JP3363498B2 - 液体気化装置 - Google Patents

液体気化装置

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JP3363498B2 JP33879992A JP33879992A JP3363498B2 JP 3363498 B2 JP3363498 B2 JP 3363498B2 JP 33879992 A JP33879992 A JP 33879992A JP 33879992 A JP33879992 A JP 33879992A JP 3363498 B2 JP3363498 B2 JP 3363498B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置又は光磁気デ
ィスク等の記憶装置或いはフラットパネルディスプレイ
等に用いられる金属膜、半導体膜或いは絶縁膜等の各種
堆積膜を形成する為の化学気相堆積法に用いられる液体
気化装置に関する。
【0002】
【背景技術の説明】化学気相堆積法(CVD法)やその
為の装置(CVD装置)を用いて形成する堆積膜には、
大きく分類すると金属膜、半導体膜及び絶縁膜の3つが
ある。
【0003】この中で、まず半導体膜の場合には、欠陥
が少なく均一な膜が得られる成膜法が望まれている。一
方、絶縁膜においては均一な膜が望まれるのは勿論であ
るが、加えて段差被覆性に優れた成膜方法が望まれる。
なぜなら多くの絶縁膜は集積回路(IC)における配線
間の絶縁や凹凸のある表面の保護に用いられるからであ
る。
【0004】更に、金属膜の場合も上述した絶縁膜同様
に均一性と段差被覆性に優れた成膜方法が望まれる。金
属膜はICの配線材料に多く採用されるが、この場合
は、絶縁膜に形成された(コンタクトホールやスリーホ
ールと呼ばれる)開孔を介して上下の配線を接続する為
に開孔における段差被覆性が要求されるからである。
【0005】こうしたCVD法に用いられるCVD装置
の従来例を図1に模式的に示す。
【0006】図1において、403は石英管等で形成さ
れた反応室であり、内部には成膜すべき基板409を複
数配置し支持する基板ホルダー410が複数設けられて
いる。
【0007】又、408は排気管であり、メカニカルブ
ースターポンプ等からなる主ポンプ404と、ロータリ
ーポンプ等からなる補助ポンプ405に接続されてお
り、ここから反応室403内を排気する。
【0008】一方、ガスの供給系としては、液体原料を
バブリングする為のバブリング機構付のボンベ(バブラ
ー)402、バブリング用のキャリアガスを導入する為
のガス管406、弁401、反応室403内に気化した
原料を導入する為のガス管407が設けられている。
【0009】このような従来のCVD装置では、最も一
般的な成膜を行う限りは充分な性能を発揮するものの、
最近要求される微細加工や大面積化に優れたCVD法に
は適さないことがある。
【0010】即ち、いかなるCVD法にも適用できると
いう汎用性にとぼしい一面があった。
【0011】この問題につき一例を挙げて説明する。
【0012】最近、VLSIやULSIと呼ばれる高い
集積度の半導体装置の配線材料にスパッタリング法では
なく、CVD法を用いたアルミニウムが注目されてい
る。特に有機化合物として有機アルミニウムを使用した
CVD法では、絶縁物と導電体の間で、堆積条件が大き
く異なり、導電体又は半導体上のみにアルミニウムを堆
積させる選択堆積が可能ということが報告されるように
なった。この、アルミニウムの選択堆積は、微細な集積
回路を作製する場合、極めて有用なもので、特に、開孔
の深さ−穴径比(アスペクト比)が1を越えるような場
合は、代替技術のスパッタリング法では実現できないよ
うな、アルミニウムの配線を可能にしている。スパッタ
リング法で、開孔のアスペクト比が大きくなった場合、
何故断線するかについて図2を用いて説明する。図2
で、201は単結晶シリコン基体、202は二酸化硅素
等の絶縁膜、203はアルミニウム等の配線材料であ
る。
【0013】(a)はアスペクト比が小さい場合の配線
の様子を示しており、(b)はアスペクト比が1を越え
る大きい場合の配線の様子を示している。
【0014】上記スパッタリング法では凹部204や空
隙205が形成されるのに対して、図2の(C)に示さ
れているようにCVD法による選択堆積では、開孔中に
完全にアルミニウム303が充填され、断線する確率は
極めて低くなる。
【0015】ここで、301はシリコン基板、302は
二酸化硅素等絶縁膜、303はCVD法によって堆積さ
せたアルミニウム等の金属材料、304はスパッタ法も
しくはCVD法によって堆積させたアルミニウムの配線
である。
【0016】このように、微細な半導体装置の配線の作
製方法を図1のCVD装置で行う場合には、水素等のキ
ャリアガスCGSを減圧弁401で減圧し、バブラー4
02に輸送する。アルミニウムの選択堆積が可能な材料
ガスとしては、ジメチルアルミニウムハイドライド(D
MAH)やトリイソブチルアルミニウム(TIBA)な
ど常温で液体状態になっているものが多い。そのためバ
ブラ402内で発泡を生じさせる工程即ちバブリングが
行われ、キャリアガスとDMAH等有機アルミニウムの
飽和蒸気とからなる混合ガスが反応室403内に導入さ
れることになる。混合ガスは、加熱された半導体基体4
09上で、熱分解し、該基体との表面反応によりアルミ
ニウムが基体上に堆積される。
【0017】そして反応室403での未反応ガスは、主
ポンプ404及び補助ポンプ405を用いて外部に排気
される。
【0018】しかしながら、安定して選択堆積が行われ
ていた実験用のCVD装置を量産用のCVD装置に移行
するなどといった装置環境の変更があると、今まで得ら
れていた選択性が失われる等の問題が生じることがあっ
た。
【0019】このことは金属膜のみならず、半導体膜に
おいては欠陥の増加、絶縁膜では段差被覆性の低下等が
生じるという事態になる。
【0020】本発明者らの知見によれば詳しい理由は後
述するが従来のCVD装置の構成では次のような点に汎
用性を乏しくする原因があることが判明した。
【0021】1つは、原料となる液状の化合物とその他
のガスとの混合比の制御性が極めて悪いということであ
る。
【0022】2つ目は、バブラー近傍の温度変化によっ
て化合物の混合比が変わってしまうということである。
【0023】3つ目は、バブラー中の残量によって、化
合物の混合比が変わってしまうということである。
【0024】
【目的】本発明の目的は、環境条件の変化や操作パラメ
ータの変化が存在しても、安定して良質の堆積膜を形成
することのできる化学気相堆積法用の液体気化装置を提
供することにある。
【0025】本発明の更に別の目的は、大面積に亘って
均一で且つ望ましくない欠陥が少なく、段差被覆性に優
れた堆積膜を形成することのできる化学気相堆積法用の
液体気化装置を提供することにある。
【0026】本発明の他の目的は液体状の原料物質を収
容する容器と、該原料物質のガスと他のガスとを混合す
る混合室と、該容器内と該混合室との間に設けられた整
流器と、を有し、該整流器が加熱手段を有する開孔付の
板状部材であることを特徴とする液体気化装置を提供す
ることにある。
【0027】以下、本発明の実施例について述べる前
に、本発明をなすにあたり、見い出された技術事項につ
いて説明する。
【0028】例えば、DMAHと水素とを用いたCVD
法により選択堆積を行う場合に、開孔の形成された絶縁
膜を有する半導体基体表面上では次の2つの反応が進行
し得る。 2Al(CH32 H+H2 →2Al+4CH4 …(1) 2Al(CH32 H→2Al+2CH4 +C26 …(2) この場合、反応が(1)のように進行すれば、半導体表
面と絶縁体表面との間における選択性が確保される。し
かしながら(2)のような単純な熱分解反応が進行する
と、半導体と絶縁体間で選択性が完全には得られないこ
とがある。この原因は、混合ガス中のDMAHと水素の
モル比率が堆積状態に対して重大な影響を与えていると
いうことである。
【0029】この問題を避けるためには、水素を過剰に
混入すれば良いかと思われたが、水素をある量を越えて
過剰に供給すると、反応室での反応が供給律速状態に陥
入り、「開孔の口径によって堆積速度が異なる。」「ア
ルミニウムの埋込み形状が図3に示すようにファセット
面を持つような形になり、平坦な埋込みを疎外する。」
などの問題点が出てくる。結局、DMAHと水素との混
合比を最適に制御しないと、半導体製造業者としての商
業的成功に結び付くCVD法にはならない。以下、最適
な混合比について検討してみる。
【0030】DMAHと水素の場合におけるモル混合比
はバブラーの出口におけるDMAHの飽和蒸気圧と水素
の分圧との比で決定される。即ち、 nDMAH/nH2=PDMAH/PH2…(3) ここで、nDMAH:反応室に導入されるDMAHのモル数 nH2:反応室に導入されるH2 のモル数 PDMAH:バブラー出口でのDMAHの分圧(飽和蒸気
圧) PH2:バブラー出口でのH2 の分圧 PDMAHは温度で一意的に決まってしまい、室温では高々
1〜2torr程度である。PH2は減圧弁で制御できる
が、制御精度は減圧弁の精度によってほぼ決まる。P
DMAHとPH2の比を数倍に制御したい場合に、PH2は〜1
0torr程度となり、減圧弁は数torr単位の圧力
を制御する必要がある。しかしながら現在の減圧弁の技
術では、これは非常に困難である。
【0031】上記(3)のように、モル混合比はPDMAH
によって変わるが、PDMAHは単に飽和蒸気圧なので温度
によって変わってしまう。DMAHの飽和蒸気圧の温度
依存性を図4に示す。
【0032】このように、PDAMHは温度に対して指数的
に変化する。一方、水素は室温で気体なので温度変化で
H2は指数的には変化しない。つまり、バブラー近傍の
温度変化で、モル混合比が大きく変化することになる。
【0033】又、バブラー出口での水素分圧PH2は、バ
ブラー入口の水素圧力と一致せず、 PH2(out)−PH2(in)=c・ρ・h…(4) なる関係がある。ここで、 PH2(out):バブラー出口での水素の分圧 PH2(in):バブラー入口での水素の圧力 ρ:有機金属の比重 h:バブリングノズルの口からボンベ液面までの距離 c:圧力換算定数 この場合レギュレータで制御できる変数はPH2(in)
のみだが、装置使用に従い、hの値は小さくなるので、
H2(out)は変化していく。この結果PH2(ou
t)を一定に保つには、PH2(in)をバブラー内の液
残留によって補正してやる必要がある。しかしながら、
これは装置構成上大きな困難を伴う技術である。以上詳
述したように、従来のCVD装置では広い汎用性と最適
の堆積条件を得るためには、原料ガスの制御性が充分な
ものとはいい難かったのである。
【0034】本発明によれば、液体原料の蒸気を加熱さ
れた整流板の開孔を通って減圧された混合室に導入し、
必要に応じて加熱された別のガスと混合することにより
大量の原料を安定して気化し、輸送することを可能にし
たものである。
【0035】本発明によれば、あらゆるCVD法が適切
に行われるようになる。
【0036】金属膜以外では、例えば化合物半導体の場
合には元素の組成比を良好にコントロールでき均一な半
導体膜や、バンドギャップの制御された半導体膜の形成
が容易になる。又、絶縁膜の場合には、SixOyやS
ixNyにおけるxやyの制御が容易になり誘電率が均
一な大面積の膜が容易に形成できるようになる。
【0037】しかも、大量の原料輸送が可能となり、大
面積の基板や多数の基板上への均一な膜の形成が高堆積
速度で容易に行われるようになる。
【0038】
【好適な実施態様の説明】本発明に用いられるCVD用
の原料物質としては、CVD装置の使用環境において液
体のものが用いられる。より好ましくは、常圧、常温
(例えば10〜30℃)において液体のものである。
【0039】具体的には、トリメチルアルミニウム(T
MA)、トリエチルアルミニウム(TEA)、トリイソ
ブチルアルミニウム(TiBA)、ジメチルアルミニウ
ムハイドライド(DMAH)、ジエチルアルミニウムハ
イドライド(DEAH)、モノメチルアルミニウムハイ
ドライド(MMAH)、トリエチルインジウム(TEI
n)、トリメチルインジウム(TMIn)、トリエチル
ガリウム(TEGa)、トリメチルガリウム(TMG
a)、ジメチル亜鉛(DMZn)、トリクロールシラン
(SiHCl3 )、シリコンテトラクロライド(SiC
4 )、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、
フルオロトリエトキララン(FOTES)、POCl
3 、BBr3 、Sn(CH34 等が挙げられる。
【0040】とりわけ、有機金属化合物は、常温、常圧
下における蒸気圧が比較的低く大量輸送が難しいので、
本発明によるCVD法に好適に用いられる。
【0041】そして上記原料物質と混合される反応ガス
としては、H2 、O3 、NH3 、NO、N2 等があり、
必要に応じてAr等の不活性ガスが用いられる。
【0042】勿論、化合物膜の形成や導電型の制御を行
う場合には周知のドーピング用ガス、例えばPH3 、A
sH3 、BF3 、B26 、SiH4 、Si26 が併
せて用いられる。
【0043】本発明により形成される堆積膜は、金属膜
としてのAl、In、Ga、Zn、Sn等、化合物半導
体膜としてのGaAs、GaAlAs、InP、ZnS
e、ZnSeTe等、Si、SiGe、又、酸化膜とし
てのSiO、SiON、SnO、InSnO、ZnO、
ZnAlO、窒化膜としてのInN、AlN、SiN、
BN等である。
【0044】本発明に用いられる反応室は、石英等の絶
縁性反応管或いは金属製の反応管により形成でき、反応
管は内部に1つ以上の被成膜基体を収容できるものが用
いられる。
【0045】又、排気手段としては、メカニカルブース
ターポンプ、ロータリーポンプ、油拡散ポンプ、ターボ
分子ポンプ等が単独或いは適宜組み合わせられて用いら
れる。
【0046】又、基体は反応室内に基板保持手段によ
り、被成膜面を上向き、下向き、横向き又は斜め上方或
いは斜め下方に向けて保持される。
【0047】以上のようにして構成されるCVD装置に
対して後述する液体気化装置を付設すればよい。
【0048】
【実施例】図5は本実施例によるCVD装置用の液体気
化装置を示す模式図である。
【0049】3006は反応室であり、周知のCVD反
応室同様に基板ホルダーや基板加熱用のヒータ等が設け
られるものである。
【0050】この反応室3006には連絡管を介して混
合室3100が設けられており、その下には後述する実
施例同様の整流装置3003が設けられている。更にそ
の下は加熱ヒータ3103が付設された液体状の原料物
質3101の収容用の原料タンク3001になってい
る。原料タンクは石英やフッ素加工された絶縁体からな
る。
【0051】混合室3100の反応室側と反対側は連絡
管を通してキャリアガス供給手段に接続されている。
【0052】このキャリアガス供給手段はマスフローコ
ントローラ3202、バルブ3201及びガスボンベ3
203を含み、更にヒータ3204が設けられている。
【0053】次にこの装置の動作について説明する。
【0054】原料タンク3001内の液体状の原料物質
3101はヒーター3103により加熱され蒸気を発生
する。この時の加熱温度としては、原料物質3101が
ほとんど分解せずにできる限り大きな蒸気圧が得られる
ような温度を選択する。DMAHの場合は40℃〜10
0℃が好ましい。
【0055】混合室3100内の圧力は、連絡管のコン
ダクタンスにより0.5〜200Torr程度になるよ
うに調整する。一方、原料タンク3001内は整流装置
3003の整流板の開孔の大きさと密度を調整して0.
5〜500Torrになるようにする。具体的にはタン
ク3001内の圧力と原料物質の飽和蒸気圧と同じにす
る。
【0056】そして、キャリアガスとしてのArやN2
はボンベ3203から、ヒーター3204にて30℃〜
150℃、好ましくは40℃〜100℃に調整して、混
合室内に供給する。
【0057】そして、気化した原料ガスは前述した実施
例のように整流装置3003で、その温度が精密にコン
トロールされる。
【0058】整流装置におけるガスの温度は40℃〜1
00℃、より好ましくは60℃〜100℃とする。
【0059】このような各モーターの温度調整を温度制
御装置4000で行う。とりわけ整流装置3003とヒ
ータ3103の温度をコントロールすることにより、状
態方程式(pV=nRT)を参照して原料ガスの供給量
を高精度に調整することができる。
【0060】原料ガスにアルキルアルミニウムハイドラ
イドとしてのDMAHを用いて選択堆積を行う場合に
は、キャリアガスとして不活性ガスではなくH2 を用い
る。
【0061】図6は整流装置3003内の温度と気化さ
れた原料ガスの輸送効率との相関を示すグラフである。
液体状の原料物質として、DMAHを用いる場合整流装
置内の温度が100℃以下40℃以上であれば、液体状
の原料物質がほぼ100%気化し反応室内に輸送され
る。
【0062】温度が40℃未満であると、完全に気化せ
ずに液滴として整流装置内に残留し易くなり、温度が1
00℃より高くなると、約0.1%程度の原料ガスがエ
バポレータ部内で分解しAlが析出してくる。析出して
きたAlは石英板の開孔を塞ぎ原料ガスの流れを妨げる
ので0.1%という分解率以上に輸送効率を下げる結果
となる。
【0063】このことが成膜にどのような影響を与える
かを示すのが図7である。図7は整流装置内の温度と得
られるAl膜の堆積速度の相関を示すものである。
【0064】図5に示すCVD装置において液体状のD
MAHの流量とH2 ガスの流量とを計量してモル比で
1:1になるように調整し、単結晶Si:ウエハー上へ
のAlの堆積速度を測定した結果を整流装置の温度に対
してプロットしたものである。
【0065】図7では、整流装置内の温度を80℃とし
た時のAlの堆積速度を1とした相対値で示してある。
【0066】図より明らかなように温度が60℃未満で
あるとDMAHの蒸気圧が低くなり過ぎて反応が律速さ
れて堆積速度は極端に低くなってしまう。
【0067】一方、温度が100℃を越えると輸送効率
の低下が原因で堆積速度が高くならない。
【0068】つまり、整流装置内の温度を精密に制御す
ることが、液体状の原料を気化させた後にCVDを行う
方法において重要となる。
【0069】しかも、この温度制御はガスを流している
状態で精密に制御しなければならないことが判明した。
【0070】図8は、整流装置3003内に配された整
流板2302の面内温度分布を示すグラフである。
【0071】図8の白丸印はガスを流さない状態(初期
状態)での整流板の温度分布を示し、黒丸印はガスを流
した状態(動作状態)での温度分布を示している。
【0072】図8より明らかなように、整流板2302
の開孔付近ではガスが滞留せずに流れる為温度が初期の
設定温度よりかなり低くなっている。これは、新しいガ
スが順次供給される為に開孔120付近で熱をうばい温
度を低下させているからである。従って、図9に示すと
おり、整流装置は発熱体としてのヒータ3307と温度
センサーとが埋込まれた加熱部材としての加熱整流板3
306を採用する。ガスは加熱整流板3306に配置さ
れた小孔を通過する際に加熱され反応室3006側へ導
入される。加熱整流板は望ましくは複数枚で構成され
る。
【0073】図5の符号4000が温度制御装置であ
り、後述するように整流板にヒーター3307と共に設
けられた温度センサからの出力信号を基にしてヒーター
に供給する電流の量を変えるものである。
【0074】各ヒーター及び温度センサは各整流板毎に
独立して設けられ微調整が独立して行えることが望まし
い。
【0075】加熱整流板3306は、ボロンナイトライ
ド、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、コージェライ
ト等のセラミック基体3361にC、Cu、Ni、A
g、Pd等或いはMo、Ta、W等高融点金属の厚膜が
ヒータ3307として形成されており、ヒータ両端には
給電用の端子3363が設けられる。3999は基体面
の任意の位置に設けられた温度センサである。セラミッ
ク基体3361としては熱伝導率が大きいボロンナイト
ライドが望ましく、また形成されたヒータ3307の上
層も保護のため絶縁性セラミックで覆われている。さら
にガス整流のための貫通孔3362が配置されている。
本例では流速の遅くなる周辺のコンダクタンスを高める
ため貫通孔の寸法に分布をもたせてある。
【0076】この加熱整流板を複数枚用いればガス整流
作用を高めるために貫通孔の分布をそれぞれ異なるもの
を使用できる。
【0077】また図では角形状のものを示したが、円板
状基体でシンメトリな貫通孔配置にすることも可能であ
る。もちろん、貫通孔近傍を加熱できるのであれば種々
のヒータパターンが考えられる。
【0078】4001は温度センサーの外部端子、40
02はヒータの外部端子であり、これらが温度制御装置
4000に接続される。
【0079】別の実施例として図10の様に別のセラミ
ック基体3364を重ねヒータ部を完全に内部に埋め込
み上下対称な構成とすることも可能である。
【0080】このような、本実施例によれば、前出の図
8のX印に示されるように均一な面内温度分布を得るこ
とができる。
【0081】そして、整流板の温度均一性が向上し、堆
積される膜質及び膜厚分布が改善される。
【0082】又ガスの加熱温度、流量等最適な条件範囲
が拡大するとともに、再現性が向上し、カバレージの良
い膜ができる。
【0083】加えて、加熱整流板を多段階構成とし、個
別に温度制御することにより使用する液体原料ガス種や
気化状態等の適応範囲が拡大する。更に液体原料の輸送
効率が増大し膜の堆積速度を向上できる。
【0084】これらは特に有機金属等の飽和蒸気圧の低
い液体原料を用いる時に効果大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のCVD装置の一例を示す模式図。
【図2】形成された堆積膜の状態を示す模式図。
【図3】形成された堆積膜の状態を示す模式図。
【図4】原体状の原料物質の一例の温度と蒸気圧の関係
を示すグラフ。
【図5】本発明の実施例によるCVD装置用の液体気化
装置を示す模式図。
【図6】原料ガスの温度と輸送効率との関係を示すグラ
フ。
【図7】原料ガスの温度と堆積速度の関係を示すグラ
フ。
【図8】整流板の面内位置における原料ガスの温度分布
を示すグラフ。
【図9】本発明に用いられる整流板の構成を示す模式
図。
【図10】本発明に用いられる整流板の構成を示す模式
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 16/00 - 16/58 B01J 4/02 C30B 25/02 H01L 21/205

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体状の原料物質を収容する容器と、該
    原料物質のガスと他のガスとを混合する混合室と、該容
    器内と該混合室との間に設けられた整流器と、を有し、
    該整流器は開孔付の板状部材であり、該整流器を直接温
    度制御するために該開孔付近に設けられたヒータを有す
    ことを特徴とするCVD用液体気化装置。
  2. 【請求項2】 前記原料物質はアルキルアルミニウムで
    あることを特徴とする請求項1に記載のCVD用液体気
    化装置。
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KR101500938B1 (ko) * 2014-10-21 2015-03-12 주식회사 케이엔제이 반응가스의 혼합 및 가열수단을 구비한 서셉터 제조장치

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