JP3361237B2 - 残留塩素測定方法及び装置並びに残留塩素検出プローブ - Google Patents

残留塩素測定方法及び装置並びに残留塩素検出プローブ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば水道水その
他の液体に消毒等のために注入されて液中に残っている
残留塩素を測定する残留塩素測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、浄水場においては、消毒のため
に処理水に塩素が注入される。また、例えば、火力・原
子力発電、化学プラント、製鉄や遠洋航海漁船などの産
業において、冷却用水や洗浄用水として多量に用いられ
る海水等にも水路への生物の繁殖付着等による弊害の防
止等のために塩素の注入がなされる。この様な場合、処
理後の水道水や、冷却や洗浄後の排水に必要以上の塩素
が残留するようなことがあってはならないことは当然で
ある。例えば、冷却水に使用した後に海に戻される排水
中の残留塩素濃度は、魚介類に対して影響を与えないた
めには0.02mg/l以下であることが望ましいとさ
れている。このため、これら用水の残留塩素を正確に測
定して常時監視する必要がある。
【0003】ところで、水中の残留塩素濃度を測定する
方法として、従来は、白金電極や金電極を指示電極と
し、銀/塩化銀電極や甘こう電極または銅電極を比較電
極として用いた場合、指示電極表面上で生ずる酸化還元
反応に伴う電流が残留塩素量に対応するという現象を利
用して、この電気閉回路に挿入した抵抗によって上記電
流を電圧に変換して求めていた。最も一般的な残留塩素
検出装置は、指示電極と比較電極の接続回路に電圧変換
のための比較的小さな抵抗を挿入するだけの電気回路で
あった。このような方式では、例えば、還元電流が20
μA以下程度の場合は両電極間の電位差は、1kΩの抵
抗を用いたとしても20mV以下にしかならず、電圧無
印加における還元電流値を測定していることになる。こ
のような電池構成における電流を「ガルバニ(電池)電
流」と俗称されている。
【0004】また、従来から、測定対象物質を限定する
ために、比較電極の電位より高い1V以内程度の電圧を
指示電極に印加するポーラロ方式も知られている。すな
わち、電極間に外部から積極的に電圧を印加した場合に
おいても還元電流は生ずる。この場合に生ずる電流を還
元ポーラロ電流というが、この場合、印加電圧を変えた
ときの電流値は、残留塩素が同濃度であっても当然のこ
とながら変わってくる。しかし、一定の印加電圧にして
おけば、ポーラロ電流は残留塩素濃度に比例するので、
このポーラロ電流を測定することによって残留塩素量を
求めることができる。ここで、水中に溶存する物質に
は、残留塩素のほかに、還元電流を左右する意味ではこ
れと同列にあげられるモノクロラミン(NH2 Cl)や
溶存酸素等も考えられる。しかし、これらの溶存物質に
基づく還元ポーラロ電流は、電極に印加される電圧をあ
る特定の領域に設定しないと生ぜす、その領域範囲が互
いに異なる。したがって、この印加電圧を特定の範囲に
設定することにより、測定対象物質を限定し、例えば、
モノクロラミン(NH2 Cl)や溶存酸素等が共存する
検水であっても、残留塩素のみの含有量を測定すること
が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な従来の残留塩素検出装置では、残留塩素が皆無であっ
ても、「残余電流」と呼ばれる対象物質不明の酸化還元
電流が生ずることをどうしても避けることはできない。
しかも、測定系にはどうしてもかなり複雑な電気回路が
介在することになるので、それによって生じる半導体等
の「暗電流」の発生をどうしても避けることができな
い。このため、この残余電流や複雑な電気回路を採用す
ることで生じる半導体等の「暗電流」を相殺するため、
チオ硫酸ナトリウム等の残留塩素分解試薬を含む校正液
を指示電極に接触させて、電気的ゼロ校正を図る等の繁
雑な操作が必要があった。しかも、検水が持つ性状は、
上述のような理想的条件以外の要因を含むために、より
複雑である。したがって、人為的に調製した残留塩素濃
度ゼロの校正液を通じても、そのときの残余電流値が海
水等の検水における残余電流値と同じになる保証はない
ので誤差が生ずるおそれもある。すなわち、ブランク値
として相殺すべき残余電流は、残留塩素以外は同じ組成
を持つ検水によって得た数値にすることが理想となる
が、構成液を用いる従来の装置では実現できないもので
あった。
【0006】本発明は、校正液を用いた校正操作等の繁
雑な操作を必要とせず、しかも残余電流等に起因する誤
差の生ずるおそれがなく、極微量の残留塩素をも正確に
測定できる残留塩素測定方法及び装置を提供することを
目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明にかかる残留塩素測定方法は、 (構成1) 測定対象液体に接触させたときに該液体に
含有する残留塩素量に依存して酸化還元電位が変化する
指示電極と、前記液体に含有する残留塩素量に依存せず
に定電位を示す比較電極とを有し、前記指示電極と比較
電極とを含む電気回路において前記測定対象液体に含有
する残留塩素量に依存して変化する電気的量を測定する
ことによって前記測定対象液体に含有する残留塩素量を
求める残留塩素測定方法において、前記指示電極として
第1及び第2の2つの指示電極を設け、これら第1及び
第2の指示電極のそれぞれと前記比較電極との間に外部
からそれぞれ異なる電圧を印加してそれぞれの回路を流
れる電流に対応する電気的量を測定できるようにし、前
記一方の回路の印加電圧の大きさとして該一方の回路を
流れる電流が主として前記測定対象液体に含有する残留
塩素量に依存して変化するようになる領域の値に選定
し、かつ、前記他方の回路の印加電圧の大きさとして該
他方の回路を流れる電流が主として前記測定対象液体に
含有する残留塩素以外の残余の含有物質に依存する残余
の電流になる領域の値に選定し、前記2つの回路に流れ
る電流に対応する電気的量の差の値を求めることにより
前記測定対象液体に含有する残留塩素量を求めることを
特徴とする構成とし、この構成1の態様として、 (構成2) 前記2つの回路に印加する電圧を周期的に
変化させるようにし、前記測定状態の電圧を維持する期
間と、前記2つの指示電極表面に生じた酸化膜等を除去
するに適した電圧を維持する期間とを設けるようにし
て、前記指示電極の検出能力の劣化を防止するようにし
たことを特徴とする構成としたものである。
【0008】また、本発明にかかる残留塩素測定装置
は、 (構成3) 測定対象液体に接触させたときに該液体に
含有する残留塩素量に依存して酸化還元電位が変化する
指示電極と前記液体に含有する残留塩素量に依存せずに
定電位を示す比較電極とを有し、前記指示電極と比較電
極とを含む電気回路において前記測定対象液体に含有す
る残留塩素量に依存して変化する電気的量を測定するこ
とによって前記測定対象液体に含有する残留塩素量を求
める残留塩素測定装置において、前記指示電極として第
1及び第2の2つの指示電極を設け、これら第1及び第
2の指示電極のそれぞれと前記比較電極との間に外部か
らそれぞれ異なる電圧を印加する電圧印加手段と、前記
第1及び第2の指示電極のそれぞれと前記比較電極とを
含む2つの回路を流れる電流に対応する電気的量をそれ
ぞれ測定する差測定手段と、前記2つの回路に流れる電
流に対応する電気的量の差を求める差測定手段とを有す
ることを特徴とする構成とし、この構成3の態様とし
て、 (構成4) 前記電圧印加手段として印加電圧が可変の
ものを用いると共に、該電圧印加手段の印加電圧が、前
記測定状態の電圧と前記2つの指示電極表面に生じた酸
化膜を除去するに適した電圧との2つを交互に有するよ
うに前記電圧印加手段を制御する印加電圧制御手段を設
けたことを特徴とする構成とし、この構成4の態様とし
て、 (構成5) 前記電圧印加手段の印加電圧が、前記測定
状態の電圧から前記2つの指示電極表面に生じた酸化膜
を除去するに適した電圧に変化するとき、その変化前の
測定状態の電圧が印加されている際の前記差測定手段か
らの信号をホールドし、前記印加電圧が2つの指示電極
表面に生じた酸化膜を除去するに適した電圧を維持する
間中そのホールド状態を維持するホールド手段を設けた
ことを特徴とする構成とした。
【0009】さらに、本発明にかかる残留塩素検出プロ
ーブは、 (構成6) 測定対象液体に接触させたときに該液体に
含有する残留塩素量に依存して酸化還元電位が変化する
指示電極と、前記液体に含有する残留塩素量に依存せず
に定電位を示す比較電極とを有する残留塩素検出プロー
ブにおいて、前記指示電極として第1及び第2の2つの
指示電極を設けたことを特徴とする構成としたものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例にかかる
残留塩素測定装置の構成を示すブロツク図、図2は本発
明の一実施例にかかる残留塩素検出プローブである。以
下、図1及び図2を参照にしながら、一実施例にかかる
残留塩素測定方法及び装置並びに残留塩素検出プローブ
を説明する。
【0011】図1において、符号1は残留塩素検出プロ
ーブである。この残留塩素検出プローブ1は、比較電極
11、第1指示電極12及び第2指示電極13を有す
る。
【0012】一実施例の残留塩素測定装置の概略は、残
留塩素検出プローブ1に検水流路を2を通じて検水を接
触させ、比較電極11と第1指示電極12との間、並び
に、比較電極11と第2指示電極13との間に直流電圧
発生回路6及び印加電圧制御回路5を通じてそれぞれ異
なる電圧を印加し、それぞれの回路に流れる電流を検出
抵抗3a,3bを通じて電圧に変換し、これらの電圧の
差を示差電圧増幅回路3によって求め、その出力を表示
信号出力回路を通じて外部に送出するようにしたもので
ある。
【0013】比較電極11は、銀/塩化銀電極である。
この電極は接触される液体に含有する残留塩素量に依存
せずに定電位を示す電極である。第1指示電極12及び
第2指示電極13は、白金電極である。これら指示電極
は、測定対象液体に接触させたときに該液体に含有され
る残留塩素量に依存して酸化還元電位が変化する電極で
ある。
【0014】直流電圧発生回路6は商用電源から必要な
直流電源を発生させて印加電圧制御回路5に供給する。
印加電圧発生回路5は、比較電極と第1指示電極電極1
2との間、並びに、比較電極11と第2指示電極13と
の間に異なるそれぞれ電圧を印加するとともに、周期的
にこの印加電圧と逆極性を有する電圧を所定の時間だけ
印加する。この逆電圧印加により、各指示電極表面に形
成される酸化膜を溶解除去して感度低下を防止する。す
なわち、逆電圧を印加すると残留塩素以外の溶存物質に
よって電極間を流れる電流が大きくなって、指示電極表
面に1原子層程度形成されるといわれる酸化膜は瞬時に
還元されて溶解除去される。また、印加電圧を通常の状
態に復帰させると、酸化電流が数秒間生じて還元電流は
減少する。その場合、残留塩素濃度によっては逆極性で
ある酸化電流を示すこともある。電圧切換え後1分程度
で還元電流は増大し、平衡状態に達して安定化する。
【0015】印加電圧制御回路5は、印加電圧切換時に
表示信号出力回路4に指令信号を送る。逆電圧に切り替
える際には、その時点で示差電圧増幅回路3から表示信
号出力回路4に送られてきた信号をホールドして外部に
送るように制御する。逆電圧から通常の印加電圧に切り
替えて一定時間してから(還元電流が安定してから)そ
のホールドを解除する。したがって、逆電圧の印加中
は、逆電圧印加の開始直前の測定値がホールドされて外
部に送られる。なお、電圧切換えの周期は約2分程度に
することができる。
【0016】通常電圧印加の際には、第1指示電極12
には200〜400mVの電圧が印加され(比較電極1
1との間に印加)、第2指示電極13にはこれよりもさ
らに200〜800mV程度高い電圧が印加される。こ
の場合、200〜400mVの電圧が印加された第1指
示電極12によれば、遊離残留塩素の含有量に依存して
還元ポーラロ電流が変化するが、遊離残留塩素と還元特
性を異にするモノクロラミン(NH2 Cl)や溶存酸素
等の他の溶存物質に基づく還元ポーラロ電流は生じな
い。すなわち、第1指示電極12を介して生ずる電流
は、仮に検水中に遊離残留塩素のほかにモノクロラミン
や溶存酸素等の他の溶存物質が含有されて板としても、
これらの成分に左右されることなく残留塩素量に対応し
た値を示すことになる。ただし、この電流には「残余電
流」と呼ばれる対象物質不明の酸化還元電流や電気回路
の「暗電流」も含まれている。
【0017】一方、400〜1200mVの電圧が印加
された第2指示電極13によれば、遊離残留塩素に基づ
く還元ポーラロ電流が生じないことは勿論のこと(残留
塩素が20mg/lという高濃度であっても生じな
い)、遊離残留塩素と還元特性を異にするモノクロラミ
ン(NH2 Cl)や溶存酸素等の他の溶存物質に基づく
還元ポーラロ電流もほとんど生じない。すなわち、第2
指示電極13を介して生ずる電流は、ほぼ「残余電流」
及び「暗電流」のみであるということができる。
【0018】したがって、第1指示電極12を含む回路
中を流れる電流と、第2指示電極13を含む回路中を流
れる電流との差は、「残余電流」や「暗電流」が相殺さ
れたものであって「残留塩素量」にのみ依存する物理量
であるということになる。すなわち、検出抵抗3a,3
bに生ずる電圧を増幅してその差をとる示差電圧増幅回
路3からの出力は、残余電流等による誤差要因が校正さ
れて正確に検水中の残留塩素量に対応した値である。な
お、実際には、印加電圧に応じて「残余電流」等も変化
するので、示差電圧増幅回路3をそれぞれの増幅率が調
節できるように構成することによって、残留塩素が皆無
の指示値がゼロになるようにゼロ調整を行って測定す
る。また、検出抵抗3a,3bの値も実際には調節でき
るようになっており、これらの抵抗値を調整することに
より、比色法等の校正方法によってスパン校正を行うよ
うになっている。
【0019】検水流路2は、検水導入管24によってビ
ーズ導入槽22に導入された検水24aを、ビーズ導入
槽22に滞留する微細なビーズ22aの一部とともに測
定槽21に送り、残留塩素検出プローブ1に接触させた
後にビーズ導入槽22にビーズ22aの一部とともに戻
して外部に排出するものである。この場合、検水24a
とともに測定槽21に運ばれたビ−ズ22aは、第1指
示電極12及び第2指示電極13の表面に衝突を繰り返
してこれら電極の表面を常時研磨する。研磨したビーズ
の一部は検水と共にビーズ導入槽22に戻され、検水だ
けがフィルター23を通じて外部に移出される。上記研
磨は上述の逆電圧の印加作用と相乗的に働いて電極表面
の清浄化に画期的効果をもたらす。実際にテストしたと
ころ、3か月以上に渡って感度調整を全くしなくても初
期の状態と全く変化のないことが確認されている。
【0020】残留塩素検出プローブ1は、略筒状のプロ
ーブ基部17に嵌合固定した比較電極保持棒16の先端
部に指示電極保持部15を固定したものである。比較電
極保持棒16には表面が酸化された銀線が螺旋状に巻か
れて比較電極11が構成されている。指示電極保持部1
5には、円板状白金で構成される第1指示電極12と第
2指示電極13とがそれぞれの一方の主表面が外部に面
するようにして所定の間隔をおいて並べて固定されてい
る。これら指示電極のリード線は比較電極指示棒の内部
を通じ、さらにリード線取り出し部18を通じて、比較
電極11のリード線と共に外部回路に接続されるように
なっている。また、比較電極保持棒16は支持筒14内
に収納されている。この支持筒14はプローブ基部17
に一端部が固定され、他端部に指示電極保持部15を固
定している。支持筒14の下部には複数の微小な通液孔
14a,14b等が設けられ、上部には通気孔14cが
設けられている。なお、指示電極保持棒16の内部には
樹脂等が充填されてリード線どうしの絶縁、侵液・断線
の防止等が図られている。
【0021】この残留塩素検出プローブ1は、検水を2
つの指示電極12,13に接触させると共に、通液孔1
4a,14b等を通じて比較電極11にも接触させるこ
とによって、指示電極と比較電極との間に生ずる還元電
流を検出することができるようになっている。
【0022】比較的機械的摩擦や衝撃に弱くかつ研磨等
をする必要のない比較電極は、指示筒14内に収納され
て保護され、一方、比較的機械的摩擦や衝撃に強くかつ
表面に被膜等が形成されると検出感度に影響を与えるの
で可能であれば常時表面を研磨等施して清浄化しておく
必要のある指示電極が外部に露出されるような構造を採
用しているので、研摩等の処理を施しやすい。
【0023】上述の一実施例によれば、2つの電極によ
る還元電流の差をとるようにしているので、残余電流等
が相殺された測定値をただちに得ることができ、従来の
ように、校正液等を用いた繁雑な校正操作を行う必要を
なくすことができた。
【0024】また、電極に周期的に逆電圧を印加すると
共に、検水に微細なビ−ズを混入させて電極を常時清浄
化しているので、長期間に渡って検出感度等に変動をき
たすようなおそれがないので常に正確な測定が可能であ
るとともに、メンテナンスを著しく容易にする等の利点
を有する。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、測定対
象液体に接触させたときに該液体に含有する残留塩素量
に依存して酸化還元電位が変化する指示電極として第1
及び第2の2つの指示電極を設け、これら第1及び第2
の指示電極のそれぞれと比較電極とを含む回路にそれぞ
れ異なる電圧を印加し、それぞれの回路のポーラロ電流
を検知し、その差をとることによって、残余電流等を相
殺し、校正液を用いた繁雑な校正操作等を不要にしてた
だちに正確な測定が行えるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例にかかる残留塩素測定装置
の構成を示す図である。
【図2】 本発明の一実施例にかかる残留塩素検出プロ
ーブの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 …残留塩素検出プローブ、2…検水流路、3…示差電
圧増幅回路、4…表示信号出力回路、5…印加電圧制御
回路、6…直流電圧発生回路、11…比較電極、12…
第1指示電極、13…第2指示電極、24a…検水。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象液体に接触させたときに該液体
    に含有する残留塩素量に依存して酸化還元電位が変化す
    る指示電極と、前記液体に含有する残留塩素量に依存せ
    ずに定電位を示す比較電極とを有し、前記指示電極と比
    較電極とを含む電気回路において前記測定対象液体に含
    有する残留塩素量に依存して変化する電気的量を測定す
    ることによって前記測定対象液体に含有する残留塩素量
    を求める残留塩素測定方法において、 前記指示電極として第1及び第2の2つの指示電極を設
    け、これら第1及び第2の指示電極のそれぞれと前記比
    較電極との間に外部からそれぞれ異なる電圧を印加して
    それぞれの回路を流れる電流に対応する電気的量を測定
    できるようにし、前記一方の回路の印加電圧の大きさと
    して該一方の回路を流れる電流が前記測定対象液体に含
    有する結合塩素や溶存酸素の含有量には依存しないで
    留塩素量に依存して変化するようになる領域の値に選定
    し、かつ、前記他方の回路の印加電圧の大きさとして該
    他方の回路を流れる電流が前記測定対象液体に含有する
    残留塩素、結合塩素及び溶存酸素には依存しないでこれ
    ら含有物質以外の残余の含有物質及び前記回路の暗電流
    等に依存する残余の電流に依存して変化するようになる
    領域の値に選定し、前記2つの回路に流れる電流に対応
    する電気的量の差の値を求めることにより前記測定対象
    液体に含有する残留塩素量を求めることを特徴とする残
    留塩素測定方法。
  2. 【請求項2】 前記一方の回路の印加電圧の大きさが2
    00〜400mVであり、前記他方の回路の印加電圧の
    大きさが400〜1200mVであることを特徴とする
    請求項1に記載の残留塩素測定方法。
  3. 【請求項3】 前記2つの回路に印加する電圧を周期的
    に変化させるようにし、前記測定状態の電圧を維持する
    期間と、前記2つの指示電極表面に生じた酸化膜を除去
    するに適した電圧を維持する期間とを設けるようにし
    て、前記指示電極の検出能力の劣化を防止するようにし
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載の残留塩素測
    定方法。
  4. 【請求項4】 測定対象液体に接触させたときに該液体
    に含有する残留塩素量に依存して酸化還元電位が変化す
    る指示電極と前記液体に含有する残留塩素量に依存せず
    に定電位を示す比較電極とを有し、前記指示電極と比較
    電極とを含む電気回路において前記測定対象液体に含有
    する残留塩素量に依存して変化する電気的量を測定する
    ことによって前記測定対象液体に含有する残留塩素量を
    求める残留塩素測定装置において、 前記指示電極として第1及び第2の2つの指示電極を設
    け、前記第1の指示電極と前記比較電極との間に、第1
    の指示電極と比較電極とを含む電気回路を流れる電流が
    前記測定対象液体に含有する結合塩素や溶存酸素の含有
    量には依存しないで残留塩素量に依存して変化するよう
    になる領域の電圧を印加する電圧印加手段と、前記第2
    の指示電極と前記比較電極との間に、第2の指示電極と
    比較電極とを含む電気回路を流れる電流が前記測定対象
    液体に含有する残留塩素、結合塩素及び溶存酸素には依
    存しないでこれら含有物質以外の残余の含有物質及び前
    記回路の暗電流等に依存して変化するようになる領域の
    電圧を印加する電圧印加手段と、前記第1及び第2の指
    示電極のそれぞれと前記比較電極とを含む2つの回路を
    流れる電流に対応する電気的量をそれぞれ測定する差測
    定手段と、前記2つの回路に流れる電流に対応する電気
    的量の差を求める差測定手段とを有することを特徴とす
    る残留塩素測定装置。
  5. 【請求項5】 前記電圧印加手段として印加電圧が可変
    のものを用いると共に、該電圧印加手段の印加電圧が、
    前記測定状態の電圧と前記2つの指示電極表面に生じた
    酸化膜を除去するに適した電圧との2つを交互に有する
    ように前記電圧印加手段を制御する印加電圧制御手段を
    設けたことを特徴とする請求項4に記載の残留塩素測定
    装置。
  6. 【請求項6】 前記電圧印加手段の印加電圧が、前記測
    定状態の電圧から前記2つの指示電極表面に生じた酸化
    膜を除去するに適した電圧に変化するとき、その変化前
    の測定状態の電圧が印加されている際の前記差測定手段
    からの信号をホールドし、前記印加電圧が2つの指示電
    極表面に生じた酸化膜を除去するに適した電圧を維持す
    る間中そのホールド状態を維持するホールド手段を設け
    たことを特徴とする請求項5に記載の残留塩素測定装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載の残留塩
    素測定装置に用いる残留塩素量検出プローブであって、 測定対象液体に接触させたときに該液体に含有する残留
    塩素量に依存して酸化還元電位が変化する指示電極と、
    前記液体に含有する残留塩素量に依存せずに定電位を示
    す比較電極とを有する残留塩素検出プローブにおいて、
    前記指示電極として第1及び第2の2つの指示電極を設
    けたことを特徴とする残留塩素量検出プローブ。
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