23、Gd2
    3、Tb23、Dy23,Ho23、Er2 3、Tm2
    3、Yb23、Lu23の群から選ばれた少なくとも
    一種である請求項1に記載の光学的情報記録用媒体。
  3. 【請求項3】 耐熱化合物が二酸化珪素、酸化イットリ
    ウム、酸化ジルコニウム、酸化バリウム、酸化タンタ
    ル、酸化タングステン、酸化硼素、MgF2、LaF3
    NdF3、TbF3、SiC、Si34、BN、AlN及
    びB4Cの群から選ばれた少なくとも一種である請求項
    1又は2に記載の光学的情報記録用媒体。
  4. 【請求項4】 誘電体層の膜密度が理論密度の80%以
    上であることを特徴とする請求項1及至3のいずれかに
    記載の光学的情報記録用媒体。
  5. 【請求項5】 誘電体層が、誘電体を構成する複数の化
    合物で構成された複合スパッタリングターゲットを用い
    てスパッタ成膜された層であることを特徴とする請求項
    1及至4のいずれかに記載の光学的情報記録用媒体。
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