JP3360773B2 - 古紙パルプの選別方法および装置 - Google Patents

古紙パルプの選別方法および装置

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JP3360773B2
JP3360773B2 JP31142094A JP31142094A JP3360773B2 JP 3360773 B2 JP3360773 B2 JP 3360773B2 JP 31142094 A JP31142094 A JP 31142094A JP 31142094 A JP31142094 A JP 31142094A JP 3360773 B2 JP3360773 B2 JP 3360773B2
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尚之 岩重
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  • Separation Of Solids By Using Liquids Or Pneumatic Power (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙パルプ工業,ファイ
バ−ボ−ド工業等の古紙パルプを原料とする工業におけ
る、原料の異物分離および未離解古紙の解繊を行なう方
法および装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】古紙パルプを原料とする工業において、古
紙原料を再生利用するためには、回収過程で混入するプ
ラスチック、ビニール紐や雑誌等の背糊など多様な異物
を分離除去する必要がある。一般的な回収古紙に含まれ
る再利用不可能な異物の重量比率は、1〜3%であり、
これらの異物をより選択的に分離除去すること、および
古紙の再生利用にかかるコストのうち原料費の占める割
合は非常に高いため、原料の収率を上げることが求めら
れている。
【0003】一般に、異物の大きさがパルプ繊維よりも
大きな場合や異物の形状がパルプ繊維と著しく異なる場
合には、スクリーンと呼ばれる装置を用いてこれらの異
物を除去している。スクリーン装置としては、内部に小
さな開口を多数設けたストレーナを有する密閉加圧式の
ものが広く利用されているが、その異物除去率は、スク
リ−ンのリジェクト率(ストレーナを通過しない原料の
入口原料に対する量的割合)と大きな関係を持ってい
る。
【0004】図8に示すように、リジェクト率を高くす
ると異物除去率は向上するが、リジェクト率を低くする
と異物除去率は低下する。つまり、通常のスクリ−ンで
リジェクト率を低くしようとすると、スクリ−ンプレ−
ト表面が詰ったり、リジェクト濃度が高くなってリジェ
クトバルブに詰りを生じたりする。また、何とか詰らせ
ずに運転できたとしても、リジェクト率を絞り過ぎると
スクリ−ンの異物除去率は悪くなるため良い精選効果を
得ることができない。
【0005】したがって、ある程度リジェクトを多くし
ないと、異物の少ないパルプを得ることはできないが、
リジェクトを多くするということは、同時に原料の収率
が低くなってしまうことを意味している。そこで、一般
にスクリ−ン装置を利用して異物の分離除去する場合、
それ以上リジェクトを増やしても異物除去率に対して影
響が少なくなる20〜25%のリジェクト率を選び、そ
のリジェクトを再処理する多次カスケ−ドフローと呼ば
れるフローを採用し、システム全体でリジェクト率を下
げることを可能としている。
【0006】また、スクリーン工程に送り込まれるパル
プスラリー中には多くの未離解原料が含まれているが、
未離解原料はパルプ繊維と比べて大きく形状も異なるた
め、スクリーン装置内においては異物と同様な挙動を示
す。しかし、未離解原料は解繊すれば全く良質な原料で
あるため、これを分離除去してしまっては、収率の向上
を図ることができない。
【0007】そこで、一般的なスクリーンシステムで
は、離解機を設置し、これらの未離解原料を解繊してい
る。また、離解機は、解繊に要する動力を有効に生かす
ため、スクリーンのリジェクトラインに組み込まれるこ
とが多い。図9に最も一般的なカスケ−ドフロ−を示
す。
【0008】通常、多次カスケ−ドフローを利用したス
クリ−ンシステムでは、比較的粗大な異物を除去する粗
選ステージAと、さらに細かな異物を除去する精選ステ
ージBとに分かれている。粗選ステージAにおいては、
1次スクリ−ンaのリジェクトを離解機hで離解した
後、2次スクリ−ンbで処理し、そのアクセプトを1次
スクリ−ンaのアクセプトと合流させて精選ステージB
へ送る。また、2次スクリ−ンbのリジェクトは、3次
スクリ−ンcで処理し、そのアクセプトは2次スクリ−
ンbに戻し、3次スクリ−ンcのリジェクトのみを系外
に排出する。
【0009】精選ステージBにおいては、粗選ステージ
Aからのアクセプトを1次スクリ−ンdで処理し、その
リジェクトを2次スクリ−ンeで処理し、そのアクセプ
トを1次スクリ−ンdのアクセプトと合流させて本シス
テムのアクセプトとして排出される。また、2次スクリ
−ンeのリジェクトは、離解機iで離解した後、3次ス
クリ−ンfで処理し、そのアクセプトを2次スクリ−ン
eへ戻し、3次スクリ−ンfのリジェクトを4次スクリ
−ンgで処理し、そのアクセプトは3次スクリ−ンfに
戻され、4次スクリ−ンgのリジェクトのみを系外に排
出する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、カ
スケ−ドするスクリ−ンの数を多くするほど精選度と収
率を向上させることができる反面、設備規模が大きくな
ること、コストが高くなること、上記スクリーンシステ
ムを運転するための動力が大きくなることなどの欠点を
生じる。
【0011】係る問題を解決するために、本発明者ら
は、特願平5−284225にて、一台のスクリ−ンに
スクリ−ン部と離解部とを持たせ、さらに、離解された
リジェクトを希釈した後スクリ−ン部に循環することに
より、異物の除去効率および収率のアップと省スペ−
ス,低コスト,簡便なシステムコントロ−ルとを両立さ
せることを可能にする古紙パルプの選別方法および装置
を提案した。
【0012】しかし、上記発明は、スクリーンシステム
の精選ステージに利用する場合には、非常に大きな効果
を有するが、粗選ステージに利用する場合には、装置内
部の循環部に例えば紐状の異物などがひっかかり、処理
能力が低下してしまう。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、原料入口とアクセプト原料
出口とリジェクト出口とを有する略円筒状のケ−シング
と、ケ−シング内面との間で空間を形成するように同心
状に固定される円筒状の主スクリ−ンプレ−トと、主ス
クリ−ンプレ−トのリジェクト出口側に隣接して同心状
に設けられる環状の離解用ステ−タと、離解用ステ−タ
と離間してかつケ−シング内面との間で空間を形成する
ように固定される補助スクリ−ンプレ−トと、ケ−シン
グの中心線を回転中心として回転駆動されるロ−タとを
備えてなり、ケ−シング内は、原料入口と主スクリ−ン
プレ−ト内側の空間とにそれぞれ連通する入口室と、主
スクリ−ンプレ−ト外側に配設されアクセプト原料出口
に連通するアクセプト室と、リジェクト出口に連通する
リジェクト室と、補助スクリ−ンプレ−ト外側に配設さ
れる循環室とが区画形成されており、ロ−タは、主スク
リ−ンプレ−トに対峙して設けられ主スクリ−ンの目詰
りを防ぐ主スクレ−パブレ−ドと、離解用ステ−タに対
峙して設けられる離解用ロ−タと、補助スクリ−ンプレ
−トに対峙して設けられ補助スクリ−ンの目詰りを防ぐ
補助スクレ−パブレ−ドとを有するとともに、循環室側
に開口を有する循環路が設けられ、循環路の周壁には主
スクリ−ンプレ−トのに向かって補助スクリ−ンプレ−
トを通過した原料を流出させるべく循環口が穿設されて
おり、離解用ステ−タおよび離解用ロ−タは、対峙する
面がともにリジェクト室に向って拡径して形成されてい
ることを特徴とする古紙パルプの選別装置である。
【0014】請求項2の発明は、上記ケーシングには、
リジェクト室に向かって希釈水入口が設けられているこ
とを特徴とする請求項1記載の古紙パルプの選別装置で
ある。請求項3の発明は、上記補助スクリ−ンプレ−ト
が円板状であることを特徴とする請求項1または請求項
2に記載の古紙パルプの選別装置である。
【0015】請求項4の発明は、上記補助スクリ−ンプ
レ−トが円筒状であることを特徴とする請求項1または
請求項2に記載の古紙パルプの選別装置である。請求項
5の発明は、上記アクセプト室は、入口室側とリジェク
ト室側の2室に仕切られていることを特徴とする請求項
1ないし請求項4のいずれかに記載の古紙パルプの選別
装置である。
【0016】請求項6の発明は、上記スクリーンプレー
トに丸孔ストレーナを利用したことを特徴とする請求項
1ないし請求項5のいずれかに記載の古紙パルプの選別
装置である。請求項7の発明は、上記スクリーンプレー
トにスリットストレーナを利用したことを特徴とする請
求項1ないし請求項5のいずれかに記載の古紙パルプの
選別装置である。
【0017】請求項8の発明は、未離解古紙を含む古紙
原料パルプスラリ−を主スクリ−ン部に導入して、主ス
クリ−ンプレ−トを通過する原料と通過しない原料とに
分離し、主スクリ−ンプレ−トを通過する原料はアクセ
プトとして次工程に流送され、主スクリ−ンプレ−トを
通過しない原料は、主スクリ−ンプレ−トに隣接して設
けられた離解用ステ−タおよび離解用ロ−タからなる離
解部の間隙を通過して、原料中に含まれる未離解古紙が
離解されるとともに昇圧されてリジェクト室に排出さ
れ、さらに補助スクリ−ンプレ−トを通過する原料と通
過しない原料とに分離し、補助スクリ−ンプレ−トを通
過する原料はロ−タに設けられた循環路を通って主スク
リ−ン部に循環され、補助スクリ−ンプレ−トを通過し
ない原料はリジェクトとして系外に排出されることを特
徴とする古紙パルプの選別方法である。
【0018】請求項9の発明は、上記リジェクト室に排
出された原料を希釈水により希釈することを特徴とする
請求項8記載の古紙パルプの選別方法である。
【0019】
【作用】上記構成によれば、主スクリ−ンプレ−トを通
過しない未離解原料と紐状などの異物は、下流側の離解
部において未離解原料は離解されて、紐状などの異物は
そのまま通過して、リジェクト室に流入する。離解され
た原料は補助スクリ−ンプレ−トを通過して主スクリ−
ン部に循環され、紐状などの異物は補助スクリ−ンプレ
−トを通過できずリジェクト室から系外に排出される。
【0020】したがって、紐状などの異物が主スクリ−
ン部に循環されることがないため、これらの異物による
ひっかかりや詰りが発生せず、異物の多い粗選ステージ
への利用に適している、
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。図1は本装置の正面断面図であり、図2は
図1におけるII−II断面図である。本図において、
矢印は原料および希釈水の流れを示している。1はケ−
シングで大円筒と小円筒とが重ね合された形状をしてお
り、下端部に原料入口2、胴部中間部にアクセプト原料
出口3、上部にリジェクト出口4および希釈水入口18
を有している。
【0022】ケ−シング1内には、ケ−シング1内面と
の間でアクセプト室6を形成するように同心状に円筒状
の主スクリ−ンプレ−ト10が固定されており、主スク
リ−ンプレ−ト10の上方に隣接して環状の離解用ステ
−タ15が同心状に設けられている。さらに、ケ−シン
グ1の中心線を回転中心とし、図示しない駆動装置によ
り回転駆動されるロ−タ12が設けられている。
【0023】ケ−シング1内部の下端には、原料入口2
および主スクリ−ンプレ−ト10内側の空間に連通して
入口室5が形成されている。さらに、ケ−シング1内部
の上部には、リジェクト出口4に連通するリジェクト室
7が区画形成されている。ケ−シング1内部の上端に
は、ケ−シング1内面との間で循環室8を形成するよう
に環状平板の補助スクリ−ンプレ−ト11が固定され
て、リジェクト室7と循環室8を区画している。
【0024】ロ−タ12の外周には、主スクリ−ンプレ
−ト10に対峙して主スクレ−パブレ−ド13が設けら
れている。主スクレ−パブレ−ド13は、主スクリ−ン
プレ−ト10内面との間隙を0.5〜10mmとされてお
り、主スクリ−ンプレ−ト10内側で10〜25m/sの
高速回転をし、その形状は図5(図1のV−V断面図)
に示すように略円弧状で、スクリ−ンの大きさにより2
〜8枚設けられる。
【0025】また、主スクレ−パブレ−ド13と主スク
リ−ンプレ−ト10とで主スクリ−ン部19を構成して
いる。ロ−タ12の中間部には、主スクレ−パブレ−ド
13に隣接して離解用ロ−タ16が設けられており、離
解用ロ−タ16とケ−シング1に固定された離解用ステ
−タ15とで離解部20が形成される。
【0026】離解部20は、例えば図6(イ),(ロ)
および図7(イ),(ロ)に示されるようなものがあ
る。図6に示すように離解用ステ−タ15および離解用
ロ−タ16の截頭円錐状の作用面がわずかの間隙を介し
て対峙し、作用面には円周方向に多数のポケットが母線
方向に2段に形成されており、小径側が入口、大径側が
出口となっている。
【0027】ロ−タ12の上部には、離解用ロ−タ16
と離間し、補助スクリ−ンプレ−ト11に対峙するよう
に補助スクレ−パブレ−ド14が設けられている。補助
スクレ−パブレ−ド14は、図2に示すように後退角を
有する翼形状をしており、スクリ−ンの大きさにより2
〜4枚設けられる。また、主スクリ−ンプレ−ト10に
は、目穴が0.5〜4mm程度の丸孔ストレーナを使用
し、補助スクリ−ンプレ−ト11には、目穴が1〜5mm
程度の丸孔ストレーナを使用する。ただし、補助スクリ
−ンプレ−ト11の目穴は主スクリ−ンプレ−ト10の
目穴よりも大きくなるようにする。
【0028】なお、主スクリ−ンプレ−ト10にはスリ
ットストレーナを使用して、より精選度を高めることも
できる。ロ−タ12の内部には、上方が開放された円筒
状の循環路9が設けられ、循環室8と連通し、循環路9
の周壁には、循環口17が主スクリ−ンプレ−ト10の
下部に向かって穿設されている。
【0029】循環口17はスクリ−ンの大きさによって
2〜8個設けられる。離解部20の形状は図6に示され
るものに限らず、図7のように、離解用ステ−タ15′
の内周面およびこれとわずかな間隙を保って回転する離
解用ロ−タ16′の外周面には、それぞれ原料流れ方向
に従って径が増大する階段状になっており、各段には平
歯車状の歯形が刻まれているものでもよい。
【0030】また、主スクリーン部19において、初期
にスクリーニングされた原料と終期にスクリーニングさ
れた原料とではその精選度などに差があるため、図3に
示すように、アクセプト室6を環状の隔壁22により、
1次アクセプト室6aと2次アクセプト室6bとに分離
し、それぞれにアクセプト原料出口を設けて、その精選
度などに見合った工程に流送してもよい。
【0031】その際、循環する原料は精選度が高いた
め、循環口17´は2次アクセプト室6b側に穿設す
る。さらに、図4に示すように、補助スクリーン部21
を構成してもよい。図4において、ケ−シング1内の上
端には、ケ−シング1内面との間でリジェクト室7を形
成するように同心状に円筒状の補助スクリ−ンプレ−ト
10が固定され、リジェクト室7内に、補助スクリ−ン
プレ−ト10と対峙するように補助スクレ−パブレ−ド
14が設けられている。
【0032】また図示しないが、循環室8には、発砲ス
チロール等の軽質な異物を排出するためのリジェクトノ
ズルを設けてもよい。次に、本発明の一実施例の作用を
図1に基づいて詳述する。原料入口2から供給される未
離解古紙を含む古紙原料パルプスラリ−は、入口室5を
通って主スクリ−ン部19に導入され、主スクリ−ンプ
レ−ト10を通過する原料と通過しない原料とに分離さ
れる。
【0033】その際、主スクレ−パブレ−ド13の高速
回転で回転方向後側に発生する負圧により主スクリ−ン
プレ−ト10内面に集積するパルプのマットを破壊し
て、主スクリ−ンプレ−ト10の目詰りを防止してい
る。主スクリ−ンプレ−ト10を通過する原料は、アク
セプト室6に流入し原料出口3からアクセプトとして次
工程に流送される。
【0034】主スクリ−ンプレ−ト10を通過しない原
料は離解部20に送り込まれる。この原料中には、プラ
スチック等の除去すべき異物と未離解古紙が集積してい
るが、未離解古紙は、離解部20においてその作用面お
よびポケットを通過する際に、攪拌乱流により流体剪断
作用を受けて離解(解繊)され、またプラスチック等の
異物は、細分化されずに通過する。
【0035】さらに、離解部20は出口が入口より大径
になっているため昇圧機能を有している。したがって、
離解(解繊)された未離解古紙およびプラスチック等の
異物は昇圧されてリジェクト室7に排出される。リジェ
クト室7に排出された原料は、希釈水入口18から供給
される希釈水によりスクリーニングに適した濃度に希釈
されて、補助スクリ−ン部21で補助スクリ−ンプレ−
ト11を通過する原料と通過しない原料とに分離され
る。
【0036】その際、補助スクレ−パブレ−ド14の高
速回転で回転方向後側に発生する負圧により補助スクリ
−ンプレ−ト11内面に集積するパルプのマットを破壊
して、補助スクリ−ンプレ−ト11の目詰りを防止して
いる。補助スクリ−ンプレ−ト11を通過する原料には
新たに解繊され回収可能な繊維が含まれており、循環室
8に流入した原料は、離解部20の昇圧機能により装置
内部に圧力差が生じているため、ロ−タ12に設けられ
た循環路9を通って循環口17から主スクリ−ン部19
に戻される。
【0037】補助スクリ−ンプレ−ト11を通過しない
原料つまり補助スクリ−ンプレ−ト11の目穴よりも大
きな異物は、リジェクト室7内を滞留し、リジェクト出
口4からリジェクトとして系外に排出される。次に、図
1に示す実施例の古紙パルプの選別装置を実際の古紙原
料パルプスラリ−の選別に使用した実験デ−タを表1に
示す。
【0038】
【表1】 この実験では、原料濃度1.8%の段ボ−ル古紙原料を
使用して、従来型スクリ−ンと本発明の古紙パルプの選
別装置(図1に相当)の性能の比較を行なったものであ
る。なお、主スクリ−ンプレートには1.6mm径の丸孔
ストレーナを使用し、補助スクリ−ンプレートには5mm
径の丸孔ストレーナを使用している。
【0039】表1において、処理量(T/D)は原料の
乾燥重量、リジェクト率(%)は入口原料乾燥総重量に
対するリジェクト原料乾燥総重量の割合、未離解含有率
(%は単位乾燥重量当りの未離解分の乾燥重量、未離解
含有量(T/D)は処理原料中の未離解分の乾燥総重
量、未離解減少率(%)は本装置通過後の未離解分の乾
燥総重量減少率をそれぞれ示している。
【0040】なお、従来型スクリ−ンで未離解分が多少
減少しているが、これはスクリ−ン内で多少の解繊が起
こっていることを示している。実験結果からわかるよう
に、リジェクト率は従来型スクリ−ンに比べて1/5に
なっているにもかかわらず、アクセプト中の未離解分は
同程度となっており、未離解減少率はほぼ2倍になって
いることがわかる。
【0041】本発明の古紙パルプの選別装置は、離解部
20を内部に有してスクリ−ンリジェクトの解繊を行な
っているのに加えて、リジェクト室7において希釈水を
供給し、スクリ−ニングを適正な濃度で行なっており、
さらにスクリ−ニングされた原料は再循環しているの
で、主スクリ−ン部19ではリジェクトを20%以上に
とってもリジェクト出口4から外部に流出するリジェク
ト量を絞ることができ、目詰りを起こさない良好なスク
リ−ン効果とト−タルリジェクト量の減少という矛盾し
た要求を同時に解決している。
【0042】なお、本発明の古紙パルプの選別方法およ
び装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更
を加え得ることは勿論のことである
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の古紙パル
プの選別装置によれば以下の効果がある。 (1)選別機能と離解機能を1台の装置で兼用している
ので、スクリ−ンステ−ジの簡略化が可能になり、設備
費および動力費が大幅に節約できる。
【0044】(2)離解部で解繊された原料を回収する
機能を持っているので、リジェクト率を大幅に減少する
ことができ、精選度を高く維持できる。 (3)補助スクリ−ン部により粗大な異物を除去できる
ため、循環流路中にこれらの異物がひっかかることがな
く安定した操業ができる。 (4)主スクリ−ン部に精選工程用のスリットストレー
ナを使用すれば、粗選工程と精選工程を一台の装置に集
約することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である古紙パルプ選別装置の
正面断面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】本発明の他の実施例である古紙パルプ選別装置
の正面断面図である。
【図4】本発明の他の実施例である古紙パルプ選別装置
の正面断面図である。
【図5】図1におけるV−V断面図である。
【図6】(イ)は第一発明における離解部の平面図であ
る。(ロ)は(イ)の断面図である。
【図7】(イ)は離解部の他の実施例の平面図である。
(ロ)は(イ)の断面図である。
【図8】従来型スクリ−ンにおけるリジェクト率と異物
除去率の関係を表したグラフである。
【図9】従来のスクリ−ニング工程のフロ−シ−トであ
る。
【符号の説明】
1 ケ−シング 2 原料入口 3 アクセプト原料出口 4 リジェクト出口 5 入口室 6 アクセプト室 7 リジェクト室 8 循環室 9 循環路 10 主スクリ−ンプレート 11 補助スクリ−ンプレート 12 ロ−タ 13 主スクレ−パブレ−ド 14 補助スクレ−パブレ−ド 15 離解用ステ−タ 16 離解用ロ−タ 17 循環口 18 希釈水入口 19 主スクリ−ン部 20 離解部 21 補助スクリ−ン部 22 隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21D 5/02 D21B 1/32

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料入口とアクセプト原料出口とリジェ
    クト出口とを有する略円筒状のケ−シングと、ケ−シン
    グ内面との間で空間を形成するように同心状に固定され
    る円筒状の主スクリ−ンプレ−トと、主スクリ−ンプレ
    −トのリジェクト出口側に隣接して同心状に設けられる
    環状の離解用ステ−タと、離解用ステ−タと離間してか
    つケ−シング内面との間で空間を形成するように固定さ
    れる補助スクリ−ンプレ−トと、ケ−シングの中心線を
    回転中心として回転駆動されるロ−タとを備えてなり、 ケ−シング内は、原料入口と主スクリ−ンプレ−ト内側
    の空間とにそれぞれ連通する入口室と、主スクリ−ンプ
    レ−ト外側に配設されアクセプト原料出口に連通するア
    クセプト室と、リジェクト出口に連通するリジェクト室
    と、補助スクリ−ンプレ−ト外側に配設される循環室と
    が区画形成されており、 ロ−タは、主スクリ−ンプレ−トに対峙して設けられ主
    スクリ−ンの目詰りを防ぐ主スクレ−パブレ−ドと、離
    解用ステ−タに対峙して設けられる離解用ロ−タと、補
    助スクリ−ンプレ−トに対峙して設けられ補助スクリ−
    ンの目詰りを防ぐ補助スクレ−パブレ−ドとを有すると
    ともに、循環室側に開口を有する循環路が設けられ、循
    環路の周壁には主スクリ−ンプレ−トに向かって補助ス
    クリ−ンプレ−トを通過した原料を流出させるべく循環
    口が穿設されており、 離解用ステ−タおよび離解用ロ−タは、対峙する面がと
    もにリジェクト室に向って拡径して形成されていること
    を特徴とする古紙パルプの選別装置。
  2. 【請求項2】 上記ケーシングには、リジェクト室に向
    かって希釈水入口が設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の古紙パルプの選別装置。
  3. 【請求項3】 上記補助スクリ−ンプレ−トが円板状で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    古紙パルプの選別装置。
  4. 【請求項4】 上記補助スクリ−ンプレ−トが円筒状で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    古紙パルプの選別装置。
  5. 【請求項5】 上記アクセプト室は、入口室側とリジェ
    クト室側の2室に仕切られていることを特徴とする請求
    項1ないし請求項4のいずれかに記載の古紙パルプの選
    別装置。
  6. 【請求項6】 上記主スクリーンプレートに丸孔ストレ
    ーナを利用したことを特徴とする請求項1ないし請求項
    5のいずれかに記載の古紙パルプの選別装置。
  7. 【請求項7】 上記主スクリーンプレートにスリットス
    トレーナを利用したことを特徴とする請求項1ないし請
    求項5のいずれかに記載の古紙パルプの選別装置。
  8. 【請求項8】 未離解古紙を含む古紙原料パルプスラリ
    −を主スクリ−ン部に導入して、主スクリ−ンプレ−ト
    を通過する原料と通過しない原料とに分離し、 主スクリ−ンプレ−トを通過する原料はアクセプトとし
    て次工程に流送され、 主スクリ−ンプレ−トを通過しない原料は、主スクリ−
    ンプレ−トに隣接して設けられた離解用ステ−タおよび
    離解用ロ−タからなる離解部の間隙を通過して、原料中
    に含まれる未離解古紙が離解されるとともに昇圧されて
    リジェクト室に排出され、 さらに補助スクリ−ンプレ−トを通過する原料と通過し
    ない原料とに分離し、 補助スクリ−ンプレ−トを通過する原料はロ−タに設け
    られた循環路を通って主スクリ−ン部に循環され、 補助スクリ−ンプレ−トを通過しない原料はリジェクト
    として系外に排出されることを特徴とする古紙パルプの
    選別方法。
  9. 【請求項9】 上記リジェクト室に排出された原料を希
    釈水により希釈することを特徴とする請求項8記載の古
    紙パルプの選別方法。
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