JP3360616B2 - 結晶成長方法および結晶成長用装置 - Google Patents
結晶成長方法および結晶成長用装置Info
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C30—CRYSTAL GROWTH
- C30B—SINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
- C30B7/00—Single-crystal growth from solutions using solvents which are liquid at normal temperature, e.g. aqueous solutions
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C30—CRYSTAL GROWTH
- C30B—SINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
- C30B29/00—Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
- C30B29/54—Organic compounds
- C30B29/58—Macromolecular compounds
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- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学物質の結晶を
成長させるための方法および装置に関し、特に、不純物
が添加された半導体等からなる価電子が制御された領域
を有する固体素子を用いて有機化合物等の結晶を成長さ
せる方法および装置の改良に関する。
成長させるための方法および装置に関し、特に、不純物
が添加された半導体等からなる価電子が制御された領域
を有する固体素子を用いて有機化合物等の結晶を成長さ
せる方法および装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】タンパク質等の生体高分子の結晶化は、
通常の無機塩等の低分子量化合物の場合と同様、高分子
を含む水または非水溶液から溶媒を奪う処理を施すこと
により、過飽和状態にして、結晶を成長させるのが基本
となっている。このための代表的な方法として、バッチ
法、透析法および気液相間拡散法があり、これらは、試
料の種類、量、性質等によって使い分けられている。
通常の無機塩等の低分子量化合物の場合と同様、高分子
を含む水または非水溶液から溶媒を奪う処理を施すこと
により、過飽和状態にして、結晶を成長させるのが基本
となっている。このための代表的な方法として、バッチ
法、透析法および気液相間拡散法があり、これらは、試
料の種類、量、性質等によって使い分けられている。
【0003】本発明者は、これらの方法に代わる新たな
方法として、またはこれらの方法と組合せてより効率的
に結晶を成長させるための方法として、価電子が制御さ
れた半導体基板等を用いて結晶化を行なう方法および装
置を開発してきた(国際公開公報WO96/2678
1、WO97/49845およびWO98/02601
参照)。この方法では、図1(a)に示すように、価電
子制御により、所定の電気的状態とされる固体素子1の
表面に、結晶核2が静電的な作用によって固定される。
そして、図1(b)に示すように、タンパク質等の化合
物は、静電的な相互作用により、固体素子表面に凝集
し、結晶核の生成が促進され、結晶の成長がもたらされ
る。したがって、固体素子表面の電気的特性を制御する
ことにより、結晶化の制御が可能となる。たとえば、固
体素子表面に固定される結晶核の種類、量、配列密度等
を価電子制御により調整することでき、それによって結
晶化の制御が可能となる。
方法として、またはこれらの方法と組合せてより効率的
に結晶を成長させるための方法として、価電子が制御さ
れた半導体基板等を用いて結晶化を行なう方法および装
置を開発してきた(国際公開公報WO96/2678
1、WO97/49845およびWO98/02601
参照)。この方法では、図1(a)に示すように、価電
子制御により、所定の電気的状態とされる固体素子1の
表面に、結晶核2が静電的な作用によって固定される。
そして、図1(b)に示すように、タンパク質等の化合
物は、静電的な相互作用により、固体素子表面に凝集
し、結晶核の生成が促進され、結晶の成長がもたらされ
る。したがって、固体素子表面の電気的特性を制御する
ことにより、結晶化の制御が可能となる。たとえば、固
体素子表面に固定される結晶核の種類、量、配列密度等
を価電子制御により調整することでき、それによって結
晶化の制御が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】概して、タンパク質等
の生体高分子は非常に大きな分子量を有し、溶液中での
自己拡散係数が小さいため、結晶核形成に必要な分子同
士の集合または会合が起こりにくい。このことは、タン
パク質等の生体高分子の結晶化が困難である1つの要因
となっている。
の生体高分子は非常に大きな分子量を有し、溶液中での
自己拡散係数が小さいため、結晶核形成に必要な分子同
士の集合または会合が起こりにくい。このことは、タン
パク質等の生体高分子の結晶化が困難である1つの要因
となっている。
【0005】本発明の1つの目的は、結晶化の制御のた
め価電子が制御された領域を有する固体素子を用いる方
法および装置を改良し、結晶化をより容易にまたはより
速やかに行なうことのできる方法および装置を提供する
ことである。
め価電子が制御された領域を有する固体素子を用いる方
法および装置を改良し、結晶化をより容易にまたはより
速やかに行なうことのできる方法および装置を提供する
ことである。
【0006】本発明のさらなる目的は、国際出願公報W
O96/26781、WO97/49845およびWO
98/02601に開示される方法および装置を改良
し、結晶化をより容易にまたはより速やかに行なうこと
のできる方法および装置を提供することである。
O96/26781、WO97/49845およびWO
98/02601に開示される方法および装置を改良
し、結晶化をより容易にまたはより速やかに行なうこと
のできる方法および装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明により、溶液中に
含まれる高分子化合物の結晶を成長させる方法が提供さ
れ、この方法は、高分子化合物を含む溶液の環境に応じ
て表面部分の正孔または電子の濃度を制御できるよう価
電子が制御された領域を有する固体素子を与える工程
と、固体素子の価電子が制御された領域上に高分子化合
物を含む溶液を保持する工程と、保持された溶液に1対
の対向する電極によって電界を印加する工程とを備え
る。この方法では、制御された価電子により固体素子の
表面にもたらされる電気的状態の下、電界を印加された
溶液から、高分子化合物の結晶を生成させる。
含まれる高分子化合物の結晶を成長させる方法が提供さ
れ、この方法は、高分子化合物を含む溶液の環境に応じ
て表面部分の正孔または電子の濃度を制御できるよう価
電子が制御された領域を有する固体素子を与える工程
と、固体素子の価電子が制御された領域上に高分子化合
物を含む溶液を保持する工程と、保持された溶液に1対
の対向する電極によって電界を印加する工程とを備え
る。この方法では、制御された価電子により固体素子の
表面にもたらされる電気的状態の下、電界を印加された
溶液から、高分子化合物の結晶を生成させる。
【0008】本発明による方法において、価電子が制御
された領域は、不純物が添加された半導体からなること
ができる。
された領域は、不純物が添加された半導体からなること
ができる。
【0009】本発明により、結晶成長用装置が提供さ
れ、この装置は、高分子化合物を含む溶液の環境に応じ
て表面部分の正孔または電子の濃度を制御できるよう価
電子が制御された領域を有する固体素子と、価電子が制
御された領域の上方の空間を挟むように設けられた1対
の対向する電極と、固体素子と1対の対向する電極との
間に設けられた電気絶縁材料とを備える。
れ、この装置は、高分子化合物を含む溶液の環境に応じ
て表面部分の正孔または電子の濃度を制御できるよう価
電子が制御された領域を有する固体素子と、価電子が制
御された領域の上方の空間を挟むように設けられた1対
の対向する電極と、固体素子と1対の対向する電極との
間に設けられた電気絶縁材料とを備える。
【0010】この装置において、価電子が制御された領
域、1対の対向する電極および電気絶縁材料によって、
高分子化合物を含む溶液を保持するための空間を形成す
ることができる。
域、1対の対向する電極および電気絶縁材料によって、
高分子化合物を含む溶液を保持するための空間を形成す
ることができる。
【0011】この装置において、1対の対向する電極
は、薄膜状の導電材料からなることができる。
は、薄膜状の導電材料からなることができる。
【0012】この装置において、価電子が制御された領
域は、不純物が添加された半導体からなることができ
る。
域は、不純物が添加された半導体からなることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、以下に述べるように、
結晶核の形成を容易にし、結晶核の生成を促進する。
結晶核の形成を容易にし、結晶核の生成を促進する。
【0014】結晶成長過程には、結晶種より十分離れた
溶液中より分子が結晶表面へ拡散してくる機構が寄与し
ている。図2(a)に示すように、価電子制御された領
域22aを有する固体素子22(たとえば、ドーピング
により価電子制御されたシリコン等の半導体を有する基
板)上に、タンパク質等の結晶化すべき分子21を含む
溶液を静置した場合、分子21の拡散運動に依存して、
領域22aに分子21が静電的に固定されていく。領域
22aは、特定の領域に分子21を集合させ、分子の結
晶化に寄与する。しかし、分子21の分子量が非常に大
きい場合、溶液中でのその拡散係数は小さく、領域22
aへの分子21の移動が十分になされない場合がある。
この場合、領域22aにおいて分子21は集まりにく
く、結晶核の形成に時間がかかる。本発明では、図2
(b)に示すように、結晶成長を行なう環境に1対の電
極24aおよび24bを設け、それらの間に電圧を印加
する。印加された電界によって、溶液中の分子21は、
電気泳動させられる。特に、荷電した分子は電界により
顕著に移動するようになる。このように分子の移動速度
が大きくなれば、遠くに存在している分子も、領域22
aに集合し、結晶核の形成に寄与することができる。こ
うして、比較的短い時間で、多くの分子が領域22aに
集まり、結晶核の生成が促進される。
溶液中より分子が結晶表面へ拡散してくる機構が寄与し
ている。図2(a)に示すように、価電子制御された領
域22aを有する固体素子22(たとえば、ドーピング
により価電子制御されたシリコン等の半導体を有する基
板)上に、タンパク質等の結晶化すべき分子21を含む
溶液を静置した場合、分子21の拡散運動に依存して、
領域22aに分子21が静電的に固定されていく。領域
22aは、特定の領域に分子21を集合させ、分子の結
晶化に寄与する。しかし、分子21の分子量が非常に大
きい場合、溶液中でのその拡散係数は小さく、領域22
aへの分子21の移動が十分になされない場合がある。
この場合、領域22aにおいて分子21は集まりにく
く、結晶核の形成に時間がかかる。本発明では、図2
(b)に示すように、結晶成長を行なう環境に1対の電
極24aおよび24bを設け、それらの間に電圧を印加
する。印加された電界によって、溶液中の分子21は、
電気泳動させられる。特に、荷電した分子は電界により
顕著に移動するようになる。このように分子の移動速度
が大きくなれば、遠くに存在している分子も、領域22
aに集合し、結晶核の形成に寄与することができる。こ
うして、比較的短い時間で、多くの分子が領域22aに
集まり、結晶核の生成が促進される。
【0015】図3は、結晶化時の自由エネルギ変化を模
式的に示している。グラフにおいて、縦軸は自由エネル
ギを表わし、横軸は結晶核のサイズを表わす。曲線A
は、結晶化において溶液を静置した場合、曲線Bは、本
発明に従い結晶化において電界を印加した場合、曲線C
は、結晶の成長が起こらない場合(非晶質体あるいは単
なる分子凝集体が形成される場合)を示す。曲線Aから
Bへの矢印で示すように、本発明によれば、分子の移動
(マイグレーション)を促進させ、核形成時のエネルギ
障壁を下げることができる。すなわち、核形成のための
活性化エネルギを小さくすることができる。
式的に示している。グラフにおいて、縦軸は自由エネル
ギを表わし、横軸は結晶核のサイズを表わす。曲線A
は、結晶化において溶液を静置した場合、曲線Bは、本
発明に従い結晶化において電界を印加した場合、曲線C
は、結晶の成長が起こらない場合(非晶質体あるいは単
なる分子凝集体が形成される場合)を示す。曲線Aから
Bへの矢印で示すように、本発明によれば、分子の移動
(マイグレーション)を促進させ、核形成時のエネルギ
障壁を下げることができる。すなわち、核形成のための
活性化エネルギを小さくすることができる。
【0016】本発明による結晶成長装置は、たとえば図
4に示すような構造を有することができる。結晶成長装
置40は、固体素子42、電気絶縁材料46aおよび4
6bならびに1対の対向電極44aおよび44bを含
む。固体素子42は、価電子が制御された領域(たとえ
ばシリコン等の半導体に形成された不純物領域)42a
を有する。また、固体素子42には、必要に応じて結晶
化を制御するための溝、孔、アイランド等が形成され
る。固体素子42上には、電気絶縁材料46aおよび4
6bを介して1対の対向電極44aおよび44bが設け
られる。電気絶縁材料46aおよび46bは、電極44
aと電極44bが固体素子42を介して短絡されるのを
防ぐために設けられる。また、電気絶縁材料46aおよ
び46bは、電極44aおよび44bからの電気的影響
を価電子制御領域42aに及ぼさないため設けられる。
また、電気絶縁材料46aおよび46bは、電極44a
および44bを、固体素子42の所定の領域上に支持す
る役割を果たすことができる。電極44aおよび44b
は、結晶化を行なうべき空間を挟むように設けられる。
タンパク質等の結晶化すべき分子を含む溶液43は、固
体素子42上において、電極44aと44bとの間に収
容することができる。固体素子42の所定の領域、特に
価電子制御領域42a、電気絶縁材料46ならびに電極
44aおよび44bで囲まれる空間に溶液43を収容す
ることができる。
4に示すような構造を有することができる。結晶成長装
置40は、固体素子42、電気絶縁材料46aおよび4
6bならびに1対の対向電極44aおよび44bを含
む。固体素子42は、価電子が制御された領域(たとえ
ばシリコン等の半導体に形成された不純物領域)42a
を有する。また、固体素子42には、必要に応じて結晶
化を制御するための溝、孔、アイランド等が形成され
る。固体素子42上には、電気絶縁材料46aおよび4
6bを介して1対の対向電極44aおよび44bが設け
られる。電気絶縁材料46aおよび46bは、電極44
aと電極44bが固体素子42を介して短絡されるのを
防ぐために設けられる。また、電気絶縁材料46aおよ
び46bは、電極44aおよび44bからの電気的影響
を価電子制御領域42aに及ぼさないため設けられる。
また、電気絶縁材料46aおよび46bは、電極44a
および44bを、固体素子42の所定の領域上に支持す
る役割を果たすことができる。電極44aおよび44b
は、結晶化を行なうべき空間を挟むように設けられる。
タンパク質等の結晶化すべき分子を含む溶液43は、固
体素子42上において、電極44aと44bとの間に収
容することができる。固体素子42の所定の領域、特に
価電子制御領域42a、電気絶縁材料46ならびに電極
44aおよび44bで囲まれる空間に溶液43を収容す
ることができる。
【0017】装置40の電極44aと44bとの間に
は、電圧が印加される。電圧は、特に、結晶成長の初
期、すなわち結晶核の形成時に、印加されるのが好まし
い。直流電圧および交流電圧のいずれも印加することが
できる。直流電圧を印加する場合、所定の周期で電界の
方向を切換えてもよい。十分な結晶核が形成されれば、
電圧の印加を止めることができる。電圧の大きさは、数
10V〜数100Vの範囲とすることができる。また電
圧印加の時間は、結晶化条件に応じて、数時間〜数日と
することができる。電界の印加によって、溶液中の結晶
化させるべき分子を電気泳動させることができ、分子の
移動量は増大する。したがって、溶液中における分子同
士の衝突が起こりやすくなり、結晶核の形成が促進され
る。
は、電圧が印加される。電圧は、特に、結晶成長の初
期、すなわち結晶核の形成時に、印加されるのが好まし
い。直流電圧および交流電圧のいずれも印加することが
できる。直流電圧を印加する場合、所定の周期で電界の
方向を切換えてもよい。十分な結晶核が形成されれば、
電圧の印加を止めることができる。電圧の大きさは、数
10V〜数100Vの範囲とすることができる。また電
圧印加の時間は、結晶化条件に応じて、数時間〜数日と
することができる。電界の印加によって、溶液中の結晶
化させるべき分子を電気泳動させることができ、分子の
移動量は増大する。したがって、溶液中における分子同
士の衝突が起こりやすくなり、結晶核の形成が促進され
る。
【0018】本発明による結晶成長プロセスにおいて、
結晶化の開始から結晶核が形成されるまで溶液に電界を
印加し、結晶核ができた段階で電界の印加を止めること
ができる。電界の印加を止めるタイミングは、たとえば
時間によって管理することができる。すなわち、結晶化
の開始から、所定の時間電圧をONとし、所定の時間が
過ぎれば電圧をOFFとすることができる。そのような
時間は、予めテストサンプルにおいて測定された結晶核
ができる時間とすることができる。そのようなテストに
おいて、結晶化の過程を顕微鏡で観察すれば、結晶核が
できるまでの時間を測定することができる。測定された
時間は、電圧印加の制御に用いることができる。
結晶化の開始から結晶核が形成されるまで溶液に電界を
印加し、結晶核ができた段階で電界の印加を止めること
ができる。電界の印加を止めるタイミングは、たとえば
時間によって管理することができる。すなわち、結晶化
の開始から、所定の時間電圧をONとし、所定の時間が
過ぎれば電圧をOFFとすることができる。そのような
時間は、予めテストサンプルにおいて測定された結晶核
ができる時間とすることができる。そのようなテストに
おいて、結晶化の過程を顕微鏡で観察すれば、結晶核が
できるまでの時間を測定することができる。測定された
時間は、電圧印加の制御に用いることができる。
【0019】本発明では、結晶化の制御のため価電子が
制御された領域を有する固体素子が用いられる。そのよ
うな固体素子は、WO96/26781、WO97/4
9845およびWO98/02601に開示される。価
電子が制御された領域は、たとえば、所定の濃度で不純
物が添加された半導体からなる。半導体には、Ge、S
i等の単体のもの、Ga−As、CdS等の化合物のも
のが含まれる。また本発明では、価電子制御が可能なも
のであれば、その他の材料を用いることもでき、たとえ
ば、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム等の強
誘電体、ならびに価電子制御が可能なその他の無機材料
および有機材料を用いることができる。
制御された領域を有する固体素子が用いられる。そのよ
うな固体素子は、WO96/26781、WO97/4
9845およびWO98/02601に開示される。価
電子が制御された領域は、たとえば、所定の濃度で不純
物が添加された半導体からなる。半導体には、Ge、S
i等の単体のもの、Ga−As、CdS等の化合物のも
のが含まれる。また本発明では、価電子制御が可能なも
のであれば、その他の材料を用いることもでき、たとえ
ば、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム等の強
誘電体、ならびに価電子制御が可能なその他の無機材料
および有機材料を用いることができる。
【0020】価電子制御された半導体材料は、pn接合
部を有することができる。また、価電子制御された材料
において空間電荷層を形成し、空間電荷層に基づく表面
電位によって、結晶化を制御することができる。この表
面電位を固体素子の表面の部位によって異ならしめ、そ
れにより、表面の特定の領域で所望の結晶化を行なうこ
とができる。固体素子の表面電位または表面の電気的状
態は、固体素子中にドーピングされる不純物の濃度によ
って制御することができる。また、固体素子の表面部分
において、第1の所定領域から第2の所定領域まで、不
純物の濃度を連続的または段階的に減少または増加させ
ることができる。さらに、固体素子の表面部分におい
て、不純物濃度は、特定の領域において極大もしくは最
大または極小もしくは最小とすることができる。
部を有することができる。また、価電子制御された材料
において空間電荷層を形成し、空間電荷層に基づく表面
電位によって、結晶化を制御することができる。この表
面電位を固体素子の表面の部位によって異ならしめ、そ
れにより、表面の特定の領域で所望の結晶化を行なうこ
とができる。固体素子の表面電位または表面の電気的状
態は、固体素子中にドーピングされる不純物の濃度によ
って制御することができる。また、固体素子の表面部分
において、第1の所定領域から第2の所定領域まで、不
純物の濃度を連続的または段階的に減少または増加させ
ることができる。さらに、固体素子の表面部分におい
て、不純物濃度は、特定の領域において極大もしくは最
大または極小もしくは最小とすることができる。
【0021】本発明において、固体素子は、複数の溝ま
たは孔を有してもよい。複数の溝または孔の深さおよび
/または開口部の幅は、異なるものとすることができ
る。この固体素子において、溝または孔の内と外とにお
いて異なる態様で価電子を制御することができる。たと
えば、半導体基板を用いた固体素子において、添加され
た不純物の種類および/または濃度を、半導体基板に形
成された溝または孔の内と外とで異ならしめることがで
きる。また、固体素子上には、形成された複数の溝また
は孔を取囲むように撥水層を設けることができる。
たは孔を有してもよい。複数の溝または孔の深さおよび
/または開口部の幅は、異なるものとすることができ
る。この固体素子において、溝または孔の内と外とにお
いて異なる態様で価電子を制御することができる。たと
えば、半導体基板を用いた固体素子において、添加され
た不純物の種類および/または濃度を、半導体基板に形
成された溝または孔の内と外とで異ならしめることがで
きる。また、固体素子上には、形成された複数の溝また
は孔を取囲むように撥水層を設けることができる。
【0022】本発明において、固体素子は、2つの対向
する主要面を有し、さらにこの2つの主要面の一方の面
側に形成された深さおよび/または開口部の幅が異なる
2つ以上の溝または孔と、この2つの主要面の他方の面
側から上記溝または孔に高分子化合物を含む溶液を供給
するための貫通孔とを有することができる。この固体素
子において、溝または孔の外よりも内で高分子化合物の
結晶化が促進されるよう価電子が制御される。このよう
な固体素子のため、不純物添加された半導体基板を用い
ることができる。半導体基板には、複数のサイズの異な
る溝または孔が形成されており、不純物の種類および/
または濃度は、溝または孔の内と外とで異なっている。
する主要面を有し、さらにこの2つの主要面の一方の面
側に形成された深さおよび/または開口部の幅が異なる
2つ以上の溝または孔と、この2つの主要面の他方の面
側から上記溝または孔に高分子化合物を含む溶液を供給
するための貫通孔とを有することができる。この固体素
子において、溝または孔の外よりも内で高分子化合物の
結晶化が促進されるよう価電子が制御される。このよう
な固体素子のため、不純物添加された半導体基板を用い
ることができる。半導体基板には、複数のサイズの異な
る溝または孔が形成されており、不純物の種類および/
または濃度は、溝または孔の内と外とで異なっている。
【0023】また、深さおよび/または開口部の幅が異
なる2つ以上の溝または孔を有する複数の固体素子と、
複数の固体素子を向かい合わせにし、所定の隙間をあけ
て保持するための手段とを備える、結晶成長用装置を本
発明に用いてもよい。この装置では、向かい合わせにさ
れた固体素子の間に、結晶化すべき分子を含む溶液が保
持される。
なる2つ以上の溝または孔を有する複数の固体素子と、
複数の固体素子を向かい合わせにし、所定の隙間をあけ
て保持するための手段とを備える、結晶成長用装置を本
発明に用いてもよい。この装置では、向かい合わせにさ
れた固体素子の間に、結晶化すべき分子を含む溶液が保
持される。
【0024】本発明において、結晶成長のために必要な
溶液を保持するための複数の溶液貯留部と、複数の溶液
貯留部の間に設けられた流路とを有する装置を用いるこ
とができる。このような溶液貯留部および流路は、価電
子が制御された領域を有する基板上に設けることができ
る。複数の溶液貯留部の少なくとも1つにおいて、価電
子が制御された領域が設けられており、この領域におい
て結晶化を行なうことができる。たとえば、結晶成長用
装置は、2種類以上の溶液をそれぞれ保持するための複
数の第1溶液貯留部と、結晶を成長させるため高分子化
合物を含む溶液を滞留させる複数の第2溶液貯留部と、
複数の第1溶液貯留部と複数の第2溶液貯留部とを連結
し、溶液の流通を可能にする複数の流路とを有すること
ができる。少なくとも第2溶液貯留部において、結晶化
の制御のため、価電子が制御されている。特に、第2溶
液貯留部の特定の領域で結晶核の形成および結晶の成長
が促進され、かつその他の領域で結晶核の形成が抑制さ
れるよう、価電子が制御されていることが好ましい。こ
のような場合、第2溶液貯留部の特定の領域において選
択的に結晶を成長させることができる。価電子が制御さ
れた領域は、たとえば不純物が添加された半導体からな
る。また、第2溶液貯留部には、溝または孔を形成して
もよい。
溶液を保持するための複数の溶液貯留部と、複数の溶液
貯留部の間に設けられた流路とを有する装置を用いるこ
とができる。このような溶液貯留部および流路は、価電
子が制御された領域を有する基板上に設けることができ
る。複数の溶液貯留部の少なくとも1つにおいて、価電
子が制御された領域が設けられており、この領域におい
て結晶化を行なうことができる。たとえば、結晶成長用
装置は、2種類以上の溶液をそれぞれ保持するための複
数の第1溶液貯留部と、結晶を成長させるため高分子化
合物を含む溶液を滞留させる複数の第2溶液貯留部と、
複数の第1溶液貯留部と複数の第2溶液貯留部とを連結
し、溶液の流通を可能にする複数の流路とを有すること
ができる。少なくとも第2溶液貯留部において、結晶化
の制御のため、価電子が制御されている。特に、第2溶
液貯留部の特定の領域で結晶核の形成および結晶の成長
が促進され、かつその他の領域で結晶核の形成が抑制さ
れるよう、価電子が制御されていることが好ましい。こ
のような場合、第2溶液貯留部の特定の領域において選
択的に結晶を成長させることができる。価電子が制御さ
れた領域は、たとえば不純物が添加された半導体からな
る。また、第2溶液貯留部には、溝または孔を形成して
もよい。
【0025】他の態様において、本発明に用いる結晶成
長用装置は、2種類以上の溶液をそれぞれ保持するため
の複数の第1溶液貯留部と、複数の第1溶液貯留部から
それぞれ溶液を排出させて1方向に流すための複数の第
1流路と、複数の第1流路によりそれぞれ送られる2種
類以上の溶液を同時に受入れる第2溶液貯留部と、第2
溶液貯留部から溶液を排出させて1方向に流すための第
2流路と、第2流路により送られる溶液を受入れる第3
溶液貯留部とを備えることができる。少なくとも第2溶
液貯留部において、結晶化のため価電子が制御されてい
る。第1流路および/または第2流路は、基板上に形成
された溝とすることができる。これらの溶液貯留部も、
基板上に形成することができる。溝は、溶液を1方向に
流すために階段形状であるかまたは勾配を有するものと
することができる。第1流路および第2流路は、基板上
に形成された幅および深さの異なる複数の溝から構成す
ることもできる。溝の幅は、上流から下流にいくに従っ
て広げることができ、溝の深さは上流から下流にいくに
従って深くなっていることが好ましい。この装置におい
て、価電子が制御された領域は、不純物が添加された半
導体からなることができる。この装置においても、第2
溶液貯留部の特定の領域で結晶核の形成および結晶の成
長が促進され、その他の領域で結晶核の形成が抑制され
るよう、価電子を制御することができる。
長用装置は、2種類以上の溶液をそれぞれ保持するため
の複数の第1溶液貯留部と、複数の第1溶液貯留部から
それぞれ溶液を排出させて1方向に流すための複数の第
1流路と、複数の第1流路によりそれぞれ送られる2種
類以上の溶液を同時に受入れる第2溶液貯留部と、第2
溶液貯留部から溶液を排出させて1方向に流すための第
2流路と、第2流路により送られる溶液を受入れる第3
溶液貯留部とを備えることができる。少なくとも第2溶
液貯留部において、結晶化のため価電子が制御されてい
る。第1流路および/または第2流路は、基板上に形成
された溝とすることができる。これらの溶液貯留部も、
基板上に形成することができる。溝は、溶液を1方向に
流すために階段形状であるかまたは勾配を有するものと
することができる。第1流路および第2流路は、基板上
に形成された幅および深さの異なる複数の溝から構成す
ることもできる。溝の幅は、上流から下流にいくに従っ
て広げることができ、溝の深さは上流から下流にいくに
従って深くなっていることが好ましい。この装置におい
て、価電子が制御された領域は、不純物が添加された半
導体からなることができる。この装置においても、第2
溶液貯留部の特定の領域で結晶核の形成および結晶の成
長が促進され、その他の領域で結晶核の形成が抑制され
るよう、価電子を制御することができる。
【0026】他の態様において、本発明に用いる結晶成
長用装置は、対応する1対の主表面を有し、かつ価電子
が制御された領域を有する基板を備え、そこにおいてこ
の基板は、1対の主表面の一方に設けられた、結晶成長
のために用いられる溶液を保持するための第1溶液貯留
部と、1対の主表面の一方に設けられた、第1溶液貯留
部から溶液を排出させて所定の方向に流すための流路
と、1対の主表面の一方に設けられた、該流路より送ら
れる溶液を受入れるための第2溶液貯留部と、第2貯留
部にある溶液を1対の主表面の他方に導くための貫通孔
と、貫通孔を介して送られる溶液を1対の主表面の他方
において受入れるための第3溶液貯留部とを備える。こ
の基板の少なくとも第2溶液貯留部および/または第3
溶液貯留部において、結晶化のため価電子が制御されて
いる。この装置において、流路は、幅および/または深
さの異なる複数の溝から構成することができる。第2溶
液貯留部から第3溶液貯留部に溶液を送る貫通孔の径
は、結晶成長条件に応じて変えることができる。第2溶
液貯留部に溝または孔を形成してもよい。第2溶液貯留
部および/または第3溶液貯留部の特定の領域で結晶核
の形成および結晶の成長が促進され、他の領域で結晶核
の形成が抑制されるよう、価電子を制御することができ
る。価電子が制御された領域は、たとえば不純物が添加
された半導体からなる。価電子の制御は、不純物の濃度
および/または種類の制御により行なうことができる。
長用装置は、対応する1対の主表面を有し、かつ価電子
が制御された領域を有する基板を備え、そこにおいてこ
の基板は、1対の主表面の一方に設けられた、結晶成長
のために用いられる溶液を保持するための第1溶液貯留
部と、1対の主表面の一方に設けられた、第1溶液貯留
部から溶液を排出させて所定の方向に流すための流路
と、1対の主表面の一方に設けられた、該流路より送ら
れる溶液を受入れるための第2溶液貯留部と、第2貯留
部にある溶液を1対の主表面の他方に導くための貫通孔
と、貫通孔を介して送られる溶液を1対の主表面の他方
において受入れるための第3溶液貯留部とを備える。こ
の基板の少なくとも第2溶液貯留部および/または第3
溶液貯留部において、結晶化のため価電子が制御されて
いる。この装置において、流路は、幅および/または深
さの異なる複数の溝から構成することができる。第2溶
液貯留部から第3溶液貯留部に溶液を送る貫通孔の径
は、結晶成長条件に応じて変えることができる。第2溶
液貯留部に溝または孔を形成してもよい。第2溶液貯留
部および/または第3溶液貯留部の特定の領域で結晶核
の形成および結晶の成長が促進され、他の領域で結晶核
の形成が抑制されるよう、価電子を制御することができ
る。価電子が制御された領域は、たとえば不純物が添加
された半導体からなる。価電子の制御は、不純物の濃度
および/または種類の制御により行なうことができる。
【0027】本発明において、n型およびp型のシリコ
ン結晶が固体素子のための材料として好ましく用いられ
る。シリコン結晶は、通常のLSIプロセスに用いられ
るシリコンと同等の特性を有するものでよい。シリコン
結晶の比抵抗は、0.0001〜1000Ωcm程度の
範囲内であればよく、より好ましくは0.001〜10
0Ωcmの範囲のものを用いることができる。n型およ
びp型に価電子制御されたシリコンは、種々の方法によ
って得ることができる。最も簡便で不純物濃度の制御が
正確に行なえる方法の1つは、イオン注入法である。p
型およびn型の価電子制御は、それぞれ周期律表第II
I族および第V族に属する元素のイオンをシリコンに注
入、アニールすることによって容易に行なうことができ
る。p型にするためのIII族元素には、B、Al、G
a、In、Tl等が含まれる。特にBが一般的である。
n型にするための第V族元素として、N、P、As、S
b、Biが含まれる。特に、P、As、Sbが一般的で
ある。シリコン結晶の表面は、ミラーポリッシュされて
いることが好ましい。シリコン基板の表面に不純物層を
生成する際、その厚みは0.1〜200μmが好まし
く、1〜50μmの範囲がより好ましい。シリコン以外
の半導体結晶も、本発明に好ましく用いることができ
る。さらには、半導体結晶以外の材料、たとえば電荷分
布の制御された無機化合物、有機化合物、高分子化合物
およびそれらの複合物を候補として挙げることができ
る。基板表面に形成される溝または孔の開口部のサイズ
および溝または孔の深さは、結晶化すべき分子の種類に
応じて、好ましい範囲を設定することができる。一般的
に溝または孔の開口部の幅は0.01〜100μmとす
ることができ、溝の長さは1〜10mmとすることがで
きる。複数の溝または孔は、1μm〜1mmの範囲の間
隔で作製することができる。溝または孔の深さは、0.
01〜200μmとすることができる。溶液貯留部およ
び流路を取囲むように形成される撥水層の厚みは、0.
1〜100μmとすることができる。撥水層は、溶液の
保持に寄与する。撥水層は、ポリイミドなどの撥水性の
樹脂によって形成することができる。
ン結晶が固体素子のための材料として好ましく用いられ
る。シリコン結晶は、通常のLSIプロセスに用いられ
るシリコンと同等の特性を有するものでよい。シリコン
結晶の比抵抗は、0.0001〜1000Ωcm程度の
範囲内であればよく、より好ましくは0.001〜10
0Ωcmの範囲のものを用いることができる。n型およ
びp型に価電子制御されたシリコンは、種々の方法によ
って得ることができる。最も簡便で不純物濃度の制御が
正確に行なえる方法の1つは、イオン注入法である。p
型およびn型の価電子制御は、それぞれ周期律表第II
I族および第V族に属する元素のイオンをシリコンに注
入、アニールすることによって容易に行なうことができ
る。p型にするためのIII族元素には、B、Al、G
a、In、Tl等が含まれる。特にBが一般的である。
n型にするための第V族元素として、N、P、As、S
b、Biが含まれる。特に、P、As、Sbが一般的で
ある。シリコン結晶の表面は、ミラーポリッシュされて
いることが好ましい。シリコン基板の表面に不純物層を
生成する際、その厚みは0.1〜200μmが好まし
く、1〜50μmの範囲がより好ましい。シリコン以外
の半導体結晶も、本発明に好ましく用いることができ
る。さらには、半導体結晶以外の材料、たとえば電荷分
布の制御された無機化合物、有機化合物、高分子化合物
およびそれらの複合物を候補として挙げることができ
る。基板表面に形成される溝または孔の開口部のサイズ
および溝または孔の深さは、結晶化すべき分子の種類に
応じて、好ましい範囲を設定することができる。一般的
に溝または孔の開口部の幅は0.01〜100μmとす
ることができ、溝の長さは1〜10mmとすることがで
きる。複数の溝または孔は、1μm〜1mmの範囲の間
隔で作製することができる。溝または孔の深さは、0.
01〜200μmとすることができる。溶液貯留部およ
び流路を取囲むように形成される撥水層の厚みは、0.
1〜100μmとすることができる。撥水層は、溶液の
保持に寄与する。撥水層は、ポリイミドなどの撥水性の
樹脂によって形成することができる。
【0028】結晶化のため価電子が制御された領域、
溝、孔、アイランド、溶液貯留部、溶液のための流路お
よび必要に応じて設けられるその他の構造は、WO96
/26781、WO97/49845およびWO98/
02601の開示に従って得ることができる。本発明に
用いられる固体素子の構造およびその製造方法について
は、WO96/26781、WO97/49845およ
びWO98/02601をここに引用により援用する。
溝、孔、アイランド、溶液貯留部、溶液のための流路お
よび必要に応じて設けられるその他の構造は、WO96
/26781、WO97/49845およびWO98/
02601の開示に従って得ることができる。本発明に
用いられる固体素子の構造およびその製造方法について
は、WO96/26781、WO97/49845およ
びWO98/02601をここに引用により援用する。
【0029】以下、本発明に従う結晶成長用装置の具体
例を示す。図5(a)および(b)に示す結晶成長用装
置50は、固体素子52、その上に設けられる電気絶縁
層56aおよび56b、ならびにこれらの絶縁層上に設
けられる1対の対向電極54aおよび54bを有する。
固体素子52の表面部分には、価電子が制御された領域
52aが形成される。固体素子52には幅および長さの
異なる突起55a、55bおよび55c、ならびに幅お
よび深さの異なるV字型の溝57c、57bおよび57
aを有する。これらの突起および溝は、所定の間隔をお
いて配列される。たとえば、固体素子52において、本
体はp型シリコン基板であり、価電子制御領域52aは
シリコン基板上に形成されたn型シリコン層であり、突
起55a〜55cは、シリコン基板上に形成されたp型
シリコン層である。溝57c〜57aの底には、p型シ
リコンが露出している。電極54aおよび54bは、こ
れらの突起および溝が形成された価電子制御領域52a
を囲むように設けられる。絶縁層56aおよび56b
は、固体素子52上において電極54aおよび54bを
支持する。これらの電極の厚みは、たとえば0.5〜1
mmである。電極は、金、銅、アルミニウム等の良導体
からなる。絶縁層は、ガラス、セラミックス、樹脂等の
電気絶縁材料からなる。結晶化すべき分子を含む溶液
は、電極54aおよび54bならびに電気絶縁材料56
aおよび56bによって囲まれた空間に保持される。U
字型の電極を対向させることによって、溶液を保持する
領域を画定することができる。結晶成長プロセスにおい
て、電極54aと54bとの間には電圧が印加され、突
起および溝を有する価電子制御領域52a上に保持され
た溶液から結晶核が生成される。結晶核が生成したら、
電圧の印加を止めることができる。そして、価電子制御
領域52a上で、結晶が成長する。
例を示す。図5(a)および(b)に示す結晶成長用装
置50は、固体素子52、その上に設けられる電気絶縁
層56aおよび56b、ならびにこれらの絶縁層上に設
けられる1対の対向電極54aおよび54bを有する。
固体素子52の表面部分には、価電子が制御された領域
52aが形成される。固体素子52には幅および長さの
異なる突起55a、55bおよび55c、ならびに幅お
よび深さの異なるV字型の溝57c、57bおよび57
aを有する。これらの突起および溝は、所定の間隔をお
いて配列される。たとえば、固体素子52において、本
体はp型シリコン基板であり、価電子制御領域52aは
シリコン基板上に形成されたn型シリコン層であり、突
起55a〜55cは、シリコン基板上に形成されたp型
シリコン層である。溝57c〜57aの底には、p型シ
リコンが露出している。電極54aおよび54bは、こ
れらの突起および溝が形成された価電子制御領域52a
を囲むように設けられる。絶縁層56aおよび56b
は、固体素子52上において電極54aおよび54bを
支持する。これらの電極の厚みは、たとえば0.5〜1
mmである。電極は、金、銅、アルミニウム等の良導体
からなる。絶縁層は、ガラス、セラミックス、樹脂等の
電気絶縁材料からなる。結晶化すべき分子を含む溶液
は、電極54aおよび54bならびに電気絶縁材料56
aおよび56bによって囲まれた空間に保持される。U
字型の電極を対向させることによって、溶液を保持する
領域を画定することができる。結晶成長プロセスにおい
て、電極54aと54bとの間には電圧が印加され、突
起および溝を有する価電子制御領域52a上に保持され
た溶液から結晶核が生成される。結晶核が生成したら、
電圧の印加を止めることができる。そして、価電子制御
領域52a上で、結晶が成長する。
【0030】図6(a)および(b)に示す結晶成長用
装置60は、薄膜電極を用いている。装置60におい
て、固体素子62は、不純物が制御された領域62aを
有し、そこには、サイズの異なる多数のアイランド69
a、69b、69c、69dおよび69eが形成されて
いる。たとえば、固体素子62において、本体はn型シ
リコン基板であり、価電子制御領域62aはシリコン基
板上に形成されたp型シリコン層である。アイランド6
9a〜69eの表面部分も、p型である。固体素子62
上には、電極用基材66aおよび66bが設けられる。
電極用基材66aおよび66bのそれぞれの先端には、
薄膜電極64aおよび64bが付着している。基材66
aおよび66bのいずれの先端も固体素子62上のアイ
ランドの方に突き出ており、薄膜電極64aおよび64
bは、価電子制御されたアイランドを取囲むように配置
される。薄膜電極64aおよび64bと固体素子62と
の間には、基材66aおよび66bが存在し、電極と固
体素子との電気的接続はこれらの基材によって遮断され
る。基材66aおよび66bは、ガラス、セラミックス
等の電気絶縁材料からなる。薄膜電極64aおよび64
bは、金、銅、アルミニウムなどの良導体からなる。ま
た、基材66aおよび66bには、それぞれパッド68
aおよび68bが設けられる。これらのパッドを介し
て、外部電源から電極64aと64bとの間に電圧が印
加される。装置60において、多数のアイランドが形成
された価電子制御領域62a上の電極64aおよび64
bによって囲まれる部分に結晶化すべき分子を含む溶液
が保持される。保持された溶液には、対向する電極64
aおよび64bにより電界が印加される。この電界下
で、適当なアイランド上に結晶核を生成させることがで
きる。
装置60は、薄膜電極を用いている。装置60におい
て、固体素子62は、不純物が制御された領域62aを
有し、そこには、サイズの異なる多数のアイランド69
a、69b、69c、69dおよび69eが形成されて
いる。たとえば、固体素子62において、本体はn型シ
リコン基板であり、価電子制御領域62aはシリコン基
板上に形成されたp型シリコン層である。アイランド6
9a〜69eの表面部分も、p型である。固体素子62
上には、電極用基材66aおよび66bが設けられる。
電極用基材66aおよび66bのそれぞれの先端には、
薄膜電極64aおよび64bが付着している。基材66
aおよび66bのいずれの先端も固体素子62上のアイ
ランドの方に突き出ており、薄膜電極64aおよび64
bは、価電子制御されたアイランドを取囲むように配置
される。薄膜電極64aおよび64bと固体素子62と
の間には、基材66aおよび66bが存在し、電極と固
体素子との電気的接続はこれらの基材によって遮断され
る。基材66aおよび66bは、ガラス、セラミックス
等の電気絶縁材料からなる。薄膜電極64aおよび64
bは、金、銅、アルミニウムなどの良導体からなる。ま
た、基材66aおよび66bには、それぞれパッド68
aおよび68bが設けられる。これらのパッドを介し
て、外部電源から電極64aと64bとの間に電圧が印
加される。装置60において、多数のアイランドが形成
された価電子制御領域62a上の電極64aおよび64
bによって囲まれる部分に結晶化すべき分子を含む溶液
が保持される。保持された溶液には、対向する電極64
aおよび64bにより電界が印加される。この電界下
で、適当なアイランド上に結晶核を生成させることがで
きる。
【0031】図6(c)は、別の電極構造を示してい
る。薄膜電極64′aは、基材66′a上に形成され
る。同様に薄膜電極64′bは、基材66′b上に形成
される。基材66′aおよび66′bは、シリコン等の
半導電性基材、ガラス等の電気絶縁材である。薄膜電極
が形成された基材は、電気絶縁材料66aおよび66b
を介して、固体素子62上に支持される。電気絶縁材料
は、ガラス、セラミックス、樹脂等である。このような
電極構造は、加工しやすい比較的薄い基材を用いて薄膜
電極を形成するのに適している。電極用の基材と絶縁材
料とを重ねれば、嵩高い構造を得ることができ、そのよ
うな構造物は、溶液保持空間を大きくすることができ
る。また、シリコン基板は、加工性に優れるため、薄膜
用電極のための基板として適している。薄膜電極をシリ
コン基板上に形成する場合、ガラス、セラミックス等の
電気絶縁材料と、薄膜電極を有するシリコン基板とが重
ね合わされる。図6(b)および(c)に示すような電
極構造において、たとえば、電極を支持する基材の厚み
または絶縁材と重ね合わされた基材の厚みは、0.5〜
1mm程度である。そのような厚みを有する構造物を価
電子制御領域のまわりに設ければ、十分な量の溶液を電
極の間に保持することができる。
る。薄膜電極64′aは、基材66′a上に形成され
る。同様に薄膜電極64′bは、基材66′b上に形成
される。基材66′aおよび66′bは、シリコン等の
半導電性基材、ガラス等の電気絶縁材である。薄膜電極
が形成された基材は、電気絶縁材料66aおよび66b
を介して、固体素子62上に支持される。電気絶縁材料
は、ガラス、セラミックス、樹脂等である。このような
電極構造は、加工しやすい比較的薄い基材を用いて薄膜
電極を形成するのに適している。電極用の基材と絶縁材
料とを重ねれば、嵩高い構造を得ることができ、そのよ
うな構造物は、溶液保持空間を大きくすることができ
る。また、シリコン基板は、加工性に優れるため、薄膜
用電極のための基板として適している。薄膜電極をシリ
コン基板上に形成する場合、ガラス、セラミックス等の
電気絶縁材料と、薄膜電極を有するシリコン基板とが重
ね合わされる。図6(b)および(c)に示すような電
極構造において、たとえば、電極を支持する基材の厚み
または絶縁材と重ね合わされた基材の厚みは、0.5〜
1mm程度である。そのような厚みを有する構造物を価
電子制御領域のまわりに設ければ、十分な量の溶液を電
極の間に保持することができる。
【0032】また、図7に示すような電極構造を用いて
もよい。対向する電極74aおよび74bは、それぞれ
絶縁材料76aおよび76bによって被覆される。被覆
の先端から、各電極の先端が突き出している。
もよい。対向する電極74aおよび74bは、それぞれ
絶縁材料76aおよび76bによって被覆される。被覆
の先端から、各電極の先端が突き出している。
【0033】薄膜電極は、たとえば図8(a)〜(d)
に示されるようにして製造される。まず図8(a)に示
すように、薄膜電極を支持するための材料86を準備す
る。材料86は、たとえばガラス等の電気絶縁材料、シ
リコンウェハ等の半導電性材料である。図8(b)に示
すように、機械加工、エッチング等を行ない、材料86
から所望の形状の電極用基材86′を得る。図8(c)
に示すように、得られたそれぞれの基材86′上に、電
極材料を堆積させる工程を行なう。この工程には、通常
の薄膜形成法が用いられる。たとえば、スパッタリング
等の物理蒸着が好ましく用いられる。電解質溶液に不溶
であり、高い導電率を有するAuは、好ましい電極材料
である。Auを基材上に堆積させる場合、Ti、Cr等
からなる下地層を基材上に形成することが好ましい。A
uは、この下地層の上に直接設けられるか、Cu、Ni
等からなる中間導電層を介してこの下地層上に設けられ
る。TiおよびCrは、シリコンおよびガラス等の基材
に強く付着することができる。Auは、シリコン、ガラ
ス等の基材よりもこれらの下地層に強く付着することが
できる。また、Cu、Ni等の中間導電層を用いること
により、導電層の厚みを増すことができる。特に、Cu
は、配線のはんだ付けを行なう際に有利である。基材上
に堆積される薄膜電極の構造は、たとえば次のようなも
のとすることができる。
に示されるようにして製造される。まず図8(a)に示
すように、薄膜電極を支持するための材料86を準備す
る。材料86は、たとえばガラス等の電気絶縁材料、シ
リコンウェハ等の半導電性材料である。図8(b)に示
すように、機械加工、エッチング等を行ない、材料86
から所望の形状の電極用基材86′を得る。図8(c)
に示すように、得られたそれぞれの基材86′上に、電
極材料を堆積させる工程を行なう。この工程には、通常
の薄膜形成法が用いられる。たとえば、スパッタリング
等の物理蒸着が好ましく用いられる。電解質溶液に不溶
であり、高い導電率を有するAuは、好ましい電極材料
である。Auを基材上に堆積させる場合、Ti、Cr等
からなる下地層を基材上に形成することが好ましい。A
uは、この下地層の上に直接設けられるか、Cu、Ni
等からなる中間導電層を介してこの下地層上に設けられ
る。TiおよびCrは、シリコンおよびガラス等の基材
に強く付着することができる。Auは、シリコン、ガラ
ス等の基材よりもこれらの下地層に強く付着することが
できる。また、Cu、Ni等の中間導電層を用いること
により、導電層の厚みを増すことができる。特に、Cu
は、配線のはんだ付けを行なう際に有利である。基材上
に堆積される薄膜電極の構造は、たとえば次のようなも
のとすることができる。
【0034】Ti(100〜2000Å)/Au(1.
0μm以上) Ti(100〜2000Å)/Cu(1000〜500
0Å)/Au(1.0μm以上) Cr(100〜2000Å)/Cu(1000〜500
0Å)/Au(1.0μm以上) Ti(100〜2000Å)/Ni(1000〜500
0Å)/Au(1.0μm以上) Cr(100〜2000Å)/Ni(1000〜500
0Å)/Au(1.0μm以上) なお、括弧内はそれぞれの層の厚みを示す。
0μm以上) Ti(100〜2000Å)/Cu(1000〜500
0Å)/Au(1.0μm以上) Cr(100〜2000Å)/Cu(1000〜500
0Å)/Au(1.0μm以上) Ti(100〜2000Å)/Ni(1000〜500
0Å)/Au(1.0μm以上) Cr(100〜2000Å)/Ni(1000〜500
0Å)/Au(1.0μm以上) なお、括弧内はそれぞれの層の厚みを示す。
【0035】以上の工程の後、図8(d)に示すよう
に、基材86′上に薄膜電極84が形成された電極ユニ
ット90が得られる。
に、基材86′上に薄膜電極84が形成された電極ユニ
ット90が得られる。
【0036】このような電極ユニットは、そのまま用い
てもよいし、電気絶縁材料と組合せて用いてもよい。基
材86′がシリコン等の半導電性材料の場合、たとえば
図9に示すように、電極ユニット90は、それと同様の
形状を有する電気絶縁材料96と重ね合わせることが好
ましい。これにより、電極と固体素子との間の短絡を防
ぎ、電極間に保持される溶液の量を増やすことができ
る。
てもよいし、電気絶縁材料と組合せて用いてもよい。基
材86′がシリコン等の半導電性材料の場合、たとえば
図9に示すように、電極ユニット90は、それと同様の
形状を有する電気絶縁材料96と重ね合わせることが好
ましい。これにより、電極と固体素子との間の短絡を防
ぎ、電極間に保持される溶液の量を増やすことができ
る。
【0037】一方、図10(a)に示すように、所望の
形状に加工された複数の基材106aおよび106bを
重ね合わせた後、図10(b)に示すように、重ね合わ
せた基材上に薄膜電極104を形成してもよい。このよ
うな工程により、より厚い基材上に薄膜電極を形成する
ことができる。
形状に加工された複数の基材106aおよび106bを
重ね合わせた後、図10(b)に示すように、重ね合わ
せた基材上に薄膜電極104を形成してもよい。このよ
うな工程により、より厚い基材上に薄膜電極を形成する
ことができる。
【0038】以上説明した電極ユニットは、WO96/
26781、WO97/49845およびWO98/0
2601に開示される結晶化のための固体素子に設けら
れる。1対の電極ユニットが、固体素子において、結晶
化のための溶液を挟むように設けられる。電極ユニット
は、固体素子上に載置してもよいし、電気絶縁性の接着
剤によって固体素子に接着してもよい。以下、これらの
公報に開示される固体素子に電極ユニットが配置される
具体例を示す。
26781、WO97/49845およびWO98/0
2601に開示される結晶化のための固体素子に設けら
れる。1対の電極ユニットが、固体素子において、結晶
化のための溶液を挟むように設けられる。電極ユニット
は、固体素子上に載置してもよいし、電気絶縁性の接着
剤によって固体素子に接着してもよい。以下、これらの
公報に開示される固体素子に電極ユニットが配置される
具体例を示す。
【0039】図11に示す結晶成長用装置において、2
つの溶液セル110aおよび110b、3つの反応セル
111a、111bおよび111c、ならびに2つの排
液用セル112a、112bおよび112cは、流路で
結ばれている。これらのセルおよび流路は、シリコン基
板110上に形成されている。流路は、溶液セルから反
応セル、反応セルから排液用セルに溶液を流すように形
成される。溶液セル110aおよび110bは、所定の
サイズの領域の周囲に、V溝をエッチングによって形成
し、この領域を他の領域から仕切ることにより得られ
る。反応セル111a、111bおよび111cを得る
ため、所定のサイズの領域の周囲にV溝がエッチングに
より形成され、さらに所定のサイズの領域が所定の深さ
で異方性エッチングされる。さらに、排液用セルを得る
ため、所定のサイズの領域が異方性エッチングされる。
シリコン基板110において、約30Ω・cmの比抵抗
のn型シリコン基板の表面には、リン元素のイオン注入
およびアニールにより低抵抗のp型シリコン層(比抵
抗:約0.01Ω・cm、厚み:約5μm)が形成され
ている。さらに、その表面に熱酸化によって酸化シリコ
ン層が200nmの厚みで形成されている。各反応セル
においては、エッチングによって、所定の幅を有する薄
いp型層の領域が露出されている。シリコン基板110
上には、さらにパッド118aおよび118b、配線層
119a、119b、119c、119d、119eお
よび119fが形成されている。反応セル111aの両
側には、1対の電極ユニット114aおよび114bが
設けられ、反応セル111bの両側には、1対の電極ユ
ニット114cおよび114dが設けられ、反応セル1
11cの両側には、1対の電極ユニット114eおよび
114fが設けられる。配線119a〜119cは、ワ
イヤボンディング117aおよび117bによって接続
される。配線層119d〜119fも、ワイヤボンディ
ング117eおよび117fによって接続される。配線
層119cおよび119dは、ワイヤボンディング11
7cおよび117dによって、それぞれ電極ユニット1
14aおよび114bに接続される。同様に他の電極ユ
ニットも、ワイヤボンディングによって他の配線層に接
続される。外部電源をパッド118aと118bに接続
すれば、各配線層および各ワイヤボンディングを介し
て、1対の電極間に電圧が印加される。電界は、結晶核
の生成を促進するため、各反応セルに保持される溶液に
印加される。
つの溶液セル110aおよび110b、3つの反応セル
111a、111bおよび111c、ならびに2つの排
液用セル112a、112bおよび112cは、流路で
結ばれている。これらのセルおよび流路は、シリコン基
板110上に形成されている。流路は、溶液セルから反
応セル、反応セルから排液用セルに溶液を流すように形
成される。溶液セル110aおよび110bは、所定の
サイズの領域の周囲に、V溝をエッチングによって形成
し、この領域を他の領域から仕切ることにより得られ
る。反応セル111a、111bおよび111cを得る
ため、所定のサイズの領域の周囲にV溝がエッチングに
より形成され、さらに所定のサイズの領域が所定の深さ
で異方性エッチングされる。さらに、排液用セルを得る
ため、所定のサイズの領域が異方性エッチングされる。
シリコン基板110において、約30Ω・cmの比抵抗
のn型シリコン基板の表面には、リン元素のイオン注入
およびアニールにより低抵抗のp型シリコン層(比抵
抗:約0.01Ω・cm、厚み:約5μm)が形成され
ている。さらに、その表面に熱酸化によって酸化シリコ
ン層が200nmの厚みで形成されている。各反応セル
においては、エッチングによって、所定の幅を有する薄
いp型層の領域が露出されている。シリコン基板110
上には、さらにパッド118aおよび118b、配線層
119a、119b、119c、119d、119eお
よび119fが形成されている。反応セル111aの両
側には、1対の電極ユニット114aおよび114bが
設けられ、反応セル111bの両側には、1対の電極ユ
ニット114cおよび114dが設けられ、反応セル1
11cの両側には、1対の電極ユニット114eおよび
114fが設けられる。配線119a〜119cは、ワ
イヤボンディング117aおよび117bによって接続
される。配線層119d〜119fも、ワイヤボンディ
ング117eおよび117fによって接続される。配線
層119cおよび119dは、ワイヤボンディング11
7cおよび117dによって、それぞれ電極ユニット1
14aおよび114bに接続される。同様に他の電極ユ
ニットも、ワイヤボンディングによって他の配線層に接
続される。外部電源をパッド118aと118bに接続
すれば、各配線層および各ワイヤボンディングを介し
て、1対の電極間に電圧が印加される。電界は、結晶核
の生成を促進するため、各反応セルに保持される溶液に
印加される。
【0040】図12(a)および(b)に示す装置にお
いて、基板120の表面には、複数の溶液セル112a
および112b、ならびに複数の反応セル123aが形
成されている。これらの溶液セルと反応セルとの間に
は、流路が形成されており、これらの流路は、溶液セル
から反応セルへの溶液の移動を可能にする。図12
(b)に示すように、溶液セル112aおよび112b
ならびに反応セル123aは、基板120上に形成され
た凹部または孔である。流路は、基板120上に形成さ
れた膜125の加工により形成される。図12(b)に
示すように、基板120の裏面において、反応セル12
3aに対向する位置にさらに反応セル123bが形成さ
れる。反応セル123bも、基板120に形成された凹
部または孔である。反応セル123aと反応セル123
bとの間には、複数の貫通孔138が形成される。貫通
孔138は、基板表面と裏面との間の液の流通を可能に
する。各反応セルには、サイズの異なる複数の貫通孔が
形成されている。さらに基板120の端部には、加熱用
電極136および温度測定用電極134が設けられてい
る。また基板120の表面には、パッド128aおよび
128b、配線層129a、129b、129c、12
9d、129e、129f、129gが形成されてい
る。1対の電極ユニット124aおよび124b、12
4cおよび124d、ならびに124eおよび124f
が、各反応セルを挟むようにして設けられている。配線
層129a〜129dは、ワイヤボンディング127に
よって接続され、同様に、配線層と電極ユニットとの間
も、ワイヤボンディングによって接続されている。この
ような電極ユニット、配線層、パッドおよびワイヤボン
ディングは、基板120の裏面にも同様に形成される。
図12(b)は、その一部を示している。反応セル12
3bに収容される溶液に電界を印加するため、1対の電
極ユニットが設けられる。図では、1対の電極のうち一
方124gが示されている。電極ユニットに電圧を印加
するため、基板120の裏面にも配線層129h、12
9i他が形成され、配線層と電極ユニットとの間は、ワ
イヤボンディング127によって接続される。基板12
0の裏面にある他の反応セルにも、1対の電極ユニット
が設けられる。パッド128aと128bに外部電源を
接続すれば、各反応セルのために設けられた1対の電極
ユニットの間に電界が印加される。
いて、基板120の表面には、複数の溶液セル112a
および112b、ならびに複数の反応セル123aが形
成されている。これらの溶液セルと反応セルとの間に
は、流路が形成されており、これらの流路は、溶液セル
から反応セルへの溶液の移動を可能にする。図12
(b)に示すように、溶液セル112aおよび112b
ならびに反応セル123aは、基板120上に形成され
た凹部または孔である。流路は、基板120上に形成さ
れた膜125の加工により形成される。図12(b)に
示すように、基板120の裏面において、反応セル12
3aに対向する位置にさらに反応セル123bが形成さ
れる。反応セル123bも、基板120に形成された凹
部または孔である。反応セル123aと反応セル123
bとの間には、複数の貫通孔138が形成される。貫通
孔138は、基板表面と裏面との間の液の流通を可能に
する。各反応セルには、サイズの異なる複数の貫通孔が
形成されている。さらに基板120の端部には、加熱用
電極136および温度測定用電極134が設けられてい
る。また基板120の表面には、パッド128aおよび
128b、配線層129a、129b、129c、12
9d、129e、129f、129gが形成されてい
る。1対の電極ユニット124aおよび124b、12
4cおよび124d、ならびに124eおよび124f
が、各反応セルを挟むようにして設けられている。配線
層129a〜129dは、ワイヤボンディング127に
よって接続され、同様に、配線層と電極ユニットとの間
も、ワイヤボンディングによって接続されている。この
ような電極ユニット、配線層、パッドおよびワイヤボン
ディングは、基板120の裏面にも同様に形成される。
図12(b)は、その一部を示している。反応セル12
3bに収容される溶液に電界を印加するため、1対の電
極ユニットが設けられる。図では、1対の電極のうち一
方124gが示されている。電極ユニットに電圧を印加
するため、基板120の裏面にも配線層129h、12
9i他が形成され、配線層と電極ユニットとの間は、ワ
イヤボンディング127によって接続される。基板12
0の裏面にある他の反応セルにも、1対の電極ユニット
が設けられる。パッド128aと128bに外部電源を
接続すれば、各反応セルのために設けられた1対の電極
ユニットの間に電界が印加される。
【0041】図13は、図12(a)および(b)に示
すような貫通孔を有する装置の使用例を模式的に示して
いる。装置は支持脚137等によって支持され、容器1
30内に収容される。容器130の底には、緩衝液等の
溶液135が保持されており、容器130の開口部は、
溶液の蒸発を防ぐために蓋133によって密閉される。
支持脚137によって水平に保持された装置の溶液セル
には、緩衝溶液等の結晶化の条件を調節するための溶液
またはタンパク質等の結晶化すべき物質を含む溶液等が
滴下される。溶液セルにそれぞれ保持される液滴131
および132の一部は、それぞれ流路を介して反応セル
に流れ込むようになる。流れ込んだ溶液は、貫通孔を介
して装置の裏面に形成された反応セルに移行する。この
ようにして、裏面の反応セルには、重力の方向に垂れ下
がった液滴が保持される。溶液は、毛管現象により、移
動し、各反応セルに保持されていく。このような状態に
おいて、表面に設けられた電極および裏面に設けられた
電極のそれぞれに電圧が印加され、反応セルに保持され
る溶液中からの結晶核の形成が促進される。
すような貫通孔を有する装置の使用例を模式的に示して
いる。装置は支持脚137等によって支持され、容器1
30内に収容される。容器130の底には、緩衝液等の
溶液135が保持されており、容器130の開口部は、
溶液の蒸発を防ぐために蓋133によって密閉される。
支持脚137によって水平に保持された装置の溶液セル
には、緩衝溶液等の結晶化の条件を調節するための溶液
またはタンパク質等の結晶化すべき物質を含む溶液等が
滴下される。溶液セルにそれぞれ保持される液滴131
および132の一部は、それぞれ流路を介して反応セル
に流れ込むようになる。流れ込んだ溶液は、貫通孔を介
して装置の裏面に形成された反応セルに移行する。この
ようにして、裏面の反応セルには、重力の方向に垂れ下
がった液滴が保持される。溶液は、毛管現象により、移
動し、各反応セルに保持されていく。このような状態に
おいて、表面に設けられた電極および裏面に設けられた
電極のそれぞれに電圧が印加され、反応セルに保持され
る溶液中からの結晶核の形成が促進される。
【0042】図14に示す装置において、貫通孔142
bを有する固体素子142は、支持台150に支持さ
れ、容器140内に収容される。容器140の開口は、
蓋141によって密閉することができる。結晶化をすべ
き分子を含む母液の液滴は、貫通孔142bから注入さ
れ、重力の方向に垂れ下がるようにして固体素子142
上に保持される。容器140の底部には、素子142上
に保持される液滴中の溶媒蒸気、たとえば水溶液の場合
水分、を吸収して液滴中の分子を過飽和状態にすること
のできる沈澱剤、または液滴について気液平衡を保持す
るための緩衝溶液143が収容される。固体素子142
の上には、液滴148を挟むよう対向する1対の電極1
44aおよび144bが設けられる。これらの電極間に
外部電源より電圧が印加される。
bを有する固体素子142は、支持台150に支持さ
れ、容器140内に収容される。容器140の開口は、
蓋141によって密閉することができる。結晶化をすべ
き分子を含む母液の液滴は、貫通孔142bから注入さ
れ、重力の方向に垂れ下がるようにして固体素子142
上に保持される。容器140の底部には、素子142上
に保持される液滴中の溶媒蒸気、たとえば水溶液の場合
水分、を吸収して液滴中の分子を過飽和状態にすること
のできる沈澱剤、または液滴について気液平衡を保持す
るための緩衝溶液143が収容される。固体素子142
の上には、液滴148を挟むよう対向する1対の電極1
44aおよび144bが設けられる。これらの電極間に
外部電源より電圧が印加される。
【0043】図15に、固体素子142上において液滴
148が保持される様子を拡大して示す。沈澱剤または
緩衝溶液143の上方に、支持台150によって固体素
子142が保持されている。固体素子142を構成する
基板(たとえばp型シリコン基板)上には、不純物の種
類または濃度が異なるシリコン層(たとえばn型シリコ
ン層)142cが形成されている。また、基板上には、
深さおよび幅の異なる複数のV溝が形成されている。こ
れらの溝を取囲むようにして、電気絶縁材料からなる撥
水性の層(たとえばポリイミド等の撥水性樹脂からなる
層)146aおよび146bが形成されている。基板の
ほぼ中央部には、母液を注入するための貫通孔142b
が設けられている。撥水性の層146aおよび146b
には、それぞれ対向する電極144aおよび144bが
付着される。固体素子142は、支持台150上におい
て、V溝を下に向けて保持される。タンパク質等の結晶
化すべき分子を含む溶液(母液)を少量、固体素子の裏
側からピペット等により貫通孔142bに注入していく
と、母液は溝の形成された面に徐々に移行し、液滴が形
成されていく。液滴が落下せず、すべての溝内に液が行
き渡り安定に保持された状態となったところで、母液の
注入を終了する。母液の拡がりは撥水性の層146aお
よび146bで食い止められ、重力の方向に垂れ下がっ
た状態で液滴148が安定に保持される。このように液
滴を保持すれば、結晶化に必要な溶液な量は微量で済
む。保持された液滴148に、1対の電極144aおよ
び144bより電界が印加される。このような装置にお
いて、電界によって結晶核の形成が促進され、溝の内部
で結晶の成長が行なわれる。図16は、非常に少ない母
液量で結晶成長を可能にする装置の一例を示している。
固体素子である上基板162と下基板162′がスペー
サ165を介して重ねられる。これらの基板には、それ
ぞれ複数の溝が形成されている。基板162と162′
の重ね合わせは、たとえば、それぞれの基板に形成され
た溝の長手方向が交差するように行なわれる。スペーサ
165には、それぞれ電極164aおよび164bが設
けられ、基板162と162′の間に保持される溶液に
電界を印加することができる。これらの基板は、支持台
163によって容器160の上部に保持される。基板1
62と162′の間には、タンパク質等の結晶化すべき
物質を含む溶液(母液)が少量、その側面からピペット
等により注入される。基板の隙間から母液が落下せず安
定に保持される状態となったところで、母液の注入を停
止する。容器160の底部には、予め緩衝溶液166が
満たされている。緩衝溶液166は、母液について気液
平衡を維持するために用いられる。容器160は、キャ
ップ161によって密封することができる。基板162
と162′との間に保持された母液に対向電極164a
および164bを介して電界をかけ、結晶核の形成を促
進させる。結晶核の形成の後、基板に形成された溝部に
おいて結晶が成長するようになる。図16に示す装置に
おいて、緩衝溶液166の代わりに、母液中の溶媒(た
とえば水分)を吸収するための乾燥材を用いてもよい。
また、スペーサ165自体を電極としてもよい。
148が保持される様子を拡大して示す。沈澱剤または
緩衝溶液143の上方に、支持台150によって固体素
子142が保持されている。固体素子142を構成する
基板(たとえばp型シリコン基板)上には、不純物の種
類または濃度が異なるシリコン層(たとえばn型シリコ
ン層)142cが形成されている。また、基板上には、
深さおよび幅の異なる複数のV溝が形成されている。こ
れらの溝を取囲むようにして、電気絶縁材料からなる撥
水性の層(たとえばポリイミド等の撥水性樹脂からなる
層)146aおよび146bが形成されている。基板の
ほぼ中央部には、母液を注入するための貫通孔142b
が設けられている。撥水性の層146aおよび146b
には、それぞれ対向する電極144aおよび144bが
付着される。固体素子142は、支持台150上におい
て、V溝を下に向けて保持される。タンパク質等の結晶
化すべき分子を含む溶液(母液)を少量、固体素子の裏
側からピペット等により貫通孔142bに注入していく
と、母液は溝の形成された面に徐々に移行し、液滴が形
成されていく。液滴が落下せず、すべての溝内に液が行
き渡り安定に保持された状態となったところで、母液の
注入を終了する。母液の拡がりは撥水性の層146aお
よび146bで食い止められ、重力の方向に垂れ下がっ
た状態で液滴148が安定に保持される。このように液
滴を保持すれば、結晶化に必要な溶液な量は微量で済
む。保持された液滴148に、1対の電極144aおよ
び144bより電界が印加される。このような装置にお
いて、電界によって結晶核の形成が促進され、溝の内部
で結晶の成長が行なわれる。図16は、非常に少ない母
液量で結晶成長を可能にする装置の一例を示している。
固体素子である上基板162と下基板162′がスペー
サ165を介して重ねられる。これらの基板には、それ
ぞれ複数の溝が形成されている。基板162と162′
の重ね合わせは、たとえば、それぞれの基板に形成され
た溝の長手方向が交差するように行なわれる。スペーサ
165には、それぞれ電極164aおよび164bが設
けられ、基板162と162′の間に保持される溶液に
電界を印加することができる。これらの基板は、支持台
163によって容器160の上部に保持される。基板1
62と162′の間には、タンパク質等の結晶化すべき
物質を含む溶液(母液)が少量、その側面からピペット
等により注入される。基板の隙間から母液が落下せず安
定に保持される状態となったところで、母液の注入を停
止する。容器160の底部には、予め緩衝溶液166が
満たされている。緩衝溶液166は、母液について気液
平衡を維持するために用いられる。容器160は、キャ
ップ161によって密封することができる。基板162
と162′との間に保持された母液に対向電極164a
および164bを介して電界をかけ、結晶核の形成を促
進させる。結晶核の形成の後、基板に形成された溝部に
おいて結晶が成長するようになる。図16に示す装置に
おいて、緩衝溶液166の代わりに、母液中の溶媒(た
とえば水分)を吸収するための乾燥材を用いてもよい。
また、スペーサ165自体を電極としてもよい。
【0044】図17に示す装置では、多数の結晶成長用
装置に同時に電圧を印加することができる。プレート1
70には、多数の円筒状のウェル171が配列されてお
り、ウェル171のそれぞれに結晶成長用装置が配置さ
れる。プレート170上には、パッド178aおよび1
78b、ならびに配線層179a、179b、179c
および179dが形成される。固体素子172上に設け
られる1対の対向電極174aおよび174bは、ワイ
ヤボンディング177により配線層と接続される。図1
8は、ウェルの1つに収容される結晶成長用装置を示
す。結晶成長用装置としては、図5、図6や後述する図
20、図21で示すような装置を用いることができる。
結晶成長用装置は、ウェル171内において台座180
によって支持される。結晶成長用装置を構成する固体素
子172は、不純物が注入されたシリコン基板からな
り、表面にはアイランド、突起または溝が形成されてい
る。固体素子172上で、アイランド、突起または溝を
取囲むように、1対の電極174aおよび174bが設
けられる。ウェル171の底には、沈澱剤183が保持
されている。固体素子172上の電極174aと174
bで挟まれた空間に結晶化すべき分子を含む溶液185
をピペット等を用いて載せた後、ウェル171の開口は
カバー181によって塞がれる。図17に示すパッド1
78aおよび178bを外部電源と接続すれば、対向電
極174aと174bとの間に電圧が印加され、固体素
子172上の溶液からの結晶核の形成が促進される。
装置に同時に電圧を印加することができる。プレート1
70には、多数の円筒状のウェル171が配列されてお
り、ウェル171のそれぞれに結晶成長用装置が配置さ
れる。プレート170上には、パッド178aおよび1
78b、ならびに配線層179a、179b、179c
および179dが形成される。固体素子172上に設け
られる1対の対向電極174aおよび174bは、ワイ
ヤボンディング177により配線層と接続される。図1
8は、ウェルの1つに収容される結晶成長用装置を示
す。結晶成長用装置としては、図5、図6や後述する図
20、図21で示すような装置を用いることができる。
結晶成長用装置は、ウェル171内において台座180
によって支持される。結晶成長用装置を構成する固体素
子172は、不純物が注入されたシリコン基板からな
り、表面にはアイランド、突起または溝が形成されてい
る。固体素子172上で、アイランド、突起または溝を
取囲むように、1対の電極174aおよび174bが設
けられる。ウェル171の底には、沈澱剤183が保持
されている。固体素子172上の電極174aと174
bで挟まれた空間に結晶化すべき分子を含む溶液185
をピペット等を用いて載せた後、ウェル171の開口は
カバー181によって塞がれる。図17に示すパッド1
78aおよび178bを外部電源と接続すれば、対向電
極174aと174bとの間に電圧が印加され、固体素
子172上の溶液からの結晶核の形成が促進される。
【0045】本発明に用いる固体素子を製造するため、
WO96/26781、WO97/49845およびW
O98/02601に記載されるとおり、半導体装置の
製造プロセスに通常用いられる技術を用いることができ
る。すなわち、イオン注入、フォトリソグラフィ、エッ
チング等の技術を用いて、シリコンウエハ等の半導体基
板に多数の固体素子を作り込むことができる。図19
は、シリコンウエハに作り込まれた多数の固体素子を示
している。シリコンウエハ190には、3種類の固体素
子192a、192bおよび192cが、それぞれ多数
作り込まれている。それぞれの固体素子には、価電子制
御のための不純物層とともに、複数の溝、アイランド、
または突起が形成されている。これらの溝、アイランド
または突起が形成された領域が、結晶化を行なうべき領
域となる。シリコンウエハ190は、切断(スクライビ
ング)され、多数の固体素子が得られる。図19に示す
ように、複数種の固体素子を1つのウエハに形成しても
よいし、1種の固体素子を1つのウエハに多数形成して
もよい。
WO96/26781、WO97/49845およびW
O98/02601に記載されるとおり、半導体装置の
製造プロセスに通常用いられる技術を用いることができ
る。すなわち、イオン注入、フォトリソグラフィ、エッ
チング等の技術を用いて、シリコンウエハ等の半導体基
板に多数の固体素子を作り込むことができる。図19
は、シリコンウエハに作り込まれた多数の固体素子を示
している。シリコンウエハ190には、3種類の固体素
子192a、192bおよび192cが、それぞれ多数
作り込まれている。それぞれの固体素子には、価電子制
御のための不純物層とともに、複数の溝、アイランド、
または突起が形成されている。これらの溝、アイランド
または突起が形成された領域が、結晶化を行なうべき領
域となる。シリコンウエハ190は、切断(スクライビ
ング)され、多数の固体素子が得られる。図19に示す
ように、複数種の固体素子を1つのウエハに形成しても
よいし、1種の固体素子を1つのウエハに多数形成して
もよい。
【0046】スクライビングの後得られる固体素子は、
図8に示すようなプロセスに従って形成された電極ユニ
ットと組合わされる。電極ユニットは、固体素子上に載
置してもよいし、固体素子に接着してもよい。図19に
示すような3種類の固体素子にそれぞれ1対の電極対を
設ければ、図20に示すような3種類の結晶成長用装置
が得られる。得られる装置のサイズは、たとえば15m
m×15mmである。固体素子192a、192bおよ
び192c上には、1対の電極ユニット194aおよび
194bがそれぞれ設けられる。電極ユニット194a
および194bは、溝、アイランドまたは突起が形成さ
れた固体素子の領域を取囲むように設けられる。
図8に示すようなプロセスに従って形成された電極ユニ
ットと組合わされる。電極ユニットは、固体素子上に載
置してもよいし、固体素子に接着してもよい。図19に
示すような3種類の固体素子にそれぞれ1対の電極対を
設ければ、図20に示すような3種類の結晶成長用装置
が得られる。得られる装置のサイズは、たとえば15m
m×15mmである。固体素子192a、192bおよ
び192c上には、1対の電極ユニット194aおよび
194bがそれぞれ設けられる。電極ユニット194a
および194bは、溝、アイランドまたは突起が形成さ
れた固体素子の領域を取囲むように設けられる。
【0047】さらに、図21に示すように、1対の電極
ユニット214aおよび214b上に、発熱素子220
をそれぞれ設けてもよい。発熱素子220は、固体素子
212上に保持される溶液を加熱することができる。加
熱により、溶液に含まれる結晶化すべき分子の移動はさ
らに促進される。電界の印加および加熱によって、結晶
核の生成は加速される。発熱素子220は、たとえば図
22に示すような構造を有する。基材222上には、パ
ッド221a、221bが形成され、それらのパッドの
間には、発熱材料223が設けられる。パッド221a
および221bは、銅、アルミニウム等の良導体から形
成され、発熱材料223には、Cr、Fe−Cr−Al
系合金、Ni−Cr系合金などの電熱材料が用いられ
る。必要に応じて、発熱素子220には、加熱温度を測
定するための部分が設けられる。そのような部分は、パ
ッド221cおよび221d、ならびに測温用の抵抗線
225からなる。抵抗材料には、Cr、銅ニッケル合
金、銅マンガン合金等が用いられる。所定の温度範囲に
おいて、抵抗線225における電気抵抗率は、温度に依
存するため、抵抗線225の抵抗率を測定することによ
って、発熱材料223による発熱温度を知ることができ
る。図21に示すような結晶成長用装置のサイズは、た
とえば15mm×15mmであり、発熱素子のサイズ
は、たとえば2.5mm×2.5mmである。
ユニット214aおよび214b上に、発熱素子220
をそれぞれ設けてもよい。発熱素子220は、固体素子
212上に保持される溶液を加熱することができる。加
熱により、溶液に含まれる結晶化すべき分子の移動はさ
らに促進される。電界の印加および加熱によって、結晶
核の生成は加速される。発熱素子220は、たとえば図
22に示すような構造を有する。基材222上には、パ
ッド221a、221bが形成され、それらのパッドの
間には、発熱材料223が設けられる。パッド221a
および221bは、銅、アルミニウム等の良導体から形
成され、発熱材料223には、Cr、Fe−Cr−Al
系合金、Ni−Cr系合金などの電熱材料が用いられ
る。必要に応じて、発熱素子220には、加熱温度を測
定するための部分が設けられる。そのような部分は、パ
ッド221cおよび221d、ならびに測温用の抵抗線
225からなる。抵抗材料には、Cr、銅ニッケル合
金、銅マンガン合金等が用いられる。所定の温度範囲に
おいて、抵抗線225における電気抵抗率は、温度に依
存するため、抵抗線225の抵抗率を測定することによ
って、発熱材料223による発熱温度を知ることができ
る。図21に示すような結晶成長用装置のサイズは、た
とえば15mm×15mmであり、発熱素子のサイズ
は、たとえば2.5mm×2.5mmである。
【0048】本発明は、種々の高分子化合物、特に高分
子電解質を結晶化するために用いることができる。本発
明は特に、酵素および膜タンパク質等のタンパク質、ポ
リペプチド、ペプチド、ポリサッカライド、核酸、なら
びにこれらの複合体および誘導体等を結晶化させるため
好ましく適用される。本発明は、生体高分子の結晶化の
ため好ましく適用される。
子電解質を結晶化するために用いることができる。本発
明は特に、酵素および膜タンパク質等のタンパク質、ポ
リペプチド、ペプチド、ポリサッカライド、核酸、なら
びにこれらの複合体および誘導体等を結晶化させるため
好ましく適用される。本発明は、生体高分子の結晶化の
ため好ましく適用される。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
結晶化すべき分子を含む溶液に電界を印加することによ
って、結晶核の生成を促進し、結晶成長を加速すること
ができる。本発明によれば、大型の結晶を得ることが困
難なタンパク質などの生体高分子について、X線構造解
析を可能にし得る大型の結晶を得ることができる。本発
明は、製薬産業や食品産業等において、有用な物質、特
にタンパク質、核酸等の生体高分子の研究、開発および
製造に適用される。また、本発明は、関心のある分子の
精製または結晶化に適用される。
結晶化すべき分子を含む溶液に電界を印加することによ
って、結晶核の生成を促進し、結晶成長を加速すること
ができる。本発明によれば、大型の結晶を得ることが困
難なタンパク質などの生体高分子について、X線構造解
析を可能にし得る大型の結晶を得ることができる。本発
明は、製薬産業や食品産業等において、有用な物質、特
にタンパク質、核酸等の生体高分子の研究、開発および
製造に適用される。また、本発明は、関心のある分子の
精製または結晶化に適用される。
【図1】(a)および(b)は、価電子が制御された固
体素子の表面に結晶核が固定化され、結晶成長が進んで
いく様子を示す模式図である。
体素子の表面に結晶核が固定化され、結晶成長が進んで
いく様子を示す模式図である。
【図2】(a)は、結晶化すべき分子を含む溶液に電界
を印加しない状態で、価電子制御された固体素子上に該
分子が集合していく様子を示す模式図であり、(b)
は、該溶液に電界を印加することによって分子の固体素
子への移動が促進されることを示す模式図である。
を印加しない状態で、価電子制御された固体素子上に該
分子が集合していく様子を示す模式図であり、(b)
は、該溶液に電界を印加することによって分子の固体素
子への移動が促進されることを示す模式図である。
【図3】核形成から結晶成長に至る間の結晶核のサイズ
と自由エネルギーとの関係を模式的に示す図である。
と自由エネルギーとの関係を模式的に示す図である。
【図4】本発明による結晶成長用装置の一具体例を示す
断面図である。
断面図である。
【図5】(a)は、本発明によるもう1つの結晶成長用
装置を示す平面図であり、(b)は、そのX−X断面図
である。
装置を示す平面図であり、(b)は、そのX−X断面図
である。
【図6】(a)は、本発明による他の結晶成長用装置を
示す平面図であり、(b)は、そのX−X断面図であ
り、(c)は、さらなる電極構造を示す断面図である。
示す平面図であり、(b)は、そのX−X断面図であ
り、(c)は、さらなる電極構造を示す断面図である。
【図7】本発明に用いる他の電極構造を示す断面図であ
る。
る。
【図8】(a)〜(d)は、本発明に用いる電極ユニッ
トの製造プロセスを模式的に示す図である。
トの製造プロセスを模式的に示す図である。
【図9】図8に示すプロセスによって得られる電極ユニ
ットを電気絶縁材料と重ね合わせる様子を示す斜視図で
ある。
ットを電気絶縁材料と重ね合わせる様子を示す斜視図で
ある。
【図10】(a)および(b)は、複数の電気絶縁材料
を重ね合わせた後、重ね合わせ体に薄膜電極を形成する
プロセスを示す斜視図である。
を重ね合わせた後、重ね合わせ体に薄膜電極を形成する
プロセスを示す斜視図である。
【図11】本発明による結晶成長用装置の他の具体例を
模式的に示す図である。
模式的に示す図である。
【図12】(a)は、本発明による貫通孔を有する結晶
成長用装置の具体例を模式的に示す図であり、(b)
は、そのX−X断面図である。
成長用装置の具体例を模式的に示す図であり、(b)
は、そのX−X断面図である。
【図13】図12に示すような貫通孔を有する結晶成長
用装置に電圧を印加する様子を示す模式図である。
用装置に電圧を印加する様子を示す模式図である。
【図14】本発明によるさらに他の結晶成長用装置を示
す模式図である。
す模式図である。
【図15】図14に示す装置の構造をより詳細に示す断
面図である。
面図である。
【図16】本発明によるさらに他の結晶成長用装置を模
式的に示す断面図である。
式的に示す断面図である。
【図17】1対の電極および固体素子を備えた本発明に
よる装置をプレート上に多数並べて電圧を印加する構造
を示す平面図である。
よる装置をプレート上に多数並べて電圧を印加する構造
を示す平面図である。
【図18】図17に示す装置の一部を示す断面図であ
る。
る。
【図19】多数の固体素子がシリコンウエハに作り込ま
れた様子を示す平面図である。
れた様子を示す平面図である。
【図20】図19に示すシリコンウエハを切断して得ら
れる固体素子と電極ユニットを組合せて得られる結晶成
長用装置を示す平面図である。
れる固体素子と電極ユニットを組合せて得られる結晶成
長用装置を示す平面図である。
【図21】図20に示す結晶成長用装置にさらに発熱素
子が付与された装置を示す拡大平面図である。
子が付与された装置を示す拡大平面図である。
【図22】図21に示す発熱素子の構造を拡大して示す
模式図である。
模式図である。
40、50、60 結晶成長用装置 42、52、62 固体素子 44a、44b、54a、54b、64a、64b、6
4′a、64′b 電極 46a、46b、56a、56b、66a、66b 電
気絶縁材料
4′a、64′b 電極 46a、46b、56a、56b、66a、66b 電
気絶縁材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 29/58 B01D 9/02 601
Claims (6)
- 【請求項1】 溶液中に含まれる高分子化合物の結晶を
成長させる方法であって、 前記高分子化合物を含む溶液の環境に応じて表面部分の
正孔または電子の濃度を制御できるよう価電子が制御さ
れた領域を有する固体素子を与える工程と、 前記固体素子の前記価電子が制御された領域上に、前記
高分子化合物を含む溶液を保持する工程と、 前記保持された溶液に、1対の対向する電極によって電
界を印加する工程とを備え、 前記制御された価電子により前記固体素子の表面にもた
らされる電気的状態の下、前記電界を印加された溶液か
ら、前記高分子化合物の結晶を生成させることを特徴と
する、結晶成長方法。 - 【請求項2】 前記価電子が制御された領域は、不純物
が添加された半導体からなることを特徴とする、請求項
1に記載の結晶成長方法。 - 【請求項3】 溶液中に含まれる高分子化合物の結晶を
成長させるための装置であって、 高分子化合物を含む溶液の環境に応じて表面部分の正孔
または電子の濃度を制御できるよう価電子が制御された
領域を有する固体素子と、 前記価電子が制御された領域の上方の空間を挟むように
設けられた1対の対向する電極と、 前記固体素子と前記1対の対向する電極との間に設けら
れた電気絶縁材料とを備えることを特徴とする、結晶成
長用装置。 - 【請求項4】 前記価電子が制御された領域、前記1対
の対向する電極および前記電気絶縁材料によって、前記
高分子化合物を含む溶液を保持するための空間が形成さ
れることを特徴とする、請求項3に記載の結晶成長用装
置。 - 【請求項5】 前記1対の対向する電極が薄膜状の導電
材料からなることを特徴とする、請求項3または4に記
載の結晶成長用装置。 - 【請求項6】 前記価電子が制御された領域は、不純物
が添加された半導体からなることを特徴とする、請求項
3〜5のいずれか1項に記載の結晶成長用装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22787898A JP3360616B2 (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | 結晶成長方法および結晶成長用装置 |
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CA002340628A CA2340628A1 (en) | 1998-08-12 | 1999-08-11 | Crystal growing method and crystal growing apparatus |
PCT/JP1999/004360 WO2000009785A1 (fr) | 1998-08-12 | 1999-08-11 | Procede et appareil de cristallogenese |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22787898A JP3360616B2 (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | 結晶成長方法および結晶成長用装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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WO2007063898A1 (ja) * | 2005-11-29 | 2007-06-07 | The University Of Tokyo | タンパク質結晶化方法及び装置並びにタンパク質結晶化処理装置 |
WO2010100847A1 (ja) * | 2009-03-03 | 2010-09-10 | 独立行政法人国立高等専門学校機構 | 生体高分子の結晶化装置、生体高分子の結晶化溶液セル、生体高分子の配向制御方法、生体高分子の結晶化方法、及び生体高分子の結晶 |
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JP3094880B2 (ja) * | 1995-03-01 | 2000-10-03 | 住友金属工業株式会社 | 有機化合物の結晶化制御方法およびそれに用いる結晶化制御用固体素子 |
EP0909841A4 (en) * | 1996-06-26 | 2001-12-19 | Sumitomo Metal Ind | CRYSTALLOGENESIS PROCESS, SOLID MEMBER AND CRYSTALLOGENESIS DEVICE USED IN THE SAME |
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-
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- 1999-08-11 EP EP99937037A patent/EP1114886A4/en not_active Withdrawn
- 1999-08-11 CA CA002340628A patent/CA2340628A1/en not_active Abandoned
- 1999-08-11 WO PCT/JP1999/004360 patent/WO2000009785A1/ja not_active Application Discontinuation
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EP1114886A4 (en) | 2001-12-19 |
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JP2000063199A (ja) | 2000-02-29 |
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